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2015-11-05

機械学習翻訳文かどうか判定できるようになってほしい

与えられた文章外国語から翻訳か、もともとその言語で書かれたものか判定できるようになってほしい。

そしてプロ翻訳者ごとに、その人の訳文が翻訳と判定される割合データベース化して共有したい。

翻訳と判定される割合が高い人の訳文、つまりいかにも訳文調のものは読みたくない。

2015-10-30

http://anond.hatelabo.jp/20151030101103

Steamももう厳しいって、煙狼がひいひい言ってるしなあ。

Playismは頑張ってると思うけど、全然浸透してないし。

同人ゲ系やアクションSTGパズルなんかの言語関係ない系はSteamに挑戦してるやつも結構いるっしょ。

ここに上げられてんのは、テキスト主体からSteamで伸びるとはあんまり思えん。

海外に出すってだけなら、公開されるとすぐ中国語韓国語英語スペイン語あたりの翻訳者が「訳させてください」って飛びついてくるから、それ利用すればいいだけで、Steamかめんどいだろ。

2015-05-13

日本海外割れ厨の違いは被害者意識の有無

割れ厨殺すべし」な日本に比べて海外割れ厨は堂々としたものだ。

少なくとも割れを叩く風潮はどこにもない。

それは今どき漫画アニメ好きを叫ぶ外国人はほぼ100%割れ厨からだ。

彼らは次の言い訳を盾にしている。



日本割れ厨と違うのは、彼らの言う正当な扱いさえしてあげれば彼らも正規ルートを使う可能性があるということだ。

しかしこれらの言い訳を潰さないと被害者意識は消えず、彼らはいつまでも堂々と割り続けるだろう。

参考: http://www.reddit.com/r/manga/comments/35pazq/possibly_nsfw_japanese_ero_manga_artist_mizuryu/

2015-04-17

付喪神アイドルはありえないのか

陰陽雑記に云ふ。器物百年を経て、化して精霊を得てより、人の心を誑かす、これを付喪神と号すと云へり。

老いたネコは『猫股』となって人を惑わす。

精。精怪、妖精とも。いかなる動物植物無機物であれ、天地日月精華を受け続ければ、人の姿に変じ智慧を得る。

アイドル10年やってらんないでしょ!?石の上でさえ3年だよ

―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・

家にこもりっきりの自営業ライフ。時に音が欲しくなるのですが、中国語テレビラジオニュース番組ドキュメンタリーと並ぶお供はYoutubeであります。私こそが真のYoutuberだと思って生きてきたのですが、なんか最近定義だと動画をアップする人がYoutuberらしいじゃないですか。Youtubeをよく見る人のことはなんと言えばよいのでしょう?

で、ももクロにはまり、その後にモーニング娘。鞍替えして今にいたっています

そのモーニング娘。新曲が発売されたわけですが、これが辛い。新メンバー4人が加入したことで、チームの練度はがたがたに。がんばれ若人とおじいちゃん気分でいたはずですが、どたどたと移動する新メンバーをみるとがっかりする気持ちは否めないのでありますハートマン軍曹に鍛えてもらいたい。

新メンバーと交代で卒業したのが10選手道重さゆみ。歌もダンスも下手だった人が、10年間でスキルを高め、あらゆる面でプロ精神を感じさせる完全体に。SF翻訳者大森望何の気なしにモーニング娘。ライブに行ったら、当初のお目当てとは違う道重に目を引かれ、アイドルオタクに変化したという話がありますが、「ダンスうまいわけではない、アイドルダンスうまいのだ」的なパフォーマンスは圧巻でありました。

ジャニーズおっさん化する一方で、女性アイドルはいまだに若さを消費するモデルから脱却できないままでいるわけですが、むしろ10年、20年、30年とアイドルとしてのスキルを高めていったらどうなるのか。若さや疑似恋愛を売り物にするのではなく、圧倒的なスキルのみで商業価値を保持する「プロフェッショナル仕事流儀」的アイドル、「付喪神猫又的精怪的アイドル」は存立しえないのか。

かくして我々は今こそ松田聖子問題に取り組まなければならないのではないか……と愚考する次第であります

2015-03-15

関西弁がどうたら進撃の巨人がこうたら

いち関西弁ネイティブとしては、関西弁考証の十分な良い翻訳だと感心した

もちろん、違和感を感じる翻訳も有るには有ったが、翻訳者能力不足に因るものではないと思う

違和感理由として思いついたもの書く


日本語に無数の方言があるように、関西弁にも地域差がある

 奈良県北西部出身の私の関西弁はどちらかといえばマイナー関西弁なので、メジャー関西弁違和感を覚えることも有る

 (私は奈良弁話者なのかもしれないが、私は私自身を関西弁話者と認識している)

進撃の巨人シリアス世界観と、「笑い」という概念を常に意識する関西弁は、どう考えてもミスマッチ

 このミスマッチを楽しむのがこの企画なのだろう。しか面白味の無い違和感ばかりのミスマッチ散見されたように思う

 こう書くと翻訳者能力不足のような気もしてきたぞ、うーむ

・この企画は関西以外から始まったのだろう。関西弁で笑おうとするのは関西以外の人間に違いない

 関西以外の人間を楽しませるために、普段使わない妙ちきりん表現を盛り込む必要があったのだろう、「吉本弁」というやつだ


この企画面白いから他の漫画でももっとやってくれないかな

2015-02-15

ピケティアベノミクス否定なんかしてない」とか言ってる小心者

ピケティ左派の星であることは明白だ。

フランス社会党のブレーンだというし、『21世紀資本』の主張自体リベラルのものとしても極端な部類だ。

それなのに保守新自由主義に与しているくせにピケティの威光にあやかろうとしている連中がいる。

例えば竹中平蔵とかね。言わずと知れた小泉政権下での新自由主義の実行者。

この男が週刊ダイヤモンド(2015/2/14)のピケティ特集で『21世紀資本』の支持率70%だという。

ピケティのいう格差を、自らが作り出した正規・非正規の格差に読み替え、だから正規社員もなくしてしまえ、と。

こう書いてしまうと噴飯ものだが、竹中は口がうまいから、これまでやってきたことや政治的立場を考えないと一瞬まっとうなこと言ってるのかと思わされてしまう。

正規・非正規の格差問題なのは確かで、リベラル寄りの飯田泰之も上位6割と下位4割の戦い、みたいな言い方をしているしね。

でも竹中はただただ企業に利せようとしているだけ、実際はピケティとは正反対のところに立っているわけだ。

ピケティ安倍的なるもの(なんて言い方をしたら喜んで噴き上がるのがいそうだが)に対して批判なのは政治的立場から明らかだ。

でも一応アベノミクスについてはどうか、と考えてみる。

アベノミクスで実行されたものの中で大きなもの金融緩和消費増税だろう。

消費増税収入が少ない層の負担が大きいため、ピケティは反対の立場だ。

消費増税を決めたのは民主党政権だが、自民党も賛成していたし、反対の声が大きい中で実行を決めたのは安倍政権から責任は当然大きい。

ただ、格差への影響以前にせっかく表面上よくなっていた景気が予想を超えて後退してしまったため、10%への引き上げは先送りにした。

金融緩和についてはどうだろうか。

ピケティインフレ自体については肯定的な言い方をよくしている。

ピケティアベノミクス否定していない」とする人たちの論拠はここにある。

でもインフレ金融緩和ではないでしょう。

「富の集中? もっと重要な問題がある!」:日経ビジネスオンライン

 我々経済学者日本経験アベノミクス注視していますが、「お金の創出」を増やすことだけでインフレの「再創出」に果たして十分なのか、確信が持て ません。消費者物価におけるインフレを生み出そうというなら、一番有効なのは恐らく賃金を上げることでしょうね。まずは公的セクターから賃上げをすること です。

週刊東洋経済(2015/1/31)51ページより

日本はどちらかといえば金融政策に頼りがちです。アベノミクス資産バブルを誘発しています

ピ そのやり方は間違いだ。われわれは税務政策に比べ、金融政策に対してあまりに高い期待を持っている。日本にとっては、欧州米国と同じように、金融政策は魅力的だろう。何十億円もの紙幣印刷するのは簡単だからだ。一方で税制を変えるとなると、計算表を作る作業が膨大で富裕層の反対も受けるし、事態はより複雑になる。だが税務政策が最も透明性が高いといえる。紙幣印刷しても、何らかの利子率を下げたりすると、特定セクターバブル化したり、必ずしも富ませるべきでない人を富ませることになったりする危険がある。

まあインタビュー記事を切り出しても説得力に欠けるかな。

21世紀資本』ではどう言ってるんだろう。

ピケティ21世紀資本訳者解説 v.1.1 http://cruel.org/books/capital21c/APPikettylecture.pdf の21ページで

ピケティの一押しは「グローバル累進資本税」

とした次の22ページで

•実は、過去(20世紀半ば)に効いて今後も使える手法は、もっと挙がっている。

経済成長

技術の普及と技能向上(つまり教育

インフレ

–累進所得税

相続税

資産接収/国有化

社会保障などの移転

•困ったことに本書は「グローバル累進資本税と比べるとこれは欠点がある」と言って、他の手法有効性を認めた次の文でかなり徹底的にdisってしまう。だからそれが否定されているように見えてしまう。

・多くの論者は流し読みしかしていないので、肯定部分と否定部分の好きなほうだけつまみ食いしている!

インフレ」とかなってるけど徹底的にdisられたのって金融緩和のことでしょ。

否定されているように見えてしまう」っていやdisってるんでしょ笑

やらないほうがいいとまでは言ってないって意味だと思うけど、累進資本税の代替としてのそれは否定してるんじゃん。

からピケティ金融緩和策については懐疑的、少なくとも不十分と何度も言ってるわけ。

まり金融緩和策その他の方法に頼って累進資本税なんて到底やる気がない各国政府スタンス政策に対しては当然批判的ってこと。

アベノミクス好意的なわけはないよね。

「好きなほうだけつまみ食いしいてる」って笑

山形翻訳者のくせに自分の都合の悪い部分を黙殺してるんじゃねーか。

好意的に見れば山形クルーグマン信者から金融緩和政策過大評価しているがゆえにピケティの置く重点をとりそこねている。

でもまあ普通に考えればポジショントークの歪曲でしょ。本業大手シンクタンク研究員らしいし。

ピケティが重視する具体的な財政策による再分配に消極的ってことは安倍が明言した。

東京新聞:首相、ピケティ氏意識 格差是正へ「再分配」より「機会の平等」:政治(TOKYO Web)

首相ピケティ氏の考えに対し、一月の衆院予算委員会でも「分配だけを考えればじり貧になる」と反論している。施政方針演説では、ピケティ氏の名前や主張には言及しなかったが、その考えにはくみしない立場を明確にしたといえる。

再分配の比率を上げた結果、景気そのものが後退してしまえば結局分配される量が減ってしまう。

この理屈はなんだかんだでいまだに説得力がある。

安倍を支持するわけなんかないけど、この言い方だけとってみれば「ピケティアベノミクス否定してない」とか言うよりはよっぽどまともなんじゃん。

個人的にはピケティグローバル向けの汎用的な処方箋が仮に実現したとしても、日本にどこまで効くのかなと思ってる。

物質的に行き渡った社会に対して新しい価値が生み出せないっていう日本の弱点は90年代にすでに顕在化してしまっていた。

少子化年金地方その他の問題についてすでに手遅れになってしまってもなんの手も打とうとしない、この先送り体質も日本特有のものなんじゃないかな。

でも、自分のようなど素人経済について考える土壌をピケティは作ってくれたんだ。

2015-02-08

http://anond.hatelabo.jp/20150208171014

ニートから機械語の書き方を勉強してプログラマSEに、みたいのはそれなりに現実味のあるルートとして話されることが多いけど、

ニートから日本語の書き方を勉強してライター作家に、は「夢見てんじゃねえよ」ってなるのはどうしてだろう。

あと英語勉強して通訳翻訳者にってのも非現実的とされがちだよね。

今の「プログラマ」や「SE」ってのは一昔前のただの事務職と同レベルなんだよ。

機械語勉強して」とか言うけど、実際にはそいつらが勉強したことなんてまったく意味ない。

別にんな勉強しなくても(まあ、キーボードの打ち方すら知らなかったらどうしようもないが)

出来る仕事が沢山あるわけで。

世の中の「プログラマ」や「SE]って言ってる人の殆どはそのレベル

そういう誰でも良い底辺仕事からニートがまず始めるには当たり前過ぎる仕事なだけ。

しろお前みたいに「プログラマ」や「SE」になることが夢見る程凄いこと、とかと

比べる様なレベルだと思ってるアホが多いのがキモイ

http://anond.hatelabo.jp/20150208171014

なんとか使えるレベル英語(TOEIC730ぐらい)だったら誰でもマスターできるけど

翻訳者レベルとなるとよほどやりこまないと駄目でしょ。さらにあんまりからないし。非現実的と言われても仕方ない。

http://anond.hatelabo.jp/20150208144031

ニートから機械語の書き方を勉強してプログラマSEに、みたいのはそれなりに現実味のあるルートとして話されることが多いけど、

ニートから日本語の書き方を勉強してライター作家に、は「夢見てんじゃねえよ」ってなるのはどうしてだろう。

あと英語勉強して通訳翻訳者にってのも非現実的とされがちだよね。

2014-06-28

アナ雪見たけど

ありのままの姿を見せる」

って言って山の中に引きこもるってどういう思考回路だよ、と思ったら、

"Let it go"

って「もうどうにでもな~れ」ぐらいの意味じゃねぇか。

翻訳者アホだろ。

2014-04-21

円城塔もっと楽しむためのノンフィクションはこれだ!

SFもっと楽しむための科学ノンフィクションはこれだ! http://d.hatena.ne.jp/huyukiitoichi/20140417/1397744529 を受けて10冊選んでみました。

「『現実とはなにか』という認識が変わっていく」ような本はありません。

言語

ヨーロッパにおける完全言語を求める歴史を扱った『完全言語の探求』と多くのプログラミング言語設計者へのインタビューをまとめた『言語設計者たちが考えること』は、あまり読者が重なっていない気がしますが、円城塔きっかけにして両方読んでみるのもいいのではないでしょうか。

つぎの著者につづく」(『オブ・ザ・ベースボール』収録)の冒頭で語られるエピソードが『完全言語の探求』から引いたものであることは単行本収録時に追加された注で明示されていますし、「道化師の蝶」に出てくる無活用ラテン語についても『探求』で触れられています

一方『言語設計者たちが考えること』については、読書メーターで「小説を書く人も読むと良い」(2010年12月10日)とコメントしていて、『本の雑誌』の連載でも取り上げています(2011年11月言葉を作る人たち」)。また『本の雑誌』の連載では『言語設計者たち』以外にも時々プログラミング言語言語処理についての本が取り上げられています

最近連載のはじまった「プロローグ」(『文學界掲載)も今のところ、より望ましい文字の扱いや処理についての話をしているので、いささか強引な解釈ですが『完全言語の探求』『言語設計者たちが考えること』と繋がっている小説です。

翻訳

ロシア語作家として出発しアメリカ亡命後に英語作家に転身したナボコフは、自分自身の書いた文章を別の言語翻訳する「自己翻訳」を相当数おこなっていますが、それを主題とした評論書です。

円城塔本人も語っていますが、「道化師の蝶」ではナボコフモチーフとして使われています。友幸友幸が「希代の多言語作家であることもナボコフへの参照のひとつでしょう(若島正は『乱視読者の新冒険』のなかでナボコフを「稀代の多言語作家」と形容しています)。その希代の多言語作家の「わたし」とそれを翻訳する「わたし」が重なるようで重ならない「道化師の蝶」の筋立てにも、同じ作品について作者と翻訳者の両方の役割を演じたナボコフの影が見出せます。また「道化師の蝶」の姉妹編といえる「松ノ枝の記」での、相互翻訳相互創作する2人の作家という設定も「自己翻訳」の変奏と見ることができるでしょう。こうした創作翻訳交錯する2編を再読する上でも、この評論書が良い補助線になるのでは。

読書メーターコメントは「素晴らしい」(2011年4月28日)。

数学 全般

最初期に書かれた『Self-Reference ENGINE』や「オブ・ザ・ベースボール」「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」(『虚構機関』収録)などに顕著ですが、円城塔小説には、掌編の積み重ね(積み重ならず?)によって全体の物語が作られるという構造がよく現れます。これは辞典を順番に読んでいく感覚ちょっと似ているかもしれません。『数学入門辞典』を読んでいると、たとえあまり数学に詳しくなくても、円城塔小説に対してしばしば言われる「よく分からないけど面白い」という感覚を味わえると思います。ただし、円城塔小説に出てくる数学用語がこの辞書に出てくるなどと期待してはいけません。

一家に一冊」だそうです。 https://twitter.com/rikoushonotana/status/402707462370758656/photo/1

数学 数学者

円城塔小説には数学者やそれに準ずる人が多く登場しますが、『史談』は数学者を語った本として真っ先に名前のあがる定番の名著です。著者は類体論確立したことあるいは解析概論の著者として知られる高木貞治。かの谷山豊はこの本を読んで数学者を志したそうです。

数学部分については河田敬義『ガウスの楕円関数高木貞治先生著"近世数学史談"より』という講義録があるくらいには難しいので適当飛ばしましょう。

考える人2009年夏号 特集日本科学者100人100冊」で円城塔が選んでいたのが高木貞治とこの本でした。

数学 モンスタームーンシャイン

ムーンシャイン現象は、『超弦領域』収録の「ムーンシャイン」の題材で、他に「ガーベジコレクション」(『後藤さんのこと』収録)にも単語だけですがモンスター群とコンウェイが出てきます(コンウェイは「烏有此譚」の注にも言及あり)。作品内に数学的ホラ話といった雰囲気がしばしばあらわれる円城塔にとって「怪物的戯言(モンスタラスムーンシャイン)」はいかにもな題材かもしれません。

ムーンシャインを扱った一般向けの本というとたぶん最初に『シンメトリーモンスター』が挙がるのですが翻訳が読みにくいし『シンメトリー地図帳』にはあまり説明がなかった気がするので、この『群論』を挙げます

数学の専門書ですが、第4章「有限単純群の分類/Monsterとmoonshine」は読み物風の書き方になっています。ただし詳しい説明なしでどんどん話が進んでいくところも多く、きちんと理解するのは無理です(無理でした)。

第4章を書いている原田耕一郎はモンスター群の誕生にも関わりが深い人で、多くの文章モンスタームーンシャインについて触れているので、雑誌などを探せば難度的にもっと易しい文章が見つかるかもしれません。

数学 確率

円城塔小説には「オブ・ザ・ベースボール」のように確率についての言及もよく見られます。『数学セミナー』『数学のたのしみ』『科学』等で高橋陽一郎が書いた確率論についての諸入門解説記事、は探すのが面倒だと思われるので、もっと入手しやすいこの本を。

確率微分方程式で有名な伊藤清エッセイ集です。「確率」より「数学者」の項に置くのがふさわしい本ですが確率の本として挙げます

読書メーターコメントは「素晴らしい」(2010年10月24日)。

数学 力学系

やはり専門が力学系ということもあり、力学系関連もしばしば登場します。

本のタイトルを見て「力学系力学は違う」と指摘されそうですが、副題は「カオスと安定性をめぐる人物史」。力学系歴史に関する本です。実のところどんな内容だったか覚えていないのですが、「いわゆるこの方程式に関するそれらの性質について」(単行本未収録)で引用文献に挙がっているか大丈夫でしょう。

数学 ロジック

Nova 1』収録の「Beaver Weaver」をはじめ、ロジック(数学基礎論)関連も円城塔小説に頻出する素材です。

とりわけ計算可能性、ランダム性、busy beaver、コルモゴロフ複雑性……とあげてみると、まずはチャイティンの諸作が思い浮かびますが、あれはむやみに勧めていいタイプの本なのかちょっと疑問なので避けます読書メーターでは、最近出た『ダーウィン数学証明する』に対して「 チャイティンチャイティンによるチャイティンのためのいつものチャイティン」(2014年3月20日)とコメントしています

これという本が思い浮かばなかったので、いくらかためらいながらもこの本を挙げました。『メタマジックゲーム』か、あるいはヒネリも何もなく『ゲーデルエッシャーバッハ』でよかったのかもしれません。ただ『ゲーデルエッシャーバッハ』だけを読んでもほぼまちがいなく不完全性定理理解できないということはもっと周知されるべきじゃないかと思います

円城塔はこの本について「すごかった。(但し、かなりハード。)」(2011年3月27日)とコメントし、『本の雑誌』でも取り上げています(2012年10月ゲーデルさんごめんなさい」)。

初心者向きの本ではありませんが、不完全性定理について一席ぶつ前に読んでおくといいでしょう。


天体力学パイオニアたち』が上下巻なので、以上で10冊になります

別にノンフィクションを読まなくてもフィクションを楽しむことはできますが、ノンフィクションを読むことによって得られるフィクションの楽しみというのもまた楽しいんじゃないでしょうか。

追記: 小谷元子編『数学者が読んでいる本ってどんな本』に寄稿している13人のうちのひとりが円城塔なので、そちらも参照してみるとよいと思いますリストに挙げられている約50冊の本のうち半分くらいがノンフィクションです。上に挙げた本とかぶっていたのは『数学入門辞典』『天体力学パイオニアたち』『ゲーデル定理 利用と誤用の不完全ガイド』でした。また、はてブコメント言及のあったイエイツ『記憶術』もリストに入ってました。

2014-04-20

著作権

明治の書物などを青空文庫で読ましていただいている(ありがたいことです)。

しか翻訳ものなどだと原著はとっくに著作権が切れているのに翻訳者長生きしたばかりに著作権が切れてないというのがある。

享年90歳!とかになると、ご本人にとっては幸福人生でよいことだが、原著内容が既に周回遅れになっていて倉庫に入れてしかるべきものになっているのに著作権だけは切れてないという現状。

ネズミーの話ではないが、著作権は作者の死後20年くらいでいいのではないかと思ってしま貧乏自宅学生感想

2014-04-05

NHK朝ドラ花子とアン」のモデル村岡花子に関する疑問と危惧

一つは、彼女は8人兄弟の長女でありながら、他の兄弟妹たちは皆身売りや奉公に出て彼女けがキリスト教系の学校に進むようになりましたが、

その恩に報いたのかどうかです。キリスト教は「仁」や「義」、「愛」には強いと言われますが、「孝」に関してあまり聞いたことがなく余計考えてしまます

残念ながらWikipediaを含む百科事典サイトには記載がなく、その後どのような生涯を送ったかは存じ上げません。

そのため、彼女を主役にするのだから当然脚色が大いになされ、その半生は偉人伝よろしく美化され過ぎるのではないかと危惧しています

出来ればありのまま彼女を見たいのですが、どうも今度は東京スタジオさんだそうで、リアリティーよりも夢を追究してきたような性質があり、

危惧しているような事になるのでは、と心配しております

もう一つは、太平洋戦争が始まると彼女戦争支援積極的に行っていました。

確かに生きづらい世の中だと思いますが、そのような女性NHKが取り上げるとは思ってもみませんでした。

どちらかといえば反戦ドラマが多く、戦後焼野原になったわが国をどうやって立て直していくか。

苦境の中に立たされた状況をどうイキイキとまざまざと人間生き様を描いていくか、とりわけ得意としてきたNHKにしては、大胆過ぎる試みであるのは確かです。

次回の朝ドラマッサン」では外国人女性が主役との事で時代背景を考えての事だと好意的に受け止める事に致します。

昨今の朝ドラ戦前戦後を描きすぎているきらいがあり、そのため今度は戦争支援していた側の人間像を描きたくなるのは分からなくもありません。

からといって、彼女戦争を生き抜いた女性翻訳家として描かれるべきでしょうから、この戦争賛美とも取れる記述(Wikipediaより)はカットした方が良いのかもしれません。

少なくともその後に不戦運動も同時に行っていたとありますので、戦争反対派として描かれた方が実像に近付くのではないかと思います

兎角女性の権利のために戦争支援し、その実反戦家でもあった彼女の生涯は今後とも見応えある作品に成ろうと思います

その意味で、戦前戦後時代を生き抜き、女性主義を貫きつつも夢を成就させていく村岡花子という赤毛のアン翻訳者の生涯をどう描くか楽しみでなりません。

2013-12-04

http://anond.hatelabo.jp/20131204164328

存在する」にしてもいろいろあるだろ。

原作存在して翻訳チームはそれを忠実に訳している

原作存在するが翻訳チームはそれを大幅に超訳している

現在の忍殺は原作インスパイアされて作られたもの原作とは似ても似つかない

原作者のボンド&モーゼズは実在する

・ボンド&モーゼズは実在するがインタビューなどは翻訳者創作である

原作者実在するがボンド&モーゼズという名ではない

とかさ。

そういう意味で俺は原作実在を疑いきれない。

2013-10-08

英語が話せない、読めないと言うITエンジニアなんか、自分ゴミと言ってるのと同じ

http://anond.hatelabo.jp/20131008124714

こんなレベルの低い話じゃなくても、IT業界エンジニアを名乗る奴が英語を読めない・話せないというのは致命傷

役に立つと紹介される文献の殆ど英語文献だったりする訳だけど、翻訳を待っていたら3年遅れになるなんてザラ

英語版では改訂3版が出てるのに、日本語では出ていないとか普通だし

技術翻訳者技術レベルがひくすぎて、日本語訳が用をなさないとかピントがずれてるなんて事もザラ

加えて、情報学会の研究レベル国際学会と国内学会では雲泥の差で、国内の優秀な研究者国際学会を目指す

良い論文は全て英語で書かれていると言ってもいい

そういう状況の世界英語が読めないなんて、文盲ですと言ってるのと同じで、ゴミ同然ですよ

文献だけでなく、それを執筆できる人間たちが作った優れたライブラリ群を使って日本IT業界も回ってる訳だが

そのライブラリ群のドキュメントや関連資料は殆ど英語有用ものはいっそ英語のものしか無い状態

Webの記事なんかも日本語の資料はゴミしか無いけど、英語が使えれば情報単位と質が桁違いになる

日本語しか使えないエンジニアがツールを使ってるだけで、分かった気になって何も出来てないカス同然なんですよ

良い文献・ライブラリ殆ど英語圏であるなら、執筆者・製作者も当然の事ながら英語が第二語として使える人間

そういう人々と直接コミュニケーションを取れるかどうか?積極的世界に飛び出せるか?という素養の差として

英語が話せる話せないは当然ながら効いてくる

最近世界の著名な大学ネット上で無料の抗議を開講していて、ITエンジニアにとっても有用面白い授業が

沢山あるんだけど、それを積極的に受講できる英語力を持ってるかどうか?で知識の幅が違ってくる

英語日本語能力の80%程度でも扱えるかどうか?は、もうITエンジニア必須技能

英語を使えない人間は35歳で定年するような、技術に使われるだけの超低能として終わるだけだよ

2013-08-15

・悲しみ=ax+by+zc・・・・・αω

クライエントがマイナー変数を持っており、その占める割合が多い程、セラピストはその翻訳に苦労を感じる

「どうして"そんな事"に悩んでこだわっているの」というマイナーペインは人を悲観的に、孤独にさせ得る

翻訳者こっち来い、早く来い、抱え込ませてやるな、通じないと思わせてやるな

そいつ(クライエント)はすでに、歩み寄れるほどの体力はないぜ?

・行動分析合致してまな板の鯉になれる人間と、力動的な理論合致してまな板の鯉になれる人間がいる限り精神分析は廃れない

そいつ関数構造に由来し、その親和性が 初動を決める

しかし、異なる関数構造で接することが、歩み寄りを促す事もある

また、マクロ視点でのエビ電すを含んだ治療方略関数構造は、セラピストとクライエントを安心させるだろう

根拠のあるアプローチと共同作業ほど、クライエント関数構造親和性のあるものはないだろう

それは成功体験の次に尊い

SV

「わかったか?」「わかったわ」で済ませるようなSVには賛同しかねる

しかし、意図するところは理解できる

その程度の不明瞭さに耐えられないで、どうしてマイナーペインを理解できるか

しかし、その不明瞭とそこに由来する不快感は、自分自身のパーソナリティ構造を明らかにする

さらに、その不明瞭さそこに由来する不快感は、同じ対応をされたクライエントの疑似体験が出来る

それによって生じるものと生じないものがある、そのないようが治療寄与するものか否かは問わず

2013-05-30

まねして本の紹介 その4(とりあえずラスト

http://anond.hatelabo.jp/20130530181122 からの続き。本の紹介。とりあえずこれで一区切り。書くのは時間がかかるけれど、得るものもあった。

このエントリでは以下の二冊を紹介します。

加えて、今までに本を紹介したURLを列挙しておきます

あなたに似た人

チャーリーとチョコレート工場」で知られるロアルド・ダールさんの短編集。翻訳田村隆一さん。

http://anond.hatelabo.jp/20130530181122 で紹介した「心の鏡」と同じく短編集なので、印象に残ったものだけ。

「味」「南から来た男」「毒」「お願い」が記憶に残っている。全体に人間の気味の悪い部分を誇張して書いた短編集なので、予めそう知った上で読んでも良いかな。

暗号解読

著者はサイモン・シンさん。翻訳青木薫さん。この著者の紹介は三作品目。「暗号」をテーマにしたノンフィクションだ。ただ、暗号と言ってもいくつか種類があったり、本来は暗号ではなかったもの暗号のようになってしまったものも取り上げられている。

暗号は仕組みが難しい。理解するのに時間がかかる。最初のほうは簡単だけれど、だんだんと複雑・巧妙になっていく。というのも、情報秘密にしたままやり取りするのが目的で、いったん解かれてしまうと自分の生存や国家の存亡にかかわることになるから暗号解読者は暗号を解読しようとあらゆる手段を講じるし、そしてそれを防ぐために自然と複雑なものになっていく。

翻訳者青木薫さんは、あとがきドイツ軍第二次世界大戦の時に使用した暗号機械エニグマ」の仕組みを説明した箇所のわかりやすさを絶賛しておられた。自分には、本質的な複雑さがあるので、深く理解することをあきめてしまった。(この本は手元にあるので、読もうと思えばいつでも読めるというのもあるんだけれど)

で、そんな状態でもこの本は楽しめるのだ。エニグマは単にこの本の中でいくつも紹介される暗号の一つにすぎない。

ほかにも、公開鍵暗号はもちろん(そしてそれを事前に発見していた英国人のトリオ)、第二次世界大戦米軍採用した「ナバホ・コードトーカー」の活躍古代文明の文字を解析する話、財宝が埋まっていると噂されるビール暗号、などなど――。いくつものトピックがある。

一番印象に残っているのは英国人のあの人だ。先に発表された三人が訪れたときの受け答えが格好良いね。まさにイギリス紳士といった受け答え。もう一人挙げるとすれば、「神は愚か者に報いたまう」の節のヘルマンさん。このガッツにはおそれいった。

あれば読みたいなあと思っている本

最後に、こんな本があったら読んでみたいなあ、というものを2つ記して終わりにします。良い本を知っている人がいれば教えてほしいです。

英語ではたくさんあるみたいだけれど、日本語でこなれた感じのを知る人がいたらぜひ。

たぶん無い。もしそういうものがあればということで。

2013-05-29

まねして本の紹介 その1

http://yuma-z.com/blog/2013/05/student_books/ という人のエントリを見て、自分も(学生じゃないけど、)読んで楽しかった本をまとめてみたくなった。

この長い本の紹介を読んで、読んでくれる人や、ほかにおもしろい本を紹介してくれる人が続いてくれたら自分はうれしい。まだ微修正中で、加筆・修正するかもです。

これから紹介する本の順序について、あまり意識していないけれど、なんとなく読んでいる人が多そうな順。下に行くにつれて、読んでいる人が少なくなっていくと(書いている自分は)予測してます

このエントリで紹介するのは以下の本です。つづきは http://anond.hatelabo.jp/20130530045256 で。

火車

宮部みゆきさんの小説。一人の女性が婚約後にいなくなってしまう。主人公はその女性の捜索を頼まれて、懸命に消息を追う。そして、調べていくうちに、現代資本主義社会の底しれぬ闇が見える――。

とても有名な作品で少し前にテレビドラマにもなったようだ。物語の始まりが冬の寒い時期のせいだろうか、自分は冬の時期に読みたくなる。三日間くらいで読了できるとおもしろさが持続すると思う。

読まれる方は、Wikipediaのあらすじにネタバレの要素があるので注意されたい。Amazon書評にも、ややバレる要素があるかな。この小説についてはあまり詳細について語ると魅力が半減してしまう気がする。読まれる方はできる限り事前の情報収集を避けて読んでください。

フェルマーの最終定理

1995年にそれまで350年にわたり証明されなかったフェルマー予想が証明された。そのフェルマー予想をテーマにしたノンフィクション。著者はサイモン・シンさん。翻訳は青木薫さん。

著者のサイモン・シンさんはこの後紹介する「ビッグバン宇宙論」においてもそうだが、説明がとても丁寧だ。わからないことを教えてもらおうとして、わかっている人に聞いたときに下手な比喩でたとえられて、全くわからないという経験をした人は自分以外にも大勢いるだろう。サイモン・シンさんの比喩はわからないという気にならない。なぜなのだろうか。

数学テーマにした本なので、数学が嫌いな人は手に取ることもないかもしれない。しかし、そういう人もぜひ読んでみてほしい。というのも、この本は数学の「問題そのものを解く」ということが主題ではないから。むしろ数学の問題はどのように生まれるのか、それを解こうとして350年にわたり数学者たちがどのような試行錯誤を続けていったのか、そのもがき苦しんだ歴史の本だからだ。

海外の本はしばしば翻訳調とでもいうべきか、文が堅く読みにくい感じがすることもあるけれど、この本はとても翻訳が丁寧で読みやすい。青木薫さんのすばらしい仕事だ。

自分は単行本ハードカバー)で読んだ。文庫版だと新しい翻訳者あとがきなどがついているかもしれない。

一九八四年

ジョージ・オーウェルが書いた小説ユートピア物質的・精神的に豊かになる、健康長生きできるといったような人間社会幸せで良い方向に向かう社会小説の反対、ディストピアを描いた小説

ここまで暗く描かれるとむしろ読む方の気分は明るくなるような、そんな気にすらさせてくれる小説。ただし、それは読後の感想であって、読んでいる最中は暗いままだけれど。

村上春樹さんの1Q84はもしかしたらこの小説に関連があるのかもしれない。今ググったら、どうやらそうらしい。自分は村上さんの方は読んでいないので何も言えません。(すみません

この小説が書かれた時期も意味があるし、この小説の中で登場するニュースピークという言語体系の設定は、そもそも言葉とは何なのかを考えるきっかけにもなるだろう。

火車と同じくWikipediaはあまり見ないで読み始めた方がよいだろう。

将棋の子

大崎善生さんの小説純粋小説というよりも何割かはノンフィクションかな。

自分は将棋のことは駒の動き方くらいしか知らないのだが、羽生善治さんやほかにも何人かくらいは将棋指し(棋士)の名前を知っている。この棋士の方々は、奨励会という将棋プロ養成する機関の中で勝ち上がってきた人たちだ。勝ち上がってきた人は晴れて棋士になるわけだが、では、「敗れ去った人たち」はどうしているのだろうか。その人たちをテーマに据えた小説だ。

この小説はけっこうずしりとくる。最初に挙げた宮部みゆきさんの「火車」は小説範疇ということもあるせいか、なんとなく怖さを感じることはあるが、現実的な切実さ、哀しさまでは感じないかもしれない。この「将棋の子」は、何かを一生懸命やってうまくいかなかった人の哀しさがよくわかるし、そういう体験をしてきた人(あるいは今そういう一生懸命何かに取り組んでいる最中の人)にはこたえるものがある。

冗談でしょう、ファインマンさん

ファインマンというアメリカ物理学者自伝エッセイ集。著者はリチャード P. ファインマンさん。翻訳は大貫昌子さん。この本もすばらしい翻訳だ。

エッセイ集ということもあって、好きなタイトルから読み始めることができる。エッセイ集なんてつまらんだろう、などと思っている人は読んでみてほしい。物理学者とは思えない言動の数々と、物理学者からこその言動が少々。そして、その間に驚かされるような洞察が垣間見えるのだ。場合によっては論語みたいな読み方もできるかもしれない。

全般に明るく楽しく描かれているけれど、これは意図的なものだろう。第二次世界大戦のロスアラモ時代には、自分の心にとどめるだけの悲しい出来事も数多くあったのではないか、と自分は想像している。

最後の「カーゴ・カルトサイエンス」の節はできれば最後に読んでほしい。この節だけは特別だ。物理学がわかれば、もっとファインマンさんのことをよく知ることができるのだろう。それができないのは残念だ。

プー横丁にたった家

プー横丁にたった家」は「くまのプーさん」の続編だ。「くまのプーさん」というと、単なるハチミツが大好きな黄色っぽいクマだと自分は思っていた。そうではなかった。

この本は子供向けの童話だと思われるかもしれないが、読んだことのない大人の方も読んでみてほしい。自分も大人になってから読んだ。著者はA.A. Milne。翻訳は(童話ジャンルでは高名な)石井桃子さん。

プーさんはもともと、著者が自分の息子に聞かせるためのお話だったようだ。こんな話を子供時代に聞かせられたらすごいことだ。

ところどころでプーさんが代弁する著者の考え方は、Amazonレビューにもかかれているけれど中国の思想家のような、どこか超然としたところがある。このクマがほかの動物たち(と一人の子ども)に向かって話しかける姿が良い。それとプーさんと行動をともにするコブタピグレット)が健気だ。自分は大人になってから読んだせいか、出てくる動物たちの役割に目が向いた。すなわち、物語の筋よりもおのおののキャラクター人間のどういう面を強調したものなのかを考えてしまいがちだった。子供の頃に読んだならば、もっと無邪気な読み方ができただろうと思う。

ビッグバン宇宙論

サイモン・シン氏の2作目の紹介になる。翻訳も前に紹介した「フェルマーの最終定理」と同じ青木薫さん。(本自体は「フェルマーの最終定理」→「暗号解読」→「代替医療トリック」(共著)→「ビッグバン宇宙論」、で四冊目だ)

大人になるにつれて、子供の頃に「なぜだろう」「どうしてだろう」と単純に不思議に思えたことへの興味がだんだん薄れていくと思う。すくなくとも自分はそうだった。どうして鳥は飛べるのに人間は飛べないのだろう、なんでお風呂に入ると指がフニャフニュになってしまうのだろう、どうしてテレビは音が聞こえたり絵が見えるのだろう、泥だんごはうまく丸くなってかちかちに固くなることもあるけど、そうでないこともあるのはなぜだろう、カブトムシはかっこいいけど、クモはすこし気味が悪いのはなんでだろう…、などなど。

そういう疑問の中で、人間がずっと追いかけて考えてきた疑問の一つが「この人間が生きている空間はどういうものなのか」だろう。その考え方の歴史をまとめたものがこの本だ。この本をひもとくと、この百年の間に予想もし得ないことが次々に見つかったことがわかる。ビッグバンという言葉ほとんどの人が知っていて、宇宙は一つのから始まったと言うことは知っているだろう。意外に思えるけれど、今から百年もさかのぼれば、ビッグバンという言葉すらなく、そう考えている人も科学の世界において異端扱いされていた。

宇宙論という非常に大きなテーマを扱っているため、「フェルマーの最終定理」よりも分量があって読むのが大変かもしれない。ただ、自分が読んだ単行本ハードカバー)には各章にまとめがついていて、おおまかな筋はそこを読めば追えるように配慮されていた(これはうれしい配慮だ。)文庫版のタイトルは「宇宙創成」のようだ。

読み終わったら、ぜひ上巻のカバーと下巻のカバーのそれぞれの色に着目してほしい。

モンテ・クリスト伯

今まで見てきた本を読むとわかるかもしれないが、あまり自分は昔の小説を読むことがなかった。一つには風俗文化が違いすぎて、いまいちぴんとこないからだろうか。そう思って昔の小説を読むことがほとんど無かったけれど、このモンテクリスト伯おもしろかった。著者は三銃士でおなじみのアレクサンドル・デュマ。翻訳は竹村猛さん。自分は上に挙げた岩波少年文庫版を読んだ。

復讐劇の代表的な作品だそうだ。「それってネタバレでは?」と思う方もいるかもしれない。そうと知っていてもやっぱり楽しい。引き込まれるようなおもしろさがある。

少し前に「レ・ミゼラブル」が映画になって、そちらの原作も良かった。境遇何となく似ているのだけれど、「レ・ミゼラブル」が愛の物語なのに対して、モンテ・クリスト伯純粋復讐劇だ。その痛快さ。モンテ・クリスト伯超人的な活躍が楽しい

自分はまだ一回しか読んでいないせいか、下巻の最後の方のあらすじはうろおぼえになってしまった。もう一度読む楽しみが増えた。今度は岩波文庫版で読もうかな。

喜嶋先生の静かな世界

森博嗣さんの小説。もともと「まどろみ消去」という短篇集の中に「キシマ先生静かな生活」という短編があって、それを長編ににしたものだ。

(科学系の)研究者世界とはどういうものなのかを丹念に追った小説であり、若干の事実が含まれているのかな?と思っている。森博嗣さんは某大学研究者であった(今では退職されたようだ)人で、その知見がなければ書けない小説だろう。

Amazonレビューを見たら、「自分には残酷小説だった」というレビュー内容もあった。自分は、心情、お察しします、という気持ちだ。ただ、主人公は喜嶋先生と出会えたことは僥倖だったに違いない。この小説の中で登場する喜嶋先生名言は、本家よりもむしろ心に残る。

自分の中では「将棋の子」と双璧をなす青春小説だ。

謎のギャラリー

北村薫さんが選ぶミステリーを中心とした選集。あるテーマを設定して、そのテーマの中で北村さんが編集者と対談形式でさまざまな物語を紹介していく形式だ。テーマは「リドルストーリー」であったり、「中国の故事」であったり、「賭け事」であったりと様々だ。

編集者との対談は実際の編集者ではなくて、北村さんが頭の中で生み出した架空の「編集者であるけれど、この対談がとても読んでいて楽しい気持ちにさせてくれる。いろいろな本が紹介されて読みたくなる。そういう罪深い(?)本だ。これを元に幾冊か叢書が組まれた。

その叢書の中で、自分が気に入ったのは「私のノアの箱舟」と「なにもない猫」だ。このシリーズはまだ全部読んでない。だから、気に入ったものは変わるかもしれないし、増えていくだろう。

自分は中国の故事や旧仮名遣いの本は読みづらく感じてしまうので、「真田風雲録」は読めないかもしれないなあ。

伝記世界を変えた人々 (いろんな人の伝記 図版が多く読みやすい)

海外の人を中心にした伝記シリーズ。主に子供を対象としているためだろうか、シリーズ全体として、文は平易で図や写真を多用している。そう書くとありきたりな伝記に思われるかもしれないが、装丁、ページの中の文と写真の配置の良さが際立つ伝記集だと思う。

全体として、割とマイナーな人も取り上げていたりするし、平和に貢献した人たちを取り上げている点も特徴だろう。気になった人がいたら、その人を読んでみてほしい。

星新一 一〇〇一話をつくった人

星新一は、多くの人がショートショートと呼ばれる一連の作品群で読んだことのある作家だろう。その人の評伝だ。著者は最相葉月さん。

星新一さんはその作品を読むとところどころに冷徹さが垣間見える。その冷徹さがどこから生まれたのかがわかるだろう。もともと幸せ境遇に生まれ育ったが、途中からどうしようもない災厄に見舞われるからだ。それだけが冷徹さの理由ではないだろう、ほかにもこの本を読めば思い当たる点がいくつかある。それらも書くと紹介としてはやや度が過ぎるのでやめておく。

最後の方で著者は有名な芸能人にもインタビューする機会を得て、実際に星新一さんについて尋ねる。そこも印象に残る。その芸能人はちょうど星新一さんの逆の人生をたどるような状況になっている。

自分はこの評伝を読んで、がぜんショートショートに興味を持つようになった。

リプレイ

SF小説はあまり読んだことがないのだけれど、この小説は良かった。著者はケン・グリムウッドさん。翻訳は杉山高之さん。

SFのよくある設定として、「もし過去に帰ることができるとすれば、その人の人生はどう変化するのだろうか」というものがある。その王道設定を利用して、すばらしい小説になっている。

この小説が書かれた時代1988年なので、やや風俗文化の描写が21世紀の現代と比べて現実離れしている点があるけれど、それを差し引いてもすばらしい小説だ。

まりあらすじをかかない方がよいだろう。http://anond.hatelabo.jp/20130530045256 で紹介する「心地よく秘密めいたところ」と全然違う話なのだけれど、自分には似たものを感じる。

自由への長い道

この本は近年読んだ中で最も良かった。

自由への長い道は南アフリカ共和国アパルトヘイト人種隔離政策)が撤廃されるまで闘った人々のノンフィクションだ。著者はネルソン・マンデラさん。翻訳は東江一紀さん。

アパルトヘイトという言葉とその意味何となく知っているけれど、それが具体的にどんなものかを説明できる人は日本の中で多くないのではないかと思う。ネルソン・マンデラさんとその仲間たちは、それをなくそうと政治活動を繰り返す。そしてその度に時の政府の激しい妨害に遭い、その結果そういったグループを作ること自体が違法になり、グループの首謀者たちは収監されてしまう。そこからが圧巻だ。

いかにしてそういう逆境の中で自分の政治信条を保ち続けるか。自分たちの仲間を増やして支持を広げていくか。そして時の権力機構に対して、アパルトヘイトの「非道さ」をアピールし、撤廃にこぎつけるか――。

仲間の反乱分子スパイへの対処国際社会へのアピールなど、常人には思いもよらない方法アパルトヘイト撤廃に向け前進してゆく。ところが、前進したと思ったら後退したりすることが何度も繰り返されるのだ。

この本はネルソン・マンデラさんがアパルトヘイト撤廃後の大統領に選出された直後に出版された本なので、結末に近づくにつれてかなり筆が鈍って、慎重な言い回しが増えていく。現在進行形のことを縷々書くと信用問題になるからだろう。それでもこの本は読んでいて楽しい

この本を読んだ人は「ネルソン・マンデラ 私自身との対話」もぜひ読んでほしい。自分もまだ途中までしか読んでいないが、より素直なネルソン・マンデラさんの言葉と考え方がわかると思う。(「自由への長い道」についての言及もある。)

ほかにも映画インビクタス」や、「マンデラとデクラーク」など、映像作品もある。後者の「マンデラとデクラーク」は「自由への長い道」と同じテーマだ。ついでに、youtubeにあった国連広報映像日本語訳付き)もリンクしておく。


つづきは http://anond.hatelabo.jp/20130530045256 で。

2013-05-21

橋下徹被害者である

 橋下氏の慰安婦発言が泥沼化している。

 言えば言うほど深みにはまって行く様は、政治家としてというよりも、人間として根本的な所が間違っている証明のようにも見えるが、私はこう思う。

 彼は被害者である。 

● 慰安婦発言根本矛盾

 大元となった慰安婦発言の要点をここに書き出してみよう。

1 

 慰安婦実在した。

 それがどのような形態であれ、慰安婦存在自体は容認されてはならない。

 現在は。

2

 慰安婦というシステムではなかったとしても、現地の女性を活用して性的サービスを受けた例は他の国にもあった。

 アメリカ軍にもあった。

 当時は、世界中で、そうだった。

 だから日本だけ非難されるのはおかしい。

 もちろん、現在では許されざる事である

3

 ところで米軍兵の沖縄での性的暴行が続いている。

 性的欲求は、ビーチバレーで発散できるものではないので

 日本(現地)の

 風俗(性的サービス)を活用すればいい。

 

4 

 私は米軍司令官にそれを進言した。

 マスコミが悪意を持って自分の発言を歪めたと言う、インターネット中毒患者に良く見られる被害妄想を景気よくふるまっている橋下氏である

 彼の発言が正しく英訳されていたとしても、この破綻した思考と錯乱した行動と、それに気づかない精神状態では批判は避けられなかっただろう。

 むしろ全てが英訳されずに、一部が伝わった(彼の認識では、だが)からこそ、この程度で済んでいるのかもしれない。

 しかし、本気で自分の考えを説明したいのであれば、せっかくのツイッターで「可哀想な私」をまき散らしていないで

 自分の気に入る英訳をしてくれる翻訳者翻訳を依頼し(まさか仕事を頼むだけの金がないという事はないだろう)、気の済むまで発信すればいい。

 場合によったら世界中ネット以外で活躍されている論客との議論が白熱し、ネットテレビ番組で醸成されたセカイから抜け出し、一躍、世界的な政治リーダーとなれるかもしれない。

 いや、むしろ、そのように成長してくれる事を望む。

 もちろん、迂闊な発言は余計な火種の元であり、迂闊な人間性であればなおさら

 それゆえに政治家失言に注意するのだが、彼の場合、もはや今更だ。

■ 橋下徹氏の風俗

 彼の風俗観にはエロゲーのやり過ぎやハーレムライトノベルの読み過ぎを疑いたくなるのだが

 彼によれば、日本には色々な風俗があって法的にOKだから大丈夫、との事である

 「軍人風俗をあてがう」という考え方自体が、上にあげたように自分自身の論理から破綻を含んでいるのはもちろんであり

 戦後日本進駐軍軍人のために、募集した素人日本人女性提供した慰安所RAA」は、まさにそういう発想で作られたものである

  (テリー伊藤が間違った発言をしていたようだが、この「RAA」は日本政府が自発的に作ったものである

  わずかな期間でGHQによって廃止された。前時代的だと批判されたのはそういう事である

  「日本女性を守るために」という点まで同じである)

 それ自体は、まぁ、置いておくとしよう。

 きっとテレビ出演時から風俗通いして金払いがよくてモテたので

 全ての風俗嬢が「喜んで」セックスワーカーや接客業をしていると思い込んでいるのだろう

 というのは、風俗好きな私の憶測だが、それも、置いておくとしよう。

 置いておく項目が増えすぎて収拾がつかなくなるので、まとめて置いておくが

 要するに、いろいろと奇怪で話を聞けば聞くほど、考えが気持ち悪い。

 OK、とりあえずは好意的に考えて、橋下氏は「本番がなければ性的サービスにあたらない」と考えているのだとしよう。

 そう考えると、いろいろとおかし論理矛盾の幾らかは、なんとなくは消化できるし

 ワルぶっていて性的な要求を女性にいろいろさせる事に不自由しなかった人間であれば、そう考える傾向があっても不思議ではない。

 (そこが警戒される理由ではないかと言うのは、置いておくリストの中に放り込もう)

 私は彼に問いたい。

「一体、どこまでならOKなのか?」

 どこまで、というのはもちろん、ゴール地点を挿入に設定した時の「どこまで」である

 分かり易いよう、ひとつ具体的なコースを提示してみるので、答えてみて欲しい。

 【スタート

 ビデオボックス

   ↓

 オナクラ

   ↓

 ピンサロ

   ↓

 ヘルス

   ↓

 【ゴール】

 ソープ

 彼は元弁護士らしく、「国内法の定める範囲内」と答えるかもしれない。

 要するに風俗営業許可を得ている店ならなんでもいい、と。

 内気で非モテプロムの相手もいなかったようなアメリカ軍人であれば夢のような話だ。

 だが、それはビーチバレー程度で性欲は解消できないという自らの認識との矛盾をはらんでいる。

 男性として言わせてもらえば

 少なくともヘルスまではOKにしないとスッキリするどころか

 却って悶々としてしま性犯罪が増えそうである。    

 最も、アメリカまで出向いて優秀な日本風俗を売り込んでくるというのなら、話は別だ。

 せっかくアメリカに行くのだから例の報道官にも、司令官にするものと同じ進言をすればいいのだ。

 直接会って話をすれば、「誤解」も解けるかもしれないし、彼の主張も聞き入られるかもしれない。

 成功したらクールジャパンの品目に風俗を加えれば、一石二鳥である

 彼が自分を支持したと主張する「アラブメディア」というものが実はAFPだったり、別に支持してはいなかったりした事は、もう見て見ぬフリをしてあげよう。

 ツイッターばっかりやってる人間にはよくあるミスだ。

 煽動や問題のすり替えを頻繁に行うが、これもネットばっかりやってる人間にはよくある事である

 彼はネット中毒なのだろうか。

 あるいはゲーム脳

 現実と虚構の区別がついていないようにも見える。

 世代の特徴でもある、万能感とアメリカへのコンプレックスに蝕まれているのは確かだろう。

 中二病

 おそらくはそれら全てに罹患しており、そういう物に蝕まれてボロボロになっている人たちの象徴が橋下徹という人間なのだ

 彼は被害者である

 彼の世代に浸透していた、コンプレックスを基底とした日本サブカルチャー的な価値観受験勉強としての教育への反感、インターネットという居場所、そういう欺瞞によって作り出された「可哀想な人間」なのである

2013-04-06

http://anond.hatelabo.jp/20130406111114

翻訳は確かに翻訳者の気持ちを考えないと読めない(意味がわからない)ことがときどきあるね。

作者の気持ち考えるより、

編集者の気持ち、翻訳者の気持ち考える方がより良い。

2013-03-28

プログラマーを志すな、若者

最近プログラマーがどうとか、プログラミングはこうだとか、様々な観点で書かれたエントリ

よく見かけるが、結局は、俺達プログラマは凄いんですよ、めっちゃすごいんですよそんな簡単に

できるもんじゃないんですよ。というのを遠回しに言いたいだけなんだと思える。

今時の若い子にプログラマについて聞いたら、かっこいいとか、すごい、みたいな印象が

あるらしい。昔はゲーム好きなやつらが、プログラマを目指すという動きがよくあったように

思う。

でも、プログラマって、俺が思うにただの翻訳者なんですよね。

同時通訳、とかあるよね。

英語から日本語に訳す。日本語からロシア語に、とか、そういうあれです。

アルゴリズムがとか設計思想がとか、それこそ、プログラミング言語がなにがいいとか

コレが悪いとかそんなん関係ないんですよね。

結局、人間の思考を、機械が理解できるように翻訳する作業。それがプログラマ仕事なんです。

そんなんで、人が思いもしないようなものを生み出したり、ものすごいことを

やってのけたり、人を感動させるようなゲームを作ったり、できるわけありませんよね。

だって、ただ翻訳する人なんですから

語弊が無いように言うと、当然技術としては、作れる力は持っていると思う。

ただ、プログラマという職業がやることは、ただの翻訳作業なのである

からみんなプログラマになりたいとか、思わない方がいいんだよ。

プログラマじゃなくて、プログラマを使える人になろうね。

2012-11-04

http://anond.hatelabo.jp/20121103120842

そういう疑問は俺も持ったことがあるんだけどさ、国語学習を通じて論理学を学ぶというのはそもそもの設計上の問題があるかのように思う。

国語というのは、つまり日本語

語学

論理学は語学内包されるような学問ではなく、哲学内包されるべき分野なのでさ。

国語って名前だけど、学制がしかれた当初の設計だと、要するにリベラルアーツのトリウィウム(文法・修辞学・弁証法)にしたかったんじゃない?

国語という科目の枠に納める都合上、教材は日本語文学を使わないといけないということで、古文漢文から文法と修辞学を学ばせて、現代文から弁証法を(弁証法は無理なのでとりあえず論理学を)学ばせる、という風にしてるんじゃないかなって思うんだけど、その悪魔合体に無理があるんじゃね?

そもそも、そういうのって国産学問じゃないもん。

ハリウッド映画を通じて歴史を学んでも、それは歴史学と言っていいのか、そんな感じ。

論理的に書かれた文章を読めば、論理が身に付く」ってのは、

物理学やれば数学は身につく」

みたいなもので。

いや、もっと豪快で雑だな、

家計簿をつければ数学は身につくから無問題!」

くらいの感じじゃないかと。

もし、どうしても文学を通じて論理学や弁証法を学ぶというのならば、論理学の基礎になったような文学古代ギリシャの書物とその注釈書あたりから教材をセレクトしていくのが王道なのではないだろうか。

訳本を「国語学習として教えるのはうん、まあ難しいような気がするけど。

はいえ、原著ギリシャ語はい日本語訳されてしまえば日本文学と言えるのか?

英語圏だって古典英語の教材としてジェームズ王欽定聖書を使うくらいなので、それもありなのか?

日本語特殊性翻訳者の地位が比較的に高い日本ならなおのこと。

2012-03-19

日本のGizmodeグループってイメージが悪い。

トラッキングコード仕込みまくりで、日本語訳も誤訳が多い。

そうことかsatomiとかの英語力ないくせに翻訳しかできない編集者をクビにして

Engadgetから翻訳者引き抜いてきたら多少ましになるんじゃないのかなあ。

アメリカのGizmodeは日本で好き勝手されてることを知っているんだろうか。

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