はてなキーワード: ブックカバーとは
ネイティブ香川民じゃなくて転勤で来た関東地方からの移住者だけど、香川で享受してる文化を挙げておく。
割と多い。もちろん京都・奈良の比じゃないけど、狭い県の割にはあちらこちらに文化財がある。やっぱりなんだかんだで讃岐国は中央に近かったからかな。四国遍路もあるし。
国宝も、建物だけで2件ある。増田の故郷の県は香川県よりずっと広くて人口も多いけど、建造物の国宝がないので、正直羨ましい。近所にある国宝も見に行った。京都や奈良で感じるような、荘厳! という感じではなく、地味な佇まいだったけど、ここで千年近くもの時を閲してきたんだと思うと自然と厳かな気持ちになる。
(追記)丹下健三の香川県庁東館忘れてたわ! 何も知らずに県庁に行ったときに「やたらと作りがオシャレだな???」と思って調べたら重要文化財にもなってる丹下健三作品でビックリした。初めて行ったときには渇水の注意喚起をする垂れ幕がかかっていてそこにインパクトを感じたんだけど、もっと建物自体を堪能すべきだった。
香川で外せないのはやはり金毘羅さん。参詣道にずらっと土産物屋が軒を連ね、色んな年代の奉納記録に出迎えられ、途中に戦後の掃海で殉職した人たちの顕彰碑があったりする。そっか、金毘羅さんって海の守り神だもんな。参道の途中にある表書院には円山応挙の作品もある! 応挙をじっくり見られるのは非常に嬉しい。そして奥社まで歩くとなかなかの運動になるし、何より奥社でしか売ってない限定お守りなんかもあるんで、ぜひチャレンジしてみてほしい。
屋島寺もいいよ。建物がすごい立派なのでそれだけでももう見る価値があるんだけど、宝物殿が地味に充実してて、立派な展示品に目を奪われてしまう。それに屋嶋城っていう、天智天皇の時代に作られた山城も残ってて、地味に観光地としてのポテンシャルが高いんだよな(屋島といえば那須与一、と思うかもしれないけど、古戦場がまったく古戦場感しないので……)。
あと、津嶋神社もレア度が高くてよい。沖に浮かぶ小さな島に作られた神社で、年に1度の夏季大祭(ちょうど今日だった! 忘れてたわ!)の日にだけ橋を渡って行くことができる。年に1度しか買えないお守りなので非常にレアだし、何よりその日だけは予讃線に臨時駅「津島ノ宮駅」が設置され、小さいお子さんを連れた親御さんと鉄道が大好きな大きいお友達がパシャパシャ写真撮影しまくっている。もちろん増田も撮影したよ! ミーハーだからね! 子供の健康と成長の守り神だから子供たちがいっぱいお参りに来ていてほっこりした気分になるし、海の上に架けられた橋を渡って参拝するという体験がもうたまらないよね。
(追記)お遍路さんもいいよね。白い衣装着てお経唱えてる姿を見ると、信仰が生きてるなぁって思って感動する。増田は信仰心薄いからお参りできれば満足なので……
香川県は、江戸時代、高松と丸亀にそれぞれ大名が封じられていた。なので高松と丸亀のそれぞれに当時の藩主の遺産がある。江戸まわりは天領のほかは小さい旗本領とかそういうのばっかりだったから、こういう「数万~十数万石の地方領主のお膝元」は逆に味わえないんよね。
高松の名物はなんといっても栗林公園。松平家のお殿様(水戸徳川家の親戚)が作らせた壮大な和風庭園で、「ザ・和風庭園!」って感じの景色が素晴らしい。秋ごろに行われる夜間ライトアップは絶景と言うしかない。園内にある掬月亭っていう茶屋には抹茶代を払えば入れるんだけど、ゆったりした畳の間で抹茶を飲んで菓子をかじりながら庭園を眺める時間は幸せ。あと、予約すれば手こぎの舟で園内の池を巡れるらしいので、優雅な殿様気分にひたりたい人はぜひやってみよう。園内の土産物屋が充実してるのもいい。「どうだ明るくなつたろう」グッズも置いてあるよ!(あれを描いた絵師は香川出身らしい。知らなかった)
丸亀城は……うん、遠くから見るとすごい立派だね! 松山城とか、他の天守閣と比べて明らかにサイズが小さいというか「大きめの納屋か?」という感じ。でも、よくよく考えたら香川県西部っていう狭い地域を統治してた藩の拠点なんだからこのくらいが適正サイズなんだろうな。全国各地にあったはずの小藩のリアルを今に残す貴重な建築だと思う。あとマジで実際のサイズと遠くから見たときの雄大さのギャップがすごいのでああいうトリックアートじみた建築を作れた江戸時代の職人さんすごい。登城しなけりゃ立派な城に見えるもんなマジで。
気軽に行ける離島が多い。そして離島にはそれぞれ独自の文化や趣がある。八十八ヶ所巡礼の島ver.ってのがあって、小さな島でもいくつもの寺が残ってたりする。これまで行った島で良かったのは以下。
次は小豆島に行ってみようと思ってる。地味に『からかい上手の高木さん』の聖地でもあるんだよね。楽しみ。あと離島が点在する瀬戸内海の景色美しすぎる。日本のアドリア海だろマジで。
意外と充実してる。香川県立ミュージアムは香川史に関する展示をわかりやすく纏めてくれてて満足度が割と高い。廃藩置県の時期に一時期愛媛県に併合されてたけど独立運動を繰り広げて置県を勝ち取ったあたりは溢れんばかりのパトスを感じられる。県庁、松山だったのか……そりゃ独立したいよな、四国の反対側だもん。高松市美術館はなぜか上田薫に力を入れていてよく展示している。デュシャンやらポロックやらはちっとも良さがわからん、という増田みたいな層にも魅力が伝わる絶妙なチョイスで良い。観音寺の道の駅には「世界のコイン館」という展示と大平正芳(香川選出なんだね。知らなかった)に関する展示が両方あって、世界各地のコインや日本の貨幣史を堪能したあと戦後自民党史が学べるという構成になっている。カネの意味が違ってくるでしょうが!
そして「四国村」は絶対に外せない。屋島にあるんだけど、四国各地から伝統的な民家とか農業用の小屋とかを移築してきてて、ぐるりと巡ることで四国各地の文化を体感することができる。一口に四国といっても、山岳部から沿岸部まで色々あって、それぞれの風土や生業に適した家屋の形があるんだな、という当たり前の学びをほんの数時間で得ることができるので、民俗文化とかが好きなら絶対に行くべき。
(追記)四国水族館のこと忘れてた。やっぱり地方の水族館はその土地の魚を展示してなんぼなところがあるけど、四国水族館は地元の魚の展示&解説が充実してるから好き。具体的には滋賀県立琵琶湖博物館の次くらいに好き。アカメの水槽はインパクトあるよね。こんなでかい魚が日本の河川に棲んでるのか……。あと琴平にある「金陵の郷」もいい。金陵っていう香川では有名な酒蔵が運営してるんだけど、日本酒の製造工程を原寸大の人形で再現してあって実質的に日本酒博物館。金毘羅参詣の帰りにふらっと寄って日本酒の歴史や製法について勉強したうえで美味い酒を直営価格で買ったり日本酒グッズを物色したりするの、最高ですよ。日本酒をあしらったマスキングテープ買っちった。
やっぱり何といっても瀬戸内国際芸術祭だろう。去年が開催年だったので増田も行ってみたけど、こんな小さな島にこんなに人が??? って感じになる。残念ながら増田にはあんまり魅力のわからない芸術作品もそれなりにあるんだけど、少なくともそれらが地元に根づいているのは感じ取れるし、国外からもアーティスト呼んできてるのは率直にすごいと思うんだ。外人さんもそれなりに見るしな……
オタク文化でいうと、上で書いたように小豆島が『からかい上手の高木さん』の聖地になってるほか、観音寺が『結城友奈は勇者である』の聖地なので、観音寺の観光案内所に行くとゆゆゆのパンフがもらえるしゆゆゆの絵が描かれた自販機もある。え? TVでアニメは見れるのかって? 聞かないでください……(『プリキュア』『鬼滅の刃』『進撃の巨人』『水星の魔女』は見れたよ!)。アニメ映画もなかなかやってないことがあるし、『プリンセス・プリンシパル』はわざわざ岡山まで見に行ったからね俺。あとやっぱり「仕事帰りにあの映画見てみるか」みたいなのは難しい。どうしても「今度の休日にイオンモールで映画見よう」になっちゃって、「空いた時間で試しに見てみる」的行動が取れなくなったから鑑賞本数は減った。
まあ……これは東京・大阪並を求めるのは無理ですわ。岡山と比べても明らかに書店の規模がショボい。書店めぐりはできるけど、池袋のジュンク堂みたいな大型書店めぐりは不可能。東京・大阪なら確実に置いてあって岡山でもたまに置いてあるあのシリーズが置いてないのか~! みたいなのがあるから、マイナーな本は諦めるしかない。もちろん売れ筋の本とか有名どころのシリーズを読む分にはなんも不自由はないわけだけど。
でもジュンク堂みたいな東京のチェーンよりも宮脇書店っていう地元チェーンの方が強いのは文化を感じる。ブックカバーのデザインと紙質はすごい好みだけど、文庫・新書のブックカバーは上下が固定されてない形式のやつだから、ハードカバーや選書を買うときは宮脇書店に行って文庫・新書が欲しいときはジュンク堂とか他の店に行ってる。宮脇書店は車がないと厳しい総本店と高松の市街地のド真ん中にある本店(いちおうビルがまるごと書店になってる)があるけど、総本店はまだ行ったことないんだよな。やっぱり総本店だと大都市顔負けの品揃えだったりするのかしらん。
あと、高松のアニメイト、ラノベのシュリンクが全ての本にかかってるわけじゃなくてすげえ牧歌的。まさかアニメイトでラノベを立ち読みして買うかどうか判断できるとは思ってなかった。東京だとそんな性善説運用は無理でギッチギチにシュリンクかけちゃうからなぁ。
(追記)ルヌガンガ、知らなかった! ありがとう! あと宮脇書店について書き忘れてたけど、地元チェーンだけあって香川や四国・岡山に関する書籍がものすごい豊富だし、県内のたいていの街に支店があるのもありがたい。香川の文化を支えてる企業だと思う。品揃えについて補足すると、本当に普通の読書ライフを送る上ではまったく支障はないよ! Y出版社から出てる◯◯学のガチ学術書シリーズが置いてない、とか、F社から出てる△△学のブックレットが見当たらない、とか、ぎゃああああ国内の××方言に関する本が2冊しかないじゃんジュンク堂書店池袋本店ならダース単位で置いてあるのに! とか、T大学出版会やH大学出版局の最新刊をちっとも見ないな……とか、そういう話だから。
ご飯はやっぱり、うどん! あちこちにお店があって楽しいし、セルフサービスの店に入ったらうどん玉を湯がくのも客がやるタイプの店で「セルフってそういう……」となったりした。あと釜揚げ専門店以外では釜揚げうどんを頼むべきではないという暗黙の掟もある(調理に時間がかかって他の客を待たせるので)。ただし基本的に地元民向けのファーストフードなのでまったく旅行者には向いてない。
旅行者向けなのは、むしろアレだろ、骨付鳥とかそういうのだろ。骨付鳥はやっぱり丸亀に本店がある「一鶴」。もちろん丸亀以外にも支店はあるけど、まあ一度は丸亀の本店に行っておきたいよね。鶏は雛が柔らかくてオススメ。ビール飲みながら骨付鳥食って、シメに鶏めしを食うのが最高。一鶴の鶏めしはマジで美味いから香川に行ったら絶対食ってくれレベル。一鶴以外にも骨付鳥の店は色々あるので、好きな店を開拓してみるのも楽しいぞ!
他にも、高松駅にある地元民向けの立ち食い寿司屋とか、三豊のラビオリ餃子屋とか(モチモチで超美味い。冷凍のやつを通販もしてるらしいよ)、香川産の食材を使った定食をお手頃価格で食べられるまいしょく家っていうローカルチェーンとか、色々美味しいお店があるので、ぜひ香川ごはんを味わってほしい。
そしてカフェ。香川県でカフェめぐりをしたらもう東京のカフェになんて入る気が起きなくなる。広々とした店内で好きに席を選べるスタバなんて初めて入ったわ……(丸亀のスタバは市民交流センターも兼ねてるから店内に本棚があって自由に本を取って読めるんだよな。最高かよ)。店主にとっては嬉しくないかもしれないけど、香川県の人口が「カフェが複数ある」「混んでない」を両立できる最適の人口規模なんじゃねーの感もあるな。あちこちに落ち着いて座れるオシャレな喫茶店がいくつもあって嬉しい。あと高松の商店街には和菓子屋さんが何軒もあって、そこの喫茶コーナーは和な甘味を堪能できてとてもよい。
イチオシは高松の片原町商店街にある「了見」。センスの良い家具が飾られた落ち着いた雰囲気の店内で窓際から商店街の行き来を見下ろしながらお茶が楽しめる。お茶も、ポットで出てくる紅茶以外に、県内産の緑茶を冷やしたガラス製の急須に入れて出してくれたり、県内産の緑茶を使ったソーダがあったり、と、独自メニューが色々あって飽きないし、スイーツも美味しい。そして特に混んでないので長居しても怒られない! 東京とか札幌だったらこんな店並ばないと座れず時間制限とかかかるだろ絶対。こんな良い店でのんびりできるんだから、やっぱ地方都市は住みやすいわ~。東京は人多すぎやきん、落ち着いて座れないんよ~。
とりあえず、東京暮らしが長い関東出身者だけど、香川の文化を堪能してるよ、というお話でした。やっぱり東京のメリットは集積にあるから、マニアックな本がいっぱい並んでる大型書店に毎週通いたい! とか、東京国立博物館と国立科学博物館と国立西洋美術館を全部めぐりたい! とか、マイナー映画を劇場で見たい! とかの逸般的な文化的ニーズに応えるのは東京の方が上。仕事帰りにちょっと立ち寄る、みたいな気軽な消費もしやすいし。でも、忙しなかったり混雑してるのは嫌だ、ほどほどにのんびり文化を享受したい、というなら、香川くらいの地方がちょうどいいんじゃないかなぁ、と思うのですよ、はい。
(追記)住み心地でいうなら、「雨が少ない」。これ。マジで水害がほぼ絶無。去年関東が台風で大騒ぎになってたときも特に被害はなく「あ、なんか大雨降って早明浦ダム埋まったわw」くらいの感じだった(被災地の人には申し訳ないが)。もちろん雨が少ないから常に渇水の危機はあって、一昔前は一般人も取水制限とか受けてたらしいんだけど、少なくとも増田は住んでて水に困ったことはない。「水を節約してください!」っていう行政からのお知らせは色々来るけどね。雪も降らないから滑って転んでタブレットを台無しにしたりしないので、気候で言うなら多分岡山の次くらいに住みやすいのが香川なんじゃなかろうか(岡山は水あるからね……)。
会社の食堂でさ、本を読んでる人がいてさ、そのブックカバーにローゼマイン工房の家紋が入ってたのよ。で、次に会ったときも、翌日もそれで読んでるわけ。
そこで、俺も秘蔵のロゼマ工房タイピンとネクタイをしてきたわけよ。このクソ暑いのに不自然にネクタイしてw
そうしたら、今度はスマホにレッサー君のぬいぐるみ(?)を付けてきて、あからさまに机の上に置いてあるわけ。
これ、話しかけるべきだと思う?
まぁ俺も41歳のおっさん、相手もたぶん同じぐらいのおっさんなのでロマンスは有り得ないんだけどさ。
ベテランの先輩にあの人誰だか知ってる?って聞いたら、近場の営業所のManagerだって。こっちは平社員。話しかけにくいなあ。
大学へは電車通学。田舎から都会に出る所要時間は片道2時間。一限がある日は6時台の電車にのるため5時に起き、帰りは田舎の路線のため本数が減って待ち時間込み20時でようやく最寄り駅に着くことはザラにあった。
長い時間、スマホをいじるのにも飽きるようになり、読書をはじめた。頭はそれほど良くないので知識は右から左へと流れていったが、本の内容は面白かったという思い出は残ってる。あれはあれで贅沢な時間だった。ただ電車で読書をするためにブックカバーをじっくり雑貨屋さんで探すのもあの時しかできない贅沢。
ある日の帰り。とっぷり夜も更け、二人がけの席の奥側を専有し壁に持たれ付きながら電車に揺られていた。乗り換えで一次目がシャキっとしたのも束の間、すぐ睡魔が忍び寄ってきてうとうとおしているお、中途停車した駅から男性が乗り込んできた。目も瞑って俯く中、隣に座ってきたことを気配で分かった。
そうして、何故か脚を密着してきた。ぴったりと。
この電車は田舎の路線。19時台となれば乗車数は減る。どうして席ががら空きの中、隣に座ってきたのか。なるほど、こんなこともあるのかと半分覚めない頭で思った。二駅ほどで降りる。寝たフリをしておこう。
ようやく最寄り駅へ到着。すみません、と小声で喋りながら外に出た。駅でボーッと顔としてはFXを溶かした時のような顔で少し突っ立った。なぜ足?
翌日、友達に笑い話として喋ったらめっちゃウケた。足くっつけられたけど、冬暖房に最適と言ったら大ウケした。
その最寄り駅のすぐ近くには会社がある。今はそこで働いてる。それだけ。休日数とお賃金が良ければどうってことないのだ。決めつけは良くないしな。
今年で33歳。実家の片付けをしてたら中高生くらいの頃読んでたラノベを見つけたのでもの凄く浅いコメントをする。
(改行の仕方がわからない)
毎週本屋でわくわくしながら新しいラノベを探して、ブックカバーつけてこそこそ読んでた良い思い出。
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一番よく覚えてる作品。中高時代のバイブルと言っても過言ではない。
自分の青春はイリヤもいなければ水前寺もいない(当たり前か)陰鬱とした生活だったけど、
それでも「こんなぶっとんだ生活がどこかにあるんじゃないか」と思わせてくれるような作品だった。
今でも名前を聞くだけで、子供の頃の夏休みの終わりのような切なさを思い出させてくれる。
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イリヤの人の続編。結局1巻以降続編が出なかった。
本当にやきもきさせられた。
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この作者病んでるなあと思った。数年後に直木賞を受賞した。
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このラインナップの中では比較的無名なんじゃないかと思う。ジュブナイル系ループもの。
「図書館司書」というワードにフェチズムを感じるようになったのはこの作品のせいかもしれない。
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■12月のベロニカ
よくできた作品だなあという思い出が強い。
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■EME
うまいこと深夜アニメ化すれば売れたんじゃないかなーといまだに思う。
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去年から年明けにかけてウルトラジャンプで漫画連載されてて驚いた。
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けっこう好きだった気がするんだけど内容をよく覚えてない。
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何故とってあったんだろう。
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トム・クルーズ主演で映画化するとは当時夢にも思わなかったけど、
それでも「これはすげぇ!」と唸った作品。
ツイッターで漫画家が「リアル書店で発売1週間以内に注文するのも含めて買ってくれ~」というのをわざわざ4ページも漫画を描いてお願いしていたのを「業界がまるでなってない」旨のごもっともな引用リプで伸びてましたね。こんばんは。その書店最前線でアルバイトをしているアマ漫画描きです。
あの引用リプを食らって「すっげえわかる……ただ何もやってないわけじゃないからお気持ち抜きなら聞き入れてもらえるかなあ」と長文をしたためることとしました。長くなるので論文スタイルにならって先に何言うかざっと並べておきます。太字のとこだけ覚えて帰ってね
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一応、自分はコミック担当なので語りがコミックの話題に寄りますのでそのつもりで後は読んでください。あと取次系通販はこちら
HonyaClub https://www.honyaclub.com/shop/ (取り扱い店舗 https://www.honyaclub.com/shop/store/search.aspx)
e-hon https://www.e-hon.ne.jp/bec/EB/Top (取り扱い店舗 https://www.e-hon.ne.jp/bec/SF/Search)
初速売り上げ…すなわち発売して間もない期間での売り上げ部数というのは書籍流通にかかわる全員にとって重要な指標です。書店員は作品の認知度や以降の追加注文数をはかるために初週売り上げ部数の数字を注意深く追っています。たとえば発売4日か5日後に売り切ってしまった場合は大急ぎで追加注文を入れますし、発売日の入荷数として見積もりが少なかったという事実を受け止め次巻発注は強めに出さなければなりません。
読者をないがしろにするわけではありませんが、ネット通販で熱心に作品を追う読者よりもリアル書店の書店員に作品名が覚えられているほうが大きい効果が出ます。このあたりは先に上げた漫画にもあったと思いますが、続刊が来た時に刷り部数を決めるのは当然取次からの発注数…つまり全国の書店からの注文の集約数です。自分からすれば注文した数から減らされるわ、角川エースとかそもそも注文させてくれないわ色々言いたいことはあるのですが、とにかく発売日が来る前は書店からのアプローチが作品の如何を図るバロメーターなのです。いやほんとKADOKAWAくんさあ前巻の売り上げに対して減らしすぎなのと売れないやつめちゃくちゃ送ってくるのなんなの…
書店員の心象がわかりやすくよくなる方法が「初速でよく売れる」なので、あの漫画はあんなことをお願いしたわけですね。自分からすればあのお願いの仕方はネット民に撒く餌としては仕掛けが甘いと思いますね。ツイデモのせいで見誤ったのでしょうが、Twitterでちゃんと聞き入れてもらえるのは日本一般世論に効くお気持ちではなくてこの後書く読者側にもたらされるメリットを説くほうなんだよなあ…
何度も例の漫画をあげつらうのもアレですが、あの漫画を描いた方KADOKAWA系列でコミック出してるんですよ。じゃあなぜカドカワストアと取次ネット通販を紹介しない??お店の人にこの番号見せてね!とか漫画描いてないでカドカワストアのリンク張りなさいよ…
カドカワストアはその名の通りKADOKAWAの運営する通販サイトです。素直に言いますが手練れのアニメオタクはこういうメーカー通販使うほうが楽だと思います。見出しにある取次系通販というのは、ちらほらと出てきていた取次の運営するネット通販サイトのことを言っています。今回これを書く最大のポイントであり、例の漫画がなぜ取り上げなかったんだと憤慨しているのがここです。
この取次系通販、一番のメリットは書店で受け取る場合はいかなる場合も送料がかからないことです。コロナ禍ステイホームで若干意味合いが薄れてしまいましたが、ネット通販のウィークポイント「送料」「宅配の受け取り」の2点をかなり軽々と克服できるわけです。ほかの通販と違って段ボール個別包装ではないのですが、書店店頭で受けられるサービスは問題なく同等に受けられます。ブックカバー(紙)はもちろん、自分の勤める店はラッピングが無料なので京極夏彦作品10冊ラッピングも無料です。
ちょっと前は新刊予約が弱かったのですが、ここ最近になってかなり予約の融通がきくようになりました。お店に来なくてもジャンプコミックスの予約ができるよ!ただし超人気どころは早期に終了するのでお早めに(直近だとウマ娘シンデレラグレイと呪術廻戦はレーベル同発のうち唯一予約が締め切られた)。作家にとってはAmazonのリンクを張るのと変わらないのでは?と思われますが、取次系通販を使って書店受取してもらうと書店の売り上げにカウントされます。割と続刊発注の参考にされますし、運がよければ棚常備も夢ではありません。作家よ、Amazonをやめて取次系通販のリンクを張るのだ。
いいところだらけみたいに言ってますがそれなりに弱点もあります。まず当然ですが自宅や勤務地の近くに本屋がなければ店頭受け取りのメリットを享受できません。受取に使えるのは本屋だけなので、コンビニがいくらあってもどうにもなりません。その場合宅配に切り替えることとなりますが、送料ボーダーが2000円です。一度に4冊5冊コミックを買ったり、専門書を買う人だと痛くはないのですが、いつもヒロアカだけ買ってるみたいな少額のカジュアルユーザーには不利です。専門通販の弱さが如実に出てます。
あと利用する場合全員にかかわるところでは、近所の本屋がどの通販サイトに対応しているか調べる必要があります。1つの書店は基本的に1つの取次からのみ書籍を入荷しています(例外はあるにはあるのですが、近年取次による書店チェーンの買収が相次いでいるため考えるほとでもありません)。なのでそのサイトを運営している取次と取引してないと「受取店舗を選択」で目標の書店が出ない可能性があります。注文よりも先に対応店舗チェックを怠らないでください。2サイトなのにリンクが4つもあるのはそのせいです。多分受取場所を指定しないと注文確定できないのでとにかくネット通販は落ち着いてやりましょう。
トドメを刺されるのは読者じゃなくて作家側なんですけども…お気持ち抜きと言いましたが、最後ここだけ持論が入るので「お気持ちじゃねえか!」と言われればぐうの音もでません。すんません。
正直なところ、ツイッターで作者本人が新作告知するときにAmazonのリンクをツイートしてるのですが「よしてくれ…」と常々思ってるんですね。まあ書店員なので食い扶持がどうのというんじゃないだろうな?と疑われるやもしれませんが、そっちよりも困ることがあるんですよ。
言いたいことは単純で「文化資本の流通を外資に握られるのまずいよな」ということです。直近ではアニメ業界にチャイナマネーが流れ込んでいて内容に物言いがついたとかいう噂もどこかで聞きますが、日本で日本のユーザーに向けてもの書いたり作ったりするのに何故か海外基準の規制がかかることになっては困るんです。
日本は本当にヤバそうな表現と性器のモザイク修正を除けばかなり表すことには寛容な法運用をしてるのはご存知かと思います。日々増田で繰り広げられる議論にはヒヤヒヤしていますし、そろそろ六法に「週刊文春とWedgeの関係者は年1回殴ってもよい」と書き加えてほしいのですが、それでも書くこと考えることそのものは否定するつもりはありません。だってその刃を向けたとて、次には自分に向けられるもの。エスパー真美の「くたばれ評論家」が最近期間限定公開されたときも話題になりましたが、頑張って作った作品が誰かになじられても「このやろう!」と腹を立てて、それでおしまいなんですよ。出した側と受け取った側にそのコミュニケーションが生まれただけなんですよ。それを送り合う人同士のコミュニティに対して横から火炎放射器で村ごと焼かれるようなことされるわけにはいかないんです。
紙の本だけの話ではなくなりますが、日本語の電子書籍を売ってて、ある日Amazonから「ワシントン州でこの表現が規制されることになったので、今日から販売停止です」とか言われても日本からじゃ抗議のしようがない。たとえ話としては飛躍しすぎてておかしいとは思いますが、売り上げの一部はちゃんと本国に行ってるわけで「全く縛りはうけない」とは言い切れないです。もう一段飛躍しますが海外基準で規制が入ったときには日本国内の表現規制過激派の活動団体が勢いづいて手が付けられなくなると思います。海外のものは何でも先進的だと思われてるので普通に無敵突進してきます。
とにかく、初速の大切さもそうなんですが、作家側は中長期の視点に立った見通しが弱いんです。国内流通に本を流しているのだからもう少し現在のシステムとか問題点とか勉強してもらいたい。というか本来作家がそういうこと考えなくていいようにするのが出版社であり編集者なので、今回の件業界側は作家にああいう漫画描かせてしまったことを猛省してください。音楽業界はLinkfireでストリーミングサイトへのまとめリンクページを作っていますが、出版社側であんな感じのランディングページ作るとかやれることはけっこうわかりやすく残ってるはずです。
最後、見出しの「デフレ」の件はかなり蛇足なので流し読みしてほしいけど書いときます。完全に自分の所感ですが、いまリアル書店がギリギリ残ってるのは「マジョリティがまだまだITオンチ、あと送料も惜しいほど手持ちがない」からではないかと感じています。いつデフレ脱却を達成しITオンチがいなくなるかわかりませんが、もし達成したその時にネット通販の勢力図次第では日本らしい漫画やアニメのありかたを否定されてしまうだろう…そう思いながら明後日もレジに立ちます。
病気療養中の身でして免疫も落ちてるのでコロナもあるしあまり出かけることが出来ないということもあり
ネットで本を買うことが増えてるんだけど紙のブックカバーがついてこないことだけが難点でして。
アマゾンも楽天もつけてくれないしhonto?もついてこないと聞いて…
送料とかも気にしないから、チラシ入れるみたいにぺらっと買った冊数分の紙のブックカバーを入れてもらいたい。
ちゃんと自分で装着するんで折り目つけずにぺらっと入れてくれるだけでいいんです。
印刷してどうぞと言われてもプリンターないしあのなんかザラっとしたわら半紙みたいな紙のブックカバーが良いんです。
ご存知の方いたら教えて下さい。
持っている中で一番よく使うのは金のしおり。薄い金属できれいなやつ。金のしおりとググると出てくる。昔はマットな感じの黒いしおりも売っていたけれど今は分からない。
大きさと厚みが文庫本にちょうどよく紐がしっかりしていて、本から落ちにくい気がする。(たまに落ちるけど)
貰い物なので当時の値段は分からないが今楽天で見たら440円くらいから買える。
種類によって大きさが違うので自分が挟む予定の本をイメージして買ったほうがいい。ミュシャのデザインはデカかった。自分の持っている気球デザインは文庫にちょうどよい。
紙に跡が付くのは気になったことがない。
トラバにある平等院鳳凰堂しおりは多分これと同じところが作っている。
金属製パート2。土産物屋でよく売っている、長方形のオーソドックス型でなんかステンドグラス風のもの。
地域の有名なものが描かれていて、その名前が下にローマ字で書かれている。「kokeshi」とか。
多分色々な観光地で同じしおりが売っている。可愛いからオッケー。
学生時代、友達からこのしおりをお土産で貰った。私のしおり好きはここが原点である。
とても気に入って使っていたがなくしてしまった。数年後に本の間から発掘されたが劣化してメッキがハゲてきていたので泣く泣く捨てた。
その後似たようなしおりを自分でも買ったしおみやげでも貰ったのだが、どうもしっくりこない。大きさや紐の長さによって使い勝手が変わる。
ありとあらゆる観光地で売っている薄くて細長い竹に絵が描いてあるもの。紐は2色のピロピロしたものが付いている。
ひこにゃんと箱根のかまぼこ柄を持っている。絵以外は全部同じ作り。
観光地の土産物屋でしおりを探すと大抵これが売っている。ひとつ持っていれば充分だと思われる。
私は本から紐が長く出るのが嫌なタイプなので、文庫本には使わぬ。もっぱら漫画やハードカバーに使う。少し大きめサイズの漫画にはちょうどいい。ハードカバーは本に紐が付いているものあるので、紐があれば紐を使う。
青森の土産屋で買った。薄い木できていてリンゴの形がくりぬかれている。装飾はそれだけで木の優しさと紐の赤さが可愛いくてよい。買った当初は木のいい香りがした。
私は本を並行で数冊読むタイプで、自分の中で3番目くらいの立ち位置。3冊目にこれを使うくらいの感じ。
高村光太郎記念館で買った。
革なので厚みがあり、挟んだまま数日放置すると跡がつかないか気になるので長期間の使用や持ち歩きの本には向かない。
光の文字が箔押ししてある。
この文字は光太郎が住んでいたオンボロ小屋にある便所の扉の明かり取りとしてくり抜いたもの。
中尊寺で買った。けまんという仏具?の形をしたありがたいしおり。
紐が軟弱。仏具っぽい装飾が綺麗だが、そのぶん頼りない感じで、本から落ちやすい気がする。
仏具としても使えます、と書いてあったので仏具が欲しい人にもおすすめ。
いい感じの紙にいい感じの言葉といい感じの花が印刷してあるものが8枚セットで売っていたので買った。
本屋でくれるしおりを太らせたくらいの大きさ。紙のしおりが好きな人には良さそう。
スカイツリーなんかにある食品サンプルの店に売っている。ベーコンや生ハム、スライスチーズなどがある。
https://www.ganso-sample.com/item/
(オリジナル小物の項目を横にピョコピョコすると見られる)
面白いし可愛いけれど厚みがありでこぼこしているので実用的かと言われるとあまり……。しかしつい人に自慢したくなる一品。
主張が激しく挟んだページがすぐに分かるので、例えば漫画など、すぐに続きを読む際に使うのに適している。逆に挟んだまま本棚にしまう等すると跡がつくと思う。
お土産で生ハムを貰って使っていた。生ハムが好きなので見ているだけで笑顔になるしおりだった。しかし紛失した。多分本に挟んだまま古本屋に売り払ってしまった。
悲しかったのでスカイツリーに行って焼きベーコンを買い直した。ちなみに焼いていないベーコンも売っている。
凝りすぎた形、大きさが使いづらいものは持っていても使わなくなる。
色々なしおりを使って思うのは、その人の使い方や好みによっておすすめのしおりは本当に違ってくる。私は紐が出ない方が好きだけど、出る方が好きな人ももちろんいる。
自分がよく読むサイズの本を想定して、どんな使いかたをするのかをシミュレートして買うと失敗が少ない。
A5のワイドサイズの漫画なんかに使うなら大きめがいいし、文庫に使うなら文庫と同じ長さみたいなのはちょいと使いづらい。
ちょっと挟んでトイレに行くくらいなら厚いほうが挟んだページが分かりやすくて使いやすい。挟んだまま数日持ち歩くようならそんなに厚みがないほうがいい。
好きなシーンに付箋をはりつけたまま数年放置したら貼ったところがペタペタになったので、付箋を栞代わりにする場合、数日で剥がし、放置はやめたほうがいい。
旅先で買うのもおすすめ。かさばるものでもないので持ち帰りがしやすく自分へのお土産によい。
ちなみに文庫本の持ち歩きについて。
布製のブックカバーを買ったことがあるが、表紙を守れてもサイドがノーガードなので汚れる。鞄の中でページの間にペットボトルが挟まって開き癖がついたり、ペットボトルに付いた水滴が小口なんかについたり、あまりよくなかった。
厚みを調節できないカバーも持っていたが、表紙と裏表紙をカバーに差し込むのが下手くそで、やはり本を傷めた。
昔CDショップで貰ったフライヤーに折り線が書いてあり、そのとおりに折るとCDジャケット柄の紙の文庫カバーになるものがあって、おしゃれで気に入っていた。使い回すうちにボロになってしまったので世の中のフライヤーすべてが文庫カバー仕様になればいいのにと思っていた。
今はCDショップでCDを買ったりフライヤーをもらう時代ではなくなってしまった。
10数年くらい前に角川文庫で2冊買って応募すると文庫ポーチをが必ず送られてくるキャンペーンがあった。
文庫ぴったりサイズで上に紐が付いていて巾着みたいなもの。シャカシャカした素材で、生地と生地の間に綿?が入っているのか、ちょっとふんわりしていて本の持ち歩きにはとても良かった。
しかし10年くらい使い続けてへたってしまい、今はファスナーで閉じられる文庫カバー(Amazonで600円くらいで買った)を文庫ケースがわりに使っている。カバーとしては使わず、紙のカバーをつけた本を包む道具として優秀。
昼休みは、いつも同じブックカバーをかけた文庫本を持って席を立つ。
同僚に「あんたいつも本読んでるね、そんなに読んでて図書館にでもなるつもり?最近のおすすめの本なんか無い?」と言われた。
私におすすめできる本なんてない。
私はこの文庫本を2年間かかっても読み終えていない。
そもそも私は本の内容を読んでいるふりして、いろいろな懊悩を隠すための装置として使っているだけだ。
そして、この沖縄で買ったビンガタのブックカバーの手触りが好きなのだ。
ボーッとしながらスリスリとブックカバーを撫でているだけなのだ。
「うーん、私は安い本買ってただ消費してるだけだから、おすすめなんてとくに出せないな」と答えておいた。「おすすめのブックカバーならずっと語っていられるんだけどな」という事は口に出せずにいる。
私にとって文庫本は、ブックカバーの衣装としてのそれでしかない。台座でしかない。
ジョジョの漫画のどこかで、若い女性の手首だけを持ち歩いてる男の話があったことを思い出した。
対象が人間でないだけで、私の行為はそれに近いのかもしれない。
「ちょっと背表紙の感覚が好みと違ってきたな」とか、「また買いに沖縄に行こうかな」とか、「ほかのブックカバーを探すために買い物に行こうかな」とか、
ブックといいつつ、2回目は雑誌を紹介する。
いまでこそあまたあるエロマンガ雑誌が、いわゆる「(美少女)ロリコン系雑誌」と呼ばれていた頃の(レモンピープル、ホットミルクなどに対する)後発誌のひとつ。
高校に進学し、電車通学で行動範囲が広がり、より大きな書店に出入りできるようになって、少ない小遣いから何を買おうか悩んでいる頃に、創刊号に出会い、表紙(いがらしゆう)の可愛らしさに一目惚れして、即定期購入することに。
(これは一読者としての贔屓目にすぎないが)必ずしもエロにこだわらないマンガを積極的に掲載したり、裏表紙の広告面に「意見広告」的なものをちょくちょく入れ込んでくるなど、後に快楽天や、comic LOが打ち出す独自路線を先取りしたような紙面であったように思う(もちろんそれは、後発雑誌ゆえ差別化をはかる必要があったからでもあるのだが)。
詳しくはwikipediaの該当項目を見てくれ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BF
とにかく自分にとってのさまざまな「性癖」の入り口になった記念碑的雑誌のひとつ(あとの二つは快楽天とGirls forM・・・と書いた時点でいろいろとお察し)。
イラストよりも文章スペースの方がメインの構成で、絵の描けない自分は毎月せっせと漫画の感想や高校生活の愚痴を書き連ねて投稿し続けた(掲載のお礼に当時松文館で出していた単行本がランダムでプレゼントされるというのも大きなモチベーションであったが)。
編集長は「マンガー・シラン船長」と名乗り、読者は「海豚」と名付けられた。そうした読者のコミュニティからは、後に読者の集いが開かれるまでになった(残念ながらこの集いは、同時期に起きた「事件」によって、こうした雑誌や趣味嗜好に対する攻撃や偏見が社会的に大きくなる中で、中断を余儀なくされてしまったのであるが)。
私も、ついには読者投稿欄で知り合った人と文通をするまでになり、浪人時代には手紙で、また大学進学後は互いに大学を訪れたり、電話をするなどして交流は続いた(それぞれの大学生活が軌道に乗り、進路が分かれていく中で交流は途切れてしまったが)。その彼と、大学在学中、松文館の編集部をウイスキーを土産に訪問し、「船長」と職場で酔い潰れるまで飲み明かしたのは、いい思い出(・・・か?)。