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2017-01-14

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今回はモアイから、第33イブニング新人賞感想

—棘— ジィー(第33イブニング新人賞 奨励賞

構成がやや難儀だな。

要人物の語られるバックボーンや、ロマンスもろもろが中途半端、或いは余計に感じるというか。

なぜこーなったかってことは理解できるのに、それに感情移入できない。

「どーいうテーマ物語か」っていう観点評価しにくいし、仮に評価できるとしてもそのテーマによって紡がれるもの希薄なのだ

復讐少女(第33イブニング新人賞 奨励賞

良くも悪くも、非常に圧迫感を覚えた。

隠し事をしている男と、復讐心に駆られて危うさを漂わせる少女との奇妙な交流は、どういう展開になるか最後まで読めない緊張感があり、実際ラストまでそれは変わらない。

けど絵が拙いのは一目瞭然で、ドアップな構図やフキダシ、文字もでかくて圧迫感を覚えた。

ある意味プロットと噛み合っているとも言えるが、それでもクドさを覚える。

粘液少女(第33イブニング新人賞 準大賞)

ワンアイデアの設定と、それに合わせた主役のキャラクターによって可笑しさはあるものの、ほぼ静的なプロットは盛り上がりに欠けるのは否めない。

結局のところテーマ主体先生性的嗜好で、それで何か大きなドラマが紡がれているわけでもないからね。

絵は似たり寄ったりな構図が気になるが、粘液の質感はこの作品テーマ関係していることもあって気合入れてるね。

1%モンスター(第33イブニング新人賞 優秀賞)

とある女の子問題と、とある教師問題が平行しつつ、二人の交流によって展開していく構成かな。

気になるのは、女の子側の問題教師の励ましによって大きく解決に向かうのに対し、教師側の問題女の子が大したカンフル剤になっていないところだ。

あと、所々「ん? どういうこと?」というセリフと場面がいくつかあって、描き方の問題もあるのかもしれないが、自分コンテクスト理解できていないことに不安になった。

プロット理解できているのに、恐らく私はこの作品を肝心なところで掴みきれていない。

首(第33イブニング新人賞 優秀賞)

テーマと、構成がきっちりしてるのは好みだなあ。

奇抜なワンアイデアを基盤に物語を展開させるってのは、モアイで読める受賞作品では定番なんだよね。

ただ、それをちゃんと活かしてテーマもしっかりしつつ、物語ドラマティックに紡いでいるのって案外少ないから、その枠組みではかなりレベル高いんじゃなかろうか。

物言わぬ人間となった妻と、それに相対する主人公の心労が丁寧に書かれている。

ラスト近くで描写される首がない赤ん坊看護師は、主人公の順応を表現しているのか(赤ん坊も泣き声が描かれているし、看護師普通に喋っているので、実際には首があるはず)。

38ページ目に丸い線があって、これが主人公に重なっていくつか描かれている。

最初よく分からなかったけれども、多分あれは空白で透明のフキダシで、妻が何か喋っているってことなんだろう。

『1%モンスター』は測りかねているのにこーいうのは分かるあたり、私みたいなのと相性いい作風なんだろうね。

2017-01-12

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今回はガンガンオンライン

魔法陣グルグル2 第51章

アニメ化かあ。

あの頃特有体験はあの頃のものとしてそのままにしてきたから、私にとって待望の、ってわけではないけれども。

ただ、時期的には『グルグル』を当時体験していない新たな世代が、この新たなグルグルに触れる機会ができたということ。

それって俯瞰してみるとコンテンツというものが長く続いていることを加味しつつ、私のような立場人間はまた特別体験ができるとも解釈できる。

これはリメイクでもあり、リブートという意義も持つということなので、まあ面倒くさいだけの古参にはならないよう、このコンテンツがどうなるか見守っていきたいところだ。

余談はここまでにして、今回の話。

相変わらずキタキタが要所要所で意味不明活躍をしつつ、さすまたが大活躍

穴掘りにまで活用するとか、さすまたを無理やりにでも活躍させるという強い意志を感じる。

そして何やかんやでボスは倒したんだが、オヤジ邪魔消滅の瞬間が見えない。

これに対しての反応が「やったか!?」っていう失敗フラグセリフなのが個人的にツボだった。

ああ、そういう「やったか!?」の使い方もあるんだなあ、と。

ダンジョンボスの謎が明かされたのだが、中々に興味深いね

初めはちょっとした小休憩的なエピソードかと思いきや、今回のラスボスであろう魔王ルーツが秘められていたっていう展開。

現在魔王のものが語るのではなく、過去痕跡や思い出から人格を読み取るって構成が好きなんだよね。

月刊少女野崎くん 連載5周年記念アンケート企画番外編

千代の弟主体エピソード

前提となる解釈が間違ったまま話を続けるせいで、どんどんおかしなことになる、っていうズレたやり取りを楽しむのが本作の基本的スタイルだが、今回は事情を全く知らない登場人物主体になることで、改めて関係性や設定の妙も含めて楽しむ、っていう構成ね。

まあ、明らかに不自然なのに、途中で解釈方向性を変えないまま話を進めるあたり、この弟も大概ではある。

そこまで目新しい展開はないけれども、所々セリフの尖り方は見所あるね。

特に弟の「お姉ちゃん気持ち悪いって事しか伝わって来ない」とか、「すごく目に優しい!!!」とか、「サインくそダサいけど」とかキレがある。

2017-01-08

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今回は少年ジャンプ+

全部の感想は書く気起きないけれども、読切フェアの作品どれも意欲的だな。

空飛ぶモグ

プロットはとても好みだ。

意外性はないけれども、設定とキャラクター人格関係性を丁寧にこつこつと積み上げて、カタルシスに持っていくストーリー構成は、絵と相まって作者の真面目なモノ作りの姿勢すら見えてくるようだ。

まあ、それを加味しても、のんびりとした構成だという印象はあるけれども。

絵のほうも頑張るなあ、というか頑張りすぎているともいえる。

たぶんアレを100%として、それを70%くらいの労力で描いても評価はほぼ変わらない気がする(逆にいえば、それ位には水準が高いともいえるが)。

アニメでいうなら、1話とかで大した演出意図もないのに作画枚数多いシーン見たとき気持ちに似ている。

無駄努力だなんていうつもりはないけれども、演出意図希薄な部分での努力は割に合わないっていうのかな。

デジタルなのか、小さい何気ないコマですらすっごい描き込んでいるんだよね。

その反動なのか、大ゴマ特定のシーンとかはむしろ物足りないとすら感じる箇所もある。

演出として機能させるべき描き込まれた絵が、逆に裏目になっているとすらいえる。

まあ、そんな粗探しをしつつも、今回の読みきりフェアでは間違いなくトップクラスだね。

余談だけれども、『中川いさみマンガ家再入門』でデジタル作画をやっている先生が登場したとき、拡大して小さいものすら描き込めて、気軽にやり直して描けるから結果的時間や手間は結構かかっているみたいな話があったのを思い出す。

ファイアパンチ 35話

案外、客観的物事を見れる人間もそれなりにいたが、それでなお共同幻想に付き合うっていうのが、現状の過酷さを物語っているともいえる。

あと、トガタのクレバー宗教観は興味深かった。

割と端的に語っているのもポイント高い。

狂言回し的な役割を、でしゃばり過ぎない範囲でこなせているともいえる。

アグニが「人は死んだらどこに行くんだ?」と尋ねるのは、まあ様々な意味があるんだろうね。

自分の近しい人たちの死だとか、自分の行動で直接にしろ間接的にしろ死なせてしまった人に対して思うところがあるのだろう。

死んだ先が良い場所だといわれて笑みをこぼすのは、多少なりに罪悪感が和らいだのか、或いは自分自身に対する死についても考えているのかもしれない。

あぁ我が青春よ!

「読切フェアの作品どれも意欲的だな」って冒頭に書いたけれども、これは例外ね。

プロット微妙だしギャグセンスないしで、読んでいて真っ先に「ああ……キャラ漫画だ」と思った。

いや、勝手俗称だけれども、「キャラ漫画」っていうのは「設定したキャラを、何の変哲もない舞台にそのまま置いただけの漫画」、「プロットもその他の要素も微妙なのに、キャラだけで何とか体裁を成そうとしている漫画」のことね。

2つ目のエピソードでは既にマンネリ感を覚えた(読み切りなのに)。

他の読み切りフェアの作品だと『弓塚さんは今日的外れ』や『さぐりさん探検隊』もキャラ漫画の傾向はあるけれども、ネタを多彩にしたり設定を作りこんでキャラに深みを持たせたり、構成なり演出なりを工夫しているのに、この漫画にそれはほぼないに等しい。

キャラ作ってみたはいものの、実際に漫画にして動かしてみたら思ったほど面白くならなかった」といった失敗をしている漫画はいくつかあるけれども、これもその一つだね。

舞台やその中でキャラクターをどう動かすか、演出するかってことが大事なのであって、キャラクターだけ作れば漫画面白くなるわけではないのだ。

まあ私はこの漫画に登場するキャラ自体、そこまで面白いとは思わないけれどもね。

ただ、この漫画のウリがどこにあるかって考えるなら、キャラクターくらいしかないなあって思ったから、こういう感想なっちゃったけれども。

これは読みきりから傷は浅いけれども、こんな感じのを連載でやってしまった漫画もたくさんあるんだよね……。

2017-01-01

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今回は裏サンデー

グッド・ナイトワールド 50話

明かされるAI開発者の想いは、遠まわしに本音吐露でもある。

要人物でありながら、言動がどこまで体裁本心なのかってことが明示されていないキャラクターの、ここぞというとき吐露演出としては強力だよね。

まあ、作風なのか、これまでの登場人物ほとんどは言動から読み取れる信頼性人格をぼかす描写が多いけれどもね。

いうならば叙述トリック一種でもある。

これの難点は、構成上の無意義さ含めて楽しめる心構えが出来ていないと、読者によっては中だるみに感じたり酷く白けてしまことなんだよね。

まあ、西尾維新原作物語を筆頭に、叙述トリックに特化した物語に慣れている私からすれば、これくらいは構成上捨てられない範疇だと思える。

この漫画テーマ「家族」だとか「絆」であることは明らかだが、今回の真実味を帯びた本音吐露メタ的に見ればテーマに繋がっていて一貫している。

のらりくらりとした展開ややり取りに見えて、テーマを一貫させた構成というバランス感覚には感心する。

勇者が死んだ! 79話(後編)

魔力のキャパオーバー狙いがアンサーか。

まあ、妥当だね。

幽白桑原VS白虎戦だとか、最近だとブラクロもこの方法使ってたね。

まあ本作の場合は、相手が吸収する能力を持つわけではなく、姫が能動的に無理やり吸収させているので、状況に応じたアンサーではなくて、既存アイデアをより汎用性のある形で昇華させたと解釈することもできる。

堕天作戦 修羅胎動 Part2

小国の、一戦線での腹の探り合いかと思いきや、話がどんどん大きなことになっていくことを感じさせる展開がワクワクする。

専門用語や設定が乱立して話を把握しにくいにも関わらず、そういう雰囲気を感じ取れるってのは構成の妙か。

秋月さんは大人になれない 第42話

気取り屋という秋月キャラクターが活きている演出だね。

これが例えば普通人間がやったらサムさが増すんだけれども、秋月の基本ズレ気味の演出で展開されるコメディが弛緩の役割を果たすこともあって、フっと出てくる想いに胸を打たれるわけだ。

気取りすぎたり基本ズレているにも関わらず、想いを届けるために必要である本質的な部分に関して理解している。

2016-12-31

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今回は少年ジャンプ+

世界AV撮影

個人的に『あの娘はヤリマン』連載してたころから、この作家パロディ描写は安っぽくて無意義だからきじゃないんだよね。

ただそこを除けば作風自体は嫌いじゃない。

今回も自身作風をモノにしてて、貫禄感すら出てる気がする。

悪魔のメムメムちゃん 12

行き当たりばったりな演技、ボキャブラリ皆無かつ説明能力のなさ、感情ゴリ押し相手の話を聞かない、隙あらばズルをしようとする、努力や才能の方向オンチ

本作はメムのダメダメっぷりを楽しむ漫画だが、今回はその要素が役満レベルで笑わせにきているなあ。

ハンコを無理やり止めようとしていたけれども、次のページもよく見たら紙の上に乗って何が何でも押させまいという悪あがきっぷり。

そして、思わぬトラブルが発生してなお、行動しだいでは名誉挽回のチャンスなのに、失望(ある意味では期待を裏切らない)行動と一貫している。

超越絶対風紀委員イチ子ちゃん!

絵もフキダシもごちゃごちゃしてて、ちょっと読みにくいなあ。

プロットもコンセプトを考慮しても拙い箇所があるし。

でもセリフ回しはノってるね。

オニマダラ 15話

ホステル』とか『SAW』みたいなスプラッター作品を「トーチャーポルノ」っていうことがある。

トーチャーってのは「拷問」って意味らしいけれども、広義的にはスプラッターが多かったり印象的なものも指すらしい。

なのでいつかの感想で私はこれを「トーチャーポルノ」って表現したけれども、今回はそのコンセプトが明らかだよね。

今回は実質主人公がひたすら殺されまくるだけなので、スプラッター描写やりたいってだけにしか感じられなくて無意義に感じる。

別にそういう表現ダメというつもりはないけれども、やってることが今までとほぼ同じだから正直飽きてる。

過激ものって映える分、飽きやすいか演出もっと工夫が必要だと思うんだよね。

年末ハーレム

数ある中から、なんでよりにもよって『群馬アイドル神話 馬セブン』の作者にパロディ描かせたんだろう。

まあ、コミックス宣伝と合わせたという意図もあるのかな。

「よりにもよってこの作家パロディ描かせた」という意味ではキャッチーだけど、逆にいえばそれだけだし、冷静に考えれば誰得であることはいずれにしろ明らかだし。

ちなみに、内容についての感想だけれども、プロットに関してはギャグ漫画としてそこまで酷くはなくて、むしろちゃんとしているとすら言ってもいいかもしれない。

ただ、それで評価できるわけではない程度の欠点を抱えているのは相変わらずなので……。

まあ、正直なところ『群馬アイドル神話 馬セブン』に対する悪印象に、私が引っ張られているのは否めない。

意図的だろうがなかろうが、クソ漫画はクソ漫画であることには変わらないんだけれども、あの漫画のすごいところは物作りに対する姿勢編集含めて酷いことなんだよね。

追記

フードファイターベル』も読んでいるよ、感想は書いていないけれども。

ちなみに、各サイト漫画には一応ほとんど目を通していて、「(良くも悪くも)書きたい」と思った場合に書いている。

面白いからといって感想を書くわけでも、ツマラナイないか感想を書くとも限らないということ。

2016-12-26

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今回は裏サンデー

グッド・ナイトワールド 49話

何らかの事情や、本人なりの葛藤があったとはいえ、そう簡単にこれまで積み重ねられた憎悪はなくならない。

けれども、いやだからこそ、あの選択が“最良の反抗”になる。

単なる天邪鬼だと切り捨てることもできるけれども、相手自分自身さえも理解した上での選択だっていうのがポイントだね。

ここで相手を見直すだとか、そういうことをやらないのは評価したいし、ここで更なる展開をして盛り上げる構成にしている点でもグッド。

まあ、ただここから実際問題どう解決するかは気になるが。

ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス 19話

同作者のゼルダの伝説コミカライズは、少ない話数(巻数)なので重要な部分のみに絞って描かれてたんだよね(まあ、ムジュラのカーフェイイベントとか、逆に蛇足になりえるサブクエを本編に絡ませて消化するっていう演出には感心した記憶がある)。

けれども、本作はサブキャラとかも丁寧に描きつつ、かつ世界観説明独自の設定も練りこんであるね。

それを丁寧な作画ストーリーが紡がれるわけだから、同ゲームやったことある身としては目が離せない。

リンクが狼になる挟間のシーンとか、特筆した演出ってわけじゃないのにちょっと「おー」となった。

ケンガンアシュラ 169話

打撃戦のみなのに魅せるなあ。

単なる実力のぶつけ合いって感じが、むしろ熱戦を感じさせる。

それだけ打撃戦での一連のシーンが盛り上がっていたから、最後の決め手がアレってのは「やられた!」と感じた。

これまでも示唆していた可能性だから意外ではないはずなのに、盛り上げるシーンでその意識を外にやられていた。

ねじの人々 第25話

真理の探究のもの本質ってのは、まあ別に異論はない。

それを、ただ言葉ではなくて絵で抽象的に表現するのは、これがいくら論理の皮をかぶろうとマンガである自覚が作者にあるからこそできる演出で、そのバランス感覚評価したい。

本気で哲学を学びたい、真理を探究するために思考したいならば、エンタメ重視のマンガである必要はないのだから

それでも意義があるとするならば、私は「意見を分かち合う道を示す」ことだと解釈している。

ねじが途中で他の皆が登ってくるまで待つと言っているが、それに近いんじゃないかと。

ヒトデが後で俺たちも行くと言っているのも個人的にグッときたなあ。

そういえば、私の感想文もある意味では「意見を分かち合う道を示す」ことではあるんだけれども、別にそんな大層な心構えで書いているわけではないしね~。

2016-12-25

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今回は少年ジャンプ+

ファイアパンチ 33

氷の魔女(?)の対決は省略か。

まあ、ここで勝つとは思えないから省略しても構成上は問題ないとはいえ、演出上ここでの対決はアグニと氷の魔女対立性と力の差に説得力を持たせるために、描写してもよかったとは思うけどね。

まあ、この漫画構成上切り捨てても問題のない箇所はバッサリ省略することが多くて、逆に対して構成必要だとは思えない部分を執拗に描くからさらだけれども(演出上どこが必要で不必要かなんてのは最終的に作者本位なんだからストーリー問題なければダメではないけれどもね)。

はいっても、一見すると氷と相性のいい強力な炎を纏っていてなお手も足も出ないほどの力の差ってのは最低限分かるので、あれで問題ないっちゃあ問題ない。

後半の展開は、自身に演技を課していたアグニがそこから脱却するためにとった行動が捕らえられていた祝福者の救出という形で行動に移されたわけだったんだけれども、その祝福者から神と崇められて結局は別の演技を要求されるという構図が興味深い。

ただ、個人的にはそーいうしがらみでグダグダされることに関しては興味が無いので、ここらへんの問題は別の話や展開をメインにしっかり描写しながら、同時進行してくれると中だるみしなくていいかなあ。

ラブデスター

感想、というより休載告知に対しての所感。

本編が佳境ともいえる場面だから、ここでの休載は読者目線では残念。

そして、側面的に考えて気になるのはダウンの理由だよね。

何の病気か知らないが、数ヶ月ほど安静ってことは結構な重たさ。

ワートリの先生もそうだけれども、こういうのが重なると労働形態だとか、体系とかを勘ぐりたくなる。

はいっても、どこまでが作者の自己体調管理による責任能力なのか、労働形態や体系の問題なのか、事情を全く知らない身からは勘ぐりしかできないんだけれども。

私としては、そんな状態で考えたところで仕方がないのでテキトーなことを長々と語るのもアレだし、かといって変に気負うのも嫌なんだけれどもね。

フルチャージ!! 家電ちゃん 39話

おお、はっきりと明言した。

正統ラブコメなら告白同義だけれども、まあ本作はそこらへん踏み込むような作風じゃないし、恋愛というよりは敬愛だとか親愛の意味合いが強いんだろうけれども。

オチ脱力モノだが、ガチでやったら禍根を残すレベルだし、それの後処理とかも描かないといけない。

それが読みたいかっていったら「描くべき」ではあっても「読みたい」ものではない。

もし、今回の出来事現実に沿った方法解決し、ドタバタコメディもない展開で描いたとすれば、自然ではあっても誰得である

なので、多少不自然でも最終的に茶番になりつつも、この選択をしたのはいいんじゃないかなとは思う。

というより、私からすれば茶番は照れないで、かつ茶化したりだとか斜に構えないで描ききる位の気概を感じるほうが、むしろ好印象である

2016-12-24

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今回はとなりのヤングジャンプ

しをちゃんとぼく 第9話

エスカレーターだけで1話作れるとは、やるなあ。

テーマを使いこなしている感が出ている。

単に普通人間と違う設定のキャラクター日常に配置しただけでは面白くならないからね。

凡百のキャラ漫画ありがちなこととして、異常なキャラクターがワイワイしているだけっていうのがある。

日常をそのまま切り取っても普通なのと同じように、異常なキャラクターが異常なことをするのもメタ的に見れば普通なので、そのキャラクターが浅いと読者はすぐに慣れて飽きてしまう。

なので日常と異常を馴染ませつつも化学変化を起こす舞台演出大事なのだ

今回は特に、「『アレ』がエスカレーターにある」という異常性に対して、やることが「清掃の人などに迷惑をかけるから『アレ』を何とかして掃除する」っていう地に足のついた理由なのが、可笑しさに繋がっている。


ワンパンマン 第107話

時おり演出としてキャラクター原作の画風(ONE絵)みたくなるときがあるけれども、今回は個人的に一番好きかもしれない。

この画風になるときというのは、サイタマ意識の差だとか実力面からくる異常性による周りとの剥離を強調するときに使われていると私は解釈している。

サイタマ以外だとよくこの画風になるのはタツマキあたりだが、このことから強者の中でも特に異常な存在象徴演出といえる。

村田雄介画力であえてやるからこそ、映えるし、不協和音として機能する。

今回のとか、もう雑コラももう少しマシなレベルだよっていう位に3ページ目のサイタマが浮いている。

2ページ目が同じ構図でスイリューがまともに描かれているから尚更である

そして遠まわしに、スイリューも十分に強者の異常性をもつにも関わらず、サイタマは一線を画していることが直感的に分かる。

余談

WEBで読める漫画クリスマスネタを扱ったものから、今年の個人的ベストを作ろうと思っていたんだけれども、意外にも数が少なくて選別するほどじゃなかったのでやめた。

雑誌対象に含めるなら作れそうだけれども、さすがにそこまで手を広げてられない。

一応の暫定としては、ふんわりジャンプで読める『ありありアリスちゃん!』の「クリスマストラウマ!?の巻」が今年のクリスマスエピソードの中では特に好きかなあ。

子供理想大人現実ギャップ、その残酷さが面白く、しかも実話を基にしているというのがまた興味深い。

その上で、なおクリスマスは素敵なものだという結論になる読後感の良さも素晴らしい。

2016-12-22

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今回はモアイ

第70回ちばてつや賞の受賞作への雑感。

WARAING ROAD (第70回ちばてつや賞大賞)

舞台はもちろん、日常まで漫才の延長線上なノリは、テーマをとても意識しており一貫している。

一つ一つのネタ自体は実のところ、そこまで上手くも面白いとは思わないんだけれども、ちゃんと作りこんであるということが伝わってくる出来だと感じた。

テーマ自体が難しい題材でありながら、細かいところでコマ割やフキダシを使い分ける演出は、読者がノリを迷いにくいようする配慮にもなっていて感心した。

となりの国から (第70回ちばてつや賞佳作)

主役にセリフがほぼないこともあって、キャラクターをひたすら動かしているだけの描写が多いね

これ自体演出上悪くないとは思う。

無口な分、ストーリー上で主役の行動理由言葉説明しなくても読者に伝えるために丁寧に見せる工夫は多少あったほうがいいだろうからね。

けれども、個人的には「そんなに丁寧に描かんでも」、「たるいなあ」と思ってしまった。

それで、なお読みかえさないと分かりにくい箇所も多少あるので、演出必要なことも大事だが、構成上分かりやすいことも大事かなあ。

てっちゃんと (第70回ちばてつや賞佳作)

ちょっと不思議な設定を含ませた話と見せかけて……という構成はいい感じ。

後半に明かされる「てっちゃん」の隠された真実ってのは、それなりに意味も納得できる理屈提示されているんだけれども、それ以外が舞台装置的かつ必然性も感じないかなあ。

あと、個人的に「おっ」と思ってフックがかかるシーンがなかった。

海へ還る (第70回ちばてつや賞佳作)

ほおー、謎の生物の生態を調べ、そこからドラマを紡いでいくというのがいい。

この生物メカニズムが徐々に紐解かれ、そこから真相が読み解かれる構成が引き込まれる。

ただ、所々入る回想らしきシーンの描写は、演出の工夫は評価したいんだけれども、やや分かりにくいところがあったかなあ。

マイソン (第70回ちばてつや奨励賞

主人公四苦八苦したり、赤ん坊とのやり取りがコミカル楽しい

読後感もよろしいが、割と肝心な部分を省略したりして解決させているのが気がかりかな。

主人公赤ん坊との対話が本筋だから、はしょっても問題ないとはいえ、そこに力を入れて描きたいがために、他がやや杜撰な印象も感じた。

あと、異質な設定の赤ん坊であるにも関わらず素性が明確に明かされないままなこともあって、父と子のハートフルストーリーや、主人公芸能界による再構成物語と本筋がブレていると感じる部分もあった。

ツキミソウ (第70回ちばてつや奨励賞

キャラクター自体デザイン含めてさっぱり気味なんだけれども、背景とか細々とした箇所は丁寧に描かれていて全体的に華やか。

ストーリー自体は良くも悪くも言いたいことはない。

心情描写含めて、言葉説明しすぎなキライがあるのが気がかりかな。

夢か幻想のような状態とある人物たちの対話シーンがあるのだが、ここは言葉説明しすぎ問題特に顕著で、演出力は総じてイマイチ

あーいう場面こそ丁寧な絵で彩って演出したほうがいいと思うんだけれどもね。

先生失格! (第70回ちばてつや奨励賞

主人公自身バックボーン葛藤や、それゆえの問題解決のための言動にも説得力が出ている。

生徒が小学生というのもあるが、小難しい理屈を捏ねずに主人公なりにベストなアンサーにたどり着く過程は無理がなく読後感もよろしい。

強いて言うなら、やや人物相関や設定が読みきりとしては過多に感じたかな(このあたり主人公言動説得力を持たせたり、感情移入させる一助になっているので、一概にいらないとはいいにくいが)。

柱は戦場に建つ COLUMNA TRAIANA (第70回ちばてつや奨励賞

絵が全体的にカタいなあ、ぎこちない。

いや、身もふたもないことをいえば上手くないってことなんだけれども。

題材自体は興味深いんだけれども、作者の力量がそれについてこれていない。

Begin (第70回ちばてつや奨励賞

やや荒い絵だけれども、魅せ方を多少理解しているのかボクシングシーンでは熱量が伝わってくる。

反面、無意味な構図や演出が主に読みにくさに作用している。

ストーリーセリフ回し含めて、それっぽいことを言って煙に巻いている構成が気になるかなあ。

雑感

そこまで一つの作品に長々と感想書いているわけでもないのに、結構時間かかってしまった。

総括としてはレベル高くて、かつジャンルテーマ多種多様だったかな。

私があんまり直接的に褒めるような感想を書かないからアレだと受け取られているかもしれないけれども、ベクトルこそ違えど総合的にはどれも良かったよ。

まあ今回の中で、私が単純に好きな作品となると『先生失格!』や『海へ還る』かなあ。

大賞が上手いってことは分かるので、それに異議を唱えるつもりはないけれども。

2016-12-12

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今回は少年ジャンプ+

ドラゴンボール外伝 転生したらヤムチャだった件

生モノありがちなノリだとか展開をドラゴンボールで、しかヤムチャを主役にやってしまうというインパクトがすごい。

公式迎合するってのは戦略上ありうることだけれども、ドラゴンボールすら例外ではないんだなあ。

まあ、スピンオフではあるけれども、ある意味で『超』とは別ベクトルリブートともいえるね。

ドラゴンボールを知ってはいるけれども、ちゃんとコンテンツに触れたことのない人に向けた“イマドキ”な作品

或いは、偉大だけれども古いコンテンツを、寂れさせないための一環ともいえる。

これまで少年ジャンプ+を追ってきた私の中でのジャンプ+編集部は、「フットワークの軽さと、短慮さが紙一重」という評価で、今回に関して言うなら……企画した編集部の思い切りの良さを褒めたい気持ちが半分、ドラゴンボールという一大コンテンツ迎合させたのに呆れた気持ち半分かな。

試みそのもの賞賛したいけれども、その結果提供する産物についてはもう少し精査が必要だという印象。

魔喰のリース 3話

ああ、そうきたか

設定を後で盛ったともいえなくはないが、辻褄は合う。

便利な能力だと思ったが、存外サスペンスできているじゃないか

リースにとっての信頼という解釈一見すると倒錯しているが、信頼というものが不確かなものである以上、裏切られる可能性も込みって考え方は地に足がついているな。

最後新たなキャラが登場して、理念からしてリースとは相容れない存在であることは間違いないが、言動からして大分きなくさいな。

とんかつDJアゲ太郎 108話

ビールホップヒップホップをかけるオチとか。

まあ、揚げ物はビールと合うし、ネタとしてはただのゴリ押しってわけじゃなく、それぞれ一応は相関はあるのか。

今回は父親イベントでの揚げ物を協力してくれるアツい展開で、長編の余韻に浸れるいいエピソードだな。

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今回は裏サンデー

家族スクランブル 5話(後編)

本作は寓話的側面が強いけれども、今回しっくりこなかった。

毎回、最後の締めとして主人公が語るわけだけれども、今回は「目の前しか見ていない人間と、遥か遠くしか見ていない人間、大切なものを見落としてしまうのは果たしてどちらなのでしょうか」ってことらしいんだが、それを語るエピソードとしてしっくりこない。

この「遥か遠くしか見ていない人間」を指しているのは新植物発明した人で、「大切なものを見落としてしまう」のを指すのは恐らく家族のことだというのは分かるし、一応の筋は通っているのに「え? そういう話だったかなあ」という印象になる。

エピソードに含まれメッセージテーマ、それに対してエピソードに感じた印象が違う人がいるってのは寓話としては珍しくないケースだけれども、本作は最後に明確に言語化しているわけだしなあ。

もし、あの言葉に大した意味がないのなら、それこそ尤もらしいことをいって煙に巻いているので、いずれにしろよろしくない。

まあ寓話の作りとして上手くないって指摘よりも、単純に今回のエピソードが今までと比べるとアイデア構成演出オチ含めて奇抜さがなかったのが大きいかなあ。

前回の干し柿の話が発想と、オチも捻ってあっただけに、より今回のエピソード凡庸さが際立つ。

人間の体で植物を育てる設定なんて割と手垢がついているんだから、その設定を主題にする以上せめて演出ストーリー構成個性を出さなきゃ。

灼熱カバディ 第30話

まあ、今回のエピソード箸休めではあるものの、ある意味重要なことが語られているよね。

カバディというスポーツと、野球というスポーツ立場を踏まえた上で、どうアンサーを出すかってのが一つの見所だった。

競技人口世間の注目度で野球は、カバディよりも圧倒的であることは事実からね。

作中で語られるとおり、それが客観的に見てどうかはともかく、『理由』を提示できるだけの大きさが野球にはある。

「何をやるにも『理由』や『意志』は欠かせない」、「負けたくない、勝ちたい、だけじゃ…ガキの遊びだ」っていうのは、競技人口が多くて社会での扱いも大きい野球という立場からこそ重みが違う。

から主人公たちも「なぜカバディなのか」の『理由』を提示しなければいけなかった。

それに対してのアンサーは、カバディでの現時点での立場をしっかりと踏まえた上でのアンサーという感じで、かといって他のスポーツを貶めてもいなくて、まあ悪くなかったかと。

決着の決め手もカバディからこそって感じで、上手いと思う。

2016-12-11

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今回は少年ジャンプ+

ファイアパンチ

今回はマシな部類なんだけれども、アクション部分の描き方がまだぎこちないなあ。

ちゃんと言語化するのが難しいんだけれども、躍動感がないのもそうだが「間の取り方」がおかしいんだよね。

「走って相手に近づくシーン」とかがないのもそうだけれども、武器を投げるシーンとかも気になる。

武器を投げるシーン」の次のコマが「投げてきた武器相手が受けているシーン」。

離れている所から攻撃なんだから、「投げた武器と受ける相手との距離や、空間を把握させるためのコマ」を差し込まないと、すごく唐突感を覚えるんだよね。

2回目の投擲攻撃は二人の距離が近くなっているからあれでもいいけれども、だからこそ1回目の攻撃が同じ間の取り方になっているのがよろしくない。

コマ割やシーンの選出が問題なんだろうね。

映像コマ送りして、その静止画の一枚だけ無作為に切り取って1ページに繋げたみたいなぎこちなさというか。

漫画の大部分はある意味でそうなんだけれども、そう感じさせず動きの流れが出来て躍動感がある漫画も多くあるしなあ。

けれども後半のトガタのシーンは、その表現が上手くいっている。

省エネ目的での演出なんだろうけれども、一連のシーンがかなり綺麗に機能している。

まあ、これはトガタのキャラクター設定からくる、そのシーンでの緊張感の度合いも大きく関係しているから、「上手い」というよりは「功を奏している」といったほうが適切かもしれないが。

そういう目線評価するならば私は割と好意的なんだけれども、「あんなシーンでページを割かれるのを見たかったと思っている人がどれだけいるか」って目線評価するならば、ただの水増し手抜きシーンって結論なっちゃうかなあ。

ムッツリ真拳 第1話

これ連載しちゃうのか。

いや、『あの娘はヤリマン』という出オチ漫画すら連載するような少年ジャンプ+では今さらか。

内容自体は、読み切りとき世界観プロットはほぼ同じのエロバカ漫画だね。

なんか、ジャンプ打ち切り漫画といえばでほぼ確実に話題に出てくる漫画の作者が、あからさまに意図してフザけた作風で描いて、しかもそれがズレていないって結構スゴいことだよね。

画力向上も大きいけれども、まああの時代でも妙に女の子キャラは人気あったし、槍玉に挙がっていた設定やプロットの雑さを良い方向に昇華させたってのもあるかな

まあ、少年ジャンプ+エロ枠が非常に豊富なので、その中でどれだけ長く連載されるかは分からないが、この作者が描いてきた中では最も噛み合っているという印象。

フルチャージ!! 家電ちゃん 38話

凍結の理由が、如何にも現代的かつ「ありそう」っぽい。

本作はコメディから、あまり踏み込んで語られない(語られても趣旨がズレる)が、人型ロボット現代社会がどういう存在として認識するかってのは永遠テーマだなあ。

で、大抵の場合こういう「側面的な正しさ」は普遍的でもあり、ケイや絆を育んだ仲間たちといった「個人事情」を考慮しないんだよね。

紆余曲折を経てケイを取り戻す決心をするのだが、その方法がまたロボットならではな感じ。

ボディを変えて人格プログラムだけ同じという状態場合、それは本人なのかってのも空想モノで語られるテーマだけど、いや本作はそんな深かったり複雑なこと語る作品じゃないって我に返った。

2016-12-10

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今回はコミックウォーカー

ススメ! 栃木部 第11

素人参加番組ローカル花形だね。

老若男女、玉石混合っぷりが凄まじいが、それ含めての楽しさというのもあるのかも。

あと、訛りに客観的自覚がないネタは、栃木だけじゃなくて割と共通かもしれない。

というか、訛りって喋るとき無意識に出るようなものから、作中のは極端ではあっても、訛りに対してそこまで自覚がないってのは大なり小なりあると思う。

その地域生活していれば、そこでの訛りは実質「標準語」といえなくもないしね。

そして番組本番、クオリティは出場者によって全然違ってピンキリながらも、平均的なレベルと出場者の年齢層からいけると踏む。

だが、ジョーカー出現で意気消沈、と。

どこまで意図的に、かつそれが功を奏するかなんてこと分からないが、目標を掲げるなら多少のクレバーさはあったほうがいいだろうね。

漫画とか、フィクション全般においてもいえることだけどね。

私は漫画に限らず創作において、そういう利己的な手法のもの否定しない(支持もしないけれども)。

賢者の孫 第8話その1

なんか、元からそうだったけれども「主人公スペック披露目会」みたいな様相を呈してきたな。

どれだけ主人公がすごい発想とすごい魔法を使えるかをつらつらと。

私が中学生のころ、TRPGキャラの設定とステータスとかを練りこむだけの遊びを仲間とやっていたけれども、要はそれにちょっと物語付与しているだけだよね、今のところ。

そりゃあ、キャラの設定とかスペックとか書いているとき楽しいし、それを読者も疑似体験できるという意味でナシではないとは思うけれども。

メガロポリスノックダウン GAME-06

今回はちょっと特殊演出表現をしてきたなあ。

意図的現実ゲーム世界をごちゃ混ぜにしている。

客観的に見れば危うさがあるんだけれども、あくまで全体的なノリは楽しく描かれているんだよね。

どうでもいいけれども、ゲーム脳って私はてっきり現実ゲーム的なもの見方をする人を指すと思ってんだたけれども違うんだね。

ディーふらぐ! 88話

勝負の内容もよく分からんが、その後の物言い展開のほうが本番ってのがすごいな。

巨乳同士の(物理的)なぶつかり合い」という胸躍る展開にも関わらず、その後の物理的に過剰なインパクトと、物言い展開のハイテンションぶりでエロティシズムがまるでないのもすごいな。

そういえば、以前の夜の学校エピソード懐中電灯を胸の上に乗せるとかいう、たわわチャレンジじみたことを「月曜日のたわわ」が世に出るずっと前からやっている位、この漫画巨乳の扱いってバカバカしいんだよね。

そして相変わらずモブ出張る。

外野外野」って、それ完全に無関係の人じゃねえかって言っちゃダメなんだろうなあ。

というか、当たり前のように受け入れられているけど、「外野外野」って文言おかしいけれども。

2016-12-09

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今回は感想というより、雑感。

日常モノにもある「人外×人間モノ」という組み合わせについての雑感

人外×人間モノも割とトレンドなのかな。

亜人はいるんだけれども、ストーリー舞台設定自体現代ほぼそのままっていうね。

興味深いのが、亜人からって特別なことはさせなかったり、させたとしてもあまり大袈裟にしないのもあるんだよ。

亜人ならではな事柄」にこだわらない。

となりのヤングジャンプだと『彼女に合わせる顔が無い』とか、ポラリスだと『オデットODETTE』とか。

コミックウォーカーだと『かわずや』、『彼とカレット。』とかかな。

少年ジャンプ+最近ブロンズルーキー賞取った『となりの熊沢君』とかもか。

なぜこういう現代舞台にした日常モノに人外を添えるかって考えたみたんだけど、要は「日常の中で非日常演出できる装置として便利だから」だと思うんだよね。

日常モノをバカにするつもりはないけれども、やっぱりエンタメとしては弱くなりやすジャンルからなあ。

エンタメの基本って、何かが過剰であったり異常であったり、或いは逆に欠如していることだと思うからね。

日常にあるものをそのまま切り取ってもエンタメとしては弱い。

できることは限られているし、受け手想像しうる範疇になりやすい。

私がよくいう「同じことはやればやるほどつまらなくなりやすい」に通じる。比較対象が増えれば尚更。天丼だとか、お約束という解釈可能ではあるけれども。

エンタメフィクションにおいて絶対条件とはなりえないケースも勿論あって、どの層の受け手がどのようなものを求めるかということに帰結やすい話ではあるけれども、まあエンタメ花形であることは否めない。

その点で、日常描写に支障のない範囲内で「分かりやすい異常、過剰性」を演出する舞台装置として人外は便利だったんじゃないかなあ、と。

雛型が凡庸であることの抵抗ともいえるかもしれない(まあ、それすら手垢まみれになりつつあるが)。

『となりの熊沢君』とかは最たる例で、あれは熊沢普通人間であっても全く問題なく成立するプロットなんだよね。

けれども、真正から真面目なストーリーを描くと照れ臭いから、作者自ら茶化さずにはいられなかったのか、ああいキャラクターにしたと感じた。

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今回はやわらかスピリッツ

青猫について 第8話

今回で話にかなり深みが出てきた気がする。

戦後間もないという舞台設定も活きている。

前半は青猫にとっての復讐相手である男の活動が描かれる。

なぜ最も強いラスボス主人公に直接引導を渡さないのかってことのアンサーとして、その活動目的理由となっているのは上手いと思う。

後半は刺客返り討ちにする青猫のシーンなのだが、それによって周りは大迷惑

本来憎しみの対象として演出される悪役じゃなくて、周りから見た青猫の異常性の方を際立てて演出させている。

もちろん、青猫にとってそこまでしないといけない理由があるからなんだけれども、事情を知らない、そもそも知ったところで関係ない人たちにとっては主人公が一番の疫病神っていう皮肉的な構図ね。

これは宿敵である存在主人公にとっては「何としてでも殺したい相手」だけれども、事情も知らない戦後困窮する人々にとっては「慈善事業を行う善良な人」になっている遠まわしな構図でもある。

復讐孤独独りよがりであることを強調しているともいえるし、戦後という時代が背負わせる業を描いているともいえる。

ラフィリア~人間椅子奇譚~ 第8話

また誰得解説が。

もちろん作中では必要説明であることは間違いないんだけれども、天井から学校監視するためってのがね。

今に始まったことではないけれども、リアリティの追求が変な方向に行っている可笑しさがある。

でも、それが本作の世界観方向性マッチしているのが面白いんだよね。

あと、当たり前のように全裸なんだが、衣服痕跡を残さないようにするためなのか、趣味の延長線上なのか。

2016-12-05

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普段感想書きではなく、趣向を変えて書いてみる。

今回のテーマは、「ちょっと敬遠したくなる作品」。

それでも、アクの強さに見合った魅力があることも確かだと思った漫画

現在連載中、或いは最近完結した作品のみを対象ピックアップし、核心に迫るようなネタバレも避ける。

ゲハ

人間と蝶の未熟児みたいな謎の生命体を、主人公が不純な動機で飼うことから始まる。

この漫画は全体的に「不快感」を意図的に漂わせている。

タイトルの『オゲハ自体、その謎の生命体に主人公が「汚いアゲハ蝶みたいだからオ(汚)ゲハ」と名付けたかである

謎の生命体の生態や、登場人物たちの事情を全て俯瞰して見れる読者だからこそ分かる、綱渡り状態の危うさが度々提示されるのが見所だ。

だが、意図的はい作品全体に漂う不快感はいかんともし難く、冒涜的ととられる表現も多い。

序盤で描かれる、オゲハ相手にほくそ笑む主人公に眉をひそめる人は多いことだろう。

そこらへんを漫画必要演出として割り切れるなら、どうぞ。

不登校日常

タイトルの通り、不登校児の主人公のを日常を描いた漫画

雰囲気コメディ調で、主人公は何か重苦しい理由のせいで不登校というわけではない。

そのため不登校という要素から連想される後ろ暗さはなく、重苦しい漫画ではないものの、それ故に主人公の身勝手言動は同情の余地がない。

主人公家族は善良なので、その身内たちに一方的迷惑をかけながら惰眠を貪る主人公は、コメディである前提を考慮しても眉をひそめる人も出てくるのは仕方がない。

そこを許容して、あくまコメディとして楽しめるなら、どうぞ。

まあ、正直なところ今回紹介した中では、これはかなりマイルドな部類なので万人受けしやすい方だと思う。

ファイアパンチ

1話から大きく注目された漫画だが、あれで作品方向性を読み違えると肩透かしを食らうかもしれない。

「強力な力を持った主人公を中心に、復讐のために道中の敵と戦いながら活躍するヒーローもの」みたいなものを期待すると裏切られる

まず、主人公は不死身に近い再生能力説得力を持たせるため、敵にいいようにやられることが多い。

主人公目線物語が語られたり展開することは意外にも少なく、サブキャラたちだけのやり取りが圧倒的に多く、群像劇の側面が強い。

1話カニバリズムや、炎で焼かれ続けるなどのトーチャーポルノ表現もそうだが、以降も獣姦などの異常性癖狂言キャラ出張る、ディスコミニケーションの連続など、無批判で受け入れるには厳しい要素がどんどん出てくる。

あと、アクションシーンはお世辞にも上手くない。

それでも、作風方向性から漂う個性というものは間違いなくあるので、そこに魅力を感じたのならどうぞ。

ラフィリア~人間椅子奇譚~

対人恐怖症の主人公が、想い人の生徒会長に気付かれないよう、かつ傍にいたいがために生徒会室の椅子を改造して、その中に自分が入る。

プロットから分かるとおり、とんでもない変態マンガである

誰得椅子の改造方法を詳しく解説したり、主人公生徒会長に対する情念たっぷり独白など、「変態」な人間表現するための描写をかなり念入りに行う。

ただの変態人間独白だけで物語は進まない。

周りに認知されない存在からこそ偶然知ってしま登場人物たちの秘密を、主人公垣間見しまうのだ。

事件が起こり、それを隠蔽しようとするとある人物の一連のシーンが、これまた丁寧に描かれていて、妙なところにリアリティを追求している点も見所だ。

プロットインパクトに負けない、圧倒的な描写や展開が魅力でもあるが、構成されるほとんどの要素がアウトローな上、それをやたらと丁寧に描いているので、そこに拒否感を覚えなければどうぞ。

間宮さんといっしょ

この漫画の何が面白いかといわれると、正直なところ私はうまく説明できない。

要人物の多くが独自価値観を持っており、しかもそれを前面に出して展開される。

もちろん、そんなことをしてまともなコミニケーションなど成立する筈もなく、不可解さや不愉快さは読者にも伝染しやすい。

それは主人公たちの人格も同様で、読者が共感できるような普遍的な是非で物事判断しないし、動かない。

それでも、一見すると作中ではなぜか成立しているような気がする人間ドラマは何とも奇妙だ。

私が解釈するこの作品テーマメッセージは、「社会的な、或いは政治的観点での『正しい人格』の押し付け拒否し、確固たる自我確立を目指すこと」だと思う。

それでも、露悪的な言動をする主人公や、我を通す人間イニシアチブをとりつづける世界観は、結局のところ側面的には『正しい人格』を別のものに摩り替えただけで、読んでいて気持ちのいいものではない。

それでも魅力を語るならば、主要人物たちの関係性や、ディスコミニケーションのまま成立する人間ドラマの妙さだと思う。

2016-12-04

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今回は少年ジャンプ+

ファイアパンチ 30話

その後の言動で味方だってことは分かるんだけれども、ボス出会い頭に味方だと確信した理由が分からない。

私が何か見落としているのか、以前に何かフラグとかあったんだっけ(トラバ指摘で心読の祝福者からと言われて、ああ完全に失念してた。言葉が通じないから、心読んだところで意味ないと思ったけど他に理由もないし。ボスの心読がどのような処理を成されているかからなかったけど、となるとボスの心読って予想以上に融通利くんだなあ)。

寒波のなか非常識なまでの薄着については、能力関係しているかと思いきや「新陳代謝がすごく高い」って、ええ……そういうもんなの……。

ボス銃弾バットで弾くのといい、そこらへんは細かく気にしないスタンスってことなのか、今後ちゃんとしたリアリティのある設定で説明されるのか。

福者自体普通人間より身体面で高めに設定されているってことなのかな。

あと、今に始まったことではないけれども、アクション部分の盛り上がらなさが気になる。

槍が動いて敵に刺さっていることは最低限分かるんだけれども、躍動感がない。

漫画で躍動感を演出するエフェクトを使っていないせいなのか、コマ割のせいなのか。

魔喰のリース 1話

お、これ連載始まった。

連載向けにリブートされてて、多少設定とかも変わっているようだ。

ファンタジーサスペンスという路線は変わらないっぽいが、ややアクション部分も前面に出ている印象。

1話は今後の作品世界観だとか、前提として理解しておくべき設定を紹介したみたいな感じで、本作の方向性は打ち出しつつも、ストーリーとしての面白みはやや控えめに見えたかな。

まあ、これからだろうね。

サイトの他漫画で1話の盛り上げ方が良すぎせいで、以降変な方向に行っちゃった反動がきて微妙評価されがちという例もあるから1話の時点でとやかく言っても仕方ない。

とんかつDJアゲ太郎 107話

叔父と父の確執、揚太郎海外行きの件も納まるところに納まって一件落着か。

タイトルにもある通り、揚太郎はカツを揚げてDJでアゲる。

両方やっているからこそ生み出せるクオリティがあり、そのどちらかだけでは成り立たないということは作中で何度も提示されてきた。

テーマに則った構成をこれまで何度も描いてきたから、消極的ではない、むしろ無理のない結論になっている。

今回で、テーマへのアンサーも明言され、エピソードとしても佳境といえる話だったが、もしかして最終回近い?

仮に続けるとしても、主人公自身が一つの到達地点に行ったから、何らかの大きな因子を追加しないと難しそう。

2016-12-02

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今回はガンガンオンライン

彩音お嬢様はサノバ○ッチにあらせられる 第6話

こじ付けギャグが凄まじい本作だが、今回は特に大盛りだったな。

「そんな都合よくいかねえだろ」のオンパレードで、しかテーマであるはずのボッチ関係ないトラブルばかり。

セリフの中では、「黙れ玄武!」がツボだったかな。

逆に「こじつけギャグ漫画からってこれは酷い」のと思ったのは「耳・エンド」かな。

モドキドモ #10

前回、六条が助けた女子主体エピソード

の子も実はモドキという設定でちゃんとテーマに絡めてくるし、前回の「なぜ授業中に」という不自然な状況へのアンサーにもなってるしと抜け目ない。

まあ、それはそれとしてチョロい子だ。

やり取りも、相手がそれぞれ都合よく解釈してくれる勘違いコメディだが、モドキという設定がちゃんと活きてている感じで良いね(まあ、もちろん強引さは多少あるけれども)。

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!108

それぞれの人格立場とかのフィルターを通して語られるので、他人人物評って大抵の場合どこかしらズレているんだよね。

でも、それが二人の異なる立場の人たちが語ることによって符合するという構図は楽しい

まあ、それよりも小宮山はっちゃけが強烈過ぎて、そういう構成の妙なんてどうでもよくなるが。

いや、ほんと弟くんの最終的な結論は正解だと思う。

2016-11-27

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今回は少年ジャンプ+

ファイアパンチ 29話

アグニ信者ボスらしき男の回想が、意外にもさっぱりしていたな。

個人的にはクドかったり複雑すぎるよりは、こういうほうが好みだけれども。

トガタは心ここにあらずって感じで、追っ手が来てもギリギリになるまで緊張感がまるでなかったが、再生する祝福者として場数を踏みすぎたせいなのか、それとも自分脚本おじゃんになったせいで気が抜けたのか。

それにしても、少し前の感想でも書いたが、信者ボスは本当に心読の祝福者なんだろうか。

殺人レベルノックと、銃弾バットで(しかも片手)ではじき返すって、心読めるだけでどうこうなるレベルじゃないよね。

そういえば強化骨格で改造している祝福者がいたけれども、それと同じ要領なのかな。

i・ショウジョ+ Ver53.01

朱雀メインの回は大体セリフがノっているんだが、今回はストーリー性が薄い分、余計に際立っている感じがするね。

詰め込みすぎて一つ一つのギャグや展開に緩急があまりなくて勿体ないのと、大ゴマのほうがいいような場面も小さいコマさらっと書かれている箇所があるのは残念かなあ。

かいところだと、最初朱雀が面倒くさい旧作ファンみたいな語りするのが、個人的にツボだ。

ひとまず、朱雀とニケのフラグは消えてはいないことが分かってホっとしたが、いつかくっつくとしても大分先だろうねえ。

ちゃんとしたエピソードが描かれるどうかすら分からないが。

フードファイターベル 50話

プライ丸の問題解決して、いよいよ最終決着。

作者恒例の手抜き絵も出てきたが、1コマの中で手抜き絵を使いまわすとは驚いた。

手を抜けるところは抜くってのは、連載に慣れた作家の高等テクだが、ここまでやられると是非もなし。

最後まさか伏線回収もするあたり、ベテランの貫禄が窺えるなあ。


2016年10月ブロンズルーキー

総評のみ。

全体的に感じたのは、「照れくさいのかな?」という印象。

正面からセンチメンタルな話を書く実力も度胸もない(と作者は思っている)からインパクトの強い要素を付加して誤魔化している。

しかも、その要素を活かせていないから、ストーリー漫画としてもギャグ漫画としても中途半端になってしまう。

不協和音をあえて活かした音楽があるように、漫画もそういう違和を利用する手法はあるだろうけれども、今回はその違和を活かせていないというのが総評

2016-11-26

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今回はモアイ

女王選択モーニングゼロ2016年9月奨励賞

うん、これは賞とるのも当然といっていい出来だな。

セリフ運びが洗練されている印象。

割と面倒な性格テーマにしているのに、紡がれる言葉理屈がスっと入ってきて読みやすい。

中盤の展開は個人的にはピンとこなかったんだけれども、優柔不断さを安易二元論結論付けないよう描写するために、オーバーなくらいが分かりやすい部分はあるのかもしれない。

大人のそんな奴ァいねえ!!

今週はダジャレ推し。

ダジャレを言ったときのあの空気感の原因って、そういう安直言葉遊びを何の躊躇いもなく発言できてしまうことに呆れている側面もあると思うんだよね。

自分の中で面白い面白くないだとか、言われたほうはどう思うのかってことを考えない。

そういえば、ダジャレのようなナンセンスもの中年が好むってのは、脳の老化も関係しているんだって

「親父ギャグ」と表現することがあるけれども、そういうことだったんだなあ。

この場合登場人物が、というより作者が、かな?

中川いさみマンガ家再入門 第31

前半はフィクションにあえてリアルものを登場させる手法について。

その手法リアリティ演出ではなくて、むしろシュール不協和音として使うってのはなるほどと思った。

今回も中川いさみ先生が例え話でギャグを散りばめている。

ギャグ漫画家としてやってきただけに、今回は特に絶妙だと感じた。

ドラマ作りのセオリーも興味深い。

常に気を張って視聴しないと追いつけないようにするのではなく要所要所をしっかり、つまり緩急が大事ってことね。

以前の感想で「まるで騒ぐのをやめたら受け手が読むのをやめると思っているんじゃないかってくらい、ネタの入れ具合が過剰だ。漫画だって、息継ぎは必要なんだぜ」と書いたことがあるけれども、フィクションにおいては共通セオリーといっていいんだろうね。

2016-11-25

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今回はコミックウォーカー

二度目の人生を異世界で 第六章

うーん、このテの異世界ものコミカライズ色々と見てきたけれども、ビデオゲームありがちなウィンドウが多いね

ファンタジーRPGみたいな世界観ってことで想像がしやすいってことなのかもしれないけれども、すごく思考停止感がある。

『この世界ゲームだと俺だけが知っている』とか、『マヌケなFPSプレイヤーが異世界へ落ちた場合』みたいに、ステータスウィンドウとかゲーム的な都合のいい能力に対して、必然性が一応は提示されている前提ならともかく、大した理由もないのにあるのはどうかと思う。

こういうゲーム演出を別の媒体に用いるのは発明だったのかもしれないけれど、応用と流用は別物だと思うんだけどなあ。

生形くんのよこしま日常 第36話

当初は、主人公非常識人ながらもツッコミ役だったのに、今ではすっかりトラブルメーカーの一員に。

というかトラブルメーカーしかいないから、エピソード毎にポジションが変わるんだよなあ。

登場人物それぞれ何らかの異常嗜好があるけれども、それを除けば割と普通人間ってことなんだろうね。

それにしても、後で絶対しっぺ返しを食らうことが分かりきっているのに、それを顧みないで刹那に生きようとするのは共通点だよね(だからこそトラブルを生むんだが)。

醤油を借りにいくだけで死ぬことがある世界の中級サバイバルガイド 第9話

ドラム缶手に入れるためだけに、多数のゾンビを利用する大掛かりっぷりは、それだけで可笑しさがあるね。

タイトルテーマに忠実だ。

それだけじゃなく、視覚聴覚がないゾンビ嗅覚で引き付けるため、全裸になるくだりはほんと酷い(笑)

2016-11-24

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今回はガンガンオンライン

リマニア 第24~25話

24話はカワイイ系を演出する女子高生メイン。

いきなり仲の良い女子アピールの打算から始まって、その打算があくまで異性を意識していること前提なのが、生きている世界線が違いすぎるなあ、と。

そんな打算的な部分を正直に吐露している時のほうが好きだという同級生に対し、そんな自分が大嫌いと屈託なく言ってのける、この一連のやり取りを四コマさらっとやっているのが驚きだ。

気に入ったシーンは、男子3人組がニヤニヤしながら女子に絡んで、女子は何も言っていないのに勝手自己完結して退散していくところ。

話題相手を置いてけぼりにして、無駄にハシャいでる感じが微笑ましいと共に、青臭さ全開で妙に生々しかった。

25話はカモメの回想。

この漫画全体の作風にいえることだけれども、恋愛絡みになると途端に面倒くさい観念的なものを出すよね。

恐らく愛情以外の様々な「情」を絡みつかせて、それに対して明確な是非を作中で提示しないから、ヤキモキするんだろうなあ。

そういう情や弱さに対して、作中で肯定はしないけれども否定もしなくて、やや前向きに描写しているようにすら見えるから、鼻につくって側面はあるかもしれない(こういう人格の複雑さからくる人間ドラマの面倒くささって、私としては大好物だけれども)。

蟻馬くんは現実を見ない。 第6話

うん、いい感じにポジティブ機能している。

それが過剰だったり微妙にズれていることでコメディになりつつも、功を奏するっていう展開がいい。

最近気づいたんだけれども、蟻馬のポジティブぶりに比例するかのように、周りの毒気が強くなっている気がするんだが。

まるで某芸人ツイッターみたいな様相を呈してきている。

それにしても、相手本音を引き出すためにとる方法が、吉本新喜劇でよくある芝居展開っていうね。

そういう点で、蟻馬はポジティブではあっても純粋人間ではないのか。


兄の嫁と暮らしています。 Diary.15

雨で濡れているせいなのか、妙な勘繰りをしたくなる構図が中盤に多かったね。

いつも百合っぽいなあと思っていたが、冷静に考えてみたら別に百合でもないんだよね。

血縁関係はないけれども、立場上家族のように仲良くってのを必然的テーマとして描いているだけで、

男同士が仲良くしているだけでBLっぽいとかい想像力豊かな輩と同じになってたわ、危ない危ない。

2016-11-20

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今回は少年ジャンプ+

誰が賢者を殺したか? 14話

ここにきて、様相がはっきりとしてきたな。

この世界において強力な力を持つことと同義の凄腕のハッカーであっても、死ぬときはあっけなく死ぬという無常さ。

盗賊”までならともかく、前回の“剣士”死亡で明確にこの作品方向性を示してきた感じがする。

記者会見で明確に“一行”に呼びかけるという展開で、話はぐいぐい進んでいくんだけれども、読者目線でみれば内通者の暗躍に加え、今回で明確に“一行”の中に例外がいることが示唆されて不穏が凄まじい。

次の展開が全く読めなくて、そういう点ではハラハラする。

けれども、何というか、個人的にはそれがワクワクと比例しないんだよね。


とんかつDJアゲ太郎 105話

叔父の助けもあり店も上手いこと回り始めて、イギリスへのチャンスも家族含めて後押ししてくれる展開。

普通なら、もう悩む必要はないんだけれども、アゲ太郎にとってはそうはいかないよなあ。

アゲ太郎DJとしての根幹には「とんかつ」が結びついていて、どちらかだけを取るってのは、実はその他のことも捨てているに等しい。

それを踏まえてなおビッグチャンスであることも分かっているから、より悩む。

ある意味で、この作品テーマに踏み込んだ今回のエピソードで、それも佳境といったところだが、どういう落とし所になるか。

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今回は裏サンデー

オレ達のパーティーは間違っている Ep.3

んー?

呪いにかかる前のナイト女性相手には攻撃しないポリシーがあったけど、呪い男色家になった後は普通に攻撃できるようになったって、ちょっとおかしくないか

男色家になったからといってそこまで変わってしまうなら、つまり恋愛だとか欲情する対象ナイトにとっての守るべき、攻撃すべきではない対象だったってことになるんだが。

今話では、回想でヒメと婚約していたけれども、途端に軽薄な人物に見えてきた。

これ、男色家になる呪い以外にも、その他の面での人格も大幅に変わっている設定にしておかないとナイトが不誠実な人間になってしまうぞ。

3話にして早くも設定の詰めの甘さが露呈してきているが、このマンガ大丈夫か?

コメディからといって、そこらへんに無頓着なのは気になるなあ。

それとも、今後そこらへんの説明ちゃんとされるんだろうか。

ドルクエ! 12

何となく、今回ので作品方向性が掴めてきた気がする。

四天王が御用とあれば異次元から馳せ参じて、そんな自分たちを「アイテムだと思え」みたいに言っていたノリだけど、歪なパワーバランスをそういう風に表現してきたか

今回、新キャラも登場して、どういう風に転がるかは分からないけれども、もし仲間になるならパーティ入りして要所要所で活躍させていく感じになるんだろうかね。

2016-11-17

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今回はガンガンオンライン

ななしのアステリズム 第19話

まあ、女の子の言いたいことは人情的には分かる。

でも当事者には道理もなければ義理もないことだからね。

から道理義理もないといって断ること自体は悪くない。

でも人情まで非難したなら、それに関しては言いすぎってことになる。

ましてや、読者目線でいえば自身立場理解していることによる、当てつけに近い言動から、なおいっそう印象が悪いなあ。

言動理由の根幹を隠したままコミニケーションの帳尻を合わせようとするから、こういう無意味な諍いが起きるんだよね。

まあ、ある意味で今まで必死現状維持していただけで、いつかは壊れる危うい関係であったことが今回明らかになったといえる。

とまあ長々と感想書いているけれど、あんまり好みの作品ではなかったりする。

メインキャラほとんどが面倒くさい上に読者に共感されにくい人格なんだもん。

いや、理解はできるんだけれども、それを踏まえた上で不愉快な要素が多すぎる。

判官贔屓でもない限り、基本的愚か者は好かれないからね。

一応、ストーリー構成自体は興味があるから読み続けているけれども、今後もこれ以上の難解かつ不愉快言動をメインキャラがし続けるなら、私は読むのをやめるべきなんだろうなあ。

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪107

ほんと、この先生デリカシーが酷い。

なまじ悪い人ではないから、余計にこういうデリカシーのなさが空回りしているのに、本人が無自覚っていうのがもうね。

陽菜のもこっちに対する絡み方はちょっと不可解だが、友達には話せないちょっとした本音吐露できる相手でもあるんだろうね。

というか意味もなくマラソンで競い合ったりして、自分でもなぜそんな対抗心を燃やすのか分からなかったり。

今作でも、かなり複雑な心情を持っているキャラかもしれない。

月刊少女野崎くん 第83号

通常とは違う劇的なことをやろうとすると、後に禍根を残しやすいからねえ。

ネタとして過剰に描いているけれども、実際問題難しそうだ。

序盤の即興演劇による無茶振り相手が入れ替わっていく展開は好きだな。

そこからやたらとオチ登場人物を殺したがる演劇部員と、雑誌ときに載る編集一言コメント4コマオチに持ってくる天丼ネタもツボだ。

モドキドモ #9

不良っぽさの象徴として着けているマスクを外さな理由で「これがないと俺じゃなくなる」といって、佐々間が中二病だと勘違いするネタがあるが、実際間違ってはいないよね。

中二病って邪気眼的な言動のことを指していることが多いけれども、ああいうのも広義的には中二病だろうし。

元木サイドは言葉が足りないせいで勘違いされる展開だが、「拳で手助け」の部分はほぼ同じ解釈というオチちょっとツボだった。

それにしても、同じモドキであっても周りに割と不良だと思われている六条に対して、元木のほうは優等生とは全く思われていないという差は興味深いね

最後になんだかラブコメ波動も感じたところで、両者ともそれぞれ見所のある回だったなあ。

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