はてなキーワード: めでたしめでたしとは
えー本日、ガルパン最終章第2話を見たわけですが、なんていうか、これまでガルパンの魅力の一つであったスポ根的な爽やかさ、ジャイアントキリングによるカタルシスといったものが全く無くなってしまった。対戦校が王者である大洗にいかに立ち向かうかという構図になり、最終章以前以後で大洗の立ち位置が完全に入れ替わってしまっているのだ。
まず第2話はBC自由学園との戦いの途中から再開される。BC自由学園の攻撃をなんとか切り抜けた大洗女子学園は、身を潜めるBC自由学園に対して作戦を立てるのだが、それはなんとカモさんチームを犠牲にして同士討ちを誘うという非情な作戦。正直これはかなり引いた。高校生がやる作戦じゃないでしょ…もはや卑怯と言わざるを得ない作戦により、BC自由学園は統制を失い同士討ちの果てに隊長であるマリーが身を挺して争いを止める始末。しかもアニメ的演出とはいえ、アレは一歩間違えたらミンチでしょ…蛸壺屋作品だったら間違いなくマリーは惨死だったな…。閑話休題。ともあれ、体制を立て直したBC自由学園は一矢報いるべく立ち向かう。終盤で士気を上げるべく歌いだすBC自由学園の姿は悲壮感が高まり思わず涙が出そうになった。試合後はノーサイドということで敗者であるBC自由学園が勝者である大洗にスイーツを(なぜか)振る舞うが、あんな卑劣な作戦で負けた後で爽やかにノーサイドってわけにもいかんでしょ…。正直、あのシーンは薄ら寒さがあった。
続いて2回戦の相手は知波単学園。知波単学園は福田の参謀的活躍により目を見張る変化を見せる。前回王者の大洗女子学園に立ち向かう姿は「あれ、これってTV版の大洗vs黒森峰っぽさがあるぞ…」という感じ。知恵を振り絞って戦う知波単学園はまさに勇敢で、判官びいきに拍車がかかる。一方の大洗は泥濘地に知波単学園を誘い込んで上から一網打尽、一斉射撃で完膚なきまでに叩き潰すか、というところで知波単学園が勇気ある撤退を決断し、次回へ続く!というところで第2話が終わった。
うーん、なんだかなぁ。後味悪いんだよな…第2話。大洗が完全に悪役じゃねーか。西住殿はケイさんの名言「ザッツ戦車道!これは戦争じゃない。道を外れたら戦車が泣くでしょ?」を忘れてしまったんでしょうか。王者の意地としてなんとしてでも勝つ、たとえそれが卑怯卑劣であっても絶対に勝つという執念を見せている。まぁいいんだけどさ、ガルパンの魅力ってそこじゃないでしょ。あっと驚く奇襲作戦、息を止めて手に汗握る戦い、圧倒的不利からギリギリの勝利を掴むカタルシス。そういったところにガルパンのエンターテイメントがあったと思うんだよなぁ。各校がそれぞれに成長を見せている中で大洗が見せた「成長」が非情な作戦から対戦相手を徹底的に叩き潰すのだとしたら、あまりにも悲しい。
今後はどうなるんだろうか。いっそこのまま悪辣を貫いて対戦校を蹂躙して無限軌道杯で優勝、ももちゃん先輩は各校の屍を踏みにじってめでたく大学進学めでたしめでたしというほうが清々しいかもしれないな。
追記:
これね。正直に言うと、この言葉だけを見たら「そんなにおかしなことを言ってるかな」と思った。少なくとも「子育てがそれだけ大変」って意味だけで言えば、多少ニヒルを気取れば飲み込めないほどの発言じゃないでしょ。でも長谷川豊嫌いだし、ここから続く言葉次第で容易に暴言に転じるし、まあどうせそういう話だったんだろうなと無視してた。
で、今更↓を見た。
https://buzzap.jp/news/20190508-ishin-hasegawa-yutaka3/
で、仕方ないから元動画を見た。そしたら大体想像通り、「如何に国民を騙くらかしてそんな大変な子育ての道に堕とすか」って方針だったんで、「やっぱり長谷川豊はクズだなぁ。時間無駄にした」と思った。おしまい。
で、話はそこからなんだけど、マスコミの切り取り方はやっぱりおかしいよね!?全文読んだら、うん、やっぱり長谷川豊はクズだった。めでたしめでたし。で終わるんだけど、ここだけ切り取っても何のこっちゃって話でしょ。「子育ては大変!」しか言ってないもん。じゃあマスコミが切り取らなかったところで何を言ってるかと言えば、「女が悪いんじゃない、男が悪いんだ!」ってことを言ってんのね。自分はこれがクズ発言だと思うのは男女論とか抜きにしてそう思ってるから、それはどうでもいいんだけど、マスコミがそれを切り取らなかった理由を察してげんなりした。
これから炎上させようって時に、「男性蔑視だぞー!」じゃパンチが弱いもんね。「女性蔑視だぞー!」ってことにした方が盛り上げやすいもんね。
この話なんだけど、「一から労働組合作る」話にすると、面白いのかなという気がする。
「部活動モノとかで、廃部寸前の部活動を立て直すために、周囲の有能な人材を説得する」っていうストーリーあるじゃない。
元々労働組合って2人から作れるんだよね。だから、そこらへんを盛り上げることができる。
最初は「労働組合なんて左翼のお遊びだ」みたいなことを言ってたやつが、自分の妹が過労で倒れて、一緒に戦うとか、熱い展開じゃない。
他の増田も書いてたけど、「無実の罪を着せられた主人公の復讐もの」みたいな感じでいい。
段々主人公たちの労働組合が力を付け始めるんだけど、もともとその企業には御用組合がいる。
それなりの規模の企業になると、労働組合みたいなのが必要になるんだけど(三六協定とかその辺りの絡み)、この御用組合、マジで労働者のためには無能で役に立たないくせに、主人公の労働組合を潰そうとしてくる。
なんで、主人公たちがどうにかする。この辺りとか少数精鋭のなんかめっちゃ強い奴が大軍を打ち負かす、とかそういうの盛り上がるし、いいと思う。
で、ライトノベルを読む層ってのは、自営業の人も多い筈なので「ホワイト企業にするとこんなに業績が上がってハッピー」みたいな話も入れる。
最初は難色を示していた社長も、ホワイトになって、業績も上がって、有能な人材も入ってくる。ニッコリ、みたいな。
段々主人公の労働組合ウゼーみたいに思っていたけど、彼らの言うことを聞いて職場改善したほうが、企業のために気づく、みたいな。
そうすると、労働法を準拠して頑張っている自営業の方にもアピールできる。
件の漫画を読んだのが例のバズってる批判ブログ(へのブクマコメント、への当人からの返答)がきっかけだったため、当初から批判よりのバイアスがかかっていることは否めない。
フーン、知らなかったけど読んでみよう。
→漫画としてものすごく上手く出来ていて面白い。故に、軋轢を抱えた姉妹の芸術へかける熱い思いと家族愛の物語として爽やかな青春譚のようにさらりと読まされてしまう。
幸いなことに、『尊い』などと絶賛する声や批判への批判はタイムラインには現れないが、無言でながやまこはるちゃんのツイートのリツイートが流れてくるのを見てはぞっとしてしまう。
この違和感の正体を探るように批判よりのツイートを探してはうんうん、と頷いて安堵感を得ている自分は全くもって卑怯な人間だと思う。卑怯が極まって、結局こうして初めて増田に書いていたりするくらいには。
以下、個人的なあれやこれやを書かせてもらう。
考えたままつらつら書いたのでまとまっていないし、ろくに推敲もしていないので読みづらいと思う。
当人の了承なく作成されたアイコラが校内に貼り出され、無遠慮な性的からかいへの苦痛を訴えるも「芸術だから」「妹はあなたを愛しているから」をまるで免罪符か何かのように振りかざされ、訴えを取り下げられる。
苦痛を訴えた当人は自らに課せられた性的な幻想を打ち崩すセルフヌード作品でアイコラ作者に「勝利」する。
自らを打ち負かした当人にますます心酔するアイコラ作者は当人の断りなく、芸術家でありミューズである彼女のところに押しかける。
行動だけを取れば狂気の押しかけストーカーであるアイコラ作者の暴挙は批判されない。
そして姉はセルフヌードで妹を打ち負かしたことにより、芸術と称したアイコラを生み出した「妹」からの屈辱を跳ね返し、彼女もまた、妹を心から愛しているのだと証明した(という幻想を抱かれている)から。
類まれな才能を持ち、嫉妬と羨望で火花を散らし合うライバル同士でありながら、誰よりも身近な存在である「姉妹」という関係性、妹からの狂気を孕んだ一方的な執着と崇拝。
妹のじっとりとしたまなざしには、うがった目ではなく「性的なまなざし」が見受けられる。
美化したなまめかしい体つきで腰をくねらせて悩ましげな表情を見せる幻想の「姉」は妹の性的願望の現れであり、だからこそ、絵を見たものは性的な欲望をそこに向ける。
自身の性的消費にショックを受けた姉は、身勝手な幻想を打ち壊さんとばかりに貧相な胸で股を大きく広げ、好戦的な表情を見せつける自身のセルフヌードで妹に勝利する、というクライマックスは冒頭の「自身の性的消費」にショックを受けていた彼女が取った行動としては信じられないほど鮮やかで爽快感に溢れている。
『消費されることを拒んだ自身の裸体を自ら晒し、屈辱を跳ね返す』
並大抵の人間に出来ることではないだろう。
『自分の裸を無断で見世物にされて本気で嫌がっていた、自分の感覚と近しいものを持った思春期の女の子』の物語を読んでいたと思っていたら、彼女は超人だったことが明かされ、別々の道を歩むと思っていた芸術家二人は「姉妹だから」というある種の血族の呪いにより、べったりと癒着した関係が続くのだと示唆されて物語は終わる。
『素敵なお話』としてうっとりしようにも、あまりに妹の行動、周囲の無邪気さが不快で、それらに対してとった姉の行動、その強靭さは信じがたく、『冷静に考えるとめちゃくちゃ嫌な話なのに物語として綺麗に落ちてるところがすごい』という薄ら寒さを感じた。
not for me.で済む話なのかもしれない。
要は『作者が萌えを貫くためにぶち壊した倫理観、価値観、キャラクターが自分には受け入れがたいもの』なのである。
お話だからいいじゃない、被害者はどこにもいないんだからで済むと言われればそれまでである。
とはいえ、作中の『性的被害を訴えても取り合ってもらえない』『家族愛だから、の一言で不快なことを受け入れることを強要される』『女体は軽々しく性的消費をしていいものとされている』といった事象はあまりに現実の世界での出来事と地続きで『理不尽な性的消費が受け流されている作品世界が気持ち悪い』のだと思う。
それが男性の手によって描かれていることを『社会における無自覚な暴力の再生産』として取る人がたくさん居たからこそ、『男性に置き換えると物語が成立しない、この世の中での男体と女体の扱われた方の不均衡』への嘆きも含めての批判が広がっているのだろう。
美術学校関係者から指摘されていた『ヌードモデルを性的に見ることの非常識さは業界への偏見を助長するもので許しがたい』という意見に関してはもっともだと思う。
性別を入れ替えては〜という意見を見て、少し前にモーニングの新人賞で話題になった漫画のことを思い出した。
この作品と同じく、芸術を志す兄弟のライバル心と羨望と執着が描かれ、結末はこの作品と同じように、兄弟間でのべったりとした癒着に落ち着いて終わっていた。
そういう話が好きな人が多いということに尽きるのだろう、結局のところは。
( 2019年春アニメ1話ほぼ全部観たから感想書く その3 からの続き )
津田がいない「生徒会役員共」。思春期を謳歌し始めた女子のラブコメショートアニメ。制作はSILVER LINK。
監督はSILVER LINK制作のアニメ「すのはら荘の管理人さん」助監の人。エロとラブとコメのバランスはアレくらい、だと思っていた時期が私にもありました。2話から本番が始まる。横手美智子脚本ほんとキレッキレで好き。主人公はかぐや様くらいウブ(ただし英才教育済み)なので、何気ないモノローグがひっどいことに。でも思春期ってこんな感じだった気がする。
キャラがかわいい(キャラデザ:大島美和)。今期1,000個さんのキャラデザも同氏が担当していて、しかもメインヒロインの声を共に和氣あず未が担当しているという偶然の一致。声でいうと親父の声(CV.津田健次郎)で笑った。しわがれた声とイケボ駆使して笑かすのやめろぉ!
異世界転生の異世界転生モノ。角川資本の4英傑によるちびキャラアニメ。参加作品は
・このすば(劇場版公開予定。響ラジオステーションでラジオ配信中)
・幼女戦記(劇場版が評判良いらしい。音泉でラジオ不定期配信中)
本編のクロスオーバーというより、各アニメの本放送と並行してようつべで配信されたちびキャラアニメ作品のクロスオーバーという感じ(なおこのすばだけちびキャラアニメ化は初)。この4作品に限らず、各ちびキャラアニメの監督はすべて「怪獣ガールズ」でおなじみ芦名みのる。ということで本作の監督も同氏が務めている。
基本的にギャグアニメなんだけど、とにかくこのすばみが強い。意外と順応してんな!と思ったんだけど、よく考えると主人公は全員異世界転移経験者っていう性質を利用したシナリオになっているのが面白かった。異世界転移モノが現代の価値観をモノサシに使って異世界を測るお話なのに対して、これは異世界人(元現代人)が、現代のモノサシを使って理解した異世界の価値観をモノサシに使ってこの世界を測るお話という入れ子構造に。基本的に「俺、異世界転生人でーす」的な身バレはNGという共通の常識のせいで、お互いに腹の探り合いをするコメディだった。2話クッソワロタ。
芦名みのる作品は元作品の読み込みが丁寧で好き。本作でめぐみん&エミリアを演じる高橋李依が自身のラジオで語ってたのは「エミリアは自身がハーフであることや髪の色が白いことでずっと迫害を受け続けていたので、こっちの世界で様々な種族の人たちが(一部を除き)同じ教室で仲良くしていることがすごく嬉しそうに描かれていて、いちファンとして嬉しい」とのこと。これに限らずセリフの一つ一つに各作品のバックグラウンドを感じさせる。監督ももっと俺めっちゃ拘ってるんですよアピールすればいいのに。
大人のトイ・ストーリー。ショートアニメ。制作は「フレームアームズ・ガール」で3DCGを担当したstudioA-CAT。
FAGは主人公が素人なので「プラモってなあに?」という視点から語られてたけど、こっちはオタク強度の高い主人公なので、視点がガチ。あとこっちはフィギュア。
FAGやトイ・ストーリーと違い主人公が大人なので「主人公が少年から青年になる過程で成長する姿」とかは無く、あらゆるトラブルに対していい感じにやってくれている。トイ・ストーリーが「身バレ=死」だったのに対して本作は主人公が教育済みなので安心。観やすい日常アニメ。
FAGの3DCGを担当したスタジオによる作品ゆえ、3DCGの動きに拘りを感じる。周りをキョロキョロして何かを見つけ、そっちに駆け寄るとことか、頭の上に持ってたマグカップをよっこいしょして置くとこが特に好き。
銀魂みたいな水曜どうでしょう。制作は美男高校地球防衛部シリーズでおなじみスタジオコメット。
本作のテーマはSF版東海道中膝栗毛とのこと(東海道中膝栗毛…江戸時代に流行った水曜どうでしょうみたいなやつ。弥次さん喜多さんという呼称でもおなじみ)。無一文なのにやたら調子のいい主人公一行が、遠路はるばるイセカンダル(「イスカンダル」と「お伊勢参り」を掛けたジョーク?)を目指す。
銀魂、美男地球防衛部の監督による作品ということで、あんな感じのノリ。特にSF描写が銀魂っぽい。借金取りに追われ命からがら宇宙に逃げ切ったと思ったのも束の間、追いかけてきた鯱に捕縛され絶体絶命の主人公が突然スーパーロボット大戦を始めるシーンとか、2話のラストがまさに「あーそうそうこういうノリだったわ」感。口コミの評価を参考に食べ物買ったり旅館に寄ったりするSF宇宙旅行とか合間にちょくちょく挟まる劇中CMに監督のセンスが光る。
キャラデザは八尋裕子。キツめの目つきがすごくツボみたい。とじみこ然り、グラクレ然り、かぐや様然り。特に借金取りのアニキが好き。アニキ(CV.杉田智和)の歌に感動した。
Netflix独占
夢追い人のケツを拭くダークヒーローの話。原作は中国の漫画で、ジャンプ+でも連載されている。というわけで制作はぴえろプラス。
本作がトリコとかハンターハンターから強く影響を受けていることを原作者自身が公言してるらしく(ソースが中国語だから良くわかんなかった)、あんな感じの異界に挑戦する人々の群像劇になっている。出てくるモンスターのデザインもあんな感じ。
決定的に違う点として主人公が探検家ではなく「無謀な探検家を連れて帰る」という一歩引いた役回りなので、夢追い人の人間模様を俯瞰する立場という語り口になっている。なのでクソみたいな探検家を切り捨てたりクソみたいな研究者が異界を荒らすことを諌めたり、比較的世界のバランスについて重きを置いたシナリオに。
序盤のぬるい感じと後半の戦闘パートとの振り幅が大きい。アクションシーンの作画熱量が高く、さすがぴえろプラス。
苦労してない方のハリー・ポッター。SILVER LINK制作のなろう系はデスマ以来?エスタブリッシュメントの日常アニメ。デスマはOPがランガで、これはIRIS。そういう感じ?
1話のあらすじ:不慮の事故によって命を失った主人公、記憶を持ったまま異世界で幼子として生を受ける。が、またまた不慮の事故によって第2の両親を失い命も風前の灯火。そんなとき彼は一人の老人に拾われる。実はその老夫婦は名だたる大賢者で、孫同然に寵愛を一身に受けながらすくすく育った主人公はいつしか天武の才にも恵まれ、大賢者の友人であり主人公とも親交があった国王の助力を受け学徒となり、社会人としての一歩を踏み出す。学校では素晴らしい友人にも恵まれ、弱々しかったかつての幼子はいつしか立派な孝行息子となっていたのである。めでたしめでたし。
それにしても、なぜに学校生活。ファンタジー作品は基本的に「ここがどんな世界なのか」を描くのがテーマになっていることが多いけど、本作はあくまで学校の中でのお話がメインみたい。ハリポタみたいな感じ?
異世界転生自体が極端なチートということも無くはないけれど、それ以上に多様なチートを授かってて草。才能(魔法、体術)はまだしも、師(賢者、王国きっての剣士)、親(優れた思想や資産)、人脈(王様と親戚)とか、現代におけるチートってこういうことだよね的なやつを授かるってちょっと斬新。
主人公のチート具合を端的に表している魔法の練度。主人公が科学の申し子だった頃の記憶をもとに外法を編み出していくのだけれど、それらが全部世の理を逸脱していて「めっちゃ強い」というより「オーパーツ」になっている。1話サブタイが「世間知らず」と銘打っていることからわかるように、実は主人公の魔法を見ててもこの世界の普通を理解することができず、「世界を識る」という縦軸の上では主人公は実質ゼロスタートだったりする。その上で、主人公の別ゲー魔法は「いやいや、魔法ってそういうもんじゃないから!これが普通の魔法だよ」っていう比較のためのモノサシになっていて、例えば主人公がどこでもドアを使えば「ねえよ、そんなもん」というリアクションをもって「この世界にワープ魔法は無いのね」ってなる。ノリは基本的に軽めかつサクサク進む。主人公の存在自体ギャグみたいなもんなので実質ギャグアニメ。
主人公の外法と学生の魔法に差がありすぎて好き。入学試験のあれ(風よ踊れ!)めっちゃかっけーじゃん。中二病て、君も大概やで。魔法の作画や演出にこだわってるところを見るに、お話の中心は魔法と魔法使いなのかな。
魑魅魍魎が跋扈する街こと新宿区の日常アニメ。ED歌わないんかい。って歌うんかい!「公式サイトのURLを初見で音読するのが難しい今期のアニメ」暫定1位。
公務員として、人間と妖精の境界を管理するお仕事を描く。1話は新宿御苑の騒音問題を地道に調査するお話。途中で「新宿御苑は複数の区にまたがってるので、一部が別の管轄になってる」というガチ解説が入るとことか、よその管轄の公務員に連絡するシーンとか、リアルな背景(特に役所の中の廊下がめっちゃリアル。背景:スタジオ・ユニ)とか、あくまで新宿の日常の一コマというリアリティを大切にしているみたい。調査に訪れる場所も、どうして妖怪がそこに居着くのかちゃんと理屈を説明してくれるところが好き。
本作と同じくライデンフィルム制作のアニメでいうと「Phantom in the Twilight」に似ている。ただあっちは自警団なので、組織的に街の平和を守っているわけではなく突発的な事象に対して武力制圧がデフォ。一方こっちは公務員なので総じて組織的、事務的に街の平和を守っている。ちなみにどちらも結構な大事件が多い。
本作での呼称は「アナザー」で、日本古来の妖怪だけではなく海外の妖精とか天使とか色々出てくる。彼らは基本的にはよそのアナザーと共存するための対話ができる程度にはインテリジェンスを持っているので、概ね平和。さすが新宿、ダイバーシティ。
音楽めっちゃ好き(音楽:Evan Call)。同氏が去年担当したアニメの劇伴と比べてかなりJAZZY。こういう日常感の演出もいいよね。
秘密のケンミンSHOW内で流れる茶番ドラマみたいな名古屋県の日常ショートアニメ。d’アニメストア等でロングバージョンが公開されており、内容はリアル名古屋の紹介動画。
基本的に(トーキョーモンの)主人公と八十亀ちゃんの対話形式で進む。本作が名古屋観光文化交流特命大使に任命されていることから、会話内容がほぼ名古屋県のご当地ネタ紹介。赤福美味しそう。原作は4コマ漫画なので、4コマ特有のテンポ感を失わない怒涛の展開。
あの時代と現代における婚姻制度の違いをテーマにしたラブコメショートアニメ。「超可動ガール」「女子かう生」とこれの3作品が、双葉社のアニメ作品を扱うTV枠「ふたばにめ!」として放送されている。制作は3つともアニメーションスタジオ・セブン。
よく考えたらあの時代における奥さんって「幼な妻」という表現が適切だよね。ジト目かわいい。「好意の有無と婚姻に関係はない」と明言している通り、あくまで信長を落とすことを重視しているスタンスなので、煮え切らない信長に対し「は?こいつ何いってんだ?」という視線を向ける嫁かわいい。2話は「どうやったら13歳と罪悪感を感じずにSEXできるのか」という話。こと恋愛に関しては経験値ゼロの二人なので、急にドギマギしだすの好き。
シチュエーションエロアニメ。内容はタイトル通り。ウルトラCなシチュエーションによって外堀が埋められていく主人公と先生のお話。ショートアニメ。規制のゆるいバージョンが各種配信サイトで見れるけど、ぶっちゃけあんまり変わらない。
OP:上坂すみれ 音楽:吟(BUSTED ROSE)という組み合わせはポプテピでおなじみ。1話からEDM全開の劇伴すき。ていうかこの組み合わせにこの作風、これじゃまるでSYDやらシモセカ等でお馴染み須藤孝太郎プロデュースのアニメみたいな・・・クレジットにいたああああああああああああああ
無声?ショートアニメ。「超可動ガール」「ノブナガ先生の幼な妻」と共に構成されている双葉社のアニメ枠の一つ。うち本作とノブナガ先生は監督も一緒だったりする。
まさかの全編セリフ無し(一応声優が何らかの声を当てている)。京アニの「日常」にあった無声フィルムめっちゃ好きなんだけど、あんな感じのシュールギャグ。そうはならんやろ。
メルヘン・メドヘン(映像修正版):各種配信サイトで5/1~配信開始
増田に感想を書くのはこれにておしまい。全てのきっかけこそ「最近のアニメおもんないやんけ」みたいな言説に対してカウンターの意味を込めて書き始めたものの、いざアニメを観始めたら当初の予想に反してその尽くがあまりに面白かった。気づけば「ねえねえ!このアニメ見て!めっちゃおもろいねん!」という内容に終始した感想になってて、正直カウンター云々なんてどうでも良くなってしまった自分がいる。今まで世論や風潮に対する不満や反論を書く場として増田が適切だろうという建前で書き続けてきたので、現状もう増田で書く理由がない。
今まで書いた感想としては「こいつどんだけアニメ好きなんだよ」に尽きる。逆説的だけど「これだけアニメのことで文章かけるくらい、この人はアニメが好きに違いない」という自己認識の仕方をもって、多少胸を張って「私はアニメが好きです」と言えるようになった事は大きな進展だと思う。と同時に、「好き」を伝えることの難しさを痛感した。面白いと思ったはずなのに、なぜか言葉にすることが出来ない不思議。「面白い」って、どうやって書けば良いんだろう。
ともあれ、これまで書いた増田をもって「最近のアニメおもんないやんけ」に対する私なりの反論ということで(これでも不十分だとは思うけれど)ご査収ください。お目汚し失礼しました。今後もし書くならブログかな。
子供が生まれたので一緒に子供向け番組を見る機会が増えたが、主に海外の子供向けストーリーもの番組が苦手だ。
海外の子供向けストーリーもの番組はだいたいテンプレートがある。
子供である主人公たちが子供故の失敗をするけど、最終的にはなんとかなってめでたしめでたしで終わる、というものだ。
このテンプレの「子供故の失敗」が辛くて見てられない。番組によっては(リサとガスパールとか)とても丁寧にこれから失敗しますという伏線を張ってくれるので、その伏線を見ているだけでもう居た堪れない。
失敗した子供の心情を考えると辛いという話ではない。子供のやらかしに巻き込まれる人のことを考えると辛いのだ。
一方で日本の番組はみんな仲良くしました、という起承転結のないお話で気持ちとしてはとても安心して見ていられる。まぁ、こういうのが日本人の同調圧力を作っているのだと言われたらそうだろうなとも思うんだけど。
昔々、あるところに働き者の若者がおりました。
ある日、若者は馬を買いに行きました。
しかし、若者は意地悪な男たちに騙されて死にかけのみすぼらしい馬を買わされてしまったのです。
でも、若者は必死に馬の世話をし、愛情を込めて馬を育てました。
すると、なんと馬は美しく国で一番足のの速い馬になりました。
その立派な馬はたちまち世間の評判になり、やがてお殿様も知るところとなりました。お殿様は馬と一緒に若者を召し抱えたい言い、家来に馬と若者を連れてくるように言いました。
〜〜
ところが、その話を聞きつけた元の馬の持ち主と意地悪な男たちが若者の所にやってきて言いました。
「これは俺たちの馬だ。すごいのはお前じゃない!」
意地悪な男たちは馬を連れて、お殿様の所に行き、馬とともに召し抱えられました。
〜〜
馬を取り上げられた若者は大変がっかりしていましたが、やがて新しい馬を飼い始めました。
〜〜
馬を手に入れたお殿様は、国中の足自慢の馬を集めて、馬のかけ足比べレースを開催しました。
「勝ったものには褒美を与えるぞ!」
一番足の速い馬持っているお殿様は自信満々に言いました。
そして、レースが開催されました。
勝ったのは……
あの働き者の若者の新しい馬でした!
馬と若者は大勢の喝采をうけ、抱えきれないほどの褒美を手にしました!
〜〜
ところで、お殿様の馬はどうなったのでしょう?なんと、意地悪な男たちはお殿様の馬を上手く走らせる事が出来ず、馬を怪我させてしまったのでした。怪我をしたお殿様の馬はゴールまで走るのが精一杯でした。
それもそのはず。
意地悪な男たちは事あるごとに
「すごいのはこの馬だ。あの働き者の若者じゃないぞ!」
といい若者の悪口を言い、わざと若者のすることと反対の馬の世話をしていたのです。
それで馬はすっかり元気がなくなっていたのでした。
その後、全ての顛末を知ったお殿様はかんかんに怒り、意地悪な男たち打ち首にしたのでした。
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(この話はフィクションです)
女騎士さん「ば、バカな……こいつは男なのに……なぜ私たち女性しか使えない『聖剣カコウバーイ』を使えるのだ……」
MtF「俺は男でありながら女の魂を持ち女性特剣を手に入れた者、人呼んで≪海よりも深く天よりも高き境界を往来せし者(トランス=ジェンダー)≫……まあ、面倒だから竿と玉は残してて戸籍は男のままなんだけどね」
女騎士さん「ふざけるな! 貴様に男性器がある限り、いや、たとえ男性器を切除して国家が貴様を女と認めたとしても(※1)、XY染色体を持って生まれた者は死ぬまで男なのだ! 貴様は『女装した男』、『女になりたい男』でしかないのに、この女性の聖域オチャダインを汚さんとするただの野蛮な一匹のジャッポスだ、我が聖剣で処断してくれる!」
MtF「(息を吸う音)すぅ……『アタシがフォローしてる尊敬していたフェミ垢の@femaleknight19040308さんがトランスへの酷い暴言ツイートしてた!(※2) 同じマイノリティで仲間だって信じてたのに裏切られた! 傷ついた! 人口の過半数を占めるシスヘテロ女性から圧倒的少数派であるトランス女性のアタシが差別された! 理屈がどうであれ少数派で弱者のアタシの方が被害者で正しい!』」
女騎士さん「なにっ!? 私の女性特剣が全く通用しない!! ……これは、まさか『オキモチの聖盾』!?」
MtF「何を驚いている? 聖盾が女性専用装備だとでも思っていたのか? それとも、この世に女性よりも弱い弱者がいるはずがないという想像力の欠如かな?」
女騎士さん「なにが弱者だ! 貴様は男でマジョリティで強者! 男の分際で身の程知らずにも弱者を名乗った大魔法使いKKOと同じように徹底的に論破して自決に追い込んでやる!」
MtF「ふっ、KKOか……奴はいい年して女の一人も口説き落としたことの無い未熟者にすぎん。我ら弱者男性の中では最弱……いや、最強? ネットで女に煽られたぐらいで自裁した弱者男性の面汚しよ……まあいい、お前が男の俺とは『対話』できないというのであれば、『彼女』を呼ぶとしよう。出でよ、守護獣(♀)アライ!」
守護獣(♀)アライ「あんた、今までフェミニズムの何を勉強してきたんだい? 女性差別を批判して女性の権利を擁護してきた口でトランスを差別してトランスの権利主張を馬鹿にするのかい? 生まれた時の性別で人のいるべき場所を決め付けるなんて、今のあんたたちツイフェミは日本会議の保守オッサンどもそっくりだよ! 恥を知りな!」
女騎士さん「グワーッ!! 同じ女性にまで批判されたー!! よりにもよって最も憎んでいる存在である日本のオッサンと同類扱いされたー!! ……ぅぐぐぐ、私は負けん! 男を擁護するこいつは名誉男性に違いない。おペニスよしよしプリンセス・スプリング=ウィンドちゃんと同じくたとえ未成年であっても最大の侮蔑を受けるべき人間のクズだ……断じて女性ではない。私は女性のために最後まで戦う。たとえ私が定義する『女性』が世界で私一人だけになったとしてもだ」
MtF「ほぅ、まだ立ち上がるか。ならば、更なる絶望を味わうといい。≪偽装・太陽の車回す小鬼の群(ジャパニーズ=サラリーマン=コスプレ)≫! ……さあ、今の俺の姿はお前の目にはどう見える?」
女騎士さん「男だ……完全に男の社会人だ。女体持ちの私と違い、満員電車で痴漢を心配する必要など無い(そんなスーツの似合う体格の良い男が痴漢に遭って思わぬ快感に戸惑うシチュは相当に美味しい)、性被害を恐れてMtFによる女性用更衣室やトイレの使用に反対している多くの女性の気持ちなど理解できないし、理解する必要もない安穏とした人生を過ごせる男そのものだ……」
MtF「その通り、この格好をしている時、社会は俺を完全に男として扱う。この意味はわかるな?」
女騎士「う、嘘だ……聖堂女学院を優等で卒業し『聖騎士二級』の資格を持つ私がずっと大学の非正規事務員と警備員のダブルワークを強いられているというのに、こいつは男だというだけの理由で大企業に正規雇用され、同期の女子社員と比べて結婚・出産で退職するおそれの無い長く働いてくれる戦力として期待されて裁量と責任とやりがいのある仕事を与えられて、やがて結婚し子供を持つ時もキャリアとの両立に悩むことなど無く、むしろ専業主婦の妻に支えられてますます仕事に打ち込む男盛りを迎え、無知な新人女子社員や立場の弱いテンプや取引先の女性を有り余る性欲のはけ口にしつつも家庭は壊さないようにせこく立ち回って……そうやって、私が憎みそして羨んできた父や兄や同期の男子や元恋人の男どもと同じように女性を踏みつけながら楽しく生きていけるだなんて、そいつが女装しただけで私たち女性と同じように弱者としても扱われるだなんて……」
MtF「そう、これこそがMtFのチートの神髄……『女性特剣』と『男性特剣』の『二刀流』だ」
女騎士さん「か、勝てない……こんな相手に勝てるはずがない……私が女性のために戦い女性の権利の拡大に成功すればするほど何もしていないMtFが女性としてその恩恵を享受し、しかも男としての経済的・肉体的強者としての特権も手放さず、性的少数者として批判もされない無敵の存在であり続けるならば、これでは私たちフェミはMtFに奉仕する存在ではないか、この構造は女性が家父長に奉仕する伝統的家族制度と何が違うというのだ……私たち女体持ちはどうあっても男体持ちへの奉仕種族の立場から逃れられないか……唯一選べるのはどの男に奉仕するかだけなのか……ならば、私は……」
MtF「ところで、俺の性自認は女性だが、性的指向、要するに性欲の対象も女性だったりする。肉体的には男だが、心はレズビアンってところだな」
女騎士さん「素敵! 抱いて!」
こうして二人は主観的にはレズビアンのカップルとして、客観的には社会から求められるジェンダーロールに則った理想的な夫婦として、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。
(※1)
性別変更「手術が必要なのはおかしい」…最高裁に特別抗告の臼井さん「アイデンティティは心で決まる」 - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_23/n_7910/
(※2)
とりあえず一人暮らしをしてみるのはどうかな、と思うよ。それが直ちに恋人をゲットするために役に立つわけではないけど、少なくともこの先誰かと交際して一緒に暮らす事になって……みたいな事になった時に相手に感謝する事が出来るようになると思うよ。
元増田は子供部屋おじさんという事で、今までに一人暮らしをした事がない前提で話をするね。一人暮らしをしてそこそこ料理なんかも自分でやって……みたいな暮らしって、意外と維持する事が大変だよ。お風呂とかトイレとかキッチンとかはキチンと掃除しないと嫌な感じになるし、ティッシュだのトイペだのは気付くと無くなってるし、油断すると洗い物はすぐ溜まっちゃうし、洗濯とか掃除とかダルい。冷蔵庫の中でもと食い物だった何かがデロデロになってカピカピに干からびちゃったりもする。最初は色々失敗すると思うんだけど、それらは今まで全部ママンがやってくれてた事なんだよね。将来誰かと一緒に暮らそうなんて展開になった時に、きっと生活を維持するためのアレコレは半々くらいに分担する事になると思うんだけど、生活を維持することの大変さを身をもって経験してると相手に素直に感謝できると思うよ。
それとね、お酒が好きで一緒に飲める人と付き合いたいってビジョンがあるのはとても素敵なことだと思う。でももう一つくらい趣味があるとなお良いんじゃないかなと思うよ。お酒を飲みながら二人で盛り上がれるような楽しい話題があると、お酒はもっと美味しくなると思うんだよね。話題がなくなるとつい仕事の愚痴とかを話しちゃうんじゃないかなと思うし、そんな話題じゃせっかくのお酒も美味しくないからね。美術館に展示を見に行くとか映画を見に行くとか旅行とか料理とか喫茶店巡りとか、なんでもいいと思う。きっと色々なことを楽しめる方が話題に困らないよね。なのでお酒ほど好きじゃなくても良いから、やんわり楽しむくらいの趣味を持つとお酒との相乗効果が期待できるよ。
肝心の「どうすれば恋人が出来るか」だけど、色々な人と会って沢山話をするしかないよ。大勢でキャッキャするのが好きなら合コンなんかに参加すれば良いと思うし、大勢が苦手ならSNSとかで共通の趣味がある人と仲良くなってからデートに誘うといいよ。色々な人と会ってると段々人間関係の築き方が分かってくると思うよ。そうやって友達だったり知り合いだったりが出来ていく中で、そのうち特別素敵だと思える人が見つかったら告白するみたいなのが良いと思うよ。オッケーならめでたしめでたしだし、ダメなら一日二日くらい落ち込んでまた頑張ればそのうち報われるよ。
なんか長々と書いたけど元増田に素敵な恋人ができますように!あとキンタマをいじって遊びながら寝ると睾丸捻転になって本当の地獄を見る事になるから気をつけて!
えっ、あれ完結してないの。全員不幸になりましたとさ、めでたしめでたし的な奴じゃないの?
しかし
あるとき、おかかが丘に寝そべり、空を見上げていると、なんともいえない不安な気持ちになってきました。
迫りくるのを見つめていると、その形は徐々に明瞭になっていきました。
それには取っ手と口とがついていました。
それはまさしく、やかん、だったのです。
そして中には、熱い湯がはいっていたのです。
おにぎりたちは熱湯に弱い。
たちまちおにぎり村のすべての住人はどろどろに溶けてしまいました。
おにぎり村の人達はそれまではそれぞれのおにぎり族という共同体のなかのアイデンティティをもちながらも、自他の区別という概念に苦しんでいました。
おにぎりであることから解放され、一の粥となった彼らは、かつていかなる種族も達しえなかった理想的境地へと跳躍したといえるのです。
ネタで使う
この作品において前作までの話についてのあれやこれやらで賛否両論が起きて
レビューなんかも荒れて
そこから少し落ち着いていやいやこれはそういう話じゃないよっていう冷静な意見も出て
やっぱりなんかずれてるなぁっていう意見の人がいる
よく聞く「ズレてるんじゃないかな?」って思うのが「主人公が最終章で言ったことに胸を打たれた」っていう意見で
「自分たちはフィクションなんかじゃない、感じて、喜んだり苦しんだりする本物の人間なんだ」っていう「キャラクターの台詞」を受けての意見なんですが
彼ら彼女らが憤っていたのは「現実の人間(ダンガンロンパの世界において、ですが)」にコロシアイさせる、
それを見世物にして感動やカタルシスを得ようとする「外の世界(首謀者の話を真に受けたら、の話ですが)」に対してのことです。
まさか彼ら彼女らがあらゆる登場人物が傷つき、挫折したり克服したりする虚構全てを批判してるなんて捉えるのはおかしいでしょ。
だから彼ら彼女らの「台詞」を聞いて「ハッとした」なんて思ってる内は、むしろ「外の世界」の人間に近い考え方なんですよ。だって虚構と現実をごっちゃにしてるんだから
多少ベクトルが違うだけで、次元としては「ダンガンロンパV3は過去作品をけがした!」って憤ってる人と大して変わらない。
ダンガンロンパシリーズはもう続編は出す”べき”ではない。っていうのも同じ。
まあ個人的な意見を言えばこれで有終の美を飾ってもいいくらいの作品だとは思ってるけど。
主人公の切実な「自分たちを見世物にするな」という叫びは、虚構だからこそ、ある意味安心して感動できる。
これがドキュメンタリーとかだったら感動してる場合じゃないでしょ。警察に通報でしょ。
そう考えると「(ゲーム内の)視聴者」の喜ぶようなことは何もしない、選ばない、という態度を取っていながら、
最終的には首謀者が倒れて、彼ら彼女らが生還する。めでたしめでたし。っていう「現実の私達」が喜ぶような結末になっていることも皮肉になるのかな。
もしもこの主人公の"「コロシアイ視聴者」への糾弾"が、イコール"「現実の私達」への糾弾"なんだとしたら、
突然ゲームが強制終了してスタッフロールすら流れない。ってところまで徹底して然るべきだと思う。
まあ単純にそんなことやったら賛否両論どころの騒ぎじゃないっていうのもあるけど、
それをやらないのは、やはり、どこまでいってもフィクションだから。そういうことだと思う。
でもフィクションだからいいんだよ、「フィクションの中で『それフィクションだよ』とか冷水かけるようなこと言っちゃう」のもフィクションの自由さを現してるんだ。