2023-10-23

「転生したらゲームみたいな世界だった件」

ゲームみたいな世界転移した。いわゆる中世ファンタジー世界ではなく、どこか知らない外国だと言われたら信じるくらいには元の世界と似ていたのだけど、どうしてゲームみたいだと思ったかというとステータスを見ることができたから。

たとえばHPみたいな数字があって、生活していると少しずつ減っていくけど、食事睡眠回復する。幸いにして初期状態お金を持っていたので生活不自由することはなかった。このお金ステータスに表示される。現金ではなく個人に紐づけられた口座みたいなのにお金が入っているようで、カードなども無いのに買い物ができる。指定場所に手を置いたりしてるので、おそらく生体認証なんだろうと思うけどよくはわかってない。

ステータス数字を書き換えられることに気が付いたのは、ちょっと高いものが欲しいと思った時。ステータスの所持金額数字を眺めながら、もう少し沢山あればと思ったら、なぜか数字が増えた。増えたお金は、特に問題なく使えた。

所持金だけでなく、HP数字も書き換えることができた。食事をしないでも、ステータスの画面を見ながら思っただけで、数字回復する。食事睡眠なしでもいいわけだ。とは言っても、おいしい食事をする楽しみは捨てがたく、時々は食事をしていたのだけど、これも不要になった。

食べ物を食べたりして満足感を得ると、対応するステータス数字がアップするのだけど、この数字を書き換えると、食事をしないでも同じような満足感を得ることができた。それどころか、増やす数字を多くすることで、これまで食べたこともない美味しいものを食べたかのような、すごい満足感を得ることができた。

食事だけでなく、他の快楽についても、ステータス数字対応できることがわかった。酒池肉林簡単だ。ちなみに酒池肉林の肉は、肉欲の肉のことだと説明されることが多いけど、本来は食べる肉を林のようにしたものらしい。ただ、その肉の林に、裸の女を走り回らせたりしていたと続いてるそうだ。しかしそんな面倒なことをしないでも、数字ちょっといじくるだけで、それ以上の満足が得られる。

しばらくは部屋に閉じこもって、ステータス数字をいじって快楽をむさぼっていたのだけど、これはちょっとまずいのではと思った。昔読んだSFで、脳の快楽を感じる部分に電気を流しつづけて、衰弱してしまうというのを思い出したからだ。

でも、HP数字も書き換えられるのだから、衰弱する心配はなかった。ただ、自分客観的にみると、何というかゲーム中毒みたいだなと思ってしまった。でも、この世界ゲームみたいなのだから、これが現実だ。

多少は社会に貢献しようと思って、お金をばらまいてみたりもした。最初の頃は自分ステータスで増やしたお金を、欲しい人に送金してたのだけど、何と他の人のステータス上の所持金も増やせることがわかった。試してみたら、他の数字も変えることができた。死にかけている人のHPを増やしたら、元気になった。もしかしたらHPを0にしたら死ぬのではと考えたけど、これはやったことがない。

無造作お金を配ったり、病気の人を直したりしてたことで、怪しい人に目を付けられたこともあったのだけど、たとえばどんな悪人だって対応するスタータスの数字を書き換えたら善人に早変わりするので、危険なことは無かった。周囲の人の自分への好意度や関心の数値を下げるようにしたら、あまり注目されることもなくなった。

その後はあまり変わりも無く、幸せ暮らしているのだけど、時々ゲームインチキをしてるような気持になったりもする。そんなときは、対応するステータスの数値を書き換える。


カクヨムに書いたけど、ほとんとみる人がいないので転載

https://kakuyomu.jp/works/16817330653986494310/episodes/16817330663361949266

  • 設定の羅列でありまだ小説になってない

    • これはまったくその通りなのだけど、ちゃんとした小説にできるかわからないので、生に近い形で出してます。

  • ちょっとクドイけど良いと思う。モノローグ調で私は好き 冷静で知的な主人公なんだなって感じがする その調子で何かと出会い会話が始まれば立派な小説みたいだよ

  • 増田に流したら凡百の増田にしか見えないの興味深いよな …「増田」ってジャンルがあるのか?!🤔

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