はてなキーワード: 反動的とは
最近の言論が非生産的とされるのは、政治に対する考え方が敵味方と関係していると判断されることにある。社会はどのような立場をとるかによって左右のスペクトルに位置づけられるという感覚に陥っている。
左端は「共産主義者」、左中央は「進歩主義者」と「リベラル」、中央は「穏健派」、右は「保守派」、そして右端は「ファシスト」である。従来の常識では、政治にはいろいろな立場があるように見えるが、その根底には「変革」「現実主義」「社会正義」など、一つの理念や主義があり、それを束ねるイシューがあるということだ。
多くの人がこの「スペクトル」モデルの政治を信じているが、左派や右派のあらゆる政治的立場が、根底にある一つの根源イシューから生じていることを示す証拠はあるだろうか。政治には、他のあらゆる複雑な領域と同様に、何千もの問題があり、それらについて考える方法はたくさんある。
では、一次元のモデルに魅了され、多次元的な政治的現実を見ることができなくなっているのだろうか。それともそのような一次元化がまさに本質なのだろうか。
例えば共和党が何をやっても、たとえ正反対の政策をとっても、必ず "右傾化 "と呼ばれる。自民党でも同じである。では、「右翼」というレッテルは、共和党の政策について何を伝えるのだろうか。まさに何もない。しかし、共和党を嫌う人々は、共和党をヒトラーと一緒にすることでレッテルを貼れるのである。
「左翼」あるいは「右翼」と呼ばれる一連の信条の背後には、統一的な原理や哲学が存在しないため、この左・右のイデオロギー観から生まれる用語(「進歩的」「自由主義」「保守」「反動的」)は、部族の意味以外には意味をなさないと心理学者は考える。ある人が保守派に属していると言うことはできても、それが政策的に何を意味するかは、その部族がある文脈で何を支持するかに完全に依存する。
では、なぜ「リベラル」や「保守」が信じていることの背後に単一の哲学や世界観があるという集団妄想が蔓延しているのだろうか。一部の人はある人を「ネトウヨ」と呼ぶかもしれない。それは、教育に対する不信感を表明するような態度から「低学歴」を想像するからかもしれないし、中国の脅威を叫ぶことが「差別主義」と同じように見える人もいるのかもしれない。「イデオロギーとは、ナルシスティックな時代における自己満足の道具なのだ。」という言葉そのものが、イデオロギー対立をする人々を敵と見做したナルシストであることは興味深い。
心理学者は長い間、人間には帰属意識と意味のあるコミュニティが必要であることを理解してきたが、イデオロギーのおかげで、我々は自分たちの部族が信じていることすべてに賛同し(それが常に変化しているとしても)、自分たちの部族が支持していることが実は「保守主義」や「進歩主義」の哲学に縛られていることを事後的に料理して説明できるのだ。このような話術は、占星術師が誇りに思うだろう。
二項対立のレッテル貼りはドーパミンを放出し、部族を結びつけるが、民主主義の健全性にとってはどうだろうか。スペクトルの観点から考えることは問題を通して考えたり、別の視点を考慮したりすることをできないようにするだろうか。
「もし二項対立のレッテルを貼るのをやめ、他のあらゆる複雑な領域でそうしているように、粒度の細かい説明を使うことができれば、現代の公的生活を特徴づけている混乱と敵意を払拭するために大きな前進を遂げることができるだろう。」と希望的観測を述べる人もいるが、部族主義よりももっと根本的なことがある。
それは、緊縮財政に陥った社会のゼロサムゲームがスタートしていることが挙げられる。その場合、「どうやってパイを分けるのか」についての騙し合いが始まり、その騙し合いこそが「イデオロギー」という最大の綺麗事に変換されるのである。
自称教養人は「スペクトル」を包括的に考えることを笑い飛ばすだろうが、そのスペクトルの背後の経済学(つまりゲーム理論)について真剣に考えるべきだろう。部族主義、なんて怪しい言葉を使うのは胡散臭い心理学者だけで十分である。
会話型AIの政治思想:ChatGPTの親環境、左リバタリアン志向に関する収束的証拠
https://ui.adsabs.harvard.edu/abs/2023arXiv230101768H/abstract
(中略)党は、この状況を打破して、まず平和で民主的な日本をつくりあげる民主主義革命を実現することを当面の任務とし、ついで社会主義革命に進むという方針のもとに活動した。
(四)第二次世界大戦後の日本では、いくつかの大きな変化が起こった。
(中略)第二は、日本の政治制度における、天皇絶対の専制政治から、主権在民を原則とする民主政治への変化である。この変化を代表したのは、一九四七年に施行された日本国憲法である。この憲法は、主権在民、戦争の放棄、国民の基本的人権、国権の最高機関としての国会の地位、地方自治など、民主政治の柱となる一連の民主的平和的な条項を定めた。形を変えて天皇制の存続を認めた天皇条項は、民主主義の徹底に逆行する弱点を残したものだったが、そこでも、天皇は「国政に関する権能を有しない」ことなどの制限条項が明記された。
この変化によって、日本の政治史上はじめて、国民の多数の意思にもとづき、国会を通じて、社会の進歩と変革を進めるという道すじが、制度面で準備されることになった。
(中略)国民主権の民主主義の流れは、世界の大多数の国ぐにで政治の原則となり、世界政治の主流となりつつある。人権の問題では、自由権とともに、社会権の豊かな発展のもとで、国際的な人権保障の基準がつくられてきた。人権を擁護し発展させることは国際的な課題となっている。
最初に社会主義への道に踏み出したソ連では、(中略)レーニン死後、スターリンをはじめとする歴代指導部は、社会主義の原則を投げ捨てて、対外的には、他民族への侵略と抑圧という覇権主義の道、国内的には、国民から自由と民主主義を奪い、勤労人民を抑圧する官僚主義・専制主義の道を進んだ。「社会主義」の看板を掲げておこなわれただけに、これらの誤りが世界の平和と社会進歩の運動に与えた否定的影響は、とりわけ重大であった。
(中略)
いかなる覇権主義にも反対し、平和の国際秩序を守る闘争、核兵器の廃絶をめざす闘争、軍事同盟に反対する闘争、諸民族の自決権を徹底して尊重しその侵害を許さない闘争、民主主義と人権を擁護し発展させる闘争、各国の経済主権の尊重のうえに立った民主的な国際経済秩序を確立するための闘争、気候変動を抑制し地球環境を守る闘争が、いよいよ重大な意義をもってきている。
(中略)
(一一)この情勢のなかで、いかなる覇権主義にも反対し、平和の国際秩序を守る闘争、核兵器の廃絶をめざす闘争、軍事同盟に反対する闘争、諸民族の自決権を徹底して尊重しその侵害を許さない闘争、民主主義と人権を擁護し発展させる闘争、各国の経済主権の尊重のうえに立った民主的な国際経済秩序を確立するための闘争、気候変動を抑制し地球環境を守る闘争が、いよいよ重大な意義をもってきている。
(中略)
日本共産党は、労働者階級をはじめ、独立、平和、民主主義、社会進歩のためにたたかう世界のすべての人民と連帯し、人類の進歩のための闘争を支持する。
(一二)現在、日本社会が必要としている変革は、社会主義革命ではなく、異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破――日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である。それらは、資本主義の枠内で可能な民主的改革であるが、日本の独占資本主義と対米従属の体制を代表する勢力から、日本国民の利益を代表する勢力の手に国の権力を移すことによってこそ、その本格的な実現に進むことができる。この民主的改革を達成することは、当面する国民的な苦難を解決し、国民大多数の根本的な利益にこたえる独立・民主・平和の日本に道を開くものである。
(一三)現在、日本社会が必要とする民主的改革の主要な内容は、次のとおりである。
1 現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす。
2 国会を名実ともに最高機関とする議会制民主主義の体制、反対党を含む複数政党制、選挙で多数を得た政党または政党連合が政権を担当する政権交代制は、当然堅持する。
3 選挙制度、行政機構、司法制度などは、憲法の主権在民と平和の精神にたって、改革を進める。
4 地方政治では「住民が主人公」を貫き、住民の利益への奉仕を最優先の課題とする地方自治を確立する。
5 国民の基本的人権を制限・抑圧するあらゆる企てを排除し、社会的経済的諸条件の変化に対応する人権の充実をはかる。労働基本権を全面的に擁護する。企業の内部を含め、社会生活の各分野で、思想・信条の違いによる差別を一掃する。
6 ジェンダー平等社会をつくる。男女の平等、同権をあらゆる分野で擁護し、保障する。女性の独立した人格を尊重し、女性の社会的、法的な地位を高める。女性の社会的進出・貢献を妨げている障害を取り除く。性的指向と性自認を理由とする差別をなくす。
7 教育では、憲法の平和と民主主義の理念を生かした教育制度・行政の改革をおこない、各段階での教育諸条件の向上と教育内容の充実につとめる。
8 文化各分野の積極的な伝統を受けつぎ、科学、技術、文化、芸術、スポーツなどの多面的な発展をはかる。学問・研究と文化活動の自由をまもる。
10 汚職・腐敗・利権の政治を根絶するために、企業・団体献金を禁止する。
11 天皇条項については、「国政に関する権能を有しない」などの制限規定の厳格な実施を重視し、天皇の政治利用をはじめ、憲法の条項と精神からの逸脱を是正する。
(一四)民主主義的な変革は、労働者、勤労市民、農漁民、中小企業家、知識人、女性、青年、学生など、独立、民主主義、平和、生活向上を求めるすべての人びとを結集した統一戦線によって、実現される。統一戦線は、反動的党派とたたかいながら、民主的党派、各分野の諸団体、民主的な人びととの共同と団結をかためることによってつくりあげられ、成長・発展する。当面のさしせまった任務にもとづく共同と団結は、世界観や歴史観、宗教的信条の違いをこえて、推進されなければならない。
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でも共和党って、ティーパーティー運動からトランプ政権の成功を経て、内部的には政策的にも政治手法的にも折り合う部分が少ない、2つの政党に分裂しちゃってたわけだよね。エスタブリッシュメント層と宗教保守層と諸業界団体の権益を代表する、保守的で古い共和党(good old party!)と、「自分たちは経済発展から置き去りにされた」と憤る非都市圏の白人労働者や農家の反エスタブリッシュメント的なルサンチマンを代表する、反動的で新しい共和党。トランプ以前にはうまいことこの両方を包摂するような政治言語を使ってこの支持層内の断絶を誤魔化してきた共和党だけど、そういうことをできず、できないがゆえに後者から熱狂的支持を得ることができたトランプ政権以後は、こうした保守ウイングの広範な包摂ができなくなってしまった。
これが中間選挙で思いのほか共和票が伸びない理由にもなっている。つまり米国の政党政治は事実上は3極化してしまっていて、予備選挙で共和党内のどっちの勢力が勝っても、もう片方の勢力を支持した側は本選挙で共和党から距離を置きたくなるような構造になっている。こうなると①民主党政権・民主党議会側がよほどの失策をしてしまうか、②トランプ勢力が共和党内の既存勢力を一掃して再び共和党を一本化する、のどちらかが起きないと、共和党は勝ちきれないことになる。今回中間選挙ではインフレ問題などへの対応の不十分さがこの①にあたるだろうという見立てが多かったけど、実際のところは「よほどの失策」というところまでは行っていなかった、ということなんだろう。
はてなでは、選挙ではなるべく女性候補者に入れるようにしている、という人が多い。投票行動は個人の自由なのでそこに口を出す気はないけど、自分は逆に、女性候補者への投票はなるべく避けることにしている。
といっても、前は割と女性候補者に投票してた。吉良よし子議員にも票を入れたことがある。表現の自由を尊重する姿勢を見せていたし、女性議員が増えるのは良いことだろうと思っていたからだ。
でも、前回の衆院選で吉良候補は「“こういう表現は本当にまずいよね”“儲からないよね”という合意」という発言を堂々としていた。ありえない。俺の一票がフェミニズム的な表現規制に使われた。
立憲や共産といった左派政党は、近年フェミニズム勢力の浸透が進んでいる。選択的夫婦別姓やら緊急避妊薬承認やら再婚制限撤廃やら中絶の自由やらは支持するけど、表現規制にも踏み込んでこようとする人が多いので、基本的にフェミニズムというだけで警戒してしまうし、左派野党の女性政治家はいつフェミニズムに転ぶかわからない。いつ俺の一票を表現規制に使おうとするかわからない。だから、栗下善行とかと手を組んで「表現規制反対!」って前面に出してる人でない限り、野党系の女性候補者には票を入れられない。
じゃあ、自民などの右派政党は? なるほど右派政党の女性候補者ならフェミニズムに転ぶ心配はないかもしれないが、俺は(改憲それ自体ならともかく)自民党の改憲案には明白に反対だし、未だに夫婦別姓や同性婚程度のことすら認めようとせず、労働者の権利を削ることに汲々とし、女性天皇を認めずに皇統の危機を招くような反動的政党に票を入れられるわけがない。
なので、なるべく野党の男性候補者、もしくは野党で表現規制反対を前面に出して闘ってる女性候補者に票を入れよう、ということになる。もちろん男性だからって無条件で票を入れることはないけど(野党の男性地方議員がラブライブやら温泉むすめやらをバッシングしてたの何度も見たしな)、女性候補者よりはフェミニズムに転ぶ可能性が低いから安心するよね。
そういうわけで、前回の参院選は性別も考慮して入れる候補選んだよね。まさか自分が女性候補者を避ける日が来るなんて思ってなかったけど、吉良よし子議員の裏切りがショック大きすぎたから仕方ない。女性候補者はリスクがありすぎるから入れられねえんだわ、すまんな。
そういえばれいわ新選組って、ロシアに関するやべー発言とか陰謀論とかは聞こえてくるけど、表現規制の面についてはどうなってんの? 表現規制に対しちゃんと反対してるなら票入れてもいいぞ。色んな欠点も国会に重度障害者3人送り込んで参議院にスロープつけさせたり参院予算委であかさたな話法で質問させたりしてる点が加点法でいくと100点満点中300点くらいになるから俺の中では帳消ししてやっていいかなって思ってる(女性のクオータ制導入しろ、と主張してる政党が全然障害者を立候補させてないの欺瞞でしょ。日本には数百万の障害者がいるんだぞ。国会に介護がないと生きられない人を複数名送り込んだだけで山本太郎はめちゃめちゃ偉いよ)。
おい増田、要所要所に嘘を混ぜるのはやめろ。地金が出るぞ。
>とはいえ、強姦の結果としての妊娠出産まで強制するのはプロライフ派の大多数にとっても本意ではない
ローvsウェイドの司法判断が覆された場合、保守的な22州で、速やかに中絶禁止州法が法律化される見込みだ。そして、そのうち半数の11州ではレイプと近親相姦を例外的に許可する緊急避難条項が含まれていない。レイプだろうと近親相姦だろうと、6週目以後の中絶は犯罪になるだろう。「強姦の結果としての妊娠出産まで強制すること」がプロライフ派の大多数にとって「本意でない」なら、そんなことになるわけがない。
そもそも増田の主張からすれば、「レイプによって生まれる子だったら中絶してもよいのだ」という結論は到底導けないはずだ。
①男女双方が妊娠出産に到る可能性についても含め合意のもとでなされた性交による妊娠
②妊娠を望んではいなかったが合意のもとでなされた性交による妊娠
この3つのパターンで、妊娠した胎児の人権にどう差が付くというのか? 親が誰だろうと、妊娠に到る経緯がどうであろうと、子の人権の多寡軽重には何ら関係がない。とにかく生んでもらって社会的にケアすべきだ、ということに当然なるはずだ。だが、この件についてだけは「性的被害の記憶と結果が多大な負担と共に長期化し、心身ともに女性を生存レベルで危険に追い込むことに他ならない」という、母親の心身の危機への配慮みたいな話が持ち出され、しかも母の「心身の生存レベルでの危険」なる抽象的概念の保護が、子の生存権を上回るかのように設定される。場当たり的で卑怯な取り繕いだ。
米国のキリスト教右派(福音派右派、南部バプテスト派など)はそんな姑息な誤魔化しは使わず、堂々と「強姦でも中絶禁止だ」と主張している。だから22州のうち半数が、強姦に関する緊急避難条項を盛り込んでいない。
ちなみに米国のプロライフ推進派の内輪で、中絶禁止の倫理的指針をめぐって議論になることが多いのは、レイプよりもむしろ近親相姦のほうだ。(彼らの聖書理解においては)レイプは聖書に反しないが、近親相姦は(中絶と同じく)聖書に反するからだ。つまり堕胎と近親相姦は聖書の教義同士の衝突だから議論が紛糾するのだ。このことひとつ取っても、プロライフが「人権原理」を重視する人々ではなく宗教右派によって駆動されている運動だということがわかる。
>私は、強姦案件での中絶は合法、それ以外は違法、とするのが妥当だと思うが、その妥当な落としどころが「女性の身体権の絶対性」主張派とは築くことが出来なかったがために、より人権原理的な立法措置が、アメリカやヨーロッパでも徐々に取られつつあるのが現状である、と言う認識である。
ここまで一回も出てきていない「ヨーロッパ」という言葉が(あたかも中絶禁止が先進国の潮流であることを印象づけるかのように)唐突に顔を出すが、EU27ヵ国のうち中絶を法的に禁止しているのはマルタとポーランドだけだ。
https://ifura.net/abortion-in-europe/
マルタでは国民の98%近くがカトリックと言われ、2011年まで離婚する事は違法でした。ヨーロッパで人口妊娠中絶に最も厳格であるマルタでは、例え母親の生命や健康状態に危険が及ぶ可能性があったり、胎児異常の可能性が高い場合、近親相姦、望まない妊娠(強姦など)他であっても一切の例外は無く、中絶をした本人や補助をした人(医師など)は、最長3年の懲役が科される(マルタ共和国刑法第241条他)があります。
ポーランドでは2020年10月22日に憲法裁判所が下した、「胎児異常でも、中絶する事は違憲」との判決により、実質的にほぼ全ての人工妊娠中絶が禁止されています。ポーランドでは強姦、近親相姦、母親の生命及び健康にリスクがある場合のみ、人口妊娠中絶が認められます。
つまり宗教保守が圧倒的に強い国での旧弊な法制と、近年になって右傾化と保守回帰が進んだ国での反動的な法制化だ。米国もまた〈点〉としてのリベラルな都会を、広大な〈面〉としてのコンサバティブな田舎が取り巻く二重国家だ。そして、後者の田舎で保守回帰と反リベラルが進んだ結果としての、プロライフの再炎上なのだ。
こういう事実をわかっていて(増田はわかっているはずだ)、どうして「より人権原理的な立法措置が、アメリカやヨーロッパでも徐々に取られつつあるのが現状である、と言う認識」に到るのか。本気で書いてるなら増田は相当頭がおかしいが、本心ではないのだろう。とりあえず読み手を騙せればいいと思って、適当に書き飛ばしている。
アメリカでも欧州一部国家でも、プロライフを推進しているのは主に宗教保守派(福音派・南部バプテスト派・保守的カトリックなど)と、必ずしも宗教的背景を持たないが宗教保守と連携する保守的政治勢力(トランピスト・銃規制反対派・反連邦主義者・白人優越主義者・ネオナチなど)だ。彼らの大多数は「リベラルによる社会破壊の陰謀」を食い止めるための象徴的問題として中絶マターを扱っている。
※米国のプロライフ派の中にはConsistent life ethic派という比較的中道的な宗教運動もあり、ここはとにかく人命尊重という倫理を徹底し、死刑反対・暴力反対・安楽死反対・薬物濫用反対・戦争反対・難民救済・人種差別反対・マスク着用推奨など、「人が死なない」ことを基本原理とした運動を展開する中で中絶反対という立場を取っているが、上記に列挙した方針を見ての通り、「人命尊重」を追求した結果リベラル的な色合いも強くなってくるため、プロライフの主軸である宗教右派とは折り合いが悪く、プロライフ運動の中ではほとんど力を持っていない。
もし本当に「人権原理」を重視する層がプロライフを推進しているなら、彼らは同時にLGBTの人権なども容認・擁護していてもおかしくないはずだが、実際にはプロライフ推進派の大多数は、苛烈にLGBTを批判し、セラピーで「回心」(reparative therapy)させ、時には法的に禁止しようとすらしている。BLM運動についても、当然批判側に立っている。だからこういう皮肉めいたコラム(「あれれ〜? プロライフの人達が黒人の人権について無関心だったりBLMを陰謀論扱いするのって何かおかしいよね?」)↓が成り立つ。
https://loyolamaroon.com/10029377/oped/pro-life-means-supporting-the-black-lives-matter-movement/
ちなみに米国には、中絶を実施する医療機関や医師に対して暴力やテロ行為を行うArmy of God(神の軍隊)というクリスチャンの団体があり、中絶を実施するクリニックを爆破したり、炭疽菌だと言って粉末を送り付けたり、医師を誘拐・殺害したりしている。
https://en.wikipedia.org/wiki/Army_of_God_(United_States)
こんなことは、望まない妊娠の中絶に対して賛否どの立場を取るかに関わらず、プロライフ/プロチョイスの議論の初歩であって、米国での中絶禁止について解説しようとする増田が知らないはずがないのだ。知ってることをあえて書かず、嘘も交えて、事実とは違う印象を与えようとするのは本当に良くない。中絶禁止を擁護するのはいいが、真正面からやれ。
日本共産党は、社会変革の道すじにかかわって、過去の一時期に、「敵の出方」論という説明をしてきましたが、その内容は、(1)選挙で多数の支持を得て誕生した民主的政権に対して、反動勢力があれこれの不法な暴挙に出たさいには、国民とともに秩序維持のために必要な合法的措置をとる。(2)民主的政権ができる以前に反動勢力が民主主義を暴力的に破壊しようとした場合には、広範な国民世論を結集してこれを許さないというものです。それは、どんな場合でも、平和的・合法的に、社会変革の事業を進めるという日本共産党の一貫した立場を説明したものにほかなりません。これをもって「暴力革命」の「根拠」にするなどということは、まったく成り立つものではありません。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-08-06/2021080607_01_0.html
『暴力革命唯一論』者の議論は、民主主義を擁護する人民の力を無視した受動的な敗北主義の議論である。しかし、反対に『平和革命』の道を唯一のものとして絶対化する『平和革命必然論』もまた、米日支配層の反動的な攻撃にたいする労働者階級と人民の警戒心を失わせる日和見主義的『楽観主義』の議論であり、解放闘争の方法を誤まらせるものなのである。
1964-1970年
革命が平和的か暴力的かは敵の出方による。現在の国家権力がたやすく権力を人民に譲渡するとは考えられない。
革命への移行が平和的となるか非平和的となるかは、結局敵の出方によることは、マルクス・レーニン主義の重要な原則である。
ちなみに不破さんは2006年まで共産党議長をしていた方なので共産党お得意の「アレは分派が勝手にやった(言った)事と言い訳するのも無理
この数日、呉座勇一先生がツイッターの鍵アカウントで、ある女性学者への人格攻撃を行い、かつアンチフェミニズムクラスタと日常的につるんでいたということで、大炎上している。実績も地位もある歴史学者がなぜ、と疑問に思う人が多いが、このアンチフェミニズムクラスタについてあらためて考える必要がある。
真面目なフェミニストやリベラル派はアンチフェミニズムを「女性差別主義」と同一視しているが、そう単純ではない。今回、白饅頭(御田寺圭)氏がアンチフェミの「ラスボス」扱いされているが、彼は過去にシノドスにも寄稿して経済学者の飯田泰之先生とも対談するなど、リベラル派との付き合いがある一方で、日本会議的な右派や保守派とのつながりは全く見られない。彼が連載枠を持っている現代ビジネスも明確にリベラル寄りである。アンチフェミも厳然たるリベラル派の一部だということを忘れると、今回の問題が全く見えなくなる。
呉座先生も、これまで司馬遼太郎や井沢元彦などの高齢男性保守派に人気のある歴史家を厳しく批判し続け、歴史を「国民の物語」として語ることを否定してきたように、どちらかといえばリベラル派寄りだった(少なくともそう見えた)。だから、呉座先生は女性に関しては保守的・反動的だったからというより、彼のリベラルな価値規範の中で「筋が通っている頭のいい議論」に見えたからこそ、アンチフェミクラスタにはまってしまったと理解される必要がある。
問題は、ではなぜ不幸にも「筋が通っている」ように見えてしまったのかという点にある。これについて書こうと思ったが、頭がまとまらなくて断念。
(追記)
現代ビジネスや飯田先生が「リベラル」は雑な括りだというブコメがあったが、現代ビジネスは今回の当事者である北村先生も数多くの文章を寄稿しており、保守論壇誌と比較すればリベラルだと判断したが、確かに微妙かもしれない。飯田先生も荻上チキ氏やPOSSEと付き合っている一方で、右では高橋洋一や田中秀臣などの政権擁護派とつるんでいるので、「リベラル」括りにすると違和感を持つ人はいるだろうとは思う(個人的にはもう少し付き合う相手を選べと言いたくはなる)。
全くその通り。森村進とか上野千鶴子みたいな気骨のある人たちは、婚姻制度自体が反動的差別的だという立場で一貫していて、だから婚姻制度は廃止すべきと言ってるのに、軟弱なお気持ちリベラルは同性婚賛成なんて差別の拡大再生産に手を貸す主張をしてしまっている。
ちなみに reddit のご様子
西海岸リベラル・スーパーZIP と それらの生活を支えるそれ以外の人(第一次産業・第二次産業の現業部門・物流・サービス業) と言う世界は現実としてあるにも関わらず、
分断・大接戦にも関わらず、マジでこんな感じ
↓
オートモデレータ
5h
○○○さん、投稿ありがとうございます。
このコメントには、あなたの投稿がなぜこのサブに当てはまるのかを説明した上で、必ず返信してください。
また、記事を投稿する場合は必ずソースをリンクしてください。数分以内にコメントがない場合、あなたの投稿は削除されます。
このルールについて投稿する|Discordへの参加を忘れずに
私はボットであり、この行為は自動的に行われました。ご質問やご不明な点がありましたら、このサブレッドディットのモデレーターまでご連絡ください。
↓
↓
↓
>私は、COVID-19に可能性を望まない人々の問題もあると思います。
> トランプ氏や保守的なメディアがそれを軽視している間に、他の人たちは可能な限り大群衆を避ける方法を模索していました。
↓
郵送による投票の方が安全であり、民主党はパンデミック時の安全性を重視しているため、多くの人が郵送投票を使用しました。
一方、トランプ氏はすべての信者に、直接投票は完全に安全であり、COVID-19は大したことではないので、直接投票してくださいと呼び掛けた。
トランプが物事を彼に有利に傾けようとするのはおそらく戦略だった。
- 郵送投票は安全ではないと主張してみてください
- フォロワーに直接投票するように指示する
- 郵便局を妨害し、何百もの仕分け機を解体させる
- すべての民主党の投票がなくなった(または遅れた!)、すべての共和党の投票は直接です!
- 郵便局の妨害行為のため遅延が起きたあと、郵送投票の開票を停止するようにしてください
- 勝利!
幸いなことに、それは上手くいかなかった。そんな感じですね。
↓
反知性主義の多くは、研究をどのように財産化するのか、科学界がどのように機能するのかについて、
適切な教育をほとんどのアメリカ人が受けていないという事実から来ているように感じます。
人々はソースの信頼性をチェックする方法を知らないし、チェックしようともしません。
知識がどのように蓄積されているかを理解していないと、騙されやすくなります。
恐怖心(人間が本来持っている最も強い感情)を利用した政治家がいると、批判的な考えを持つ人よりも、保守的(反動的)な反応をする人の方が多いのです。
絶望だよ😩
どう考えても増田の方が民度高いわ。そもそもお前らアメリカ人じゃないだろ?
(まぁ COVID-19 に関してはバッカッター兼ねてそうな一部の増田も酷かったね。ブクマカがアレなのは日本の最下層なのでいつも通り)
グレー、ボーダーっぽい人はどうにも出来ない。重く受け止めつつも尊重しなければならない
また彼・彼女らが自宅でTVの感想をつぶやくのと同じくらいの気軽さでITに触れられる環境が我が国にあることを誇らなければならない
これこそが多様性だと思う。日本スゴイ勢は是非ともドヤ顔しよう
データサイエンティストを名乗るなど、職業を見るにグレー、ボーダーっぽくない人、
あるいは最終学歴が院卒など大卒以上かつ、アレな人向け情報商材や陰謀論展開を職業にしていない人
えっ?なにこれ?どうしたらいいの?マジで?Webクローラーの作り方を教えてあげれば良いの????
教えても文責のあるメディアはすべてフェイクで終わりかな???
どうして “その2” が生まれてしまうのかは絶対に無視してはいけない問題な気がするんだけど
誰も触りたがらないよね、まぁ触っちゃヤベー奴なので仕方無しではあるが (ワイも触りたく無いので増田に書いてる)
ちなみに “その2” は党性や政治主張に関わらずいるよ
自称、リベラル・保守・中道・無政府主義・ノンポリすべてにいる
大筋で政党・政治主張が同じならたくさん仲間がいると見せかけられるからOKとはならんでしょって思うんだが?
しかも仕方ないね・・・って言われるような属性の人間じゃ無いし、受けた教育レベルを見るに宗教的熱狂で看過出来る域を超えているんだが?
ちなみに reddit のご様子
西海岸リベラル・スーパーZIP と それらの生活を支えるそれ以外の人(第一次産業・第二次産業の現業部門・物流・サービス業) と言う世界は現実としてあるにも関わらず、
分断・大接戦にも関わらず、マジでこんな感じ
↓
オートモデレータ
5h
○○○さん、投稿ありがとうございます。
このコメントには、あなたの投稿がなぜこのサブに当てはまるのかを説明した上で、必ず返信してください。
また、記事を投稿する場合は必ずソースをリンクしてください。数分以内にコメントがない場合、あなたの投稿は削除されます。
このルールについて投稿する|Discordへの参加を忘れずに
私はボットであり、この行為は自動的に行われました。ご質問やご不明な点がありましたら、このサブレッドディットのモデレーターまでご連絡ください。
↓
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↓
>私は、COVID-19に可能性を望まない人々の問題もあると思います。
> トランプ氏や保守的なメディアがそれを軽視している間に、他の人たちは可能な限り大群衆を避ける方法を模索していました。
↓
郵送による投票の方が安全であり、民主党はパンデミック時の安全性を重視しているため、多くの人が郵送投票を使用しました。
一方、トランプ氏はすべての信者に、直接投票は完全に安全であり、COVID-19は大したことではないので、直接投票してくださいと呼び掛けた。
トランプが物事を彼に有利に傾けようとするのはおそらく戦略だった。
- 郵送投票は安全ではないと主張してみてください
- フォロワーに直接投票するように指示する
- 郵便局を妨害し、何百もの仕分け機を解体させる
- すべての民主党の投票がなくなった(または遅れた!)、すべての共和党の投票は直接です!
- 郵便局の妨害行為のため遅延が起きたあと、郵送投票の開票を停止するようにしてください
- 勝利!
幸いなことに、それは上手くいかなかった。そんな感じですね。
↓
反知性主義の多くは、研究をどのように財産化するのか、科学界がどのように機能するのかについて、
適切な教育をほとんどのアメリカ人が受けていないという事実から来ているように感じます。
人々はソースの信頼性をチェックする方法を知らないし、チェックしようともしません。
知識がどのように蓄積されているかを理解していないと、騙されやすくなります。
恐怖心(人間が本来持っている最も強い感情)を利用した政治家がいると、批判的な考えを持つ人よりも、保守的(反動的)な反応をする人の方が多いのです。
まぁ現実は上記に書いた ”その2“ タイプがいるわけで必ずしも教育を受けていないわけじゃあないんですけどね
もっと言えば ”その2“ タイプには誰も触りたがらないからこそ、Facebook がカルトの巣窟になっちゃってるんじゃないですかね?
Facebook とかいう現実社会のパワーを誇示出来る特殊ネット老人会は例外として、
それ以外の場で極端に愚かなことを口にするとネットでもリアルでもブッ叩かれるので、
ってなってるんでしょうな。ギャグかな?って思う。なぜなのかも何もねぇわな
でもブッ叩かれるのを恐れて常に黙っているわけではなく、Twitter は世界中でご覧の有り様だし、米国のトークラジオも非常に地獄みがある
https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=82
・・・と、この辺で、書いてて面倒になったので文章をまとめる事なく終わる
けどまぁ希望がそれに負けた事は一度もないのだ
「呪われたことがあるか?」そう問われたら、まぁ殆どの人は首を横に振るだろう。
けれども、誰もが既に呪われたなかにいて、そうした状況で毎日生きている。人が呪われるのは、他人の恨みを買ったからではない。
むしろ、呪いをかけたそいつは、何にも思っちゃいない。そいつにとっては、呪いではなくて、単なる言動に過ぎない。
世の中にはあらゆるところに呪いが仕掛けられている。それは言葉や社会運動といった身体を纏っている。その中には、えらく巧妙な論理構造をもったものもあるし、身も蓋もない感情的なものもある。
呪いが僕らに接触しても、すぐには取りつかない。それは、じわじわと僕らを弱らせる。たいていの場合は他の呪いと共に弱らせた僕らの意識を犯している。
呪いの内容を言語化するのは難しい。呪いは、僕らの意識そのものよりも無意識の構成を歪ませるからだ。
「他人に正しいと思われるように常に正しくあれ」
最近流行りの呪いはこうだ。この呪いは例えば、煙草のパッケージに書かれた注意書きやポリコレを媒介して襲ってくる。
しかしながら、この呪いに反抗する術は少ない。たんに反動的に反抗することは、呪いの裏返しでしかない。それは呪いに囚われた人間のもう一つの在り方に過ぎない。
呪いに反抗する術は、呪いから脱する術であり、その他には何もない。僕らは呪いから脱さなければ、自由ではありえない。
僕らは呪いを背負って生きている、常に脱する機会を伺いながら。
増田は自分で「論点先取」と言っているけど、それは2の部分で引っかかっているからだと思う。
1に関しては迷いつつも妥当だと判断しているが、2については明確な倫理的・政治的基準を見出すことができない。
明瞭な基準がないのに不買運動が実施可能なのであれば、運動の妥当性はどこで判断できるのだろうか。
下手をすれば運動の目的がフェミニストや政権批判者の弾圧だったとしても、運動自体の成功によって運動が遡及的に根拠付けられてしまうのではないだろうか……?
という不安が増田が不買運動に引いている原因ではないかと思う。
今回の運動が成功したとして、その成功によって「成功した運動は(当の成功によって)正しく倫理的に根拠付けられている」という誤った認識が広まってしまったら、
今後、反動的なひとびと(ネトウヨとか)が悪用するとも限らないというのは決して考えすぎとは言えない……
以上、蛇足な論点整理をした感があるが、しかし俺としては根拠としてレイシズムをおくことは全く妥当だと思うし、
その点を強調することによって、不買運動が反動的な政治運動の手段として用いられる可能性を減らすことができるだろうと思う。
不買運動という手段自体の理非ではなく、どのような政治思想に対するプロテストなのかがいちばん大事な論点であると印象づけることが、
展開される不買運動の正当性を市民ひとりひとりが吟味して考えるための出発点ともなるのでないだろうか(ウエメセ)。
そのうえでこんなことを言うのもなんなんだが、三浦瑠璃は果たしてレイシストなんだろうか?
「徴兵」論も「スリーパーセル」発言も個人的には容認できないんだが、内容的に彼女をレイシストと自明視できるほどのものとは思えない。
「スリーパーセル」発言は関東大震災時の朝鮮人虐殺なんかを重ね合わせるとそういう印象を惹起するが、自明視できるほどなんだろうか。
むしろ今回の不買運動の問題点は冒頭に上げた3の論点であって、「安倍憎し、自民党の懸賞論文獲ってる三浦憎し」という感情論で
(あと検察庁法のときのハッシュタグ運動の成功の二匹目のドジョウを性急に探してる感)
俺も三浦は嫌いなので気持ち的には「ざまあ」なんだけど、そういう感情論を無理筋の正義で隠蔽するのは魔女狩り的では?って思う。