こんな時間にこんなことを相談する友人もいないキモオタなので書きます。読み返してどんなJ-POPだよと思いましたが無視して投げます。
ゲームとかアニメとか漫画とか映画が好きな20代前半標準的キモオタピザニートの俺と、華やか系お嬢様女子大生の彼女の話。
彼女から(それとなく)告白されて、あらためて俺から告白して、去年の冬ごろから付き合いはじめた。知り合ったのはバイト先で。同じシフトになって、ときどき話すようになって、連絡先を交換して、それからくだらないことでもメールするようになって、週に一回くらい長電話をするようになったころに、俺のことを好きになったかもしれないということを言われて、6か月前にフラれた傷も癒えかけてたタイミングで、くらっとして、そのときに俺の淡い期待は、恋になったのだと思う。
付き合いたてのころはいろいろなところに行った。ネズミ王国うんちゃらとか、そういう定番中の定番も俺にとっては目新しかった。彼女のとなりで映画を観るだけでよかった。たとえ映画がつまらなくても、彼女の手がそこにあるだけでうれしかった。
でも、外食には金がかかる。映画を見るのにも、喫茶店に入るにもとにかく金が必要だ。俺はくだらないミスがもとでバイト先をやめてしまった。だから、週一回だったデートが、月一回になった。
ふたりとも実家暮らしで、どちらかの家で遊ぶこともできない。それができればいくらかはマシだっただろう。それとも車の免許と車を手に入れて、ドライブデートでもすればよかったのかもしれない。それともネットカフェのカップルシートに入っていちゃついてみたりすればよかったのか?
俺にはもうわからない。わかったのは、恋人との関係を維持するのには、世間で言われているよりもっと具体的な理由で金が必要だということだ。金がなくても愛があればなんてことはありえない。愛は金の代わりには使えないからだ。愛で高級ホテルのスイートに泊まれはしないし、夜景の見える豪華なディナーをごちそうできたりはしないんだ。
思い返せば酷いこともした。あの日の待ち合わせをすっぽかしたことは、謝っても謝りきれないほど後悔している。見に行きたいと言っていた絵画展は結局行けないまま終わってしまった。あの映画も観たいって言ってたのに。一緒に行こうねと言ったのに。
彼女はそれを許してくれたのだろうか。俺は彼女にちゃんと謝れたのか。それがわからないまま、夏になって彼女は忙しくなった。このふたつきほど、ほとんど会えていない。不安のなかで、電話口の彼女の声から、感情が冷めているのを感じる。
まだ別れると決まったわけではないのに、俺は、別れると決めてくれたらどんなに楽かなんて考えている。あなたの、あのときのあのことが許せなかった。そう告げて、去ってくれたら。
俺は、そう思ってしまうことが申し訳ない。彼女が、俺なんかの彼女でいてくれていること自体が、とてつもなく幸せなことなのに、そう思うのは間違っている。そんな葛藤に毎夜とらわれて眠れない。そうして俺もだんだん心が冷えていく。それが怖い。
会えないのは、彼女のせいじゃない。ふたりとも会いたいと思ってる。大丈夫、落ち着いたらまたもとどおりになる。