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はてなキーワード: 研究対象とは

2017-08-06

企業不祥事についての疑問

ある組織が、組織ぐるみ不祥事を起こしたとする。法に触れるものだ。

大規模な例では数代に渡って社長粉飾決算に関わっていた電機メーカーや、試験結果をごまかし続けていた自動車メーカー

少人数で起こした例ではスタンガンを用いて婦女暴行事件を起こした飲食店や、パワハラから過労死を起こした企業想像するとよい。

こういう企業に対し、消費者不買運動をすることがある。

売り上げは下がり、利益も減るだろう。株価も下がるだろう。社員給与も下がるかもしれない。

はいえ、ほぼ九割九分の社員は善良に働いているだけだろうと思われる。

当然同じ企業であるりある事件責任連帯責任になる、と言われても素直に納得できるかというと一労働者観点からは納得しにくい。

さりとてなにも罰則がないというのは一消費者としては納得がいかない。

監督責任を考えれば、管理職および経営者にの罰則が与えられることで手打ちになるのだとも思うが、それはそれで感情的に納得しづらい。

たぶん自分なら不祥事を起こした企業忌避すると思う。

実際今でも、10年くらい前に起きた事件きっかけに、ある商品を買うときに躊躇している自分を見つけることがある。

自分視点労働者消費者でぶれているためにこのずれが起きているのだけど、自分以外の人はどうやってこの問題に折り合いを付けているのだろうか。

また、過去不祥事を起こした企業は、どのようにその罪を償うのか。その罪はいつまで残り続けるものか。

といったことを数年来考えているがなかなか答えが出ない。どこか大学などでの研究対象になっていたりもするのだろうか。

2017-07-17

https://anond.hatelabo.jp/20170717100619

ここで駄弁ってる君は

真っ先にガス室でトサツされて研究対象になるんですね分かります

2017-07-05

立命館pixiv論文問題はもう著作権法を持ち出して全ツッパでいい

オタク研究者の端くれとしてほんと辟易してたんだけど,これ,やっぱ、一部のオタクが馬鹿すぎて害悪だなあという結論にしかならんわ.

作者さんたちがひどくショックを受けたのはわかる.仮に著作権法理解してたとしてもあれは不意打ちだもんな,そりゃ身構えるよな,と思う.

でもそれは,「晒された」わけでもないのに過剰反応して騒いでた一部のオタク免罪符にはならんわ.

男女問わず,わかってるオタクはちゃんとわかってた.まあ,引用は自由だから法的な問題はないよね,っていう正論を言ってた人は大勢いた.あるいは,正しい知識を提供されて冷静になった人もたくさんいた.でも,オタクの中には,著作権法をろくずっぽ理解せず二次創作をしてる・楽しんでる連中が一定数いることが白日の下に曝されてしまった.

素人だから詳しくなくても仕方ない,って擁護もたくさん見かけた.まあ,これが安保法制とか大店法とか銃砲刀剣類所持等取締法とかの話ならそうかもしれないし,八百屋おっちゃんや惣菜売り場のおばちゃんが著作権法に詳しくないのは別に問題じゃない.もしくは,著作権法でもすっごいマニアックな箇所の話なら,まだわかる.

でも,ふだんから二次創作を楽しんでる人たちが,著作権法イロハのイを知らなかったのは,やっぱりありえないと思う.

しかもそれで,じゃあお前らがやってる二次創作はどうなの? って言われたら,親告罪だから黙認されてればオッケーだの規約で認められてるだの二次創作にも著作権は発生するだのスラスラよどみなく喋るわけじゃん.なんだよわかってんじゃねーか.その通りだよ現状の著作権法の枠組みではお前らの言ってることは正しいよ.じゃあ同じように現在著作権法で認められてる無断引用も受け入れろよ,って話になると何故か怒り出すんだよな.馬鹿じゃねーの,って思うわ.

(念のために言うと,私は二次創作に関してはパロディ合法化する規定を導入するなどして完全にホワイトにすべきだという立場赤松先生たちが勝ち取った運用上の妥協では生ぬるく,絶対二次創作摘発されないよう著作権法に書いておくべきだと思っている)

論文っていう他人の著作物を,著作権法も知らないくせに違法だ違法だと吊し上げたり,引用を規制すべきだとか噴き上がるの,ふつう表現規制なんだけど,表現規制反対だの言ってる人たちがこんなアホな理屈にコロッと騙されてるのほんと衝撃だったわ.お前ら何のために闘ってたんだ?

で,自分らは「無断引用」してるなんて露とも思わず,件の論文解説記事の内容を引っ張ってきてあーだこーだと議論してたりする.なんだよ,無断で引用してもいいってちゃんと知ってんじゃん.じゃあ遠慮なく無断で引用していいよな?

私は,この問題が起きた当初は,やっぱりオタク界隈のマナーみたいなのを尊重すべきだよな……と思っていた.「私の作品を研究に使うな」というのは,法的には禁止できないけどお願いする分には自由だと思うし,研究者側もそれを尊重したほうがいいと思ったからだ.

でも,オタク界隈の「マナー」なるものが,著作権法も知らずに組み立てられた裁判では敗北必至の俺ルールだとわかった今となっては,そんな必要はないと思う.

なんで法律をろくずっぽ知らずに勝手に決めた俺ルールを尊重してさしあげる義理があるの?

そっちの方がよっぽどオタクを馬鹿にしてない?

ていうか,支部二次創作やってた者としては,自分の書いた小説は世界中に公開したつもりでいたし,「これを書いたのはおれなんだ! もっと読んでくれ!」って思っていたから,pixivランキング上位に載っている小説を「公開されていない」と主張する連中の方が信じられんわ.

なんなの? 創作なめてんの?

挙げ句の果てには「でも法的には村上春樹といっしょだからなぁ……」という主張に対して「商業小説と一緒にするな!」なんて言い出すトントンチキもいる始末.

はぁ? 二次創作を馬鹿にしてるのか?

確かにジャンクも多いけど,本当に面白い二次創作小説は十分に商業小説と渡り合えるだけの力を持ってる.なんでよりにもよってオタクが,二次創作を貶めるようなことを言い出すんだ?

オタク二次創作は書店に並んでる純文学とは違うんだ同列に扱うべきじゃないとか,なんだよオタク差別かよ.同等に,対等に扱えと求めていくべきでは? 流通とかの面で一般書と同列に扱われないのは仕方ない面もあるけれど,せめて批評や研究には同等に開かれているべきでは? 我々はアパルトヘイトではなく同権を求めるべきでは?

文化が萎縮する?

公的に発表したもんを合法的に引用されて萎縮するような文化なら萎縮すりゃいいんだよ.

批判に耐えられないっつってクジラックス先生が筆を折ったらどう思う? LOが自主廃刊したらどう思う? 最終的には逃げるのかよヘタレだな,って思うだろ? それと一緒だよ.法規制で萎縮することには表現の自由観点から反対すべきだけど,表現の自由というフィールドに出ていくことに耐えられないっていう文化にはそもそも土俵に上がる資格がねえんだよ.pixivコミケなんぞに色気を出さずおとなしく仲間内で回し読みしてやがれ.そうすりゃ引用なんてされないだろうよ.

研究してくれなんて頼んでない? 誰もお前に公開してくれなんて頼んでねーよ.公開した=引用も研究も批評感想もどうぞご自由に,って意味なんだよ.

結論としては,オタク品位を落とす一部の馬鹿のことなんて,研究者諸兄は無視してよろしい.どんどん公表されたオタクの創作を無断で引用して自由に研究してくれ.それは著作権法で,研究者に限らず全ての創作者に保証された権利なんだから.頭の弱い繊細チンピラビビって自分権利を手放すこたぁない.なにせ相手は,プライベートな日記でも何でもない,小説なんだから.万人に読まれることを自ら欲しているんだから.

(作者? 公開された時点で作者なんざとっくに死んでんだよ)

オタク側も,気に食わん研究をされたら,著作権法で認められた引用を武器にして表現の自由というフィールドで殴り合えばいい.研究者論文を好き勝手に無断で引用して,興味深い発表ありがとうございました私はこの分野は門外漢なのですがお前の研究はここがなってねえんだよ研究なめんなよ,と手斧を投げればいい.その指摘が正しければ研究者は納得するだろうし,間違っていれば改めはしないだろう.それだけの話.

表現の自由ってそういうことでしょ? もっと自由にやろうぜ.

追記

enemyoffreedom ずいぶん遅刻した上に雑な駆けつけ擁護だ。研究倫理とかセンシティブビッグデータの取り扱いとか難所が多い分野なので院の1年が手を出すべき領域でなかったというだけ。まぁ本人というより指導教官のポカ

すまんな.問題発生直後はもうちょっとオタク寄りの立場で色々書いてたんだけど,未だに馬鹿な理屈でゴネてる連中が一定数いるのを見て考えが変わったんや.

この期に及んで大学はだんまりなのか責任をどう思ってるみたいなこと言ってる奴もいるんだよ? もうね,アホかと.馬鹿かと.未だに,著作権法をめぐる裁判の中で確立された「公表」とは何ぞやという法的認識を「研究者の内輪の認識」だと思っている奴がいるんだぜ? ちょっと調べりゃすぐわかることなのに.ダンス教室の生徒は「公衆」で300人に配られた卒業文集は「公表」っていう判例があるのに,pixiv公表にならないわけねーだろと.いや個々の判例なんて知らないのは仕方ないけど騒がれてからだいぶ経つのにその辺をちっとも調べずに騒いでるのありえなくないです? そんな馬鹿はもう著作権法で殴ってわからせるしかない.

研究倫理? 作者の意志で公開された小説の研究に際して何の問題があるっていうの? 夏目漱石全集を片っ端から調査するのとどう違うの? 村上春樹作品からセックス場面だけを抽出することになんか倫理的問題があるの? ONE PIECE全巻を分析することの何が悪いの? 私たち文化はそれらの作品と何か違うところがあるの? 同じでしょ? 等しく,文学あるいは漫画として尊重されるべき存在でしょ? 私たち文化は主流派文化と伍していくことのできる存在だし,主流派文化と対等であるべき存在だし,実際に著作権法はなんの区別もしていない.なんでそこで線を引こうとするの?

そういう態度の方がよっぽどオタク権利向上に反しているので,受け入れられない.

あ,研究の質はまた別ね.そこは容赦なく表現の自由というフィールドでブッ叩かれるべき.最初からそういう話ならなんも言わなかったよ.下手な論文が酷評されるのは下手な小説が貶されるのと同じだからね.でも下手な論文を発表する自由まで奪われるべきじゃないし(だって,私の書いた下手なSSを発表しても,中身はともかく「発表したことそのもの」に対する文句なんて誰も言ってこなかったし,それが当たり前でしょう? だったら論文もそうあるべきだよ.少なくとも,医学社会学文化人類学みたいな分野とは違って,完全にブッキッシュな研究である場合には),そこを同胞であるはずのオタク制限しようとするなら私は表現の自由を掲げて闘うよっていうだけの話.

bronson69 大筋同意なんだけれど、「範囲限定して公開された情報」と「無限定に公開された情報」の取扱いが同じでいいのだろうか、ってのは引き続き気になっている。

件の論文で扱われていたのは,住所氏名電話番号病歴逮捕政治思想とかの「個人情報」ではなく「著作物」だということを考えれば,同じでいいと思う.前者は,たとえば電話帳や連絡網記載されていたのを無制限にバラ撒くべきじゃないけど,後者はまた別だよね.だってそれは「他人に読んでほしくて公開する」ものなのだから.

そもそも,「メールアドレス登録してR-18表示設定にしないと読めないpixivR-18小説」って,「本屋お金を払ってシュリンクを破らないと読めないジャンプ漫画」「Amazonプライム会員にならないと見れない映画」「日本ではまだ翻訳されていないのでイギリスから取り寄せないと読めないハリー・ポッター最新刊」「レンタルビデオ店に足を運んで黒いのれんをくぐらないと借りられないエロビデオ」「空襲で焼けてしまって全国で数えるほどしか残っていない戦前の作家作品」とかと比べて,そんなに公開範囲限定されてるか? って思うけど.pixivの小説デイリーランキング上位って普通に閲覧者が万の単位でいるわけで,普通に世界にバラ撒いてるのと同じじゃね?(ちな,件の論文が発表された学会の会員は5000人.人文系マニアックな専門書だと,初版発行部数3桁はざら.「ぞうさつ」ってどこの国の言葉?)

asterpleo 異性愛ものとBLの内部ルールの違いや現在の周りからの扱いとかもろもろ絡んでるんですけどね。あと研究に使うならもうちょい無作為に、研究対象増やさないと。/そしてツッパという言葉を初めて聞いた。

女性が性的な創作をするときに向けられる好奇の目とかウェブ上の腐女子叩きとかは明らかに女性差別の一環なので,男オタクもそれとはちゃんと向き合うべきだと思うけれども,そもそも同じ公表された著作物なんだからルールの違いもクソもないよね,って話.私は女性が伸び伸びと性的な要素も含む創作をできる社会を望むけれど,堂々とやる以上は自由に引用され批評され得るっていう言論の自由大原則の前では男も女も関係ないと思うので.

ていうか女性創作者に嫌がらせする人がいたとして,それは嫌がらせする人が悪いんであって引用した人が悪いのではないと思うんですが.ネット上での嫌がらせに対する法的措置を厳しくしようみたいな話なら私は賛同しますよ.

「全ツッパ」はもともとは麻雀用語なので,麻雀に縁がないとわかりづらかったかも.原義はこちらです>http://www2.odn.ne.jp/~cbm15900/html/k8-2.html

TakamoriTarou 解析の為の複製は引用ではなく、私的範囲でもなく、情報解析の為の複製にもあたらないので微妙とか、公開の範囲は実はネットのID認証等を加味した裁判例ないとか、著作権方面でも言い切れるような話じゃないけども

まだその論点で粘るの? 勘弁してくれない? 47条の7ちゃんと読んだ? ていうかそれを言うなら,元論文は人手で分類したってちゃんと書いてるよね? 分析にあたって複製したなんてどこにも書いてなくない? 「pixivを見ながら手で数えました」って言われたらどうすんの? まさかそれも違法だとでもいうつもり?

公開の範囲? じゃあHulu会員限定で公開されてる商業映画ドラマ公表されてないのかよ!

こういう無理筋批判がいつまで経ってもなくならないなら,やっぱり全ツッパしかないわ.馬鹿には原理原則論で対抗するほかないよね,っていう主張を補強してくれてありがとさん.話の通じない人たちの独自ルールなんて鼻で笑って粛々と法律に則って引用し研究し批評感想を言ったりするべき.

Re-birth 著作権の話では内って流れになってたのに今更なにいってんの。同人側の当事者側がヒートしてたのは確かに無理筋擁護しにくいけどだからって叩いてたら焦土やで

合法的な引用をされて焦土になる文化って何なの? 何でそんな脆弱文化に遠慮して著作権法で認められた自由制限しなくちゃいけないの?

それに,私たち文化もっと強いはずだと,一人のオタクとしては信じてるけどね.

newwaytodie 村の奇祭を調べる時に村人に嫌われる真似してどーするって話じゃないの?

奇祭の一部始終をニコ動にアップしておきながら「うp主に嫌われたらどうする?」と言われても,その,なんだ,困る.見られて困る祭りならワールドワイドウェブにアップしないほうがいいよね.

追記

「それを言っちゃったら解決策が見当たらない」という趣旨の意見があるけど,解決してるじゃん.「誰にでも好きに二次創作を書く自由があり,それを公表する自由がある」「誰にでも公表された著作物を好きに引用して批評・研究・絶讃・オススメ・酷評する自由がある」「気に食わない引用をされたら誰にでも言論という武器を駆使してバトる自由がある」「自由疲れた作品を引っ込めてもいい.誰も止めない」ってこの上なくシンプル解決じゃない? 余計な俺ルールを付け足そうとするからややこしくなるんでしょ.

私は風通しの良い世界が好きだし,オタク界隈がそうなってほしいと思ってるよ.

追記

wdnsdy 風通しの良い世界が好きと言うが、むしろあの事件後の方が逆に風通しが悪くなったという印象

換気扇をちょびっと回したら嫌気性生物が急に死滅しはじめただけやで.風通しはどう考えても良くなってるでしょ.なお最初から窓は開け放してあった模様.窓開けっぱの部屋に住み着く嫌気性生物さんサイドにも問題がある.

追記

研究対象に逃げられてもいいのか?」って言う人もいるけど,ちゃんとpixivランキング見てるのかしら.ふっつーにBL二次エロうpられまくってますが.一部の人が非公開にしても別の人が公開で書き続けてるじゃん.全員が隠れようとしているわけじゃなく,気にしてない人もいるってことでしょ.

あと,文学研究者だとか人類学者ならそりゃ研究対象に逃げられたら困るだろうけど,今回みたいな「文章フィルタリング技術の研究」って,特定のサンプルに逃げられてなんか困ることあるの? 別のサンプル使えばよくね?

逃げられて困るという研究者配慮すればいい.無断でじゃんじゃん引用していい,と言っているのであって,配慮してはいけない,とは言っていない.ただ他人に配慮すべきと強要することはできないよねって話.それはお前の都合だろっていう.

追記

とりあえず低能エスノセントリズムという概念勉強しようぜ

日本国の国法たる著作権法によって,あらゆる創作者に保証された引用の自由が,なんで自文化中心主義になるの?

「BL二次創作商業とは違う!」だの言ってる方がよっぽど自文化特殊だって幻想に染まってない? 私から見ればそれは普遍的な創作の一部で,特殊ものでもおかしものでもないと思うんだけど,これってエスノセントリズム

いや著作権法に従わず独立するっていうんならその意気やよしだけど,だったら著作権法で認められた権利も捨て去ってもらわないとねぇ.自分たちウェブ上の記事や論文を引用してあれこれ言うことをしない,二次創作同人誌を違法アップロードされても文句を言わない,作者騙りされても口を出さない,っていうなら,なるほどこれは著作権法とは無縁に生きていく意志のある共同体なんだな,と思うしそこまでの覚悟があるなら尊重してやるかという気にもなるけれど,現実は違うっしょ? 他人には著作権法保証された権利を認めたくないのに自分たち権利を行使したいってのは通らんよ.

2017-05-31

http://anond.hatelabo.jp/20170531083420

炎上したのは感情に基づくものであって、教員学生もこれはつっぱねてよいと感じた

感情に基づく反発の結果、研究対象にしたコミュニティ破壊してもかまわないということ?

そういう研究の及ぼす影響もまた倫理に含まれるのでは?

研究倫理教育がむしろ炎上を促進した可能

http://anond.hatelabo.jp/20170530044702 

をよんだ。学部生が正直な感想を書いてくれて偉いな、と思う。

人工知能の隣接分野の助教を昔やっていたことがある人間だけど、研究倫理の授業はもちろん必要だと思う。そして、今は、たいていの大学で、大学教員は毎年研究倫理教育ミニテスト受けないと、最悪研究執行を停止するかも、とおどかされる仕組みになっている。だから、例の炎上したところの先生も、ほぼ確実に、学内研究倫理ミニテストや講習は受けているはず。

けれども、今回の件が研究倫理の授業・講習を受けていれば回避できたかというと、正直微妙だと思う。なぜなら、研究倫理教育の主眼は研究不正の抑止で、今回の炎上は明らかに研究不正とは関係いから。特にSTAP細胞事件の後、どこでも研究倫理教育研究不正に関する内容が多くなった。出典をしっかり書きなさい、も当然、その中に含まれる。URLハンドルネーム記載したのも、研究倫理教育の影響があったのではないか。そう考えると、むしろ研究倫理教育炎上を促進する要素を作った可能性すらある。

後は、学生本人が研究倫理教育をどれだけ受けていても、指導教員OKしたら、これはOKなのだろう、と思う学生普通なのではないか。そこも考えると、研究倫理教育で今回の炎上が防げたとは、あまり自分には思えない。

追記:

Citiプログラムなんかは「インターネットを使った研究」に関する倫理やその考え方がモジュールに入ってるし、そのなかでオンライン上のアイデンティティーや公開されてるブログなどの利用について触れてる

そりゃ、当然、話題になっている情報提供側への配慮みたいな話も、研究倫理教育の中には含まれはいると思う。けれども、やはり、工学系の研究倫理教育の主眼は研究不正の抑止で、研究不正対策とそれ以外の項目が相反する場合は、研究不正対策の方を優先するのは不適切判断とは言えないのでは。そして、研究不正抑止の重要原則が「出典の明記」。今回は、配慮と出典明記の両方に思い至り、出典明記の方を優先した可能性はあると思いますよ。実際、BL小説群、などとごまかさずに、URLを直接挙げて文献明記したからこそ、「本当に実在テキスト分析したのか」といったような研究不正方向性での批判は、あがってきていない訳でしょう。

後は、今回の小説立ち位置は、研究対象というよりも情報提供だと思いますよ。

追記2:

記事はてブコメントの中に、「出所の明示に不備がある」との指摘がありました。当該記事も読みました。「10本のうちのどれかわからない形で文章が複製されている」ことと、文例に(わからないように)手を加えている、ことの2点が問題点として挙げられていました。前者は、不適切で厳密には引用要件を満たしていないことは分かりますが、10本ぐらい原文を検索すれば容易にどこから取ってきた文例か分かるので、悪質性は低いように思います。が、文例をいじっている情報は知りませんでした。情報ありがとうございます後者をもし本当にやっていたら、悪質だな、と思います

追記3:

悪質性」を話題に出したら、「論点すり替え」と来ました。悪質性ではなく、法律記載された引用の条件を満たしているかどうかという「適法性」が問題だとおっしゃりたいのだと思いますが、著者らの行為違法行為かどうかを判断するのは我々ではなく裁判所です。法解釈には、法律に加えて過去の反例なども重要視されます。例え、厳密に法律の条文を解釈すれば、条文から逸脱しているように我々には読める行為であっても、色々な事情を斟酌して「違法とまでは言えない」といった判断がなされる事もよくあります。その意味で、我々は適法性については直接的に判断できず、現時点で論じられるのは程度問題だけでしょう。その程度を「悪質性」という言葉で表しました。他に、良い程度を表す言葉があるかも知れませんが。

今回の件は訴訟問題にもならないでしょう。が、個人的感想としては、実際に訴訟になったとしても、出処の表記についての不備は指摘されるでしょうが悪質性が低い(盗用しようという意図が見られない)ので、最終的には引用と認められる範疇だと思いますよ。出処の表記の不備も、悪質性も、適法性判断の1材料として使われるに過ぎません。出処の表記の不備は、適法性についての結論直ちに下すものではないです。

2017-05-29

立命館pixiv論文問題って結局引用なの?

立命館pixiv論文問題Q&A

上の記事などの今回の論文にまつわる意見を読んでいて気になった論点意見を列挙します。何か思いついたりおもしろいのを見かけたら追記しま

pixiv小説文章論文に載せている点とpixiv小説研究対象として解析している点は別の問題点だという意見があるので、それらは別に扱います

まずは小説文章論文に載せている点についての論点です

上にも出てきていましたが会員制SNSで公開されているコンテンツ公表されたもの扱いになるのかという問題があります

次に小説データを解析していることについての論点です

http://anond.hatelabo.jp/20170529185312

有害指定の話なんてだれもしてないんですけど。勝手五感で話を進められても。

有害指定については自分勝手脳内で付け加えてしまったのかもしれないけれども、

なんの説明もなく「有害」という言葉を使われると有害指定の話かと危惧してしまったのは今回のpixiv ユーザー側の反応も同じじゃないのかな

それを蛆虫とかバカとか言われているのだろうけれども

大学側がそういう相手研究対象に選んでしまったのだということも踏まえてもらえるとありがたい

有害表現がある」と「作品全体が有害である

の違いが説明されなくても理解できるコミュニティであればこんなに問題にはならなかった

問題になってしまったのはpixivユーザーが悪かったのかもしれないが、そのpixivユーザー相手に選んでしまったのは大学側でしょう

バカ相手に選んでおいて、そのバカが騒いだからといってバカバカだと罵っても、そのバカ相手に選んだのは大学側でしょう

R指定をつける理由は?

上にも書いたように「有害指定されること」を恐れている気持ちがあるからこその自主規制でしょう

自主規制ゾーニングしている範囲内であれば、「有害」であっても存在自体は認めてもらえていると思っている

ゾーニングもせずに公にして有害指定されてしまったら存在自体が認められなくなるのではないかという恐怖がある

書店コンビニでもゾーニングしていれば成年向けを置くことができているけれども有害指定されてしまえば置けなくなってしまうのと近い感覚とでもいえばいいのかな

あくまでも私見であって、他のpixiv ユーザーも同じように考えているのかは保証できないけれども

pixiv論文問題の落としどころを考える

公表された(と見なすべき)作品自由に利用できるかどうか、そして作者に不快感情を抱かせる利用形態についてどう対処すべきか、実用的な面から考えてみたい。

pixiv論文日本文学研究者引用について語ってみる

http://hibi.hatenadiary.jp/entry/2017/05/28/130000

上記の記事では、「公開」「半公開」というカテゴリを作り、後者の「ネット上にあって、閲覧資格制御することによって、公開のあり方に制限がかかっている」場合には配慮必要だとしているけど、ポイントはそこではなく、「個人コンテンツ作成者が公開状態自由制御できる」という点ではないだろうか。「公開」「非公開」を自由制御できるというウェブサイトのあり方は、学術世界の中ではあまり想定されていなかったことで、現時点で有効対処が出来ているとはいいがたい。

例えば、

http://anond.hatelabo.jp/20170525145352

NHKウェブ版の記事引用するときとか、政治家の人のホームページ引用するときとか、めちゃくちゃ大切な情報が書かれている個人ブログ引用するときとか、くっそ面白いウェブ小説文学作品として研究するときとか、Wikipediaデタラメが書かれているか批判したいときとか、そういう個々のコンテンツそれ自体価値があって第何版を見たのかが大事ときにはURL必須だし閲覧日も載せるべきです。

これは至極真っ当だし大抵のガイドラインにもそう書かれていると思うけど、Wikipediaみたいに過去の版にアクセス可能ウェブサイトでもない限り(=ほとんどのウェブサイトにとっては)、意味が無い。過去にどういう情報掲載されていたとか実質的には検証不可能からね(魚拓を取って魚拓URLを載せるとか、著作権法的に大丈夫なんだろうか)。個人個人責任において公開するコンテンツにおいては、「気持ち次第」で公開を取りやめてしまうケースだって考えられるわけでしょ(もちろん企業ウェブサイトにおいても考えられるが、ここでは取り扱わない)。だから研究使用することによって「非公開」(=利用不可)とならないように許可を取るべきではないだろうか。

このような考えは、例えば「腐女子にとって二次創作小説著作者人格と切り離せない云々」という説明よりは遥かに納得しやすいと思う。(もちろん、腐女子に限らず(今回のケースでも全ての作品BLではなかったように)個々の作者の事情理解する/理解してもらうことは必要かもしれないけど、納得してもらうのにはかなりハードルが高い。)そして、今後想定されうるであろう、「Webで公開された二次創作小説文学的研究対象としてガチ研究する」ケースにも対処できるんじゃないだろうか。

ちなみにだけど、「ものごとをうまくまわすための配慮」なんてのは古典に限らず近代でも現代でもやってる。遠巻きに「研究」するのなら著作者を怒らせようが何しようが構わないんだろうけど、例えば著作者や遺族から作品の成立にまつわる資料を得ようとする場合、彼らとうまくやっていく必要があるわけなんだよね。

ただし難しいのは、「私の配慮」が「相手にとっての無礼」と受け止められるケースがあるわけで・・・。そうなってしまった場合、「配慮してますよね!」「この無礼者が!」と延々と殴り合わないようにじっくり話し合ってくださいね(無理な場合もありますけどね(体験談))

http://anond.hatelabo.jp/20170527185142

まず腐女子にもいろいろと派閥というか考え方というか立ち位置があってそれぞれで主義主張は違うことは理解して頂きたい。

ネットにそれなりに詳しくて無断引用禁止とかアイタタなこと言ってる腐を苦く思ってる腐はそれはそれで一定数いる。

というかクソみたいに沸きあがってる人もいるけど、むしろ多くの人達は「現実を正しく理解している」からこそ引用は防げないとか法的に問題ないものから逃げるためにマイピクにしたり非公開にしたりサービス移行を検討したりしていると思ってる。

その上で、別に私は丁寧に扱ってくれるなら別に自分作品を無断で引用しようが研究に使おうがそれが適法ならどうぞどうぞって思ってるのでPixivから移動するつもりはない。

でもあんなクソみたいな雑な扱い方されたら法的には問題ないですけどこっちとしてはこんなんでも色々とない頭でひねりだした作品なんで考えて下さいませんかねぇって愚痴は零すし必要なら声をあげる。

その結果私の主張が受け入れられるかどうかはまた別の話。受け入れられないならまあそれはそれ。そのかわり明日逃げてても文句は言うなよっていうだけの話。

で、それはそれとしていくつか言われていることについてそれはどーなのと個人的に思ってる話をする。あくま個人的に思ってる話を。別に腐女子代表面したいわけじゃなくて私が考えた(正当性があるかは知らん)話を。

―――――ここから元増田の話とは無関係に今回の事件への数々の反応に対して思ったこと―――――

腐女子ネットリテラシー低いという話について

腐女子ネットリテラシーが低いんじゃなくてネットリテラシーが低い人でもネットが使えるようになって、その中には当然腐女子もそれなりの数いるってだけの話で、腐はバカとか腐は法律理解できてないとかそういう話じゃないと思う。

そもそも今回論文に出てきた作品にはNL(異性での恋愛を取り扱った作品)もあったわけで。

機械とかそういうの好きな人割合ってやっぱり男性の方が多いかな、とは思うので「男性より女性の方がネットリテラシーが低い人が多いのでは?」という話についてはまあそうかもしれない統計取ってるわけじゃなく自分の周囲を見ての感覚)とは思うけど公を閉じた空間勘違いしてやらかした例なんてそれこそいくらでもあって、だからこそバカッターとか言われたりとかあったりするわけで。

考えるべきは腐女子ネットリテラシーの低さじゃなくて、ネットリテラシーが低くてもネットが扱えてしまうこの状況でどうやって教養平均値を上げていけばいいかとかそんなことを考えた方がいいと思う。

腐女子法律理解度低いという話について

これも別に腐女子がどうという話でなく法律に関して一般人が疎すぎるという話だとは思うけど、ただ、二次創作という法律に密接に関わってくる活動をしておきながら別にそういう活動をしてない人と同程度の理解度なのはどうなん?って言われると仰る通りです。

とは言えこのあたりは技術進化スピードが早過ぎていろいろと整備がおいついてないという話でもあると思う。昔は自分作品を発表するってすごくハードルが高くて色々と調べないとできなかったけど、今は別に深く調べなくても手軽に作品を発表できるし、そもそも色々なネットサービスが「手軽にあなた作品を発表できますよ!」って手軽さをウリにして顧客獲得しようとしてるところだってある。

で、企業勧誘してくるけど別に法律については教えてくれない。個人的にはもうちょっと企業だって社会貢献していいんでねぇのと思うけどまあそれを言ってもどうしようもない。

というか二次創作の中に腐作品があるだけで二次創作全部腐ってわけでもなくて、著作権を知らずに作品公表してしまうことの危うさはそれこそ社会全体に通じる問題なのでは。

もっとこう、やさしい著作権入門みたいなそういうサイトがあったらいいんだろうなあと思うし昔はそういう話を取り扱っていた個人サイトさんとかあったりしたんだけど、そんな個人善意に頼んだものだといつか限界が来て終わるだけなのでこのへんはもうそういう組織的な何かをつくらないと難しいのかなあと思ったりする。

―――――ここから元増田記事への言及―――――

慣習の可視化について

「そんな無茶な」としか言えない。腐女子っていうのはあくまでその人の属性しかなくて、その属性の人が皆同じコミュニティ所属してるわけじゃない。

というか腐女子コミュニティなぞ幻想だと思う。同じ腐女子の間ですら「隠れるべき」という人と「そもそも隠れる必要はない」という主張の人がいたりするわけでして。私は割と「隠れる必要はない派」に近い。

腐女子同士が一定の大きさのコミュニティを作ったり、コミュニティ同士にゆるく繋がりがあったりはするけど男オタクだって別にオタクコミュニティってでっかいコミュがあってそこに男オタクみんな所属してるわけじゃないじゃん。

もちろん同じ属性を持つ者同士だから集団としての特徴とかはあると思うし、そういったもの研究するのは楽しいと思うし有用だろう。

けど、普通わたしたちが説明できるのは「わたしたちの周囲の極めて小さな集団について」なのだ

今回仮に私がそれをしたとすると、私の周囲の腐女子コミュニティって元増田の例で言えばだいたいBの考えを持っている人達ばかりなので今沸きあがってる人達がなんで沸きあがってるかって言われても「知らんがな」としか答えられない。

慣習の可視化をするには間違いなく「研究」が必要になる。オタクコミュニティ出身者の方が比較理解度が高いという観点から腐女子の人に研究者になってほしいなチラチラッ っていう話なら理解はできる。

ひっそりやってますという意思表示について

私はそんなものをしたことはない。「むやみやたらに騒ぎ立てません」とは思っているけれど。

このあたり前述の隠れるべきか隠れる必要はないかという話になってくるのだけれど、二次創作にも公式ガイドラインに沿って作られた真っ白なもの特にガイド出てないのに作られたグレーのもの公式からやめてくれって通達のきちゃった真っ黒なやつと、色々ある。

で、公式が黙認してくれてるタイプグレーゾーン二次をやるときは(別に公式ガイドラインに沿って活動してても同じだけどグレーの時はとくに)公式が嫌だなって思ったときには止めてくださいって言えるようにしておくのが公式への一つの礼儀かと考えている私にとっては公式の目に触れないように隠れることについては「ガチで探すことができないくらいに完璧に隠れるならいいけど中途半端尻尾はみでてる奴はただ自分可愛いだけなんじゃないの」って思ってる過激派別にからってそういう人達晒したりはしませんよ、もちろん)なので。

もちろんだからって作品が何も知らない人の前にいきなり飛び出てくるような環境はもちろんよろしくないと思う。だからこそPixivという「超大型で探そうと思えばすぐに見つけて探せる場所に、でもゆるーくゾーニングされていてきちんと使えばいきなり何も知らない人の前に公式だと誤解を与えるような形で作品を表示するようなことはないシステム」を有り難く利用させてもらっている。

R18設定は単にするべきゾーニングはするべきってだけの話で「ひっそりやってる」んじゃない。むしろPixivというサイトを「適度にオープンから」使っている。

が、腐女子の中には確かに「ひっそりやってますという主張のつもりでR18とつけている」人もいるらしい。正直この感覚はさっぱりわからない。分からないけど事実としているようなので仕方ない。

立場Bが求めているのが一方的配慮ではないかという話について

そもそも私はそうは思わない。今回の論文の人が派手にやらかしたのは事実だし、それを足がかりに倫理について研究が進めば皆ハッピーになれるよね、って思うけど、それはあくまで「この人がやらかしたこと」。

からこそ私は今後もし私の文章を使って何か研究したいって人がいたら別に無断で使うことに文句は言わない。でも雑に扱われたら文句は言う。

というか自分作品研究に使われてどう思うかなんて個々人で感覚の違うことに「腐女子ルールを明文化して下さい」っていうのがそもそもえーっていう。

じゃあ一人一人「私は気にしません」「私は気にします」「腐女子全体ではNGですが私はOKです」とかやるの? 無理でしょ。

私は「配慮して下さい!」なんて言わない。でも雑な扱いに対して怒る自由はある。そして怒った結果受け入れられるかは別の問題。それでおしまい

それこそが言論の自由ってやつなんじゃないんです?違うの?

今後されるか分からない研究のために予め自分作品研究に使うためにはどうしたらいいかガイドラインを作れって言われてもそれこそこっちにそんな労力押しつけられても知らんよ、としか

そんなクソ面倒なことしないですむように折角法律引用ルール作ってくれてるのにさあ。

ガイドラインを作る理由とは

いちいち説明が面倒なときである

ガイドラインぺっとはっときゃ「これ見て下さい。その上で分からないことがあれば質問して下さい」と言えば説明の手間が省けるからである

まり、「ガイドラインがあれば便利だよね」と思えるなら作ろうという動きになるし、「別にそうでもないよね」と思えばそんなものは作らない。

で、今回ガイドライン作ったら面倒が解消されるの?って言われたら、現時点では私はそう思ってない。なぜなら腐女子というなんか大雑把で実態がどこにあるのかよくわからんコミュニティの中に明文化できるほどのルールがあるとは思えず、かと言ってある程度明文化できるくらいの集団に小分けにしたらガイドラインの量が膨大になって作る労力に見合ったリターンがあるとは思えないかである

「いやそんな大層なもの作っていらんからこれについてだけ教えて貰ったらいいんですよ」って言うならその「これ」っていうのをはっきり教えてもらえたら私ならまあ考える余地あるかなと思う。

ガイドライン存在しないのでもっと大きなルール法律とか)に従って対処しますね」っていうならそれでいいと思う。

あなた作品研究対象にしてもいいですか?」って聞かれたら何に使いたいか聞いてOKだと思えばOKって言うしNGだと思えばやめてほしいって言う。

断っておくけれど私は間違いなく腐女子しまあとても大雑把な分け方をすれば腐女子コミュニティ所属すると思うけど、私の考え方が腐女子の平均だとは露ほども思ってない。というか私みたいなやつばっかりだったら今回みたいな騒ぎ起きてませんから

(でも今回の騒ぎについてはいらんことしてくれたおかげであっちこっち騒ぎは起こるわ筆を折る人も出るわ迷惑なことしてくれたなこの野郎(ビックパンテラおこサンシャインヴィーナスバベルキレキレマスター)くらいには思ってる。思ってるけどそれは私が勝手に怒ってるだけで死人に鞭打つような可愛そうなことはやめとこうと思ってる)

かと言ってこの膨大な腐女子という集団の中には私みたいな奴もそれなりにいるはず(母数が多ければ割合が少なくても数は増える)なので「こういう私みたいな奴もいるんだけどどうやって腐女子のオキテを明文化すりゃいいのよ?」っていう話である

2017-05-28

そもそもなんでpixivから持ってきたんだろう

801板エロパロ板に行けばいくらでも名無しの研究対象を見つけられるじゃん

立命館pixiv論文問題Q&A

追記

トラバアドバイスに従って1項目追記しました。ありがとうございます

追記

トラバの指摘に従って1項目追記しました。また、ブコメの疑問に応えて1項目追記しました。

お詫び

id:Talgo

いまだに利用規約とか言ってる奴はどこを見てるんだ?上から4行目

ごめんなさい、その文はTakamoriTarouさんの指摘(「追記」で書いてある「ブコメの疑問」)を受けて書き加えたものです。きちんとどこを追記したか書いていなかった私の落ち度です、すみません

追記

ブコメで指摘された1点(作家HNを出す必要性)につき追記し、それに伴って本文を並べ替えました。また、「卒論を堂々とウェブに晒せる者だけが石を投げなさい」という文章は「ご自分卒論を思い返して胸に手を当ててみましょう」と訂正しました。当たり前のことですが、たとえ卒論を書いたことがなくとも、もしくはレベルの低い卒論しか書いていない人であっても、本件論文については存分に批判その他をすることが言論の自由として保障されています。また、「好きな作家さんの作品が読めなくなった」「違法合法かなんて最初から論点じゃない」「分析から引用じゃない!」という3項目を追記しました。

追記

「全文を機械分析するなんて引用範囲を超えている!」「会員制なのに公表してるってみなされるのおかしくない?」「社会調査研究対象コミュニティ破壊するのはどうなの?」「「有害」と「猥褻」は違うの?」「じゃあ確実に名誉毀損では?」「あの論文に影響力ってあるの?」「他人作品が消えてるのに責任とらなくていいの?」「著作権法って個人でやってる創作過酷すぎない?」「素人法律に詳しくないのは仕方ないでしょ!」「それで食べてるプロ作家素人を一緒にしないで!」「こんな強弁をするようでは研究者を信頼できない」「自分の方が法的には強いと相手に言う時点で恫喝じゃね?」「自分はちゃんと理解してる。理解してないオタク責任なんて取れない」「研究者オタクの心がわからないのか?」「ファッション乙」の15項目を追記しました。また、「無断で引用していいの?」「pixivは会員しか見れないけど?」の項目の回答の文言を変更しました。

追記

トラバのご指摘を受けて、「不特定多数」を「不特定の誰か1人以上」に変更しました。ご指摘ありがとうございます。また「なんでも引用していいって研究者傲慢じゃない?」「黒歴史ノート引用されちゃうの?」を追加し、「研究者研究ガイドラインをきちっと作成するよう粘り強く要求を続けます!」の回答の文言を変更しました。「猥褻」について、まあ私も名誉毀損にあたらないとは思うのですが、あたらないと自信を持って言い切ることができないので、この文面にしました。判例などがあればご教示いただけると幸いです。

追記

トラバのご指摘を受けて、「判例はあるの?」という項を追加しました。ご指摘くださりありがとうございます。この事件は知らなかったので勉強になりました。

追記

引用自由なら消すのも自由でしょ?」「論文の形にすれば何でも許されるの?」「引用して批判するってひどくない?」の3項目を追記し、「素人法律に詳しくないのは仕方ないでしょ!」「ひょっとして黒歴史ノート引用されちゃうの?」「身の危険を感じる!」「こんな強弁をするようでは研究者を信頼できない」の項目の文言を変更し、著作権に関連する項目の位置を変更、並べ替えを行いました。また、ひとつ上の追記を削除しました。

追記

遅まきながら。私は理性的に「まあ法的には問題ないよね」という話をしていた女性オタクがたくさんいたことを見てきていますし、感情的に「違法だ! 無断引用だ!」とわめいていた男性オタク大勢いたことも知っています。もちろん、感情的女性理性的男性もいっぱいいました。なので「女叩き」のような意図は(私の主観では)持っていません。ただ、それはそれとして私の筆致が「冷静な俺様感情的な女を諭してやる」という文脈に回収されかねない、とか、そのように読める、という指摘は、受け止めたいと思います

立命館pixiv事件のもたらした被害結構大きい

問題が再発しづらい状況にはなった

流石に、この立命館pixiv事件が起きた直後に、すぐにやらかす奴は居ないだろう。(居ないよな?)

事件を知らずに、同じことをやろうとする人が居たら、知ってる人が慌てて止めてくれるだろう。(止めてくれるよな?)

引用から良いじゃん、何が問題なの、俺のルールにお前らが合わせろよこれが世界ルールだ派の人も、あえてこの面倒な界隈に突っ込んでいく気も無いだろう?


仮に、気にせず同様の研究をしようとしても、配慮が無い場合、外部から結構叩かれてしまうだろうな。

やりづらそうだ。


問題が再度起きづらい状況にはなっている。



創作側が安心して創作できる環境がなくなった

でも、創作側の人たちが自分作品クローズドにしてしまったり、新規作品作成に萎縮してしまった問題解決していない。

彼らが安心して創作できる環境がなくなってしまった。


インターネット世界では世界に公開したら、世界中から参照されてしまう。

それは確かだが、研究対象側は今はまだ受け入れ準備が整っていない。


時間を待つか、

サービス側で何らかのオプションを用意してもらうか、

インターネットに公開する時の心構えを持つように啓蒙していくか。


あんなちっぽけな論文なのに、そこそこダメージが大きかった。


お前らなんとかしろ

問題を起こした方々、

論文を出した結果、消された、隠されてしまった分ぐらいは、

とりあえず自分で書いて補填していただけないだろうか(無茶)



http://anond.hatelabo.jp/20170527202448

2017-05-27

pixiv論文問題を元研究者立場から

pixivR18小説学習データに使った論文炎上という形で話題になっているが、

大学時代に全く同様の研究に携わったことのある立場からチラ裏したい。

まず

"ドメインにより意味が変化する単語に着目した猥褻表現フィルタリング"

https://kaigi.org/jsai/webprogram/2017/paper-15.html

この手の論文に関してだが、R18サイト健全サイトを見分ける分類器を作成するのが目的となる。

子供のさわるPCスマートデバイスなどに導入するフィルタリングソフトが主な利用箇所だ。

(この辺勘違いしている人もいるようだが、決してpixiv民が研究対象ではない。

そんなもの研究価値はないので自意識過剰もいいところである。)

類似した研究スパムメールフィルタリングがある。

研究内容や論文自体が法的に問題ないのは既に指摘されまくっているので割愛

有害」という言葉過剰反応している人がいるが、この言葉論文を書く上での通例、決まり文句のようなものだ。

単純に「フィルタリング対象」くらいの意味しかないのであまり気にしない方が良い。

で、フィルタリング対象は当然研究者勝手定義して良いし、その価値判断するのは研究利用者だ。

例えば同じR18小説でもBLだけ弾きたい、ってニーズがあればそれにも使えるではないか

(そうでないとしてもR18指定しておいて「無害」を主張するのってどうなの?自分の子供に見せられるの?)

引用(決して転載ではない)のプライバシー侵害という主張、恥ずかしいのは分からないでもないが、

大衆の目に触れる覚悟もなく公開するってインターネットを何だと思っているのか。ネットリテラシー低すぎて呆れる。

(もう入会許可制サイト作った方が良いんじゃない、マジで)

サンプリングについてもランキング上位で悪意のある選抜とも言えない。

サンプル数が少なすぎるのは確かに気になるが、仮に学習データが少なくて同精度の結果が得られるなら優秀な手法と言える。

こういう研究だと利用サイト記載しても、個別コンテンツ名や作者を記載することは少ない。

理由としては作者不明とか、数が多すぎて現実的じゃない場合殆どで、今回はそれらに当たらない。

もちろんちゃんと許可を取って根回しするのが理想的だが、必須ではない。

スパムメールフィルタリング研究者スパムメールの作者全てに許可を取っているか?言うまでもない。

完全に私の推測だが、今回のケースはサイトや作者に対するリスペクトもあったのではないかと思う。

そうでないとクソ面倒な論文執筆で余計な情報を書こうとは思わない。あくまでも良心から記載だと私は信じる。

最後に、フィルタリングサブカル界隈の敵か?に触れたい。

確信を持って、私は味方だと主張したい。

まず情報学生なんて9割オタクだし(要出典)、業界自主規制のような安全装置としての役目がある。

フィルタリング子供の触れるコンテンツコントロールするのは重要で、

手動分類式以外はこの研究のような技術必要不可欠だ。

いかに「私は18歳以上です」のようなゾーニングを施しても、そんなものに正直に答える子供はいない。

また、子供有害からコンテンツ削除しろってモンペは本当に存在する。

実際問題研究を叩いているうちにコンテンツ自体ネット上に載せられなくなる時代が来るかもしれない。

これは過剰に不安煽り過ぎかもしれないが、少年犯罪犯人pixivR18小説アクセスしてた、

なんて報道が流れたとしたら世論はどう傾くか。未来は誰にも予測できない。

立命館の件

小説部門だったから「ウィークリー上位10作品」で腐女子の描いたものが多く選出されたが

あれがイラストだったら男の描いた二次創作エロ絵が研究対象の中に入った可能性がある

明日は我が身とか考えないものなんだろうか

考えないんだろうな

SNSから無許可引用規制しよう

立命館pixiv事件の話である

なんというか他人を思いやれない人たちが居る。

彼らときたら、

無許可での引用により、研究対象迷惑をかけても一切気にせず、

問題ない」

「何が問題なのかわからない」

「公開しているじゃん」

「出典を示すためなら仕方ない」と繰り返すばかり。

その結果として、

書くのを辞めた人がでたり、

公開されていたものが非公開になったり、

論文で取り上げられなかった、他の人も非公開にしはじめたりしても

今後参入する人が非公開デフォルトになって、新しい作品に会いづらくなっても

全く気にしていない

我々はもしかしたら将来出会うかもしれない

作品に会えなくなる可能性もあるわけだ。

彼らのせいで。

もちろんpixiv以外にだって影響が出る。これは困る。

わかった。

彼らが問題がないからやって良いというなら、問題にしようじゃないか

規制するように働きかけよう。

SNSから無許可引用しようとしていたら、クレームをあげよう。

通報しよう。炎上させよう。

許すのは慎重に配慮された研究だけだ。

信頼できる相手だけだ。

研究への影響が出てしまうことになるだろうが、仕方ない。

戦わねばならない。

彼らは問題の再発を止める気がないのだ。

たかだか一部の人に影響出たくらいの認識なのだ

その一部の人ファンにとっては、代わりが効かないというのにな!

そうしなければ、彼らは野原を焼き尽くす。

それ以外で止める方法は無いのだ。

周りが止めろ止めろ言ってるだけでは止まらないのは、

似たような事例を見たことがあるはずだ。


関連:

http://anond.hatelabo.jp/20170528113521

人工知能学会論文炎上文系の方が勘違いされていること

人工知能研究者人工知能学会から帰ってきた。

件の論文の著者のうち1名とは知り合いではあり、今回もご挨拶ぐらいはした関係である

件の論文の話が大きくなり、文系研究者の方の記事も何件か出てきた。

https://srad.jp/~yasuoka/journal/612256/

http://mistclast.hatenablog.com/entry/2017/05/26/203043

http://d.hatena.ne.jp/font-da/20170526/1495783027

前置きするが、件の論文正当化する意図は毛頭ない。とにかく、件の論文不適切であった事は確かだと思う。

私は、家族文系研究者がいるので、ある程度文系領域についても分かっているつもりである

文系研究者の皆さんが、大きく勘違いしていると思われる点がひとつだけあるので、指摘しておきたい。

文系では、テクストのもの研究対象とすることが通例であるので、今回挙げられた小説を「分析対象」や「研究対象」と思ってしまう傾向があるようだ。

しかし、工学観点からは、今回挙げられた小説は、分析対象でも研究対象でもない。

工学手法を論じる方法であるので、分析研究、そして評価対象となるのは、あくまで、手法である

小説の内容自体は、研究分析評価対象ではない。小説の内容については評価しない。

極端に言えば、小説を単なるデータとしてみて、データの中にある文字列が含まれている場合に、手法がどのような振る舞いをするのかを観察しているだけである

研究対象分析対象評価対象手法である小説は単なるデータだ。小説の内容については評価しない。

ただし、世の中には色々なテキストがあるので、そのような小説に書かれている表現入力として与えられる可能性はある。

そういう場合に、「手法が」どのような振る舞いをするのかを観察し、「手法を」評価するのが、工学研究だ。

このように言うと、おそらく、「しかし、有害、という言葉を使っている時点で、小説に対して評価を下しているではないか」という反論が返って来そうだ。

私が、今回の件で、非常に不適切であると思っているのは、まさに、このポイントだ。「有害」というような、内容を評価しているかのような表現は用いるべきではない。

例えば、「性的」といったような、内容に対する評価を含まない表現に置き換えるべきであったろう。

あるいは、有害図書基準などの参考文献を引っ張ってきて、「その基準に照らせば有害に分類されるデータ」という体で小説を扱い、評価しているのは論文著者たちではないという事を明確にするべきであった。

繰り返しになるが、工学研究では、通常、研究対象手法であり、今回の論文も、明らかにこのタイプ研究であると思う。

この論文は、「この小説がなぜ書かれたのか」「この小説社会の中でどう位置づけられるか」といったような、小説自体対象とする研究ではない。

追記:

「「わいせつ」といったような、内容に対する評価を含まない表現」に引っかかってる人が多いみたい。「わいせつ自体が「有害」同様に、評価を含んだ言葉だという点は、確かにそうかもしれない。上記の論旨とズレていて申し訳なかった。

まぁ、件の表現が「わいせつではない」と判断するのは、社会通念上難しいと思うが…?

まぁ、「わいせつ」という言葉問題なのだとしても、論旨は同じ。私の言いたいことは、件の表現クラス分けする工学手法が主たる関心なのだから別に、「表現001」でも何でも、クラスにテキトー名前をつけて、クラス分けすることが主たる関心であると分かるように書くべきであったということ。

どういう名前クラス分けしようと、自動的クラス分けしたい場合がある事そのもの否定できないと思いますよ。

自動的クラス分けしたい場合があると著者たちが思っていること」そのもの意見である、という見方もできるとは思いますが、今回のケースについては、類似研究がたくさんあるので、自動的クラス分けしたいニーズ存在否定することが難しいのでは。

とりあえず、当該表現は「わいせつ」ではなく、ブコメにあった「性的」としておきますね。小説に出てきたような表現性的であることは明らかだと思いますので(そうではないという反論もあると思いますけど)。

あと、これ。 id:aoi-sora 「人工知能研究者は、事実意見区別すらできないのか。」まぁ、当該小説表現が「わいせつ」には該当するだろうと思ってしまったのは私の落ち度だったけど、それ1つを持って、人工知能研究者全体を語られるのは困るなぁ。あなたこそ、そんな過度な一般化をして、事実意見峻別が出来ないのか…と思います木下是雄の当該本も読んでいますよ。

id:type-100 環境の話とは話が違うんじゃないですかね。そもそも、今回の論文は、pixivという環境については何も直接の介入は行っていないわけですし。これが、研究のために、例えば、「意図的pixiv作品批判するようなコメントを書いて作者の様子を見た」みたいな話だったら、おっしゃるような問題類似するケースになると思いますけど。

2017-05-26

文化人類学ではあなた研究者研究する。

研究対象に敬意を払うなんて文化人類学ローカルルール、おしつけるなとかいわれてるの

もう文化人類学者は「研究者」という人間集団対象分類学的に研究するべきだと思うんだ。

分野ごとにどれ位研究倫理とかしっかりやってるのかとか分析してほしいわ。

俺が書いた妄想小説も誰か研究対象にして有名にしてくれないか

考えなしにそのとき流行っているネット意見使うのやめてくれよ

研究対象である辺鄙な村に配慮するべきみたいなアレね

お前絶対他の話題になったらソレ忘れるじゃん

別な村の話に移った途端綺麗さっぱり忘れてんじゃん

ネットの戯言など所詮考えなしに考えてる風を装った井戸端or居酒屋意見から別にいいけど

別にどうだっていいはずなんだけどさ

ある程度の一貫性くらい見せてくれよ

http://anond.hatelabo.jp/20170526012119

れいじゃないことを自覚してるから表に出さないで、って主張じゃないの?

pixiv限定公開してるものとそこらで市販されてるものは違うと思う

堂々と市販されているもの研究対象にしてたのならここまで騒がれなかったんじゃないか

覚悟がないなら公開するな」という人たちもいるみたいだけど

覚悟がないから非公開にしますね」ってなっちゃっただけのこと

http://anond.hatelabo.jp/20170526000127

はぁ?

文句を言われること自体否定するな

的外れ文句なら返り討ちにすればいいだけのこと

実際今回の件に関しては学会大学良識ある振る舞いを要求されてる相手から楽勝

あなたたちは研究対象に敬意を払わないのですか?と問うだけで済む

なんでもありの相手だったら厳しいけど

2017-05-25

pixiv小説引用問題とそれぞれの論点について

https://togetter.com/li/1113766

https://matome.naver.jp/odai/2149564479015738601


この問題、確かに出典を明記するべきではなかったし配慮が足りなかったとは思うけど、

それぞれの論点については疑問な点も多い。各論点についてどこが問題でどこが問題でないのか個人的な整理をしておく。


・「未成年が見れないようにしてあるのに、引っ張り出してきて有害呼ばわりする」について

有害」の定義について誤解が含まれている。

ここで言う「有害」あるいは「有害情報」というのは一種専門用語で、

たとえばWikipediaの「有害情報」のページには、

「主に青少年がその情報に接することによって健全な発達・育成を阻害する恐れが有ると考えられているコンテンツ総称とある

Wikipediaが信用ならないなら、「有害情報」「有害表現」で検索すれば、その意味で用いられている文章がたくさん見つかる。

まり、「有害な」=「未成年に見せるのには不健全な」という意味が、特に情報フィルタリング研究においては比較一般に用いられてる。

論文最初でもちゃんと「有害情報」の定義が述べられている。

そしてこの定義によれば、pixiv投稿されているR-18小説イラストは全て「有害表現」ということになるし、

別にこの文章は酷い、害だ、と揶揄する意味有害だと言っているわけではない。

ログインしなければ見れないような場所に置いてあるものを引っ張り出してきて有害呼ばわりする」ではなくて、

「"有害表現"だからログインしなければ見れないような場所に置いてある」。順序が逆。


・「BL晒し上げている」について

誤解。

論文中にある通り、ランキングのTOP10を拾ったら8件がBLだったというだけで、残り2件はヘテロカプ。

BL排除すべきだったとも思わないし、BLから選ぶべきだったとも思わない。

(じゃあなんでわざわざ「8件がBLで2件がNL」だなんて書いたのかという話ではあるが)


・「研究対象文化破壊してしまうのは問題だ」について

少しズレている。

たとえば文化人類学民俗学のような研究であれば、研究対象文化破壊してしまうのは「鯨を研究していたら鯨を絶滅させてしまった」ようなもので、

倫理的学問的に問題のある行為なのは間違いない。

ただ、この論文においてpixiv小説文化は「研究対象」というよりは「データセット」でしかない。

その場合でも倫理的問題はあるだろうけど、民俗学のような特別な慎重さが求められるような分野と一緒にして考えるべきではない。

このように目立たせることがタブーな界隈であることが想定できた/すべきだった、とまで言うのは難しいように思う。


・「二次創作グレーゾーンから隠れてるのに、わざわざ目立たせるようなことをしたのは問題」について

これって「お前がチクんなかったらバレなかったのによー」って言ってるのと何が違うんですか。


・「研究として使う以上作者の許諾が必要」について

一応公共の場に置かれている以上、十分に匿名化されていれば許諾は必要ないと思う。

たとえばchainerイラスト自動着色するシステムがあるけど、あれの学習に使うデータ全部に許諾が必要かというとそうは思わない。


・「公開情報をどう使おうと自由」について

それは言い過ぎ。

その理屈で言えば肖像権なんてものはない。「仮面付けないで街を歩いている方が悪い」みたいな話になる。

いくらネット投稿していると言っても、それが朝の全国ニュース勝手に紹介されることまで想定しているわけではない。


・「再現性のために出典を明示するのは当然」について

そんなことはない。

これは別に素材Aに触媒Bを反応させたら素材Cができた、というような話ではない。

たとえば100人アンケートを取ったとして、その100人個人情報全部を載せる必要があるかと言えば、「必要はない」し「プライバシー観点からも止めるべき」。

この件についても、「pixivから適当10件取った」以上の説明不要

そもそもサンプルが少なすぎる。

http://anond.hatelabo.jp/20170525145352

研究対象に敬意を払わないのならこちらも研究者蛆虫として扱いますよというそれだけの話

http://anond.hatelabo.jp/20170525145352

ある意味、一昔前にあった「研究者異民族神聖儀式を見てもいいか問題現代版なのかも。

ほらあるじゃん余所者には見せられないと言われてる神聖儀式だけど、研究のためにどうしても見たい……! みたいな。

たぶん今の人類学では、外の人間が、異文化の人が大事にしてる儀式にズカズカ入っていっちゃ駄目ですよ、ということになってるんだと思う。

ただ厄介なのは、その異文化神聖儀式、昔は山奥とか孤島とかでやってたんだけど、今ワールドワイドウェブで全世界から見れるんだよね。

おたくとか腐女子とかの文化、本人たちにとってはすごい大事もので、外から踏み込んできてほしくないし、自分たち文化尊厳尊重してほしいと思ってるし、ついでに言うと昔偏見さらされてきたという過去もある。だからすごいセンシティブ存在、ああ見えても。

でもそれ、外からはよくわからないんですよね。

外部から見たら、そりゃウェブで公開されてる二次創作小説文芸誌に載ってる小説も同じに見えますよ。実際「自分で読まれたくて公開してる」作品もの。そういう意味では同じですよ。後者引用して分析してあれこれ論評していいものとされているんだから、そりゃ前者に対してもそうしていいと思いますよ。

後者への論評なり分析なりは、「トンチンカン批評言いやがって! くやしい! ころす!」みたいな反応を呼び起こすかもしれないけど、「学者がおれの小説分析するなんてゆるせん!」「身の危険を感じる!」みたいなことはあまりない。でも前者への批評はそう言われてしまう。これ、その文化全然知らない外部の人から見たら理不尽ことなんじゃないかな。でもやっぱり、調査対象から嫌悪・拒絶されるような分析は、やっちゃだめだよね。

研究者の扱える対象は増えているけれど、〈外からはそう見えないだけで実は地雷〉な研究対象も増えていて、そういう対象とどう向き合うか、というテーマなのかなあと思いました(こなみかん

追記

hachi09 でもその異民族にも普通アポイントとるもんでないの? 今回はそれすらないし知らぬ間に素材として調理されたことも踏まえておこなんじゃないのかな…

そりゃ異民族側がメアドさえあれば誰でも見られる場所で誰でも見られるように神聖儀式やってるんだからアポなしでも見ていいんじゃね? と思っちゃうのは仕方ないのでは。

二次創作小説研究目的引用することは研究倫理に反するか

結論:場合による

https://togetter.com/li/1113766

https://matome.naver.jp/odai/2149564479015738601

この辺見てると、「そうだよね」というものと「いやいやおかしいでしょ」というものがどちらもある。批判している人の中には文系の慣行に詳しくない人もいるようなので、しがない文系出身者が「文系だとだいたいこんな感じ」というのを提示してみる(「お前の感覚おかしいよ」という指摘があれば教えてください)

分析に用いている時点でこれは引用ではない」みたいなやつがおかしな意見の代表。いやいや、分析対象として使うのも立派な引用ですから

たとえば、「私が好きな○○さんの二次創作小説はマジ文学なので文学作品として研究対象にします」だったら、それがマイピク限定とかでなく全体公開されている限り無断で引用して差し支えない(他人の机の中にしまわれている黒歴史ノートを無断で引用するのは当然のことながら違法です)。10年前に20部だけ頒布された同人誌に載っている内容でも引用してよいし、「バナナ」とか「前立腺」とかい単語容赦なく引っ張ってきてこの表現の含意はとかここで使われている暗喩法はとか分析していい。

文学研究ってそういうものなんで。たとえばナボコフ研究では、英語版ロシア語版を照らし合わせて登場人物名前がどんなふうに変更されていてそれにはどういう意味が込められているかとかそういう細かな点を論ずる研究というのも実際あるし、そういう研究対象としての引用というのはまったく問題がない。作者に許可を取る必要もない。

それが本当に研究する価値のある文学作品であり、文学研究としての作法を踏まえているのなら、ラノベだろうが官能小説だろうが二次創作だろうが分析対象にしていい。異世界転生で俺TUEEEEEEであってもそこに文学として研究されるに値する何かがあるならガンガン引用することが許される。文学研究であるなら著者名と出典を明記することは研究倫理上むしろ必要不可欠だし、仮にそれで元の投稿者がマイピク限定にしちゃったりしても、このケースならそこまで研究倫理的に問題はない(と、私は判断する)。

現状、それをやっている人がほぼ絶無なのは

という理由であって、やっちゃいけないなんてことはない。二次創作書きから直木賞作家とかに登り詰めて死後に全集が作られるような身分になったら生前に書いたピコ手二次創作小説が掘り起こされて「若き日の習作」として分析対象になってしまうのも甘んじて受けよう。

しかし、問題は、これ文学研究じゃないですよね、という話で、テキストにあらわれる語の頻度を分析してフィルタリング機能に活かそうとかそういう研究だとまた違う話になる。たとえば「夏目漱石の作品中における接続詞の使用頻度」みたいな研究なら著者を明かすことに意味はあるけれど、この場合はそうじゃない。まあ一般的な語の用法分析じゃないからコーパス使えないことはわかるけど、「有害な表現のフィルタリングのため」という目的で用法研究するなら研究対象の具体的なURLと作者名は伏せた方がいいだろうし(これがまだせめて「“尊い”という語の用法」みたいに価値判断を加えていなければよかったかもしれないけど)、そもそも個々の作品のURLを列挙できる段階でちゃんとした研究とはいえないんじゃないんですかねふつうそういう研究なら、「○○新聞データベースで××年分の記事を検索して調べました」とか「pixivデイリーランキング上位20作品を平成××年△月から△月まで○ヶ月にわたって調査しました」みたいなデータになるはずで、分析対象が10作品だけって段階でサンプル少なすぎるでしょ。いやもちろんサンプルが少ないから悪いというわけではないけど(談話分析とかならたった30分程度のTV番組分析するだけで論文1本書けるだろうし)、フィルタリング情報工学的に考えるならまずサンプルたくさん集めないと話にならないというか……

pixivの規約に引用禁止と書かれている!」という主張はなんとも微妙だ。「は? それpixivの内輪ルールだろ? 著作権法上は自由なんだよ!」というカウンターも見られるが、そう簡単な話でもないと思う。

一般論として、引用は著作権法で保護されているので、それが適正な引用である限り(主従関係とか出典の明示とかそういうことね)自由に引用してよい。なので「無断引用禁止」と書かれている痛いサイト自由に引用して叩いてよい、ことになっている。そういう意味では、「支部の規約より著作権法の方が偉いに決まってんだろボケ」派の言うことは正しい(実際、著作権的にはこれ問題ないとみなされる可能性が高いのではと思うが、法学クラスタの皆さんその辺どうなんでしょうか)。

しかし、ここで問題になってくるのは

ということだ。

それを読んでいるということは、検索で行き当たった作品を引用しているのではなくpixivアカウントを取得してログインしそれらを読んでいるということだ。ということは、利用者としてpixiv規約を守る必要があるのではないか。少なくとも、利用しているサービスの規約に反して収集した情報を引用するのは、研究倫理に反するのではないか。

※追記:pixivの規約見たら「本サイト及び関連サイトアップロードされている投稿作品の情報を、当該著作者創作者)の同意なくして転載する行為」が禁止なのね。じゃあ、別に引用はしてもいいんじゃん。少なくともこの点で研究倫理がどうこう言うのは不当な非難だと思うので謝罪の上撤回します

たとえそれが個人的談話であっても、社会学文化人類学では引用してよい。「○○村の女性Aさん(45)が私に語って聞かせた結婚生活愚痴」なんてのも、これらの分野では立派な研究対象だろう。ただしその場合、事前に「私はこの村に社会学文化人類学の調査で来ているので、皆さんの発言研究に使います」と断る必要がある(増田にはフィールドワークの経験はないので、実際にどんなふうに許可を取るのかは知らない)。たとえそのような許可を取って滞在している村の住人の発言であっても、「これは絶対に論文に載せないでね」と言われたのに論文で引用したら、そらアウトだろうと思う。

だいいち仮に許可を取ってのことだとしても、社会学文化人類学研究なら普通は発言者をボカす社会運動指導者とかでもない限り、現代社会に生きる無名人の名前をそのまま載せるなんてありえない。ふつうは、AさんBさんとか、長門さん(仮名)と陸奥さん(仮名)みたいに処理した上で引用するの。

仮にそれが著名人であったとしても、使っちゃいけない、使うべきでない類の資料というのもある。たとえばちょっと前に、毎年ノーベル賞獲れなかったと騒ぎになる某作家さんの高校時代の図書館での貸し出し記録を調べてドヤ顔で記事にしてた新聞があったけど、と、図書館の自由に関する宣言~~~~~ってなりますよね(実際日本図書館協会激おこだった)。

これが歴史学だとまた話が違ってくるというか、たとえば、百年前の新聞投書欄分析して当時の世情を研究するみたいな研究は割とある。その投書欄に書いているのは農民だとか小役人だとか、まあ市井の人々なわけだけど、投書欄実名を載せているなら実名ごと引用され分析される(ていうかふつう実名をそのまま引用することはないけど、「○○という人物は次のように言っている」と地の文で書かれるとか、注釈で書誌情報の一部として実名が記されるとかはよくあること)。

ただし、これは「百年前の」「新聞への投書」だから許される話だ。書いた本人はたいてい死んでるし、遺族がいたとしてもたいして不利益はない。これがたとえば、公開を意図せずに書かれたお役所の文書だったらどうだろう(近代史でメインに使う史料というのはたいていこれだ)。もちろん、単に「○○という市民が食糧配給が少なすぎると文句を言ってきた」程度の内容なら実名を出してもいいだろうと思う。でも、それが故人の名誉を傷つける内容だったら? 徴兵された普通の人々がどのようにして戦争犯罪に加担していくか、という研究で、某中二病患者に人気の国の国防軍関係史料が引用された時には、登場人物の多くがイニシャルだった。

インターネットにおけるレイシズム、みたいな研究で、twitterの膨大な投稿分析発言者特定しない形で差別発言の例を挙げることは許されているけど、それが実際のアカウントと紐付けられる形で提示されたら、やっぱまずいんじゃないの。研究対象著名人であるとかなら別だけど(twitter右寄り発言ばっかりしてるラノベ作家がいたとしたら、その人の思想研究する上でそういうツイートを参考資料として引っ張ってくるのはまあアリだとは思う)、研究というのは告発のためのルポルタージュでも責任追及のための裁判でもないのだから(レイシズムに無批判であるべきだ、という意味ではないので念のため)。

それを考えると、やっぱりあそこで個々の作者さんの名前を出す正当性全然ない。出典の明示にしても、「○○というサイトで××年~××年にかけて上位20位に入った計△△作品を分析しました」でじゅうぶん。その上で個々の発言者特定されない形で「バナナ」という語の使われ方を存分に研究すればよかった。

=何が言いたいかというと、確かにあの論文研究倫理に反するけど、それは同人小説研究対象として引用することがいけないからではないので、批判する側も適切な論拠を選んだ方がいいですよ、というお話でした。

追記

何でこんなもんを載せたんだ、査読してないのか、という意見もあるけど、してないか名前だけのザル査読なんじゃないかなあ。これ、フルペーパーではなくて学会発表プロシーディングでしょ? 情報系は知らんけど、人文系だと学会発表で査読しないところもまだまだ多いですよ(内容が酷ければ質疑応答ボコボコにするか論文投稿時に査読で落とせばいい話なので口頭発表時点で査読が無いことは別に悪いとは思わない)。まあ、PDFとして載せちゃった以上は責任問われるのも仕方ないと思うけどね。最低限そこは査読なかったとしても編集委員会判断とかで弾こうぜ。

あとこれ多分M1の学生研究助教准教授が名を連ねてるだけだとは思うのだが、まあ共著者として名前連ねてる以上は責任を負うってことなんだろうし、実際M1の学生が袋叩きになるよりも准教授が叩かれる方がマトモだとは思うので、うん。

さらに追記

社会調査するならこれ読んどけ! 的なものとしてマサキチトセさんの翻訳が拡散されてる。

http://ja.gimmeaqueereye.org/entry/1758

マサキチトセさんの訳は丁寧だし、社会調査しようと思うなら必要だと思うけど、これこの件に関係ないよね? ごっちゃにしてない?

  • リンク先で言われている「社会調査」の例
  • 今回の調査は「ネット上に公開された小説分析
    • なので仮にあてはめるとするなら「図書館に行ってLGBT団体の機関誌を調べてどんな人がどんなことを書いているか分析する」に相当する
      • 普通、そういう調査をするに際して、当該団体の許可は要りません(その団体の会員にしか配られなかったので、その団体が所有する図書館でしか読めません、というなら別だけど)。当たり前だよ、侵襲性がないんだもん。今回のは、その文献調査で知り得た情報をどのように扱うべきだったかという話でしょ。何度も言うけど発表された二次創作を無断で分析するのは原理的にはやっていいんですよ
  • なのでこれは、医学や文化人類学社会学フィールドワークとは根本的には違う話です
    • それらの学問では、患者さんや調査対象の人たちに時間を割いてもらって、必要とあらば彼らの社会に住み込むことによって、個人情報も含めたデータ提供してもらいます。侵襲性が高いというのはそういうことです。それらの学問では調査すること自体が彼らに迷惑をかけてしまうことになるんです。だからちゃんと事前に許可を取ったりしないといけない。でも、インターネットで公開された文章を検索したり、図書館雑誌を探したりするだけなら、調査対象に迷惑はかかりません。だから調査対象にいちいち許可を取る必要なんてありません。ただ、それによってセンシティヴな情報が得られることもあるし、それは研究発表のときに注意しないといけない、という話

もいっちょ追記

いちおう言っておくと、

  • 法的に問題があるか
  • 研究倫理として問題があるか
  • 研究として優れているか
  • ムカつくか

ってこれ全部別の話だからね。

正直、腐女子研究者研究者コミュニティに不信を持つのは当然だと思うし、それは腐女子面白いオモチャとしか見てこなかった研究者サイドの自業自得なので、「法的に問題がないことはわかったけど、あいつらのやっていることは信用できない」と思うのは無理ないです。その感情を否定したいわけじゃない。ただその感情の根拠としてぼくのかんがえたちょさくけんほうとかわたしのかんがえたけんきゅうりんりとかを振りかざさないでほしいだけ。正しい認識の上に立ったところで研究者に対する信頼が急に生まれるなんてことあるわけないんだし。

ぶこめに応答

id:p_papua

研究で「引用」というと文献リストに載せるやつなので,今回の件では研究用語的には「引用」では無いんじゃないかなあ。法的には分からない。pdfは全発表のを出してるんだから,いちいち弾いてらんないでしょ。

文系では文献リストは必ずしも必須ではないのよね(この辺、理系からすると何それかもしれないけど)。たとえば文献情報を全部脚注で書いちゃうやつだと文献リストはなくてもいい(だって書誌情報、つまり引用元の出典は脚注で示しているんだから論文の最後にリストとして挙げる必要はないでしょう? もちろん脚注にきちんと文献情報載せない場合は文献リストが必要ですよ)。あと、参考文献リストにない文献を引用するときに注で補ってもいい。

これ日本だけのローカルルールじゃなくて英語圏でもあるからね。たとえばNationalism and Ethnic Politicsなんかはこの方式のはず。

いちいち弾いてらんない、ってのは、せやな。こんな発表が許されるなんて学会研究倫理はおかしい! とか騒いでる人もいて頭が痛いよね。アホか。

id:catsnail

こうして燃えてる時点で侵襲性があるということになるのでは。「衆目に晒された→恥ずかしい→公開をやめる」が「過剰反応」だとしてもそのせいで研究対象は消えてしまったわけで。

ここで言ってる「侵襲性」ってのは、研究発表以降の話じゃなくて研究をする段階の話です。つまりデータを採る段階。

医者さんだったら、患者さんを診察室に呼びつけて、服を脱がせて、相手が医者じゃなければ屈辱的な姿勢(ケツの穴を見せるとかね)をとらせたりして病気を診察して、それで病気や怪我のデータを採るわけですよね。社会学だったら、時間を割いてアンケートに答えてもらったり、面談してもらったりする。文化人類学なら、調査地に住み込んで、同じメシを食って家族の会話に割り込みながら相手の文化を学んでいく。そういう研究手法が、侵襲性のある、侵襲性の高い研究だってことです。

こういう研究をするときには調査される側の同意が必要だし、データをどこまで公開していいか決める権限は調査される側が持っている、というのが、あちこちで訳知り顔で語られている社会調査の鉄則です。

でも、文献調査はそうじゃない。いったん公開してしまった情報であれば、それを調べる段階では調査される側=文章を書いた人にとっては基本的関係のない話。だってそうでしょう? いったん公開された情報については、研究者は、本屋さんで本を買ったり、図書館雑誌バックナンバーをあさったり、パソコンの前でマウスポチポチするだけなんですよ? これにいちいち事前の同意が要るという主張はどう考えてもおかしいわけで。

id:nt46

医学論文でもカルテ調査するなら患者本人には(直接的には)迷惑かからず、それを氏名つけて公表したあとに患者本人に影響出る可能性が出てくるわけで"根本的に違う"というのがよくわからん

カルテって、出版されたり、数万人の会員がいるSNSにアップロードされたりしてるんですか? 根本的に違うってのはそういうことです。当たり前ですけど、二次創作小説でも「作者が誰にも見せずにしまっているもの」「数人の親しい友人以外には見せていないもの」を引用するには許可が必要だし、無断で引用したら大問題ですよ。

id:drunkghost

会員制で見たい人だけが見られるようにしてある物を引っ張り出してきても許される、引用や研究ってそんなに万能なんです…?

少なくとも引用は万能です。数人の仲間だけにパスワード教えて見せてたならともかく、捨てアドがあれば誰でも会員になれて、数万人規模の会員がいるところに、会員なら誰でも見られる状態で置いてあるものは、著作権法上公開されたものと考えていいと思います。なのでそれが適正な引用方式に従っていれば引用はオッケー、お国の法律が認めてくれてます。やったね!

(ていうかその理屈だと、お金払わないと読めない学術雑誌掲載された論文は無断で引用しちゃいけないことになりますけど、それでいいんですかね……? NatureとかCellもウカツに引用できない世の中、やばくね?)

研究はこれから議論されていくところなんじゃないかな。少なくとも昔は、書かれたものというのは「書店や図書館に流通し誰でも読める状態に置かれる」か「私家版としてごく少数の人のあいだで流通するか机の引き出しで死蔵される」の二択だったわけですよ。「数万人の会員がいるサイトで公開されてるけど一般公開はしてません」なんて状況、想像もしてなかったでしょ。この辺は今後頭を悩ますしかない。そういうめんどくさいのが嫌な人は歴史学とか古典文学とか考古学とか関係者が軒並み死んでる学問をやりましょう。

id:ajtpyomkptm

二次創作研究対象になるなんて前例がなく誰もそんな想定をして書いてない。これは前例がないことだということを頭に入れていきなり研究の場に引き釣り出されて心の準備が追い付かない人の気持ちも憂慮してほしい。

前例はあります

今手元にないんで間違ってたら申し訳ないんですが、2004年に男性向け作品での美少女表象研究した本が二見書房から出ていて、バッチリ同人誌も引用されてたような。手元に確実にあるやつで確認すると、2009年に創刊されたコンテンツ研究系の学術誌に載ってる尾道聖地巡礼史を論じた研究では、聖地巡礼同人誌が引用されてます。探せば同人誌を引用した研究もっと出てくるんじゃないかな。コンテンツ研究だと痛絵馬分析とかもやってるし、そこまでおかしな事態じゃないです。この辺の学術動向知ってれば「前例がない」なんて発想こそ出てこないですよ。何を今更。

まあ、素人さんがそういう学術動向知っとけ、って無茶ですよね。でも、これでわかったと思うけど、学術って開かれているけれど閉じられた世界なんです。興味のないことには誰も目を向けない。同人誌も同じです。女性向けの島中に置かれてるマイナーCPの薄い本なんて、理屈の上ではコミケ来場者全員に買う機会があるけど実際に買うのはごくごく一握りでしょ? はっきり言って今回の論文だって似たような位置づけなわけですよ。知らない場に引きずり出されて不愉快に思うのはよくわかるし、同情もしますけど。

あとこれ言うと揚げ足取りなっちゃうんであまり言いたくないんですけど、『アララギ』とか『白樺』だって同人誌だし(ていうかあっちが元祖)、そういう意味での同人誌ってたくさん研究で参照されてるし、CiNiiで「同人誌」で検索かけたら戦時中の誰も読んでないようなマイナー文芸同人誌を詳しく紹介するみたいな論文がヒットするわけですよ。同人作品だから引用しちゃいけないとか研究の場に引きずり出してはいけないって言われても、それどこの星のルール? っていう感じがします明治文学研究とかルール違反百貨店や~。

追記

これ発表してから2ヶ月近く経って、いろいろ考えましたが、やっぱり私は研究倫理には反してないと思いますね。人に不愉快な思いをさせることがすべての局面において研究倫理に反するわけではないし、やっぱり引用の権利は厳然としてあるので、そこを突っぱねるのは筋悪かな、と。

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