「ちょっと困った風の顔をして判で押したように「好きじゃないんだよね」と言う」っての。
このTweetの話ね。
https://twitter.com/mieko_kawakami/status/1293339064976805888
おれも含めて、おっさん連中、「風俗行かないの?」って話になったら、必ず、「好きじゃないんだよね」って言う。それも、ほぼまちがいなく、「困った顔」をして。もう笑うぐらいに大当たりな観察だとおもったよ。
その一方で、Tweetの主は、そこに「アピール」が込められてると見たみたいだけど、どこをどう見ればそんなふうに見えるんだろうって、ここは不思議におもったよ。
素直に見よう。おっさんらはほんとに困ってるんだ。「困った顔」を見て「このひと困ってる」っておもえないのは、どういう感覚なんだって思うよ。
じゃ、何を困ってるのかっていったら、それはかなり複雑。きれいに解きほぐせるかどうかわからないけど、ちょっとやってみる。
まず、こういう系の質問は、おっさん同士でも出る。というより、おれに限っていえば、女から言われたことはないな。そういうこと聞く関係の彼女がいないのが理由だろうけど。ともかくも、おっさん同士だと、「こいつ、風俗誘ったら一緒に行くかな?」みたいな感じで確認されることがある。で、そこで素直に「行きません!」なんて元気よく返事できないんだよな。小学生じゃあるまいし。
そういうこと聞いてくるやつって、だいたいが風俗行きたいわけだろ。それに向かって、「あんなつまらんとこ、行きたくないよ」みたいなこと言えないじゃない。相手を全否定なんて、男だって男社会のなかで生きてるんだから、できるわけないよな。
結婚してるやつとか、「嫁さんに悪いから」みたいに逃げることもできる。けど、そういうのって、「意気地なし」みたいに今度は逆に否定される餌を撒いてるとこもある。ま、既婚者はそんなふうに言われたっていいんだろう。勝ち組だからな。でも、いくらそれがいわれのない悪口だってわかっていても、やっぱり嫌じゃない。
そして、彼女とかいないのに「行かないんです」って言ったら、「だから童貞は…」みたいな悪口になるだろう。これはこれでめんどくさい。
そういうのをすべて避けることができるのが、
これはつまり、「おれの好みだ。お前にゴチャゴチャ言われたかねえ」って、自分の強さを確保しながら、「でも、お前の好みにおれはゴチャゴチャ言わねえよ」って相手を尊重する姿勢も見せられる。そして、実際に過去に風俗に行ったかどうかには言及せず、「好きじゃない」という言葉は、「もうそういう遊びはやり尽くしたけどやっぱりおれは違うと思うんだ」っていう立場からの発言であるという含みももたせている。つまり、相手に「だから童貞は……」みたいな悪口を言わせるスキをつくらない。
ただ、そういう言葉を嬉々として言うのは、これは違う。それは相手を否定するのとおなじだ。だから、相手がそういう話題を振ってきたことそのものに困惑しながら「好きじゃないんだよね」と言うことになる。たとえ主義や主張があっても、それを言う場面でない以上、ここは穏便におさめたい。だいたい相手は軽いノリで言ってきてるんだ。そこを深刻にぶち壊したくない。だから、「もうそんな話はよしてほしいよ」という気持ちからも、どうしても困り顔になる。
これが構造に乗っかってないとか、そういうことを言うつもりはないよ。男社会で生き延びていくための方策は、そもそも男社会の存在を前提にしてる。でもね、とにかく生きていかなきゃいけないんだわ。下手に立ち回って仕事ができなくなるのも嫌だ。
俺のチンポくらい短めに書いてくれよ😔
「ポリコレ棍棒」と「キモい棍棒」の二刀流で構えてる奴は超面倒
相手を全否定なんて、男だって男社会のなかで生きてるんだから、できるわけないよな。 相手を全否定することは相手を尊重しなければならないのでできるわけがないのだ、と言って...
これはホント、ガチのマジでよくわかる! 俺もまったく同じ気持ちと表情で言ってるわ!