はてなキーワード: 雑居ビルとは
天気が良かったので、シーツ洗ってみた。
しかし、ワンルームのアパートには、そんなに大きな物干しはない。
物干しがないことに気が付いていれば、コインランドリーで何とかしたかもしれないし、コインランドリー代とニトリの新品の値段を天秤にかけて洗うのをあきらめてニトリで新しいのを買ったかもしれない。
こんな花粉の季節に外に干すわけにもいかないし、第一、窓を開けた外にはベランダや物干し場はなく、空虚な雑居ビルの壁があるだけだ。
困った。
窓辺で思案に暮れいていたとき、二重になったカーテンレールが目にとまった。
カーテンレールは、布を吊るすことができる特徴を持つ、レールです。
!
カーテンレールは、窓側のレールに遮光カーテンを付けてある。つまり、部屋側のレールには何もつけていない。
この未使用のレールの駒にリボンタイを使って洗濯ばさみを4つほど固定し、シーツを洗濯ばさみでカーテンのように吊るしてみた。
グレイト!
http://anond.hatelabo.jp/20170106103435
これ読んで思いだいた。
中国人の可愛いお姉さんがマッサージしてくれるエステ店というのは建前で、
実際はちんちんと金玉のマッサージをしてくれたり、店やお姉ちゃんによるがセックスしてくれる場合もある、違法風俗店だ。よく「警察24時」とかでガサ入れされているアレだ。
そういう店は大体雑居ビルか、マンションの一室を店舗にしている。
ネットで評判のよかった、隣町のマンションの一室でやっているチャイナエステに一度訪れたら、
お姉ちゃんは美人だし、セックスこそさせてくれないものの、ちんちんのマッサージもしっかりしてくれて、優しくイチャイチャさでてくれるし居心地も良かった。
一度でこの店の虜になった俺は、次の給料日もさっそくそのマンションへと向かった。
店に入り、美人のお姉さんに迎えられ、紙パンツに履き替え、アロマとヒーリングミュージックが漂う薄暗い一室でマッサージを受ける。静かで落ち着く、幸せな時間だ。
気持ちよくてウトウトしていると、いきなり「アウーー」という男の唸り声が響き出した。
それと同時にドッタンバッタンという階段を上る騒音も響き出した。
その男は上の階の部屋に入ったらしい。
そこからは延々
バターン!
おおおおお!あうううううう!
パリーン!
あううううううううううううううううううううう!
あああああああああああああああああああ!
あうううううううううううううう!
という、唸り声と騒音が鳴り止むことはない。
あ、これは上の階に重度の知的障害者が住んでるんだ!と気づいた瞬間、うっとりと安らいだ気分は消えうせ、これから美人のお姉さんにちんちんのマッサージをしてもらうという下心も消え失せた。こんな騒音が響いているようじゃ、スケベどころの話ではない。
せっかくいい店を見つけたと思いきや、隣人による被害が甚大な店であった。
決して店は悪くないのだが、あの店には二度と近寄ることはなかった。
俺ですらすぐ逃げ出したレベルなので、あのマンションに住む人のストレスは相当なものだろう。
中国人の違法風俗店は入居してるわ、重度の知的障害者の騒音は鳴り響くわ…
この世の地獄を見た。
もう10数年前のことになるが、新橋のとあるゲイバーで、ママから成宮寛貴とのツーショット写真を見せられたことがある。
新橋にゲイバー?と思う人もいるかもしれないが、あそこは案外ゲイバーが点在している地域だ。
新宿二丁目とは異なるのは、普通の飲食店街の中にゲイバーが店を構えていることで、バーやクラブがいくつも入っている雑居ビルに、突然「会員制」の札が下がっている店があると、そこがゲイバーだったりする。
一度だけ、酔っ払ったサラリーマンの二人組みが間違えて入ってきて、その瞬間、女性が一人もいない店内の、通常とは異なる雰囲気に何かを察したのか、慌てるように出て行くのに出くわしたことがあるが、お互いなんとなく気まずい思いをするので気をつけてほしいと思う。
すっかり足が遠のいてしまったので最近の事情はよく知らないが、当時の新橋の店はおおむね、あまり派手さはなく、どちらかというとスーツを着たリーマンのゲイが静かに飲んでいることが多かった。
ゲイの世界にも、いわゆる二丁目的な騒ぎかたは苦手で、昼間は普通にスーツ着て会社員をしている人も多いのである。
客の大半は終電までには帰るような感じで、土日は休みの店も多く、新橋の店子(みせこ=ゲイバーで働いている子)は「ゲイバー界の公務員」などと言われていたものだ。
その店は、そんな新橋の中でも若くてイケメンのママと店子がいてちょっとこじゃれた雰囲気のカラオケもない落ち着いた店で、自分はたびたび通っているうちにママと親しくなった。
そして、自分以外に客のいなかったある日、ママが「ちょっと面白いもの見せてあげる」といって、その写真を見せてくれたのである。
成宮寛貴が一時期、新宿二丁目で活動していたことは、後に本人がインタビューに答えるかたちで公に認めることになるのだが、当時、一般にはまだ「噂」ということにされていたように思う。
だが、同時期に2丁目で働いていた人にとっては有名な話で、とびきりの美少年でしかも10代だった彼が、いかにも社会的地位がありそうな男性と闊歩している姿を見た人は多いらしい。
「新宿2丁目で遊んでいたかたせ梨乃に見出され、やがて17歳で宮本亜門に見出されて舞台デビュー」というのは公に流布されている彼のサクセスストーリーだが、宮本亜門との関係にあれやこれやと噂を口にする人も多くいた、
さすがにママはなぜその写真を撮ったのか、二人はどういう関係だったのかは詳細に教えてはくれなかったが、成宮寛貴は「お金のためにやむなく2丁目にいたノンケ」ではなく、ゲイか、少なくともバイセクシャルであることは太鼓判を押していた。
そして、当時の二丁目で、ひときわ輝いていたらしい。
ごくごく普通のスナップ写真でも、明らかに「キラキラした美少年」であることは充分に伝わってきたのを覚えている。
ママ自身、いわゆる「売り専」の出身のそこそこのイケメンで若くして店を任されているので、いろいろなことを噂されている身ではあったのだが。
一時期、自分は個人的に「成宮寛貴はカミングアウトしたらいいのに」と思っていた。
いつの間にか、日本のテレビにはLGBTのタレントが普通に出演するようになり、いろんな偏見もだいぶ薄れてきたとは思うが、やはりテレビに出てくるのはバラエティー的に使い勝手のよい「オネエ」や「女装」の人たちがメインで、彼のように「フツーに女性がかっこいいと思うようなイケメン、だけどゲイ」という立ち居地の人はほとんどいない。
実際、ゲイの人といっても皆がテレビ的に分かりやすい派手なキャラクターを持っていたりするわけではない。
ファッションセンスも含めて、見かけはごくごく普通の人たちもたくさんいる。
成宮寛貴みたいな人がカミングアウトしたうえで芸能界に一定の位置を占めていたら、また世の中のLGBTに対するスタンスも変わるんじゃないかなあ?と、期待していたのである。
(余談ながら最近、さらっとカズレーザーという芸人さんが、まったくオネエをウリにしているわけでもなくさらっとバイセクシャルをカミングアウトしていて、なんだか隔世の感があった)
まあ、そんなのは他人の手前勝手な思いなのであって、当人は「触れられたくない部分」を隠し通すためと称して、引退してしまったのだけれど。
いや、実際のところ何がどうして引退することになったのか、報道以上のことは何もわからないが、もし仮に、一部で言われているような「本当は薬物報道の問題が直接の原因なのだけれど、そこには触れずにセクシャリティの問題を持ち出した」のであれば、正直、あまり気分のいいものではない。
例の写真週刊誌の一報が出た当初は、成宮寛貴を擁護するような意見がマスコミにもネットにも予想以上に多かったように思う。
それは、彼がやはり人気者だったこととか、報道の経緯が「友人が週刊誌に金で情報で売った」からとか、FRIDAYがやたらと世間から嫌われているとか、そろそろみんな週刊誌の報道合戦(合戦というか、戦っているのは文春だけという説もあるが)に嫌気が差してきたとか、いろいろな要因があろうが、彼が「近年の芸能界では珍しいほどの苦労人である」というのも、その大きな理由の一つだったのではないかと思う。
母子家庭に育ち、14歳で母も失い、弟のために高校進学をあきらめ、さまざまな仕事を経験しながらオーディションで主役をつかんだのをきっかけに成功し、弟を大学にも進学させた、というのがワイドショーなどで喧伝されている彼の「美談」である。
しかし、別に彼の苦労を否定するつもりは毛頭ないけれど、これって考えてみれば「美談」で片付けていい話なのだろうか?
両親をなくした兄弟は兄が高校進学をあきらめて働かなければ、弟を大学に行かせることができない、というのは、大層な福祉の貧困の話ではないのか。
ワイドショーは無論、そんな切り込み方はしないが。
まして彼は新宿2丁目のバーで働いていた、らしい。
体を売っていた、という噂も絶えない。
男性が男性に体を売っても日本の売春防止法では罪にならないが、たとえ「体を売る」という行為がなくても18歳に満たない子が酒食を伴う接待を業にしていたのである。
法律に詳しくないが、これって明らかに児童福祉法違反ではないのだろうが?
これは別に性別もセクシャリティとも関係のない話であって、いくら家族の学費を稼ぐためと入っても仮に16~7の女の子がキャバクラで働いていたらやはり問題だろう。
まして売春行為に走っていたとしたら、「美談」で片付けてよいわけがない。
薬物は論外だけど、それを別にしても、彼の人生にはなんだかあまりにも複雑なものが絡み付いていて、いわゆる「芸能界」のど真ん中で活躍するには、その闇はちょっと深すぎたのかもしれない。
先日書いた増田の続き。
逃げ切り? DeNAパクリサービスを生んだ土壌は、あの韓国企業の再挑戦
今でも過去のホットエントリーに残っているようだが、これを書いたのは、本当に心から「止めてくれ、守安さん、英断してくれ」と思ったからだ。その翌日の展開を見て少々驚いている。
なぜ釣りタイトルにしたのかというご意見をチラホラもらったが、結果としては、はてブが900弱、Twitterでもかなり拡散され、もしかしたら守安さんか、南場さんか、そのお近くの人に届いたのではと思っている。フォロワー100万人超の津田大介氏に拾って頂けたのも大きかった。
今回のタイトルは「逃げ切らなかった」であり、「逃げ切れなかった」ではない。
逃げようと思えばできたのに"逃げずに向き合った"という意味で、かなりポジティブに評価している。
この一件は、マスメディアでは誤った医療情報を垂れ流した事が問題視しされているが、パクリ問題の方も深刻だ。だから逃げ切らず向き合って欲しくて「問題は2つあり、コンテンツ汚染も深刻」とパクリ問題に焦点を絞って書いた。さらに、守安氏自身もネットを使う側として「本当にこんなことをやりたいのか?」と心情に訴えてみた。
TechCrunchによるインタビューでも、守安氏の発言として「問題点は2つあり、個人的にもコンテンツ汚染は辛い」と書かれていて、指摘した通りの流れになっている。守安氏に読んで頂けたのだろうか?
DeNA守安氏「認識が甘かった」——WELQに端を発したキュレーションメディアの大騒動
今回のサービス停止の判断は、個人的にはパーフェクトであるように思う。
決断が遅かったという人もいるが、問題が起きた時の決断は何をしても「遅かった」となる。なぜなら「決断が早い=そもそも問題が起きない」わけで、何か起きた後はどのタイミングで何をしても「遅い」と言われてしまう。
この点は守安氏もわかっている。インタビュー内でもWELQの対応が遅れた事を反省し、今回は即対応したと答えている。
では、MERYを残した理由はどうか?なぜMERYを残したのだと不満に思う人も少なくないだろう。
今回の一件で、何よりの不幸中の幸いだったのは、MERYを運営しているペロリ社はDeNA本体と多少なりとも別経営にしていたことだろう。M&A後の効果最大化を図るためにMERYを吸収することも検討しただろうが、今に至るまでオフィスも別れている。
外部からみると別経営と言われてもピンと来ないが、DeNAは渋谷駅前の立派なビル「ヒカリエ」に入っていて、MERYのペロリ社は渋谷と原宿の中間ぐらいにある雑居ビルに入っている。当然ながら、社風も方針もこの2社は多少なりとも違う。これが結果的に今回のダメージを最小限に食い止めることになった気がする。キュレーション事業内でMERYの存在は頭一つ抜けていて、これを残せるかどうかは実に大きな違いだ。
iemoの村田マリ氏は、サービスやユーザへの思い入れより、いかにして儲けるかの方が比重が大きかったように見える。だから、iemoにMERYも抱き合わせて買収価値を上げた。一方で、MERYの中川氏は当初は会社を売るつもりはなく、現在もサービスへの思い入れも強い。中川氏としては今回のWELQ炎上は、正直いって「ほどほどにしてくれよ」と思っていたのではないだろうか?
守安氏にとっても、中川氏は子分みたいな存在だろう。だから今回、MERYだけは別組織という「言い訳」ができたことは不幸中の幸いで、実際、「元WebTechAsiaのあの方」まで切り込んでいるTechCrunchであっても、インタビュー内でMERYについては追求できていない。
MERYを残したことに納得できない人もいるだろう。しかし今回の一件で、どのような対応をしても払拭できない事がある。それは「コンテンツをパクられた人の怒りや不満」である。謝罪だけではもちろん、仮に金銭的な謝罪をするとしてもいくらなら適正なのかわからない。つまりは、パクられた人の心情を完全に戻す事は実に難しい。
そうであるなら、別組織として動いていると言い訳ができる「MERYと中川氏は残す」という経営的な判断は、しょうがないのかもしれない。
参考:DeNA、人気サイト「MERY」の記事も大量削除「無断転用した可能性」
DeNAやMERYの側として考えると、記事削除前にやった方が良いと思う対応がある。
中川氏およびMERYはこのタイミングで「パクられた人が容易に訴え出られる連絡先やフォーム」を全面に出したらどうだろうか?言い訳せず、訴え出るためハードルを設けることもせず、オープンに開いてしまうのだ。「パクられたと思っている方、申し訳ありません。こちらからご連絡ください。」と。
そんなことをしたらさらに炎上や批判が殺到することを一瞬想像するかもしれないが、実際には拍子抜けするほど少ない気がする。この手の炎上は、実は正面から受け止める姿勢を見せた方が短期間に沈静化し、社内も前向きに進む事は多い。
一方でこのままでは、いつまで経っても「なぜMERYは残すの?」という火種が残り続ける。DeNAもMERYも優秀な人材を採用することは課題であり、膨大な金額を投入しているはずだ。パクリ問題の対応窓口設置など、企業ダメージ(=人材損失)に比べたら、全く微々たるものだろう。記事を消しても消してもこの問題は残り続けてしまう。
中川氏としても、今後MERYを女性向けメディアとして更に一皮も二皮も向けていくために、パクリ問題というモヤモヤを残すのか、ここで向き合ってスッキリさせるのか、どちらが良いと考えるだろうか?
大逆風で評価も底を打っているこのタイミングこそが、膿を出し切る絶好で二度と無いチャンスだと思う。もう削除を開始したということは遅かったかもしれないが、この対応方法ではむしろ炎症が残ってしまう。
http://b.hatena.ne.jp/entry/withnews.jp/article/f0161202004qq000000000000000W03610701qq000014379A
MERYは記事を削除するのではなく、パクリと向き合ったほうが沈静化と印象反転につながるように思う。さらに、結果として虎の子の"記事"も残せる。中途半端な削除は、守安氏がWELQ問題で「認識が甘かった」と反省した同じことをやっているように思えてならない。
いま自分が暮らす現実ではない場所にいる自分を感じる。というよりは、見えることがある。
映画のシーンのように頭に浮かぶ。
映像や音、寒さ・暑さやにおいを伴うこともある。
せいぜい、たとえば夕暮れの線路沿いを歩いている、薄暗くてひんやりとした雑居ビルの階段をのぼっていく……などその程度で他人は出てこず、それゆえセリフもない。
あこがれを感じ、切なさ、なつかしさもある。
私は一連のこれらを「ここではないどこか」と呼ぶ。
そして頭に映像が浮かんでいる何十秒かの間じっとして味わう。
「ここではないどこか」に実際に行ってみたい、あんな場所で暮らしたいというのが、私が何度か繰り返した引越しの動機になった。
でも、ある時から映像が現れなくなった。もう5年くらいたつだろうか。
これまでに見た映画や映像、漫画や小説をまぜこぜにして脳がつくった幻影なのだろうが、インプットは続けているにも関わらず、現れない。
以前は季節の変わり目に現れることが多かったので、最近期待しているのだけれど。
老化かな。
六なんちゃらっていうビルと、なんちゃらタワーっていう東京のビルで働いた
ドヤれる 俺あそこで働いてるんだぜー。友達居ないから意味ないけど。しかも大したことしてない
駅が近い 大抵高層ビルは駅直通だったりするよね? そうでもない?
エレベーターの乗り継ぎ 意味分からん、エスカレーター、エレベーター、エレベーターみたいな
意外と広くない 人がいっぱい入るからしょうがない、あとエレベーターが意外と幅取ってる
家賃が高い 六なんちゃらの家賃やべーよ、家賃分給料に還元してよ
高層ビルには頭が良くて悪の幹部みたいな人たちが働いているんだと思ってたけど
きれいな景色を写真に撮りたいけどコンプラ的に危なそうでできないのが残念
ちょっぴり高所恐怖症だけど意外と大丈夫(ガラス張りのエレベーター除く)
ビルのカードキーで入れる場所増えるのちょっと楽しい、ドラクエ思い出す。宝箱はないけど
※雑居ビルって書くと語弊あるかも、小さいビルの上から2フロア借り上げとかそういうやつ
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追記
高層ビルで働く前 : 日本も新興国に負けずにもっと高いビル建てろよ!!
高層ビルで働いた後 : すいません今のままでいいです。人は土から離れて生きられないのよ
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追記2
みんながトイレを気にしてることはよく分かったw
確かにトイレは足りないけど、それは高層ビルじゃなくても同じじゃないかな
移転前の会社によく「道にある案内地図に会社の名前を載せて下さい。」という身体障害者の営業がよく来た。
道端にたまに見かけるブリキでできた住居表示板の地図に会社の名前を入れてくれるのだという。
不審に思い、雑居ビルに入居していたので弊社の一存だけでは決められません、ビルの管理会社に聞いて欲しいと丁重にお断りした。
しかし、私以外の人がその後対応したら「町内会絡みで載せることになっている。」と強制されたようで掲載料20,000円を立て替えてしまっていた。
慌てて領収証にある会社に電話したら増田の電話相手のように要領を得ない言語不明瞭な相手が出て紋切り型の返答しかもらえず結局諦めたことがあった。
今となっては昔のことだが、アングラカジノバーの思い出話をしたい。第1話のガサ入れを超える話は無いので、肩の力を抜いて適当に読んで欲しい。
赤坂離宮 - といっても中華料理店の方 - の斜向かい、韓国系スナックが並ぶ雑居ビルでディーラーをしていた事がある。ここのディーラーは金髪にあごひげなどのコワモテメンバーが多かったが、とても温かく迎えて入れてもらった。前職ではほとんど研修のみだったので、実質この店がディーラーデビューである。
この店はルーレット1台、バカラ2台、ブラックジャック(以下BJ)1台の小さめのハコだったけど、イカサマはしてなかった(と思う)。俺はペーペーだったのでバカラの大きな盤面を撒くことはなく、BJが多かった。店長が寝泊まりしてるマンションが近くにあり、店が暇なときはディーラーが掃除させられたりもしていた。でもまあディーラーも飲みに行って電車がなくなったらそこに泊まったり、みんなでスーファミして遊んだりしてた場所なので良しとしよう。
俺はカジノ合法化には基本的には反対だ。いろんな客を見てきて「カジノなんてなければよかったのに」と思うことの方が多い。この赤坂の店は半年くらいしかいなかったので客の思い出はほとんど無いんだが、1人だけ印象深い人がいる。
不慣れな手つきの俺に付き合って遊んでくれたおじさんは、50代くらいの紳士だった。物腰が柔らかくて感じのいい人。カジノに通うような常連は大体バカラ好きが多いので、ある日聞いてみた。
「バカラはやられないんですか?」
「いや前はやってたんだけどね、バカラでビル2つなくしちゃって。前は3つ持ってたんだけどもう1こしかないの。だからBJでのんびり遊ぶだけでいいんだ。」
この時は衝撃を受けた。今ではもう麻痺してるけど、この時はただの学生アルバイトだったからね。カジノはハマるもんじゃない。みんないい思いしたところでやめらず、痛い思いしたところでやめる。結局ほとんどの人は損するんだよ。
池袋にもいた。ルーレット大好きな40代後半くらいのオヤジさんなんだけど、もともと地主で商店街の店や土地をいろいろもってたんだけど、カジノで負けすぎて店をいくつか手放したんだ。しばらく店に来ないと思ったら親に資産管理されるようになって金が使えないって言ってた。その人はいつも20代後半くらいの控えめで小声の可愛い愛人と来てた。ある日いつもどおりそのオヤジさんは負けてたんだけど、愛人に向かって「おい、お前ちょっと家帰って一本持って来い」って言ったんだ。しばらくして愛人がバッグ持ってやってきたらそこには1千万(!)。驚いたのはオヤジさんの方で「馬鹿!一本っつったら100万に決まってんだろ、俺にこんなに負けろっていうのか!」って怒鳴っててディーラーみんなで大爆笑。愛人は「だって一本て言われてもどっちかわかんないし」って聞こえるか聞こえないかくらいの声で弁明してた。というか家に1千万以上の現生があって愛人が持ち出せるっていう状況がまずなんなんだ。
おっとディーラーのプライベート話も書こうと思ってたが結構長くなってしまった。というわけで、今日はここまで
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各話一覧
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881140549#table-of-contents
こころと命の相談室 https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/chiikifukushi/jishisoudan.html#面接で相談したいとき
予約時間より少し早く着いたのだが、相談する部屋には鍵がかかっていて入れなかった。
予約時間10分前になってようやく若い兄ちゃん2人がヘラヘラ談笑しながらやって来た。
私を見ても何も言わないどころか、無視するようにくっちゃべってる。
2人は部屋の鍵を開けると、「そこのソファに座って待っててください」と私に言い、隣の事務机についた。
私が深刻な表情でソファに腰を埋めている間もお喋り。
面談時間ギリギリになって相談員(5,60代と思しきオバちゃん)が到着。兄ちゃん2人はやっと黙る。
大学では何を学んだか、どんな会社に就職したのか、転職先はどんな会社だったか、今の精神状態は?
もう聞く態度が舐めきっている。
そうですか、そうですかと退屈そうに適当な相槌を打って、紙にメモするフリ。
目の前の机に広げた、チラシの裏紙のような白紙に書くのだけれど、話の要点をメモるわけじゃない。
頭に来た私はすぐに帰った。オバちゃんと兄ちゃんの行動は把握していない。私のほかに面談を受ける人は見なかった。
2回目の面談も同じオバちゃんと兄ちゃん。
状況は1回目と同じ。私を無視して私語にふける兄ちゃんにかったるそうなオバちゃん。
オバちゃんは1回目の面談で私が言ったことを忘れていて、何度も同じことを聞く。
頭に来たから「こないだのメモは?」と尋ねると、「持ってきていない」と言う。
人を馬鹿にするのもいい加減にしてほしい。しかも相手は希死念慮を抱く者だ。自殺の相談が引き金で死ぬ恐れもある。冗談じゃない。
会社の飲み会や合コンや…居酒屋を探すときに気をつけていることがある。
たいてい判を押したような残念さがあることから、こう呼ばせていただいている。
特徴としては下記の通り。
・「全席個室」と謳っているが、個室でない
・店名がキラキラしている(天空・月・庭・響・桜・色…etc)
・食事を持ってくるペースが尋常でなく速い 又は 遅い
ぐるなびなどの飲食検索サイトではそれなりに引っかかりやすいのでタチが悪い。
自分では選ばないようにしているが、後輩などが選んでしまうときがあると遣る瀬なくて。
歓送迎会、合コンなど、出会いや別れの場がお店選びでドジャアアーーンと台無しになるリスクは避けたい。
…ので、自分なりの対抗策を書き出して整理してみることにした。
都合の悪いことは当然書かれません。
ということで、お客さん視点のコメントがある食べログは目を通しておく。
サクラ的な書き込みでお茶を濁した点数になっていることも多い。
対応が悪いとか、席が狭いとか、それが2件3件とあるようだったらそれが常態。
一部のクレーマーかもしれないけど、何かしらそう言われるような店にわざわざ近寄ることはない。
あとは、店名に「元:◯◯◯」とあるような店も要注意。
店の看板をかけかえて、低評価の書き換えをしている可能性が高い。
察するになんだけど、雑居ビルに同じような業態の店を複数構えて、
とりあえず一見の客で回転させていくだけのスタイルなんだと思っている。
リピーターなんか必要としちゃいない、その場しのぎの集金装置。
ただ、同じような金額でしっかりやっているお店もあるわけだし、そんなお店が幅を利かせるようにはなってほしくない。
ぶっちゃけ、和民や魚民、北海道などのチェーン店のほうが接客・料理とも質が高いと思う。
渋谷だと、ちょっと駅から離れてしまうけどJR南口にあるGEMSの各店舗は店内もキレイだしお料理も良い感じだった。
恵比寿だと東口から出たところのDK恵比寿ビルの店舗が安心できる。
楽蔵とか入っているところ。
ひとつ安心して使える店舗があると、その系列か、同じ建物に入っているお店など幅を広げられるのでいいかもしれない。
駅周りは雑居ビルばっかでごみごみしてるし飯もラーメンと飲み屋ばっか
夜は駅周りにオッパブやキャバの客引きが多数現れるし、言わずもがな治安が悪い
坂が多くて移動が不便で、大型の商業施設は国道沿いにあるので車が必要なレベルの都市なくせに駅周りの主要地域の道路が整備されてないので、国道に繋がる道はいつも渋滞している
常磐線が常時混んでるうえに環境が悪いのでうんざり。しかし車で移動するにも大抵橋を通らねばならず、結局常時渋滞に捕まる
ベッドタウンにしてはマンションが少なく、ボロいアパートや悪い意味での旧家が線路、国道、旧道、河に寸断された狭い地域にひしめくため息苦しい
[ト・タル][文][形動タリ]
1 虫などがうごめくさま。
「―として御玉杓子 (おたまじゃくし) の如く動いて居たものは」〈漱石・趣味の遺伝〉
2 おろかで無知なさま。また、そうした人が秩序なく動きまわるさま。
「―たる凡俗の徒輩」〈谷崎・神童〉
【閲覧は自己責任で】
サラリーマンは小遣いが貴重だ。
子供が夏休みに入ると同時に弁当をこさえることをやめてしまう嫁から、その代わりにと500円ばかりの昼食代を援助してもらっている。
学生時代から昼食代を切り詰めては遊興費に回すことは得意だった。
最近では家にある冷凍ご飯を持ち出し、コンビニのレトルト惣菜とインスタント味噌汁や粉末スープで300円前後に抑えるのがマイブームだ。
会社のレンジとポットを使えば、温かいスープと主菜、さらにサラダまで楽しむことができる。
個別の皿に盛られて出てくるだけで3倍はかかると思うと、最近のコンビニはランチ産業までをも脅かしているに違いないとよく知りもしない畑の心配をしていた。
以前からもコーヒーはインスタントで楽しんでいた。缶やペットボトルなんぞは外で飲む以外に買う理由はない。
これらすべてを100円ショップで買ったどんぶりとマグカップで楽しんでいる。
ずぼらな私ではあるが、ここで使い捨てを選んでは元も子もない。
ランニングで考えれば洗剤のほうがはるかに安価なのは考えるまでもないことだ。
コーヒーの水面を揺蕩う湯気は、自分の経済観念を讃えているかのようだった。
そんな私だが、コーヒーと砂糖をすくい取るスプーンを入れるカップだけは使い捨てを使っていた。
濡れたスプーンはカビの原因になる。
そのためにすくい取る専用の乾いたスプーンを用意しておいたのだ。
そのスプーンを瓶に刺しておくのも棚に直接おいておくのも憚られたため、汚れたら捨てれば良いとプラスチックのカップを用意したのだ。
もともとがずぼらな私だけに、我ながらいいアイデアであると感心していた。
コーヒーやスープなどが置かれた棚に並ぶように、一枚のタオルを半分に折りたたんで敷いた上にそれら食器一式は置かれている。
洗ったのちの乾燥もそこで行っていた。
四六時中パソコンのモニターとにらめっこしては、そこに現れる問題点を潰していく仕事だ。
正義感も罪悪感もなく、ただただ単調に害虫を発見しては潰していくのだ。
そんなちまちました作業には、自律神経を緊張から開放させてくれる温かいコーヒーが不可欠だった。
さて、午前のノルマを終え優れた経済観念を楽しもうといつものように逆さに向けられたどんぶりを手にした時だった。
何の気なしに、安物と言えども丈夫な作りをしてくれているなぁとどんぶりを覗きこんで見たのだ。
そこで私は、クリーム色の陶器に反射する蛍光灯の光を遮る何かを見つけてしまった。
目を凝らして見ないとわからないほど小さな、それも一つではなく、数個の、どんぶりの色によく似た白い個体が、陶器に足を滑らすでもなく、自由自在に動きまわっていた。
蟲だ。
急いで流しに駆け寄ると勢い良く水で洗い流し、半ばパニック状態になりながらも洗剤も使って念入りに洗い直した。
動くたび鳥肌が衣服に触れ、まるで小さな蟲が体中を蠢くようなかゆみに耐えながらふと疑問が頭をよぎった。
「いつからか?」
普段ならどんぶりの中など気にもせず、レトルト食材を袋からどんぶりに移してレンジにかけていた。
ラップに包まれていた温め終えたご飯をどんぶりに加え、さらにサラダまで盛りつけて食べていたのだ。
加熱処理をしているから問題ないという言葉が一瞬浮かんでは見たが、それがなんの慰めにもならないことに気づいてかえって苛立ちは増して行った。
そんなことを考えながら食器の置かれていた場所に戻ると、コーヒースプーンの入ったプラスチックカップが目に飛び込んできた。
そこには、カップの底にわずかながらの、しかし暫くの間放置されたであろうコーヒー豆と砂糖のカスを見ることができた。
やつらはどこからかこの匂いを嗅ぎつけ、時間をかけてここに仲間を呼び寄せたのだ。
コーヒーはかれこれ半年ほどこうして飲んでいる。食器を買い込んで惣菜で弁当を食べ始めたのはここ1ヶ月くらいの話だ。
よもや期せずして昆虫からのタンパク源摂取の臨床実験を成功させていたとはなんという皮肉。
・東京都民は大体出身が関東、東京。地方からの寄せ集めでは無い。
・地方より男尊女卑が激しい気がするが女の性格が悪いので仕方ない気もする。
・コンビニの店員に愛想が無い。
・バイトがいかにも正社員になれない種類の人間ですといった発言をする。
・男女共に低学歴が多い。
・デブが多い。
・重度の池沼は見ないが明らかに軽度の池沼だろという発言のおかしい人間がよく居る。
・親が高年齢の人間が多い。
・食事が不味い。
・家がスラム街。
・雑居ビルが多い。
・廃墟の数が非常に多い。
・マグロが美味しい。
・薬屋の数が多く便利。
・街灯の数が多く夜でも出歩ける。
・とにかく物価が高い。
・親と疎遠の人間が多い。
・背が高い人間が多い。
駅の周りは道が狭く、雑居ビルがところ狭しと並んでいる
そんな狭いところに駅直通のデッキを作ってしまって、デッキ上では周りの小汚いビルが目に入ってしまい
飲食店は軒並みラーメンと居酒屋、カフェバーとか言うただ高いだけのランチボックスに淘汰された
どうあがいてもつめ込まれたブロイラーのくせに、イメージだけは立派なところも気にいらない
それらの穴は現れては消え、現れては消え、その度に街にポッカリと穴を開けていく
まるで俺が記憶障害を起こしているかのように、あった店が消え、穴だったところに詰め込まれていく
夜になれば裏通りから風俗の呼び込みが現れ、天下の往来で立ち止まり品定めをする
駅から5分も歩けば、死んだような個人経営の店と、人が住んでいるのかどうかも定かではないような生気のない家が立ち並ぶ
典型的な旧道だ
人の姿のない細い道を車が列をなして進んでいくのは、ディストピアのベルトコンベアのようだ
薄暗く、埃っぽく、生気がない
古いだけの旧家が多いせいで区画整備も出来ず、人が十分に生活できるスペースを作れないために生活環境と線路が密接してしまっている
この陰鬱な映画から抜け出すには、目の前の事を少しずつ片付けるしか無い
部屋の引き払いまであと3週間
もう7年位前になる、当時はガールズバーって単語はなかったが女の子とお喋り出来るバーだったのでガールズバーと言った方が今語るにはしっくりくると思う。
そこには社会人になりたての僕と職場の先輩の二人で行った、駅の近くの雑居ビルの2階だったか3階だったかにそのバーはあった。
僕はその頃まで女の子と親しく話した事はあまりなく、またそのバーでも上手く話せなかった。
そこではカラオケを歌う事が出来た、他の人は演歌等の渋い歌を歌っていた、僕はその中でBUMP OF CHICHIKENを歌った、
特別好きとまではいかないけど、僕の少ないレパートリーの中では比較的マシに歌えるバンドの歌だった、
ただあまり上手に歌えなかった、普段カラオケにいかないってのもあるが、人前で歌うってのに慣れていなかった。
歌い終わった後、ガールがBUMP OF CHIKENについて話題を振ってきた、彼女の話はチームの歴史や歌手の歌い方等、これがほんとのBUMPファンだと思わせる博識っぷりだった、
当然僕にそんな知識があるわけでもなく、会話はすぐに終わった。
エレベーターで帰る時にガールが見送ってくれた、そのガールは会話したガールとは別の人だったが、僕はその時河川敷をダッシュしたいような衝動に駆られていた。
上手く歌えなかったこと、BUMPのにわか好きを自覚した事、そして会話が弾まなかったこと、
僕はそれをエレベーターのドアが閉まった時に大声で歌う事で発散した、
エレベーターの中で1階に着くまでの一人の空間、その中で発散し、ドアが開いたらまた僕は普通の僕に戻るのだ。
ドアが開いた、そこには見送ってくれたはずのガールが目を丸くして立っていた、
エレベーターは動いてなかった、1階を押し忘れていたのだ、
僕は歌うのをやめ、無言で1階を押した。
結局、不自然な言動をしたのは独身寮に住んでいた田中一人だった。翌日から俺は彼の寮の前に張り込みを始めた。朝、日の出前に起きてチャリで一時間かけて彼の最寄り駅まで。チャリをそこに停めると家の前まで歩く。そこで彼が起き出して出社するのを待つ。彼が家を出ると、その後をつけて一緒に職場まで。あとは退社を近くの喫茶店で一日待つ。彼が退社すると一緒に帰宅して、それからは彼が眠るまで夜中まで張り込み。終電もない時間になるからチャリで事務所まで帰ってくる。この生活を一週間続けた。睡眠時間は平均4時間ほどになった。正直堪える。
何の成果も上がらず迎えた週末。俺はやはり朝から張り込みを続けていた。午前中は特に動きも無かったが、昼過ぎにどこかに出かけた。慌てて後をつける。最寄り駅から電車に乗り五駅先で降りた。駅から歩くこと十分。彼はうらぶれた雑居ビルに入っていった。
エレベーター前の案内を見ると二階に『光の華』という宗教法人が事務所を構えているらしい。田中は四時間ほどそこで過ごし、自分の家に帰った。それからは外出することなく就寝した。
* * *
田中の就寝を見届けてから事務所に帰ってきた俺は、早速ネットで『光の華』という宗教団体について調べてみた。最近規模を急激に拡大している新興宗教だという。その信者は多岐に渡り、一般人のみならず芸能界、司法、警察機構、政界にも少なからぬ信者がいるそうだ。
教祖は中野興右衛門という人物で、45歳。バブル崩壊後、経済的に荒廃した日本を離れ、インドで十年間ブッダもかくやといった荒行を積み超自然的な能力を身につけたらしい。どんな人物なのか写真でもないものかと検索してみたが、一つも見つからなかった。なんでも、神秘性を保つために写真の類は一切撮っていないらしい。この情報化の時代に写真の一枚もないなんて、神秘性を通り越して不気味だ。まあ、逆にSNSで今日の昼に何を食べたとか、誰と会ったとか、日常を垂れ流している宗教の教祖なんていたら、それはそれで嫌だけれど。
今度はこの宗教と関係があると言われている人物を検索してみる。真偽は不明だが、ネット上のゴシップが大量に出てくる。あまり芸能界に詳しくない俺でも知った名前がちらほら見える。高橋圭一の名前も見つかった。これで田中との繋がりが何なのか分かった。きっとこの宗教を通して関係があったのだろう。
関連サイトを見るともなしにブラウジングしていると、一人のアイドルが目に留まる。西織あいか。19歳。明るい髪と、意思の強そうなぱっちりした猫のような瞳が印象的だ。売り出し中の駆け出しアイドルらしく、テレビで見たことはないが、かわいらしい。正直タイプだ。所属は堀川プロダクション。
高橋圭一も所属は堀川プロダクションだった。同じ事務所で同じ宗教団体に属している芸能人二人。怪しい。
「確かめてみるか」
* * *
堀川プロダクションは中堅どころの芸能事務所だ。俺は事務所の入ったビルの向かいにある古本屋から、人の出入りを監視していた。まるで芸能人の追っかけになった気分だ。たまたま窓際の棚に陳列されていた、興味もない競馬マンガを立ち読みしながら待つこと三時間。サングラスで顔を隠しているが、西織あいかと思しき人物が事務所から外に出てきた。
急いで古本屋を出る。彼女は通りの角を曲がるところだった。見失わないよう小走りで後を追う。しばらく後をつけ、人通りが途絶えたのを確認して声をかけた。
「西織あいかだな」
「ファンの方? こういうの困るんですけど」
と、不機嫌も露に言った。これで本当にアイドルが務まるのだろうかと、他人ごとながら心配になってくる。
俺の話を聞いているのか聞いていないのか、はぁ~、と大きなため息をついたかと思うと、バックから携帯を取り出した。
「もしもし、マネージャーさん? ちょっと今すぐ来て欲しいんですけど……」
彼女は有無をいわさず事務所に連絡を取り始めた。問題になるのは困る。焦った俺はとっさに、彼女の手から携帯を叩き落とした。
「ちょ……もがっ!」
背中から手を回して羽交い締めにし、騒がれないよう口元を押さえる。
俺は囁くように言った。携帯からはマネージャーと思しき男が、どうした!とか叫ぶ声が聞こえている。大事になるとまずい。
彼女はしばらくもがもが暴れていたが、観念したのかやがて大人しくなった。
「よし。そのまま大人しくしてろよ」
口元から手をどけても、騒ぎ出す様子はない。安心して羽交い締めにしていた力を抜いたら、彼女の体はずるりと腕の中から滑り落ちていった。
「え……」
見れば彼女はぴくりともせずに地面の上に横たわっている。まさか。まさか。
「し、死んでる……」
* * *
初めて風俗に行った。
風俗と言ってもピンサロと呼ばれるもので、本番はなしで、手や口で致してもらえる場所だ。
そのピンサロは学校をテーマにしたようなもので、古い雑居ビルの中を通って行った。
狭い階段をあがる途中で、他の風俗店舗のボーイが勧誘してきたが、適当にあしらい目的の店舗へ行った。
店舗へつくとトランスや日本語ラップの音楽が爆音で流れていた。
受付ではホストのような身なりをした金髪長髪のボーイが対応してくれた。
自分は初めて風俗に行ったので、かなり緊張していたがボーイの持ち前のしょうもなさで少しずつ緊張がほぐれていった。
40分コースを注文したところ70分程度必要があるとのことなので、整理券を受け取り店を出て、喫茶店で時間を潰した。
自分はせっかく風俗に行くのだから、何かそこでしか聞けないことを聞こうと思い、色々考えを巡らせていた。
「女性はどこが感じるのか」「今まで相手にしてきた男にどういう人がいたのか」などだ。
嬢の個人情報を聞くことは、失礼らしいとのことをネット上で見たのでそういうことは聞かないことにしようと思った。
また、実際に店に入って気が大きくなって禁止事項をして怖い人が出て来ることがないように自分に言い聞かせていた。
長い70分間が過ぎ、店舗へ向かう。
他の店舗の勧誘をあしらい、爆音の音楽が聞こえる方へ歩く。足取りは軽い。
受付で整理券を渡すと、ナンバープレートを首から下げて椅子で少し待ってほしいとの事だった。
この時対応してくれたのは、先ほどのホスト風の男ではなく。40代くらいの禿げかけた男だった。
こうはなりたくないと思いながら、静かに着席する。
受付には爪切りが何個か置いてあり、エチケットだということで爪を切らさせた。
禿げかけた男が、ナンバープレートを見て「69の方がよかったですかねww」としょうもないことを言ってくる。
こうはなりたくない。
階段をのぼると別の30代くらいのこれまた禿げかけた男が対応してくれる。
「この部屋の中に女の子が何人かいます。1人ずつお話をして誰か1人を決めて下さい。服の上からのおさわりはOKです。」とのことだった。
もうこの時点でおさわりOKなのかと驚いた。初対面の女の胸や尻が触れるということだがどうしたらよいかわからないと思った。
部屋にはいると6人位の嬢が学校の教室をイメージしたであろう部屋の椅子に着席している。
机にはネームプレートがおいてあり、部屋の一番前には大画面でAVが流れていた。
部屋の後ろに荷物と上着を置き、1人の嬢のところに行くように支持される。
自分はただされるがままにされていた。
嬢はなにかしゃべっているが何も頭に入ってこず、自分はただ気持ちの悪い愛想笑いをしていたように思う。
印象に残っている嬢は、140cmくらいで中学生のような風貌の嬢だ。
嬢は何も喋らずただ自分を抱きしめてきた。
2分位だろうか。自分は何も喋らず、何も感じずにただ目の前のAVを眺めていた。
だが、この指名制度はかなり良いと思った。
見た目を実際に選べるのはもちろん話してどういう人間か少しわかるということがあるからだ。
自分はいわゆるコミュ障と呼ばれる人種に分類されるので、できれば話を積極的にふってくれる嬢がよいと思っていた。
膝の上に女が乗って抱きしめてきたり、自分の股間を触ってきたりしているのに一度も勃起しなかった。
しかし、就活面接のドキドキ感を感じている時に勃起しろという方が無理なのかもしれない。
また、他の男が嬢といちゃついているのを見るのは気持ちが悪かった。
いかにも常連の気持ちの悪いおやじが先ほどの中学生風の嬢の小さい胸を必死にもんでいる姿は忘れられない。
自分はこの指名制度で一番股間が反応した、お姉さん基質な身長の高い嬢を選びその部屋を出た。
受付で誰にしたかを伝え、また別の部屋に行くように促される。
その部屋は漫画喫茶のような仕切りで分けられた薄暗い部屋で、JPOPが大音量で流れていた。
仕切りの高さは1mくらいで簡単に隣の仕切り内を見れるようになっていた。
その仕切りの中でしばらく待っていると、先ほどチョイスした嬢が入ってきた。
嬢は「指名してくれてありがとう」と言ってきた。
もうこの時点で緊張は振りきっており自分は混乱していた。
嬢に促されるまま、モンダミンでうがいをし、股間を出すように言われた。
自分のまだ勃起度0%の股間を嬢はボディソープとイソジンを混ぜたもので優しく洗った。
数々の男の股間を見てきたからなのか、包茎についてのコメントはなかった。
準備ができると、嬢がパイパンすき?と聞いてきた。
嫌いではないですとわけのわからない返答をすると、私パイパンなんだよねと言ってきた。
どう反応して良いのかわからない。
「パイパン初めて?」と聞かれ、うんと答えた。
初めて奪っちゃったねと言われ、複雑な気分になる。
こんなところで初めてのパイパンと出会ってしまった後悔と、純粋にパイパンだという喜びが入り交じっていた。
自分は何もできずに「ほー」と言っていた。
自分の彼女がパイパンでこんなふしだらな格好をしていたらもう我慢できないだろう。
だが、初対面の化粧の濃い女にこんな事をされても何も感じなかった。
触りたくなかった。なぜかは分からないが。
嬢はこちらの緊張を汲み取ったのか、抱きしめてキスをしてきた。
自分は驚いた。キスすることは追加料金を取られると思っていたからだ。
キスしながら嬢は口を開けてきた。
これは舌を入れても良いという合図なのだろうか。
自分は恐る恐る舌を入れると嬢も舌を絡ませてきた。
キスはあっさり系だった。
だが求めることもできなかった。
また、嬢のグロスが自分の口にべったりついて気持ちが悪かった。
もう早く終われと思っていた。
キスが終わると「嬢は何かしたいこと無い?」と聞いてきた。
自分は伊東ライフ先生の作品が大好きなので、膝枕をお願いした。
スカートだけでパンツは履いておらず、上半身は裸の女に膝枕をしてもらえ股間をいじってもらえるのだ。
また、自分は勃起していなかったので夢の「頑張れ♡頑張れ♡」が聞けるかも知れないと高ぶってきた。
結果から言うと頑張れ♡頑張れ♡は聞けなかった。これを経ても勃起度は10%にも満たなかった。
日頃女性に甘えることができないので、存分に甘えようと思い、胸に顔をうずめたりしたが全くダメだった。
このままでは射精できずに、はらった1万が無駄になると思い焦ってきた。
嬢は時間が近づいてきたのか、「口でしていい?」と聞いてきた。
うんと答えると自分の物を嬢が口に含んだ。
ここからがすごかった。
口に含みながら舌を激しく動かし、風俗嬢の意地が伝わってきた。
口に出すと追加料金を取る店もあると聞いていたので、怖かったが追加料金はなかった。
自分が放心状態になっていると、嬢は口に出されたものを吐き出し、そそくさと服を着始めた。
メッセージカードには「また甘えに来てね」と書いていたが、二度といかないだろう。
だが、心のつながりがないとあまりにも味気ないと思った。
メッセージカードと店の名刺は帰り道で寄った喫茶店に捨ててきた。
風俗店には通う常連や、働くボーイ、嬢などキャラの濃い人間が集めっていて、客観的に面白かったが、
こうはなりたくないという気持ちでいっぱいになった。
つい先日のことだ。パラパラと大粒の雪が降る夜、高そうな中華料理屋の奥にそいつが座っていた。
ダボダボの服に、ふてぶてしい座り方、室内だというのにかぶったままのニット帽子、帽子からこぼれるくしゃくしゃの髪。
まるで窪塚洋介だ。だからこれからそいつのことをクボヅカと呼ぶ。
クボヅカは、僕を見るなりこういった。
「けいちゃん(仮称)かーwwはっじめましてーーwww」
先に断わっておくが、僕はシスコンではない。
まぁ確かに一般的に見ると美人なほうであったし、同級生からも紹介しろ紹介しろとうるさく声をかけられるような姉であった。
しかしなんといっても性格が最悪。気が強くて乱暴でがさつで、幼いころから喧嘩ばかりしてた。
また思春期になると顕著になったお互いの差、リア充な姉と文学オタクな僕の馬が合うはずもなく、ある時期を境に家庭内ではほとんど会話していなかった。
それに僕は25歳で姉が27歳、そりゃまぁ結婚する歳だし、姉が結婚することに驚いているわけでもないし、ましてや兄弟を取られたなんて感傷で批判しているわけじゃない。ただ、ただクボヅカが家族の一員になることが嫌なだけだ。
だって考えて見てくれ。
初対面の義弟をちゃん付けで呼ぶだろうか?
ハッピーwwだとかピースwwだとかそんな頭の悪そうな単語を会話に混ぜるなんてあり得るだろうか?
僕の印象はほんと最悪だった。美容師だかなんだか知らないけど、礼儀知らずな奴だなと思った。
だから同じようにうちの親、特に父なんかはきっと印象最悪だろう。
そう思って、両親に目をやったら、少し緊張しながらも始終ニコニコしていた。
ウソだろ。信じられない。相手の無礼をなじり、不機嫌そうな対応でもいいのに。
クボヅカは楽しそうに偉そうに、自分の生い立ちや仕事のことを語った。
高校卒業後俳優目指して東京に行き、劇団で大道具スタッフ兼演者をしていたこと。
そこで英語を覚えたこと。
だから会話についつい英語を入れてしまうこと。アメリカで見たり聞いたりしたこと。
店のコンセプトは80年代風のクラシカルな感じを少しモダンにしたい等々。
よくもまぁ自分のことをそこまでペラペラ語れるもんだなと、口数の少ない僕はいつも以上に黙って聞いていた。
自分のことを雄弁に上から目線で話す、僕はこういうやつが大嫌いだ。
自分を大きく見せたい、承認してもらいたい、そんな願望が丸見えだからだ。
そんな僕とは対照的に父も母もクボヅカの大変楽しそうに興味深そうに話を聞いてた。
そんなもんなのかね、イマドキの顔合わせっていうのは。もっと緊張感があるもんだと思っていた。
父よ、美容師だからって気を使う必要はない。帽子を外せって怒ったっていいんだよ。
「けいちゃんもさー。いろいろあると思うんだけど、まぁ仕事なんてなんとかなるって!俺なんて……(以下自分語り)」
何を偉そうに、いったい僕の何がわかるっていうんだ。
仕事を辞め、公務員試験も落ちて、転職活動中の僕のいったい何を知ってるというんだ。
こうやって中華料理屋では始終イライラしていたわけだけども、この後、クボヅカに対する僕の印象がガラッと変わる出来事が起きた。
それは会食後、オープン準備中だというクボヅカの店に行った時のことだ。
小さなエレベーターしかなく、両家が乗るには二回に分ける必要があった。ぎゅうぎゅうのエレベーターを抜けたところ、
「オープンザドアーww」
そう言いながらクボヅカはお店のドアを開けた。
そこで店内の様子を見た僕は思わず息を呑んだ。
柔らかい間接照明が適度に置かれていて、冬の寒い夜に見たにもかかわらず、とても暖かい気がした。
金属部分が露出しないように全部木枠などをはめており、エアコンにもしっかりと木製のカバーがはめられていた。
床こそコンクリートの打ちっぱなしだったが、冷たい印象を与えないようにか半分だけアイボリー色のペンキが塗られていた。まだ作業途中のようだ。
水道の配管やシャワー台の設置は業者に頼んだようだけど、それ以外は全部自分で大工のように板を切りくぎを打ち、作ったとクボヅカは誇らしげに語った。
「もともと企業の事務室だったところを作り変えたから、いろいろ手間かかったわww絨毯はがすのに一週間はかかったww」
こんな手間のかかりそうなことを一人で黙々とやったのか。
丁寧に一つづ、鏡やテーブル、エアコンの木枠まで自分で作ったのか。
一週間も床をはがす作業をあきらめずに行ったのか。
クボヅカのあの偉そうな上から目線の態度も実はこういう地道な努力から裏打ちされたものかもしれない。
そう思うと、なんだかクボヅカに親近感を覚えた。
全然違うタイプの人間かと思ったけど、もしかしたら仲良くなれるかもしれない。むしろ尊敬できるかもしれない。
僕は今まで見た目で決めつけていたことを恥ずかしく思った。
クボヅカは、換気換気―wwといって美容室の窓を開けた。冷たい冬の空気が入ってきた。
僕はクボヅカに話しかけようと思った。もっとこちらから話しかけて仲良くなろう、そう思った矢先、クボヅカは窓の外を見てこういった。
だめだ、折り合えない、クボヅカはクボヅカだった。リア充はビックバンしろ!
やはり心の底からそう思った。