「重音テト」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 重音テトとは

2024-03-17

Synthesizer Vの重音テトに歌わせるの面倒くさいなあ…

でも、俺が歌うわけにもいかないしなあ…

2023-03-13

ぼっちとろっくと真の孤独

モラトリアム期間に慣れ親しんだオタクコンテンツから離れて早10年。久々に時間ができたので話題の「ぼっち・ざ・ろっく!」を見ました。

驚きました。面白い

ストーリーギャグの魅せ方が上手い。作画クオリティが高くて、何より音楽が良い!これが現代アニメか……(「Hot knows...」 や「私の恋はメガラバ」みたいな二次創作が見当たらないところにも時代を感じました)。もちろん手放しで礼賛できるコンテンツなどこの世にはなく、作品独特の違和感矛盾存在します。それらのほとんどは「脱臭」の一言に集約され、きららコンテンツ宿命か、すでに論考がいくつも転がっていたので論をそれらに譲るとして、私がここで語りたいのは曲中歌の歌詞メロディーライン編曲クオリティの高さはリョウ先輩が天才からで済みますが、ぼっちちゃんが悩んだ末の自分らしさにしては歌詞踏み込みが足りない。経験裏付けされたリアリティがない。フレーズがふわっとしていて、今の流行りにおもねったファッションみを感じる。真のぼっちは、ロックは、孤独は、そんなものではないはず。

久々に孤独に浸りたくなったおじさんが、酒に酔った勢い自分の好きなぼっちな曲を残します。おじさんは自分語りが宿命なので仕方ないね。なぜ全てボカロ曲か? 10年前の孤独オタク友達がいないのでロックを知る機会がなく、ボカロしか聴かないんです(偏見)。

ああああああああああああ

https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/25096.html

作詞:nyanyannyaさん

ぼっちちゃんぼっちをこじらせてリスカしだしたら書きそう度:★★★★

結束バンド演奏してほしい度:★

さっそくロックではない曲から紹介。ほぼ同名の梨本Pの曲とは別です。どっちも知らない? 10年前寝てました? ぼっち精神が崩れるし、不健全オタクなので、自分の気に入った自傷フレーズメモして歌詞に並べてしまます偏見)。厨二病感あふれる歌詞の中で最高に孤独を感じる一節が

『生まれる以外何か悪いことした?』

彼女(彼)は自分なりに他人迷惑をかけないように人生をかけて頑張って、努力して、その終点がこれだったのでしょう。作者の生き様が透けて見えるところがお気に入りです。「善いことをしてきたはず」というエゴが、最高に孤独ですね。

かなしみのなみにおぼれる

https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/25140.html

作詞:Neruさん

陰湿いじめにみまわれたぼっちちゃんが書きそう度:★★★

結束バンド演奏してほしい度:★★★

作者のNeruさんは「ロストワンの慟哭」や「脱法ロック」が有名なのでみなさんご存知ですよね。知らない? 初等教育受けました? ぼっちは常に厨二病で、人から見られることを気にする自意識過剰な異常者なので、人生劇場に例えがちです(偏見)。人生の一番底感あふれる歌詞の中で最高に孤独を感じる一節が

教室の隅で読書をする 凛とした長髪のあの子は 僕が恋してると囃し立てられて いじめに遭いました』

歌詞基本的抽象的・婉曲的なのに、ここだけリアリティが突出しています。これ絶対作者の体験談だろ。いじめた方かいじめられた方か、傍観者か。ぼっち社会無関係でいることすら許されない。他人が傷つけられて自分が傷つき、孤独を深めていくところが最高に孤独ですね。容姿端麗な作中のぼっちちゃん絶対に書かない歌詞ですが。

ヤンキーとぼく ~人格形成ニ難アリ~

https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/3300.html

作詞:薄塩指数さん

田舎育ちのぼっちちゃん(男)が書きそう度:★★★★★

結束バンド演奏してほしい度:★★★★★

ここでいきなり重音テト(≠ボカロ)曲を紹介。UTAUジェネリックボーカロイド死にたいようだな? ぼっちは常に社会弱者で、虐げられているのに反抗できない精神弱者なので、いじめエピソードに事欠かない(偏見)。色とりどりのヤンキーヘイトの中でも最高に孤独を感じる一節が

法律が許すのなら 何度だって殺してやる 大げさに聞こえるなら 君は今も理解ってない』

「怒ってない」から「許されてる」わけではないのは作中の歌詞のとおり。前段だけなら「ファッション孤独」でしょう。後段の独特な凄みがこの歌詞真骨頂。加えて1:36から歌詞はとても辛くてとても好きな歌詞なので、ぜひ動画確認してください。

ぼっちになれたら

結局のところ作中のぼっちちゃんは設定上、いじめや「病み」と無関係美人さんなのでこんな歌詞は書かないでしょう。ただ、歌詞はもう少し、作詞者の「ぼっち」な実体験、言ってしまえば「こじらせ」がにじみ出た方が好みです。私の。ちなみに私が結束バンド10年後に歌って欲しい曲は「ナンセンスの塊」(はるふりさん)です。

https://w.atwiki.jp/utauuuta/pages/3699.html

もっと孤独を感じたいので、みなさんの好きな孤独歌詞があればジャンルに関わらずどんどん教えて下さい。「生きてる」を実感しましょう。

2021-05-25

VTuberがどんなに突飛な設定を出してきても

UTAUの波音リツを通過している人間にとっては大したことない

重音テト31歳という絶妙な年齢設定に近いVはいるかな

社築?

2019-09-22

人生プレイリスト(前半)

雨が降ってて外に出られない

暇なのでビリーアイリッシュの真似して人生プレイリストを作った

14曲選んだのでまずは前半戦

1 不死鳥/SEKAI NO OWARI

2 IRON STORY/FB777

3 手の鳴るほうへ/薄塩指数 feat.重音テト

4 doki blaster/Voia

5 Me Like Joge/Psykovsky

6 ユリイカ/サカナクション

7 ヒューマニズム/NoisyCell

1

高校2年の頃、まだクラシックしかいたことがなかったので

イントロドラム気持ちよくて衝撃だった

まさに世界が開けたようだった

ここから音楽鑑賞が趣味になった

教えてくれた友達感謝してる

2

聴いた時期は細かく覚えてないけれど

多分大学1.2年

この曲は凄い

ジャンルとしてはおそらくドラムベース

7分があっという間

イントロの低音、中間の盛り上げ、ラストの切なくて美しいメロディと緻密で情緒的なスネア

短尺を繋げた曲で色々な顔が見れる、ラスト集大成が見える

構造

PVの画質の荒さも味があってとても良い

本当にもっと色んな人に聴いて欲しいし感想を聞きたい

3

この曲を聴いて自分の好きなことを勉強しようと決心できた

大学2年

ジャンルボーカロイド

カントリー調

ちょっと厨二感ある そこも良い

まず調教上手い テトなのも良い

聴くべき時に聴いたなという曲

モラトリアムのうだうだ感がすごく合う

この曲を聴きながら浴びた夏の日差し気持ちよかったです 夏は嫌いですがね

あと歌詞が良い、ネガティブが回り回ってポジティブになる

PVの絵も良い チョイスも良いよな〜センスだよこれがさあ

個人的に薄塩指数さんの曲は売れたら書けなくなる曲だと思うので 応援したいようなしたくないような難しい気持ち

4

SoundCloudから

大学2年

チップチューンドラムベースダンスミュージックにハマっていた時期

この曲は、いかベースビートが曲を前に進める上で重要か、盛り上げるために職人技を見せているか

を見せてくれる

正直上でピロピロいってるメロディ隊より10倍カッコいい

ごめん、ベースビートが好きなんです。

あとシンセでここまで抑揚をつけられる、ビートを感じさせるのも凄い

難しい、シンセ

これはオーケストラ編曲したいとずっと思ってる 弦隊が弓を弾いているのが目に浮かんでうずうずする

5

これは最近

EDMに飽きてサイケトランスに手を出してる

曲の頭からお尻まで一切止まらないこれがサイケデリックトランスだーーー!

メロディが図形を描いているみたいで楽しい

四つ打ちにハマっているようなハマっていないような感じがたまんない

中間トランス最高だな、お前を待ってたんだ

その後の迷宮を抜けるんか、抜けないんか、みたいなフェーズ気持ちよくて最高

抜けた後とかきもちよすぎて覚えてない

はい最高。

基本的アーティストじゃなく曲を好きになるタイプなんですが

この人の曲は大体好きなのでもしかしたらわたし神様かもしれない

たくさん聴く

6

就職先決まった時によく聴いた

ダンスミュージック

上京組なので共感

生き急ぐあたり、いつ終わるんだと思いながら生きてる

都会はいろんなものが色褪せて見える

それを含めて都会が好き

ここまで綺麗に落とし込んだ山口一郎尊敬する

ライブでも聴いたけど泣いた

ダンスミュージックは生半可な音でやっても曲として成立しないと思う

ここまで、ループを繰り返しているのに全く飽きないむしろこっちが盛り上がれるのは

聞き手ダンスミュージックが好きなのは勿論だけど、やっぱり一つ一つの音にこだわっているか

だと思う

かっこいい、尊敬

サカナクション殿堂入りしてる

ひとつ困ってるのがMVが今でも消化できてない

7

これもまあ最近

イントロ聴いた瞬間これは好きだ!!!一目惚れ!!!

ってやつ

ジャンルパンクスクリーモかな

まず歌詞の良さ

プライド高くて自分天才だと思っていてユーモアがあってアウトローで変に情にもろい描写が上手すぎる

矛盾だらけ、おんなじ失敗、出来事を繰り返して繁てきた人間

人間嫌いだけどなりきれない

そして音楽リンクのさせ方が上手い

ダダダ、とか

合間に入る遊びゴゴロあるサックスとか

ノイズも多分ずっと入ってるけど全然違和感ない、むしろ無意識気持ちいい

キュンキュンする

歌詞を生かすためのベースドラムコーラス

あと声良い、イイ、スキ…思考停止

マジで歌詞が良い、何度でも言う

一言一句素晴らしい






結構楽しいなこれ

明日もやる

2014-03-08

久々にカラオケに行った。

歌った曲(入力した曲)一覧を帰りに渡してくれるサービスとかあったらいいなぁ。

料理付き飲み放題。まずは乾杯

1.言ノ葉(刀語http://www.kasi-time.com/item-66917.html

2.続・溝ノ口太陽族天体戦士サンレッドhttp://www.kasi-time.com/item-45504.html

3.ごはんはおかずけいおん!!http://www.kasi-time.com/item-49801.html

4.CORE PRIDE青の祓魔師http://www.kasi-time.com/item-53617.html

=新顔メンバー1名到着。各自間奏で自己紹介の流れに=

5.創聖のアクエリオン創聖のアクエリオンhttp://www.kasi-time.com/item-4110.html

6.ジョジョ~その血の運命~(ジョジョの奇妙な冒険http://www.kasi-time.com/item-64604.html

7.ライオンマクロスFhttp://www.kasi-time.com/item-35900.html

8.タチアガレ!(Wake Up, Girls!)http://ameblo.jp/kana6525/entry-11754991101.html

9.愛をとりもどせ!!(北斗の拳http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=38437

10.1/3の純情な感情るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-)http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=38437

11.ラマさんのラママンボ(しろくまカフェhttp://www.kasi-time.com/item-67948.html

12.Tell Your WorldGoogle CMhttp://www.uta-net.com/song/127069/

13.YOU GET TO BURNING(機動戦艦ナデシコhttp://www.kasi-time.com/item-5835.html

14.午後の待ち合わせ(ノラガミhttp://www.kasi-time.com/item-70343.html

15.哀戦士機動戦士ガンダムII・哀戦士編)http://www.kasi-time.com/item-6141.html

16.英雄ウルトラマンネクサスhttp://www.kasi-time.com/item-28882.html

=早くもデザート登場=

17.SKILL(第2次スーパーロボット大戦αhttp://www.kasi-time.com/item-21.html

18.トポロジーロボティクス・ノーツhttp://www.kasi-time.com/item-65671.html

19.シンクロマニカ(ガリレイドンナhttp://www.kasi-time.com/item-69407.html

20.Stand Up!!!!(てさぐれ!部活ものhttp://www.kasi-time.com/item-69171.html

21.炎のさだめ(装甲騎兵ボトムズhttp://j-lyric.net/artist/a00ab58/l012783.html

22.BLOODY STREAMジョジョの奇妙な冒険http://www.kasi-time.com/item-65253.html

23.明正ロマン重音テトオリジナル曲http://www24.atwiki.jp/utauuuta/pages/2104.html

24.ニルヴァーナ妖狐×僕SShttp://www.kasi-time.com/item-64703.html

25.futuristic imagination東のエデンhttp://www.kasi-time.com/item-42576.html

26.一斉の声(夏目友人帳http://www.kasi-time.com/item-36300.html

27.希望宇宙の…(ギャグマンガ日和http://plus.himote.in/blogs/viewstory/3507

28.sister's noiseとある科学の超電磁砲Shttp://www.kasi-time.com/item-66544.html

29.only my railgunとある科学の超電磁砲http://www.kasi-time.com/item-45162.html

シンクロした!=

=出てきたパンがマギー審司の耳っぽい?=

30.Take Your Way(DEVIL SURVIVOR2 THE ANIMATION)http://www.kasi-time.com/item-66920.html

31.Beautiful Worldヱヴァンゲリヲン新劇場版:序)http://www.kasi-time.com/item-20068.html

=誤入力演歌)=

32.紅蓮の弓矢Linked Horizonhttp://www.kasi-time.com/item-67546.html

=大人の都合により?歌詞が表示されず……が、プロの集まりなので問題なし。=

=誤入力2(またも同じ演歌。もうアニメ化しちゃえよ)=

33.聖闘士神話ソルジャードリームhttp://www.utamap.com/showkasi.php?surl=S01525

34.motto☆派手にね!かんなぎhttp://www.kasi-time.com/item-38260.html

35.eternal realityとある科学の超電磁砲Shttp://www.kasi-time.com/item-68154.html

レールガンを撃ち尽くした=

36.不明(BPM200くらいの超速、冒頭ドラム連打から、女声ボーカル曲??、演奏中止)

37.God knows...涼宮ハルヒの憂鬱http://www.kasi-time.com/item-1209.html

38.secret base~君がくれたもの~(10 years after ver.)(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。http://www.kasi-time.com/item-53442.html

=次を歌いたくもあり、画面と後奏で余韻を楽しみたくもあり=

39.Chase the worldアクセル・ワールドhttp://www.kasi-time.com/item-61054.html

40.きみのためなら死ねるきみのためなら死ねるhttp://j-lyric.net/artist/a051215/l0193d5.html

最後メンバー到着、ラスト1時間

41.FLY ME TO THE MOON新世紀エヴァンゲリオンhttp://www.kasi-time.com/item-7961.html

42.残酷な天使のテーゼ新世紀エヴァンゲリオンhttp://www.kasi-time.com/item-7960.html

43.ゲキテイ(檄!帝国歌劇団)(サクラ大戦http://www.kasi-time.com/item-32922.html

44.DAYS交響詩エウレカセブンhttp://www.kasi-time.com/item-23916.html

45.魂のルフラン新世紀エヴァンゲリオン シト新生http://www.kasi-time.com/item-5994.html

エヴァ中心に合唱モードへ=

46.meditations(fripSidehttp://www.kasi-time.com/item-51292.html

47.真赤な誓い武装錬金http://www.kasi-time.com/item-3246.html

48.ペガサス幻想聖闘士星矢http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=38074

最後メンバー。「33.聖闘士神話ソルジャードリーム~」とかぶらないのが流石!=

49.コネクト(魔法少女まどか☆マギカhttp://www.kasi-time.com/item-52119.html

=あれから3年……=

50.ウィーアー!(ONE PIECEhttp://www.kasi-time.com/item-15866.html

51.ダンバインとぶ(聖戦士ダンバインhttp://www.jtw.zaq.ne.jp/animesong/se/danbain/danbain.html

52.勇者王誕生!勇者王ガオガイガーhttp://www.kasi-time.com/item-35419.html

53.Don't say "lazy"(けいおん!http://www.kasi-time.com/item-41988.html

=お時間が……=

54.BELIEVEめだかボックス アブノーマルhttp://www.kasi-time.com/item-63915.html

55.マジンガーZマジンガーZhttp://www.uta-net.com/song/2270/

パイルダー「「「「「「「「オーン!!!」」」」」」」」=

2011-07-17

初音ミクLAライブ外国人感想その11

http://anond.hatelabo.jp/20110707195830

 初音ミク現象の持つCGM的側面については、外国人の感想でもしばしば言及されている。しかし、ワールドイズマインならぬWorld is Hers(世界彼女のもの)と題された以下の感想ほど、このテーマを正面から丁寧に描いたものはない。CGMこそ「クリプトン世界にもたらした最大の贈り物」との指摘はとても重要だろう。伊藤社長が主役を演じる世にも珍しい感想、という面からも一読の価値はある。

 urlは以下の通り。

http://www.manganews.info/the-world-is-hers-how-hatsune-miku-is-changing-everything-anime-news-network.html

+++++以下勝手翻訳+++++

世界彼女のもの:初音ミクはいかにして全てを変えたのか

 伊藤博之は自ら説明しようとしていた。

 「ヴァーチャルアイドル初音ミクを生み出した企業クリプトン・フューチャー・メディアのCEOとして、伊藤は人で溢れる大衆文化バンドワゴンの運転席に座っている。そして誰もが興奮しすぎる前に、彼は人々にこのバンドワゴンが何であるか理解させたいと望んでいた。

 「初音ミクは[一つのソフトウエアです」と彼は言う。「YAMAHAが開発したボーカロイド技術を使ったものです。[ボーカロイドは]歌声を作り出すエンジンで、我々はYAMAHAからその技術に基づく製品を開発するライセンスを得ました」

 言い換えれば、ミクのファンであると公言することは、KorgTritonキーボードあるいはフェンダーストラトキャスターギターのファンであるのと似ているのだ。君が応援するのは楽器――PCにインストールしなきゃならないうえに箱にはアニメ風のイラストが描かれているが、でもやはりそれは楽器だ。おまけにボーカロイドというブランドネーム自体はミクや彼女の華やかな友人たちに帰するものというより、むしろ彼らを動かす音声合成エンジンを指している。文字通りに取れば、「ボーカロイドのファン」であるとは、特定ブランドギター弦のファンであるのと同じである

 だが誰がそんな言葉遊びを気にするだろうか? どんな新興サブカルチャーでも、言葉に独自の意味が付きまとうのは普通である今日では「ボーカロイド」はそのイノベーションから花開いた仮想世界全体を示す言葉となっている。ボーカロイドとは作曲家がそのソフトを使って自宅スタジオで作り出した無限レパートリーを持つ曲のことであるボーカロイドとはそれぞれの曲に対応する画像動画ギャラリーであるボーカロイドとはそれらの画像から生まれたあらゆるミームや粗筋であるボーカロイドとはそれぞれ特有のボイスバンクを象徴するキャラクター群のことである。そして誰であれアニメエキスポに参加した者ならこう言うだろう。ボーカロイドとはそれらキャラのあらゆるバリエーションを含む姿にドレスアップしたファン層である

 これこそがクリプトンマーケディング・ディレクター佐々木渉すらも驚かせた口コミ波及効果だ。彼は「ユーチューブニコニコのような動画シェアサイトを通じて[ボーカロイドが]利用されるやり方」に驚いたと話す。「これらのサイトを使って、本当に口コミで仲間の間に広がっていきます。本当に過去に例を見ない[方法で]様々な国で人気を得ています」。つまり、本流エンターテインメントの大半が今なお企業の重苦しい手によって運営されている一方、自力推進型であるボーカロイド本質はあらゆるものをひっくり返したのだ。

 「ある意味、こんな現象相手に取り組む最良の手法を見つけるためもがき続けてきました」と佐々木は話す。「ファンからフィードバックを得るのが最良だと我々は信じてきました……いかに物事に対処するか、ファン層にとって最もよいことのためにどうするかを。急いで金儲けしようとは思っていません」

 クリプトンは、当時まだMP3ですら未発達の技術であり、ユーチューブ誕生に10年も先行し、そしてあらゆるものを可愛いアニメ少女擬人化するアイデアがまだ急増していない1995年設立された。「我々の目的はそもそもボーカロイド仕事にすることでも、[音声合成ソフトを作ることでもありませんでした」と伊藤は話す。「クリプトンは音全般――音と関係するソフト全てを取り扱う企業として設立されました」

 もし伊藤冗談めかして「ミクのお父さん」と呼ぶのなら、彼女の祖父母は最初ボーカロイドエンジン2003年に発表したYAMAHAの面々となるだろう。「そうした技術存在することは知っていましたし、それを使って何かできることがあるんじゃないかと思っていました」と、伊藤は当時について話す。「我々は既にYAMAHAと係わり合いをもっていましたので、彼らと連絡を取りそこから製品を作り出すことができました」

 だが、あたかも完成された合成音声で歌う天使の形でミクが天から降臨してきた訳ではない。彼女の根っこは、伊藤の説明によればとても粗末な形式の音声技術にまで遡ることができる。「日本では[音声合成ソフト結構一般的で、例えば駅などで使われています。そこでは列車の到着がアナウンスされたり、あるいは[乗車している場合]駅名が呼ばれたりします自動応答システムを使う電話はボーカロイドによって動いています」(想像してほしい、ミクの親戚の一人がカスタマーサービス用の電話回線で働く恐ろしいロボ電話であるという事実を)

 「当初[合成された]歌声を使うソフト存在しませんでした」と伊藤は続ける。「そうしたソフトにどの程度の需要があるのか、私には確信が持てませんでした。というか、はっきり言うなら、PCに歌わせることができるソフトを作るのにどんなメリットがあるのか分かりませんでした」

 この疑念こそが伊藤に次の手を講じさせた――それは最終的にはクリプトン歴史で最も賢い一手となった。「2004年、私は最初の[ボーカロイドソフトMeikoを作り、それに漫画風のキャラを付けました。ある人格が歌う[のを真似る]ソフトは人間にとって必要不可欠なものではなかったから、そうしたのです。人々にアピールし人々から愛されるようになるためには人間味を持たせる必要があると考え、そのための最適な手段が漫画キャラのようなものでした。このソフト結構いい成功を収め、そしてもちろん初音ミクの構想へとつながりました」

 そしてその次に起きたことは誰もが知っている。

 おそらく伊藤博之が成功した秘密は、クリプトン創業者である彼が音楽、サウンドエンジニアではなく、ソフト開発者ですらなく、何よりビジネスパーソンだった点にあるのだろう。伊藤は、あなたミュージシャンではないのかと質問されると笑い(彼はミュージシャンではない)、自身が経済を専攻したことを認めた。「音楽とは無関係です」と彼は言う。「ボーカロイドマーケティングに成功するうえで、私は自分が学んだスキルのいくつかを使ったと思います

 アニメエキスポ1日目のキーノート講演で、初音ミクボーカロイドカルトについてスライドショーを使った改まったプレゼンを始める際に、伊藤ビジネスマンとしての本領を発揮した。彼はまず自分が誰で彼の企業が何をしているかについて慣例となっている概要報告を行い、それから公式にクリプトン制作しているボーカロイドキャラクター」(あるいは、厳密に正確さを期するならソフトウエアパッケージというべきか)の一覧を示した。

 2007年8月31日に生まれた永遠の16歳、初音ミクは、今ではショーの目玉に位置している。人気で彼女に次ぐのは鏡音の双子リンとレンであり、彼ら独特の黄色い装飾と少年/少女のペアは、ミクの緑と灰色と同じくらいコスプレ業界では至る所で見かける。だが音楽制作者の視点から見ると最も用途の広い声は2009年製品である巡音ルカのもので、より深い音域と日本語及び英語で「歌う」能力を誇っている。何人かのファンは昔ながらのMeikoKaitoの旗を掲げている。その声は旧世代のボーカロイド技術の上に構築されているが、今なおクリプトンファミリーの中心メンバーである

 クリプトン以外のボーカロイドキャラサブカルチャー世界に入ってきている。たとえば声優中島愛のボイスサンプルに基づき、マクロスFランカ・リーモデルとしたMegpoidや、J-rockスーパースターGacktの声を使ったGackpoidなどがそうだ。より進取の気性に富んだ人々はUtauloid(日本語言葉『歌う』から来ている)と呼ばれるオープンソース音声合成エンジンまでも開発しており、その中で最も有名なのはピンクの巻き毛をした重音テトだ。

 音楽ソフトウエア・パッケージについて、それがまるで本物の人間であるかのように語るのは最初は奇妙に感じられるだろう。しか伊藤最初に作り出した時に予想したように、それこそがこのソフトをかくも魅力的にしている正体なのだ。これらのキャラがもたらした創造性は、伊藤プレゼンで誇らしげに見せびらかした数字によれば、ユーチューブで36万6000件、ニコニコで9万2600件に及ぶボーカロイド関連動画へと結実した。

 そしてこの成長するメタジャンルからあふれ出したマルチメディアコンテンツもある。クリプトンが運営するウェブサイトPiapro(『ピア・プロダクション』の省略形)には、ボーカロイドに触発された45万を超えるテキスト、音楽、及び画像創作物がある。さらに注目に値するのはクリエーターたちがどのように相互に刺激しあっているかだ。コンテンツを共有するポリシーの下、あるPiaproユーザーが音楽を制作すれば、別の誰かがそれを聞いて付随するイラストを描き、さらに別の人がその構想に従って短いアニメ動画作成する。そこでは、サイトルールに従い創始者を適切にクレジットに載せることだけが重要だ。

 何人かのボーカロイドファンはアート世界の彼方まで行ってしまい、エンジニアリングの成果をもたらした。最もよく知られているのは3DアニメーションプログラムMikuMikuDanceで、初音ミクキャラクターモデルを――実際にはどんなキャラクターモデルでも――特定の歌に合わせてリップシンクし踊らせることができる。より繊細な対象を扱っているのがVocaListnerで、本物の人間の歌手によるインプットを分析し、ボーカロイドプログラムのセッティングを自動的にその声にあわせて調整する。思いつきに過ぎない想像の飛躍ですら現実化し得る。初音ミク動画「Innocence」で取り上げられた「Ano Gakki」(『あの楽器』)というニックネームで呼ばれている奇妙な見かけのタッチパネルキーボードも、実際に使える楽器として再現された(それほど野心的でないバージョンならスマホアプリとしてダウンロードできる)。

 これら全てが意味しているのは、ほぼ完全にファンによって運行される賑やかで創造性に富む生態系存在するということだ。究極的にはそれこそクリプトン世界にもたらした最大の贈り物だろう。初音ミクボーカロイドソフトそのものではなく、それらが使われる方法こそがそうなのだ。企業という大領主によってではなく、消費者によって作られた完全なエンターテインメント形式。企業は僅かな道具と規則を与えるだけで、後は椅子に深く腰掛けて次に何が起きるかを見守っている。

 それでもなお、ボーカロイド体験を活気づけるため企業提供するイベントは多数ある。今年はアニメエキスポ日本以外では初となる「ボーカロイドライブコンサート」ミクノポリスホストを務めた。それはステージ上の綺麗なスクリーン投影するCGIアニメーションしかない(ほかならない)が、いい視野角と健全猜疑心の保留があればそのイリュージョンはなお印象的になる。さらに感動的なのはセットリストにある全ての曲が明らかにファンの作ったもの――クリプトンの地下室であくせく働かされるソングライター大量生産した製品ではなく、本物のミュージシャンボーカロイドという媒体を通じて自らを表現したものである点だ。

 だがコンサートはどのような限界が残されているかも暴露した。ミクの魔法は左右双方40度以上の角度では働かなくなった。調整の効かないボーカルは、時に楽器生演奏の下で迷子になっていた。そして音声合成技術のあらゆるイノベーションをもってしても、より繊細な耳にはなおミクが絞め殺されるようなロボットじみた変な声をしているように感じられた。でも、日本では生身のアイドルについてどう言われていると思う? 「アイドルは不完全であってこそふさわしい」。不完全さこそがミクをこれほど魅力的にしている。誰もが進行中の仕事に関与できるからだ。

 どんな未来があるか、誰に分かるだろう? クリプトンは既に英語版の初音ミクソフトが開発途上にあることを約束しているし、日本では新しい改良されたボーカロイドエンジンが開発中だ。それはつまり韓国語ですら歌えるボイスバンクを含んだ新たなキャラの登場を意味している。クリプトンオリジナルボーカロイド製品は、その声に新たな音色をもたらす追加物「アペンド」によって進化を続けている。そしてどこかで我々の誰にも知られていないマッド天才が、ボーカロイド世界永遠に変えてしまうようなアイデアにおそらく取り組んでいる。

 多くの人が知っているように、「初音ミク」という名は「未来最初の音」をもじったものだ。だがボーカロイド文化が広がるにつれ、この名前ますます不正確になっている。彼女はもはや未来の音ではない。彼女はまさに今の音である

+++++勝手翻訳終了+++++

初音ミクLAライブ外国人感想その1「再生の約束」逐語訳

http://anond.hatelabo.jp/20110707195830

初音ミクLAライブ外国人感想その2「再生の約束」フリーダム

http://anond.hatelabo.jp/20110708223459

初音ミクLAライブ外国人感想その3「ミクノポリスのボカレタリアートたちよ、団結せよ!」

http://anond.hatelabo.jp/20110709211718

初音ミクLAライブ外国人感想その4「仮想の歌姫:初音ミクの人気と未来音色

http://anond.hatelabo.jp/20110710234300

初音ミクLAライブ外国人感想その5「オレはAXには行ってないけど、まあとにかく……」

http://anond.hatelabo.jp/20110711212701

初音ミクLAライブ外国人感想その6「ミクノポリス:7月のクリスマス世界征服

http://anond.hatelabo.jp/20110712205546

初音ミクLAライブ外国人感想その7「AX11:ミクノポリスの印象」

http://anond.hatelabo.jp/20110713211501

初音ミクLAライブ外国人感想その8「ミクノポリスコンサートリポート

http://anond.hatelabo.jp/20110714210122

初音ミクLAライブ外国人感想その9「アニメエキスポ初音ミク

http://anond.hatelabo.jp/20110715222900

初音ミクLAライブ外国人感想その10「アニメエキスポ2011(抄訳)」

http://anond.hatelabo.jp/20110716194029

初音ミクLAライブ外国人感想その12「アニメエキスポ2011でのボーカロイド体験」

http://anond.hatelabo.jp/20110719031316

初音ミクLAライブ外国人感想その13「ミク:日本ヴァーチャルアイドルメディアプラットフォーム

http://anond.hatelabo.jp/20110719203237

海外blogに載っていたクリプトンインタビュー

http://anond.hatelabo.jp/20110723142345

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん