はてなキーワード: ウォルトとは
増田という映画を知っていますか?と言いたいところですが、このような映画はありませんね。
しかし、ちょっと別の映画に目を向けてみましょう。例えば「グラン・トリノ」という映画をご存知でしょうか?
クリント・イーストウッドが監督・主演を務めるこの作品は、韓国戦争の退役軍人で、妻に先立たれ、独り暮らしのウォルト・コワルスキーという老人が主人公です。
ウォルトは、口が悪く、偏見に満ちた性格で、隣人との関係もうまくいっていません。
しかし、彼が隣人のモン族の少年、タオ・ローと出会い、友情が生まれることで、彼の生き方は大きく変わります。
彼はタオに生きる意味や価値を見出し、最終的には自らの命をかけて彼を守る決意をします。
増田、ウォルトの人生も決して順風満帆ではありませんでした。彼も孤独と偏見に満ちた日々を過ごし、過去のさまざまな出来事に苦しんでいました。
しかし、人との出会いと交流が彼を変え、人間らしい感情や新しい生き方を取り戻すことができたのです。
人生は厳しいものですが、何か新しいことに挑戦し、他人と関わることで、自分自身を少しずつ変えていくことができるかもしれません。
無価値だと思っているその人生、もしかするとまだ見ぬ価値が隠れているのかもしれませんよ。
増田、どんなに孤独でも、どこかに手を差し伸べてくれる人や、あなたが手を差し伸べるべき人がいるのかもしれません。
同じ日々の繰り返しに見えても、新しい一日が必ず訪れます。そしてその一日はまた新たな可能性を秘めているのです。
どうか諦めず、少しずつでも前向きな一歩を踏み出してください。
昨今のディズニーの政治的、ジェンダー的思想が見え隠れする作品作りは本当にうんざりしてる
原因は15年もCEOをしてきてディズニーを「アニメスタジオ」から「マスコット売りの会社」へ成長させたボブ・アイガー
彼のおかげでディズニーは持ち直した部分もあるけど、彼のせいでディズニーがLGBTQ論に傾いたといっても過言ではない。
でもディズニーはダメだ なんでそれをアピールする場がディズニーじゃなきゃいけないんだ
ウォルト・ディズニーが特にアピールしてたのは、積極的に未知の世界をたずね自発的に学ぶことの楽しさを若い世代に伝えることであって
LGBTQは別に未知の世界でもなんでもない。寧ろ日常に溶け込まそうと躍起になってて気持ち悪くもある
現にD社は上記を理由に訴えられてると聞く ざまあと言いたくなる気持ちを分かって欲しい
今はワンス・アポン・ア・スタジオを今のD社が出すこと自体が滑稽でならない
あの作品自体は素敵だ。ウォルトを大切にするミッキーが愛おしくてたまらない
ウォルト・ディズニーの大切にしてきたもの全部を踏みにじってるくせに
ウォルト・ディズニーは続編は想像力を失わせるから作らない方針だったのに
今のD社にワンス・アポン・ア・スタジオを作る資格はないとおもう
売れもしない続編ばかり作ってお茶を濁し続けている
確かに企業として大きくなった手前、資金稼ぎが必要なのはわかる
でもそれにしたって新作が作れなくなりすぎてる。
そりゃ~~~そうだよ
ここ数年の戦犯はボブ・チャペック
アイツ本当に嫌い ガチで嫌い
心底嫌い 恨みが凄い
・ディズニー作品しかなかったディズニープラス(以下Dプラ)でネトフリとバトルしようとして、がむしゃらに作品数を増やすべくDプラの月額料金を値上げ
・結果としてDプラは中途半端に韓国ドラマと日本のアニメまみれになった。なんならD作品いくつか消してた(憎悪)
・ネトフリとバトルする為に大口叩いて本国の資産家に資金募りまくってたけど結局200万人登録解除をさせて大赤字叩き出してた
・LGBTQの思想をアピールする為に新作もそれに則ったもの。実写の女優も思想に賛同できる奴を率先して選びにかかる(憎悪)
・LGBTQの思想に則ってない作品は面白くても却下 LGBTQをアピールできる作品でないと面白い作品すら世に出せない
・実写をバンバン作ろうとして化け物実写を連発させた(恨んでる)
・展開も変えた 曰く現代の思考に合わせる為とは言ってるけど、結局LGBTQを押し付けたいからだとおもってる
・前作までの主要製作陣が9割居ない中でトイストーリー4をごり押しした(現在トイストーリー5も製作中らしいのでやっぱりアイガー嫌い)
・D社をここ数十年最高にLGBTQ思想に則ったスタッフまみれにした(大戦犯)
もう ひどい
ひどすぎる
ディズニーに恨みでもあるんか?
ピーターパンも大好きで なんの思想も抜きにディズニー作品が好きだ
ウォルト・ディズニーが好き
続編たち、リトルマーメイド2なんかもシンデレラ2なんかも好きだ
でもポカホンタス2、おまえはダメだ 幼い子供にトラウマを植えすぎた
なんだかんだ心のそこから愛してるからこそ、ディズニーが虹色の旗掲げてる今が本当に辛くて苦しい
このCEOたち、ボブ・アイガーもボブ・チャペックもパークの運営は非常にお上手な方らしいけど 日本はオリエンタルランド運営だからあんまりわかんないね
ボブ・チャペックを指名したボブ・アイガーはとっととディズニー立て直してくたばってくれ
それかLGBTQ思想から外れた有能な人種が回りにいれば、その人に託して隠居していてくれ
頼む ウォルト・ディズニーを愛した誰かがD社のトップに立ってほしい
じゃなきゃ私が行く 本当に辛すぎて経営も英語も勉強しはじめた私が行く
一刻も早く ウォルト・ディズニーが愛したスタジオに戻ってくれることを祈りたい
どうか
“ディズニーが当時他のスタジオに先導して女性を原画やストーリー等のクリエイティブ職につけた話なんてもう知り尽くされたと思っていたが...”
花守ゆみり(産屋敷ひなき)→メルセデス=フォン=マルトリッツ タニア
櫻井孝宏(冨岡義勇)→ルカ エリウッド ユリウス ブラミモンド
小西克幸(宇髄天元)→マークス ランド バヌトゥ ヒューベルト=フォン=ベストラ
坂泰斗(サイコロステーキ先輩)→フェルディナント=フォン=エーギル オーシン
七瀬彩夏(TVアニメ版『無限列車編』の第1話で登場したアニメオリジナルの女性の鬼殺隊士)→ミレディ
桑原由気(高田なほ)→エルフィ オフェリア ヒルダ=ヴァレンティン=ゴネリル
石見舞菜香(チュン太郎)→イングリット=ブランドル=ガラテア ギネヴィア
加隈亜衣(真菰)→フローラ エーデルガルト=フォン=フレスベルグ エフラム(幼少期)
木村昴(ムキムキねずみ)→バルタザール=フォン=アダルブレヒト ビラク
能登麻美子(嘴平琴葉)→ヘンリエッテ
置鮎龍太郎(黒死牟)→フィン
斉藤壮馬(哀絶)→シャハド
子安武人(手鬼)→ナバール ロンクー ファウダー ゼロ セーバー パント レヴィン セテス カゲツ フェーニックス
市来光弘(正一)→ドニ
水瀬いのり(ふく)→ジル・フィザット
「ピクシブ百科事典」調べ
ディズニー社は、確かに権利侵害に対して毅然とした対応を取る傾向がある。しかし、それは相手が確実に権利侵害をしていた場合の話である。小さな罪でも「黒」は見逃さないという意味での厳しさだ。
(中略)一方、作品の設定が少々似ているだけというような合法行為に対して、エセ著作権を振りかざすことはほとんどしていないのではないか(少なくとも表立っては聞かれない)。
(中略)正確な知識を身に付けることなく、「著作権は大事」「特にディズニーは厳しい」という思い込みだけを強め、その結果、合法な表現行為まで過剰に自粛してしまっているのだ。
もちろん、自己判断で自粛するのは勝手だ。だが同じレベルの自制を『ライオン・キング』に求めるというなら逆恨みも甚だしい。「こちらはここまで自粛しているんだから、自粛をさせたお前も自重しろ」と言っているのと同じである。
ディズニー社からしたら、お前が勝手にした自粛に、何故付き合わなきゃならんのだ、といったところだろう。
──有利昴著 エセ著作権事件簿: 著作権ヤクザ・パクられ妄想・著作権厨・トレパク冤罪 (過剰権利主張ケーススタディーズ) p68~69より引用
この“逆恨み”という概念はライオンキングやアトランティス、アナ雪絡みのエセ著作権主張アンチやポリコレアンチ、ディズニー同人危険厨以外にも、手下やダッフィーにばかり金をつぎ込むことに文句を言うOLCアンチ、
勝手なマナーを掲げてディズニーリゾート内の雰囲気を悪くする自治厨、公式による展開なのに枢やなの二次創作だと言い張るツイステアンチ、クソダサ映画宣伝だ棒声優だと騒いでいるウォルトディズニージャパンアンチにも当てはまる。
ネット上におけるディズニーの民度を貶めているのはニワカオタクではなく自称古参ファンの老害である。向こうは大企業であるが故に小回りが利かないだけで君たち自身に対して個人攻撃をしてる訳ではないのだ。もっと心を広く持て。
常時、下記の警告を出さねーといけないレベルのツイステはウォルトディズニー最大のやらかしだろ
この作品には、人々や文化に対する否定的な表現や横暴な振る舞いを描写したシーンが含まれています。 このような固定観念は作品制作当時でも誤りであり、 現代においても誤っています。 ディズニーでは、 当該箇所を削除するのではなく、こういった偏見が社会へ与える悪影響を認識し、 そこから学び、議論を促すことで、 多様性あふれる社会の実現につなげていきたいと考えています。 ディズニーは、世界中の人々の多様な経験を反映させた物語を創造し、 インスピレーションに富 み、向上心を掻き立てる作品をお届けすることに真剣に取り組んでいます。 物語が社会に与える影響について、 さらに詳しく知りたい方は www.Disney.com/StoriesMatter をご覧ください。
ふーん、ジャップランドなんて日本オタクしか興味ねーと思うから欧米のマーケットに影響無いなら勝手にやっていいぞとは言ったのかもしれないが
レオナルド・ダ・ーヴィンチ,ニールス・アーーベル,坂本龍ー馬,アントニオ・ガーウディ,シモーヌ・ヴェーイユ,アルバート・アインシュターイン,オーランド・ブルーーム,太宰ー治,二コラ・テスーラ,織田信ー長,稗田阿ー礼,マーク・ザッカーバーーグ,スーザン・ボーイル,エイブラハム・リンカーーン,スティーブン・スピルバーーグ,トーマス・エジーソン,ビル・クリーントン,山下ー清,アラン・チューリーング,ソクーラテス,ダニエル・ラドクーリフ,葛飾北ー斎,パブロ・ピーカソ,モハメド・アーリ,テンプル・グラーンディン,ミケラーンジェロ,ブリトニー・スピアーーズ,冷泉天ー皇,トム・クルーーズ,長嶋茂ー雄,芥川龍之ー介,フレディ・マーーキュリー,ヴォルフガング・アマデウス・モーーツァルト,フィンセント・ファン・ゴッーホ,ビル・ゲーイツ,大村益ー次郎,夏目漱ー石,グレン・グーールド,グリゴリー・ペレールマン,イチーロー,黒柳徹ー子,マイケル・フェループス,南方熊ー楠,ジョン・フォン・ノーイマン,さくらもーもこ,ルートヴィヒ・ヴァン・ヴェートーーベン,ルイス・キャーロル,ウォルト・ディーズニー,パリス・ヒールトン,棟方志ー功,ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュターイン,野口英ー世,ジョン・レノーン,ナポレオン・ボナーパルト,ジョナサン・スウィーフト,バートランド・ラーッセル,アンディ・ウォーーホル,アイザック・ニューートン,チャールズ・ダーーウィン,石田三ー成,ウィル・スーミス,
糸井重里の『MOTHER』を解き終わった。ラストでは泣いてしまったさ。けれども僕の気持ちがほんとにキュンと来ちゃったのは、最後に流れるスタッフロールの、その最後の最後に書き込まれた名前を見たときだった。きみがまだゲームを解き終わってないと、それが誰の名前だか言っちゃつまらないから、ここでは伏せておくよ。
でも、僕は泣けたな。ラストとは違う感じで。そして、あの人のことを思い出したんだ。僕が昔ゲームセンターでよく会ったあの人のことを。
その頃、僕はあるビデオゲームに熱中していた。どうしてもクリアできないエリアがあって、いつもあと少しのところで、僕のシップは大破してしまうのだった。くやしくて、ありったけの百円玉をポケットに、ゲーセンに通う日が続いた。
「レバーを力まかせに動かすだけじゃだめだよ。もっと敵の動きを冷静に見るんだ」
あの人は、僕の後ろから声をかけてきた。
「きりもみ回転する敵の軌跡を見てごらん。ほら、最初に現れた無人の円盤と寸分たがわない動きをしているじゃないか。あのきりもみは、きみを驚かせてあせらせて追いつめるための見せかけの回転にすぎないんだ。怖がらないで」
そのとおりだった。画面に、高速回転する敵機が一挙に来襲すると、僕はただあせってしまって、自分で自分を隅に追いつめていただけたった。
「画面に映ったものよりも、形や動きのおおもとを読むんだよ」
あの人のひと言で、クリアできなかった危険なエリアを通過したときの僕のうれしさときたら、そうだな、あれに似ていたよ、初めて自転車に乗れたとき声をあげたくなる感じに。その日から、あの人と僕はゲーセン友だちになった。
あの人は20歳くらいに見えた。僕はまだ中学生で、2人はいつもゲーセンで出会った。
あの人は、ちょっと気取ったところがあった。僕に名前を明かしてくれないのだ。どうしてもと、しつこくたずねると、
と言って笑った。ゲーセンのニモ艦長。もちろんそのとき、僕はニモ艦長が活躍するお話を知らなかったし、ニモって言葉の意味もわからなかった。
「名無しの」といえば、そうそう、あの人は不思議なことを言っていた。
「僕がこうしてゲーセンにやってくる理由がわかるかい?それは、ここがまだ名前の付けられていない場所だからだよ」
そんな、と僕は言いかけた。あの人は口に指を立てて、「しっ! そんなに大きな声を出しちゃ、オヤジが起きるぜ」
店番のオヤジは両替台に座って居眠りしている。あの人は続けた。
「ここには、『UFOハウス』って名前があって、ほかにも『ゲームセンターヤマト』とか『パンプキン」とか、そしてそれをひっくるめて、ゲーセンって呼ぶ名前がある。でもそれはすごく不確かな呼び方なんだ。大人たちは、どうも名付けたがるくせがあるからね。ほんとうは僕ときみがいま会っているこの場所に、名前は未だ無い」
そして、
「名前が無いってことは、歴史も未だ無い。それはとても素敵なことだ」
とつけくわえた。
「でも、あいつらは名付けられないものに恐れを感じて、必ずやってくるんだ。もうすぐ、ここも追いつかれてしまうよ。夜の12時になると、たとえきみがゲームの途中でも、オヤジが申し訳無さそうに言うんだ。百円玉は返すよ、って。そして台の横にあるスイッチをいきなり切ってしまう。画面の真ん中に小さな輝点が残ってそれで終わりだ。きっと、あいつらが言いたいのはこういうことさ。12時を過ぎたら、魔法の馬車はただのかぼちゃに戻る。どうだい、少年、やっぱりかぼちゃだったろう、って」
僕は、なんだかその話を聞いてむしょうに悲しくなって、レバーから手を離してしまった。僕のシップは敵弾の雨あられのなかで、4パターンの書きかえの小さな爆発を起こした。
それからしばらくして、新風営法でゲーセンが12時に閉まることが決まったと、友達に聞いた。あわてて僕はゲーセンに走った。もしかしたら、まだ間に会うかもしれない。でも、その期待はやっぱり甘くて、僕はあの人と会えなくなってしまった。
あの人が、ゲーセンで僕に教えてくれた事は多すぎて、とてもここには書ききれない。あの人は、なにもかも知っているようだった。でも、教師のようにふるまったことはけっしてなかった。たとえばある日、あの人は、ゲーセンの目立たないところに置かれた古いキャビネットのほうを見て、「あそこに白雪姫のお付きの精が降りてきているよ」
と言った。
パックランドの追っかけモンスターのインキー、ピンキー、プリンキーたちは、白雪論姫に登場する七人の小人に気持ちを託して名付けられたものだ。そのことを僕が知ったのは、ついこのあいだのことだ。ニモ艦長はいつも答えを教えないで、真実やそれに近い何かを伝えてくれたのだ。
『MOTHER』の最後の最後、スタッフコールの最後に書かれた名前。それに関することを、ニモ艦長が話したときがある。
映画『トロン』を観て興奮気味だった僕が、あんな素晴らしい映画はない、とあの人に話したとき、
「ほんとうに、そう思うかい?」
いつになく神妙な顔をされた。やがてそれは気難しい顔に変わって、やりかけのゲームが終わるまで沈黙が支配した。そしてニモ艦長は話しはじめた。
「あの映画のすべてがいけないとは思わない。たしかに、あの映画は機械のなかで起こりつつある事件を見えるようにしようとしている。でも、プログラムとユーザーの関係きみにわかりやすいように言えば、ゲームとゲーマーの関係はあんな撮り方じゃ不十分なんだ。ゲームは、もっと素敵なものだ。そしてそれはプレイするきみが素敵を目指してプレイするからなんだよ。とても大切な事でいちばん目に見えない部分を、あの映画はバッサリ切っている。そしてそれは、どうじ同時にとても危険なことでもあるんだ」
僕はギクッとした。あの人がこんなに説明口調になったことは無かったし、艦長は怒っているようにさえ見えた。僕があの映画でひっかかりながらも放っぽらかしていた暗闇に向かって、あの人は矢を引いたのだ。一気に話しすぎたことを後悔したのか、あの人はちょっと照れくさそうにした。そして
「……だったら」
と誰にも聞こえないような声で、つぶやいた。その……の人の名前を、僕は聞きとることができなかった。(でも、今の僕にはあなたが呼んだ人の名前を言いあてることができます、艦長。「ウォルトだったら」とあなたは言いたかったのですね)
「もうすぐ、3つの夢の時代がはじまる。いいかい、まず最初の夢は生きものならばみんな見る眠りの夢、ふつう夢と呼ばれる夢がいちばんめの夢だ。それから、最後のは、きみの現実、つまりみっつめの夢は現実という夢だ。そのあいだに入るふたつめの夢、それはいままでもあるにはあったんだけれど、ひとによっては大きくなかったりした。この、ふたつめの夢の力が増して、3つの夢を平行して見る世の中がはじまる」
ふたつめの夢いは僕がみているゲームのなかの夢も入るんですね、と僕は心のなかでうなづいた。
「ふたつめの夢がコンピュータやビデオの信号でやりとりされると、時間や場所を超えて急に勢力を伸ばしはじめる。ほんとうは、このふたつの夢は、類人猿が骨を空中に投げ上げた瞬間に生まれた夢、すばらしい力を持っている夢なのだ。同時に、コンピュータやビデオを通じてコピーされたこの夢の力は、ときに他の二つの夢をねじふせてしまうような恐ろしいことを起こしてしまうときがある。大切なのは3つの夢のあいだを自由に飛び回れるきみの勇気だ。画面にうつったものは、画面の外部にあるものの投影に過ぎない。画面は直接光を発しているが、それを救いの光だと勘違いしてはいけない。それでも、勘違いしやすいんだな、人間は。なんていうか、そそっかしいから」
「また、ふたつめの愛は、森にたとえられるだろう。深くて暗い森のなかで、ときに地図やコパスは役に立たないことがある。迷わないためには、パンくずをちぎっていく方法だ。だけど、パンくずにたよりすぎると、鳥が食べてしまうこともあるから気をつけなくちゃいけないよ」
僕は、とても幸せな気持ちになった。ゲーセンには30台くらいのビデオゲームがあって、それぞれがそれぞれの夢を反復していた。サーカスの玉乗りの夢、第二次世界大戦の飛行機乗りの夢、迷路で怪物に追いかけられる夢、未知の惑星の上空を飛ぶ夢。それぞれのキャビネットがゲームミュージックを奏でている。なにも知らない大人たちには、騒々しくて不快な空間だろう。でも、僕にとっては、ディズニーランドのエレクトリカルパレードなのだ。これはやっぱり美しいシンデレラの馬車だ。たとえ、意地悪な大人たちが寄ってたかって、かぼちゃだと言いふくめようと。
『MOTHER』を最後まで解いた人は、『MOTHER』のストーリーとはまた別の、でもどっかで『MOTHER』とつながっている、僕とニモ艦長のストーリーに興味をもっていただけたと思う。
この夏、『インディ・ジョーンズ3』を僕は見た。そして、きみも知っている不幸な事件に心を痛めた。
「Both You and I have FUTURE.」
その男は、中学を卒業するときの色紙に、そう書いた。「君と僕には、未来がある」それは僕とあの人の、ゲーセンでの暗黙の取り決めと同じだった。
艦長、どうしてあなたは、あの男に話しかけなかったのですか。それとも、僕が大きくなるにつれてあなたのことを忘れがちになったように、あの男も昔は艦長とよく話をしたのですか。色紙に書かれたメッセージは、艦長とあの男の合い言葉ではなかったのですか。
僕はそこで筆を置こうと思って、引き出しを開けた。そこにはブルーの便せんに書かれた手紙が。僕は急いで開封した。
インディ3を観た親愛なる君へ 君は成長したことと思う。インディ3は、人類最大の隠された宝物、聖杯をめぐる物語だったね。聖杯は、ときや場所を変えて現れる。今日までたくさんの騎士や冒険者たちが聖杯を求める旅に出た。聖杯を、悪い考えの者が手にすると恐しい災いが身にふりかかる。そして探索の旅に出る者はみな自分が正しいと思っているから、誰にも災厄がふりかかるかはわからない。その人たちの前を、意外なときに聖杯は横切っていくんだ。 そこで質問をしよう。聖杯には及ばずとも聖杯に敬意をささげてプログラミングされた宝物が、初期のコンピュータゲームのなかにある。ウィザードリィの名刀ムラマサですね。「艦長!」と僕は、机の前で声を上げた。サムライにとって聖杯に匹敵する名刀、迷宮の最下層にあって誰も手にしたことがないと噂される名刀ムラマサ。だから、ムラマサの噂は画面を越えて僕たちのあいだを活き活きと駆けめぐったんですね。パックマンの世界に白雪姫の小人たちが棲んでいたのと同じで、気をつけなきゃいけないのは、聖杯はいつも聖杯のかたちで現れるのではないと、あなたはおっしゃりたいのですね。
君はもう立派な若者だ。君は、君の聖杯を探す旅に出なければいけない。君がプレイヤーなのだ。そして、忘れてはいけない。3つの夢の時代に入るとき、あの不幸を繰り返してはいけないんだ。インディの父を思い出してごらん。斎にこもりながら、あの人は古文書と向き合うことで時間と空間を旅していたんだよ。あれが、ふたつめの夢の力の正しい使い方だ。ヴェニスにあるテンペラ画を、あの人はアメリカの片田舎に居ながらにしてスケッチしていたじゃないか。そして、インディアナの実際の冒険も、あの人の正しい力が守ってくれたんだ。 そして、僕も旅に出よう。きみの言うとおり、僕は臆病者だった。ふたつめの力が予想以上に強くなったので、虚無と手とつなごうとさえ考えたこともあった。あやうく過ちを犯すところだった。また。探索の旅のとこかで、僕ときみは出会えるだろう。 Summer,1989 Nemo.
私は15年ぐらい前に一か月ほど、そこに滞在していた。
誰かに話せるような事でもないが、思い出をここに書いておく。
そこで好みの子を選ぶ。いなかったら入れ替えでまた10人入ってくる。
何度入れ替えてもぞろぞろと女の子が入ってくる。何十人いるんだろうか。
最終的に一人を選ぶと、シャワー(とミニサウナ)付きの部屋に通される。
後はまぁ、いわゆるお決まりのコース。シャワー浴びて、ベッドに行って。
日本と決定的に違うと思ったのは「脱ぐとき何故か勝手に踊る」のと「やたらツバを吐く」の二点。
どちらも最後まで違和感があったけど、まぁ、慣れれば大した問題じゃない。
女の子の性格は本当にいろいろ。明るい子もいれば暗い子もいる。
中国語で一生懸命にコミュニケーションを取ろうとする子もいれば、カタコトの英語や日本語で頑張ってくれる子もいる。
私は出張で滞在していて、この「サウナ」システムが非常に気に入っていた。
性的な欲求うんぬんというより、正直いろんな女の子の様子が見られるのが楽しかった、というのが一番の理由だった。
そう、値段についてはやはり日本のソープなんかよりは格段に安い。
だいたいどこもAコースとBコースがあって、Aコースはモデル系の高身長美女って感じ。だいたい12000円ぐらい。
Bコースは街の可愛い子ぐらいの感じ。だいたい8000円ぐらい。
中国人男性の好みは「Aコース」みたいなんだが、私は圧倒的に「Bコース」の方が好みの子が多かった。
なので、ほぼ毎晩この「サウナ」に通って、中国のいろんな出身地の女の子と楽しく過ごしていた。
一番思い出に残っているのは最終日についてくれた四川省出身の子だった。
低身長でクリクリっとした目、そしてショートカット(サウナでは珍しい)の女の子だったのだが、この子がとにかく「萌えキャラ」だった。
日本の美少女アニメとかに出てくるキャラクター、もう本当にあれそのもの。
なんか話し言葉の語尾に「~にゃあ」と付くのがまず、萌えポイント。あれは方言か何かだったのか。
さらに圧倒的なドジっ子だったのが萌えポイント。私の頭を洗ってくれようとするのだが、背が届かない。
そこで私がしゃがもうとすると、そんな事しなくていいとジェスチャーする。
そして、バスタブの縁に立って頭を洗ってくれようとしたのだが、足を滑らせて落下。「にゃああ!」と言いながら。
で、そんなサウナライフの一方で、東莞の街には大量の「置屋」があったのでそっちも見学しに行った。
ここはどういう場所かというと、「サウナ」で働けなかった女の子たちが溜まっている場所。
「サウナ」で働くには厳しい面接があって、さらに「身元が明らかな18歳以上」というルールがあった。
そんな置屋の一つに入ってみる。太った黒シャツのおばちゃんが待ち構えていた。
英語っぽい言葉で「あんた日本人?日本人だね?じゃこっちだ!」と腕をつかまれ、どこかに連れていかれる。
連れて行かれた小部屋でおばちゃんが何か叫ぶ。すると……
カウンターテーブルの後ろから、ひょこっと女の子が飛び出してきた。
それも5人ぐらい。あとからあとからひょこひょこ湧いてくる。どうなってるんだあのカウンター。
並んだ女の子たちはハッキリ言って「女児」。5歳から10歳ぐらいの子たちだったと思う。
え、何これ…何が起きてるんだ。
そう思う間もなく、おばちゃんがその子たちのカラフルなTシャツを、片っ端からまくりあげていく。
そしてまた私の腕をつかみ、「ほら触りなよ!」とばかりに引っぱるので、大慌てで手をひっこめた。
「日本人だったらこういうのがいいんだろ?違うのか?」とおばちゃん。
ここで私は少し哀しくなった。何やってるんだよ、日本人……
おばちゃんの説明によると、日本人はいつも団体でこういう女児を買いに来るという。
いわゆる「買春ツアー」というやつなんだろう。しかもロリコン専用の。
なんだかなぁ……という思いを残し、置屋を出る。いずれにせよ、最初から利用するつもりは無かったので。
なぜならこの置屋地帯、衛生的にかなり問題があるという話を聞いていたので……
他に夜遊びと言えば「カラオケ」にも行った。
この「カラオケ」には数タイプあるようで、現地で仲良くなった台湾のおっさんに連れていかれた「カラオケ」はみんな全裸だった。
そこでいい雰囲気になったら、別部屋でイイコトをするらしい。
なんでも、最初に一人、二回戦に二人、三回戦に三人…と女性を増やしていき、七回戦までいったら「北斗七星マスター」みたいな称号が貰えるそうだ。
ちなみに台湾人の女性の好みは「コロコロっとした健康的な女の子」みたいで、全盛期の小向美奈子みたいな子がいっぱいいた。
また、深センから遊びに来ていた若手起業家みたいなグループに連れていかれた「カラオケ」は、普通のナイトクラブみたいな感じだった。
こちらは基本、マンツーマン。薄暗い部屋でイチャついて、いい雰囲気になったら各自店を出ていく感じ。
女の子のレベルは異常に高かった。私もよく分からないままに座らされ、隣にとんでもない美女が座る。
客も女の子も流暢な英語で話しているが、私はそこまで話せないのでおとなしくしていた。
すると、私に付いた女の子が「お腹が空いたなら、うちで一緒にご飯を食べよう」と言ってきた。
唐突な提案に驚きつつも、このままここにいても浮いちゃうし、なんだか面白そうだったのでその提案に乗った。
その子の家まで向かうタクシーの中で、その子には病弱な弟がいて、同居しているという事を知った。
病弱な弟を救うのにお金が必要で…とか、そういう筋書きかな。なんて邪推をしていた。
そして連れていかれたマンションの一室には実際、男の子が待っていた。
三人で一緒にご飯を食べた。食卓を囲んで。黙々と。なんだろう、この展開。
ほぼ無言の食事だったけど、不思議と気まずい感じにはならなかった。
弟さんは最後まで一言も話さなかったけど、目が合うと微笑みかけてくる子だった。
食事が終わったら、ぼーっとテレビを観た。で、少ししてから帰った。普通に帰った。
帰りにいくらか渡そうとしたら、強く拒否された。これはプライベートだから、って。
じゃ、せめて食事代だけでもと言って、無理やりお金を掴ませた。
正直、タクシーに乗った時点で美人局とか、睡眠薬とか、そういうパターンを想定していた自分を恥じる。
そして帰りのタクシー。陽気な運ちゃんが「日本人の友達いっぱいいるんだぜ、このノートを見ろ」といって渡してきた。
日本人と思しき名前が記されている。明らかな偽名だった。そして、名前の上にふりがなみたいな感じでこう書かれている。
「ぼったくり きをつけろ」
なんだかいろいろあった一日だった。
当時の東莞という街は性産業以外にもいろんな闇の側面があって、その中でも海賊版DVDは隆盛を極めていた。
私はそのうちの一つのお店に、ほぼ毎日通っていた。とにかく何でも売っているので、楽しくて仕方がない。
ディズニー映画やジブリ映画の全集セット。勝手にボックスを作り、ウォルトディズニーや宮崎駿の写真がどーんと入っている。
日本アニメも新旧さまざま揃っている。映画ドラえもん全集、ドラゴンボールZあたりが人気だと言っていた。
ルパン三世も全テレビシリーズをまとめたBOXがあった。ルパン一味の他によく知らないおっさんが入ったビジュアルが使われていた。
日本ドラマもかなり充実していた。古畑任三郎BOXとかすごく欲しかったけど買わなかった。
アメリカのプロレスとかも、DVD40枚組とかでデカイBOXにして売っている。本当に何でもある。
海賊版DVDの世界は、内容関係なく「1枚いくら」というシンプルなルールで成り立っている。
最新映画だろうが、過去の名作だろうが、スポーツだろうが音楽だろうが「1枚いくら」。中身はどうでもいいのだ。
当然、著作権なんて関係ない。「なんかこのアニメが入ったDVDはよく売れるね」ぐらいの認識。
なので、枚数が多いBOXをやたらと進めてくるのだ。トムとジェリーとか。NBA大全とか。
毎日通っていた海賊版DVD店は、おばちゃんと幼児で店番をしていた。
幼児は巨大なビニール袋に入った落花生をひたすら食っていて、店中にそのカスが落ちていた。
他のDVD店にも行っていたのだが、ある日、そこの店員の若い兄ちゃんが話しかけてきた。
「今日はすごいヤツが入ったんだよ。一緒に観るか?」
突然の提案だったので少し驚いたが、なかなか無い経験だと思って店の裏についていく。
そこには店員の兄ちゃんの他に二人、たぶん友達?みたいな人たちがウンコ座りで待ち構えていた。
一瞬だけ「あれ、これカツアゲとかそういうのか?」とも思ったけど、それにしてはフレンドリーな雰囲気なので一緒に座る。
日本のAVだった。しかもちょっと前のやつ。もちろんモザイク入り。
兄ちゃん達はそれを、食い入るように見つめていた。もう私の存在なんてどうでもいい感じ。
よく考えてみたら、これだけ巨大な海賊版DVD店が大量にあるのに、アダルトは一回も見かけなかったような……
たぶん闇営業であっても、そういうのは「ご法度」になっているんだろう。
そしてそういうエロDVDは、こうやって店の裏で上映されているんだろう。
この件に限らず思ったのは、当時の東莞は完全な犯罪都市ではあったけど、それなりの秩序はあったという事。
例えば海賊版DVD店も、月に何度か一斉に「休業」する。そしてその日は必ず警察のガサ入れが入る。
先程の「サウナ」という名の風俗店にしても、操業自体は違法だけど「18歳以下」の女性は絶対に雇わない。
ブランド品とかもそうだった。9割はニセモノなんだけど、1割はホンモノだったりする。そして絶対に同じ値段は付けない。
なんだか、そういう暗黙のルールみたいなので成り立っている街だったと思う。
・新卒のアニメーターは月給数万円が普通である(大量の残業をしても)、当然、家計がマイナスになってしまう
・家計がマイナスになるので、新人が、3年で9割がやめる事になる
・3年でやめなかった1割の人も、賃金が低く、家計がプラマイゼロで、食っていくだけで精いっぱいになる
〇なぜ問題なのか
・売れないミュージシャンや声優は、仕事のない時間に、バイトや内職、副業で金を稼いだり、学業や資格の取得で次の職業への準備をしたり、家事や介護で家計をサポートできる。
・しかし、アニメーターや制作進行は、フルタイム労働(+残業)をしているので、そういう事ができない。
・売れない芸能人がいなくなってもテレビ業界は回るが、売れないアニメーターがいなくなれば、アニメは作る事すらままならない。
スーパーアニメーターも、雑兵となる下っ端がいなければ、無用の長物なのだ。
〇法律上の扱い
・日本には最低賃金という制度がある為、名目上は、フルタイム労働をすれば生活していけるはずである。
・手書きアニメーターが、最低賃金を受け取れないのは、正社員やアルバイトではなく、個人請負で雇われているからだ。
・日本では、ライン工、介護士さん、公務員等の特定の場所に集まって、時間を管理して働かせる仕事の場合、雇用扱いにして、時間給にし、最低賃金を与えないといけない。
・しかし、大工さん、内職さん、タクシー運転手のように、上の立場の人が仕事ぶりを管理しきれない仕事の場合、雇用扱いせず、成果給にし、出来高払いでよい(そして出来高が少ない場合は、最低賃金を払わなくてよい)
・アニメーターの仕事は、設備が必要でない為、職場でも家でもどちらでもできる。経営者は、雇用扱いせず、成果給・出来高払いでよい。
・また制作進行の職でも、雇用ではなく、個人請負のところがある。
・2010年に自殺したA1ピクチャーの制作進行は、社員ではあったが、残業代が支払われていなかった。(多い時で、月344時間残業していたようだ)
(アニメSHIROBAKOでも、おそらく制作進行の宮森は社員で固定給、アニメーターのえまちゃんは個人請け負いで成果給である)
・内職さんはいつも同じものを加工する、タクシー運転手は大体いつも同じルートで仕事をする。
・それに対しアニメーターや制作進行は、毎回、作るものが違い、どの程度のクオリティまで仕事をすればOKなのかが曖昧である。
そういった仕事を、個人請負の対象にしていいかというと、法律的にはグレーである。
〇製作委員会のスポンサーや、制作スタジオが、解決に動かないのは当然である
・製作委員会や制作スタジオには責任がある、しかし彼らには、下っ端の報酬を増やすインセンティブが全くない。
・『鬼滅の刃』の映画が大ヒットした時、『下っ端のアニメーターにボーナスが出ないのはおかしい』という声が出たが、そもそも社員でもなんでもない人の為に、ボーナスを出したら、それは背任行為である。
・下っ端の報酬を増やすには、下か外部からインセンティブを作り出すしかない。
〇どうすれば解決できるのか1
・社員雇用とサービス残業の廃止を求めて、労働組合を作って、団体交渉をし、それが駄目ならストライキをする
・それを受けて、各スタジオが製作委員会への増額を要求する、それが駄目なら作品のクオリティを低下させて、総仕事量を減らし、時間当たりの報酬を増やす。
・少ない仕事量でアニメを作る為に、CGを多用したり、止め画を増やしたり、デザインをシンプルにする。
・そしてこれらの労働運動は一社単位で行うのではなく、業界全体で行う。
〇どうすれば解決できるのか2
・アニメーターや制作進行の個人請負は、法律的にグレーゾーンなだけで、別にホワイトでもない。
(一部のスポンサー企業や制作スタジオは、クールジャパン関連事業を通して、官僚や与党政治家と癒着関係にあり、期待できないが)
・まずそもそも日本国民の多くは保守政党である自民党の支持者で、労働運動やストライキに対して批判的である。
・さらに、アニメーターは、保守的な思想の人が多い。なおさら労働運動に消極的である。
・アニメーターは芸術家という意識が強く、労働者としての意識が低い、その為、労働運動に積極的でない。
・個人的には、『オリジナルアニメの監督・シリーズ構成・キャラデザ』以外の職種は、ライン工やサラリーマンと同じ労働者だと思う
・アニメにしがみついてストライキをするより、やめて別の職業についた方がてっとり早いから
・というか、変に残ってしまった方がまずいのだ。
3年以上アニメ業界につとめたら、外の業界には、簡単に転職できない。
・中堅のアニメーターが『野球部の二年生』化し、自らも搾取されているのに、新人への搾取を肯定するという状況がある
自分たちが新人時代にひどい目にあったのだから、今の新人もひどい目にあえという風に、搾取を肯定してしまう。
(実際のところ、上に述べたように、新人は若いから別の職業につけるので、まだいいのだ、変に残ってしまった中堅こそ簡単に転職できなくて、まずいのだ)
・ストライキをしたら、仕事を干されるのではないかという意見がある
・上にも書いたように、干された方がいいのだ
干されて、バイトでもしていた方が稼げて、家計もプラスになるのだ
〇3年で9割もやめて雇用者側は困らないのか
・新入社員が、3年で9割もやめたら普通、会社は困るが、アニメ業界ではそうではない
・アニメ業界では、たくさんの人が必要だが、スペシャルな人は少しだけでいい。
・制作進行に問題があっても、演出や監督が優秀ならどうにかなる
・下っ端が駄目でも、上位職がしっかりしていれば、どうにかなる
・低賃金でやめても、代わりに困る事はない
・そう考えれば、下っ端の中から、上級職候補のみを厳選し、他はやめてもらった方がいい。
・3年で9割がやめて困る仕事なら、やめさせないように報酬を増やす
3年で9割がやめてもどうにかなる仕事だから、報酬を増やさないのだ
〇そんな業界になぜ人が入ってくるのか
・3年で9割がやめる業界だが、1割は残る。残った1割は、大金持ちになる事はないが、少なくとも家計がマイナスになる事はない。
・少なくとも入った時には、自分だけはその1割になれると信じている
〇厳選
・ゲームポケットモンスターにおける『個体値』をご存じだろうか
同じ種類レベルのポケモンでも、個体値が違うと、パラメータが異なるのだ。
・この個体値は、プレイヤーには公開されておらず、ある程度まで育てないと、分からない
・優れた個体値のポケモンを求めるゲーム廃人は、大量にポケモンを生ませ、それらを個体値が分かるまで育て、優れた個体値のもののみをキープして、それ以外を逃がす
・普通の企業は、自社に優秀な人材を入れる為に、入社試験や面接で審査してから、入れる。
入れてみたものの、優秀でなかった場合は、頑張って教育する、それでも駄目だったら、我慢して雇う
・しかし、アニメ制作スタジオは、大量のアニメーターを青田買いし、仕事をさせながら、厳選し、その内、優秀な人材をとりたてる。能力の低いアニメーターは、食べていけないので、そのうちやめていく
そうすれば、審査するコストを減らせるし、より実際の仕事に適性のある人材を確保できる
・でも、こんな事は普通の会社はやらない。雇ったからには責任を持たないといけないからだ
・日本のCGアニメーターは、社員雇用されている人が多く、手書きアニメーターよりは労働条件がマシだと言われている。
・これは、CGアニメーターが芸術家という意識が低いというのがある。
CGはゲーム業界から来た技術であり、ゲームは芸術ではない。よってCGアニメーターは芸術家ではない。
・また、最先端のテクノロジーを扱う為、長期雇用が望ましく、やめないように報酬を高くする
・別に人気の仕事でもないので、人があまり入ってこないし、子供向けの作品が多く、芸術家という意識が低いというのがある。
芸術家という意識が低いから、団体交渉をするし、ストライキもする、その結果、報酬や待遇がよくなる。
・上に、労働運動で、予算の増額もしくはクオリティの低下をすればいいと書いたが、予算は多少はぶんどれるだろうが、それでも足りないだろう
(一部のすごい売れたアニメ以外は、スポンサー企業に損害をもたらしている)
ただ、末端のアニメスタッフは働けば働くほど家計が悪化する、それと比べれば、れっきとした格差が存在する。
・普通、労働者を、家計がマイナスになるぐらい搾取したら、マージンが発生するはずである。
マージンはどこに消えたのか。
・『ザ・シンプソンズ』や『アドベンチャー・タイム』といった、アメリカの手書きカートゥーンアニメは、指が四本だったり、目が丸の中に丸があるだけだったり、全体的に丸っこかったりと、デザインがシンプルである
・それに対して日本の手書きアニメは、線が細く、髪も複雑、目も複雑、難しいアングルを多用し、書くのも動かすのも難しい
こうした日本の手書きアニメだと、時間当たりの生産量が低くなってしまい、作品を完成させるのに、より多くの人手・時間を必要としてしまう
・その為、家計がマイナスになるぐらい過酷な労働をしても、マージンが発生しないのである
・制作スタジオは、搾取をしない事によって、クオリティを低下させると、スポンサー企業に相手にされなくなる
・スポンサー企業は、制作スタジオを選ぶ際、同じ予算ならクオリティのいいろころにアニメを作らせる
・日本では、クオリティの為に、スタッフが犠牲になっているが、本当にクオリティは必要なのだろうか。
・クオリティと人気は比例しないし、クオリティと売り上げは比例しない。
・CGアセットの使用、バンクの多用、デザインのシンプル化、難しいカットの削減等を行い、総労働量を減らすしかない
・NETFLIX等の海外マネーが、下っ端アニメーターの貧困を解決するのではないかと期待されたが、駄目だった
・経営者達に対して、下っ端にまともな報酬を払わせるインセンティブがなく
増えた予算が、一部の上位職の獲得と、総労働量の増加に使われるのだ
〇誰が現状を動かすのか
労働者、ましては社員ですらない個人請負の人の生活の為ではない
企業は、法律の許す限り、労働者を搾取するものなのだ。『善意の経営者様』が、施しをくれるとでも思っているのだろうか。
・ウォルト・ディズニーがアニメーター達にまともな賃金を払うようになったのは、ウォルトが『善意の経営者』だからではなく、アニメーター達がストライキを行ったからである。
〇結論
・どの程度働いた人が、どの程度給与をもらうべきかは、永遠に答えのない問題である。
・たくさんの人が一緒に働き、階級が生まれれば、大なり小なり問題は生まれる、不満が一つもなくなることはないのだ
・ただ、国が定めた最低賃金は守るべきだし、残業代は払うべきだ。
・その為には、アニメーター達が自ら動かなければならない。