はてなキーワード: 喫茶店とは
初めてではない。毎週のように行きと帰りの二回、そのお店の前を歩いていたのだから。
水路のほとり、植えられた木々の合間から一面の田んぼを望む場所にそのお店はあった。
自宅から一時間半くらい歩いた場所で、自転車に乗ったとしても気合いやその日の気分では気軽に行きづらい場所だ。
佇まいは正直寂しい。
古民家に半分足を突っ込んだような家は漆喰の白さも土壁のクリーム色もなく
秋が下りてくる季節なのに、玄関から覗くお庭はいつも常緑樹の濃い緑色だった。
この季節、散歩の途中に立ち寄る神社の境内に踊る目の醒めるような多彩に目を肥やした身としては、
葉っぱが落ちなくて手間いらずというお庭の質実剛健な地味が物足りなく感じた。
後三十分歩けば、いつもお手洗いをお借りしてるコンビニがあって、身支度を整えても入りたい美味しい甘味屋があるのだから、立ち寄る意味もなかった。
そのお店、玄関の向こうに先日スポーツバイクに乗った男女の三人連れがすっと入っていくのを見てしまった。
お店の前で足を緩めていたので、明らかにそのお店に入るつもりだったのだろう。
驚いてしまった。そして気になった。お客さんがいる……そのことの何がそんなに自分の興味を惹いたのだろう。
帰り道に喫茶店に関するモヤモヤを言葉に落とすまでは近寄り難さ以外の印象は抱かなかったのに、
気づけばあのお店が脳裏のどこかで異彩を放っていた。
ただ石だと思ってたのがトロールに変わるような?お店に入れば、実は明るく姦しいオーナーが切り盛りしてるのかもしれない。室内はサイケデリックな発色だったり。そんなわけがないと打ち消すも、日曜日の残りの時間は疑問が渦巻くばかりだった。彼らは何処から来て何処へ行く予定だったのか。なぜあの時間に自分は通りかかったのか。
それまではメガネを掛けた女性が好きでたまらないと思っていました。それが、本当はそうではないということに気付いてしまったんです。
自分の中で美人だったり可愛いという基準はメガネがなくては絶対に成り立ちません。その日だって、いつも通りメガネを掛けた女性に見とれていました。
午後の外回りが落ち着いた頃に、休憩で立ち寄った喫茶店で通路を挟んだ斜め向かいの席にその女性は座っていました。仕事がうまく行かなかったのかそれともこれから大事なミーティングがあるのかわかりませんが、今どき紙の書類を束にして、そこへ気難しそうに視線を落としていました。
黒くしっかりとしたツヤのある縁どりに、やや四角い横長ながらそれほど大きさを感じさせないメガネから、薄めの化粧の割にアイラインがしっかりと描かれた、意志の強さを感じさせる瞳が覗いていました。
余計なものは身につけず、身体のラインが感じられるグレーのパンツスーツに上着からは清潔感の代名詞のような白いワイシャツが顔をのぞかせ、少し長めの黒くまっすぐな髪を掻き上げるその仕草に、一瞬で釘付けになってしまったのです。
正直にお話しすると、この年になって恥ずかしながらその瞬間自らの情欲の塊に熱を帯びた血液が流れこむことを感じました。取引先でも飛び込んだ先でも恥ずかしくないようにいつでもしっかりとアイロンをかけたスーツと一緒に社会性なんぞを着込んでいたつもりでしたのに、そんなものなどもとより持ち合わせていなかったのだと気付かされてしまうほどに身体が紅潮していくことがわかりました。
内から溢れ出る支配的な衝動とそれでもわずかばかりに残る羞恥心とで文字通り身動きを取ることが出来ず、女性に気付かれないように視線を送り続けることが精一杯でした。
いつ運ばれたのかも分からないコーヒーから湯気が消えかけた頃、少し疲れたのでしょうか長い時間書類と睨み合っていたその女性が不意にメガネを外してしまったその時のことです。それまでこれほどまでに自らを縛っていた情欲と衝動が、まるで掃除機に吸い込まれていく電源コードかのように瞬く間にどこかへと消え失せてしまったのです。
もちろんのことながら、今までもメガネを外した途端に興味がなくなってしまうことなんてのは、じつにざらでございました。ところが、今回に限ってはそんな程度のことでは到底説明のできないほどの浮き沈みがあったのです。風一つ無い穏やかな草原に前触れもなく竜巻が表れ、触れるもの全てを容赦なく巻き上げたかと思うと、ふとした拍子にすっかりとなくなり、その代わりに巻き上げられた理性や情欲が一気に地面にたたきつけられたかのような気分でした。
そうして再び女性が顔を上げた時には、そこには確かに美人ではありながら実に面白みのない、むしろ今時に少し媚びているような女性が座っているだけにしか見えなくなっていました。
相手も気付いていたであろうそんな視線を送り続けていたことが失礼であるのか、それともその相手がメガネを外した途端に落胆とともに席を立つことが失礼であるのか、そんなことを考えつつもその場で店をあとにしました。この時の手を付けなかったコーヒー代が高かったのか安かったのかは未だにわかりませんが、自分がひどく狼狽していることだけは理解していました。
果たしてそれから会社に戻るまでに、数人の心惹かれるメガネの女性を見かけることができました。初々しい学生服に身を包んだ知的さを感じさせる少女。年の割に細身で凛とした姿勢に品のある衣服をまとう子育てから手を離しつつあるであろう齢の淑女。先ほどと同じくスーツを着こみつつもぎこちなさとあどけなさを失いつつある乙女。今までどおり誰もが魅力的であるにもかかわらず、先ほどまでとは違い心の片隅からじんわりと滲み出るような不安が語りかけてくるようになったのです。
”相手がメガネをかけていなくても、本当にそう思えるのかい?”
”メガネを外し衣服さえも身につけない姿を想像して、それでもその溢れ出る情欲が続くものと思えるのかい?”
残念ながら到底そんなふうには思えない自分がそこにはおりました。もし先ほど魅力的と感じた女性たちが一糸まとわぬ姿で目の前に立っていたとして、メガネもつけないままでは一切の感情が沸き上がってくるとは思えない事実に気が付いてしまいました。
ああ神よ、しかしそれは同時に大いなる発見ももたらしてくれたのです。
今まで魅力的だと信じていたのはメガネをかけている女性ではなかったということを。
常々興奮を禁じ得なかったのは、女性ではなくその女性にかけられているメガネなのだということを。
数少ないながらも男女の行為に及んだ際にはメガネをはずさないでほしいと頼み込んだこともありますが、それでもどこか満たされない自分がおりましたのは、つまりそういうことだったのです。
もちろんメガネなどという物質そのものに興奮をするような変質者ではございません。
わたくしが申し上げたいのは、女性にかけられているからこそはじめてメガネがメガネという存在を越え、そのどちらをも超越した神秘的かつ魅力的な存在となり得るだということなのです。
さて、ここまでお読み頂いた奇特な方がどれほどおられるかわたくしにはわかりかねますが、ここでやっと本題である表題に戻ります。
つまりわたくしが申し上げたいこととは、いかにしてメガネと性行為が実現できるかということでございます。
メガネをかけた女性と行為に及んだところで、満足するのは女性そのものでしかありません。
わたくしが心から満足させたいと願うのは、女性にかけられているメガネなのでございます。
いよいよ核心にたどり着くことができたにも関わらず、その手段を思いつくことが出来ず今日に至ってしまいました。
これほど聡明な方が多数集まるこの場をお借りして、なんとかこのちっぽけながらも切なる願いを叶えて頂ければ、何よりの幸いです。
http://anond.hatelabo.jp/20141030222244
(URLの貼り付け方、これでいいのかな?)
海士町、高校あるよ。「島留学」なんてのもやってる。
留学に来るのは島外だけでなく県外からもだとか。
http://www.dozen.ed.jp/
観光に行ったのだけど、
すてきなところだったわ。
町に信号は一つしかないの。
必要ないくらいの交通量なんだけど、
子どものために信号を設置したとか(学校の近くにある)。
車はそんなにスピード出してなかった。
灯台の方にいくと、道路を隠岐牛があるいてるんだよ。放し飼い!?
夏前はワカメ取り放題。
絞りワカメ(っていうのかな?)にしてもらったら、めちゃくちゃうまかった。
居酒屋兼旅館の人やGSの人に聞いたら「東京の方がいい」って言ってた。
でも個人的には、惹かれる場所だった。
畑もできそう。魚は釣れる。そしてうまい。
さりげなく図書館が充実してきてる。
日本蜜蜂をやってる人もいる。
農薬使わない自然栽培してる宿屋もある。
感じのいいマスターがやってる喫茶店もある。
で、若者の移住が増えてる。仕事あるそうだ。
これはたぶん補助金も出てるのだろうな。
「島をよくしていこう」っていう若い人が集まってて、好印象でした。
そういう価値観の中で生活するのも、たぶん楽しいと思うのだ。
ということでまた行きたい。
ときどき、秋葉原に行く。だいたい、昼にパンチョでナポリタンを食べる。まいかい、俺は「宇宙をかける少女」を思い出す。律儀だ。
知ってる人には説明不要だが、圧倒的大多数がその集団から外れるだろうから説明すると、2クールにわたって放送された古いアニメで舞台の1つに喫茶店があり、そこの看板メニューがナポリタンだったのだ。これだけの記憶で俺はパンチョに行くたびにこのアニメを思い出す。もういまとなってはウィキペディアでは伝わらない。ニコニコ大辞典でも感じられない。放送当時のあの熱狂、まさに狂ったとしかいいようのない最後は。いまならこのアニメに触れるパスも多いだろうから見てほしい。アニメをみれば少しは当時の狂瀾も再生されるのかもしれない。
もし可能なら何が起こったのか、関係者全員に聞いて回りたいくらい、俺の中ではいまだに興味は尽きない。最終話放送直後の2ちゃんねるのスレッドはそれはそれはもうサイコーだった。メイプルタウンのころからネットとアニメを楽しんだ俺は、21世紀にこの狂気が現れたことに身を震わせて楽しんだ。何人が参加したのかわからない。50人もいなかったのかもしれないし、1200人くらいいたのかもしれない。とにかく何か言わないとおさまりがつかない。
現在においてもサンライズからはなにもない。パッケージにもなにもない。とにかくこのアニメについてはなにも情報がでてこない。ただただ想像するしかないのだ。
「自分好みの娘を『選べる』し、結構レベルはそろっている(気にくわなかったら数千円だけ払って退店可能)」
「ほぼ素人が多い」
「セックスはプロではないので、奉仕はしてくれない、せいぜいフェラと手コキくらいで、アンアン言わない、ヘタならあんまりやらせてくれない、ハズレの娘はこちらを気持ちよくさせようとか無く作業的」
デリヘル
「ハズレが5人に1人くらいは引く(その時は払った分ほぼ無駄)」
「1時間2.5kくらい」
「セックスは一応プロなので、奉仕するし、気持ちよくさせようとする。セックスしたらアンアン言ったり、自分から腰を振ってくれることが多い」
基本的に、出会い喫茶の方が時間単位なら安いし、ハズレは引かない。しかも素人。
しかし、セックステクニックが低く、プロとのマグロセックスになれてしまった男には厳しい。
また、会話などもこちらを客として扱っておらず(そもそもが出会い喫茶の場合お互い客同士が出会ってという設定なので女の方も客)、こちらも相手をそれなりに気遣う必要がある。
ある程度セックスがなれていて、腰を振る体力がある男(彼女が過去に居てセックスはある程度鍛えてる奴)にとっては、出会い喫茶がいいと思う。時間いっぱいできるし。かわいい娘を確実に抱けるし。
しっかし、かんがえた奴は頭いいな。
女の方も、特に店に登録しなくても、素人でも気軽に会社帰りでもできる
男の方も見て選べるので顔ははずれない。
多分、こういう店で集まったかわいい娘をAVなりキャバ引き抜くためのイケメンホスト要員なのかなーって思う。
天才だよなあ。
基本的にはトラバはしないんだけど、マジメな感想だったので。自演を疑われては気分も悪かろうと名誉のために返信を。
まずは読んでくれてありがとう。さらに、感想を書いてくれてとてもありがとう。
最後につけているように「【第0回】短編小説の集い」に出品するつもりで書いた。
3つ制約があって、それが指摘された不自然さに直結してる。
なので、三人称視点ではなく、秋恵の視点だと読めてしまうのであれば、それは単に自分のミスで、力量不足だ。
神のような第三者目線というのがうまく書けないのだと思う。どうしても、誰かに寄り添う目線で書いてしまう。
シチュエーションが特殊なのに説明が無い、年齢や外見、マスターの容姿について情報がないのも、自分の力量不足。
地の文で説明することに恐怖があって、たぶん最初の一人が喫茶店に入ってきた時点で情報を出せるような仕掛けがあるべきだったんだと思う。
話の方向性に関してもその通りで、ほほえましいエピソードにしてはボリューム配分が不自然になっている。
当初考えていたのが「(文字通りの)マスターのキッシュ」を作る秋恵と、アップルパイを取りに調理室に入っていく冬美でオチというホラーで、
ここでのりんごが余りにも脇役だった(あと読んでみたら予想以上に話が暗かった)ので、2人足して4人で日常系の話に書き換えてみた。
アップルシックスからの話の持って行き方の強引さには気が付いていて、まあそこは勘弁して欲しい。
誰に読んで欲しいか、という目線は正直無かった。
つまり、設定が分かり難い・読み難いというのは、自分の力量不足で、
ネタが甘いのは、ターゲットをキチンと絞っていない、狙い所が不明確だった点にあるのだと思う。
情景が伝わり、春香<夏代<秋恵<冬美という年齢段階が伝わったのであれば、ある程度書けていたのかなとも思う。
(自分の中では全員の容姿まで想像できていたが、読み返してみると外見に関する情報が全員無いねコレ。流石に改めよう)
最初に書いたとおり「【第0回】短編小説の集い」向けなので、10月2日23:59までにもう一本くらい書いてみよう。
はてブで「id:zeromoon0 」入りでコールしない限りエントリーが完了しないので、誰かに協力してもらえるくらいの作品に仕上がると良いなあ。
最後に繰り返しになるけど、感想を書いてくれてありがとう。とても参考になったし、励みになります。
では、またそのうち増田で。
たまたま読んだので感想。賞めてないので、賞められたいなら読まないこと推奨。
以下、気になったところ。
・最初三人称視点で始まって、途中から主人公視点になるのは別に構わないが、なぜそうなったのか、必然性が感じられない。むしろ、最初から主人公視点であった方が、すんなり感情移入できたと思う。
・シチュエーションがちょっと特殊(姉妹のうち一人が、ではなく、姉妹全員が喫茶店経営に関わっている、など)なのに、説明がないのが不親切。
・登場人物の年齢関係が分からないので、春香は幼いのか痛い子なのか分からない。また、マスターの人物像(せめてイケメンなのかおっさんなのかくらい)もゼロなので、読み手の側で「誕生日を祝いたい」と思ってる主人公の心情を、どう扱っていいか分からない。
・「ほほえましいエピソード」なのか「痛い不思議系ミステリー」なのか、読み終わるまで話の方向性自体も分からない。見せない書き方もあるとは思うが、いかにも「微笑ましい日常雑記的短編」かと思わせて最後まで読むと実は「ミステリーの序章だった」、ならまた別の面白さがあるだろうが、「どうなのか」と思って最後まで読んで「やっぱり単なる日常雑記でした」では、せっかく最後まで読んだ相手もがっかりさせる。
・「りんご」がテーマなら、季節感としては冬の初めが適切だが、Appleと引っかけたかったから秋になったのか。しかし、そもそも「iPhone6」を「あっぷるろく」とは言わないだろうし、言ったとしても、それを林檎6個と間違えるというのは、相当難しい。春香が小学校低学年という設定ならまだ分からなくもないが、「アップル=林檎」が分かるのにiPhoneが分からない、というのは現代っ子らしくないし、また林檎6個を自由に(姉妹に相談なく)買えるお金をもっているというのも、なんだか奇妙。
・お話の狙っている「おもしろさ」が、誰にヒットするものなのかがよく分からない。怪しいおっさんマスターに揺れるアラサー女子の心情を描きたかったのか、青年マスターにときめく不遇な女子高生の初々しさなのか? どちらにしても、この話を面白いと感じる人は一体誰なのか?(前者だとして、アラサー女子はこれを読んで「分かる分かる」って面白がるのか? 後者だとして、女子高生が「あるよねー」って思うのか? あるいは女子高生時代を懐かしむお姉さんがたが微笑ましく読んでくれるように書いているのか? ということ。)
結論、まとめると
「設定が分かりにくく読みづらい」
「ネタの詰めが甘い」
「ねらいが絞れてない、または、ねらいに向けて効果的にアピールできてない」
という感想。
以下、少しだけ賞め内容。
よいところは、おそらく書き手の中に「世界」があって、それを構築するだけの力量はあるのだろうな、と感じられるところ。それのあるなしで、細かい部分の書きようが違ってくる。情景が浮かぶように書けるし、読ませるものはあると思う。秋の空気が感じられた。あと、書いたモノをどんどん出そうという前向きな姿勢もよい。
書く能力を上げるにはたくさん書くのが大事と思うが、上の2つは、たくさんモノを書いていく上で必要な才能なので、その両方を持ち合わせているのだから、どんどん書いていけばひとかどの書き手にはなれると思う。上の批判も、たぶん肥やしにしてくれるだろうと思ったので書いた。
物を創り出せる人というのは偉いと思う。素直に尊敬する。頑張ってほしい。
良く晴れた、ある秋の日。
からころとカウベルのような音を立てて、喫茶店に一人の女性が入ってきた。
正確に言えば、扉に付いているのは高地で放牧されていた牛がつけていたものを喫茶店のマスターが旅先でもらってきたものであるので、事実、カウベルの音なのだが。
ふと、目をやると、カウンターの上に2つのりんごが置いてある。
「りんごだ」
秋恵はそうつぶやいてから、ひどく恥ずかしくなった。りんごを見て、りんごだ、とつぶやくのはなんというか、あまりにもそのままだったからだ。
他に誰も聞いている人が居ないかを確認してから、秋恵は買い出して来た材料を片付ける為に、店の奥に向かった。さほど大きくはない喫茶店なのだが、カウンターの他に何故か調理室がある。
「……よし」
今日は、キッシュを作ろうと心に決めていた。しかし、調理室に入っていざ準備をしてみると、なぜか少し不安がある。秋恵の中では、料理は特技の中には入っていない。どちらかと言うと、手芸であるとか、もっと具体的に言えば手袋を編むのは中々のものだと思っている。
しかし、まだ季節は秋である。手袋をプレゼントにするには少し早い。
サプライズパーティーをする予定で、他のメンバーがマスターを外に連れ出している。まずお茶の時間にケーキとちょっとしたものでサプライズをして、夜はしっかりごちそうを作る予定だ。
まだキッチンは秋恵だけである。というよりも、料理に自信がなかったので、少し早めに来て先に進めようと考えていたのだ。
秋恵の不安は大きくなる。挽き肉とほうれん草のカレーをマスターに美味しいと褒められたので、パーティーらしくキッシュにしようと挽き肉とほうれん草を買ってきたのだが、良く考えたらカレーだから美味しかったのであって、キッシュにしたらぱさぱさにならないか?チーズとかいるのだろうか?
冷凍パイ生地を使って作ったことがあるのはアップルパイだけだ。アレは自分で食べたのだが中々美味しかった。先ほど見たりんごが脳裏をかすめる。
マスターの趣味で、五香粉だのクミンシードだの、調理室には様々な香辛料が溜め込まれている。当然シナモンもある。
「……よし」
もし、誰かが使うつもりのものだったら謝ってあとでスーパーに買いに行けば良い。ちょうど2個あるし、使ってしまおう。
そう思って喫茶店内にとって返したところで、からころと音がなった。
秋恵がりんごに手を伸ばしたタイミングで、ちょうど目があった。
春香が大声を上げる。
「え?いや、ちょっと使わせてもらうかなーと思ったんだけど」
さすがの秋恵も、自分が買ってきたわけでない食材を勝手に使おうとしていたのでしどろもどろに返答していたのだが、途中でハタと気がついた。
「なによ!ちゃんとマスターにも聞いたんだからね、今欲しい物が何かって!」
それを直接聞くなよ、サプライズだぞ妹よ、と秋恵は思ったのだが口には出さない。どうせ面倒な事になるのが目に見えているからだ。この妹は基本的に善良で模範的な市民なのだが、内弁慶である。そして、すぐに懐いて身内扱いするので、知り合いに対して弁慶である。もう、ほぼ弁慶だ。
「ひどい!4つも食べたの?信じらんない!だから彼氏にも逃げられるのよ!」
「ひどいひどい!マスターがリンゴが6個食べたいって言ってたから、ちゃんと昨日のうちにスーパーで買って来て、これから磨こうと思ってたのに!」
「りんご6個?」
ものすごく嫌な予感がする。秋恵は妹をこれ以上刺激しないようにしたいと心の底から思ったのだが、好奇心が勝った。
「それって、もしかしてApple6って言ってなかった?」
まだ妹が何かを喚いているが、秋恵は聞いていない。そう、妹はこういう奴なのだ。春香ちゃんって天然だねと常連客に言われて、農薬なんか使ってませんと突然怒るような娘なのだ。
秋恵がほんのりと妹の天然さ加減に心温めていると、ついに弁慶が物理的に攻撃を仕掛けてきた。慌てて説明を再開する。
「いや、待てって。あたしはまだ使ってないって。これからちょっと借りてパイをつくろうと思ってただけで」
「借りるって使っちゃったら返せないじゃない!」
「だから、まだ使ってないって。あんたのりんごには手を出してないから」
「今触ってたじゃない!」
「いやだから」
結局、春香が納得して残ったりんごを磨き始めるのに、45分かかった。大幅なタイムロスである。
「もう!誰が4つ食べちゃったのよ」
「そりゃわかんないけど、意外とマスターあたりじゃないの?」
秋恵もなんとなくりんご磨きに付き合わされている。こんなことをしている場合ではないのだが、もはやキッシュを作るのと春香を同時に相手にするのは無理だと心の何処かで諦めている。
りんごを磨きながら扉を見やると、無理やり渋い顔を作っているマスターと、夏代が入ってくるのが見える。
「わたし食べた」
先ほどまでの騒動を三割増しで春香がマスターに報告していると、夏代が唐突に告白した。
春香が目を大きく見開いたのをみて、慌ててマスターが補足を入れる。
「僕が先に食べようって言ったんだよ。ね、夏代ちゃん?」
「先に見つけたのはわたし」
「どういうことよ!ナッちゃんマスターといつのまにそんな関係になったのよ!」
秋恵が黙ってりんごを磨きながら噛み合わない会話を聞いていると、なんとなく全貌が掴めてきた。
つまり、こういうことだ。
昨晩、春香がりんごを6個買ってきて、カウンターの上において帰った。どうやらビニール袋に入れたままだったようだ。プレゼントの扱いが雑だぞ妹よ、と秋恵は思ったが当然口には出さない。
閉店清掃をしていた夏代がカウンターのビニール袋に目を留め、閉店前精算をしていたマスターが、りんごを剥いて夏代と一緒に食べたということのようだ。
「おいしかった」
もうぐだぐだである。マスターも一応気がつかないふりで渋い顔をしていたはずだが、すっかり嬉しそうな様子を隠そうともしない。
「まあまあ、結局は僕へのプレゼントを僕が食べたんだし、良いじゃない」
春香は、マスターに頭をなでてもらってすっかりご満悦である。秋恵は、磨いているりんごを夏代がじっと見つめてくるのが少し気になるが、取り敢えずは無視して気になっていることを聞くことにする。
「ナッちゃんさ、ふゆねぇは?」
「ケーキを取りに行った」
もうサプライズでもなんでも無いなと秋恵は思ったが、主に春香のせいなので気にしないことにする。
「や、なんか変だなーとは思ったんだよね。冬美さんがお散歩しませんか、とか言うから。まあ今日は暇だし、ちょっと休憩がてらと思って、冬美さんと夏代ちゃんと一緒にお散歩に出たら」
冬美は散歩の途中で唐突に、厠に、と言ったらしい。マスターはそこがツボだったらしく、いやあ女性が言うと雅だねとか何とか言っているが、それにしてももう少しマシな言い訳は作れなかったのかと秋恵は思う。
「待ってるつもりだったんだけど、冬美さんも時間が掛かるから先に帰っててって言ってたし、先に帰ってきたんだよね」
そのお茶はサプライズのパーティーという打ち合わせを昨晩きちんとしたはずだし、トイレに時間がかかると女性が言うのはどうだろうと秋恵は思ったが、もはや何を言っても無駄な気がしてきている。
からんころんという音とともに、冬美が大きな箱を持って店内に入ってきた。
「あら、みんなでお茶の準備かしら?」
本人は自然なつもりなのだろうが、どうみてもケーキが入っている箱を持っているし、不自然極まりない入り方に秋恵は少し目眩がする。
「わたしミルクティー」
「じゃあ、わたしはマスター特製のブレンドにしようかしら」
「……あたしもブレンドで」
それでもお湯を沸かしカップを揃え、豆を挽いてミルクを温めてと、マスターを中心に淀みなく準備が進むのは、流石に喫茶店での作業に手慣れた姉妹ならではのものだ。
4人がカウンターに並んで座り、マスターはカウンターの作業側に立っている。いつもの光景だ。
普段と違うのは、明らかにケーキが入っている箱が不自然に中央に置かれていることだ。
冬美がたっぷりと溜めてから箱を開き、驚いたでしょう?という顔でマスターを見上げ、マスターはとても嬉しそうだ。まあ、嬉しそうだからもう何も言うまいと秋恵は諦めてりんごを磨いている。
「あたしも!りんご!ほら、お姉ちゃんも渡して!それあたしのプレゼント!」
春香に続き、秋恵も大人しくマスターにりんごを渡す。ほんの少しだけ渡すのが寂しいと秋恵が思ったのは、丁寧に磨いたからだろうか。
「いや、嬉しいな。ありがとう。僕、結構りんご好きなんだよね」
秋恵がApple6がりんご2個になったと知ったらマスターがどんな顔をするだろうかとぼんやり想像していたが、隣からそわそわとした雰囲気が伝わってきたので、怪訝に思って見てみると、冬美が明らかに何かを企んでいる顔をしている。
これは何かまだプレゼントがあるな、サプライズの意味が解っている流石は最年長者だと素直に秋恵は感心した。
「実はですね~、もう一つ」
「え?りんごがまだあるのかな?良かった、生のりんごは好物でね」
「ナマの?」
秋恵は反射的に聞いてしまってから、後悔した。隣の冬美が笑顔のまま突然硬直したからだ。嫌な予感がする。
「そう、僕は焼きリンゴとかはギリギリ大丈夫なんだけど、アップルパイみたいに煮てあるやつがダメでね。くにゅっとした食感がどうにも苦手で」
マスターは基本的には喫茶店のマスターらしく空気を読むし、苦手な食べ物でも相手から出されたものは断らない。ましてや冬美がプレゼントするものを拒否することはありえない。例え砂まみれでも笑顔で食べるだろう。
「も、もう一つは……あ、あたしからの歌です!」
冬美の無理矢理のリカバリーを夏代が台無しにするが、まだマスターは笑顔のままだ。
「な、ナッちゃんもほら、一緒に!ハッピバースデートゥーユー!」
ハッピバースデーディアと一緒に歌いながら、秋恵は思い出す。そういえば調理室でキッシュを作ろうとして不安になったのは、甘い匂いが残っていたからではなかったか。シナモンが目立つ位置に出ていたのは何故だったか。りんごは元々6個あり、マスターと夏代が食べて、今マスターが2個持っているということは、残りの2個はどこに行ったのか。そして、キッシュを作っていないことに気が付き溜息をつきそうになるが、嬉しそうに蝋燭の炎を消すマスターをみて、まあ、幸せそうならば良いかと秋恵は思い直す。
喫茶店の外は、秋らしく良く晴れている。
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【第0回】短編小説の集い
http://novelcluster.hatenablog.jp/entry/2014/09/18/121657
はてブでは「id:zeromoon0 」を入れて感想をいただければ恐縮です。
それで溢れるなら営業時間伸ばせばいいし。
客が使いたい時間は大概偏っていて、真夜中に延ばしたところで、来るのは「真夜中の客」だ。
大抵の店舗が真夜中商売しないのは、人件費や光熱費を考えると、「真夜中の客」では赤字だから。
昼や夕方に人が溢れるというのは、単純に客を逃しているだけで、営業時間を延ばしたところで取り返せない人達。
その人らは次も来ないかも知れんな、行っても座れる保証がないからだ。
コンビニが、売れ残っても商品を多めに仕入れるのは、客に「品がない店」と思わせないためだ。
喫茶店が「場所」を売ってるとしたら、その「場所」がないってのは、品がないコンビニと同義。
先日、妻の妊娠がわかり、そしてつい最近「戌の日」というイベントがあった。
妻の母は海外在住だが、妻の妹の出産のためにちょうど来日していて同行し、
ついでに、私の姉も同行した。私たち夫婦にとっては初めての体験であり、
とてもハッピーだった、と喜んでいた。「ついで」だった姉が一番喜んでいたらしい。
仕事から帰ると妻が「お義母さんに美味しいお菓子もらったの!」と報告してきた。
ダイニングテーブルには「銀座あけぼの」という会社名が記載されたお菓子があった。
*
我が家は給食費をなんとか1か月遅れで払うことができる、平たく言ってしまえば貧乏な過程で、
クラス全員の前で遅滞の事実を伝えられていた小学校時代の私は、
とても悲しく、寂しかった。それをきっかけに、大好きだったスポーツをあきらめたりした。
不幸自慢ではないし、これ自体大して珍しいケースでもないと思うが、
大学卒業まで、もちろんそれ以降も、自分自身で稼いだお金でなんとかした。
(もちろん、五体満足に産んでくれて、健康に育ててくれたからできたことで、
私は私だけの力でなんとかした、などというつもりは毛頭ない)
大学生になった頃から、あることをきっかけに文化的なものへの興味関心が高まった。
アート、ファッション、読書、食。それらはいずれも自分自身にとっては未知の世界で、
子どもの頃には美術館に行ったこともなければ、服について深く考えたこともなく、
小説は学校の読書感想文のために読んだくらいで、食はお腹が膨れればいいのだ、という
人間だった私の知的好奇心を大いに刺激した。結果として、そういうものを扱う仕事に就いている。
コム・デ・ギャルソンを身に付ける発想もなかった。
*
こういう言い方は失礼かもしれないが、私の中では「普通」であり「チェーン」の和菓子屋である。
どこにでもある、と言ったら言い過ぎかもしれないが、その平凡なロゴタイプへの既視感は、
きっと今まで何度か口にしているのだろうと思う。意識こそないものの。
自分自身がそういう場所に行くとしたらそのチョイスはしないだろう、と思う。
どんなに時間がなくてもチェーンの店舗は避け、自分自身の手土産リストから厳選し、
3日前くらいには予約しないといけないそういうものを持って行くんだろうな、と思う。
でも、私の母には、今の私に少なからず身についていると思われる「文化的な何か」はないのだ。
関東の片田舎でスーパーと家との往復を基本に、たまに地域の卓球クラブに通ったり、
あとは、地元駅の駅近くにある喫茶店で知人とお茶をしているくらいの人間だ。
都内に来ること自体が非常にレアケースであり、親切な方にとってもらった集合写真には、
見たことのないような格好、それは必ずしも素敵とは言えないのかもしれないが、
精一杯妻を応援し、祝福し、喜ばせよう、という意図が感じられた。
そんな母が「銀座あけぼの」に赴き、このお菓子を買ったんだと思うと、泣けた。
おいしいかどうかなんてこの際どうでもいいのだ。
自身の息子の妻を喜ばせるために、彼女なりに考えを尽くして出した結論が「銀座あけぼの」であり、
私はそれにいたく感銘を受けた。それでいいのだ、と。
*
私は文化的なものが好きだ。それと同じくらい、必ずしも文化的ではない母のことが大好きだ。
出来る限り長生きしてほしいと心から思うし、無理の無い範囲で彼女が見たことのないような、
味わったことのないような、感じたことのないようなものをひとつでも多く手渡してあげたいと思う。
「恥ずかしい」「味もわからないのにもったいない」毎年の誕生日にそう言われながらも
すっかり細くなった手を引っ張って色々なところを連れ回しているのは、単なる私のエゴなのかもしれない。
ただ、翌日届く質素なお礼メールには、私と母の間にしか通じ合わないであろうさまざまな感情が盛り込まれている。
あと何回そういうことができるかわからないけど、できる限りのことをしようと思う。
歌舞伎町のビルの地下にある出会い系カフェに週末の午前中に入店。その場で会員登録。名前と電話番号が必要。
番号は携帯の自番号を見せる必要があり、多少難儀した。利用料金は1日2000円。これでこの日はチェーンの店舗も入店可能とのこと。
粗末な入店証明書の紙をもらって、受付から右側にある男部屋へ入店。
女部屋との間はマジックミラーになっており、あちら側には待合室のような長いソファと、テレビやPC、マンガの棚などがあった。
壁際に腰をかける長いスツールがあるほか、マジックミラーのところに、狭いテーブルとスツールがいくつか。部屋のすみにPCがあって、そこにおっさんがひとりいた。
雑誌と飲み物は部屋の外、受付の目の前にある。正直、寒いし、長時間休んでいられる雰囲気ではない。ちゃんとした椅子やテーブルはないから休憩場所や喫茶店代わりにつかうことはできない。他の店舗で寝ている人はいた。
部屋にはいってすぐの壁に、現在来店中の女客のカードが番号付きで掲示してある。これに名前や職業、食事、カラオケなどの希望が書いてある。
女部屋側の長いソファの上にも番号があり、これはこのカードの番号と対応している。床まであるミラー越しに品定めをすることができる。
希望の子にトーク希望の用紙を書いて店員へ渡すシステム。この時は3人が来店中であった。
時間をつぶすのにひとりカラオケへ行こうと考えていたので、3人のうちカラオケと食事希望の若い子にカラオケ希望と書いて、トークを申し込んでみた。
他の2人は、よくおぼえてないし、何目的なのかよくわからないw
そうすると、相手が合意すれば、ツーショットwで話し合いをする小部屋へ案内される。これはピンサロのブースなみに狭い。二人が並ぶとそれでいっぱい。
その狭いソファノ部屋で待っていると、やってきた子は20代前半より若く見えた。顔は既に忘れかけているが、まあ、十人なみな感じ。
はいってくるなり、さあカラオケ行こうというノリだった。朝から何してるのか、とか、徹夜で何も食べてないなどの話をする。
話のノリはよい。カラオケへ行こうということはすぐに合意したが、その後即、お小遣いの話になった。いくらくれるのか?という。
それはここで決めるんだと思いつつ、これは現代、契約社会なのである。正直、相場がよくわからないので、適当に2時間で3000円と提案すると、3400円だか中途半端な金額を要求してきたので、4000円払うといって合意が形成された。
高いのか安いのかよくわかないが、話し合い開始から約5分で退店と言うことになる。トークの制限時間は10分。交渉が成立して退店の場合には2000円を店に払う必要がある。
地上へあがり待っていると、やってきた。外はすこし雨。
歌舞伎町なので、カラオケはいくつもあるが、どこか行きたいところがあるかどうか聞いたりしながら、近くのカラオケの鉄人へ入店。
カラオケは好きで、友達と長時間カラオケもすることがある、でもいつもはもっと安い店に行っているという。
カラオケの鉄人の会員カードを持っているというので、それを使って2時間1ドリンクで入店した。
カラオケの鉄人のシステムでは、会員として入店すると料金が若干安い。
指定された部屋へ行くと、早速お金のやりとりを要求される。さきほど合意した金額を渡す。
この子の会員の権利利用して入店したので、リモコンに本名が表示されるんだと。気にしないでと言っていたw
覚える気もなかったが、ずいぶん無防備ではある。
入店前はボーカロイドがーと言っていて、最初はそのあたりの曲を歌っていたが、途中からバンド系の曲ばかり。
こちらはアイドルの曲ばかり歌っていたので、なにかがおかしいと思っていただろう。こちらが歌っている時は、常時スマホをさわっていたので、LINEの友達相手に(略)
根本的に世代が違うので、自分の中の定番曲(H Jungle With T)も反応はあまりない。浜田松本はさすがに知っていたが。
ペニシリンの曲を歌っていたのが、多少のクロスオーバー。後半の曲はビジュアル系バンドの曲ばかりだった。
バンド曲のくだらない歌詞のこと話などしながら、交互に2時間歌って終了して、退出。
店の前で別れる時、また別のカフェに行くねと、すぐ目の前にあった別の店舗へ戻っていった。電車賃もらったら帰るという話だったがw、まあ、色々あるのだろう。
アニメエロゲラノベ好きなライトオタだけど、アキバチックな萌えを重視したメイドカフェは自分には合わないことがわかった。
ニ次会で入ってCLOSEまで。
メイドのミニライブとか誕生日イベントとかメイドがシェイクしてくれる(という名目の)カクテルとかひと通り体験した。
アキバのメイドカフェって時点で本来のメイド+カフェじゃなくて、「アキバにある類のメイドカフェ」っていう種類の店だとわかっていたつもりだけど甘かった。
ここ以外のメイドカフェがどんなのか知らないけど、客も一緒になって盛り上げるスタンスの店はすげー疲れる。
メイドが奉仕してくれるのが本来のメイドカフェのはずなのに、客も一緒に盛り上げることを強要されるのはなんか違くね?
カネ払えば奉仕してくれる的なのだけを考えてたからやっぱりカルチャーショックだった。
でもここまでずさんなメイドでも幻想が満たされるとかよっぽど愛に飢えてるというか人に飢えてるのかね常連さんは。
閑話休題。
たいていどこのメイドカフェでも、接客するメイドと対面での強制にゃんにゃんポーズなりなんなりは強制されたりするのかな。
フロア全体での盛り上がりのときとかまでは強制はされないけど。
それなら私男だけど、執事喫茶のほうが自分の求めてたものが得られそう。
もともとメイドカフェとか興味なくて付き合いで行ってみただけだけど、もてなされる気持ちよさ的な部分だけに期待する人なら、男でも執事喫茶に行ったほうが予想外に楽しめたって人が多くなりそうな気がする。
もしくは、もてなされるだけの正統派メイドカフェがどっかにあった気がするけどそこに行くとかか。
フロア全体での晒し者になれるのを楽しめるレベルのオタクって、リア充の素質があるってこと。
メイドカフェに行く人間≠リア充とは思ってなかった(むしろ正反対という印象だった)から割りと新鮮だった。
言ってしまえば外出してわざわざメイドカフェなんかに入る時点で一定のレベルのコミュ力があるってことになるのかな。
打ち合わせを客の前でやったりするし、言葉遣いも丁寧語尊敬語とかがまったく使えてないし、客に対してタメ口きいてくる意味不明な馴れ馴れしさがあったし。
割のいいバイトってことで適当な人間が働く場所っていう意味にも落ちぶれてる場所でしかないね。
一緒に行った中にメイドカフェが大嫌いなやつがいてそいつがメイドカフェのことをショーパブだって言ってたけど、それでだいたい合ってた。
短いスカートで目のやり場に困るし、それを振り乱して踊るし。
わざとやってるのもわかるけど、なんつーか、エロいとかかわいいとかじゃなくて、汚い。
今後、付き合いで仕方なく行くくらいはあるかもだけど、改めて個人的に行くことはこれまで同様絶対ないだろうなと思った。
こんな時間にこんなことを相談する友人もいないキモオタなので書きます。読み返してどんなJ-POPだよと思いましたが無視して投げます。
ゲームとかアニメとか漫画とか映画が好きな20代前半標準的キモオタピザニートの俺と、華やか系お嬢様女子大生の彼女の話。
彼女から(それとなく)告白されて、あらためて俺から告白して、去年の冬ごろから付き合いはじめた。知り合ったのはバイト先で。同じシフトになって、ときどき話すようになって、連絡先を交換して、それからくだらないことでもメールするようになって、週に一回くらい長電話をするようになったころに、俺のことを好きになったかもしれないということを言われて、6か月前にフラれた傷も癒えかけてたタイミングで、くらっとして、そのときに俺の淡い期待は、恋になったのだと思う。
付き合いたてのころはいろいろなところに行った。ネズミ王国うんちゃらとか、そういう定番中の定番も俺にとっては目新しかった。彼女のとなりで映画を観るだけでよかった。たとえ映画がつまらなくても、彼女の手がそこにあるだけでうれしかった。
でも、外食には金がかかる。映画を見るのにも、喫茶店に入るにもとにかく金が必要だ。俺はくだらないミスがもとでバイト先をやめてしまった。だから、週一回だったデートが、月一回になった。
ふたりとも実家暮らしで、どちらかの家で遊ぶこともできない。それができればいくらかはマシだっただろう。それとも車の免許と車を手に入れて、ドライブデートでもすればよかったのかもしれない。それともネットカフェのカップルシートに入っていちゃついてみたりすればよかったのか?
俺にはもうわからない。わかったのは、恋人との関係を維持するのには、世間で言われているよりもっと具体的な理由で金が必要だということだ。金がなくても愛があればなんてことはありえない。愛は金の代わりには使えないからだ。愛で高級ホテルのスイートに泊まれはしないし、夜景の見える豪華なディナーをごちそうできたりはしないんだ。
思い返せば酷いこともした。あの日の待ち合わせをすっぽかしたことは、謝っても謝りきれないほど後悔している。見に行きたいと言っていた絵画展は結局行けないまま終わってしまった。あの映画も観たいって言ってたのに。一緒に行こうねと言ったのに。
彼女はそれを許してくれたのだろうか。俺は彼女にちゃんと謝れたのか。それがわからないまま、夏になって彼女は忙しくなった。このふたつきほど、ほとんど会えていない。不安のなかで、電話口の彼女の声から、感情が冷めているのを感じる。
まだ別れると決まったわけではないのに、俺は、別れると決めてくれたらどんなに楽かなんて考えている。あなたの、あのときのあのことが許せなかった。そう告げて、去ってくれたら。
俺は、そう思ってしまうことが申し訳ない。彼女が、俺なんかの彼女でいてくれていること自体が、とてつもなく幸せなことなのに、そう思うのは間違っている。そんな葛藤に毎夜とらわれて眠れない。そうして俺もだんだん心が冷えていく。それが怖い。
会えないのは、彼女のせいじゃない。ふたりとも会いたいと思ってる。大丈夫、落ち着いたらまたもとどおりになる。
今日は9時過ぎに起きれた。少しづつ起きる時間が早くなっている。
◯
枕元にペットボトルのお茶を用意したのが良かったようだ。明日のアラームは8時にセットしたが、果たして起きられるだろうか。明日は、起きたらお茶を飲み、カーテンを開け、更に窓を空けて空気を入れ替えよう。昼だと暑すぎて空気を入れ替える気にならないから。
◯
いつものように朝食をとり、散歩にでかけた。歩いているうちに目が覚めてくる。帰ってきてそのままシャワー。これで、意識が完全にはっきりする。
◯
でもその割には作業は捗らなかった。残念。
◯
昼食後、また散歩に。コンビニでお金を降ろす。実家ぐらしはあまりお金を使わないで済むが、午後の喫茶店代が少しかかる。普段はサンマルクやマクドナルドを使うが、昨日普通の喫茶店に入ったらレギュラーコーヒーが420円もした。普通のコーヒーに300円以上使いたくないな。でも、喫茶店の多い地域なので近所の喫茶店を全制覇してみるのも面白いかもしれない。
◯
今日は、弁護士の人との話合いだったので、弁護士事務所に出かけた。弁護士事務所の会議室って、スゴい威圧感があるのな。でも、この機会にそういった雰囲気に慣れるのも悪くはないと思う。知らない世界って不安でしかないから。
◯
誰だったか忘れたが、「お金は不安をなくすためにある」と言っていたな。みうらじゅんだったか?確かに、不安なことをお金を使って潰すというのも、有効な使い方だろう。
◯
帰ってきて色々と調べ物をしていたら、犬の散歩を忘れていた。もうだいぶ暗くなったが、散歩に連れて行った。
◯
暗くなると蚊が襲ってくる。そういえば、部屋の蚊に対して何も対処してなかったな。明日薬局でベープでも見てこよう。
◯
前いた会社を辞めた時に、部下がくれたアドバイスを思い出した。
同僚の三倍程度の仕事量をてきぱきとこなし、涼しい顔で毎日定時に帰っていく。上司の俺が何も指示していないときに、社内を歩きまわって、同僚や先輩に仕事を「お願い」していた。
けれども、そいつを悪く言うやつはいなかった。笑ったときのえくぼが印象深い奴だった。
経験だけはあったが、他にその役につく人間がいないという理由で、ロケット鉛筆のように押し出されてそのポジションに付いた。
かつて新人だった頃は、プログラマーとして四苦八苦しながら、作る喜びを糧にしていたものだった。
だが月日が経って、机の位置が変わった。プロジェクトを指揮するようになった。部下が増えた。いつしか俺はコードを離れ、代わりに人間を扱うようになっていた。
責任が増えると共に、やりがいも増えた。チームをまとめて、目標に向かっていく。自分一人ではできないことを、仲間たちと力を合わせて達成する。砂漠の中にピラミッドを建てるように。
プロジェクトを完遂すると、メンバーがガラリと変わった。力になってくれた仲間たちは、別のチームでその才能を発揮することになる。俺の元には営業がやってきて、新しいプロジェクトの発足を告げる。
程なくして新しいメンバーがやってくる。俺は別なチームとともに、別のピラミッドを建てるのだ。
そんなループを何度か繰り返したある日、プロジェクト終了直後の閑散とした社内を眺めて、缶コーヒー片手にボンヤリしている時に気がついた。
味がしない。缶コーヒー、ジョージア・エメラルドマウンテン・ブレンド(つめた〜い)の味がしない。
いやもちろん缶コーヒーなので、本来そんなに旨くない。街の喫茶店はおろか、スターバックスで女子高生がカップで飲んでるやつにも及ばない、いわゆる”コーヒー飲料”なのだが、初めの頃はうまかったのだ。
入社当時、Visual Basic の教本を片手にキーボードにしがみついていた時に机に並べていたエメラルドマウンテン・ブレンドは、もっとスカッとした味だった。
抜けた空のような味。
何かが違う。そう感じた。
iPodを作った天才、スティーブ・ジョブズはかつてこう言った。
私は毎日、自分に問いかけてきました。「もし今日が人生最後の日だとしたら、今からやろうとしていることをするだろうか」と。「違う」という答えが何日も続くようなら、何かを変えなければならない時期にきているということです。
一週間の後、俺は退路を歩むことを決めた。
退社まで残りひと月と迫って、引き継ぎが一段落したある週末に、俺は例の、できる部下と酒を飲むことになった。
そのときの部下は会社の期待のエースとして注目を集め、人より多くの責任と仕事を与えられていた。しかし本人はプレッシャーに怯むことはなく、むしろ水を得た魚のように、やる気に満ちていた。テカッテカだった。
酒の席に誘うと忙しいにもかかわらず、嬉しそうに快諾した。へんなやつだ。
その夜、俺は柄にもなく酔っぱらい、いつのまにか部下に向かってだらだらと仕事上の愚痴をこぼしつづける、情けない中年オヤジになっていた。
聞くと部下も結構酔っていると言ったが、俺は知っていた。こいつは顔は真っ赤になるが、それでいて実態は”ザル”だ。笑顔を崩さず、俺の話に機械的に相槌を打っている。
俺の話が一段落したときに、すべりこむように部下が横槍を入れた。「でもね上司さん。そういうのって上司さんが悪いんですよ。」
失礼ですけど。
顔を上げて確認すると、部下は笑顔の目元に困ったような表情を乗せていた。俺が息を呑むと、覚悟を決めたように、話を続けた。
何から何まで自分のアタマで考えないと気が済まない、そんなタイプの人間がまれにいます(ご指摘の通り、俺がそうだ)。
確かに、自分のアタマで考えるということは、ものすごく気持ちがいいですよね。なにかすごく『意味のあることをした感覚』を得られます。
最高責任者とか芸術家とかでない限り、自分のアタマで考えたことは「誰かに説明して納得してもらう」というフェーズが必要です。
相手が上司さんの上司さんであるなら、例えば説得はこんなふうに行われます…
お偉いさんの元を尋ねて、現状の問題を分析するとこういう構造になってて、どこがどう問題と考えられるので、このようにやりかたを変えれば、このくらいよいことが起こるでしょう、みたいなのを説明して、話の前提をちゃんと共有しないと理屈が通らないから、考えに至る前提条件とかを事細かに説明して、相手との認識が合わなかったら合うように、考え方の違いに注意しながら調整して、ようやく自分のアタマで考えたこと、を分かってもらえたら次は、それって絶対・100%・間違ってたら責任取るの? とか聞かれます、でもそんなん100%なんて世の中にありえないだろ、と思っても言い出したのは自分だし、時間をかけて分かっていただいた手前もあるし、それら有象無象を踏まえて相手のプライドを考慮しつつ、こちらの責任が大きくなりすぎないように、うまく首を縦に振ってもらうように、知略の限りを尽くして言いくるめるんです。
一方で、去年と同じで行きましょう、ならサラッと通ります。
競合他社と同じ戦略で行きましょう、偉い人の方針をまるごと継承しましょう、とかでも。
冷静に、比べてみてください。自分のアタマで考えた場合のコスト。
説明のために、ものすごいコストや苦労をかけてストレスをためこみ、結果自分の責任が増しただけ。
自分のアタマで考えようとして、なんにも結論が導き出せなくなることがあります。
どの因子がどう関わってるのか整理しきれない。どこの範囲まで前提として考慮に入れるべきかがわからない。「Aと言う視点なら正しいとも言えるし、Bという視点なら間違いとも言える」みたいな項目ばかり。
なにを考えても「他人が出した別案」に引っ張られる。なんとかごまかしつつ、ちょっと甘いかな、って思いながら考察した結論を他人に見せる。でも、アタマの鋭い人はどこでもいるもので。
ピンポイントでその弱いところを突かれちゃったりする。自分でも「俺バカなのかな」と薄々感づいてる点を、改めて他人にも認識させられることになります。痛恨の一撃です。大ダメージです。
ゼロから考え直すなら、誰だって結論を間違えたり、推論を見失ったりすることがありえるんですけど、『自分のアタマで考えている俺』に酔っていると、そういう基本的なことは、忘れちゃうんです。
根拠のない自信を持ってる人ほどひどい結果になりがちです。
「自分は天才とまでは言わないけども、周囲の中でまあまあ使える、ほうだし、今は流されてるけど、本気出せば自分で考えて結論出すようなこともできるもんね!」
そんな自信は崩れ去ります。
失った自信を取り戻すのには、より多くの時間が必要です…。ご年配の方ほど、必要な苦労は過酷なものになるでしょう。
その仕事が得意な人、エキスパートに全部お任せする、というのでも。
挫折が無ければ、その間仕事ができた。挫折があるから、周辺分野へ再び手を伸ばすことが、おっくうになった。
例えば、さっきお酒持ってきてくれたの店員さん。カウンターで寂しそうにひとりで飲んでるオジサン。自分のアタマで考えているように見えますか?
たいていの人たちは、流されています。考えが浅いし、近視眼的です。リスク管理の面から見ても、脆弱です。
でも、その人たちって、不幸ですか?
かなり幸せそうじゃない? 自分はすごいという自信のもとに楽しく過ごし、うまくいかなかったことは運が悪かった、また次があるさ、と片付けてポジティブに生きてる。掘り込んだ原因分析なんてしないで、場当たりに生きてる。若者から人生訓を聞かれたら嬉々として語っちゃう、的な幸せさに溢れてるw
偉そうにw 生意気言うやつだなw とその晩は軽くたしなめて別れたけど、
よくよく思い返すといい話ではあった。なんだか、ずっと温めていた感もあるし。
俺は今まで、自分のアタマで考えてきた。それを誇りにしていたというほどではないけど、出来る限り自分でやってみる、が俺のモットーだった。
けれども、それで、何が残っただろうか。
すり減ったり、焦ったり、自己嫌悪に陥ったり。紆余曲折を経て、何が残ったのか。
ひょっとすると、俺は自分の人生の将来や、手に入れられる幸福や可能性から、目を逸らしていたかっただけなんじゃないか。
実感を求めて効率を犠牲にする。それで誰かの足を引っ張る。あるいは、身の程をわきまえて、歯車として、自分に与えられた役割を果たす。その分岐路で立ち尽くしている。アタマで考えても前に進めない。思考停止すれば進める。『結果』を手に入れる。上手く行けば成功できるかもしれない。彼女のように。慣性は惰性だ。だから、プライドは捨てる。直感は捨てる。生き方を変える。
(以上。なんかディティール盛り過ぎてる感があるけど、部下の言いたかった、本筋のところは外していない?)
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後書き:
id:uxlayman さんの元エントリ、分析エントリです。
俺の考えでは、元となるアイデアが良ければ、読みやすくするためにストーリーを与えて、読んでて途中で躓かないように、注意深く、入念に推敲すれば、ある程度伸びます(俺はこの文章の推敲に6時間かけました。ヒマスギシヌ)。
コアとなるアイデアはなんでもいいわけではないようです。というのも、同じようなストーリーで同じような語り口の記事を過去に書いたことがあるんですけど、そっちは全然伸びませんでした。
追記 (7/30 1:35時点):
頂いたコメントより
こっちは普段内輪で仲良くやってるだけで、ホッテントリ入りなんて想定してブクマしてないんだよ。勝手に人気記事になって、勝手にそれに激怒して揚げ足取りや偉そうなコメントに切れるのマジうざい。「なんでこんな間違いだらけのクソ記事がブクマ集めてんの?」みたいなブコメがスター集めてたりすると、やり場のない怒りを感じるらしい。知るかよボケ、勝手にブクマして話題にしてるだけじゃん!間違いって言うんなら、具体的にブログで指摘してくれよ。俺はただ自分が読んだものを忘れなために書いてるだけなんだよ。別にお前にブクマ読めー読め―って無理やり勧めてるわけじゃないし、そもそも何も考えてやってないんだよ。「ブクマする価値のない記事」とか、わざわざブクマしてコメントしてもいいじゃん!営利目的の大手ニュースサイトとかと一緒かどうかなんて分かんないじゃん。一銭も儲からないし、叩いたって関係ないじゃん。
ほんと、ブクマの正しさや公平さには超厳しいのに、自分の存在を省みることは一切出来ないんだよな、偉そうなブロガーってさ。モンスターカスタマーそのものだよね。
「じゃあ公開しないでください」とか書けよって言われるかもしれないけど、普段は3スターも集まらないのに、そんな自意識過剰なこと書けるかよ!しかも、ブクマしたらブクマしたで「ブクマは褒め言葉だろ!中傷するな」とか叩かれるんだろ?
ちきりんのブコメ非表示とかも全然いいじゃん。はてなではブコメがコメント欄みたいなものなんだしさ。文句あるならTwitterで言えばいいじゃん。なんでそんなにブログに依存してるのかね?ほんと嫌だわ。
↓少しは思いやりを持てって話をしてるのに、法律(規約)で禁止されてなくても何やられてもイヤダーって、本当に引きこもりニートの発想でキモいわ。じゃあ、喫茶店にでも行って普通に会話してる時に隣の客に「お前の言ってることは間違ってる!ディスられてくなかったら俺の見てない場所で喋れ!間違った事を隣で喋られるとウザいんだよ!」とか言われてみろよ。それは我慢できないの?
(親指シフトの練習で月曜JUNK伊集院光深夜の馬鹿力2014年7月21日の「今週気づいたこと」を書き起こしてみました)
今週気づいたこと。
池袋バッティングセンターっていうバッティングセンターがあるんですけど、今もあんだけど。
でここが、金曜日と土曜日だけ終夜営業をやってて。朝の五時ぐらいまでやってんの。
んで、ま、俺はここが大好きで。
金曜日とか特に夜中、このラジオのネタ選びみたいなことをするんですよ。
何日かに分けてやるんで。月曜日の番組の直前ぐらいまでやってるんですけど。
夜中の三時ぐらいバッティングセンター行ってバッティングしてから、
またちょっと二十四時間(営業)の大塚ってとこにある本屋さんに寄って、
でさらにファミレス行ってパソコンでこうネタ選んだりしてるんです。
でここがびっくりするくらい夜中の金曜日でも土曜日でも夜中の三時にお客さんがいないの。
俺以外が打ってることをまず見たことがないわけ。
俺ん中では、なんでやってんだろって思ってたんだけど。
ま、そういうもんなんだろうなみたいな。
もしかしたら、あそこで俺が、こう汗をかきかき打って
たまに垂れた汗から抽出された何かがすごい金額で売れてるのに俺が気づいてなくて
そのための、まあその、ファイザー製薬の作った施設なのかもしれないっていう。
ずーっと、どんなに異常でもずーっとあり続けるとそういうもんなんだなって思ってるから。
あって当たり前って感謝もなくなってきて。
月に一回、三ヶ月に二回三回のペースで行く、行ってたの。
そしたら何月かね、近くにスポッチャが出来たのが。
池袋バッティングセンターの下にはずーっと昔からボーリング場があって。
夜中は人いないけど昼間はそのバッティングセンターは繁盛してたんですよ。
そしたらラウンドワンのスポッチャみたいなラウンドワンのすげーでかいのが池袋にできて。
春先かね、できて。
あれよあれよという間にこのボーリング場がつぶれちゃったの。
でなぜかボーリング場はつぶれたんだけどそのバッティングセンター、池袋バッティングセンターは残ってて。
でしかも終夜営業やってんだ。金土は。あ、なんだやってんだなと思って。なんか。
もうやるもんなんだなと思って。
んで、三ヶ月ぐらい経って。こないだの金曜日行ったら突然なくなってて。
突然終夜営業やめ、池袋バッティングセンターはあります。
これあの、池袋バッティングセンター自体のファンの人、あるんですけど。
俺以外の人が利用しているのを見たことがない金曜土曜日の営業、夜中の営業が終わって。
終わっちゃってて。
びっくりしたっていうかちょっとびっくりしたけど、そりゃそうだよなって。
十年は行かないけど昔あのそばに勉強部屋を借りてて、あれ何年前かな、仕事部屋を借りてて、八年ぐらい前で。
八年ぐらい前から深夜営業行ってるけど八年ぐらい前から俺しかいないんだから、客が。
だからなくなって当たり前、まして本体に近い方のボウリング場もなくなって。
なくなって当たり前なんだけど。
変な感じだなっていうのと。
じゃあなんか、分かんないけどタレントが声を上げて「あの池袋バッティングセンターの金曜土曜日の終夜営業を
何卒みんなで盛り上げて復活させましょう」ってはならないのは、あの俺しかいない感じが好きだから。
そこが俺の勝手なところで。「ひなびた喫茶店が無くなっちゃうんです、是非署名運動を」みたいなこと言われても、
「ひなびたままじゃなきゃ要らねえから」っていうわがままな感じで。
結果、池袋バッティングセンターの金曜土曜の夜中の営業は、今まで俺だけのためにありがとうございましたっていう。
もう、仕方がないってことになりましたとさ。
知人も私もそっちの感性皆無。知人のブログを通じての縁。その霊能力者の先生もブログを書いてて、知人が、
「この人おもしろそうだぞ」と。試しに行ってみっかー、と。
私は「そんなもん(幽霊とか)いない!」みたいな完全否定派でもなく、かといって、そういうのを感じた経験も一切ないので、スタンスとしては、「わりとどうでもいい」だった。関係ない、みたいな。
最寄の駅に着くと、50代半ばの、白髪眼鏡の紳士系おっさんが迎えに来てくれた。京都弁。フランクな、サラリーマンとしか見えないおっさん。スラックスにポロシャツ。
自宅でやってるらしく、15分ほど炎天下の中歩く。家は、なんというか、まるで生活感・生活臭の感じられない不思議な家だった。あと、玄関先とかによくある盛り塩がなかった。
彼は小さいときから能力があったらしい。「生まれてくる前は綺麗な世界だったのに、この世はなんか暗いなあ」とか言って両親を困惑させたりしたという。また、色々「見えてた」という。中でも面白かったのは、他の「見える」ものとは何か違うものが見えていたこと。「ゴリラみたいなのが見えてた」と。ずうっとそのゴリラ的なのが不思議だったが、大人になり会社員になってから、あるつてで霊能力者(先生の師匠となる人)に出会う。その師匠に、「その変なゴリラは不動明王様だ」と指摘を受ける。また、「龍神も守護してるよ」と言われる。その師匠に、「お不動様&龍神様がバックにいるんだから、のちのちは私と同じ職業になるねwww」とも言われる。
先生曰く、先生自身は、「そういう『神の眷属』の道具」であり、「彼らのロボット」なんだとか。
師匠に弟子入りして能力を磨き、脱サラ。そのあたりから、透視(霊視のことだと思う)→浄霊(除霊ではなく、昇天させる)ができるようになる。
二階の部屋に上がる。五段のデカい神棚以外簡素すぎる室内。テーブルに知人と私、対面して先生。
先生、仕事着に着替える。紺色の作務衣。首に、坊さんが掛けるような模様入りのやつ。手に長い茶色の数珠。
何をするかと思ったら、右手の指でやたらノートに書いた名前をさする。この時点でもう「あーなるほどね」的な感じの先生。さらに画数も見る。それは意外だった。(ちなみに知人の画数は完璧で、しかも霊的にも何にも問題なし、とのことだった)
「自分のこと以外でなんかある?」とのことだったので、自宅について見てもらう。先生、住所をノートに書く。さする。
最初に自宅。
先生は神棚に向かいなにやらぶつぶつ言う。あまり聞き取れなかったが、なんとなくこんな感じだった。
先生「岐阜県〇○群〇○についてでありますが・・・不動明王様・・・龍神様・・・なんちゃらかんちゃら・・・・」
実家には特になんかあるわけではないらしい。が、「暗い」「若干淀んでる」とのこと。なので、「空気入れ替えまめにしてね」と。
次は私本人。
同じようにお不動様と龍神様に呼びかける。今度は数珠を先生自身の胸にバシバシ当てる。さらに背中にもバシバシ当てる。3~5分ほどそれを眺める。で、浄霊、つまり憑いてたやつの昇天(成仏?)終了。
私は特になんにも感じない。喫茶店で冷たいコーヒー飲みたいなあと思ってた。
先生曰く、憑いてたのは江戸時代あたりの女の不成仏霊(40歳くらい)だと。
結構長い間私に憑いていたと。そんで、私の生命エネルギーをちゅうちゅう吸ってたと。そりゃしんどーなるわ、と。でももう昇天させたので、これからは元気いっぱいになる、と。あと、私はごくごく弱い霊媒体質だと。
今後そういうのを遠ざけるには何したらいいかと聞いたら、「とにかく汗をかくこと!(循環・新陳代謝よくする意味で)」と言われた。「サウナは?」と聴いたら、「サウナ?サウナね・・・」と、ちょっと微妙な顔された。運動ですかそうですか。あとは、「よくわからないお地蔵さんとか微妙な神社とか祠とかに絶対に手を合わしたらあかん」と。他には他には?としつこく聞くと、「それ以外別にない」とのこと。ただ、「源泉かけ流しにかぎり温泉はいいよ」とのこと。下呂温泉はあかんらしい。まじか。
その後しばし雑談。色々聴いてみたことを箇条書きに。
・医者、特に精神科医の人は強くないとやられる。気付いてないけどすごいのを背負ってたりするらしい。
・仕事の対象は、「憑りついた不成仏霊」「邪気」「因縁」のみっつ。
・「邪気」とは、妬みや恨みとかの、その人に向けられた負の感情
・「因縁」とは、先祖がやらかしたことの報いみたいな。先祖が武士だった人に多いらしい。これが一番難儀らしい。
・この世は、霊格の高低色んな人がいる。神レベルの人から、しょうもないのまでピンキリでごちゃまぜ。
・だからこそ面白い、とのこと。あの世に行ったら同レベルのとしか関われないとのこと。
・死ぬ前一週間くらいにお迎えがくるらしい。
・自殺の場合はこない。むしろ、厳罰喰らうらしい。成仏できずさまよったり?する。
・木村藤子という人はガチ。ただ、客が殺到しすぎて力が弱まってるらしい。
・「生霊」というのはない。というか、それは「邪気」のことらしい。(生きてる人が憑りつくとかはないということ)
・「なんか知らんけど自分が元気になる場所」こそがパワースポット。有名所が自分に合うとは限らない。
はっきり言って今一つ実感はないのですが、「霊能師」という人に初めて対面したので、面白かった。