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2019-11-12

新入社員研修マルチセミナーだった

会社に入って3ヵ月くらいしたころ、新人研修がありました。「きっと、業界歴史だとか、社会人としてのマナーだとかやるんだろうなぁ」と思ってたら、大きく裏切られました。待っていたのは「ランドマークエ〇ュケーションという自己啓発セミナーに3日間参加してこい」という指示。ちなみにこの集団外国ではカルト教団認定されてるらしいです。調べてみると、「洗脳」やら「勧誘」やら「マルチ」やら、怪しい言葉が続々と出てきます

初日セミナー日光も当たらない、外界と完全に隔離された部屋に誘導されます。「ここでこれから3日間過ごすのか……」と思うと、ちょっと憂鬱でした。まあよく考えると、この部屋に隔離して精神力判断力をすり減らす策略なんですけどね。参加者は200人ほど。最終的には200人が同じ行動をし、同じ思いを持ち、わ~~っと盛り上がることを強制されるので、劇場かのような錯覚を覚えるんでしょうね。普通に過ぎた初日でしたが、「ん?」と思うこともありました。昼食は向こうが勝手に用意したクソ高い弁当を買わされたり、休憩中には経験者が一心不乱に話しかけてきて、「私はこのセミナーでこんなに変われたのよ!」と力説してきたり。一日の終わりには、「大切に思う5人に、それぞれ500文字ずつ手紙を書く」という面倒な課題を出されたり。この手紙も巧妙で、睡眠時間を削るとともに、後に行う「知り合いへの勧誘」の際に、この文章を利用して勧誘を行うので、あらかじめ文章を作ることでサッと勧誘言葉が出てくるといった寸法です。

2日目以降に人格破壊が始まります講師の指示で、過去トラウマを発表させられます。僕にはそんなトラウマがないんであれなんですけど、自発的に高いお金を払って参加している人たちには何かしらの過去があるようで、皆さんトラウマをみんなの前で告白します。地獄か。

トラウマを発表したら、周りの人間は無条件でそれを受け入れます講師が口を開きます。「あなたのそれは、"story"です」と。"story"というのは、作り話ってことなんですけど、例を挙げれば、「他人を殴ってきたら怒ってきた。ただ、他人感情なんて分からないし、『怒ってきた』というのも、自分勝手相手感情を考えただけで、相手別に怒っていないかもしれない。自分は、相手感情を『作り話』として作ってしまった」という感じです。無敵の論理ですね。

講師が「それはあなたの"story"です」を連発し、告白したトラウマを次々と片付けていきます。「あなたが今まで悩んでたことはしょうもない無意味」「作り話に感情支配されるな」と、個人が持っている悩みをどんどん矮小化していき、"story"の1単語で片付けていきます。ただ、もうこの時点で洗脳されちゃう人もいるんですよね。最終的には、受講生全員で、「人生空っぽ意味なし!」と何度も大声で唱えさせられます。「人生空っぽ意味なし!「意味なし!」「意味な~~~し!」と、泣きながら叫ぶ声も聞こえてきます。まあ3日間も極限の状況に押し込められて、心が弱い人は洗脳もされちゃいますよね。

後は、「非合理な行動」「ええかっこしい」「エンロール」「ペテン」なんかも、このセミナーでよく使われる単語でした。上の話も含めて、全部が勧誘につながっていくんですよね。

「非合理な行動」ってのは、そのままです。自分が非合理な行動を起こしたときに、そんな自分もついてきてくれる友達が本当の友達だ、って論理です。セミナー中、定期的に「では今から30分時間を取るので、知り合い5人にこのセミナーのすばらしさを電話してきてください」みたいな時間が入ります最初参加者抵抗するんですが、講師が「これは非合理な行動です。勧誘をして、離れていくような友達は本当の友達ではありません」と大声で叫びます

ええかっこしい」ってのもそのままですね。「人間はええかっこしいだから勧誘なんて行動はなかなかとれない。ただ、感情なんて"story"なんだから、ええかっこしなくても別にいいじゃん」って論理ですね。受講者が、「ちょっと勧誘にはこういう理由抵抗があります……」という話をすると、講師が「あなた!それはええかっこしいですよ!」と急に怒鳴り始めます気持ち悪いのは、周りの洗脳済み参加者たちも、次第に講師と同じように、抵抗ある参加者を攻め立てます魔女裁判かな?

「エンロール」ってのもそのまま「巻き込む」ってことなんですが、勧誘活動をこの言葉に置き換えています。「勧誘しよう!」はあからさまなので、「エンロールしよう!」に言い換えている感じですかね。このセミナーで得たものを「分かち合い」し、「エンロール」することは美徳とされるので、洗脳された人はどんどん宣伝勧誘を行います

ペテン」ってのは「ペテン師」の「ペテン」です。自分に沸き起こる感情のことですね。勧誘をするときにも、「嫌だな……」って思いが沸き起こると思うんですが、それは「ペテン」です。似非感情であり、気にしちゃダメ感情です。さっきの「ええかっこしい」と合わせて、ランドマーク〇デュケーションの勧誘を行わない人間は、「ええかっこしい」で、感情が「ペテン」に支配されている扱いになりますファシズムかな?

以上の言葉を使った論理で、参加者を巧みに誘導し、勧誘活動をさせますちなみに、3日目の夕方には、参加者に対して「次のセミナーに参加しませんか?」という勧誘行為が行われます。何故かこれには90分ほどのたっぷりとした時間が割かれていますいくらかは忘れましたが、うん十万円する次のセミナーの申し込みを、その場で直ぐに行うことができます。確か分割も可能です。悪魔かな?

僕はそんなものに申し込むつもりはさらさらなかったので、その時間椅子に座ってひたすらジッと待っていました。そんな僕にセミナーの人がめちゃくちゃ話しかけてきます。怖い。「あなたは素晴らしい人間から、私もこんなに期待して話しかけてるんですよ!」「このセミナーはまだまだ不完全なところもあって、次のステップに進むことで完全な学びができるんですよ!」と、ありとあらゆる方法で語りかけてきますセミナーの人と電話番号を交換するという時間があります。こんな奴らに電話番号を渡したくないので、適当に番号を教えたんですが、「確認しますね!」と言ってその場でその番号に電話をかけ始めました。もちろん通じません。「あれ?繋がりませんよ?もう一度教えてください」「電話番号はこうやったら表示できるので、表示して私に見せてください」と責めてきます。とうとう本当の電話番号を明け渡すことになってしまいました。死亡。ちなみに、翌日直ぐ電話が来たので、着信拒否しました。

セミナー最後は、このセミナーに参加した人が、セミナーを紹介してくれた人を呼んで、「こんな素晴らしいセミナーを教えてくれてありがとう!」と感謝の意を伝えながらハグをする、という気持ち悪いイベントがあります。振り返ってみると、後ろにうちの会社の人たちが。気持ち悪いので、無言で無視していました。

希望者は4日目も参加できるんですが、僕はもう嫌悪感しか湧いていなかったので、強い意志で断りました。そんな感じで終わったんですが、細かいことを挙げればまだまだ気持ち悪いエピソードがあります。さすがに長すぎるので書きませんが。

一年後、自分は別の会社にいましたとさ。

2019-10-23

anond:20191023233526

左の画像STORYみたいだけど、

女性誌視線を集めたいとか好かれたいって「女性から」って前提が普通じゃないの?

と思って(雑誌読み放題サービス使ってるので)読んで見たら普通に女性から」の前提だった

要はお洒落な服着れば女性から素敵な女性だと思われるよ、頼れる友人知人も出来るよ、って感じの特集

子供の話多いし夫がいる前提だろうに「夫から」と言う要素もパッと見では無いし他の男は勿論無し)

これを「男性から」だと思う水戸泉ってよっぽど普段女性誌読まないのかな

だとしたらその画像自分で持ってる雑誌じゃなくてどっかからの拾い物?

2019-09-22

人生プレイリスト(前半)

雨が降ってて外に出られない

暇なのでビリーアイリッシュの真似して人生プレイリストを作った

14曲選んだのでまずは前半戦

1 不死鳥/SEKAI NO OWARI

2 IRON STORY/FB777

3 手の鳴るほうへ/薄塩指数 feat.重音テト

4 doki blaster/Voia

5 Me Like Joge/Psykovsky

6 ユリイカ/サカナクション

7 ヒューマニズム/NoisyCell

1

高校2年の頃、まだクラシックしかいたことがなかったので

イントロドラム気持ちよくて衝撃だった

まさに世界が開けたようだった

ここから音楽鑑賞が趣味になった

教えてくれた友達感謝してる

2

聴いた時期は細かく覚えてないけれど

多分大学1.2年

この曲は凄い

ジャンルとしてはおそらくドラムベース

7分があっという間

イントロの低音、中間の盛り上げ、ラストの切なくて美しいメロディと緻密で情緒的なスネア

短尺を繋げた曲で色々な顔が見れる、ラスト集大成が見える

構造

PVの画質の荒さも味があってとても良い

本当にもっと色んな人に聴いて欲しいし感想を聞きたい

3

この曲を聴いて自分の好きなことを勉強しようと決心できた

大学2年

ジャンルボーカロイド

カントリー調

ちょっと厨二感ある そこも良い

まず調教上手い テトなのも良い

聴くべき時に聴いたなという曲

モラトリアムのうだうだ感がすごく合う

この曲を聴きながら浴びた夏の日差し気持ちよかったです 夏は嫌いですがね

あと歌詞が良い、ネガティブが回り回ってポジティブになる

PVの絵も良い チョイスも良いよな〜センスだよこれがさあ

個人的に薄塩指数さんの曲は売れたら書けなくなる曲だと思うので 応援したいようなしたくないような難しい気持ち

4

SoundCloudから

大学2年

チップチューンドラムベースダンスミュージックにハマっていた時期

この曲は、いかベースビートが曲を前に進める上で重要か、盛り上げるために職人技を見せているか

を見せてくれる

正直上でピロピロいってるメロディ隊より10倍カッコいい

ごめん、ベースビートが好きなんです。

あとシンセでここまで抑揚をつけられる、ビートを感じさせるのも凄い

難しい、シンセ

これはオーケストラ編曲したいとずっと思ってる 弦隊が弓を弾いているのが目に浮かんでうずうずする

5

これは最近

EDMに飽きてサイケトランスに手を出してる

曲の頭からお尻まで一切止まらないこれがサイケデリックトランスだーーー!

メロディが図形を描いているみたいで楽しい

四つ打ちにハマっているようなハマっていないような感じがたまんない

中間トランス最高だな、お前を待ってたんだ

その後の迷宮を抜けるんか、抜けないんか、みたいなフェーズ気持ちよくて最高

抜けた後とかきもちよすぎて覚えてない

はい最高。

基本的アーティストじゃなく曲を好きになるタイプなんですが

この人の曲は大体好きなのでもしかしたらわたし神様かもしれない

たくさん聴く

6

就職先決まった時によく聴いた

ダンスミュージック

上京組なので共感

生き急ぐあたり、いつ終わるんだと思いながら生きてる

都会はいろんなものが色褪せて見える

それを含めて都会が好き

ここまで綺麗に落とし込んだ山口一郎尊敬する

ライブでも聴いたけど泣いた

ダンスミュージックは生半可な音でやっても曲として成立しないと思う

ここまで、ループを繰り返しているのに全く飽きないむしろこっちが盛り上がれるのは

聞き手ダンスミュージックが好きなのは勿論だけど、やっぱり一つ一つの音にこだわっているか

だと思う

かっこいい、尊敬

サカナクション殿堂入りしてる

ひとつ困ってるのがMVが今でも消化できてない

7

これもまあ最近

イントロ聴いた瞬間これは好きだ!!!一目惚れ!!!

ってやつ

ジャンルパンクスクリーモかな

まず歌詞の良さ

プライド高くて自分天才だと思っていてユーモアがあってアウトローで変に情にもろい描写が上手すぎる

矛盾だらけ、おんなじ失敗、出来事を繰り返して繁てきた人間

人間嫌いだけどなりきれない

そして音楽リンクのさせ方が上手い

ダダダ、とか

合間に入る遊びゴゴロあるサックスとか

ノイズも多分ずっと入ってるけど全然違和感ない、むしろ無意識気持ちいい

キュンキュンする

歌詞を生かすためのベースドラムコーラス

あと声良い、イイ、スキ…思考停止

マジで歌詞が良い、何度でも言う

一言一句素晴らしい






結構楽しいなこれ

明日もやる

2019-08-24

I'm so tired!

Actually, it was the beginning that I was asked to talk about acting on behalf of Netares

I didn't really talk about it

I won't waste your kindness, so I'm going to challenge myself with a trendy story

Here are some messages for Madoka and others.

Madoka: Everyone, thank you for watching

I was able to see some darkness, but do n’t mind! "

Sayaka: “Thank you!

Was my cuteness conveyed enough? "

Mami: “I ’m happy to see you but I ’m a little embarrassed…”

Kyoko: Thank you for watching!

To be honest, my feelings in the work are true! "

Homura "Thank you" Fusa

Then

Madoka, Sayaka, Mami, Kyoko, Homura, I “Thank you all!”

End

Madoka, Sayaka, Mami, Kyoko, Homura “Why are you?

Thank you again! "

Real really end

2019-08-05

ドラクエ映画 ネタバレ

ドラゴンクエスト ユアストーリ

DRAGON QUEST YOUR STORY(Rが反転)

反転文字キリル文字の「私」とか出てるけど

最後まで見るとV(5)とRでVRかぁと嫌な気付きに辿り着く

そう、ドラクエ映画仮想現実の話なんだ

主人公はどこかの高校生で、映画世界ゲーム世界

ラスボスウィルス感染し、スライムワクチン・・・

敵はプログラム

それ自体シュガー・ラッシュのように「そういう作品」として宣伝されてるならい

でも、最後最後でそれを示し、騙し討をすれば世間はこういう反応を返す

当たり前だ

もちろん、そういうショックをメインにする作品もある

種明かしで世界認識が反転し、ガツンと殴られるタイプ作品も悪くない

だが、「ドラクエ映画」には、誰もそれを求めない

許されるとして、ドラクエ3のようなもので、「この世界仮想世界ゲーム)だ」なんて突き付けじゃない

これから見に行く人は、ネタバレしてから行ったほうがいい

ファンタジー作品を見に行くんじゃなくて、「どこかの高校生ゲームプレイ」を見に行くんだと思ったほうがいい

そうすれば、デビルマン以下なんて感じないはず

2019-07-16

anond:20190716114025

哲学的な話が好きだと面白いかも。ライト層ならおしゃれな音楽楽しんでけ。

STORY WRITERとか最高だぞ。

2019-07-13

炎上を恐れたSo-net改竄による印象操作隠蔽を始める

事の発端はこれ。

So-netインターネット接続サービスSo-net forドコモ光」事業譲渡のお知らせ | お知らせ | So-net

https://megalodon.jp/2019-0527-2128-34/https://www.so-net.ne.jp:443/info/2019/op20190527_0020.html

ユーザ軽視のやり方に批判が出始める。

So-net for ドコモ光」のぷららへの事業譲渡譲渡拒否するユーザーに対する負担に不満の声 | スラド IT

ttps://it.srad.jp/story/19/06/25/1527203/

追記ありSo-netによるドコモユーザいじめ

ttps://anond.hatelabo.jp/20190623141622

ドコモ光 for SO-NETぷらら移行問題 その1|ありけん|note

ttps://note.mu/ariken0601/n/nc8371b8de198

この間にもニュースリリースは何度か更新される。

https://megalodon.jp/2019-0628-1625-08/https://www.so-net.ne.jp:443/info/2019/op20190527_0020.html

そして7月12日にもSo-netニュースリリース更新する。

https://megalodon.jp/2019-0712-1952-38/https://www.so-net.ne.jp:443/info/2019/op20190527_0020.html

Q&Aが別のページに移動した。

問題なのはこの更新改竄による印象操作隠蔽を行なったこと。

まずは印象操作

本来修正日は7月12日にも関わらず7月2日更新日を偽っている。

まりぷらら事業譲渡した直後に更新されたように見せかけている。

何も問題がなければ7月12日更新されるのはおかしいと考えたのだろう。

今月に入ってWeb魚拓を取られていなかったため大丈夫だと判断したのかもしれない。

しかGoogle7月11日キャッシュを見ると最終更新日が6月26日であることがわかる。

(誰かGoogle特定キャッシュへのリンクの貼り方を教えて欲しい。)

次に隠蔽

別ページに移動したQ&AにはSo-netにとって都合の悪い情報がたくさん載っている。

ttps://www.so-net.ne.jp/guide/docomo/assignment_qa.html

しかキャッシュ拒否指定されておりWeb魚拓が取れない。

他のアーカイブサービスもどうも全滅の模様。

普通に考えてQ&Aのベージのキャッシュ拒否するなどありえない。

まりSo-netは都合が悪いと考えておりこれを隠蔽したがっているとわかる。

でもバレちゃったね。

2019-06-11

社会人5年目になって久々にCLANNADリトルバスターズ!を観た

初めて増田になりました。

学生の頃にCLANNADアニメを観て、それは大層泣きました。

シナリオの都合のよさとか、主人公にキツい運命を与えすぎでは?とか、そういう理屈を超越したところにこの作品はあって、京アニは見事にこの物語演出してみせたと思う。

あの頃は家族とか友達とか人のつながりっていいな、と大まかにはそんな感想だったと思う。

しかし今の私は違う。見終わって、人はなぜこんなにも傷つきながら前を向いて生きなくてはならないのだろうと思った。

いやまあそもそも、5年目にして転職を2回しているような人生なので察してほしい。

働き続けることがこんなにもつらいのだと、布団の中で思う日々だ。

多分この日記を開いてくれた人はCLANNADリトバスをすでに履修済みだろう。よって割愛する。

私の胸を打ったのは、AFTER STORYに入って、朋也が働き始めたところだ。

卒業後にプーだったことを負い目に感じていた主人公は、自分仕事をみつけ、住む場所をみつけ、愛する人の5年目の高校生活を支える。

その18歳の岡崎朋也がなんともいじらしく、可愛く、行動してみせた自分がどこか誇らしく瞳が輝くも、あっという間に現実を突きつけられてしまうのだ。

新居に渚を迎えて浮ついた気持ち職場の先輩の芳野と初めて車で現場に向かったときに、すれ違った家族を窓越しに見送った時の未来を期待する表情。

それがもうたった一日の労働で、家に帰ったら愛する渚の話に耳を傾けられないほど疲れ切ってしまうのだ。

学生時代にはその細やかな描写に気が付かなかった、まったく印象に残っていない。

改めて視聴した今回は、汐をめぐる物語以上に、朋也が働き続ける姿が目に焼き付いて離れないのだ。

本人も作中で話してはいるが、学校生活では友人たちの悩みを解決し、手を差し伸べてよい方向へ導いてきた朋也が、

人を導くことができるという自惚れが、働き始めたことで一瞬で瓦解する。

労働とは、そりゃ楽しいこともあるかもしれないけれど、大多数は生きるために嫌々行っているものだ、

でも朋也は渚との生活を守るために必死で食らいつく。

学校が楽しくないからと不良のような生活を送っていたあの朋也が、逃げ出さずに仕事と向き合う姿は、まさしく日本という社会で生きるためには組織所属して労働しなくてはならないという現実を突きつけてくる。

古河だって流行っているパン屋ではないことから、渚や朋也の目にみえないところで重いそろばんをはじいているのだろう。

渚との生活を守るために、仕事をしている。

朋也は渚を失ってから仕事をしつづけた。本人はそれを汐からの逃避だといったが、生きるためにはお金必要で、庶民は働かないと生きていけない。

どれほど傷ついても生きることから逃れられないのなら、仕事をしたり、人とかかわって生きていかないといけない。

汐の治療のために仕事をやめた朋也は、汐が亡くなってしまったら、もう死のうと心のどこかで覚悟していたのだろう。(原作描写あったっけ…)

から生き続けるための仕事をやめて、それを察した芳野は戻ってくるようにと声をかけた。

5年目に触れたCLANNAD家族っていいなとか楽しい友達が欲しいな、とかCLANNAD人生とかそういうことも感じたけれど。

傷ついた人間もその傷が癒えずとも前を向いて生きろと、そんな空をつかむような悲しいエールを受け取ったのだ。

そして急にリトバスRefrainアニメがみたくなった。

リトバスこそ、そのような物語なのだ

いっき割愛するが、リトバス主人公親友たちを一度に失うという大きな傷を負う。

そして彼らが死ぬ運命は避けられぬのだと、その痛みを抱えてまでも生きろと言われる。

物語を通してハートが強くなった理樹は喪失をも受け止めて強く生きようとする。

まあ最終的にはうまいこと物語が展開してハッピーエンドになるのだけれども。

だーまえは何かとプレイヤーたちに強く生きてほしいと願っている気がする。

書を捨て街に出よう、じゃないけれど傷ついても現実逃避せずに真っすぐ生きてね、という応援

幸せになる番という歌なんて最もたるものだ。

ビジュアルアーツ20周年のイベントで配布された曲なのだが、わざわざイベントに来たような熱心なファンに「僕はもう大丈夫から 今度はそう、きみが幸せになる番だよ」なんて語りかけてくる。

オタクなんて大小あれども、傷ついて生きてきて、エンタメにそれを救われているような人間ばかりなのだ

そんなオタクたちに、現実に立ち向かえとスパルタ的に奮い立たせようとする。

あと多くのkey作品現実から逃げるとBADED行きなのだ、智代ルートなど非常に印象に残っている。

そこまでして、どうして生きていかねばならないのか、、、なんて思う。

俺たちは人生主人公なのだから現実から逃げずに、居心地のいい環境を作って、ささやかながら生きがいをみつけて、VAにお布施して生きろと。

才能もない、とりえもない、頭もよくない、覚えも悪い。

ぐずぐずに崩れた自尊心を取り戻す手助けをしてくれる渚や朋也、恭介や理樹、そんな存在は周囲にはいない。

そんな現実から目を背けるなということなのだろう。

久々にCLANNADを観て、そりゃあもう想像外の感想を抱いたのだ。

現実をまっとうに生きている人々が圧倒的に多い世にこんないじけた文章を残せるのなんてここしかない。

自室に引きこもっていたようにみえた恭介だって、実は虚構世界四苦八苦していた。己の失敗に落胆してはいても、決して行動をやめていたわけではない。

生きることとは行動なのだと、布団の中でスマホを触るオタク作品を通して鼓舞している。

もしもここまで読んでくれた人がいたらありがとう

サマポケ面白かったから買ってプレイしてね、プレイし終わってたらFD発売か京アニアニメ化することを一緒に願おうね。

あとVAにできることは、だーまえ後継者必死に探して育成することか、keyを畳んで新たな才能で作品を作るか、だーまえ治療費を全額出してあげてkeyブランドを守るかだ。

2019-03-18

Secret Story

パット・メセニー・グループアルバム最高傑作は何かと聞かれたら、人によって答えはバラバラになるだろう。

初期から現在まで本当に名盤がたくさんあるのだ。だがメセニーソロ名義も含めた上でベストは何か?

という聞き方をすれば答えは簡単だ、Secret Story一択になる。

発売からそろそろ30年経つが全く古びれず、聞くたびに新たな発見がある。

何度聞いても飽きが来ないアルバムなんてそうそ出会えるものではない。

1992年に発売されたこアルバムはどんなコンディションのときに聞いてもハマる。

構成生命力に満ち溢れた明るい曲が並ぶ前半の後、矢野顕子ボーカルが短く入るTrack10の As a Flower Blossoms (I Am Running to You) を転機に

暗く悲しいものに変わっていく。メセニーが失恋を機に作ったアルバムだというから、恋の始まりから終わりまでを描いているのだろう。

最終Trackの曲名は Not to Be Forgotten (Our Final Hour) である。「忘れないで(私達の最後時間)」だ。

恋に喜びや悲しみがあるのは人生と同じだ。俺はこのアルバムには人生が詰まっていると思う。

もっと大げさに言えば音楽のすべてが凝縮されていると言っても過言ではない。

Secret Story2007年リマスター版が発売されている。その際、未使用曲が5曲収録されたボーナスディスクが追加された。

1992年版は76分の収録なので収められなかったものと思うが、この5曲、とても優しく温かいである

追加された曲名はそれぞれ

Back in Time

Look Ahead

Understanding

A Change in Circumstance

Et si c’était la fin (As If It Were the End)

となっている。タイトルだけでもわかるだろう?未発表曲なんてのは普通はたいてい蛇足なのだ

だが15年の時を経て日の目を見ることになったこれらの楽曲は悲しいまま終わった恋のアルバム

困難を超えて未来を見つめ歩きだそうというという希望に変えてしまった。

1992年版にこれらの曲が含まれなかったのは果たして尺の問題だけだったのだろうか。

ひょっとしたらまだメセニー自身失恋から立ち直りきれていなかったのかもしれないと邪推してしまう。

海外輸入盤Amazonで1500円で買えてしまうので今すぐ買え。

1992年しか持ってない奴は買い直せ、その価値がある。

2019-02-07

anond:20190207090316

vall-ha11-aとher story最近インディーズでは出色の出来栄えだったと思うなぁ。

特に後者。よく考えるよあんなの。

anond:20190206191353

いろいろ考えてみたけどこれ解釈を広げすぎて元増田の好みから脱線ちゃうよね?

でもせっかく思い出したから書くね?(多分ほぼネタバレなし)

Orwell

SNS監視個人情報をハックしてテロリストあぶり出すネットヲッチャーゲーム

twitterもどきyoutubeもどきが出てきてナマナマしい。

https://store.steampowered.com/app/491950/Orwell_Keeping_an_Eye_On_You/

シルバー事件

ネットを題材にしたある章にカムイネットというサイトが出てくる。

ただ絵的に映ってるだけで操作できるわけじゃないのでナマっぽさはあまりない。

それを本当に再現したもの公式にある。

http://kamuinet.com/JP/

VA-11 Hall-A

タブレット操作できる。その世界ニュースを読めたり通販も利用できる。セーブもこれでやる。

https://store.steampowered.com/app/447530/VA11_HallA_Cyberpunk_Bartender_Action/

Digital: A Love Story

架空webサイトと言うよりもはや架空OS

メールしたりフォーラム覗いたりプログラムDLしたりでディティールが細かいのですごくナマっぽいんだけど、いかんせんモチーフが古いので若い世代はそれを感じられないかもしれない。

フリーゲーム

http://scoutshonour.com/digital/jp.html

SUPERHOT

Omni piOSかい架空(ry

メニュー画面がCUICRTみたいに歪んでるし、後ろで鳴ってるHDDのココココ音にノスタルジーを感じたらおじさん。

ストーリーの進行はこれのチャットシステム上で進められる。

レトロCUIからスタイリッシュFPSダイブするような演出はかなり好き。

https://store.steampowered.com/app/322500/SUPERHOT/

Her Story

架空webサイトと言うより架空警察データベースコンピューター画面はWindows95っぽい。そしてCRT

検索力(りょく)を駆使して謎を解くゲームカンが良くてググるのが得意だったら2時間ぐらいでクリアできるかも?

プレイするなら絶対ネタバレを見ないよう。何故かと言うとプレイする意味消失するので。

あーほら下手にレビューとか読みに行っちゃだめだってば。

https://store.steampowered.com/app/368370/Her_Story/

ACE COMBAT 3 electrosphere

これもデータスワローかい架空OS

ゲームは主にこれを介して進行する。世界情勢のニュースを見れたり、メールビデオチャット演出もある。

デザイン考察はとても凝ってたのでこういうインターネット未来はあるのかもしれないと思えた。

だが今現在見るともはやレトロフューチャーしてるうえ、進行がほぼ一方通行なのでナマっぽさはあまり感じられない。

https://www.bandainamcoent.co.jp/cs/list/acecombat3/

2019-02-04

今更だけど『ベイマックス』に物申す

日本で『ベイマックス』と呼ばれている映画原題が『BIG HERO 6なのはもっと知られていいと思うんだよね。

実際に観てみると、6人(5人と1台)組の戦隊ヒーローという感じで、ロボットを通して絆を知る感動ストーリーというよりかは笑いあり涙ありの読み切り少年漫画といった雰囲気日本ではヒロとベイマックス(とタダシ)以外の4人が広告ハブられすぎて悲しい。

アメリカでは「人間はいかにプログラムに過ぎないロボット感情移入できるのか?」ということがテーマの一つとしてピックアップされているにもかかわらず、日本では「ベイマックスは心優しいロボット」って宣伝やってるのがなあ。ベイマックスはまだドラえもんアトムのような「心を持ったロボット」には程遠い、彼らよりもっと近い未来で作られたといった感じのロボットだと思うんだよね。惜しい。

あと、正式テーマソング『Immortals』を歌ったFALL OUT BOYもっと有名になってよかったと思う。(一応ベイマックス話題になって数か月後、スッキリ!に一回だけ出たけど)AIの『STORY』が嫌いなわけじゃないんだけど、やっぱりImmortalsのほうが世界観ちゃんと合ってるんだよね。

ONE OK ROCKコンサートFOB対バンになったとき自分の目の前にいた観客が、「フォールアウトボーイ?誰それ」ってなってたのが辛い。お前らが目当てに来たONE OK ROCK含めいろいろなロックバンドに多大な影響を与えたロックバンドひとつだよ。

2019-01-25

anond:20190124202733

CLANNAD 〜AFTER STORY〜で岡崎朋也が借りてたアパートが俺の住んでる部屋そっくり

ちなみにあんかわいい妻も娘もいない。

アニメ若者向けじゃなく団塊ジュニア世代前後を狙った商売になってきたから、親世代がカネ持ってて一戸建てに住んでる家庭に違和感ないんじゃないかな。

2019-01-11

エロ漫画の書き文字ってすごいよね

一枚の絵に、「ズプッ」「ズッズッ」「ビュッビュルッ♥」っていうのが書いてあって、ああ挿入してしこたまピストンして中出ししたんやなという【ストーリー】を見事に表現しておる。なんか視線を工夫して本当にそういうSTORYが見える。すごい。

2018-11-25

anond:20181117160701

レイチェル・ワイズのことをワイツと表現するのを珍しい、と思ってスペリング検索ついでにWIKIPEDIA見たが ”父の母語ハンガリー語ではヴェイス、母の母語ドイツ語ではヴァイス発音される。レイチェル自身は、自分の姓の発音は「ヴァイスであると表明している[1]。”  「否定と肯定」出ていた人だ。両親ともユダヤ系なのか。納得。

ファースト・マン” は 女性キャラ専業主婦)が弱いらしい (男女平等社会の実現を図る視点

”ちなみに Netflix でも来月に配信される。” 予告編さらっていると ”Only in theaters” というアピール作品もあって、時代の変革期だ。

”Widows” ダサ邦題になるか、直カタカナ題になるか。

ジョエル・エドガートン監督” ザ・ギフトでも監督だったのか。個性的な顔の俳優という認識だった。

LGBTもの俳優にとってオスカー像への近道だ” エディ・レッドメイン出世作もそうだった。(ノミネート

GWブッシュ役にサム・ロックウェル” 想像しづらい

”『A GHOST STORY』” といい、ケイシーアレックが#Metooスキャンダルで干されていないのはなぜなんだぜ

2018-11-17

今年のアカデミー賞作品賞にひっかかりそうな映画たち

自分ブログにでも書こうかなと思ったけど、だいたい https://www.metacritic.com/pictures/oscar-best-picture-contenders-for-2019?ref=hp からパクリだしそんなに力いれて調べてないので増田に放流します。

本命は『スター誕生』、『BlacKkKlansman』、『グリーンブック』あたりか。ノミネーションだけなら『ファースト・マン』や『女王陛下のお気に入り』も。


BlacKkKlansmanスパイク・リー監督

今年のカンヌで『万引き家族』の次点グランプリを獲得した、黒人映画永遠トップランナーの最新作。

黒人なのにKKKにもぐりこんでしまった潜入捜査官の実話を描く。

スパイク・リー監督作のなかでは『ドゥ・ザ・ライトシング』や『マルコムX』をも凌ぐ評価を獲得している(そして興行的にもここ十年で自己最高)。

公開時期が夏季であることと、ややコメディよりのタッチノミネーションに不利に働くかもしれないが、トランプ政権下において「ブラックリブス・マター」運動はまだまだ意気軒昂。「黒人映画」枠競争を勝ち抜くポテンシャルは十分だ。


ブラックパンサー(ライアン・クーグラー監督

解説不要だろう。今年米国内で最高興収をあげた作品にして、マーベル映画史上でも最も支持された傑作ヒーロー映画

アメリカ国内外黒人問題歴史的視点にめくばせしてオスカー好みの社会性もばっちり備えているものの、やはり「アメコミ映画」のレッテルがネック。

まだまだ白人男性・おじいちゃん大勢を占めるオスカー会員にあっては弱い。ギリギリノミネーションがあるかどうか、といったポジションだろう。

余談だが一時期新設されそうだった「ポピュラー映画賞」部門ブラックパンサーを受賞させるために作られるのだという噂だった。裏返せば、作品賞本選に選ばれる格ではない、と会員からみなされているのだろう。


Can You Ever Forgive Me?(マリエルヘラ監督

落ち目ライター有名人手紙文章捏造して高値で売る詐欺に手を出し、それが嵩じて博物館から実物を盗みだそうと企む実録犯罪コメディ

日本ではあまり知られていないけれど主演のメリッサ・マッカーシーアメリカで今いちばんアツいコメディアンのひとり。

夫のポール・フェイグと組んで『ブライズメイズ』、『SPY』、『ゴーストバスターズ(リメイク版)』などの陽性の笑いでヒット作を飛ばしてきた。

そんなマッカーシーが一転してシリアスブラックコメディに挑戦し、見事大成功。本年度の主演女優賞ノミネートが確実されている。

演出したヘラ監督の手腕も高く評価されており、初の監督ノミネート、さらには作品賞も夢ではない。


Eighth Grade(ボー・バーナム監督

インディーからまれた今年最大のダークホース

とある気難しい現代っ子少女中学生最後の一週間を描いた青春コメディ

中学生版『レディ・バード』にもたとえられる(中二病的な意味で)痛々しくも切ない、みずみずしくもどんよりとしたフレッシュローティーンライフ描写が広範な支持を集めている。

監督は若干28歳のコメディアンで、なんとユーチューバー出身アメリカ映画界における新世代の台頭を予感させる一本。すでに数多くの映画祭や映画賞にピックアップされている

オスカーコメディ敬遠する一方で、サプライズ的なインディー作品を好む傾向にあるが、はたしてこの作品の出目は吉とでるか凶と出るか。最悪でも脚本賞ノミネートは固いか


女王陛下のお気に入りヨルゴス・ランティモス監督

ロブスター』、『聖なる鹿殺し』と強烈かつキテレツ作風で知られるランティモス監督最新作にして初の時代劇

アン女王を演じるオリヴィア・コールマンを巡る二人の家臣(レイチェル・ワイツとエマ・ストーン)のバトルを描く百合時代劇……たぶん百合だとおもう。

すでに巨匠地位確立したランティモス監督過去作のなかでも群を抜いて評価が高く、今年のベネツィア国際映画祭でも第二位にあたる審査員賞を勝ち取った。オスカー前哨戦となる各種賞レースももちろん名前を連ねている。

今年の本命作のひとつとも目されるが、ランティモス特有変態さ加減が(今回は脚本までは書いてないとはいえ)どこまでお上品なオスカー会員たちに受け入れられるか……。


ファースト・マンデイミアン・チャゼル監督

ラ・ラ・ランド』で幻の作品賞受賞というなんともかわいそうな結果に終わった(それでも本人は史上最年少で監督賞を獲っているが)デイミアン・チャゼルライアン・ゴズリング

そんな彼らのリベンジマッチが実録宇宙開発物語ファースト・マン』だ。人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング船長スポットライトを当て、彼の視点からドラマを描く。

企画段階から作品ノミネートは当然、という空気のなかでプレッシャーを跳ねのけて見事高評価を集めた。ノミネーションはほぼ確実といっていいのではないだろうか。反面、今度こそ受賞なるかというと、今ひとつパンチがきいてないようで不安が残る。


グリーン・ブック(ピーター・ファレリー監督

オスカー前哨戦の最も重要とされるトロント国際映画祭で観客賞に輝いた作品。ここ十年で同賞を得た作品オスカー本選にノミネートされなかった例はたった一回しかないのだ。

黒人差別が法的に是認されていた時代アメリカで、自分ちょっとレイシスト入っている用心棒白人男が南部コンサートを開きに来た黒人ピアニストを送迎する仕事を命じられる。最初は「黒人のくせに上等なスーツを着てお上品にピアノなんぞひきやがって……」と反感を抱く用心棒だったが、行く先々で差別待遇を受けるピアニストに対してだんだんシンパシーが湧いてきて……という内容。

ほろ苦くもユーモアメッセージ性に満ちた内容はまさしくオスカー好み。「分断されたアメリカ」というテーマタイムリーさもある。ちなみに監督は『メリーに首ったけ』などのロマコメで知られるファレリー兄弟の兄。このところは過去のヒットコメディリメイクなどで仕事に恵まれなかったが、もともと潜在的に持っていた社会派なセンスが一挙に花開いた。


If Beale Street Could Talkバリージェンキンス監督

ムーンライト』で一昨年の作品賞を獲得したジェンキンスの最新長編。今度こそはチャゼルにかっさらわれた監督賞もいただいて完全制覇を目論む。

原作は今年日本でもドキュメンタリー映画私はあなたのニグロではない』が公開された、黒人小説家ジェームズボールドウィンによる短篇濡れ衣をきせられて収監された夫を助け出すために奮闘する若き妊婦お話

テーマ重厚さも話題性も十分だが、公開が当初予定していた11月から12月にのたことが若干きがかり。クリスマス狙いのブロックバスター大作のなかで埋もれてしまう恐れがある。


Mary Queen of Scots(ジョージィ・ルーク監督

互いにイングランド王位をかけてあらそったスコットランド女王メアリーイングランド女王エリザベス一世を、それぞれシアーシャ・ローナンマーゴット・ロビーという旬な女優が演じる。

脚本担当したのは『ハウス・オブ・カード』や『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』などの現代政治劇の名手、ボー・ウィリモン。

いずれもオスカーノミネーション歴を有した名前ぞろいでクオリティ保証されている。同じくイギリス舞台にした時代劇である女王陛下のお気に入り』がライバルか。


ROMA(アルフォンソ・キュアロン監督

世界的に見れば今年最も評価の高い映画といっても過言ではない。ベネツィア国際映画祭の最高賞。

1970年メキシコ・シティで家政婦として働く女性とその一家ドラマモノクロで撮る。

評価の高さと『ゼロ・グラビティ』でオスカーを獲ったキュアロン知名度があれば当然作品賞も……となりそうなものだが、障害は多い。

まずスペイン語映画であること。長いオスカー歴史のなかでこれまで十作品外国語映画作品賞にノミネートされてきたが、受賞にいたったものは一つとしてない。

次に Netflix 映画であること。カンヌみたいに公に締め出すことはしないにしても、アカデミー会員のなかでも動画配信サービス勢に対する反感は根強い。一昨年の『最後の追跡』やドキュメンタリー作品例外として、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』『マッドバウンド』といった作品たちもその年最高クラスの称賛を受けながらもオスカーノミネートには至らなかった。

いちおうネトフリも『ROMA』については配信に先駆けて劇場公開を行うなどの「オスカー対策」をやっているが、はたしてどうなることやら。

ちなみに Netflix でも来月に配信される。驚くべき時代になったものだ。


アリ― スター誕生ブラッドリー・クーパー監督

ショービズ映画古典リメイク。この八十年で三回目の映画化です。

本年度大本命に数えられる一本。批評家・観客からの圧倒的な支持率もさることながら、商業面でも大ヒット(現時点で世界興収三億ドル突破)を飛ばした。主演のブラッドリー・クーパーレディ・ガガの演技もさることながら、これがイーストウッド降板を受けての初監督となったブラッドリー・クーパー演出にも嬉しい驚きが満ちているとかなんとか。

監督役者脚本、成績と四方に隙のない完璧映画に見える。

だが、一昨年の『ラ・ラ・ランド』、昨年の『スリー・ビルボード』と「早すぎる大本命」はかならずバックラッシュに晒されるのがオスカーという場。12月以降に猛然と差してくるであろう後続期待作たちを振り切れるかどうか。


Widows(スティーブ・マックイーン監督

2013年アカデミー作品賞を獲得した『それでも夜はあける』のスティーブ・マックイーン最新作。オスカー獲得後の第一作でもある。

シカゴでヘマをやらかして死んでしまった強盗たちの四人の未亡人ヴィオラ・デイヴィスエリザベス・デビッキミシェル・ロドリゲスシンシア・エリヴォ)が亡夫の後を継ぎ女だけの強盗団を結成するちょっと変わった犯罪映画

マックイーンとヴィオラ・デイヴィスというアカデミー賞受賞コンビ鉄板の出来。

そのパワーでジャンルムービーを嫌うオスカーノミネーションを勝ち取れるかが見どころだ。


Boy Erased(ジョエル・エドガートン監督

厳格なキリスト教である両親のもとで育ったゲイ少年ルーカス・ヘッジス)が教会同性愛矯正プログラム(いわゆるコンバージョンセラピー)に放り込まれセラピストとバトルする青春ドラマ

近年では『ダラスバイヤーズ・クラブ』のジャレド・レトがそうだったように、LGBTもの俳優にとってオスカー像への近道だ(スカーレット・ヨハンソンみたいに非LGBT俳優LGBTの役を演じることに倫理的非難が高まりつつあるにしても)。

批評家から評価的には作品賞には届かないかもしれないが、演技賞ではノミネートが有望視されている。

トランプ政権下でLGBTに対する抑圧が増しつつあるだけに、時事性も捉えているかもしれない。


Vice(アダム・マッケイ監督

GWブッシュ政権下で「史上最悪の副大統領」とも呼ばれたディック・チェイニー副大統領クリスチャン・ベール激太り(何度目だ)+ハゲという負の肉体改造で演じたブラックコメディ政治劇。

他にも妻リン・チェイニー役にエイミー・アダムスラムズフェルド国防長官役にスティーヴ・カレルGWブッシュ役にサム・ロックウェルなどアカデミー賞級の芸達者がずらりと並んでいる。

題材としてはなかなかトリッキーだがマッケイ監督の前作『マネーショート』がそうだったように、ツボにはまれば一挙にアカデミーノミネートまで行ける。

同じく政治ネタでライバルだった『フロントランナー』(ジェイソン・ライトマン監督)の評判がいまひとつ芳しくないのも本作にとっては好材料


The Old Man and the Gun Now(デイヴィッド・ロウリー監督

名優にして名監督ロバート・レッドフォード引退作。15才で逮捕されたときから人生を通じて強盗を繰り返してきた70才の犯罪者(レッドフォード)と彼を追う刑事ケイシー・アフレック)、そして彼に惹かれていく女性シシー・スペイセク)を描く実話犯罪コメディ

作品ノミネートは微妙なところだが、レッドフォードはまず間違いなく主演男優賞候補入りするだろう。

ちなみにデイヴィッド・ロウリーの前作であるゴースト・ラブストーリー『A GHOST STORY』は今日から封切り。観に行け。

一方で、実話犯罪・老人・名監督にして名俳優共通する要素の多い作品としてクリント・イーストウッド監督の『The Mule』にも注目しておきたい。こちらは80才の麻薬の運び屋をイーストウッドが演じる。映画祭などでもまだ未公開なため、どう転ぶかはまだわからないが、近年のイーストウッド作品に対するアメリカ人の冷め方からすると賞レース的な意味での期待はあまりできなさそう。



その他有望そうな作品

メリー・ポピンズ リターンズロブ・マーシャル監督

シカゴ』でアカデミー作品賞をさらったミュージカルの名手ロブ・マーシャルディズニー伝説的名作の続編を制作

エミリー・ブラントベン・ウィショーこりん・ファース、ジュリー・ウォルターズといった英国の名優たちでがっちり固めつつ、リン=マニュエル・ミランダメリル・ストリープといったミュージカル定評のある俳優陣をフィーチャーし、万全のPermalink | 記事への反応(3) | 16:07

2018-07-16

AIが歌っている楽曲教えて

Story以外にある?

2018-07-07

Writing manuscript. Listening some songs. Because of anime song, story is like the anime. Because of Dixieland Jazz, story is like the piano session.

It rains heavy. In the distance, floods swallow several prefs.

2018-07-02

Auschwitz surviver "Beware of hate".

The memory of my mother, going with her three children, with my little baby sister and my two younger brothers, going to the gas chamber, is the worst memory that I carry with me for the rest of my life.

My name is Max Eisen, and I'm a survivor of Auschwitz.

I saw her walk, I remember, all I could see was her back.

Carrying a baby in her arm, and my two little brothers.

There were no goodbyes said.


Six million Jews were murdered in the Holocaust. Over 1.1 million of those were killed here, in Auschwitz-Birkenau.


I was fifteen years old when I arrived here, May of 1944.

A9892. Hungarian Transports.


Max has returned every year for the past two decades to tell his story.


Here we are,

I want you to sort try to smell what this place smelled like.

Can you hear the voices?

Scratches with their hands. They were trying to go through cement walls just to get away from the gas that was killing them.

Imagine 2,000 people fighting each other for a breath of air.

You could to say that this is the last will and testament of people who died here.

From darkness to light, what a wonderful thing it is to know that you're alive.


Every year Max joins the March of the Living, in memory of those forced on 'death marches' from the camps.

Some 12,000 people recently marched with Max from Auschwitz to Birkenau on Holocaust Remembrance Day.


I'm thinking of my family, who have to no markers, no graves, whose ashes have been blown to the four corners of the earth.

I don't know how I survived.

I'm amazed how I survived.


(sigh)


I'd like to tell a lot to the world.

Respect each other, no matter what religion or colour you are.

Hatred against Jewish people is alive and well all over the world.

I come back here to tell others not to go down this terrible road of hatred and intolerance.

And,

It' a warning. Beware.

This place reminds you to beware of hatred.


from BBC.

2018-06-09

A Story that leads to the Antarctica ←センスなさすぎワロタ

俺だったら「Stand by You」とかにするわ

2018-06-02

予告で叫ぶ映画淡々と記録するよ 

母という名の女                「狂ってる あの子を返してよ!」

ダリダ~あまい囁き~              「出てって!」

セラヴィ!                   「私は人生をかけてるんだ!」   

告白小説、その結末〜Based on a true story〜   「やめて!聞きたくない!」

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