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2020-10-01

自分の中の無性別

物心ついた時から自分の中の一部がぽっかりしている。

生物学的には女性だけど、それ以上の何かではない。

性別欄に毎回たじろぐけど、まぁ体が女だしな。と、女に丸を付ける。

そんな程度。

母親には「お前は女独特の何かがない」と言われ続け、未だに母の言う「女」が何かわからない。

から多分、自分の中身は女ではない。

では、男になりたいのかと聞かれれば、力は欲しいけどちんちんは欲しくない。

ついでに大きな胸もいらん。

恋愛対象は「好きになった人が好きな人」で、男女どちらともある。

現在旦那が大好きなので、女でもいっかーくらいの状態だったのだけど。

妊娠が発覚してすごく動揺している。

自分の体が本当に女だったことが、とても気持ち悪い。

どこかで、自分生理はあっても妊娠できないつもりでいた。

中の人に対する他意は全くない。これはこれで全力で守らなければいけない命だ。

でも、自分の体が自分を裏切っている気がして「これは私の乗り物じゃない!」って、叫んで転がりまわりたい。

それじゃ、どんな体がいいのかって言われると、何も思いつかない。

女の体も男の体も望んでいないけど、欲しいものが分からない。

ずっと、「まぁ、この体で生まれてきたんだし」って、それなりにメンテナンスはしてきた。

筋肉をそこそこつけて、肌の手入れはしっかりして、髪もショートなりに手入れしてきた。

その仕打ちがこれなのか!

いや、結婚して、子供を望んでやることやってるから当然の結果なのだけど。

自分の中身が理不尽の塊だって理性ではしっかりわかってて、感情けが暴れまくってる。

どうしよう、子供が出来てうれしいと思うのに、

自分の体がとても嫌だ。

これからどんどん妊婦の体になるのかな。誰が見ても女に見えてしまうのかな。

そこまでいけば、自分も体にあきらめがついて少し落ち着くのかな。

どうか、そうでありますように。

こんなこと、周りに言えないのでここに置いてきます

2020-09-14

エロマンガ大好きおじさん、睾丸の手術から逃げ出す

9月12日(土)、俺は、全身麻酔下で行われる精索静脈瘤(グレード3)の手術を断ることにした。

精索静脈瘤のことは、男性不妊受診した人なら良く知っていると思う。

精巣の周りの血の流れが滞ることで、玉袋の排熱がうまく機能しなくなり、

精子運動力が弱ってしまうというものだ。ご存じの通り精子は熱に弱い。

精巣のエコーと触診の後、俺はこう告知された。

左:3.6mm。右:拡張が見られる。自覚症状は全くなかった。

完治を望める治療法は外科手術しかない。保険適用自己負担は4万円。

命に係わるリスクなんて全くない、腹腔鏡による低侵襲な手術で、

盲腸切るよりもはるかにイージーだ。ひと眠りする間に治っている。

それで、俺の精子が元気になるなら、しない選択肢は無いと、理性ではそう感じている。

  †

5chとTwitter全身麻酔体験談を読んでいて、本当に気が滅入ってしまった。

過呼吸パニック気味になり、みっともなく妻の前で何度も泣いた。

 「あっという間に落ちる」

 「10数えようとして最後まで数え切らずに落ちた」

 「一瞬で落ちて、次の瞬間ベッドの上に居る」

これを、苦痛の全くない素晴らしい治療と捉えるか、それとも……

俺は、これはとても怖いと感じた。

から無意識というのがどうにも苦手だ。

 手術を受けている間の、無意識下の自分はどこに行ってしまったのか?

 目覚めた後の自分は、本当に、目覚める前の自分と同一なのだろうか?

 突然プツンと意識が途切れるのは一時的遮断ではなく、死そのものでないか

 今ここにいる自分は死に、同じ意識バックアップした他人が目を覚ましているのでは?

考え出すと、脳味噌ショートしそうになる。

 カリフォルニア火事で喪われた木々の本数だとか、

 人間の贅沢の為に毎日費やされる莫大な原油消費量だとか、

 宇宙が出来る前の何も無い世界だとか、

そういった、途方もないもの想像した時と同種の、金玉が縮こまる感覚が、ある

(これは静脈瘤によるものではない)。

手術に対する恐怖心は、弟が大病をしたこともあり、子供の頃から人一倍あって、

手術になったらどうしようと夜一人でベッドで震えて眠れないこともあった。

幸いにして、大怪我一つもせずにこの歳まで生きてきた。

から、この問いに対する結論先延ばしにしていればよかった。

その先送りのツケを、今払わされている。

いまどき、ガン告知だって、もう少しあっけらかんとしているだろう。

いい歳して、そのくらい動揺してしまった。精神的に堪えられそうになかった。

精液検査の結果は悪いものではなかった。運動率は少々低かったが。

自然妊娠不可能なほどの数値ではなかった。

医者も今すぐ手術しろとは、勧めなかった。

放置したところで、ガン化したり、命に別状のある病気でもない。

男性不妊以外では、積極的治療されることは稀という事実存在する。

から、今すぐに手術を受ける必要はない。

言い訳だけはどんどん出てくる。

結局、手術は受けないことに決めた。

  †

手術が怖いと訴える若者存在自体は珍しくもないかもしれない。

俺の場合、まず第一にくるのは無意識への惧れだ。

幼い時から、気を失う、失神することへの恐怖が半端無く強い。

30年余りにわたり肥大し続けた認知の歪みは、ちょっとやそっとで打ち砕けるものじゃない。

そうはいうが、お前は毎日キッチリ5時間寝てるじゃないかといわれるかも知れない。

正直に答えよう。俺は、睡眠を取ることさえ、怖くなってしまうことが、よくある。

実際俺は、イヤホンでASMR音声を聞き続けていないと、不安のために寝落ちすることができない。

から入ってくる音声を頼りに、眠りにつく前の自分と、目覚めた後の自分自意識

ひとつながりになっていることを、毎日自分に言い聞かせ、それで漸く、おっかなびっくり

落ちていくことができるようになったのだ。全身麻酔ではそれができない。

手術室でもASMRを流してくれたら、それも可能かもしれない。

先日は、それすら堪えられなくなった。中間過程――睡眠によって4時間も5時間も、

途絶えてしまった自分意識の屍――を想像してしまい、そのことがとてつもなく、恐ろしく

感じられたのだ。それは、死の時間のものだ。横たわるベッドはさながら棺だ。

自分という存在消滅してしまう恐怖を抱えて、どうして、赤子のように、

無邪気な安心を枕に、眠ることができるだろうか?

最近は、睡眠中1時間おきにアラームを鳴らすことで、これに対処するようにしている。

1時間睡眠ならまだ「こちら」へ戻って来られるという感覚的なものが、自分の中にはある。

3秒ルール」みたいなものだと思ってくれれば、それでいい。

ウトウトたかと思ったタイミングで、アラームが鳴る。現在の時刻をチェックする。

よし1時間は眠れた、次の1時間行くぞ、そしてまた入眠する。

これを繰り返すことで、無意識回避しつつ、朝までの時間をやり過ごす。

論理ではないのだ。

結局自分が納得できるかどうかが、恐怖を乗り越えるのに一番大事だと思わされる。

俺は、無意識下の自分まで、わが制御下に置いておきたいのだ。

全身麻酔ではそれができない。

手術室でも1時間おきに覚醒させてもらえれば、それも可能かもしれない。

(思考実験をしてみたが、30分で完了する手術なら、躊躇なく受けていたと思う)

昏睡への恐怖を訴える患者に対して、麻酔科Webページではこう説明されている。

 今まで麻酔から目覚めなかった患者存在しない。必ず覚醒している。だから大丈夫だ。

真っ当な説明だ、こちとら原理まで散々調べたからそれは承知している。

そう、それでも、絶対安全な「作り物の死」であっても堪えられないのだ。

思い出したが、俺はジェットコースターも楽しめない人間だが、それと同根な気もする。

ビビリの俺は、カリブの海賊からモールステップで難易度を上げていかなければならない。

幸いにして精索静脈瘤には、自費負担にはなるが、日帰り局所麻酔による治療

存在する(ナガオメソッドは良さげだがとても高額で、貯金を溜めておかないと払えそうにないが)。

どうしても自然受精が困難であればこちらも選択肢に入れることにしよう。

こうして俺は、種無し騒動回避した。

  †

一方、全身麻酔の予期不安は、一生付き纏い続ける。

一生のうち一度も手術を受けない幸運人間は稀だろう。

これから20年30年生きていれば、体中にガタがどんどん見つかるはずだ。

大病の経験こそないものの、健康には全く自信は無い。

癌やポリープが、あちこちに出来るだろう。

ドッグを受ければ、脳動脈瘤が必ず1個や2個は見つかるだろう。

祖母心臓が弱かった。心臓カテーテルを挿入しないといけないかもしれない。

そのたびに、泣きわめいて何とか全身麻酔回避する方法を探し求めるのか。

きっと俺みたいな臆病者がガン告知で取り乱し、代替療法にハマった挙句

治るはずのステージをみすみす悪化させて、全身転移の末苦しんで死んだりするのだろう。

いや、それよりも何よりも、人生終焉に待ち構えている大関門――死――、

これに対する対処法をいまだに俺は見いだせてはいない。

死こそ、人知の及ばぬ、理性の制御できない最たる存在ではないか

死ぬのは怖い――――そう、死ぬことも誰よりも怖いのだ。

妻や、まだ見ぬ子と、どれだけ輝かしい日々を送ったとしても、それはいつか終わるのだ。

偽りの喜びでしかないのだ。

俺と、その家族暮らしていた記憶は、いつの日かこの世界から消え去ってしまうのだ。

それに何の意味がある?


そうして、俺は今日も泣きながら仕事をしている。

運よく在宅勤務で顔を見られることもない。

まさに今この時も、数秒後に脳卒中で誰にも気づかれず突然死してしまう妄念が頭から離れない。

大人になれば、こんなくだらない恐怖は薄れていくものと信じていた。それがどうか。成人して以降不安は強まるばかりだ。

 膵臓癌じゃないか

 心筋梗塞じゃないか

 脳腫瘍じゃないか

まだ若いから、と一笑に付してきた最悪の可能性が、日に日に、無視できないほど大きくなっていく。

幼少期から不安感が全く緩和されていないことに、絶望しか感じない。

死の数か月、数日、数時間前、俺は更に激しく動揺し、どれだけの絶望で染められているのだろうか。

どうしてこんなにみっともない人間になってしまったのだろう。

どうして自分のことしか考えられない人間になってしまったのだろう。

誰よりも出産希望していた妻に対して、本当に申し訳が立たない。

それとも、こんなにも死に怯え、生まれてこなければとさえ思っている男が、新たな命の親になろうだなんて、烏滸がましいということなのだろうか?

2020-09-03

最近ニコニコ動画死ぬほど流れるうざい広告「私は盲目です、お金を恵んでください」の話のネタバレ

うざすぎるので一回見た。みんなは負けないでくれ。

広告動画は1分30秒あるが話はこれだけ。

盲目ホームレスが道端で「私は盲目です、お金を恵んでください」って書いて物乞いをしていたらだれもお金を恵んでくれなかったが

あるときに通りがかった女性が「It's a beatutiful day and I can't see it」と書いたらみんなが小銭を恵んでくれるようになった。

以上。

元ネタ動画は2300万再生されている話でこれも実はではなく創作CM

言葉の力を教えてくれるショートフィルム「The Power of Words」を分析する | 戦略的プレゼンテーション講座

その後広告動画ではねちっこい宣伝が続く。

言葉の力ってすごいだろ? 言葉の力を教えるPDFを配ってるから読んでくれっていう情報商材CMである

CMをやってるのは元ネットワークビジネスをやっていて、

海外ダンケネディやヤニク・シルバーといった情報商材屋の情報商材を輸入・翻訳して販売代理店として情報商材ビジネスをやっていた小川という人人物

現在ではダイレクト出版という情報商材専門の出版社をやっている。

一時期はてなでも互助会アクセスを集めてダイレクト出版情報商材をアフィしようとする人間がわんさかわいた時期があった。

今はこうやって堂々と出てくるんだな。

Youtubeはもう最悪だが、ニコニコ動画広告もひどい。

この小川という人物に限らず、あなたは百万人に一人の動画当選しました。みたいな古典的詐欺動画普通に流れたりするときもある。

kawangoのことは好きではないが、少なくともkawango時代はこういうことはなかった。 

でもこういう人に嫌がらせをするようなビジネスをやらないと食っていけないんだろうな。

実際ニコニコ動画は角川の主力ビジネスから切り離されはしたが、5期ぶりに黒字化している。

2020-09-02

壊滅的にセンスがない

まれた時から壊滅的にセンスがない。

人生で成績2を取ったのは音楽美術だった。二つとも筆記テストは平均以上だったのに最終的に成績が2だったのは本当に実技がダメだったんだと思う。

自分とか人に似合う髪型とか髪色も全く想像できない。切るまで似合ってるかなんてわからない。よく人に、〇〇はショート似合うと思う!とか、こんな感じの色が似合うと思う!とか言ってる女子がいるが、なにを根拠に言ってるんだろう。

服のセンスもない。雑誌買いまくって研究しろかいう人もいるがそういうことじゃない。理論上、これとこれを組み合わせたらいいだろうなとかはわかる。

ただ、自分に似合うかは着るまでわからない。形とか、組み合わせとか生地の感じとか、色とか実際に着て鏡を見るまで自分にあってるかわからない。

友人とかで通販で服をよく買ってる人はよっぽどどんな服でも似合う自信があるんだと思っていたのだが、聞いてみると頭の中で自分に合わせて似合うのか想像できるらしい。なぜ…?

俺たちは雰囲気で株をやっている

夕食を食べ終わって、晩酌しながらネットサーフィンをしていると、頭がくらくらするニュースが目に入ってきた。

オンライン会議最近メジャーになったZOOM決算が良かったらしく、1日で30%も株価が上がっているというのだ。

元々時価総額10兆円近かったかプラス3兆円?

いくら成長性が高いとはいえ、1日で時価総額がこんなに増えるなんて、この値動きは完全にバブルしか思えない。

ちなみにどのくらいバブっているかyahooファイナンスで調べてみると、株価を1株当たりの利益で割った割安性を示す指数PER(Price Earnings Ratio)は5000倍近く。

どういうことかっていうと、例えばオイラアラブ石油王隠し子だったとして、5000兆円ほど自由に使える身だったと仮定する。

ZOOMの将来性を見越して、ZOOM株を100%買い占めてオイラの所有物にしたとしよう。この時の買収にかかる費用時価総額(=株価x総株数)に等しくなる。

(買収合戦で値上がりするとかは考えない。)

この時の投資金額を回収しようと思ったときPERが5000倍っていう事は、1年で出る利益が1株当たりの株価の1/5000しかないという事。

1株500ドルだっとすると、利益わず10セント。要するに買収でかかった費用の元を取るのに5000年かかってしまうってことだ。

まあ、このままZOOM事業がぐんぐん成長していけば、利益右肩上がりになるはずなのでそのうちPERも下がってくる(=5000年かからずに元を取れる)だろうと考えられなくもないのだけども。

今日話題になっているZOOM以外でも、やれテスラAmazonだ、謎の半導体メーカーNVIDIAだと、アメリカ株の景気が良い話はよく聞くが、何でも上がっているかというとそうではない。

何を隠そう、オイラは実は渋谷区在住の米系外資エリートリーマンなのだが、そんなオイラの勤務先の株価はいまだにコロナ前につけたピークの2/3といったところである

アメリカ株がなんでも上がっているなら、日ごろから会社で大活躍しているオイラはご褒美にもらったストックオプションでウハウハだったのに!悔しい!泣いちゃうぴえん...

さて、賢明な読者はおめーの業種がハイテクじゃないかダメなんじゃないの?と思われるかもしれない。

だが、外資エリートリーマンのおいらがクレバースマートな頭で調べた結果判明したのだが、同じハイテクでも勢いのない会社や地味な会社はそこまでバブっていないのだ。

例えば半導体業界を例に出してみるとこんな感じになる。いかがだろうか。Intelに勢いがないのは事実が、半導体ブーム恩恵を受けそうな他の大手メーカーも含めて、セクター自体は実はそんなに割高でないことがわかる。

・謎の半導体メーカーNVIDIA: PER120倍

世界最大の半導体製造装置メーカーAMAT: PER21倍

世界最大の半導体メーカーIntel: PER10

アメリカ最大のメモリメーカーMicron: PER8倍

withコロナで人と人との接触を減らさざるを得なくなって、在宅勤務、勤め先の外資風に言えば 『ワークフロムホーム』が主流になれば、データセンター需要が爆発するので半導体関連の株価はなんでも上がる。

(データセンターで使われるサーバーにはGPU以外にもCPUメモリもどんな半導体も入ってるよね?半導体増産するために装置バカ売れするはずだよね?)

そのシナリオが真なら、市場シェアが高いはずの上記企業株価はなぜ割安に放置されているのだろう?

答えは一つ。俺たちが雰囲気で株をやっているからだ。

結論を言おう。

今の株価は決して合理的プライシングではないバブルである。そしてバブルははじけるものと決まっている。

強気はいだって株価が割高でないと同じことを繰り返し言う。

直近ならこんな感じだ。

PERなんて指標ゲームルールが変わって役に立たなくなったんだよ。株価未来を先取りする。ハイテク企業イノベーション世界レボリューションしている限り経済は成長する!(だから株価は上がり続ける)」

同じようなことはリーマンショック、俺たち外資風に言えば『フィナンシャルクライシス』の前にもさんざん言われていた。

PERなんて指標ゲームルールが変わって役に立たなくなったんだよ。株価未来を先取りする。新興国人口は50億人。冷戦が終わってグローバル化が進んだ今、彼らが先進国レベルに豊かになるまで経済成長は続く。(だから株価も上がり続ける)」

だけど夢はいつか覚める。株価ウォール街してすごいヤバいことになる。寝言は寝て言うものだと理解していただきたい。

まあ、ぶっちゃけ暴落するというのは半分オイラの願望である

最近個人でやってるtwitterで、これは絶対バブルだ、みんな慎重になれ的なことを書き込んだら「アメリカ株をやらないやつは馬鹿。今利益出ていないやつは幼稚園児以下のうんこ」みたいに煽られることが増えたのである

バリュー株メインで銘柄選定していてあまり儲かっていないオイラは少しムカついているので、株価暴落するとメシウマなのである。(欲しい銘柄が安く帰るし、ショートでの儲けも狙うことができる。)

さて、バブルはいつはじけるのだろう?その時強気一辺倒で掛け金を上げ続けた哀れな子羊たちはどういうことを言うのだろう?今から言い訳が楽しみである



最後に一つエピソードを紹介したい。

2ヶ月くらい前のことだ。コロナ緊急事態宣言が解除された解放感で、友人と焼き肉を食べに行っていたときエピソード

イラと友人が肉を食べていると、隣の席に不動産営業と思しき、こんがり日焼けした肌に高そうなスーツを少しだけ着崩したチャラ目のグループがやってきて、席に着くなりアメリカ株の話を始めたのだ。

なすだっく?ってのを買ったら絶対上がるんだよ。ここ10年ずっと右肩上がりだったっし、俺もコロナの後に友人の勧めで始めたけど、1月でもう30万儲けたぜ!マジヤバい!お前らも早くアメリカ株できる証券口座開いて、なすだっくを買うんだよ!」

面白そうな話をしていたので盗み聞きをしていたのだが、彼らはNASDAQ株式市場名前であり、日々変動する数字がその取引所株価指数意味していることも、自分たちが買っているのは株ではなくて指数に連動するETFと呼ばれる上場投資信託であることも理解していないようだった。

ソーシャルディスタンシングで座席の間引かれた店内に響き渡る彼らの声を聞いて、かの有名な靴磨きの少年エピソード自分体験するとはと、しみじみ思ったのであった。

2020-08-30

どんな美人でもベリーショートにするとブスになる

これでブスにならない人が本物の美人ということだ。

2020-08-15

この梅酒っぽいのおいしいね。3ヶ月くらい? ショート(ボブ)の男性が答える

 えっとね ショート男性というのは ショート 同性愛 男性ではなく

  ショート ボブ 男性

 

乱れた世界の ヨシヒコ流 修正術 言葉気をつけて ヘテロジーニアスはOK

アニメ宇崎の作画

https://togetter.com/li/1574875

上の絵の方が上手いと思ったんだけど

というかアニメの宇崎ちゃんキャラデザ可愛く無さすぎるしアニメ絵としてもバランス崩れすぎでは?と思う

目の大きさを上手にイラストとして落とし込めてないし、大学生というのもわからない感じになってるし

その辺どうなんだろうか

作画クソだと思うんだけど同意見の人あんまりいない

いやほんとにキャラデザクソだし作画もアレじゃん

髪型とか微妙にブスにリデザされてるじゃん

可愛くないショートカットじゃん

がっこうぐらしの僕っ子はかわいいショートじゃん

女の子が男に近づくボーイッシュじゃん

だけど宇崎はラノベ主人公みたいな、なよなよした男が女みたいになってるパターンショートじゃん

髪の色も汚いし、前髪越しの眉にも嫌悪感ある

髪質ギザギザで汚い。美少女感がゼロ

全く可愛くないし小汚いクソガキみたいな雰囲気あって嫌いなんだが

原作は、イラスト表現だと言われればまあ受け入れられる範囲だが胸の大きさの問題でなく身体構造ぶっ壊れてるかはけして絵が上手いとはいえないと思う。内容はよくあるキャラ萌え量産型エロギャグですねとしか炎上しなきゃ対して話題にも残らなかったろうし、間違いなく漫画史にもアニメ史に残るような名作ではないのは確かだ。手近な消耗品に近いだろう。ワンクール消費型オナホ嫁系というやつか。

作画ペラペラ具合、可愛くなさは亜人ちゃんは語りたいアニメを思い起こさせる。あれはキャラデザこれじゃないと叩かれてたのに、なぜ宇崎は許されたかわからん原作の宇崎の雰囲気殺されてるのに。

アニメ化、キャラデザクソだなと正直に言えなくなってるんじゃないか普段クソアニメ叩いてる層がフェミ憎しで援護に回ってるんだろうか。いやでも作画ほんと悪いじゃん。可愛くない。萌えアニメとして致命的だろ。ゴミを別のゴミ叩くためにゴミじゃないと言い張るのは嫌いだ。ゴミゴミだ。

いつも思うんだが、フェミ叩くためだけのアニメに成り果ててるの、ファンは嫌じゃないのか?けもふれがあたおか信者が角川叩く棒に成り果てたときみたいだ。そういえばイエイヌがキュルル叩くための棒として使われるのも不愉快だった。2はクソアニメなのは認めるがそれは違うだろ。何かを叩くために好きなものを使うって嫌だわ。アニメフェミ弾丸扱いするのってオタクとしてどうなんだ。宇崎に関しては作者もそういう人ということで許されてるんだろうか。

というかそもそも、宇崎はちょっと当たった程度の規模の作品で、話題にしてるのも野次馬しかいないような気もする。フェミさんの反応が気になるところ、みたいな感想ばっか流れてくる。ファンアート質低いし少ない。エロ同人は盛り上がるのかもしれないが、今のところはなんとも。

クソアニメなのに叩くとフェミ扱いなのが息苦しい。

大体宇崎がうざいという話なのに、宇崎を叩くことがご法度になってるのキツすぎるわ。宇崎こそ女体でデカい態度に許しを得ている系のクソアマだろ。フェミが「本来フェミニズムから外れて女性弱者とみなし加護特権を求めている」という言説にのっとれば、宇崎こそクソフェミ同類だ。腹パン生贄御用達キャラじゃないかコンテンツと「キャラクター:宇崎」を混同し、宇崎をフェミから守るとか言い出したときおかしくなった。

2020-08-14

anond:20200814113223

レバレッジ型とかベア型とかは気を付けた方がいい。中身はデリバティブから

海外だが何年か前にもVIXベアETF破綻している。相場回復しても金は戻ってこない。

ショートポジションレバレッジかけるなら自分先物でやったほうがいい。

2020-08-08

anond:20200808110909

うちの親がスタバの注文をしたがらない理由これだな

ショートだのトールだのわかんねーやつ

2020-08-07

もう戻れない

収入の変化によって生活レベルをあわせるっていうでしょ。

人間は一度、上のほうにいってその生活を味わうと、収入が下がったとて

もとの生活を維持しようとする。結果、資金ショートする。

貧乏時代生活に戻れないって聞く。

嫁にその傾向が出てる気がする。

自分はもともと貧乏性なのでユニクロでも高い、GUっていいじゃん、な

レベルなんだけど、嫁がやたら良いもの買ってる。

そりゃ世帯収入はそこそこ高いけど、いつの日か収入が減ったとき

生活できるのだろうか。嫁と子が贅沢三昧なのがまじで気になる。

嫁も貧乏時代辛酸なめてるんだけどなあ。

2020-08-05

ぼくもそうおもう。どうせショートだし。

2020-08-04

カンゴームのこと

中高一貫女子校ってちょっと独特の空気があるんだよね。

なんていうか、まず校内に異性がいないから、

基本的にみんな、普段性別の事を忘れてる。

恋愛話はほとんどないし、仮にあっても、

「あの先生ちょっと素敵」とか言ってキャッキャしてたり、

特別仲がいい友達同士」みたいにお互いをちょっと特別と思いあう関係を作って、やや過剰にいちゃいちゃしてみたりとかそんな程度。

いろんな意味で、性別をあまり感じない、不思議空間

それでも、やっぱりみんな年頃になると

ちょっと恋愛とか性別かに興味がわいてくるからなのか、

中学後半~高校前半とかあたりになると、そんな集団の中でも、「特に女の子っぽい扱いの子」「特に男の子っぽい扱いの子」が出てくる。

後者は例えば体育会系部活に入ってて、高身長ショートカットの子とか。

そういう子には、ファンの子とかついたりして、バレンタインチョコもらったりして、ちょっとした宝塚スター状態

そんな風な、とあるボーイッシュで格好いい女の子を好きになって、憧れたり、恋焦がれる気持ちを抱いたとして。

その気持ちを、ごっこではなくて本当に好きなんだと強く思い込んでみたり、あるいは、本当に好きだったりして。毎晩考えて。

みんな高校も後半になると他校の男子とかと交流をし始めても、まだ好きだったりして。

周りから「もー、まだそんなこと言ってるんー」とか言われながらも「だって好きなんだもん!」と言い張ってみたり。

女の子同士だから、声高に「好き!」と叫ぶことを許される空気に甘えて、公言しつづけたりして。

で、そんな風に高校生活を過ごした後に、みんな卒業して、それぞれバラバラ就職・進学していって。

みんな新しい場所でいろんな人間関係を築いたり、もうちょっと踏み込んだ恋愛をしたりしている中で、しばらくたってもまだ、その子が好きだっていう思いを、ああ好きだったなー、かっこいいなーってまだ持ち続けて。

あの頃みたいには会えないけど、それでも誰かを好きな気持ちを持ち続けてるのはうれしいな、と思ってみたりして。

それで数か月くらいしたある日、同窓会をすることになって。

久々にその子に会える!と思って、わくわくしながら会いに行ったら、なんか、めちゃくちゃ普通女の子になってるの。

当時、部活のために短く揃えていたぱさぱさのベリーショートも、今はもうふわっとしたボブになってて。普通女の子の服着てて。

あの頃のこととかなかったみたいに、学校の男友達の話とか、恋愛の噂話をかを楽しそうにしてて。

の子は全く悪くないんだけど、「あ、もう変わっちゃったんだな」って。あの頃のあの子はいないんだって

そして、なんか、高校の頃のあの子に今でも恋焦がれた気持ちをまだ持ち続けてる私だけが

いつまでも高校から成長できてないやつみたいな感じがして、幼稚というか、傲慢というか、

自分に対する嫌悪までが出てきて、気持ちがついていかない…………………………

……………………………というのに非常に近い気分で、9巻以降のカンゴームの事を思ってます

2020-08-03

アニメTシャツ電車通学する腐女子だった私の変遷

※注※基本的にただの自分語りなので、アドバイス系の話ではありません

オタクファッションエントリ最近よく見かけるので昔話。

思い出したら「痛い」としか言いようがないのだが、現在30代の私は中学時代、本当に見た目からして恥ずかしいオタクだった。

中学受験をして私立一貫校に入学したんだけど、小学校生活の後半をほとんど受験勉強に費やしてきた私は中学アニメ同人誌存在を知り、あっという間にオタク腐女子の道に足を踏み入れた。

思えば小学生の頃からクラス男子に「ガリ勉」なんてからかわれていたけど、ただのガリ勉でいれば良かったのにオタク要素を追加してしまった。

典型的オタクルッキングになる

中学入学当時は肩くらいまでの髪を母が三つ編みにしてくれていたけど、私は何故か髪を延々と伸ばし続けてほどなく貞子のようになった。

伸ばすだけで手入れもしない髪。結ぶにしても、何故か顔の横だけ少し残して低い位置ひとつ結び。

眉毛もボサボサで手入れなし。小学生の頃から使っているガリ勉メガネ

体型的には当時153cm43kgくらい、「体型からしオタク」という訳ではなかったと思うけど、そんな問題ではない程のオタクオーラを纏っていたと思う。

私服通学が仇となり、アニメTで登校する

私が入ったのは私服登校が認められている学校だった。

オタクテンションが上がりまくって周りが見えなくなっていた私は、ハマったアニメの絵をプリントアウトし、それを白Tにアイロンプリントして学校に着ていった。

電車通学だったから、電車の中でも堂々と。むしろ電車の窓に映るアニメTにたまらない自己満足を覚えた。

クラスメイトに聞かれたんだよね、「恥ずかしくないの?」って。その時は堂々と「全然」って答えたけど、思い返すと黒歴史しかない。

覚えているけど、学年のギャルグループしょっちゅうプークスされてた。

中学入学と同時に入った塾で知り合った他校の女子にも腐はいたけど、きちんとした制服のある学校の子だったから、見た目で感じる痛さはなかった。

親がなぜ止めなかったのか未だに謎。諦められていたのかもしれない。

方向転換

そんな私が方向転換したきっかけは、高校に進学してから三次元芸能人にハマったことと、趣味スポーツを通じて大人との交流が増えたことだった。

ハマった芸能人みたいになりたくて、その芸能人写真美容院に持っていって髪をばっさりショートにした。

大人たちのコミュニティに参加する中、自分も少しでも大人っぽく見えるようにと服装に変化が出て、コンタクトデビューして眉毛を整えたりもし始めた。

そんなこんなで、高2になる頃には中学生の後輩から増田さんてイケ女子って感じですよね」と言われるほどの変貌を遂げた。

趣味スポーツアニメきっかけでハマったオタク趣味の延長だったけど、運動習慣がついて何となく体型もかっこよくなったので結果オーライ

その頃高校では白Tの体操着油性ペンで絵を描くのが流行っていて、私は以前私をプークスしていたギャルからまれとある漫画キャラの絵を描いた。

これもからかい一種だったのかもしれないけど。

ちなみに海外アーティスト似顔絵とかを頼まれて描いていためちゃくちゃ絵のうまい同級生は、卒業後ほどなくして漫画家になった。

情報番組仕事場が紹介されたり、たまにツイッター発言がバズっていたりと、漫画一本で生計を立てているはず。彼女オタクオーラ全然なかった。

私はというと、高3後半には色々面倒になった時期があって、たまにジャージで登校したりしていた。アニメプリントTよりはマシだったはず。

現在

時間は飛ぶが、変わらずオタクな私は今は毎日ジャケットを着て仕事に行っている。

会社的なドレスコードはないんだけど、ジャケットを着ていればそれなりにきちんとして見えるし、内ポケットがある物を選んで着ているので色々便利。

インナーは季節に応じてTシャツだったりニットだったり、ボトムは基本黒パンツで、体型が気になるのでガウチョが増えた。

靴は20代のうちはハイヒールとか履いてたけど、巻爪がひどくなったりして最近はめっきりローヒールローファーだったりスニーカーのこともある。

平日も休日も同じ服を着られるように(服を増やさないように)、シンプルで楽な服を選んで買っている。

声優朗読劇とか行く時も気がついたら仕事に行く時と同じ服装だったりするし。ヘタにオシャレしよう!と思ってしくじるよりはマシかと思って。

家では推し若手声優コラボしたTシャツを着たりしているけど、それを現場に着ていく勇気ちょっとない。

どうにか日々「一般人コスプレ」をしながら、人間社会に身を置けているのではないかと思う。多分。

俺の姉は強かった。

俺は5人家族、3兄弟末っ子で上には兄と姉が居る。兄は絵に描いたような優秀な人で、頭のいい大学を出て新卒入社した会社でも上手くやっているので、周囲からはよく「自慢のお兄ちゃんでしょう。」と言われる事があるし、肯定している。下の2人の手本になる様な人であれという両親の言葉を苦にもせず実行する姿を俺は尊敬している。

対する姉は、そんな兄の妹とは思えない様な人で、昔から小学校中学校では「あの人の妹なのに」と言われていた様だし、俺も先生から「君はお兄ちゃんに似ていて良かった。」と言われる事が多かった。「あの人の弟とは思えないくらい真面目だね。」と言われる事すらあった。ここでは、そんな姉の話をさせて欲しい。

我が家学歴コンプレックスを持つ母とそんな母に言いなりな父に育てられ、母は俺達が幼い頃からいい大学に出て、良い会社就職するんだよ。」と教え込んでいた。兄は幼い頃からの子達よりも優秀で、褒められてばかりの少年だったので母は自慢に思っていた様で、その頃兄と同等程度の学力を発揮していた姉を小学校1年生の頃から塾に通わせ、学校の授業の範囲を先取りする形でどんどん吸収させ、兄より優秀な娘を作ろうとしていた。また、ロングヘアも可愛らしい服も似合わないと笑われた過去トラウマとしていて、それの当て付けの様に姉の髪を伸ばし、可愛らしい服を着せていた。姉はそれを従順に受け入れていたし、身内の贔屓目もあるが姉はかなりの美人であった為、幼少の頃の姉は俺にとって「可愛いお姉ちゃん」だった。

転機が訪れたのは、姉が小学校4年生、俺が小学校1年生の時だった。よく一緒にケーブルテレビ放送されていたスラムダンク兄弟3人で観ていた俺達は、3人で地元バスケチームに入りたいと両親に相談をした。

父は「スポーツを習うのは良い事だ」と賛成していたし、母もスポーツに興味を持った俺達を喜んでいたが、入部を認めて貰えたのは俺と兄の2人だけ。姉は「お姉ちゃん大事な塾があるからそんな暇無いでしょう。」と却下されてしまった。その時姉は「それもそっか、塾と被るもんね。」と笑っていたが、その後子供部屋に戻った時、ボロボロと目から涙を零して「行きたくて塾行ってる訳じゃないのに。」と泣いていた。俺はそこで初めて、姉の本心を知った。兄はそんな姉を見て「母さんを説得しようか。」と声を掛けていたが、泣きながらも姉は「いい、無駄やと思う。」と首を振っていた。

それから姉は、塾をサボる様になった。塾の時間に外に出て居るものの、友達の家で遊んでいる事を俺は知っていた。姉の友人の弟もまた、俺の友人であったからだ。でも俺はそれを両親に報告もしなかったし、姉に知っている事も言わなかった。しかし、なんだか俺は悪い事を姉と一緒に隠しているつもりになってしまって、落ち着かなかった。

からはいつも、姉が居ない事について電話が来ていたらしい。父がよく連絡を受けていたらしいが、父にも思う事はあったのか母には姉が塾をサボっている事を伝えていなかった様だった。悪い事は、父も一緒に隠していたのだと思うとなんだか安心したが、偶々その日家に居て塾からの連絡を受けてしまったのは母で、母は全てを知ってしまった。そして、帰宅した姉の髪を掴んで家の柱に顔を打ち付け、殴り、11月の寒空の下、ベランダに締め出した。姉は泣きながら「ごめんなさい、ごめんなさい」と繰り返していて、兄も俺も助けてやりたかったけど、母はそれを許さなかった。あの日、父が母を説得して家の中に入れてやるまでの3時間程度の間、俺と兄は母がトイレに行った隙にこっそり姉にカイロを渡す程度しかしてあげられなかった。

やがて、両親が離婚した。原因はまだ幼かった俺に説明は無かったが、兄と姉は知っている様だった。でも姉は「知らない方がきっとお前の為だから」と言っていたし、兄は「両親がお前には教えないと判断したなら、俺もお前には言えない。」と言っていたので、理由は知らないままであるが、兎に角離婚した。そして、俺達兄弟は父に引き取られた。母は少し離れた場所引越し、1ヶ月に1度程度会関係になった。

母の引越しが行われた日。母が出て行ったのを見送った姉は、そのまま一人部屋を得ていた兄の部屋へと向かった。俺も暇だったので何をしているのかと着いて行くと、姉は兄に「ねえ、お兄ちゃんの着れなくなった服ちょうだい。」と言い出した。「男の服だからお前が着ると変だよ。」と言う兄はそれでも、持っていてもどうせ着れないからと姉に小さくなった服をあげていた。いつか、俺が大きくなったらお下がりで貰おうと思っていた服もその中には混じっていて、姉はそれを嬉しそうに受け取るとリビングで着替えた。女の子らしい、可愛らしい服ばかりを着ていた姉が、男の子の格好をしているのにそれはそれは強烈な違和感があったし、見ていた父も何事かと首を傾げた。

次に姉は、そんな父の所へ行って「髪の毛切りに行きたい」と言い出した。父は了承すると姉に美容室代を渡して、姉は通い慣れた地元美容室へと一人で出掛けて行った。リビングでそれを見ていた俺についでと言わんばかりに父はお小遣いをくれて、「これで駄菓子屋美容室の隣にあった。)行ってお菓子買って、姉ちゃんとわけっ子して2人で帰っておいで。姉ちゃんの事待っとくんぞ。」と言った。俺は了承してウキウキ駄菓子屋自転車を走らせ、駄菓子を沢山買って店の前で姉が美容室から出て来るのを待っていた。

店の前に出て20分くらいだろうか。美容室のドアが開く音がして顔を向けると、そこには男の子の服を着て、髪をすっかり短く切った、ジャニーズ風の雰囲気髪型になった姉が立っていた。「え、そんな切ったん?」「うん、長いの嫌やったっちゃん。てか何でおるん?」と会話をしている相手は姉なのに、見たことも無い姿にやっぱりなんだか違和感があった。離婚を機に、姉は塾も辞めたらしい。「ホントはずっと塾も長い髪も嫌やったっちゃんね。男子の服の方が動きやすそうやし、かっけーしさ。」と笑った姉は、何だかいつもより楽しそうだった。

中学生になった姉は、優秀な兄と比べられるストレス、兄が優秀な分同等の価値を求められるストレスから段々とおかしくなっていった。ちょっと悪い人達と一緒に居るようになって、学校サボる様になった。髪を染めてピアスを開けて、知らない人みたいになっていった。偶に会う母と姉の関係は冷え切っていた。理想とは真逆を進み始めた姉を母は受け入れられなかった様で、居ないものとして扱うようになってしまったし、姉は「元々ね、うちと母さんは理解し合えんのよ。やけん仕方ないね。」と笑い飛ばした。結局姉はそのまま中卒で社会に出た。

俺が高校生になった頃。よく姉が仕事休みの日に家に連れて来る女の子が居た。その子と姉は休みの度に会っているようで、なんだかやけに親しげだった。

姉は俺のテスト期間や週末に休みが被ると、よくご飯に連れて行ってくれて、多少値が張る店でも俺が好きそうな飯がある店によく連れて行ってくれていた。その日は個室タイプ居酒屋ランチ営業に2人で行っていて、聞けるのはこういう時しかない、と思って俺は口を開いた。

「ねえ、姉ちゃんってレズなん?」

姉は驚いた様に目を開いて、暫く迷う素振りを見せた後静かに首を振った「違うよ、でも、最近連れて来るあの子と付き合ってんの。」そう零した姉に、俺は首を傾げた。女と付き合ってるならレズなんじゃないの?そう言おうとした俺に姉は「今からね、お前がびっくりする話すんね。でもお前にしか言わないから皆には秘密ね。」と続けた。

話によると、姉は性自認が人と少し違う人だった。でも、性同一性障害という訳でもないし、自分が女であるというのは理解している。でも、自分が女だという事に強烈な違和感があり、だからといって男なのかと聞かれればそれも違和感がある、所謂性自認がどちらでもない人」だった。後で調べた話、こういう人をどうやら「Xジェンダー」と呼ぶそうだ。

そして、姉はレズビアンではなくて、性自認がどちらでもない関係上、女も男も異性であり同性。そして、自分とは違う人達という認識で、そこに差を持たない生粋バイ・セクシャルだった。でも、男と付き合うと女である事を強く求められるけれど女と付き合うと自分のままでも受け入れてもらえるからと、女性と付き合う事が多いのだと話していた。

その頃の姉は奇抜な髪色に、耳と顔に沢山のピアス。そしてやっぱり、男性物の服を着た性別も年齢もよく分からない様な見た目をしていて、「そういう格好もわざとなん?」って聞いた。そしたら姉は「女を押し付けられたちっちゃい頃の反動。分かんない、反抗期なんかな。」と煙草を片手に笑っていた。俺は姉を「姉ちゃん」と呼ぶのを辞めた。友達みたいに、名前で呼ぶようになった。姉はそれに気付いたみたいで泣きそうに潤んだ瞳で一言「弟のくせに生意気」と言った。

そんな話から3年後。姉に珍しく彼氏が出来た。親や兄の前では特に触れてなかったが、彼氏の紹介を終えた姉は俺の部屋に来て「あんね、彼氏ね。うちの性自認理解してくれる人なん。」「女の子やなくてね、うちのままで居ていいって言ってくれたん。」と嬉しそうに笑っていたし、性自認を打ち明けられない息苦しさと、女性と付き合うことによる周囲から偏見の目に晒されていた姉の言葉に俺は夜じわじわと一人で寝る前に泣いた。幸せになって欲しかった。姉は派手な見た目と素行から誤解をされがちだったが、いっぱい我慢して来た人だった。そして、誰より優しい人だった。自分を殺してでも、周りが求める理想従順である努力を、ほんの幼い頃から出来る人だった。ふたつしか貰わなかった大好きなクッキーを、「兄ちゃんと弟にあげるから」と食べずに持って帰って来る様な姉だった。人の為に、が出来る人だった。反発の仕方が分からなくて、反骨の仕方が上手くいかなくて、すっかり周りからは「グレたヤンキーのどうしようもない娘」だと思われていたけど、俺にとっては大好きで大事で、自慢の姉だった。

社会に出るまでの道筋は兄が示してくれた。でも、人に優しくする方法は、いつだって姉が示してくれた。

半年後、姉は彼氏同棲を始めて家を出た。寂しくて、荷造りする姉の手伝いをしながら、昔話を2人でして、引越しの前はアルバムなんか俺が引っ張り出してきて、あんな事あったこんな事あったと話して2人で泣いた。随分派手な見た目になった姉は、それでもやっぱり昔のままで「うちの事受け入れてれてありがとう」と嗚咽混じりに告げた。髪が長くて可愛らしい服を着た「可愛いお姉ちゃん」は、見た目が変わってしまってもやっぱり美人で、俺にとっては「かっこいい兄弟」にランクアップしただけだった。姉は泣き腫らした顔で翌日旅立った。俺はその日、寝る前にまた一人で泣いた。

姉には幸せになって欲しかった。やっと姉が、姉のままで居られる環境に旅立てた事が自分のことの様に嬉しくて、次会った時にもっと男みたいになってて、俺よりよっぽどイケメンになってたらどうしよう。なんて再会を楽しみに思っていた。

思っていたのに。

2年後姉はボロボロ状態で帰って来た。

髪を伸ばして、派手な色もやめて、ピアスだって全て外して、綺麗めな女性の服を着て、パンプスなんか履いていた。一人称は「私」になっていた。父には「やっぱ私さ、実家が好きだわ〜!嫁に行けんでごめん!」とか言って笑い飛ばしていた姉は、荷解きをする為に戻った自室で1人で泣いていた。

「びっくりした、めちゃくちゃ女になってて。」

だって、そうしろって言われた。隣に並ぶの恥ずかしいってさ。」

嗚咽混じりに聞いた話はあまりに酷い話だった。

彼氏が姉の性自認を受け入れてくれたのなんて嘘だった。姉と付き合いたいが為に理解者のふりをしていただけで、同棲開始直後からである事を求められ、髪は伸ばし黒く染め、持っていたメンズユニセックスの服は捨てられた。一人称も、喋り方も矯正させられ、前の喋り方が出ると「気色悪い」と詰られた。

「お前みたいな厨二病メンヘラと付き合ってやってんだから」と姉に言い聞かせ、2年間ずっと都合のいい存在として消費されていたらしい姉の話は、俺の心にずっしりのしかかって来るなにかがあった。姉には幸せになって欲しかった。姉にはありのままの姿で生きていて欲しかった。泣いて帰って来てなんて欲しくなかった。

俺は財布から金を抜いて姉に渡した。「俺、お前のショートヘア大好きだったよ。かっけーもん。」

俺のお下がりの服は、体格差から姉にはかなり大きかったけど、それでも小さいサイズのものを選んで貸した。あの日から10年以上経って、姉は今度は兄ではなく俺の服を着て美容室へ向かい、長い髪の毛をすっかり短くして来た。ツーブロックまでした姉を俺はあの日と同じ様に駄菓子屋で待ちたかったけど、駄菓子屋改装して雑貨屋になっていたから、雑貨屋で姉の部屋に飾るアクセサリースタンドを買って、袋を提げて店の前で待っていた俺に姉は「お前もおっきくなったね」と笑った。やっぱり中性的な姉は美人だった。

俺は5人家族、3兄弟末っ子で上には兄と姉が居る。兄は絵に描いたような優秀な人で、頭のいい大学を出て新卒入社した会社でも上手くやっているので、周囲からはよく「自慢のお兄ちゃんでしょう。」と言われる事があるし、肯定している。下の2人の手本になる様な人であれという両親の言葉を苦にもせず実行する姿を俺は尊敬している。

対する姉は、そんな兄の妹とは思えない様な人で、昔から小学校中学校では「あの人の妹なのに」と言われていた様だし、俺も先生から「君はお兄ちゃんに似ていて良かった。」と言われる事が多かった。「あの人の弟とは思えないくらい真面目だね。」と言われる事すらあった。しかし、俺は幾らだって言いたい。俺を優しいと言うけれど、その優しさは姉から貰ったものだった。優しくて、生きづらくて、それでも決して誰かを悪く言わない強い姉だって、昔から兄と同じくらい自慢の姉だった。

2020-07-30

ちびくろサンボ

両親からオープンフィンガー・グローブとBODYMAKERのシューズを買ってもらった少年サンボは、村を荒らし回っている虎と対峙していた。

サンボは村人に襲いかかる虎に首切りモーションを投げかけると、1分で倒すと宣言。虎はサンボを見かけると猛然と襲いかかったが、サンボは虎の左ショートフックをかわして懐に入り込み、タックルからテイクダウンハーフガードからサイドポジションに移行しようとする。しかし体の柔らかな虎はローリング。そこからサンボが一回転してオモプラッタに移行するが、虎は体を捻ると同時に蹴りを入れてこれを回避サンボここで爪により出血。スタンディング状態対峙するサンボフェイントから誘ってカウンターの右フックを決め、ぐらついた虎の首付近の毛皮を掴んでテイクダウン。もみ合うこと数十回。虎は次第にバターになり、サンボの道着はベタベタヌルヌル秋山成勲のようになってしまった。

ここでサンボは帯を締め直すと村のインタビュアーに「イージーでしたね」、とコメントドクターストップも考えられ、危ぶまれ試合だったが、無事一分以内に勝利した。

試合結果

虎×(野生) サンボ○(コマンドサンボ

ローリングによる虎のバター化で決着。

2020-07-25

anond:20200725182500

よくわからないけど200Vの高圧電源をショートさせろとかプログラマーに言うやつは多い

淫夢を見た

彼女時計を買いにいく夢

彼女メガネショートヘアで俺のことが好きみたい

ぐいぐい引っ張ってくれる

エスカレーターに乗ることになったんだが

パネルが浮いてて、そこに二人で向かいあって乗って移動する

ふわふわ浮いて動くから俺はバランス崩して落ちそうになる

そしたら彼女が俺の腕を引き寄せて抱き締めて

そこで目が覚めてフル勃起だった

欲求不満なんだろうな。彼女いないし外出自粛してるし

でもパネルに乗って移動するくだりは我ながらいいシチュだと思う

2020-07-24

雨の日。

庭で日曜大工をしていた。雨がふってきたので外であそぶねこを家にいれようと道をあるきはじめた。むこうから少女がひとりあるいてきた。わたし彼女無視した。ねこを呼ぶとまもなくねこがかけてきた。わたしねこを抱き家に向かった。家の前の原っぱのそばでさっきの少女とであった。かるく会釈をしてとおりすぎようとしたが少女がよってきてしまった。ショートヘア、淡い色のタンクトップヘンプミニスカートきれいな脚、白いサンダル小学6年か中1くらいだろうか。骨折したようで腕をつっていた。ねこに興味津々で瞳をきらきらさせている彼女をさすがに無視もできなくなった。

こんにちはねこ好きなの?」

「すき」

傍目に誤解を招きやす光景なので会話などせずとっとと家に引っ込みたかったが少女の目がねこに釘付けになっている。あまりそっけないのも悪い気がしてねこの来歴をかんたんに話した。2年前に家の前に捨てられていたこと、日毎に弱ってきてこのままでは死んでしまう、やむなく近所総動員でつかまえて獣医師さんにみせて、お薬のませてワクチン打って避妊していまちょうど2歳だとか。少女は来歴にすこしおどろきねこを見つめている。少女はこの近くにすんでいてねこ飼いたいけど犬飼ってるからだめかもしれない、骨折は犬の散歩でころんだ、などと話してくれた。

「さてと。ねこご飯あげないと。じゃね」わたしは家に入ろうとしたが少女が動かない。歩きかけふかえる少女はまだこっちをみている。

ねこ、さわってみる?」「うん」少女のところにもどって腕のなかのねこに触れさせた。ねこはすこし緊張している。

ふわふわ少女は目をほそめる。「おうちは近く?傘、かそうか?」「だいじょうぶ」「じゃね」

雨は1時間後にあがった。日曜大工のつづきをするべく外にでるとさっきの少女がまだいた。

「雨降ってたけど、ここにいたの?」

トンボつかまえようとしてつかまらなかった」

グルグルやってハネを休めたときがいいとか指たてるとトンボがくるとかそんな話をして「また雨くるよ、だいじょうぶ?」と聞いてみた。少女あいまいな返事をして歩き始めた。彼女は北に向かいひとつむこうの辻まで歩くのを見届けた。そこであることに気づいた。少女は傘を持っていないだけではなかった。タンクトップはよれよれで腕をつる布巾は黄ばみ彼女は布巾とギプスの匂いを気にしていた。何かすこしおかしい。私は少女がむかった北の辻まであるいた。1分と経っていないはずだが彼女のすがたはなかった。それからもうひとつのことに気づいた。いまここにトンボなどいるわけがない。

anond:20200721213723

そこは「ショートですか、トールですか、グランデですか、ヴェンティですか」ではないか

2020-07-23

出会い系友達を失った話

私の高校時代から友達に、とても美人女の子がいた。

華奢で、シンプルニットタイトスカート高校のうちから着こなして、大学では大学院まで行って英語を学んで海外仕事をしたいと語る、耳で綺麗に揃えられたショートヘアの彼女は、私の自慢の友人だった。

高校卒業して大学に入っても、彼女とは頻繁に連絡を取り合っていたし、お酒を飲めるようになってから月に一度は私たちには少し敷居の高いお洒落なお店で近況報告をした。ふたりで丸一日ディズニーランドで過ごすことなんて何度もあったし、初めての海外旅行は彼女とだった。つまり、かなり仲が良い女友達だったのだ。

彼女はあまり男運が良くなかった。

本気で好きになった人に秒でやり捨てされた大学1年の夏、男がダメなら女と付き合うことにしたと言っていた(私はその日初めて彼女バイだったことを知った)翌月、親のために結婚をしたいと言われ振られたと泣いていた2年の春。

もはや自暴自棄になった彼女が手を出したのは出会い系アプリだった。

そこで出会った10個上の男性は、彼女曰く「完璧な人」だったらしく、彼女はわかりやすくそ男性にのめり込んでいったし、あっという間に付き合うことになった。

それはおめでたい飲み会を取り付け、肉を焼きながら話を聞くのだが何かがおかしい。

「彼は社長らしくて、忙しいから月に一回会えるかどうか」

「家が2つあるらしくて、ひとつの家にはお邪魔させてもらったけどもう一つの家には社員さんとルームシェアしてるから行けない」

「付き合って3ヶ月経つけど、未だにおうちデート以外したことがないし、写真も撮らないでねって言われてる。そういえば苗字も知らない」

「あと、完璧主義で私にもそれを要求してくるんだけど、それは全部私のためになることなだって。」

………いやいやいや。いやいやいやいやいや。

どう考えてもおかしい。麻雀のことはよくわからないけど、「役満」ってたぶんこういうことだろう。ダメ役満。どう考えても奥さんか、それか本命の女と一緒に住んでるオチだろうし、完全に遊び相手にされてるだろ。喉まででかかった言葉を飲み込んで、

ちょっとモラハラ気味じゃない?大丈夫かなあ」

と一番突っ込みやすそうな部分を笑い混じりで指摘してみたところ、彼女の顔色が変わった。

「でもね、彼と私は、今のままの私じゃ釣り合わないんだって。だから彼は強く言ってくれるし、私が気づかないような部分まで指摘してくれるの。伝えてくれたところを頑張って直すと、自分がとてもいい女になった気がするの」

「それよりね、こないだ彼と〜」

あれ、彼女、こんな子だったっけ?

最初に抱いた違和感はそこだった。一瞬言葉に詰まったのを覚えている。

無我夢中で彼の「いいところ」を並べ立てる彼女は、可愛らしいというより少し不気味だった。

そんな別人のような友達と喋ることが辛くなり、その日は早めにお開きにした。

それからは恋は盲目、あばたもえくぼ、そんな自分に気づかない彼女は周りを蹴散らしてどんどん彼に猪突猛進。そんな状態が続いた。

「ベッドに長い髪の毛が落ちていた。でも大丈夫。私は彼を信じているから。」

「彼の通知画面に出会い系アプリの通知があった。でも大丈夫。私は最後には幸せになるから。」

「彼には何年も付き合っている彼女がいて、その人と同棲していた。でも大丈夫。私が一番愛されているから」

私はそのたび彼の矛盾している部分を何度も何度も指摘したが、私の言葉彼女には何も届いていないようだった。

友達出会い系アプリで彼と出会ってから、もう一年半が経とうとしていた。

私は就活をしながら、めっきり会う頻度が減った彼女の裏アカウントツイートを眺めていた。いつのまにかラインもしなくなった私たちが、お互いの近況を知るためのツールツイッターインスタグラムだけだった。

基本的には、彼のどんなところが好きだとか、自分には何が足りないのかとか、そんなことを綴っていた裏アカウントに、衝撃の言葉が綴られていた。

「彼の会社就職することにした♡面白そうだし、楽しみだなあ。」

頭がくらくらした。たしか、彼の会社ベンチャー企業で少なくとも海外で働けるような環境ではない。

いやお前、、、あのさあ、、、

海外で働く夢は?進学予定だった大学院は?その夢を応援してくれていたご両親は、、??

もう、私が知っている彼女はどこにもいないのだとその時痛いほど突きつけられた。私が大好きだった彼女は、出会い系出会った32歳の男性によって全て塗り替えられて、まったくの別人になってしまったのだ。

大体、出会い系20歳女の子を引っ掛けて会社にまで入れちゃう30代社長って何?最初から最後まで地雷物件じゃねえか。

まあ、幸せならそれでいいのかな。話のネタにもなるし。

そんな気持ちで裏アカウントフォローも外さず、監視を続けていくと(わかっているとは思うが、私の性格全然良くない。)、彼女の様子はどんどんおかしくなっていった。

仕事が辛い。けど、頑張らなきゃ。」「大学辞めたい。仕事に集中したい。」「仕事に集中したいのにゼミの人たちが邪魔をしてくる。」

「闘っていかなきゃ。仕事を楽しまなきゃ。」

「こんなの、やりたい仕事じゃない。」

うーん、このままだと、大学中退就活経験フリーターが出来上がってしまうのかな。それとも先に鬱になっちゃうのかな。でもまあしょうがいか。もはやエンターテインメントひとつとしてしか彼女を見ていなかったが、それも長くは続かなかった。

彼女が裏アカウントを消してしまったのだ。理由は確か、仕事愚痴をここに吐いてしまって甘えてしまうとかだった気がする。

これで完全に彼女との深い友人としてのつながりは切れてしまったと思った。あとはうわべだけのインスタグラムしか残っていない。インスタグラムストーリーで、彼がついに本命女と別れて、彼女ちゃんとした同棲を始めたことを知った。(ふつうにすごい。健気さと執念と若さ勝利だと思った。)(本命女は30前半だったらしい。)

ただ、すでに私の中で、心からおめでとうと言える段階ではなかった。

私は高校時代から大好きだった友人があっという間に変わっていくのが悲しかったのかもしれない。私の話も聞かずに彼のことばかりを上の空で話し続ける彼女から目を逸らしたくて、連絡する頻度も少なくなっていったのかもしれない。ただ、今となってはそんなことはどうでも良くて、彼女は私にとって「どこからどうみても地雷の男に溺れて忠告も聞かず自分との友情を切った女」でしかなかった。そんな女を今でも大好きな親友♡と思えるほど、私はお人好しではない。

彼女同棲を始めて少し経った時くらいだろうか、彼女から急にインスタグラムDMが来た。(驚きすぎて、その日の夜は彼女社長の彼と私の3人で遊ぶ夢を見た。悪夢だった。)

2日間ほどぽつぽつとやりとりをしていると、送られてきたのは「彼が浮気していて辛い。自分の思い描いてた幸せはこんなものじゃなかったのかもしれない」というメッセージだった。

「今更気づいたのか」以外の感情が沸かなかった。ていうか彼との関係不安定になってきたから私に擦り寄っているようにしか見えないんですけど…。

ねえ、私たちってまだ友達なのかな。私がもっと優しい人だったら、今でもあなたの悩みに寄り添えるのかなあ。そう思いながら、興味本位で話を聞き続けた。彼女はいつのまにかポエマー気質になっていて、文章はとても読みづらかった。(彼も清水翔〇の書く歌詞のようなLINEをすると話していたことを思い出した。やっぱり彼氏彼女は似るのかと思ったし、良くないところばっかり似る気がする。勘弁して欲しい。)

ついきのう、彼にもう無理かと思ってると言われた、辛いけど離れようと思うと彼女から連絡が来た。これを伝えるためにライン1スクロール分くらい使って送ってきた。

ねえ、もう大学四年生の冬になるよ。失ったのは、たぶん彼に費やした時間だけじゃないんじゃないかな。学校での信頼とか、ご両親の信頼とか、私との友情とか。あなたはこれから、どうやって過ごしていくの?

あ、お願いだから、私にだけは頼ってこないでね。

そんなふうに思いながら自分の心の整理のためにメモ帳アプリに書き起こしてみたら、想像以上に大長編になってしまった。とりあえず残しておこうと思う。

後日談

結局彼女はのこのこ彼と復縁をして、また頑張ってみると抜かしやがった。2時間電話して別れたのは正解だったよとテープレコーダーのように繰り返し声をかけ続けた私の虚しさを返してほしい。

怒り半分、悲しさ半分。この時の気持ちは、同じ経験をした人にしかからない気がするが、ここまで読んでくれた人にはちょっとでも共感してもらえたらいいなとも思う。

気付いたら「なんでもいいけど彼の言うことしか聞けないならもう私に連絡してこないでね」とラインしていた。完全に友達を失ってしまった瞬間だった。(何度でも言うが、私は性格が良くない。)

ねえ、Tちゃん。今までこんな私が友達で本当にごめんね、仲良くしてくれてありがとう、彼とお幸せに。

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