はてなキーワード: 資金繰りとは
イキりまくってるコンサルにクソムカついたという話が出てたので、そのついでに自分の話もしてみたい。
今から数年前、自分の担当していた企業の業績が急激に悪化し、再建支援(これは表向きの理由、真の目的は債権保全)のため自分がそこへ出向することとなった。
年商数百億円規模の会社で銀行借入も百億円近くある企業なので、管理体制はそれなりに構築されているのだろう、そう思っていたのだが実際には酷い有り様であった。
社内の情報共有は全く成されていない、損益管理も決算を締めてみるまで分からない(月次で試算表は作っているが、進行基準ではなく完成基準なので全く参考にならない)
資金繰りの管理すら行われていない、「月末の不足分は銀行の当座借入枠で調整」という中小企業でよくある典型的パターンとなっていた。
「このままではとても自力再建など出来ない」と気づいた私は、危機感も能力も全くないプロパー社員を指導しながら、社内管理体制の構築に努めた。
出向から1年が経過し、それなりに社内の管理体制が整い、月次の損益管理や資金繰り管理もそれなりに形になってきた。
その結果、「決算を締めてみて大赤字が判明する」という幼稚園児レベルから「決算を締める前に大赤字だと分かる」という小学校低学年レベルへ進化することが出来た。
そして私は遅まきながらようやく悟ることが出来た。
今私がやっていることは高血圧の人に対して「毎日血圧を測定しましょう」と言っているに過ぎないのだと。
毎日血圧を測れば高血圧だということは分かるが、測定したからといって血圧が下がるわけではない。
リアルタイムで赤字を認識しようが、決算を締めて認識しようが赤字は赤字にしかならないのだ。
ベンチからの指示は「とりあえずもう少し続投」であったが、私は「どうやったって自力再建は無理なんで、そろそろ敗戦処理を送り込んで貰えませんかね」と強く要請。
そしてここでようやく本題である「あまりイキってないコンサルの人たち」が登場することとなった。
私の想像でしかないが、所謂イキり系コンサルはIT系、システム系に多いのではないかと思う。
経営改善コンサルや事業再生コンサルと比べると、システム系コンサルは歴史が浅いのでイキり系が産まれやすい土壌でもあるのだろう。
私が一緒に仕事をすることとなった人たちは「事業再生コンサル」であり、弁護士・公認会計士・元銀行員といった顔ぶれであった。
ネット上でイキる意識高い系のコンサルと違い彼らはみな紳士的な対応であったが、逆にその丁寧さが私には慇懃無礼に見えて仕方がなかった。
彼らの登場により、私の業務についても次のステージへ進められることとなった。
プロパー社員たちに知られることが無いよう、一日中別室でコンサルたちと事業DD、財務DDを行い企業の清算価値を査定した。
当社は3つある事業部のうち、製品製造を行っている2事業が海外との競争に晒され赤字垂れ流し状態。
しかし幸いなことに、一番規模の小さいメンテナンス事業部だけがコンスタントに黒字を計上していた。
法的整理を行い担保物件等を処理した場合、百億近くある融資のうち回収出来るのは1割未満。
一方で、大幅なリストラを行い黒字の事業部だけを新会社に移し、今後10年間で返済可能な借入を背負ってもらうとなると3割程度は回収可能。
この試算結果を受けて、経済合理性の観点からも再生は可能であると判断された。(ここで再生不可能と判断されれば破産するしか手はない)
ちなみに事業再生系のコンサルの費用は本当にアホかというくらいに高い。
各種資格保有者ばかりということもあるが、当初3ヶ月の契約で3000万円。
そしてここから半年かけて行う事業リストラ、再生計画策定、解雇された従業員の再就職支援等の費用として5000万円請求された。
(費用のほとんどが彼らの人件費であり、駄目元で値下げ交渉したところすぐに5~10%値引いてくれた。にしても利益率高すぎじゃね?)
ここまで書いていてふと思い出したのだが、そんな彼らにも少しだけこちらをイラっとさせる癖があった。
会話の中でとにかくやたらと良く分からない横文字のビジネス用語を使いたがるのである。
「リストラについては一律にやると優秀な人から抜けるリスクがあります。まずは経営陣でバイネームでリストを作成してください」
「増田さん、これだとアップルトゥアップルの比較にならないですよ」
(あっぷるあっぷる?りんごが溺れてあっぷるあっぷるなのかな…)
「スポンサー候補先とはNDA締結してExclusiveでの交渉になりますね」
彼らとの会話にときたま苛々させられながらも、Google翻訳の力を借りて再建に向けた作業は着々と進みつつあった。
法的整理と異なり私的整理は基本的には迷惑をかけるのは金融機関だけなのだが、法的拘束力が無いのでこの調整が一番難航する。
高い費用をかけてコンサルを導入する理由は、この対金融機関折衝を乗り切るためといっても過言ではない。
債権放棄額の妥当性、再生計画の蓋然性について、各金融機関を納得させるための資料作りに関しては彼らの能力は非常に高い。
まあ高いコンサル費用払ってるんだから当然といえば当然なのだが、彼らは凄まじいスピードで計画や報告書を作り続けた。
私が出向してきて3年が経過したところで、ようやく事業再生手続がひと段落した。
黒字事業と借入の一部を新会社へ移管したうえで、旧会社は銀行団が債権放棄を行ったのち清算。
1000名以上いた従業員も8割以上が解雇となり、人材引き受けの協力を得られた他企業へ転籍したり、転職支援サービスを利用して転職したりしていった。
そうして私もようやく長い任務から解き放たれ、出向元へ復帰することが決まった。
コンサル会社との契約もここで終了となったので、慰労を兼ねて私はコンサルチームのメンバーと最初で最後の飲み会へ行くこととなった。
私としては3年間という短い期間だったとはいえ、一時は同僚だった人たちの大半をリストラするという後味の悪い仕事が完結したということもあり目一杯呑みたい気分だった。
しかし残念ながらコンサルの人たちは飲み会の場ですらもスマートであり、1杯目だけはアルコールだが2杯目からは皆ソフトドリンクへ切り替えていた。
「恐らくこの後もビジネスホテルに帰って他の仕事をしたり、自己啓発したりするのだろうな」と思っていると、予想通り飲み会は開始からきっかり2時間で終了。
まだまだ飲み足りない私を残し、コンサルたちはタクシーに乗り込み帰ってしまった。
一人残されてしまった私は「憂さ晴らしにデリヘルにでも行くか」と考えた。
しかし私はすぐに反省した。リストラされ再就職先も決まっていない従業員も大勢いる。
そんな状況で呑気に風俗に行くなど道義的に許されることではない。自分よりももっと辛い状況の人は大勢いるのだ。
デリヘルに行くことは断念し、私は駅前のレンタルショップでアダルトDVDを借りることで手早く性欲を満たすこととした。
帰宅後、風呂に入ったあとでDVDを入れたのだが「このDVDは再生できません」というエラーメッセージが出てしまった。
記録面が汚れているのかな…と思いティッシュで綺麗に拭き取ってみたが、何度やっても読み取りエラーが出てしまう。
俺も童貞だけど、まあ分かるよ。
セックスに持ち込むまでの最低限の社交性、粘り、覇気、清潔感、身嗜み、人間的魅力に欠けてる奴ってこったろ?
要は動作性IQが著しく低い奴の可能性が高いってこと。(俺も言語性IQ115の動作性IQ85だったので体験談として思い当たる節はある)
全員が全員馬鹿とかじゃないし、性的嗜好とか興味が偏ってるとかだけの高学歴童貞なら、うまくマネジメントしてやれば知的業務でバリバリ働ける奴もおらん事はない。
自分の勤務先は某地方都市を中心に展開する書店で、ピーク時の年商は300億円を超えていたので、国内でも大手の部類であったと思う
しかし、今年1月末に新会社への事業譲渡と大幅な規模縮小を発表し、自分もリストラされることとなってしまった
(今と同名の新会社を設立し、そこに事業と従業員の一部を引き継ぎ商号も従来のままなので、表向きは何も変わらない)
出版不況と大手ECサイトの台頭で町の個人書店が一掃され、大手書店も苦戦が続く中、当社は書籍販売からの脱却を進め、規模拡大と多角化経営を推し進めていった
「どこの本屋も苦境だけど、うちは書籍以外も手広くやっているからなんとか黒字が出せてるんだな」と当時は勘違いしてしまっていた しかし世の中そんなには甘くない
書店と併設してDVD・CDのレンタルをやっていたが当然そこではレンタル専業の大手などと競合する(サブスクの普及でレンタル業界も苦戦が続く)
本やゲームの買取等のリサイクル事業も展開していたが、規模でいけばブックオフに敵うわけがない
VRゲームがみんなで楽しめるネットカフェなんていうのも新規出店していたが、既にアミューズメント業界は飽和状態で利益など生み出せるわけがない
書籍販売以外にも収益源となる柱をつくる!と言いながら、いくつものレッドオーシャンに飛び込んでいき結果として甚大な被害を出してしまっていたのである
ではなぜ赤字を垂れ流しながらも事業規模の拡大を図ることが出来たのだろう 会社側は公式には認めていないが粉飾決算が行われていたことはほぼ間違いない
(色々な関係者から聞いた話を総合すると、粉飾は数十年以上に渡って行われており、規模も数十億円レベルなので非常に悪質な粉飾である)
ここからは自分の推測であるが、経営陣が事業規模の拡大を推し進めたのは「新事業による黒字化」ではなく「粉飾決算を隠すため」がメインの目的であったのだろうと思う
PL(利益計算書)の粉飾は比較的簡単で売上を水増しするか、経費を過少計上するかだけでいい 問題なのはBS(貸借対照表)の方だ
PLで利益を水増しすればBSの純資産の部の繰越利益剰余金が増えるので、左右をバランスさせるためには資産を増やすか負債を減らすかしかない
負債の部は銀行借入を過少計上(簿外債務)させるとして、資産の部で計数操作が可能な項目はどれか
現預金はすぐに銀行にバレるので論外、建物や土地の固定資産も固定資産台帳の提示を求められるとアウトなので、行きつくのは「売掛金」か「棚卸資産」となる
当社は書店なので基本的には現金商売で売掛金は発生しない そこで棚卸資産(在庫)を過大計上するわけだが、店舗数が一定なのに在庫だけが膨らめば当然怪しまれる
それを隠すため新規出店を続けたわけだ 更にいえばゲームの買取やトレーディングカードの買取をはじめたのも同じ理由だと考えている
在庫操作は粉飾決算で一番多い手口なので、銀行も念入りに分析する 銀行側から「一般的な書店と比較して月商対比で在庫が多くないですか」と聞かれた際に、
「新規出店したので在庫も増えた」「書籍だけじゃなくてゲームやトレカの在庫もあるから」「書籍の在庫はいつでも取次に返本可能だから不良化することはないよ」と逃げることが出来る
今までに出店したことがなかった他の地方に積極的に出店したのも、他のエリアの地方銀行からの資金調達を可能にするためという裏の目的もあったのだろう
そうこうして自転車操業を続けていたわけだが、粉飾にはいずれ限界がくる 当社にとっての限界点は2019年6月であった
全店舗において注文した書籍が納入されないというトラブルが発生
会社側は顧客に対して「平成から令和への元号切り替えがうまくいかず、発注システムが不安定となっている 正常化には時間がかかる」という説明を行ったが噴飯ものである
町の個人書店ならいざ知らず、年商数百億円規模の書店からの注文がゼロだったら当然のことながら出版取次から取い合わせが来る
会社の説明は全くの出鱈目で、「資金繰りに窮し出版取次への5月末の支払が遅延したため、当社の経営危機を察知した出版取次サイドが出荷を全て止めた」というのが事実である
このままでは書籍の入荷が出来ず営業が続けられない、万策が尽きた経営陣はついに取引銀行を集めたバンクミーティングで全てを白状…という流れとなった
地元エリアを中心に数十店舗を展開する書店がいきなり倒産し全店舗閉鎖するのでは、地域に対する影響が大きすぎるので、会社側は私的整理による事業再生を目指した
しかしながら、単なる経営悪化ならまだしも長年に渡る悪質な粉飾決算が行われていたのは事実なので、銀行側も容易には応じない
私的整理は銀行借入のみに限定した債務カットが可能なので、納入業者等に迷惑をかけることがありません そのため事業価値を毀損せず再生を図ることが可能です
但し法的整理と異なって法的な拘束力がないため、全債権者(ここでは全取引銀行)の同意が必要となります(同意を得られないまま法的整理に移行するケースも有る)
一方で法的整理は裁判所が手続きを進めるため、債権者の過半数から同意を得られれば再生手続が可能となります
但し銀行借入だけでなく、商品仕入先に対する買掛金など一般的な商事債権も債権カットの対象となるため、事業継続に支障が出る場合があります(現金先払いでないと仕入が出来なくなるなど)
当社の場合は、最終的に国内最大手のレンタルチェーン店や大手家電量販店がスポンサーとして新会社に出資し経営参加することとなったので、なんとか全銀行の承諾が得られた
しかし新たに策定された再生計画には不採算店舗を中心とした店舗の閉鎖と人員の削減が当然のように織り込まれていた
自分が勤めていた店舗も残念ながら閉鎖対象となり、そして面談の中で自分が削減対象人員となっていることも伝えられた
「このまま会社が倒産すれば全社員が路頭に迷うことになる 大変申し訳ないが事業存続のためなので理解して欲しい」と言われてしまうと、承諾せざるを得なかった
会社として生き残るため多少の出血は止む無しという判断をするのは当然のことだろう
最終出社日に退職にかかる色々な手続きを終えると私は定時に会社を出た
私と同様に本日付で退職する同僚と個人的に送別飲み会を開いて会社の愚痴でも言い合いたい気分ではあったが、新型コロナが流行る中で居酒屋に行くことはやはり抵抗がある
まっすぐに帰宅し一人で晩酌を済ませた私は気晴らしにデリヘルを呼んでみることにした
過去に何度か呼んだことがあるお店のサイトをチェックすると、好みのタイプの女の子が居たのですぐに電話で連絡をした
先客が居たので待つこと約2時間、とても明るくてかわいい女の子がやってきた
普段は関西の店舗型風俗店に勤務しているが、今はコロナの影響で客足が激減しており、コロナの影響があまりない地方都市へ出稼ぎに来ているのだという
シャワーを浴びて照明を暗くし、私と彼女は布団の上で楽しいひとときを共有した
「ごめん 布団汚しちゃった 予定日はまだ先だったのに ほんとにごめんね」 見ると敷き布団に少しだけ血が付いている
ロビンフットの客は個人投資家でなくて、個人投資家の売買情報を買ってる大口の投資家で、今回の件で大口との関係が悪くなって資金繰りが悪くなってるという噂が流れてるらしい。
例えば宅配便など送り状に名前や住所を書くだけの事でも苦痛という方は結構いらっしゃいます。
小売業で勤めていた頃、お客様に「代わりに書いてほしい」と頼まれる事が多々ありました。
多くは老眼で近くのものが見えづらくなった高齢者の方が多かったのですが、若い方でも持病で手の震えがあるなどの事情をお持ちの方もいらっしゃいました。
単に面倒くさい、自分は客なのにどうしていちいち細々した事を書かなくてはならないのか?、という様なお客様もいらっしゃいました。
理由は人それぞれですが、店員であったら私が代筆する事に変わりがある訳ではありません。
しかし私自身、あまり字を手書きする事が不得手な人間なので、結構苦労していた事を覚えています。
私は手書きでまっすぐ線を引くことができない人間でして、フリーハンドで線を引くと必ず上向きになったり下向きになったり波打ってしまったりしてしまいます。
色々と見聞きした訓練方法を試したり、ペン字の通信講座を取ってみたりしたのですが全くと言って良い程改善しませんでした。
そんな人間が綺麗な字を書ける訳も無く、お客様から「もっと綺麗に書けないのか」「真面目に書け」とお叱りを受ける事もしばしばありました。
また人名漢字は一般的で無い漢字を使う場合も多く、ようやく書き上げたと思ったら名前の一文字だけ間違っていて最初から書き直しという事も多々ありました。
自分の名前や住所は正直なところ読めれば良いかなと思うのですが、お客様の名前や住所を綺麗な字で書けない事は私自身にとっても結構な苦痛であった事をよく覚えています。
当時でも専用のプリンターがあれば伝票にも印刷ができたらしいのですが、結構高額で資金繰りで汲々としていた当時の勤め先で用意して貰える様なものではありませんでした。
先程調べてみたところヤマトや佐川では事前に登録さえしておけば、PCやスマホを使って自宅や事業所のカラープリンターで送り状を印刷できるそうです。
これが小売に勤めていた当時にあればなぁと思う反面、もしも当時この様なサービスがあったらますます私の字は汚く読みづらくなっていただろうなぁとも思うのです。
当時の私は下手なりに少しでも読みやすい字を書こうという努力はしていた様に思います。
できるだけ大きくはっきりとした字を書こうという当時に身についた癖は、メモを取ったりといった場面で今の私の生活の中でも役に立っています。
字が下手だと言われるのは今でもよくありますが、字が汚いから読めないと言われる事は小売に勤めていた時期を境に随分減った様に思います。
今、小売などに勤めている方が伝票の印刷サービスなどを利用する事は、業務の効率化の面からもどんどん推進していく必要があるとは思います。
ただ手書きで字を書く機会が一切無くなるという事はなかなか考えにくい(手書きがもっとも即応性と汎用性の高い記録手段だからです)ので、楽しみながら手書きに親しむ機会があれば良いのかなと思っています。
10年ほどIT系中小企業で働いていたが、途中で就任した2代目の新社長にクビにされ、それから5年経った今も、鬱々としている。一部フェイク含むが、もやもやとした気持ちを吐き出すために記載したい。
新卒で中小IT企業に入社し、人事や財務などの間接部門で働いていた。入社5年目ごろに、社長の息子が2代目として就任した。
新社長は「親父は社員に甘い。この会社は無駄がたくさんある」と全社員の前で宣言し、数々の改革を行った。特に「賃金規定の改定」はその効果が大きく、社員の平均年収を30%ほど下げることに成功した。
その結果、社員数は2年間で350名から200名まで減少した。特に稼ぎ頭(優秀で給与が高い分、派遣単価が高く、利益率はバツグン)の社員の退職が多かった。当然、売上も30億円ほどから20億円ほどにまで落ち込んだ。
新社長は「社員1人あたりの売上は上がった」と豪語していたが、実態は他社から人を回してもらって仕事をこなしていたため、利益率は激減していた。創業以来の大赤字を前にしても「膿を出すには必要なこと」「節税につながった」と自画自賛していた。
2年間の赤字垂れ流しの結果、現預金が尽き、新社長就任3年目には、たびたび社員の給与遅配も起こすようになった。資金繰りに困った新社長は、銀行から追加融資を受けようとした。当時、既に10億円近い融資を受けていた上、3期連続赤字という条件ではまず融資は厳しいと思われた。だが新社長は、実態と異なる決算書を作成することでV字回復を達成したことにして、1億円ほどの融資を勝ち取った。余談だが、この融資で添付した資料において、実際は4000万円近い社長の報酬は、1000万円と記載されていた。
就任3年目になると、新社長は、新卒採用に力を入れると発表した。プロパー社員が減ると利益が減ることをようやく理解したんだろう。従来は毎年10名程度の採用目標であったが、新社長は保守的だと一掃し、30名の目標を掲げた。
まずは従来付き合いのあった学校に営業したが、給与を一方的に大幅カットしたことが卒業生から伝わっており、遠まわしに出入り禁止を通達された。採用予算もカットされたので、そうすると時間対効果の悪い手法も取らざるを得なくなり、自分の残業も慢性的に60時間を超過するような有様が続いた。当然サービス残業である。
なんとか最終面接まで学生を送り込んでも、新社長がガンガン不採用を下したり、圧迫面接を行ったりしたことで、採用率は減り、辞退率も増え、最終的に採用できたのは数名だった。
余談だが、新社長は「君が稼げるか分からないから、契約社員としてだったら採用してあげる」と学生に放言し、大学就職課から文書でクレームを貰い、自分が頭を下げに行ったこともある。クソが。
当然、30名の目標に対して採用人数が数名だったことで、自分の査定も大幅に下がった。
こんな状況でもなんとか働いていたが、新社長就任4年目の中ほどで、さすがに体調を崩した。はてなーなら共感してくれると思うが、通勤途中にトイレに駆け込むことが増え、3日に1回ほど遅刻をするようになった。当然、遅刻は午前半休で処理した。さすがに辛くなり上司に休職を申し出たが承認できない、と回答された。
その翌日、出勤したら、入退室カードが無効化されていた。外線から上司を呼び出すと、「昨今勤怠が悪いので懲戒解雇にする。今ここで退職届にサインすれば温情により自主退職にする」と告げられた。
さすがに絶句するも、上司から「社長が納得するように退職届が必要。あとで撤回してやるからサインだけしろ。今週は有休にしてやるからそのまま休め」と口頭で促され、うかつにもサインして帰宅してしまった。録音をしていなかったことが悔やまれる。
翌日、退職届を受理した通知が内容証明郵便で届き、私物一式も宅配便で送り届けられた。当たり前だが、それから鬱になった。1年ほど寝たきりが続き、体重も30キロ増えた。
ようやく多少は動けるようになった退職2年後に、知人から弁護士を紹介されて不当解雇で訴えるも、退職後では証拠をほとんど持ちだすことができず、むしろ申請したはずの有給が無断欠勤にされていたり、また、退職届にサインしたことが決め手になって、最終的には裁判官から促された年収半年分程度の額で和解するしかなかった。労災も申請したが、採用活動で外出が多かったためタイムカードで長時間労働を証明することができなかったりして、認定されなかった。むしろ後日、会社側への調査報告を請求したところ、上司の承認を取らず勝手に外出したり出張したことにされていた。死ねよ、クズが。
退職から5年が経ち30代後半になったが、今でも働けるのは週に2日程度なので、緩い自営業でなんとか収入を得ている。昔のツテで、財務計画や人事制度設計などを請け負い、年商で300万、費用と税・社保を除いて手取りで200万ぐらいか。当然、生活できないので、実家に寄生している「こどおじ」である。
隔週で心療内科に通ってはいるが、頭の回転は戻っていないような気がして、様々なサプリや海外薬の個人輸入などにも手を出している。それでも、やる気は出ないし、自己評価や自己肯定感は最低、性欲は消え、幸か不幸か酒は食道炎で飲めなくなった。当然、恋愛や結婚も諦めた。トラウマもひどく、前職がある駅には近寄りたくもないし、通らなければならないときは遠回りする。リストラの記事や、最近のなろう系小説で流行っている「追放」という言葉すら見たくはない。
裁判で登記簿を取ったので社長の自宅住所は知っており、今でも年に数回は用もなく行ってしまう。自制心が低ければ火をつけたりするのだろうが、それは妄想だけに留めている。過去の囚われから解放されたくて様々な本も読んだが、「憎い相手を許す」という表現には馬鹿野郎と思ってしまう。それができたら苦労するか。
かたや粉飾した金で年収4000万を得て、多くの他人の人生を破壊しつつも、会社の金で六本木で遊び歩きながらのうのうと暮らしている。こなたいきなりクビになって年収200万で、まともな人生も送れない。
死ね、と思う。
せめて会社が倒産し、本人が破産してくれれば多少なりともこの呪縛からも解放されると思うが、転職口コミサイトを見ると、社員の待遇悪化を続けながらも、まだ生存しているらしい。一方、帝国データバンクで業績を見ると、あり得ない業績が記録されているので、引き続き粉飾は行っているようである。
昨夜眠れなくなって泣きながらこの文章のハイライトを作成し、今日の昼過ぎから書き始めたが、諸々思い出して、途中で3回ほど机を殴ってしまった。人の人生狂わせたヤツは、同じように狂い死んでほしい。
年金暮らしの両親(甥から見たら祖父母)に調理師学校に通いたいから120万貸して欲しいと言ってきた
そこそこ蓄えがあるのと退職金である小規模企業共済が数千万振り込まれたが、
入院などの大きな出費も考えられるからそう簡単に使わせるわけにはいかない
甥は今年二十歳になる
高校を卒業と同時に国家資格も取得しているのだが全くそれを活用できない職種に就職した
それに関しては勿体無いなと思えど、本人がその資格を活かせる仕事につきたくないと言っていたから
それを尊重した
だが年末年始のド繁忙期と、このコロナの雰囲気で相当参ったようで、
自分も新卒で就職した場所が合わず転職を繰り返した身である(今はお堅い仕事に就いている)
自営業の両親及び専業主婦だった姉(甥の親)にはそのあたりの理解が少し足りない
転職したら正社員になれないと言うので、それは違うよと釘を刺しておいたぐらいだ
だからもしも甥が転職したいと言い出したらその決断に味方するよと
今自分が働いているところから仕事を紹介できるのだが、このコロナ情勢である
正直「今はやめた方がいい。正社員にしがみついていろ」
が今の気持ちだ
つい先日自分に相談を飛び越えて、姉と甥が両親にお金をせびってきたのだ
貸して欲しいと言うが、もはやお貸しくだされ状態
その通学した後のビジョンが見えない
今働いている場所が多忙だとしても、飲食業の方が数倍大変なことをわかっていない
だが資金諸々が無い状態、しかもコロナ禍で無職になるのは危ないと
なぜ想像が及ばないのか
両親は根性があった
正直自分にも真似ができない
そして一番忙しかったところや、資金繰りにあせる姿を甥たちは知らない
いやそんな学校云々より、
余裕があるはずなのだ
自分の息子なのだからまずその棚からぼた餅金から工面するのが普通じゃないのか?
自分なら数年今のところで働きながら勉強をし、その貯蓄で通うのが筋ではないのか?
自分からも甥を説得したいのだが、あの二人はすぐにヘソを曲げて
先にも書いたが自分はクビにならない限り
もしも居たらその意見を仰ぎたい
俺は沖縄県民だ。
多くの人は、居酒屋やそこらのお店で売っている手ごろな泡盛を、旅行気分で飲むのだろう。
でもその時、「泡盛、おいしい!」と感じる人は少ないと思う。
そのようなシーンで出てくる泡盛はだいたい新酒である。蒸留したての泡盛だ。どぎつくて癖のある風味が口に広がる、沖縄県民でも10人中9人が「まずい」というような風味だ。
だがちょっと待ってくれ。泡盛は新酒と古酒とでは全く異なる飲み物なのだ。蒸留したての泡盛が売り物として世に出回ったのは、1945年の沖縄戦ですべての古酒を失い、いちから事業を再開せねばならない酒造メーカーが当座の資金繰りのためにやった苦肉の策であって、本来の泡盛は古酒でしか飲まないものである、という説が(俺の中に)あるぐらい、新酒と古酒は違うのだ。
新酒はとにかくきつい。ウイスキーだって蒸留したての酒を2,3年は樽貯蔵してから初めて売り物にするのだから、あれをロックやストレートでおいしく飲める奴はかなり重症ではないか。水割りもまずいと思う。
ともかく、新酒を飲んで泡盛体験を終えるのはもったいないし、むしろ負の体験にしかならない。
だからそう、古酒を飲んでほしい。泡盛の古酒はうまいしコスパもいい。
ジョニ黒というウイスキーがある。12年物メインでブレンドされた酒で、アルコール40度の700mlで2,000円代で買えて、うまい。そりゃ世の中にはもっとうまい酒もあるだろが、ジョニ黒はコスパの良さに定評がある酒で、俺も好きだ。
このジョニ黒と同程度もしくはそれ以上の泡盛の銘柄がたくさんある、と俺は思っている。俺はそう感じている。俺はこれを紹介したい。
もしもあなたがウイスキーや焼酎を楽しんでいるのならば、ジョニ黒と同程度もしくはそれ以上にうまくて、かつ、2,000円代で買える泡盛を紹介したい。あなたに。沖縄で泡盛を飲むときの参考にしてもらえれば幸いだ。
県内の酒造メーカーからなる沖縄県酒造協同組合がつくっている古酒だ。琉球泡盛の一番槍みたいなやつだ。
泡盛は3年ほど貯蔵したものを古酒と呼べるのだが、飲むのならば10年以上の古酒を勧めたい。泡盛は5年から7年目にかけて急速に熟成が進むと言われており、正直3年ものの古酒を飲んでも熟成感はないしあまりおいしくもない。
だが10年以上の古酒ならば、古酒ならではの香りと味わいを楽しむことができ、おいしい。
瑞穂酒造の古酒。泡盛の古酒の香りはバニリンというバニラの香りと同じといわれている。泡盛の古酒にはソフトクリームのような甘ったるさとアルコールの香りが鼻の奥を抜けるような感覚があって、古酒を飲み込んだ途端にその感覚は消える。そうして、その感覚を追いかけるようにして、もう一度古酒を口に含む。おいしい。
瑞泉酒造の古酒。他にも10年古酒として「king」という銘柄も出しているが断然こっちがおいしい。
菊之露酒造の古酒。宮古島の酒造メーカー。同酒造の沖縄ローカルCMでは魔裟斗や国仲涼子が出ている。心地よい香りと味わい。アメリカンコーヒーのようなすっきりとした印象でおいしい。
多良川酒造の古酒。宮古島の酒造メーカー。宮古地域は硬質の水が泡盛に向いているのか立派な酒造所が多い。
泡盛の古酒は、10年物100%ならば「10年古酒」と名乗れるのだが、10年物と3年物と新酒をブレンダーがいい感じにしておいしい泡盛を作ってしまった場合にはそうはいかない。たとえそれが10年物100%の古酒を超える酒質だとしても「10年古酒」とは名乗れず、精々「熟成古酒」としか名乗れない。久遠は10年物メインのブレンド酒であり、長期熟成古酒と銘打っている。香ばしくてとろみがあって、個人的に一番おいしい。
もちろん、もっとうまい泡盛の銘柄もあるのだろうが、海の邦、古都首里、おもろ、南海王国、久遠は2,000円代で買える。
ただし、それは沖縄県内での話だ。内地では輸送料とか酒税軽減措置が適用されないとかの事情もあってもっと高くなる。酒税軽減はせいぜい100円程度の影響しかないはずなので、主には輸送料が要因だ。
沖縄県内でも、業務スーパーやビッグワン(沖縄ローカルのディスカウントショップ)や酒のスマイルorアルテック(ともに沖縄ローカル酒屋)でなければ2,000円代で買うのは難しいだろう。これら以外の店舗ではもうちょっと高い値段がついている。
でも心配はいらない。業務スーパーもビッグワンも県内の至る所にある。
だから、もしもあなたに沖縄を訪れる機会があって、泡盛でも買ってホテルで飲もうぜとか、泡盛頼んでみようぜみたいなことがあれば、ぜひとも10年古酒を手に入れてほしい。そうすれば、沖縄の夜をもっとみんなが楽しく過ごせるはずだ。
久遠と同じく多良川酒造の古酒。2,000円未満で買える。リーズナブルでおいしい。特選古酒と銘打った、底が太ったボトル。ノーマルのビール瓶型のボトルでない。
南海王国と同じく菊之露酒造の古酒。1,200円とかで買える。ジョニ黒には負けるがコスパ最強の泡盛。8年古酒をメインにブレンドしたらしい。
忠孝酒造、瑞穂酒造がつくる泡盛。1.8ℓで1,000円強で買える。ソーダ割りにするとおいしい。泡盛新酒の他の銘柄のソーダ割りは、泡盛の癖を炭酸が強めるだけだが、忠孝と瑞穂は甘い香りがはじけて(俺の中では)おいしい。
”!?”
たくさんのブクマをいただきまして、「泡盛」という言葉が多くのみなさまの目についたことをうれしく思います。
それと同時に、先だって紹介させていただいた泡盛を飲みながら投稿した増田ですので、ブクマの多さにおののきながら読み返してみると、違う違うそうじゃない、と反省すべき箇所がいくつかあります。少し補足させてください。
1つめ、泡盛の新酒について、「沖縄県民でも10人中9人が『まずい』というような風味だ」「負の体験にしかならない」、なんて明らかに言いすぎだ。これはいけない。10人中7人だ。3割の人間だけが、あの世界に行けるのだ。顔に痣が浮かぶような奴らだ。たぶん早死にする。俺があと一歩のところで届かなかった、至高の領域だ。
2つめ、泡盛は10年以上の古酒をすすめる、としたが、もう少し正確に言うと、10年古酒で十分だ。どういうことかというと、泡盛の熟成は5年を超えたあたりから加速度的に進むが10年目あたりで落ち着くと言われている。泡盛の熟成が酸化なり何なりの化学変化であるとすれば、それが永遠に続くことなんてありえない。仕次ぎうんぬんの話もあるが、ともかく10年経てば十分泡盛は熟成している。それ以上の年数の泡盛は味よりもその稀少性なりストーリーなりを楽しむものであり、神々の遊び的なものだろう、と俺は踏んでいる。神ならぬ我が身としては、10年程度の市販の古酒を楽しみながら、甕貯蔵の我が家専用泡盛を仕次ぎし育てて数十年楽しんでいく、というのがいいんだろう、と思っている。
3つめ、古都首里の10年古酒のアルコール40度は、ラベルに沖縄限定って書いてました。通販で本土のみなさまでも買えるかもしれないけど、、、すみません。古都首里はバニラの香りが強く、たぶんバニラエッセンスが入っている(入ってない)と思います。おいしいので、地元の方はぜひお試しください。
そして、本土の方も沖縄を訪れた際には、ストレートでもロックでも炭酸でもシークヮーサーでもアセロラでもコーヒーでも牛乳でも何でも、泡盛をおいしく楽しくしてください。
あわがもりもりきんにくもりもりあわもりもり~
お母さん
その職人気質は尊敬するけど、私が一体今までに何百万のお金を渡したでしょうか。
私が一人暮らししながら貯めたお金を、うつ病一歩手前まで追い詰められながら働いて得たお金を、どれだけ渡しましたか。
でも私のことは誰が助けてくれるんでしょうか。
私は私が老後まで生きていけるように計画を立てて仕事をし、資金繰りをしているのに、
私は一人で生きていく覚悟を決めたのに、
「やっていけないから家に戻ってきて欲しい」と言われた時は絶望しました。
人生が終わったと感じました。
薄給だけどそれなりの生活はできていて、国内なら年に何回か旅行をして
そう思っていた私は贅沢なんでしょうか。
妹が傷つくようなことを言うから、お母さんは妹にすごく気を遣いながら接しているから、
私は波風立てないように真面目な「いい子」でいなくちゃいけないから。
31日から実家に帰って、2日に近所に初詣に行こうと思っていたけど、
私が喉が痛いと言って中止になり、私は家に帰ることにした。
昨夜から調子が悪くて、でもアレルギーの一時的な咳の可能性もあるから朝まで様子を見ていたんだけど、
妹は「もっと早く言ってよ」と言ったらしい。
私には言わない。
お母さんに言う。
お母さんは、駅まで送る帰り道で私にそれを言った。
ショックだった。
私が我慢して予定通り出掛けていれば、誰も嫌な思いをしなかった。
私のせいだと思った。
私が我慢しなきゃいけないんだと気付かされた。
私が家に戻れば金銭的にもお母さんと妹が助かる。
私が我慢して心と人生を殺せば、二人は、母は、助かるんだなと思った。
私が我慢すれば。
見捨てたら後悔すると思う。助けてあげられない自分に絶望し、責め続けると思う。
心を殺しながら、家族に気を遣いながら、この先何十年も生きていくことに絶望しながら。
逃げたい。
どちらに転んでも後悔して心を殺すなら、辛い思いをするなら、いっそ死んで逃げたいと思う。
そしたら何も考えずに済むのにな。
でも私は真面目だから、お母さんを悲しませるようなことはしないんだ、自殺もできない。
ただ時間が経過するのを待って、病気だか寿命かで死ぬのを待つしかない。
年取って病気になったりボケたりしても、誰も私のことは助けてくれないんだけどね。
35歳、娘の独り言。
元ファンの人間がうっかり真実に気づいてしまい、気づいたことに結構後悔しながら書くエントリだ。
アニメおそ松さんの話であり、ここに書いてもファンが見るかどうかはわからない。
知ったからには公表の義務がある雰囲気になってしまい、重い腰を上げた。
現在おそ松さんHPではコンテ松さんという企画が開催されている。ショートアニメの元ネタを視聴者から募集し、特典としてDVDに収録する企画だ。
これが発表直後からwebで賛否両論化。特典の話題とは思えないくらいの状況となった。騒動の様子はおおむねこのエントリの通り。
https://anond.hatelabo.jp/20201111230105
これに関して11月上旬頃、twitterにコンテ松賛成派を名乗るアカウントが現れ、反対派を異常な程苛烈に中傷・脅迫し始める。
「コンテ松」で検索すると必ず引っかかったので、知っている人も多いだろう。
そのアカウント主が公式関係者だったという話である。判明するまでの経緯を記す。
自分はおそ松さんの元ファンだ。申し訳ないながら、現在放映中の3期もたまにしか見ていない。
松関係は小規模な鍵アカを一つ残すのみで、既に活動としての本命は別ジャンルに移っている。
コンテ松のことを知ったのも偶然だった。しかしオタク的にあまりにアレな企画だったので、反対運動がピークだった頃に、元ジャンルのよしみくらいの気持ちで公式宛に意見メールを送っている。
問題のアカウントの存在を知ったのは、まあまあ遅めの時期だ。(コンテ松賛成垢を略して賛成垢と呼ばれているようなので、以下そう呼ぶ)
久々にログインしたtwitterで賛成垢の存在を知り、興味本位で覗きに行く。
まだ松にもヤバい奴がいるんだなあと一通り投稿を見た所でアカウントを離れようとした、その寸前でスクロールする手が止まった。
自分が公式宛に送ったメールが、そのアカウントに載っていたからである。
目を疑ったが、何度見返しても、自分のメールとしか思えなかった。
正確に言うと、文面そのものがコピペされていた訳ではない。自分のメールの一部抜粋が記載されていたが近いのだが、たまたまと思うにはあまりに内容が似通いすぎていたのだ。特に目を引いたのは、ある特殊な言い回しだった。メール本文に使った特殊な言い回しが、そのままツイートに転載されている。
恐らくこのアカウント主は、ファンの振りをすればバレないという慢心で、うっかり自分が見た内容そのままを、文章に混ぜてしまったのだろう。
奇しくも元ファンであることが決定打となった。自分はメールを送った事すら誰にも言っていない。既に松界は引退したも同然で、そもそも言う相手が居なかったからだ。
つまりメール内容を知っているのは自分と公式――もっと言えば、宛先のエイベックス・ピクチャーズだけということになる。
ここまで条件が揃えば、その推察に辿りつくのは簡単だった。
とはいえ、それを即webに公開するのは短絡的すぎた。まずは低浮上だった鍵垢に、顛末を記載の上、他に同じ体験のあった人がいないか呼びかけてみることにする。
そもそもtwitter上では、賛成垢に憤る人は数あれど、公式の人間という疑いを持っている人は居なさそうだった。
更新停止しているフォロワーも多い中、どこまで効果があるかは疑問だったが、ここで思いもよらなかった新たな情報が得られることとなる。
「賛成垢が、企画の未公開情報を投稿していたのを見た」という人が現れたのである。それも2人も。
未公開情報というのは以下の通りだ。
コンテ松さんは主人公6人に纏わるネタを公募して、アニメ化しDVD特典にする企画である。応募作品はすべて企画ページで公開される。
キャラごとに募集の締切は異なっており、ひとつの締切が過ぎると該当キャラのネタは非公開になるという仕組みだ。
例えば「おそ松」の締切が過ぎると、「おそ松」用の応募作品は見れなくなる。(※このシステムは途中で変わったようだが、少なくとも当初はそうだった)
このシステムは事前公表されていなかったため、一般ファンがその仕組みを知ったのは当然初回締切の後だった。
しかし何故か賛成垢は、締切前に「締切を過ぎたら作品は消えるので、twitterアカバレが心配な人は締切直前に投稿を」等と呟いていたのだ。
その呟きを見たという人が、別ルートから2人、ほとんど同時に現れた。
せいぜい同様のメール一致くらいしか予想していなかったため、これには非常に驚いた。
一人目はフォロワーさんの知人。二人目は自分の投稿を見たフォロワーさんが某所に情報を投稿し、それに対してポロリと「そういえばそういう呟きを見た」と書き込んだ人がいたとのことだった。
投稿を見た時は引っかかる程度だったが、公式関係者という切り口を得て初めて意味が分かったのだという。
見る側の先入観が判断を曇らせていただけで、賛成垢は他にも幾つも迂闊な発言を繰り返していたのである。
公式しか知らない情報を2つ以上呟ける人間とは、それ即ち公式関係者しかいないだろう。
加えて公式関係者疑惑に対し、賛成垢はあからさまな反応も見せている。
フォロワーさんが情報を投稿したのはオープンスペースだったため、誰でも見れる状態だった。これを賛成垢も見ていたらしい。
公式関係者疑惑がそこへ投下された途端、毎日の様に中傷を繰り返していた賛成垢が停止。
しばらく間を置いて、今度は激しく「自分が公式関係者だと言っている人がいる、バッカじゃないの、そんなわけないのに」と疑惑を否定し始めたのである。
その時の賛成垢の主張をまとめる。
突っ込み所しかないが、まずこのアカウント、意外に寄せられる批判は殆ど無視していた。それがなぜ、関係者疑惑だけは過剰に否定するのか。
他人のアカウントが公式と勘違いされても、アカウント主は何の被害も受けない。この時点では情報もさして広がっていない。必死に否定する規模の話でもないのである。
情報開示の下りも全く意味が通らない。他人のアカウントが公式と勘違いされることは、何の侮辱にもならないためだ。
開示理由に「公式関係者だと言われ精神的苦痛を負ったから」とでも書くつもりなのだろうか。それが痛手になるということは、公式関係者であると認めることになる。
発言者を特定しようとする言動も、無関係を装うなら不自然極まりない。メールと同じ投稿が分かっても、本当に一致するかどうかは依然公式か本人にしか判別できないのだ。
それこそ公式関係者にとってしか役に立たない情報を、なぜ他人アカウントが欲しがるのだろう。
まだ沈黙を守っていた方が他人を装えただろうに、メールの件と言い、未公開情報といい、本当に迂闊としか言えないアカウントだった。
しかし、この関係者がコンテ松企画担当か近しい位置の、エイベックス・ピクチャーズ社員であることはほぼ疑いようがないだろう。
中傷が殆ど全てコンテ松に偏っており、かつ他の呟きもエイベックス関連のものに限られているからだ。
賛成垢が触れている話題に、オシタイというサービスがある。これはおそ松さんにも関わりつつ、ParadoxLive(パラライ)でプチ炎上したサービスだ。
運営元の株式会社Y'sは過去にエイベックス案件を複数受けており、その実績をHPで公開しているため、エイベックスと関連が深い企業とされている。
賛成垢はわざわざ「おそ松さんとは関係ないけど」と前置きし、オシタイ批判をも引用RTで脅迫している。その様子を見ると、そちらとも繋がりの深い人物なのかもしれない。
http://gakyusoku.blog.jp/archives/36387125.html
また、上記の推測が正しかった場合、もしかすると賛成垢の持ち主の氏名は、アニメや今後発売されるDVDのクレジットにあっさり掲載されているのかもしれない。
もしくは賛成垢に中傷された方は、可能であれば情報開示請求をすればクレジットに同じ名前を見つけられるかもしれない。
可能性に過ぎないが、参考まで。
冒頭で言った通り、自分は元ファンだ。この件に巻き込まれたのはたまたまだったし、他にも晒されているメールはありそうなので、他に誰か気づく人がいないかと思っていた。
好奇心もあり正体は追ってみたものの、だ。上記が全て明らかになった後も、鍵アカに分かった情報を流し、それは好きに使ってOKと注釈した上で、以来何もしてこなかった。
少し状況が変わったのは11月末頃だ。
情報を元に公式に通報したいという方がフォロワーさん経由で現れ、一週間程経った後に再度報告が来る。
「公式に通報後、ほとんど毎日中傷を投稿していた賛成垢の更新がぴたりと止まった」
「停止したまま1週間程経って、公式Twitterでコンテ松さんのDVD収録が決定したと発表があった」
何とも説明しがたい心情だったが、それを見過ごすのは寝覚めが悪すぎた。
それでもやりたくなさが先立って、公表までここまで期間が経ってしまった。
本当に犯人の名前が書いてあったら気まずいので、DVD発売前には滑り込ませた。
ちなみに通報はエイベックスに限らず、アニメーション作製のぴえろと、原作であるフジオプロにも行ったそうだ。
企画の方が中止可能なタイミングだったかは微妙だが、言わばその3社は企画関係者がファンを広く中傷していた可能性を把握していながら、実行を発表した事になる。
通報後に更新が完全に止まった所を見ると、投稿者の特定と叱責にまで至ったのかもしれない。
それ以上の事は知るよしもない。
このエントリを書くに当たり諸々調べ直した。
元々自分はメールが送れる程度には否定的な立場だったが、改めて、コンテ松さんはファンのための企画などではないと感じた。
関係者がファンを中傷して回っていたことを別にしてもである。この企画は他者のアイディアを募集しておきながら、それに対する「報酬」が全く設定されていないのだ。
従来の公募企画(キン肉マンの超人募集など)とこの企画を同じとする人はちらほら見かけた。しかし、そういった公募の類には通常何らかの報酬が設定されている。
賞金やグッズ等の差はあるが、そこには創作に対する敬意と対価を払おうという姿勢が見える。
対してコンテ松さんは、アイディアそのものを特典として売り出そうとしているにも関わらず、その姿勢の片鱗すら見えないのだ。
どころか、応募要項には念押しのように「作者は作品の著作権を無償で譲渡」との記載もある。
確かにファンにとっては採用こそがご褒美で、賞品は二の次かもしれない。
しかしそれはひとえにファン側の心情であって、公式、ましてや普段創作物に価値をつけて売る立場の企業が取るべき姿勢ではないだろう。
後出しで報酬を出せという事ではなく、もはや創作物に対する姿勢そのものがおかしいのだ。
おそ松さんは3期でドラマCDの焼き直しが放映され、深刻なネタ切れを囁かれている。
パッケージメーカーであるエイベックスは32億の赤字によるリストラと資産売却が報道されており、資金繰りが苦しいことは明白だ。
そこに上記の無報酬規約を加えれば、この企画がひたすら企業側の都合で「ファンからタダでネタを集める」目的であったと推察するのは容易である。
賛成垢には以下のような投稿もあり、その姿勢を伺うに十分な内容が見て取れる。
コンテ松さんは、最初からファンのための企画などではなかったのだ。
少し前に「公式に問題があれば黙ってメールで送ればいいだけで、webで騒ぐのは単なるお気持ち」といったようなツイートがバズった覚えがある。
だが実態はこんなものである。(元ツイは見つからなかったが、投稿者さんへ批判の意図はない)
結局は「炎上しなければ、通らない意見」の方が多いという事だ。
賛成垢がtwitter上での反対意見をとにかく嫌がったことからも、企業が一番“嫌がる”“動かざるを得なくなる”のは、やはり多くの人の目につく意見ということになる。
考えてみれば当たり前だ。でなければ、デモもストライキも法律で保護されてはいないだろう。
それが意見を表明するのに不可欠の手段であるとみなされているからこそ、守られている。
今後公式がアレな企画を立てたジャンルの方は、公式にメールも送りつつ、twitterでもガンガン反対意見を表明して欲しい。
同様の事件が二度と起こらないことを願っている。
【追記】
もうひとつ思い出した。
賛成垢を見ていたら、特定のコンテ松参加者の名前が投稿にあった。 (存じ上げない方だったが、投稿作品に同じ名前があったのを発見した)
もしかするとこの企画は、担当者の個人的嗜好で参加者を選び、公式化するための企画でもあったのかもしれない。
現段階ではそれも可能性に過ぎないが、結果はほどなく分かるだろう。