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2017-11-05

08憲章

一、まえがき

 今年は中国立憲百年、「世界人権宣言公布60周年、「民主の壁」誕生30周年であり、また中国政府が「市民的及び政治的権利に関する国際規約」に署名して10周年である。長い間の人権災害と困難かつ曲折に満ちた闘いの歴史の後に、目覚めた中国国民は、自由・平等・人権が人類共同の普遍的価値であり、民主・共和・憲政が現代政治の基本的制度枠組みであることを日増しにはっきりと認識しつつある。こうした普遍的価値基本的政治制度枠組みを取り除いた「現代化」は、人の権利をはく奪し、人間性を腐らせ、人の尊厳を踏みにじる災難である21世紀中国がどこに向かうのか。この種の権威主義統治下の「現代化」か? それとも普遍的価値を認め、主流文明に溶け込み、民主政体を樹立するのか? それは避けることのできない選択である

 19世紀中葉の歴史の激変は、中国の伝統的専制制度の腐敗を暴露し、中華大地の「数千年間なかった大変動」の序幕を開いた。洋務運動(1860年代初頭から約30年続いた)はうつわの表面の改良(中体西用)を追求し、甲午戦争日清戦争1894年)の敗戦で再び体制の時代遅れを暴露した。戊戌変法(1898年)は制度面での革新に触れたために、守旧派残酷鎮圧にあって失敗した。辛亥革命1911年)は表面的には2000年余り続いた皇帝制度を埋葬し、アジア最初共和国を建国した。しかし、当時の内憂外患歴史的条件に阻害され、共和政体はごく短命に終わり、専制主義が捲土重来した。うつわの模倣と制度更新の失敗は、先人に文化的病根に対する反省を促し、ついに「科学と民主」を旗印とする「五四」新文化運動がおこったが、内戦の頻発と外敵の侵入により、中国政治の民主化過程は中断された。抗日戦争勝利後の中国は再び憲政をスタートさせたが、国共内戦の結果は中国現代全体主義深淵に陥れた。1949年に建国した「新中国」は、名義上は「人民共和国」だが、実際は「党の天下」であった。政権党はすべての政治・経済・社会資源を独占し、反右派闘争、大躍進、文革、六四、民間宗教および人権擁護活動弾圧など一連の人権災害を引き起こし、数千万人の命を奪い、国民と国家は甚だしい代価を支払わされた。

 20世紀後期の「改革開放」で、中国毛沢東時代の普遍的貧困絶対的全体主義から抜け出し、民間の富と民衆生活水準は大幅に向上し、個人経済的自由社会的権利は部分的に回復し、市民社会が育ち始め、民間人権政治的自由への要求は日増しに高まっている。統治者市場化と私有化経済改革を進めると同時に、人権の拒絶から徐々に人権を認める方向に変わっている。中国政府は、1997年1998年にそれぞれ二つの重要な国際人権規約に署名し、全国人民代表大会2004年憲法改正で「人権の尊重と保障」を憲法に書き込んだ。今年はまた「国家人権行動計画」を制定し、実行することを約束した。しかし、こうした政治的進歩はいままでのところほとんど紙の上にとどまっている。法律があっても法治がなく、憲法があっても憲政がなく、依然として誰もが知っている政治的現実がある。統治集団は引き続き権威主義統治を維持し、政治改革を拒絶している。そのため官僚は腐敗し、法治は実現せず、人権は色あせ、道徳は滅び、社会は二極分化し、経済奇形的発展をし、自然環境と人文環境は二重に破壊され、国民の自由・財産幸福追求の権利は制度的保障を得られず、各種の社会矛盾が蓄積し続け、不満は高まり続けている。とりわけ官民対立の激化と、騒乱事件の激増はまさに破滅的な制御不能に向かっており、現行体制の時代遅れ直ちに改めざるをえない状態に立ち至っている。

二、我々の基本理念

 中国の将来の運命を決めるこの歴史の岐路に立って、百年来の近代化歴史を顧みたとき、下記の基本理念を再び述べる必要がある。

自由:自由は普遍的価値の核心である言論出版信仰集会結社・移動・ストライキデモ行進などの権利は自由の具体的表現である。自由が盛んでなければ、現代文明とはいえない。

人権人権は国家が賜与するものではなく、すべての人が生まれながらに有する権利である人権保障は、政府の主な目標であり、公権力の合法性の基礎であり、また「人をもって本とす」(最近の中共のスローガン「以人為本」)の内在的要求である中国のこれまでの毎回の政治災害はいずれも統治当局が人権を無視したことと密接に関係する。人は国家の主体であり、国家は人民に奉仕し、政府は人民のために存在するのである

 平等:ひとりひとりの人は、社会的地位・職業・性別経済状況・人種・肌の色・宗教・政治的信条にかかわらず、その人格・尊厳・自由はみな平等である。法の下でのすべての人の平等の原則は必ず実現されなければならず、国民社会的経済的文化的政治的権利の平等の原則が実現されなければならない。

 共和:共和とはすなわち「皆がともに治め、平和的に共存する」ことである。それは権力分立によるチェック・アンド・バランスと利益均衡であり、多くの利益要素・さまざまな社会集団多元的な文化と信条を追求する集団が、平等な参加・公平な競争・共同の政治対話の基礎の上に、平和方法で公共の事務を処理することである

 民主もっと基本的な意味は主権在民と民選政府である民主には以下の基本的特徴がある。(1)政府の合法性は人民に由来し、政治権力の源は人民である。(2)政治的統治は人民の選択を経てなされる。(3)国民真正選挙権を享有し、各級政府の主要政務官吏は必ず定期的な選挙によって選ばれなければならない。(4)多数者の決定を尊重し、同時に少数者の基本的人権を尊重する。一言でいえば、民主は政府を「民有、民治、民享」の現代的公器にする。

 憲政:憲政は法律と法に基づく統治により憲法が定めた国民基本的自由と権利を保障する原則である。それは、政府の権力行為の限界を線引きし、あわせて対応する制度的措置を提供する。

 中国では、帝国皇帝権力の時代はすでに過去のものとなった。世界的にも、権威主義体制はすでに黄昏が近い。国民は本当の国家の主人になるべきである。「明君」、「清官」に依存する臣民意識を払いのけ、権利を基本とし参加を責任とする市民意識を広め、自由を実践し、民主を自ら行い、法の支配を順守することこそが中国根本的な活路である

三、我々の基本的主張

 そのために、我々は責任をもって、また建設的な市民的精神によって国家政治制度と市民的権利および社会発展の諸問題について以下の具体的な主張をする。

1、憲法改正:前述の価値理念に基づいて憲法を改正し、現行憲法の中の主権在民原則にそぐわない条文を削除し、憲法を本当に人権の保証書および公権力への許可証にし、いかなる個人・団体・党派違反してはならない実施可能な最高法規とし、中国民主化の法的な基礎を固める。

2、権力分立権力分立現代的政府を作り、立法・司法・行政三権分立を保証する。法に基づく行政と責任政府の原則確立し、行政権力の過剰な拡張を防止する。政府は納税者に対して責任を持たなければならない。中央と地方の間に権力分立とチェック・アンド・バランスの制度を確立し、中央権力は必ず憲法で授権の範囲を定められなければならず、地方は充分な自治を実施する。

3、立法民主:各級立法機関直接選挙により選出され、立法は公平正義の原則を堅持し、立法民主を行う。

4、司法の独立:司法は党派を超越し、いかなる干渉も受けず、司法の独立を行い、司法の公正を保障する。憲法裁判所設立し、違憲審査制度をつくり、憲法の権威を守る。可及的速やかに国の法治を深刻に脅かす共産党の各級政法委員会解散させ、公器の私用を防ぐ。

5、公器公用:軍隊の国家化を実現する。軍人は憲法に忠誠を誓い、国家に忠誠を誓わなければならない。政党組織は軍隊から退出しなければならない。軍隊の職業化レベルを高める。警察を含むすべての公務員政治的中立を守らなければならない。公務員任用における党派差別を撤廃し、党派にかかわらず平等に任用する。

6、人権保障人権を確実に保障し、人間尊厳を守る。最高民意機関(国会に当たる機関)に対し責任を負う人権委員会設立し、政府が公権力を乱用して人権を侵害することを防ぐ。とりわけ国民の人身の自由は保障されねばならず、何人も不法な逮捕拘禁・召喚・尋問・処罰を受けない。労働教養制度(行政罰としての懲役)を廃止する。

7、公職選挙全面的民主選挙制度実施し、一人一票の平等選挙を実現する。各級行政首長の直接選挙は制度化され段階的に実施されなければならない。定期的な自由競争選挙と法定の公職への国民選挙参加は奪うことのできない基本的人権である

8、都市農村の平等:現行の都市農村二元戸籍制度を廃止し、国民一律平等の憲法上の権利を実現し、国民移動の自由の権利を保障する。

9、結社の自由国民結社の自由権を保障し、現行の社団登記許可制届出制に改める。結党の禁止を撤廃し、憲法と法律により政党の行為を定め、一党独占の統治特権を廃止し、政党活動の自由と公平競争原則確立し、政党政治正常化と法制化を実現する。

10、集会の自由平和集会デモ示威行動など表現の自由は、憲法の定める国民基本的自由であり、政権党と政府は不法な干渉や違憲の制限を加えてはならない。

11、言論の自由言論の自由出版の自由学術研究の自由を実現し、国民知る権利監督権を保障する。「新聞法」と「出版法」を制定し、報道の規制を撤廃し、現行「刑法」中の「国家政権転覆扇動罪」条項を廃止し、言論の処罰を根絶する。

12、宗教の自由:宗教の自由と信仰の自由を保障する。政教分離実施し、宗教活動が政府の干渉を受けないようにする。国民宗教的自由を制限する行政法規・行政規則・地方法規を審査し撤廃する。行政が立法により宗教活動を管理することを禁止する。宗教団体〔宗教活動場所を含む〕は登記されて初めて合法的地位を獲得するという事前許可制を撤廃し、これに代えていかなる審査も必要としない届出制とする。

13、国民教育:一党統治への奉仕やイデオロギー的色彩の濃厚な政治教育と政治試験を廃止し、普遍的価値市民的権利を基本とする国民教育を推進し、国民意識確立し、社会に奉仕する国民美徳提唱する。

14、財産保護私有財産権を確立保護する。自由で開かれた市場経済制度を行い、創業の自由を保障し、行政による独占を排除する。最高民意機関に対し責任を負う国有資産管理委員会設立し、合法的に秩序立って財産権改革を進め、財産権帰属責任者を明確にする。新土地運動を展開し、土地の私有化を推進し、国民とりわけ農民の土地所有権を確実に保障する。

15、財税改革:財政民主主義確立納税者の権利を保障する。権限と責任の明確な公共財政制度の枠組みと運営メカニズムを構築し、各級政府の合理的な財政分権体系を構築する。税制の大改革を行い、税率を低減し、税制を簡素化し、税負担を公平化する。公共選択住民投票)や民意機関議会)の決議を経ずに、行政部門は増税・新規課税を行ってはならない。財産権改革を通じて、多元的市場主体競争メカニズムを導入し、金融参入の敷居を下げ、民間金融の発展に条件を提供し、金融システムの活力を充分に発揮させる。

16、社会保障:全国民カバーする社会保障制度を構築し、国民教育医療養老・就職などの面でだれもが最も基本的な保障を得られるようにする。

17、環境保護:生態環境保護し、持続可能な開発提唱し、子孫と全人類に責任を果たす。国家と各級官吏は必ずそのために相応の責任を負わなければならないことを明確にする。民間組織環境保護における参加と監督作用を発揮させる。

18、連邦共和:平等・公正の態度で(中国周辺)地域の平和と発展の維持に参加し、責任ある大国のイメージを作る。香港マカオの自由制度を維持する。自由民主の前提のもとに、平等な協議と相互協力により海峡両岸の和解案を追求する。大きな知恵で各民族の共同の繁栄が可能な道と制度設計を探求し、立憲民主制の枠組みの下で中華連邦共和国樹立する。

19、正義の転換:これまでの度重なる政治運動政治的迫害を受けた人々とその家族名誉を回復し、国家賠償を行う。すべての政治犯と良心の囚人を釈放する。すべての信仰により罪に問われた人々を釈放する。真相調査委員会設立歴史的事件の真相を解明し、責任を明らかにし、正義を鼓舞する。それを基礎として社会の和解を追求する。

四、結語

 中国世界の大国として、国連安全保障理事会の5つの常任理事国の一つとして、また人権理事会メンバーとして、人類の平和事業人権進歩のために貢献すべきである。しかし遺憾なことに、今日の世界のすべての大国の中で、ただ中国だけがいまだに権威主義の政治の中にいる。またそのために絶え間なく人権災害と社会危機が発生しており、中華民族の発展を縛り、人類文明進歩を制約している。このような局面は絶対に改めねばならない! 政治の民主改革はもう後には延ばせない。

 そこで、我々は実行の勇気という市民的精神に基づき、「08憲章」を発表する。我々はすべての危機感責任感・使命感を共有する中国国民が、朝野の別なく、身分にかかわらず、小異を残して大同につき、積極的市民運動に参加し、共に中国社会の偉大な変革を推進し、できるだけ早く自由・民主・憲政の国家を作り上げ、先人が百年以上の間根気よく追求し続けてきた夢を共に実現することを希望する。

(括弧)内は訳注。

原文:

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/8f95023140c18356340ca1d707aa70fe

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/84859dc4e976462d3665d25adcd04987

http://blog.goo.ne.jp/sinpenzakki/e/d5a614fa9b98138bb73cd49d3e923b40

転載自由、出典明示)

2014-07-19

集団幻想

アメリカはともかくとして近代国家(という幻想)というのが血筋(という幻想)の問題リンクして作られたっていう生い立ちがあるからね。

から中国なんかだと「中華民族」という民族があるんだっていうことにしようとしている。これはちゃんと歴史を調べた奴が、近代国家として成立させるにはどうすればいいかってのを計算してやってる。

やっぱり中国はその辺ちゃんと調べてやってるよ。ピンイン表記とか簡体字とかも、書き文字の簡易化という近代国家の基本をちゃんと調べて、先進国より少し遅れたけどちゃんとやろうとしてる。

英語だと国家ネーションステートと言って、ネーション民族からね。でも民族というのも幻想だけどね。家族とかも含めて「族」という結びつきは全て幻想

分類上の切り口の1つという程度の意味はある。まあ切り口なんてどういう切り口でも作れるからね。世界の全ての人を身長175センチ以上と以下に分類する、とかでも可能だし。その分類をわざわざする必要性はないが。

戦後戦勝国植民地独立運動をするわけだけど、そのときも「民族自決」という幻想性が必要だったからね。

まり幻想ってパソコンにおけるOSみたいなもの。そのOSパソコンって別にセットじゃなくてもいいんだけど、OSがないと動かないっていう。

人間幻想がないと存続できない、というか世界認識できない。なぜなら全ての幻想を剥ぎ取ったとき生命の存続しなければならない理由などどこにもないからだ。絶滅しても問題ないのだ。人間地球上の生命も全て。人間もの認識するとき重要ものだけ見えて、重要でないものフィルターにかかってあまり見えない、聞こえないようにできている。この区別がなくなるのだ。

ただ絶滅は「しなければならない」というものではなく「別にしてもいいよ」程度のものなので、絶滅しなくても問題ない。この世にこうでならないといけないことなど何もない。

から別に幻想でもいいのだ。幻想でなくてもいいのだ。どうでもいいのだ。したいようにすればいい。なるようにしかならない。

だったら俺はこの世界でこうする!

2014-06-01

http://anond.hatelabo.jp/20140601204729

ただ「日本権力に逆らう」だけなら良いんだけど、その日本を批判する理由に、中国韓国立場に立って物を語るのがアレだよな。

そのせいで、中国韓国に不利な情勢が出てくると、とたんに話を逸そうとする。「日本人だって、○○をやったじゃないか。彼らを批判する権利はない」とかね。

それを言い出したら、拉致引き起こし朝鮮民族が、戦争犯罪に文句をつけるなんて許されなくなるし、通州事件引き起こし中華民族南京事件を批判するなんてことも許されなくなる。

結局「見たいものしか見ない」んだよね、左翼って(左翼は、そう言われると「右翼もそうだろ」って批判するけどね、自分たちが「そう」なのは認めずに話を反らせるだけ)。

在日ウイグル人チベット人ベトナム人反中デモでも、支援してるのが普段は人権人権うるさい左翼じゃなくて、保守系団体ってのが全く他人事ながら情けなくなってくるぜ。

2012-09-05

http://anond.hatelabo.jp/20120905200901

鳩山カルト書籍(2012年地球が滅びるとかなんとか)の帯に、顔写真入りで推薦文を出していた事

これは事実

でもまあ、たとえば「支援者に頼まれて仕方なく」みたいな言い訳もできるし、

推薦文の内容も「一つの説としては面白い」といった程度なので、

鳩山への攻撃材料としては物足りない感じ。

社民党福島みずほの個人資産は出所不明の3.5億円

ググったら、「夫婦で2億5000万円」、秘書によれば「弁護士時代の蓄え」、というニュースが引っかかった。

秘書の言い分が正しいかはともかく、「出所不明の3.5億円」と書くと嘘になるんじゃないの。

中華民族琉球特別自治区設立委員会というもの中国で立ち上げられた、

中華民族琉球特別自治区援助準備委員会」じゃないのかな。

そういう広告中国新聞に載った、というだけらしいので、

中国政府沖縄を『琉球特別自治区』として自国に取り込もうとしている」等と書くと嘘になるんじゃね。

http://anond.hatelabo.jp/20120905140436

え?

鳩山カルト書籍(2012年地球が滅びるとかなんとか)の帯に、顔写真入りで推薦文を出していた事や、

派遣切り問題で騒いでる最中必要も無く沖縄へ出かけて米軍反対の声を上げていた社民党福島みずほの個人資産は、出所不明の3.5億円(確か自身での自己申告額だったような?)、

中華民族琉球特別自治区設立委員会というもの中国で立ち上げられた、

て話しも、これらも嘘なの?

2012-08-18

ひゃっほー

あんま政治ネタはどうかと思ってたんだが、これはwww

たまたま見つけた中華民族琉球特別自治区援助準備委員会言葉

これは知らんかったw

興味ある人は自分でぐぐってくれ

2009-08-01

書評】 近藤大介『日・中・韓“準同盟同盟時代』(光文社

本書は評者からみると不思議な本である。実に面白い、同時に反米的な歴史記述とCIA陰謀論に挟まって中国重視論の独特の言い回し、つまり三つの部分が混載されている。ひょっとしてチョコレートでくるんだ毒入り饅頭かも。

題名だけをみると保守派の多くは反発を抱くだろう。しかし誤解を恐れずにアイ・キャッチを狙うあたりは著者ではなくて版元の商業主義的魂胆かも知れない。

冒頭から脱線で恐縮だが、この光文社ペーパーバックスのシリーズは、本書が135冊目。執筆陣は浜田和幸松本道弘藤井厳喜、野間健、徳本栄一郎の各氏らと何故か知り合いも多い。とくに浜田藤井両氏は、このシリーズから数冊上梓されていて、執筆陣も左右混交である。

新世代が読むだろうと思う。というのも、横組みで英語ばんばん入るからだ。逆に小生のように日本語の書物は縦書きでないと親しめない世代にとって、最初はこのシリーズを読むのに骨が折れた。仄聞するところでは、横書きシリーズ、伸び悩みがあって間もなく終巻らしい。閑話休題

さて近藤大介氏、期待の新作である。近藤氏は『週刊現代』前副編集長。元北京大学留学組。平壌にも小泉訪朝に随行、スクープが多い。日本米国を捨てて中国同盟し、韓国も仲間に入れようか、という提言日本外交現実を無視しているが、さすがに中国語韓国語が流暢な著者だけに、情報には格段のおもしろみがある。しかし結語の三国同盟は納得しかねる。

サロンマルキストという比喩は、革命ワインを飲みながらサロンで語る知識人。典型はサルトルなど。本書を通読した最初の印象はそれである。サロンにおける理想主義日本共産党は歌を忘れたカナリア、飽きたらず暴力路線に走った反ニッキョウ系は、三派四派五派と分裂し、中核派はと革マル派は互いに殺し合った。

本書に何が欠けているか。暴力革命政権を取った中国共産党十三億人の無辜の民を壟断し、支配し、反革命勢力、すなわち民主主義者、独立運動家を「テロリスト」と名付け、逮捕拷問し処刑する。敵は殲滅するのがかれらの掟である。

中華民族というスローガンは他民族漢族へ「同化」することであり、これは五族協和日本理想とはほど遠く、孫文のそれは「漢族」が「満蒙回蔵」を強制同化し、支配することを意味する。

ウィグル絶滅のためにはロブノール近辺から楼蘭にかけて、46回の核実験。おそらく数十万人が被爆して死んだ。7・5ウルムチ暴動では平和デモ隊に軍が出動して水平撃ち。おそらく二千から三千のウィグルの無辜の民が虐殺されただろう。

中国本質暴力支配、特権階級は富を独占し、その体制を可能な限り長く持続しえるそのためには外交も利用する。本書は、こうした事実をあえて論じない。だから不思議な本である。

では面白い部分はどこか?日本では親中派政治家はみんなCIAの謀略で失脚したそうである。田中角栄、カナマル某ほか。小沢がニシマツでやられかけたのもCIAだそうな。まだある。金正日がある日、北京から帰国のおりに列車爆破。流川とかいう駅だったが、あれを仕掛けたのもCIA。金正日のコックだった藤本某にはCIAから接触があり、毒殺依頼があった由。こうなると007の世界だ。盧泰愚陳水扁の失脚は反米姿勢だったから?

真相にちかいことは、陳水扁国民党戦術=「野党を貶める生け贄」であり、台湾では司法独立しておらず、もし陳水扁汚職をいうのなら馬英九も宋楚楡も似たようなスキャンダルを抱えていながらなぜ司法の追求が突如止んだか。だから台湾における司法中国共産党と同様に司法権独立曖昧で、国民党の顔色を窺う裁判官が多いからである。CIAとは関係がないのではないか。盧泰愚の「自殺」は身から出た錆、でなければ謀殺の可能性も否定出来ない。

というわけで田中の失脚はロッキード証言だが、日米の司法取引の差であって、米国陰謀ではなかった(徳本栄一郎氏が田原総一郎陰謀説を批判した。田中ブレーンだった小長氏自身が『そういう線で裁判マスコミ対策を処理しようと提案したら田中総理は「おう」と言った』と証言している)。

▲斯界で話題の孫崎享『日米同盟の正体』を連想

本書を読んで考えさせられる箇所も多い。評者が本書を読みながら、どうしても孫崎享氏の書いた『日米同盟の正体』(講談社現代新書)を連想せずにはおられなかった。

外交官出身の孫崎享氏はイラクイランミサイルの雨の中、外交を展開してきた人で三月まで防衛大学で教鞭を執った。(そうそう、これもどうでも良いことだが、バグダッドの在イラク日本大使館で宮崎は、孫崎(当時は公使)と会ったことがある。88年だったと記憶する)。

その外交官イラク戦争突入アメリカ人の「旋風のような愛国心」の結果であり、リーカーン南北戦争真珠湾攻撃と似ているとする。反戦ムードを一気に好戦へもっていく謀略は政治に付きものであり、その点は近藤氏や孫崎氏の分析に同意するが、なぜか孫崎本には外交的結論がない、つまり日本の自立外交模索してもいなければ対米追随が悪とも言っておらず、最後の最後はアメリカ核の傘は機能しないだろうと言いながら、日本核武装は反対という。

つまり本書の著者と孫崎防衛大学前教授スタンスは徹底して政治のリアリティ、外交の合理主義である。

外交道徳が入ると機能せず、倫理を持ち込むと、外交の基本が成立しない。打算と国益の追求。しかし戦争の回避。軍事力の背景がない日本は、だからといって「ふつうの国」のように外交独自路線を採用することが不可能である。

したがって「日中韓の準同盟」とは米国の手のひらの上での話ではあるだろうが

2009-07-13

新彊ウィグル自治区の南方(南彊)に警備重点を移行

新彊ウィグル自治区の南方(南彊)に警備重点を移行

カシュガル、ホータン、イリを周永康(公安ボス)が緊急視察

カシュガル、ホータン、イリはイスラム教聖地をかかえ、多くの敬虔なウィグル人が住まう。北部ウィグルと異なり、工業化、近代化が進んでいない。

北部(北彊)はガス、原油などの生産基地があって石油化学金属冶金などの産業が発達したが、南彊は核実験場とされたり、砂漠地帯が北彊とを地形的に分けているためだ。

イリでは1997年「イリ暴動」が起こった。ホータンでも昨年は数百のデモがおこり、またカシュガル中世からのイスラム城が取り壊され、世界遺産の指定を自らはずし、住民を近郊のアパートに強制移住させた。

カシュガル城旧市内の破壊は文化と歴史破壊であり、「あれはまさにバーミャン石仏ミサイル破壊したタリバンの暴挙に匹敵する」と批判が強い。

さてウルムチでは騒擾から一週間を閲し、モスクの一部が再開され、街は平穏を回復した、かに見える。

モスクの再開を当局が許可したのは犠牲者の葬送をウィグル人が行うためであり、しかしモスクや周辺の壁には「密告奨励」のビラが貼られている。

ウルムチには6月に広東の玩具工場でおきた漢族との武力衝突以後、同工場で働いていた600名のウィグル労働者が帰っている。

在米華字紙の論調は「上は国家安全部から下は武装警察まで総力をあげて『テロ』に挑んだと言いながら、大規模な騒乱を防げず、これは政府無策による虐殺であり、政府責任がある」とするものが目立つ(たとえば博訊新聞網、7月12日)。同紙はつづけてこういう。

工業化で恩恵を受けたのは入植した漢族が殆どであり、石油企業金融、輸出企業などにウィグル人が雇用されておらず、教員北京語強要されて以来、30万人のウィグル教職員が追放され、貧富の差はますます拡大した。とくに王楽泉・書記とその家族は比べる者がないほどの富を得た。

中央政府は実態をみずして、胡錦涛は「『宗教指導者』『民族分裂主義』『テロリスト』の“三股勢力”が騒擾の原因である」などと言いつのり、団結を叫んだものの、『中華民族』の標語は虚ろであり、このあまりの少数民族への虐待に、かれらウィグル人が民族記憶を呼び覚まし、国際社会における汎トルコ主義に目覚め、独立を目ざすのは自然の流れと言える」。

7月11日には中央政治常務委員の周永康(政法委書記)は国務院ならびに軍の高官を引き連れて、急遽、ホータン、カシュガル、イリを視察し、「ウルムチはおさまったものの、これら三地域では暴動再発の危機は高まっている」とした。

カシュガルは嘗て短命に終わったとはいえ分離政権が存在した地域でもあり、『三股勢力』が猖獗している。ホータンもイスラム原理主義過激派が強いカシミール国境と近く、テロリスト密輸ルートである」などとして、特別警戒に入った(多維新聞、7月13日)

2009-06-27

王毅(前駐日大使)が訪米し、ECFA問題で在米華僑の説得へ

華僑半信半疑だが、共産党の対台湾工作は確実に進んでいる

王毅が静かに復活していた。

日大使を離任し、しばし北京で逼塞が伝えられたが、さすがにメンタルタフネス中国人ごますり人生の典型男。狡猾に復活しつつある。

王毅現在ポストは国務院台湾弁事処主任、つまり台湾問題の政策決定機関のボスという重要ポジションにいる。

大使在任中も台湾問題で逐一、日本外務省に容喙した「実績」を誇るだけに、マスコミ工作に長けており、じわりと周囲から攻めて周りを囲む戦術が得意のようだ。

まずくなるとすぐ逃げるのも彼の戦術のひとつ、赴任中におきた、反日暴動のときには外務省の呼び出しに、公使を替わりに釈明に向かわせ、本人は和歌山の二階某代議士後援会で講演。

日中関係、ときに波の荒いときもある」と平然と嘯いた。

6月18日にサンフランシスコ入りした王毅中国領事館で開催された晩餐会に出席、この場には在サンフランの華僑が多く出席した。

王毅は「求同存異」「衆同化異」などの新語を駆使して、要するに台湾華僑北京華僑との「大同団結」を求めた。

王毅は席上、重要事項を三つ並べた。

第一に両岸関係関係深化のため両岸のビジネス合作を推進する。

第二に文化、教育の交流を図り、お互いが「中華民族」であるという共通の認識を深める。

このため七月には湖南省長沙で「両岸経済貿易文化論壇」を開催する。

第三に「台湾民衆との基礎的交流のために、さらに多くの台湾同胞の参加を希望する」と述べた。

各地で工作のあと、王毅は21日にワシントンへ入り、国務省アジア担当者連続的に会見し、また華僑代表との会合を開いた。

現地時間の6月23日には在ワシントン中国大使館で朝食会を開き、ここにワシントンシンクタンク中国関係研究者の多くを招待している(『連合報』、6月20日付け)

台湾ビジネスマンらは蛇の前のカエルのごとく、中国の遣り方にむしろ老獪に便乗して、ともかく商圏を無理にでも拡げる努力をしてきたが、台湾国内の産業空洞化が深刻であり、「これでは台湾経済そのものが駄目になる」という危機意識も同時に生まれている。

また台湾世論調査では「65%が『私は台湾人である』と答え、『台湾人だが同時に中国人』と答えるのは18%、「わたしは断固として『中国人』です」(12%)という人たちとの認識の段差が激しい。

中華民族中華文化同一化なるスローガンの実現は難しいだろう。

2009-06-11

インターネット世論中国独裁政権の脅威となった。

共産党員の腐敗と荒淫に抵抗したヒロイン登場!映画にでもできそうだ。

いささか旧聞だが、その事件は5月10日夜におきた。

中国湖北省巴東県政府の幹部3人が、地元の「雄風賓館」でカラオケ楽しみ、飲んだ勢いか女性従業員の玉嬌に「性的サービスをするよう」要求した。

ところが拒否されたため三人は集団で強姦し、玉嬌が強く抵抗、所持していたナイフで、主犯格を殺害し、もう一人の幹部に怪我を負わせた。

殺害後、自ら警察に通報し自首警察彼女逮捕して精神病院に収監した。ここまではよくある話、中国では日常茶飯、たいがいは泣き寝入りである。

ネット時代、共産党末端の横暴は民衆から意外な手段での報復を受ける。

地元警察精神病院に収監されていた玉嬌に暴行を加え、虐待したほか、玉嬌の母親を脅して、「死者(貴大)の精液が付着した彼女の下着を処分せよ」と命じた。さらに、無料弁護を申し出た弁護士の解任を強要した。

あまりの横暴を見かねた匿名氏がネットに書き込みを始める。

するとあっという間に中国いたるところに伝わった。共産党情報操作の網の目をくぐることがあるのだ。

およそ二億人の署名が二週間で集まり、殺人犯の玉嬌を支援した。彼女は一躍、ネット上のヒロインになった。彼女モデルの「巴東烈女伝」がネット網に流れると熱狂的に読まれ、若い男性を中心としたファン・クラブも登場した。

それらの多くは玉嬌を早く釈放するよう当局に要請した。

▲民衆の抗議がネット空間でなされ、それが成功した。

北京言語大学日学文研究所の高旭東所長が代理弁護を要求したおりの手紙も公開された。

高は次のように言った。

孟子曰く「富貴も淫する能わず、貧賎も移す能わず、威武も屈するあたわず、これ大丈夫という(富貴でも不正をせず、貧しくても卑屈になることなく、威勢な武力に屈することはない。これは立派な行いである。玉嬌さんの行為は中華民族精神である。事件を歪曲報道する新華社真実を語れ)」。

結果、当局は玉嬌さんを殺人罪起訴しようと準備したが、世論の高まりの前に、書類送検だけにとどめた。

こうしてインターネット世論独裁政権の脅威となった。

これまでの暴動やデモ農地を収奪された農民が政府ビルに詰めかけ、投石し、建物破壊し、パトカーを燃やすなど群衆行動が多かったが、近年は共産党幹部の不正や腐敗を批判する行動が目立つようになりつつある。

インターネット普及以後の新現象である。

そういえば、08年に上海公安警察六人が、たった一人の若者に刺殺された事件でも、ネット世論は圧倒的に刺殺犯を支援し、「烈士」「義賊」と賞賛の嵐だった。

ネットは西側の政治を大きく変えて、オバマ誕生を生んだが、中国でも次の段階へ至る。当局はあらゆるパソコンモニター化を制度化しつつあるが、新技術の進展のスピードには追いつけないだろう。

2009-03-17

台湾の「民主」の灯が国民党の統治で消えかけている

民進党の蔡英文主席が来日して熱烈講演。「2012年政権奪回」

読売新聞に小さな記事がある(3月16日)。

「(2009年3月)15日に来日した台湾野党民進党の蔡英文主席は都内で講演し、馬英九政権経済政策について「台湾の主権を犠牲にする恐れが大きい」と述べ、中国寄りの政権を批判した。蔡氏は民進党初の女性党首で、来日は昨年5月の就任以降初めて。17日まで滞在し、日本与野党有力政治家と会談予定」。

その講演会に出席した。

蔡英文・民進党主席は才媛の誉れ高い、学者肌の政治家である。

米国コーネル大学法学専攻、ロンドンLSEで法学博士国際法に滅法明るく、台湾へ帰国後、十数年、政治大学などで教鞭を執った。

李登輝政権で、大陸委員会主任委員(閣僚級)。李総統の「中国台湾は特殊な国と国の関係」(1999年7月)発言は、彼女が起草したと言われる。

その後、総統府国策顧問、民進党から立法委員に当選副首相を歴任した。

立法委員(国会議員)時代に、一度インタビューしたことがある。台北青島路にある議員会館で、流ちょうな英語だった。

まったく「政治家」を感じさせない清廉の人。おかっぱ、痩身で庶民的。どこに秘めた闘志があるのだろう?

蔡英文主席小学生時代に父親が日本語の達人だったので、日本留学をさせたがり、家庭教師日本語。だから蔡女史は日本語もかなり喋る。

今回の来日は民進党議員六名秘書スタッフ数名を引き連れ、しかも元駐日代表の羅福全、前代表の許世楷両大使も同席するという異例の陣容だった。

会場には台湾から随行の記者団、テレビカメラ数台。黄文雄金美齢田久保忠衛氏らの顔も。随行団のなかには旧知の粛美琴・前立法委員もいたので、「新しい肩書きは?」と訊くと「民進党中央本部主席室特助」(党主席オフィス主任のような意味だろう)。

もし民進党政権が復活したら、彼女外相候補と言われる。 

さて、蔡英文女史がなぜ野党党首になったのか。

ちょっと歴史を振り返る必要がある。昨年三月、陳水扁総統の不人気と党内挙党態勢の出遅れにより、総統選挙与党民進党国民党に惨敗、候補者だったベテラン政治家・謝長挺は責任をとって党首を辞任した。

直後から党内セクト争いが激化し、党首選挙には党内調和派のシンボルとして、この蔡英文に白羽の矢がたった。対抗馬は「台独大老」(独立派の顧問格長老)の辜寛敏(リチャード・クーの父親)だった。辜寛敏とも、台北で何回か会っているが、つねに饒舌で熱心で、とても80歳台とは感じられない。

蔡英文は党首選挙の結果、選ばれたわけだが、しこりを残さないためにも辜寛敏は、「あなたを孤独にはさせない」とエールを送った。

民進党にとって、団結がもっとも重要なことだから」と。

台湾民主が後退する恐れが拡がっている

さて東京での蔡女史の講演は最初、台湾語で始まったが、すぐに北京語に切り替わった。日本語への通訳ベテランの林さん。

以下は講演要旨。

台湾民主主義国家であり、主権を有する。台湾未来台湾国民2300万人が決める。過去八年間の民進党政治の成果は“台湾人意識”が成長したことだった。1999年、李総統の「国にと国との関係」発言以来、台湾人としての意識が広がり、馬英九さえ、選挙キャンペーン中は台湾人意識を強調した。ところが、馬総統は就任以来十ヶ月の間に、この重大な「台湾人意識」を希釈化させた。公的に発言しなくなった。台湾人意識という常識が崩れつつある」。

また「民進党八年間で確立された多元的価値の定着、言論の自由人権、開かれた社会、文化的多様性が、危機に頻しており、前から遅れていた台湾司法システムパワーハラスメント恫喝を感じるようになった。台湾司法制度国民党権威主義時代にあった体質でもあり、今後、台湾民主が後退する懸念が大きい。

馬総統は中国への憧れ、中国コンプレックスを抱いている」。

「このまま馬政権中国と接近を続けると次世代台湾人は自らのアイデンティティと(自由民主国家にとって重要な)選択の余地を狭まる恐れがある」。

経済的困窮、景気後退の苦境が出現し、民進党時代の八年間の成長がとまった。中小企業の再建はなされたが、国民党大企業のための政策が中心であり、国民経済にとって最重要雇用台湾では産まれなくなる。国民党中国がすべて、台湾の主権を犠牲にしても、中国へ傾斜すれば、かえって不安が広がる。両岸関係の安定を馬政権は目指すとしているが、不安、対立を惹起させ、むしろ両岸関係不安定にする懸念のほうが大きい」。

「対日関係で言えば、民進党時代八年間にヴィザの相互免除、運転免許証の相互承認など両国関係は素晴らしいものだった。日本外交の基本である『自由と繁栄の弧』を積極的に民進党は支持してきた。

国民党日本重視と強調するものの、心情的に対日コンプレックスが深く、つきあいは表面的になりがちとなるだろう。

これから日本に望みたいのはFTA(自由貿易協定)の締結、アジア共同市場へのプロセス台湾の参加を支持してほしいこと、そして安保での協力関係である」。

尖閣諸島の帰属は?

最後に質疑応答に移り、小生も挙手して質問したのは「尖閣諸島の帰属問題」。

というのも、日台関係良好なりといえども、両国に突き刺さる最終的難題は、この領土問題である。

いかに親日的な台湾独立派諸氏でも、多くは「尖閣諸島台湾領(或いは中華民国に帰属する)という法律解釈をするからだ。

蔡英文主席の回答。

政治の側面が強調されすぎて法律的側面が欠落している、国際公法に照らせば尖閣諸島(釣魚台)は台湾に帰属することを十分に証明できる。」

つまり直裁には言わなかったが、尖閣諸島中華民族に帰属するという立場を示唆した。このポイントだけは民進党日本人との心理的政治乖離である。

ともあれ蔡英文女史。主席就任前後は、痩身で学者肌の才媛だが、はたして政治修羅場に乗り出して大丈夫かと不安視する向きもあったが、爾来十ヶ月が経過。蔡英文主席はバイタリティに溢れ、演説はしっかりと理論的なうえに、巧みなユーもらを含ませるなど、人間が豊かに成長したようでもあった。

 
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