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2021-02-08

社会学者が嘘つきである実例 anond:20210203122538

山口一男(シカゴ大学社会学教授) vs 女子大生起業家で、山口一男先生必死擁護していた社会学者が、嘘の説明女子大生起業家ことショーンさんを批判していました。とりあえず見つかった嘘を紹介。

社会学者による嘘の具体例

嘘:山口一男先生は「所得の男女差は差別が一因」と言っていない」

ショーン君さぁ…… anond:20210203122538

うん?差別?突然出てきたが何の話だ。実際に解析結果では「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されている」し、少なくとも引用元では山口先生はそれを差別と呼んでいないぞ。

トラバ君さぁ…… anond:20210204133924

勤続年数と労働時間等で補正(寿退社時短の影響を除外)しても職階の男女格差は残る。これに対して「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されていると考えられる」と山口先生は言った。そして山口先生ショーン君の引用元ではそれを差別と呼んでいない。

指摘の引用元と思われる経済産業研究所 BBLセミナー 女性の活躍推進―男女賃金格差解消の障害は何か?の中身は次の通り。

人的資本(注 教育により蓄積された知識熟練学歴とか)が同じであっても、係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されていると考えられ、これが男女の所得格差の大きな一因となっています。(略)こういった性別と強く相関する企業コース制度は、英米基準では明らかな女性への間接差別制度とみなされますが、わが国の雇用機会均等法改正における間接差別定義には、未だ明示されていません。

山口 2016)24ページ(PDFでは8ページ目)右段 下から5行目の段落から引用社会学増田君が参考文献に挙げている)

重要な業績である大卒か否かより,生まれ男性である女性であるかが,課長以上の管理職になる可能性の大きな決定要因なのである。これが大卒女性であってもその大部分が管理職候補から外される総合職一般職区別などのコース制を通じた企業女性に対する間接差別の結果であると思われる。

山口一男先生発言ざっとまとめ

「A(男女の所得格差)の大きな一因は、B(出世コース男性が優先されるという差がある)から

「B(出世コースで男女に差がある)は、C(差別)の結果」となる。

まり企業差別しているからと山口一男先生は言っている。

社会学者の嘘は勘違いではない

トラバ君さぁ…… (リンク先は上にあり)から別の個所を引用

ショーン山口 男女差別解釈」と解釈ショーンによればエビデンスなし)
が正しい。そらエビデンスもないわ。言ってないんだからこれは元増田でも書いた。はっきり書いた(※2)。なぜトラバ君は読んでいないのか。

山口一男先生男女差別とは言っていないと、社会学増田君は繰り返し説明したと強調しているので、勘違いや打ち間違いではない。(山口 2016)に「女性に対する間接差別」とはっきり書いてあるにも関わらず。

なぜ嘘をついたのか

2つ理由を考えたが、違いそう。社会学増田君、なんで嘘ついたん?

理由1 社会学増田君が「Aの原因はB、Bの原因はC」から「CはAの原因の1つ」という(高校生でもわかる)論理関係理解できなかった

→嘘をつく気はなかった(社会学増田君がかわいそうすぎるので却下

理由2 参考文献の内容が難解だった

参考文献を「差別」でワード検索をかければ、上の引用はすぐ見つかる。その周辺を読めば明らか。

→これが理由なら、ワード検索すらさぼって文献に目を通さないで批判するのが社会学者という実例

嘘をついたら謝るのは小学生でもすること

社会学者はできるのかな?

参考文献

山口 2014) ホワイトカラー正社員管理職割合の男女格差の決定要因 (PDF) 日本労働研究雑誌 No. 648.

2021-02-04

トラバ君さぁ……anond:20210203202530

あたり1(非正規雇用時短とおおまかにみなせば)

これもはずれ。山口先生論文中では触れられているんだが、データ非正規雇用を含めると労働時間の男女格差への影響が消滅する。これは非正規雇用の男女間では労働時間に差がないから(そして非正規雇用者ってのはかなり多いので)。※1

さらに言えば雇用形態労働時間制御しても男女の所得格差は残る。

※1:論文中で触れられている厚労省(2002)のデータでは男女格差に主に影響する要素は勤続年数と職階しか正規非正規混合のデータなので、これら2つのファクターが男女差なのか非正規vs正規格差なのかわからない。そこで山口先生正規非正規峻別できるデータを用いて解析を行った。

山口 男女差別解釈ショーンによればエビデンスなし)

勤続年数と労働時間等で補正(寿退社時短の影響を除外)しても職階の男女格差は残る。これに対して「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されていると考えられる」と山口先生は言った。そして山口先生ショーン君の引用元ではそれを差別と呼んでいない。

ショーン山口 男女差別解釈」と解釈ショーンによればエビデンスなし)

が正しい。そらエビデンスもないわ。言ってないんだから

これは元増田でも書いた。はっきり書いた(※2)。なぜトラバ君は読んでいないのか。

※2:元増田より引用

うん?差別?突然出てきたが何の話だ。実際に解析結果では「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されている」し、少なくとも引用元では山口先生はそれを差別と呼んでいないぞ。

山口先生がただ結果を述べているだけなのを「男女差別があるのだという解釈」ということにして信頼を毀損しようとする。

やりますねえ!


ショーン 女性が昇進を断る、管理職候補女性寿退社女性の昇進意欲が低いエビデンスあり)

女性の昇進意欲が低いエビデンス”は“女性の昇進意欲が男女の賃金格差の要因であるエビデンス”とは異なる。“女性身長が低いエビデンス”出して賃金格差女性身長が低いせいとか言い出したら馬鹿でしょ?

このことは元増田でも書いた(※3)。それとショーン君の出さなかったエビデンスも代わりに出して、昇進意欲では男女の昇進格差説明できないことも書いた(※4)。

※3:元増田より引用

それに女は昇進意欲が小さいんじゃい!と連呼されてもさ、それが職階分布の男女差をどれくらい説明できるのかなんも言ってないじゃん?

いやはややっぱりすり替えうまい。女は昇進意欲が小さいというエビデンスを、それによって職階分布の男女差ひいては男女の賃金格差が生じているというエビデンスに誤認させてる。

※4:元増田より引用

※3:たしか昇進・労働意欲の影響を調べた解析もあった気がする。あ、これだ馬&乾(2016)。これだと係長への昇進は意欲で一部説明可能だが課長以上はできないって結果。ちなみにこの調査では、管理職割合については属性格差(人的資本の男女差)より評価格差(人的資本評価における男女格差。例えば同じ人的資本を持つ男女では男性の方がより評価されるなど)の影響の方が大きく、男女の職階差は差別的扱いに由来するもの結論付けている。馬ら(2017)でも昇進意欲の影響を見てるがこちらはもっと説明力が少ない。



低い昇進意欲のエビデンス女性の昇進率を下げているなら、「所得格差女性が昇進を望まない結果」はあり得る話。話はかみあっている。これを

“低い昇進意欲のエビデンス”は“低い昇進意欲が女性の昇進率を下げているエビデンス”足りえないのは元増田でも↑でも書いた通り。

“話はかみあっている。”も意味が分からない。「所得格差女性が昇進を望まない結果」と「ショーン (所得格差は)女性が辞めたり時短にしたから」がどう噛み合うんだ。

ここからショーン君は鮮やかな論点ずらしを見せる。「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」という自分の発端のツイートとそれへの指摘は無視して、別の話を始める。

誤読する増田君にはなんといっていいやら。

昇進意欲≠寿退社時短。「寿退社時短格差の原因」と言って否定されたら「昇進意欲が格差の原因」と言い出すのがすり替え以外の何なのか。

しろトラバ君はどういう読解をしたんだ。「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」と「所得格差女性が昇進を望まない結果」を同じ話だと読んだの?

あとは推して知るべしで、時間無駄から読んでない。

かに、読んでないのは分かった。

こんな文章の読めない社会学者みたいなのしフォローしてもらえないって、山口先生かわいそうすぎる。

元増田にはっきり書いたことを、文章の読めないトラバ君に再度解説してる僕も憐れんでください。

というわけで、ひどいのはお前だ、増田。ここまで読んだ時間を返せ。

はっきり書いたことも読み逃してるから、大して時間かけてないんじゃない?

ま、でも最初の部分は参考文献へのアクセス不備が影響してるかもしれないから謝っとくよ。一応ね。

2021-02-03

ショーン君さぁ……

とある増田経由でこのtogetterまとめにたどり着いたが。これはひどい

山口一男(シカゴ大学社会学教授) vs 女子大生起業家 https://togetter.com/li/1659464

本来最初の2ツイートで終わった話。

山口先生の解析では山口(2008)で“男女の所得格差男性に比べ女性非正規雇用が多いことが一因ではあるが、より大きな原因は正規雇用者中の男女格差で、特に女性管理職昇進率が男性に比べ著しく低いことが要因だ”ということが示され、さら山口(2014ab)で勤続年数・就業時間・年齢・学歴職場の種類だけでは男女の管理職割合/所得格差説明しきれない(これらの項目が全て同じだったとしてもまだ大きな男女格差が残る)ことが示された(※1,2)。

まりショーン君の「山口一男氏を始めとして、多くの研究から所得の男女格差女性が辞めたり時短にした結果によって生じているもので、そうしなければ女性所得男性並みであることが分かっておりますので、女性も自信をもって主たる家計支持者になって大丈夫ですよ。」は間違い。

しろ何で山口先生名前出したん?たぶん読んでないでしょ君。それで本人から訂正されるって一番恥ずかしいやつぅ。

……とまあ本来はここで終わり。あるいは、少し後退して「賃金の男女格差の要因の一部には女性が辞めたり時短にすることが含まれうる」と主張を弱めるか。はたまた「貴方論文/解析は間違っている」と文献を挙げるか自分研究結果を出すか。

しかショーン君は別の道を選んだ。

※1:就業時間管理職割合関係因果が両方向(長く労働する社員管理職になりやすい/管理職になると労働時間が長くなる)だが、前者だけを考慮している。そのため、就業時間の実際の説明力は解析結果よりもっと弱い。

※2:平均の就業時間ではなく、就業時間区分に分けてその割合で解析している。理由としては平均値だとあまり男女差は無いが、区分分けすると“長時間労働者”区分割合で男女差が大きくなるため。平均差より区分分けして解析した方が労働時間説明力が高くなる。山口(2014a)では具体的に述べてはいないが山口(2014b)では週当たり平均労働時間の男女差は約4時間だが区分分けすると労働時間50時間以上の区分女性割合男性3分の1になる。

恐ろしく速い論点ずらし。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

ここからショーン君は鮮やかな論点ずらしを見せる。「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」という自分の発端のツイートとそれへの指摘は無視して、別の話を始める。

まあショーン君も実際に解析結果見て「あ、ヤベ」って思ったんだろうなあ。他の人の研究でも女の時短とか離職は数あるファクターの一つに過ぎないし。

『「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」ではありませんよ。要素の一つにすぎません』に反論しようがない。

でも凄いよショーン君は。まるで最初からそう言ってたみたいに論点ずらすんだもん。ネット論客かくあるべし、みたいな?尊敬はしないけど。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

まずファクト確認として、

1) 日本でも同じ勤続年数・職位・職階であれば所得の男女差はない

2) 日本所得の男女差はa.勤続年数・職位・職階分布の違いとb.職種分布の違いで説明できる

というのが基本かと思います

うんうん。まあもう少し言えば補正後も男女差は残るし、職階分布の男女差の説明変数の一つが勤続年数なんだけど、まあ細かいことはいいんだよ。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生と私が違っているのはそのファクト解釈です。山口先生は例えば《意思決定ラインの登用には男性が優先されていると考えられ》とここに男女差別があるのだという解釈になっています。ですが、この解釈には直接的なエビデンスがありません。

うん?差別?突然出てきたが何の話だ。実際に解析結果では「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されている」し、少なくとも引用元では山口先生はそれを差別と呼んでいないぞ。

事務職コースみたいな、女性が多く(というか実質女性向け職)かつ賃金昇給が低く抑えられている企業コース制度のことは間接差別だと言ってるけど。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

2020年管理職30%目標など企業努力しており、その中で問題になってくるのが「女性に昇進を打診しても断られる」「管理職候補だった女性寿退社してしまう」という問題です。女性の昇進意欲については山口先生の間接的データ解釈とは別に直接的エビデンス存在します。

うぅん!?“昇進意欲”なるもの唐突に出てきた。え?女の時短や離職で賃金格差が生じてるんじゃなかったの?

しれっと別の話始めないでよショーン君。たぶん山口先生も混乱したでよ。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

例えば、『多様な選択可能にする学びに関する調査報告書』(gender.go.jp/research/kenky…)では女性の昇進意欲は男性のそれの半分です。パーソルの調査rc.persol-group.co.jp/research/activ…)でも同様の結果で、日本女性アジアの中でも管理職昇進意欲が最低で、男女のオッズ比も最も大きい。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

女性に昇進を打診したのに断られる」という企業困惑は実際そうでしょう。引用から図表を持ってくるとこのようになります

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

この問題日本に限った話ではなく、例えばスーザン・ピンカーが「なぜ女は昇進を拒むのか」(hanmoto.com/bd/isbn/978415…)という本を書いていたりしますが、この本の主張はともあれ多かれ少なかれ「女性に昇進を断られる」という問題現実的な話ではあります

いやしれっと進めないでよね。それに女は昇進意欲が小さいんじゃい!と連呼されてもさ、それが職階分布の男女差をどれくらい説明できるのかなんも言ってないじゃん?(※3)

いやはややっぱりすり替えうまい。女は昇進意欲が小さいというエビデンスを、それによって職階分布の男女差ひいては男女の賃金格差が生じているというエビデンスに誤認させてる。

山口先生がただ結果を述べているだけなのを「男女差別があるのだという解釈」ということにして信頼を毀損しようとする。

やりますねえ!

※3:たしか昇進・労働意欲の影響を調べた解析もあった気がする。あ、これだ馬&乾(2016)。これだと係長への昇進は意欲で一部説明可能だが課長以上はできないって結果。ちなみにこの調査では、管理職割合については属性格差(人的資本の男女差)より評価格差(人的資本評価における男女格差。例えば同じ人的資本を持つ男女では男性の方がより評価されるなど)の影響の方が大きく、男女の職階差は差別的扱いに由来するもの結論付けている。馬ら(2017)でも昇進意欲の影響を見てるがこちらはもっと説明力が少ない。

アクロバティック!

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

次に、寿退社の話です。スローター仕事と家庭は両立できない?」とその種になっているコラム"Why Women Still Can’t Have It All"(theatlantic.com/magazine/archi…)やサンドバーグ「Lean In」では夫選びの重要性が説かれます。妻の出世に協力的な夫でないと出世は難しいと言う話です。

こらまたアクロバティックな方向転換。なぜに夫選びの話に?

43歳でFacebookCOO(その前はGoogle、さらにその前は米財務省首席佐官、その前はetc.)のスーパーウーマンシェリル・サンドバーグが「女のリーダーなすぎ!女だからって仕事辞めなくていいよ!子育て仕事も両立できるし、バリバリ働けばキャリアだって男に負けない!頑張れ頑張れできるできる!!」と抜かすLean In (悪意的要約)と、それに「いや無理だし」と返しているアン・マリー・スローターを同じ意図引用するってどういう脳みそだ。ほんとに読んだん?

夫選びに限定したって、サンドバーグは「理解のある夫くんが居れば無問題」、スローターは「夫は重要だけど、それだけじゃ無理」と言っている。

ちなみにショーン君の引用しているアン・マリー・スローターの文は日本語訳があるので置いとくよ。→https://courrier.jp/news/archives/77602/

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最近共働き志向の中では「出世に伴う転勤・引っ越しについてくる配偶者か否か」という問題で表出しやすくなっています先生研究者ですからポストを得るのに引っ越し必要であり、現実的引っ越しについてくる配偶者か別居を選ぶかしか選択肢がないのはご存じでしょう。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

ただし、引っ越しについてくる夫を選ぶ女性が極めて少ないのは、中野円佳「育休世代ジレンマ」(kobunsha.com/shelf/book/isb…)4章2「なぜ夫選びに失敗するのか?」や、

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

あるいは有名どころで上野千鶴子インタビュー(toyokeizai.net/articles/-/224…)にもそれは表れています他人白河桃子『「専業主夫」になりたい男たち』も同じ旨が書かれます

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

女性結婚相手選びで所得を重視するのは婚活産業少子化関連の調査から明瞭で、言ってしまえば女性自分出世邪魔になる夫を選んでしまうのですが、ここを変えようとしてもプライバシーへの干渉になるので、現実問題としてはここが非常に大きなボトルネックになっています

まだまだ続くよ夫選びの話。ええい印象論はいい。エビデンスを出せエビデンスを。

って言うか最初に言ってた寿退社の話はどうなった。転勤・引っ越し寿退社に何の関係があるんじゃ。

ちなみに山口(2014a)は制約は多いながらも「既婚および子供の有る女性/男性は、そうでない場合より昇進し難い/易い」という解析結果をだしている。あとさっき引用した馬&乾(2016)では結婚女性の昇進に影響なし、男性プラス

しか解釈は容易ではない(※4)。「夫が足引っ張るせいで妻が出世できない」のエビデンスには全く足りない。

あとこのツイートからわかるのはショーン君の「女が悪いフィルター」の強さかな

出世邪魔になる夫」の問題じゃなくて『「出世邪魔になる夫」を選ぶ女』の問題って言うんだぜ。賭けてもいいが、ショーン君ならDV被害DV男を選ぶ女の問題って言ってくれるはず。

※4:パターン単純化しても↓である

①/② 結婚男性/女性(の昇進)にプラス/マイナス効果を生じる

③/④ 独身男性/女性(の昇進)にマイナス/プラス効果を生じる

⑤/⑥ 昇進が男性/女性結婚プラス/マイナス効果を生じる

⑦/⑧ 結婚男性/女性(の昇進)に影響がない

①~⑥は全部同時に成立しうるし、①③⑤は⑦と、②④⑥は⑧と、⑦は⑧と排他である

さらプラス/マイナスが具体的に何によってもたらされるかも考えねばならない。超複雑!

後方宙返り3回ひねり

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最後専門職の話。これは、実は「ジェンダーギャップ指数が良好な国ほど女性STEM系進学率が低くなる」現象があり、Gender-Equality Paradoxという名前他国でも問題提起されています(eprints.leedsbeckett.ac.uk/id/eprint/4753…)。

問題提起?されたなあ確かに。その論文Stoet&Geary (2018)の信頼性についてだがね。

発端はこの論文に興味を持った他の研究者がデータから結果の再現を試みるも失敗したこと。よく見たらデータ自体も合わない(例えばポーランド女性STEM学位取得率は43%だが、論文中では27%くらいになってる)ことが判明。著者らに問い合わせたんだ。

すると――聞いて驚け!――この論文の著者らはMethodsにも書いていない、非公開の独自計算方法を用いて数値を算出していたのだと。

でまあ指摘を受けた著者は論文の大幅な――元論文の1割以上、1,113語にも及ぶ――修正をしている(Stoet&Geary, 2020)。

その訂正の多さもさることながら、元論文では言い切っていたところを「傾向(propensity)」という弱い表現差し替えてる。つまり非公開の手法データいじって主張を誇張してたわけだ元論文は。

ぶっちゃけ個人的にはアウトもアウトな話だと思うんだけど、皆さんどう思う?

さらにそれを指摘した学者らの出したRichardson et al. (2020)では、国の数や男女平等指標等が変わるだけで男女平等STEM分野の男女格差の相関は消えることが示された(=Stoet&Geary (2018)に再現性なし)。Richardsonら曰く「複数指標手法を試して結果の一貫性確認すべき。自説に合う結果が出たやつだけ使うのはダメ」とのこと。

おっと、引用元解説を長々しすぎた。Gender-Equality Paradox云々は置いといて、ショーン君が言いたいことは分かるよ。「女の選好のせい。女が悪い」でしょう?

良い手だが、それは結局ファクターの一つを提示したに過ぎない。それの説明力や、それがどの程度社会的形成されたものであるのかが重要だ。

ちなみに山口先生の解析では、男女の専攻の選好は理工学部を除き、男女の職業分を説明しない。その理工学部にしても最大推定で約50%しか男女の職業分離を減少させない(※5)。

勘違いしないでほしいが、男女の選好の違いは男女のSTEM分野ないしより広い範囲職業選択において重要ファクター一つであることは間違いない。

論点はそれがどれくらい生物学的(対処不能)でどれくらい社会的(対処可能)であるかということだ。極端な主張の人達――100%生物学的 or 100%社会的――もいるがね。

※5:

男女の大学の選好の違いの多くは、男女の職業分離を説明しないが、例外理工学部女性の増大で、もし理工学部女性割合男性と同等になり、かつ彼女たちの職業分布男性理工学部卒の職業分布と同じになるという2条件が満たされるなら、タイプ1型(※6)の専門職割合の男女格差が最大の推定でほぼ半減すると期待できる。

(山口,2016より引用)

※6: タイプ2専門職教育・養育、医療健康看護社会福祉分野の専門職から医師歯科医師大学教授(教員)を除いたもの

タイプ1専門職医師歯科医師大学教授(教員)およびタイプ2に含まれない専門職

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生問題提起に対して

1) 元々出世意欲が低く打診しても断られる

2) 夫選びの指向寿退社が多くなる

3) 進学段階でSTEM専門職パスを選ばない

という問題があり、ここに手を入れたくても女性自由意志に反したり、プライベート干渉する必要あり難しくなるのです。

まるで“山口先生が知らない問題であるかのような口ぶりだが、2)と3)は山口先生の解析で男女の賃金格差の主因足りえないことが示されている(個別でも組み合わせても)。山口先生研究で(たぶん)扱っていない1)についても要因の一つたり得るがエビデンスは少ない。

1) → 出世意欲の男女差では賃金/管理職割合格差説明しきれない(調査も少ない)。

2) → 勤続年数が同じ(寿退社しない)でも格差は残る。また夫選びは勤続年数に影響を与えるファクターたり得るが、勤続年数そのもの

anond:20210203104605

あなた必要なのはエクセルワード

まずは

5000件が

5000件/日

なのか

5000件/週

なのか

わかりやすく分類

で、問い合わせに対する回答の方向性、そこにある方言言語多様性など 

 

つぎにサポセンの人数 一人あたりの回答件数

 

最後に増員計画必要コスト

それらをまとめて、報告 値上げ交渉

 

ユーザ数が5-6倍になっているのに、あまりにも報告が遅いまにあうわけないだろ、その人数で

とおもっているけど

サポセンが間に合うという以上 そうですかとしかいえない

 

で、コスト管理コストが増えて10倍の請求書がこないとおかしいんだけど

まずは数字をくれ

 

それをもって、営業が、官庁大手交渉に行く

というか、数千分の1のコストでやっている今がおかしいのはわかっている

いちおう全国規模になって、世界展開といっているのに

いつまで村の金額なのか見ていて

コストダウンつまり、村にもどれ 世界に出るな

というご意見は貴重だが、それなら係長になればよい

2021-01-17

係長「周りが働いてるから残業しろ

私「昨日は倉庫の整理で疲れたので定時で帰りました」

係長「周りが働いてるのに残業しないのはよくないよ」

私「気をつけます。今週末は家族の予定があるので有給取りますけど」

係長「前から決まってた予定なら仕方ないね

 まあ家族の予定なんてなかったんですけどね。定時帰宅有給取得も咎められる謂れはないのです。周りの印象に気をつけながら程々に快適な暮らしをさせてもらいますよー

2020-11-22

職場での一コマ

「Y係長相談があるんですけど」「ん」すみません、ここではちょっと」「じゃああっち行こうか」

「…で、どうしたの?」「えっと、私、Y係長に教えてほしいことがあって…」「うん」

「私実は、〇〇したことないんです」「え、一度も?」「ハイ」「それは、まずいな」

「アハ、まずいですよね。だから、あの、私に教えてくれませんか、やり方」「俺が?まあいいけど…めんどくせぇな~」

「そんなこと言わないでくださいよ…Y係長なら上手そうだし、優しくしてくれると思って。私、Y係長から教わりたい。お願いします」

しょうがねえなぁ。教えてやっか」

ありがとうございます!よかったぁ」「で、いつにする?」「できれば今週金曜の仕事終わりとかいかがですか。ノー残業デーだし」

ちょっとまって、手帳確認する…もしかしたら、出張で戻りが夕方過ぎるかもしれないけど、いい?」

「(ってことは絶対過ぎるな)大丈夫です。本当は大丈夫じゃないけど」「え?」「いや、なんでもないです。仕事やって待ってます

「悪いね場所どうする?」「んー、考えてなかったですけど、いい場所知ってますか?」

「わかんねえな、最近行ってないから」「ウラビジネスホテルはいかがですか」「ああ、そうだね。近いし」

「予約しときますごはんってどうしますか」「じゃあ、最初にメシ食ってからにしよう。増田さん、車ないでしょ。俺送っていくから。メシ何食べたい?」

ラーメン以外なら」「前、ラーメン食ってトイレ駆け込んでたよね笑」「いや、あれは、違うんです…」

「笑。金曜ね…(手帳メモ)」「あの、何か持っていくものってあるんですか」「大丈夫」「分かりました。当日は、ご指導のほどよろしくお願いします」

できるかなぁ、増田さんに笑」「できます。たぶん」

2020-11-10

電話「プルプルぅ!」新入社員「あわわ!」ワイ「ひぇ~!」課長「ひぎっ!」社長「あたふた!」

電話「ぷつ・・・」シーン

新入社員「怖かったよぅ・・・」

ワイ「ふえぇ~・・・」(ジョロジョロ)

課長「ひぐっ、ぐすっ・・・」ポロポロ

係長「・・・・・・」(椅子が倒れて頭を強打)

社長「みんなだいじょーぶ・・・?(机の下から顔を出す」

電話「プルルッ!!!」

みんな「「「びぇ~~~!?」」」(部屋の隅にみんなで逃げる)

2020-10-22

自分はてブでのふるまいって、駅でぶつぶつ言っているおじさんと

あんまり変わらないと思った。まあ、厳密には駅じゃなくて、電車だったんだけど。

以下、独り言

今朝のできごと

ここのところはいつも時差出勤で、9時半くらいの電車に乗れば十分間に合う生活が続いていた。

その気楽さが雰囲気に出ていたのか、席がちらほら埋まった電車の中をふらふら歩いているとき、突然、座っていたおじいさんがなんや、お前はこんな時間に遊んでいるんか」と発話した。

ちょうど空いている席がその人の前の席しかなかったので、どうしようかと思ったが、(まあ、架空の人に話かけているかもしれないし。仮にこっちに話しかけているとしてもどうでもいいしな )と無視して、座ることにした。

座ったあとも、おじいさんのお話は続いていて、「これから遊びに行くんか。こんな時間電車乗ってからに。どうなってるんや。ちゃんと働かなあかんぞ。わしの息子やったらどついてるぞ」等と話していた、一人で。

(いや、スーツ着てる奴に対して、遊びに行くと思うわけないし、やっぱ架空の人と会話しているのかな。というか、ご自慢の息子さんは結構暴力的なのかな。なんにせよ、ヤベー奴だな)とは思ったが、どうでもよかった。

なぜなら、出社したら課長協議をするべき事項が二つほどあって、どんなロジック・順序で話を展開するか頭の中で復習しつつ、課長がどんなことを気にしそうか、それに対して係長がどんな頓珍漢な返しをしそうか、さらにそれをどうフォローしようか、考えを巡らせていたからだ。

昨日、日付が変わる前まで資料を作っていて、でもまだ山場は終わっていなくて、仕事で頭がいっぱいだったのだ。

おじいさんは、飽きることなく話を続けているが、言っていることはループしていた。

課長協議シミュレーションが大体終わったので、僕はスマホ株式市場を眺めていた。

どうやら、eSIM関係日本テレホンが急騰しているらしい。さくっと買って、後場が始まる12時半には上がっていようと上がっていまいと売るか、と考えた。

まだ、おじいさんの話は続いていおり、ホームレスのような匂いも漂っていたが、特に気にはならなかった。

おじいさんはあらゆる人に無視されており、 近くに大学生くらいの女性の二人組がいて、至極なごやかに楽しそうに会話していた。

(というか、さっきのは、もしかして、僕がこのおじいさんの息子だったら、教育意図で殴っている、っていう意味だったのか?)とふと思ったが、まあ、どうでもよかった。

スーツを着て遊びに行くわけがないし、時差出勤を理解できなくても、出張帰りとかいくらでも可能性があるのに、それがわからない、年だけとった世間知らず を哀れに思った。

それに、どうせ、あと五分で目的駅に着くのだ。本質的自分人生には関係がない人だった。

トンネルを抜けて、目的駅に着いたので席を立ったら、「〇〇駅か」とおじいさんが発話した。

マジで僕に話しかけてたのか)と少しおじいさんに興味がわいたが、面倒くさいという気持ちが勝ち、背格好等を観察することもなく、さっさと降りた。

このおじいさんの言動自分はてブでやっていることとは何が同じなのか

課長協議の一つは無事に終わり、もう一つは課長に急用が入ったため流れた。

21時くらいまで残業して、帰り道、まあまあ仕事が上手くいったな、と思い返しているときに、ふと今朝の出来事意味を考えた。

あのおじいさんは、なぜ突然通りすがりアラサーおっさん説教をはじめ、全く聞いてももらえなかったのに、それを延々と続けたのか。

一つは、自分常識に照らして不道徳な行いを目にしたと感じ、それが気に入らなかったから

もう一つは、自分は知性に優れ、適切なアドバイスができる人間であると認められたい、という承認欲求があるから

さらには、そもそも鬱屈したものを抱えており、それを解消する話相手もいないから

大体こんなところだろうか。

こういった動機で、求められてもいないのに無関係な人に話しかけ、誰も聞いていないのに、それをやめない。

なんか、最近ニュースに対する僕のはてブブコメもそんなに違わないなと思った。

過剰でずれた正義感と知性を見せびらかしたいという自己顕示欲求、さらには承認欲求

誰かを馬鹿にしたい(=自分がその人より優れた存在であると思いたい)といマウンティング欲。

それだけではないにせよ、絶対そういうものが混じりこんでいるよな、と思った。

ちょっと距離を取った方がいいように感じた。

ついでにまとめサイトでのイキりも思い出した

一週間前くらい前、「進撃の巨人最近また面白さを盛り返している」という趣旨スレのまとめをみて、そのまとめサイトコメ欄も絶賛一色だったので、なんか違和感を感じ、異論を唱えた。

「作者はなにがしたいのか、もうファンタジーでもなんでもなくて、迷走しているだけじゃないかテーマもクソもない」という趣旨のことを書いたら、レスがついて、面白さを熱く語ったあげく、「その面白さに感じるところがなく、そもそもテーマがどうとか気にする奴はお呼びじゃない」という言われた。

で、そこでふと醒めて、(まあ、確かにそもそもアンチスレではなく、面白さを語り合うスレだし、そのまとめだし、自分場違いなだけだったな)と反省した。

なんでもかんでも一言モノ申すマンになってるの、自分でもおかしいと感じた。

ちょっと前にツイッターで見かけたTwitterかいう全員が低い方向へ流されていくどうしようもない川。」というツイートを思い出した。

少し、いろいろと過剰だよな、と思った。

そんなことを考えていると、家の最寄り駅についたので、ココイチによって晩御飯を食べることにした。

いつもの習慣でなにか漫画を読もうとすると、『進撃の巨人』が目に入ったので、それにしようかと思ったが、今はまだ余計なもの自分の中に残っているように思われたので、またにすることにした。

いつか、心が落ち着いたときに読み返せばいいし、そのときまとめサイトでのやりとりを思い出してもいいし、思い出さなくてもいい。

どちらでもいい、と思った。

追記

やたらと強調を入れたのは、長文を読んでもらえるとは思ってないから、そこだけ読めばほぼ趣旨はわかるようにしたつもり。

なんにせよ、僕がやばい奴には違いないから、まあ、どうでもいい話なんだけども。

2020-10-20

新人モンスターT 顔合わせ

新人モンスターTの教育係のスパルタS係長の転勤により、

私が新人モンスターTの教育係を引き継ぐことになった。

新人モンスターTは現状の会社待遇に満足しないで転職活動して

既に内定をもらっていた。

しかし、転職を止めたのはS係長だった。その理由とは・・・

S「Tが退職すると、何が原因であろうと課長の経歴にキズが付くんだよね・・・

  課長は将来の社長候補の有力者のうちの1人でしょ。そんなことで、

 マイナスをつけるわけにはいかないんだよ。」

なんと引き留めた理由は、課長のためだったのだ。

一時的に、Tは転職せず、せっかくもらった内定を蹴るカタチになった。

Tは転職していれば給料待遇も変わっていたのに、

こっちに残留したんだから、ありがたく思えくらいの気持ち

いたのかもしれない。このときは気が付かなかったが、あとで恨みに

変わっていくのであった。

飲み会の予約をしました」というメールがS係長の補佐をしていたHさんから来て、

私と新人モンスターTとHさんで顔合わせがてらに飲み会に行く。

上司Mさん体調不良のため欠席だった。

私はHさんと同期の女性と一緒に仕事をしていたことがあって、

Hさんは仕事もできるし、気遣いもできると聞いていたので安心していた。

挨拶してTと話してみるが、それほど変な感じはなかった。

ただ、色白でひょろっとしており、坊主にした髪の毛が伸びても髪を切りに

行っていないような髪型をしており、社会人というより学生ひきこもり・・・

そう5年くらい引きこもっている人が初めて外にでて人と話した時のようだった。

Hさんは姉御肌というか、しっかりしており、さばさばとした女性

誰とでも話しやすい感じだった。Tくんがトイレに行ったときに、

話の流れで、Hさんから彼女いるんですか?

って聞かれたので、結婚しているというと、いろいろ聞いてきたので、

「そっちこそ彼氏いるの?」って話を振ると

H「いませんよー(ウソ)」

と分かりやすうそをつくHさん。

私「Hさんの同期の〇さんから聞いているよ」

H「えーそんなことまで話しているんですか~」

私「ああ、聞いていないことにすればよかったかな?」

とか話していると、Tくんがトイレから帰ってきて

違う話題になった。

飲み会が終わり帰り道はHさんとは違う路線で、

私とTくんが途中まで一緒だったので、なにげに

私「Tくんは彼女かいるの?」

ときくと

T「います。」

自信をもって答えた。ウソだろ。イケメンでもないし。

話もうまくない。学生の時からの付き合いだったらあり得るか・・・・・。

完全に妄想というか、ウソなのだが、当時はそれを知る由もなく

なにかもやもやとしたものを抱えたまま、

明日から新し体制仕事が始まるのでした。

T君によるドタバタ劇がはじまる・・・

(続く)

2020-10-19

性的消費されない女性キャラとは何だろう

フェミがいつも言っている「アニメでは男性視聴者から性的消費されるような女性キャラしか出てこない」というのを聞いて、では男性視聴者から性的消費の対象とされない女性キャラとは何かを考えてみた。

1.容姿がブス

2.胸も小さい

3.性格がとても悪く男性ウケが悪い

ちびまる子ちゃんに出てくる前田さんや、かりあげくんに出てくる太っちょの女性係長が真っ先に思い浮かんだ。

これらのキャラ主人公にした物語って、作るのが結構難しいよね。

2020-09-28

anond:20200928225600

男だったらどんなに無能でも、入社してすぐに課長係長ポジションにつく。

冒頭から純度100%妄想にかまうな

女の転職生き方世渡り術にかかってる

男だったらどんなに無能でも、入社してすぐに課長係長ポジションにつく。女は仕事を大量に押し付けられ、誤字脱字などのミスを一切せずに3年やりきってはじめて昇進するかどうか。女でも昇進させてます役職につけてますっていうアピールのためであることが見え見えの人事。格好はきれい目のOLスタイル(どんなに薄給でもね)、女っぽくきれいに見えれば茶髪OK、でも流行りの服やオジサン世代理解できないファッションはだめ。さら若いうちに結婚してることが女が出世する条件という職場がある。それでも主任になれるのが30過ぎで、40代まで若手扱いという時代錯誤なところなんだけど。そういうところでのし上がった女は、自分がえらいと勘違いして態度は大きくなり人を見下すようになる。ここ以外に転職できるはずもない、と思い部下に仕事を詰め込み、敬う言葉遣いを一瞬でも忘れれば個室で「指導」だ。そんな職場に対する切り札が「退職

おまえらなんかクソくらえだ」という思いをこめて退職届を突きつけつつも、「勉強になりました。本当にありがとうございました」と笑顔でのたまう。それが女の世渡りなんだ。

男女にかかわらず転職は職場ガチャ。次はこんな時代錯誤なところに当たらないことを祈るばかり。

2020-09-26

正直わりと自分人生イージーだと思ってる奴

いない?ちなみに自分がそう。

とは言っても、特に実家金持ちとか顔が良いとかってわけでもない。

たぶん、とにかく周囲の人間に恵まれてた。あとは運とタイミング

まず親が良かった。

父親出世欲と物欲のない男で、万年係長大河ドラマ将棋番組を見るのが趣味。家は古い社宅だったし、車も軽自動車だったけど「こだわりないか別になぁ」って感じだった。

母親世渡りの上手な女で、40過ぎても更に年上のジジババから「〇〇ちゃん」って可愛がられるタイプ

この両親、とにかく穏やか。夫婦喧嘩してるところを見たこともなければ、親子喧嘩ほとんどしたことがない。生まれから高校卒業と同時に家を出るまでの18年間、我が家に怒鳴り声が響いたことはなかった。

家のローンや車のローンが無かったおかげで、奨学金を借りることも生活費自分で稼ぐこともなく大学生活を満喫バイト大学の近くにあった本屋でしんどくない程度に小遣い稼ぎをした。あとは時間に余裕があったから、ボランティアサークルと、名ばかりの映画研究会所属してみたり。

田舎実家から地方都市に出てきたレベルだったけど、ラウンドワンとチェーン居酒屋駅前にあるだけで十分楽しかった。

この大学に入ったのも、受験でめちゃくちゃ頑張ったとかじゃなく高校担任から「あそこの指定校推薦、できれば今年はおまえで出したいんだけど」って言われたから。ちなみに成績自体は上の下くらい。授業中に寝ないタイプだったし、わりと教師に懐いて「センセー!ここ教えて!」って聞きに行ってたからウケが良かったんだと思う。それであっさり合格して、入学

就職活動もそんなに困らなかったな。大手企業ではないけど地元なら「あそこね!良いところ入ったじゃん」って言われるような職場にスッと滑り込んで、大学4年の夏休みには就活から解放されてた。

新卒で入った職場の同期は30人くらい。25人は高卒と専門卒、残りの5人は大卒幹部候補枠みたいな比率だった。田舎によくあるパワハラ結構ひどくて辞めてく奴らもいたけど、自分は「まぁ3年は続けろって聞くし」と思ってとりあえず3年続けた。おしゃべりな先輩の話を鵜呑みにするなら、同期の中では一番出世コースに近かったらしい。仕事はそれなりに楽しかったし、上司に連れられて行くスナック苦痛に感じたことも無かった。これは置かれた立場を楽しむスタンスで生きてるからなのかも。

で、なぜか入職4年目のときにポンっと「転職してみるか」と思った。理由としては、まぁ前述の通りパワハラがそこそこ酷くて不快な場面に遭遇することが多かったこと、あと単純に給料が安かったんだよな。直属の上司や同僚は好きだったから、退職するときは少し心が痛んだ。

ちなみに転職活動は働きながら。転職エージェントの人には営業向きですよ〜と言われつつ営業は止めておいた。

10社応募して、受かったのは2社。お断りした方からは何回も電話があって、社長とも面談させてもらったけど(内定が出た時点では社長と会ってなかった)、もう1社の方が良い条件だったので丁重お断りさせて頂いた。そっちを辞めたらウチに来な!ってニコニコしてた社長、今思い出しても良い人だと思う。

そうやって決めた会社に入って、ちょうど2年。前の職場にいた頃と比べると年収100万くらい増えた。有休100%消化できるし、夏冬には1週間休める。パワハラどころか社内で悪口を聞くことも無い。コロナ禍でもボーナスを貰えた。ありがたい話だ。

自分より稼いでる人は自分より優れてるって考えてるから金持ちを妬むこともない。努力したんだな、運がすごく良いんだな、とは思う。

から増田を見てると、人間の妬み嫉みを感じて「なるほど」って感心したりする。自分と違う思考を持ってる相手面白い

ここに書いたことを現実で口に出したら、いけすかない奴だと思われるんだろうな。分かってるから増田に書いたんだけど。

世の中にはこういう奴もいるんだ、っていう話でした。

2020-09-13

意識の断絶

この増田anond:20200912141626)の批判もっともだと思う一方で、津田氏を少しだけ擁護する。まあ擁護でもないけど。

増田批判は非常に明瞭で、津田氏はこの批判真摯に受け止めるべきだ。だが、いくらその行為が悪意そのものには見えなくても、本人には全く悪意がない(ゆえに悪意あるとの批判に耳を傾けない)可能性は、どんな場合にもあるし今回もまさにそうではないかと思う。本人が耳を傾けないと、批判はその力を大きく削ぐ。批判は正しく届いた方が社会的な益になるし、届かない批判は分断を起こし、それは社会的マイナスだと思うのだ。だから、誰も頼まない調停役を務めようとしている、というのが私の立ち位置である

さて、セクハラという概念がなかった時代上司女性社員の尻を触り放題であった……というと語弊があるが、触ったところで、馘首になるどころか、減給も、厳重注意すらなかった。被害者加害者は同じフロアで同じ立ち位置仕事をし続けた。今では考えられないコンプライアンスであるが、社会的に「そんなのはくだらないこと」という意識が徹底されていれば、それ以上にコストをかける意味がない。もちろん、プライドのある女性社員はこの状況をよしとはしていなかったし、なんなら被害者女性社員に色目を使っている男性社員も、「クソ!部長め!」くらいは思っていただろう。だが、せいぜいそこまでで、その怒りは極めて個人的ものであった。これをレベル1の段階とする。

次に、セクハラと言う概念誕生し広まりかけたころ、変わらず女性社員の尻を触ろうとした部長に対して、若手の係長が「部長、それは『セクハラ』ですよ」とニヤニヤしながら声をかける。部長が「せくはら、かね?」、係長セクシャルハラスメント、略してセクハラです。」、部長「そうかね、なるほど少し控えるか。ワッハッハ」……みたいな時代があったのだ。社会的意識が広まり始めるころ、啓蒙役割を果たす人の仕事というのは、この係長のようなものだった。これをレベル2の段階とする。

そして最後に、完全にセクハラの引き起こす問題(件の女性社員は退社して、意識の高い同業他社転職してバリバリ成果をあげている)が認知された社会、うかつなセクハラを行おうものなら、よくて罰金、降格、左遷、悪ければ馘首まで起こりうる時代。「女性社員の〇〇ちゃんて尻がデカくていいよね」などという発言ですら処分対象になる時代に、あるKKO社員が「〇〇さんいいですよねぇ~」と言ったのに対して、先の係長、今や課長が「●●くん、そんなのを〇〇ちゃんが聞いたら『セクハラです!』って言われるぞ!(ニヤニヤ」と言ったとしよう。その瞬間職場雰囲気が凍りつく。「セクハラ? いや、それほどでは…」「課長それは言い過ぎじゃないっすか」「誰かがいいとかいう程度のことを大騒ぎにするのはちょっと…」これを聞いた課長が焦って「いや、女性のね、容姿を云々したりするのはさあ、仕事には関係ないわけでさあ、だからね、ウン、ぼ、ボクはね、軽~くそれを、し、指摘しようと思っただけでね、いやいやそういう意味じゃなくてね(汗」と釈明する。周囲は呆れたような顔になるが、課長は嘘を吐いているわけではない。彼はただ、以前と同じように振舞ったつもりなのだ。これがレベル3の段階である

何が言いたいか分かっていただけただろうか。現代社会は、増田認識のとおりレベル3の段階である。「この言説はセクハラだ」という指摘は、対象に対して極めて致命的なものにもなりかねない(宇崎ちゃん騒動をはじめそういう事例は枚挙に暇がない)。一方、レベル2の社会係長だった津田氏は、レベル3の段階に意識アップデートできていない(あるいは、普段ならそこまででもないかもしれなくても、レベル2の時代に自ら親しんでいたコンテンツリバイバルという状況の中で、その時代の間隔でつい突っ込みをいれてしまった)だけの課長ポジなのだ津田氏に悪意がなく、かつ、彼の言い訳が嘘ではないとしても、津田氏に問題がないわけではない。だからこれは擁護ではない。ただ、彼の行動が「悪意」に基づくというのは誤認かもしれない。むしろ、そこに「悪意」がある方が問題は単純だ。悪意というのは明るみに出た瞬間に無力化するからだ。それより、本人に100%悪意がなくても、こういうことは起こりうることであり、それだけにこれは解決の難しい問題でもある、ということを指摘しておきたかった。

私の言いたいことはこれくらいである。これは擁護ではない。だが、増田の指摘に対して、異なる視点提示するものである

追記

少しだけ追記しておく。銀英伝そもそも私は見ていないが、そこに現代から見れば『政治的に正しくない』表現が入っていることは、極めてありそうなことである。そして、それをそのまま製作したら『政治的に正しい』を主張する人たちから槍玉に挙げられるという危惧も、決してあり得ない心配ではないだろう。だから私は、津田氏の指摘自体が全くおかしものだったとも思わない。だが、上に挙げたような事情と、また、【ポリコレ棒で人を殴る行為自体問題に疑問の目が向けられつつある現代において、これを身分を明らかにしてTwittrで呟くという行為は、少し不用意であったとは言えるのだろう。もし本当に一ファンとして真摯心配するのなら主催者に直接メールした方がよかったし、なんなら無料匿名を条件に監修を申し出てもよかった。あるいは、もはや銀英伝時代を越え得ない作品なのだ、Not for meなのだ…として黙って立ち去るという手もあった。ただTwitterで呟くというのは悪手だった、ということなのだろう。

あと、「未来を描いた作品なのだから現代価値観で…」云々を言うのは、作者・読者が現代である限り無意味だ。作品は、作者や受け手意識の共有によって成り立つのであり、たとえばいか架空世界舞台にしていたとしても、そこに現れるのは「現代意識」そのものであり、社会問題にする(作品への支援共感プラス)にせよ批判マイナス)にせよ)のはまさにその点だからだ。

2020-09-12

anond:20200912035450

会社によるけどな。

世の中、休みの日を会社の人とのゴルフに費やさないと絶対係長しかしてくれない会社もあった。辞めたし、そのあと衰退著しくなり買収されたらしいけど。

2020-09-09

anond:20200909120837

えっ 波平残業してる時もあるよ あと係長じゃなかった?

2020-09-06

今月、仕事をやめる。

今月、4年半続けた仕事をやめる。

どうしても感情の整理がしたかったのでここに場所をお借りして書き連ねる。

退職理由は「職場雰囲気が悪いことと、未来が見えなかったから」。

今、私は一般的事務仕事職場で働いている。

つらつらとこれまでの足跡を紡いでみたい。

1年目、配属された時はとても良い職場だった。

年代若い先輩が多く、職場は明るい雑談で盛り上がり、コミュニケーションを多く取りながら仕事が出来る職場だった。

若手の研修・育成もそれなりにしっかり行える環境で、仕事必要知識半年程度で学ばせてもらった。

先輩達は私を明るく迎え入れてくれ、飲み会や遊びも沢山連れていってくれた。とても楽しく過ごしていた。

1年目の秋から、その年度に新しく移動してきた支店長が、組織改革に乗り出した。その支店長は、別の支社から来た人間で、完全にパワハラ気質だった。

部下の部長課長を怒鳴り上げ、萎縮させて無理な目標仕事をどんどんさせていった。

その頃から少しずつ組織歯車が狂っていった。

支店長が掲げた組織改革は、俯瞰的な目で見れば確かに組織のタメになるものだった。ただし、余りに急なスケジュールで、組織仕事リストラに近いものであったために、現場社員士気はどんどん下がっていった。

私の係から組織改革担当を2人抜かれて残った私はわからないながらも先輩1人と四苦八苦しながらなんとか仕事をこなしていった。

2年目になると私の仕事は徐々に増えて、単純に業務量に押し潰されるようになり、残業も増えていった。

私は元々要領が悪く、コミュニケーション力に乏しいため、「何でそんなに残っているの?」と係長から度々言われる度に更にどんどん自分仕事の報告が出来なくなっていった。また、隣の出来る先輩にどんどん仕事が集まっていき、私はどんどん職場で信頼を失っていった。

それと同時に、職場組織改革に反対する人達毎日文句を言うようになり、少しずつ職場雰囲気が悪くなった。人材育成や新たな投資に対する予算も付かなくなり、前向きな仕事は無くなっていった。

2年目の夏頃から、私は「何でこんなに仕事が出来ないのだろう」と悩み続けて、休日も引きこもることが多くなった。それは思い込み言葉にならない抽象的な不安であることも多く、友達や同僚に相談することは出来なかった。いや、それすらもわかってもらえないだろうと諦めていたのかもしれない。

いつからか、すっかり自分に自信をなくしてしまい、何とか仕事に向かっては、負の感情が延々とループして、思考力をすっかり失った脳を酷使しては、何とも言えない成果を残して春を迎えた。

3年目に、運良く子会社出向の打診を受けて、プラント現場技術員として3年間限定で出向となった。この職場自分にぴったりで、プラント故障対応や、効率的運転を考えたりと、誰かに相談することな自分の考えたことが目に見える成果として出ることに喜びを感じるようになっていた。去年抱えていた悩みが嘘のように、毎日ストレス無く過ごせていたと思う。

出向2年目になった4年目は、プラント設備に熟知したことで、仕事マンネリ感を感じ始めていた。

新しい仕事に取り組みたい気持ちが強かったが、出向先が「3年間で帰る人間に新しい仕事をさせても」といった感じで、私の仕事は、日々同じことを淡々と行うだけになっていった。自社のプロパー社員を多く育成する時期でもあったため、また私から仕事が減っていくことになった。

4年目頃から転職について本気で考え始めた。

マンネリ感を打破しなければならない強い危機感を感じていた。しかし、怠惰な私は日々の淡々とした仕事に流され、何となく仕事をこなし4年目が終わろうとしていた。

そんな時に、出向元から契約を1年残したまま支店に戻るように通達があった。私は強烈に反発した。

合わない仕事を何故させるのか、契約は1年残っていたのではないか、どういう人材育成プラン評価で戻すのか…たくさん疑問はぶつけたが、回答はなかった。

そして今年4月支店に戻ってきた。

かつてのパワハラ支店長は別の支店に異動となっていたが、組織はもはや陰鬱とした状態となっていた。

組織改革は未だに続いており、組織改革チームの人間も当初から入れ替えられ、若手も組み込まれていた。

組織改革は、組織の目指すべき目標としては浸透しておらず、全員がただ、「やることだけが決まったこと」だけに対してゾンビのように働いている。

組織改革チーム以外の係にも、依然として前向きな仕事はなく、毎日全員が異動したいだの無意味仕事だの呟くような有様だ。

僕は4月からこの職場でやっていけるかがそもそも不安で、自信もなかったため、転職について本気で動き始めていた。さらに、陰鬱職場雰囲気が私の心理にも作用し始めて、2年目のようにどんどん自信は失われ思考力は日々低下していき、6月頃になると社内ニートのような状態になった。でも、もう辞めるし良いかなと開き直り始めていた時期でもあった。

ひそかに進めていた転職活動が身を結び、8月終わりに10月から転職が決まった。

職場に報告すると、全員驚いていたが引き止められはしなかった。君がいなくなると困る、と言ってくれる人もいないのが、逆に胸をスッとさせた。

私は、来週を終わりに有給消化に入る。

転職と同時に、実家のある大都市に帰ることになる。

退職日までのモチベーションは無い。

本当はずっと休みたい。

ただ、社内的にまだオープンに出来ないらしく、このタイミングでの有給取得は不自然からやめてくれと言われて、渋々出社する。特に引き継ぐこともない。

この半年は、何も得られなかった。

何も得ようとしなかったのかもしれない。

とても空虚ストレスにまみれていた。

自分感情を押し殺して、ただ何となく存在していた。

仲の良い友達には、ささやか送別会をしてもらった。

友達と離れ離れになることは寂しいけれど、このままだと自分ダメになるから、仕方がない。

何が得られたのだろうか、この4年半、本当にしたい仕事は出来たのだろうか。何かの目標に向かって進めたことはあっただろうか。

私は元々、内向的で夢見がちで傷つきやすい、いわゆる「生きづらい」タイプ性格をしている。

この転職も「青い鳥」探しにならないだろうか。

次の転職をまたすぐに考えやしないだろうか。

私の感情思考はどこに向かうのだろうか。

何を目標に生きていくのだろうか。

とにかく、自分の信念に従って進んでいけば

きっと何かが見えてくるのだろうか。

からいから、今日は寝ることにする。

2020-09-01

anond:20200901182507

ポリコレ係長『(トントン ← 机たたく音)・・・チミねぇ、社会ってぇのはそんなもんじゃないのよ?』

2020-08-30

仕事を辞めた。

新卒で入った会社を約4年半働いて、先日やめた。

長かったと思うし、実際信じられないくらい濃い時間だったのは事実だ。

仕事は嫌いじゃなかった。人間関係とか、上司とか、そっちが原因だった。

辞めてから約2週間が経とうとしている。ありがたいことに、辞めてからのここ数日間連日誘って誘われて時間を作っていただいては話をした。

昨日、1泊2日の小旅行を決行した。完全に自分趣味のためだけだったのに、趣味範囲だったのに、何故か見つめ返す時間になり、書いてみたくなった。

新卒でAという会社入社した。コミュニケーションは最低限しかとらないような少しわがままな女だったが、この時ばかりは先輩、上司に恵まれていた。

同期は30人くらいいた。本社支店に分けて配属されており、私は本社で働いた。同じ課には6人の同期がいたが、私と同じチームに同期はいなかった。その時から、ずっと1人だった。

会社ブラックで、8時に出社して22時まで働くような上場しててもベンチャー企業。1人はとんでもなく言葉足らずで、何を意図しているか理解するのに苦労した先輩、もう1人は手取り足取り教えてくれる人で、バランスが取れていていい環境だった。2人とも仕事がめちゃくちゃできる先輩。大好き。仕事自体は合っていた。ちゃっかり表彰されたり、他部署と仲良くやっていたり。

でもそれは、2年目の途中までだった。

1年目の終わりかけに上司が変わった。新しい上司は華やかな仕事しか興味がなく、その他の雑務を全て下に押しつけて、私はちゃん監督しています!悪いのは下の子たちです!と堂々と上司に報告するような人間だった。

仕事はできる。ただ、100やりました!90数字が間違ってます!という。誤った90の処理を私がひとりでする環境仕事スピードに関しての相性はよかったが、気持ちの方は半年限界がきて、別のチームに異動となった。2年目の10月出来事だった。

別のチームでは、1年目でお世話になった言葉足らずな先輩の下についた。そんなことをいっても私は先輩が大好きだったし、慣れとは怖いもので、言葉を汲み取って仕事ができるようになっていた。

しかし異動して1ヶ月後に告げられたのは妊娠産休だった。産休に入るまであと5ヶ月、頭が真っ白になった。1人の同期と5人の1年目を抱えたチームが、数ヶ月後には出来上がる。

それからの5ヶ月は繁忙期も含まれた。5ヶ月間で1億の売上を出して、粗利計算して総利益計算した。気づいたら私はリーダーだった。3年目の4月出来事だった。

ここまでの社会人生活で私が身につけたものは、相手が何を意図しているか、どんな情報を欲しがっているか感覚的にを汲み取ることができ、仕事相手上司が輝くためにはどんなサポートをすればいいのか、売上をあげるにはどうしたらいいか本能にわかる。異分子社会人が出来上がっていた。

4ヶ月後、中途で新しく係長クラスの人が上司についた。

物腰が柔らかくて、人当たりが良さそうな人だった。最初は仲良くやっていた。これはわからないだろうな、という案件は手伝ってフォローしていた。部長はこういうのが好きだから、必ずこういう報告をしておいてほしい、あの仕事土台まで出来ているので見ておいてください。仕事タスクが平均の倍以上に多い会社だと思う。すぐについてくるのは難しいと思っていたし、フォローするのが当たり前の環境だと私は思っていた。1年後のある日、デカ炎上案件が起きた。誰かがやらかしたわけではない、完全な外的要因。もちろんその場に上司もいた。チーム内で解決できないと判断した私は、まず他部署の上席に声をかけた。この後こういった案件で、私の上司から連絡があるから力になってほしい、と。

二つ返事で了承してくれた他部署の上席には感謝しかなかった。

しかし私の上司は2週間、その問題放置した。

毎日催促をした。わかったといっていた。さすがに無理だと思った。限界。このままだと取引先との関係ダメになってしまう。

産休に入ってから、一人だけ私のチームを手伝ってくれていた、別部署の上席がいた。あくまこちらのフォローをしてくれる、部署を任せられている人だった。

その人とは妙にウマがあって、ツーとカーで話が通じるよくわからないけれどいい人だった。

私はその人に助けを求めた。親身に聞いてくれ、私の上司はその人の影響でとりあえずは動いてくれた。逆に私は、そのまま少し病んだ。この上司を私が手伝う意味って何だろう。尽くす意味ってないのではないか?こうだったら助かるだろうな、なんてのは私の自分勝手な善意。私は、別に一度も見返りをくれなんて思ったことはなかったのに。部下が困っているときに助けてくれる上司ならよかった。私が求めたのはそれだけだ。ただそれだけでよかったのに、その関係はその日に幕を閉じた。

私には上司はいない。上司の席にいる男のことを、いないもの、として扱うことにした。チームのメンバーは責められることがないようにと、これは報告しておけ、と同じチームの同期やメンバーには強く言うようにしていた。私は自分わがままで、上司として扱うことを辞めたのだ。他の人に被害を被らせるわけにはいかなかった。

部下の面倒をよく見ており、売上も好成績を維持しているチームを率いる上司。ハリボテで出来上がった評価される上司を作ったのは、紛れもなく私だった。

私はその置物と話をすることはなかった。情報提供も辞めた。代わりに仕事をすることも辞める。全部全部辞めた。この直後から1ヶ月にかけて、仕事管理ができない、金の稼ぎ方を知らない、売上の管理債権管理もできない、部長職がほしい情報が上がってこない、部下の面倒すら見れない、使えない置物の評価を、私は作った。ある人はいった。気づいたら全員あなたの味方だった。怖くなった。

私は私を殺した人を、社内で殺したのだった。置物はすぐ、孤立した。私は私が正気メンタルを取り戻し、正常な生活を送るために、クラッシャーになった。その後置物となった人は病んで、12月退職した。

私はその人が残していった残務を、一人で片付けた。係長が残した不始末を、社員の私が片付けるなんてのは異端なのに、私の当たり前だった。

1月から、新しい人が着任した。面談でみた私の印象は、多分大事ときに部下を裏切りそうだなぁ、と思った。しかしこのとき、既に採用は決まっていた。私に合わせたとき、私がどんな感想を抱くかが部長陣は知りたがっていた。正直、あまりいい人ではないと思うと正直に伝えた。少し難しい顔をして、そうか、といっていたのを覚えている。

そしてこの予感は的中することになった。仕事をしていれば、自分がやったことではなくても対応することが多々あると思う。この案件はすぐ限界がくるな、とおもって上に相談した期日一週間前の出来事部長への報告は期日3日前、怒り狂っっていた。それでもその仕事を終えた1ヶ月後、新しい上司から嘘の報告を受けることとなる。3月出来事だった。全ての裏どりをして私が出した結論は、きちんと辞める準備をしよう、だった。予算管理は私がしていたから、仕事遂行する中でも、5月自分のチームの年間予算の達成は見えていた。決算6月、そこで部長に、今月の数字は部の数字にそのままオンできる数字です、と伝えた。月次の数字は行く必要性を感じなかった。年間やって評価されないわけがないのだから。この時適当にやる分には許されていた。それ以降は、売上も考えない、ただの社員になろう。役職はもっていたが、たか主任本来責任なんてない。

私の顧客は超大手外資企業と、大手の子会社グループ会社上場企業と大きく振り分けると6社ほど。取引先には相当額のお金投資してもらいながら楽しく仕事をしていた。もちろん壮大な迷惑はかけていたが、それでも信頼関係は築いていたのではないかと思う。仕事が続けられたのは、取引先のおかげだ。社内だけだったら、私はとっくに辞めていた。クラッシャーを極めた私は、8月末で辞めることを伝えた。

上司以外からは、止められた。どこの部署に行ってもいいから、残ってくれないか、と打診もされた。

でも、疲れたのだ。

自分悪者になって解決するなら、それでいいと思っていた。幸いにも、チームの社員からは信頼もあった。最後には、一人の同期と上司を除いてだったが。

同期とのこともすこしだけ触れておきたい。仲がよかったはずだった。上司の嘘のすこし前から、避けられるようになり、私から声をかけることを辞めた。避けられたのにお昼に誘ったりしていた私のメンタルは褒めてほしいが、一週間で流石に悲しくなったため辞めた。それから彼女は私を彼女支配下におこうとあれやこれやと画策していた。上司のこともあったので、私は皆が苦しめばいいなぁと思いながら、水面下で人が苦しむために働いていた。その時はそれが精神を保つ安定剤になっていたし、なんなら私が手放して増えた仕事量に2人とも疲弊していて、筋書き通りに話が進んでいくことにつまらなさを感じていた。想定外なことほど面白いことはないのに、筋書き通りに死んでいく。楽しくなくなってった。

無事会社に辞めることを伝えた後も、転職サイト登録せず、年内はアルバイトをして過ごそうとしていた。すると取引先2社から引き抜きがあった。絶対きてほしい、損はさせない。なんてありがたい話なのだろう。少なくとも年内は働きたくないことを伝えた。なら派遣アルバイトでもいい、なんて条件ももらった。個人的に遊びの計画を入れていたため、10月中旬じゃないと無理ともいった。それでもいいよと、受け入れてくれた。すこしだけ、人を信じてみてもいいかもしれないと思った。

今、一人で東北へきて、ここまで書き殴って思った。やっぱり歪んでいる。会社を辞めるときに、普通の女の子に戻りたいと思った。会社から帰って、人に会って、結婚して、子どもを産んで育てて、旅行に行ったりしたいなって。

でも、ここまで歪んだ私に普通を求める価値はあるのだろうか。求めていいのだろうか。私は、私が求める普通に戻りたい。

今の願いはそれだけだ。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。

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