はてなキーワード: 映画賞とは
相変わらず日本の映画界に「脚本賞」と「脚色賞」を分ける風潮は生まれていない。
それがただの映画賞であってもだ。おそらくこういうのはまず映画祭側がしなければならないはずだ。ここまで受け身とは。
日アカなんかはアカデミー賞からそのまま引き継げばいいと思うんだが…海外では普通のことなのに日本はなんで意固地になっているんだろうか?
脚色にされたら都合の悪い人がいるのか?誰が反対しているんだ。
今年の名作といえば「夜明けのすべて」
あれは脚色がすばらしい。でも脚本を書いた人が侍タイムスリッパーの脚本(監督だが)と並ぶのは違和感しかないだろう。原作者の瀬尾まいこが居てこそだ。
それでこそオリジナル作品は尊重されるし、専業脚本家の技もしっかり評価されるし、原作は守られるのではないか。
セクシー田中さん騒動があったからか漫画原作脚本を隠す傾向が今年前半にかけてあった気がする。脚本家がインタビュー等に出てこず、ある場合は原作者が出てきた。炎上対策だ。作者もスタッフも誰も炎上はしたくない。
このような対策を行ったドラマの一つに「アンメット」があったと思う。
でも「アンメット」はもっと脚本家の話を聞きたかった。素晴らしかったのだ。原作者との関係が良好だったのもそうだが、原作がしっかりしている上でドラマ化にするのあたって大幅に変えた部分や、ある種映画のようなつくりにした点はもっと語ってほしかった。
見たけど、よくわからなかった
話の内容が、というわけではなく制作意図(?)がわからなかった
以下感想
アニメーションの出来が素晴らしい
日本の従来の商業アニメ的ではない表現、演出なので外国の映画賞とかとりそう
普通、アニメで、高校生で、アマチュア寄せ集めで、そっちの方向性にはいかなくないか?
そしてミスチルはクソ
以下ネタバレ気にせず感想をかく、良かった点と悪かった点、疑問点、腑に落ちない点を書くのでだれか答えを教えてくれ
ざっくりいうと邦画っぽい
邦画あまり知らないけどなんていうか岩井俊二的な、岩井俊二をアニメ化するとしたら山田尚子に任せたらよさそう的な感想を持った
ちゃんとアニメとして成立している、邦画っぽいけどやはりこれはアニメなのだ
また、邦画っぽいというのは、エンタメではないという意味も含む
たとえばこの映画が君の名はのように大ヒットして何百億円も稼ぐとはとても思えない
人によっては心に染み入るような、人によってはあくびが出るような、そんなタイプの映画
なぜそう感じるのか?
改めて考えたがこの映画は緩急に乏しい
たくさん登場人物が出るし、エピソードもたくさんあるがどれも平凡
心に刻み付けられる名ゼリフもなければグリグリ動く神作画もない
良かった点
その選曲とパフォーマンスで客がそんな風にはならんやろと思ったり
なんでこの子達がそんな曲作ろうと思うん?だったり
その点、このアニメはよかった
文化祭であんなセンスのある演奏されたらそらああなるし、そういう演奏になる理由も作中で描かれていた
悪かった点
1 ミスチルを起用すんな
単純にあってない
作品の完成度を落としてると思う
いやおそらく「今」なんだろうが、現実の「今」とこの作品の中の「今」、ちょっと違う、いやかなり違うよね
いかにもアニメアニメしたアニメならご都合主義として無視できるのだけど、キャラデザも演出もリアルに、邦画に寄せている分、どうしてもリアリティのなさ、時代の曖昧さを感じてしまう
上の方で岩井俊二っぽいと書いたけど、岩井俊二は時代を切り取るのが上手い
『打ち上げ花火下から見るか横から見るか』を見れば90年代の小学生のリアルがそのまま伝わってくるし
『リリイシュシュのすべて』を見ればゼロ年代の中学生のリアルに心が苦しくなるはずだ
彼女ら、彼らは、本当に、令和の、2024年の、日本の今を生きる高校生なんだろうか?とてもそうはみえない
作劇に合わせて都合よく作られたフィクショナルなキャラクターに見える
そのちぐはぐさが不快で不満
疑問点
エンタメではなさそうだ
いやもし売れる映画を目指してたなら単純に失敗だ
パンチが足りない
では作家性の強い映画、メッセージ性のある映画をやりたかったのか?
作風的にはこっちの説のがしっくりくるのだけれども、そうだとするとこの作品のテーマがよくわからない
自分には伝わらなかった
わかった人がいれば教えて欲しい
きみの色は結局何がしたい映画だったの?
ジェニファー・ローレンスもだけど。
あの場所は差別を行ってはいけない場所と近年何年も繰り返し舞台上でも言われてた場所なんだよね。
別に二人とも公園で散歩してたらいきなりアカデミー賞の会場に連れてこられたわけじゃなく「最有力候補」「前哨戦を見てもほぼ確定」「てめえら受賞すんの知ってたよな?」状態でそこにいる訳で、言うほど取り乱すような状況でもなく、オスカーの場も初めてではない。新人でもない。だから驚いた様子なのは演技だとわかるんだけど(流石ハリウッド俳優だね)(ドレスが壊れたって?コート借りろよウケ狙いかよ)
あの場所はオスカーの舞台なんだよ。何度も言うけどオスカーって人種差別撤廃運動してたとこなんだよね。
なんならお前らが無視したミシェル・ヨーとキー・ホイ・クァンは、前年度の映画賞受賞時のスピーチでアジア系であることでアメリカで受けてきた差別を訴えてきてくれた人たちなんだよね。
具体的に言おう。
今のオスカーは有色人種がそこに居たら、白人は差別言動が見えないように振る舞わなければならない場所なんだ。つまりオスカーの差別撤廃運動って白人に向けられたものなんだよ。
まあロバート・ダウニー・Jrはもともと馬鹿だよ。いかれた元薬中だよ。でもエマ・ストーンってなんか差別はんたーいとかKPOP好き〜とか言ってた人だよね。有色人種の手を真っ先にとって意識があることをアピールするくらいしても良かったんじゃないの?
エマ・ストーンについては擁護論があるが、エマが丁寧に対応していたらどれも不要だった論だし、ジェニファー・ローレンスだって大御所のサリー・フィールドがあんなにドレスを引っ張ってんだから、止まればよかっただけだろ?サリー・フィールドの焦りが全てじゃないか。擁護派はミシェル・ヨーが「あなたから渡してあげて」と言った幻聴が聞こえたらしいけどさ。それでもサリーが止めてんだからジェニファーは止まれよ。
ていうかアジア人差別とかで二人話題に上がってるけど、今年のオスカーひどいもんだったねぇ。
黒人が少ない印象だったのはそれはそうなんだが、
イスラエルを支持して虐殺を推奨するプロデューサー=オッペンハイマーのプロデューサー、ジェームズ・ウッズに製作から謝辞が送られたりさ。
ガザの停戦のアピールバッジをつけてる人が多いのに、ガザやウクライナ問題の話が出たら拍手がぱらぱらで全体的に興味ないのか、戦争推進なのか。(じゃあドキュメンタリー映画に賞やるなよ)
メディアもなんも言わんな。
韓国語や中国語で燃えてる気配もあり他アジアの言語も見かけるし、日本でも荒れてるけどなんも言わんな。
おそらく欧米誌待ちか……いや欧米の記事でねぇぞ。だってあいつらのポリコレにはアジア人なんて含まれてないんだからな。洋画ファンだって普通にそれ受け入れてるもんな。
思い出したけどトップガンマーヴェリックで申し訳程度にモブにアジア系居たの、大昔の欧米映画の黒人っぽくてウケたよね。
まあ洋画沼にハマった自称欧米人のアジア人は詳しいけどそういう状況は見えてないか。
それは嘘だった:ゴールデングローブ賞受賞映画に出演したと主張したコロンビア人は拒否された
ジェラルディン・フェルナンデスは、制作中に 25,000 フレームを描いたと主張しました。しかし、エル・ニーニョ・イ・ラ・ガルサのクレジットには彼の名前は載っていない。
ジェラルディン・フェルナンデスというバランキージャ出身の女性が、最優秀アニメ映画賞を受賞した作品『エル・ニーニョ・イ・ラ・ガルサ』のイラストチームの一員だったと主張したため、コロンビアは数日間ゴールデングローブ賞受賞を祝った。
これはソーシャルネットワーク上で喜びを呼び起こし、これに加えて、いくつかのメディアがフェルナンデス氏の証言を求め、フェルナンデス氏は映画に登場する25,000フレーム(視聴覚映像の合計時間の約30分に相当)を描いたと主張した。
同様に、ジェラルディン・フェルナンデスさんも自身のソーシャルネットワークにビデオを公開し、その中で、これらの絵を描くためにリモートで作業し、その過程で映画監督の宮崎駿に会ったことを主張し続けた。この業界では史上最高の製品です。
「30歳になった自分が、まさかスタジオジブリで制作を担当することになり、最新作だけでなく宮崎駿監督の引退作にも出演することになるとは思ってもみませんでした。信じられないです。 」とフェルナンデスはビデオで述べた。
これらの発言を踏まえ、一部のイラストレーターはフェルナンデスさんの証言の矛盾を強調した。彼女は2万5000フレーム撮影したと主張しており、一部の人にとっては不可能なことだったが、バランキージャの女性は遠隔で撮影したと主張しているという事実に拍車をかけた。
コロンビア人の彼女は映画のクレジットに登場しておらず、IMDBやアニメスタッフデータベースの専門サイトにも彼女の名前が掲載されていなかったため、数人の国際的なイラストレーターはこれが詐欺であると断言し、メキシコ人のジュリエッタ・コラスは最も憤慨した人物の一人であった。これ 。
コラスはフェルナンデスに、このような重要な作品に参加することを夢見ているラテン系イラストレーター全員に害を及ぼすものであると主張し、自分のバージョンを修正するよう求めた。その上、
「この女性は、エルニーニョ・イ・ラ・ガルサに取り組んでいたと語っています。彼女はコロンビアで自ら映画の2万5000コマを描き、宮崎監督も彼女の名前を知っていたと語った。彼女はいつも自分のことをイラストレーターだと呼んでいます。彼は絵を一枚も見せません。ボールは嘘をつくべきだ」とメキシコ人選手はジェラルディン・フェルナンデスの出版物に反応した。
これに加えて、フェルナンデスのポートフォリオにいくつかの盗作があることを強調した他のイラストレーターからの批判もあり、それが彼女を悪人であり、この職業の信用を傷つけていると非難した理由です。
彼らはソーシャルネットワーク上で、バランキージャの女性に対し、彼女に対する申し立てに対する返答を求めた。しかし、ジェラルディン・フェルナンデスさんは声を上げていないが、彼女が嘘をついていると非難した一部の人々は、コロンビア人選手が彼らをブロックしたと述べている。
「繰り返しますが、彼女はこの映画の 25,000 フレームを個人的に「イラスト化」したと(彼女の言葉で)言いました。それは 35 分です。コロンビアで海賊プランナーをしている女性は、フリーランスのリモート仕事として、ジブリ映画の 35 分間のアニメーションを制作したと主張しています。ちなみに彼女は私をブロックしました」とジュリエッタ・コラスさんはXアカウント(旧Twitter)に書いた。
フェルナンデスの沈黙により、ソーシャルネットワーク上では、バランキージャの女性は間違っており、他の場所で働いていたと主張するさまざまなミームが作られ、状況をからかうために過去の宮崎作品を利用した。
コロンビアではフェルナンデスの発言を信頼し、彼女が日本のスタジオの制作に参加したことを祝福する人もいたが、『エルニーニョ・イ・ラ・ガルサ』はアカデミー賞の最優秀アニメーション映画賞の最有力候補としての地位を確立し続けており、この賞を受賞するのは3 月 24 日に 開催。
地上波テレビ、しかも紅白の内容が気になっているおっさんなんて、意識高いはてな村においては最下層の人間として軽蔑されるのだろうが、気になるものは仕方ない。
何が気になっているがといえば、今年の紅白で朝ドラをどう扱うかということだ。
地上波など愚民の見るものと見下して知らない人のために説明すると、紅白では毎年、朝ドラは重要なコンテンツで、主題歌は優先的に選ばれるし、朝ドラの登場人物が応援に駆けつけたり、以前は『あまちゃん』の特別編的なものを展開してみたり、まあいろいろな取り組みをしてきたわけである。
で、今年の下期の朝ドラ『ブギウギ』であるが、笠置シヅ子の生涯を下敷きにしたこのドラマ(ドラマでは福来スズ子)、わりと評判がいいらしい。
なにしろ歌手の生涯の話だから、舞台の歌唱シーンに力が入ってる。そして主役のスズ子を演じる趣里が、なかなかに好演している。
この人は水谷豊と伊藤蘭の娘というバリバリの2世なのだが、もともとバレリーナ目指して挫折した過去があるそうで、女優に転身してからも親のゴリ押しを使った印象が希薄なところが、好感を呼んでもいるようだ。
映画に出てもないうちから映画賞もらったり、なぜかブランドアドバイザーを歴任してたりするどこぞの誰かとちがって、ご両親もしっかりしているのであろう。
ドラマではいい感じに10代から演じていて、とても33歳には見えない。母親役の水川あさみとは実年齢が7歳しか違わないのに親子に見えている。
で、ドラマでは初回で『東京ブギウギ』の公演を再現してみせ、歌唱力もあるところを見せつけて、これはそのまま紅白の企画として使えそうなクオリティであった。
で、今週は、育ての親である服部良一(ドラマでは羽鳥善一)とであって、服部良一・笠置シヅ子としての最初の曲である『ラッパと娘』が大好評になる、というくだりだったが、これもなかなか良かった。
5分の朝ドラで全曲フルコーラスのステージをそのまま流すのは、わりと思い切った演出だと思うが、制作側も趣里の歌手としての実力に信頼をおいているからこそ、だろう。
この『ラッパと娘』という曲、昭和14年(1939年)の日本の曲とは思えないおしゃれな曲なので、知らない方はぜひ聴いてみてほしい。笠置シヅ子のオリジナルも含めてYouTubeにいくつも上がっている。作詞も服部良一だそうだが、変に抒情的な意味などなく、“みんなこの歌歌えば楽しい”くらいの内容であとはスキャット主体なのもかっこいい。日本がアメリカと戦争始める数年前は、まだまだこんな“敵性音楽”が普通に劇場でやれてたんだなあという軽い驚きもある。
で、これを紅白でどう盛り込むのかと考えると、気になるのは羽鳥善一(服部良一)役が、草彅剛ということなのだ。
なにしろ笠置シヅ子の育ての親であり、今週のドラマでも羽鳥善一がノリノリで指揮するバンドをバックに歌うステージが展開されていた。
紅白に趣里を出して企画やるなら、やはり羽鳥善一(草彅剛)も一緒に出ないとすごい不自然なことになるだろう。
おそらく今、NHK内部でいろんな駆け引きやら調整なら行われているのだろうが、堂々と草彅剛を紅白のステージに出したら、ちょっとNHKを褒めたい(←謎の上から目線)
人気漫画【推しの子】が大人に激しく刺さるワケ | ゲーム・エンタメ | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
minoooon525 2023/05/02
このブコメを読んで正直自分は「そんなことなくね?」と思ったが、皆の意見を聞いてみたい
ちなみにminoooon525 氏による過去のブコメを読むと上の発言と矛盾すると思われるものがあったのでそれについても聞いてみたい
※ちなみに彼は過去のブコメを読む限りエロゲーマニアで半アベガーという好感の持てる一般的な人間であると思われ、逸汎人であるはてなーとは感性が異なる可能性はある
minoooon525 2021/04/28
おい!はてな民、最終回が酷すぎた長編漫画の思い出語って行けよ
minoooon525 2022/10/27
ダイヤのAの作者がどんな考えであの最終回にしたかを考慮してもクソつまんねえもんはクソつまんねえだよな。言い訳にすらならん
在日コリアンの苦難、米ドラマに 「パチンコ」話題呼び放送映画賞:朝日新聞デジタル
minoooon525 2023/04/26
『バンドリ!』『アイマス』『ラブライブ!』に続く、新たな二次元×声優のヒットは22/7(ナナニジ)? 新規性と魅力を考察 - Real Sound|リアルサウンド
minoooon525 2021/07/21
ラブライブ!のポスター批判したら… 虚偽申請で凍結:朝日新聞デジタル
minoooon525 2020/05/06
浦田カズヒロ先生「100日後に打ち切られる漫画家」が妙に生々しくて胃を痛める展開の連続で思わず見てしまう人たち - Togetter
minoooon525 2020/03/30
橋本愛さんだけど
この件でかつてないほどトランスヘイトが高まり関連する話題もやむ気配がない。
本人は謝罪し勉強を続けますと言ったので拳を下ろしたトランス側の人もいたけど「#橋本愛に連帯します」なんてタグも出来ちゃった以上もう心情的に敵視されてしまうのは避けようがない。
イジワルな言い方をすれば有名人がこういう問題に言及するのはリスクが少なく支持を得られ承認欲求的にも名を売るにもコスパが良かった。
そして口を滑らせた。
表には出ないだろうけどこの件でスケジュールを延期しなければならなくなった発表があったかもしれない。
JKローリングのように「ああトランスヘイトの人ね」と見做されると海外の映画賞や映画自体への起用も難しくなる。
方々に迷惑がかかる。
世の中の問題に口出しするなとは言わない。誰も言えない。
以前増田で、映画館の客の男女比が話題になった。日本の映画館は女性客が多数派であり、大量に作られる恋愛映画は女性客を主要ターゲットとしたものであるという話であった。
ブコメではそもそも女性客が多いこと自体初耳であったり、根拠となるアンケート調査の女性客は好みの俳優が出ているかどうかで映画を見ることを決めているというのも話題になった。
しかし君の名は以降よりはっきりとしてきたのは男性客が主体であったアニメ映画が最大の隆盛を極めているということだ。
ワンピース、すずめの戸締り、名探偵コナン、スラムダンク、TOP4はすべてアニメだ。
これはいったいどういうことだろうか。
それだけではない。なんと2022年のディズニー映画はTOP10に入っているものが一つもない。
このまま成績を伸ばせばアバターが辛うじてはいるかどうか?というところでありこれも大事件だ。
ディズニーはサブスクへの傾倒や映画館との確執(コロナ禍に上映中止し、自社のサイトに配信したことによる)もあり興行収入をのばせなくなっているのかもしれない。
またTOHOシネマズはレディースディを取り止め、男女に区別なく割引するTohoウェンズデイを2021年からスタートしている。
TOHOシネマズがレディースディを廃止し、女性客をメインターゲットとした映画が退潮し、男性がよく見るアニメ映画が大ヒットし、女性に人気のディズニー映画がランキングにはいらなくなる・・・
ここから見えるのは、映画館が女性のものから男性のものへと少しシフトし初めているのではないかということだ。
もしこの推測があたっているのだとしたら日本の映画館はついにその基盤をグローバルスタンダードと同一化し、男性客も女性客も鑑賞することができる土台が出来上がったということになる。
女性客が多いという特殊な環境が生み出す弊害というのはグローバル化する上で非常に不利になるという点だ。
なぜなら世界の映画界は男性主導で男性客が映画を鑑賞し、男性が映画賞を評価するからだ。
近年のJ-Drama・邦画が日本国外で見られなくなったのはこのねじれたジェンダー問題も一つの要因であった。
日本は男性の過剰労働により男性が映画を鑑賞する時間がなくよりフレキシブルな対応が可能な女性客が観覧形式の娯楽のチャンピオンであった。
しかし世界では男性が作品を作り、男性が映画を見るのである。そしてだからこそ世界の映画界は女性を取り込もうと必死になっていた。
製作者・キャストに女性を増やし、映画館に女性を呼び込み観客の総数を増やす。まさに王道だ。
残念ながら日本の映画館は女性客が主導しており邦画界はその手法をそのまま導入はできない。
しかも邦画界は製作者に女性を増やず、よりクローズドなサークルにとどまりますますボーイズクラブ化していった。
その結果は近年取りざたされるセクハラ問題としてまさに露呈している。
本来やるべきことは女性製作者を増やしつつ、男性客を増やすという施策が必要だったのだ。
このねじれた日本の映画環境は女性を製作から排除し、消費者から男性を排除していった。
なぜ歌舞伎が今のような形態になったのか、なぜ能が今のような形態になったのか。
アニメは実写よりはるかに女性の制作者が多く、また男性客もてらいなく作品を見ることができる。
もしこの状態が定着すれば、将来的に男性に受ける実写映画が誕生する可能性がでてきた。
これによって男性が評価している海外のマーケットでも日本映画が評価する芽がある。
これは日本の女性向け映画が低俗であるとか、質が悪いという話ではない。
とはいえ、その評価も徐々に変わっていくだろう。重要なのは女性客に見てもらえているかどうかではないからだ。
ジェンダーを尊重している欧米で評価されれば実態はどうでも日本の映画はジェンダー平等であると評価されることになる。
つまりより男性的である欧米で評価されれば自動的にジェンダー平等を尊重しているとみなされるようになる。
その時ついに我々の映画館は真にグルーバルスタンダードとなるであろう。
映画オリジナルの勝手な捏造が組み込まれた結果がこれなんやで。くやしいのうwww
カンヌ映画祭 2021年7月17日 パルム・ドール 濱口竜介 ノミネート [27][28]
アジア太平洋映画賞 2021年9月11日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [29]
ゴッサム・インディペンデント映画賞 2021年11月29日 国際長編映画賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [30]
ニューヨーク映画批評家協会賞 2021年12月3日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [31]
ワシントンD.C.映画批評家協会 2021年12月6日 外国語映画賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [32]
ニューヨーク映画批評家オンライン賞 2021年12月12日 外国語映画賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [33]
ボストン映画批評家協会賞 2021年12月12日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [34][35]
シカゴ映画批評家協会賞 2021年12月15日 作品賞 ドライブ・マイ・カー ノミネート [36]
外国語作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞 2021年12月18日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [37]
セントルイス映画批評家協会賞 2021年12月19日 脚色賞 濱口竜介、大江崇允 ノミネート [38][39]
外国語映画賞 ドライブ・マイ・カー 受賞
ゴールデングローブ賞 2022年1月9日 非英語映画賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [24][25]
全米映画批評家協会賞 2022年1月9日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [40]
サンフランシスコ・ベイエリア映画批評家協会賞 2022年1月10日 作品賞 ドライブ・マイ・カー ノミネート
国際長編作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞
トロント映画批評家協会賞 2022年1月16日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [41]
女性映画ジャーナリスト同盟賞 2022年1月25日 非英語圏作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [42]
インディペンデント・スピリット賞 2022年3月6日 外国映画賞 ドライブ・マイ・カー 未決定 [43]
放送映画批評家協会賞 2022年3月13日 外国語映画賞 ドライブ・マイ・カー 未決定
サテライト賞 2022年3月18日 外国語映画賞 ドライブ・マイ・カー 未決定 [44]
日本国内の賞
賞 セレモニー開催日
第13回TAMA映画賞 2021年11月21日 最優秀作品賞 濱口竜介及びスタッフ・キャスト一同 受賞 [45]
ELLE CINEMA AWARDS 2021 2021年12月18日 ベストディレクター賞 濱口竜介 受賞 [46]
第34回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞 2021年12月28日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 受賞 [47]
第34回毎日映画コンクール 2022年1月20日 作品賞 ドライブ・マイ・カー 未決定 [48]
美術賞 徐賢先 未決定
録音賞 伊豆田廉明 未決定
第43回ヨコハマ映画祭 2022年2月6日 日本映画ベストテン ドライブ・マイ・カー 3位 [49]
第64回ブルーリボン賞
@iso_zin_
世界中の映画賞を席巻しているポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作『リコリス・ピザ』で日本人に対する差別的ジョーク(アジア系アクセントの嘲笑など)があるとの事でアジア人人権団体から糾弾されている模様。楽しみにしてただけに残念…。
あとは劇中に登場する二人の日本人女性の見分けがつかない、みたいな台詞もあるそう。時代設定がまだまだ人権意識の低い1970年代だから必然性のあるジョークかもしれないし何とも言えないけど観てて嫌な気持ちになってしまう可能性はある。
https://screenrant.com/licorice-pizza-boycott-media-action-network-asian-americans/
問題の人種差別ジョークは、ジョン・マイケル・ヒギンズ演じる実業家ジェリー・フリックが、『リコリス・ピザ』で二人の異なる日本人妻と共に二度登場することに関係している。どちらのシーンでも、彼は漫画のようなステレオタイプなアジア訛りを使って女性たち(水井ゆみと安城めぐみが演じる)に声をかけている。
さらに、ジェリーが再婚したことに気づかず、ゲイリーが2番目の妻を最初の妻と間違えるというジョークもある。MANAAの声明によると、アンダーソン監督はインタビューでこれらのジョークについて、『Licorice Pizza』が舞台とする時代に正直でありたいと主張し、弁明している。
また、ゲイリーとアラーナの年齢差についても話題になったが、この点についてはグレーゾーンのようである。人種差別的なジョークについては、設定に忠実であるというアンダーソンの説明だけでは不十分だと言ってよいだろう。
ジェリーのキャラクターはストーリーにほとんど影響を与えず、単純なジョークのために彼にあからさまな人種差別的行動を取らせる理由はない。リコリス・ピザ』は、プロダクション・デザイン、衣装、サウンドトラックなど、70年代を生き生きと再現するために、すでに十分な役割を果たしている。
MANAAはこれに反対する立場をとったが、他の人々が彼らと一緒に立ち上がるかどうかは、時間が経ってみなければわからない。
すべての賞レースが「ほんとうに面白い○○は選ばれない。」なんてことは自明じゃないの?
まさか直木賞や日本アカデミー賞が最も優れたエンタメ小説や日本映画を選んでると思ってた?
すべての賞レースは、審査員の好みやその時々の社会性を反映するものですよ。
みんなオスカーがどういう性質のものか理解した上で、議論してますよ。
「社会派のメッセージを混ぜた小難しくて立派で、いわゆるインテリリベラルが喜びそうな作品が選ばれやすい。」
うん、そうよ。その通り。
で、パラサイトが選ばれたから、意外ね、全編英語以外の映画が選ばれるなんて驚きね、
という話をしてると思いますけど…
「JOKERは、アカデミー賞を喜びそうな人間の逆を行く映画だ。要するにアカデミー賞の会員の取り澄ました顔の横っ面をひっぱたく映画だった。」
パラサイトでも最後にアカデミー賞の会員のような善良な上級市民を刺してますけど。
表立って侮辱したわけでもないのに。あの社長、そんなに悪者だった?
アカデミー賞であれ、カンヌであれ、あぁいう映画賞で選ばれた映画を「面白い映画を観ようと」するやつなんていないだろ…
ミリオンダラー・ベイビーなんてクソ陰気臭いぞ
ぶっちゃけた話、アカデミー賞にちょっとでも詳しい人間なら「絶対にJOKERは作品賞を取らない」
ということは予想できた。
あの賞はそういう場所だ。
これは圧倒的にマイナス点がつく。その証拠に、アメコミ原作映画はどれだけヒットしようと作品賞の候補になること自体がまれだ。
ブラックパンサーは黒人がメインでほぼキャストが黒人というところが社会的に評価された。
JOKERも社会現象となりさんざん政治的に紙面をにぎわしたからやっと呼ばれた。
はっきり言うが、「アクション映画やアメコミ作品は政治的なメッセージを強烈に発して、ようやくスタートラインのはるか後方に位置される」ぐらいにアカデミー賞は強烈な差別をしてる。
アベンジャーズに至っては、あんなものは遊園地で映画じゃないとまで言われている。とても公平な審査は期待できない。
これ。マジでこれ。
いや、言い方を変えると、「娯楽に徹した娯楽大作はほぼ選ばれない」ということ。
要するに社会派のメッセージを混ぜた小難しくて立派で、いわゆるインテリリベラルが喜びそうな作品が選ばれやすい。
だから、日本の漫画でいうと、ワンピースとかドラゴンボールが選ばれず、微妙な社会派漫画を受賞させるような漫画賞だと思ってくれればよい。
ターミネーター2も、スターウォーズも、地獄の黙示録も、ETも、あの作品もどの作品も取ってない。それどころか呼ばれてすらいねえというあほみたいなことがわんさかある。
JOKERは、アカデミー賞を喜びそうな人間の逆を行く映画だ。要するにアカデミー賞の会員の取り澄ました顔の横っ面をひっぱたく映画だった。
ぶっちゃけアカデミー賞の選考人なんて、「撃ち殺されたテレビ司会者みたいな連中」なので、どう考えても受賞しねえだろうなあと予想してた。
そんなこんなで「つまんねえ」と視聴率が駄々下がりしているわけだ。そりゃ、つまらん映画にばっかり映画賞を与え続けてりゃ本国視聴率は駄々下がりだろうが、いまだにアカデミー賞を面白い映画賞だと思ってる人が外国では多いんだろうなあと思う。
最後になるが、今年の受賞作は「JOKERに受賞させないための受賞おめでとう」という最悪の声と戦う十字架を背負ったなあ。
頑張ってほしい。
自分のブログにでも書こうかなと思ったけど、だいたい https://www.metacritic.com/pictures/oscar-best-picture-contenders-for-2019?ref=hp からのパクリだしそんなに力いれて調べてないので増田に放流します。
本命は『スター誕生』、『BlacKkKlansman』、『グリーンブック』あたりか。ノミネーションだけなら『ファースト・マン』や『女王陛下のお気に入り』も。
今年のカンヌで『万引き家族』の次点でグランプリを獲得した、黒人映画永遠のトップランナーの最新作。
黒人なのにKKKにもぐりこんでしまった潜入捜査官の実話を描く。
スパイク・リー監督作のなかでは『ドゥ・ザ・ライトシング』や『マルコムX』をも凌ぐ評価を獲得している(そして興行的にもここ十年で自己最高)。
公開時期が夏季であることと、ややコメディよりのタッチがノミネーションに不利に働くかもしれないが、トランプ政権下において「ブラック・リブス・マター」運動はまだまだ意気軒昂。「黒人映画」枠競争を勝ち抜くポテンシャルは十分だ。
ブラックパンサー(ライアン・クーグラー監督)
解説は不要だろう。今年米国内で最高興収をあげた作品にして、マーベル映画史上でも最も支持された傑作ヒーロー映画。
アメリカ国内外の黒人問題や歴史的視点にめくばせしてオスカー好みの社会性もばっちり備えているものの、やはり「アメコミ映画」のレッテルがネック。
まだまだ白人・男性・おじいちゃんが大勢を占めるオスカー会員にあっては弱い。ギリギリノミネーションがあるかどうか、といったポジションだろう。
余談だが一時期新設されそうだった「ポピュラー映画賞」部門はブラックパンサーを受賞させるために作られるのだという噂だった。裏返せば、作品賞本選に選ばれる格ではない、と会員からみなされているのだろう。
Can You Ever Forgive Me?(マリエル・ヘラー監督)
落ち目のライターが有名人の手紙や文章を捏造して高値で売る詐欺に手を出し、それが嵩じて博物館から実物を盗みだそうと企む実録犯罪コメディ。
日本ではあまり知られていないけれど主演のメリッサ・マッカーシーはアメリカで今いちばんアツいコメディアンのひとり。
夫のポール・フェイグと組んで『ブライズメイズ』、『SPY』、『ゴースト・バスターズ(リメイク版)』などの陽性の笑いでヒット作を飛ばしてきた。
そんなマッカーシーが一転してシリアスでブラックなコメディに挑戦し、見事大成功。本年度の主演女優賞ノミネートが確実されている。
演出したヘラー監督の手腕も高く評価されており、初の監督賞ノミネート、さらには作品賞も夢ではない。
とある気難しい現代っ子少女の中学生活最後の一週間を描いた青春コメディ。
中学生版『レディ・バード』にもたとえられる(中二病的な意味で)痛々しくも切ない、みずみずしくもどんよりとしたフレッシュなローティーンライフの描写が広範な支持を集めている。
監督は若干28歳のコメディアンで、なんとユーチューバー出身。アメリカ映画界における新世代の台頭を予感させる一本。すでに数多くの映画祭や映画賞にピックアップされている
オスカーはコメディを敬遠する一方で、サプライズ的なインディー作品を好む傾向にあるが、はたしてこの作品の出目は吉とでるか凶と出るか。最悪でも脚本賞ノミネートは固いか。
『ロブスター』、『聖なる鹿殺し』と強烈かつキテレツな作風で知られるランティモス監督最新作にして初の時代劇。
アン女王を演じるオリヴィア・コールマンを巡る二人の家臣(レイチェル・ワイツとエマ・ストーン)のバトルを描く百合時代劇……たぶん百合だとおもう。
すでに巨匠の地位を確立したランティモス監督の過去作のなかでも群を抜いて評価が高く、今年のベネツィア国際映画祭でも第二位にあたる審査員賞を勝ち取った。オスカー前哨戦となる各種賞レースにももちろん名前を連ねている。
今年の本命作のひとつとも目されるが、ランティモス特有の変態さ加減が(今回は脚本までは書いてないとはいえ)どこまでお上品なオスカー会員たちに受け入れられるか……。
『ラ・ラ・ランド』で幻の作品賞受賞というなんともかわいそうな結果に終わった(それでも本人は史上最年少で監督賞を獲っているが)デイミアン・チャゼルとライアン・ゴズリング。
そんな彼らのリベンジマッチが実録宇宙開発物語『ファースト・マン』だ。人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング船長にスポットライトを当て、彼の視点からドラマを描く。
企画段階から作品賞ノミネートは当然、という空気のなかでプレッシャーを跳ねのけて見事高評価を集めた。ノミネーションはほぼ確実といっていいのではないだろうか。反面、今度こそ受賞なるかというと、今ひとつパンチがきいてないようで不安が残る。
オスカー前哨戦の最も重要とされるトロント国際映画祭で観客賞に輝いた作品。ここ十年で同賞を得た作品でオスカー本選にノミネートされなかった例はたった一回しかないのだ。
黒人差別が法的に是認されていた時代のアメリカで、自分もちょっとレイシスト入っている用心棒の白人男が南部へコンサートを開きに来た黒人ピアニストを送迎する仕事を命じられる。最初は「黒人のくせに上等なスーツを着てお上品にピアノなんぞひきやがって……」と反感を抱く用心棒だったが、行く先々で差別待遇を受けるピアニストに対してだんだんシンパシーが湧いてきて……という内容。
ほろ苦くもユーモアとメッセージ性に満ちた内容はまさしくオスカー好み。「分断されたアメリカ」というテーマのタイムリーさもある。ちなみに監督は『メリーに首ったけ』などのロマコメで知られるファレリー兄弟の兄。このところは過去のヒットコメディのリメイクなどで仕事に恵まれなかったが、もともと潜在的に持っていた社会派なセンスが一挙に花開いた。
If Beale Street Could Talk(バリー・ジェンキンス監督)
『ムーンライト』で一昨年の作品賞を獲得したジェンキンスの最新長編。今度こそはチャゼルにかっさらわれた監督賞もいただいて完全制覇を目論む。
原作は今年日本でもドキュメンタリー映画『私はあなたのニグロではない』が公開された、黒人小説家ジェームズ・ボールドウィンによる短篇。濡れ衣をきせられて収監された夫を助け出すために奮闘する若き妊婦のお話。
テーマの重厚さも話題性も十分だが、公開が当初予定していた11月から12月にのびたことが若干きがかり。クリスマス狙いのブロックバスター大作のなかで埋もれてしまう恐れがある。
Mary Queen of Scots(ジョージィ・ルーク監督)
互いにイングランド王位をかけてあらそったスコットランド女王メアリーとイングランド女王エリザベス一世を、それぞれシアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビーという旬な女優が演じる。
脚本を担当したのは『ハウス・オブ・カード』や『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』などの現代政治劇の名手、ボー・ウィリモン。
いずれもオスカーノミネーション歴を有した名前ぞろいでクオリティも保証されている。同じくイギリスを舞台にした時代劇である『女王陛下のお気に入り』がライバルか。
ROMA(アルフォンソ・キュアロン監督)
世界的に見れば今年最も評価の高い映画といっても過言ではない。ベネツィア国際映画祭の最高賞。
1970年のメキシコ・シティで家政婦として働く女性とその一家のドラマをモノクロで撮る。
評価の高さと『ゼロ・グラビティ』でオスカーを獲ったキュアロンの知名度があれば当然作品賞も……となりそうなものだが、障害は多い。
まずスペイン語映画であること。長いオスカーの歴史のなかでこれまで十作品の外国語映画が作品賞にノミネートされてきたが、受賞にいたったものは一つとしてない。
次に Netflix 映画であること。カンヌみたいに公に締め出すことはしないにしても、アカデミー会員のなかでも動画配信サービス勢に対する反感は根強い。一昨年の『最後の追跡』やドキュメンタリー作品を例外として、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』『マッドバウンド』といった作品たちもその年最高クラスの称賛を受けながらもオスカーノミネートには至らなかった。
いちおうネトフリも『ROMA』については配信に先駆けて劇場公開を行うなどの「オスカー対策」をやっているが、はたしてどうなることやら。
ちなみに Netflix でも来月に配信される。驚くべき時代になったものだ。
アリ― スター誕生(ブラッドリー・クーパー監督)
ショービズ映画の古典のリメイク。この八十年で三回目の映画化です。
本年度大本命に数えられる一本。批評家・観客からの圧倒的な支持率もさることながら、商業面でも大ヒット(現時点で世界興収三億ドルを突破)を飛ばした。主演のブラッドリー・クーパーとレディ・ガガの演技もさることながら、これがイーストウッド降板を受けての初監督となったブラッドリー・クーパーの演出にも嬉しい驚きが満ちているとかなんとか。
だが、一昨年の『ラ・ラ・ランド』、昨年の『スリー・ビルボード』と「早すぎる大本命」はかならずバックラッシュに晒されるのがオスカーという場。12月以降に猛然と差してくるであろう後続期待作たちを振り切れるかどうか。
Widows(スティーブ・マックイーン監督)
2013年にアカデミー作品賞を獲得した『それでも夜はあける』のスティーブ・マックイーン最新作。オスカー獲得後の第一作でもある。
シカゴでヘマをやらかして死んでしまった強盗たちの四人の未亡人(ヴィオラ・デイヴィス、エリザベス・デビッキ、ミシェル・ロドリゲス、シンシア・エリヴォ)が亡夫の後を継ぎ女だけの強盗団を結成するちょっと変わった犯罪映画。
マックイーンとヴィオラ・デイヴィスというアカデミー賞受賞コンビで鉄板の出来。
そのパワーでジャンルムービーを嫌うオスカーでノミネーションを勝ち取れるかが見どころだ。
Boy Erased(ジョエル・エドガートン監督)
厳格なキリスト教である両親のもとで育ったゲイの少年(ルーカス・ヘッジス)が教会の同性愛矯正プログラム(いわゆるコンバージョン・セラピー)に放り込まれ、セラピストとバトルする青春ドラマ。
近年では『ダラス・バイヤーズ・クラブ』のジャレド・レトがそうだったように、LGBTものは俳優にとってオスカー像への近道だ(スカーレット・ヨハンソンみたいに非LGBTの俳優がLGBTの役を演じることに倫理的な非難が高まりつつあるにしても)。
批評家筋からの評価的には作品賞には届かないかもしれないが、演技賞ではノミネートが有望視されている。
トランプ政権下でLGBTに対する抑圧が増しつつあるだけに、時事性も捉えているかもしれない。
GWブッシュ政権下で「史上最悪の副大統領」とも呼ばれたディック・チェイニー元副大統領をクリスチャン・ベールが激太り(何度目だ)+ハゲという負の肉体改造で演じたブラックコメディ政治劇。
他にも妻リン・チェイニー役にエイミー・アダムス、ラムズフェルド国防長官役にスティーヴ・カレル、GWブッシュ役にサム・ロックウェルなどアカデミー賞級の芸達者がずらりと並んでいる。
題材としてはなかなかトリッキーだがマッケイ監督の前作『マネー・ショート』がそうだったように、ツボにはまれば一挙にアカデミー賞ノミネートまで行ける。
同じく政治ネタでライバルだった『フロント・ランナー』(ジェイソン・ライトマン監督)の評判がいまひとつ芳しくないのも本作にとっては好材料。
The Old Man and the Gun Now(デイヴィッド・ロウリー監督)
名優にして名監督ロバート・レッドフォードの引退作。15才で逮捕されたときから人生を通じて強盗を繰り返してきた70才の犯罪者(レッドフォード)と彼を追う刑事(ケイシー・アフレック)、そして彼に惹かれていく女性(シシー・スペイセク)を描く実話犯罪コメディ。
作品賞ノミネートは微妙なところだが、レッドフォードはまず間違いなく主演男優賞候補入りするだろう。
ちなみにデイヴィッド・ロウリーの前作であるゴースト・ラブストーリー『A GHOST STORY』は今日から封切り。観に行け。
一方で、実話犯罪・老人・名監督にして名俳優と共通する要素の多い作品としてクリント・イーストウッド監督の『The Mule』にも注目しておきたい。こちらは80才の麻薬の運び屋をイーストウッドが演じる。映画祭などでもまだ未公開なため、どう転ぶかはまだわからないが、近年のイーストウッド作品に対するアメリカ人の冷め方からすると賞レース的な意味での期待はあまりできなさそう。
その他有望そうな作品
『シカゴ』でアカデミー賞作品賞をさらったミュージカルの名手ロブ・マーシャルがディズニーの伝説的名作の続編を制作。
エミリー・ブラント、ベン・ウィショー、こりん・ファース、ジュリー・ウォルターズといった英国の名優たちでがっちり固めつつ、リン=マニュエル・ミランダやメリル・ストリープといったミュージカルで定評のある俳優陣をフィーチャーし、万全の Permalink | 記事への反応(3) | 16:07