はてなキーワード: 奨励賞とは
昨今、タイツメーカーによる性的消費を推奨するようなイラストの掲載するなどの事件が起きている。
これらが批判されると、きまってオタクどもは「オタク差別だ」「表現の自由の侵害だ」などと文句を垂れる。
まるでわかっていないと言わざるを得ない。決してオタク差別ではない。
萌え絵といった生ぬるいものではない。性的消費を想起させ、女性に著しい恐怖を与えるのだ。
https://twitter.com/Blue_Reimu/status/796959793378250752
https://twitter.com/segawashin/status/796960413250453504
俺は30年前からオタクやってるわけだが実感にはそぐわないし、むしろ大いにオタクが市民権を得てきたとも思うし、その空気の醸成こそはまさしくポリティカルコレクトネスのたまものであると思うのだが、「殴られ続けてきた」というのはなにを根拠にそう言っているのだろうか。
https://twitter.com/HironobuSUZUKI/status/796997345749544960
奴らはオタクを僭称するHENTAIなだけ。その辺りの線引きは最早日本よりアメリカ界隈の方が正しい。オタク文化は日本よりむしろアメリカのオタクの方が純粋に保っている。
そう、お前らは決してオタクではない。巨乳で童顔の女子に、顔を紅潮させ下着を見せびらかす女子に、公共の場で欲情する只の変態だ。
お前らはオタクだから叩かれているのではない。変態だから叩かれるのだ。
https://twitter.com/mrr_nn/status/1338306212052361218
「男女平等のためには"男がきらい"って言うのは良くないよ。だって例えば韓国の人に『日本人きらい』って言われたらなんか嫌じゃん?」って言われたけど(いや日本人はそれだけ酷いことしたんだからそう言われて当たり前じゃない?そこでムッとするような人は構造分かってなくない?)ってなってしまった
悪いことをしたのだから糾弾され、灸をすえられる。なにもおかしいところはないだろう?
社会が抱える闇や問題に目を背け、自らの快楽を一番に考える超弩級の変態だ。
https://twitter.com/sunset2943/status/1268606241321807872
ものすごい本音というか語るに落ちるというか、オタクと臣民の親和について、まさか客観ではなくオタク側から「逮捕されたらゲームも出来ないしアニメも観られない」の一文で完全に説明される日が来るとは思わなかった。そうか……
https://twitter.com/sunset2943/status/1268607848138694656
コロナ禍以降何度も見聞きする「パンとサーカスのサーカスしか見せないのが日本政府」という意見があるが、オタクというのはまさに「サーカスさえあればどこまでも尊厳も正義も捨てられる人」なんだな。そりゃ「コンテンツの自由と報道の自由」とかいうバグに「なるほど!」と思っちゃうよな……
本邦には自らの快楽だけを求め、身の回りに潜む闇に目をつぶり、国の言いなりになる愚かな臣民ばかり…
こう思ってるってことかな。
これ以上はもう戻れなさそうになるからやめておくね。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 68 | 7489 | 110.1 | 46 |
01 | 34 | 3753 | 110.4 | 59 |
02 | 21 | 3251 | 154.8 | 124 |
03 | 23 | 6781 | 294.8 | 85 |
04 | 17 | 3245 | 190.9 | 89 |
05 | 8 | 1073 | 134.1 | 105 |
06 | 14 | 1693 | 120.9 | 45 |
07 | 34 | 2412 | 70.9 | 21.5 |
08 | 36 | 2806 | 77.9 | 37 |
09 | 66 | 4339 | 65.7 | 40.5 |
10 | 137 | 22152 | 161.7 | 49 |
11 | 163 | 11272 | 69.2 | 41 |
12 | 140 | 11239 | 80.3 | 39 |
13 | 144 | 17472 | 121.3 | 46.5 |
14 | 135 | 13988 | 103.6 | 38 |
15 | 108 | 28311 | 262.1 | 43 |
16 | 105 | 13139 | 125.1 | 47 |
17 | 146 | 11890 | 81.4 | 42 |
18 | 149 | 18377 | 123.3 | 40 |
19 | 93 | 8199 | 88.2 | 36 |
20 | 114 | 14270 | 125.2 | 36.5 |
21 | 171 | 11780 | 68.9 | 31 |
22 | 121 | 13486 | 111.5 | 41 |
23 | 77 | 8463 | 109.9 | 61 |
1日 | 2124 | 240880 | 113.4 | 41 |
収穫祭(3), メリクリ(3), インディアンス(3), 旧知(3), 仕事納め(6), 4℃(26), 連想ゲーム(7), クリスマスケーキ(6), とうや(3), 露頭(3), メリークリスマス(12), 文盲(23), クリスマス(49), プレゼント(56), 砂糖(17), ケーキ(17), ぬいぐるみ(8), 年末年始(7), 取り返し(6), 問題点(9), 愛さ(19), 貴族(8), カロリー(9), コーヒー(19), 渡す(9), 晒し(15), 独特(7), 加害(17), 来年(14), ブランド(11), シリーズ(10), 仲(14), メンヘラ(11), 身内(10), 貰っ(14), 両親(15)
■ハチャメチャに愛されて育った /20201225072036(35), ■増田の文盲力は凄まじい /20201225081808(34), ■みんなには本音を話したり相談できる存在がいるの? /20201225114933(23), ■4℃ツイートの問題点 /20201224155501(23), ■「本当の問題は〜」とか言って論点をずらすのをやめろ /20201225102931(15), ■社内恋愛ってしてよかったのかよ!! /20201225172811(11), ■日本円が紙屑になる日 /20201225005005(11), ■IQテストをやって、生きる気力が無くなった /20201225231724(8), ■三大℃ /20201225005056(8), ■「フェミのせいで奨励賞の女子高生がツイ消しした」という誤解 /20201225131033(8), ■しんどいです。限りなくしんどい。 /20201224191011(7), ■男性の性欲を断るときの作法 /20201225103621(6), ■加害性とかいうクソワード /20201225104649(6), ■彼氏が定期的に性病検査を受けている /20201225143207(6), ■anond:20201225204725 /20201225212017(6), ■童貞ハンバーグ /20201225213314(6), ■女の言う「寂しかったの」 /20201225175859(5), ■【悲報】ワイ、息子のイジメ問題を「自分で何とかさせろ」と一蹴しただけで嫁から殺されかけるwww /20201225181424(5), ■メンタル壊して退職する場合の失業時の話 /20201225185334(5), ■ジョジョの奇妙な大冒険で一番好きなキャラは誰? /20201225193956(5), ■anond:20201225193943 /20201225194647(5), ■anond:20171010083534 /20201224221102(5), ■ /20201225003231(5), ■今日なんか良いことあった人いる? /20201223144523(5), ■童貞捨てたいが、女とセックスしてる自分を想像すると吐き気がする。 /20201225132652(5), ■三十路ニートの俺におすすめのキャリアプラン /20201225145504(5), ■本気で不思議なんだけど /20201225170720(5), ■就活している(非システム系)理系大学生/大学院生へのアドバイス /20201224180146(5)
それがアンチフェミ界隈でまことしやかに広まっている。更には、消されたのは奨励賞のツイートだけでアカウント残ってるのに「垢消し」だと誤解してる奴らもいる。
確かに彼女を名誉男性だの選考基準がおかしいだの周りの大人が指導しろ心配だだの言ったフェミはいた。
ツイッター上での皆からの罵倒、嘲笑の対象である「フェミ」に非難されたことが、逆に名誉となり皆に称えられて嬉しい、という思考は珍しくはない。そんな彼女が、フェミに叩かれただけでツイート消すだろうか?
フェミ以上に「女子高生がエロ絵描いてるの興奮する、抜ける、絵よりも本人がエロい。俺の射精受け止めてくれそう」という声の数々だった。
それがエスカレートし、5chで本人が特定されかけた。「JKがえちえちな絵を描いてしまう」という嫌儲のスレ内で顔と学校が晒されていたのだ。「シコココ」だの「ぶっさ」だの様々な言われようだったが、スレ内でも特定を戒めるレスは多かった。
いわく、顔を晒され特定されかけたのは彼女ではなく所属する部活の部長で、先輩にも部長にも迷惑をかけた、学校とは相談している、ということだった。
そしてfanboxで、「先生から呼び出されて高校卒業するまではこの名義での活動はするなと言われ了承した。両親からも反対された。一年後からは別名義にて活動する予定」と彼女は発表した。
自分のみならず学校や先輩にも迷惑かける結果となって申し訳なく思っていた彼女が、ツイートを消すのは残当。フェミに叩かれてもオタクにセクハラされても笑って流せる性格(だとオタクにもお墨付き)の彼女だったが、これは自分だけの問題ではないのだから。
フェミは(やり方や言い方、活動を制限させようとする意見が間違っている、という批判はあるだろうが)基本的には彼女を心配していた。特定やセクハラについて「だからやめたほうが良いと言ったんだ。周りの大人は指導すべき」と言った。それが間違っているという意見はアリだしぶっちゃけ失言したフェミもいた。
ただ、「フェミのせいでツイート消した」はデマ。アカウント消したに至ってはすぐわかるデマ。
しかし、フェミの心配やら叩きやら失言やら今までの不満やらが追い風となり「フェミがツイート消させて潰したんだ!フェミガー!」とエスカレートしている。
フェミが5chそれも女叩きの巣窟である嫌儲で「えちえち」などと言いながら女子高生の個人情報を足の写真込みで晒すと?本気で思ってるのか?
率先して議員がこのデマを流し、フェミがいくら反発しても通じない。聞こうとしない。フェミが特定して女子高生を潰した、誤魔化すな、一人一派だろ責任転嫁するなの一点張りだ。
フェミ含め周りがあまりに煩かったのも一因かもしれないが、表現の自由戦士が彼女をフェミ叩くための鉄砲玉にした件は悪くないのか?」
あ、あと彼女がストーカーに遭えばいいと言った幾谷正はフェミじゃない。
嘘だと思うなら「@CpYoMXLnSo フェミ」やら「@CpYoMXLnSo 性被害」やら「@CpYoMXLnSo 男 女」やらで検索すればいい。普通のアンチフェミでミソジニストだとわかるから。フェミに叩かれまくったこともあったし。
そんな線引守ってお行儀よくやるようなもんかね芸術って。
品評する側の顔色うかがって場の雰囲気乱さないようなものを描くのがあんたにとっての美術なの?
いかにもアート然とした抽象性の高い意識高そうなアートってはっきりいって退屈じゃん。
これは所詮奨励賞だし今回一発限りのネタかもしれんけど、ポリコレくそフェミがやかましいこのご時世に、
現役JKがそれをあざわらうかのようなド直球のオタ絵ぶち込んでくるってなかなか批評性あってよかったと思うよ。
女子高校生に嫌がらせしている暇があるならBL作品読むか絵の練習しなよ
恥ずかしくないのか
バソギネ
@1837noodle
2時間
本人もよく分かってんじゃん「萌え絵を描く女子高生」だから選ばれたってことが
2時間
「こっちの思うツボっていうか、女子高生がこんな絵描いてたらウケるだろうなと思って頑張って絵も上手くなりました」だそうです(怖いもの見たさでキャス聞きに行ったけど30秒でリタイアした絵文字)
2時間
2時間
そもそも奨励作品もどう見ても萌え絵通り越してると思うんだが局部が露出してないから成人指定じゃないってことなのかな
2時間
話変わるけどBLは購入者が成人してる事を徹底したり色々あるのに萌え絵界隈は未成年がエロ絵描くのありなの?ちょい見ただけでも思いっきり乳首とか描いてたけど…
2時間
まあでも今回のは分かりやすかっただけで高校の美術の賞ってキモい作品が多く選ばれてるイメージ…
今回もあったけどスク水の女子とか女子の自画像とか、無駄にリアルだから余計グロいやつが好かれるんだな〜って現役時代教師の説明受けながら思った記憶ある
2時間
税金使って自分らの選んだ絵がバズった瞬間凍結された事に対して何かないのかな無さそうだけど…
2時間
Twitterのガバガバなガイドラインに引っかかるレベルの有害さのものを都が選んで萌え絵が好きじゃないやつの目にも触れさせたのが悪いんだろバーーーカ
2時間
フェミ許さんみたいなキモオタが湧き上がってるけど都に奨励さえされ無ければ今まで通りキモオタの姫として垢凍結などされなかっただろうに怒りを向ける矛先がちゃうやろ
都に怒れ
2時間
キモイ萌え絵を描いてズリネタにするか周りと馴れ合うのがゴールだからBL作家みたいに向上心が無いのかな
圧倒的に熱意が違う感じする
2時間
相互さんも仰ってたけどBL作家の足元にも及ばないレベルなのにその自信はなんなんだろうな
2時間
東方好きな同級生がどう考えても私より下手なのに教えてあげようか?とか言ってきて厚かましいなこいつ…って思ってたけど普段からド下手の集団に居て傷の舐め合いしてるから褒められる=絵が上手いって勘違いしてたんだろうなって思う
2時間
だいたいキモオタの褒め合いか批判が湧いた時に「この美しさが分からないなんて…」みたいなアホ擁護してるイメージしかないけど
2時間
ズリネタとしか思ってないから絵に感動とかあんましてないんだろうな普段から…てか上手い人がいないから基準バグってんのかな
3時間
いや笑えへんけど
3時間
秒でメディアポリシーに反する奨励賞wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwmwwwwwww
3時間
フェミに目をつけられちゃったという勲章付きでキモオタおじさんと仲良くする女子高校生キツすぎる
3時間
3時間
題材の前に絵が上手い!これみて感動しない奴は壊れてる!みたいな擁護湧いてるけど絵が上手い云々じゃなくない?どんなに上手くてもスプラッタを奨励するのはダメじゃん
3時間
BLは有害図書とか言いながらエロ萌え絵を奨励するのか…はあ…
3時間
バソギネ
@1837noodle
@norun_sior9
私の周りだけなのかもしれないが、本来全く関係ないはずの能力に相関性を持たせて人を評価しようとする人って多いと思う。
何言っているのか自分でもわかりにくいと思うので、例を挙げる。
1, この子はあまり勉強が得意ではないが、そのぶん人の気持ちがわかる優しい子なんだろうな
2, 勉強は得意だが、そのぶん頭でっかちに物事を考えがちでどんくさいんだろうな
のように、勉強と社会的知性を結び付けて考えたりする人が多い。
私が大人になってもいまひとつ家族(両親と祖父母)を好きになれないのは、そんなレッテルを貼られて育ったからなのかなと思う。
私には弟がいる。自分で言うのもアレだが、私は頭脳明晰なガキで、弟は全くと言っていいほど勉強が苦手だった。
例に挙げたように私は、ちょっと大袈裟だが、物心ついたころから"真面目なコミュ障"というように両親に扱われてきた。
対して弟は"勉強はできないがそのぶん上手く立ち回れる"というような評価を受けていたと思う。
「そんなのお前の被害妄想だろ」とか「マジで内気だったんじゃねえの」って声が聞こえてくるね、そうかもしれないけれど。
勉強ができるってことは何か欠けてるって思われ、逆に勉強ができないと人たらしになれると、私の両親は本当に思っていたと思う。
そういう環境で育ったから、私は両親に対して交友関係や学校での出来事などをほとんど話したことがない。
私にとって両親は「陰キャのレッテルを貼ってくる人たち」だった。そういう人たちに自分の交友関係の頑張りを発表するってのが無理だった。
学校の出来事なんかを話したりしないことが余計に「頭がいいだけのコミュ障クソガキ」に拍車をかけているとは思う。
兄弟なんだから、良いところがあって悪いところがあって・・・宇宙兄弟的に言うと「グーみたいなやつがいてチョキみたいなやつがいて・・・」って思いたかったんだろうな。
どっちかが優れているって思いたくなくて、異常に物覚えの悪い弟を肯定するために俺のことをコミュ障陰キャとして扱いたかったんやろうな。
なんでいつまでも俺にだけ「ちゃんと〇〇さんにあいさつした!?」って聞いたんや?
そんなに引っ込み思案で内気なガキに見えたんか?脳裏にこびりついて離れない。
だから弟がネットゲームにはまって半引きこもりみたいになって辛うじて入学できた大学を中退したことを知った時、なぜか救われた気がしたよ。
ほらな、関係ないだろ。頭は悪いけれど人なつっこくて人に囲まれて助けてもらって生きていけるはずだった弟は今どうなってるん?
俺は大学でも成績優秀、ボランティアサークル代表で取材も受けたし、彼女もいるし、2人の親友と50人くらいの友達と200人の顔見知りもできたし、大学院では研究会で奨励賞もらったよ。
日本学術振興会賞より、学士院奨励賞の方が受賞者少なくて(1年に4-5名)権威もある。日本学術振興会賞取ってるのに、っているよりも学士院奨励賞とってるのにどこにも行く先がなかったのが大問題だって言ってるんだよ。
わかってるだろうけど、どちらも45歳以下の若手対象。役職で比較するのはおかしくない?分野によって出世スピードには差があって、理系の、とくに工学系は30代の教授もザラ。人文学系は遅い。そもそもポストも少ない。業績も比べにくい。アラフォーで役職ついてないのは当たり前。
非常勤講師が赤字なのは同意。コピーはしてもらえるけど、教材費は一切貰えないし、通勤中に電車止まって、急いでタクシーに乗り換えて来たのにタクシー代は払わないとかね。私学なのに。
プロット自体は、入学したての主人公たちが部活を選ぶまでの過程を描いているだけだが、登場人物たちの掛け合いや主人公の心情描写が丁寧。
フキダシとかの多さは姦しさの演出に一役買っているけれども、文字の情報としては興味深いことは書かれていないので、読んでて多少かったるい印象もあるかな。
肝心のハンドボール部分での構図も寄りすぎていて、あまり躍動感がないのは残念だけれども、消極的な主人公の視野の狭さを表現していると前向きに解釈できなくもない。
あれこれ言語化しようとするのも、理屈っぽいことも必ずしも悪いことではない。
私は「語るより見せろ派」だけれども、だからといって分かりにくいのはダメだとも思っているし。
けれども、これは読んでてゲンナリするだけだ。
かかえている問題が複雑だから、主要人物の性格なりの補完が必要なのは分からなくもないんだけれども、もう少しバランスどうにかならなかったのかなあ。
情報の過不足の是非なんて明確にあるわけじゃないけれどもさ、いくら言語化をして理屈っぽいことを並べても、読者が100%理解できることなんて稀なわけで。
削る勇気がないなら、せめて構成バランスを意識して描いたほうがいいんじゃないかなあ。
テーマやプロットなど、作者の表現したいものがはっきりしていると、それだけで読んでて苦じゃなくなるから助かる。
荒い絵ながらも登場人物の所々鬼気迫る激情はポイントを抑えているし。
構図とか、演出とか、擬音の使い方とか。
ジョークも小気味よい。
話のテーマ性が希薄というか、読んだ後「何の話だったの?」ってなる感じはちょっと気になった。
合間に合間にギャグを挟んで飽きさせないようにする工夫は感じられる。
設定に反してテーマ性が希薄だから舞台装置的だし、起承転結あって構成や展開も筋は通ってはいるけれども強引であることは否めない。
終始楽しく読めたけれども、私が語れることは少ない。
すごい絵が荒いなあ。
下手だけど味があるって感じでもないし。
そんな明らかなマイナスポイントを抱えながらも受賞したんだからスゴいんだろうなあ。
話に起伏があまりないけれども、主要人物のキャラクターがちゃんと出来ているから読んでて楽しくはある。
私はあまり表面的な表現技法については高く評価しないタイプだけれども、ちゃんとした演出意図も含まれていると感心してしまう。
序盤でそれを持ってきて読者をまず引きこもうとする目論見が上手い。
中盤でちょっと中だるみするんだけれども、終盤でまたハッとするような表現をしてくるのも良い。
表現したいことや読者に伝えたいことを絵で抽象的に、かつ分かりやすく見せるのって並大抵のことではないだろうからね。
個人的には読んでて面白いかといわれるとそこまでじゃないんだけれども、まあ大賞を取るに足るレベルの作品だっていうことは分かる。
ブラック企業という題材を、キャラクターや情景含めて程よく描いているバランス感覚が上手いと感じた。
リアリティをどう描くかってのは個人の裁量が分かれるところではあるけれども、私としては漫画はあくまでエンターテイメントなわけだから、卑屈に描くにしろコミカルに描くにしろその範疇をどう意識しているかだと思うんだよね。
反面、登場人物の一人である座敷山の設定が馴染んでいないというか、ちょっとプロット調整すれば成立する構成なのが気になるところ。
ただ、象徴的なものであることを考慮しても、やっぱり中身のないストーリーと構成に物足りなさを感じるのが正直なところ。
クライマックスまで話のテーマを開示させないストーリー構成に感心した。
そのせいで話にのめりこむまでにやや腰をすえないといけないかもしれないが。
あと絵の乱雑さはやはり気になる。
画風と割り切るには粗すぎるので、ネーム段階のものなんだろうけれども。
ただ構図とかはしっかりしているので地力は間違いなくあると思う。
まず小奇麗な絵が引き付けてくれる。
終始コマの大小関係なく一定のクオリティなあたり、デジタルの強みを存分に活かしているね(いや、もしかしたらデジタルじゃないかもしれないけれども)。
プロットは、まあ悪くないと思うんだけれども、言語化しすぎなキラいがあるかな。
セリフの長さと多さがストーリーまで冗長にしてしまっている印象がある。
後半から終盤にかけての、キャラクターたちの人間模様の多側面的に描いていたのは面白いと思うんだけれども、それくらいかなあ。
絵が無個性なのと、プロットが所々不自然に感じるから、総括としては印象が薄かった。
今回、他の作品がどれもレベルが高かったり、個性的なものばかりだったせいもあるんだけれども。
絵の部分で読者を飽きさせないようにする工夫が丁寧だと思った。
ただストーリーのために必要な情報の取捨選択ができないというか、構成が所々とっ散らかっている印象がある。
本作の話はコンプレックスを持つ主人公と男の子のロマンスを、ピアノというアイテムを間に置くことで語るものであることは明らかなのだが、本筋一つに絞って描かれていない。
かといってそれらをきちんと消化しきっているわけでもないから、蛇足感が拭えない。
丁寧な人物絵に対して、線からしてやる気のない背景のギャップが可笑しい。
2ページ目の5コマの箇所とか、もうわざと描いてるんだろうなあと思わせてくれる。
ただ、わざとやっていることは何となく分かるんだけれども、演出や表現だと割り切るには全体的に安定感には欠ける画力かなあという印象。
プロットも破天荒すぎるというか、そのための説明や構成もごちゃごちゃしすぎてて目が滑りやすいのがツラいところ。
まず導入部が良いと思う。
中盤がインパクトの薄いゆったりとした進行だから、最初に引きつける描写を入れて読者を離れにくくしているのが賢い。
コマ割がやや淡白な印象はあるが、まあストーリー構成上これでよかったのかもしれない。
ただ、話のおさまりを良くするためにある程度は説明する必要はあるから、丁度いい案配がどの程度かっていうと難しいところかもなあ。
内容自体はさしてドラマチックなわけでもエンターテイメント性が強いわけでもないんだけれども、絵の説得力が非常に高くてそう思わせない。
ストーリー構成も上手くて、サブキャラの事情なども最低限見せることで、しがらみによってより雁字搦めになっている様が見て取れる。
序盤での死神による抽象的な語りがやや気になるところではあるけれども、それ以外は概ね完成度が高いと思った。
私の中では印象が薄かったものもあったけれども、それだってあくまで相対的にであって、かなりのクオリティだもんなあ。
それにしても、私がこのサイトを利用したときに、いつも気掛かりなことがあって。
受賞した漫画のストーリーの概要とか、審査した人のコメントとかは漫画より上に表示されるんだよね。
それで批評コメントとかが目に入ったとき、場合によっては内容とかを察してしまったり、読者の印象がそれに引っ張られる可能性がある。
これは映画とかの広告で「衝撃のラスト!」とか謳ってしまう位のことだと思うんだよね。
「衝撃のラスト」って言われたら身構えるわけで、それが大したことなかったり予想通りだったら肩透かしだし、仮に予想外でも感動は薄れるわけで。
だから私はこの手の漫画を読むとき、批評コメントは後回しにするか極力見ないようにするんだけれども、いつも上に表示されるから個人的に煩わしい。
そこまでする必要があるとは思わないけれども、もし媒体によって表示が違うならそっちに変えてみるか、何らかの方法であれの表示だけブロックした方がいいかもなあ。
作者は必要だと思っているから書いているんだろうけれども、わざわざコマ外に注釈つけてまで説明する必要性は私には感じられなかったかなあ。
まあ、このあたりの(作劇上必要な)情報の過不足については、裁量の良し悪しが分かれるところではあるけれども。
個人的には、読み切りなのでそこまで情報に精彩を求める必要はないと思っているし、あってもむしろ邪魔だとすら感じるんだよねえ。
そんなことしなくても、絵だけで表現できる力量はあると感じたので勿体ないなあ。
あと、単純にプロットにそこまでドラマがないから、余計にそのあたりの描写だけが上滑りしている印象。
画力は今回の受賞作の中でも間違いなく下位だが、物語作りにおける取捨選択が上手いと感じた。
すごくテンポがいい(早すぎるともいえるが)。
それでちゃんと起承転結描いて、主人公自身の問題も平行して解決させていくのはやろうと思って中々出来ることじゃないと思う。
ただまあプロットにそのまま絵をつけているだけというか、描きたいとこだけ描いているって印象で、その結果「間」がないというか全体的に漂う粗の多さが気になることは否めない。
集団の中で確固たる価値観でもって振舞っている一人の女性に対する羨望を、自分や周りを鰯になぞらえて表現している主人公の独白や描き方がいい感じ。
そして、それが所詮は主観を美辞麗句で語ったものでしかなかったということを突きつけるような、後半あたりから牙をむき始める展開が興味深い。
「自分や周りを魚に例えるなら鰯。じゃあ彼女は?」という視点に向けることで、前半では見えてこなかったテーマの裏を見せてくる構成には感心した。
これもある種の叙述トリックかもしれないなあ。
思春期の息子を持つ家族模様の一ページを、母親目線で丁寧に描いているね。
プロットだけ抜き出すと、ドラマや他の漫画でも使い倒された、すごくありがちな話で前時代的だとすら感じる。
ただ、それをこの時代に丁寧に描ききっているという点は評価したい。
こういった話をシンプルにしつつも過不足なく、絶妙なバランスで描くって簡単そうで意外と難しいことだと思うので。
難解な感情だとか複雑な題材を用いていないのも、かえってストーリーを受け入れやすくしていて個人的にポイント高い。
子供の頃、フィクションで登場する大人にそこまで感情移入できなかったのが、自分が大人になって改めて作品に触れてみると理解できるみたいな感覚を味わえた。
構成がやや難儀だな。
主要人物の語られるバックボーンや、ロマンスもろもろが中途半端、或いは余計に感じるというか。
なぜこーなったかってことは理解できるのに、それに感情移入できない。
「どーいうテーマ、物語か」っていう観点で評価しにくいし、仮に評価できるとしてもそのテーマによって紡がれるものが希薄なのだ。
良くも悪くも、非常に圧迫感を覚えた。
隠し事をしている男と、復讐心に駆られて危うさを漂わせる少女との奇妙な交流は、どういう展開になるか最後まで読めない緊張感があり、実際ラストまでそれは変わらない。
けど絵が拙いのは一目瞭然で、ドアップな構図やフキダシ、文字もでかくて圧迫感を覚えた。
ある意味プロットと噛み合っているとも言えるが、それでもクドさを覚える。
ワンアイデアの設定と、それに合わせた主役のキャラクターによって可笑しさはあるものの、ほぼ静的なプロットは盛り上がりに欠けるのは否めない。
結局のところテーマの主体が先生の性的嗜好で、それで何か大きなドラマが紡がれているわけでもないからね。
絵は似たり寄ったりな構図が気になるが、粘液の質感はこの作品のテーマと関係していることもあって気合入れてるね。
とある女の子の問題と、とある教師の問題が平行しつつ、二人の交流によって展開していく構成かな。
気になるのは、女の子側の問題が教師の励ましによって大きく解決に向かうのに対し、教師側の問題は女の子が大したカンフル剤になっていないところだ。
あと、所々「ん? どういうこと?」というセリフと場面がいくつかあって、描き方の問題もあるのかもしれないが、自分がコンテクストを理解できていないことに不安になった。
プロットは理解できているのに、恐らく私はこの作品を肝心なところで掴みきれていない。
奇抜なワンアイデアを基盤に物語を展開させるってのは、モアイで読める受賞作品では定番なんだよね。
ただ、それをちゃんと活かしてテーマもしっかりしつつ、物語をドラマティックに紡いでいるのって案外少ないから、その枠組みではかなりレベル高いんじゃなかろうか。
物言わぬ人間となった妻と、それに相対する主人公の心労が丁寧に書かれている。
ラスト近くで描写される首がない赤ん坊や看護師は、主人公の順応を表現しているのか(赤ん坊も泣き声が描かれているし、看護師も普通に喋っているので、実際には首があるはず)。
38ページ目に丸い線があって、これが主人公に重なっていくつか描かれている。
今回はモアイ
第70回ちばてつや賞の受賞作への雑感。
舞台はもちろん、日常まで漫才の延長線上なノリは、テーマをとても意識しており一貫している。
一つ一つのネタ自体は実のところ、そこまで上手くも面白いとは思わないんだけれども、ちゃんと作りこんであるということが伝わってくる出来だと感じた。
テーマ自体が難しい題材でありながら、細かいところでコマ割やフキダシを使い分ける演出は、読者がノリを迷いにくいようする配慮にもなっていて感心した。
主役にセリフがほぼないこともあって、キャラクターをひたすら動かしているだけの描写が多いね。
無口な分、ストーリー上で主役の行動理由を言葉で説明しなくても読者に伝えるために丁寧に見せる工夫は多少あったほうがいいだろうからね。
けれども、個人的には「そんなに丁寧に描かんでも」、「たるいなあ」と思ってしまった。
それで、なお読みかえさないと分かりにくい箇所も多少あるので、演出上必要なことも大事だが、構成上分かりやすいことも大事かなあ。
ちょっと不思議な設定を含ませた話と見せかけて……という構成はいい感じ。
後半に明かされる「てっちゃん」の隠された真実ってのは、それなりに意味も納得できる理屈も提示されているんだけれども、それ以外が舞台装置的かつ必然性も感じないかなあ。
あと、個人的に「おっ」と思ってフックがかかるシーンがなかった。
ほおー、謎の生物の生態を調べ、そこからドラマを紡いでいくというのがいい。
この生物のメカニズムが徐々に紐解かれ、そこから真相が読み解かれる構成が引き込まれる。
ただ、所々入る回想らしきシーンの描写は、演出の工夫は評価したいんだけれども、やや分かりにくいところがあったかなあ。
主人公が四苦八苦したり、赤ん坊とのやり取りがコミカルで楽しい。
読後感もよろしいが、割と肝心な部分を省略したりして解決させているのが気がかりかな。
主人公と赤ん坊との対話が本筋だから、はしょっても問題ないとはいえ、そこに力を入れて描きたいがために、他がやや杜撰な印象も感じた。
あと、異質な設定の赤ん坊であるにも関わらず素性が明確に明かされないままなこともあって、父と子のハートフルストーリーや、主人公の芸能界による再構成物語と本筋がブレていると感じる部分もあった。
キャラクター自体はデザイン含めてさっぱり気味なんだけれども、背景とか細々とした箇所は丁寧に描かれていて全体的に華やか。
心情描写含めて、言葉で説明しすぎなキライがあるのが気がかりかな。
夢か幻想のような状態でとある人物たちの対話シーンがあるのだが、ここは言葉で説明しすぎ問題が特に顕著で、演出力は総じてイマイチ。
あーいう場面こそ丁寧な絵で彩って演出したほうがいいと思うんだけれどもね。
主人公自身のバックボーン、葛藤や、それゆえの問題解決のための言動にも説得力が出ている。
生徒が小学生というのもあるが、小難しい理屈を捏ねずに主人公なりにベストなアンサーにたどり着く過程は無理がなく読後感もよろしい。
強いて言うなら、やや人物相関や設定が読みきりとしては過多に感じたかな(このあたり主人公の言動に説得力を持たせたり、感情移入させる一助になっているので、一概にいらないとはいいにくいが)。
絵が全体的にカタいなあ、ぎこちない。
いや、身もふたもないことをいえば上手くないってことなんだけれども。
題材自体は興味深いんだけれども、作者の力量がそれについてこれていない。
やや荒い絵だけれども、魅せ方を多少理解しているのかボクシングシーンでは熱量が伝わってくる。
ストーリーやセリフ回し含めて、それっぽいことを言って煙に巻いている構成が気になるかなあ。
そこまで一つの作品に長々と感想書いているわけでもないのに、結構時間かかってしまった。
総括としてはレベル高くて、かつジャンルやテーマも多種多様だったかな。
私があんまり直接的に褒めるような感想を書かないからアレだと受け取られているかもしれないけれども、ベクトルこそ違えど総合的にはどれも良かったよ。
まあ今回の中で、私が単純に好きな作品となると『先生失格!』や『海へ還る』かなあ。
大賞が上手いってことは分かるので、それに異議を唱えるつもりはないけれども。
今回はモアイ
うん、これは賞とるのも当然といっていい出来だな。
セリフ運びが洗練されている印象。
割と面倒な性格をテーマにしているのに、紡がれる言葉や理屈がスっと入ってきて読みやすい。
中盤の展開は個人的にはピンとこなかったんだけれども、優柔不断さを安易な二元論で結論付けないよう描写するために、オーバーなくらいが分かりやすい部分はあるのかもしれない。
今週はダジャレ推し。
ダジャレを言ったときのあの空気感の原因って、そういう安直な言葉遊びを何の躊躇いもなく発言できてしまうことに呆れている側面もあると思うんだよね。
自分の中で面白い面白くないだとか、言われたほうはどう思うのかってことを考えない。
そういえば、ダジャレのようなナンセンスなものを中年が好むってのは、脳の老化も関係しているんだって。
「親父ギャグ」と表現することがあるけれども、そういうことだったんだなあ。
前半はフィクションにあえてリアルなものを登場させる手法について。
その手法がリアリティの演出ではなくて、むしろシュールな不協和音として使うってのはなるほどと思った。
ギャグ漫画家としてやってきただけに、今回は特に絶妙だと感じた。
常に気を張って視聴しないと追いつけないようにするのではなく要所要所をしっかり、つまり緩急が大事ってことね。
以前の感想で「まるで騒ぐのをやめたら受け手が読むのをやめると思っているんじゃないかってくらい、ネタの入れ具合が過剰だ。漫画にだって、息継ぎは必要なんだぜ」と書いたことがあるけれども、フィクションにおいては共通のセオリーといっていいんだろうね。
今回はモアイ
主人公の今の人格や生き方が形成されていくエピソード詰め込んだ感じ。
詰め込んでいるが故に、ゾンザイに感じる部分があったり全体的にとっ散らかっている印象が拭えない。
でも、単純に絵のレベルもそうだけれども、コマ割とか演出とか唸る部分があるんだよね。
こういうストーリーで、明確な是非や結論を出さないってのはいいね。
あまり理屈を捏ねすぎないようにしつつ、受け手に理解や共感を与えるのって難しいだろうから。
回想が度々挟まれるのにそこまで読みにくいと感じないのは、ちゃんと全体的な構成だったりテーマを意識し続けているからなんだろうか。
何だか全体的に堅苦しさを感じるなあ。
ストーリー構成自体は出来ているから、余計にそういう部分が悪目立ちしているように見えてしまうのだろうか。
あんまりエキセントリックなことをやりすぎても趣旨がブレるかもしれないから、これ位のほうが丁度いいのかなあ。
独自の感性、心情といったものを描く作品は『自殺しちゃったともだち』もそうだったけれども、こちらはより刺々しい感じ。
今回はモアイ
前回はイブニング新人賞だけれども、今回はモーニングゼロ月例賞の感想ね。
絵柄もそうだけれども、世界観の構築とかで個性を出して、ストーリー構成では読者が引かないように丁寧に描いているという印象。
河童の住処に行くまでが中だるみを感じるが、後半の独自の世界観やそれなりに理屈の通った価値観というものから、起承転結を真面目に描きたい性分なんだろうね。
個性に敏感でありつつも、そのあたりの理知的な感性は好感持てる。
ただ、まあそういうところが面白さに直結するようには、あまり描かれているとは言えないのが残念ではあるかなあ。
後半だけ読む分にはともかく、前半はお世辞にも読んでて面白いと感じる部分がほぼなかったし、必然性がある描写も少なくて無駄だと思えた。
そこらへんコンパクトに纏められたら、私の中での評価ももう少し上がるんだがなあ。
テーマや紡がれるものをマンガという形にするまで持っていた作者の熱量は評価したい。
ただ、描きたいことや、語らせたいことが一杯溢れて、そのままマンガにしたみたいな無頓着さが気になる。
ネームを多少小奇麗にした下書きレベルの画と、ごちゃごちゃしたセリフ量、なのにページ数まで多いのが、私がそう感じる要因だろうね。
よほどストーリーや登場人物に魅力を感じなければ、ほとんどの人は途中で読むのが苦痛になってくるんじゃなかろうか。
人物や背景、セリフが詰まってて、でも詰め込みすぎというわけでもなくて、このバランス感覚は好みだ。
例えばスイカを食べる一連の動作に数コマ使っているにも関わらず、無駄とは感じなくて魅了してくれる。
難点は編集長の選評にあるが、読者がもう少しだけ汲み取りやすい台詞、演出が欲しいって点かなあ。
ある程度は受け手に委ねるスタイルという可能性もあるが、どこをどう解釈すればいいのかっていうのが分かりにくい場面があるのは確かなので。
今回はモアイ
流して読んでいたら分かりにくいが、読み返してみたら何となく分かった。
もちろん、それはストーカー行為の一環だったわけだが、結果として功を奏しているわけね。
自分がストーカーをしていることがバレたくないのと、ストーカー相手を警察に突き出したくないのと、爆弾犯ではない潔白を証明したいという葛藤などを考えれば、作中の主人公の言動にも納得がいく。
まあ、最後のオチからすると恐らくその後の展開は、主人公含めて全員がそれぞれ罪に問われることになりそうだ。
特に間の取り方や、セリフややり取りのチョイス、それらのリズムは好み。
ただ絵が、特に人物の表情が固いのと、ちゃんと読んでいないとストーリーを理解しにくい構成なのが難点かなあ。
短いページ数の中で、見せたいものを最低限表現できているストーリー構成なのがいいね。
ただ、必然的な短さではないと思った。
キャラの人格を読み取る背景とか作中でのやり取りとか、そこに至るまでの言動を読者に伝える描写がないから、出来事だけ描かれてもピンとこないんだよね。
おー、タイトルに偽りなしと感じた。
格闘シーンもそうだが、物語やテーマもキャットファイトに収束していて、高い構成力があると思う。
画力は上手いと言い切れるものではないんだけれども、安定感のなさや野暮ったさがかえってキャットファイトの妙さを滲ませている。
それでもイマイチ絶賛する気が起きないのは、単に私の趣味じゃないからなのか、言語化できないだけで致命的な欠点があるからなのか。
作中の相互に作用する独特の関係性や、それに伴う嗜好や劣情といったものがテーマなのかね。
WEBコミックを中心に色々と読み漁っている私からすれば、このレベルの変態的な描写は凡庸の範疇だと思ってしまうなあ。
ただ、逆に言えばこれ以上やると読者の大半は引いてしまって物語を追う所ではなくなるかもしれないから、これくらいが丁度いいのかもしれないね。
読者が理解しにくいであろう箇所に関しては登場人物に心情を吐露させることで、付いていきやすいようにしていて、配慮しているんだろうなあ。
構想の時点で目をひくが、それを通じて心理描写をちゃんと展開させているのは好感持てる。
その上で起承転結ちゃんと描いているから、読後感では今回の新人賞の中では一番かなあ。
そこが美麗にかつ圧巻に描かれてこそ、テーマに漂う歪さを表現しきれると思うので。
丁寧というか、真面目というか。