2023-01-18

日本映画館は変わったのか

以前増田で、映画館の客の男女比が話題になった。日本映画館女性客が多数派であり、大量に作られる恋愛映画女性客を主要ターゲットとしたものであるという話であった。

ブコメではそもそも女性客が多いこと自体初耳であったり、根拠となるアンケート調査女性客は好みの俳優が出ているかどうかで映画を見ることを決めているというのも話題になった。


しか君の名は以降よりはっきりとしてきたのは男性客が主体であったアニメ映画が最大の隆盛を極めているということだ。

ワンピース、すずめの戸締り、名探偵コナンスラムダンク、TOP4はすべてアニメだ。

これはいったいどういうことだろうか。


それだけではない。なんと2022年ディズニー映画はTOP10に入っているものが一つもない。

このまま成績を伸ばせばアバターが辛うじてはいるかどうか?というところでありこれも大事件だ。

ディズニーはサブスクへの傾倒や映画館との確執コロナ禍に上映中止し、自社のサイト配信したことによる)もあり興行収入をのばせなくなっているのかもしれない。


またTOHOシネマズレディースディを取り止め、男女に区別なく割引するTohoウェンズデイを2021年からスタートしている。


TOHOシネマズレディースディを廃止し、女性客をメインターゲットとした映画が退潮し、男性がよく見るアニメ映画が大ヒットし、女性に人気のディズニー映画ランキングはいらなくなる・・・

ここから見えるのは、映画館女性のものから男性のものへと少しシフトし初めているのではないかということだ。

もしこの推測があたっているのだとしたら日本映画館はついにその基盤をグローバルスタンダードと同一化し、男性客も女性客も鑑賞することができる土台が出来上がったということになる。

女性客が多いという特殊環境が生み出す弊害というのはグローバル化する上で非常に不利になるという点だ。

なぜなら世界映画界は男性主導で男性客が映画を鑑賞し、男性映画賞を評価するからだ。

近年のJ-Drama・邦画日本国外で見られなくなったのはこのねじれたジェンダー問題も一つの要因であった。

日本男性の過剰労働により男性映画を鑑賞する時間がなくよりフレキシブル対応可能女性客が観覧形式の娯楽のチャンピオンであった。

日本では男性作品を作り女性が鑑賞する。

しか世界では男性作品を作り、男性映画を見るのである。そしてだからこそ世界映画界は女性を取り込もうと必死になっていた。

製作者・キャスト女性を増やし、映画館女性を呼び込み観客の総数を増やす。まさに王道だ。

残念ながら日本映画館女性客が主導しており邦画界はその手法をそのまま導入はできない。

しか邦画界は製作者に女性を増やず、よりクローズドサークルにとどまりますますボーイズクラブ化していった。

その結果は近年取りざたされるセクハラ問題としてまさに露呈している。


本来やるべきことは女性製作者を増やしつつ、男性客を増やすという施策必要だったのだ。

このねじれた日本映画環境女性製作から排除し、消費者から男性排除していった。

なぜ歌舞伎が今のような形態になったのか、なぜ能が今のような形態になったのか。

まさにその歴史螺旋をなぞるかのようであった。

しかしついにそのねじれは解消しつつある。

アニメは実写よりはるか女性制作者が多く、また男性客もてらいなく作品を見ることができる。

もしこの状態が定着すれば、将来的に男性に受ける実写映画誕生する可能性がでてきた。

これによって男性評価している海外マーケットでも日本映画評価する芽がある。

これは日本女性向け映画低俗であるとか、質が悪いという話ではない。

単にグローバルなマーケットに適合するかどうかいう話なのだ

とはいえ、その評価も徐々に変わっていくだろう。重要なのは女性客に見てもらえているかどうかではないからだ。

ジェンダー尊重している欧米評価されれば実態はどうでも日本映画ジェンダー平等である評価されることになる。

まりより男性である欧米評価されれば自動的ジェンダー平等尊重しているとみなされるようになる。

その時ついに我々の映画館は真にグルバルスタンダードとなるであろう。
















まぁこんなこと書いてるけど、ただ女性客がアニメをみるようになっただけかもしれない。

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