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はてなキーワード: 再現性とは

2018-10-11

anond:20181011150429

からだけど

40代独身日本を滅ぼす」って話そのものが「40代独身率と日本ヤバい度がリンクしてる」って程度の知見だろ

仮にこのアイデアが超絶有能AIによって再現性が認められたとしても

他のなにかと日本ヤバい度がリンクしているってことを否定するわけじゃない

ただアイデアは何でもOKですーとは普通に考えてならないか

データ出典や論理構造への基本的ダメ出しは当然あるだろうし

別のアイデアや別の論理で反対の立論もあるだろ。つまり抗えるだろ

情報工学 CG分野の業績事情修正在り】

http://dlit.hatenablog.com/entry/2018/10/10/080521

https://anond.hatelabo.jp/20181010122823

私もこの流れに賛同したので続きます。私は博士課程の学生なので、多少間違いがあるかもしれませんが、大筋は合ってると期待します。身バレしない程度にざっくりとした纏めにとどめますが、誤りがあった場合修正については諸氏にお願いしたい。他の研究者の諸事情を聞くのは面白いですね。

はじめに

CG分野の研究は、大雑把に分けると

というようなモノになると思います。各分野を横断する様な複合的な研究も多いのですが、大雑把にというところでお許しください。最も著名な研究者現在ドワンゴリサーチ主幹しておられる西田先生でしょう。

論文事情

国内ですと画像電子学会VCシンポジウムといった会議雑誌投稿しますが、国内への投稿はあまり重要視されていないという現状があります。では、どこへ投稿するのか?といいますと、Siggraph (Asia) 、 Eurograph、Pacific Graphics などの主要な総合会議になります。主要会議については、インパクトを重視する面もあるのですが、各ジャンルで、例えばレンダリングではEGSRなど、主要な国際会議と同等レベル難易度とみなされる会議があり、これらの専門ジャンル分派会議総合会議よりは多分に理論的な研究が発表される傾向があります。最も評価が高いのは主要三会議ですが、それらでの採択が無理なら、再実験修正したのちに、ランクを落として投稿し、より注目度の高い会議での採択を目指します。

CG論文は、ACMデジタルライブラリーに公開されるほかは、殆ど場合は著者の一人がプレプリントを公開する慣習がありますACMのみですと会員登録をしていない実業界の人の目に触れにくいという事情が影響しているのかなと。SiggraphとEurograph及び主要な分会を除いては、基本的には国際会議で発表された論文は、Proceedingになります基本的にはというのは、その中の優れたもの何報かはジャーナルに採択されることもあるからです。またジャーナルに直接応募する事も出来ますが、ジャーナルへの投稿会議への投稿よりも時間を要する事情もあって国際会議投稿する人が多い様です。当然ですが、これらは全て査読されます。何度もリジェクトされます・・・

https://www.eg.org/wp/eurographics-publications/cgf/

https://www.siggraph.org/tags/tog

一般的論文のページ数は1ページ両面印刷 2段構成10P程度です。とても短いですが、短い分だけ綺麗に纏める能力が問われる事になりますし、一言一句と言えども無駄にできない厳しい調整を繰り返して執筆します。

主要会議は下記のリンクに纏められていますリンクから論文も見れますので、ご興味があればどうぞ。

http://kesen.realtimerendering.com/

論文雑誌とIF

CG業界における最高峰雑誌は、ACM Transactions on Graphics で、IFは 4,218となっています

次いで重要なのが、

IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics でIFは 3.078。

Computer Graphics Forum でIFは 2.046。

ieee computer graphics and applications で、IFは 1.64と続きます

残念な事ではありますが、CGではIFが1.0を超えるジャーナルは少ないので、研究者の多さに比較して掲載枠は少なく競争は非常に激しくなっています。これもジャーナルよりは、それと同等に評価されるトップカンファレンスの proceedingにする理由かもしれません。

業績事情など

学位の取得難易度は、理工学系では高くない方だと思います博士を取る過程要求されるのは、雑誌ないし高レベル会議のproceeding 2報というのが観測範囲での相場です。国内会議への投稿や、査読なし投稿、講演資料などを含めると5本程度はある感じになるのではないかと思います博士を獲得するまでにかかる時間は3年となっています。それより長くかかる人も、短く終える人もいますアカデミックポストは常に足りない状況にあり、非常に優秀な研究者結構苦労してるように見受けられますが、産業界就職する場合は非常に簡単です。

CGをやる上で必要になる数学物理は、基礎科学分野では学部時代にやる様な初歩的な数学物理です。最適化問題を解くことが多くなる関係最適化数学についてはよくやっておいた方が良いようです。この辺りはジャンル関係なく一通り勉強しておく必要があります数学物理勉強量は、基礎科学分野よりも多くはない分、情報系のアルゴリズムに関する基本的理論プログラミングによる実装能力問題になります研究の為には比較対象となる研究を数本程度自分実装したりする必要がある上に、バグを出せば致命傷になるという点が実装力の高さを要求する理由です。優秀な学生は、そこらの社会人よりも優秀という事は珍しくなく。プロコンレッドコーダー日本20人程度らしい)を持っているという様な人もいます

一本の研究を終えるのに読みこむ論文は、20~50、自分実装する研究が 1~3、という量になると思います斜め読みするものまで入れると、その倍くらいでしょうか。物理学と比べると明らかに楽ですね。

レンダリストはスタープレイヤー

CGでは、どのジャンルを選ぶかで博士の取り易さに差はないように思えますが、レンダリング分野は先鋭化しすぎていて、既存研究キャッチアップして実装し、自分研究を行うまでの間に膨大な努力必要とする上に、光学的にみて正しいのか?(追記: 実際に物体に光を当てた場合に得られる画像ないしデータは、計算によって得られた結果と等しい物になっているのか? )という様な厳しい評価を受ける傾向があり、(CG系の)他分野に比べて業績を出すのが大変だと思います研究者の中には10年以上に渡って育てて来たレンダリングエンジンベース研究を行う為に新参との差が大きいのです。そういう意味で優れた研究者師事する事が非常に重要と言われています師匠エンジンを持ってますので)。最近深層学習との組み合わせも増えてきているので、勉強量は非常に多いジャンルだと思います。その分、ゲーム映像分野で花形であり就職の際には引く手あまたになります

流体は希少研究

近年、流体シミュレーションや弾性体シミュレーションは、新規性を出すことが難しいジャンルの一つと言われていて、トップカンファレンスでは採択本数が多くはありません。テーマ選びが難しい分野だと思いますリアルタイムシミュレーションが難しい分野なので、ゲームなどでの応用を狙ったリアルタイム化の研究などが学生には人気がある様です。リアルタイム化すると理論的には正しくない、という様な齟齬が生まれる事が難しく、その折り合いの付け方に肝があるようです。レンダリング同様に就職に強い技術でしょう。流体力学や有限要素法などの知識特に必要しますが、定型化されている部分があるのでキャッチアップはレンダリングよりは容易と思います

モーション研究実用性が高い

モーションとはどんなものか?というと、ゲーム映画などで使われるキャラクタ動作アニメーションの事です。行われる研究はすぐにでも実用化できそうな研究が多く、実際に企業ディズニーなど)での研究成果が発表されることも珍しくはありません。髪の動作研究なども、モーション研究テーマの一つです。これも就職するなら強い分野です。特定数学物理依存せず、基本的数学知識全般必要します。例えば衝突を考慮するならば力学を使うというような感じです。

形状解析および形状処理は需要が弱い

かつてはCADなどで流行りのジャンルだったのですが、CAD研究が下火になったこともあり、現在は傍流の研究です。ただ形状解析の研究は、テクスチャ展開などCG必要技術を支えるものではあるので、現在も一部の研究者によって行われていますゲーム映画で使うLODを作成する技術も、この分野の成果の一つです。他にはMR赤外線センサーから取得した点群を形状に変換するといった場面で研究が役に立ちます就職という観点から見ると、企業から需要は少ないかもしれません。微分幾何と一部は位相幾何特に必要となる知識です。

画像処理は奥深い伝統ジャンル

画像処理画像認識系の会議へ行く事も多いのですが、近年、注目を浴びているのは、深層学習と組み合わせることで、ラフな線画をプロが書いた様な鮮明な線画に自動的に置き換えたり、また無彩色の画像に彩色する様な研究です。特に必要とするものはなく広く知識必要します。部分的には、色空間多様体と考える様な研究もあったりするので、位相幾何学をしっていないとというような事もあります伝統のある研究ジャンルだけに、問われる知識も広範です。画像認識系の研究にも精通している必要がある為、論文を読む量は多いでしょう。

追記 論文評価査読

基礎科学系では疑問視されることはないと思いますが、学科としての歴史が浅くかつ実業に寄った分野なので、論文評価はどうなってんの?という疑問があるかと思い追記します。

査読の際に問われるのは、手法妥当性です。先行研究との比べて何が改善されているか理論的にそれは正しい計算なのか?といった事を主に問われます情報工学のCG分野も科学ですので、先行研究との比較データを集め、解析的に、何がどの程度良くなっているか?を記述します。また、各研究基本的知識として使っている基礎科学系の知識にそって、理論的に研究手法が正しいものであるかも厳しく見られます査読によって疑問を示された場合一定反論期間を与えられます

研究者査読を通過するために、動画プログラムコードなど、再現性を示す資料を合わせて提出することで、査読者を納得させる工夫を行います。時には論文のものよりも追加提出資料のボリュームが大きくなるという事もあります。というか、それが常でしょうか。

自身研究も含めて既存研究は、後発の研究者によって実装され検証されます。上手くいかなければ質問を受けるし、疑問を提示され、後発の論文批判を受けることもあります。そうならぬように、実装したものを公開している研究者もいます。親切な研究者であれば、比較に使うと言えばコード実験に用いたデータをくれることもあります

以上のような仕組みによってCG系の論文研究としての質を保っています。地道で厳しい基礎研究ではなく、実業に近い応用的な研究なので、すぐに企業で使われる事も多く、それも研究妥当性を証明する一つの手段となっています

さら追記 間違いの修正

sisopt 結構りあると思う。SIGGRAPH(Asia)論文はTOGに自動的に載るし、TOGに載った論文SIGGRAPH(Asia)での発表権が与えられるからそれらは同等

これはその通りです。誤った情報を書いてしまい、失礼しました。業績要件については私の知ってる方を含めての狭い観測範囲ですが、なるべく高いレベルで 2報という方が多いようです。全大学ではないことはご了承ください。ご指摘いただきありがとうございました。

2018-10-10

anond:20181010183141

すみません

リンク変になったか反論はこっちに書いて下さい

まずこっちが例として挙げてやったスーパークラウンクッパ姫)を萌え絵だと主張してからしろ

譲歩してやって他に例を挙げてやると、コイルでも田代でも祭りになったよな

エロじゃないとだめなら、艦隊でも偉人でいいわな

プラスして公式介入なしじゃないとダメなら、 tps://anond.hatelabo.jp/20121119190913 でいいし男性向け事情も同じようなもん

プラスして漫画アニメ系はダメとか言うなら、上記記事小説芸能系が反例に挙がるし、海外含めればKirk/Spockとかもそうだわな

あれをやらかし理由はなに?

ネットミーム祭り)全体の普遍的発生原因を特定できるなら論文投稿して賞もらえるレベルだし

そんな論文書けたら再現性も当然あるから広告代理店に巨万の富をもたらしてるわ

つかナチュラルに「お前ら」って属性付けする奴とか論理性のかけらもないやんw

理系査読ガー再現性ガー」

でも就活では真偽の審査なんてしない面接相手再現不可能な嘘ぶっこいちゃうんでしょ?

テニス部主将だったのでリーダーシップコミュニケーション能力もありまぁすとか言って

anond:20181010152800

お前はもうずっと増田で、「査読がないことは論文の質を決定する要素ではない」と言っているだけ。それに対して、高いレベル査読が行われていなければ再検証対象としての優先度は下がるし、再検証されない論文は被参照数が増えず、論文としての価値が低いと言っているわけだ。査読は優れた研究であることを同業者に認められるための条件の一つになるが、査読されていなければ再検証も行われず優れた研究と認められることは稀である。ゆえに査読されない事は、論文価値を実質決定する。

引用数にやたらこだわる人が多いと思ったらそういう理由があるのね。当たり前だけど、マイナー事象を扱っていればメジャー事象を扱ったものより被引用数は少なくなるから、それは直接価値を測る尺度にはならんよねって話をしてるわけ(この問題はとうぜん査読誌にも存在するよ。英語圏でも日本語圏でも、ナチスについての歴史研究とそのへんの小国歴史研究、読まれる頻度が高いのは研究人口からいって前者なわけで。まあ当の小国で出た論文に限れば頻度は逆転するわけだけど)。あと、論文の中でダメダメ研究引用した上で批判する、なんてのもよくやるよな(まさかやらんのか?)。このような研究分野において、被引用数は文字通りどれだけ多くの人に引用されたかという尺度に過ぎず、引用多寡は直接的には論文価値リンクしない……というのは流石に理性があればわかってくれるよね? まあ実質的リンクしている分野があるのは理解したけれど、他分野においてもリンクしている、あるいはリンクさせるべきだという主張はまったくもって理解に苦しむ。

そして、社会学においては、偉い先生が書いた査読もされない招待論文価値があるとみなされる構造問題があると言っている。当初から査読の有無は問題視されていない、論文クオリティ担保する仕組みについて社会学での在り方が、社会学者内でも文科省でも疑問視されている事を指摘されている。

偉い先生が書いた良い査読なし論文には、そのへんの若手が書いた微妙な出来の査読論文よりも価値がある、という話なので。そしてもちろん近年は査読重視にシフトしている、という話もさんざんなされているわな。同じ社会学でも世代とか環境によって「格」の考え方には差があるわけで、1人の学者放言に基づいて構造を云々してしまうのは到底科学的な態度とはいえない。まして、社会学限定するのではなく、「文系」というより広いくくりでの議論をしようとするならば。要するにきちんとリサーチしろと言っている。ろくに対象について調べずに的外れなこと言ってんじゃねーよバーカ、って言えばわかりやすい?

お気持ち明学問とは違って、理工学は先行研究との間の比較実験をして、実験結果について先行研究との比較を解析的に行う。先行研究との比較には、同様の実験を再度行う場合や、同じシステムを構築しなおす手間を含む。時には、予算時間も考えられない程かかる。

先行研究との比較ねえ。まず文系といっても色々あるので一概に言えないわけだが、たとえば歴史学なら先行研究引用されている史料はチェックするよな。文学なら、まあ文学といっても多種多彩だけど、刊本が容易に手に入る小説の内容についての分析なら手元か図書館に同じ本があるはずなんだから再検証は容易にできる。のでみんなやってるはず。逆に文化人類学なんかはフィールドワークデータ依拠する以上原理的に完全な再現不可能だけれど、そこは天文現象についての研究と同じだと思ってもらえれば。一回性の振る舞いを膨大に集めて理論を構築していくという意味で。社会学も、フィールドワークに基づいたやつなら文化人類学と同様だし、統計に基づいているなら統計に基づいた議論ができるよな。法学は、まあ、条文が目の前にあって、それをどう解釈すべきか、あるいは個別事件がまずあって、そこに条文をどう当てはめるべきか、という議論から再現性とかあんまり関係ないと思う。とまあこんなふうに、分野によって「再検証」のあり方というのは実に多種多様なのね。理系とひとくくりにされてはいても、工学天文学と生物学理論物理学と数学じゃあ「再検証」のあり方は違うっしょ? 理工系スタンダード研究のあり方、ということではまるでないわけで、そうなんですか理工系ではそうなんですね勉強になります、以上のことは言えない。

逆を言えば、文系場合は、査読の有無にかかわらずただ読むだけでいいという事だろう。論文の良しあしに関わらず、ゴミの山に埋もれるのは空しいな。そして競争もない。

ただ読むだけでいいというのが何のことなのかはわからないけれど、普通に競争はある。考古学なら新しい遺物発見されたとか、歴史学なら新史料を見つけたとか、そういうマテリアル新規性もあるし、独創的な理論解釈提唱したという意味での新規性もあるわな。そして同じ事象研究するにしても出来のいい研究と悪い研究とでは当然与えられる評価も異なってくるし、違う事象について研究していても同じディシプリンの中にいる以上出来の良し悪しというのはわかってしまうわけで(だから引用数を重視する文化存在しない。たとえどれだけナチス研究の方がそのへんの小国研究より注目されていようと、出来の悪いナチス研究と良く出来た小国研究なら後者の方に価値があるから)。

社会学正当性担保システムの弱さ

社会学は、自然科学で多く用いられているクロスチェックによる正当性評価方法採用しづらいゆえに弱いようだ。

社会学が人や集団相手にする以上、倫理的問題のある行為はできないし、再現性も後になってみないと分からないものも、検証のしようもないものもあるだろう。

では、フィルターがまったくないかというとそうでもないようだ。

比較しろ」って簡単に言いますけどね――質的調査VS量的調査 岸政彦×筒井淳也

https://synodos.jp/society/19195

上記記事中では、特に質的評価と呼ばれる手法が、評価しづらいという指摘がされている。

そのなかでもフィルターに近い作用は以下の文章にあらわれている。

質的調査にも、いわば「社会問題共同体」みたいなものがあると思うんです。そこには、研究者だけではなく、当事者活動家行政メディアだったり、いろんな人が緩やかにつながっている。もちろん共同体といってもみんな仲良しという意味ではぜんぜんないですよ。その内部には葛藤や亀裂もあります。ただ、いずれにせよ、そういった人たちが論文を読むことはまれですから、たくさんくだらない論文や報告が出てくるんですが、そのままそんなことを続けていると、後から別のところで叩かれたり、調査が出来なくなっていくんじゃないか。ひとりの質的調査者の研究が、当事者関係者たちとの関係性のなかで批判されて、広い範囲で、長いスパンフィルターが効いているんじゃないかとは思っていますね」

とあり、これが現在フィルター限界ということだろう。

まさに今炎上中の社会学者は社会との齟齬によって淘汰されつつあるのだと思う。

とてもウェットな世界のようにも思う一方で、自然科学世界でも似たりよったりのようにも思う。長く残る人の中には、その人柄であるとか、昨今低くなっているという論文再現性が高いとかの個人の信頼みたいな、業績としては評価されにくい隠しパラメータが高い人も結構いる。

論文再現性について ある医療大学長のつぼやき

https://blog.goo.ne.jp/toyodang/e/1316a8dad8d53aef57063e651b0763cb

そういう人でもテニュアポジション取るまでは苛烈性格だったとか結構あるけど。

脱線したので話を戻す。現在Twitterによって市民の目が届く範囲社会学が降りてきてると言えるのかもしれない。市民の目による監視完璧システムではないと思うが(人気投票的で、長期間での研究価値とは別の軸で評価されやすいなど)、大学の中だけで閉じていくよりは新しい評価軸の発生は概して好ましいことではなかろうか。

あるいは、評価する市民の目こそが試されているのかもしれないが。

バカマツタケの"完全人工栽培"は偉業なのか

先日、加古川肥料メーカー多木化学バカマツタケ(Tricholoma bakamatsutake)の完全人工栽培成功を発表した。それを森林ジャーナリスト田中淳夫氏がyahoo!ニュースで取り上げた記事は、多数のブクマを集め話題さらった。

http://archive.is/fdyLb 

ただ記事の内容には不正確な情報や、やや解説が不十分と感じる点があったので補足したいと思う。なお増田は単なるきのこ愛好家に過ぎず本稿は信憑性に乏しいが、ブクマカのきのこへの興味と深い理解一助となれば幸いだ。

冗長になってしまったので、概要だけ知りたい方や長文が苦手な方は、先に下部の【まとめ】を読まれることを推奨する。

以下該当記事の一部を引用するかたちで解説

バカマツタケマツタケの近縁種。名前名前だけに、マツタケより劣るように思いがちだが、実は姿もよく似ているうえに味と香りこちらの方が美味しくて強いと言われるキノコである

マツタケよりも香りが強いというのは一般に言われるが、マツタケよりも美味しいという話は聞いたことがない。野生下ではマツタケよりも相当に貧弱で、発生時期が早く暖かいこと、一般湿度の高い広葉樹林に生えることからマツタケよりも柔く品質劣化がはやい(一般的にきのこ寒冷地・痩せ地に生えるほど日持ちが良く高品質ものを得やすい)ことが関係すると思われる。近縁で姿がよく似ているというのは本当で、素人目には見分けがつかない。増田にも発生場所情報なしに個体だけで同定できる自信はない。

別名がサマツ早松であるように、マツタケより早く8~9月に発生することから名に「バカ」がついてしまった。

バカマツタケサマツと呼ぶ地域は確かにあるらしい。しかし必ずしもサマツバカマツタケではない。きのこ地方名は極めて多様で曖昧世界だ。その証拠に「サマツ」といっても梅雨時期に少量発生するマツタケを指すこともあれば、モミタケオオモミタケ等を指す地域もあるようだ。

マツタケの人工栽培がなかなか成功しない中、バカマツタケの方が環境適応やすいか栽培もしやすいのではないかと注目する研究者はいた。実は昨年には奈良県森林技術センターが、人工培養の菌を自然にある樹木に植え付けて発生させることに成功している。

『人工培養の菌を自然にある樹木に植え付けて』という表現は正確ではない。菌に感染した苗木を人工的に作り出し植樹することで自然下で発生させた、とするのが正しい。既に自然化で定着している樹木に植菌を施すのと、無菌状態の苗木に植菌するのとでは似て非なる技術だ。(ところで同様の研究マツタケでも行われており、無菌培養の松苗木の感染には成功しているものの、植樹後のマツタケ発生については再現性に乏しい。理由としては自然環境化においてマツタケ菌が他の害菌に負けてしまうこと、マツタケの発生にはまとまった菌糸量とそれを支える大きさの松が必要なことが挙げられる。例えば自然下でマツタケが生えるためには一般20年生程度の松が必要とされる。)補足になるが、奈良県森林技術センターバカマツタケ栽培研究農水省委託事業で、2015年より森林総合研究所(国立)との協働で進めている。要するに国策が3年の歳月を経て文字通り実を結んだかたちだ。今年の2月頃に、はてブでも話題にのぼった。しかし本件とは全く関係のない別個の案件であり、おそらく情報の共有などもされていなかっただろう。奈良県森林技術センターが松の苗木を利用するのに対し、多木化学は菌床を用いた完全人工栽培に取り組んだ。研究テーマアプローチも全く異なり、時期も多木化学のほうが先行している。

これがバカマツタケ栽培の第1号で、今年も継続発生させて実用化に一歩近づけた。ところが多木化学は(中略)木クズなどによる人工培地(菌床)で培養から生育までを室内環境で完結させたのだ。これは画期的なことで、キノコ栽培常識を覆す大発明かもしれない。

菌根菌(樹木との共生関係を結ぶ集団)とされるバカマツタケで『人工培地(菌床)で培養から生育までを室内環境で完結』、つまり”完全人工栽培"に成功したというのは実に画期的なことである。この成果は偉業と言っても差し支えないものであると思う。三重大学の菌学者白水先生も、

とその成果を讃えている。

しかし本文にある『キノコ栽培常識を覆す大発明』というのは誇張にあたる可能性が極めて高い。なぜなら「菌根菌の完全人工栽培成功」という点においては既に先行研究があり、実はとうに商品化もされているのだから。例えばホンシメジの人工栽培がこれにあたる。

とくにマツタケ類は、植物との共生必須と考えられてきた。これまでマツタケ菌糸の培養成功した例はいくつかある(私もその度取材に行って、いよいよマツタケ栽培成功か、と期待していたのだが……)が、子実体(傘のある姿のキノコ)を出すことに成功していなかった。だが多木化学は、とうとう菌糸から実体を出させるシグナルを見つけたのである。この研究成果は、これまでの定説を破るものであり、学術上も大きな成果だろう。

繰り返しになるが、多木化学の成果が学術上も大きな意味を持つ可能性は高い。しかし、その成果がどのレベルかという点については当該記事では説明不十分なので、詳しく補足する必要がある。一般きのこ栽培はざっくり以下の工程をたどる。

a. 優良品種の選定・組織分離

b. 菌糸の培養

c. 原基形成

d. 原基の成長肥大

e. 子実体きのこ)の発生

ごく簡単に一連の流れを説明する。はじめに野生のきのこをたくさん採ってきて、それらの中から有望そうな株の組織(胞子ではない)を切り取って培養する。具体的には寒天培地というデンプンなどの栄養素を添加し固めたものを使う。きのこ組織を切り取り培地に置くだけで(コンタミを防ぐ必要はあるものの)、比較的容易にクローンである「菌糸体」を得ることができる。無事目的の菌糸体が得られたら、それらを培養して増やす必要がある。従来は木くずの他に、米ぬか、フスマなどを添加し水を加え固めたもの(=菌床)を用いる。菌糸体は、適切な温度、水分、光などある条件が重なると原基(きのこの基)を形成する。原基は一般に、低温、水分供給、切断などの刺激により成長をはじめ、十分な菌糸体の量と栄養供給を伴って肥大し、きのこの発生に至る。

ここで問題になるのは、b. 菌糸の培養、c. 原基形成、d. 原基の成長肥大という三つの工程それぞれに、全く違ったメカニズム存在することであるマツタケを例にとると、これまで少なくとも半世紀以上もの研究蓄積(野外での観察研究の記録を遡ると実に70年以上)がある中で、c,dについては再現性に乏しく、bについてもまともな成果はあがっていない。マツタケ栽培の難しさにして最大の課題は実はここ《b. 菌糸の培養》にある。とにかく菌糸の成長が遅い上に、どのようなメカニズムで菌糸が栄養素を取り入れ増殖するのかということがほとんど未解明なままなのである

理由は当該記事にあるとおり、マツタケ樹木共生関係を結ぶ「菌根菌」であることが大きい。マツタケ菌糸の生育には生きている樹木必要で、実験室での再現ほとんど不可能といっていい。それではなぜバカマツタケは完全人工栽培可能だったのか。

マツタケなどの樹木共生する菌根菌に対し、シイタケナメコなど、倒木や落ち葉などを分解し、栄養源とする菌類は「腐生菌」と呼ばれる。腐生菌の多くは菌床による栽培可能で、多くが一般に出回っているのは既知のとおりである。実は菌根菌は、腐生菌が進化過程樹木共生する力を獲得し、腐生的な能力を失った集団だと考えられている。ところが菌根菌の中には、完全に腐生的な能力を失っておらず、腐生と共生、いわば両刀使いが存在するのである。その代表ホンシメジであるホンシメジは「香り松茸、味しめじ」と言われるように、我が国における代表的な食用である。菌根菌とされるホンシメジ栽培は、マツタケ同様に長らく不可能と考えられてきた。しか系統により極めて強力な腐生的な能力を備えるもの発見された(研究により、これまで同種と考えられてきた本種が実は様々な系統もしくは別種に分けられることがわかってきた)。1999年タカラバイオなどにより菌床による完全人工栽培法が確立され、その後商品化もされており、少量ながら現在一般流通している。

多木化学バカマツタケ栽培は菌床を用いた完全栽培なので、上記ホンシメジ栽培成功と同様である。つまり、本件はバカマツタケの中から腐生的な能力を持つ系統を選定し、培養から実体を発生させるまで成功したということだ。リリースにあるとおり、今後は栽培の安定化と供給体制の構築が図られ、数年後にバカマツタケ食卓に並ぶことの実現性は極めて高い。それではマツタケ栽培への応用についてはどうか。

勘の良い方には察しがつくと思うが、前述のc〜eの工程については応用が効く可能性が高い。他のきのこ栽培でも成功しているように、十分な菌糸体と栄養を確保することさえできれば、原基形成〜子実体に至るまで管理可能なことを初めてマツタケ類においても示したことは大きい。ただし、最大の課題である《b. 菌糸の培養》については、ほとんど応用が効かない可能性が高い。なぜならマツタケにおいては既に膨大な先行研究があり、当然ホンシメジバカマツタケ同様に”両刀使い”が存在する可能性も、その系統選びも、菌糸培養を促進する成分や菌糸の栄養源についても、少なくともバカマツタケよりは遥かに詳しく調べられているかである。それをもってしてもまともな菌糸培養に至っていないのが現状なのだ

つまるところ、多木化学による本研究の主な成果は以下の二点にまとめられる。

繰り返すがこれらが偉大な成果であことに疑いの余地はない。一方でマツタケや他の菌根菌の人工栽培を実現するには、それぞれの種類において腐生菌的能力もつ系統の発掘と培養法の確立必須となる。その意味において本研究の応用範囲限定的となる。田中淳夫氏は今回の研究結果により、さも菌根菌の栄養吸収のメカニズムが明らかにされ、あらゆる菌根菌の人工栽培可能になるかのような書き方をしているが(あるいは本当にそう思っているのかもしれない)、残念ながらそうではないことはここまで読んでくださった聡明ブクマカ殿にはご理解いただけたかと思う。

菌床栽培なら、植物共生させないので培養期間が短く、室内の環境を調整することで季節を問わず生産できる。また室内栽培から虫の被害にあわず収穫時も混入の心配がない、収穫も簡単……などのメリットがある。

逆にデメリットを挙げるとすれば、野生のものとは全く異なる味わいと食感になることである。つまるところ、野生の品と菌床栽培のものとでは全く別物と考えるべきである養殖ブリと天然ブリの味わいが全く異なるように(それでも近年の養殖技術進化は素晴らしく、季節によっては天然物を凌駕するものさえある)、それぞれの美味しさと楽しみ方があると増田は考える。今回の成果によりバカマツタケ普通に食べられるようになったら嬉しいし、美味しければ普及すると思う。ただし、仮にマツタケの完全人工栽培確立されたところで、天然松茸価値のものは今後も揺るぎのないものである消費者がどう捉えるかはさておき)。

菌根菌のキノコの中には、マツタケ類だけでなく、トリュフポルチーニホンシメジタマゴタケなど高級キノコが多い。今回の成功が、これらの人工栽培技術もつながるかもしれない。

トリュフポルチーニは、日本におけるマツタケ同様にヨーロッパで盛んに研究がなされているが、今のところ菌床での栽培成功したという話は聞かない。ホンシメジは前述のとおり既に栽培法が確立されており既に商品化もされている。

これらの菌根菌の人工栽培可能にするには、ひとえに”両刀使い”の系統発見と、それらの培養方法確立である。ちなみに本家マツタケにも、実は”両刀使い”の存在示唆されており、引き続き研究が進められている。また、マツタケ類は世界中に似たような種が多数存在しており、マツタケ(Tricholoma matsutake)の中にも、例えば中国の山奥には広葉樹共生する系統があり、更にはそれらが日本ナラやカシと共生関係を結ぶことがわかっていたりもする。種の中にも多様性があり、それらをしらみつぶしに調べていけば、そのうち栽培可能ものに出くわさないとも限らない。その点はトリュフだろうがポルチーニだろうが同様である。ただし、その研究がどれほど途方もなく根気のいる仕事なのは間違いない(ちなみにトリュフポルチーニ国産種が知られており、積極的に狙うマニアが相当数いる)。ところで、遺伝子組み換え技術により、これらの菌根菌に腐生菌的能力を付加することも可能とする研究者もおり、そのうち遺伝子組み換えマツタケの完全人工栽培実験レベル成功する日も来るかもしれない。

まとめ

参考文献

https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20181006-00099530/

http://fs.magicalir.net/tdnet/2018/4025/20181003413938.pdf

http://www.kinokkusu.co.jp/etc/09zatugaku/mame/mame04-3.html

https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/bulletin/424/documents/424-1.pdf

http://www.jsmrs.jp/journal/No31_2/No31_2_167.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjom/50/2/50_jjom.H20-07/_pdf/-char/ja

トラバブコメに反応

見た目 味も 香りも 同等以上なら 偉業

あくまで野生産同士の比較なら、やや下位互換という感じではないでしょうかね。栽培バカマツタケは食べてないのでわかりませんが、うまくすればそこそこ美味しいものができる可能性はあるかなと。ただ、マツタケって単体で食ってそんなにうまいものじゃないと思うので、一般家庭での調理には手を焼く気がします。炊き込みご飯するにも炊飯器臭くなるしね。料亭とかでマツタケ代用品として普及する可能性はあるかもしれない。<

2018-10-06

最近話題になった社会学者

2018年に100ブクマ以上を集めた記事の著者だったり主役であった社会学者

URLを一杯貼ったら記事投稿できなかったのでURLはないが、名前の下は記事タイトル

女性学

千田有紀

社会学者千田有紀キズナアイ批判の悪質な印象操作日本社会学惨状に対する、社会学者太郎丸博氏の危機感表明

牟田和恵氏

社会学者牟田和恵氏、LGBTラノベ表紙を殺人と入れ替えて青識亜論に噛みつくも炎上 

痴漢が生きやす社会、なぜ SNSで「し放題」投稿

永吉希久子氏 

ネット右翼検証、新たな存在も 東北准教授ら、8万人アンケート

上野千鶴子

フェミニスト上野千鶴子「不利なエビデンスはもちろん隠す、それが悪いことだと思ったことは無い」

河合薫

無責任なヤツほど出世する残念な職場の正体

男性学

田中俊之氏

「『女性のほうが賢い』は新たな女性らしさの押し付け男女差別問題社会学者が指摘「おじさんを叩いて批判した気になるのは危険

岸政彦氏

「街」を歩き、声を聴く――『沖縄アンダーグラウンド』(講談社刊行記念対談 岸政彦×藤井誠二

橋本 健二氏

格差貧困に背を向けた結果、日本は「階級社会」に突入していた

小熊英二

(論壇時評)福祉の逆説 充実を支持する層は 歴史社会学者小熊英二

女性研究者仕事AIには奪われない

女性研究者思考回路筋道立てて正解に至るAIでの再現性は期待できそうもない

https://anond.hatelabo.jp/20181006184120

2018-09-22

iOS はなぜいつもバグだらけなのか

iOS 12ベータの時から使っていて、その間推定数百程度のバグを報告した。いずれも再現性のあるものだ。

βテストは前にも参加したことがあったが、バグ修正の報告は2件しか来なかったし、そのうち一件は報告してから半年程度経ってから来たものだった。

今回のβテストでは今のところバグ報告への返事は一件もない。

実際、一年以上経って修正されたバグもある。遅すぎるだろ。数年以上前から直ってないバグもある。

いま正式版を使っているが、すでに3つもバグを見つけてしまった。

2018-09-08

"ソフトウェア工学"は"工学"じゃない

エントリを読んで思ったこと。

会議名をちゃんと書けば良いと思うんだけど、やっぱりコミュニティが狭いから大変なんだろうな。

"ソフトウェア工学"は "工学"って名前に入ってるし、工学のフリをしているけど、成り立ちは社会学に近い。

その上で、議論しているので厳密な話なんて出来るはずもなく...

とりあえず適当学問の特徴的な所を述べておく。社会学だなぁと思っていただければ。

他にもいろいろあるけど、長くなるのでいったんこれで留めとく。

"ソフトウェア工学"の特徴的な所

再現性が重視されない

昔のプロセス管理(図と人の管理)時代からの習慣として、再現性が無くても真実っぽい考察のある知見ならOKってのがある。

プロセス管理方法論が社会学由来なので、ソフトウェア工学ではベースになっている。

プロセスを完全に再現なんて、どうやってもやりようがないのだから

これは実践ソフトウェア工学なんて名前を付けても変わってない。

実用性は重視されない

研究成果は 研究提案している方法が確かめられれば良いので

汎用的な提案をして、評価対象だけに特殊化したりしても問題ない。

評価のための実装ですと書いていた場合評価対象毎にチューニングしてても良いのだ。

開発は重視されない

コンピュータを使う研究者なのであって、プログラミングが出来る必要がない。

学問自体には、現代的なプログラムを書く/ソフトウェア開発をするモチベーションが無い。

エントリのようなソフトウェア関連の研究してるのに oo が使えないなんて...ってはなしになる。

知見が共有/還元されない

そんな不確かなことをいちいち検証するような人はいない。

システマティックレビューサーベイ検証ではなく現状追認しかならない。検証しようがないのだから

結び

理工学の延長線上として見るからダメなのであって、社会学としてみれば問題はない。

実際とかけ離れてて、役に立たちにくいのは社会学からでいい。

実際のソフトウェア開発と "ソフトウェア工学" を繋げたい(適用したい)と考えるのは時間無駄なので

"ソフトウェア工学" が滅びるまで静観していた方が賢明で正しい態度

2018-09-01

anond:20180901214405

結果とプロセスは両方大事だよ。

結果だけなら再現性がなくて品質が安定しない。

結果だけにこだわると短期的にはいい。

が、中長期的には損するんだよ。

しんにょうって文字として欠陥品だよな

特にあの下に向かう時のうにょうにょさせるとこ。再現性なさすぎだろ。

2018-08-11

anond:20180810162602

なんで、キレてんだよ?

物理法則でも「理由不明だが、再現性があることが実験的に確かめられている」ことってあるでしょ

2018-07-24

魔法ってもしかして

身近にあるんじゃないか

例えば、パソコン。これも魔法だと思うわけよ。

いや、そりゃ、「電源つけたらwindowsってのが立ち上がっていろんなソフトが使えるようになる」ってのはわかるし、パソコンの中の機器がどういった役割果たしてるかはある程度わかるけど、外から見たらただの箱が多機能でいろいろなことできるって魔法といってもいいんじゃないかって思う。

 

魔法って言うと、「魔力を使って、手から火を出す」みたいなもんって固定のイメージがあるけど、逆に「魔力を使って、手から火を出す」ことができる人間がたくさんいる世界からしたら、その「魔力を使って、手から火を出す」は魔法じゃないんじゃないかって思うわけ。再現性があるわけだし、一般の人が使えるってことは特に技能習得必要ではないわけだし。

だって、みんな当たり前に「魔力を使って、手から火を出す」わけじゃん。

魔力の存在がわかってるってことは、多分、その魔力もなんとかの成分で、これに圧をかけることで火がつくとかおもって、「魔力を使って、手から火を出す」世界人間からたらこちらの世界で言う「ライター」だとか「マッチ」みたいなもんだとおもうわけよ。

ライターだって、昔の人からみると魔法に見えるんじゃないかなっていいたいわけ。

 

まり、世の中が便利になれば便利になるほど、魔法ってのは現実的に人の手に渡っていくんじゃないか

そしていつかは魔法ではなくなる。

とりあえず、俺はカボチャを馬車に変える研究するかな。

2018-07-02

医学研究者なら雑過ぎだろう

anond:20180526181413

うーん、医学研究者と名乗るなら身元を明かすべきだし、明かせないならわざわざ医学研究者といってマウンティングすべきではない。

内容も雑なので、身元を明かすと恥になるということか。

以下、各段落ダメっぷりを指摘しておく。

第一段落

テンプレレベルダメさ。

本当に医師ならば、患者さんらとまともに対話せずに、勝手に心情を決めつけることがアウトだと知れ。

副反応患者さんらの中には、安易な「心因性判断により精神科に回されてむしろ悪化し、神経内科免疫学治療を受けてやっと改善しつつある方々もいる。

直接診たことがないのは何の言い訳にもならない。むしろ医師として恥じるべき行為だと知れ。

またSNS患者らに「暴言」を吐いている医師らの発言は「SNSなどではなかなか伝わりにくかったり」などというレベルではない。普通に暴言」であり、ドクターハラスメントに相当する。

https://twitter.com/JprLb/status/1007923287261761536

こういう発言矮小化する行為患者さんに対する「攻撃」と同じだと知れ。

第二段落

Scientific reports論文のretractに対して記者会見が開かれたのは、Scientific reports編集部側のコメント無意味だったからだ。

Scientific reports誌の主張は、HPVワクチンの影響をみる際に百日咳毒素を投与するのは適切ではない、というものだったが、百日咳毒素は自己免疫脳炎モデルでは標準的に使うものであり、マウスモデルとして考えた場合にまったく不当なものではない。そもそも専門家による査読は通っていたのであり、その分野の専門家問題とみなしていない。

ちなみにデータとしては百日咳毒素を使わない場合のものも出ており、その場合麻痺が観察されている。

ワクチンの投与量が多すぎるという主張をする人もいるようだが、単純な体重比で比較するという誤りを犯している。動物等価用量で換算すれば、毒性試験で用いられる量以下であることがわかる。これらは会見でも述べられていたと思うが。

また同様の報告はまったく別のグループからも出ているため、再現性はあるとみていいだろう。

名古屋レポートでは症状の重篤度を考慮していない。問題生活困難なレベル重篤副反応なわけだが、軽い頭痛も、生活困難なレベル頭痛も一緒くたにして「同様の症状」というのは詐欺的であろう。

名古屋レポート問題点については多くの指摘があるので、読んでおくとよいだろう。

http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=906

勧奨中止後に激減しているのはHANSでみられるような重篤な症状を示す患者であって、「トートロジー的に減る」というのは不誠実な詭弁である専門医が示すような重篤な症状がHPVワクチン無関係存在するのか?

誰もその存在を示していない。

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=7027

第三段落

重篤有害事象についてだが、重要情報が抜け落ちている。

HPVワクチンガーダシル治験での生理食塩水によるデータ存在し、一部は以下のように公開されている。

生理食塩水では重篤有害事象は『ゼロ』、である

https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/results/NCT00092547?term=nct+00092547&rank=1&sect=X430156&view=results

にも関わらず、製品の添付文書ではアジュバントデータしか出さずに比較している。それが批判されているわけだが、おわかりだろうか。NATROMもこれを理解していないか、隠している。

ガーダシル場合、先ほどの治験サイトをみても深刻な有害事象には怪我流産、早産は含まれていない。

第四段落

池田としえ氏については詳しく見ていないが、HPVワクチン推進派の医師からデマを流されているとのことだ。

https://twitter.com/toshi2133/status/802739074029133825

素人ゆえに間違った発言もあるかもしれないが、単に事実を指摘すればいいのであって、推進派の医師らのこういう異常行為ワクチンのみならず、医の信頼を崩壊させる。本当の反ワクチン、反医療とはこういう医師らのことだろう。

第五段落

村中璃子氏についてはすでにさんざん指摘があるように、発言信頼性ゼロである

関わらない方がよいであろう。

https://anond.hatelabo.jp/20160624124427

https://anond.hatelabo.jp/20171208105234

2018-06-30

anond:20180630192125

増田

最近授産施設は、地元出身の有名パティシエ

レシピ作ってもらって

9割くらいの性能で再現できる施設として使われてたりするんやで

絶対独立することのない

再現性能は高い職人っていうの

使いどころがうまいと思う

まー運営に手間はかかるけども・・・

  

  

ちなこ記事

【本気の仕事講座】(43)パティシエに収まらない食育活動家 (1/2ページ)

https://www.sankeibiz.jp/business/news/150210/bsg1502100500001-n1.htm

個人的にはもっと増えてほしい

授産施設応援してるんだけど、なかなか大変そうなので

2018-06-28

🍈

本物のメロン特別好きでもないけど

メロン味のお菓子は嫌いじゃないし

メロンソーダってなんか心惹かれる

でもよく考えるとメロン味のお菓子とか飲み物って本当にメロンの味か?と考えるとそんなに再現性高くない気がする

でも偽物のメロン味の方が好きだなあ

あと本物を食べるとしても果肉がオレンジ色のメロンより緑色メロンの方が比較的好きだなと思う

みんなはどんなメロンがすき?

2018-06-22

anond:20180622175314

ゴリラチンパン手話を教えて会話したって話は、科学的に検証されてるか気になるな。

再現性があるのか、教えるのがうまい人間と頭のいいサル出会った奇跡的な現象なのか。

まさか奇跡詩人みいたいな話じゃないよな。

2018-06-19

anond:20180619073202

その地震が起きる前にどういう現象Aが起きていたか?(検証可能性)、また、つぎ現象Aが起きてたとき地震が起きたか?(再現性

その統計をとっていって、現象Aが起きていたとき地震が起きなかったこと、逆に現象Aが起きないとき地震が起きたこと。そういうことがないか?と調べて、

ミステイクが少なければ、正しい地震予知だと言える。

1万年以内に地震が起きる確率100%だってのも地震予知か?そうだよ。で、そのスパンが長いと意味がないから短いものがないかーないかーと探し回ってるの。

anond:20180619065117

再現性とか科学

的な態度そのものから。何が科学かも理解してないなら話に入ってくるなや低脳w

anond:20180619063716

デカルト以前は「誰かが言ったから正しい」しかなかったからな。

デカルト以降で、検証可能性再現性がある分野は検証が進んだが、まだまだ検証自体ができない分野は多いもんだ。

まあ、そのあたりではある仮説を言う研究者様と宗教指導者とは同格といえば同格と言える。ただ、研究者はなんとか検証可能性再現性を作ろうとするが。

なお、心理周りは身近だが、検証が非常に困難な分野なので宗教の教えはある程度時間がたって洗練されたものについては一定正しいというのは言えると思う。

「隣人を愛せよ」の科学検証できるものならしてみろ。

地震予知できない」と断言してしまうのは勉強不足だとは思う。

2018-06-17

一人でWEB会社やってきて丸12年が終わった現状

東京WEB制作をひとりでやってる。

興味ある人いるかわからんけど、現状こんな感じ。

自分の中で整理も兼ねて。

やってる仕事

自分WEBプログラマなんだけど、直接お客さんのところに行って要件聞いてきて必要システムがあれば自分で組む。

いわゆる「ホームページ」の作成もやってる。

デザインはできないから、デザイナーに基礎デザイン基本的HTMLコーディングはお願いして細かいところは自分で埋め合わす感じ。

ディレクションからサーバの選定からセットアップドメインの取得とDNS設定なんかは丸っと含めてやってる。

年間の売り上げは1200万程度

会社始めた頃は結構浮き沈みあったけど、ここ5年間はこれくらい。±100万程度はあるけど全く変わらない。不思議

別にこの金額を目指してるわけでも、この金額に行ったら仕事セーブするとかそういうのは全く無し。

何故かこの金額に落ち着く。毎月100万円も請求書を出している記憶が無いのが不思議

外注費は100万~200万程度。

お客さん

売上的には直接契約クライアント3分の2。固めの学術関係とか小さな個人商店とか。

自分的に「なんかやだな」って思う業界仕事は請けない。というか、そういう所からそもそも引き合いが来ない。割とみんなホワイト企業ばかりな気がする。

気づいてないだけで「なんかやだな」ってところの会社はそういうオーラ出して付き合いが無くなってただけなのかも。

売り上げ割合

主要3社で売上の6割弱だが、全部2割・2割・2割くらいなのでいきなりその3社のうち1つ切られても致命傷にはならない(と思ってる)。

何となく1社ズブズブだと良くないなと思ってはいたけど、特に意図してそうできるものでもないので、なんとなくそうなっているとしか

案件的には、100万×121200万になってることはなくて、去年で言うと100万超えた仕事は1件だけ。

40万以上に絞ると7件で、全体の3分の1程度。

出した請求書は130枚なので、ひたすら細かい仕事を積み上げていることになる。

取引会社

この1年で請求書を出した宛先は20社。

そのうち、この1年で新しく付き合いの出た会社は4社。その4社合計での売り上げは全体の15%くらい。

保守更新作業

一度システムホームページを作ると、保守更新が入る。

直接契約サーバからデザインからなんだりかんだりを一手でやっておくと、後で保守仕事になって継続的なお付き合いにつながる。

これが結構おいしい。新規仕事気合必要だし下手するとできないかもしれないが、保守更新仕事はまぁそんなことはないし、既に信頼関係もできている。気が楽。

この売り上げで全体の25%くらい。

仕事のペース

基本的には土日祝日休み

平日も10時~20時くらい。一人会社からそんな時間決めてやってないので適当

サーバ保守なんかもしてるからアラートがあることもあるけど、そんなに鳴らない。年1回あるかどうか。

まぁ、海外旅行とか興味ないから行かないし、ちょっと遠出するときノーパソ持ってテザリングあればなんとかなるって感じで。

今後について

からない。こんなん続くわけないと思いながら12年経ってしまった。

来年も同じペースとか毎年思ってなくて今期も「何とか生き延びたか」って感じ。

ただ、このまま同じ仕事が続くとも思えないし、5年後全部取引から切られているかもしれないという恐怖感は常にある。

なんか新しいことしないとって思って、WEBサービスとかCMSプラグインとか作ったりしたけど、そんなヒットするわけなく全部やめた。

あー、今後について考えると不安しかない。


追記 2018/6/18 12:54

ブックマークコメントトラックバック質問に回答できるものを。

アラフォーであと何年できるかはわかりません。2020年までは何とかなると思いますが、その後が超絶に不安です。別の仕事はいつも何かしら考えてますが、ヒットしません。

外注先は代理店仕事したときに一緒にやった人とか、その人の知り合いとかです。交流会とか勉強会とか出ましたが、そこで得た外注先や仕事ゼロです。

手取り法人税所得税年金健康保険などを差っ引いて手元に来るのが40万強です。一人会社なので、会社に残しても仕方ないので会社に残高を貯めるという意識はありません。

不安というのは、自分カリカリに尖ったエンジニアでこの技術なら負けない!というのが無く、全般的に何でもやってるところでしょうか。核が無いです。

あと、エントリにも書いたとおり自分がなんで稼げているのかわかってないのと、その手順に全くの再現性他人にやってもらってうまく回る感とスケールが無いことです。何となく上手くいってる感で過ごしてしまっていることです。明文化されてないノウハウだけでやってる感じ。あとは年齢的に上がってしまったので、お客様担当者が変わった時に一緒に切られるだろうなという。

追記2023/2/18)

結局、↑で書いたペースは全く変わらないままでした。会社清算して2021年4月から小学校教員になりました。

なお、元々免許を持ってたわけでは無く、この増田書いた後くらいか通信で取りました。給与が半分になった上に10時~20時の生活が6時~21時になって毎日がとってもブラックです。

2018-06-11

anond:20180611224759

・弁護側が新しいDNA検査をした

検察側が追試をしたら再現性が無かった

・だから再審を認めないという判断が出た

って話で合ってる?

anond:20180611224243

ん?再現性があるなら反論じゃなくて、再検査して同じ結果出せばいいだけだぞ?んで、他大学で同じ検査したら再現出来なかったって読んだが。

anond:20180611223211

弁護側は再現性がないという検察の主張について法医学的にテクニカル反論しなくてはならない。

自分法医学テクニカルなことは全然知らんので、手法の是非や再現実験の是非について分かない。

そういう主旨。

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