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2024-02-14

エチレングリコール幼児誤飲可能性について解説する

浅草にて4歳児を毒殺した疑いで親が逮捕されたというニュースが入ってきた。原因物質向精神薬のオランザピンとエチレングリコールだという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4c24987b00e6f7158af489f1cb7a7747f3033e52

らくだが死因はエチレングリコールの飲用の方だと思われる。

 

このエチレングリコール自衛隊車両整備所で部下に飲ませて中毒入院というニュースも何度か耳にした事がある人も多いかと思う。これに対してイジメだ!と批判が湧くが、実はそうとも言い切れない。

また、エチレングリコール幼児誤飲やす危険な罠があるのである

という訳で、自動車機械整備などに縁のない人にはよく分からない物質エチレングリコールについてちょっとだけ解説するよ。

因みに結構身近にあるもので、あなたキッチンにもあるかもしれないので、幼児がいる家では意識してそれらを幼児の手が届く所から排除しないといけない。

 

エチレングリコールは赤玉パンチの味

自動車エンジン冷却水は鉄むき出しの冷却水通路を通すからただの水は使えない。

更に水だと冬に零度以下になった時に凍ってしまう。水は凍ると体積が膨張するから鋳鉄で出来たエンジン割れしまう。

そこで氷結温度を下げる為にアルコールを入れる。昔はグリセリンが使われたが、現在専ら使われるのはエチレングリコールだ。自動車メーカーはLLC(ロングライフクーラント原液使用油脂指定していてそれを水で割ってラジエーターに入れる。

 

でだね、このエチレングリコール、甘いのだ。ネット化学の本だと「甘い」だけ書いてあるが、実際に舐めてみると、赤玉パンチサングリアのような葡萄系のフルーティな味がするんである

因みに赤玉パンチは味付けした赤ワインで、昭和初期に赤ワインの渋みとか複雑な豊潤さは受け入れられないだろう、という事でフルーティに味付けして販売したものである昭和末期~平成初期で日本人洋食関係の好みは変わり、バブル以前の洋食というのは甘かったのである

 

あともう一つネットにも本にも書いてないのは、整備工場などではこの「甘くてフルーティ」を体験させるというのが半ば儀式化してるのだ。先輩が新人に「舐めてみな、甘いワインみたいだろ」とやるのだ。もうこれは必ずと言っていい程やる。

そして毒なのだが指先で舐めるぐらいではどうという事にもならない。

故に、陸自の整備所で中毒事件とかの事件群は、虐めじゃなくて先輩や教官がアホウであった可能性が高い。

普通舐めるだけなのに飲むと言えるくらいまで(10cc以上とか)飲ましたんだろなというのが想像できるのだ。

 

エチレングリコールの毒性

実はエチレングリコール自体には毒性はない。皮膚についても大丈夫だ。

だが飲んでしまうと肝臓の働きに拠って毒になる。肝臓アルコールと似た物質なので同じ手順で分解してアセトアルデヒド酢酸を作っているつもりだが、分子構造が違うので猛毒シュウ酸が生成されてしまう。

シュウ酸は体内のあちこち破壊するが、一番ダメージを受けるのは腎臓で、シュウ酸結晶シュウ酸カルシウム)が腎臓細胞を詰まらす&破壊してしまう。これは後に慢性腎障害として後遺症となるが、腎臓機能が停止すれば当然尿毒症になるから急性症状としても危ない。

とにかくエチレングリコールを飲んでしまったら急いで病院に行かねばならん。

 

治療アルコール静注で肝臓飽和攻撃

飲んでしまった患者治療にはホメピゾールという薬品があって、これはアルコールホルムアルデヒド触媒酵素を阻害する物質だ。肝臓アルコールホルムアルデヒドのつもりでエチレングリコールシュウ酸をやってるからシュウ酸の生成も阻害されて止まる。

 

でもこの薬が無い場合や軽度な場合アルコール静脈注射が行われる。これは肝臓への飽和攻撃だ。

いや、なんで飽和攻撃と言うかというと増田レトロゲーマーアタリマニアなんでミサイルコマンド説明したくなる為だ。ミサイルが一度に大量に来ると迎撃が間に合わなくて殆ど撃ち漏らしてしまう。

これと同じでアルコール静注だと消化器を通らないのでアルコール濃度が一気に上がって肝臓は分解処理が飽和してしまう。サチってしまう訳だ。

この時にエチレングリコールの分解→シュウ酸も行われているがその割合は少なくなる。

一方で腎臓は余計なアルコールジャンジャン捨ててるので、肝臓をサチらせてその間、腎臓頑張ってくれ!という方法だ。

って事でエチレングリコールを少量飲んだ患者はベロベロに酔わされるという目に合う。

 

身近なエチレングリコール

ここまで聞いて、エチレングリコール中毒は整備工場殺人犯絡みで、普通生活には関係が無い、と思った?ところが家の中には至る所にエチレングリコールがあるんだな。

 

氷枕

夏に使うだろう、氷枕、最近のものは密閉されたビニルパッケージに入っていて、冷凍庫で冷やしてもカチカチに凍らないので使い勝手がいい。

そのカチカチに凍らないのが問題だ。コレにはエチレングリコールが使われているのであるエチレングリコールと水を混ぜた溶液を高分子吸収体(おむつとか匂いビーズとかのあれ)に吸わせてある。パッケージが破れると中身がしみ出すが、それはエチレングリコールだ。

 

保冷剤

ケーキとか、冷凍宅急便かに使われる保冷剤。あの保冷剤で凍らしても柔らかいままのものエチレングリコール入りだ。モノを冷やすのに便利なので捨てずに取ってある人もいるかもしれないが、幼児ペットがいる家では止めた方がいい。事故のもとだ。

 

他にも「氷点下に冷やしても凍らないもの」にはエチレングリコールが入っていると思った方がいい。

更に重要なのが、「舐めるとフルーティで甘い」という点だ。幼児ペットが好んでしまうのだ。

 

なんでそんな危ないもんをワザワザ使ってるんだ!

と言いたくなるかもしれない。でもエチレングリコール工業会ではかなりポピュラー物質なのだ

まず使用量が大変多いPET樹脂の原料だ。PETの原料という事はフリース線維の原料でもある(フリースは廃PETからも作れる)。

更に水性塗料溶媒とか化粧品のつなぎとか、用途が大変多い中間材料なので大量に作られ、それ故安い。使い捨ての保冷剤にぴったりだ。電子デバイス界でのCMOSARMみたいなものだ。

厄介なのがクール宅急便用の冷却材なんかは食品関係法律が影響されない。それはたんに輸送用の風袋だから

 

なので、今回の事件でもエチレングリコールを与えられた子供は美味しくて喜んで飲んでしまったのではないか想像する。その後は尿毒症でとても苦しい死に方だったのでは。

それから製品のなめし(変性処理)にはお茶にも含まれタンニン酸とクロム酸を使い事が多いが、エチレングリコール酸も使われる。今回の事件の親は皮革商だったとのことなので自動車LLCじゃなくて商売道具可能性もある。

 

という訳で、自衛隊の整備所とか殺人事件とかで耳にするので危ないが遠い場所にあるモノという感じがするが、身近な場所にあるのでちゃん理解して管理しないと危ないよという事だ。甘い液体で更にフルーティなんだよ。更に高分子吸収体に吸われた状態なら、それはフルーツグミと変わりはない。子供は喜んで食べたり吸ったりしちゃうよ。

 

因みに魚毒性が高いので下水に流すのは厳禁。埋設処分となる燃えないゴミに出すのも良くない。アルコール燃えるので燃えゴミに出して下さい。

2023-11-27

mRNAワクチンのシェディング被害、明らかにあるよね~。

https://twitter.com/esrun202105/status/1728554702261084442

  

病院とか飲食店とか、ホルムアルデヒドの数値を調べてる人が結構いて、基準値20倍とか30倍出ることちらほらある。

シェディングは胸痛の症状が多いみたいだけど、やっぱこれで死者でるレベルだよね。

これも因果関係不明無知人達陰謀論扱いするだろうけど、なるべく密集地は避けるべき。

特に高齢者が多い場所

それと飲み会とか未接種者だけのときしか参加しないのがベター

ホルムアルデヒドやばいけど、他の有害物質スパイクタンパクが分解して出てるよね。

2023-11-24

anond:20231124224604

乱入はいけないけど、本当に個人自由で良いと思ってる??

皮膚や汗からスパイクタンパクは既に検出され、ワクチン接種者のいた部屋を計測器で測定すれば、ホルムアルデヒドの数値跳ね上がってるよ。

まりワクチン接種者はシェディング被害元凶

ワクチンを接種した、罪の意識くらい持って欲しいものだね

2023-10-31

anond:20231031090958

mRNAワクチンはね。打った人だけが困るわけじゃないのよ?

  

・呼気からエクソシーム(細胞が出すカプセル状の物質)が吐き出されてることが確認されてる

・そのエクソシームの膜上にスパイクタンパクがあることも確認済み

・肌からスパイクタンパクが検出されてる。

  

シェディング被害陰謀でもなんでもなく、現実としてあるわけ。

ワクチン接種者がいる場所を計測器で計ると、ホルムアルデヒド(発がん物質)の数値が基準値の数倍超えてることあるの。

体内にあるスパイクが分解されて、ホルムアルデヒドを放っているわけだね。

  

まりmRNAワクチン打ってる人ばかりだと、打ってない人も健康被害受けるのよ。

今回打たれてるXBB対応型なんて、大量のスパイクを作り出すからシェディング被害もより甚大。

・目の痛み

頭痛

・胸痛

今は軽度の症状を訴えてる人が多数派だけど、そのうちシェディングが原因で倒れる人もいるでしょ。

なんせホルムアルデヒドですから

  

障害者だらけになることによる増税問題

DNA汚染による種の保存の問題

・シェディング

  

このように打たない人にも被害は甚大。

あなたが思う以上に、人口削減は痛みを伴うものですよ。

  

それと一般人無知である限り、薬害永遠に繰り返されるよ。

カルト宗教教祖は、信者自殺しようが家庭が崩壊しようが関係なく、最後最後まで搾り取るでしょ?

放っておけば再起不能レベルまで追い込まれる。

  

今騒がれてるDNA汚染なんて、ほぼ再起不能レベルでしょ。

  

あなたの言う「みんなで辛いことをずーっと続けるより、より辛いをその時代を生きてる人が担って短期間で終わらせる」なんてのは無理だよ。

2023-10-02

陰謀論を信じてる人、一体どうしてそういう思考なっちゃったんだろうな

ワクチン打つとホルムアルデヒドを発するようになるで爆笑してしまった

2023-06-17

anond:20230617214826

ニコチンは含まれていないことになってるけど実際はニコチンを微量に混ぜてる(ので医薬品扱いになって日本では違法なうえに常習性がつく)というどうしようもないもの国内複数観測されている

あと、口元を電池のヒーターで温めて有機物の混じった液体を加熱して混じりもの蒸気を発生させているという理屈上、どう足掻いてもミニミニ焼却炉になっててホルムアルデヒドとかを0距離で直接吸引してる

出てきて10年ちょいしか経ってないこともあって、「口元で名目上無害な有機物液体を加熱し続けて蒸気を吸う行為」の客観的安全性には(まだ)様々な疑問符がつくと言わざるを得ない

(口元でアロマポットとか変な香り付き線香とかみたいなものからまあ、ニコチン抜きでも色々ある。アロマポットも色々問題あるだろ、あれと同じ。アロマポットにピンと来なければ加湿器でどうだ)

危険だとわかってても吸いたいのなら止めないけど、無理して選択するべきものではないと思うなあ

2020-05-26

anond:20200526214439

少なくても日本の換気規定はクッソうるさいです。

だって匂いクレームがでますからね。日本は。普通に裁判沙汰になる。

もともとはホルムアルデヒドによるシックハウス症候群対策なんだけど、これが結構有効打になっていると思っている。

2020-05-25

Vol.106 政府による布マスク生産調達について、皆様の疑問にお答えします。

医療ガバナンス学会 (2020年5月21日 06:00)

 

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

 

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

 

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

 

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

 

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

 

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

 

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

 

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

 

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

 

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

2020-05-24

Vol.106 政府による布マスク生産調達について、皆様の疑問にお答え

医療ガバナンス学会 (2020年5月21日 06:00)

 

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

 

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

 

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

 

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

 

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

 

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

 

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

 

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

 

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

 

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

2020-05-21

政府による布マスク生産調達に関する質問にお答えしま

経済産業省 政策統括調整官

江崎 禎英

2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機シンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります

そうした中で、政府実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います

マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスク製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスク供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスク生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります緊急時対応平時基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。

先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います

<なぜ、布マスクだったのか>

再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスク医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。

本年1月から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスク供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークション自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。

しかしながら、当時の国内におけるマスク供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症専門家などからは、使い捨てマスク再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。

このため、ハンカチキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効対応可能である」と医療関係者確認し、布マスク生産調達プロジェクトスタートしました。

<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>

マスクが手に入らないことに対する国民不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。

本年3月には、ドラックストアやスーパー店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスク供給不足に対する政府対応非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標形成されていきました。

<なぜ、日本製マスク調達しなかったのか>

そもそもマスク材料となるガーゼ中国しか生産しておらず、ガーゼ国内在庫殆ど存在しない状況でした。

このため、国内供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内生産設備殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。

<なぜ、「興和」を始めとする特定企業とだけ契約したのか>

今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスクガーゼ調達するネットワークを有し、布製マスク材料調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。

ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。

当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。

<実際のマスク生産体制はどうなっているのか>

4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています

これには、興和中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています伊藤忠やマツオカコーポレーション独自ネットワーク東南アジアの国々に縫製工場人員を確保し、生産を行っています

これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場一定量生産が進んだ段階で検品梱包し、直ちに航空機日本に運ぶといったオペレーションになっています

<なぜ、不良品が発生したのか>

当初、興和からは「興和名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベル対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。

日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品利用者の手元に届いてしまたことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業保健所に依頼したことで、保健所職員作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています

ちなみに、特定医療マスクを除き、マスクに対する国際的品質基準存在しません。また、国内におけるマスク業界団体が出している品質基準ホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています

不良品報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品実施していただいているところです。「受注した以上、企業完璧製品を届けるのが当然だ」といった意見もっともですが、それはあくま平時における常識で、緊急事態対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。

<なぜ、配布が遅れているのか>

4月末までに1億枚の布マスク生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しか現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育からまり中国国内での物流障害企業活動制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。

しか入国制限によって、これらの問題解決するための職員中国派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産物流、通関等々、二重三重障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。

これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールしわ寄せが生じる結果となっています

最後に>

現在も、関係者尋常ならざる努力によって布マスク生産調達が続いています国民マスク不安を解消するための布マスク生産調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています興和では今も職員を総動員して布マスク検品作業を行っています

また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に日本危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスク製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。

もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認評価し、今後の反省材料にしてまいります

なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思いますよろしくお願い致します。(令和2年5月18日

2019-03-18

Dr.ストーンで作ってきたものまとめ(98話まで)

文明が滅んだ後の作中時系列順(小説版含む)

石器

チャート石を削って作成

石器を利用して作成

紐を利用した道具で作成

紐を利用した罠で捕まえた鹿の皮で作成

木で作成

ブドウ作成

ブランデー

土器で酒を蒸留して作成

ナイタール液

エタノールブランデー)と硝酸コウモリ排泄物)で作成

保存食燻製肉)

炎(煙)で作成

モルタル

炭酸カルシウム(貝)と砂で作成

石鹸

炭酸カルシウム(貝)で作成

クロスボウ

作成描写なし

六分儀

作成描写なし

黒色火薬

硫黄箱根産)と硝酸カリ(元コウモリ排泄物)と木炭から作成

滑車

火薬と紐と石鹸(潤滑剤として使用)で作成

車(動力なし)

滑車を流用して作成

炎色反応(黄)

炎+塩でクロム作成

炎色反応(青緑)

炎+銅でクロム作成

炎色反応(紫)

炎+硫黄クロム作成

静電気発生機

硫黄を球状に固めてクロム作成

金メッキ

水銀+砂金で作成

方位磁石

水に磁石を浮かべてクロム作成

鉄(砂鉄)

磁石収集

送風機1号

皮で風船状の送風機を作成

ラーメン

猫じゃらしで作成

送風機2号

竹筒でポンピングタイプの送風機を作成

鉄(製鉄版)

送風機を使って炉で作成

銅線

銅を炉で溶かして作成

(強力な)磁石

ウルシで絶縁した鉄棒に銅線を巻き、雷を当てて作成

腕力発電機

銅と強力磁石作成

電気、光

腕力発電で一瞬だけ作成

ガラスレンズ眼鏡

珪砂で作成

科学実験用のガラス製品

ガラスでカセキが作成

釣り道具(釣り糸、ルアー、浮き、糸巻き機

ヤギの腸を釣り糸にして作成

ソーセージ

ヤギの腸で作成

ギター

ヤギの腸で作成チューニングは千空の知識を元に計算して実施

硫化水素検知機

槍を銀メッキして作成

スマスク

炭酸カリウムと灰で作成

硫酸

硫化水素検知機とガスマスクを利用して採取

塩酸

硫酸+塩で作成

ロロ硫酸

湯の花塩酸作成

水酸化ナトリウム

塩水を電気分解して作成(電気腕力発電)

アニリン

石炭燃えカスコールタール塩酸で洗ってから酢酸エチル(酒+酢)をかけて作成

炭酸

から出る二酸化炭素を水に混ぜて作成

氷酢酸

酢と焼いた貝の化合物硫酸をかけて作成

ケテン

鉄と氷酢酸作成

無水酢酸

氷酢酸とケテンで作成

アセトアニリド(解熱鎮痛剤)

無水酢酸アニリン作成

パラアセトアミベンゼンロロスルホン酸

アセトアニリドにクロロ硫酸を混ぜて作成

パラアセトアミベンゼンスルホン酸

パラアセトアミベンゼンロロスルホン酸とアンモニア作成

重曹

炭酸水酸化ナトリウム作成

サルファ

パラアセトアミベンゼンスルホン酸を塩酸で煮て重曹で洗って作成

コーラ

炭酸+パクチー+ライム+ハチミツ作成

鉄で作成

わたあめわたあめ

酒、みりんから作った糖を利用して作成

ギア

改良版わたあめ

電子回路用の導線

動作ギアで均一化した改良版わたあめ機を利用して金の繊維を作成

繊維をこより導線作成

ノコギリ

鉄を使ってカセキが作成

水車

ギアを使ってクロム作成

水力発電

水車で作成

バッテリー

硫酸と鉛で作成

自動製鉄機

水車を動力に送風機を改良して作成

電球

ガラス+金の導線+水銀作成

タングステン(原石)

バッテリー電球洞窟に入って採取

望遠鏡

レンズ作成

ガラス管内部のみを3400度以上に加熱する装置

タングステンフィラメント

加熱装置内部を水素で満たして作成

ヒッグマンポンプ

カセキの技術力で作成作成描写なし)

暖炉

作成描写なし

ホルマリン

木+銅で作成

マンガン電池

亜鉛+マンガン+炭で作成

フェノール樹脂(プラスチック

石炭+水酸化ナトリウム+ホルマリン作成

真空管

ヒッグマンポンプ作成

電波送信

真空管作成

ロッシェル塩

ワイン+海藻作成

マイク

ロッシェル塩+プラスチックメガホンで作成

電話

マイク+電波送信器で作成

レコード再生

骨+ギア+マイク作成

爆弾

水素+酸素+鹿の膀胱作成

マグネシウム

煮た海水から取ったにがり電気分解して作成

閃光玉

マグネシウム+電球作成

ブラックライト

ニッケル+バリウム+電球作成

ぜんまい

銅板で作成

レコード再生機(音楽再生用)

ぜんまい再生速度を制御して作成

回転カッター

水車で作成

首振りエンジン

回転カッターを利用して型を取った鉄の精密機器暖炉作成

首振りエンジン作成

惑星探査用エアレスタイヤ

竹を編んで作成

草を水酸化ナトリウムで煮て作成

カーボン樹脂

紙とプラスチック作成

使い捨て装甲車

車をカーボン樹脂で装甲して作成

漂白

汗を電気分解してクロム作成

血糊

シソカタバミクロム作成

ラプチャーディスク

皮で作成

火炎弾

硫酸+鉄粉作成

音響兵器

爆弾と銅板で作成

混酸

硫酸+硝酸作成

ニトログリセリン

混酸+石鹸作成

ダイナマイト

ニトログリセリン作成

スタンガン

マンガン電池で作成

ロロ酢酸

酢+塩素+硫黄

ロロ酢酸ナトリウム

ロロ酢酸+水酸化ナトリウム

シアンナトリウム

血+

シアノ酢酸

ロロ酢酸ナトリウム+シアンナトリウム

エチルシアノアセテート

シアノ酢酸+酒

医療接着剤

エチルシアノアセテート+ホルムアルデヒド

冷凍庫

エンジンピストン+金の細糸

温度計

ガラス水銀作成

通貨制度

石油需要基準作成

麻で作成

気球

布で作成

地図

気球観測した情報を元に作成

小麦畑

地図を元に小麦を探して作成

パン

小麦作成

ガラス+水酸化ナトリウム+銀+アンモニア+干しブドウ作成

銀塩カメラ

鏡+塩水

石油

気球+カメラ情報収集して油田を探索して発見

ガソリン

作成描写なし

スターリングエンジン

冷凍庫技術転用して作成

モーターボート

作成描写なし

蛍光塗料

亜鉛鉱で作成

ブラウン管

三角フラスコ+蛍光塗料作成

レーダー

ブラウン管+水晶+アンテナ作成

ソナー

ブラウン管+水晶+マイク作成

金属探知機

ブラウン管+水晶+コイルクロム作成

鉱山

金属探知機を使ってクロム発見

レール、トロッコ

作成描写なし

舗装道路アスファルト

廃液と砂利で作成

2019-02-20

マイプレシャス引き出物カタログギフト

結婚式引き出物を、マイプレシャスカタログギフトにしようと思ってる。

↓参考に価格ドットコムのマイプレシャスのページ。

https://kakaku.com/houseware/ss_0025_0016/0003/%83%7D%83C%83v%83%8C%83V%83%83%83X-MYPRECIOUS/search_itemlist.aspx?ssi_tag2=200003993

男性用品・女性用品・子供用品の中からカタログが選べるから、いらない商品のページばっかりってこともないし、お客さんのことを考えた引き出物選びしてる感じ出るかなと思って。

 

引き出物よりは料理お金かけたいし、下手なものを渡して文句も言われたくないから、やっぱりカタログギフト安定なんだよね。

カタログギフトで届いたものが残念だったとしても、お客さんが自分で選んだものなら選択が間違っただけだしね。

お皿とかを贈って、趣味じゃなかったって言われるよりずっといい。

 

というか、一生懸命選んだお皿を趣味が悪いとか言われたら立ち直れる気がしない。

キッチン用品は料理しない人には邪魔だし、タオルかにするくらいならそれこそカタログギフトでよくない?っていう。

引き菓子別に付けるしね。

お菓子好きな人引き菓子追加とかできるし、なんだかんだ言ってカタログギフト安定だと思う。

マイプレシャスのやつはカタログかわいいし、アルバムとかはがきホルダーにもできる。

カタログって捨てるのがめんどくさい所あるし、アルバムにできるのはいい。子供がいるゲスト多いしね。

 

 

それで、マイプレシャスの評判とか探そうと思ったら、中国産商品が多いっていう口コミがあった。

そんな気にする事かな?と思ってよく見たら、2007年口コミ

2007年といえば、ちょうど中国産食品やら塗料やらで問題になった時期。

 

かにダンボール肉まん全盛期の頃は中国産不安あったなぁ、と懐かしくなってしまった。

ついでに2007年にどんなのがあったか調べてみたら、2007年中国製品のニュースめっちゃ多い。

 

2007年5月北海道内において、中国製土鍋加熱調理中に、蓋と鍋との間から銀色の液体が流れ出た

・同月、中国ペットフードの原料として輸出した小麦粉プラスチック原材料であるメラミンとシアヌル酸の化学反応による物質が含まれており、腎不全犬猫4000匹が死亡。

2007年6月アメリカ国家道路交通安全局(NHTSA)は、輸入販売していた文登三峰輪胎有限公司製のタイヤについて、耐久性上の問題があるとして使用禁止

・同月、中国製医薬品原料を含んだ米国製血液凝固阻止剤「ヘパリンナトリウム」を使用した患者21人が死亡、300人以上がアレルギー症状。

2007年8月中国製の子供服に発ガン性のあるホルムアルデヒドWHOが定める人体の安全レベルを大きく超える900倍で検出されたとして、ニュージーランド消費者問題省が調査に入った。

2007年8月米国危険レベルの鉛を含む中国製きかんしゃトーマススポンジ・ボブおもちゃ自主回収。

2007年8月米国玩具販売店は、連邦法の基準を超える鉛が塗料から検出されたことを受けて、アヒル玩具およそ6000個をリコール

2007年9月日産自動車は、無料配布した中国製タンブラー容器から国が定める食品衛生法の基準値を超える鉛が検出されたとして、14万2523個の回収。

2007年9月カリフォルニア州当局低所得者向けの健康増進運動で配布した中国製弁当袋30万袋から高水準の鉛が検出

2007年9月中国製ベット使用した乳児少なくとも2人が死亡した他、60件以上の事故が発生したとして米消費者製品安全委員会がリコール指示

2007年10月90年代から中国産風邪薬を飲んだ住民が穿孔のために死亡する事故が、北朝鮮国内で多発

2007年11月8日中国製ビーズおもちゃの表面から化学物質「「1・4-ブタンジオール」を検出し回収。

 

 

この時期は本当に中国産ヤバかったんだねぇ。

そりゃあ引き出物中国産贈っていいのかな?と不安にもなるわ。

 

最近中国産商品問題ってあんまり聞かなくなってるけど、実はあれ、中国産中国産じゃないからなんだよね。

どういうことかというと、中国企業が、中国以外の国から材料を購入して、組み立てだけ自社で行ってる訳。

 

逆に言うと、日本製って書いていても、完全に日本製かどうかは分からない。

中国産部品を使ったもの日本で組み立てたら日本製扱いになる。

特に最近日本は時給が安くなってて、中国は時給が高くなってるから、そんなに国産コストも高くないんだよね。

なんとなく国産って書いておけば安心する人が多いから、そういう意味では国産品質も疑った方がいい。

 

 

で、そういう10年前の価値観口コミがずっと残ってるのも困るなぁと思った。

今回見つけた口コミ2007年の話だって気が付いたからいいけど、気付かなかったら、引き出物中国製ってことを気にする人がたくさんいるのかと思って、引き出物選びがめちゃめちゃ難航してたと思う。

 

多分、普通花嫁さんはこういうの気付けないと思う。

引き出物一つとってもこれだから、本当に結婚式の準備って大変で、気を使うし、くたくたになっちゃうよ。

でも一生に一度のことだし、両親も楽しみにしてるからちゃんと式挙げたい。

2018-11-22

ライセンスカードタッチをお願いします。」

リーダースマホをかざして電子音を鳴らす。

周りでカードを持っている人はいないのに、カードと呼ぶのは不思議だ。

色々なアプリの保存マークフロッピーディスクのままなのと同じ理由だろうが。

"便宜上"などと言い訳して新しい概念を正確に取り入れることを拒んだ先人の堕落だ。

あいっか。今日ビールを飲みながらサッカーを見るんだ。店を出る。

 制度が変わってからだいぶ経つが、ライセンスを持っている人は意外と少ないようだ。

わざわざ役所に出向いて丸一日つまらない動画を見なければならない上に、

くだらない引っかけ選択問題テストを受けて合格しなければならない。

本当にくだらないと思う。くだらないことに時間を割く苦行こそが"ふるい"なんだろう。

あいっか。今日は楽しくサッカーを見るんだ。一本目を開ける。

 そういえば、この間のライセンス更新の時に、交付所の前で酒盛りしてたおじさんたちがとても楽しそうだった。

初対面の相手でも肩を抱き合って歌って飲む光景は、はちみつ酒が好きな陽気な人のようだった。

しかし、そのうちの一人が「酒の一滴は血の三滴」とかなんとかで献血をしていると言っていて驚いた。

さすがに汚い。酒呑みの道理にそぐわないのは承知しているが、さすがに汚いと思ってしまう。

かわいい娘に輸血の必要が生じたときに酒呑みの血が使われるなんて想像しただけでホルムアルデヒドが酷い。

あいっか。娘も妻も疑似三次だし。

 家に着いて、通知に気付く。スマホ確認はしていたが、正確な年間摂取量の通知ハガキだ。

会社ではあまり飲んでいないことになっているから、勧告が出ない範囲に納めなければならない。

大丈夫。超えてないはず。破れない程度に力強くシールをめくる。健康診断勧告

もういっか。ずっとひとりで。毎週末ソロキャン行くか。

 冷蔵庫からストゼロを全部持ってくる。俺は酒を飲むのが好きなんだ。

からといって、暴力をふるったり、突然嘔吐したりなんてしない。

夜に酒を飲みながら散歩するのが好きなんだ。酒を飲んで歌うのが好きなんだ。

酒を飲みながらサッカーを見るのが好きなんだ。

変にイメージが悪くなったせいで、酒が好きだと言っただけで頭のおかしい人だと思われてしまう。

会社の先輩は勧告通知で転属になった。同僚には鼻で笑われ、中には分かりやすく避けている人もいる。酒なだけに。

学校先生警察やお母さんの飲酒に比べれば風当たりが弱いとはいえ

いい歳をしたおっさんが酒呑みと知られれば結婚はできないだろう。

もういいや。勧告までくれば2~3回公道飲酒で捕まっても受診指示までいかないだろう。

 2本目のストゼロを開けて半分ほど一気に飲み、インスタのプッシャーさんに手押ししてもらった

脱法スピリタスを贅沢に流し込む。マイレシピの「ストゼロ・改」だ。

繁華街と違って、この時間住宅街バビロンほぼほぼいないが、念のためボトルホルダーに入れて散歩に出る。

夕方の雨がまだ路面に残っている。肌寒い。澄んだ空気。贅沢なシチュエーションだ。

一口飲む。くはっ。めっちゃきく。最高かよ。寒い。飲む。くはっ。きく。

何の己が桜だよ。酒があるとなんでもきれいに見える気がする。

ちょっとお兄さん話聞いてもいいかな。すこしお兄さん匂うね。何飲んでるの。

ボトルの中かがせてもらっていいかな。お酒の缶だね。車の中で話聞かせてもらえる。

強いお酒入ってるみたいだけどどこで買ったのかな。ライセンス持ってないの。住所と名前は。

記録には強いお酒を買った記録が残ってないみたいですので、詳しく調べさせてもらいますね。署まで一緒に来てもらえますか。

もういいよ。

2018-07-26

今日知った言葉ダイエー天井

西武天井というのもあるらしい(違いがわからない

"ダイエー天井"

約 636 件 (0.31 秒)

ジプトー

吉野石膏トラバーチン模様の洋風天井用化粧せっこうボード

トラバーチンとは、縞状の虫食い跡のような小さな穴のある石灰岩のこと

凹み部に専用ビス留めをすることで、ビスが目立たなく意匠性を損なわない。現場でのクロス仕上げ、目地処理や塗装仕上げが不要で、工数および業種が少なく、工期短縮になる。そして、不燃材料なので、内装制限を受けないなどメリットが多い。ホルムアルデヒドを吸収・分解する性能を付加したジプトーンも

オフィス店舗などでもよく見かける

特にダイエーに多かったのでダイエー天井と呼んでた

2017-03-15

http://anond.hatelabo.jp/20170315192226

クロロホルム(別名:トリクロロメタン化学式:CHCl3

クロロホルム自体は実際には多少吸引しても気を失うことはなく、

せいぜい咳や吐き気、あるいは頭痛に襲われる程度である

クロロホルムには麻酔性があることは事実であるが、これを発現させるためには相当量を吸引させなければならない。

他方、過度の吸引は腎不全引き起こし、死に至らしめる可能性が高く、

麻酔として用いるためには吸引量と全身状態管理された状態に置かねばならない。

すなわち麻酔としてクロロホルムを用いるためには、かけられる側にも「麻酔される意志」が必要であるということである

2013年10月8日放映の『有吉弘行のダレトク!?』(フジテレビ)では、

慈恵医大麻酔科准教授が「クロロホルムを嗅いで一瞬で気絶することは絶対にない。

大量に染み込ませたハンカチなどを口に当ててゆっくり大きく何度も深呼吸をして

5分間くらい続けないと通常は気絶しない」と解説をもとに、

ドラマで使われてきたことはおかしいと断定した。

また、クロロホルムが肌に触れると、状況によっては爛れを発生させ、一生消えることのないキズをおわせることにもなりうる。




ホルマリンホルムアルデヒド(化学式:CH2O)の水溶液のこと。

人体へは、濃度によって粘膜への刺激性を中心とした急性毒性があり、

蒸気は呼吸器系、目、のどなどの炎症を引き起こす。

皮膚や目などが水溶液に接触した場合は、激しい刺激を受け、炎症を生ずる。

2015-03-31

パナソニック知的財産高裁はすごいよ

このような,脱臭効果は,臭気ガスが帯電微粒子中のラジカルとの化学

応で無臭化されることでなされるものであると考えられる。下記はラジカル

アセトアルデヒドをはじめとする各種臭気との脱臭反応式である。・OH

はヒドロキシラジカルを示す。

【0045】

アセトアルデヒド CH3CHO+6・OH+O2→2CO2+5H2

アンモニア 2NH3+6・OH→N2+6H2

酢酸 CH3COOH+4・OH+O2→2CO2+4H2

メタンガス CH4+4・OH+O2→CO2+4H2

一酸化炭素 CO+2・OH→CO2+H2

一酸化窒素 2NO+4・OH→N2+2O2+2H2

ホルムアルデヒド HCHO+4・OH→CO2+3H2

また,上記帯電微粒子水に黴菌を曝したところ,黴残存率は60分後には

0%となる結果を得ることができた。OHラジカルが黴の菌糸を分解するた

めに抗黴効果を得られるものと考えられる。

今でも知的財産高裁とかには神が居るんだよな

1

平成27年3月11日判決言渡

平成26年(行ケ)第10187号 審決取消請求事件

口頭弁論終結日 平成27年2月25日

判 決

原 告 東芝ライフスタイル株式会社

訴訟代理弁護士 三 山 峻 司

同 松 田 誠 司

同 清 原 直 己

訴訟代理弁理士 蔦 田 正 人

同 中 村 哲 士

同 富 田 克 幸

同 夫 世 進

同 有 近 康 臣

同 前 澤 龍

同 蔦 田 璋 子

被 告 パ ナ ソ ニ ッ ク 株 式 会 社

訴訟代理弁護士 岩 坪 哲

同 速 見 禎 祥

主 文

1 原告の請求を棄却する。

訴訟費用は原告の負担とする。

事 実 及 び 理 由

2

第1 請求

特許庁無効2012-800008号事件について平成26年6月24日

にした審決を取り消す。

第2 事案の概要

特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない。)

被告は,平成22年8月10日に出願(特願2010-179294号。

平成15年12月22日に出願された特願2003-425862号の分割

出願。優先日同年8月5日)(以下,この優先日を「本件優先日」という。)

され,平成23年12月9日に設定登録された,発明名称を「帯電微粒子

水による不活性化方法及び不活性化装置」とする特許第4877410号

(以下「本件特許」という。設定登録時の請求項の数は6である。)の特許

権者である

原告は,平成24年1月31日,特許庁に対し,本件特許の請求項全部に

ついて無効にすることを求めて審判の請求(無効2012-800008号

事件)をした。上記請求に対し,特許庁が,同年8月2日,無効審決をした

ため,被告は,同年9月10日,審決取消訴訟を提起した(知的財産高等裁

判所平成24年(行ケ)第10319号)。その後,被告が,同年12月7

日,特許庁に対し,訂正審判請求をしたことから知的財産高等裁判所は,

平成25年1月29日,平成23年法律第68号による改正前の特許法18

1条2項に基づき,上記審決を取り消す旨の決定をした。

被告は,平成25年2月18日,本件特許の請求項1及び4を削除し,請

求項2を請求項1と,請求項3を請求項2と,請求項5を請求項3と,請求

項6を請求項4とした上で各請求項につき特許請求の範囲の訂正を請求した

(以下「本件訂正」という。)。特許庁は,同年5月8日,本件訂正を認めた

上で無効審決をしたため,被告は,同年6月14日,審決取消訴訟を提起し

知的財産高等裁判所平成25年(行ケ)第10163号),知的財産高等

3

裁判所は,平成26年1月30日,上記審決を取り消す旨の判決をした。特

許庁は,同年6月24日,「訂正を認める。本件審判の請求は,成り立たな

い。」との審決をし,その謄本を,同年7月3日,原告に送達した。

原告は,同年7月31日,上記審決の取消しを求めて,本件訴えを提起し

た。

特許請求の範囲の記載

本件訂正後の本件特許特許請求の範囲の記載は,次のとおりである(甲3

4,39,40。以下,請求項1に係る発明を「本件訂正特許発明1」,請求

項2に係る発明を「本件訂正特許発明2」などといい,これらを総称して「本

件訂正特許発明」という。また,本件特許の明細書及び図面をまとめて「本件

特許明細書」という。)。

請求項1

大気中で水を静電霧化して,粒子径が3~50nmの帯電微粒子水を生成

し,花粉抗原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,

菌,ウイルスの何れかを不活性化することを特徴とする帯電微粒子水による

活性化方法であって,前記帯電微粒子水は,室内に放出されることを特徴

とし,さらに,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,スーパーオキサ

イド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか1つ以上のラジ

カルを含んでいることを特徴とする帯電微粒子水による不活性化方法。」

請求項2

大気中で水を静電霧化して,粒子径が3~50nmの帯電微粒子水を生成

し,花粉抗原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,

菌,ウイルスの何れかを不活性化することを特徴とする帯電微粒子水による

活性化方法であって,前記帯電微粒子水は,大気中に放出されることを特

徴とし,さらに,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,スーパーオキ

サイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか1つ以上のラ

4

ジカルを含んでおり,前記帯電微粒子水は,粒子径3nm未満の帯電微粒子

水よりも長寿であることを特徴とする帯電微粒子水による不活性化

法。」

請求項3

「霧化部に位置する水が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加部を備

え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,大気中で水を静電霧化して,

粒子径が3~50nmであり,花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかと反応

させて,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかを不活性化するための帯

電微粒子水を生成し,前記帯電微粒子水は,室内に放出されることを特徴と

する不活性化装置であって,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,ス

ーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか1

つ以上のラジカルを含んでいることを特徴とする不活性化装置。」

請求項4

「霧化部に位置する水が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加部を備

え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,大気中で水を静電霧化して,

粒子径が3~50nmであり,花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかと反応

させて,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかを不活性化するための帯

電微粒子水を生成し,前記帯電微粒子水は,大気中に放出されることを特徴

とする不活性化装置であって,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,

スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか

1つ以上のラジカルを含んでおり,前記帯電微粒子水は,3nm未満の帯電

微粒子水と比較して長寿であることを特徴とする不活性化装置。」

3 審決の理由

審決の理由は,別紙審決書写しのとおりである。本件訴訟の争点となる部

分の要旨は,① 本件訂正特許発明の粒子径の記載はいずれも明確である

特許法36条6項2号の要件を満たす。),② 本件訂正特許発明の粒子径

5

に関し,発明の詳細な説明に記載されていないとすることはできない(同項

1号の要件を満たす。),③ 本件訂正特許発明の静電霧化の意味は明確であ

るほか,本件訂正特許発明の静電霧化手段に関し,発明の詳細な説明に記載

されていないとすることはできないし,発明の詳細な説明には,当業者が本

件訂正特許発明実施ができる程度に明確かつ十分な記載がなされていない

とすることもできない(同項1号及び2号並びに同条4項1号の要件を満た

す。),④ 本件訂正特許発明1及び3はいずれも,I.Wuled LEN

GGOROら「静電噴霧法による液滴およびイオンの発生」粉体工学会誌V

ol.37,No.10(日本,2000年),753~760頁(甲10。

以下「甲10」という。)記載の発明(以下,審決が本件訂正特許発明1と

対比するに当たり認定した甲10記載の発明を「甲10発明1」と,本件訂

特許発明3と対比するに当たり認定した甲10記載の発明を「甲10発明

2」という。)に,特開平11-155540号公報(甲5。以下「甲5」

という。),特開平7-135945号公報(甲6。以下「甲6」という。)

及び「ラジカル反応・活性種・プラズマによる脱臭空気清浄技術マイナ

空気イオンの生体への影響と応用」(株)エヌ・ティー・エス発行,20

02年10月15日,218~231頁,363~367頁,389~39

2頁(甲7。以下「甲7」という。)に記載の技術を組み合わせても,当業

者が容易に発明できたものではない(同法29条2項の規定に反しない。),

⑤ 本件訂正特許発明1及び3はいずれも,特開2002-203657号

公報(甲11。以下「甲11」という。)記載の発明(以下,審決が本件訂

特許発明1と対比するに当たり認定した甲11記載の発明を「甲11発明

1」と,本件訂正特許発明3と対比するに当たり認定した甲11記載の発明

を「甲11発明2」という。)に,甲5ないし7記載の技術を組み合わせて

も,当業者が容易に発明できたものではない(同上),というものである

上記 ④の結論を導くに当たり,審決が認定した甲10発明1及び2の内

6

容,甲10発明1と本件訂正特許発明1及び甲10発明2と本件訂正特許

明3との一致点及び相違点は以下のとおりである

ア 甲10発明1及び2の内容

甲10発明

「液体を静電噴霧して,粒子径が数nmで幾何標準偏差が1.1程度の

イオンを含む液滴を生成する方法

甲10発明

「導電性の細管の先端に位置する液体が静電噴霧を起こす高電圧を印加

する高圧電源を備え,当該高圧電源の高電圧の印加によって,液体を静

電噴霧して,液滴径が数nmで幾何標準偏差が1.1程度のイオンを含

む液滴を生成する静電噴霧装置

イ 本件訂正特許発明1と甲10発明1について

一致点

「液体を静電霧化して,粒子径が3~50nmの帯電微粒子の液滴を生

成する工程を含む方法

相違点

a 相違点10a

「本件訂正特許発明1は,水を静電霧化して帯電微粒子水を生成し,

帯電微粒子水を花粉抗原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応させ,

当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかを不活性化する不活性化

であるのに対して,甲10発明1は,帯電微粒子の液滴が,花粉

原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応し,それらの何れかを不活性

化するか不明である点」

b 相違点10b

「本件訂正特許発明1では,大気中で水を静電霧化し,帯電微粒子水

は,室内に放出されるのに対し,甲10発明1では,大気中で液体を

7

静電霧化するのか,また,液滴が室内に放出されるのか明らかでない

点」

c 相違点10c

「本件訂正特許発明1では,帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,

スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい

ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対して,甲10発明1で

は,帯電微粒子の液滴が,そのようなラジカルを含んでいるか不明

ある点」

ウ 本件訂正特許発明3と甲10発明2について

一致点

「霧化部に位置する液体が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加

部を備え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,水を静電霧化して,

粒子径が3~50nmである帯電微粒子の液滴を生成する装置

相違点

a 相違点10d

「本件訂正特許発明3は,水を静電霧化して帯電微粒子水を生成し,

花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかと反応させ,当該花粉抗原,黴,

菌,ウイルスの何れかを不活性化する帯電微粒子水による不活性化

であるのに対し,甲10発明2は,帯電微粒子の液滴が,花粉抗原,

黴,菌,ウイルスのいずれかと反応し,それらの何れかを不活性化

るか不明である点」

b 相違点10e

「本件訂正特許発明3では,大気中で水を静電噴霧し,帯電微粒子水

は,室内に放出されるのに対し,甲10発明2では,大気中で液体を

静電霧化するのか,また,液滴が室内に放出されるのか明らかでない

点」

8

c 相違点10f

「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,

スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい

ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対し,甲10発明2では,

帯電微粒子の液滴が,そのようなものであるか明らかでない点」

前記 ⑤の結論を導くに当たり,審決が認定した甲11発明1及び2の内

容,甲11発明1と本件訂正特許発明1及び甲11発明2と本件訂正特許

明3との一致点及び相違点は以下のとおりである

ア 甲11発明1及び2の内容

甲11発明

空気中で水を静電霧化して,0.001μm(1nm)程度の大きさ

である,小イオンを生成し,集塵する方法であって,前記小イオンは,

室内に供給され,さらに,前記小イオンは,水の分子に極小イオンが結

合して水分子クラスターを核としている,小イオンによる集塵方法

甲11発明

放電電極を兼ねる水管の先端から滴下する水滴がコロナ放電により微

細な水滴となって霧散する高電圧を印加する高圧電源とを備え,該高電

圧の印加によって,空気中で水を静電霧化して,0.001μm(1n

m)程度の大きさである,集塵するための小イオンを生成し,前記小イ

オンは室内に供給される装置

イ 本件訂正特許発明1と甲11発明1について

一致点

大気中で水を静電霧化して,帯電微粒子水を生成し,室内の空気を清

浄化する帯電微粒子水による方法であって,前記帯電微粒子水は,室内

放出される方法

相違点

9

a 相違点11a

「本件訂正特許発明1は,帯電微粒子水の粒子径が3~50nmであ

るのに対して,甲11発明1は,小イオンの大きさが1nm程度であ

る点」

b 相違点11b

「本件訂正特許発明1は,帯電微粒子水を花粉抗原,黴,菌,ウイル

スのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れか

を不活性化する不活性化方法であるのに対して,甲11発明1は,小

イオンによって集塵する方法である点」

c 相違点11c

「本件訂正特許発明1では,帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,

スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい

ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対して,甲11発明1で

は,小イオンがそのようなラジカルを含んでいるか不明である点」

ウ 本件訂正特許発明3と甲11発明2について

一致点

「霧化部に位置する水が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加部

を備え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,大気中で水を静電霧

化して空気清浄化するための帯電微粒子水を生成し,前記帯電微粒子

水は,室内に放出される装置

相違点

a 相違点11d

「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水の粒子径が,3~50nm

であるのに対して,甲11発明2では,小イオンの大きさが1nm程

である点」

b 相違点11e

10

「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水が,花粉抗原,黴,菌,ウ

イルスのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何

れかを不活性化するためのものであるのに対して,甲11発明2は,

イオンが集塵するためのものである点」

c 相違点11f

「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水が,ヒドロキシラジカル,

スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい

ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対して,甲11発明2で

は,小イオンがそのようなラジカルを含んでいるか不明である点」

第3 原告主張の取消事由

以下のとおり,審決には,粒子径に関する明確性要件判断の誤り(取消事

由1),粒子径に関するサポート要件判断の誤り(取消事由2),静電霧化手

段に関するサポート要件及び実施可能要件判断の誤り(取消事由3),甲1

0を主引例とする進歩性の判断の誤り(取消事由4)及び甲11を主引例とす

進歩性の判断の誤り(取消事由5)があり,これらの誤りは審決の結論に影

響を及ぼすものであるから,審決は取り消されるべきである

1 取消事由1(粒子径に関する明確性要件判断の誤り)

審決は,本件訂正特許発明における「粒子径が3~50nm」とは,凝集

していない個々の粒子のほぼ全てが粒子径3~50nmの範囲分布してい

ることを意味することが明確である判断した。

しかし,審決は,甲10において静電霧化により生成する液滴の粒径分布

が非常に狭く単分散性が高いことを前提としているが,本件特許特許請求

範囲には,粒子のほぼ全てが上記範囲内にあるか否かは何ら記載されてい

ない。

そして,「粒子径が3~50nm」と幅をもって表現された場合に,その

上限,下限の値が,平均粒子径の幅を示しているのか,D50(頻度の累積

11

が50%になる粒子径〔メジアン径〕)の幅を示しているのか,ピーク値

(最大ピークとなる最頻出値)の幅を示しているのか,様々な解釈があり得

るところ,本件特許明細書には,どのような幅を示しているのかの説明はさ

れておらず,本件特許明細書の記載を参酌しても,上記の幅は不明である

現に,本件特許明細書の記載を参酌した場合,粒子径の範囲解釈につい

ては,その記載箇所に応じて,ピーク値の幅と解釈したり(【0024】,粒

子のほぼ全てが範囲内にあると解釈したり(【0038】)する余地があり,

特許請求の範囲画一的に把握することができない。

そうすると,「粒子径が3~50nm」との記載については,本件特許

細書の記載を参酌しても,複数意味解釈される余地があるから,本件特

許の特許請求の範囲は明確とはいえない。

よって,審決の前記判断は誤りである

2 取消事由2(粒子径に関するサポート要件判断の誤り)

審決は,本件特許明細書【0013】,【0024】及び【0052】の記

載等から,帯電微粒子水の粒子径の上限は,粒子の空間内への拡散性や人の

肌への浸透性の観点から100nmが好ましく,抗原の不活性化の作用や空

気中の湿度に影響を与えないという観点から,50nmが好ましいこと,ま

た,粒子径の下限は,粒子の寿命と抗原の不活性化の作用の観点から3nm

が好ましいことが把握されるから,本件特許明細書に実施例として示された

ものが,20nm付近をピークとして,10~30nmに分布を持つ帯電微

粒子水のみであったとしても,粒子のほぼ全てが粒子径10~30nmの範

囲に分布している帯電微粒子水であれば,室内への拡散性が良いことや,長

寿命であること,抗原の不活性化の作用を奏しつつ,空気中の湿度調整に影

響を与えない等の作用効果を奏することは,当業者が明細書及び図面の記載

に基づいて理解できる事項である,と認定判断した。

しかし,審決の判断

12

上記判断は誤りである

そして,「粒子径が3~50nm」の意味はピーク値の幅と解釈する余地

が十分にあり,そのように解釈した場合,本件特許明細書には3~50nm

のうちの20nm付近の粒子径についてしか長寿命化と不活性化効果が示さ

れていないのであるから(【0042】,【0045】~【0048】),かか

実施例を本件訂正特許発明の全体まで拡張ないし一般化することはできな

い。

「粒子径が3~50

nm」との数値は,本件訂正特許発明課題を解決する作用効果に直結する

重要な数値であるところ,本件特許明細書の実施例には,粒子径3~10n

m未満の部分と粒子径30nm~50nmの部分のいずれについても,長寿

命化という効果裏付けデータの記載はない。また,3nm及び50nm

をそれぞれ下限値及び上限値とする不活性化効果については記載されている

ものの,それを裏付けデータも記載されていないし,帯電微粒子水の長寿

命化についても記載されていない。

したがって,本件特許明細書の具体的な実施例をもって,「粒子径が3~

50nm」の全体についてまで長寿命化と不活性化の各効果存在するもの

理解することはできない。

よって,審決の前記判断は誤りである

被告は,粒子径3~50nmという数値限定につき,帯電微粒子水の粒子

径を本件発明課題目的に沿って最適化したものであって,当該上限,下限

値が課題目的を達成し,顕著な作用効果を奏する臨界的意義を有する数値と

いうわけでないから,具体的な測定結果をもって裏付けられている必要はな

い旨主張する。

しかし,本件訂正特許発明の出願時の技術常識に照らすと,本件訂正特許

発明の特徴的な部分は,静電霧化で発生させて殺菌等に用いるラジカルとし

13

て,粒子径が3~50nmの帯電微粒子水に含まれたラジカルを用いる点に

あり,かつ,上記粒子径は,長寿命化と不活性化の双方の技術課題達成の

ために不可欠な特徴であるから,粒子径3~50nmの数値限定は,単に望

ましい数値 Permalink | 記事への反応(0) | 14:35

2014-11-08

http://anond.hatelabo.jp/20141108135234

調査研究報告書結論妥当だと自分も思う。

化学物質過敏症患者集団としてみたとき心因性などによるものと推察される、と。

(サンプルが少ないことと、ホルムアルデヒドしか検査していないのが不満だけれど)

あと、NATROM氏の見解は、その調査研究報告書を読んだ上でのものとは限らないのだし、

俺はずいぶん飛躍した荒っぽいエントリを書いてしまっていたな。

単に、二重盲検法で *正しく* 反応している人だっているんだよというのが書きたかっただけなんだ。余計なものを足してしまった。

化学物質過敏症関係エントリブコメ見てて反感を覚えるのは、患者統合失調症だと決めつけたり (中には混じっていると思うけれど)、「あらゆる物が化学物質なのによく生きていられるなw」的な馬鹿にした反応。

当事者でもないのに、何で俺は反発しているんだろうね……。

http://anond.hatelabo.jp/20141107004847

統計とか検定とかは分からないけど、リンク先を読めば、

(前略)1名のみであった。

 これらの結果から、今回の二重盲検法による低濃度曝露研究では、ごく微量(指針値の半分以下)のホルムアルデヒドの曝露と被験者の症状誘発との間に関連は見出せなかった。

 今回、二重盲検法による疫学研究の結果からは、いわゆる化学物質過敏症患者において、指針値の半分以下というごく微量のホルムアルデヒドの曝露と症状の発現との間に関連性は認められなかった。このことから、いわゆる化学物質過敏症の中には、化学物質以外の原因(ダニやカビ、心因等)による病態が含まれていることが推察された。

ってのが資料書いた人の結論だってことは、日本語が読めりゃ分かるね。

2014-11-07

化学物質過敏症二重盲検法

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=4700

上記の報告書によれば、3年間にわたる曝露試験被験者32名(延べ38名)について、複数回試験

Type 1 : プラセボでは症状の増強がなく、ホルムアルデヒド(8ppb及び40ppb、又は40ppbのみ)で症状増強がみられた患者

に該当する患者が一名いる。

もっとも、この人がたまたま複数回試験で症状が合致しただけの可能性も否定しきれないが。

で、こちら

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/00131123

化学物質過敏症の症状誘発が微量の化学物質によって誘因されているという証拠はいまのところありません。それどころか、二重盲検法による負荷試験では微量の化学物質が症状誘発の原因ではないと示唆されます

これは上記の一名を見落としているのか、あるいは無視して良いと考えているのか、どちらなのだろうか。

ま、NATROM氏のを追究するつもりはない。

実際に反応している患者がいるって事を、化学物質過敏症関連に興味を持つ各位には把握しておいてもらいたいなーというエントリでした。

2014-01-18

減感作療法とアナフィラキシー

花粉症の減感作療法薬が承認されるそうだが、減感作療法にはアナフィラキシーショック危険性が伴う。

軽度のアレルギーだとつまり、微量のアレルゲンに対しては重度の反応を起こさないわけだから、減感作療法が可能だ。ところが、重度になると、減感作療法はできなくなる。

食物アレルギーでも同じで、アレルギー症状が起こるからといって全く食べないとよくはならないのだが、重度だと全く食べないしか選択肢がなくなる。

我々は、軽度の恐怖に対してはあえて突入したほうが、慣れてタフになる。ところが、重度の恐怖に対してはそもそも突入できなくなる。例えば、重度の恐怖に対してはショック死することがあることも昔から知られている。

恐怖などの感覚は、主観的相対的ものだ。アレルギー症状が起こる人と起こらない人がいる。アレルゲンも現に有害物質である場合もあれば(例えばホルムアルデヒド)、有害だとは一般には認められていないものもある。

感覚主観的相対的もので他人と比較することができないということ、それを熟知していないと、相互の拒絶・反感・紛争が起こる。

2012-05-22

ゼロリスク信者に死を!

震災から急増ししていた、モンスターゼロリスク信者の跳梁跋扈が世の中をおかしくしている。

適切なリスクコントロールをしても、「お上は信用できない!」と叫ぶ某嘘杉みたいなのを信奉するゼロリスク信者が大騒ぎして行政を混乱させる。

怪我をしたら市の責任だと、公園遊具が全廃されて更地になっている現状を見ればわかる。

オマエらは一体どれだけのホルムアルデヒド摂取したらリスクが上がるのかと…。

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