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2024-09-24

anond:20240924111156

ばっさり捨てちゃったのと、実家に帰ったら親に捨てられてたのと…

レンタルビデオから流れてきたようなVHSはみんな捨ててしまったし、

MSX関係フロッピーは取っておけば良かったかな、ディスクマガジンとか

でも、どうせ大量に積読があっても本もそうだけど消化できなくなるだけだよね

暇な時間があっても、こうやってStudio Oneにらめっこしてるだけだし、

もう技術書も、数学セミナーみたいな雑誌も読むことないんじゃないかと思うし、

まあ、自分はそんなにできる人間じゃなかったよな、いや、最初から分かってたけど、

なんとか背伸びして届かないかな、みたいにジタバタしてるうちに人生かなり消費しちゃった感じがする

もう、IT関係は十分だよなぁ、多分…😟

貧困層高卒数学研究で成果を収める方法

無名状態ではarxivのendorsementを得ることが出来ない。AI提案したパスとしては、以下のいずれかがある。

2021-06-03

anond:20210603002656

こういう京大数学入試問題が私は大好きです。一方、東大数学入試問題最初に解く方針を決めたら

多くの面倒くさい計算を超高速でやって力ずくでやった者勝ちの傾向が大昔から顕著だと思う。

この数学入試問題東大センスは皮膚感覚レベルで合わなかった。

多分、京大問題純粋数学好きな人向けなんだと思います。それに対し、

東大問題工学系の応用科学研究者としての適性を見ることに重点をおいているように思います

昔、『数学セミナー』という雑誌に「エレガントな解答を求む」というコーナーが

あって、中学の頃から愛読していました。私の感覚はこれの影響が強いのかもしれません。

このコーナー今もあるのかな?

2020-12-30

2020年数学小説に関する小さな後悔

今年、数学小説に関することで「やっておけばよかった」と思ったことがふたつあった。

ちょっとしたことなのでここに記録しておく。

1つ目。

『年刊SF傑作選 超弦領域』に収録されている円城塔短編ムーンシャイン」に

これを発展させたファイト-トンプソン定理は、「奇数位数の有限群は可換である」ことを主張する。

とあるのだけど、これを読んだ時に

ここの「可換」って「可解」の間違いだよな出版社に知らせておいた方がいいか

と考えたのだけど、ストーリーには何の影響もないディテールだしすぐ知らせる必要もないなと放おって忘れていたら、

今年出た伴名練 編『日本SF臨界点[恋愛篇] 死んだ恋人から手紙』に

ムーンシャイン」が収録されていてこの部分がそのままだった。

2つ目。

奥泉光長編小説『雪の階』で、数学を愛好する主人公笹宮惟佐子に関して

微積分の初歩を終えたばかりの惟佐子には手が出せそうになかった。

描写されるところ(一章 七)があるのだけど、その直後に

初歩の参考書からはじめて高木貞治代数学講義』、ミハエル・グラッスス『高等数学入門』、竹内端三『函数論』と云った著作を惟佐子は独習し、いまは山畑氏から借りた解説書で解析学も少しずつ勉強をはじめていた。

という文が出てくる(作中の時期は昭和十年(1935年))。

竹内端三『函数論』は上巻(函数論. 上巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション)だけでも関数論(=複素関数論)のかなり詳しい部類の本で、

下巻(函数論. 下巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション)までいくと楕円関数論について詳しく扱っているような本なので、

それを「独習し」というのは「微積分の初歩を終えたばかり」という描写齟齬をきたしていると思う。

竹内端三『函数論』は現在でもわりと読まれていて数年前に復刊もされている本なので、誰も気にしないにしても記述修正した方がいいじゃないかな、

と思うだけ思いながら特に何もしていなかったら、

つい先日『雪の階』が文庫化されて上にあげた部分はそのままだった。

変更されていたかは分からないけど、一応どこかに言っておけばよかったとちょっと後悔した。

そもそも、本のミスや誤字脱字を見つけた時どのくらいの人が指摘・報告をしているのだろう?と思った。おわり。


数学小説について、おまけ。

現在発売中の数学セミナー2021年1月号の特集が「SFと数理科学」で、

円城塔による総論数学との絡みのある小説をいろいろあげていて、

同じく現在発売中のSFマガジン2021月2月号の小特集に伴名練が寄稿した文章の中で

構想していたという数学SFアンソロジーに収録するつもりだった作品をあげている。

2016-06-24

高校勉強ってすごかったのでは?

医者になって思うんだけど、『大学への数学』って数学雑誌あったじゃん。

あれって普通に専門のジャーナル並みだったんだよね。

もちろん、学問ではないかもしれないけど、入試研究なり、読者の声のレベルなりっていうのではピカイチ

相当レベルが高い雑誌だったと思う。

  

そういう雑誌普通に読んでる子供達がいるって、やっぱ大学入試ってそれなりにすごいんじゃないかって見直した。

  

というのも、医学系の専門誌って、大学への数学より研究レベル浅いのがほとんど。読者のレベル大学への数学ほどじゃない。

執筆者も各分野の専門家ってだけで、執筆レベルは落ちる。

  

ソウ考えると、大学への数学はすごいなーっと。

逆に、数学セミナーとかは、ガクっとレベル落ちるね。あれなんでだろう。

2014-04-21

円城塔もっと楽しむためのノンフィクションはこれだ!

SFもっと楽しむための科学ノンフィクションはこれだ! http://d.hatena.ne.jp/huyukiitoichi/20140417/1397744529 を受けて10冊選んでみました。

「『現実とはなにか』という認識が変わっていく」ような本はありません。

言語

ヨーロッパにおける完全言語を求める歴史を扱った『完全言語の探求』と多くのプログラミング言語設計者へのインタビューをまとめた『言語設計者たちが考えること』は、あまり読者が重なっていない気がしますが、円城塔きっかけにして両方読んでみるのもいいのではないでしょうか。

つぎの著者につづく」(『オブ・ザ・ベースボール』収録)の冒頭で語られるエピソードが『完全言語の探求』から引いたものであることは単行本収録時に追加された注で明示されていますし、「道化師の蝶」に出てくる無活用ラテン語についても『探求』で触れられています

一方『言語設計者たちが考えること』については、読書メーターで「小説を書く人も読むと良い」(2010年12月10日)とコメントしていて、『本の雑誌』の連載でも取り上げています(2011年11月言葉を作る人たち」)。また『本の雑誌』の連載では『言語設計者たち』以外にも時々プログラミング言語言語処理についての本が取り上げられています

最近連載のはじまった「プロローグ」(『文學界掲載)も今のところ、より望ましい文字の扱いや処理についての話をしているので、いささか強引な解釈ですが『完全言語の探求』『言語設計者たちが考えること』と繋がっている小説です。

翻訳

ロシア語作家として出発しアメリカ亡命後に英語作家に転身したナボコフは、自分自身の書いた文章を別の言語翻訳する「自己翻訳」を相当数おこなっていますが、それを主題とした評論書です。

円城塔本人も語っていますが、「道化師の蝶」ではナボコフモチーフとして使われています。友幸友幸が「希代の多言語作家であることもナボコフへの参照のひとつでしょう(若島正は『乱視読者の新冒険』のなかでナボコフを「稀代の多言語作家」と形容しています)。その希代の多言語作家の「わたし」とそれを翻訳する「わたし」が重なるようで重ならない「道化師の蝶」の筋立てにも、同じ作品について作者と翻訳者の両方の役割を演じたナボコフの影が見出せます。また「道化師の蝶」の姉妹編といえる「松ノ枝の記」での、相互翻訳相互創作する2人の作家という設定も「自己翻訳」の変奏と見ることができるでしょう。こうした創作翻訳交錯する2編を再読する上でも、この評論書が良い補助線になるのでは。

読書メーターコメントは「素晴らしい」(2011年4月28日)。

数学 全般

最初期に書かれた『Self-Reference ENGINE』や「オブ・ザ・ベースボール」「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」(『虚構機関』収録)などに顕著ですが、円城塔小説には、掌編の積み重ね(積み重ならず?)によって全体の物語が作られるという構造がよく現れます。これは辞典を順番に読んでいく感覚ちょっと似ているかもしれません。『数学入門辞典』を読んでいると、たとえあまり数学に詳しくなくても、円城塔小説に対してしばしば言われる「よく分からないけど面白い」という感覚を味わえると思います。ただし、円城塔小説に出てくる数学用語がこの辞書に出てくるなどと期待してはいけません。

一家に一冊」だそうです。 https://twitter.com/rikoushonotana/status/402707462370758656/photo/1

数学 数学者

円城塔小説には数学者やそれに準ずる人が多く登場しますが、『史談』は数学者を語った本として真っ先に名前のあがる定番の名著です。著者は類体論確立したことあるいは解析概論の著者として知られる高木貞治。かの谷山豊はこの本を読んで数学者を志したそうです。

数学部分については河田敬義『ガウスの楕円関数高木貞治先生著"近世数学史談"より』という講義録があるくらいには難しいので適当飛ばしましょう。

考える人2009年夏号 特集日本科学者100人100冊」で円城塔が選んでいたのが高木貞治とこの本でした。

数学 モンスタームーンシャイン

ムーンシャイン現象は、『超弦領域』収録の「ムーンシャイン」の題材で、他に「ガーベジコレクション」(『後藤さんのこと』収録)にも単語だけですがモンスター群とコンウェイが出てきます(コンウェイは「烏有此譚」の注にも言及あり)。作品内に数学的ホラ話といった雰囲気がしばしばあらわれる円城塔にとって「怪物的戯言(モンスタラスムーンシャイン)」はいかにもな題材かもしれません。

ムーンシャインを扱った一般向けの本というとたぶん最初に『シンメトリーモンスター』が挙がるのですが翻訳が読みにくいし『シンメトリー地図帳』にはあまり説明がなかった気がするので、この『群論』を挙げます

数学の専門書ですが、第4章「有限単純群の分類/Monsterとmoonshine」は読み物風の書き方になっています。ただし詳しい説明なしでどんどん話が進んでいくところも多く、きちんと理解するのは無理です(無理でした)。

第4章を書いている原田耕一郎はモンスター群の誕生にも関わりが深い人で、多くの文章モンスタームーンシャインについて触れているので、雑誌などを探せば難度的にもっと易しい文章が見つかるかもしれません。

数学 確率

円城塔小説には「オブ・ザ・ベースボール」のように確率についての言及もよく見られます。『数学セミナー』『数学のたのしみ』『科学』等で高橋陽一郎が書いた確率論についての諸入門解説記事、は探すのが面倒だと思われるので、もっと入手しやすいこの本を。

確率微分方程式で有名な伊藤清エッセイ集です。「確率」より「数学者」の項に置くのがふさわしい本ですが確率の本として挙げます

読書メーターコメントは「素晴らしい」(2010年10月24日)。

数学 力学系

やはり専門が力学系ということもあり、力学系関連もしばしば登場します。

本のタイトルを見て「力学系力学は違う」と指摘されそうですが、副題は「カオスと安定性をめぐる人物史」。力学系歴史に関する本です。実のところどんな内容だったか覚えていないのですが、「いわゆるこの方程式に関するそれらの性質について」(単行本未収録)で引用文献に挙がっているか大丈夫でしょう。

数学 ロジック

Nova 1』収録の「Beaver Weaver」をはじめ、ロジック(数学基礎論)関連も円城塔小説に頻出する素材です。

とりわけ計算可能性、ランダム性、busy beaver、コルモゴロフ複雑性……とあげてみると、まずはチャイティンの諸作が思い浮かびますが、あれはむやみに勧めていいタイプの本なのかちょっと疑問なので避けます読書メーターでは、最近出た『ダーウィン数学証明する』に対して「 チャイティンチャイティンによるチャイティンのためのいつものチャイティン」(2014年3月20日)とコメントしています

これという本が思い浮かばなかったので、いくらかためらいながらもこの本を挙げました。『メタマジックゲーム』か、あるいはヒネリも何もなく『ゲーデルエッシャーバッハ』でよかったのかもしれません。ただ『ゲーデルエッシャーバッハ』だけを読んでもほぼまちがいなく不完全性定理理解できないということはもっと周知されるべきじゃないかと思います

円城塔はこの本について「すごかった。(但し、かなりハード。)」(2011年3月27日)とコメントし、『本の雑誌』でも取り上げています(2012年10月ゲーデルさんごめんなさい」)。

初心者向きの本ではありませんが、不完全性定理について一席ぶつ前に読んでおくといいでしょう。


天体力学パイオニアたち』が上下巻なので、以上で10冊になります

別にノンフィクションを読まなくてもフィクションを楽しむことはできますが、ノンフィクションを読むことによって得られるフィクションの楽しみというのもまた楽しいんじゃないでしょうか。

追記: 小谷元子編『数学者が読んでいる本ってどんな本』に寄稿している13人のうちのひとりが円城塔なので、そちらも参照してみるとよいと思いますリストに挙げられている約50冊の本のうち半分くらいがノンフィクションです。上に挙げた本とかぶっていたのは『数学入門辞典』『天体力学パイオニアたち』『ゲーデル定理 利用と誤用の不完全ガイド』でした。また、はてブコメント言及のあったイエイツ『記憶術』もリストに入ってました。

2014-03-15

努力の才能

成果を生むのが努力であるとすれば、努力を生むのは才能だ。

何もしない人間は、努力した人間にかなわないし、努力する凡人は努力する天才にはかなわない。

努力しない天才はいない。

好きになるための努力、というものはこの世界存在しない。

から、才能とは、『何かを好きになれる特性』の事を言う。

どのような教育課程も、ライフハックも、”好き”からくる情熱にかなうことは決してない。

いくらあなたコタツに足を突っ込んで頭に冷えピタを貼って、お母さんが作ってくれた土鍋うどんをすすりながら、睡眠時間平均4時間受験勉強を頑張ったとしても、

天才はそれをやすやす越えていく。

その人が天才かどうかを確かめるには、「勉強、どれくらい頑張った?」って聞いてみるといい。

死ぬ気で每日9時間がんばったとか、通学途中も歩いてる時も単語カードを手放さなかったとか、そういうのは凡夫である

勉強特に頑張ってないよ」

これこそが本物だ。

そして本物は、合格発表自分の番号が載っているのをみて、あなたが涙をこらえているその時に、『数学セミナー』を立ち読みしている。

実際にそういう奴はいた。

俺は聞いてみた。何やってんだよw

「いや面白いだってw 読む?今月のは初心者にもわかりやすいよ」

彼らは決して立ち止まることはない。

苦労が伴う努力は、自分との戦い、という側面を持つ。

脳の中で、「頑張る自分」と「休みたい自分」の二陣営に分かれて、激しい合戦が行われる。

天才は違う。あるのは「面白い対象」だけだ。



ここに努力の才能が全くない人間がいる。俺の彼女だ。

大学入学したときに知り合った俺の彼女は、「社会人には英語必要大学時代完璧マスターするんだ!」と息巻いていた。

まずはTOEIC600点を目指す、と俺に宣言した。

そして彼女は每日1時間、土日も休むことな英語勉強した。

彼女の部屋には、壁中に英単語を書いた付箋が貼り付けてあった。その中心に、習字で「Just Do It !!!!」と書かれていた(自分で書いたという。英語なのに割と達筆w)

だが、不思議なことに、どのような問題集を解いても、60%しか正答しなかった。

やり直すと、その時は解けるらしい。でも、後になって同じ問題を解き直すと、やっぱり60%しか解けないんだ。彼女は笑って言う。

彼女大学在籍時に、可能な限りTOEIC試験を受けた。

スコアはすべて450、±20の範囲に収まった。

俺達が所属していたテニスサークルは、”仲間で楽しく、わいわいやろう”がモットーの、いわゆるゆるふわリア充サークルだった。

そんななかで彼女は1人、ガチだった。

「せっかくテニスをはじめるんだから、とことんまでやる!」と飲み会の時に宣言し、見事に浮いていた彼女

毎朝7時にコートに立ち、壁打ちをする。運動神経ナッシングの俺は、眠い目をこすりながら、たまに彼女に付き合ってラリーをした(全くどうでもいいが、俺はサークルウキウキウハウハズッコンバッコンなバラ色リア充ライフ指向していた。ある意味でそれは叶ったが、もちろん誰にも言ってない)。

しかし、4年の時に彼女は、1年生の練習相手になっていた。

いじめられていたわけではない。

彼女試合しても、全く続かなかったからだ。

每日の朝練も虚しく、彼女は誰よりも弱かった。コンパに明け暮れていたリア充どもより弱かった。俺にさえ及ばなかった。

ゆっくり打てばラリーは続くが、少しでも強く打ち返すと、もう駄目だった。

体は追いついても、ボールは返ってこない。

「あっ」という短い悲鳴が響く。何度も。何度も。

やがてみんな、嫌になった。

無意識か、意識的にか、空気を感じ取った彼女は、自分からそのポジションをかってでた。

一年生たちと練習し、球拾いをする。

レギュラー組のこぼれ球を追いかけて、気が合う一年生に笑いかけている、そんな光景が俺の記憶に焼き付いている。

卒業した彼女は、就職した。

文系大学に通ってたくせに、

何を間違ったのか、就職先はWebプログラミングエキスパートが集う、ベンチャー企業だった。

(なぜ受かったか。たぶん、小柄でハムスターみたいな人懐っこさが人事にうけたんだと思っている)

まず、書店参考書を買いあさった。PHP入門書は、初心者向けの薄いものを買うように、俺が指示した。

そしてOJTを受けている間、睡眠時間を削ってプログラミング勉強した。

俺はフリーだったから、彼女の横で、付きっきりで彼女プログラムを書くのを見守った。

だが勉強は、捗らなかった。

何というか、打つのが遅い。重い。

PHPの文法は覚えている。プログラミングが遅いというわけではない。

そもそもタイピングが遅い。タッチタイプはできているのに。

うまく説明しづらいが、変数入力するたび、関数を書くたび、いちいち引っかかる。

コメントを書くのにも一瞬のタイムロスがある。

何かする度に、つまづくのがイライラした。

やがて、俺も忙しくなり、彼女ちょっと喧嘩してたのもあって、しばらく疎遠になっていた。

ようやく会えたのが、去年の冬。

新宿三丁目ルノワールで待ち合わせた。

赤いマフラーをまとった彼女の目には、くまができていた。

髪の毛が微妙にはねている。学生時代に貫徹で一限直前まで遊んで、シャワーも浴びずに一限に突っ込んだ時のようだった。

だがあの時のような気楽さを感じない。

目がうつろだ。

声がかすれている。

問いただすと、原因は激務だった。

激務につぐ激務。会社の営業が、破格の条件の仕事に巡りあったらしく、会社はかなり無理をしてそれを受けてしまったようだ。

エキスパート連中でさえ、火の車の中らしかった。

「でも、みんな『やりがいがある』って言ってるよ。目が燃えてるもん」

彼女はそう言った。そんな中でも彼女は相変わらずのようだ。

彼女労働時間は15時間をゆうに越えていた。

満員電車での通勤は眠れない。結局、睡眠時間は平均4時間を割っていた。

ルノワールの店員が、水を持ってきた。

彼女は手慣れた動作でコートのポケットから薬を出して、その水で流し込んだ。

問い詰めても詳しくは教えてくれなかったが、それで体の震えが止まるらしい。

俺は思った。限界だ。

「お前、向いてないんだよ。そう思わないのか」

つかさず彼女は反論する。

「何でそんなこと言うの? 向いているとか向いてないとか、別にどうだっていいし。努力して前に進むんじゃん。それが人間でしょ。」

「お前さ、そんな頑張っても、結局、給料大したこと無いんだろ?得られるもん何も無いじゃん。っていうか勉強とか、こんな状況でもまだやってんの?」

「当然でしょ。確かにリターンは少ないかもしれないけどさ…」

でもやらなくちゃ。諦めちゃだめだし。彼女はうわ言のようにそう呟いて、

「それに、部長が言うんだよ。『お客さんの笑顔を見るために、一緒に頑張ろう』って。だから私も頑張るよ…。私バカだけど、それでも足引っ張らないように、必死でやらなくちゃ」

俺を見据えてそう言った。口元だけで作った笑顔は、人間の表情に見えなかった。

俺は彼女をその場で強く抱きしめて、言った。

いいんだよ。お前はさ。バカのままで。

胸の中で、彼女が泣く。

2009-05-30

日本文系、とりわけ法学部教養がない。

(この手の本を読んでいる人が、読んでそうな本を他にも挙げてほしい)


日本文系、とりわけ法学部教養がない。


理系学生書斎安藤忠雄建築事務所研究所)みたいな資料の山だとしたら、

文系(特に法)学生書斎立花隆ネコビルwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww


規模だけでなく質でも文系(特に法)は見劣りがするね。

何度か連中の自宅に招かれたから、ちょっと参与観察してみたんだ。

冗談半分でさ。

仔細に文系 (特に法)学生本棚とか見てみると、これがもう滑稽なんだwwwwwww


面白いから蔵書タイトルを全部メモしたんだけど、

まずいきなり机の上に開いた状態の宮台真司権力の予期理論』!(笑)

プゲラを抑えるのに必死だったぜ。


続いて 何度も読んだ形跡のある伊藤柴田司法試験論文対策即席要点集(笑)。

お前サル かよ、それでも人間かよ、って問い詰めたくなったね(苦笑)。


他にもオママゴトみたいな社会学大辞典(笑)

カントマルクスをはじめとする岩波文庫300冊程度(笑)(日本語であって原文ではない)

オクスフォード英英辞典シソーラス(笑)

小林康夫『光のオペラ』(笑)

我妻民法(笑)佐藤憲法(笑)前田刑法商法(笑)新堂民訴法(笑)

山本国際法(←物凄い日本語w)

○○学がわかるシリーズ(プッ)

ソシュール言語学講義』(笑)

ダンスマガジン(お前ホモかよww)

スティグリッツ経済学 (笑)(しかも原文じゃなくて翻訳

ウィトゲンシュタイン論理哲学(笑)

アリストテレス詩学(笑)(せめてギリシャ語で読めよな)

フーコー『知の考古学』(笑)(「パンのように売れた」ベストセラー

三島由紀夫文庫(笑)

仏露独蘭伊中国語辞典(笑)

トクヴィル(笑)大江 健三郎(笑)コーポレート・ファイナンス(笑)ドストエフスキー文庫(笑)西尾行政学(笑)

柄谷行人文庫(笑)フロイトの技法(笑)Yale Law Journal(笑)ハンナ・アーレント(笑)浅田彰(笑)『構造と力』(笑)

別冊ジュリスト判例百選(笑)大前研一ワラシェイクスピア文庫(笑)

田中行政法(笑)中公『世界歴史』(お前高校生かよw)マンデル貨幣理論、(笑)

岩井克人ヴェニスの商人資本論』(プッ)


女子大生(特に法)が読む雑誌と大差ないMarie Claire(笑)

magazine litteraire(笑) Cosmopolitan(笑)Critical Inquiry(笑)

Le Monde(笑)The London Economist(笑) American Economic Review(笑)

Fortune(笑)Foreign Affairs(笑)Yale Law & Policy Review(笑)

The New England Journal of Medicine、Michelin(笑)


これだもんねぇ。

他にも数百冊 持っていたようだがあとは推して知るべし。

で、トドメ


ピーター・ドラッカー(笑)


ピエール・ブルデュー(笑)


フォーリン・アフェアーズ(笑)


ハーバードビジネス・ レヴュー(笑)


知の論理!!(笑)


もう俺その場で大爆笑。

プゲラー止まらなかったぜwww



参考までに連中の持ってた理系テキスト挙げようか。


ま、予想通りだけど、杉浦・ 解析入門(高校4年生の一般教養にはいいかもね)

岩波講座・現代数学の展開 (なぜかモジュライ理論、Lie環、Weil予想、コホモロジーw)

リーマン・アティヤー・岩澤・シュバレーヴェイユセールブルバキ・ウィーナーなど書店で目につくもの(持ってるだけね、知的ファッション

The Cell教育ママに 買わされた赤い電話帳ね)

東京化学同人分子細胞生物学』(ゲノム解析ブームの名残だろうな)

岩波数学辞典第3版(お前、万引きしたヤツだろ?これ)、

ノイマンゲーム理論経済行動』(笑)

プリゴジーヌ『散逸構造』(笑)

ファインマン 物理学講義(笑)


これだもんねぇ。

他にも何十冊か持っていたようだがあとは推して知るべし。


で、トドメ


日経サイエンス(笑)


ニュートン(笑)


大学受験過去問東大京大理系)(笑)


数学セミナー!!(笑)


もう俺、こんな連中と面識あるなんて、恥ずかしいね。

あいつらよく平気で外を歩いてるもんだ。

せめてNatureくらい読めよな、

文系(特に法)なんだからさwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww



 
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