はてなキーワード: 山口敬之とは
ここらへんも追加しとけ
週刊新潮 on Twitter: "本日、伊藤詩織さんが山口敬之氏への損害賠償を求めた民事裁判の口頭弁論が、東京地裁で開かれました。準強姦に問われた山口氏も出廷。図らずもこの裁判では、山口氏への資金提供をある企業に“お願い”していた菅義官房長官の存在が明らかに。
Akimbo 双方の言い分を冷静に比較すると、山口氏側に利がある。伊藤氏の主張は「レイプドラッグを使われたに違いない」などと、自分の主張のほころびを根拠のない憶測で継ぎあわせていて一貫性がない。みんな頭冷やせ。
sekiryo 審査会で結論が出てしまって事件の内容的に一般の出歯亀の興味本位を満たすために説明出来ないからどうにもならないのに揉み消しだーってずっと言ってればいつか真実になるという駄々っ子作戦。
伊藤詩織氏、杉田水脈衆院議員を提訴 中傷ツイートに繰り返し「いいね」 | 毎日新聞
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/mainichi.jp/articles/20200820/k00/00m/040/077000c
miruto 分かっていたけど、伊藤詩織に騙されている人間が多いこと多いこと
伊藤詩織氏に「断固抗戦する」「左翼の言論弾圧は益々加速」 提訴された大澤昇平氏、ツイッターで気炎
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.j-cast.com/2020/08/20392552.html?p=all
spritchang はてブはバカみたいに叩いてるけど 俺は応援するよ 左翼を支持するはてブの人たちの誹謗中傷は以前から度を超えてたからね
伊藤詩織さん逆転勝訴、杉田水脈氏に賠償命令 中傷投稿に「いいね」 | 毎日新聞
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/mainichi.jp/articles/20221020/k00/00m/040/042000c
草津で「市長からのレイプ被害」を訴えていた女性元市議が、公判で被害訴えの虚偽を認めた。
https://b.hatena.ne.jp/entry?url=https%3A%2F%2Fwww.jomo-news.co.jp%2Farticles%2F-%2F369213
まだ判決は出ていないものの、公開された公の場で、何ら強制・強要されておらず自由に陳述できる場で自ら虚偽を認めたのだから、レイプ被害の訴えは虚偽だったと確定したとみていいと思う。
当時、被害訴えのニュースを見たとき、「町長という要職にある者が強姦して、町ぐるみで被害者を抑圧して隠ぺいとは!なんて酷い!」と義憤にかられて多数のブコメ欄に草津町長・草津町議会・草津町そのものを批判するブコメ(今見ると誹謗中傷・侮蔑と言われても仕方ないかもしれない)を書いてしまった者として、同じ過ちを繰り返さないためにどうしたらいいか考えたのでメモしておきたい。
・2者が争っているときは、片方だけの主張を鵜呑みせず、両者の主張を受け入れる
これが最も基本だが、最も難しい。
「自分と同じ女性が」「男女では弱い立場にある女性が」「市議対町長という弱い立場で」「強姦というセンシティブな被害を勇気を出して訴えてる」という片方に肩入れしてしまう状況があり、どうしても相手(加害者男性=被疑者=今回は無実の冤罪被害者)の主張は「汚らしい言い逃れ」と判定してしまう。
本来なら、刑事裁判で有罪判決が確定するまでは「無実の人」と見なければならない。せめて「疑いをかけられてるだけの被疑者」として見なければならない。でもどうしても実際に強姦した「加害者」として見てしまう。
よほど怒りの感情(義憤)を抑えて、理性で考える習慣がついてないと無理だ。
では内心で「加害者」として見てしまったとき、今回のような冤罪被害を出さないためにどうしたらいいか。
・刑事裁判で有罪の結果が出るまでは、被疑者を批判・攻撃するのを抑える
内心では「加害者」として見てしまっても、そう呼んでそう扱うのを自制する。「被害者」に同情して応援することに徹して、「加害者への加害欲」を抑え込む。せめてそれはしたい。
今回は虚偽と判明した後だから「そらそうだね」と納得する人が多いだろうが、例えば伊藤詩織対山口敬之の件で最高裁判決(民事だが)が確定するまでそうできたか、今係争中の自衛隊のセクハラについてもそうできるか、と言われると、やっぱり難しい。
どうしても「原則はわかるが、この件は別、あいつ絶対犯人だもの。制裁されるべきだ。公に制裁されないなら自分がしてやる。」と考えてしまう。
また草津町のような事例が出てきたら、伊藤詩織さんや自衛隊セクハラと同じ流れで「加害者」を攻撃してしまうだろう。うーむ。
・被害に対する疑問の指摘を「セカンドレイプ」とレッテルを張って封殺するのをやめる
被害の訴えに対し、根拠を示さず「嘘だろう」というのなら、それはセカンドレイプと扱ってもいい。
でも、「こんな状況で強姦なんてできないよね」「加害した証拠はないよね」「被害を受けたなら警察に訴えたほうがいいよね、警察に訴えないのおかしくない?」という疑問の声に対し、「(現実的に無理な状況を設定し)これなら強姦できただろう!被害者を疑うのか!」「証拠はもう消えてしまったんだ!本人の証言こそ証拠だ!被害者を疑うのか!」「警察は男の味方で根掘り葉掘り当時の状況を聞いてセカンドレイプしてくるから躊躇してるんだ!被害者を疑うのか!」「「「これはセカンドレイプだ!二重の加害だ!黙りなさい!」」」というのは良くない。じっさいに草津町のブコメ欄で多数あった。
そして伊藤詩織さんのブコメ欄でも、自衛隊セクハラのブコメ欄でも多数あった。前者はもう嘘とわかってるから「あれは良くなかったな」と考えられるが、後2者に対してもそう思えるかというと・・・無理だな。やっぱり「被害の訴えを嘘と扱うセカンドレイプ」に見えてしまう。うーむ。
・当時、草津町長・草津町議会・草津町を批判・侮蔑・攻撃した人たちは、同じだけの熱量と規模で撤回・謝罪・反省をする。
自分も含めて、「一人が強姦被害を訴えている」だけを根拠にそれを鵜呑みし、無実を訴える町長を性犯罪者だと決めつけ、ネットの外野である我々より両当事者の事情や主張に詳しい地元の有権者と議会(多数の女性含む)が「あの訴えはおかしい」と判定してたのに、「人権意識の遅れた田舎者による女性への抑圧」と決めつけて頭ごなしに否定し切り捨ててた。
立候補時に居住地を偽ってて町内での居住実態がないことを理由にリコールされたのに、被害訴えへの報復だと決めつけて「#セカンドレイプの町草津」とハッシュタグを作ってSNSで町全体への誹謗中傷を拡散し、はてブでも「二度と草津には行かない」「女性差別・女性加害の蔓延する遅れた田舎」「町ぐるみで狂ってる」「地獄の町」と口汚さを極めた誹謗中傷バッシングのブコメを付け合って、草津を侮蔑すればするほど偉い、と正義感からの加害欲が暴走して大盛り上がりしていた。(今思うとデマによる集団ヒステリーで完全に狂ってた。反省。)
女性町議の支援者は「加害者」を告発する記事を書いて誌面に公表し、著名なフェミニスト活動家達は草津を糾弾する長文を寄稿し公表し、女性町議を支援する全国フェミニスト議連は記者を集めて大々的に記会見を開いて草津町を糾弾した。
それだけの事をやって、一言「間違ってました、撤回します。被害者(レイプ被害者でなく冤罪被害者)に謝罪します。」と一言コメントではバランスが取れてない。(それすらせず、虚偽が判明した今ダンマリで虚偽判明を見て見ぬふりをしてるのは最低最悪で、今後そんな個人・団体の主張は二度と取り上げるに値しない)
大々的に新聞一面で報じておいて、誤報とわかると社会面の片隅の小さな3行記事で撤回謝罪する新聞と同じだ。
2ページの記事で糾弾したなら、2ページの記事で反省の弁をのべ、過ちの原因究明をし、謝罪撤回すべきだ。5000文字の文章で糾弾したなら、5000文字の文章で謝罪撤回すべきだ。10のブコメで口汚く攻撃したなら、10のブコメで自分を厳しく批判し謝罪撤回すべきだ。記者会見を開いて糾弾したなら、同じだけの記者を集め同じ時間をかけて記者会見を開いて謝罪撤回すべきだ。
そのうえで冤罪被害者に直接頭を下げて謝罪し、冤罪被害者が受けた損失を賠償補填してはじめてプラマイゼロとして扱えるだろう。そこまで自身で「冤罪攻撃」への負担(自己罰)を背負わなければ、また同じ事を繰り返すだろう。
私がいま長文を書いてるのはその一環だ。
実際にいろいろ検討してみて、実効性のある再発防止策はとても難しいとわかったが、そのような難しいテーマを扱ってるんだ、という自覚は常に持っておきたい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9B%E6%9C%88%E8%A1%A3%E5%A1%91%E5%AD%90
https://twitter.com/nogawam/status/1706616870303076736
“自分たちの側”にいるのが山谷えり子に八木秀次に山口敬之にひろゆきである、という時点で自分の間違いに気づかないものかね。
能川センセ、それはまずいよ。
ウヨがトンデモなことが多いからと言って、その逆張りを基準にすると大けがする。
たとえばリベラルが間違いを言った場合、ウヨは当然それを叩くポジションをとる。
たとえば、たまたまか何かの利害関係によって山谷えり子に八木秀次に山口敬之にひろゆきが「2+2=4」ということだってあるだろう。
だからといってその逆が正しいわけではない。
常に内容の検討がなければ危ないんだよ。
前 https://anond.hatelabo.jp/20230702201919
タカラバイオ社が説明書とマニュアル類を公開しているので暇な時に是非読んで欲しい。
https://www.takara-bio.co.jp/research/prt/guide.htm
素人が簡単に説明すると、PCRはポリメラーゼ(核酸合成酵素)チェーンリアクションの略で、DNAが分裂したりRNAに転写する酵素を使ってDNA/RNAの一部分をどんどん増幅させちゃおうという検査だ。試薬(プライマーという)の中に増幅させたい塩基配列の一部に反応する成分を入れておく。で、この成分に蛍光剤をくっつけておくのだ。
PCR機械がやってる事も単純で、最初に一瞬95度まで加熱する。その後冷えたら65度加熱→冷却をずっと繰り返す。こんだけ。
最初の95度でDNAをほどいて一本ずつにする。65度は解けたRNAの一か所にプライマーが引っ付く。細胞内でタンパク質合成する時と同じだ。プライマーには蛍光剤が引っ付いてるから紫外線を当てると光る。DNAは小さくて顕微鏡じゃないと見えないが、こうすることでカウントされ易くなる。カウントされたら陽性だ。
リアルタイムPCRはこの増加量をずっとカウントしている。TV映像などでモニタ画面に線グラフが出ているのが映るだろう。
PCRは大分前から広く使われていて、食品メーカー、飼料メーカー、酒蔵など、生物由来のものを扱う会社ではお馴染みで、サンプルを封筒で送る事もある。
90年代に米国のヒトゲノム計画というのがあって、人間の遺伝子配列を全部読んでしまおうという計画だ。最初はPCRで少しづつ読んでいたのだが埒が明かない。そこで自動的に配列を全部読んでくれるDNAシーケンサーが開発された。
当然シーケンサーはヒトゲノム(遺伝子配列)だけじゃなくてウイルスでも生物でも何でもかんでも読めるからゲノム読み競争が勃発。あらゆる生物のDNAがシーケンサーに掛けられた。ここでバカ高い試薬が大量消費されるようになったので、その市場目当てにバイオベンチャーが続々と参入した。その一つタカラバイオは焼酎の宝酒造の子会社だ。
ゲノム読み競争が加熱すると色んな生物の配列が確定する。するとPCRの有用性がぐっと増す。ある部分の配列がその生物に特異的だ(他の生物には存在しない)という事が判る。検索してヒットしなきゃいいわけだから。
だからPCRを産業的に実用で使う事が市場した。タカラバイオなどはこの市場に合わせてPCRプライマー中心に業態を転換した。
他の化学検査と違って存在しないDNA配列は増幅しない=特異度100%偽陽性無し、チェーンリアクション、つまり何度も反応を重ね掛けするので採取さえされていれば増殖可能=感度ほぼ100%という特徴があるから非常に使いやすい。コーンスターチのレーンにアレルギー物質の海老の殻の粉が落ちていても拾いだすし、プリオンというタンパク質が原因の狂牛病では、プリオンは検出できないが同種の動物の体が混入されていないかという形で活用できる。
間抜けな医クラ達は「PCR検査には熟練の技術が必要で検査技師にも感謝」とか道徳の授業みたいな結論にしていたが、添付されている画像がリアルタイム機のモニタの線グラフだったりした。
熟練の技術でやってたのは90年代の事であってその機械は現在のモノだという事が判ってない。更に彼等の勤務先にはPCR機が導入されていたりしたのだ。検査技師に話を聞いたらどうなんだ。
増田はペットで鳥を飼っているが、90年代にPBFDという原因不明の難病が流行した。鳥のエイズである。
これが2000年になると原因ウイルスが判明、これはシーケンサーの開発による。
2003年頃になるとアメリカで「遺伝子検査」が出来るようになる。PCR業者の隆盛だ。
最初は「間違って要請になる事も1%程度あります」と書かれていたが後にこれは無くなった。特異度100%が国内代理店に知れ渡った為だろう。
こういう風に2000年以降シーケンサー開発により遺伝子工学が一般化して来ていたのに岩永らは勉強不足で知らなかったのだ。タカラバイオが初心者向け説明書を公開しているのはそういう為なのだ。活用するのは研究者だけじゃないからだ。
日本では健康保険適用での検査活用が遅れている為に、他業種の人たちから盛大にツッコミを食らう形となった。医療は特別で知的上位であるという驕りが学びを怠らせたのだと思われる。医療の特別さは社会的責任にある。
一生に一度の知見が問われる場面で勉強不足で仕事の道具の事を間違えてミスリードした上にあれだけ説得されても無視してブロックし、ネットのフィルターバブルを悪用して支持者の間では無謬のイメージを保持し、まともな選択をした医学部に犬笛拭いて攻撃し、メディアディレクターの地位を悪用して部下に擁護させて防疫に背を向けておいて、医療記事が書きたいとか、ずぽっと脳カテーテルがしたいとか言われても、頼むからもう止めてくださいとしか言えない。他に仕事あるでしょ?
宗教学者の島田裕巳はオウムに抱き込まれて騙され、「サリン事件はオウムじゃない」という記事を書いたところ、雑誌の販売日に警察のサティアン大捜索が入り、大捜索中継中に「サリン事件はオウムじゃない」の雑誌が本屋に並ぶという大失態をして世間の怒りを買い、大学を追われてしまった。
昭和石油は民族資本の石油会社だったが新潟地震でコンビナートが壊滅して経営破綻、ロイヤルダッチシェルに買収されたが、地震時に支社長だか工場長が連絡取れなくなった。不可抗力だが彼は最後までまともな仕事が与えられなかった。人事に「申し送り」が付いたからだ。失敗したら終わりという瞬間はあるのだ。
今回のBuzzfeed身売りではどうかわからないが、一般的にはコロナでの岩永の振舞いは申し送りが付くものだろう。
発足当初のBuzzfeedはネットメディアにないクオリティで注目を集めた。だがコロナでの報道でそれらは全て帳消しだ。最初から無かった方が良かったというレベルだ。ファクトチェックを自社記事に向けるべきだった。
岩永は読売からの転籍で、反ワクチン連中の抗議で左遷されたと書いていてそれに同調する人が居る。だが広告出稿元の抗議とかでもなしにそんな有象無象の抗議で大新聞社の雑誌が左遷まですると信じられるものだろうか?そんな馬鹿な。
思い出したのは山口敬之が語っていたTBS退職理由だ。新潮の報道前、山口は夕刊フジなどに「韓国慰安婦の取材をしたらTBSが韓国軍の圧力に負けて握り潰されそれを文春に持ち込んだら帰国させられ報道から左遷された」と言っていた。そんな馬鹿なストーリーがあるか。
果たして新潮の記事が出ると、警察は帰国日と帰国便を知っていたので令状を取って空港に張っていた。どこから知った?TBSである。事件の捜査を受けて特派員解任、帰国便を教えたのだ。
一般論としてもたかが反ワク抗議で左遷なんて信じられない。彼女のコロナ禍での振舞いを見たらなおさらである。
お金出しますと言っている人はBuzzfeedメディカルのコロナ初期の記事群、やまもとの動画、タカラバイオの説明書群を読み、ツイッターで「岩永直子 ブロック」で検索してからでも遅くはないですよと申し上げておく。
前もって断っておくと、この文章は自分が読んだ本をあしざまに貶すために書かれている。信じてもらえないかもしれないが、自分は普段ならフィクション、特に小説に対するネガティブ感想は書かないようにしている。新刊だとネガティブな感想が売上=作家の収入にダイレクトに響きかねないからである。他人の収入に影響を与える覚悟はない。ただ、本作はもう書店に並ぶことがないのが確定しているので、その点は心配しなくていいだろうと判断したので、放流させてもらうことにした。
樋口毅宏が書いた『中野正彦の昭和九十二年』という小説がある。この本、本来なら12月19日発売だったのだけれど、イースト・プレスが発売日前に回収を決定したことで話題になった。以下、その際の回収理由である。
https://www.eastpress.co.jp/information/detail/2034
その内容の表現手法の個性から、出版にあたりしっかりとした社内議論が必要であると考えます。しかし、今回刊行に至るプロセスにおいて社内で確認すべき法的見解の精査や社の最終判断を得ることを行っておりませんでした。同時に刊行時においても契約書の締結が終了しておらず、刊行における責任の所在が曖昧だということが発覚しましたので、社内協議の上、回収対応といたしました。
この回収理由、一読して意味がよくわからないと思う。法的見解の精査とはなんぞや? 契約書の締結とは? そういう疑問がわいたので、この記事を書いている増田は書籍回収の報が出てすぐ書店に駆け込み、回収前に購入することができた。で、いざ読んでみて、「あーそういう意味ね……」と朧気ながら理由らしきものも推測することができたのだが……。
先に言っておくと、回収騒ぎの責任は100%版元にあり、その点において樋口毅宏氏に責任はない認識である。フィクションはなんでも書いていいからフィクションなのであって、版元はフィクションの書き手である作家を守らなければならない立場だろう。誰が悪いにしろ、配本が始まってる段階で回収することに対して版元は作家に対して極めて不誠実である。というか回収の原因と思しききっかけが、Twitterでイースト・プレスの社員が騒いだことっぽいのも最悪だ。最低限コンプライアンスは整えろ。大体フィクションの記述をヘイトって騒ぐんじゃねえ。
※編集者が抗議した件は→https://togetter.com/li/2008033
……が、そもそもこの本は絶対買わなくていい。作品の記述がヘイトだからではなく、単に小説として苦痛だからである。小説読んで「小説のていをなしていない」って感想が出てしまったの10年振りくらいだぞ。それくらいきつい。
正直、自分と同じ被害を誰にも受けてほしくないので、以下にきつい理由を苦痛度・ドン引き度を添えて列挙しておく。
『中野正彦の昭和九十二年』は、安倍晋三を「お父様」と仰ぐネトウヨ青年の主人公が、昭和92年=2017年の2月~11月にかけての日々を語るという構成になっている。
いきなりネタバレになるが、本文の殆どはブログに書かれた内容を引用しているという体裁である(終盤で判明する)。なので、「実際にあったニュースに対して主人公が意見を開陳する」という構成になっているのだが、そのパートが長すぎて苦痛なのである。たとえば、連載時の本文を引用すると、以下のようなものである。
https://twitter.com/byezoushigaya/status/1275385842286997505
6月8日 「驕るな! 安倍首相」現職文科幹部が本誌に激白 「不満を持っている人は大勢いる」
【緊急特集】 政権批判で“更迭”釜山総領事私的会 話をご注進したのは誰だ? 読者調査では「前川喚問」 賛成 86% 内閣支持率2 2% (週刊文春)
青天の霹靂とはこのことか。
これまで無条件で寄せてきた信頼がすべて音を立てて崩れ落ちた。記事を読むまでもない。まさか中韓による見えざる言論弾圧がここにも......?
わかった、編集長がハニートラップに嵌められてゲス不倫をしたネタで脅されているに違いない。
一刻も早く会社ごと共謀罪で逮捕→お取り潰し。芥川賞と直木賞は安倍お父様と昵懇の見城徹に譲渡すべき。幻冬舎で二大文学賞を運営していけばいい。直木賞の選考委員長はもちろん百田尚樹大先生。選考委員長に就任と同時にこれまでの全作品を対象に直木賞を獲得。芥川賞も同時受賞されるといい。
夢が広がる。希望が出てきた。
それよりきょうの菅官房長官の定例会見で気になるところがあった。
東京新聞の望月衣塑子とかいう記者が、「前川さんだけでなく、複数の告発が出ています。もう一度真摯にお考えになって、文書の公開、第三者による調査という考えはないですか」「(文科省が再調査をしないのは)安倍総理や官房長官の菅さんたちが判断しているのではないのか」「(文科省が再調査をしないのは)安倍総理や官房長官の菅さんたちが判査という考えはないですか」「(文科省が再調査をしないのは)安倍総理や官房長官の菅さんたちが判断しているのではないのか」「(文科省が再調査をしないのは)安倍総理や官房長官の菅さんたちが判断しているのではないのか」などと執拗に質問を重ねていったのだ。事務方が何度も「同じ趣旨の質問はやめて下さい」と頼んでいるにもかかわらず、「きちんとした回答をいただけていると思わないので繰り返し聞いています」と返した。
おかげで通常十分程度の会見は四〇分に及んだ。菅官房長官はおまえのようにヒマではないのだ。
もしこの間に北朝鮮からミサイルが飛んできたらどうするのだ?おまえひとりのアピールタイムのせいで日本が崩壊したらどう責任を取るつもりなのか。
もっと空気を読め。他の新聞社、テレビ局の政治記者を見習え。一流大学を卒業して、難関と呼ばれる大手マスコミに入り、自分の意見は一切絡めず、官邸の発言を一語一句正確に国民に届けることを至上としているではないか。
ひとりだけジャーナリズムを発揮したつもりになって目立とう精神はやめろ。共謀罪が成立したら東京新聞は取り潰し。女だてらに記者をやる生意気な奴
これ自体はネトウヨ文章のよくできたパロディで、個人的にはそんなに違和感がない。
ただ、作中では毎日~2日置きにブログを更新している体裁になっているので、上記のような文章が約8ヶ月分、延々と続くのである。2-3ページとか4-50ページならまだいい。300ページある分のうち200ページだぞ。正直、きつい。きつすぎる。
あと、前述のとおり本文がブログの記載であることを終盤で明かしてるのは小説技法として失敗してると思う。事前に知っていた方が読者も読むときのスタンスの置き所が安定する筈。自分は少なくとも知っていた方がすんなり読めたと思う。
引用したような文章が続くのはまだいい。ただ、個人的にきついと思った理由がもう一つある。主人公の人となりがほとんど開陳されないのである。
主人公の中野正彦は、ピザ屋のバイトをして糊口をしのぐ男である。近所の既婚者女性と不倫関係にある一方で限られた金で風俗通いをする日々を送っていたが、作品の冒頭で彼は沖縄の基地運動をする男を暗殺する。ネットで知り合った「会長」に心酔し、彼から命じられたのだ。中野正彦は国を救うための次の指令を待って日々を過ごしている……。
こう書き出してみると、それなりに設定は盛られている。ただ、前半200ページのうち、その辺りの記述に費やされるのはおそらく30ページに満たない。そして、その描写があまりにも「薄い」。不倫や風俗パートは実質タダのサービスシーン以上の意味が見いだせない。
何より、一番気になる「どうして彼がそのようなネトウヨにハマったのか」という部分が殆ど説明されないのである。たとえば、どんな生い立ちで、どういう家庭環境で、どういう趣味嗜好でどういう性格の人物か、それが200ページかけてほとんど開陳されない。されたとしてもあまりにも薄っぺらい。
個人的な趣味の話になるが、この手の「嫌悪されるような人物を主人公にした小説」は、その人物に共感させてこそそのグロテスクなネトウヨ描写に効果が生まれると思うんだよ。その「共感」がない。結果、「ただきつい文章を読まされる」だけになっている。せめてそこは「きつい文章を書いているような人物に共感してしまう」くらいのことはしてほしかった。
正直、この本は200ページくらいから話が動くので読むなら終盤100ページでいいよ……と言いたいのだが、こっちはこっちできついのである。終盤の展開は以下のようなものである。
せめて設定考証をしろ!!マグニチュード11.3は荒唐無稽だがまだいい、高さ50メートルの津波も千葉神奈川沿岸全滅もまだ許す。東京湾沿岸から20キロメートル地点まで津波が来たら中野も壊滅しとるわ!!!Googleマップをみろ!!!!!
そこから先の被災生活の描写はそれなりに読ませるものがあるのだが、この時点で小説としては〇〇の判定を下した。ググれば、あるいは校閲に出せばツッコミの入る内容を残すな。
ここまでが「小説として」きびしい理由である。ただ、それ以外にも、ここからは個人的な感覚で「ちょっとどうかなー」って思った部分を書いておく。この辺は多分回収理由にも関わってくるのでそこそこ大事な話題でもある。
東京大震災が起きたことで東京は大パニックになって、大久保とかでは外国人、というか朝鮮人虐殺などの暴動が起きたりする。で、左派的な人達も暴動によって処刑されたりするのね。その際に殺される人の名前が実在の人物なんですよ。「江川紹子」「タマガワトオル」「青木理」の3人は確実、それ以外にもいたかもしれないが読み飛ばしてるかもしれん。
これ自体は別にやっちゃ駄目とか言うつもりはない。朝鮮人虐殺するような人は左派も吊す。それはそう。ただ、実在の人物名出して作中で処刑させちゃうのには結構ビビった。政治思想がどうとかそういう話じゃなく、実在の人物やぞ。それができるのがフィクションのいいところだけど、マジで殺したぞおいってなる。
上記でわかるとおり、本作の特徴は実在の人物名をガンガン出してくるところにある。安倍晋三をはじめとして、先に引用したところでも見城徹とか望月衣塑子とか出してるしね。
でも、本作の中で1人だけ仮名にされている人物がいる。田永クリニックを運営する田永克哉という人物である。高須克弥やんけ! 実在の人物名出して殺すまでやっといてそこは仮名にするのなんなんだよ!!!!!
「実在の人物を出して酷い展開を描く」が徹底されているなら好き嫌いや作品の是非は置いといてその心意気は買ってやろうという気持ちにもなれたよ。でも高須克弥で日和るのは流石になしだろ。いい加減にしろよ。
これ以上続けると血管がキレそうなのでそろそろまとめるが、つまり『中野正彦の昭和九十二年』には「①全体の2/3近くが薄っぺらく、読んでいて苦痛」「②ググればわかるレベルの設定考証ができてない」「③実名を出す態度が一貫してない」という3つの欠点があるわけである。
正直、本件を問題にしたイースト・プレスの編集者は失敗だったと思うよ。こんな小説として苦痛の作品、つまらなさから世間から黙殺されて仕方ないレベルで、話題にするような対応にさせたのが良くない。単につまらないよ。というか話題になったから買って読んだの失敗だった。金の無駄。金返せ。あと作品自体はヘイトではない。作品の中にヘイト描写がたくさんあるのはたしかだけど、「フィクションの描写としてのヘイト」と「作品の主張としてのヘイト」はわけて考えなきゃ駄目でしょ。
……で、ここまで整理したところで、あらためて回収理由の件に戻る。
「社内で確認すべき法的見解の精査や社の最終判断」「契約書の締結が終了しておらず、刊行における責任の所在が曖昧」ってあるけど、これ多分実在のニュースをめちゃくちゃ引用してること、実在の人物が作中で殺されたり、ネトウヨ男の語りであしざまに貶されたり(例えば、山口敬之の事件の被害者の方とか)することへの法的リスクを精査できてなかったんじゃないかなと思う。
1箇所2箇所とかならまだいいけど、前述のとおり「ネトウヨ男の語り」って体裁で実在人物をあしざまに書くパートが200ページくらいあるんよ。これは推測だけど、
みたいな展開があったんじゃないかな……と勝手に妄想してしまった。
なんというか、この本は回収されたことで本文にアクセスできずキャンセルカルチャー云々の話に回収されそうになっているのが結構つらいなと思うところで、プレスリリースのとおり実名人物出してフィクション書く時の炎上リスク全然精査してなかったって話だと思ったのである。信じるかしんじないかはあなたしだいですが……。
あと、それはそれとして作品は本当につまらないから変に神格化されないでほしい。この増田は「2200円が本当に無駄だった、金返せ」「メルカリで数千円単位で転売されているのが本当に勿体ない、100円でいい」という二つの気持ちから執筆されました。
ただ、本作は続編として「橋下徹が首相になった二〇三九年の日本を舞台に、弁護士の主人公小林大助が、死刑囚中野正彦の再審弁護人として奮闘する」という展開の『小林大助の昭和一一四年』という構想が存在するらしい。本作の出来からするとあまり期待はできないのだが、気になるは気になるので出たら買って読んでみようかなとは思う。この増田は「読まずに批判をするな」のモットーの元運営されています。
https://anond.hatelabo.jp/20221117054344
この件で北村氏が本質的には謝っていないという話はまあそうだと思うのよ。北村氏に限らず、本件で謝らない(謝れない)フェミニストがいるのもそう。
なぜかというと、「①性被害の告発は基本的に証拠がない状態でなされる」うえ、「②告発を疑うことは、告発が本当だった場合にセカンドレイプにつながる」。
だから、「③性被害の告発は疑うことができない/疑うべきではない」し、「④嘘の性被害による偽の告発を初手で弾けない」んだよ。
もっと言えば、性被害は密室で行われる事が多く、証拠が少なくなりがちであるから告発の論拠が被害者の証言によるところが大きく、そのことが被害者にとって大きな負担であるから歴史的に泣き寝入りさせられがち。その為、そのような状況を改善するために、「⑤性被害の告発がしやすい状況が作られるべき」。
だから、④と⑤が組み合わさって「⑥性被害の告発が嘘である可能性が高まった場合でも、性被害の告発がしにくくなるので「謝罪」ができない」。
今起きてるのはこういうことだと解釈している。
そういう話をすると、「だから性被害の告発に乗っかるフェミニストは駄目なんだ」という話になるんだけれど、個人的にはしゃあないのかなと思ってる。たとえば、山口敬之氏や園子温氏みたいな「告発された側の対応がひどく、外から見てこいつは黒」とそこそこの強度で告発を信用できる例なんかは、やっぱり告発の味方をすべきだろうし。それができるようになったのはフェミニズムのいいところだとは思ってるので。
ただ、山口氏の「運転手やホテルスタッフの証言で警察が逮捕状発行してる」とか、園氏の「同様の告発が複数人から出ている」みたいなのは、外からみても「こらあかんやろ」って判断できる案件だったわけじゃん。それくらいなら告発に乗っかっても違和感ないのよ。でも全部が全部そうじゃないわけで、今回みたいな一件があると、フェミニストじゃない人間は基本乗っかるべきでないと思っちゃうんだよ。なぜなら、そもそも性被害の告発って「告発を信用したら、えん罪に荷担するリスクを追う」し、「告発を疑ったら、セカンドレイプに荷担するリスクを追う」んだよ。どっちを支持してもえん罪かセカンドレイプのリスク追うのって結構厳しいぜ? フェミニストの人からしたら日和見主義って言われるんだろうけど、こんなん静観一択でしょ。
フェミニストは被害者のエンパワーメントの為にえん罪のリスクを追う選択してると解釈してるが、やっぱり草津町の一件はウカツだったと思うよ。もうちょいえん罪リスクについて敏感になろうよ。
元の話題に戻るが、だから北村氏が謝罪しないのは別に一貫してるのよ。ここで謝罪しているのは「フィクションに引きつけて現実の出来事をフレーミングし批判に安直に乗っかったうかつさ」であって、「性被害の告発の味方をしたこと」は謝罪できないってことなのだと思うから。いや流石に好意的に解釈しすぎかもしれないが、自分は誰に対しても可能な限り善意を読み取っておきたい方なので。
なお、本増田は現段階においても結局ことの真偽は判断がつかないので、判断保留です。正直「草津町の性被害は嘘だった」という前提で話を進めるのもかなり危ない。司法に任せとけばいいでしょ。