はてなキーワード: 性風俗店とは
ここで言うメンズエステというのはヒゲ脱毛とかではなく、性風俗店ではないけれどちょっといかがわしいエステ店のことだ。
客は紙パンツ1枚の状態になり、ぴったりした衣装のエステ嬢が客にマッサージをしてくれる。
性風俗店ではないのでいわゆる「抜き」はなく、マッサージ中も性器には触らないルールだ。
(嬢によっては色々しているらしいが、店も摘発を避けるため、建前ではなく性的接触を禁止しているのが通常)
抜きはないが、90分で15,000円~という、性風俗なみの金額がかかる。
これに、はまってしまった。
私は性風俗店の経験に乏しく、40代半ばになるまで殆ど利用の経験がなかった。
キャバクラなどは仕事の付き合いで行くことがあったが、妻以外の女性に身体的に接触された経験自体、20年近くない。
だから、性的な接触がないというのは私にとっても安心感がある。
あるとき、どうしても仕事でイライラして、そのときに偶然聞いていたある芸人のラジオでメンズエステの話をしていたので、ついかっとなって行ってしまった。
これがとても良かった。
マッサージという作業があることによって会話はしなくても良いことになるから、キャバクラと違って変に気を遣って上滑りする会話をすることもない。
お嬢さんは若くて綺麗だ。もしかすると、性風俗店に比べて気軽に働ける分、女性の求人も上手くいっているのかも知れない。
肌を触れあわせることはできるが肝心なことはできないというもどかしさも、むしろ新鮮で楽しい。
何より、私がフリーで入って初めてあたったお嬢さんが見た目もタイプなら話も合う、恐らく普通に出会っても(もし同年代だったら)良い友人になれたのではないかと思うような女性だったのだ。
もしくは、私にそう思わせる接客技術を持っていた女性だったのかも知れない。
ここのところ私は2週間に1度のペースで施術を受けている。
小遣い制なので使えるお金にも限界があり、月に4万円くらいと考えるとだいたいそれくらいが限界なのだ。
以前に趣味や飲みに使っていた金も節約するようになって浮いたお金を全てメンズエステに使っている。
職場の同僚にも話せないのでここで書いた。
もしもう少し聞きたい人がいるのなら追って私の通うメンズエステでどんな施術を受けているかや、ある日一線を越えてしまったことを語ろうと思う。
沖縄在住シンママの現役キャバ嬢ライター・上原由佳子氏(Twitter:@yukakouehary)の紹介で取材に応じてもらったのが、池袋の某人妻系デリヘルに勤務している、ことみさん(仮名31歳)である。セックスワーカーとしてはキャリア8年目のベテランだ。
本人の話によれば、彼女は大学卒業を控えた年に東日本大震災による就職難に巻き込まれ、新卒での就職に失敗。やがて非正規雇用を経て正社員になったものの、職場がブラック企業でメンタルを壊して退職し、夜の仕事に就いた。武器はFカップのバストで、現在の仕事については、なんと2歳年上の夫も公認である。
以下、ことみさんへのインタビュー形式で、池袋の人妻デリヘル嬢の目から見たコロナ・パニックについて語ってもらうことにしよう。
――まず、コロナ流行前後の売上の変化について教えてください。
ことみ:うちの店は最短で40分10000円からコースがあるんですが、コロナ流行以前は70~90分くらいのコースを選ぶお客さんが多くて、120分という人もちらほらいました。
私、事情があって、限られた日数しか働けないんですが、月に10日間の出勤で、1日あたり2~3人のお客さんがつく。なので、たとえば昨年11月時点の月収は25万円くらいでした。待機時間も含めて換算して、時給で約3900円くらいでしたね。
「守るべきもの」がある客は来なくなった
ことみ:悲惨ですよ。祝日ですら、お茶をひく(1人も客が来ない)日が出ていますし、お客さんが1人だけという日も多い。3月は時給換算で約2400円まで下がりました。4月はもっとひどいはずです。コロナ減収者向けの緊急小口貸付の申請を検討しているのですが、通るかなあ……。
――お客が減った以外の違いはありますか?
ことみ:奥さんや子どもがいて、安定した普通の会社で働いていて、それでもたまに遊びたい、みたいな“ちゃんとしたタイプ”の人が、コロナ流行後は一切来なくなりました。まともにコミュニケーションが取れる場合が多いので、私の基準ではこういう人は“良い客”なんです。遊び方もきれいで、禁止事項や乱暴なこともしないことが多いですし。
ことみ:確実に悪くなりました。失うものがない感じの人が増えたんです。で、“ガッつき系”が増えました。ショート40分で会話も全然しないで、「カネ払ってるんだから」と焦って、あれもこれも要求する的な。
――働く側は、体力的にも精神的にもすり減りそうですね……。
ことみ:お客さんの年齢層も変わりましたね。コロナ以前は、年上の女性が好きな若い男の子から70代のおじいちゃんまで幅広かったんですが、いま、あえて来る人は、ほぼ40代。独身かバツイチです。
――コロナ流行後に来店した、いちばんヤバい客について教えてください。
ことみ:去年の9月から指名で月1回入っていた人なんですが、コロナ流行後の2月半ばにも指名してくれました。そのとき、なぜか20年前くらいに流行っていたような小学生女児向けの自己紹介カードを「次回これ書いてきてね」って渡してきました。
「カード男」がことみさんにプレゼントした自己紹介カード。しんどいものがある。(撮影・安田峰俊)
「カード男」がことみさんにプレゼントした自己紹介カード。しんどいものがある。(撮影・安田峰俊)(他の写真を見る)
――うわあ……。あえて彼の心の内を想像すれば、異性と接した体験が小学生で止まっていて、その当時にウケていたものをプレゼントすれば喜ばれると思ったのかもしれませんね。
ことみ:ですね。性風俗店のキャストに本気で恋愛感情を持つ、“ガチ恋系”だったのは確かです。女児向け自己紹介カード以外のプレゼントとしては、「一緒にポケモンやろう」って言って『ポケットモンスター ソード』をくれました。とりあえず、家で旦那とプレイしているんですが。
――“ガチ恋”相手の夫へのプレゼントになってるじゃないですか。ちなみに、彼は性格や外見的には、どういう人だったんですか?
ことみ:30代後半で、なぜか上顎の前歯がなかったです。仕事は工場勤務だって言っていたかな。秋葉原によく行くらしく、音ゲーでハイスコア出したとか言って、動画を見せてくれました。
――『電車男』みたいなステレオタイプなアキバ系が、令和の時代にまだ生息していた。
ことみ:はい。めちゃくちゃ早口で、ポケモンとか音ゲーとか、自分の喋りたい話題だけをワーッと喋る人でした。コミュニケーションを取るのに、ちょっと忍耐力が必要になるというか。
――まあ、個性的でこだわりの強いお客さんだからこそ、コロナ蔓延下でも来てくれるわけですね。
ことみ:そうなんですよね。「カード男」は私の前にも他の店でお気に入りのキャストがいたみたいなんですが、出禁(出入り禁止)を食らったそうなんですよ。で、そのことを「あいつとは“別れた”」って言っていて。うーん、となりました。
ちなみに私は、3月になってから事情あって他の店に移って源氏名も変えたので、この人とはそれっきりになりました。
ことみ:4月上旬に「俺、テレビ出たんだ」って写真見せてくださったお客さんがいたんです。それが、森三中のメンバーの1人と写した写真で。数日後に、森三中の黒沢(かずこ)さんのコロナ陽性ニュースを聞いて驚きました。
――それは冗談抜きで危ない話では……。
ことみ:はい。ただ、よく思い出してみると、たしか写真を撮ったのは2月末だとおっしゃっていたので、このお客さんはセーフだとは思うんです。もっとも、この件に限らず、私たちが知らない間に濃厚接触者になっている可能性はありますよね。
お店のほうも、ホームページでは「コロナ対策をしています」とか書いていますが、実際は手洗い用の消毒液を置いていれば“まだしも良心的”という程度ですし。対策はほぼゼロですから。
――コロナ以来、お客さんが相当減っているみたいですが、つなぎとめる作戦は考えていますか?
ことみ:「この人は絶対に無理だ」と思う相手でも、ちゃんと名刺を渡すようになりましたね。ちょっとでも指名を増やさないと死活問題なので……。正直、最近は基準をかなり下げていて、相当ヤバいお客さんでも指名してくれるならOKだと思いはじめています。
――「カード男」や「森三中男」よりヤバい人でも、営業をかけるわけですか。
ことみ:たとえば、スーツの下にパンツがわりにブルマを着用している60歳前後のおじさんが来たんですよ。で、自分が持参した別のブルマを私に履けと。しかも新品じゃなくて、なんだか布地に使用感があるんです。
ことみ:他にも気持ちの悪いことがいろいろあって、もう次回は絶対NGだと思ったんです。しかも、おじさんはなぜか右翼? なんですよ。部屋でテレビのニュースを見ながら「日本はもう1回、戦争をしたほうがいい」と演説を始めて。
ことみ:でも、現在の状況だと、こういうおじさんでも営業をかけるしかないですね。指名をもらうために、バンバンかけると思います。
20代で同年代の妻と結婚しました。妻は多少がさつなところはありますが、性的な関係以外は仲良くやっています。
妻との性的な関係はここ15年ほどありません。私が求めても妻が乗り気になってくれないのです。無理強いするのも嫌ですし、かといって妻とはこの件について話し合いもまともにできません。
自分の欲求を紛らすために、性風俗店を利用したこともあります。しかし、欲求が紛れてもその時だけのことです。根本的な解決にはなりませんでした。とはいえ他人と不倫する度胸もありませんし、妻を裏切るのは気が引けます。
私には趣味もそれなりにありますが、それによって性的欲求を紛らすことはできません。私は周囲の人たちからは良識人と目されているので、こうしたことについて相談できる相手もおりません。
俺の初体験は現在の彼女であり、俺にはそれ以外の人とのSEX経験がない。ちなみに彼女は俺含め2人の様子。
20代半ばで知り合った彼女と同棲して数年。ぼちぼちお互い結婚なんかを意識し始めたりするのだが、このままでいくと恐らく俺は経験人数1人のまま、他の女性を知らずに死んでいくこととなるわけだ。
経験人数が多ければいいものだとは考えていないが、少なすぎるのも考えものだ。この引け目と共に生きていくには先が長すぎるし、それ故今後何らかの間違いを起こさないでいられる自信が無い。
俺自身の性欲は比較的薄い方ではある。ただ、それでも人並みの性衝動を覚えることはあるし、友人と出かけている時や彼女とのデート中でさえ他の女性に目移りすることがある。
その度に「やっぱり結婚する前に、少なくとも20代のうちはもっと遊んでおくべきなのでは…?経験が乏しいから目移りしてしまうのでは…?」という問答に苛まれている。
# きっと「する奴はするし、しない奴はしない」なのだろうが、現に経験が乏しいので中々それを呑み込めない
彼女と知り合う以前に性風俗店を利用したこともあるが、レンタル彼女を元カノとは呼ばないのと同様に、風俗はあくまでも"接客サービス"でしかなくて"女性経験"として処理することができない。
俺のこの感覚そのものが彼女に対して失礼極まりないものだということは自覚しているし、世間的にもズレていることはわかっているつもりだが、
自分はセックスワーク擁護派だけど、「セックスワーク差別は無知からやってくる」(https://anond.hatelabo.jp/20210714185723)を書いた元増田のロジックはだいぶマズいというか突っ込まれどころが多いので、もう少し理論武装してください。通常の賃労働とは違うセックスワーク固有の困難というのは確かにあって、セックスワーク当事者たちも、そのことはきちんと問題化しているので。
そもそもセックスワークというのはワーカーの安全確保がとても難しい。行為の性質的に、どうしても個別性・私秘性が求められ、たいていは誰からも見られない場所、多くの場合は密室で、1対1で行うということになる。特に非店舗型風俗では完全にアウェイな相手の自室に1人で入っていくことになるので非常にリスクが高い。男性相手の女性セックスワーカーの場合、フィジカルに圧倒的な差がある。事前のルールで決められた以上の行為を強要する顧客もいる。自室にカメラを仕込んで盗撮を仕掛ける顧客もいる。そういった「意図的な悪意のリスク」に一定確率でさらされるというのは、建設現場など通常の肉体労働では起こらないセックスワーク特有のリスクだ。
健康問題についても、「内臓を売ってるってことなら、サラリーマンは眼球を売ってるでしょ」みたいな悪質な比喩は問題を誤魔化してしまう。臓器を売り渡しているわけではないが、臓器(内性器や口腔)を使わせる自由は売っていて、このことには普通の「ワーク」にはないリスクが伴う。特に女性器への挿入を伴うセックスワークは、眼球で何かを見ることとは比較にならない健康上のリスクがある。慢性的侵襲、性感染症、意図せぬ妊娠など、就労を一時中断したり、離職を決断しなければならなくなったり、将来的な妊孕性を損ねてしまうといったケースも普通にある。またワークを通して何かあったときの労災的環境も全く確保されていない。その点、何度も比喩に使われている建設業は、労災や労働環境保全は過去の事故の反省もあって、非常にしっかりしている(たぶん平均的なサラリーマンの職場よりちゃんとしてる)。そういうところも大きな差がある。
セックスワークが売るものは、性行為とその行為に伴うさまざまなファンタジーだ。このファンタジーには「その行為が単なる金銭目当てのサービスであってほしくない、金銭の対価として自分に提供される商行為であってほしくない」という利用者の幻想も含まれることが多い。お金のためにやっているのに、「お金のためだけにやっているわけではない」ようなフリをすることが求められたり好まれたりするという倒錯的な構造がある。たとえば、実際は気持ちよくないのに気持ちよがって見せる、相手に好意を持っているように見せる、セックスが好きだから自分の天職だと演じる、など。別のペルソナを身に付け、本当はそうではないのにそうであるように振る舞うのは感情労働の一種で、このことはワーク当事者にとってストレスになることが多い。多くのサービス業には感情労働的な性質があるが、その「程度」は全然違う。身体への性的アクセスを許して、そのことに快感を感じているように演じて、相手にはビジネス以上の繋がりを感じているように振る舞うということを1日に何回も繰り返すのが、本人の精神的健康にどう影響するか想像してみてほしい。
セックスワークは長く生業とするのが難しい。特に日本の男性向けセックスワーク業界では「プロ」へのニーズが低い。これはさっきの「その行為が単なる金銭目当てのサービスであってほしくない、金銭の対価として自分に提供される商行為であってほしくない」という幻想とも密接につながっている。セックスワーク業界は、セックスワークに関する技術を徹底的に磨いたベテランのプロフェッショナルほどサービスの付加価値が高まる、という構造になっていない。むしろ技術が拙いことが「素人っぽさ」「初々しさ」として評価されることもある。風俗店でもAVでも「新人」には高い価値がつけられる。普通の賃労働では技術の拙さが評価につながることはないが、セックスワークではプロでありすぎないことが求められる。経験を積むことはさほどプラス評価にならない(時にマイナス評価になる)のに、年齢が上がることはマイナス評価に直結していく。技術より容姿・年齢がワーカーの付加価値を左右するから、素人の女子高生・女子大生がセックスワークの分野で高い付加価値を持ってしまうし、加齢を経てセックスワークに携わり続けることが難しくなっている。メディアの発達によって、その気になればいつでも誰でも性行為を売れるようになったことで(援助交際からパパ活SNSまで)、ますますプロの付加価値は下がっている。
これは私見だけど、この構造があるので、元増田の言う「合法化したほうが業界団体ができたり、まともな資本が入ってきたりして安全面含めたセックスワーカーの労働環境がどんどん良くなっていくと思う」については自分はあまり肯定できない。管理されていてセキュリティを確保されているプロは、管理されていないリスキーなアマチュアに売り負ける。今後セックスワークはどんどんネット経由で地下に潜っていく。それを防ぐには、管理売春の合法化と同時に、非管理売春の厳格犯罪化と取締りを行うことになる。普通の「ワーク」にはこんなことは起こらない。このこと自体がセックスワークの特殊性をよく表している。
こういうセックスワークをめぐる構造的問題、特殊性もちゃんとわかった上で、それでもセックスワーカーの権利獲得とセキュリティ向上のために活動しているアクティビストには頭が下がる。そこでしか働けない人、そこでしか働きたくない人がいる以上、そういう人達がより安全に快適に働ける環境作りをしていくという意味では労働運動の正道だし、圧倒的に女性就労者が多い現場で固有の問題を考えていくという意味ではフェミニズムの本道でもある。自分としては精一杯支援したい。
元増田がセックスワークの擁護をしたいなら、こういうセックスワーク当事者や支援者が認識している論点を無視したり、「ワーク」全般とセックスワークを脇の甘い比喩でまぜこぜにしたりして、本人達の意に沿わない正当化をしないほうがいいと思う。あの書き方だと、逆に「無知だけどセックスワーク擁護してる人」になりかねない。
みなさんコメントありがとうございます。自分的に重要な指摘だと思ったことにコメント返します。
id:allezvous 「それを防ぐには、管理売春の合法化と同時に、非管理売春の厳格犯罪化と取締りを行うことになる。普通の「ワーク」にはこんなことは起こらない」法律行為代理や医療行為を筆頭にした資格制の業務でよくあるような
医行為との対比は一度書きかけてやめたのですが、コメントいただいたので少し書いてみます。医行為や法律行為代理が免許制資格になっている理由は、提供するサービスの質を保ち、その利用者を保護するためだと思いますが、上記の理由でセックスワークを許認可制とする場合、その制度設計はワーカー側の身体と健康と安全を利用者から保護することが主眼となり(そのことは利用者を守ることにも繋がると思いますが)、目的と方向が真逆になっています。
セックスワークの特殊性のひとつに「ワーカーの身体による利用者へのサービス」ではなく「ワーカーの身体への、利用者の一時的アクセス権」自体を売るという側面と、それに伴う固有の脆弱性(vulnerability)があります。他の一般的な「ワーク」で、こうした受動的・対象的・客体的な要素を持つ賃労働、「利用者から自分が何かをされるのを受け入れること」自体をサービスとする賃労働を、私は他に知りません(あえて言うなら猫カフェの猫はそうかもしれません)。この構造は、セックスワークが普通の「ワーク」になることを難しくしている、ひとつのアポリアだと思います。
id:aquatofana さん、id:m7g6sさん、id:pekee-nuee-nueeさん、id:yetchさんが、「受動的・対象的な要素を持つ賃労働」の例として、医療・製薬業界の治験バイトを挙げてくださいました。確かに身体そのものの一時的供出、それに伴う健康的・身体的リスクの受忍という点で、似通った部分があります。一方で治験というのは、旧厚生省治験検討会の方針もあって、一貫して労働ではなく善意のボランティアという体裁になっており、支払われるお金も治験協力への直接の報酬ではなく「被験者負担軽減費」(治験参加に伴う物心両面の種々の負担を勘案した、社会的常識の範囲内における費用の支払いによる被験者の負担の軽減のための費用)という名目になっています。報酬金額が制限されていること、終了後に4ヶ月の休薬期間が設けられていることも含めて、「ワーク」にならないような工夫が凝らされています(とはいえ、実際は色々な抜け道を駆使して治験ボランティアの収入だけで暮らすことも不可能ではないようですが)。
国や業界がなぜ治験を純然たる「ワーク」にしなかったのか、してはいけないのか、というのは、セックスワークの「ワークとして成立することの困難」を考えるうえで、ひとつの手がかりになるかもしれません。治験については、おそらく行政にも医療従事者にも『①個人が自己の身体を一時的に相手に使用させ、②相手の〈自己身体の使用〉に伴う身体的・健康的リスクを引き受けること、それ自体を商行為にしてはいけない』という感覚が強くあるのだと思います。
このうち①は、みなさんご指摘のように、多くのセックスワークの業態に含まれている要素です。②は、本来セックスワークの現場からは排除されているべきですが、現実には看過できない頻度で発生している要素です。しかも実際にリスク事象が起こったときには、その責はワーカー自身に帰されがちです。たとえば、ワーカーが性感染症に感染したり、意図せぬ妊娠をしたとして、世の中で利用者・管理監督者・ワーカーのうち誰を責める言説が多いかといえば、圧倒的に「風俗で働いてるワーカーの自業自得」という声だと思います(そしてそのことは、仮に売春周旋行為が合法化されても変わることはないのではないかと思います)。これは、多くの人が「セックスに直接関わる行為には、どれだけ運用を工夫しても一定の身体的・健康的リスクが伴う」と理解していることの現れだとも言えます。
セックスワークには「利用者がやってよい行為」と「やってはいけない行為」の距離が極めて近いという特徴もあります。性的に興奮している利用者は、意図して、あるいは意図せずに、その「やってよい行為」と「やってはいけない行為」を隔てている薄皮を破るかもしれません。いわゆる本番行為がある性風俗店や派遣型風俗では、その〈薄皮〉は0.02mm厚のコンドームだけかもしれません。あるいは、キス禁止にもかかわらず、抱きついているワーカーの顔をつかんでキスを迫ること。本番禁止にもかかわらず、素股というサービスを受けているときにワーカーの腰を掴んで挿入を試みること。おっパブで働くワーカーの乳首を舐めるのではなく、噛むこと。「自己身体そのもののへの直接のアクセスを利用者に許可している」という脆弱な状態にあるので、利用者が予め設定したラインを欲求や興奮とともにほんの少し踏み越えただけで、ワーカーの健康リスクに直結するという構造があります。
建設業では現場の建設従事者に健康診断結果の提出を義務付け、毎朝朝礼を行い、現場パトロールを実施し、ヘルメット・安全帯・安全靴・長袖服の着用を義務づけるなどして、そのワークに伴うリスクを可能な限り抑制します。風俗業界では、店員やドライバー男性による様々な処罰(いわゆる「業界流儀」)によって、そのワークにともなうリスクを可能な限り抑制します。この両者は、似ているようで違います。建設業では、ワークの現場を監視し、ワーカー自身を防護し、事故リスクを減少させ、事故時のダメージを最小化しています。風俗業では、ワーカー自身を利用者から防護することはできません(一時的に身体へのアクセス権を利用者に提供すること=ワーカーの身体を利用者から防護しないこと自体が、サービスに含まれているからです)。管理者がワークの現場を監視し、利用者が「やってはいけない行為」に及ぶ瞬間に介入して中断させることもできません(処罰の担当者は、実際の行為が行われている空間の外にいるからです)。
中規模以上の建設現場では、しばしばゼロ災の継続日数が掲示されていますが、店舗型風俗では、しばしば出禁・罰金などの制裁行為を受けた利用者たちの顔写真が掲示されています(代表的な「業界流儀」です)。これは、後者では、たとえ事後の処罰があっても禁止行為に及んでしまう利用者が一定数いること、そしてその行為の被害を受けたワーカーも同数いることを表しています。セックスワークの現場でワーカーがさらされる健康的・身体的リスクの抑制が「事後制裁」という形式でしか行えず、それが現実に抑制力として100%機能しているわけではないことは、セックスワーカーの安全衛生の確保、そしてそれが大前提になるはずのセックスワークの「普通のワーク」化を困難にしている、重要な要因だと思っています。
(追記:LGBTの方で上記の書き方を見て気分を害された方は申し訳ありません。
申し出る側と意思を受けとる側と性別を限定せずにお読み下さい。)
(追記:性行為に対し忌避的な考えを持つ方が、この文章を読んで不快に思ったら申し訳ありません。)
その時点では以下の問題点はあまり問題にはならなかったりするのだが、
もしこのカップルが結婚して、お互いがお互いを同居人と思い始めた(恋が冷めた)とき
例えば、一方の側が「セックスしたい」と申し出たとする
もう一方の側は、生理的な面や精神面の疲れなどで「今日はしたくない」と申し出を拒否したとする
この後、申し出た側は大概の場合自慰をして性欲を下げると考える
(もし男性から申し出て女性が生理的な面で不調だった場合、大概そういった余裕はないだろうと考える
「オナニーしてないで女の子の世話してやれよクズ野郎かお前は」と非難を浴びるとは思うがいったん横に置く)
男性だったら男性向けの風俗、女性だったら女性用の風俗に行く、という選択肢は、
(女性側が生理中であれば、身の回りの世話などを行い体調を気遣うなどし、彼女と別れた後とする)
(ここでは基本的にゴムありでの行為(子どもを産むための性行為以外の行為)を基本とする)
また、こういう時に、拒否した側が
「俺以外の男と性行為はしないでほしい」
「私以外の女とは性行為はしないで」
私は、上のような「自分としか性行為をしないで」というのは、エゴではないかと考える
この場合、結果的に相手の行動を束縛してしまうのは、不貞か不貞ではないかにかかわらず、
まず相手の自由を奪っているという点でこのような約束は避けるべきであると思うし
プロに性欲を開放してもらう、という手段は男女問わずあるべきだと思う
「ほかの人とされるくらいなら」と申し出を拒否しないで受け入れる、というものがあるが
自慰行為を強制させるのと同じくらい、受け入れる側の負担になっていると考える
受け入れないのが1回なら自慰行為をすれば済むが、何回も相手から断られると、自慰行為でも、相手に受け入れられないストレスが溜まる
こういったときに別の拠り所としてサービスを利用して解消しようとするのは認められたほうが良いと思う
これはセックスレスの問題、ひいては離婚の問題にもつながってくると考える
「捨てられたくない」等の思いで、望まぬ性行為を行ってしまう場合があるのではないだろうか
束縛する・されることも含め、デートDVが起こってしまうのではないか
(そもそも、日本は性教育と自尊心の教育を意図的にか避けてきたのではないかと考える。
企業体にとって、自尊心というのは会社の駒に不必要なものであり、
そういった企業体が後援団体の政党を一心不乱に応援してきたのが今の現状ではないか)
もし代替のサービスがあるのであれば、申し出をするほうは、断られてもそのサービスを利用すればよい、と気楽になり、
妥協案としては、
他人と自分のパートナーの性行為では、性風俗店でも、性器同士の繋がりは心理的に抵抗があるので
ラインでいえば、手や口などで性器を刺激して性欲を開放させる風俗店を利用するのは許す、というのはあるだろう
問題点は
風俗(デリヘル)で本番行為を行うのは犯罪?摘発、逮捕されますか?
https://keiji.lawyers-high.jp/category/obscenity/fuzoku.html
そもそも日本では本番行為は違法(逮捕は証拠を押さえれば可能)であり、口淫などの性交類似行為も、公衆道徳上有害な業務(風営法で役務として認められてはいるが)であることがある
また、すべての人に尊厳があり、当然だがセックスワーカーだからといって性的嫌がらせや暴力を受けるいわれはない
それから、女性向けの風俗店は男性向けの風俗店と比べ、数が少ないのが現実で、まだ地方などで気軽に利用できるものではないと考える
セックスワークを合法化しているところも海外ではあるという話を聞くが、
やはり精神的な負担は合法化したからと言って解消されてはおらず、
性感染症やその他フォローも含め手厚い制度を整備すると同時に、セックスワーカーは基本的に自らを癒してくれる尊重すべき職であると
認識の転換を国民の大多数がしなければ、もしこの国が合法化してもすぐに反対意見が出て違法化になってしまうだろう
セックスワークを行う最もハードな末端が貰える給与が目減りしてしまうのではないか、という予測は立つ
ドイツでの北欧モデル型立法の採用に向けた議会の努力を支援する国際署名にサインを! – ポルノ・買春問題研究会|国際情報サイト
https://appinternational.org/2020/09/05/global_support_for_parliamentary_efforts_in_germany/
現実と統計を無視するセックスワーク派――ジュノ・マックへの反論 – ポルノ・買春問題研究会|国際情報サイト
https://appinternational.org/2020/09/30/juno_mac_ignoring_statistics/
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 123 | 14597 | 118.7 | 46 |
01 | 78 | 6853 | 87.9 | 40 |
02 | 65 | 20837 | 320.6 | 83 |
03 | 50 | 8410 | 168.2 | 84 |
04 | 22 | 2752 | 125.1 | 62 |
05 | 18 | 2233 | 124.1 | 84 |
06 | 30 | 4580 | 152.7 | 92 |
07 | 32 | 6147 | 192.1 | 54 |
08 | 65 | 6714 | 103.3 | 61 |
09 | 81 | 7576 | 93.5 | 42 |
10 | 100 | 17481 | 174.8 | 54.5 |
11 | 216 | 22405 | 103.7 | 40 |
12 | 225 | 13468 | 59.9 | 31 |
13 | 200 | 17557 | 87.8 | 32.5 |
14 | 217 | 16372 | 75.4 | 28 |
15 | 202 | 16983 | 84.1 | 28.5 |
16 | 178 | 18359 | 103.1 | 40 |
17 | 130 | 15401 | 118.5 | 45 |
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23 | 263 | 22699 | 86.3 | 35 |
1日 | 3168 | 330083 | 104.2 | 39 |
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「ちょっと困った風の顔をして判で押したように「好きじゃないんだよね」と言う」っての。
このTweetの話ね。
https://twitter.com/mieko_kawakami/status/1293339064976805888
おれも含めて、おっさん連中、「風俗行かないの?」って話になったら、必ず、「好きじゃないんだよね」って言う。それも、ほぼまちがいなく、「困った顔」をして。もう笑うぐらいに大当たりな観察だとおもったよ。
その一方で、Tweetの主は、そこに「アピール」が込められてると見たみたいだけど、どこをどう見ればそんなふうに見えるんだろうって、ここは不思議におもったよ。
素直に見よう。おっさんらはほんとに困ってるんだ。「困った顔」を見て「このひと困ってる」っておもえないのは、どういう感覚なんだって思うよ。
じゃ、何を困ってるのかっていったら、それはかなり複雑。きれいに解きほぐせるかどうかわからないけど、ちょっとやってみる。
まず、こういう系の質問は、おっさん同士でも出る。というより、おれに限っていえば、女から言われたことはないな。そういうこと聞く関係の彼女がいないのが理由だろうけど。ともかくも、おっさん同士だと、「こいつ、風俗誘ったら一緒に行くかな?」みたいな感じで確認されることがある。で、そこで素直に「行きません!」なんて元気よく返事できないんだよな。小学生じゃあるまいし。
そういうこと聞いてくるやつって、だいたいが風俗行きたいわけだろ。それに向かって、「あんなつまらんとこ、行きたくないよ」みたいなこと言えないじゃない。相手を全否定なんて、男だって男社会のなかで生きてるんだから、できるわけないよな。
結婚してるやつとか、「嫁さんに悪いから」みたいに逃げることもできる。けど、そういうのって、「意気地なし」みたいに今度は逆に否定される餌を撒いてるとこもある。ま、既婚者はそんなふうに言われたっていいんだろう。勝ち組だからな。でも、いくらそれがいわれのない悪口だってわかっていても、やっぱり嫌じゃない。
そして、彼女とかいないのに「行かないんです」って言ったら、「だから童貞は…」みたいな悪口になるだろう。これはこれでめんどくさい。
そういうのをすべて避けることができるのが、
これはつまり、「おれの好みだ。お前にゴチャゴチャ言われたかねえ」って、自分の強さを確保しながら、「でも、お前の好みにおれはゴチャゴチャ言わねえよ」って相手を尊重する姿勢も見せられる。そして、実際に過去に風俗に行ったかどうかには言及せず、「好きじゃない」という言葉は、「もうそういう遊びはやり尽くしたけどやっぱりおれは違うと思うんだ」っていう立場からの発言であるという含みももたせている。つまり、相手に「だから童貞は……」みたいな悪口を言わせるスキをつくらない。
ただ、そういう言葉を嬉々として言うのは、これは違う。それは相手を否定するのとおなじだ。だから、相手がそういう話題を振ってきたことそのものに困惑しながら「好きじゃないんだよね」と言うことになる。たとえ主義や主張があっても、それを言う場面でない以上、ここは穏便におさめたい。だいたい相手は軽いノリで言ってきてるんだ。そこを深刻にぶち壊したくない。だから、「もうそんな話はよしてほしいよ」という気持ちからも、どうしても困り顔になる。
これが構造に乗っかってないとか、そういうことを言うつもりはないよ。男社会で生き延びていくための方策は、そもそも男社会の存在を前提にしてる。でもね、とにかく生きていかなきゃいけないんだわ。下手に立ち回って仕事ができなくなるのも嫌だ。
https://anond.hatelabo.jp/20200815111332
先生、今日は以前申し上げましたあの人の話をお聞きいただけたらと思い伺ったのですが、ご迷惑ではございませんでしょうか。
このコロナの時勢の中、顔を合わせてお話しするというのも気が引け、小説のように書き上げてお送りしようと何度か試したのですが、普段書かない身からするとどうも難しくて。
拙い文章お読みいただくのもかえって失礼かと思いまして、身勝手とは存じておりますがお会いしてお聞きいただくほかないと思い参りました。
先生にはいつもご親切にしていただき、ご恩を頂いてばかりでお返しできず大変申し訳ございません。
もう半年近くも前でしょうか、前に少しお話ししましたがその頃私には親しくなったばかりの女性の友人がおりまして、
私は彼女と恋人になれたらと思い、週に1回ほど連絡を取って食事をしたり街歩きをしたりとデートのようなことをしておりました。
その日は彼女が夕方まで仕事だったものですから、私が店を予約しておいて仕事帰りに合流して夕飯を一緒に食べました。
店を出たあとカフェにでも入ろうということになり、彼女が近くにスターバックスがあると言うのでそこに向かいました。
コーヒーとケーキをつまみながら話すうち恋愛の話になりました。彼女が私に恋愛経験を尋ねたのですが、恥ずかしながら私はこの年で経験がないものですから
正直に言うのはためらわれて、中学生の頃にでもいたことにしようかとも思いましたが、
変に見栄を張ってそれが嘘だと知れたときのことを考えますと、相手の失望させるでしょうし、
何よりその時の自分の姿を想像するとなんと哀れかと思い、正直に話しました。
彼女は見たところ特に驚くでも蔑むでもない様子でしたが私に何と言葉を掛けたらよいのか迷ったのでしょうか、
少し間が空いたのち、悪いことではないと思うと短く言ったと覚えています。
今思い返せば彼女の言葉を待つ私の表情は必死のものであったような気がし、それが彼女の同情的な言葉を引き出したようで恥ずかしくなります。
今度は私が彼女に恋愛経験を尋ねました。彼女はこれまでに2,3人ほど恋人がいたとのことで、
どのような人だったかを控えめに尋ねてみると嫌な顔をするでもなく淡々と話してくれました。
彼女の話を聞くと、元恋人らは中々癖があり、いえ、もっと直接に言いますと幼稚、傲慢、共感性の欠如という言葉が似あう方々で、
彼女はそれらに振り回され消耗し、結局付き合いきれず別れてしまったとのことでした。
私はふんふんと相槌を打ちつつ話を聞き、彼女の巡り合わせの悪さに同情しましたが、同時に元恋人たちと比べればよっぽど自分がまともだと感じ、
ある種のチャンスを感じたことを白状しなくてはなりません。
今にして思えば彼女の話す元恋人らが一片の人間的魅力もないことに彼女のバイアス、
つまり都合の悪いことを隠していることを感じとるべきでしたが、捉えたチャンスに舞い上がりそのまま信じてしまいました。
一通り彼女の話を聞いたのち、私は彼女に同情していることを示すために元恋人らの振舞いを取り上げ、この行動はこういう理由でよくないというように説明し、
自分は何が問題か分かっており、自分はそういうことをしない人間だとアピールしました。彼女は自分を肯定するそれらの言葉を微笑みながら聞いていたように覚えています。
私の元恋人への非難に促されてか彼女はそういえばと言って、最後に付き合った人間はアルコール依存症でセックスができず、
そのせいかやたらと細かいことで難癖をつけてきて鬱陶しかったと加えました。それを聞いて私はそういう行動はお互いにとって不幸にしかならないと、
彼女に共感して怒る言葉を発しながら、その裏側では自分が童貞であることのコンプレックスを刺激され羞恥心を感じ、
心臓がどくどくと鳴り顔が熱くなりました。私が黙ったせいかそこで話が不意に途切れました。
何か話さなくてはと頭を巡らすうち平静さを失っていたせいか気づけば自分が童貞であることを話していました。
言ってすぐにこんなことを言うべきではなかったと後悔しましたが、
彼女は落ち着いた様子で再びそれは悪いことではないと言い、加えていくらか私を擁護するようなことを言ったので私は安堵しながらそれを聞いていました。
すると不意に性風俗に行ったこともないのかと私に聞きました。私は行ったことがありませんのですぐにそれを強く否定しました。
彼女は男が性風俗に行くのはありふれたことだと考えているのか少し驚いているようで曖昧にそうなんだというような言葉を発して細かく頷いておりました。
今にして思えば敢えて言う必要のないことなのですが、私はここで性風俗に行かない理由を説明する必要がある気がし、それを頭の中で探しました。
私が性風俗に行かない理由は明確にある訳ではわけではなく、反社会勢力が絡んでいる、性病の危険性がある、望まぬ従事者がいるといった、
どこかで触れた断片的な知識が組み合わさって行くべきでないという認識になっているに過ぎません。
これらを順序付けて説明しようとも思いましたが、先生もご理解いただけると思いますが、
実のところ性風俗に行くべきでない理由というのは丁寧に述べようと思うと中々に難しく、1つ理由を述べてもそれに色々と反論ができるものです。
また理屈っぽく長々と話すのは気持ち悪い印象を与える気がし、敢えて藪をつつくこともないと考え、細々と理屈をつけるのはやめにして、
すると一瞬彼女が強張った顔をしたかと思うと冷笑するようにはっと息を吐いて、何で自慢げなのと言いました。
その反応が全く予想外でしかも彼女の表情が静かながらも明らかな怒りを秘めていたので私は狼狽え、なんとか弁解しようと自慢げなつもりはないと絞り出しました。
彼女は依然として目を見開いて怒っている様子でしたが、申し訳ない、そういうつもりはなかったと平謝りしたところ、
ひとまず納得したようで、ならいいけどと言いその場は収まりました。
私は実際自慢げだったのかもしれませんがその意図はなかったため私の腹にもくすぶるものはありましたが、こんなことで喧嘩をするのも馬鹿らしいのでそれで終わりにしました。
その後もしばらくは定期的に会って食事をしていたのですが、徐々に細かいことで突っかかってくる頻度が増えました。
私が何となく言ったことに彼女は問いただすような口調でそれはどういうことかと尋ね、
困惑しながら意図を説明すると何かと理由をつけて私を糾弾したり被害者のように振舞うのです。
それまでの彼女の様子とは大きく変わってきたため私のことが嫌いになったのだろうかと思い、私の方も言いがかりにうんざりしていたので、
もう会いたくないのならそう言ってくれればいいのにと思いつつも、他方で非常に熱心に私を糾弾するので私が変革することを望んでいるのかもしれないと考え混乱しました。
結局私は彼女の熱心さに報いるような気分で言いがかりに謝ったり反論したりしていたのですが、あるとき彼女は少し前に恋人ができたから関係を終わらせたいと言いました。
私はこれを聞いて寧ろ安心するような謎が解けるような気がしました。新しい恋人ができたために私が煩わしくなったが自分の都合で切り捨てるのが嫌で、
私に執拗に言いがかりをつけ捨て鉢な反応を引き出し、私が一方的に悪いと言える状況で関係を終わらせようとした。
そう考えると全てが繋がるようで妙に納得し、私が言いがかりに逐一対応していたのが滑稽に思えて笑えてきました。
ええ、それで終わりで、それっきり会っていません。
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