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はてなキーワード: MTGとは

2021-12-11

かつて好きだったゲーム愚痴を言わせてくれ

俺が好きだったゲームMTGマジック・ザ・ギャザリング

TCG元祖、「遊戯王」「デュエルマスターズ」の元ネタとかって説明されることが多くて、名前だけは聞いたことがあるって人もいるかな。

ゲーム自体もとても面白いのだけど、今回は主にゲーム性じゃなく、それ以外の部分で俺が惹かれた要素と、「好き」が過去形になった理由について書いていく。

MTGが好きだった

ゲームプレイヤーにも勝利を求めるガチ勢、楽しさを重視するエンジョイ勢と色々いると思う。

(俺はガチ勢ってのも互いに本気で勝利を追求する遊び方を楽しんでる人って考えてる)

俺はどちらかというとガチ勢としてプレイしてた。

他のとこは知らないけど、MTG界隈では競技(ガチ)⇔カジュアル(エンジョイ)って表現を使ってた。

競技なんて言うと「カードゲーム風情がスポーツかなんかのつもりかよ」って思うかもしれない。

まずは俺が惹かれたMTGの要素の一つである競技性を語らせてくれ。

MTG競技

ゲーム競技ってことで、その競技性ってのはつまりプレイヤーがどれだけ本気で勝ちに行ってるかの指標って感じかな?

皆が本気で勝ちに来るような方法って?そんなの簡単な話だ。商品を付ければ良い。皆が本気で勝ちに来るような商品って?これも簡単。「金」に決まってる。

今でこそゲーム大会に賞金が出るのなんて当たり前だけど、今から30年近くも前から「ゲーム」自体主体に賞金制の大会があったってのは凄いことだと思う。

次にその大会の規模、まずGP (グランプリ)。世界各国で行われて、誰でも参加が可能コロナ以前には日本国内でも年に4~5回開催されてて、最高人数は2500人程度、2000人↑は当たり前って感じでかなり大盛況だった。

優勝で大体100万円くらいで、結構大金だけどガチ勢にとって同じくらい大事なのが上位入賞者に与えられる副賞。

副賞ってのはPT(プロツアー)って上位大会への招待状。

PT世界各地で行われる。各国の強豪が集って、各々が練りに練ったデッキを持ち寄り優勝を目指す大会。賞金は優勝で500万円くらい。多くの競技者はこの舞台を夢見て、焦がれて、狂ってた。

このPTって舞台MTGやってる奴には本当に羨望の的なんだ。昔はニコ生で、今はTwitch配信してて、海外でやるから時差があったりで眠たさ堪えながら噛り付いて見てた。

さらにもう一つ大事なことがあって、MTGにはプロプレイヤーって呼ばれる存在がいる。

プロ」の定義は論の種にもなる事なんだが、一つ明確な線引きがあってプロプレイヤーズ・クラブっていうMTG制作した大元であるWoTC(ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)社が公式に制定した制度

これはプロポイントってポイントを稼いで、それが一定数溜まったらそれぞれブロンズシルバーゴールドプラチナと順にランク付与されてボーナスが貰えるって仕組み。

このプロポイントを貰えるのが前述のGPPTなどのグレードの高い大会

誰でも参加可能GPでも、このプロポイント1点取るのに結構苦労するんだが、MTGプロプレイヤーはこのポイントを求めて世界各国を飛び回ってGPPTに参加するってのが常だった。

国内だけだと4~5回と書いたGPだが、世界ではほぼ毎週のように行われてるので、プロプロになりたい奴らはポイントを、PTへの参加権を求めて世界を旅してた。

WoTC公式からも「PLAY THE GAME, SEE THE WORLD」って言葉でその行動を奨励してた。

俺はこのプロプレイヤーってものに強く強く憧れた。最初はただゲ-ムが面白くてやってたんだが、次第に戦えるようになって、勝てるようになって、大きな大会にも出るようになった。

はいつの間にかこのゲームに狂ってたんだ。狂うのも悪くないけどな、好きなことに狂えるならそんな幸せなことはない。だから狂いが醒めてしまった俺からみると、未だに狂ってるような人を羨ましく感じたりする。

ここまでが俺がMTGを好きだった理由。ここからは好きじゃなくなった理由

MTGが好きじゃなくなった

上に書いた競技性と、それを織り成す制度ってのが、俺がMTGってゲームに惚れた一つの要素だったわけだ。

結論から述べる。俺がこのゲームを好きでなくなったのは崩壊とも表現したくなる度重なる制度の変更が理由

最も絶望するのは、それが他でもないこのゲームを作り出したWoTC社が原因となることだ。

度重なる制度改悪

2016年の初めあたりにWoTC社の社長が変わった。度々この社長やり玉に上がる。

本当に社長のせいなのかは分からないが、実際にこの時期からWoTC社は数多くの制度変更を打ち出す。

色々と細やかな変更はあったんだが最大級のヘビーパンチが、2018年末のこと。

その内容は、前述したプロプレイヤー制度廃止。そしてそれに代わる32名の定員でのMPL(マジックプロリーグ)という新しい制度への移行だった。

元々、プロプレイヤーって呼べるような人間世界に数百人いたと思うんだが、それに対してMPLの32名という枠はどう考えても少ない。

プロ制度廃止に伴ってプロポイントも無くなり、世界を股にかけて飛び回る意義も失われた。

過去プロ制度は、本気で目指して努力すればギリギリ手が届きそうと思わせてくれるいい線引きだった。

それに対し、MPLってのは百戦錬磨トッププロが競い合う中で、そいつらを蹴落としてようやく入れるような場所で、明らかに必要となるコストの大きさが違うんだ。

MPLからあぶれたプロプレイヤーも、プロを目指していた競技勢の人々も次の目標となるものの遠さに驚いたと思う。

(ちなみにこのMPLももうすぐ終わっちまうらしい。それ以降のプロに対する制度説明は現状一切ナシ。

なぜWoTC社はこのような制度の改変を行ったのか

推測の域を出ないが、界隈で多く見かけた意見は前制度にかかるコスト金銭負担の軽減が目的というもの

PTのようなアメリカヨーロッパ、時にはアジアなどで行われる大会場合世界各国からプレイヤー運営する人材派遣するだけでも多量の金がかかる。

プロプレイヤーへの報償も同様に、目に見えて分かりやすい直接的なコストのために制度が見直されたのだ…と。

競技性がMTGの魅力の一部でしかなく、皆が皆一様に求めていたものではないとは思うが、ゲームの人気の一端を担うものであった事も確かだ。

俺はWoTC社がそれを軽んじ、踏み躙ったように感じた。

WoTC社はそれ以外にも目先の利益に捕らわれた焼畑商業的な業務方針を繰り出した。

MTGには、「とあるカードセットで禁止カードを連発してしまい。開発陣は社長室に呼ばれて𠮟られた」という有名な逸話があるんだが、現在MTGでは2017年から毎年新しいカードセットから禁止が生み出されている。

それ以前は偶発的なデザインミスで、禁止せざるを得ないようなことはあったものの、毎年のように禁止カードが続出している状況はおかしいとしか言いようがない。

まりゲームデザイン能力の低下だ。

ゲームデザインは非常に難しいことだとは思うが、発売からわず17日で禁止が出たと聞いたときは流石に目を疑った。

本来焼畑であれば、別の場所を耕作すればよいだけだが、MTGでいう土壌とはプレイヤーの事だ。容易に開墾できるものじゃない。

こうした事によって(俺の)WoTC社への信頼は地に墜ちることとなる。

人は信頼があるから金を落とし続ける。だから企業顧客満足度なんてパラメータを得るのに躍起になるわけだな。

信頼=金ではないが、信頼≒金ではあるんだ。

WoTCはこれを理解しているとは思えない。

友人にWoTCへの呪詛を吐き散らす奴がいたが、WoTCがクソなのなんて衆知の当たり前の事で、それを一々言ってる自分おかしいのかもと言われて笑っちまった。

最悪の事件

最後制度変更ではなく事件

2019年4月PT大会(ミシックチャンピオンシップロンドン19)において渡辺雄也選手マークドの疑いで失格処分を受ける。

まず渡辺雄也は今例えるなら、「MTG界の大谷翔平」と言って差し支えない日本プロトッププレイヤー

競技シーンを知る人に「日本一上手いプレイヤーは?」と聞けば大体の奴はナベかヤソって答える。

次にマークド。これはカードに目印をつけて、裏面から見ても何のカードかを識別できるようにするっていうイカサマ

事件の経緯は以下。

渡辺雄也選手大会でこのイカサマを行ったとして失格処分を受ける。

後日スポンサー(Cygames)と共に反論する旨の声明を出す。

WoTC社はこれに対し報復とも考えられる重い罰(30ヶ月の出場停止殿堂除名、MPL除名)を与えた。

この事件日本MTGコミュニティ大炎上した。

・状況とリスクリターンを考えると故意なはずがない。

ジャッジや対戦相手などによって容易に物的証拠を作ることができてしまう。

・十数年間、イカサマなんてほど遠い、クリーンイメージからこの裁定が下るなんてありえない。

まぁ色々な意見散見された。

俺は当事者以外があーだこーだ言ってもしょうがないと思ってる。

けど、一つだけ信じてるのは渡辺雄也って選手イカサマなんてしなくてもこれまでの実績を疑わせないくらい強いという事。

この件でWoTC社に失望したのは、声明に対して納得のいく証拠の提出を一切することなく、異例なほど重い30ヶ月という罰を科したこと

反則行為で失格になった時点で罰が与えられる事、それ自体は仕方ないことかもしれない。

しかし、求められた調査の開示がない事、不当に思えるほどに重い罰、あらゆる説明が足りなさ過ぎた。

結果的日本を支えてきた英雄不本意に、容易に、軽々しく選手生命を絶たれたとしか見えなかった。

この件を皮切りに実際にMTGを辞めたやつも何人か確認してる。

献身的にずっと日本MTG界を牽引してきた人物でも、不透明組織の指先一つで活動を終わらせられる可能性があるなんて、信じられないよな。

こんなとこで文句言ってんじゃなくて問い合わせろって?日本WoTCに何か言っても無駄だ。

日本支社にはWoTC本社に何か言う権限なんて無い。

日本公式が駄目なら英語なり使って本社に言えって?俺は自分で声を挙げたことはないが、海外プロプレイヤーWoTCへの不満がたまに流れてきてもゴミみたいな制度を連発してるあたり何言っても無意味ってことだな。

こんなことが続く内に、WoTC社に期待する方が悪いという風潮が当たり前になった。

「最高のゲーム、最低の企業。」

誰が言い出したかわかんないけど、ここまでの総評となる言葉

面白くてゲームを初めて、企業に嫌気がさして、ゲームへの興味も失せた。

これが、俺がゲームを「好き」じゃなくなった経緯。

この手記が、MTGの魅力の片側から見た一方的意見であり、カジュアルに遊んでる人が今も楽しくしてるのは知ってる。

まぁタイトルにある通り「愚痴」だからな。聞いて欲しかっただけだ。

こんなこと書きながら2,3年後にはMTGやってるかもしれないけどな。

滅茶苦茶ネガキャンしといてなんだけど、ゲームは本当に面白いので興味あれば触ってみて欲しいという思いはある。

今ならマジックアリーナって無料で始められるアプリもあるし。DCGの中では本当に金のかからない部類だしね。

カードゲーム趣味だったおじさんのか弱い嘆きを聞いてくれてありがとう

P.S.

書いてる最中に、存在すら知らなかったPT代替となるCS(チャンピオンシップ)とやらが行われていたらしく、久しぶりに配信を見た。

自分が精力的にプレイしてた時期に鬼のように勝ってた市川ユウキ氏の手に汗握るような熱戦が見れて感動しました。

サインしてもらったゴルガリの魔除けは今でも宝物です。

本当におめでとうございます

2021-12-10

授乳楽しすぎる

赤ちゃん授乳するのが楽しい

ロードバイクを漕いでいる時、自分自身が燃料となってる感覚にわくわくした。(最近は乗れてない)

私の身体から出る燃料で、赤ちゃんが大きくなっていく。たっぷり飲んで満足そうに眠る、または幸せそうに微笑む。

夜は1時間半ごとに授乳で起こされる。

眠い。喉が渇く。寝不足からくる肌荒れ。

けれど授乳はすごく楽しい

子育て楽しい

日中元気爆発で走り回って叱られまくってるのに毎晩お母さん好きだここが可愛いよと抱っこして寝る可愛い3歳息子と、

好奇心旺盛な可愛い0歳娘。

MTGが大好きで面白くて可愛い同級生の夫。

毎日今日人生で1番幸せなんじゃないかと思う。

経済的に3人目は厳しい。

無職父親借金残して自死母親役所に頼ることを知らず仕事を増やし倒れる、貧乏から奨学金バイト授業料半額免除国立大卒業した私のような思いはさせたくない。

でもほんとはあと2人くらい育てたい。

0歳も数ヶ月で終わってしまう。いつまでも授乳させてほしい。

2021-12-08

カードデッキゲームカードって究極的には情報必要なだけだから画像コピーしてプリントして使うレベルでいい

それなのに入手できないとかレアリティとか希少価値がとかの状況になってるのがとても頭悪いと思う

MTGブラックロータスとか意味分からん

カードを発行してるメーカーおまえら搾取されすぎなんだよ

あんなもんコピーしてプリントして使えばいいだろ

大事なのはカードに書いてある情報であって、それが漏れ無く確認できるんだったら機能する

実際にカード現物を持ってないと遊べないとか無駄な制約付けてる

カードデッキゲームカード転売屋が群がってるのもこれまたさらに輪をかけて頭悪い

いらんだろそこまでしてそんなカード

ただの紙切れだぞ

大事なのはそのカードに書かれてる情報であって現物じゃない

現物はただの紙切れで簡単に破れるし破損するしライター消し炭にできる

そんなもんにレアリティや希少価値なんかあるかボケ

メーカーちょっとあのカード再発行しよう復刻しようと思えばすぐ発行できる程度の代物だぞ

何でそんなものに振り回されるんだ

もうちょっとマシなもの、形に残せるものに金使え

特にポケモンカードなんか、最高に頭悪い

おまえらいくつだよ

小学生がワーイとか遊んでたポケモンカードを何でいい大人になった今も遊んでるんだよ

おまえ小学生ポケモンカードリアル対戦できんのかよ

さすがに自分痛いわやめよう恥ずかしくなってきたとかならんのか

ポケモンカード転売も本当に頭悪い世界イライラする

何やってんだおまえら恥をしれ

2021-11-27

会社リファラル採用に力を入れているつもりになってて辛い

世間的に”ベンチャー”とか”スタートアップ”とか言われてる部類の会社で働いている者です。


最近というか去年くらいから、会社社長や人事が社内でことあるごとに

リファラル採用」「リファラル採用

と言いまくるようになりました。



社長はなにかしらのMTGに参加する度に、メンバーに向かって

「うちはリファラル採用に力を入れているから!」

「知り合いにいい人がいたら紹介してください!」

バカひとつ覚えみたいに言っており、メンバーはみな苦笑いでそれを受け流している状況です。


また、毎月実施する全体MTG最後に、人事からのお知らせというコーナーがあるんですが、

リファラル大歓迎です!」

と人事が言って、5秒くらい虚無の時間流れるだけのコーナーになっています


最初特に気になっていなかったんですが、あまりにも長期間同じことを言い続けるので、最近社長や人事が「リファラル採用」と社内で喚くのを聞く度なんか辛いというか鬱陶しさみたいなものを感じるようになってきました。

他のメンバーも「リファラル採用」と言われる度になんだか遠い目をしている気がします。


今年からマネージャーリーダーもリファラル推進の命令がくだされたのか、チームで雑談をしている時に友人との旅行計画の話をしたら、リーダーから「その友達はいまどこで働いているの?うちに呼べない?」と気持ち悪い反応をされるようになってしまいました。

それ以来、友人の登場する話題会社ではしづらくなってしまい、チーム内での雑談がなんかぎこちなくなった気がします。



社長情緒不安定でたまに全方位に当たりがキツイ日があったりするし、

すぐに機嫌を損ねるカスタマーサポートのお局様がいたりするし、

カスタマーサクセスチームを見下して上から目線で依頼をしてくる営業がいたりするし、

有給休暇申請するととてもしつこく理由を聞かれるし、

一応フレックスのはずなのに親に通院付き添いのために早上がりをすると嫌味を言われるし、

仮にいい人がいたとしても今の会社に知り合いを紹介をしたいとは一切思いません。


少し前に「リファラル採用を促進するためにツールをいれました!」と言われて社員全員にアカウントが発行されたんですが、そもそも紹介する気持ちゼロなので、一度もログインしていないです。



リファラル採用」を叫ぶ前に、”社員から「知り合いをこの会社に呼びたい!」と思われるような職場づくりをするのが先なのでは?”と思ってしまい、最近では「知り合いにいい人がいたら紹介してください!」と言われると

自分たち努力しません!採用をする力もありません!報酬も出しませんが知り合いを生贄に捧げてください!」

と言っているようにしか思えず、「リファラル採用」というワードが出てくる度になんだか白けてしまます



もともと別に会社のことは嫌いではなかったんですが、「リファラル採用」と連呼しているのがなんだか滑稽に思えてしまい、最近は若干嫌いになってきてしまった気がします。


リファラル採用に力を入れている」と言っている会社最近増えていると思うんですが、どこもこんな感じなんでしょうか?

2021-11-23

新人経営者だけどリモートワークに挫折した

経営者なりたての新参者だけど、とても興味ある話題だったので書いてみる。

うちは今年創業の、まだ出来たてほやほやの会社。業種はWeb関係

リモートでも全く問題なく業務ができると思われがちな業種だ。

スタッフは6名、20代~30代前半がメインで、ITツールを使いこなすスキルもある。

コロナ禍真っ最中創業当初、リモートワークをフル活用して新しい働き方を目指すぞ!と意気込んでいた。

スタッフ全員にMacbook proを配布し、ヘッドセットも用意し、オフィス内にはGoogleMeet専用のiPadを設置して、

いつでも気軽にオフィススタッフともコミュニケーションやすいようにした。

リモートワーク中はMeet接続推奨だけど、必須では無く、カメラマイク必要に応じてONにするルール

クラウドサービスも駆使した。Googleカレンダーで予定を共有し、Trelloで細かいタスクの進捗をリアルタイム可視化した。

普段のやり取りはSlackでスピーディに行い、業務データは全てDropboxとGoogleDriveで完全共有。申請等もほぼペーパーレス

しかし色々試行錯誤する中で不都合が多いことに気づき、今では事情がある場合を除いて、オフィス勤めとしている。

不都合1.業務進捗管理スタッフの育成が難しい

よく言われることだけど、やはりこれが最も課題だった。私の力不足と言われればそれまでなんだけど、管理職ってほんと難しい。

スタッフ一人ひとり、能力性格も、欠点も得意分野も、好き嫌いも全員違う。たった6人のスタッフ気持ちよく動いてもらうだけで、毎日必死だ。

そう、管理職って、スタッフ気持ちよく動いてもらう場作りが仕事なんだと思っている。

そのためには、スタッフ一人ひとりをしっかり観察して特徴を把握し、活躍やすい場を提供することが大切なんだと。

例えばあるスタッフ技術的にベテランなのだけど、仕事に過剰なくらい真面目に細やかに向き合ってくれる。

一方で、放っておくと細かい部分で悩みすぎて手が止まってしまうことも多い。

であれば、ちょっとでも悩んでいるようならすぐに声をかけて、私がスピーディに判断を行っていけば、さらパフォーマンスを上げられると考えた。

でも、それはリモートで行うのは極めて難しかった。

一方で新卒入社したスタッフもいる。社会人成り立てで、当然ビジネス上のルールなどをまだ理解できていないので、つきっきりで教える必要があった。

遠方から引っ越してきたために友達もおらず、唯一人とコミュニケーションが取れる機会が、うちの職場だった。

ちなみにうちの会社はいわゆる「コワーキングスペース」に入居しており、他社や学生など色々な人が出入りする。

この地で心地いい人間関係を作ってもらい楽しく生活してもらうためにもリモートだけでは難しかった。

このようにスタッフによって全く異なる条件を踏まえて、彼ら彼女らがもっと活躍できる環境を「早急に」組み立てていくには、リモートワークはハードルが高かった。

もちろん潤沢な時間があれば、スローペースでも問題ないだろう。

けど、創業したてで事業が安定していない中、最短で利益を上げられるようにならなければ会社未来は無いと判断した。

不都合2.価値観の共有がしにくい

あるスタッフは、大都市大手企業のもとでバリバリ経験を積んできた方だった。

その会社では、大手広告代理店直下過酷環境の中で利益を上げることを最重要視したビジネスを行っていたと聞いている。

しかし、ウチは少し「ソーシャルビジネスの要素」が入ったビジネスモデルを志向している。

そのためクライアントにもそういう団体等が多く、うちも利益「だけ」を目指す仕事の受け方をしていない。

全く利益にならなくても、社会益があると判断したら受ける案件もある。

そのためには、うちの会社がどこを目指して歩んでいくのか、という「ビジョンミッションバリュー」の共有がとても重要だった。

ベクトルを合わせて目標に向かって進んでいくのは、立ち上げたばかりの会社にとっては死活問題だ。

しかし、いくら標語を掲げても、全体MTGで話をしても、そういうものってなかなか伝わらない。

日々の雑談のはしばしや、経営者の働き方や姿勢フルタイムで見せていって、やっと伝わるものだと思う。

例えば、親が背中子供に見せるように。

目指したい価値をチームで生み出すためには、単に決まった時間仕事スタートさせて、

数字表現できる成果を上げて、定時まで働けばOK、というわけには行かなかった。

不都合3.信頼感、安心感の確保が難しい

人間関係って、相手のことを理解するまで不安にさいなまれることが多いと思う。

この人は本当は何を考えているんだろう、裏切ったりするんじゃないか、とか。

スタッフ側もそうだと思う。

この会社は本当に信頼して自分人生の一部を預けることができるのだろうか、と。

そういう不安払拭するには、沢山コミュニケーションをとって、さらには態度で示していくしか無いと思っている。

私は、あなたを信頼している、だからあなたも信頼してほしい。そのために、こんなに色々あなたのためを思って考えている。そういう態度。

そういう安心感があると無いとでは、仕事へのモチベーションも変わると思うし、

もし会社ピンチ状態になったとしても信頼があれば力を合わせて乗り切れると思う。

ちなみにうちではスタッフごとにノルマのようなものは設けておらず、「みんなで協力し合って案件を達成する」ことに重きを置いている。

新卒の子でも得意分野ではベテランスタッフを助けることもあるし、もちろんその逆もしかりだ。

そういうしっかりした人間関係に基づいた信頼感、安心感の醸成には、やはりリモートワークオンリーは厳しいと感じた。

リモートワークについての所感

他にも細かい理由は沢山あるけど、そういうわけでうちはリモートワークを非推奨にしている。

ざっくりまとめると、「ビジネスとは言え、ビジネスライクなだけでは組織は成り立たない」ということだった。

けど、事情があれば許可する。

例えば、体調が優れないとき(本当に調子悪いときはもちろん休暇を取らせる)、子供調子悪い時、

重要荷物が届くなど自宅にいる必要があるとき年末年始の混雑を避けて帰省したいとき、など。

そのくらいの柔軟性があったほうが、社長自身にとっても都合がいい。

ちなみにスタッフ感想によると、オフィス環境も居心地が良いように気を配っているためか、積極的オフィスに来たいと思ってくれているようだ。

集中できるし、スタッフ間で相談もしやすいし、おやつ食べ放題だし、地方なので満員電車に揺られることも無いし。

一方で、リモートワークに向いている会社もあるだろう。

定型業務が多く数字で成果を出しやす業態ベテラン揃いでスタッフが自立して動ける環境、出勤するだけで満員電車等でエネルギーを消費する環境、など。

それであれば、諸々考慮してもリモートワークのほうが成果が出るかもしれない。

逆に言えば、どんなに働き手にとって都合が良かったとしても、事業として成果を出せなかったらリモートワークは選択できないとも思う。

会社自体が成り立たなくなってしまうからね。

なるべく柔軟にいくつもの選択肢を用意して、結果としてスタッフが成果を出しやすい働きやす環境を作るのが重要なんだと思っている。

リモートワークはそのひとつ選択肢にすぎない。

異論反論質問、歓迎です。色々な人の意見、聞いてみたいです。

以下、コメントへの返事

沢山コメントついて嬉しいです。お返事しますね。

適切に権限委譲出来て、タスク粒度を分けて管理できる体制だと違うのかな。教育意思統一健康管理はフルリモート共通の悩みだと思う

そうですね、権限移譲はとても大きいと思うけど、強いチームを作るには後者の3点が欠かせないが故にリモートワークオンリーは難しいと思っている。

意思統一については、本文には書かなかったけど、引っ越しを期に完全リモートで遠隔地にいるスタッフがひとりいて、

の子とは1年以上毎日膝を突き合わせて議論を重ねていたので、例外的に成り立っていると思っている。

雑談については常にログインしておける音声チャットスペースみたいのを用意しておくといいよ。

音声チャットは考えていなかった!ちょっとやってみるよ。電話にせよLINE通話せよ、もちろんZOOMも、それなりにハードルあるんだよね。

定量化とOKR

へええ、こんな考え方あるんだ。勉強することたくさんあるなぁ。組織一丸となって目標達成させるためのもので、ちょっと高めに設定するのね。

ガチガチ目標設定して、結果マイナス評価になりがちなものより、ポジティブ機能しそうな気がする。

ちなみに今でもざっくりとしたチーム全体の目標売上とかはちょっと大きめに共有している。もうちょっと深堀りしても面白そう。

本当にコアな価値観ビジネスゴール以外、働き方なんかは選択的なもので、各自が考えて選択できるほうが望ましいんじゃないか

かにそれが理想。いずれそういうふうにシフトしていきたい。今は創業初期でメンバー少ないゆえの一枚岩戦略なんだなーと改めて自己認識した。

組織が大きくなったらそうもいかなくなるし、逆に多様な考え方の中から価値あるものが生まれてくると思う。

そのためにも選択肢を増やすことは、近い将来必要になりそう。

全体MTGオンライン研修幹部メールチャット等でむしろ前よりも会社マインドキャッチアップできてるかもしれない。

経営者に発信力があって(多分魅力的なビジョンフィロソフィーが明確にあって)、増田さんもそれにしっかり向き合っているのだろうな。

そういう事柄重要性を相互理解しあっているというか。リモートでも強い組織を作っていけそうな環境ですね。

ようやっとる(ようやっとる)

ほんまか!ありがとう~嬉しい

ギャー蕁麻疹が出る!

すまんな・・・。ちなみに以前会社勤め(銀行SI)していたとき、多分私も増田さんと近い感覚やった。

やりがい搾取サービス残業業務外の付き合いとか、無くなればいいって。

雇用契約で9~18時働くことになっているんだから、それで十分だろうって。

(今も大体そう思ってるけど)


以下、独り言

経営する立場になって気づいたんだけど、信頼できる関係性内での多少の融通は、人生を変えるほどの大きな変化を生むってことに気づいた。

おれ30歳過ぎてから一度うつ病を患ってて、数ヶ月寝たきりで、それまで勤めてた会社も辞めて信頼できる仲間も友達もだれもいなくなって、

お金もなくて、もう死ぬしか無いって思ったんだ。

けど、たまたまPCウェブに詳しかたから、知り合いの知り合いとか、頼ってくれる人が周りにいたんだよね。

で、ちょっとずつできることで仕事をしてみた。

少しばかり無理して頑張って要望ちょっと先を目指してみたら、クライアントがめちゃめちゃ喜んでくれて、びっくりするほど感謝されて、差し入れまでもらえて。

そこから地域での居場所信頼関係が強固になって、困ったことがあったら助けてくれるような関係性が生まれたり。

それが、会社スタッフクライアント、その他ステークホルダーを超えて、広がっていった。

お金もらえて、感謝までされて、最高じゃない?って。

そうこうしているうちに、うつ病は完治してしまった(何年もかかったけど)。

今じゃ地域に「信頼できる仲間」がわんさかいる。

そして会社を作ったわけだけど、個人事業主時代から一度も宣伝広告を打ったことがない。

口コミリピートオーダーだけで法人化してスタッフ6名まで成長できた。(まだまだ極小零細)

会社めしていた10年間、会社に言われた通りに仕事をしていたけど、自分自身価値を生み出すべきだ、なんて考えたこともなかった。

みんな惰性で働いているか上司パワハラクライアントクレームが怖いから、仕方なくがんばってた。

その会社は、今消滅寸前になっていると聞いている。

そこで理解したのは、どんなに時間通りに真面目に働いても、価値を生み出さなければ意味が無いし、そうなったら会社組織は存続できないってこと。

けど、経営者被雇用者はもちろん立場が違うからスタッフをおれと同じようにさせるわけにはいかない。

過剰な残業や、パワハラセクハラなどは絶対にしない。

なるべく自由で居心地のいい環境パフォーマンスを出してもらうことを毎日考えている。

まだ給料は安いけど、目標達成したら上げると明言している。

顧客に対してぼったくることもしない。取引先を無理に叩いて値下げさせるようなこともしない。

そんな中で考えたのが、ビジョンミッションを明確にし、チームが一丸となれる体制づくり。

限られた労働時間の中で成果を生み出すためには、色々な物事価値を生み出すために最適化効率化しないといけない。

リモートワークチャレンジもその一環だった。うまく行かなかったけど)

ビジョンミッションスタッフも含めてみんなが幸せになれるような理想を描く。と言っても全く手が届かないようなものではなく、

頑張れば少しづつ実現できそうなもの。そのために、みんなで頑張ろう!それも、楽しくやっていこう!って。

ドライ仕事をして責任を全うし報酬を得ることだって十分立派だと思ってる。

けど、それだけでは生み出せない価値を、うちのチームでは生み出したいといつも願っているし、それがスタッフクライアント地域利益につながると信じている。

じゃなかったら、経営者なんて割に合わない仕事、やってても全然おもしろくないからねー。

ぜんぜんリモートワークと関係ない話になってすまん。

2021-11-21

anond:20211120072010

MTGに梅澤の十手があるから外人も十手は知ってるんじゃね?

2021-11-14

ネット顔写真を載せることに抵抗がない人」と接するの辛い

ベンチャー務めのITエンジニアなんだけど、

コーポレートサイトに載せる用の社員写真撮影が来週あるらしい

ろくろ回しながらMTGする風の写真だったり集中してプログラミングする風の写真を撮るんだって


いやいやこんな醜いチー牛顔晒したくないって。採用募集減っちゃうわ。

2ちゃんねるで生きてきた人間からこのFacebook感覚がどうしても受け入れられない。

いや普通に嫌じゃない?顔晒すの。コーポレートサイトにおっきく載るかもしれないんだよ?

でも俺だけ嫌とは言い難いし受け入れるしかないのかなぁ。こういうのなんとかハラスメントって名前つけてほしい。

ハメ撮りを受け入れる女の子ってこんな心境なんだろうな。

2021-10-18

MTG中にスマホレベル上げしてたのが後輩にばれたかも。話なげーんだよ。

こんなことがあるから出社になるんだな。すまん。

MTGパイオニアデッキ赤単買おうかと思ったけど赤単だけもう転売されてんのな

2021-10-15

anond:20211011205811

案の定ブコメランドグシャの件擦られて、それに対して「禊は果たした」だの「更生するなと言いたいのか?」とか言われてるけどお前らこいつの悪行を目の前で見て言ってるの?

三田村さんの当時いたコミュニティ関係者なんかがこの件を全く祝っていないのとか知らないだろ?

俺も当時を見てきたけどこいつ台パン高橋」って言われるくらい有名だったんだぞ(当時の大会レポにすら残ってる)

台パンテーブルに手のひらを叩きつける)での威嚇、挨拶無視、舌打ちなどで嫌われていたところにカード握りつぶし、通称ランドグシャ事件が起きたんだ。

ちなみにランドグシャは土地カードlandをグシャっと握りつぶした事から。語感が良くて定着した。

また、なんでこれがずっと擦られてるのかって言うと悪質プレイヤー問題MTG(に限らずTCG全体だが)に付き物で

MTG関係日本人で一番有名であろう晴れる屋社長斎藤友晴もイカサマで失格+出場停止+殿堂入り剥奪世界初)のプレイヤーだ。これについては「テクテクウォッチング」で調べてくれ。

他にもtwitterセクハラをして大炎上プロをクビになった男。

MTGを初めて早々にイカサマを繰り返し、最後には海外プレイヤーにまで有名になった通称「大型新人」など悪質プレイヤー話題には事欠かない。

イカサマ事件と言えば渡辺雄也、通称ナベが特定カード裏面に傷を付けて分かるようにしたというイカサマ疑惑で失格+出場停止になった事件が近年ではMTG界隈の外にまで広まるほど有名になった。

日本ではこれは運営審判おかしいという論調が主流だが(ブコメにもあったね)

海外では日本人イカサマで評判が悪くなってしまっていた為、日本とは真逆論調だ(もちろん擁護はいるが)

考えてみれば海外名前しか知らない選手イカサマ疑惑で失格になり「特定カードにだけ傷をつけている証拠写真」が出てきたら「あぁ、やったのね」となるだろう。

日本人擁護派が多いのはクリーンな印象の選手だったからで、上述の3人がやっていたら確実に擁護されていない。

という事で頑張ってるプレイヤーからたらこういったダーティプレイヤー達は敵なんだ。

良く知らない奴らもナベのイカサマ事件や高額偽造カードカード盗難、死のコロナビーム人種差別カード追放は知っていたとしても最近日本勢の活躍なんか知らないだろ?行弘とかサトレイとか頑張ってるんだぞ。

何か話題になると悪い事ばかり出てきて、今回だって「なんかやべぇ奴が優勝したんだな」って話ばかり残る。

それを適当つまみ食いして「いつまで叩いてるの?」とか言ってんじゃねぇよ。

(あとついでにブコメの誤解を指摘しとく。

pay to winについてだが、このゲームある一定以上の勝率であれば無課金必要カード全て揃えるのは可能

時間が無い人でも数ヶ月に1度の新セットごとに1万くらいの課金でいける

さらにこれは誰でも参加出来るトーナメントとかではなく、成績優秀者の中から選ばれた一握りのトッププレイヤー達が集まるイベントだ。参加だけで数百万貰える)

2021-10-12

しごときっつー

氷河期おじさんですが、毎日仕事きつい、きつすぎる。

IT系なんだけど朝9時から20時までMTG、そのあとメールとか

Slackとかチケットとか処理してるんだけど大体24時まで継続、合間にメシくって

寝て8時に起きての繰り返し。

リモートになってからずっとこれ。若手はどんどんメンタルぶっ壊して休み

入ってて、そのケツふきもやってる。そろそろ限界は近い。

はてなブックマーク業務で使わされることについての愚痴

うぇっぶ系企業で働いているエンジニアで、たまに技術ブログを書いたりしている。やっぱりWeb系の技術ブログはてなブックマーク拡散力がまだまだ強くて、広報KPIブクマ数が設定されている。

ゲス話題で盛り上がったり炎上話題で揉めてたりするはてブも俺は別に嫌いじゃないんだけど、広報の人とか女性エンジニアとかと一緒に仕事する中で、やっぱはてブアルゴリズムってクソだなと思った。業務MTGはてブトップ開いた時に、こういう記事総合トップの誰でも目に入るところに上がって来てるのは異常だろ。仮にもITエンジニアに一番使われてるブログサービスです!とかはてブ数を広報KPIにとか言ってるんなら、運営アダルト投稿総合トップにあげるな。おもしろとかの人気の記事に上がってるのは全然問題じゃない。総合トップフィルタリングしろ業務で使える〜とかダブスタ迷惑なんだよ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/tamokuteki.hatenablog.com/entry/2020/09/24/193324

2021-10-11

マジック:ザ・ギャザリング世界大会日本人が優勝した

それが今日の朝9時のはなし。その感動の勢いに任せてキーボード叩いてる。

優勝した人の名前高橋優太さんといい、大会正式名称世界選手権という。

この大会は現時点での世界最高峰プレイヤーを16人だけ選抜して競う、競技マジックの頂点。

いわゆる「MTG地球代表」を決めるトーナメントと考えてもよい。


高橋氏はそこで開幕3連敗して、あと1敗でもしたらその場でトーナメント敗退が決まる崖っぷちにいきなり追い込まれる。

そんな土俵際に片足ついた状態から、なんと以降負けなしの11連勝でまさかの逆転優勝。

こんな大記録、27年続く世界大会歴史の中で一度もない。ほんとにすごいことなんよ。


マジック興味ない人には長文であーだこーだ伝えるよりも実際の動画を見てもらったほうがいいよな。

決勝トーナメント進出が決まった瞬間

https://youtu.be/NWd2FgWGHrw?t=22353

優勝の瞬間

https://youtu.be/3Ve9Hk3k5X8?t=28417


いい年したおっさんが画面の前でひとり声を抑えることも忘れて泣いている。

それぐらいすごい偉業だったんだよ。世界一のタイトルは彼にとって悲願だったしね。

その姿みていい年こいたおっさんの俺もすこし泣いちゃったわ。




コロナの影響で去年の世界選手権は開催中止、そして今年は初のオンライン開催。

また2019年から公式運営下で始動したプロリーグ麻雀でいうMリーグみたいなの)が来年には廃止されることが通告済み。

MTGに生涯を捧げてきたプロプレイヤーたちにとって2021年はまさに激動と困惑の年だった。


そんな奔流のなかで頂点をつかんだのがこの高橋選手だった。

日本人による世界一のタイトル獲得は2012年以来じつに9年ぶり。


そもそもこの大会アジア人には時差のハンデがめちゃくちゃあった。

現地アメリカの時刻に合わせてるから日本だと深夜24からスタートして朝9時に終わる超過酷スケジュール。それをぶっとおしで三日間。

これもコロナによるオンライン開催の弊害

例年のオフライン開催だと数日前から現地に飛んで(開催地パリとか千葉とかラスベガスとか毎年ちがう)時差順応するわけだけど、オンラインではそうはいかない。

カードゲームマインドスポーツとよばれたりするけど、今回アジア人プレイヤーにとってはそもそも身体的にハードトーナメントだったことをまず伝えておきたい。




はてな民ネットコミュニティのなかでもマジック履修率が謎に高いイメージ偏見)があるが、

それでも昨今のマジック競技シーンについて熱心に追いかけてる人はすくないだろう。


日本はもともと競技マジック強豪国で、市場規模本国アメリカに次いで二番手の大きさ(たしか)。

前述のプロリーグにも、2020年度の上位リーグ24名のうち日本人は3名参加しているし、

2005-2006年および2011-2012年には日本人世界選手権タイトルを連年で獲得している。

過去にいちどだけ開催されたチームシリーズも、優勝したのは日本人率いるチーム「武蔵」だった。


競技プレイヤー平均値が高い=プレイヤーコミュニティ一つ一つの練度が高く、チームプレイが得意。

また0から1を生む発明家より70点のアイディアを洗練させて100点にするような職人的なプレイヤーが多いのが日本の特徴といえる。


だけど日本はいつも勝者のスポットライトのあたる位置にいたわけじゃなく、

30年近いMTG競技シーンの中で、日本勢だけがまったく勝てなくなってしまった暗黒期があった。

日本勢は上位にいて当たりまえ」なんて過去の栄光を知っている者たちからすれば、

そのとき日本の一人負けっぷりは衝撃的で、公式からこんな考察記事を書かれるほどだった。


日本勢は、なぜ勝てなかったのか。 (Internet Archive)

https://web.archive.org/web/20121107070840/http://archive.mtg-jp.com/eventc/ptams10/article/008381/


記事によればその原因は複合的なものだが、

いくつか抽出するならそれはリーダー発明家の不在だったり、語学ハンディキャップによる情報戦の遅れだったり、コミュニティ高齢化や硬直化だったり……

日本社会全体の問題として挙げられるような要因が、実はカードゲーム勝敗世界にもそのまま通じる課題だったりする。


それから10年の月日が流れ、日本マジック競技シーンがどうなったかといえば……

高橋氏の優勝からわかるように、いまふたたび最盛の季節を迎えている。

実は全世界で16人しか加わることのできない世界選手権の参加枠に、今年はなんと日本勢が5名も入っていたんだよ。

ちなみに2018年日本人参加者は1人、2019年にいたっては0人。

すごくないかこれ。

日本勢はもう終わった、なんて言われてた時代を通ってきた人間からすれば、今ほんとうにちょっとした奇跡を目にしてる気分なんだよ。


先述の日本コミュニティ問題をどのようにして解決していったかはわからない。

危機感原動力に率先して改善していった部分もあるだろうし、技術インターネットインフラの発展によって自然と乗り越えられていった障壁もあるだろう。

今や日本勢が世界に一歩先んじた発明家的なアイディアを生みだすことも珍しくなくなった(ホロウワンや原根グルール、ジェスカイ変容)。

ひょっとしたら発明家が乏しいとされた日本人環境の激変期には出遅れものの、

けっきょく最終的にはその職人肌によって最適解へとみずからを研磨して適合させていくのかもしれない。


そして、今大会で優勝した高橋選手

彼は競技マジックコミットして20年近いストイックな古豪プレイヤーで、

国内外で実力は認められていたものの、肩書になるようなタイトルだけは手に入らないような状態がずっとつづいていた。


彼はまさにひとつの道を究める職人タイプで、今回使っていたデッキ最先端から半歩引いたようなイゼットドラゴンだ。

このデッキを使っていたのは16人の参加者の中でただひとり彼だけ。

海外勢が持ち込んだ最先端デッキリーア入りのグリクシス天啓)が発明家による最先端の発想だとすると、イゼットドラゴンはむしろその対極。

一世代から職人たちの手によって100点に磨き上げられた、既知のアイディア結晶のようなデッキだった。

対戦相手テクニカルで繊細な応酬を好む高橋氏らしい選択だと思ったけれど、正直言って下馬評ではほとんど話題にあがることのないようなデッキだったと思う。

それがまさか構築ラウンド無敗での優勝。



職人型の日本人プレイヤーが、既知の技術の到達点で、20年かけて、世界の頂点を獲った。

プロシーンに終止符が打たれた最後の年に、崖っぷちの3連敗から歴史に名を残す11連勝で。


こんなんさ……もうさ……ドラマやん!

競技マジックいかけてたら泣くっちゅうの!


そして悲願だった世界一の称号を手に入れて、次の目標はありますか、と優勝者インタビューで訊かれたとき

彼の回答もまたすごく印象に残ってる。

世界一のタイトル獲った直後なのに、ほんとうに穏やかな口調でこう言ったのよ。


コロナが終わったらまた世界中どこへでも大会に行きたい」

「強いプレイヤーと戦うのが楽しいから



前に増田で見かけたLoR大会解説記事(https://anond.hatelabo.jp/20210919095507)がすげー面白かったか自分も書いてみた。

今年はTCG競技シーンにおける日本人活躍がすばらしいよね。

みんなも自分ニッチ情熱もっと増田に書けばいい。

2021-10-01

ファンの持ち上げ方が過剰なので訂正したい

いろんなタレントyoutuberなんかでよくあることなんだけど、

それほどでもない実績に対して、ファンが過剰にほめそやすのが気持ち悪い。

今回はオモコロ永田氏について書きたい。

永田氏は昔からMTGプレイされており、主にリミテッド(ドラフト)というフォーマットを好んでいるようだ。

前提情報

まずは前提となる事実を書いておく。

ファンの反応

これに対して、ファン

①「永田氏は世界レベルの実力者である」だとか

②「永田氏は賞金制大会に招待されるほど上手いプレイヤーである」とか言うことがある。

これは過剰だと思うのでここで訂正したい。

まず①についてMTGAのランクマッチシステムから説明する。

MTGAのリミテッドランクマッチは最高ランク(ミシック)に到達すると1位~1800位、1801位以下は99%~0%で順位が表示される。

毎月締めでランクリセットされ、締め時点でミシック1200位以内であれば、世界大会の予選の予選的な大会への参加資格が獲得できる。

また、リミテッドランクマッチは参加費が有料であり、1回あたり日本円換算でおよそ800円かかる。(7勝するか3敗するまでプレイできる)

ここで特筆しておきたいのは、順位意味があるのは1200位のラインだけであり、

それより上を目指すことに対して何のリターンもないためミシックの上位争い競争など発生していないこと、参加費が有料であるためプレイ人口もさほど多くないということだ。

毎月ランクリセットされるので、毎月最初の1週間以内に集中してプレイすればミシックの1桁順位になることはそう難しくはない。

まり①でわかるのは、永田氏は平均的プレイヤーよりはリミテッドが上手いという程度のことだ。

次に②について書く。

永田氏がセカッピーコロシアムという賞金制大会に招待されたというのは紛れもない事実である

この大会公式ページにもあるとおり永田氏は「配信者枠招待選手」だ。(というか配信者枠以外の招待選手はいない)

もちろん一部、配信者でもあるプロプレイヤーが混ざってはいるが過半数宣伝効果を見込まれて招待された選手にすぎない。

これは腕前と全く関係がないため、②のような褒め方は嘘である

また、このセカコロ大会フォーマットは構築戦(スタンダード)である、ということはここで強く言っておきたい。

リミテッドでのランク根拠スタンダードの腕前を評価するのもまた嘘であり

MTGことなどわからずに適当情報繋げてそれらしいことを言ってるだけなファンが多いということでもある。

まとめ

それほどでもない実績に対して、ファンが過剰にほめそやすのは気持ち悪い。

2021-09-21

anond:20210921105756

ようこそ新規さん

デジタルカードゲームは他にも、MtGアリーナとかデュエルリンクスとかハースストーンとかあるので興味持ったら触ってくれ。遊戯王は近々大きなリリースが控えてあるので楽しみではある。

こういうゲームの良いところは、デジタルだけじゃなくて実際のカード存在するものもあるから自分の手で集めて対戦したいという欲求にも答えられる。デジタル入口に紙カードに手を出す人も多いから懐広いぞ。ぜひ機会があれば触れて欲しい

anond:20210919095507

MtGアリーナを主にしているけど、そのゲームは知らなかった

大会とか気にしたことないけど面白いなら触ってみようと思う

2021-09-19

【緊急】MTGプレイヤーちょっと来い

600円でモダホラ2のブースター買ったらウルザの物語引いた

羨ましいやろ?🤭

2021-09-11

anond:20210911145449

上がったも下がったも正しくないぞ

日本はGAFAMを生み出せなかったしトヨタピンチだし

GAFAMみたいな企業を生み出せない以前にそもそも学校医療現場含めてリモート対応出来ずって体たらくで、

ユニコーン企業マザーズ上場済みのメルカリMTGしかなく、

東証1部企業の8割にあたる約1830社で日銀筆頭株主なのに

異常な中抜き天国(世界で最も派遣事業者が多い)

違法労働丁稚奉公に支えられてるし

MTG基本的な考え方について

最近インターネットでも気軽に開かれるようになったMTG

そこにはいくつか躓きや勘違い引き起こしやすい部分がある。

今回はそういった所について改めて整理していきたい。

上下関係

・ローテーション

コスト

フェイズ

上下関係

昨今は風潮として「同じコストカードなのにレア度で性能が大きく違うのはゲームバランスが壊れている」という考え方が広がっています

しかMTGでは実際に同一性能でコストが全く違う・同一コストで性能が全く違うカード複数あるわけです。

これは大きく下の3つの理由に別れます

・ローテーション毎のバランス調整

リミテッドドラフト)を意識したバランス調整

拝金主義

まず、ローテーション毎にバランスは大きく変わるということです。

これは単にインフレのみを意味せず、強力なカード群のスタン落ちに伴うデフレ等が実際に存在しています

またローテ毎に特定の傾向が持たされており、その結果として過去に出たカード上位互換下位互換が多数生まれます

次に、MTGでは他のTCGでおまけとして扱われがちなリミテッドが盛んであり、むしろ誰でも強いデッキコピペすればいい構築戦よりリミテこそがメインのモードだとも言われています

リミテッドにおいてはレア度ごとにカードの数が決まっているため構築のような「同じコストで性能が違うならレア度が高いほうだけ入れればいいじゃん」といったことが起こりにくくなります

この「レア度が高いカードは性能が高い」といった部分が「それぞれが数枚だけ切り札のようなカードを持って試合に望む」といったゲーム性を生み出すことがリミテの売りとも言えます

リミテのバランス調整が極端に働くと「このカードが何枚もデッキに入るようになるとリミテッドバランスが崩れるのでレア度を上げる。が、同時に似たような性能のカードがこの色において少なすぎても駄目なので下位互換を低レアに入れる」といったことが起き、その場合は同じパックの中でほぼ完全な上位互換下位互換関係となるカードが出ることもあります

最後拝金主義ですが、これはもうMTG商売で作られているのでレアカードめっちゃ強くしてめっちゃ売りたいという話ですが、まあこれはもう商売なんで……はい……。

ローテーション

MTGは2年おきのローテでカードがスタン落ちします。

これについて「2年でカードが使えなくなるからクソ」という意見もありますが、心配ありません。

タン以外にも下環境と呼ばれる2年以上前カードも使える環境がございます

ただしこちらの環境では過去に出た数多くの凶悪カードが猛威を振るうバランスのぶっ壊れた世界となっております

逆に言えば、そういった凶悪カードの跳梁跋扈を食い止めるために2年毎の制限邪悪な組み合わせが制限されているのです。

MTGプレイヤーからすれば一度出たカードがずっと使え、同じデッキけが勝ち続けるのを防ぐのはインフレのみという環境のほうが世紀末に思えます

コスト

MTG土地システムはいまや古典的コストシステムとされており一部プレイヤーから敬遠されています

その多くは土地事故に起因します。

かに、あと1枚分の打点で勝てそうな試合土地連続で5枚引いて負けるとガックリ来ますし、土地がずっと1枚2枚のままで試合が終わるとキレそうになります

ですが土地というシステムが生み出すギャンブル性こそがプレイヤーに状況に合わせて動きを変える柔軟性を問うのだと私は思っています

今、多くのTCGにおいて「ネットから持ってきたデッキで、同じような動きをするやつだらけになっている」ことが問題視されています

MTG土地システムは多くの事故を生み出すことでこのような状況に対してプレイヤーに様々な負荷をかけ真のプレイングを問うていると思います

また、土地という足枷があるからこそ複数の色を組み合わせた混色デッキゲーム的に成立するのも事実です。

ハッキリ言って、「デッキの色(クラス)毎に入れられるカードが決まっています」というタイプTCGバランス調整とデッキ構築性の間にある難問を全て投げ出した怠惰ゲームのように思えます

フェイズ

フェイズフェイズしか表現できない効果からフェイズなのです』

フェイズにおいて最も重要概念はコレです。

もういっそ理解を諦めてコンピューターゲーム版だけで遊びましょう。

フェイズを紙だけで理解しようとすると喧嘩になるだけです。

あらゆる状況をコンピュータージャッジに丸投げしてしまえば楽ちんです。

フェイズが全く存在しないローテの時だけ紙で遊べばいいんです。

「つまり、これってアレのソレに近い状態でしょ?」でフェイズ理解すると、いざという時に喧嘩になります

2021-08-31

典型的休み取れない会社に入ってしまった

前職があまりファッキンだったのでコロナ禍なのに転職半年ぐらい立ったけどこの職場有給鶏肉さが凄いので報告

コロナ終わったら転職しようとは思ってる。

土日 まあ普通に休める ここだけはナイス

ゆーてスマホが突然鳴ってトラブル対応に呼び出されることはまれにある……死ね

土日の業務時間管理ウンコ級に雑なのでわざわざ呼び出されてほぼサビ残が多い……なんでこの会社で働き続けて死にたくならねーんだコイツら?

月曜 メールチェックと新規トラブル対応で追われる

金曜の夜までにおなしゃすで取引先に依頼した内容が「ゆーて実質、日曜の30時までみたいなもんやん?」って感じな時間に投げ込まれているのでそれを確認

あと取引先が金曜の夜中や土日に必死に作ったと思われるトラブルの報告が溜まってるのでそれを処理する。

火曜~金曜全部に五月雨で投げ込まれるのと同じぐらいの量の情報がこの1日に集中するのでほぼそれの対応で終わる

この日に休むと「忙しいの分かってるじゃん?」って言われる。

火曜 月曜の宿題+水曜の会議準備

水曜は会議の日って決まっているのか水曜にやたら会議が集中しているのでそれの準備。

月曜に1日待ってくれと宿題にした分とかも片付ける。

この日に休むと「忙しいの分かってるじゃん?」って言われる。

水曜 会議の日

基本的には偉い人が対応するけど、終わると即座に「上司が答えきれなかった分を担当者が答えるコーナー」が社内メッセで始まる。

ぶっちゃけ上司がどんどん「細かいことは担当が」と言っちゃうかめっちゃ来る。

この日に休むと「忙しいの分かってるじゃん?」って言われる。

木曜 会議で通した議題のスタートダッシュ

会議の時に承認が降りた案件は水曜中にさっさとまとめて社内にまわしていく。

身内であーだーこーだ言ったこととは全く別の角度から「これおかしくね?おかしくね?」とそれぞれの部署物差し勝手に測られて色々ケチをつけられた物が降ってくる。

ちなみにすぐ回答できない分は来週の木曜に回答という暗黙のルールがあり、先週・先々週~~前久年度までの宿題についてズバーっと「もうちょい待って」と逐一報告する日。

この日に休むと「忙しいの分かってるじゃん?」って言われる。

金曜 飲み会の日 あらたお気持ちMTGの日

前は飲み会が頻繁にあったらしい日。

今は酒は飲めないけどお気持ちを吐き出そうみたいなよく分からん面接がある。

意味不

この日に休むと「大事な日じゃん?」って言われる。

マジむりぽ。

人格労働乙としか言えんね

2021-08-24

anond:20210824211646

そこはMtGの方がやや煩雑かな。最近遊戯王テキストはぐっと読みやすいと思う。

ただ、本質的ルール人間の手に負えるようなものじゃないくらい未整備で複雑。

ちなみに、巷でよく言われるような「遊戯王カードってわけわからん」系の記事動画はあまり参考にならない。だいたい外しているしね。

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