今回はやわらかスピリッツ
今回で話にかなり深みが出てきた気がする。
なぜ最も強いラスボスが主人公に直接引導を渡さないのかってことのアンサーとして、その活動や目的が理由となっているのは上手いと思う。
後半は刺客を返り討ちにする青猫のシーンなのだが、それによって周りは大迷惑。
本来憎しみの対象として演出される悪役じゃなくて、周りから見た青猫の異常性の方を際立てて演出させている。
もちろん、青猫にとってそこまでしないといけない理由があるからなんだけれども、事情を知らない、そもそも知ったところで関係ない人たちにとっては主人公が一番の疫病神っていう皮肉的な構図ね。
これは宿敵である存在が主人公にとっては「何としてでも殺したい相手」だけれども、事情も知らない戦後困窮する人々にとっては「慈善事業を行う善良な人」になっている遠まわしな構図でもある。
復讐は孤独、独りよがりであることを強調しているともいえるし、戦後という時代が背負わせる業を描いているともいえる。
もちろん作中では必要な説明であることは間違いないんだけれども、天井裏から学校を監視するためってのがね。
今に始まったことではないけれども、リアリティの追求が変な方向に行っている可笑しさがある。