はてなキーワード: パートタイムとは
生業と揃えるメンバーと業務構築によるだろうの意味がご理解頂けなかったのであれば説明するけども「アスペ」って言われません?
・・・まぁいいでしょう。
例えばA氏が社長ではなく投資家であるならば、「儲ける仕組み」を確立している会社へ投資する必要があるでしょうし、誰がやっても同じ結果にならない個人の資質に依存するビジネスに投資するのは非常にバカげた選択だと言えるでしょう。
しかしA氏が投資家ではなく、社長・事業主だった場合はどうでしょうか?
A氏は「儲ける仕組み」を確立していなければ起業するべきではないでしょうか?
世の中に届けたい作品や製品やサービスがある、あるいは単純に日々の生活の糧を得たい際に、起業はするべきではないのでしょうか?
またその業務を補うためにパートタイムを含めた雇用はすべきではないのでしょうか?
もちろん答えはNOです。
その場合において必ずしも社長/従業員ともにハードワークになるのでしょうか?
もちろん答えはNOです。
freee のイクメンエンジニアはどんな 1 日を過ごしているのか? - freee Developers Blog
https://developers.freee.co.jp/entry/freee-childcare-culture
この記事はそれほどブクマを集めてるわけでも無ければ、私は freee 社に勤務してるわけでもない。でもこの記事に色々思うところがあったので、書く。
ルサンチマンというか負け犬の遠吠えというか、そういうものかもしれない。幸せそうにイクメンを語られると腹が立ってくるのは、私が不幸だと感じているからに違いないのだろう。
特に腹が立ったのはこの辺。
> ちなみに、イクメンは自己評価ではなくパートナーからの評価です (笑) > 平日のなんでもない日にパートナーや子どもが会社に遊びに来ます。
なんとも私と比べてのんびりしている。私は男なのに育児に振り回され死にそうだし、平日は妻も会社で子供は保育園だ。
他人と比べても仕方ないと思いつつ、同じイクメンエンジニアのはずなのに、freee社がのんびりした気質なのか、私が切羽つまってるのか。
まぁまずは私の1日を見てもらうほうが良いだろう。
7:00 〜 9:00
子どもより早く起きて、妻と朝食の用意。
子どもが起きてきたら一緒に朝ごはん。起きない。寝起きが悪い。たっぷり10時間は寝てるだろうに、何故だ。泣く。みかんで釣って起こす。
一緒にご飯を食べる。
妻は8:30前には出社する。
それから30分は子供と3人きり。下の子はEテレに、上の子はiPad上でのYouTubeに食いついて離れない。
このタイミングで茶碗を食洗機に放り込み、ドラム式洗濯機にセットする。乾燥が使えないシャツ系等は週末まであらえない。
着替えよう、保育園行くよ、と言ってもYouTubeに食らいついて聞かない。iPadを与えるんじゃなかったと毎日後悔する。ギャー!と騒ぐので無理やり着替えさせる…最近はYouTuberの実況風に「さぁっ!今日はですね!このお洋服着替えにチャレンジしたいと思います!」とやると着替えるハックを学んだ。。効果てきめん。
9:00までに保育園につれていかねばならないのに、出るタイミングにうんこする…。
お尻をふいておむつをかたして、連れて行くと「お父さん、9時までに連れてきてくださいね…!」はい、すみません。。
独身時代は徒歩通勤に住んでたりしたものだが、と思いつつ、片道1時間以上かかる電車に乗り込む。クソ遠い。急行が超混む。
職住近接にすることで育児に参加する時間を増やせる?うらやましい。freee社は2km圏内に住むと2万支給(らしいね)。その範囲の3LDKだと最低20-25万とかなんですけど。戸越銀座あたりで。でもまぁまだ五反田でいいよな。私がかつて在籍してた六本木だの渋谷だのの企業は2km圏内にまともな家がなかった。1Rで13万とか。住んでたけど。
11:00
若手エンジニアが出社してくる。
「寝坊しました」とかslackしてくる。知るかよ。近所に住んでるくせになんでそんなダラダラしてんだ。
11:30 〜 13:00
集中してコード書こうと思ってる矢先に、採用評価だの、サーバのエラー通知だの、営業系からの相談だの、EC2インスタンスがメンテナンス入るだののメールが来る。
13:00 〜 14:00
昼飯。時間が合う限りチームや他チームの人とご飯を食べる。Face-to-Faceのコミュニケーションは大事だ。
14:00 〜 18:00
いい加減コードを書こうと思う。
だいたいどうでもいいことで潰れる。
18:00 〜 20:00
*本気で* コードを書かなきゃならんと思い始める。クソエディタを立ち上げる。割り込みが入らなければ2時間で一気に1日分の仕事を終らせる。
(この頃、嫁が保育園からのお迎え・食事の用意・子供を風呂に入れてる)
20:00 〜 22:00
経営サイドの面倒な話が降ってくる。出世するんじゃなかった。上の子が生まれたばかりの頃はヒラだったし早ければ19:45くらいに帰宅してお風呂入れて寝かしつけてあげてたのになぁ…。対案とか出したり、前から残ってる課題を解決したりする。
もしもラッキーにも20:00頃までに退社してれば、帰りながら家族にビデオ通話する。
(この頃、妻が寝かしつけしてる)
この時間になると急行がないか、あっても本数が少ないので帰宅には1時間半かかる。きつい。
かつては通勤中にMacbookで仕事をしていたのだが、通勤電車のシートでは目と肩と腰を悪くする。した。治らない。
乗換があるので油断できない。
0:00
帰宅時に子供がベッドから起きてきて「パパ〜」と言ってくれることがたまにある。嬉しいけどもう寝なきゃね。
〜2:00
その合間に食洗機と、洗濯機を回す。保育園の連絡帳を読み、保育園の明日の荷物を詰める。
なお、土日は子供を公園に連れていき、食べかすで汚れた部屋を掃除し、諸々の消耗品などを買いに行くなどです。
基本的に共働きでは「土日くらい休ませてくれよ〜」は通用しません。よくって交互休みです。
技術書典に同僚が「初参加です!」と楽しそうにしてるのを尻目に、「そうかぁ…おじさんはね…むかし出展してたけど…もう本書くどころか…土日に予定をあけて…一般参加すら…」みたいな顔で見ている。
半日くらいなのでムリに妻に子供を任せて出かけていくことも出来なくはないのだが、熱量が失われている。
私も雇用契約は裁量労働制であり、IPO目前ベンチャーのエンジニアである。育児にも積極的に参加している。
なぜ私はこんなにつらいのか。。。
この辺だろうか。
しかし五反田、賃料25万/月とかの3LDKに住むなら、月収75万とかないとつらいわけで…。夫婦合算でも賃料払ってほぼ手残りがない…。子供の学資…。
まぁ戸越銀座の築62年戸建19万/月とか、そういうとこなら月収60万で足りる…?夫婦力を合わせてボロ屋に住む…?
今住んでるくっそ郊外の3LDKは 13万/月。安い。築浅。良い。
毎月10万ぐらい貯められる。
子供風呂に入れたい。職住近接うらやましい。奥さん働いてないのだとしたらそれもうらやましい。
仕事19時に終わるのうらやましい。最近勉強会に行くにも会社はもちろん妻にも断り入れなきゃなので気持ちが萎えて行かなくなってきた。おいていかれる恐怖だけはものすごい。
何が言いたいかって言うと、職住近接の大事さを、職住近接を失ってよくよく分かるようになりました。
毎月10万追加で払ってでも職住近接がいい!いや10万も大事だけど。
なお、freee社は近隣住宅手当2万ですが、5万くれる企業も存在しています。
pixiv, voyagegroup, フリークアウトなどです。など、っていうか、これ以外にある?
あとイクメンエンジニアって名乗りながら育児についてはお風呂と寝かしつけ、あとは社内制度・会社に遊びに来ることしか書いてないんだけど「ん?このひとはパートタイムイクメンなのでは?」という気にはなりました。
なんのことはない。早い話、大前提としてフェミニズムにとって「男」は批判対象であり「敵」だから、他の「弱者」とは扱いが違いますよ、ということじゃないですか。
「パートタイムや派遣労働者」への支援について語るとき、ご丁寧に「ーーその多くは女性ーー」という注をつけることを忘れない。この事実も、「フェミニズムは「女性」のことだけを優先します」
そもそも「男性のセントラリティ」や、「男性=強者、女性=弱者」という図式自体がおかしくね?と考える僕は、フェミニズム的には本当に「ありえない」存在なんだろうな。最優先リストラ対象どころか、「つーか、そもそも敵?入社資格ねーし?」みたいな?
うん、もやもやが解けた。
僕が批判しているのは、「『弱者』一般の支援」に「弱者男性」を含むことを、フェミニズムはなぜ認めないのかってこと。これについてはフェミニズムの大前提として、「社会における「男性のセントラリティ(中心性)」という現状認識」があるということで、一応納得した。
いやね、フェミニズムが「女のもの」なら、それはそれでいいんですよ。ただ、↑みたいな本とか、「ジェンダーフリー」ってスローガンに、うっかり僕が釣られただけですから。変に期待しちゃった僕がバカでした。今後は「フェミニズムは女のもの」として、正しく認識を改めることにします。本当にありがとうございました。
自分の歳は40代前半。妻の歳は3つの上姉さん女房だ。子供は高校と小学生で二人。妻はパートタイムで週に数回半日程度働く。
事の発端は空の納豆パックの放置事件だ。1か月以内の出来事だったと思う。
平日の仕事帰りの夕食はほぼ一人で食べている。
先に子供たちは食事をとっており、八割くらいの確率で食卓は片付いていない。
妻は食事後はスマホをいじりながらテレビをつけてのんびりしていることが多い。
自分は食卓に食事用のスペースをつくり、1時間くらい放置されたおかずを食べる。
面倒そうな反応をされるが、温めたほうがおいしいおかずのときは「あたためてよ」と頼む。
フルタイムで働いている夫として、この程度はお願いしても良かろうと思っている。稼ぎは悪くない方だ。
ある日の朝、急に妻が怒り出した。「においが出るから納豆のパックを放置しないで!」
それは自分が前日に夕食で自分だけ食べた納豆のパックを食卓に放置してしまったものだ。
その日は二割くらいの確率で発生する<夕食の食卓が片付いていた日>だったと思う。
素直に謝った。確かににおいの出る納豆のパックを食卓に放置するのはよくないことだ。
そして昨日のことだ。今度は食べかけの中身がひからびた納豆パックだ。
土曜で二人とも仕事だったので、子供たちは昼食を自分達で用意して食べた。
これは滅多にないことで、子供たちに食事後に食卓を片付けるようにしつけできていないため、食卓は食べっぱなしのごちゃごちゃだ。
そして食べかけの納豆のパックが放置されており、ひからびていた。強い臭気をはなっている。
妻は2時半くらいにパートを終えて帰宅し、自分は4時半くらいに帰宅した。
自分「一緒に片付けようか?」
妻「いいよあとで」
自分「いや、納豆がすごいから片付けようよ。はやくやろうよ。」
妻は自分がくつろいでいる時間に、それを中断されるのを嫌がる。
気になったんなら気になる人がやればいいじゃんという素振りだ。
そこで自分は怒った。自分の怒りを整理すると以下のようになる。
においの出る納豆パックを放置することは、我が家ではタブーになったはず。
何故、子供たちの納豆パックの放置は容認して、さらに放置する時間を自分の気分で延長可能なのか?
最初に納豆のパックについて怒り出したのは妻であり、納豆のパックを放置してはならないというルールを発動させた。
自分の発動したルールを守らないのはおかしい。最優先で対処すべきだ。
子供が自分で食卓を片づけないのはしょうがない。これはまだしつけできていないことなので怒ることではない。
なので、その食卓の片づけの問題は夫婦の責任であって<一緒に片付けよう>と最初に誘ったのである。
自分は怒られてから<同じことを繰り返してはならない>と行動を改善した。
自分は理屈で攻めるが、妻は感情論で反論する。それで納得できるはずがない。最後は感情のぶつかり合いだけになる。
たかぶった感情を鎮めるには、この件の議論をやめることだけだ。なので反論をやめ喧嘩をやめた。時間で解決するしかない。
今日は何しろいつもより腹が立ったので匿名ダイアリーに吐き出してみた。
こんな腹立たしいことを吐き出さずにはおれまい。
1m四方はあるかなりでかいパネルタイプのもの。水耕栽培の野菜を育てたく購入したんだが、そのほかにも思わぬ効能があった。
部屋の上部にとりつけたため「外感」が半端ない。確実に室内にいるわけだが光のかんじが思ったより太陽に近く、外を感じられる。
紙の本、というか漫画。荷物になるからどうかと迷ったが、持って行ってよかった。電気を消費しなくても楽しめるというのは、限られたらエネルギー資源を使いながらの生活のなかでは安心感がすごい。
本当は苗にしたかったのだが、荷物の関係で種にした。種から育てられるか不安があったが、少なくとも試してみた何種類かの野菜は問題なく育っている。
立地の問題なのかもしれないが、自分が根城にしてるあたりは汚染が進んでいない。今後使うことはあるかもしれないが少なくともここ3年は問題なく、無理して買わなくてもよかったなあと思ってる(10万近くはした)。
地下でもっと性能のいいのが安く販売されていたため(ソ連製のもの。ソ連?!ってなるかもだけどアジア諸国からの技術流出がかなりあったためか性能はいいよ!)。この技術力に関しては地下の方が上だと思う。
そういった石油系の物資が不足していると聞いて買い込んできたけど、普通にあった。。大荷物が無駄になって損した気分。
意外と問題ない。日照時間が少ない国ではうつ病患者が増えると言われていたり、冬季には同様に日照時間の減少から季節性のうつ病が増えるといわれているが、自分はそのかぎりではなかった。
前述のとおり野菜の部屋に疑似太陽光のLEDを設置してるので、日に一度は疑似太陽光を浴びてるからかもしれない。
地上と変わらない。普通に会社のような組織もあり、労働を提供するかわりに配給品やトークンが貰える。自分は地上での前職の知識を活かした仕事についている(身バレするので職種については伏せる)。労働時間は1日6~10時間ほど。パートタイムみたいなかんじに近い。
ここに書けてるのでわかると思うが、普通に繋がる!というか地上より早いかも。公共のwi-fi?みたいなのがある。運営もとはよくわからない…。
結論から言うと、あまり大丈夫ではない。地上よりましとはいえネ尾被害は拡大しており、知り合いの人で亡くなった人もいる。地下は安全だという簡単に考える人が多いが、程度の問題。
具体的には自治体の福祉事務所に行って、何ができるか、何をすべきか、教えてもらうのがいいのでは?
それを元に目標を決めて、方策を立てるのが、一番重要でしょう。
増田の書きぶりを見ると生活保護が必要そうに思うけど、何か手があるかもしれません。
それに、増田の困窮ぶりを聞く限りではお金が足りないのは確かだけど、それ以前に、生活の基盤そのものが不安定で心配です。
とりあえず、定職に就くのを目標に、フルタイムが難しいならパートタイム、毎日が難しいなら週数日、なるべく臨時収入ではなく安定的に収入が得られるようにしていくべきでしょう。
あと、生活の基盤を整えるために一時的にお金が必要、となれば家族親戚の協力も得やすいでしょうし。
引っ越し等は、方策が決まってから対処すればいいのではないでしょうか。
大家さんに家賃の交渉をするのも手だし、(大家さんが、新たな入居者を探すより家賃を少し下げた方が得だと判断する可能性もありますし)
※ 架空の映画『ネトフェミ』の内容に触れています。また、当然のことながら、あくまで個人の感想文にすぎないものです。
この映画の主人公であるMはツイッターでキズナアイや真空パックAV叩きで細々と承認欲求を満たし、福祉の補助なども受けながら子供の世話をしている中年の女性だ。彼女が彼がこのたびの「ネトフェミ」、今まで何バージョンものキャラクターが提示されてきた伝説のヴィランの最新バージョンである。
彼女が住むのはもちろんツイッターランド。バッドガイのいる、あの町だ。すなわち、中世ジャップランドのように大きな都市でありながら閉塞した田舎のような空気をも漂わせ、オタクたちは精神病院にぶちこまれる(そしてひょいひょい脱出する)、例の町である。
のちに「ネトフェミ」になる主役の生活は貧しい。しかし、それほど激しい貧困状態ではない。ありふれた、なんなら「ちょっとした貧しさ」にすぎない。これはとても大切なことだから、先に述べておきたい。『ネトフェミ』は理不尽な男女差別に苦しむ女性が蜂起する映画ではない。映画の前半では、Mの貧しさ、Mの病気、Mの不運が描かれる。そしてそれらはすべて「ありふれている」。
たとえば、Mの子供は保育園に落ちる。だから彼女は増田で日本死ねと叫んで人々から不気味がられる。だから彼女はカードを持っている。男だったら垢BAN必死の発言でも「トーンポリシング」のカードを渡すことで批判を封殺できる、ラミネート加工したカードを。「女性が汚い言葉を使うのは表現の自由です」そう、これはいい手だ。M、適応しているじゃないか、と観客である私は思った。世の中には不随意でtwitterで男の金玉をつぶそうとつぶやいてしまう病気があるし、言動が尋常でなくなる病気もあるが、それらのためにtwitterを自粛しろというのは無茶苦茶な話で、それらを抱えてtwitterで男に向かって暴言を吐き続けるのは当然の権利だ。不随意の発言や、尋常でない外見を不気味がるのは無知によるものである。不気味がるほうが悪い。私も若い時分に脳器質の病気でネトフェミになり、自分でも「こりゃあすげえな」と思ったが、しかし一方でこうも思った。「とはいえ、これくらいの怪物性を帯びたネトフェミは、ありふれてもいるけどね」。
たとえば、Mの生活はつましい。お金の余裕はぜんぜんなさそうである。そもそも、ツイッターランドでは、成人してだいぶ経つ女性が親と住んでいる段階で「お金ないんだな」感が出る。しかも彼女は文筆家としてもまったく売れていない。映画評論ピエロの仕事もたくさんもらっているようには思われない。心の貧しい人である。
しかしそれは「(文筆家)という夢を追う女性」としては標準的といってもよい貧しさだと私は思う。カネの入りにくい職業をめざしているのなら、副業や何かで収入をサポートするのは当然のことだ。ピエロの仕事だけでは食えないなんて当たり前のことである。ピエロのない日に別のパートタイムジョブを持つか、さもなくばフルタイムで別の仕事をして土日にコメディの舞台に立ったらいい。そんな人はジャップランドにはたくさんいる。
さあ、おわかりいただけただろうか。Mは貧しく不運だからネトフェミになったのではない。貧しく不運な人はこの映画の中にも彼の他にいくらでも出てくる。ではなぜMが、Mだけが、ネトフェミになったのか。
「自分にはもっとすばらしいものが与えられるべきだったのに、そうではなかったから、自分が与えられるべきだったはずのものをもらっているやつらを燃やす」
これがMをしてネトフェミに変身せしめた動機である。「すばらしいものを与えられるはずだった」というその思い込みに、根拠はない。ないが、なぜかそう思い込んでいる人はこの世にいる。たぶん一定数いる。
彼女らは「自分にはもっともっとすばらしいものが与えられるはずだったのに」という激しい飢えを抱え、たとえばインターネットで文章を書いているぜんぜん知らない人(私とか)に突然その怒りをぶつける。「おまえなんかが賞賛されていいはずがない」と。私は最初、その怒りの意味がまったくわからなかったのだけれど、何人かと遭遇して理解した。彼らはこう言っていたのだ。「おまえなんかが賞賛されていいはずがない、それは本来おれ(わたし)に向けられるべき賞賛だ」。
ネトフェミは金持ちの父親の夢を見る。Mは映画の中でずっと、手を変え品を変え金持ちの父親の夢を見ている。貴種流離譚的な夢だ。お金持ちの、人格者の、有名人の、素晴らしい男が、私を迎えに来る。そういう夢である。Mははじめから、いわゆる「信頼できない語り手」だが、それは彼女の性格からして当然というか、「Mは金持ちの父親から生まれてテレビで賞賛されるのが自分の本来の姿だと思っていた」という、それだけのことである。そう、Mは自分を王女さまだと思っているのだ。王女さまのはずなのに王さまのパパがいないから気も狂わんばかりにそれを求めつづけているのだ。
昔話の王子さまは冒険の旅に出るが、Mはその点、昔話のお姫さま的に動かない。簡単に言うと、すてきなパパの夢を見ながら、「金持ちの男が自分に恋をする」とも思っている。だからといって具体的に男を口説くことはしない。まるで王子さまを待つ白雪姫である。グリム童話の白雪姫は家出して七人のこびとと仲良くなって家事などしていたからMよりぜんぜんマシだ。Mは家出もしない。りんご食って寝てるだけの白雪姫、完全無欠の受動態である。
狂を発して「M」から「ネトフェミ」になるときでさえ、彼女は「与えられる」側でなければ気が済まないのだ。りんご食って寝てるんだ。永遠に家出をしない白雪姫なんだ。
さあ、おわかりいただけだたろうか。Mの怪物性がいかなるものであるかを。Mはなぜネトフェミになったか。Mは貧しかったからネトフェミになったのではない。Mは不運だったからネトフェミになったのではない。Mは「自分は大金持ちの有名人の子に生まれてテレビでスポットライトを浴びて子どもたちに大人気のコメディスターであるはずなのに、そうじゃなかった」からネトフェミになったのだ。Mは、自分は無限の賞賛を浴びて当然の人物だと(無根拠に!)思い上がっていたから、ネトフェミになったのだ。
私にはそういう映画にしか思われなかった。だから本作を観たあと、映画通の友人に「怖いね」と言った。「Mみたいな人、増えてるもんね、なんかこう、無限の賞賛を求める系の人。主演がMを魅力的に演じすぎていて、まるで時代のヒーローみたいに見えて、よろしくないよ、あの映画はだから、私は支持できないよ」。
ちょっと信じがたい誤解釈というか、ほとんどイチャモン感のある感想があったので、ツッコミを自分のツリーに下げておく。
私は元増田だ。
この人のブログは何度か読んでいる。面白く読ませてもらっている。
その人がこんなにも偏ったというか、ほとんど被害妄想では???という感想を書いてアップしていることに、ちょっと背筋が寒くなっている。
「自分にはもっとすばらしいものが与えられるべきだったのに、そうではなかったから、自分が与えられるべきだったはずのものをもらっているやつらを燃やす」
作中で3人のエリート酔っ払いを射殺した件でニュースに出ていたトーマス・ウェインとおんなじようなこと言うてはる。
嘘やろ。あんなおもろいブログ書く人が。こんなにものが見えてへんようなこと言うものなのか。釣りか?
アーサーが父親に夢を見ているというのはある。あるが、所詮空想の範疇であって(それこそ彼の「母親」のように)病的妄想に駆られているわけではない。
後半で自分で言ってたように、彼はただ温かいハグや親しみの笑みをもって自分を受け入れてくれる存在として父親を欲しがっていただけだ。
だからランディから銃を受け取ってしまったのだ。"My son"とかなんとか言って本気で心配してるみたいなそぶりをしてくれたから。
パンフだったかWikipediaだったかによれば、あいつは実際にはものを深く考えてるように見せたいだけで大して後先考えないタイプで、
だからこそ雇い主に対してアーサーを売っちまい、のちの怨みを買うことになるのだが。
ランディといえば例の銃だが、多くのブログや記事で「小児病棟に銃を持ち込んだアーサーの自業自得」という評価を読んだ。
確かにアレはアーサーの失敗ではあったが、小児病棟に銃を持ち込むこと自体はそこまで責められることかどうか、個人的にはずっと疑問に思っている。
だって普通に通りで仕事してるだけで看板かっぱらわれて殴る蹴るされるんだぞ?
そしてその後に「自衛のため、自己防衛のため」といって銃を渡されるんだぞ?
持ち歩くのが当然だろうが。
アーサーが迂闊だったのはあの時あの場面でポロリしたことであって、
ピエロアクトを始める前にカバンにでもしまっときゃ良かったのにという一点だけだ。
そして発達の私としては、物が銃でなく場面が小児病棟でないだけで、
そういう不注意で細かいドジを踏む機会というのは日常では無数にある。
無数にあるからこそ、私は、銃で小児病棟というシチュエーションがそもそも発生しないように、
いろいろと立ち回ったり細かい工夫でしのいだりしている。
それらは今のところ実っている。
実っているが、なぜ実ったかというと、もうこんなの「運」でしかない。
そんなの私には責められない。
責められないから余計やるせないんだ。
大事なところに限ってやらかすタイプの、クビになって当然の、笑えないミス。
ああ、件の感想記事が、読み返せば読み返すほど恐ろしくて仕方がない。
ジョーカー観てきたとあるけれど、目に入ってなかったのでは?というほど誤読(誤観、か?)が多い。
アーサーはその上司を許さない。自分をあざわらう裕福な奴らも許さない。自分の「パパ」じゃなかった有名人も許さない。殺す。バッキュンバッキュンに殺す。そしてジョーカーになる。
アーサーは上司を殺していない。
殺したのは自分に銃をよこしたランディ、銃をくれたくせに我関せずで貫いてアーサーを裏切ったランディだ。
アーサーは笑われたから裕福な奴らを殺したんじゃない。
例の殴る蹴るをおっぱじめられたから殺したんだ。
そしてアーサーが殺したマーレイは、アーサーのスベり倒したライブの映像を彼に無断でテレビ放送し、更にスタジオに呼びさえした。彼を笑い者にするために。
そして、これは私の持論だが、アーサーはジョーカーになってないし、なれないだろやっぱり。あれら全てが事実なら。
「自分にはもっとすばらしいものが与えられるべきだったのに」。
そもそもアーサーに限っては、これは完全にその通りではないか?
幼少期に母親の恋人から虐待を受け、脳及び神経系に外傷を負った。
これさえなければ、もっと違ったルートもありえたんじゃないか、というのは、そんなに高望みだろうか?
アーサーは大人になった今も、日記で割としょうもない初歩スペルを誤字っている(「下ネタは、いづも、ウケる」)。
アーサーはピエロという「笑うのも仕事のうちだろう?by刑事」な仕事に就いている今でさえ、
「お前のことを嫌がる奴もいる。気味が悪いからだby冒頭のピエロ業ボス」。
ピエロのない日に別のパートタイムジョブを持つか、さもなくばフルタイムで別の仕事をして土日にコメディの舞台に立ったらいい。
他の仕事、あったんかな?
でも、ラミネートカード戻って来んかったんやで、ゴッサムでは(←確かめるためもあって2回観た)
アーサーが徹底して受動的、「りんご食って寝てる白雪姫」なのは、三分の一くらいは肯定できるが、でもやっぱり悪意ある評価に思える。
まずアーサーはマジでかなり受動的ではあって、例えばコメディアンになりたいという夢自体、母が「人を笑顔にさせる人間になりなさい」と言ったから、という以上の動機はない。
その母の台詞も、おそらく「発作」へのフォローかはたまた「発作」等々に端を発するイジメを受けたアーサーへのフォローに過ぎず、母自身アーサーがコメディアンになれるとは思ってないぽい(入浴介助時「あなた、ちゃんと人を笑わせられる?」)。
もうなんていうか、こんなの呪いに等しい。
もちろん「普通は」これを呪いとは受け取らない。呪いと呼ぶには弱すぎる。
でもアーサーは呪われてしまう、その「将来の夢」にすがってしまう。脳の外傷のせいか、アーサー自身に素質があったのか?それはわからない。
アーサーの、あの受動性。ものを判断するときや、自分でその場で考えて何かするときの、微妙な、ちょっとボンヤリとした感じ。
あれと「発作」のコンボがジョーカールートへのかなり決定的なフラグであるってのはあると思う。アーサーが状況を変えることをものすごく難しくしている。
でも、じゃあ例えば受動態人間であるってことをアーサーが自分で変えられるかっていうと、どう考えてもひとりでは無理で(能動的な生き方の受け皿どころかモデルすらない状況だもの)、というか脳外傷から来るものなら誰がいても無理で、あーこれフラグ折れんわー、ツムツムだなあ、となってしまう。みんな病気が悪いんや。病気と虐待が。
まあそれはそれとしても、アーサーは「与えられる側でなければ気が済まない」んじゃない。気が済むとか済まないの問題じゃないだろう。
そもそもあの状態で、母親の介護放り出して家出してどうする??
メシ風呂が自力不可で「みんなが言ってるって、みんなって誰さ。今日誰と会話したの?」言われるくらい孤立してる母親、
郵便ポストを見に行けない母親をひとり置き去りにしたら逮捕されない??保護者責任遺棄的なやつで。
家出したあと住むところは?
あのエレベーターのイカれたボロ家以外にどっかある??アーサーに貸してもらえる???
それと女を口説くことをそんな冒険ポイントみたいに言いなさんなよ…そういうのもう流行んないんじゃないの。
それにアーサー最大の冒険をカウントしないのはフェアじゃない。
コメディアンとして舞台に立ったじゃないか。ネタ帳携えてでも、妄想に後押しされてでも。
母の話の裏付けを取ろうと、ウェイン邸にもデモ会場の劇場にも病院にも行った(どこまで妄想かはともかく)。結構行動している。
これがアーサーをしてジョーカーに変身せしめた動機である。「すばらしいものを与えられるはずだった」というその思い込みに、根拠はない。ないが、なぜかそう思い込んでいる人はこの世にいる。たぶん一定数いる。彼らは「自分にはもっともっとすばらしいものが与えられるはずだったのに」という激しい飢えを抱え、たとえばインターネットで文章を書いているぜんぜん知らない人(私とか)に突然その怒りをぶつける。「おまえなんかが賞賛されていいはずがない」と。
もうこの辺に至っては被害妄想入ってませんかね。飛躍がすごくてどうしてそうなった、みたいな話になってるというか。
アーサーが欲しがっていた素晴らしいものというのは、大衆からの賞賛もあるが、最大のものは愛だろう。アホみたいな結論になるが。
愛。親しさ。笑われないこと。爪弾きにされないこと。受け入れられること。その象徴としての賞賛。
一応言っとくけど、「この人に怒りをぶつける人々が欲しがっているもの」が愛だといいたいのではない。そんなことは知らない。
このツリーでは基本ジョーカーあるいはアーサーの話をしているんであって、賞賛が欲しくてネットで他人に突然キレる人のことはわからない。
ああ、それにしても。
確かに、怖い。怖いですわ、これは。
結婚後はフルタイム共働き希望、専業を養うつもりなど毛頭ない男「結婚したら家事を手伝います(ドヤ」
ぅゎぁ…しか出てこなかったよね。
嫁に稼ぎを半分頼るのに家事はあくまで「手伝う」スタンスかよ。ドン引きしつつもまさかと思ってつっこんでみたけど「嫁もフルタイム勤務の正社員じゃなきゃヤダ」かつ「家事は嫁の仕事なのに手伝う俺って優しいだろ?」って姿勢を崩さずに何の疑問も抱いてない様子だった。具体的には嫁が纏めたゴミをゴミ捨て場に持って行ったり土日に掃除とか程度に手伝うらしいよ。
フルタイムとの共働き希望ではなく扶養内パートタイムでの共働き(と言っていいのか)や専業を希望なら家事を「手伝う」でいいけど、フルタイム正社員同士なら家事は「分担」するものだろうが。
「こんなこと言ってたって何も変わらないだろう」って意見のが正しい。
でも今の自分がどんな気持ちなのかちゃんと言語化しておかないと、ずっと自分をごまかして何もしない気がしたのでこの場所に言葉に出しておく。
今私は転職活動中だ、理由は簡単今の会社だと給料が安すぎて生活がままならないから。
そもそも、家の事情でパートタイムとして今の会社に入り現在5年目。会社からも正社員にならないかとお誘いもあったが、基本給が14万という職場なので正社員になる気にもなれず今に至っている。
で、さすがにこのままでは今後の生活に支障が出るので転職を始めているのだが……。
転職したくないなーーーーーーー!
今生きるので精一杯すぎて、転職活動という新しいタスクを増やしたくないし、転職したとしても新しい環境に馴染める自信が無い。
今の職場は低賃金と会社の金回りがあやしいところを除けば人間関係も良好で、仕事内容もハードだが私の苦手な事務作業が基本無いまたは他の人が手伝ってくれるので個人的には気に入ってる職場なのだ。
なら今の職場に正社員で入ればいいじゃないかって話しなんですが、会社自体が結構黒いというか素人目で見ても法律的に危ないところがゴロゴロある。
今は実家暮らしでパラサイトしながら生活できているけど、こんな生活ずっとは続けられないし低賃金すぎて貯金もできない。
どう考えても少しでも稼げるようにした方がいいし、今後のためにも転職した方がいいのはわかっている……。わかっているけど……。
転職したくない〜〜〜〜、やだ〜〜〜〜、めんどくさい〜〜〜〜、したくない〜〜〜〜。
「しなくていいじゃん」とも言っていられないのに転職したくない……。
だから、ちょっとした理由をつけて逃げてばっかり……。それで自己嫌悪してるうちに時間がすぎてしまってもう6月……今年も半分終わろうとしている。
動かなきゃ何も始まらないし、ここでうだうだ文句言ってる暇あるなら転職サイトで検索してエントリーしたらいいのに、それさえも「いや、今日は忙しかったし」「○○の予定があるし」とか言い訳して逃げてる〜〜〜、あ〜〜〜やだ〜〜〜〜。
この逃げ癖どうにかしないとなのに立ち向かいたくない! だって今現在切羽詰まってないから!
でも真綿で首は絞められているという……。じわじわと近づく死。
でも立ち向かいたくない! 怖いから! 失敗して自分が無能だって思い知りたくないから!
失敗怖いじゃないですか、私も若くないいい年ですよ。それなのに人間関係も会社の空気も違う場所で再スタートってめちゃくちゃ怖い!
それに、自分みたいな不器用人間がデスクワークできるとも思えない!
そんな考えがグルグルしている。
結婚しておよそ1年半。
僕はフルタイムで働いていて、妻は週の半分ほどパートタイムで働いている。
「妻の方が使える時間が多いのだから、基本的に家事はやってほしい」
いつの間にかそんな考えを、当たり前に抱くようになっていた。
同時に一見理にかなったその考えに、我ながら気持ち悪さがあった。
お互いの持てる仕事や時間を交換可能なものとする、その思考のスタート地点に躓きがあったのかもしれない。
定時がある/終わりがない
外の世界に開かれている/逃げ場がない
違いを挙げればキリがなく、全部を計量可能にしてやり取りすることなど不可能に近い。
何よりも男性/女性という、回収し切れない差異が根底には横たわっている。
そもそも、他に代え難い存在であるとお互いを思ったからこそ、一緒になろうと思ったはずだ。
交換可能性を前提にその差異を埋めようとするのでなく、交換不可能性をベースに差異を尊重すること。
これが今のところの自分の答え。
母親は毒親で、父親はその母の毒を濃くした共犯者。昔は母を嫌悪し、父を慕っていたが、子どもが生まれて
母の毒親化はやむを得なかったと同情した。父は救いの手を差し伸べた年長者の顔をして、無自覚なモラハラをしていたわけだ。
さて、10歳年上だった父が亡くなったあと、母の毒親成分の毒はだいぶ消え、なんとか許容できるレベルになった。
それほど父の存在が憎らしく、枷だったのかと思うと、結婚圧力は消えてほしいと思う。
独り身では生きられない社会は寛容性がない。
しかし、年金制度が維持できないので、若い世代は自助努力せよ、という政府のお達しが出るなら話は違う。
今の年金支給額を大幅の減らせばいい。具体的には試算した現在の20歳の平均年金支給額に合わせればいい。
すでに年金制度は改悪が続いている。70代の母は年の差婚のおかげで、年金支給額は多く、独り身を謳歌している。
そんな不公平を許すべきではない。
40歳以下の未婚者、子ども一人の家庭は、たいてい毒親かモラハラ夫の被害者だ。
必要なのは教育バウチャー、生涯学習のための助成金、そして安らげる場だ。
実家が太く、仲のよい理想的な家庭(常識)では、実母は子の育児を助け、ストレスの緩衝材になり、
毒母は、子の育児に口を出すだけでなにもせず、勝手に押しかけてはストレスのもとを増やし、
余っている年金は自分のために使い、子・孫には何も出さない。出しても押し付けの要らないものを与えるだけ。
どうして二人目が産めると思うのだろうか。少子化の原因は団塊世代の毒親たちにある。
結婚以来、ずっと無職の主婦(賃労働をせず、育児の助けもしない)から年金を取り上げろ。
そして働くか、家に一切こもるか、本人に選ばせるようにする。
たった5歳の年齢差で、多くの主婦はパートタイムや内職で働くようになっている。同じ毒親でも
稼ぎがあれば何とか許容できる。現状は国が養い、増長させているも同然だ。
今の年金制度が続くなら、現在80代の元会社員・公務員の高齢男性と結婚するべきと言わざるを得ない。
いま生きている、まだ子供が生まれて自身の手で育てられる可能性のある「45歳以下」を優遇するか、
国から年金はもらえるだけもらって当然と思っている「65歳以上」を優遇するか。
毒親持ちにしかわからないだろう。物心ついたときから親は早々に死んで欲しかったし、それ以上に自分が嫌いだった。
カバンひとつ持って家から何度も逃げて(カバンは捨てられ)、毎日、家には戻りたくなく、
ネットの世界とフィクションだけが救いだった。逃げてきたはずなのに、自分の家庭も同じになる不幸の連鎖の呪い。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 48 | 14885 | 310.1 | 49 |
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04 | 19 | 2055 | 108.2 | 57 |
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07 | 15 | 1176 | 78.4 | 66 |
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「あ、タケモトさん」
タケモトさんは、俺たちマスダ家の隣に住んでいる人だ。
「ここで働いているんですね」
「んー、ちょっと待ってくださいよ」
タケモトさんは気だるそうにパソコンをいじり出した。
職業斡旋所に送られてくる求人情報はそのパソコンに詰まっており、大抵の仕事は見つけられるようになっている。
「パートタイムで、ある程度の融通が利く……かつ奥さんで出来そうなものかあ……」
タケモトさんの独り言は声が大きく、そして端々から不機嫌さがにじみ出ている。
強いて理由を挙げるならば、その日は少し忙しかったからなのだろう。
『仕事が嫌だったら、職場に顔だけ出して給料だけ貰えばいいんだよ。或いはストに使うエネルギーを副業にでも回せばいい』
以前、どこかでタケモトさんはそうボヤいていた。
労働に対する考えや臨み方は人それぞれであるが、タケモトさんの場合はその情熱がまるでないようだ。
タケモトさんの仕事は、相談する人間の数や質に比例して忙しくなる。
給料が欲しいから働いているだけのタケモトさんにとって、内容や是非に関わらず忙しいこと自体が気に入らないのである。
それでも、やるべきことは最低限やるだけ上等な方なのかもしれないが。
「うーん……ある、っちゃあ、あるっぽい、です、ねえ」
パソコンをいじり続けて数十秒後、どうやら条件に合うものを見つけたらしい。
しかし依然、歯切れが悪い。
「どんな仕事なんです?」
「要は機械の操作ですが、資格が必要ないようなんで、そこまで難しいものではないかと」
「ああ、いいですね。私はサイボーグですから、その分野はそれなりに詳しいですし。ここに決めます!」
タケモトさんの機微を意にも介さず、出てきた求人情報に母はやる気を見せる。
「えぇ……近所のよしみで忠告しますが、もう少し慎重になったほうがよいかと」
母のそのリアクションでさすがに心配になったらしく、タケモトさんは説明を始めた。
「この会社は『256』っていう機械メーカーなんですがね。かなり最近できたところのようで、成長も著しい企業らしいです」
昔、母が事件に巻き込まれて重症を負ったとき、その会社のおかげで一命を取り留めたらしい。
だからなのか、同じ機械メーカーである『256』に興味が湧いたようだ。
「へえ、すごいじゃないですか」
だけどタケモトさんは違う。
「人間と同じで、健全な成長というものは緩やかなもんです。その摂理を無視して大きくなるってことは、不健全な成長である可能性が高い」
「どういうことでしょう?」
「キナ臭い……オレが言えるのはせいぜいその程度ですかね。確信のある何かを知ってるってわけじゃないんで。憶測に憶測を重ねるのはデマと一緒になりますから」
この時、どうしてタケモトさんはそんなことを言ったのか、母には理解できなかった。