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2024-10-18

2024年衆院選表現の自由アンケートで気になった回答

個人的に目に留まった回答をピックアップしてみました。今回もAFEEに感謝

引用元第50回衆議院議員総選挙の候補者に向けて実施した表現の自由についてのアンケート結果

東京比例

田村 智子(たむら ともこ) : 日本共産党

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

表現の自由プライバシー権を守りながら、子どもを性虐待性的搾取対象とすることを許さな社会にしていく必要があります。そのための自主的な取り組みを促進していく必要があります

共産党テンプレ回答。引用は現委員長。ざっくり50人くらいが採用しており、2024年衆院選公約踏襲した内容です。「子どもポルノ非実在児童ポルノ)」の法規制には反対する一方で、党公約では国連を引き合いに出していることから、「子どもを性虐待性的搾取対象とすることを許さない」には「子どもポルノ」も含むと解釈するのが妥当です。つまり「『子どもポルノ』の法規制には反対するが、それ以外の手段社会から排除されることを目指す」という立場になります

大阪17区

馬場 伸幸(ばば のぶゆき) : 日本維新の会

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

表現の自由を最大限尊重し、マンガアニメゲームなどの内容に行政が過度に干渉しないコンテンツ産業支援を目指すべきである現行法規の遵守を徹底したい。

維新テンプレ回答。引用現代表。10数人が採用こちらも共産党と同じく、党公約踏襲しています。設問1-bで「現行法規の遵守徹底」を謳いつつ、設問1-aの回答が「どちらともいえない、答えない」という齟齬が気になります(一応、2名が「法令規制するべきではない」を選んでいます)が、基本的には現状維持なのかと思われます

京都3区

泉 ケンタいずみ けんた) : 立憲民主党

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

表現物が差別や性暴力助長する場合は、ジェンダー平等人権保護観点から適切な規制はあり得る

立憲のテンプレ回答。引用は前代表10数人が採用法規制すら否定していないので、共産党以上に規制寄りと言えそうです。

ちなみに立憲の2024年衆院選公約には以下の文言があります

メディアにおける性・暴力表現について、子ども女性高齢者障がい者をはじめとする人の命と尊厳を守る見地から、人々の心理・行動に与える影響について調査を進めるとともに、情報通信等の技術の進展および普及のスピード対応した対策を推進します。

引用元ジェンダー平等

山形1区

原田 まさひろ(はらだまさひろ) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制すべき

設問(1-b):

インターネットの普及により猥褻映像が簡便に入手できるようになり若年者にも閲覧可能環境となっている。フィクションノンフィクション判断曖昧な若年者に与える影響は大きいと考えるからである

設問(2-a):

表現の自由の名の元に過剰な描写散見出来る事を憂いている

山形3区

石黒 さとる(いしぐろさとる) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制すべき

設問(1-b):

インターネットの普及により猥褻映像が簡便に入手できるようになり若年者にも閲覧可能環境となっている。フィクションノンフィクション判断曖昧な若年者に与える影響は大きいと考えるからである

設問(2-a):

表現の自由の名の元に過剰な描写散見出来る事を憂いている

テンプレというほど数は多くありませんが、完全に同一な回答のお二人。

茨城6区

国光 あやの(くにみつあやの) : 自由民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

日本サブカルチャー海外で高い評価を受けており、クールジャパン戦略日本ファンが増えれば世界平和に繋がるし外貨獲得にもなる。非実在ポルノ児童権利侵害する行為の関連性も明らかになっていない。

争点を理解した規制反対理由だと思ったら、過去山田太郎氏と対談しており、2021年衆院選でも氏が支援している候補者でした。

栃木1区

板津 由華(いたづ ゆか) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制すべき

設問(1-b):

設問(2-a):

刑法猥褻頒布規制, AV新法による規制, ポリコレ言葉狩り等, 新サイバー犯罪条約による創作規制

設問(2-b):

設問(3):

好きなアニメ漫画は「進撃の巨人」、「鬼滅の刃、「スパイファミリー」、「キングダム」、「推しの子」です!みんなの「推しメン政治家」になりますので、推しよろしくお願いします!^^ 好きなゲームは、「ゼルダの伝説」、「ドラゴンクエスト」、「ファイナルファンタジー」など、主にRPGが好きです♪仲間と一緒にやる盛り上がるゲームも大好きです!

設問3の回答がやけに軽いので目に留まりました。設問1-aで選んでいるのは「法令規制すべき」ですが。

栃木5区

茂木 敏充(もてぎ としみつ) : 自由民主党

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

表現の自由配慮し、規制のあり方について議論を進めていく必要があると考えています

設問(2-a):

具体的な事案をもとに判断すべきと考えます

内容自体は正直虚無で、敢えて取り沙汰するまでもないですが、自民党派閥領袖クラスが回答しているのは珍しいと思います。無内容なのでスタッフ作成し、最後OKを出しただけかもしれませんが。

埼玉5区

枝野 幸男(えだの ゆきお) : 立憲民主党

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

茨城3区

葉梨 康弘(はなし やすひろ) : 自由民主党

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

かつての児童ポルノ禁止改正反対の旗手が、実にそっけない内容。一方、その枝野幸男氏と国会でやり合い、表現規制派と目されていた葉梨康弘氏もトーンダウン。結果、同じ回答に。

埼玉13区

橋本 みきひこ(はしもと みきひこ) : 国民民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

個人的保護法益とならない規制であるから

現行の児童ポルノ禁止法が、保護法益曖昧悪法であることは、同法に長けた奥村徹弁護士も指摘するところで、簡潔にして当を得た規制反対理由だと思います

東京1区

江田 万里かいえだ ばんり) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

実在しないキャラクターであるから芸術ないしは表現形体の一種と考えるべきである自主規制組織を作り、そこで規制すべきで、法律による規制には反対。

東京都の青少年健全育成条例(以下都条例改正の昔から、一貫して規制に反対されていてブレないです。ただ「自主規制組織」は、個人的には首肯し難いです(CEROを思い浮かべながら)。

東京1区

ときた 駿(おときた しゅん) : 日本維新の会

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

創作表現実在人権を直接害さず、その影響も科学的に未立証だ。感情論や印象論のみで規制すれば表現の自由を不当に制限する。送り手・受け手権利尊重すべきであり、法による規制不適切である

設問(2-a):

刑法猥褻頒布規制, AV新法による規制, クレジットカード会社の決済制約, ポリコレ言葉狩り等, 新サイバー犯罪条約による創作規制, ジェンダー平等論に基づく創作規制

設問(2-b):

これらの規制は、創作表現の自由を様々な形で制限する可能性がある。法的規制社会圧力により、芸術言論の萎縮を招き、多様な表現抑制する恐れがある。表現の自由民主社会の基盤であり、慎重に扱うべき。

表現規制反対派らしく、争点を踏まえた規制反対理由だと思います。ろくな候補者がいない選挙区の在住者からすると贅沢な悩みかもしれませんが、東京1区の投票先は悩ましいですね。

東京7区

小野 たいすけ(おの たいすけ) : 日本維新の会

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

かつて都知事選出馬した際、不健全図書指定基準明確化を謳っており、「語れる」人だと思うのですが、そっけない回答なのが残念。

東京7区

松尾 あきひろ(まつお あきひろ) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

表現の自由範疇で最大限保障される。人権制約原理たる公共の福祉他人人権との調整機能である。これらを踏まえると、他人権利侵害しない非実在キャラクター表現に対する規制は最大限抑制であるべき。

東京12区

阿部 司(あべ つかさ) : 日本維新の会

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

実在する人物に実害が及ぶという明確なエビデンスが無い段階で、単に過激性的暴力表現を含むことをもって安易法令規制をかけることは、憲法保障する表現の自由を損なうと考えるから

どちらも争点を良く理解した規制反対理由だと思います

東京17区

円 より子まどか よりこ) : 国民民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

設問(2-a):

憲法保障する権利である表現の自由平和平等と同じくらい重要ものであり、いずれも規制する権力側が嫌悪感倫理観等の曖昧基準規制することは避けるべき

かつて成人向けゲーム販売規制請願紹介議員となり、表現規制派と目されていた方ですが、数年前から規制反対を公言しています。以前の認識のままの方は、是非この機会に情報アップデートを。

東京18区

松下 玲子(まつした れいこ) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

児童ポルノ禁止法が所持や提供製造禁止しているのは、実在する児童を性暴力性搾取被害から守るためです。「何か影響や関係があるかも」という理由規制対象を広げるべきではないと考えます

設問(2-a):

刑法猥褻頒布規制, AV新法による規制, クレジットカード会社の決済制約, ポリコレ言葉狩り等, 新サイバー犯罪条約による創作規制, ジェンダー平等論に基づく創作規制, 政府等が何らかの表現の制約をする時は常に。

設問(2-b):

表現規制する際は、仮に正しい目的のためにどうしても必要に見えても、どこかに問題が隠れているかもしれないという視点に立ち、その目的手段が本当に適切かどうか、慎重に確認し続けることが大切だと思います

外国人参政権関連で右派から批判されていましたが、都条例改正から一貫して、表現規制反対を主張されています。反対理由も明快です。

東京20区

大西 健太郎(おおにし けんたろう) : 国民民主党

設問(1-a):

法令規制すべき

設問(1-b):

子どもに対する犯罪被害を無くすため

東京20区

木原 誠二(きはら せいじ) : 自由民主党

設問(1-a):

法令規制すべき

設問(1-b):

実在しないとはいえ児童対象とした過激性的暴力等はそもそも適法ではなく、また、当該表現に影響されて犯罪惹起する可能性があること、等から所持・提供製造を認める積極的理由がないから。

東京20区

宮本徹(みやもと とおる) : 日本共産党

設問(1-a):

どちらともいえない、答えない

設問(1-b):

表現の自由プライバシー権を守りながら、子どもを性虐待性的搾取対象にすることを許さな社会にしていく必要があります。そのための議論合意への自主的な取り組みが重要です。

規制派、規制派、できの悪いテンプレと、この中から選ばないといけない東京20区にお住まい有権者には同情したくなります

東京22区

山花 郁夫(やまはな いくお) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

マンガアニメゲームについても、表現の自由(憲法21条)として保障されるものであり、それを制限るには、他の人権との調整であることが必要と考えられます非実在児童場合には被侵害利益がありません。

条例改正から一貫して表現規制に反対されています。バキを彷彿とさせる脱字を除いては、規制反対理由模範的で、こういう方を大切にしたいです。

東京24区

有田 芳生(ありた よしふ) : 立憲民主党

設問(1-a):

法令規制すべき

設問(1-b):

かつては都条例改正にも児童ポルノ禁止改正にも反対されていたのですが、こちらはどうも、宗旨替えされたようです。

東京29区

たるい 良和(たるい よしかず) : 国民民主党

設問(1-a):

法令規制するべきではない

設問(1-b):

様々な性癖を持つ人々が創作物を通じて情欲を解消できる環境を整えることは重要です。これにより、犯罪被害者を減少させることができるなら、適切なゾーニングのもとで自由を認めるべきです。

古株かつ筋金入りの表現規制反対派。セクシュアリティ尊重規制反対理由としている唯一の方(見落としていたらすみません)です。

続き

2024-09-09

ナパーム弾の少女について,ペドから視点

バンクシーの「ナパーム弾の少女」withミッキーのツイ見たが,ロリコンとしてこれに意見が一つある.

少し前にどっかが「ナパーム弾の少女」を児ポだとして規制して,それに対して多くの「まっとうな大人達」が抗議してたわけだが,僕はそれこそが児童ポルノに対する本質的エゴやと思う.

僕のようなペドにとって,そもそもナパーム弾の少女」はかなり魅力的や.つまり低俗な言い方をすれば抜ける.

あれ一番有名なのは真正から遠目に撮った写真だが,実は他にも何種類かあり,中には全裸ロリ大分近づいた,それこそ割れ目とかもくっきり見えるほど近づいたものもある.

正直エロい

なので僕はこの話題に対して理性的に論じるなら,当然「ナパーム弾の少女」はネットから抹消されるべきやろう.ほかの児ポがそうなっているように.

ただそうはなっていない,ただ報道写真として価値があると言うだけで.

そもそも一般児ポ別に芸術的価値がないわけではない.

具体的な名前はださんが,エロさよりもその芸術性が高い作品はいくらでもある.

一般児童ポルノ規制による保護法益は2つ挙げられる.

一つは当然その被写体となる児童保護対象児童個人的法益

もう一つは児童を性欲の対象として見る風潮,つまり社会的法益

なるほど確かにナパーム弾の少女」は「善良な人たち」にとって児童を性欲の対象として見ることにはつながらないだろう.たぶん.あいにく僕はそのような人たちでは無いから推測にしかならないが.

しかし本邦においては児ポ要件実在性をおいている,つまり僕がcomic loを持っていても逮捕されないことからもわかるように,児童ポルノ規制対象児童個人的法益保護を重視しているのは自明だろう(無論法規制はより複雑なプロセスを経ていることを前提にして)

そもそも児童性的に見るのは内心の自由

では,「ナパーム弾の少女」は他の児童ポルノとは違い被写体保護していると言えるのか.否だ

ベトナムで,戦禍に見舞われ,命からがら逃げている写真を,先進国の人々が何十年にエアコンの下でネットサーフィンをしながら見ている現状は,とうてい彼女保護しているとは思えない

彼女写真に撮られない選択肢がなかったとは思えない.そもそもそんな判断すら出来なかっただろう.

女性写真家に,自由意志(未熟者に自由意志がないといえばそれまでだが)で,十分な対価をもらってヌード提供し成立した児童ポルノより,「ナパーム弾の少女」が健全だとは到底思えない

結局のところ,「ナパーム弾の少女」は「高尚」だから存在を許されているに過ぎない.

高尚だから,「善良な人たち」はそれを性欲の対象としないから.

結局だれも少女ことなんぞ考えていないのである

ただ自分たちが善良で清廉で正常であるために,「低俗」な児童ポルノ規制し,「高尚」なものは残す.

無論僕だって少女ことなんぞ考えていない.

その気が無くともついつい道行くこどもを視姦して,あわよくばロリがっちゃんこすることを望んでるのだから

ただ,異常者の一人として,「善良な人たち」にたいしてとても腹が立った

2024-08-25

anond:20240825122959

戦争自民日本政府は反財閥廃止して、皇族ゴム利権ODAで守る

アベからあとソルベンシー・マージンレート規制してないし

保険会社が、幼児マンコに戦争を仕掛けてる

裁判官弾劾機関、何もしてないから年次報告書もヤメた

イギリス経団連社会で、ゴキブリのようにいきるニホンジンはた眼に

法務省は、法益法曹チン、法曹チン益

てめーらだけ子供作ってんだろと思うよ

2024-08-13

anond:20240813114907

日本側は「CSAM規制保護法益実在児童擁護であり、VISA運用西洋哲学的に誤っていて、日本人の思考が正しい」事を認めさせたいから、外堀を埋めてる

2024-08-05

anond:20240804220807

今回のケースでは問題いかと思うが。

医師法違反になるおそれがある

医療につなげるアドバイスとして手段が相当だと思うし、十分な注意を書けば法益侵害危険の発生)も少なく済む。自閉症特殊事情も踏まえれば、害より益のほうが大きく違法性阻却事由要件を満たしそうだ。

2024-06-17

関税法わいせつ図画の輸入が禁止されているのはなぜなのでしょうか?

国内児童ポルノでないわいせつ物を私的利用のために製造したり単純所持したりすることについては違法とされていません。

国内わいせつ物を製造することと、国内わいせつ物を持ち運ぶことのどちらも、「国内わいせつ物が増える」という同じ結果をもたらすことなので、国内での単純所持規制していないのに、輸入は規制するというのは一見筋が通らないように思えます。もたらす結果が同じということは、単純所持規制することと輸入を規制することの保護法益は同一と考えられるからです。

そもそも私的利用目的手荷物として国内に持って来ることも含めて「輸入」と呼ぶことにも違和感があります。それには輸入ではなく別の用語を当てるべきではないのでしょうか。販売商業目的のみを輸入と定義していたなら、国内でも頒布等の罪があるという点と整合性がとれると思います

2024-06-10

風邪をひいたら休め

 ここに、「ニンゲン風邪をひいたら、休め」という規範を示す。

 本稿は、右規範に対して懐疑的なニンゲンを説得するために執筆されたものである。具体的には、下記のニンゲンが本稿のターゲットである。心当たりのある者は、ぜひ熟読せよ。

・「この程度の風邪なら大丈夫」と考え、外出をしたことがある

・「風邪程度で休むのは甘えである」と考えることがある

風邪をひいても休まないニンゲンがいる理由はなぜか?

 風邪をひいたら休めという規範は、①パターナリズムと②蔓延防止という二つの論拠から成る風邪治癒に専念することで、①疫病が悪化する可能性が低くなり、結果として本人のためになる。そして、②伝染病蔓延を防止することができる。

 以上より、右規範合理性があることが明らかである

 ところが、しばしば右規範は破られる。風邪をひいても会社学校へ行くニンゲンと、これを良しとする第三者が後を絶たない。なんとも嘆かわしい。かかる者は如何にして規範を逸脱するのだろうか。

 私は、その理由につき、当該ニンゲンが①パターナリズムのみを重視してしまった結果であると考える。彼らは、「風邪をひいたら休まなくてはならない」という規範趣旨を、もっぱら「私が大変な思いをするからだ」と捉えてしまう。よって、「私は病状悪化という結果を許容しているから、右規範趣旨(本人のために休むべき)が及ばない。ゆえに休まなくてもよい」と結論づけてしまうのである

 しかし、かかる見解妥当ではない。パターナリズムはむろん重要であるが、②蔓延防止の意義を殊更に強調しなくてはならない。

 以下、敷衍する。

★「人を傷つけてはならない」という規範

 なぜ、風邪をひいた場合に、②蔓延防止のために休む必要があるのか。

 まず、「人を傷つけてはならない」という規範は、ハンムラビ法典でも傷害行為禁止されているように、紀元前時代から常識である。これは、現代社会においても、傷害罪(刑法204条)が国民構成要件として配布していることからも明らかである

 そして、風邪をひいた状態で外出をして、特に会社学校等の多数人が集まる室内で過ごせば、自らの病を伝染させることにより、他者生理的機能障害傷害)を与えることで、人を傷つける蓋然性が具体的明らかに予見される。

 したがって、風邪にもかかわらず、休まなかったことで、「人を傷つけてはならない」という規範を乗り越えてしまうことになる。

 よって、他者を傷つけないために、風邪をひいた人間は休養することで蔓延防止に努めるべきなのである

もっとも、休めないときもあるのではないか判断枠組み

 そうであるとしても、いかなる場合にも「風邪をひいたら、休め」という規範適用するのは妥当ではない。風邪自覚症状が無い場合や、どうしても外せない急用がある場合もあるだろう。いか判断するべきか。

パターン1 自覚症状なし

 まず、自らの病状につき善意無知である場合について、いかに解するべきか。

 故意責任本質は、反規範人格態度に対する道義的非難である

 すなわち、自分風邪であり、もしかしたら他人に伝染させてしまうかもしれないという点につき、認識・認容していれば、「他人を傷つけてはならない」という規範に対しての反対動機形成しているものといえる。しかるに、敢えてこれを逸脱したのだから、かかる行為道義的非難に値する。

 よって、自分風邪である認知していたのであれば、休養に努めるべきであるのが原則である

 逆に、自分風邪であると知らなかったのであれば、そもそも「休むべきである」という規範に直面しておらず、反対動機形成できないため、道義的非難に値しない。実際に、潜伏期間存在するウイルスは多いことからも、このような結論妥当である

 以上より、自らの病状につき善意無知である場合には、休まなくてもやむを得ないものといえる。

パターン2 風邪体調不良判断できない場合

 風邪体調不良判断が難しい場合は、いかに解するべきか。

 なお、ここでいう「体調不良」とは、月経片頭痛食中毒などの伝染病以外で身体異常をきたしている場合を指す。

 この点、蔓延防止以前に、そもそもパターナリズム観点からは、風邪体調不良判断できない場合にも休養した方が良いといえる。ゆえに、原則として外出するべきではない。

 しかし、単なる体調不良であれば、他者生命身体侵害することはない。よって、自身が体調悪化につき許容しているのであれば、単なる自由意思範疇にあるといえるから、これを非難される筋合いは薄い。

 したがって、伝染病であるという相当の蓋然性がある場合には、「風邪をひいたら休むべきである」という規範に服するべきである。右判断にあたっては、当人の体温、病状、体質、病歴、自覚症状、過去の行動等を総合勘案して判断する。

 具体的には、下記の事情伝染病である蓋然性を高める。

 ・平熱と比して体温が高い

 ・前日に気怠さがあった

 ・雨にうたれた

 ・知人が熱を出した

 反対に、下記の事情伝染病である蓋然性を低める。

 ・病状が軽微である

 ・月経片頭痛など伝染病以外の体調悪化事情がある

 ・病院伝染病ではないという診察を受けた

 たとえば、体温が37.5℃以上であり、前日から続く気怠さ・咳があるものの、月経による体調不良かもしれないといった場合を想定してみよう。この場合、たしか月経という事情伝染病のおそれを低めるものであるが、咳と月経無関係であり、37.5℃以上という体温は、一般風邪判断されるべきものである

 よって、伝染病である相当の蓋然性が認められるだろう。

 なお、より強度な「明らかに伝染病ではない場合にのみ、休まなくても良い」という判断枠組みも考えられる。筆者は、単なる体調不良場合自由意思尊重するべきであるから、緩い判断枠組みが妥当すると考えたため、かかる見解採用しなかった。

パターン3 どうしても外せない用事等がある場合

 では、自らの風邪自覚症状があり、明らかに伝染病であるものの、どう しても外せない急用等がある場合には、いかに解するべきか。

 この場合、どうしても外せない急用等に参加したいという時点で、パターナリズムは克服されているため、第三者への傷害の有無で判断するべきである(病状悪化をしてでも〇〇がしたいという者に対して、貴方身体のために辞めなさいというのは余計なお世話である)。

 そして、第三者に病を伝染させてでも、自分がやりたいことを行うというのは、結局のところはエゴイズムである冠婚葬祭親族危篤会社学校への出席などは、「自分が行きたいから行く」のであり、エゴイズム第三者身体生命侵害正当化する場面は限定的であるべきである

 これに対して、出席せねば評価が悪くなるため、「行きたいから行く」のではない;やむを得ず風邪をひいてでも外出しなくてはならないのである等の反論が想定されるが、妥当ではない。結局、評価悪化を避けるというのも利己的な目的であり、原則として、そのために伝染病をばら撒いて第三者侵害を行うべきではないいう形式は変動しないためである

 では、いかなる判断枠組みが妥当するか。

 第三者身体生命は、きわめて重要法益であるから、「どうしても外せない用事」との比較衡量で決するべきである。具体的には、用事重要性・症状を鑑みて、第三者身体生命に対する侵害のおそれを惹起してでも、当該「用事」を優先するべきである判断できる場合にのみ、風邪をひいても休まなくても良いものと解する。

 たとえば、冠婚葬祭親族危篤などは、この機会を逃してしまえば二度と立ち会えないイベントであり、用事重要性は高いものといえる。

 もっとも、当人が伝染させればきわめて身体生命への侵害性が高いといえる伝染病を患っている場合は、この限りではない。具体的には、インフルエンザ新型コロナウイルスノロウイルス等の強い感染力・症状を有するものは、真にやむにやまれ事情存在しない限りは、外出するべきではない。

 そして、会社学校への出席は、上記用事と比して、重要度が低いと言わざるを得ない。成績に重大な影響を及ぼす発表や試験等が存在しないかぎりは、外出を行うべきではない。

 そもそも、出席が必要不可欠でない限りは、リモート等の手段を講ずるべきであり、あくまでも「風邪をひいたら休むべきである」という規範を乗り越え、外出を行うという選択肢は、最終手段として留保されるべきである。よって、リモート等の手段を採ることができたのにもかかわらず、他者への傷害惹起する外出を選択するということは、あってはならないのである

★まとめ

 以上より、風邪をひいたら、本人のために休むべきであるのはもちろん、「他者を傷つけてはならない」のであるから、「ニンゲン風邪をひいたら、休め」という合理的規範が成立し、ニンゲン原則として右規範を遵守しなくてはならないということが示せたはずである

 規範限界については、判断枠組みを明確に提示した。

 その他、想定される反論について、下記にまとめる。異論や質疑等があれば、気軽にコメントしてほしい。

★その他、想定される反論質問

・明らかに体調不良ではなく伝染病であるものの、風邪が軽微である場合は?

 症状が軽微であっても、他者に伝染させる可能性がある。そして、乳幼児後期高齢者を想定すれば明らかであるように、自分が軽微な症状であるからといって、第三者もそうであるとは限らない。したがって、伝染によって他社の身体生命侵害を及ぼすという点では、原則として「風邪をひいたら、休め」という規範に従うべきである

 もっとも、上記パターン3の判断時に、症状の軽重は重要考慮要素となりうる。

風邪をひいた状態で出席することに対して、全員の合意がある場合は?

 友人の集まり会社等で、自己風邪を患った状態で出席することにつき、コンセンサスを得ている場合には、伝染による傷害結果の発生につき同意がある以上は、「風邪をひいたら休むべきである」という規範妥当しないのではないか?という反論が考えられる。

 しかし、風邪につき合意した者(合意者)のみと交流することは実際上は困難である。例えば、公共交通機関を用いるのであれば、不特定多数人に感染リスクがあり、伝染による傷害惹起する可能性があるだろう。

 そして、合意者がさら第三者に伝染を及ぼす可能性がある以上は、②蔓延防止の観点からこれを許容するのは妥当ではない。

・病弱なニンゲンにとって、毎回「風邪をひいたら休む」という規範に従うのは難しいのでは?

 たしかに、病弱なニンゲンは休む機会が増えてしまうため、会社学校での評価に悪影響を及ぼすこともありうるだろう。

 しかし、病弱な者は他人を傷つけても良いと考える者はいない。そして、伝染病頒布他人傷害する行為であるから、伝染によって他人傷害してしまうことにつき認識・認容があれば、道義的非難に値することには変わりない。

 また、結局のところ、評価の変動といった事情は先述したように利己的・個人的理由であるからエゴイズム第三者生命身体侵害するという場面は限定されるべきであるという当為規範が変動することもない。

 したがって、上記で示した判断枠組みが変動することはない。

以上

2024-04-19

死者の尊厳もある程度、法的に保護されてるよ

AIで死者を“復活”」の件、死者に人権はないという趣旨ブコメ散見されるのだけども、だからといって死者の尊厳破壊し放題かというとそうでもないので、若干のメモ

刑法230条(名誉毀損)① 公然事実摘示し、人の名誉毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

2 死者の名誉毀損した者は、虚偽の事実摘示することによってした場合でなければ、罰しない

まず刑法において、虚偽の事実摘示した場合には死者についての名誉毀損罪が成立する。その保護法益は①遺族の名誉であるとする見解、②死者に対する遺族の敬愛感情であるとする見解、③死者の名誉であるがその性質公共法益であるとする見解、④死者個人名誉であるとする見解対立しているが、多数説は④説に立つとされる(条解刑法 第4版補訂版(有斐閣,2023)230頁)。いずれにしても名誉毀損罪は親告罪なので(刑232①)、死者の親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族(民725))または子孫の告訴(刑訴233①)が必要である。なお、侮辱罪(刑231)は死者については成立しない。

刑法はこの他に死体損壊等罪(刑190)等の"墳墓に関する罪"によって死者の身体保護している。死体損壊等罪は、死者に対する社会的風俗としての宗教的感情保護しようとするものであるが、近年では、死体等に関する死後にも残る死者の人格権保護法益と解する見解もあるとされる(前掲条解刑法561頁)。なお、名誉毀損罪と異なり親告罪ではない。

 

ではこれら刑法犯以外の場合には死者はフリー素材なのかというと、民事不法行為として、死者の冒涜が遺族の感情を害したとして損害賠償を認められたケースがある程度ある。

たとえば東京地裁平成23年6月15日判決判例時報2123号47頁は、ロス疑惑に関し2008年米国逮捕された三浦和義がロス市警留置所内で死亡した後、産経新聞掲載した記事犯罪被害者遺族が三浦犯人と断定して書いた手記をそのまま掲載したもの)が、遺族の故人に対する敬愛追慕の情を受任限度を超えて侵害したとして、産経新聞社およびYahoo!Japan損害賠償を命じている。

また、最近話題になった岡口基一裁判官(当時)がレイプ殺人裁判例を紹介した事案においても、被害者尊厳がこれ以上傷つけられることのないよう願う遺族の心情が不法行為法上も保護に値する人格利益であるとして、その侵害について損害賠償を命じた(東京高裁令和6年1月17日判決)。同判決は、この心情の要保護性を導くにあたって犯罪被害者等基本法を参照している点も注目に値する。上記ロス疑惑報道損害賠償事件があるので、故人が犯罪被害者であることが賠償を認める要件ではないが、犯罪被害者冒涜についてはより賠償を導きやすいといえそうだ。

 

これらの民事裁判はいずれも、死者の尊厳のもの保護しているわけではない(死者に発生した損害賠償請求権相続人行使するものではない。権利侵害行為が死後に行われている以上、当該死者が損害賠償請求権を取得することはないからだ。)。

けれども、遺族の敬愛追慕の情を媒介にして、死者を侮辱する行為についても民事上の制裁対象となりうるといえるだろう。

なお、敬愛追慕の情が法的保護に値すると言える範囲は必ずしも明らかではない。故人の配偶者であっても両親の敬愛追慕の情を害して良いということにはならないだろうし、故人の尊厳のものではなく身近な者の心情が法益とされているとなると故人本人の同意も必ずしも免罪符とはならないが、不法行為法上の違法といえるのは受任限度を超えた場合に限られるので、冒涜行為主体が(破綻していない)配偶者であるとか故人の同意があったといった事情があれば、両親その他の親族の受任限度が嵩上げされると考えて良かろう。

近しい遺族が誰ひとり問題視していない場合には、外野は黙っておけ、が正解と思われる。

2024-03-23

ワイズ先生性交同意年齢引き上げ根拠非合理論制度趣旨メモ

ワイズ先生(@YS_GPCR)が、性交同意年齢の16歳以上引き上げについて合理的根拠がないと主張されている。

ttps://twitter.com/YS_GPCR/status/1770800526998819269

こういうふうに、説明つかないでしょ?

から14歳と成人が交際性交してはいけない」という倫理観合理的理由はないと、当方は主張しています

ttps://twitter.com/YS_GPCR/status/1771143471996551171

??

14歳性教育が足りないため、成人は14歳性交すべきではない、という理屈は、年齢差5歳以下なら犯罪とならないことと辻褄が合わない」

に対して

「同年代同士の性交は少ない」

ことがなぜ反論になるのかわからないし、

中絶率の高さがなんの関係があるのかわからない。

ttps://twitter.com/YS_GPCR/status/1771402538862150118

権力勾配」って、学校先生と生徒とか上司とかの関係を言っていると思うんですけど、権力を利用して手籠めにしたのか、同意のある関係なのかは、個別判断すればいいわけで、一律で禁止する合理性がない

ttps://twitter.com/YS_GPCR/status/1771404710995779643

これは「砂山の詭弁」の変形ですね。今回の性交同意年齢の議論は、グラデーションがありボーダーラインを便宜的に決めるしか無いもの一種です。だから14歳を主張する人に「13や15はいけないのか?」と詰問することはできる。

だけど、同じ論法は16や18を主張する人にも使えてしまう。意味がない。

個人的には性交同意年齢引き上げには合理性があると思うが、改めてその理由を問われると即答できない。そこで、政府答弁による公式制度趣旨を調べたので、メモとして共有しておこう。

第211回国会 法務委員会 第17号

 強制わいせつ罪強制性交等罪は、性的自由性的自己決定権保護法益としております性的行為に関する自由意思決定の前提となる能力そもそもない場合には、暴行等の意思決定に影響を及ぼすような状況がなかったとしても保護法益侵害されると考えられるところ、その能力がないと言える年齢として、現在十三歳未満、すなわちおおむね小学生の年齢層の者は行為性的意味認識する能力が一律に欠けるということから現行法では十三歳未満がいわゆる性交同意年齢とされていると考えられます

 もっとも、性的行為に関して有効自由意思決定をするための能力の中身といたしましては、行為性的意味認識する能力だけではなく、行為相手方との関係において、行為自分に及ぼす影響について自律的に考えて理解したり、その結果に基づいて相手方対処する能力必要であると考えられます

 そして、十三歳以上十六歳未満の者はおおむね中学生の年齢層でありまして、性的意味理解する能力が一律に欠けているというわけではないことから、一律に相手方や状況を問わず性的行為に関する自由意思決定の前提となる能力に欠けるとまでは言えない一方で、先ほど申し上げた後者能力は十分に備わっておらず、対等な関係の下でなければ性的行為について有効自由意思決定をする前提となる能力に欠けると考えられるところでございます

 そして、相手方が年長である場合には、一般に、その年齢差が大きくなるほど、両者の間の社会経験知識差異などによりまして、その年齢差自体から対等な関係にあるとは言えなくなると考えられるところ、この性交同意年齢の問題は、性的行為したこと自体直ちに性犯罪が成立するとするものとする規定でありますことから刑罰の謙抑性の観点から、双方の年齢が要件を満たすだけで例外なくおよそ対等な関係はあり得ず、有効自由意思決定をする前提となる能力に欠けると言えるものであるものとすることが必要であると考えられます

 本法律案におきましては、そのような観点から心理学的、精神医学見地も踏まえまして、いわゆる性交同意年齢を十六歳未満とした上で、十三歳以上十六歳未満の者に対する性的行為について処罰対象となる得る者を、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者としているところでございます

アウトラインで要約すると、以下となる(なお、「意味認識能力」などは便宜的な表現専門用語ではないことに留意。3/25一部修正)。

以上のように考えるとワイズ先生議論に対する違和感は、被影響認識能力関係対処能力当事者の年齢差に大きく左右されることを無視している点に根差すことに気付く。直観的に考えても、14歳と15歳のカップルと、14歳と25歳のカップルの違いは何かといえば、年長者と年少者間の年齢による社会経験の差と、その差が年少者側に与える影響の度合いである。

もっとも、改正刑法の年齢区分関係対処能力などの獲得と本当に対応していると証明できるかと問われれば、なお議論余地はある。しかし、その点は単なる科学的な問題にととまら価値判断問題でもあり、国会多数決で決めるという民主主義によって決する他あるまい。

追記(3/25さら追記):性交同意年齢引き上げは法としては十分に合理的

結論を書き忘れていた。

以上より、性交同意年齢を引き上げて性交を一律で禁止することに、少なくとも法が備えるべき合理性はあると自分は考える。もちろん、年齢区分妥当性について、生物学のように厳密に実証することはできず、この点につき異論はありうるだろう。しかし、理論的、経験根拠を有する制度趣旨政府から提示され、国会一定議論が交わされた上で多数決刑法改正をした以上、性交同意年齢引き上げは法としては十分な合理性を持つ。

ワイズ先生は年齢区分客観的妥当性について議論を続けそうな雰囲気だが、もともと法律というのは完全に客観的というわけではい。法は価値判断包含するものであり、最終的には選挙で選ばれた国会議員が多数決するという民主主義によって制定する他ない。逆に、価値判断ほとんど含まない問題については民主主義不要である。例えば、ある物理現象メカニズムは何かは、選挙で選ばれたわけでもない物理学者達が数理モデル化と実験を行い、その論文化と討議を通じて合意形成して決まる。ここには価値判断対立がなく、ほぼ客観的議論が決する。法律はそうではないので、多少の客観性の欠如は国会議員の多数決で補う他ない。

少なくとも、以下の「年長女性嫉妬」という下世話な動機法改正されたわけではないのは確かだ。

ttps://twitter.com/YS_GPCR/status/1771403509134758353

これはもともとの論点の「性交同意年齢を引き上げようとするのは結局年長女性嫉妬」という根拠の一つだけど、権力勾配のある性的関係を一律で禁止しようとするのは、望んで高権力相手を好きになる人の自由を踏みにじってるわけです。それを「グルーミングされただけ」などで押し切る強引さがおかし

追記2:ワイズ先生批判派への疑問

ttps://marshmallow-qa.com/messages/0ba4dc8f-aeef-493f-b199-88ebcde853fd?utm_medium=twitter&utm_source=answer

不同意的、強制的な関係を防ぐために、成人と未成年で"真実の愛"が成立する例が一部あったとしても潰す」とか

未成年には判断力、同意能力がないので、未成年同士の□□も違法」とかを認めないので辻褄合わなくなるんだと思う。

不同意的、強制的な関係を防ぐために、成人と未成年で"真実の愛"が成立する例が一部あったとしても潰す」とほぼ同旨の政府側答弁が、既になされている。

第211回国会 法務委員会 第17号

鎌田委員 

(中略)

 例えばなんですけれども、十五歳で高校入学しました、それで、シングルの成人の教員相思相愛、愛し合うんですね、気持ちで愛し合いました、そして、結果、性行為を交わしたとします。それで、高校卒業と同時に婚姻関係となるケースも考えられます。私が高校時代なんかは、同級生高校卒業したら結婚しちゃったというのは割とあったんですね。

 このケースなんですけれども、円満に、穏やかに結婚生活夫婦生活を行っていたとしても、今現在行っている、営んでいるそういう御家庭があったとしても、当時、お連れ合いのどちらかが、男女限りません、どちらかが十五歳当時でした、そのとき行為を交わしていましたということが判明すると、その片方のパートナーは、六月以上十年以下の、有罪拘禁刑罰則対象となりますね。

松下政府参考人

(中略)

 十五歳の高校生と二十三歳以上の大卒先生という前提で申しますと、その年齢差は五年以上年長という要件に該当いたしますので、結婚したとしても、それからその結婚生活円満だったとしても、その行った当時の年齢差ということで判断すべきことでございますので、改正後の刑法第百七十六条第三項又は百七十七条第三項の罪が成立し得るということになります

例えば無許可拳銃所持の内、美術的な鑑賞目的の事例が極少数存在するが、その他のほとんどの事例はそうではなく何らかの犯罪行為の準備が疑われるので一律に所持そのもの処罰する、というロジックは十分に合理的である。同様に、成人と未成年で"真実の愛"が成立する例は極少数存在するが、他のほとんどの例はそうではないので一律に処罰する、というロジックは理に適っているように見える。

なぜワイズ先生批判派は上記ロジックを援用しないのだろうか。また、ワイズ先生はこのロジックならば異論はないのか。何が論争の争点だったのか、よく分からなくなってしまった。

2024-02-13

anond:20161126090202

Wikiリンクを貼っているけどさ、

当該Wikiも含めしばし被害者なき犯罪議論で欠けるのは、法は直接的な被害だけではなく

国民共有の文化風俗を守る抑止力に使っても構わないって視点

被害者なき犯罪の例示で売春がよく使われるけど、確かに当事者だけ見れば被害者はいない。

しかし守りたいのは社会秩序なの。

売春防止法の第一条に立法目的が書かれてる、法律というのはたいていは第一条に立法目的趣旨が書かれる。

売春防止法には

社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、」との一文があり、保護法益の一つは当人保護だけではなく社会の善良な風俗、なの

町中で公然とそこら中で売春が行われてる環境は嫌だ、鬱陶しい、当人だけの問題ではない、ってのがこの法律趣旨であり守りたい文化なの

 

日本民主主義なのだから多数派が望めば科学的、論理的、あるいは倫理的にも間違った法律でも作ることができる。

憲法の歯止めはあるが、それは別の話で議論が広がるので置いておく。

 

大麻取締法第一条には目的が書かれてない。

保護法益が設定されてない法としてよく例示される。珍しいんです。

立法時の国会議事録を読んでもわかるが身体有害性などを議論して立法されたのではない。

 

端的に言えば「国民が望んだから立法された

 

町中公然大麻を吸う人を見るのが嫌だ、鬱陶しい

 

本音は、敗戦国日本国際社会に復帰して主権を取り戻すには米国主導の条約には片っ端から加盟するしか無かった、保護法益議論どころではなかった)

 

しかしこういう法があっても構わんのです

法に立法事実立法根拠)の設定は必須では無い。

立法裁量憲法議論を避けるために科学エビデンスがあることは望ましいが、とはいえ慣例的なもの憲法上明瞭にエビデンス提示規定されていない。

究極的には国民が納得合意すりゃいいんです、民主主義なんだから

(極端に言えば、なんらか新法が憲法抵触したとしても国民憲法改正権利も持っているのだからから憲法も変えて適合させちゃえばいいんです、違憲立法審査権はその法律ダメですよ、という提案と平行しもう一つ、憲法整合しないか憲法の方も変えてね、というアドバイスも含まれる)

 

現在大麻取締法改正しようという国民世論は起きていない

まり合意継続している

繰り返すが国民多数派が守りたいのは大麻を吸う人の健康ではない

2024-02-09

著作権パブコメに書くことでは無いなと思ったこと(追々記あり)

1.AI絵師の画風模倣咎めつつイタコ絵師を褒めそやしてもダブスタにはならない

(ただし著作権法咎め場合を除く。)

例えばボーボボオシリス召喚獣召喚したシーンを例にする。あのオシリスの天空竜は作者も認めるほど原作画力が追い付いていなかったが、問題はなかった。

あれは真似することに意味があったのであって、画力のもの必要としていたわけではなかったからだ。

あるいは、ジョジョあたりの絵柄をパロディするときパロディした絵がジョジョ原作並みの画力である必要はない。

パロディイタコ絵師が欲しいのは絵柄そのものの魅力ではなくそれを真似ることによる付加価値だ。

対してAI絵師の画風模倣が欲しがっているのは絵柄の魅力そのものである

画風模倣AI絵は別に有名絵師の絵を真似て「○○さんのパロディ」だという前提の笑いを取りに行っているわけではない。

ボーボボオシリスのように、破綻しても成立する芸ではない。

言い方は悪くなってしまうが、モノマネ芸人パクツイは別物であるようにイタコ絵師と画風模倣AI絵師は別物だ。

まあパクツイ普通に著作権違反らしいのでたとえに出すと話こじれるかもだけど。

2.「絵柄は誰のものでもない」は詭弁ではないか

もちろんこれは「絵柄は著作権法保護されない」の言いかなのだが、それにしたってこの言い方まで来ると詭弁ではないか

絵柄は間違いなく作者のものであるし、それは恐らく生成AI側も認めている。

その根拠は、例えばNovelAIv3では作者の絵柄を模倣させるのに作者の名前プロンプトに使えるからだ。

画風集中学習したLoRAの配布で絵師名前モデルにしているものも見る。

特定の絵柄の学習モデルに作者の名前を付けておいて「絵柄は誰のものでもない」は詭弁以外の何でもない。

「絵柄は著作権法保護外なので参考元とした作者から要求を聞く義務はありません(修正済)」とか正確に言ってほしい。

ポケモンモチーフにしたと公言した場合のパルワールド」並みに印象悪いと思う。作者名で絵柄を真似るの。

3.人間が絵柄を真似ることをAIが絵柄を真似ることの違い

ちょっとAI使ったことないんで推測になっちゃうんだけど、AIで絵柄真似るのってそこで終わりなんじゃないかと感じる。

人間が絵柄真似るのって練習のためと模倣目的の二種類あるんだけど、AIって模倣目的しか絵柄真似ないのではないか

AIで「思った通りの絵を生成する」方向でなく「生成する絵そのものの精度を上げる」という意味で絵がうまくなるの、どうやるのかっていうのが全く分からないので何とも言えないんだけど。

中学習の話なので「流行りのまつげの書き方真似てみよ」とかだとまた話は変わってくる。

4.やっぱり集中学習LoRAとNovelAIv3以外はそんなに憎くない

著作権ユーザー側の学習でなくメーカー側のデータセットのやつ大丈夫なんか? と思って調べても反AIの語気の強い人が出てくるから話半分に聞かなきゃなんねえ。

LAION-5Bの商用利用非推奨って時点でだいぶ筋悪だと思うのだが、別に禁止はされてないとかデータセットそのものの商用利用が非推奨なだけで学習に使うのは研究目的扱いでOKとかそういう解釈か?

わかんねえ。

でも憎くはない。なんらかの問題が発生してイラスト生成AIというサービスが止まった時、ざまあを思い浮かべる相手は開発会社じゃなくて語気の強いAI推進派の方だった。

なんなら集中学習LoRAやNovelAIv3への憎しみも半分以上それを肯定する語気の強いAI推進派が根源であるような気もする。

以下追記

こんだけ「著作権の話ではない」って繰り返してるのにトップブコメ2つが「著作権の話してないでお気持ちの話したら?」だったの普通にキレそうになったわ。

論の立て付けがカスからお気持ちの話した方がマシ、って話ならまだしも、言ってもない著作権の話やめろっていうのは流石にキレる。

著作権違法だと言う事を全部やめて「私が不快からやめて欲しい」というお気持ちで殴るべき。下手な知識著作権を持ち出そうとするから話がややこしくなる

定義できない、作者の中でも移りゆく"画風"を保護する論理を思いつかないし、立法によって守られる法益よりもデメリットが大きすぎる。知りもしない著作権法で戦うより「お気持ち(おれはAIが嫌いだ)」の方がマシ

著作権の話よりははお気持ちの方がまだ近いだろ、この文章。憎いとは書いたけど、著作権の話はほぼしてないからな。

LAION-5Bの話でだけはしたけど、「わかんねえ、でも憎くはない」で済ませてる時点でそこで戦う気ゼロなの分かるだろ。

そもそも"著作権パブコメに書くことでは無いなと思ったこと"だぞ。そのタイトル著作権で戦う気の内容を書いてるわけないだろ。

この二つにスターつける連中が知性主義を自認してるの、普通に腹が立つんだよな。

もちろん著作権違法の話してないこの文章を読んで著作権違法の話を咎めるふんわりブコメをしただけの可能性もある、その時はごめんな。

欧米の方がAI学習への利用については保守的なようだから、そちらの方面英語で頑張って学習への無断利用を認めない法律を作らせてくれ。(その間に日本中国は前に進んでおくから)

どこにも無断利用ダメって書いてねえだろ。生成AIは嫌いよりだけど消えるべきとは思ってねえよ。

中学習LoRAとNovelAIv3が憎い以外のことは書いてねえよ。

2は単純に便利だからしかないと思うが。やろうと思えば既存絵師タグをアホ、バカマヌケ、に置き換える事も出来るけど不便だからやらないだけ。結局憎しみとか言っちゃってるあたりお気持ちなんだろうけど。

で、何に便利なんだよ。

作者名書いておけば絵柄が想像できるから便利なのか?

その「作者名で絵柄が想像できる」って状況が作者由来のものであるって認めてるってことだ、って話をしている。

著作権保護されないし、書いてなかったけど所有権があるとも思わないけど、「イラストレーターAの絵柄」って言って特定の絵柄を想像できるほど個人と絵柄が紐づいてる状況で「お前の絵柄は誰のものでもない」って物言い詭弁だろ。

めちゃくちゃ悪意ある言い方になるんだけど、集中学習LoRAってモノマネで、モノマネしてることすら認めない人に見える。

生成AIの弱点を埋める特定ポーズLoRAなど様々なものが作られてて、なぜ絵柄だけは真似て終わりになるの?生成AI同士、利用者同士も競争差別化はあるんだぞ。画風固定は一部絵描きの都合だろ、ピカソは幾度も変えたし

中学習LoRAのまっとうな用法って単一で使わず色々混ぜるのが前提で、元の絵柄をそのまま出力する手合いは白い眼といわずとも雑魚扱いされてるのか?

俺は見識が甘いので、集中学習LoRAを使うやつは元の絵柄をそのまま使いたがる連中だと認識している。絵柄を混ぜてそこまで原形をとどめない活用が前提ならそこまで憎くない。元の絵柄を"活かす"前提ならまだ憎いな。

NovelAI企業製なので単一の絵柄を作者名で呼び出せる機能を付けた時点でやや憎い。

あとできればピカソ以外の画風を幾度も変えた絵描きを教えてほしい。ピカソだけ例示されても困るし、あとついでに何人絵柄を固定した絵描きを出せば"一部絵描きの都合"でなくなるかも教えてほしい。

トラバ

正確に言えって言ってる割に絵柄に著作権があるかのように書いてて全然正確でない件

>「絵柄は著作権法保護外なので著作権から要求を聞く義務はありません」とか正確に言ってほしい。

正確に言うなら

「絵柄は著作権法保護外なので参考元とした作品の作者から要求を聞く義務はありません」だろ

は確かにそうだと思ったので変えました。ありがとうございます

追々記

結局何が言いたいんだかがぼやけまくってよく分かんねえんだけど 「絵柄をもって特定絵師を騙る」のはそもそも著作権で網にかけられるんだから問題なくね?そう割り切れねえよって話?

改めて考えてみたけど、『LoRAであれNovelAIv3であれ「画風を配布すること」が特定絵師を騙ることの幇助』として何らかのペナルティがあってほしい、かなあ。

ただ画風LoRAの扱いが生成AI界隈でどう扱われてるか(画風LoRAが表現する画風をどのぐらい崩すのがスタンダードなのか)が分からんのにさっき気づいたのでその次第による。

主な用法が極端な模倣であるなら咎められてほしいが、例えば複数の画風LoRAを組み合わせて弄り回すのが前提なら別に問題視しないし認識を改める。

でもどういう用法がメインであれNovelAIv3はそういう導線を用意したってだけでダメだと思う。企業なので。

まあこのペナルティ著作権で来るのか商標権で来るのかほかのやつで来るのかは知らんけど。

2023-11-24

anond:20231124162726

侮辱で誰かが傷つくことが法益本質の一つなんだから侮辱書き込みした時点で匿名でも画面の向こうの人間が傷つく余地は十分あるんだから、言った側の特定個人への罵倒という自覚を問わず取り締まれるように法改正すりゃいいのにね。

2023-11-15

anond:20231115164333

あれは生命特別視するような奴らの言うことなんよ。自殺幇助犯罪であると考えるような人たち。

生命だって他の法益と同列上にあるのだから生命に限って本人が自由意思処分するのに協力して犯罪にされるのは道理が通らない。

自殺幇助処罰規定は削除されるべき。

2023-10-31

【再再掲】公然わいせつ罪の保護法益を「見たくない権利」にするべきか

と書くと「え、見たくない権利じゃないの?」と思うかもしれないが実は違う。公然わいせつ罪の保護法益も現時点では”最低限の性道徳であるとされている。

から公然わいせつ罪が成立するのは露出狂などに限らない。現在では、『ストリップ性器が見えた』『乱交パーティー参加者不特定多数相手募集して開催した』『キャンプ場を貸し切ってAV撮影した』なども公然わいせつ罪となり得る。最後は不起訴になったようだが。

それは法律としていかがなものか、ということで保護法益を”見たくない権利”にするべきという主張もある。

だが、”見たくないようなわいせつ行為”をどのような基準で設定するべきなのかという議論は残る。候補は3つほど考えられる。

1.完全に主観

要は『見て不快になった人がいたらアウト』である。この基準で行けば見た人の『見たくない権利』は完全に守られる。

一方で、駅前カップルキスをしているところを、たまたまキスであってもわいせつ行為であるとして不快になる」という性嫌悪の人が目撃して訴えたら罪になることが妥当なのか、という問題は残る。

2.完全に客観

事情がない限り(※←追い剥ぎに服を全部奪われたなどは仕方ない)○○が見えたらアウト』のように客観的に設定する。

このようにすれば、「私は性嫌悪で、キスシーンを見ただけでもわいせつ行為であるとして不快になる。にも関わらず駅前カップルキスをしているところを目撃して不快になった」などは罪にならない。

だが逆に、「○○氏はキスシーンを見ただけでも不快になる性嫌悪であるそいつへの嫌がらせとして、目の前で彼女キスすることを繰り返してやりました」も罪にならない。それは妥当であるかという問題は残る。

3.原則として客観、ただし相手事情承知した上で行う行為は一部主観を認める

ちなみに強盗罪基準はこれに近く、強盗罪が成立するための暴力は『相手の反抗しようという気持ちを押さえつける程度』が基準となる。

原則としては客観判断するが、『相手特に弱気であることを分かった上で』の抑えめの暴力場合は成立することがある。

公然わいせつの”見たくない権利”にも似たような基準として、『原則としては○○が見えたらアウト。ただし、相手特に性に潔癖だったりすることを承知の上で行う場合はその限りではない』とする。上記の1と2の折衷である

ただしこの場合、「○○氏はキスシーンを見ただけでも不快になる性嫌悪であるそいつへの嫌がらせとして、目の前で彼女キスすることを繰り返してやりました」は確かに罪になるかもしれないが、同様に

杉田水脈の『同性愛生産性がない』発言への抗議として、同性愛者が集まって杉田水脈の前でキスして見せました」を杉田水脈公然わいせつと訴えた場合は罪にしなければならなくなるかもしれない。それは妥当であるか。あるい「ある程度主観的な要素も認める」の範囲キスは含めないことにするのか。

はてなーの皆様はどう考えますか?

2023-10-30

anond:20231025082133

共謀罪には反対だった(今も反対)けど、佐川理財局長(当時)を虚偽公文書行使起訴した上その黙示の共謀者として首相(当時)を起訴してたら、流石にこの適切な運用をできる捜査機関にはこの法律がある意義もあるのだと脱帽したと思うよ。権力犯罪処罰するのは、組織犯罪処罰法保護法益としては核心の一つだからね。勿論、虚偽公文書行使等は共謀罪対象となる犯罪の一つだ。(参考: https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS14H4C_U7A610C1000000/ )

逆にいうと、あれを告発しなかった時点で共謀罪糞食らえだ。共謀罪というのは立証が難しいので捜査機関の実務上も選択を避けられがちだし(今回のパターンは正にそれ)、権力犯罪の阻止・告発ぐらいにしか使い途がないんだから

2023-09-27

anond:20230927023247

なるほどありがとう

物権とか債権はどうも議論をややこしくしすぎているように感じて身が入らなかったんだ

その点刑事系は誰をどう守る保護法益かがわかりやすくて勉強やすいね

2023-09-07

冷静に考えると、「その主張はお気持ちだ!」とか批判している人間根拠も「お気持ち」じゃないの?

だって立法趣旨保護法益価値判断による「お気持ち」だよね。

2023-08-17

anond:20230817225815

公法云々というか

憲法で言うところの公共の福祉基本的人権トレードオフの話ではないの

刑法においてはあまり権利義務文脈で語られるものはないと理解してるけど(刑法における罪を不作為義務と呼ぶなら義務だけど、それも結局は法益保護という公共の福祉と言える)

私法においては双務契約場合(同時履行の抗弁権)はたしかにそうだけど。

あらゆる状況で権利義務がセットになってると言えるか?

2023-08-11

anond:20230811095325

もし卒業アルバム陸上部写真でマスをかく男がいるのなら。

彼は別に薄着のクラスメイトユニフォーム欲情するわけじゃなくて、

陸上部の薄着の向こう側に、女児身体ラインを『見て』いるわけだよね。


撮影罪の保護法益は、自己性的な姿態を他の機会に他人に見られない性的自己決定権だから、3までは自明にアウトになるだろうね。

anond:20230811093806

撮影罪の保護法益は、自己性的な姿態を他の機会に他人に見られない性的自己決定権だから、3までは自明にアウトになるだろうね。

もし表現の自由戦士が言うように生成AI人間の脳が本質的に同じなら、まさしく卒業アルバムオナニー犯罪並みになる。

面白い表現の自由戦士強制二択を迫られたわけだ。

生成AIトップ絵師並みのエロ絵でオナニーするのを諦めるか。

あるいは、

卒業アルバム片想いクラスアイドル思い出してオナニーするのを諦めるか。

どちらにせよオナニー自由濫用を手放さなきゃならない事態になった。たった1つの思考実験で。

2023-07-12

本人は死んでるから保護法益消滅してるけど

関係者(ガキとか)からは依然として慰謝料請求とかされる可能性があるから注意しろ

2023-07-01

無修正動画売って捕まった女の件

やっぱり刑法175条っておかしいよな?

道徳や性秩序の維持などを含む社会法益を守ってるつもりなんだろうが、モザイク修正のないもの頒布することによってこれを害すること(あるいは、モザイクがあることによって法益が守られること)に合理的説明はできないはず。根拠がないから。

そうであるにも関わらず、この法の存在によって、成人向け表現を扱う業界が払っているリスクが大きすぎる。今回捕まった女もそうだが、当局が目をつけたらいつでも引っ張れる恣意性があるのはヤバい松文館裁判もそういう感じだった。

参議院にも廃止請願書が提出されているようだけど、これを機に世論も熱くなるといいなと思った。

2023-06-13

anond:20230613163533

性器や性行為描写問題ならそう要件で定めるべき」とは具体的に何をするのでしょうか?

法令で、ブラックリスト方式で、犯罪行為定義するということですか?

前提として、刑法175条に反対の立場を一貫としてとってきたつもりですが通じていないようですね。

理由としては、憲法第21条によって保障される「表現の自由」に反しているからです。

ブックマークコメントの100文字では詳細に記することができなくて申し訳ないと思ってます

それでも刑法175条を存続させるべきというのなら、ブラックリスト方式犯罪行為定義するというのは当然のことではないでしょうか。

刑法175条の保護法益は善良な性風俗というのが通説であり、明確な被害者のいない犯罪となっております

善良な性風俗などというもの定義不可能だと私は考えますが、それでも犯罪として誰かを処罰するからには定義をするのが当然と言えましょう。

なぜなら、定義をしなければ、司法による恣意的判断意図的犯罪者を生み出すことができるからです。

あなた刑法246条(詐欺罪)の話を持ち出してきたものですからついつい話を合わせてしまいましたが、そもそもが明確な被害者のいる詐欺罪とは比べられない話であります

罰則の軽重と条件の明確さは関係ない話のようですので、これでおしまいです

これには、私も同感です。

刑法175条以外にも条件が明確でない法律があるからといって、刑法175条が合憲になるという訳でもないからです。

もっとも、刑法175条以外の法律の話を先に持ち出してきたのはあなたですけどね。

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