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はてなキーワード: 管理職とは

2023-09-27

女を昇進させてはいけない

やる気が無く責任の低いところでのんびり働いて寿退社をしたいタイプ

本人も昇進を望んでいないので、扱いやす

問題出世欲マシマシの自己顕示欲強いタイプの女

こいつらは組織クラッシャー

周囲に自分の優秀さを見せつけなければならない男に舐められてはならないと肩肘張ってるタイプなので、やたらと攻撃

特にできない部下に厳しく、短期的な視野で指摘を繰り返すので

長期的に風の通しの良い組織を作ることができない

この手の女上司を上につけると組織はギスギスして効率が悪くなり組織機能不全を起こす

ポリコレがやかましい世の中だが、組織の中で働いた人間なら女を出世させるとロクなことがないことを知っているので、

バレないように炎上しないように女性管理職から遠ざけておくことが組織運営の正解となるだろう

私が出会ったモンスター社員の話

社会人経験はそこそこ長いけどIT関係職種は未経験」というステータス入社してきた女性が、

入社1日目にして既婚者である部長Aに「告白」して連絡先を交換し、「仲良く」なって、その後現場に配属されてきた。


彼女は関わるすべての人間を、自分より「上」か「下」かという点でまずはジャッジして、それに則って接し方を変える性質が強いように見えた。

先輩であろうが何であろうが、「下」とみなしたら徹底的に排除しにかかる(その際、すでに陥落済の部長Aの権力も余すところなく動員する)。


「上」とみなした場合、同性なら徹底的に媚びて、取り入っていく。

私は同性だが、なんとなくの雰囲気から「上」とみなされ、媚びて取り入った方がよいと(おそらく)判断された。

ただでさえ女性の少ないIT業界で、特定の同性にベッタリされるのは慣れておらず、当初は若干煩わしさも感じたが、当たり障りなく接していた。


「上」とみなした相手が異性の場合、色恋で取り入っていく。すでに部長Aと意味深関係であることはまったくお構いなしである

オタク男性の多い業界なこともあってか、あっさり陥落していく者も観測された。


厄介なことに、一度陥落する男性は、どんなに理不尽に思えても、彼女の主張に全面同意して味方するようになる。

結果、彼女排除したいと意図した「下」の者はどんどん居づらくなり、職種経験であるはずの彼女のやりたい仕事の「やりかた」が、どんどんまかり通るようになる。

そしてそれがルールになる。

そもそも彼女は口が達者で「正論っぽいこと」をまくしたてるのが得意だった。そこにさら部長Aの影をチラつかせてくるのだから普通若い男子は勝てない。


彼女のやりたい「やりかた」が、正しくて適切なものであればそれでもよかったが

必ずしもそうでないことが多かったため、私も閉口した。が、面倒なことになりそうだから、それをどうしようということも、特にしなかった。


彼女は顔がまあまあかわいく、巨乳で、いかにもオタクの好きそうなピラピラの服を好んで着ていた(ただし太っていた)。

飲み会なども積極的企画してくれた。

そういうとき彼女は決まってしこたま飲んで、今でいえば「たぬかな」的な毒舌で、はたまた時にほぼ「嘘」といっていいような話の盛り方で場を喜ばせ、

大抵、最終的にはベロベロに泥酔し、周囲の男に抱きついて離れなかった。

スカートで大股を開き、パンツ丸見えの状態椅子の上に寝そべってしまたこともあった。


そうして陥落した男のうち何人かは、突如、一転して「下」とみなされるようになって排除されるケースもあり、興味深かった。

あるリーダー(陥落済)の男性が、彼女と私のプロジェクトを受け持つことになり、その初日にこう告げてきた。

「俺は君たちと仕事をするのは初めてだから、まだ信頼関係ができていないと考えている。

信頼している、ということを言い訳にして、管理職としての責務を果たさず部下に丸投げする者を何人も見てきた。

俺はそういうことはしたくないから、これからお互いに信頼を築いていきたい」


この何が気に障ったのか、彼女部長Aにこう報告した。

「お前ら女のことなんて、俺は信頼しない、とあのリーダーが言った。あん差別野郎の下では働けない」

部長Aがこれを上に報告し、上も鵜呑みにしてしまたことで、リーダーお上から煙たい目で見られることとなる。


当の部長Aにしても、都合の良いときはこのように利用されていたものの、普段はもはや見下されているようにも見えた。


また、「上」とみなした異性が色恋で食えない場合問題であった。

初日にあっさりと陥落した部長Aと比べて不愛想で、一見怖そうに見える部長Bが、あるときから猛烈なアタックを受けるようになる。

が、部長Bはこれを受け入れてはいなかった。


そんなあるとき、通常の業務上の「注意」というほどでもない「指摘」程度のことを、部長Bが彼女に対して行ったところ、彼女は態度を一変させる。

部長Bにセクハラパワハラされた!!」と、部署中に触れ回り始めた。

いわく、毎日のように「誘い」を受け、断ったら態度を急変させてきた、というのだ。


これに関しては、実は困惑した部長Bがずっと以前から、ほぼリアルタイムで私に状況を伝えてきていたこともあり、

またのちにすべてのLINE上のやりとりが証拠として大公開されたこともあり、真っ赤な嘘であることが判明する。

嘘は嘘でも実態は逆で、彼女部長Bを執拗に「誘って」いたのである


同時にこの件とは関係ないところでも、彼女情緒不安定は加速した。

客観的には特に何も起きていないのに、業務中、はたまた会議中などに突然、怒り出したり泣き出したりすることが以前より時たまあったのだが

その頻度が決定的に高くなった。

業務ですらない、オフィス内で起こるちょっとした行き違いですら露骨にピリピリとして、周囲を困惑させた。


そんなある日、彼女がいつものように何かよくわからないことで会議中に泣き出した末、

会議終了後に、「もう私会社やめます!」と、涙ながらに私に訴えてきた。

マの悪いことに、これがたまたま本社幹部連中に近い人間に立ち聞きされており、お上に伝わり、社長レベルを巻き込んでようやく問題となる。


同時に、彼女のこれまでの問題行動、またそれに関して少なからず便宜を図ってしまっていた部長Aの挙動がすべて明るみとなり、

うその後はなんやかんやの阿鼻叫喚で、

最終的に、彼女は「訴えてやる」というようなことを言いながら、なかば追われるように自主退職していった。

「訴える」の主訴は部長Bによるセクハラパワハラということだそうで、会社としては「おう、やるなら受けて立つぞ」という姿勢であったが

あれから数年たった今でも、結局裁判などは行われていない。


余談ではあるが、この期に及んで彼女を庇った先のリーダーは、その不用意な庇いだてが原因で決定的に社長の信頼を失い、

数か月後には退職してしまった。かわいそう。


彼女会社にいた間、最初から最後まで、祭りみたいな騒ぎだった。

結局1年以上のつきあいで、情は生まれていたものの、正直ホッとしたという気持ちの方が大きかった。


というのも、彼女部長Bが食えないとわかって、自分会社から不信感を持たれているという空気理解するにつれ

表面上は、私に対しては可能な限り「普通」に接しながらも、

私が部長Bとデキているという思い込みを強め、私が部長Bとグルになって彼女排除しようとしていると、

明らかに疑心暗鬼を募らせ、ときどき探りを入れてきていた。


私はそれが我慢ならなかった。

だって、すべてにおいて清廉潔白で生きてきたというつもりはないけれど、

少なくとも、職場権力者を色恋で抱き込んで思い通りに進めようなどという下品マネは、絶対にしない。

お前と一緒にするな、と思った。お前がそういう人間から、そんな疑惑が生まれるんだろうと。


彼女がいなくなり、平和な日々が返ってきて、冷静になって思い返せば、とにかく最初から最後まで彼女目的がわからなかった。

周囲から見れば、彼女立場を脅かすようなことは本来、何も起きていなかった。


彼女は少なくとも彼女自身の「作業」に関しては、平均よりもよくできる人だったし、覚えが早く頭の回転も良かったから、

普通にやってさえいれば、間違いなく、普通に重宝される人材になれていたはずだった。

彼女が、必要もないのに勝手に人を排除して、必要以上に人と親密になろうとして、勝手情緒不安定になって自滅していった。

ただそれだけのことだ。


当初から「すべてを思い通りにしたい」という意識が強かったようではあったが、

それがだんだんエスカレートし、もはや「すべてが理想通りでなければならない」といったスタンスに変化していったように見えた。


会社の近所に住んでいた彼女は、その後も付近飲食店等で会社悪口を言いふらすなどしていたが、

現在も同じような職種で働いているらしい。

あの気質普通に働けているのか甚だ疑問ではあるが、

組織組織としてある程度マトモに機能していれば、もしかしたら大きな問題にはならないのかもしれない。


いずれにしても、社会にはときどき、とんでもないモンスターが紛れ込んでいるものだ、という話。

anond:20230927172320

でもはてなのメイン層は管理職に恨み骨髄の年収上がってなさそうな人たちですよね

2023-09-26

この国の学校機関は、生徒をイジメ奴隷にするか、社会から放逐するだけのために存在する工作機関

 イジメというのは、全て学校ぐるみ集団ストーカー工作

 学校側は、生徒の社会事情や、性格なども全て把握している上で、一番相性の悪いDQNと、教室という密室空間に放り込める。

 そのために使われているのは、アポロ計画でも採用された、六タイプシンプル性格診断だろう。

 アポロ計画の際には、その性格診断を使って、宇宙飛行士たちの不和殆どを、かなり正確に予測できた。

 詳しくは、『アルゴリズム世界支配する』という本に載っている。

 それでもイジメられそうにない奴だと、いじめっ子工作員を用意する。

 それでも倒せなかった強い被害者には、クズ教師を割り当てて、嫌がらせが始まる。

 現場教師というのは、所詮は下っ端なので、そこまで質の悪い者もいないが、管理職の方、校長理事長など、教育委員会レベルには、殆どヤクザ同然の屑どもが居る。

 ヤクザ徳間が、開成学園理事長なんてやってたのも分かりやすい。

 ああいう本物の糞野郎が、教育委員会とやらには詰まっている。

 開成学園なんていう、日本トップレベル学校さえ、徳間みたいなヤクザが牛耳ってたんだから、他は推して知るべしだろう。

税務官僚だった頃の思い出 Part3/3


思い出⑤ 転職を決意した時

 40代前半になり、管理職意識した仕事の進め方(実務中心→マネジメントへ)を検討しはじめた頃だった。ずっと同じ部署で働いていたわけではないが、新卒からほぼずっと法人課税一本だった。

 そんな折、数個年上の同僚のひとりであるN君が「今年度いっぱいで辞めて転職するから」と言ってきた(ビットコインの件で苦しんでいた人だ)。職場飲み会の帰りで、飲み直しで別の店に入った時だった。少しばかり仕事で縁のあった会計コンサル内定を得たという。

 「なんで辞めるの?」と聞くと、「昨年課長にはなったけど、どこまでいっても組織歯車で、それだったらまだいいけど……国民のために役に立っているとは思えない。だったら民間の方がいい。自分仕事力は、広く社会のために使いたい」といった答えが返ってきた。「上司と人事には退職の旨を話してある」という。

 私は、そこまで高邁なことを考えるタイプではない。どこか仕事から引いたところがあって、上から60点の成果を求められた時、80を出せる時でもあえて70の成果を出す。残り10の余力は、いざという時のためにとっておく。そういうタイプだった。

 できるなら上の方まで昇進したいとは考えていたが、審議官とか、次長とか、長官とか、そういう地位はむしろ遠慮したかったし、私の学歴だと奇跡が起きても難しい。職務自体は好きだったから、できれば長い間やりたいとは思っていたが。

 そのN君は、私などよりも公僕に向いている。いつも全力だからだ。そういう人だった。今回、自分の力を社会のために役立てたいという想いを聞いたが、嘘偽りはないと感じた。

 数か月後、私は「絶対にここを辞めてやる」と決意することになった。N君の退職が認められなかったからだ。それで結局、N君は内定先を辞退することになった。伝聞での話になるが、N君の内定先には「霞が関事情説明する」という名目での情報共有(という名の転職妨害)が入ったのだという。

 民間の方には事情がわかりにくいと思う。まずは次の規則を読んでほしい。

人事院規則八―一二職員の任免)

(辞職)

第五十一条 任命権者は、職員から書面をもって辞職の申出があったときは、特に支障のない限り、これを承認するものとする。

 公務員の任免というのは、民法上の雇用契約が基底にある。そのうえで、国家公務員法人事院規則により公法上の契約関係構成する。ざっくりいうと、行政事務職の公務員サラリーマンということだ。労基法適用されないからといって、隔絶した存在ではない。現業職公務員だと、よりサラリーマンに近い扱いになる(労働協約締結権があるなど)。

 上の人事院規則は、公務員のみならず民間業界をも拘束する。当規則国家公務員法国会議決から委任を受けているからだ。

 N君の例だと、別の内規により人事院規則第51条が課長補佐以上には厳しく適用されるのに加え、「再就職に関する規制」に該当するおそれがあったのだろう。それゆえ、転職目的としての辞職が認められなかった。

 結局、N君はどうしたのかというと……私が辞める時点では在職していたが……少し述べると、あれから転職活動をしたが失敗に終わったらしい。40代半ばで、国家公務員としての経験しかないN君は転職市場では必然不利になる。

 N君に興味のある会社があったとして、N君からすれば入りたい会社ではなかったという。とはいえ、税務や会計会社を選ぶとまた転職できない可能性がある。かくして、N君は今でも霞が関のどこかで働いている。どうか幸せでいてほしい。

 「こいつらクソだな」と思った。たかだか数年前に1回契約したっきりのコンサルに移るくらい、認めてやってもいいじゃないか。厳密にいうと再就職規制にかかってしまうのかもしれないが、それでもいいだろう。仲間なんだから

 当時は怒りでいっぱいだった。今はとうに収まっているが。所詮は、その程度の仲間意識しか持てない連中の集まりだったのだ――と今では達観している。



思い出⑥ 転職活動転職した後

 繰り返すが、四十前半であれば課長管理職)になってもおかしくはない。平均的には43,44ほどで課長に昇進するイメージがあった。早くミッション遂行しなければならない。

 転職活動を始めることにした。この時、妻はすでに亡くなっていた。子どもふたりいたが、先ほど書いたとおり、霞が関の一人親に子育て不可能であるため実家に預けている。妻が存命だったなら、転職活動自体していなかったかもしれない。

 この時は、リクナビも有名になっていた。転職エージェントネットで探せる時代になっていた。さっそく求人を探していくも、自分に合った仕事は見つかりそうにない。リクルートエージェントにも登録して、毎日少ない自由時間を使って求人を確かめていき、平行して求人応募に最低限必要ドキュメントを作っていった。

 転職活動スタートから三ヶ月ほど経った頃は、こんな状況だった。希望条件には、就業場所入社時期や休業制度や、もっとかい事項もあったが省略する。



【当時の転職活動方針】 ※やしお氏リスペクト

1 どの業界(会社)に応募するか?

 一 コンサル希望

  ア 今の仕事が「説明」「説得」であるため

  イ 専門性を高められる業界がいい

  ウ パワポ職人としての腕も活かしたい

 二 職務内容に拘らない

  ア どんな仕事でもやっていれば好きになる

  イ それよりもどんな人と働けるかが大事

  ウ 嫌な人と一緒にいるストレス想像以上(仏陀も言ってる)

 三 ベンチャーなどリスク高は除く

  ア 突然の内定取り消しや事業悪化可能

  イ カルチャーフィットしない可能性あり

  ウ これまでの企業文化と合っていない

2 職務概要職務経歴書

 一 徴税吏員としての経験を活かす

  ア 相手企業との折衝

  イ 過去判例を読みつつ方針決定

  ウ 最後正論で押し切る

 二 税制改革企画・調整

  ア 上級行政庁が決めたものをかみ砕いて整理する

  イ 全体向けに説明した後、現場レベル立脚した観点で是非を整理

  ウ 上の人間が本番の会議で話しやす資料作り

 三 新税務システム検討や導入支援

  ア コンサル組織内部と密に打ち合わせしつつ完成→検査検収

  ※この箇所は、文字ばかりで窮屈~というエージェントからの指摘あり

   後に、図表を効果的に使ったものに置き換えた

3 会社に求める条件

 一 及第点の実力があれば定時退社できて休日出勤もない

  ア 息子と娘を遊園地などに連れていきたい

  イ 一日にちょっと趣味をやりたい

  ウ この年になるとゆっくりしたいのもある

 二 風通しがいいこと

  ア 息をするように自然議論ができる職場か?

  イ 怒鳴ったり急に泣き出したり、負の感情を吐き出す社員はいいか

  ウ 自分が感じたことを素直に言い合える環境か?

 三 評価基準が明確であること

  ア 前の職場不明確だったので。データによらずに上司が決めるなど。

  イ 低い査定でも納得できるだけの客観性を求む

  ウ 低評価社員をすぐに見捨てたりクビにするのはNG

   ※本当に役に立つ人間勤務評定では判別できない

 四 給料度外視

  ア お金にこだわっても仕事は見つからない

  イ ずっと続けられる好きな仕事にしていきたい

  イ 子がいるので額面700万はほしい。今の年収△200万円までOK



 とまあ、いろいろ考えはしたが……結局、税務コンサルにした。スキルを活かせるうえに、さらに磨くこともできる。そのうえ、応募に必要資格である税理士免許もある。応募要項には「事業会社での税務実務経験5年以上」とか「同業界リーダーシップを発揮された経験3年以上」とか「M&A、組織再編、事業統合事業再生等の案件に対する税務コンサルティング経験」とか、該当していない要件があった。

 だが一方では、「上場企業外資系企業などに対する税務申告書作成業務」など、こちらの十八番ルールを作ったり審査する側)とも言える要件もあった。当てはまるかもしれない。

 こちらの日系大手の税務コンサルを受けたいと転職エージェントに告げたところ、「要件については、体感6割でいいので。ほかにも何社か受けた方がいいですね。増田さんの場合は、最低15社は受けましょう」とアドバイスをもらった。

 言いたいことはわかったが、こういうのは絞るべきだと感じた。一気に15社受けるのではなく、3社を5回に分けるなど、そういうやり方がいいと思った。※よく考えると、転職エージェント転職希望者は利益背反の関係にある。転職エージェントとしては、ほどほど短い期間で離職しそうな会社を勧めるのがメリットからだ。

 かくして、税務コンサルのうち、外資系大手・日系大手・日系準大手の3つにエントリーした。うち2社が書類選考を通過し、一緒に働くであろう仲間との数度の面接を経た後に、幹部社員とも話をさせてもらい、最終的に2社の内定を得た。

 決め手として、一番好感があった会社を選んだ。やはり、一緒に働く仲間――これがマストだった。上の3つでいうと日系準大手になる。

 こちらの会社は、昔仕事でお世話になったことがあった。直接契約を交わしたことはないのだが。とある相談案件を通じて、互いの知見を高めることができた……とこちらは認識していた。その会社は、国税庁を不当課税処分で訴えたことがあったのが気になったが、今さら大した問題ではない。

 次は、どうやって上司転職を伝えるか考える必要がある。まともにやってしまうと、N君の時のように無理筋なことをされる可能性がある。公務員退職にあたっての厳密な許可制再就職規制は、当時の私の役職課長補佐)だとばっちり適用される。※20代とかの若手だと、基準を緩めてもらえるらしい。

 「年度末で退職します」と告げた時の直属の上司の顔を覚えている。諦めと怨嗟が混じったような顔つきだった。一応遺留は受けたものの、上司もわかっていたようで、最後には「これまでお疲れ様。次のところでもうまくやれるように。ただ、辞職が認められたらいいけどな。俺は無条件に認めるけど」と言っていた。後は、人事による退職ヒアリングを残すのみだ。

 思案した結果、退職ヒアリングにおいては、内定を得ていた会社のうち辞退するところを転職先として告げることにした。入社予定の日系準大手は、一応これまでの取引先には当たらないが、関係先に該当すると見做されるおそれがあった。N君の二の舞だけは御免だった。絶対に避けたい。今ここで、今ここで就職しておきたい。絶対に!!

 証拠書類として、第二志望だった外資系大手オファーレターの写しを人事ヒアリングで提出したところ、それから約一週間ほどか、何事もなかったように辞職の許可下りた。そこから、残りの約二ヶ月半の間で引継資料を作り、3月の初め頃には仕事を引き受ける人に業務説明をして、懸念事項の対処方法の素案を示して、最後職場内で気を付けるべきことを述べて……それから数日後、私は職場を跡にした。



 転職成功した。一度下った辞職許可である、春先になって覆されることはない。覆そうにも、4月の時点ですでに民間企業との雇用契約が成立している。どうしようもない。私は管理職ではないからして、そこまで大事にならないはずだ。

 実際、春先になってすぐ、雇用保険健康保険手続き関係で、私の勤め先は元職場に知られることになったろう。それでも、私に元職場から電話がかかってくることはなかった――転職成功したのだ。

 新しくスタートした税務コンサルティングの仕事は、私にピッタリ合っていた。最初の1年間は、向こうの会社でいうところの雑巾がけ(企業の予定納税額の調べ、特定の申告方法の可否の問い合わせ、税制改正の動向調査)に当たる仕事だった。これまでの経験が活かせる、いい仕事出会うことができた。

 定時退社が実現し、給与は少しだけ上がり、休暇日数も増えて、福利厚生も十分だった。何より、一緒に働く仲間だ。自然な話し合いができる。暴言を吐く者や、怒りや悲しみの感情をぶちまける者や、不貞腐れる者もいない。言いたいことを言い合える。

 反対意見に弱い人達じゃなくて、なんというか、「精神的に健康」というか。自分と考えの違う人の反論に耳を傾けることができる。それでいて、自分意見として昇華できる。そんな人達だ。

 いい職場に移ることができた。運がよかった。太陽が昇っている時間に家に帰れるなど、私にとっては夢のひとつだった。夕焼けは近かったものの、まだ青空が残っている部分を見上げると、子どもの頃に読んだ児童作品を思い出した。少し前にも思い出そうとしていたっけ。きっかけは忘れたが。

 タイトルは、『ちいちゃんかげぶんしん』だった。時代背景は、太平洋戦争の末期だ。ネタバレは避けるけれども、ちいちゃんという女の子家族と一緒にやった『かげおくり』という遊びを通して、戦争反対を訴えるものだ。

 かげおくりというのは、地面に映った影法師をしばらく見てから青空に目をやると、網膜に焼き付いた影の残像が空に映ってみえるというものだ。未成年だった頃の私の心にドスンとき作品だった。増田民にも是非おすすめする。

 晴れ晴れとした気分だった。それからマイホームで羽をのばした。なにしろ毎日が定時帰りなのだから子ども実家から引き取るまでの間、家でゴロゴロしたり、趣味に勤しんだり、妻の遺品を整理したり、平穏な日々を過ごした。

 暇な時間を使って、『犬神さんと猫山さん』のBlu-rayディスクを購入して観た。やはり、何も考えずに見られる。1話CM込みで5分なのもいい。最終回は、花火大会だった。今まで出てきたキャラクターがみんな登場して、最後ふたり花火を見上げながら手を繋いだところでエンドだった。

 ネット掲示板を読んだところ、原作漫画(※記念に1巻を購入)の方は、残念ながら打ち切りのような結果だったらしい。作者も若い人だから、いろいろと苦労があったのかもしれない。でも、あの作品面白いと思った人がたくさんいるのだと――作者に知ってもらえたら幸いだ。

 私のようなおじさんが楽しめたのだから若い人だったらもっと楽しめる。面白い作品に違いない。できれば15分枠のアニメだったらよかった。

 たった三ヶ月の間だったが、思い出に残るアニメだった。ありがとうございました。



 ここまで書き終えて、今は自室にあるパソコン机の前で一息ついている。携帯電話の通知を見ようか、それともコーヒーを飲もうか、ボーッとするのもいいかなと、いろいろ考えている。

 税務官僚だった頃に比べると、今は幸せだ。そのうち慣れるとは思っていたが、あの辛かった日々を思い出すと、しみじみ幸せに思えてくる。不思議かな、辛かった日々であればあるほど、思い出す時に幸せな気分になる。なぜだろうか。

 そんな思いに捉われて、ふと携帯電話を拾い上げた私は、デリヘルでも呼ぼうかと思い、アドレス帳を開いた。お気に入りの子脳裏に浮かんでくる。

 ここで思い留まった。そうだ、先日誓ったばかりじゃないか。もう風俗店を利用するのは辞めようと。昔はよくソープに行ったり、デリヘルを呼んだりしていたけれども、もうしない。そういう店は利用しないと決めていた。

 長い日記になった。ゆっくり読んでもらえばいいし、わかりにくいところや、興味のないところは飛ばしてもたぶん理解できる。

 今回、昔のことを振り返ることができてよかった。書いている最中、じんわりとした幸せが込み上げてきた。この幸運感謝したい。



(追伸)

 上で挙げたN君だが、半年前に話をする機会があった。今でも彼は、どうにか転職ができないか模索しているらしかった。裏技を使おうかとも言っていた。さすがにここでは言えないが。

 N君の転職活動成功する未来を祈っている。彼は独身から、私よりは選ぶ会社自由が利くだろう。彼の多幸を願って日記の結びとする。

税務官僚だった頃の思い出 Part2/3


思い出③ ビットコイン

 私の所属していた法人課税部門の話ではあるが、直接関わったわけではない。どちらかというと、もっと上の方の、課税全体の企画や調整・取りまとめを行う部署の話になる。

 当時も、国税庁が掲げるところの「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現」をめざして、日々勉強毎日だった。世の中は変わり続けている。税の勉強に終わりはない。当時の仕事を平たくいうと、税制改正の内容を関係者関係部局にわかやすく伝えて質問相談苦情に答える、といったところか。管理職が近づいた当時は、そんな仕事をしていた。

 40代が近づいても、税の世界は深かった。税理士資格若い時分に取得したが、それでもマニアックな税分野とか、諸外国税制度になると不案内だった。

 そんな折、とある会議最中だった。ある人が、たしか個人課税徴収部門責任者だったかビットコインの話を始めた。納税方法がわからない人や、脱税の疑いがある人が増えており、(内閣府まで通じて)国レベル対応を考えているという。

 ビットコインのことは何となく知っていた。どんな形であれ、収益を得たのであれば納税するのが当たり前である。だが、事情があってできない者や、あえてそうしない者もいる。私の思い違いは、後者が思いのほか多かったということだ。

 国の関係機関は、ビットコインほか暗号資産に関する文書を多数発行している。国税庁もそのひとつだ。それは6,7年前だったか、取り掛かったのはさらにその数年前になるが――上の会議の後で、主に若手職員が中心となって暗号資産の税務上の取扱いに関する文書納税ガイドライン)を起草した。国税庁のページに今でも載っている。

 ガイドラインを作るにあたり、各部からは若手数人(YoungなAdultを含む。40代でもOK!!)が抜擢された。うち1人は私の同僚だった。あの頃、仕事帰りに個室の飲み屋で話をしたのを憶えている。彼は、ビットコイン暗号資産)に対して恨みの感情をいだいていた。

・ただでさえ忙しいのに。ガイドラインの下準備だけでも難しい

・今の部署との並行体制だと過労死する

・国際反社資金源を絶とうと思えば、暗号資産違法化してもよいのでは

・でも、それでは他国との足並みが揃わない。国力にとってデメリットがある

暗号資産がどの国でも一般的存在になれば、俺達のこの仕事は報われるかもしれん

上司評価をくれると言っていたが、貸し借りにすらなっていない感がある

・実は、「優秀な若手を」と言いつつ、優先順位の低い職員を駆り出しているのでは?

・こんなことが続くようなら、転職を考えた方がいいかもしれない

 このような愚痴をもらしていた。この人は、高卒枠で国税庁採用され、若い頃は地方税務署を転々とした。その後、実力を評価されて国税庁現場寄りの部門で働くようになった。叩き上げというやつだ。普通に幹部候補である。このあたりの考え方は、省庁によって違う。※後述。

 私だって彼のように、当時は「よくわからないもの」「社会必要性がないもの」「反社資金源」とされるものを扱う仕事に抜擢されたとしたら、どんな気持ちになっていただろう。憂鬱になっていたかもしれないし、反対にワクワクしていたかもしれない。おそらくはその中間だ。

 ところで、件のガイドラインは相当に練られている。人件費で換算するなら、軽く数千万はかかっている。本来部署でさえ仕事忙殺されているのに、彼らはよく作ったものだと感心した。

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《後述の内容》

中央省庁大卒しか採らない印象があるかもしれないが、高卒採用は私が知る限り全省庁で実施している。省庁によって雰囲気は異なるが。私が若い頃だと、毎年何十人も採用しているところもあれば、実質的高卒者を採用していないところも当然あった。覚えている限りでは、次のような印象だった。

総務省

たくさん採用する。男女比は同じくらいかデータの取りまとめや解釈など、政策の基本になる数字を拾う仕事が多い。実力が認められると政策立案担当できる。地方自治体への幹部待遇での出向も。

国土交通省

たくさん採用する。男性が多い。本庁に採用されても、ダム管理関係など現場作業をするポジションになる可能性があるからだろうか。工事用の図面作成なんかも当然あるだろう。

財務省

ほどほどの数を採用する。高卒枠だと、ほぼ女の子しか採用してなかった。もちろん顔採用だ。たまに業務で寄ることがあったが、当時の先輩が「俺も財務省の子合コンしたい……」と呟いていた。当然ながら、銀行一般職みたいに、大卒採用男性とくっつけるためにやっている。

国税庁

高卒採用はしているが、数はとても少ない。公務員試験には受かっても、税務大学校での勉強についていけずに辞めていく子が多いのが理由だ。代わりに、会計といった専門学校の子を多く採用している。

厚生労働省

たくさん採用する。男女比は半々だ。労働環境が厳しいこともあるのだろう、私が知っている子は、ガタイがいい人ばかりだった。総じて言えることだが、高校3年生の時点で中央省庁面接官の眼鏡にかなうわけだから、指折りの人材だ。特に役職持ちの高卒者を見たら刮目せよ」のイメージは正解だ。

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 かくいう私も、当時はこの仕事を続けるべきか迷っていた。実際、数年後には転職することになるのだが、正直やりがいを感じられなかった。

 実際、あの彼の言うとおりだったと思う。あのガイドラインは、いわゆる『火消し』の仕事に近い。すぐにバブルが弾けてなくなると思われたビットコインが生き残ったことで、脱税者(善悪を問わない)が多く存在することが予想された。事前の対策を打とうにも、そんな余剰人材は配置されていない。

 実際、暗号資産関係脱税者がいたとして、まともに取り締まることができていなかったのではないか? 現金で数千万円を国内口座に出金、みたいな愚か者はすぐに摘発されただろうが、もう少し小さい金額とか、取引所にずっと利益を預けていたとか、そういう人は対応ができていないはずだ。他部門の私ですらわかるほど、それくらい国税庁マンパワーが足りていない。

 加えて、思い出②で説明したストリートレベル行政職員観点もある。海外取引所や、すでに潰れた取引所で売買をしていた場合納税者も行政庁も課税情報証明ができない。そういう面倒かつ費用対効果の低い案件――それでいて該当者が数千人に上るであろう案件は、あえて手をつけないこともある。

 さて、こうした想定外事態が起こった場合、上で説明したように臨時タスクフォースが編成される。今回の火消しチームだと、指揮を取る者が選り抜きであったのは言うまでもないが、ほかのメンバーを見る限りだと、各課イマイチメンバー人柱にしていた感がある。正直、エースは残して温存させているように見て取れた。

 そんな理不尽でも耐えられるほどに組織が魅力的で、職員にとってやりがいのある仕事内容や職場環境を用意できればいいのだが――こういうわけで、近年の若手官僚大量離職問題が起こっている。

 ちょっと路線変更をする。思えば、このあたりの時期は私も病んでいた。過重労働で心が沈んでいた。

 一応マイホームは買っていた。ただ、数年前から妻が病気入院していて、子どもふたり実家にしばらく預けてあった。つまり単身だった。

 かつては、いろいろと堪え切れずにデリバリーヘルスを呼んでいた時期もあるが、穴があったら入りたい気分だ。煉獄さん……。

 その日々では、深夜に誰もいないマイホーム帰宅して、独身時代が懐かしいと思いながらテレビを点けていた。ある時だったか、今時風のアニメが流れた。

♪ わんわんわん猫が好き 夢中で何も見えない

  にゃんにゃんにゃん犬が好き 素直にアイラブユー ♪

 ほぼ終電+徒歩の関係で、自宅に帰る時間は固定だった。ダイニングの食卓の上に、コンビニおにぎり綾鷹を置いてから、大匙1杯の味覇を小鍋に入れて沸騰させ、菜箸で溶き卵を回し入れていた。最後テーブルコショーを振りかける。ネギは買い忘れることが多かった。

 食事の支度ができて、テレビを点けると上のアニメがやっていた。女の子が出てくるやつ。

 サブカルチャーについては、若い頃に少し嗜んだだけの私でもわかった――これは三級品のアニメだ。放送枠を埋めるためにひとまず作られたような、1話につき実質4分間だけの5分もの作品。それが正体だった。

 かわいそうに。作者はどんな想いだったろう。悔しいと思わなかっただろうか。残念ながら、番組製作者にとって優先順位が低いアニメだったのだ。※当時はそう思っていたが、今は違う。

 内容だが、女の子同士が仲良くするようなものだった。はっきりいって中味はない。ただ単に、女子高生が仲良くしているか、仲良くしようとアプローチしているだけの。そういうやつだった。だが、観ている最中に何も考えなくていい。それがいいと思って、つい毎回見てしまっていた。

 別に興味はない。なんとなく見ているだけだ。深夜帯だから、それ以外に選択がなかった。前後時間帯にほかのアニメ放送されることもあったが、観ることはなかった。この齢になると、特に30分枠のアニメは見るのがしんどい子どもと一緒に土日朝のアニメを観るのであれば、まだなんとかなるのだが。

 愚痴が長くなった。この章は仕舞いにする。これ以外にもパワハラ職員とか、やる気のない職員とか、省庁間のいがみ合いとか嫌がらせとか、議員行政との癒着・密着とか、嫌なことはいくつもあったが、本題ではない。

 そういうのが知りたい人は、元キャリア官僚が書いた書籍ブログを探して読んでみるといい。意外とみんな、けっこうぶっちゃけている。生々しい。

 その人達に比べれば、当記事の内容というのは、やはりベジタブルに違いない。冷静に考えて、野菜よりも肉の方がハイパワーだろう。そういうことだ。



思い出④ 政治家転身を間近に見て

 「官僚から政治家になりたい」という想いを抱く人は、一応は存在している。そして、そういう人が政治から求められる場面もある。

 30代に入る頃の話だ。具体的にいつ頃だったか失念したが、自由民主党地方自治を担っているグループが各官庁にチラシを配っていた。要するところ、「官僚の皆さんの中で政治家になってみたい人、手を挙げて。ハーイ、ハーイ!!」と、ここまで軽いノリではないが、かくして官僚から政治家へ……というルート希望する人は一定数いる。

 そういう説明会に参加したことがある。「興味本位でいい。年齢関係なし」といったことがチラシに書いてあったが、会場に同年代はほぼいなかった。

 説明会の流れは月次だった。自民党のそこそこ偉い人が挨拶をして、後は別の人達に交代して政治家への転身ルートの大まかな説明(国政コース地方自治コース)があって、最後簡単グループ討議だった。

 なお、これはずっと昔の話だ。今がどういうシステムかはわからない。

 私がいた席の隣には、一回り年上の国土交通省(の前身)の技官であるIさんがいた。体格は小柄だったが、その割には大きく見えた。頭の回転が速くて、こっちが話しても0.5秒でレスポンスが飛んでくる。

 Iさんとはグループ討議の後で連絡先を交換して、一度だけ飲みに行った。頭の回転だけじゃなく、教養のある話し方だった。人としてのスペックの違いを感じた。

 Iさんが上の説明会に参加した動機は、出世や昇進に関係していた。上に行けないのであれば、いっそ政治世界活躍してみたい――そんなことを話していた。

 Iさんは、東大でも京大でも筑波大でも東工大でもなく、一般的国立大学だった。偏差値でいうと50ちょっと。私と同じくらいの。その大学名では正直、立身出世の見込みはなかった。よくて審議官民間でいうと次長部長ほどか。今はどうかわからないが、当時は学歴が問われる時代だった。国交省でも、上級管理職東大が基本だった。

 Iさんのキャラクターというのは、古い語彙になるが、ザ・自民党といった雰囲気だった。政治的に保守というやつだ。頭の回転が速いというよりは、物事道理がわかるというか。いざという時には清濁併せ吞むことができる。そんな具合だ。

 かくいう私は、政治家ルートは無理だと感じ、その後にあった面接を受けることはなかった。国会議員になるには地盤看板も鞄も足りないし、かといって地方自治体に出向して市町村助役(今でいう副市長)になるのはリスクが高すぎる。もし地場に合わなければどうすればいいのか。どの面を下げて霞が関に帰ればいいのか? いや、というか帰れない。片道切符だ。

 でも、本当に政治家になりたい人であれば、不安に打ち勝ってしまえるのだろう。当時の私は、転職を考えはじめていたけれども、今と違って転職市場は整備されていなかった。インターネットでの転職活動も始まったばかりだ。リクナビ黎明期になる。

 まあ、それらも言い訳に過ぎない。本気で転職したい人だったら、そんな事情関係なく転職エージェント架電していることだろう。心の底では、そこまで転職したいとは思ってなかったのだ。

 その後も、厳しい日々が続いた。職責はどんどん増えていくけれども、やりがいは減っていった。給料も見合っていない。時給換算だと千数百円ほどか。上でいう40才になる頃には、自分がなんのために働いているのかわからなくなった。行政ロボットのようだった。

 ひたすら政策課題に対して向き合い、法律常識に照らして世間でいうところの正解と思われる回答を見つけ出し、複数上司忖度とやらをしながら仕事を回していた。税制を維持していくためのロボットになっていた。

 あと数年以内には、おそらく課長補佐から課長級になる。もっと忙しくなるだろう。子どもを2人育てるなど不可能だ。

 もやもやした気分で深夜に帰宅した時、やはり、あのアニメ――『犬神さんと猫山さん』が流れていた。たった三ヶ月の付き合いだったが、少しばかりの息抜きになった。コンビニおにぎりお茶と、味覇スープを飲みながら、ほとんど何も考えずに観ていた。

 女性同士が仲良くすることに主眼を置いていたのはわかる。メインふたり関係だけでなく、ほかの女性同士の関係性も描いている。

 犬神さんは積極タイプだった。猫山さんのことが大好きだ。ほかの女の子はいざこざがありながらも、最後には仲良しになっていた気がする。

 強いていえば、犬神さんの猫山さんに対するアプローチには、セクシャルハラスメント構成する要素があった。いきなり抱きついたり、薬物を飲み物に混ぜようとしたり、髪型自分好みにさせようとしたり、猫山さんの反応が気に入らないとキレたり、ハラスメントし放題だった。デートDVに通じるものがある。人権という観点からは、現代社会で許容されるべきものではない。

 この日記を書き始めた頃、ニコニコ動画登録して全話パックを購入した。順番に話数を巡ったところ、第9話にこういうやり取りがあった。以下、犬神さんを「犬」とし、猫山さんを「猫」とする。

犬「あの~、今なんて……?」

猫「えっと、だからストパーかけたいなって……」

犬「バッカなんですか猫山さん!」

猫「そこまでいうの犬神さん!?」

犬「だって、素晴らしいその猫っ毛を矯正するとか、そんなのって、そんなのって、コーヒーからコーヒー抜くようなものですよ!?」

猫「わたしアイデンティティなんだと思ってるの!?」

 リアル高校生ならこういう会話をするのかもしれないが、中年の私には厳しい描写だった。若い人向けの作品なのだからと思いつつ、読者が真似をしたら相手が苦しいことになる――と当時は考えていた。こちら以外にも、若い人なりの情動リビドー)が爆発するようなシーンがあったのを思い出す。

 思えば、若い人向けの作品なのだから、少しオーバーなのがちょうどいいのかもしれない。作者が若年だったのもあるだろう。梶原一騎(巨人の星)にしても、雁屋哲(野望の王国)にしても、巻来功士(メタルK)にしても、CLAMP(聖伝)にしても、荒木飛呂彦(バオー来訪者)にしても、板垣恵介(バキシリーズ)にしても、作者が若いと、エログロやスプラッタや、恋愛確執社会価値観との対峙など、青春期ならではのリビドーに溢れている。反対に、作者が齢を取ってくると確執関係が雪解けするような、そんなシーンを描くようになる。『バキ親子ケンカ編』などが顕著だ。

 あの人達が若かりし頃のマンガというのは、基本線として反社会的だ。反社会的といっても、若者にとっての抑圧を打ち破るという意味での反社会性だ。うまく料理できれば、マンガの魅力として存分に活きてくる。あの人達は、若者のそんな感情を搔き立てるのが抜群にうまかった……と、元若者が振り返ってみる。

 追記 Iさんはその後、大成した。少しではあるが本人に馴染みのある地域で、市町村助役として迎え入れられた。その後、国会議員職員団体や地元から応援を受けて市長選立候補し、並み居る解放同盟勢力を圧倒して市長になった。

 あれから調べてはいないが、きっと長い間お勤めになったのだろう。ああいう人がもっと多くなれば、地方もっと活性化するに違いない。



 Part3/3

 https://anond.hatelabo.jp/20230926201303

2023-09-25

anond:20230925084722

まあすべてがマッス宛のメールじゃないんだろうけど、それでもワイが働く環境とは全然違うんだなぁ。

大企業管理職とかやってるの?

2023-09-22

一般社員はイスのひじ掛けなし→管理職以上はイスのひじ掛けあり

ひじ掛けつける金ぐらいあるだろうにバカなのかな弊社

ちっさいプライドのおじさんが考えた仕組みなんだろうな

2023-09-19

ホワイト企業ブラック企業に次ぐ第三の名称がない

給料福利厚生ホワイト人間関係エグい会社を何と評するか?

俺の会社がこの手のタイプ

自身辞める気はゼロ

人間関係のエグさを具体的に示すエピソード会社の評判投稿サイトの内部口コミでは綺麗にスルーされる傾向があるので

(その会社に怒って辞めた人でもエグい、酷い話は客観視点でも書かずに蓋をしたいって潔癖な心理って面白いよね。

例えば

女性器を示すカタカナ3文字冗談めかして口走るような社員が何人もいる」

とかそういう口コミ全然ないもんな。そういう大企業腐るほどあるはずなのに)

あえて俺が弊社を例に以下に具体的な話を書いていくことにする。


弊社は平均年齢40歳従業員10000人、売上8000億円くらいの大企業(あるいはそこの子会社)である

30歳480万円、40歳700万円はどんなグズ無能でも必ず到達するような給料水準をイメージしてもらうといい。ちなみに40歳でも課長なら850万ある。50歳の部長は1200万円だ。

住宅ローン審査は秒で通るし社会的信用が高い会社だと思う。


で、以下が実際に入社しないと知りえないネガティブ情報である




まず新卒入社する1か月前くらいに社内ポータル

4月入社予定のみなさんをご紹介します』

とか言って総務部からのお知らせがくる。

入社予定の内定者の生年月日・出身地学歴趣味・特技などののプロフィール顔写真付きで載っている。

例年、そのお知らせが来ると誰かがそのプロフィールを全部カラー印刷する。

で、フロア人達仕事の手を止めて内定者を肴にやいのやいの盛り上がる。

このときイケメン体育会陽キャのどの属性にも当てはまらないタイプ男性内定者は結構酷いことを言われるハメになる(たとえば「こいつストーカーしそうだなあ笑」とか)。

残念ながら、この品評会でディスられた内定者は、もうその瞬間、入社後にあまり良い会社生活が送れなくなることが確定してしまう。

ちなみに、陽キャ内定者も完全に安心できるというわけでもない。

たとえば、社内でポンコツという悪名が轟いてる社員大学学部趣味部活なんかがドンピシャで被ってたりなんかしたら、その時点で目をつけられる。

ワンダーフォーゲル部来ましたねえ笑これは危ないですねえ笑」とかいう感じに。




で、品評会参加者それから喫煙所とか飲みの場とかで内定者の印象(勝手にこさえた悪い印象)を

「いやあなんかあの子ダメそうっすよ笑。少なくとも俺はダメだと思う笑」

とか他の社員に各々面白おかしく伝えるので、4月1日には『可愛がられる新人』と『被差別扱いを受ける新人』の仕分けが済まされてしまう。





研修終わって配属されたら、被差別新人はもう最初から冷遇される。

一応最低限の本当に最低限の仕事は教えて貰える感じだけど、業務中、前述の意地悪なタイプ社員たちから一挙一動を観察されて、

ちょっとキョドったり電話で変な言い回ししたりしたら、毎日その情報が裏で共有さ「あいつやっぱ変w」となる(基本的にうちの会社って拘束時間無駄に長いけどほどほどにしか忙しくないんだわ)。

で、

こういうカースト関係してくる情報に裏方の若い女社員は過敏だから、その新人サポートする事務仕事とかをキモがって消極的になる。

こうなるともう全部悪循環

「なんか例の人(=新人)、〇〇さんになんかしたらしい笑」

「よくわからないけど、めっちゃ怖がってた笑」

めっちゃフワッとした情報で要注意人物化される。

周りの社員新人となるべく関わらないようにしようとするから新人仕事報連相で誰かにしかけたら周りの空気が張り詰めたり、話しかけられた人がめっちゃ冷たくあしらったりという光景がお定まりになる。

はっきり言ってこうなったら詰み。

周りの評価が初っ端からマイナススタートってハンデ背負ってるに等しい状況なので、

まだ仕事全然からないのも当たり前なキャリア最初期にもかかわらず、「ノーミスしか許されなくなる。

当然新人は人並みにミスする

→でも周りは必要以上に厳しい反応をする

→変なあだ名をつけられるようになる

→下っ端同士のマウント合戦など知る由もないオッサン管理職は周りの評判を真に受けて、オッサン管理職からの評判も悪くなる

こんな感じで、入社1年足らずで新人はいよいよ完全に詰む(まあそれでも給料良いしカレンダー通り休めるから死んだ目で勤め続ける子のほうがむしろ多いんだけどね)。




「心当たりがないのに周りから賤民扱いを受ける」

というこのような理不尽な事例はうちの会社では日常茶飯事だ。

ちなみに俺は毎年春に繰り広げれれるこのマイルドイジメと淘汰を見て見ぬふりをしている。

罪悪感はあるが責められる筋合いはないと思ってる。

そういうカーストに追いやられた新人悪口には加担せず苦笑いを浮かべるまでにする、

挨拶無視しない、

質問とか相談されたら平等に応対する、

という自分なりの倫理を俺は守っているので……。

2023-09-18

田舎49歳シンママです。

大企業管理職彼氏がほしいです

離婚歴ある方がよいです。

背が高くて、頭よくて

優しくて、浮気しなくて一途で、勿論管理職なため高収入だろうかと、

どこで出逢いますか?

出逢っても、付き合い、愛されるには

この過程をどうもってけばよいのですか?

私は高卒フルタイムバイトですが、

から美人で若く見えモテは現役ではあります

田舎企業で母が管理職をやっていた

短大卒のお茶汲みOLからコツコツじわじわと勤め上げて、結果的に大出世と言えるんだろう

子供の頃から帰りが遅くて平日に一緒に夕飯食べた記憶がないから、よくある昭和の激務サラリーマンみたいな働き方だった

まりがけの出張で不在とか、飲み会で不在とか普通によくあって、出張お土産お菓子もらえるのが嬉しかった

あの働き方は父の実家三世代同居だったから多分可能だったと思う

父親は近所の小さな会社事務職員で定時に帰ってきて祖母の作った飯を食って子供無視してテレビ見てゴロゴロしているクズだった。現代ならこどおじと言われるタイプの人だろうと思う。

母本人がその生活をどう考えてたのかは知らないけど、子供には自分の食い扶持は自分で稼げと口を酸っぱく言っていた

結果的に、仕事と家庭の両立って、しかも子持ちって、絶対イヤだよね〜といって姉妹みんな未婚

祖父母には可愛がってもらったけど、実家にも両親にも愛着もないか祖父母法事しかみんな帰省しない

現在居住地死ぬまで定住するつもりでいるから、気の早い1番上の姉は自分が入りたい老人マンションのための貯蓄に余念がないし、私も犬と猫を飼ってるから戸建てか中古マンションを買おうと悩んでる

田舎で女親がしっかり稼いでると娘に大学行かせて安定的で稼げる仕事に就かせたがり、娘は大学で県外に出るとまず戻ってこない

高卒の子は一生地から出ることなく、親と同居で高卒子供産んで出生率上げてる感じ

結果的に母の望んでいた老後は近所に娘が住んで孫を連れて遊びに来てくれて子育てに口を出して…というものだったようだから自身の子もの育て方間違えちゃったねぇ!残念!という気持ち

中流階級は、上からも下から攻撃される損な管理職

 パリ暴動の時も、暴徒がそこらの店を襲撃してた時はふんぞり返ってたマクロンが、お友達パリ市長攻撃された途端に警察出動。

 結局、中流階級意味は、上級国民のための肉盾なのだ

 真の悪は上級国民だけ。

 その守ってる警察も、殆ど中流階級

 リアル肉盾だ。

anond:20230910111310

増田批判が行ってるけどこれ管理職無能じゃない?

出来の悪い中小企業みたい

anond:20230918014047

その昇進は罠だ。

上司は近い将来に、会社乗っ取りを企てていて、

イエスマンのお前を管理職につけておくことで、乗っ取りスムーズに進めようという腹積もりだ。

だが、そのクーデターは失敗し、上司派の一味と誤解されたお前は上司とともに追い出し部屋に送り込まれる。

臭い社内政治に巻き込まれたくなかったら、絶対に昇進は拒否したほうがいい。

昇進したくないことを言うべきか否か。

自分管理職の適性がないと思うので、このまま担当者としてやっていきたい。

一方で上司的には昇進して管理職になって欲しいと思っているようだ。

うちの会社制度的には待遇をあげる、つまり給料を上げるには昇進して管理職になるしかない。

自分としては今の給料でほぼ不満はなく、昇進せずにこのままの給料でも良いと思っている。

ただ、昇進したくないとはっきり言うと角が立つし、やる気が無いヤツだと見なされるのが怖い。

管理職をやる気はないが、担当者として仕事をやる気はある。

そしてずっと昇進せず担当者で居ることで会社的にお荷物と思われるのも怖い。

正々堂々退職勧告されるならまだしも、左遷とか追い出し部屋的な感じで退職に追い込まれるのではないかという恐怖感がある。

そもそも管理職ポストというのは数に限りがあって誰もがなれるわけではないというのが普通だと思う。

必ず管理職になれない人が出るが、その人は会社にとってお荷物なのだろうか。

もし、日本もっと簡単解雇できる社会だったら、昇進して管理職になれなかった人はみんな解雇されてしまうのだろうか。

2023-09-17

anond:20230916114525

部下なしとか言うからややこしい。非ライン管理職のことでしょ?別のところで非管理職にも部下がいるとか暴れてるやついるから、そこ区別しないとぐちゃぐちゃになる。

anond:20230917092643

うちだと担当課長主任相当だな。管理職ではないから当然部下もいない。

2023-09-16

anond:20230916082418

名ばかり管理職って温情措置用の部下なし管理職のことでは?つかそもそも管理職じゃないんだったな

anond:20230916074659

弊一流JTC、課長になっても年収1000万弱で死亡。なお管理職になれるのは同期の1割以下の模様。

2023-09-15

anond:20230915092226

「ワイの中の社会常識」が間違ってる

きちんとJD定義して職掌を分けておのおの自分業務遂行すればよいだけ

そういう風になってないなら管理職相談した方が良い

2023-09-14

管理職は部下よりも実務に詳しくなるべきか

となりの部の部長は「管理職担当者より実務をしってなきゃならん。他の部署への問い合わせは管理職が窓口になって部下におろすべき」とか言ってたんだよね

ウチの部は、管理職よりもその下の係長あたりが実務に一番詳しくて管理職進捗管理や予実管理トラブル対応等を担当してる

マネージャープレイヤーでは役割が違うんだから別に実務に詳しい必要はないと思うんだけどな

スーパープレイヤーが必ずしも良いマネージャーにはならないと思ってる(まあ、スーパープレイヤーになれるほど能力があればマネージャー簡単にこなしそうではあるが)

anond:20230914205049

何度もかまってくれてありがとう

残念ながら仕事評価はいいよ

同期最速で管理職になる程度には

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