はてなキーワード: 取消訴訟とは
2023年11月13日、「ここ(日本テレビ)で得た経験や愛情を胸に、次のステップへ進みたい」との思いから同年末にて8年9ヶ月在職した日本テレビを退職することを表明した。その後の進路については未定としている[15]。
2024年1月16日、KAT-TUNの中丸雄一と結婚したことを中丸が自身のファンクラブサイトなどで発表した[3][16]。
笹崎は2013年9月に日本テレビ「アナウンスフォーラム」に複数回参加し、今後他社への就職活動をしないことを条件に、その場において2015年度入社の内定通知を受けた[17]。
内定確定後の2014年3月に人事担当者へ「過去に母親の知人が経営する小さなクラブにおいてホステスのアルバイトを短期間していたことがあるが大丈夫でしょうか」と確認し、
翌日に「大丈夫」と報告があった。5月に人事部長名義で「アナウンサーに求められる清廉性に相応しくない」ことを理由に内定取消が文書で送付された[18][19]。
笹崎は労働契約上の地位(内定)の有効性を求めて2014年11月に東京地方裁判所へ提訴した。
裁判は当初、日本テレビが原告へ請求棄却を求めて全面的に争うが[20]2015年に態度を軟化し、1月に東京地裁が和解を勧告[21]する。両者ともこれを受け入れて笹崎は同年4月に入社した。
Visa requirements for Turkish citizens
https://en.wikipedia.org/wiki/Visa_requirements_for_Turkish_citizens
クルド人は難民ではない?「その答えは十分に説明した」 トルコ大使
このうち中東地域はトルコ、イスラエル、UAE、カタールの4カ国。
一方で平成元年からパキスタンとバングラデシュに対し、4年からイランに対し、それぞれ免除を停止している
https://www.sankei.com/article/20240102-AT5TBD7I6JPQJEW243ZAIQS6VE/
クルド人密入国者が不法移民に英国の亡命制度を騙す方法を教えた衝撃的な瞬間:
「絶対に」帰国させられないようにアドバイスしていたことが調査で明らかになった。
www.dailymail.co.uk/news/article-12578125/Kurdish-smugglers-cheat-Britain-asylum-system.html
難民保護費を不正受給の疑い トルコ籍の男逮捕 - 日本経済新聞
難民申請4回却下でも解体業を経営する「川口市のクルド人」の本音(前編)
toyokeizai.net/articles/-/256915
2006年~2022年までに日本で難民申請したトルコ国籍のクルド人は9,710人(法務省資料)。
x.com/Catsuzuchan_02/status/1830179686514901075
オランダ社会への統合と「クルド人問題」: クルド組織と第2世代の活動を中心に
オランダに居住し、トルコに背景を持つクルド系住民が、トルコでのクルド人の独立や連邦制を要求する政治活動をどのように展開してきたのか。
www.amazon.co.jp/dp/4842065958
x.com/simondylan1962/status/1834519958279335956
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国外退去の旅券、イランとトルコ大使館が発給拒否 日本に不法滞在、数百人
2017/7/13 07:00
イラン大使館は産経新聞の取材に旅券の発給拒否を認め「憲法とその他の関連法に基づき、居住地の変更を強制することはできない」と説明。
しかし、それが裏目に出て、現在ドイツの犯罪の統計を見ると、その頂点にいるのがクルド・マフィアとレバノン・マフィアだ。
彼らの犯罪は多岐にわたり、すでに様々な利権を獲得、暗躍できる法律のグレーゾーンも拡大している。
「大丈夫ですか」と声をかけて
それは日本の方から『迷惑』『悪いこと』と見られる意識はないと思う
ただ自分らしく生きているだけだと思う」
Kurds, Mafias and Legal Advice
amimagazine.org/2018/04/25/kurds-mafias-and-legal-advice/
クルド人のチンピラたちは、ドイツのビジネスマンたちに毎月保護費を支払うように言っている。
警察が捜査すると、クルド人は笑いながら、「俺たちの方が数が多いんだ 」と言って、警察に立ち去るように言う。
それはたわいもない自慢話ではない。
数年前の出来事。
「病院前大乱闘」で逮捕されたクルド人が日本に再入国していた! 羽田で「救急車を呼べ」と叫び、入管施設でハンガーストライキ【スクープその後】
「ハンガーストライキを始めた。脱水や低血糖の症状が出たので仕方なく仮放免の措置を取り、外に出したんです。しかし、手術をした病院に改めて聞いても、右腕についてはこれ以上の治療や処置は不要だという。しかも、昨年入院していた際も、病室で暴れたり、不満を述べたりして大変だったと。そこで強制退去の処分にしました」
tinyurl.com/shirobai
x.com/Parsonalsecret/status/1819014395734741035
職質されたら警察署を包囲
tinyurl.com/shokushitsu
隣接の集合住宅に住む
クルド人らが代わる代わる使っていた車だった。
捜査はうやむやになった。
その後すぐ、クルド人が15人ほどすごい勢いで集まってきたんです。
彼ら、声がとても大きくて、
tinyurl.com/4ca75z2e
tinyurl.com/3t4e8yyy
少年逮捕…父の車で死亡ひき逃げ 車体は大破損、ガラス割れるも「事故していない」…出国しようとしていた
tinyurl.com/hikinige
議員を威嚇
tinyurl.com/giin-ikaku
tinyurl.com/taishikan-rantou
tinyurl.com/kb4u9jvd
Hüseyin Baybaşin
コカイン44億円相当を押収 千葉県館山市の漁港 容疑者8人を逮捕
トルコ、イラン、イラク、ドイツ、スウェーデン、イギリス、フランス、アフガニスタン、オランダ、ベルギー、アメリカ、スイス、ノルウェー、ベラルーシ、ロシア
主な活動
武器密売、暗殺、暴行、爆破、自動車窃盗、契約殺人、麻薬密売、恐喝、人身売買、政治への浸透、誘拐、殺人、密輸、警察汚職、警察なりすまし、恐喝、証人脅迫、証人改ざん
ドイツ国内のクルド人マフィア・ギャングは、ドイツの実業家を恐喝し、保護と引き換えに毎月税金を納めさせ、
「俺たちの方が数で勝っている 」と警察を脅すことさえあるという。
w.wiki/Apqa
w.wiki/Apqb
当時は、ビザをもらえたため、
kenminkoron.org/202407-6757
家族が困難を乗り越え、日本で一緒に暮らしていけるよう支えてください
2011年の東日本大震災で起きた福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、
syncable.biz/campaign/6062
クルド人家族「またバラバラに」 全員再会から1年半、10月に離散の危機が迫る 迫害、2度の震災も逃れたが…
x.com/youme580337/status/1787707163324072236
トルコ編
www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/iryou/downloadfiles/pdf/countryreport_Turkey.pdf
“難民申請中”の高校生は「帰ったら殺される」 怒号の中…入管法改正案が委員会可決→本会議で成立に【news23】|TBS NEWS DIG
「児童相談所 拉致 静岡市」などと検索すれば、当事者(親)が発信する記事を閲覧することができる。Twitterで実名発信すら行っている。
彼らの主張と、裁判所の認定事実とを対比しながら読めば、恐ろしさが伝わってくると思われる。
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判 決
(第1,第2 省略)
第3 争点に対する判断
前提事実に加え,後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
ア 原告Q1は,原告Q2及びQ9との同居を始めた平成19年2月頃,Q9が時間を守らないこと,嘘をつくことを矯正させる必要があると考えて,原告Q2との間でQ9へのしつけの方法について話合い,その結果として,原告らは,Q9が小学校に入学した同年4月頃から,Q9が上記の点について原告らの口頭での指導を守らなかった場合には体罰を与えることとした。
原告らの体罰は,当初は頭を軽く叩く程度であり,その後顔を平手打ちするようになり,同年6月頃からは,Q9に木製の子ども用バットを持ってこさせて,臀部をバットで叩くことなどがあった。
(甲4,75,原告Q1本人)
イ(ア)Q9の所属するクラスの担任であるQ12教諭は,平成19年4月頃,Q9の顔に痣があったことから,その痣について聞いたところ,Q9は,タンスの角にぶつけたと述べた。Q12教諭は,その後,Q9の顔の別の位置に痣があることを発見した。
Q12教諭は,同年5月下旬頃,Q9が忘れ物をして登校してきたため,どうしたら忘れ物をしないようにできるか尋ねたところ,Q9は泣き出して,自分で学校の支度をしていることのほか,原告Q1は殴るので恐いこと,原告Q2はQ9を守ってくれなくなり,原告Q1と一緒に怒ってばかりいるが,以前はそうではなかったことなどを述べた。そこで,Q12教諭は,Q9に対し,先生はいつも君の味方であり,先生が守ってあげるなどと述べた。
原告らは,同月31日,本件小学校の担任教諭と保護者との間での連絡帳に,Q9から,先生が守ってあげるという発言があったと聞いたが,その発言の真意の確認を求める旨の記載をした。
(イ)本件小学校のQ13教頭は,同年6月5日,原告ら宅を訪れ,原告らと面談した。その際,Q13教頭は,虐待の疑いがある場合についても適切な対応をとる必要がある旨述べ,原告らは,今までQ9はしつけを行われずに育ってきており,Q9を良くするのは今しかないこと,しつけの方針として,悪いことをしたら殴ること,虐待を疑っていることは理解していることなどを述べ,Q12教諭の上記(ア)の発言について,Q12教諭からの直接の謝罪を要求した。これを受け,Q13教頭は,一旦本件小学校に戻り,Q12教諭と共に再度原告ら宅を訪れ,Q12教諭の上記(ア)の発言について,誤解を招く発言であったとして謝罪した。
Q9は,同日以降,Q12教諭に対し,先生が来てくれてから殴られなくなったと述べた。
(ウ)Q9は,同年6月29日,右大腿部,右肩に赤色の跡があり,Q12教諭が,Q9がプールに入る際にその跡について聞いたところ,Q9は,原告Q2から叩かれたと述べた。
また,Q9は,同年7月2日,右目の下部に痣があり,Q12教諭からその痣について聞かれたところ,原告Q2に殴られたと述べたが,Q13教頭からその痣について聞かれた際には,Q9は転んで怪我をしたと述べた。そこで,同日,Q13教頭が原告ら宅に架電したところ,原告Q2は,Q9が2日続けて許せない嘘をついたことから原告Q2が殴った,私も人間だから感情的になると述べた。
原告Q1は,同月3日,本件小学校に架電し,Q13教頭に対し,原告らは冷静にQ9をしかっていること,同じ状況であれば原告Q1であっても殴っているはずであり,原告Q2も同じ方針であることなどを述べた。これに対し,Q13教頭は,殴らないで育てることをまず考えるべきであるなどと述べた。
(エ)Q12教諭は,同月4日,原告らから,本件小学校の教育方針等についての意見が記載された手紙が送付されたため,同日午後3時頃,原告ら宅を訪問した。その際,原告ら及びQ12教諭が居間にいて会話をしていたところ,原告Q2は,一旦居間を離れてQ9の部屋に行き,Q9を叩き,居間に戻ってきた際に,「今私,Q9のこと,叩きましたから,守って下さい。叩きました。嘘ついたから。」などと述べた。
その後,本件小学校のQ14校長,教務主任及び生徒指導主任が原告ら宅を訪れ,原告Q1から,学校で行う教育と家庭で行う教育の区別をしたガイドラインを示してほしいという要望があったため,Q14校長がガイドラインを示す旨述べて,同日午後8時30分頃にQ14校長らは原告ら宅を離れた。
(甲11,17,18,乙ろ2の12,乙ろ15,証人Q13)
(2)本件一時保護に関する経緯
ア Q14校長は,同月6日,静岡市教育委員会に対し,前記(1)イの経緯を報告した。静岡市教育委員会は,同月10日,静岡市α区の要保護児童対策地域協議会(児童福祉法25条の2参照)の定例実務者会議において,Q9を要保護児童として提示し,Q13教頭が前記(1)イの経緯をまとめた報告書(乙ろ2の12の1ないし6丁)を提出した。上記会議に出席した静岡市児童相談所の所員は,同日,本件小学校に対し,Q9は保護を要する児童であるため,今後Q9に痣等があった場合には児童相談所に通告するように指示した。
イ Q9は,同月13日の登校の際,左顎及び左目下部に痣があり,Q14校長がその痣について聞いたところ,Q9は,嘘をついたことを原告Q1に怒られて殴られたと述べた。そこで,同日「Q14校長は,静岡市児童相談所に架電してQ9について通告した。また,同日のプールの授業の際,Q9の大腿部及び背中に痣があることが確認された。
静岡市児童相談所は,同日,上記通告を受け,子ども虐待対応の手引き(平成19年1月23日付け雇児総発第0123003号厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長通知。乙ろ2の10)及び静岡県中央児童相談所等作成の家族支援ガイドブック(乙ろ2の11)に基づき,上記アの会議に参加していた所員等による緊急受理会議を開催し,Q9に行うべき支援及び援助の内容を判断するための虐待処遇アセスメント指標(乙ろ2の6)で判定をしたところ,虐待の程度は,5段階の上から2番目(打撲,広範囲の軽外傷等)であり,調査格付は,生命を脅かす(又は高い可能性がある。)状態として,直ちに立入調査を行うこととなる「R-1」と判定された。また,静岡市児童相談所のQ15主任主事(ケースワーカー)等の所員3名が,本件小学校に立入調査をして,Q9の顔から足にかけて痣があることを確認し,Q9に聞き取りをしたところ,Q9は,原告らからは,Q9が時間を守らないという理由で毎日殴られること,原告Q2の方が多く殴ること,原告Q1からはおもちゃのバットでいろいろなところを殴られ,原告Q1から殴られた際に血が出たことがあることなどを述べた。静岡市児童相談所は,上記立入調査をした所員からの報告を受け,上記虐待処遇アセスメント指標及び所員の合議に基づき判定をしたところ,Q9の支援・援助格付は,直ちに一時保護が必要となる「AA」と判定された。
静岡市児童相談所長は,Q9に痣があり,Q9も原告らから殴られていることを認めたこと,本件小学校から,家庭訪問をした後も原告らからの虐待が継続していることが確認できたことに基づき,Q9を一時保護し(本件一時保護),その後に原告ら宅に架電し,原告らに対して本件一時保護をしたことを告げた。
Q9は,同日,静岡市立静岡病院のQ16医師の診断を受けたが,同医師作成の診断書には,「全身に打撲によると思われる皮下出血を認める」として,〔1〕両下眼瞼,〔2〕左顎部,〔3〕右肩甲骨上,〔4〕左大腿背側,〔5〕右下腿膝下部前面及び〔6〕両殿部について,「いずれも鈍器,または靴による打撲跡と考えられる」,「上記外傷について全治一週間と診断する」との記載がある。
静岡市児童相談所は,同日,静岡県中央児童相談所の一時保護施設にQ9の一時保護を委託した。
(甲11,乙ろ2の4ないし6・12,乙ろ15,16,乙は3の1・2,証人Q17,証人Q13)
(3)本件一時保護開始後の経緯
ア 原告らと静岡市児童相談所は,本件一時保護が開始された平成19年7月13日以降,電話等でやり取りをしたが,次のとおり,原告らは,Q9に対する体罰は虐待ではなく,親である原告らの意思を無視して本件一時保護を継続することは不当であるとの意見を繰り返し述べた。
原告Q1は,同月20日,静岡市児童相談所のQ15主任主事との電話で,虐待はしていない旨述べ,暴行が肯定されると考えているかとの質問に対して「ええ,肯定されますよ。当たり前じゃないですか」「一時的な感情だとかそんなことで虐待を繰り返してきているわけじゃないんだ」,「責任ある体罰っていうのだってあるんだ」などと述べ,静岡市児童相談所のQ18統括主幹との電話で,同月27日,「Q9をおたくらに任せますけど,やつが20歳ぐらいになったときにまともな,私らが考えているような大人になってなかったら,抹殺しますんで。おたくらも含めてよ。」,同月30日,「子どもがこう,おれらの考えてたとおりに教育できなくなったときに,おまえらどういう責任とる。とらなかったときは,おまえ,リンチしてもいいか」,同年8月1日,「根本からお前らの育て方とか教育論が間違ってるのに,何で間違ってる奴らと俺らが話し合わなきゃいけないんだよ。」などと述べた。また,原告Q2は,同年7月23日,Q18統括主幹との電話で,「私達は少なくとも体罰は体罰だって考えてるんですね。私の思う虐待と言うのは自分の憂さ晴らしですね。」,「体罰っていうのは暴力とは違う」などと述べた。
静岡市児童相談所のQ19主任主事(心理士)及びQ15主任主事は,同月20日から同年8月31日まで,一時保護施設を訪れてQ9と面談,行動観察,心理テスト等を行った。Q9は,同月8日以降の面接で,原告らと会いたくなく,施設から帰りたくない旨訴えた。Q19主任主事は,Q9について,同年9月20日開催の静岡市健康福祉審議会児童福祉専門分科会児童処遇審査部会に「現段階では,本児の家庭に対する拒否感が強く,両親と距離を置き,守られた環境下で,本児の話に耳を傾け,個別には母性的で受容的な対応が望まれる。」,「これまでの養育環境により本児の情緒面での成長が阻害されてきた結果が示されており,今後,両親の養育態度に改善が望めないようであれば,家庭との分離はやむを得ず,児童養護施設への入所が適当であると考える。」との心理診断の結果を提出した。同部会では,Q9の入所措置の承認を求める申立てを行うことに異議は出なかった。
静岡市児童相談所のQ20所長は,上記の原告らの発言,心理診断の結果及び上記部会の結果を踏まえ,原告らによる暴力が継続される可能性が高く,Q9も帰宅を拒否していることから,児童養護施設への入所が適当であるとして,同年9月25日,入所措置の承認を求める申立て(本件申立て)をした。
(甲11,14,乙ろ7の1ないし7)
イ 原告らは,同年9月28日,静岡市児童相談所を訪れ,Q20所長,Q17参事(平成20年4月1日に静岡市児童相談所長となった。以下「Q17」という。)等の所員と面談した。この面談の際,Q20所長らは,本件一時保護の経緯や,Q9については児童虐待防止法2条1号所定の暴行が行われたものと判断していると説明したが,原告らは,「体罰と虐待はこれ別物ですから」,「しつけの段階で,あざができるほどたたかなきゃいけなかった」などと述べてQ9の返還を求め,静岡市児童相談所はこれに応じなかった。
(甲9,10,乙ろ7の10)
ウ Q20所長ら及び原告Q1は,本件承認審判及び本件勧告がされた後である平成19年12月21日,静岡市児童相談所で面談した。原告Q1は,本件承認審判の「二度と虐待に該当するような体罰をさせない」という文言から,虐待に及ばない体罰については容認されたものと解釈している,体罰を主体にしない努力はするが,目的によっては必要なこともあるなどと述べたのに対し,Q20所長は,しつけ自体を否定するわけではないが,体罰を伴うしつけは子どもに心理的な影響があり好ましくない,本件勧告を受けて,静岡市児童相談所からの原告らに対する指導方法について年明けに提案する旨述べた。また,原告Q1が,原告らがQ9の通学している安西小学校に面会等を申入れることは問題となるか確認したのに対し,Q20所長は,今の状態だと問題となる旨述べた。
静岡市児童相談所は,平成20年1月頃,上記の提案として,Q9と原告らの家族再統合に向けた「ご両親への支援プログラム」(以下「支援プログラム」という。)を作成した。支援プログラムでは,〔1〕目標は,「Q9君が安心して生活できるような家庭づくり。」であり,〔2〕方法として,原告らが静岡市児童相談所を訪れ、概ね1か月に1回2時間程度を目安に面接を実施し,面接以外にも課題の提出をお願いすることがあること,〔3〕2月から3月頃にQ9の気持ちを確認し,写真やビデオレターなどを通した親子交流を始めること,〔4〕Q9が原告らに会いたいという気持ちを確認し,5月から6月に児童相談所内で原告らとQ9との面会を実施し,6月から7月初旬に親子での外出を実施すること,〔5〕面会・外出時の親子の様子,Q9からの外泊希望を確認し,児童相談所所員による家庭訪問を実施した後,7月初めに家庭への外泊を開始すること,〔6〕外泊が繰り返される中で,良好な親子関係が認められ,引取り後の支援のあり方について共通理解が得られれば,家庭引取りとなることが記載されている。
Q20所長ら及び原告Q1は,同年1月11日,静岡市児童相談所で面談した。静岡市児童相談所のQ21心理士が支援プログラムについて説明するなどしたところ,原告Q1は,支援プログラムは本件勧告を無視したものである,原告らは体罰をしているのであって虐待や暴力ではない,一時保護自体間違っている,おれは日常生活の中で普通にやっていく中で必要であれば絶対体罰は使う,まずはQ9を帰してもらいたいなどと述べた。そこで,Q20所長は,再度提案をする旨述べた。
Q20所長ら及び原告Q1は,同月24日,静岡市児童相談所で面談した。Q17が,本件勧告に基づいてQ9を帰宅させるためには,虐待に該当するような体罰はしないことが条件になる旨述べたところ,原告Q1は,裁判所は原告らが虐待をしていないと認めており,Q9をすぐに返してもらった上で静岡市児童相談所による指導を受けるというのが原告らとして譲歩案の全てである,静岡市児童相談所が原告らの意見を聞かずに一方的な主張をしているなどと述べた。
(甲9,10,乙ろ5の2,乙ろ7の11・12)
エ Q9は,平成19年12月31日,静岡ホームで転倒して頭を打ち,CT検査をしたが,脳に異常は認められず,頭部挫傷と診断された。
静岡市児童相談所は,原告らに対し,上記転倒事故を通知せず,原告らは,平成20年3月7日に静岡市個人情報保護条例に基づき開示を受けた文書により,上記転倒事故の発生を認識した。
(乙ろ1)
オ 原告Q2は,同年2月1日,静岡市児童相談所に対し,Q9の毎日の詳しい言動や様子を報告しない理由等の回答を求める質問状を送付した。また,原告らは,同月8日,静岡市児童相談所を訪れ,本件抗告棄却決定に対して特別抗告を申し立てた旨伝えるとともに,親権を行使するとして,Q9の毎日の一時保護施設及び小学校での言動を報告することを求めた。さらに,原告Q1は,一時保護期間の7か月でQ9の身長が2.4センチメートル,体重が1キログラムしか増えていないという理由で,Q9への精神安定剤等の投与を疑
◇さすがにここに難癖付けるのは困難。よくできていると思う。
◇強いて言うなら「重大な損害」の解釈は、①取消訴訟では救済できない、②執行停止でも救済できない、ってのが判例。
◇ちょっと細かいんだけど、「行政規則であり、~~であり、いわゆる裁量基準である」というのは少し拙速かも。①本件基準が行政規則で、②根拠規定が裁量を認めている、ということが認定できて初めて裁量基準と認められると思われる。この形を守るのであれば「後述するように本件では裁量が認められるので」とかかね?
参考:「法第33条の4が『公共の福祉に反すると認めるとき』という抽象的な要件を規定していること,採石業及び跡地防災措置の実態に鑑みて跡地防災保証の必要性が認められ得るが,その必要性の有無や程度は地域の実情によって異なり得ることなどに着目して,”跡地防災保証を考慮に入れて認可の許否を決する裁量”が都道府県知事に認められないか,検討することが求められる。次に,本件要綱の法的性質及び効果について,上記の裁量を前提とした裁量基準(行政手続法上の審査基準)に当たると解することが可能であ〔る〕」(H26実感)
◇辰巳の学者解説によると、警察目的だ!と認定した上で「なので”原則”特別の犠牲に当たらない」と示してほしいとのこと。その上で、しかしこれこれこういう事情があるので例外的に認められる、という流れにしてほしいのだと。
同旨?「消防法12条の基準適合性維持義務の趣旨から、取扱所の所有者等に移転義務を課すことが警察規制(消極目的規制、内在的制約)に当たり、損失補償は容易には認められないことを順序立てて論じていない答案が相当数見られた。」(H27実感)
◇「本件命令は、平成26年の都市計画決定の指定替えにより葬祭場が設置された」というところは、もともと第一種中高層住居専用地域で葬祭場の設置何か予測できなかったよ!ということにつなげられればもっと良かった。
設問1
2.
(1)
「処分」のあてはめをしよう。
(2)
「重大な損害」は趣旨から解釈できるといい。趣旨は取消訴訟・執行停止とのすみ分けだそうな。
設問2
0. 論述の流れ
仮定:[Ⅰ] 本件基準が法10条4項の技術上の基準に当たる、ないし、[Ⅱ] 本件基準を考慮に入れて「安全であると認める場合」の判断をする要件裁量が認められる。
検討:[Ⅰ]⇒ほんとに当たるの?、[Ⅱ]⇒そんな要件裁量あんの?本件基準は合理的なの?、これらをクリアしたとして「安全であると認める場合」のあてはめがおかしいんじゃないの?
(2) 本件命令に関して、本件基準を考慮し得る要件裁量が認められるか。
(参考:「跡地防災保証を考慮に入れて認可の許否を決する裁量」〔H26実感〕)
(3) もっとも、裁量基準が法令の関係規定の趣旨に照らして合理的でなければ考慮できない。
(不合理な裁量基準を考慮してなされた命令は他事考慮による裁量権の逸脱〔30条〕となる)
(機械的に適用すれば考慮不尽による裁量権の逸脱又は濫用となる)
設問3
特別の犠牲「侵害行為が財産権に内在する社会的制約として受忍すべき限度を超えて財産権の本質的内容を侵すほど強度なものである場合」
<感想>
・結局8時間かかった。途中で紙に書くのをあきらめてPCで打ち始めた。
・全体的に誘導分かりづらすぎ。上位答案も把握しきれていないのがほとんど。
・設問1については通達が「関係法令」(9条2項)に当たらないことを前提にして、それからどうすんの?みたいなとこを聞きたかったらしいけど、中原行政法に書いてない時点でりーむー。上位答案も書けてない。
・設問1書きすぎた。どう削ればいいのか要検討。
・設問2(2)はほんと難問。『行政法ガール』の参考答案さえ誘導に乗れてない時点で無理。上位答案がどこまで書いてんのか要検討。
設問1
「法律上の利益を有する者」(行政事件訴訟法〔以下「行訴」と略す〕9条1項)とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう。そして、当該処分を定めた行政法規が、不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含むと解される場合には、このような利益もここにいう法律上保護された利益に当たる。
そして、上記の法律上保護された利益の有無を判断するに当たっては、行訴9条2項に規定されている考慮要素を勘案することとなる。
(a) 本件許可によってX1は、法科大学院Sにおいて教育をする際、それを静謐な環境下で行うことができる権利利益が侵害されると主張することが考えられる。
(b) モーターボート競走法(以下「法」と略す)1条は、同法の目的が「海に囲まれた我が国の発展」、「公益の増進を目的とする事業の振興」、「地方財政の改善」にあるとしている。
この目的規定からは、法科大学院Sの静謐な教育環境を保護する目的は窺われない。
(c) 本件許可の要件を定めたのは法5条2項・モーターボート競走法施行規則(以下「規則」と略す)12条である。この規定は場外発売場の「位置」「構造及び設備」「施設及び設備」について抽象的な基準を定めているだけであり、規律内容は詳細とは言えない。
もっとも、規則12条1号は場外発売場の位置が「文教上・・・著しい支障をきたすおそれのない場所であること」を要件としている。文教とは文化と教育のことであるから、同号は場外発売場により周辺の教育環境に支障をきたさないよう配慮していると言える。
(d) 規則11条2項1号は、場外発売場の設置許可申請に際し、申請書に場外発売場付近の見取図を添付するよう求めている。しかもそこには周辺1000メートル区域内にある「文教施設」の位置及び名称を明記することを求めている(同号括弧書)。この見取図は、国土交通大臣が、場外発売場が周辺の文教施設に与える影響を審査するために必要となるものであり、そのために添付が義務付けられていると解される。したがって同号は、法科大学院Sの静謐な教育環境を保護しようとしていると言える。
(e) 法4条5項は、国土交通大臣が場外発売場の設置許可に条件を附すことを認めている。その要件は国土交通大臣が「必要があると認めるとき」とあるだけである。文言の抽象性から言って、周辺教育施設への影響をこの要件の判断に考慮することも可能と言える。したがって、同項は、法が法科大学院Sの静謐な教育環境を保護しようとしていることと矛盾しない。
(f) したがって、法は目的規定にこそ掲げていないが、法科大学院Sの静謐な教育環境を保護しようとする趣旨であると解される。
(2) 「当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質」の考慮
(a) まず、法科大学院Sにおいて教育をする際、それを静謐な環境下で行うことができる権利利益は、生命・身体・財産といった高次の利益に比べてその重要性は劣後する。
(b) 法科大学院Sの静謐な教育環境を侵害する原因となるのは、まず場外発売場から発せられる騒音である。しかし、場外発売場と法科大学院Sとは400メートル離れていることから、この騒音もある程度減衰するとの反論も考えられる。
しかし、場外発売場は、多数の来場者が参集することによってその周辺に享楽的な雰囲気や喧騒といった環境をもたらす。特に本件では、P駅から来た来場者は県道を通って場外発売場に向かうことになるが、その際、県道に面した法科大学院Sの前を通ることになる。その結果、法科大学院Sの周辺には享楽的な雰囲気と喧騒といった環境がもたらされることとなる。法曹養成という目的の下、学生全員が静謐な環境下で勉強することが求められる法科大学院の性質上、教育環境に対する悪影響は甚大である。
(c) 本件施設が場外発売場として営業を行うのは1年間に350日であり、ナイターのない日は午前10時から午後4時頃まで、ナイターのある日は午前10時から午後9時頃まで、来場者が出入りし続けることとなる。
しかも、本件施設は敷地面積約3万平方メートルという大規模施設であり、700台を収容する駐車場が設置されることを考え合わせると、本件施設の来場者は多数人に上ることが予想される。
そうすると、本件施設へ多数の来場者がほぼ一年中昼夜を問わず法科大学院Sの前を通ることとなる。その結果、法科大学院Sの静謐な教育環境は絶えず侵害され続けることとなり、その侵害の程度は大きいと言える。
(d) したがって、法科大学院Sにおいて教育をする際、それを静謐な環境下で行うことができる権利利益は、生命・身体・財産に匹敵する高次の利益とは言えないものの重要な利益である。また、本件施設によりその利益が侵害される程度は大であるということができる。
(3) 結論
以上の検討により、法科大学院Sにおいて教育をする際、それを静謐な環境下で行うことができる権利利益は、法律上保護された利益に当たるということができる。また、本件認可はこの利益を害するということができる。
よって、X1は「法律上の利益を有する者」に当たり、原告適格が認められる。
2. X2の原告適格
(a) 本件許可によってX2は、静謐な環境下で生活する利益が侵害されると主張することが考えられる。
(b) 法1条は周辺住民の生活環境について言及しておらず、ここにX2の静謐な生活環境を保護する目的は窺われない。
(c) 規則12条1号も周辺住民の生活環境に支障を来たさないことを要件としていない。したがってここにもX2の静謐な生活環境を保護する目的は窺われない。
(d) 規則11条2項1号は、場外発売場の周辺の見取図の添付を要求している。これにより国土交通大臣は場外発売場周辺の住宅状況等を把握することもできる。しかし、文教施設及び医療施設と違って住宅状況については詳細な記述を求めていない。設置許可の審査に住宅状況を考慮に入れることが規則11条2項1号の主目的であるわけではない。したがってここにもX2の静謐な生活環境を保護する目的は窺われない。
(e) 法4条5項が、X2の静謐な生活環境の保護と矛盾しないのはX1について検討したところと同様である。
(f) したがって、法はX2の静謐な生活環境を保護しようとする趣旨ではないと解される。
(2) 「当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質」の考慮
(a) まず、静謐な環境下で生活する利益は、生命・身体・財産といった高次の利益に比べてその重要性は劣後する。
(b) X2の静謐な生活環境を侵害する原因となるのは、場外発売場から発せられる騒音である。場外発売場とX2の住居は200メートルしか離れていない。これは、騒音を減衰するのに十分な距離とはいえないから、X2に予想される騒音被害は甚大といえる。
(c) 本件施設へ多数の来場者がほぼ一年中昼夜を問わずX2の住居の前を通ることとなるのはX1について検討したところと同じである。その結果、X2の静謐な生活環境は絶えず侵害され続けることとなり、その侵害の程度は大きいと言える。
(d) したがって、X2が静謐な環境下で生活する利益は、生命・身体・財産に匹敵する高次の利益とは言えないものの重要な利益である。また、本件施設によりその利益が侵害される程度は大であるということができる。
(3) 結論
以上の検討により、本件許可により、X2が静謐な環境下で生活する利益が侵害される程度は大といえる。しかし、法にX2の静謐な生活環境を保護する趣旨を見出すことはできない。
よって、X2は「法律上の利益を有する者」に当たらず、原告適格が認められない。
設問2(1)
1. 候補
本件で考えられる訴えは、①本件取消措置の差止めの訴え(行訴3条7項)と、②本件要求措置が違法であることの確認の訴えである。
(1) 適法とされる見込み
本件で国土交通大臣は、要求措置にAが従わない場合、取消措置を執ることを検討している。この状況下でAは国土交通大臣に対し、要求措置に従う意思がないことを表明している。そのため取消措置が執られる蓋然性が高く、「一定の処分・・・がされようとしている場合」(行訴3条7項)に当たる。
取消措置がされた場合、その後取消訴訟等を提起して執行停止の決定を受けることなどにより容易に救済を受けることができるものではないことから、「重大な損害を生ずるおそれ」(行訴37条の4第1項・2項)があると言える。
本件要求措置は行政指導であり処分に当たらない以上、これの取消訴訟と取消措置に対する差止訴訟との関係は問題とならない。そのため、補充性(行訴37条の4第1項但書)も認められる。
本件取消措置の名宛人はAである以上、Aに原告適格(行訴37条の4第3項・4項)が認められる。
以上の検討により、本件取消措置の差止めの訴えは訴訟要件を全て満たし、適法である。
②の訴えの訴訟要件のうち問題となるのは確認の利益である。確認訴訟は不定型な訴訟であり、最後の救済手段と考えられているから、補充性が要求されるのである。
本件では取消措置に対して差止め訴訟が認められることから、この補充性の要件を欠き、不適法となる。
(2) ①の訴えの実効性
Aは取消措置を受けるおそれを除去することを求めており、取消措置の差止訴訟の認容判決が得られれば、国土交通大臣は取消措置を執ることができなくなる以上、Aの目的は達せられるといえる。したがって、①の訴えの実効性は高いといえる。
3. 結論
本件でAは、①本件取消措置の差止めの訴え(行訴3条7項)を提起することが適切である。
設問2(2)
1. 本件取消措置の適法性を論ずる前提として、国土交通大臣がAに対し執り得る措置の範囲ないし限界を検討する。
(1) 規則12条に定められた基準以外の理由で許可を拒否できるのか
この問題は、Aが要求措置に従わないことを考慮して、許可を拒否できるかという問題である。そこで、設置許可について国土交通大臣に要件裁量が認められるかが問題となる。
本件で設置許可の基準を定めた規則12条各号は、場外発売場の「位置」「構造」「設備」「施設」に着目して具体的な基準を定めており、一般的な包括要件を定めていない。これは専ら「位置」「構造」「設備」「施設」について審査し、それ以外の点を考慮しない趣旨と思われる。そのため、国土交通大臣に要件裁量を認めるとしても、「位置」「構造」「設備」「施設」と関係のない理由で許可を拒否する裁量までは存しないと解される。
(2) 通達に定められたことを理由にして許可を拒否してよいのか
以上に述べた点に加えて、本件通達は法による委任を受けずに定められたものであるから、その性質は行政規則である。したがって本件通達に法的拘束力はなく、上述した裁量の範囲を考え合わせると、Aが本件通達に従わなかったことを理由に許可を拒否することはできないと解される。
設置許可の取消しについては法59条が規定しているが、その要件は設置者が法58条2項の命令に違反したことである。これは許可の取消しという、許可の拒否に比べて強い効果を持つ処分をする要件を厳格に限定した趣旨と思われる。したがって、法58条2項の命令違反以外の事由を考慮する裁量は認められないと解される。
したがって、通達違反により許可の取消しまですることはできないと解される。
設問3
1. 考えられる規定の骨子
本件制度が実効性を持つためには、T市長の許可を得ていないにもかかわらず場外発売場を設置した事業者に、(a)罰則を与える規定、(b)場外発売場を強制撤去する規定が必要である。
条例に刑罰規定を置くためには、地方自治法14条3項の要件を満たさなければならないという問題がある。
ここには、条例で行政上の強制執行手段を創設することができるのかという問題がある。そしてこれは認められない。行政代執行法1条にいう「法律」に条例が含まれないからである。なぜなら、同法2条で「法律(法律の委任に基く・・・・・・条例を含む。以下同じ。)」とされていることの反対解釈から、そう解されるのである。
先日、難民問題を巡る法務省(性格には法務大臣)の決定に関して、はてブ上で大きな批判がありました。行政が司法の決定を無視することに対する疑義が生じていたのです。しかしながら、そうした見解は、日本における行政訴訟体系に関して、正確な知識を有していないことから生じる誤解によるものです。ざっくりと解説します。
まず、難民認定申請を認める、あるいは認めないという決定をくだすことは、「行政処分」もしくは「行政行為」と呼びます。厳密には、両者の意味合いは異なると訴える学者もいます。
さて、この行政行為は、「公定力」と呼ばれる非常に重要な性質を有しています。どういった性質かというと、行政行為が法律や条例の規定に違反していても、権限ある機関が正式にこれを取り消さないかぎり、法律上有効とされる、というものです。つまり、お役所の言うこと・やったことが間違っていたとしても、裁判といった、正規のルートでそのやったことを取り消さないと、お役所の言いなりにならないといけないのです。
一見すると理不尽なように見えますが、もし違法ならすぐに無効、という風にすると、みんなが勝手にお役所のやったことは間違っていると判断してしまい、収拾のつかない事態になってしまいます。社会の秩序を維持するためには、必要な性質と言えるでしょう。そういう訳で、「行政不服審査法」及び「行政訴訟法」と呼ばれる法律に基づかなければ、お役所のやったことを否定できない、というルールがあります。
行政不服審査法は、裁判によらないものなので割愛します。以下では行政訴訟法にしぼって軽く解説します。詳しく知りたい方は専門書をどうぞ。
(1)処分の取消の訴え、(2)裁決の取り消しの訴え、(3)無効等確認の訴え、(4)不作為の違法確認の訴え、(5)義務付けの訴え、(6)差止めの訴え、です。(余談ですが、判例や学説の積み重ねによって、権力的妨害排除訴訟や義務確認訴訟も、行政訴訟の在り方として含まれるのではないかとする見解もあります)
本件で問題になってくるのは(1)になってくることは、その文言からも分かると思います。
行政の処分によって被害を受けたら、その処分を取り消すよう裁判所に訴えることができます。そして、取消判決が出た場合は、行政処分は初めからなかったものとして扱われることになり、処分がくだされる前の状態に戻ることになります。また、申請を拒否する処分が取り消された場合は、同じ理由で再び申請が拒否できないようになっています。専門的には、同一事情の下で同一の理由で同一処分をくだせない、と言いますが、これを、反復禁止効と呼びます。裏を返せば、仮に事情が変更していなくても、最初の理由とは異なる理由で再処分をすることは許容されているとも言えます。そして、この考えが通説です。だとすると、本件の場合、法務大臣が事情が変化していることを根拠に同一処分をくだしたことは、道義上はおかしな話に見えますが、法律上は間違っていないのです。
そこで、本件では(5)の義務付け訴訟を起こすことが考えられます。これは、申請に対して拒否処分がだされた場合に、裁判所に訴えて、申請許可を無理やりさせる訴訟です。2004年に行政訴訟法が改正された際に付け加えられた、比較的新しい訴訟類型です。ただ、非常に強力な手段であることから分かるように、なかなかハードルが高いです。どれくらい高いかというと、拒否処分に対する取消訴訟も提起しなくてはならないし、勝訴するためには、その取消訴訟が認められるだけではなく、申請を認めないことが「裁量権の逸脱濫用」であると認められる必要があります。今後どういった訴訟戦略を考えているか分かりませんが、話題となっていた記事を読む限りでは、おそらく義務付け訴訟で戦うのではないかと考えています。
結局のところ、取消訴訟は取消訴訟でしかないのです。被害者が不利益を受けることになった行政処分を取り消す、ただそれだけでしかないのです。したがって、本件において、行政府は法の支配という原理を無視している、と主張することは失当ではないでしょうか。現行法が上記の状況を認めている以上、これは立法政策の問題と言えるでしょう。
とりあえず、宇賀先生による「行政法概説II 行政救済法」を読んだら、行政訴訟法の全体像をかなり正確に細かく知ることができます。ついでに行政法判例百選もぜひ。
行政法全般なら、定番どころでは塩野先生の一連の「行政法I・II・III」ですね。一冊で済ませたい場合、原田尚彦先生の「行政法要論」をおすすめします。
とはいえ、これも厚いし法律書を読むのが初めてなら読みにくいかもしれないので、場合によっては有斐閣アルマの「はじめての行政法」をおすすめします。
自分の子に「あほ」や「ぷう」などのいわゆるキラキラネームをつけた両親らに対し、大阪府が命名権の濫用であるとして改名命令処分をしたことに対し、両親らの弁護団である原告が府を相手取って大阪地裁に行政処分取消訴訟を提起していた事件で、先月27日、大阪地裁は、請求を棄却する判決をしていたことが分かった。近年流行しているキラキラネームに関する判決が出たのはこれが初めて。
大阪地裁第7民事部の田中健治裁判長は、判決理由で、「キラキラネームは単に幼稚な感情を表す音や形を漢字の印象や読音を借りて表現しているだけであることが社会通念上一見明白であり、しかもその内容も堕落淫靡の極で、我が国伝統の命名の仕方や内容を逸脱し、将来の我が社会においても容認されるものとはとうてい考え難く、命名権の濫用であることは明らか」と指摘、キラキラネームは命名法として社会的に許容されないと判断し、自分の子に堕落淫靡な命名をする両親らを非難した。
両親数百名が子供に「アホ」や「ぷう」といういわゆるキラキラネームを
つけたことに対して、大阪府が両親らに対し命名権の濫用として改名命
令処分をしたことに対し、両親らが行政処分取消訴訟を大阪地裁に起こ
していた事件で、大阪地裁は先月27日、両親らに対し、請求棄却の判決
を言い渡していたことが分かった。近年流行しているキラキラネームに対
大阪地裁第7民事部の田中健治裁判長は、判決理由で、「キラキラネーム
は単に幼稚な感情を表す音や形を漢字を借りて表現しているだけのもので
あることが社会通念上一見明白であり、しかもその内容も堕落の極であり、
我が国伝統の命名の仕方を逸脱しており、将来の我が社会においても容認
数百名の両親が子供に「アホ」や「ぷう」といういわゆるキラキラネーム
をつけたことに対して、大阪府が両親に対して命名権の濫用として改名命令
処分をしたことに対し、両親らが大阪地裁に行政処分取消訴訟を起こしていた
事件で、大阪地裁は先月27日、原告等に対し、請求棄却の判決を言い渡した。
近年流行しているキラキラネームに対する行政の改名命令処分に対する判決が
出たのはこれが初めて。
大阪地裁第7民事部の田中健治裁判官は判決理由で「キラキラネームは単に幼
稚な音を漢字を借りて表現しているだけのもので、内容も堕落淫靡の極致であり、
我が国伝統の命名法を逸脱しており、将来の我が社会においても容認されるとは考
え難く命名権の濫用であることは明らか」と指摘、自分の子に堕落淫靡な命名をす
る両親らを非難した。
1
判 決
同 松 田 誠 司
同 清 原 直 己
同 中 村 哲 士
同 富 田 克 幸
同 夫 世 進
同 有 近 康 臣
同 前 澤 龍
同 蔦 田 璋 子
被 告 パ ナ ソ ニ ッ ク 株 式 会 社
同 速 見 禎 祥
主 文
1 原告の請求を棄却する。
事 実 及 び 理 由
2
第1 請求
特許庁が無効2012-800008号事件について平成26年6月24日
にした審決を取り消す。
第2 事案の概要
被告は,平成22年8月10日に出願(特願2010-179294号。
平成15年12月22日に出願された特願2003-425862号の分割
出願。優先日同年8月5日)(以下,この優先日を「本件優先日」という。)
され,平成23年12月9日に設定登録された,発明の名称を「帯電微粒子
水による不活性化方法及び不活性化装置」とする特許第4877410号
(以下「本件特許」という。設定登録時の請求項の数は6である。)の特許
権者である。
原告は,平成24年1月31日,特許庁に対し,本件特許の請求項全部に
ついて無効にすることを求めて審判の請求(無効2012-800008号
事件)をした。上記請求に対し,特許庁が,同年8月2日,無効審決をした
ため,被告は,同年9月10日,審決取消訴訟を提起した(知的財産高等裁
判所平成24年(行ケ)第10319号)。その後,被告が,同年12月7
日,特許庁に対し,訂正審判請求をしたことから,知的財産高等裁判所は,
平成25年1月29日,平成23年法律第68号による改正前の特許法18
1条2項に基づき,上記審決を取り消す旨の決定をした。
被告は,平成25年2月18日,本件特許の請求項1及び4を削除し,請
求項2を請求項1と,請求項3を請求項2と,請求項5を請求項3と,請求
項6を請求項4とした上で各請求項につき特許請求の範囲の訂正を請求した
(以下「本件訂正」という。)。特許庁は,同年5月8日,本件訂正を認めた
上で無効審決をしたため,被告は,同年6月14日,審決取消訴訟を提起し
(知的財産高等裁判所平成25年(行ケ)第10163号),知的財産高等
3
裁判所は,平成26年1月30日,上記審決を取り消す旨の判決をした。特
許庁は,同年6月24日,「訂正を認める。本件審判の請求は,成り立たな
い。」との審決をし,その謄本を,同年7月3日,原告に送達した。
原告は,同年7月31日,上記審決の取消しを求めて,本件訴えを提起し
た。
本件訂正後の本件特許の特許請求の範囲の記載は,次のとおりである(甲3
4,39,40。以下,請求項1に係る発明を「本件訂正特許発明1」,請求
項2に係る発明を「本件訂正特許発明2」などといい,これらを総称して「本
件訂正特許発明」という。また,本件特許の明細書及び図面をまとめて「本件
特許明細書」という。)。
請求項1
「大気中で水を静電霧化して,粒子径が3~50nmの帯電微粒子水を生成
し,花粉抗原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,
菌,ウイルスの何れかを不活性化することを特徴とする帯電微粒子水による
不活性化方法であって,前記帯電微粒子水は,室内に放出されることを特徴
とし,さらに,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,スーパーオキサ
イド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか1つ以上のラジ
カルを含んでいることを特徴とする帯電微粒子水による不活性化方法。」
請求項2
「大気中で水を静電霧化して,粒子径が3~50nmの帯電微粒子水を生成
し,花粉抗原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,
菌,ウイルスの何れかを不活性化することを特徴とする帯電微粒子水による
不活性化方法であって,前記帯電微粒子水は,大気中に放出されることを特
徴とし,さらに,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,スーパーオキ
サイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか1つ以上のラ
4
ジカルを含んでおり,前記帯電微粒子水は,粒子径3nm未満の帯電微粒子
水よりも長寿命であることを特徴とする帯電微粒子水による不活性化方
法。」
請求項3
「霧化部に位置する水が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加部を備
え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,大気中で水を静電霧化して,
粒子径が3~50nmであり,花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかと反応
させて,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかを不活性化するための帯
電微粒子水を生成し,前記帯電微粒子水は,室内に放出されることを特徴と
する不活性化装置であって,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,ス
ーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか1
つ以上のラジカルを含んでいることを特徴とする不活性化装置。」
請求項4
「霧化部に位置する水が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加部を備
え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,大気中で水を静電霧化して,
粒子径が3~50nmであり,花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかと反応
させて,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかを不活性化するための帯
電微粒子水を生成し,前記帯電微粒子水は,大気中に放出されることを特徴
とする不活性化装置であって,前記帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,
スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのいずれか
1つ以上のラジカルを含んでおり,前記帯電微粒子水は,3nm未満の帯電
微粒子水と比較して長寿命であることを特徴とする不活性化装置。」
3 審決の理由
審決の理由は,別紙審決書写しのとおりである。本件訴訟の争点となる部
分の要旨は,① 本件訂正特許発明の粒子径の記載はいずれも明確である
(特許法36条6項2号の要件を満たす。),② 本件訂正特許発明の粒子径
5
に関し,発明の詳細な説明に記載されていないとすることはできない(同項
1号の要件を満たす。),③ 本件訂正特許発明の静電霧化の意味は明確であ
るほか,本件訂正特許発明の静電霧化手段に関し,発明の詳細な説明に記載
されていないとすることはできないし,発明の詳細な説明には,当業者が本
件訂正特許発明の実施ができる程度に明確かつ十分な記載がなされていない
とすることもできない(同項1号及び2号並びに同条4項1号の要件を満た
す。),④ 本件訂正特許発明1及び3はいずれも,I.Wuled LEN
GGOROら「静電噴霧法による液滴およびイオンの発生」粉体工学会誌V
ol.37,No.10(日本,2000年),753~760頁(甲10。
以下「甲10」という。)記載の発明(以下,審決が本件訂正特許発明1と
対比するに当たり認定した甲10記載の発明を「甲10発明1」と,本件訂
正特許発明3と対比するに当たり認定した甲10記載の発明を「甲10発明
2」という。)に,特開平11-155540号公報(甲5。以下「甲5」
という。),特開平7-135945号公報(甲6。以下「甲6」という。)
及び「ラジカル反応・活性種・プラズマによる脱臭・空気清浄技術とマイナ
ス空気イオンの生体への影響と応用」(株)エヌ・ティー・エス発行,20
02年10月15日,218~231頁,363~367頁,389~39
2頁(甲7。以下「甲7」という。)に記載の技術を組み合わせても,当業
者が容易に発明できたものではない(同法29条2項の規定に反しない。),
⑤ 本件訂正特許発明1及び3はいずれも,特開2002-203657号
公報(甲11。以下「甲11」という。)記載の発明(以下,審決が本件訂
正特許発明1と対比するに当たり認定した甲11記載の発明を「甲11発明
1」と,本件訂正特許発明3と対比するに当たり認定した甲11記載の発明
を「甲11発明2」という。)に,甲5ないし7記載の技術を組み合わせて
も,当業者が容易に発明できたものではない(同上),というものである。
上記 ④の結論を導くに当たり,審決が認定した甲10発明1及び2の内
6
容,甲10発明1と本件訂正特許発明1及び甲10発明2と本件訂正特許発
明3との一致点及び相違点は以下のとおりである。
ア 甲10発明1及び2の内容
甲10発明1
「液体を静電噴霧して,粒子径が数nmで幾何標準偏差が1.1程度の
甲10発明2
「導電性の細管の先端に位置する液体が静電噴霧を起こす高電圧を印加
する高圧電源を備え,当該高圧電源の高電圧の印加によって,液体を静
電噴霧して,液滴径が数nmで幾何標準偏差が1.1程度のイオンを含
む液滴を生成する静電噴霧装置」
一致点
「液体を静電霧化して,粒子径が3~50nmの帯電微粒子の液滴を生
相違点
a 相違点10a
「本件訂正特許発明1は,水を静電霧化して帯電微粒子水を生成し,
帯電微粒子水を花粉抗原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応させ,
当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかを不活性化する不活性化方
法であるのに対して,甲10発明1は,帯電微粒子の液滴が,花粉抗
原,黴,菌,ウイルスのいずれかと反応し,それらの何れかを不活性
b 相違点10b
「本件訂正特許発明1では,大気中で水を静電霧化し,帯電微粒子水
は,室内に放出されるのに対し,甲10発明1では,大気中で液体を
7
静電霧化するのか,また,液滴が室内に放出されるのか明らかでない
点」
c 相違点10c
「本件訂正特許発明1では,帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,
スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい
ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対して,甲10発明1で
は,帯電微粒子の液滴が,そのようなラジカルを含んでいるか不明で
ある点」
一致点
「霧化部に位置する液体が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加
部を備え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,水を静電霧化して,
相違点
a 相違点10d
「本件訂正特許発明3は,水を静電霧化して帯電微粒子水を生成し,
花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れかと反応させ,当該花粉抗原,黴,
菌,ウイルスの何れかを不活性化する帯電微粒子水による不活性化装
置であるのに対し,甲10発明2は,帯電微粒子の液滴が,花粉抗原,
黴,菌,ウイルスのいずれかと反応し,それらの何れかを不活性化す
b 相違点10e
「本件訂正特許発明3では,大気中で水を静電噴霧し,帯電微粒子水
は,室内に放出されるのに対し,甲10発明2では,大気中で液体を
静電霧化するのか,また,液滴が室内に放出されるのか明らかでない
点」
8
c 相違点10f
「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,
スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい
ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対し,甲10発明2では,
前記 ⑤の結論を導くに当たり,審決が認定した甲11発明1及び2の内
容,甲11発明1と本件訂正特許発明1及び甲11発明2と本件訂正特許発
明3との一致点及び相違点は以下のとおりである。
ア 甲11発明1及び2の内容
甲11発明1
「空気中で水を静電霧化して,0.001μm(1nm)程度の大きさ
である,小イオンを生成し,集塵する方法であって,前記小イオンは,
室内に供給され,さらに,前記小イオンは,水の分子に極小イオンが結
合して水分子のクラスターを核としている,小イオンによる集塵方法」
甲11発明2
「放電電極を兼ねる水管の先端から滴下する水滴がコロナ放電により微
細な水滴となって霧散する高電圧を印加する高圧電源とを備え,該高電
圧の印加によって,空気中で水を静電霧化して,0.001μm(1n
m)程度の大きさである,集塵するための小イオンを生成し,前記小イ
オンは室内に供給される装置」
一致点
「大気中で水を静電霧化して,帯電微粒子水を生成し,室内の空気を清
浄化する帯電微粒子水による方法であって,前記帯電微粒子水は,室内
相違点
9
a 相違点11a
「本件訂正特許発明1は,帯電微粒子水の粒子径が3~50nmであ
るのに対して,甲11発明1は,小イオンの大きさが1nm程度であ
る点」
b 相違点11b
「本件訂正特許発明1は,帯電微粒子水を花粉抗原,黴,菌,ウイル
スのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何れか
を不活性化する不活性化方法であるのに対して,甲11発明1は,小
c 相違点11c
「本件訂正特許発明1では,帯電微粒子水は,ヒドロキシラジカル,
スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい
ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対して,甲11発明1で
は,小イオンがそのようなラジカルを含んでいるか不明である点」
一致点
「霧化部に位置する水が静電霧化を起こす高電圧を印加する電圧印加部
を備え,当該電圧印加部の高電圧の印加によって,大気中で水を静電霧
化して空気を清浄化するための帯電微粒子水を生成し,前記帯電微粒子
相違点
a 相違点11d
「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水の粒子径が,3~50nm
であるのに対して,甲11発明2では,小イオンの大きさが1nm程
度である点」
b 相違点11e
10
「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水が,花粉抗原,黴,菌,ウ
イルスのいずれかと反応させ,当該花粉抗原,黴,菌,ウイルスの何
れかを不活性化するためのものであるのに対して,甲11発明2は,
c 相違点11f
「本件訂正特許発明3では,帯電微粒子水が,ヒドロキシラジカル,
スーパーオキサイド,一酸化窒素ラジカル,酸素ラジカルのうちのい
ずれか1つ以上のラジカルを含んでいるのに対して,甲11発明2で
は,小イオンがそのようなラジカルを含んでいるか不明である点」
第3 原告主張の取消事由
以下のとおり,審決には,粒子径に関する明確性要件の判断の誤り(取消事
由1),粒子径に関するサポート要件の判断の誤り(取消事由2),静電霧化手
段に関するサポート要件及び実施可能要件の判断の誤り(取消事由3),甲1
0を主引例とする進歩性の判断の誤り(取消事由4)及び甲11を主引例とす
る進歩性の判断の誤り(取消事由5)があり,これらの誤りは審決の結論に影
審決は,本件訂正特許発明における「粒子径が3~50nm」とは,凝集
していない個々の粒子のほぼ全てが粒子径3~50nmの範囲に分布してい
しかし,審決は,甲10において静電霧化により生成する液滴の粒径分布
が非常に狭く単分散性が高いことを前提としているが,本件特許の特許請求
の範囲には,粒子のほぼ全てが上記範囲内にあるか否かは何ら記載されてい
ない。
そして,「粒子径が3~50nm」と幅をもって表現された場合に,その
上限,下限の値が,平均粒子径の幅を示しているのか,D50(頻度の累積
11
が50%になる粒子径〔メジアン径〕)の幅を示しているのか,ピーク値
(最大ピークとなる最頻出値)の幅を示しているのか,様々な解釈があり得
るところ,本件特許明細書には,どのような幅を示しているのかの説明はさ
れておらず,本件特許明細書の記載を参酌しても,上記の幅は不明確である。
現に,本件特許明細書の記載を参酌した場合,粒子径の範囲の解釈につい
ては,その記載箇所に応じて,ピーク値の幅と解釈したり(【0024】,粒
子のほぼ全てが範囲内にあると解釈したり(【0038】)する余地があり,
そうすると,「粒子径が3~50nm」との記載については,本件特許明
細書の記載を参酌しても,複数の意味に解釈される余地があるから,本件特
審決は,本件特許明細書【0013】,【0024】及び【0052】の記
載等から,帯電微粒子水の粒子径の上限は,粒子の空間内への拡散性や人の
肌への浸透性の観点から100nmが好ましく,抗原の不活性化の作用や空
気中の湿度に影響を与えないという観点から,50nmが好ましいこと,ま
た,粒子径の下限は,粒子の寿命と抗原の不活性化の作用の観点から3nm
が好ましいことが把握されるから,本件特許明細書に実施例として示された
ものが,20nm付近をピークとして,10~30nmに分布を持つ帯電微
粒子水のみであったとしても,粒子のほぼ全てが粒子径10~30nmの範
囲に分布している帯電微粒子水であれば,室内への拡散性が良いことや,長
寿命であること,抗原の不活性化の作用を奏しつつ,空気中の湿度調整に影
響を与えない等の作用効果を奏することは,当業者が明細書及び図面の記載
12
そして,「粒子径が3~50nm」の意味はピーク値の幅と解釈する余地
が十分にあり,そのように解釈した場合,本件特許明細書には3~50nm
のうちの20nm付近の粒子径についてしか長寿命化と不活性化効果が示さ
れていないのであるから(【0042】,【0045】~【0048】),かか
る実施例を本件訂正特許発明の全体まで拡張ないし一般化することはできな
い。
「粒子径が3~50
nm」との数値は,本件訂正特許発明の課題を解決する作用効果に直結する
重要な数値であるところ,本件特許明細書の実施例には,粒子径3~10n
m未満の部分と粒子径30nm~50nmの部分のいずれについても,長寿
命化という効果を裏付けるデータの記載はない。また,3nm及び50nm
をそれぞれ下限値及び上限値とする不活性化効果については記載されている
ものの,それを裏付けるデータも記載されていないし,帯電微粒子水の長寿
命化についても記載されていない。
したがって,本件特許明細書の具体的な実施例をもって,「粒子径が3~
50nm」の全体についてまで長寿命化と不活性化の各効果が存在するもの
と理解することはできない。
被告は,粒子径3~50nmという数値限定につき,帯電微粒子水の粒子
径を本件発明の課題目的に沿って最適化したものであって,当該上限,下限
値が課題目的を達成し,顕著な作用効果を奏する臨界的意義を有する数値と
いうわけでないから,具体的な測定結果をもって裏付けられている必要はな
い旨主張する。
しかし,本件訂正特許発明の出願時の技術常識に照らすと,本件訂正特許
発明の特徴的な部分は,静電霧化で発生させて殺菌等に用いるラジカルとし
13
て,粒子径が3~50nmの帯電微粒子水に含まれたラジカルを用いる点に
あり,かつ,上記粒子径は,長寿命化と不活性化の双方の技術的課題達成の
他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)
これをいわゆる他人の周知、著名な商標を盗用し、不正の目的をもって使用するものと推認し、
① 一以上の外国において周知、著名な商標と同一又は極めて類似するものであること
② その周知、著名商標が造語よりなるものであるか若しくは構成上顕著な特徴を有するものであること。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyoubin/42_119_02.pdf
2.本号具体的運用
(2)ただし、「不正の目的」の有無の認定は内心の事項であり、
外部に現れた客観的事項から判断する必要があるが、
その場合には、上記(1)各項の資料がなくても、
次の各要件を満たす場合には、そのような商標登録出願に係わる商標は、
「不正の目的」をもって使用をするものと推認し、本号を適用することとする。
① 一以上の外国において周知な商標と同一又は極めて類似するものであること。
② その周知商標が造語よりなるものであるか若しくは構成上顕著な特徴を有するものであること。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyoubin/42_119_03.pdf
あしたの箱:商4条1項19号の「不正の目的」はどうやって立証するのか?
Dona Benta | Receitas, Farinhas, Bolos e Pães
●平成18(行ケ)10301審決取消請求事件 商標 「Dona Benta」 - 特許実務日記
平成18年 (行ケ) 10301号 審決取消請求事件|特許判例データベース
無効の審決|無効2005-89018 - 商標審決データベース
外国のみで周知である商標に類似する商標 - 知財判決 徒然日誌
日本であまり知られていないけど外国で有名な商標 - 名古屋の商標亭
http://www.jp-ta.jp/pdf/meeting/002/DonaBentaup.pdf
http://take-ip.com/cases/TM-H18-Gke-10301.pdf
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070524120815.pdf
審決取消訴訟段階での商標分割 ANTHROPOLOGIE事件について
●平成21(行ケ)10210 審決取消請求事件 商標権「ANTHROPOLOGIE」 - 特許実務日記
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20091203101623.pdf
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20091203101215.pdf
商標について|経済産業省 特許庁 Japan Patent Office
商標審査便覧:42.25 商標法第4条第1項第19号に関する審査について
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyoubin/47_101_06.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/28_4-1-19.pdf
ダウト。
3 次に、原告が、本件処分の取消しを求めることについて、法律上の利益を有する者であるか否かについて判断する。
本件処分は、不起訴処分として、原告について公訴の提起という不利益な処分をしないということを確定し、捜査の対象である被疑者という地位を消滅させるものであるから、原告にとつて利益的な処分というべきであり、原告は、これを取り消す法律上の利益を有しないものというべきである。原告は、起訴猶予を理由とする不起訴処分である本件処分は、そのほかの理由による不起訴処分と異なり、犯罪の嫌疑があることを前提としてされるものであるから、被疑者であつた原告にはこれを取り消す法律上の利益がある旨を主張するが、しかしながら、起訴猶予処分において処分理由として犯罪の嫌疑ありといわれるのも、捜査機関としての検察庁の内部的な事務処理としていわれることであつて、それ自体によつては何ら特段の対外的な法的効果を生じないものであり、したがつて、起訴しない処分である限り、他の不起訴処分と起訴猶予処分との間に処分の法的効果に差異があるものではないというべきであるのみならず、もともと、犯罪の嫌疑というものは、犯罪を犯した疑いにとどまるものであつて、確定的に犯罪を犯したことを意味するものではなく、それは単に有罪判決を獲得する可能性として公訴提起の要件となるにすぎないかなり漠然としたものというべきであり、しかも、起訴猶予処分における犯罪の嫌疑は、その存在が公権的に確定されたものではなく、捜査にあたつた当該検察官が嫌疑ありと思料して起訴猶予処分にしたというにすぎないものであつて、もとより裁判所その他の国家機関のレヴユーを受けた、犯罪の成立についての公権的な判断ということのできないものであることは明らかである。このように、捜査機関としての検察庁の内部的な事務処理として、公権的に確定されたものでないかなり漠然とした犯罪の嫌疑があるとされたことによつて、被疑者であつた者が何らかの不利益を被るとしても、それは単なる事実上の不利益であつて、法律上の不利益ではないといわざるを得ないから、被疑者であつた原告には本件処分の取消しを求める法律上の利益がないものといわなければならない。
起訴猶予を理由とする不起訴処分に取消訴訟起こした人に下された判断。
結局近視眼的な技術オタクが法制度も見ずに偏見ぶちまけてただけ。
だれも何も言わなかったら、そのまま犯罪者のレッテルをはられたまま、迷惑なIT技術者というレッテルを貼られたまま生きていかなければならなかった所だぞ。
手続の意味を正確に理解しようともせず、合理的に考えもしない
あれから1日。目覚めは良くも悪くもない。
いつも一番早く出勤する同僚によれば、彼女が来たときには既に私の机に置いてあったという。
彼女は当然のように「強制結婚制度」のことを知っており、すこし詳しく教えてくれた。
①第三者に「じゃあ結婚すれば?」と言われて初めて成立する
②既婚者は無効となるが、未婚者が事前に不受理届出をすることはできない
③取消訴訟は痴漢冤罪なみに面倒で困難ゆえ、大抵の人は諦めて結婚する
⑥国内ではいつどこで「じゃあ結婚すれば?」と言われても必ず手続は行われ、見逃されることは「絶対にない」
どうやら「強制結婚制度」は昨日今日に施行されたものではないらしい。
一応テレビや新聞に毎日目を通していたのに、全く気づかなかった。
いや、私だけが気づかなかったというより、実際に昨日まで一切報道されていなかったのではないか?
普段の世間話で話題に出たこともない。私にとっては寝耳に水としか言いようのない状況だ。
なのに昨日のテレビでは「きょうのしなもん」並にほのぼので、急迫した報道とは見受けられなかったが・・・。
とりあえず職場に欠勤連絡を入れる。私の「結婚」は会社中に知れ渡ってしまったようだ。
役所に問い合わせに行くと、あの赤い婚姻届は正式に受理されていた。
私の机にあったそれは提出していない。
生え際の後退したアームカバー曰く、あの赤い紙は「事後報告」みたいなものだという。
当事者ふたりに手続の必要はないが、相手の連絡先とともに通知が送付される。
仮にも「夫になる人」であるバカ男子から「妻になる人」への連絡はまだない。