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はてなキーワード: 興和とは

2024-03-20

anond:20240320205422

歌舞伎町のニューギンザビルの裏、興和ビルとの間で売ってるアイス。俺はいつも平日の11時ぐらいに覗く。居たりする。

2023-05-25

anond:20230525094831

ワクチンって未だにイベルクチン効くって信じてるんだ…

興和さんが効かないって発表してたじゃん

https://toyokeizai.net/articles/-/630500?page=3

2022-11-11

炎上し骨になってもしゃぶられる社長たちの墓標「注目社長情報館」ジーコミュニケーションズによる悪質な逆SEO

https://note.com/kei_aikawa/n/ncd5f0fe1d28a


「注目社長情報館」という奇妙なサイトがあります。全くやる気を感じられず何のために運営しているのかもわからないが、分野横断的にいろいろな社長たちのインタビューを行っている。しかし名だたる社長たちを眺めていると、奇妙な符合があることに気づくでしょう。「あれ、こいつ昔捕まってなかった?」「この会社業務停止命令食らってた気がするけど……」

注目社長情報

社長』という言葉にどんなイメージがありますか?常に戦いの先頭に立っている人、他の誰より苦労をしている人、他の誰より大きな

chuumoku-shachou.com

22/11/09 18:30追記

なぜかサイトが消えてしまったみたいなのでバックアップを置いておきます。たぶん著作権法違反だと思うので、権利者の方は名乗り出てくださっていいですよ!

https://archive.ph/https://chuumoku-shachou.com/*

https://mega.nz/file/cfMlhLhK#W2ePOlZ4d8m3htCUJD1tEGfaJLE1ogahR-1gi8vZdi0

そう、このブログ過去の悪行をGoogle上位から流し去るべく構築された、逆SEOブログなのです。普通SEOは望む情報を上位に誘導するのに対し、これは望まない情報を下位に誘導するので逆SEOと呼ばれています

注目社長情報館の運営元は巧妙に隠蔽されていましたが、生活保護受給者が唯一たくさん持っている暇にあかして調べてみた結果、実際は薮崎真哉氏が代表取締役社長を務める株式会社ジーコミュニケーションズによって運営されていることが明らかになりました。

目次

「注目社長情報館」はジーコミュニケーションズによる逆SEOブログ

過去の罪を間違った方法で精算しようとした人々

石川康晴 ストライプインターナショナル社長

水谷佑毅 株式会社DYM代表取締役社長

上中康司 自民党京都府第二選挙区支部長

芝幸太郎 株式会社ラッシー代表取締役

三輪芳弘 興和代表取締役社長

スーパーホテル

ファビウス株式会社(旧株式会社メディアハーツ

西原良三 青山メインランド代表取締役社長芸能事務所アービングオーナー

水島徹 LTTバイオファーマ代表

柳瀬健一 都市綜研インベストファンド社長

中村篤弘 ジェイフロンティア代表取締役

寺島清太 株式会社GypsophilA設立者

大湊基晴 クラフテックジャパン代表

菊池博文 全国人支援事業協同組合代表理事

加藤摩希子 フジトラスト代表

白井名留 讃光工業株式会社常務取締役

弓削佳央 ネットハウジングネット建設代表

田中亮圭 株式会社田中工業代表

鄒積人 アレキサンダーアンドサン社長

五十嵐雅樹 中道保育園中道こども園園長

亀田龍幸 尾道輸送センター株式会社代表

河野和彦 名古屋フォレストクリニック院長

曽根英雄弁護士

能登豊和弁護士

高瀬孝司弁護士

龍前篤司税理士

森田康平税理士

炎上鎮火が下手なジーコミュニケーション

「注目社長情報館」はジーコミュニケーションズによる逆SEOブログ

調査は次の手順で行いました。

①注目社長情報館におけるGoogle AnalyticsのUAIDから、同一主体が注目社長情報館の他にも宗教企業向けの逆SEOブログをいくつか運営している(いた)ことが判明しました。

②それらがどのサーバーに置かれているかを確かめると、今は削除済みのある一つのブログ設立する際に生じたと思われるミス痕跡発見しました。逆SEOブログ群は現在標準的レンタルサーバーに紛れて置かれていますが、そのブログだけは開始当初、19年の5月ごろに一瞬だけzeal-c.jpやzeal-security.jpといったジーコミュニケーションズ関連サイトでほぼ占められているサーバーに置かれていた形跡がありました。

ジーコミュニケーションズ社の事業内容を見ると風評被害対策逆SEOが含まれており、この時点で99%黒だろうと考え、実際にジーコミュニケーションズ社の代表番号に問い合わせました。

女性)お電話ありがとうございますジーコミュニケーションズでございます

――お世話になっております相川と申します。注目社長情報館の担当の方にお繋ぎいただけますでしょうか?

女性)もう一度御社名お伺いしてもよろしいですか?

――相川、と申します。

女性相川様。えー、注目、たん、もう一度担当者あてのお名前

――注目、社長情報館、の担当の方にお願いします。

女性)少々お待ちください。

(保留音)

男性)お電話代わりましたジーコミュニケーションズのKと申します。

――お世話になっております相川と申します。注目社長情報館の担当の方でよろしかったでしょうか

男性)えーとそうですね、私が担当ではないんですけど、そちらのサイト自体担当というものは今いなくてですね……。

――あーわかりました。注目社長情報館の情報更新していただくことって可能でしょうか?

男性情報抽出ですか?

――更新です。

男性)あ、更新ですか。なるほどなるほど。今ご契約いただいてて、って感じですかね?

――えーと、いや、御社が注目社長情報館を運営しているかどうかの確認を取りたかっただけなんで。

男性)あー! そうだったんですね! わかりましたちょっと弊社のほうから、そういうサイトちょっと担当している者がいらし、いる、いますので、そこからまた再度ご連絡という形でもよろしいですかね?

――いちおう確認取れたので折り返しは無くて大丈夫です。それでは失礼します。

過去の罪を間違った方法で精算しようとした人々

以下では、「注目社長情報館」で紹介されていた社長らの過去を紹介します。基本的記事タイトル個人名が入っていた場合個人所属組織双方について書き、タイトルが社名のみの場合会社についてのみ書きました。また、財界誌系はソースとして今回排除したので一部こちらで紹介していない場合があります見出しには現在肩書き記載したつもりですが、誤りがあるかもしれません。順不同。

石川康晴 ストライプインターナショナル社長

earth music&ecologyなどを展開するストライプインターナショナルセクハラでクビになった石川康晴氏。「このLINE内緒だよ」「1時半に15分だけ、抜けてくる? 話、する? 危険かな?」といったメッセージは、自分がもはや20代ではないことに気づいていないおじさんの悲哀を感じさせ風情があります

水谷佑毅 株式会社DYM代表取締役社長

水谷佑毅氏が代表を務める株式会社DYMは、タイ全裸事件が未だに語り草ですね。

上中康司 自民党京都府第二選挙区支部長

上中康司氏は22年3月週刊文春選挙買収を報じられています

芝幸太郎 株式会社ラッシー代表取締役

AKB48創設者の一人であり、株式会社ラッシーズの代表取締役である芝幸太郎氏は13年、週刊新潮暴力団員との写真報道されています

三輪芳弘 興和代表取締役社長

三輪芳弘氏が代表を務める興和は、20年に日本一医薬品連合会ロゴマークを無断で使用したとして裁判を起こされ負けています

スーパーホテル

スーパーホテル労働者実態があるにもかかわらず業務委託として働かされていたとして、支配人らによって20年に訴訟を提起されています

ファビウス株式会社(旧株式会社メディアハーツ

青汁王子として有名な三崎優太氏が当時社長であったファビウス株式会社(旧株式会社メディアハーツ)は19年に脱税検挙されています

西原良三 青山メインランド代表取締役社長芸能事務所アービングオーナー

投資マンション販売を手掛ける「青山メインランド代表芸能事務所・「アービング」のオーナーでもある西原良三氏は、18年に枕営業告発され、揉み消しを図ったら逆に恐喝されておおごとになってしまったようです。

水島徹 LTTバイオファーマ代表

水島徹氏が代表を務めるLTTバイオファーマは、日経新聞に「今から10年前の2011年、買収子会社引き起こし経済事件などの影響で東証マザーズより上場廃止となった」と評されています

柳瀬健一 都市綜研インベストファンド社長

柳瀬健一氏が社長を務め、「みんなで大家さん」を展開する都市綜研インベストファンド株式会社12年に不適切会計により行政処分を受けています

中村篤弘 ジェイフロンティア代表取締役

ジェイフロンティア中村篤弘氏は酵素サプリと称する食品について20年に消費者庁から景表法違反優良誤認)で課徴金を食らっています

寺島清太 株式会社GypsophilA設立者

ジプソフィラの寺島清太氏は酵素サプリと称する食品について20年に消費者庁から景表法違反優良誤認)で課徴金を食らっています。仲がいいですね。

大湊基晴 クラフテックジャパン代表

大湊基晴氏が代表を務めるクラフテックジャパンは、ソフトバンク無線基地局の定期検査不正を行っていると文春に報じられています

菊池博文 全国人支援事業協同組合代表理事

菊池博文氏が代表理事を務める全国人支援事業協同組合は、20年に所得隠し国税に指摘されています

加藤摩希子 フジトラスト代表

セレクトショップLOVE's(ラブズ)」を運営するフジトラスト代表加藤摩希子氏は17年に偽のエルメスのバッグを売ったとして逮捕されています

白井名留 讃光工業株式会社常務取締役

讃光工業株式会社常務白井名留氏は19年に「採用してあげるからもっと話そう」などと誘い強制わいせつ逮捕されています

弓削佳央 ネットハウジングネット建設代表

ネットハウジングネット建設代表である弓削佳央氏は16年に脱税摘発されています

田中亮圭 株式会社田中工業代表

田中工業代表田中亮圭氏は、21年に入札妨害容疑で逮捕されています

鄒積人 アレキサンダーアンドサン社長

全国に免税店を展開するアレキサンダーアンドサン社長の鄒積人氏は12年に一億円以上の脱税逮捕されています

五十嵐雅樹 中道保育園中道こども園園長

五十嵐雅樹園長運営する中道保育園中道こども園)は、ずさんな会計を行い19年に新潟市から改善勧告を受けています

亀田龍幸 尾道輸送センター株式会社代表

亀田龍幸氏が代表を務める尾道輸送センターは16年に過労防止措置を著しく遵守していなかったとして30日間の業務停止命令を受けました。

河野和彦 名古屋フォレストクリニック院長

コウノメソッド提唱である名古屋フォレストクリニックの河野和彦氏は16年に信用毀損により3ヶ月の医業停止処分を受けています

曽根英雄弁護士

大阪弁護士会曽根英雄弁護士は21年に刑事事件の期限徒過により戒告処分を受けています

能登豊和弁護士

第一東京弁護士会能登豊和弁護士20年に事件放置、連絡報告せず、虚偽説明により戒告処分を受けています

高瀬孝司弁護士

東京弁護士会高瀬孝司弁護士は、依頼者と直接会わず過払い金請求を受任したとして18年に戒告されています

龍前篤司税理士

龍前税理士事務所代表・龍前篤司税理士理由不明ながら17年に一年間の業務停止命令を受けています

森田康平税理士

森田康平税理士事務所代表森田康平税理士は18年に故意による不真正税務書類作成により9ヶ月の業務停止命令を受けています

炎上鎮火が下手なジーコミュニケーション

いかがでしたか? 現代日本社会はうっかり一度や二度犯罪を犯したくらいなら十分に再起可能(少なくとも業者に金を積んで逆SEO対策をできる程度には)だということがわかって安心ですね!

採用サイトによれば「仕事楽しいと、人生楽しい。」とのことですが、ジーコミュニケーションズの皆さん、人生楽しいですか?

なお、この文章パブリックドメインとして配布します。コピペしてご自分の名義としてKindle販売するなり、5chに転載して深掘りするなりご自由にどうぞ。私がこの文章に対してWantedly社のようにDMCA等で著作権を主張することは決してありませんので、安心してご転載ください。

2020-09-12

アベノマスクが叩かれた理由わからん

マスク自体手に入らなかった時期だった

・ユースビオの納品は問題なかった(ゴミ混入したのは伊藤忠興和妊婦マスク

・今でもマスクは高く、貧民の自分には助かっている

・当時でさえ布マスク効果否定する論文はなく、さらに今では布マスクでも効果があることがわかっている


念の為に言っておくと自分別に安倍信者でもなんでもない

Gotoはクソだと思うし、ハンコ議連IT大臣とかPC使ったことないサイバーセキュリティ大臣みたいな人事、

黒川レートとかクソだったと思う

是々非々で考えてアベノマスク評価すべきだと考えている

2020-05-28

コロナ禍で株を下げた企業/上げた企業5月28日時点)

国や自治体団体病院個人商店などを挙げていくときりがないので企業に限ります

ホッテントリで日々感心したり落胆したりしているのに、すぐに忘れてしまうのでメモ

株を下げた企業


株を上げた企業


議論

2020-05-25

Vol.106 政府による布マスク生産調達について、皆様の疑問にお答えします。

医療ガバナンス学会 (2020年5月21日 06:00)

 

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

 

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

 

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

 

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

 

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

 

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

 

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

 

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

 

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

 

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

2020-05-24

Vol.106 政府による布マスク生産調達について、皆様の疑問にお答え

医療ガバナンス学会 (2020年5月21日 06:00)

 

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

 

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

 

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

 

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

 

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

 

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

 

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

 

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

 

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

 

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

2020-05-21

政府による布マスク生産調達に関する質問にお答えしま

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

2020-04-27

anond:20200427173410

今のところ、全品回収になった2社(興和伊藤忠)が、厚労省が不良認定した2社で、4社目が汚れたマスク納品、という証拠は何もない

安倍政権を追い詰めるのに妄想はいらない

ここで攻めるべきは

「なぜ公表が遅れたのか」

「なぜマスク専門でもない、大手商社でもない会社が受注したのか」

であって、妄想を混ぜると逆効果

2020-04-25

[]2020年4月24日金曜日増田

時間記事文字数文字数平均文字数中央値
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237912759161.553
1日2070217507105.143

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2020-04-24

アベノマスクにかかった金は446億円→90億円でした

どうしてもアベノマスク叩きたいブクバカは顔真っ赤やな

あとカビマスクデマ、毛や虫混入は伊藤忠興和検品サボったからだから政府を叩けるとこなくなって残念だねー

みんなもっと叩きたかっただろうに、これからは糞品質マスク納品してきた伊藤忠コーワを叩いてこい

anond:20200424163540

これな、今ネトウヨの間で流行ってるやつ

興和伊藤忠が回収してるのは、無実を晴らすためだ」

検品してあのカビマスクが無ければ毎日新聞を潰すために動くぞ」

なんて思ってんの

馬鹿だよね

あれがデマだったらまっさきに官邸否定するよ

カビマスク実在するから供給元明かして矛先逸してるんだよ

2020-04-22

不良品アベノマスクスポット取引のせいだと思う

アベノマスク不良品が多い理由なんだけど、なんとなく理由想像付く。

受注したのは興和伊藤忠商事、マツオカコーポレーション報道が出ている。

https://www.asahi.com/articles/ASN4P6GRPN4PUTFK022.html

 

前2社は総合商社で、マツオカはアパレルOEM;どっかのブランドや服屋から受注して東南アジアの現地会社に作らせて納品する業態だ。

で、アパレルOEMはいつも同じ現地企業取引してて品質管理継続してやってる。だからこういう事はちょっと起こりにくい。

なので総合商社経由の納品分がトラブってるんだと思う。

 

幾ら総合商社と言っても急にガーゼマスク数百/千万枚とか用意できる訳じゃない。そういうルートを持ってるわけじゃないから。

専門商社というのは沢山あって零細で個人経営バイヤー区別が付かいのまであるスポットなのでそういうところに下請で頼んだのじゃないか

 

15~20年前に対中貿易が拡大した時に対中貿易商社が沢山出来たが通常、商社国内販路を持たない。だから製造業流通業営業に来る。

それで腰をすえて商品OEM化するんじゃなくてスポット雑貨ノベルティグッズを依頼してみるか~なんてのが流行ったのだが、この時問題になったのが不良率の多さ。

不良率なんて1%以下とか思ってしまうのだが、この手のスポット取引で送ってくる商品では6割とかとんでもない不良率になったりするんである(特に電気/電子デバイス)。

そうなると商社営業は呼び出され「これどうすんだよ、出荷できないよ!」となる訳なんである

それで出荷停止して全部大元倉庫に戻して全数検品、検品費用商社持ちなんて事が続出した。

要するに向こうの工場が誠実に西側基準検品してくれるかどうかというのはスポットじゃ判らない。取引先が近くで担当が怒鳴り込んで来ない場合は手を抜かないかどうかは不明なのだ

そして日本検品するとコストが大変にかかるんであるオフショア意味がない。

 

今回の汚損アベノマスクはこれに引っ掛ったんじゃないかなという気がする。

または総合商社じゃなくて上の例のような取引ばかりやってる個人経営に近い商社に投げていて、その会社がオトモダチ(笑)経営とかかもしれない。

 

から日本検品するようになると更に数億円増し積みになったりするかもね。

あと忘れられてるが、貿易で虫の混入って防疫上マズイよね。だから税関が抜き打ち検査重点的にやるハメになって更に時間がかかるようになるかもしれない。

創案進言したのが通産省官僚だそうだが、普通はこの辺の、スポットでかき集めた場合に起こる貿易問題機知があるはずだけどそうじゃない人なのかもね。

anond:20200422072933

興和伊藤忠商事、マツオカコーポレーションの三社な

国益をむさぼる奴ら

こいつらと政府がズブズブでここぞとばかりに利益出そうとする会社

こいつらに品質求めてタダで作り直させろ

こいつらにも10支給されるんだぜ

そんなのも回収だ

anond:20200422070636

政府がどうのっていうことよりこいつら(興和伊藤忠商事、マツオカコーポレーション)が利益出すために粗悪品作らせてるんじゃね?

ゴミ企業だと思わないか?この3社

2020-04-20

主要メーカーマスク 本来の値段

白元アース 快適ガード さわやかマスク レギュラー 60枚

739円 (税抜)

812円 (税込)

1枚あたり12.32円(税抜)

玉川衛材 フィッティ 7DAYSマスクEX ふつう 60枚

750円 (税抜)

825円 (税込)

1枚あたり12.5円(税抜)

ユニチャーム 超立体スタンダ-ドふつう 30枚

537円 (税抜)

590円 (税込)

1枚あたり17.9円(税抜)

ユニ・チャーム 超快適マスクリーふつう 50枚

1,700円 (税抜)

1,870円 (税込)

1枚あたり34円(税抜)

興和ヘルス 三次元マスク ふつうMサイズ ホワイト 50枚

1,980円 (税抜)

2,178円 (税込)

1枚あたり39.6円(税抜)

2020-02-29

やっとマスクが手に入る気がしてきたぞ

経産省がやる気を出した途端、3月中旬からマスクネットオークション出品が事業者を巻き込む形で取りやめとなり

供給形式も箱詰めとかの転売されやすい形でなく、小ロットでの供給に変更され

興和を始めとする三企業生産ラインが新設されるとのこと

https://www.meti.go.jp/covid-19/mask.html

これなら流石にマスク手に入るだろ

あと二週間の辛抱だぜ

2019-10-02

anond:20191002214031

漢方系の成分が入ってる(アルファ)かビタミンAが入ってる(A)かの違いで個人的には殆ど変わらないなって認識なんだけど、興和的にはアルファが最新の研究成果でAは既存ユーザー向けに惰性で作ってるんじゃないかな。知らんけど。

 
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