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はてなキーワード: 有効とは

2020-05-31

ホリエモン東京改造計画を読んだ

さらっと1時間からいくらいで読んだ

一言で要約するなら「無駄ものをなくして有効活用しましょう」ってことかと思う

どれも議論余地はあるにしろ突拍子もないことはほとんど書いてない

特にオンライン授業推進は早くやるべきだと思った

かに公立私立も?)の学校先生は当たり外れがすごい

授業自体は教えるのがうまい先生動画を見せればいいし

それについていけない生徒を先生チューターとしてフォローする発想はいいと思った

学校勉強以外のことも学べる場所だって意見もあるかと思うが

それは学校じゃなくてもできることなんだよな

ただ大麻解禁についてはちょっと何を言ってるのかわからなかった

読めばわかるが「何言ってんだこいつ?」と思うことが書かれている

個人的医療大麻は解禁すべきだと思ってるが、子作りとの関連が不明

普段ホリエモンとか興味ないけど、目次の江戸城再建に興味をひかれて読んだけどまあまあ面白かった

都知事選そもそも行くつもりし誰がなろうがどうでもいいけど

ここ最近コロナを見てると思うけど誰がリーダーかより外圧大事だよね

はてなの人はアレルギーレベルで嫌ってる人が多いけど

批判するなら暇つぶしに読んで見るのもいいんじゃないだろうか

2020-05-30

ネット麻雀牛歩戦術のススメ

 例えば十回以上一位を取れなくて、やっと取れたと思ったらその後また五回連続で一位を取れなかったとする。

 これは明らかに運営平等に牌を配っていないのであるこちらは何一つ間違いのない打牌をしているのにこの戦績は単に有効な牌を寄越していないからと言う以外にない。このような非健全運営を誅するには牛歩戦術を行うしかないのである

 まず、牛歩用のアカウントを用意しよう。正規アカウント牛歩戦術を行うのは色々と都合が悪いだろう。その時名前を「運営許すまじ」とか「牛歩権利」とか、見た者が怒りを感じ取れるような名前にすると良いだろう。

 牛歩は東一局から行う。例えば誰かにあがられた後に牛歩戦術に移行すると、怒りの原因が個人に起因するものと同卓者に取られかねない。逆に、調子がいいと後々牛歩戦術に移行することに躊躇する危険性も出てくる。最初から全開で行くこと。

 勝負には拘らない。ただ、一局に時間をかけることだけに注力すること。そもそも不利な戦いを挑んでいるのだ。こちらは考える時間を早々に使い切ってしまっていているのだから。いわばハンデを与えて対局をしているのであって、結果が伴いにくいのは当然の帰結である牛歩戦術を行う時に勝負の結果に拘泥する必要はない。

 タメロンはしない。タメロン個人に対する攻撃であるこちらの怒りの対象運営でありプレーヤーではない。麻雀は対人戦である為、マナーは守らなければならない。ただし、中には牛歩戦術中にスタンプ等で早く切るよう煽ってくる不届き者もいる。こちらが何も悪いことをしていないのにもかかわらずそのような煽りをしてくる輩にはタメロン仕置きをするべきである

 牛歩戦術メリットをあげる。1つ目のメリットは高い手を上がれると言う点だ。先刻も、今まで聴牌もままならなかったのに急に倍満を上がることができた。つまり牛歩戦術に対して運営反省意思を見せてきたと言うことだ。結果的に3着で対局を終えることができた。2つ目は相手を飛ばすことができる。牛歩戦術に焦れて途中で退席してしまうのだ。煽ってくる人間が途中退席しやすいように思う。三人飛ばして一位を獲ることを理想に励んでもらいたい。3つ目、これが一番重要であるが、キチゲを開放できて気持ちがいい。こちらにイラついてスタンプ連打してる輩を見てると今までの理不尽な負けなど忘れて心安らかに麻雀が打てるのだ。そもそもこちらにキチゲを溜めさせたのは運営である運営こちらにキチゲを溜めさせないような配牌をしていればこんなことをする必要すらなかったのだ。ちなみにこのはてなもキチゲの開放の一環である

 最後に。マナー自己精神衛生を守って楽しいネット麻雀を!

2020-05-29

anond:20200529184241

シェアードワールドは細く長く続けるなら有効だろうと思うけどね。

結局、コンテンツ業界に君臨してるのは「太く長く続いてる」作品なんだから

おまえが期待するような状況にはならないんだよ。

人は、麻雀の話になると馬鹿になる

たとえば、「テニスの王子様」に出てくる必殺技の多くが現実には不可能であることは、別にテニスをやったことの無い人でも誰でも理解する。

一方、これが麻雀になると、たとえば「アカギ」の浦部戦の「二筒トイツ落としを読んで河底でロンする」みたいな芸当ができると思い込む人が発生する。東大とか出てる人でも、ふつうにいるのである

そもそも現実には無理なことをやってのけるからすごい」「理屈説明の付かない戦術に身を委ねても勝つからすごい」というのが、「アカギ」の趣旨なのだが……)

「流れ」とか信じてるのは論外として、多くの麻雀初心者は、「上級者は牌の切り順などから当たり牌を一点で読める」みたいな、ちょっと考えれば不可能と分かることを信じる傾向がある。

いや、実際は初心者でなくとも

  • 数十局に一回、たまたま当たるだけ
  • 数百局に一回、牌の組み合わせから実際にほぼ一点に読める
  • 定性的には危険度が上がる

などということと、

ということの区別がついていない。たとえば、自分が3枚持っている牌が当たり牌になる確率わずかに上がるが、それで3900リャンメンテパイを崩すかどうかの判断が変わることはない。つまり、そういう知識戦術として役に立たない。

上司工数を出したら〜のやりとりについて思うこと

こういう記事を目にした。ちなみにこのQuoraというサイトについては初めて見るのでQAサイトなんだろうなという事以外は何も分かっていない。

上司工数を出したら「私なら半分で終わる」と言われ工数を削られました。それならあんたがやれと思うのですが、こんなときどう捉えるべきですか?そもそもあんたが作ったんだから速いだろと反論したくなります

https://jp.quora.com/%E4%B8%8A%E5%8F%B8%E3%81%AB%E5%B7%A5%E6%95%B0%E3%82%92%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89-%E7%A7%81%E3%81%AA%E3%82%89%E5%8D%8A%E5%88%86%E3%81%A7%E7%B5%82%E3%82%8F%E3%82%8B-%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C

(本当はリンク先の該当する回答を全て読んで欲しいのだが)

私が覗いた時点で1番上に来ていた松本 祐司さんという方の回答(この表示順のルールについても知らない)を読んで自分なりに思うことがあったのでそれを書きたい。まずは客観性のない私の主観でその方の回答を要約してみる。

・確かにその上司コミュニケーションスキルが足りない

しか解決策は己のあらゆる能力をあげることしかない

・逆の立場になって考えてみると相手あなたに期待していたともとれ、結果的に残念に思われたとここでは規定する

・残念に思われた結果、回される仕事雑務、誰でもできることになっていき、次第に年齢がいけば、リストラ候補にもなりうる

上司の期待に応えられていない現状を素直に認めて、自分能力を上げることを勧める

最後に「上司避難する気持ち仕事をするな」という言葉を教えてくれた(今では成功して偉くなった)昔の上司とその言葉をまもって今のポジションにいる自分自身の美談が語られている

よく見る模範解答だと感じるし、正直なところ5年前や10年前であれば特に違和感もなかったろうと思う。

現在の私はこの回答自体にも違和感を感じるが、この回答が1番上、つまり1番多く見られる(おそらくベストアンサーだろうと思わされる)回答になっていることにも違和感を持った。自分が働く側にまわってそれなりに経ったからだろう。この方が会社上司側の視点で多くを書いているので私は個人や部下側の視点で書いてみようと思う。

端的に「能力を上げることしか解決策がない」とする意見だが回答に書かれている文脈においてこれは非常に危険な考えだと思っている。

かに質問者にとって現実的有効であると思われる解決であることには同意するが、能力をあげることしか解決策がないというのはいささか恣意的ではないだろうか。そして「能力をあげる」という言葉方向性は最終的に上司の想定の半分の期間でものごとを終わらせることを目標例にしている。つまり上司意向に沿って現在仕事成功していくことを質問者が望んでいる前提となっている。

質問自体も前提条件や背景など分からない部分が多いのである程度想定で書くしかないということも分かっているが

こういう上昇志向個人能力を鍛えることで何でも解決しようとする考えを勝手ドラゴンボール思想と読んでいる。

質問者が本当にそれを望んでいるならそれで構わないし、そうであればこれ以上ない最良の回答だろう。

しかし本当にそうなのだろうか。分からない。

質問者ドラゴンボールで言うZ戦士系譜であれば少なくとも質問者回答者という単位では問題ない。

そして実際にZ戦士達はそのせいで(おかげでとも言えるが)永遠に続く戦いの螺旋に身を投じることになる。

しか多様性が叫ばれ、日本経済落ち目となり、これまで力を持っていたものが弱体化し、疑われ、多くのものが見なおされている昨今、日本で働いている人間多数派悟空ベジータのように己の適正を理解し、適切な職場業界位置しており、そこで仕事における能力の(殆ど無限と言ってもいい)上昇とそれによる出世を望んでいると同時に望める状況にあるとは到底思えない。

そもそも人間自分自身の求めていることを正確に把握していることの方が稀だとすら思っている。

そして我々の世界マンガではない。我々の肉体をはじめ、現実のあらゆるものは有限だ。

そして最後に加えられた物語美談)がより一層この回答の訴求力を強めている。人間にとって物語というのは劇薬だ。

しか人生というもの物語解釈意味づけしようとする考えに対してそれは物語である限り間違えているとユヴァルノアハラリ氏は21Lessonsの中で説いている(たしか)。

大事なのは上司と部下、組織個人いかバランスを取っていくかに思えてしまう。

バランスを取るには適切なコミュニケーション必要だ。

適切なコミュニケーションを取るには信頼関係必要だ。

信頼関係を構築するには適切なルールシステム機能していることが必要だ。

例えば頑張ってもそれに見合った対価がもらえなかったとしたらどうだろうか。

仕事は多くの場合上司社長株主がおり、ある種彼らの都合のいいように時間能力リソースを奪われていると考えることも出来る。

仮に上司人間的に信用できたとしてもルールシステムがそれを阻む場合もある。

から言われている昇給と昇格が切り離されていなかったらどうだろうか。

会社側で重要ポストというのは限られているし、自分の適正が管理職にあるとは限らない。

そもそも成果の分だけきちんと利益還元されるというのは基本的に国や世界経済が上向きになっている必要があるし、人間による評価というもの構造的な欠陥を持っている。

そして対価が自分の望むものではなかったとしたら。

まり以前は有効機能していたとされる構造システム問題が生じてきていることの方が多いのではないかと思う。

そしてそこに健全であると思えるよう)なシステム環境がないと人間の行動はなるべくリスクを取らず、なるべく仕事の量を増やさず、なるべくストレスを避けるといったものになるか、あるいはその逆になるのは自然だろう。いずれにせよ多面的かつ長期的な利益追求のために目指すべき形ではない。

もちろん営利組織利益を拡大していかなければならないので能力向上や納期短縮は重要だろう。

それを否定するつもりもないし、不真面目な社員がさぼるのを助長するという意見もあるかもしれないが、まずそんな人間採用する仕組みに何かしらの問題がある。

個人の持つあらゆる能力をあげておくに越したことはない。それには自分同意する。

しかしそれと同時にお互いの利益がなるべく一致するような新しい評価報酬システム環境がつくられ、健全コミュニケーション信頼関係がなければいけないはずだ。

それにはトップが牽引して組織的に動く必要があるし、個人能力向上だけでは解決できないだろう。

個人レベルでは比較的それらのシステムが整備されている場所へ移ることも手段の1つだ。

いずれにせよどちらか一方的という所があるならそれが問題のように思える。

我々は有限な血と肉で覆われた不完全で複雑な動物であることを忘れないようにしたい。

朝比奈みくるキョンの妹同一人物説についてSF読者が思う。

増田は何者?

大学生時代に「涼宮ハルヒの憂鬱ブーム経験した三十代。当時はひねくれた人間だったので、ハルヒ流行っている真っただ中に、原作ではなくそ元ネタとなった「ハイペリオン」に手を伸ばした。当時の自分きらきらとした学生生活にあこがれていたくせに、そういう青春テーマにしたラノベを避けていた。みんなと同じものを読むのが嫌だったのと、そういうきらきらしたものを読むと、自分灰色生活と引き比べてしまうからだ。そういうわけで、「涼宮ハルヒの憂鬱」の知識は、書店で一気読みした第一巻と、ウィキペディア情報、断片的に見たアニメの数エピソードに頼っている。おそらく粗があるので、話半分に聞いてもらいたい。

増田目的は何?

そもそもハイペリオン」って何?

ハイペリオン」とはダン・シモンズ1989年に発表したSF小説である邦訳1994年出版された。ヒューゴー賞ローカス賞星雲賞を受賞している超大作で、登場人物である長門有希が読んでいる。

ジャンルは一応スペースオペラなのだが、あえて言うならばSFジャンル英米文学ごった煮である。というのも、七人の登場人物がそれぞれの身の上を語るのだが、それぞれがホラーだったりサイバーパンクだったり時間SFだったりで、しかもそれぞれの出来がいい。

続編として「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」「エンディミオン覚醒」がある。作者の思想がややうるさいところもあるが、絵になる場面が多くて楽しい。また、人類の各文化多様性を高らかに褒めたたたえているのが、やや西洋アメリカ中心主義ではあるが、気持ちがいい。

長門と「ハイペリオン」の共通する設定

長門は「情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」であり、言い換えるならば「宇宙人が作った人間の形をした存在」ということになる。「情報統合思念体」には「主流派」「急進派」「穏健派」「革新派」「折衷派」といった派閥存在し、それぞれの思惑ごとに動いている。

一方、「ハイペリオン」には、英国詩人ジョン・キーツ人格再現したサイブリッド(人造人間みたいなもの)が登場する。これは、人類に様々な助言をするAI群「テクノコア」によって、ある目的のために作られたものである。彼は長門ほど万能ではないが、この背後にいるテクノコアには「穏健派」「急進派」「究極派」が存在していることが共通している。ちなみに、それぞれの立場としては、当面は人類とは共存する、さっさと人類を滅ぼして自分たちが覇権を握る、人類自分たちも滅んでもかまわないので究極の知性を創造する、である。このAIたちはとっくの昔に人類を超えており、人類を裏切ろうとしている。というか、作中ではすでにある方法人類をひどく搾取しているのだが、これは読んでみてのお楽しみだ。

設定の上ではよく似ているけれども決定的に異なるところがたくさんあり、よくできたオマージュだと思う。

ハイペリオン」にみくるのような未来人は登場するのか

結論から述べると登場する。そもそも舞台となるハイペリオンという惑星には「時間の墓標」なるものがあり、そこの封印が開くと未来から様々な事物情報が送られてくる。同時に「シュライク」という殺戮マシーンが封じられているが、シュライクは時折人間の願いを叶える、とされているのだ。七人の登場人物ハイペリオンまで巡礼に向かうのもそれが理由だ。

ここで未来と述べたのだが、実は未来は確定していない。「テクノコア」が作り出す究極知性が宇宙支配するか、人類の集合意識が生んだ究極知性が覇権を握るか、この二つの間で揺れ動いている。ここでいう究極知性とは神と言い換えてもいい。つまり、遠い未来で行われる人類テクノコアの戦いが、現代にも影響を及ぼしているのだ。なんといったって彼らは神なのだから、なんでもありなのである

この状態は、まさに朝比奈みくる(大)の周囲の事情とよく似ている。現代干渉し、自分たちの望む形の未来を確定させようと活動している点が近い。

みくるキョンの妹は同一人物か?

涼宮ハルヒの憂鬱」の全てを読破したわけではない自分が、本文から有効証拠をあげることはできない。というか、いくつかのブログでそれを示唆する記述が十分に述べられており自分が付け加えることは何もない。

よって本記事では、「ハイペリオン」で行われたテクニックを間接的な証拠として用いたい。以下、「ハイペリオン」のネタバレに触れる。読みたくない方は引用部分を読み飛ばしてください。

ハイペリオン」の七人の登場人物は、旅の無聊を慰めるため、それぞれの出自を語る。一人はフィドマーン・カッサードという兵士である仮想訓練の度に謎の美女モニータと遭遇し、そこでむさぼるように体を重ねるが、彼女とは仮想空間とでしか会うことができなかった。やがてアウスター(人類連邦所属しない宇宙の蛮族)の襲撃を受けるが、そこで彼女と再会し、殺されかける。カッサード彼女との再会を目指している。

もう一人の人物はソル・ワイントラウブという学者である。彼は娘である赤ん坊を抱えて巡礼に来た。彼の願いは、娘であるレイチェルの病を治すことであるレイチェルはかつて学者としてハイペリオンを訪れた際、シュライクによって年齢を逆行する呪いをかけられてしまった。父と同じ聡明学者であったレイチェルは日に日に幼くなり、とうとう赤ん坊にまで戻ってしまった。レイチェルが「誕生」の日付を迎えるまで、あと数日しかない。

さて、結論を簡潔に述べよう。レイチェルの病は癒される。そして彼女未来世界へと連れていかれ、そこで再び大人へと成長する。やがてレイチェルはモニータと名乗り、カッサード出会うのである

まり、「涼宮ハルヒの憂鬱」のオマージュであるハイペリオン」では、意外な二人の人物が同一人物であった、そしてその片方は未来人であった、というギミック存在するのである

もちろん、年齢遡行までオマージュしているのかどうかはわからない。記憶に蓋をしているだけかもしれない。ただ、妖艶な美女と無邪気な赤ん坊が同一人物であった、という驚きを、朝比奈みくる(大)とキョンの妹が同一人物であった、というかたちで本歌取りしている可能性は、検討される余地はある。

どうなのだろう。キョンの妹は小五だが低学年にしか見えないという記述もあるので、実は成長がストップし、年齢が逆転し始めているのかもしれない……。

長門みくるは決別するか

鶴屋さんは「宇宙人未来人だったら、どっちがいい? そろそろ決めといたほうがいいかもにょろよっ!」と発言したそうだが、これは今後の展開を予測する大きな鍵となる可能性がある。というのも、「涼宮ハルヒの憂鬱」が「ハイペリオン」をどこまでなぞるかははっきりしないが、もしも設定を強く意識しているのなら、「ハイペリオン」で「テクノコア」が人類を裏切ったように、「情報統合思念体」が最後には人類敵対する可能性があるからだ。そして、みくる人類と「情報統合思念体」との争いの中で、少しでも人類に有利な未来へと導こうとしているのではないか。となると、長門みくるの決別は避けらないことになる。みくる長門を幾分苦手としている描写を考えると、興味深い。

ついでに古泉超能力について

少しだけ触れておく。「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」のなかには、超能力は出てこない。出てくるのは「エディミオンの覚醒」以降であり、主人公たちがある能力に目覚めることで、クライマックス人類の命運を大きく変えるのだが、これも読んでみてのお楽しみだ。

それからハルヒ能力について

ハイペリオン」であらゆる願いを叶えるとされるのは殺戮者シュライクである。実に気まぐれな神なのだ。そういうと、ハルヒが悪役シュライクだということになってしまうのだが、自分は違うと思う。明るい青春ラノベにこの設定は似合わない。願いが叶う、ということだけを拝借したのだろう。とはいえ物語全体を通しての謎の一つ、ということは決定している。

それと、実はシュライクの正体は作中でも若干ぼやかされている。テクノコアが作った殺戮マシーン人類側がのっとったことが示唆されているが、時間を行き来できるのだから時系列がはっきりせず、筆者の記憶も確かではない。

キョンにまつわるいくつかのこと。

エンディミオン」「エンディミオン覚醒」の語り手はいたって普通青年ロールであり、彼は破天荒少女アイネイアー守護者に任命される。とはいえ物語の大半は奔放な彼女の振り回されながら進む。それこそ「涼宮ハルヒの憂鬱」の本編のように。

しかし、ロールとアイネイアー最後にはひどくつらく悲しい別れ方をしなければならない。この設定が本編のキョンハルヒ関係に輸入されていないことを願う。

それと、ジョン・キーツジョン・スミスではないが)のサイブリッドは二つ存在し、片方が殺される運命にある、とだけ述べておこう。

おまけに、ダン・シモンズ最近作品について

彼は「ハイペリオン四部作ののちに「イリアム」「オリュンポス」を発表している。トロイア戦争世界、遠未来の没落した人類機械知性たちの話が入り組んでいて、文学SFマッシュアップ具合が楽しいのだが、残念ながら「ハイペリオン四部作で述べた人類多様性を寿ぐ姿勢から後退し、明確なイスラム嫌悪が出ているのはいただけない。さらに、邦訳されていない最近シリーズは、ヒラリー・クリントン大統領になったパラレルワールドで、国民皆保険で怠け者になったアメリカ人が薬物におぼれているというすごく政治的偏向した作品なので、翻訳されないんじゃないかな……。

追記】最新作ではないのだが、2011年の「Flashback」という作品シリーズではなかった。失礼。

【もう一つ追記】その薬物は、いつでも自分人生の最高の瞬間を追体験できるというしろものだ。そして、世界ほとんどがイスラム過激派支配されている。経済日本に牛耳られ、南西部の州はメキシコギャング支配され、作中では地球温暖化否定されている。アメリカ保守的世界観を煮詰めたような感がある。

ヒラリー・クリントンについての記述記憶いかもしれない。ただ、イスラム嫌悪が強いのは間違いない。

と、こここまで書いてネットを探していたら

みくるとモニータの類似性について述べた記事があった。

https://sosbrigade.miraheze.org/wiki/ハイペリオン

最後

おそらく、ハルヒ全盛期の頃に、こうした議論は出尽くしていると思う。だが、検索をしても類似した意見が見つからなかったため、ここに記録した。

それから、ろくに原作を読んでいないのに、そして記憶もいい加減なのに、好き勝手言ってどうもすみませんでした。

追記

多数のコメント感謝しております。また、「全部読んでいないのに書くなんてずうずうしい」との指摘、まったくもってその通りです。ファン気持ちを逆なでするような行い、お詫び申し上げます。また、立ち読み迷惑でしたね。未成年の頃とはいえ、今にして思えば赤面ものです。

自分としては、「ハイペリオン」を読んだ人間からは、「涼宮ハルヒの憂鬱」の設定はこう見える、と伝えたかったのです。笑ってやってください。また、類似した意見ネットになかったので、記録しておこうという思いもありました。

ただ、ブクマカにもあるように、ジオシティーズインフォシークヤフーブログなどの一斉削除が原因の可能性のほうが強いですね。はからずもアーカイブ問題にも思いをはせることになりました。

それでは、失礼します。

2020-05-28

次亜塩素酸水によるうがい

我らがインターネットGoogle先生検索すると歯科クリニックのサイトがたくさんヒットしますね。

警鐘を鳴らしているふうだが、どうやら「素人の作った自称次亜塩素酸水は危ない・このお墨付きアイテムを買いましょう!」という宣伝に見える。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/amanodental.com/periotreat-new-coronavirus-hocl-water.htm

kokemono 世間に出回っている怪しい次亜塩素酸水をありがたがってる人にはこれを読んで欲しい。その上で、たとえ電気分解で作られた次亜塩素酸水であっても、ちゃんと殺菌効果を得ようとすると色々条件あること知ってほしい。

検索順位が低いが、学会意見はこうらしい。「パーフェクトペリオ」について日本歯周病学会の見解

現状でのPPWの歯周治療への応用については、研究途上の段階で科学的根拠が十分であるとはいえず、日本歯周病学会としては安全性有効性について学術的な場で充分な討議が行われた後に、臨床に応用されるべきであると考える。

さて、素人の我々は何を信じれば良いだろう。

密室トリックって裁判有効なの?

被害者の血痕のついた服や、容疑者指紋のついた凶器も見つかった。

動機もある。

こいつが犯人だ!

みたいな状況で、裁判犯行現場にだれも入れないか無罪とか主張して通じるの?

口うがいの方法

昨日、いつ書かれた記事だか忘れたけど、「食後に下痢が多いのは舌や口内にある菌が原因だ」みたいな記事を読んだんだよね。

食前に歯磨きとかをすれば下痢が少なくなった!!みたいな流れだった。

 

その記事読んだあと、食前に習慣でしてたうがいで舌を意識するようになった。

今まで口うがいって水入れてぐちゅぐちゅやるだけだったけど、水含みながら舌と口蓋をすり合わせることって有効なんじゃないかな。

今まで全然やってなかったんだけど、これって偉大な発見じゃないか!?

30いいねぐらいもらえるんじゃないか!?

anond:20200526002227

情報処理技術者試験ってPCが普及してだれでもコンピュータに触れるようになる前の試験だよね。

コンピュータ自体が高価で誰でも触らせてもらえるものではなかった時代には、座学で知識を問う試験もヤル気を見るうえで有効だったかもしれん。

一度作ってしまった資格試験利権になるから、カモがいる限りやめられない。

受けさせる企業も何もできない新人を遊ばせておくわけにいかいから教材と試験提供してくれるのは重宝するってだけ。

2020-05-27

anond:20200526205516

ここら辺読ませればあきらめてくれると思うよ

  

https://www.seiko-giken.jp/solution/livestock.html

”次亜塩素水の噴霧前後では肺炎をはじめとする呼吸器疾患の発症率、治療期間、再発率が改善されていることが確認されました。”

https://www.nakashima-foundation.org/kieikai/pdf/23/9.pdf

畜舎全体への通常噴霧効果あるいは超音波ドライ噴霧効果などの調査と設置方法最適化検討などを行い、浮遊菌・落下菌などの試験分析によってその効果有効性を確認した。”

http://jlia.lin.gr.jp/eiseis/pdf/disinfect_handbook.pdf

”微酸性次亜塩素酸水は瞬時に病原体を不活化する能力があり、塩素濃度 100ppm の噴霧では、空中の NDV を不活化できた ”

https://anond.hatelabo.jp/20200527114606

百均別にevilじゃなくね?薬にしてもそうだけどジェネリック品はevilでもなんでもない。特許が切れた知識有効活用してるだけだし特許者はすでに十分な独占益を得たはず。安すぎる服にしてもそういうのはすぐ破れたりするし値段相応なだけ。

ウイルス除菌みたいな言い方

ネットでいろいろ調べると、細菌エンベロープウイルス対策共通性が多いからこういう言い方になるんだろうか。

それぞれの対策有効性について、まとめるとこの表であってる?間違ってる?

対策細菌(例:コレラエンベロープウイルス(例:新型コロナ ノンエンベロープウイルス(例:ノロ
石鹸
エタノール ×
次亜塩素酸水
次亜塩素酸ナトリウム
ワクチン
抗生物質 × ×

ちなみに新型コロナノロなどワクチンがまだ存在しないものもある。もし存在したら有効意味で〇

ある種の薬剤の噴霧は感染症対策には有効

ある空間の中で人間を全滅させれば、感染症も起きない。

全ての文章でそうだけど、意味は多様にある。

anond:20200527090624

本気で言ってんの?

>完全実名

>性別とおおよその年齢(20代後半とか)もわかるようにする。

ストーキング被害セクハラ被害想像がすぐにできる

>課金アイテムにする。

>レア称号持ちは人気コメントに優先的に表示される。

値段設定は知らんがすぐに企業が乗り込んできてステマ炎上プロモーションもどきのやり口でぐちゃぐちゃになる

>決闘デュエル

何?

>誹謗中傷を書いている人がいたら通報することが推奨される。

>有効通報1件につき報酬としてカラースター1個が与えられる。

カラースター目当てに誹謗中傷ととれる言葉を目くじら立てて探すユーザーが出てきて言論統制みたいなことになる

>3アウト制の導入

>3回通報された人はアカウント凍結される。

単純に回数少なすぎて数人で多数派嫌がらせで少数派潰しまくれる 「有効通報」の基準とは

さすがに冗談だよね?誹謗中傷は良くないと思ってるのはよくわかるけどなんでも悪用して加害する人の存在は考えておかないといけないでしょ

anond:20200527042640

まじでこれ。

小説家になりたい人は多いのだから既存の賞に応募するだけではなく

どうやって自分作品を目立たせて手に取ってもらえるかが一番大事だと思う。

マーケティング広告デザインコピーライティングの本を読んで自分作品認知を上げる手段をとるべき。

映画トレーラーのような動画を作ってYouTubeツイッターに流したり

短いコピーとあらすじ、冒頭の一節なんかをツイートしたり

100日後に死ぬワニみたいに毎日少しずつ読める小説ツイートしたり

(これ自体は別の小説顧客誘引するための小説なので、

自分の本当に書きたい内容よりも読みやすさ優先がいい)

他にもツイッターは日々感じたことを散漫につぶやいたり

友達となにげない会話をするのではなく、

140文字エッセイ風に日々の情景を切り取ったり

小説とは全然関係ない面白いツイートファンを増やしたりするのも有効

そこでセンスを見せつけたら長い小説にも興味をもってもらえるはず。

もうやってるのかもしれないけど。

というか、いまこの匿名日記エントリーに注目が集まっているので、大チャンスと思ってほしい。

ここに何を追記して、どこのURL誘引するか、まさに今あなた文章の力量が試されている。

2020-05-26

anond:20200526230131

音ゲーでも、降ってくるノーツを見すぎるとうまく弾けずに、場当たり的にガチャガチャやると正しく弾ける、なんてことはよくある。

まり、先のことを意識しすぎるとそれに脳の注意力リソースが奪われてしまい、手元のものを精確に処理することができなくなるわけだ。

早口言葉でも同じことで、いくらゆっくりにしてもフレーズ全体に意識が向いていると処理が詰まってしまう。

単語を区切って、十分な間隔を空けて、トウキョウ   トッキョ   キョカ   キョク、のように言えば言えるはずだ。

その間隔を短くしていく方向で慣れていけばいい。

音ゲーでも、いやピアノレッスン等でもそうだと思うが、通しで何度もプレイするより、苦手部分を分解して反復練習することが有効なように。

anond:20200526214439

少なくても日本の換気規定はクッソうるさいです。

だって匂いクレームがでますからね。日本は。普通に裁判沙汰になる。

もともとはホルムアルデヒドによるシックハウス症候群対策なんだけど、これが結構有効打になっていると思っている。

anond:20200526092621

人間免疫機能病原体をやっつける仕組みに使っているのが、実は、次亜塩素なんやねん。

そいう意味では、次亜塩素酸というのは生物必要不可欠な成分なんやけど、

如何せん、濃度が濃すぎるとなんでもかんでも酸化しまくるからめっちゃ危険なんや

次亜塩素酸水も濃度が濃すぎたら、塩酸やら塩素ガスがめっちゃ発生しよるから激しく危険

なんやけど、市販のそれはめっちゃ低濃度でちょびっとしか有効成分入ってないか安全

2020-05-25

Vol.106 政府による布マスク生産調達について、皆様の疑問にお答えします。

医療ガバナンス学会 (2020年5月21日 06:00)

 

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

 

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

 

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

 

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

 

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

 

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

 

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

 

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

 

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

 

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

anond:20200525182904

日本人不要な新しい仕事を作ってそれで自分たちが苦しんで仕事してる感をだす才能にかけては天下一品だよ! この才能を有効に利用できる場面がないか考えてみよう!

テレワークのほうがムダ時間がなく使えて効率的だったのに

定時が 17:00 だとして 16:40 にキリが良いところまでタスクがさばけたらどうするか

残り 20 分で終わるようなタスクはなく 今日やらないといけないところは終わってる


もちろん何もしない

それが自宅なら 20 分間有効に使えるのに 職場だと定時までとりあえず待たないといけない

時間がムダ


暇だし急ぎでない次のタスクに手を付けてもいいんだけど、 17:00 だときれいに終わらないか中途半端になる

キリが良くなるまで残業したところで、必須でもないので許可がでずにサビ残しかならない

中途半端で片付けて、翌日途中からするくらいなら、翌日 1 から気持ちよく始めたい

別に早く終わらせたところでそれで給料が上がるわけでもないし

2020-05-24

暗記数学絶対に間違っている

はじめに

自分は、「一般的に、暗記数学に賛成している人」とされている、

の中の一人だが、そのはしくれとして、「暗記数学が正しい」という妄言を徹底的に批判する。

自分が暗記数学を間違いだと考えるようになった理由

自分浪人生向けの大学受験塾でアルバイトをしていた。

その塾では基本的に生徒に自習させ、分からないことがあったら講師自分)に質問する、というスタイルを取っていた。

基本的自習だが、毎日チェックテスト(基礎的な数学問題が数題出題される)のみ、全員に共通したノルマだった。

講師初日、全員にチェックテストやらせていたが、一人(A君とする)だけなぜかやらなかった。

話を聞いてみると、「基礎の練習など無意味自分もっと応用問題の解答を暗記する」という強い信念を持っていて、基礎はやらない、とのこと。

生意気言うな。基礎もできない人間に応用問題なんてできるわけないだろ」と何度も注意したが、

なんでも和田秀樹の本を読んで感動したらしく、忠告拒否され、毎日せっせと解答の丸暗記をしていた。

結局浪人期間の一年間で一番A君と仲良くなった(自分説明が分かり易いので気に入ったらしい)が、

彼の解答の丸暗記法では、全く同じ問題だと解けるのだが少しでも違う問題だと全く太刀打ちできなかった。

彼が熱っぽく如何に和田秀樹理論が素晴らしいかを語るを聞き、

問題が解けるようになってから言えよ。とはいえいたいけな受験生をここまで変な考えにさせるなんて和田秀樹ってやつはトンデモねー極悪人だな。」

しか思えなかった。

結局彼は成績が上がらず、目標としていた難関大学ぶっちゃけ慶応)よりも相当偏差値の低い大学に行った。

最後に彼は「やっぱり基礎は大事なんですね」と反省していたが、彼の貴重な一年を棒に振った暗記数学はもう極悪だとしか思えなかった。

以上が、私が和田秀樹提唱する暗記数学絶対に間違っていると判断するに到った根拠である

A君は暗記数学を誤解していたのでは?

とは言え、暗記数学氏の

論理ギャップや式変形の意味等の不明点は曖昧なままにせず、人に聞いたり調べたりして、完全に理解すべきである

との主張は至極最もだし、暗記数学氏の提唱している勉強法は「暗記数学」というタイトルを除けば極めて全うだろう。

また、私もA君からの又聞きによってしか和田秀樹理論を知らないので、

「A君のやっていた『解答を丸暗記する』法は本当の暗記数学ではない。本当の暗記数学理解して暗記するものだ」

との反論はあるかもしれない。

詳しくは知らないが、自分の読んだことのある和田秀樹エピソードは、

和田秀樹大学時代に灘の高校生(B君とする)の家庭教師をしていた。B君は灘というプライドがあったため、和田秀樹が何度も

「解答を覚えろ」と忠告したのにも関わらず、いきなり難問を自力で解くという勉強法を繰り返し、成績が上がらず、大学受験で撃沈した

というものである。これは暗記数学氏の言う「何かをこじらせて勉強法無駄な拘りを持っている人たち」に対応するものだろう。

かに数学は暗記だ」という言葉は、B君みたいな灘に入ったからと言って勘違いしてしまった一般人(灘にいる本当の天才はそんな勉強法でも大学受験レベル数学くらい解くだろう)には有効言葉かもしれない。

しかし、である

A君みたいに解法を暗記するだけ暗記して全く応用の聞かない馬鹿を産み出したのは確実に和田秀樹のせいである。

そして、日本の「数学が出来ない高校生」のうち、A君タイプ(解法の暗記はするけど理解が追い付いていなく、暗記した問題から少し変えると答えられない)が99%で、

B君タイプ自分天才だと勘違いした凡人)は1%にも満たないだろう。

そのような状況で、B君タイプを減らすことを目的として、A君タイプを量産することになる

数学は暗記だ!」という言葉に何の意味があるのだろう。

仮にA君の暗記数学理解が不十分だったとしても、暗記数学という言葉有害無益である

じゃあどう言えばいいんだよ?

暗記数学氏の主張が

平方完成のロジックを暗記せずに二次関数問題を解こうとするな

という主張なら、それは100%正しい。オイラーガウスでもない一般人が平方完成も知らずに

二次方程式が解けるはずがない(というかオイラーガウスも平方完成は暗記しただろう)。

しかし、オイラーガウスが行ったことを「暗記数学」とは言わない。

暗記数学氏の想定している「アンチ暗記数学派」の主張は「数学の体系をゼロから始めて全て車輪の再発明をしよう」

という荒唐無稽な主張であるため、このような主張のアンチテーゼである「暗記数学

という言葉には何の意味もない。

よって、暗記数学氏の言う暗記数学は「数学」という名前で呼べばよいのではないだろうか。

https://anond.hatelabo.jp/20200521175803

ベーシックインカムから快適な配給制

https://anond.hatelabo.jp/20200521211842

当初政府はその問題を、不況と同じレベルで考えていたらしい。時代適応できない事業が淘汰され、自殺者が増えても、全体としてはやがてバランスが取れていくだろうと。

エコシステムってやつね。何かが壊れたり死んだりしても、時代に沿った形で自然復元し、バランスが保たれるはず、そう考えたのよ、政府は」

ところがそうはいかなかった。専門家の試算によると、復元不可能なほど、人も事業経済的理由死ぬことがわかった。あるいは海外に身売りする企業が増えるだろうと。実際、その兆しが見え始め、政府支持率も落ち始めた。

焦った政府は、そこで本格的に救済措置検討し始めた。それまでも単発的な給付金や貸付などは行っていたが、それでは間に合わなかった。

「結局いろいろあった後に、有望な事業は国が保護することになったの。うーん、半分国営化みたいな感じ?」

その経緯についてもっと詳しく聞きたかったのだけど、サタさんは「カショウに聞いて」と言って、説明を端折った。

一方、個人に対しては、継続的給付金、つまりベーシックインカム検討され始めた。

「その話が出たとき、もうみんな大盛り上がりだったわよ。そんなのできっこないって言いながら、本心ではみんなワクワクしてた。でもやっぱりね」

そうはいかなかった。財源が足りないのは明白だった。

ベーシックインカムの話が出るずいぶん前に、政府マスクと一時給付金を配ろうとしたの。でも、IT化の遅れのせいで、あちこちトラブルが起きたの」

IT化の遅れ。これはカショウも言っていた。簡単にいうと、それまで政府は、既存産業エコシステムに気を使いすぎて、新しい技術を取り入れることができなかったらしい。あと、かたちを伴わない情報データを軽く見ていたのも、IT化が遅れた理由ひとつだったと。

「そんなときおとなりの国がね、IT専門家――専門家って言っても学者というよりガチコード書くプログラマのほうね――を招き入れて、マスクをみんなに、均等に行きわたらせることに成功したの!」

その様子を見た役人か誰かが、本格的なIT化と、配給制検討することを政府に進言したらしい。そこではじめて、その技術価値に見合う予算が組まれ、実務的なプラン技術の選定が行われた。どういったリーダーエンジニア必要かも、“おとなりの国”を参考にして割り出し、その発案者は政府を説得した。

「そんな案、コロナ以前は絶対通らなかったわ。政府は、それまでの社会の基盤となっている業界を優先せざるを得なかったから。でもそのつながりを断ち切ったのがコロナだったの。コロナが新しい可能性のリミッターを外したの」

古い社会的基盤を維持するために、新しい可能性は活躍の場を奪われていた。そのことをサタさんはリミッターと表現したらしい。サタさんは、配給制バックグラウンドに、労働力不足があったことにも触れた。

「外出や人との接触制限されるじゃない?そしたら、必然的労働力も減るのよ。労働力が減ればつまり……、モノが減るの。外国との行き来もできないから、輸入も難しくなって……」

まり資源は限られている。その資源を過不足なく、国民に行きわたらせるには、現金よりも物資のほうが有効との考えで、配給制が有力となった。

「もうみんなガッカリよ。SNSは荒れまくって。配給制って、戦争の貧しいイメージしかないじゃない?あと、社会主義っぽい感じ?完全に私たち管理されてるような?」

しか政府へのネガティブイメージは、数年後にはまったく真逆のものに上書きされることになった。

「着いたわ、ここよ」

サタさんは大きな建物を指さした。その配給所は、この一帯の集積所も兼ねていて、ここからさらに小さな配給所にも送られるらしい。サタさんたちは、たまたまこの大きな配給所の近くに住んでいた。

「よくここで買い物したのよ昔は。いろんな服屋さんとかレストランが入ってて。懐かしいわ」

今は、積み上げられた荷物以外は人も物も少なく、がらんとしている。

サタさんは並んだ端末のひとつに、自分の小型タブレットをかざした。

指輪型とか時計型とかあるけど、私、指輪時計も苦手なの。だからずっとスマホ型のを使ってるの」

サタさんのタブレットに、荷物の格納場所が示される。その案内に沿って、僕たちは移動する。

「よう!サタちゃん

初老の男がこちらに笑顔を見せる。作業着らしい服装に身を包んでいる。サタさんも満面の笑顔あいさつを返す。

「前言ってたやつ。届いてたよ」

彼はそう言って、僕たちをその場所まで案内した。

配給所では、必ずこういったおじさんを見かける。彼らはたいてい、荷物を下ろすのを手伝ったり整理したりしている。

すでに紹介したとおり、この世界では、生活のための労働というのはほとんどない。たいていはロボットによって自動化されている。

じゃあなぜ、彼らはここにいるのか。

それは、ちょっと説明がむずかしいのだけど、彼らのパッションしか言いようがない。

まり彼らは、ここで作業を手伝うことを喜びとしているのだ。誰かと立ち話をすることを楽しむものもいる。黙々と作業するものもいる。

いずれにせよ、誰かから感謝言葉や、あるいは作業のものを、自分の喜びとしている。

カショウと行った盛り場なども同じで、過去にそういった経験のある年配の男女が、食事飲み物提供を手伝っている。配給所や盛り場に限らず、こういった自主的労働は、あらゆる場所で見られる。

「昔はみんな、生活のためとか、それが普通からって理由しかたなく働いてる人が多かった。労働苦痛だと思ってる人がほとんどだった。だけど今は、楽しみや自己表現でさえありえるのよね、働くことが。自由から

ちょっとした小遣いももらえるしな」

おじさんが笑顔でそう言った。

おじさんのような有志の労働には、ポイントが付加される仕組みになっている。ポイントは、この世界通貨のようなもので、モノやサービスなど、何とでも交換できる。僕たちは基本的政府の配給とサービスだけで生活ができるので、ポイントはまさに、趣味嗜好品のためのおこづかいと言える。

「昔のポイントカードのなごりね。もうちょっと気の利いた名前なかったのかしら」

ポイントが使われるシーンとしては、誰かのハンドメイド家具アート作品と交換したり、何か作業を頼んだ時に、その謝礼として送ったり。たいていは個人取引で利用される。

おじさんは振り返って棚のひとつを指さした。

「これだ。降ろしてやる」

配給物資だけでなく、個人取引荷物もここに届く。サタさんはうれしそうに小包を受け取った。

「これ、遠くに住む作家さんの作品なの」

おじさんは自走式のカートにすべての配給物資を積んでくれた。3、4日分の食料や生活雑貨なので、そこそこの量がある。

「前回は雑穀を頼みすぎたから、今回は減らしたのよ。その代り、今回はペーパー類がかさむわね」

配給制も、最初の頃はめちゃくちゃだったが、こんなに細かく調整が利くようになるとはな。便利なもんだ」

最初はね、あれが足りないとか、システムトラブルとか、大混乱だったわよね」

機械化が追いつくまでは本当にモノがなかったしな。でもあっという間に、人間労働力の不足を機械が埋めてくれた。それに今は……、ストレスが少ないから、ストレス解消のために無駄に消費することもなくなった。そんな気がするんだよな」

「リミッターもはずれたしね」

「ん?リミッターって?」

サタさんはフフフと笑ってごまかした。

「ほんと!何もかもストレスなくてラクになったわ。昔ほら、オンラインショップサービス定期購入ってあったじゃない?あれを政府が一括でやってくれてるような感じね、今の配給制って」

そう。配給制と言っても、一律で配給されるわけではなく、その家庭の消費傾向が反映されているので、不満を感じることはほとんどない。

各家庭ごとに一定の枠があり、その枠の中でならどんな組み合わせで発注してもかまわない。そしてその消費傾向はコンピュータ記憶され、次回からの配給プランに反映されるので、放っておいてもある程度その家庭の生活傾向に合った物資が届く。

「ただ、昔ほどバリエーションがないのは寂しいわね。昔はね、石鹸ひとつとっても、いろんな企業が、いろんな色や香りのものを売ってたのよ」

「今は需要の大きいものしか作らないからな、政府の一元管理から

技術品質コスト的に洗練されたものしか作らないとも聞きました」

僕も勇気を出して、会話に参加してみた。

「昔あった企業の、すべてのノウハウ技術結集させて作ってるからな。どの製品も、最高のところでコスト品質バランスが取れてる。まあ、どれも無難個性がないと言えばそうなんだが……」

「でもちゃんと、個性的なものもあるんだから。ほら!」

サタさんはさっきの小包を開けて、中から半透明のなにかを取り出した。鼻元に近づけ、においをかぐ。中に鮮やかな花が埋め込まれているのが見えた。明らかに量産された配給品とは違う、“誰かの作品”だった。

わたしこの香りが大好きなの!はい

そう言って、それをひとつおじさんに手渡した。かすかに清々しい香りが漂う。

「いやぁオレはこういうのは……」

「じゃあ奥さんに。ふふふ」

おじさんにお礼を言って、僕たちは配給所を後にした。自走式カートの後を、僕たちはゆっくり歩いた。

「ああいいにおい」

サタさんはその間ずっと、“誰かの作品”を鼻に押し当てていた。

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