2021-10-09

中国主席 台湾統一に「一国二制度適用目指す考え強調


2021年10月9日 17時53分

中国習近平国家主席北京演説し、台湾統一に自信を示す一方、蔡英文政権アメリカなどを念頭に、独立の動きや外部から干渉を厳しく批判しました。

中国1911年清朝が倒された辛亥革命から110年となるのを記念する式典が9日、北京人民大会堂で開かれ、習近平国家主席演説しました。

この中で習主席は、中国共産党が辛亥革命指導した孫文の遺志を最も忠実に受け継いでいると主張したうえで「祖国の完全な統一という歴史的任務は必ず実現しなければならないし、実現できる」と述べ、台湾統一に自信を示しました。

そして、統一方法については「平和的に実現することが台湾同胞を含む中華民族全体の利益にかなう」と述べ、香港マカオで取り入れた「一国二制度」の適用を目指す考えを強調しました。

一方で習主席独立志向が強いとみなす蔡英文政権念頭に「台湾独立の動きは統一の最大の障害であり、必ず人民軽蔑され、歴史の裁きを受ける」と述べ、厳しく批判しました。

さらに、台湾への関与を強めるアメリカなども念頭に「台湾問題中国の内政であり、外部からいかなる干渉も許さない」と強くけん制しました。

習近平指導部は台湾が設定する防空識別圏中国軍機の進入を繰り返すなど、軍事的圧力を強めています

台湾総統府「台湾の主流の民意一国二制度を拒絶」

習近平国家主席演説について、台湾総統府の報道官コメントを発表し「辛亥革命が打ちたてたのは権威主義専制ではなく、民主主義共和制であって、今日台湾で真に実現している。香港の現状は中国約束に背いたことと、一国二制度が実行不可能であることを実証しており、台湾の主流の民意一国二制度をはっきりと拒絶している」と反論しました。

また、台湾で対中国政策担当する大陸委員会は「現在台湾海峡両岸の関係における最大の問題は、北京台湾に向き合おうとせず、武力行使放棄しないことだ。中国当局の硬直した対台湾政策は国際情勢への対応に全く欠け、台湾の人たちの疑念や反対を完全に無視している。台湾の将来は2300万人の台湾人民けが決定権を持つ」というコメントを発表しました。

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