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2018-12-12

仕事がつらい

作業としては嫌いじゃない。むしろかなり嬉々として取り組めてる。自分にわりと向いてると思う。周りから評価も(口頭では)結構高い。

でもなんかつらい。なんか、いつになくきつい。

この組織のために働きたくない。

私は女で、新卒で入ってからずっとここでやってきて、もう10年になる。が、役職とかがつく気配がない。一般のまま、いっこ上に上がるとかもない。

仕事評価は決して悪くない。みんな口ではやたらほめてくれる。でもなんというか、パソコンの大先生的ほめ方なのだ。実際仕事内容がパソコンの大先生からだろうか。ちょっと複雑なVBA組んだり、依頼されたデータを引き出してきて整形したり、そんな補助的な仕事ばかりだから。そしてそんなのをひとりでやってるから

まり便利屋だ。とても便利な便利屋。そらほめるか。おだてとけばにこにこと次から次へ仕事を受けるちょっとトロい感じの女。ほめて損はないもんな。

そしてほめはしても、評価はあげない。人事評価に反映されない。もう2回は面談で直属の上司とぶつかってるが、評価は良くてもBで、最高のAには達しない。なぜなら誰もできないような素晴らしい成果を上げては居ないから。私のほかに誰もできないやらないVBAを組むとかそういう作業従事していても。

ここまででも相当嫌気がさしていたんだが、ちょっとトドメがきた。

私は完全に文系ど真ん中の学部卒だが、大学結構いいとこ出ている。早慶上智とかそこらへん。

そして私より前に私と同大卒で入社した人は(少なくとも当時在籍中の人では)いなかったらしく、私が初の「あの大学卒」みたいな扱いになった。ついでに「あの大学卒なんだからお嬢さまなんだろう」みたいなアレな扱いにもなった。庶民やけどな。庶民どころか、山と田んぼの地から出てきた田舎山猿やけどな。

でもお嬢扱いっていろいろラクなんだよな。これまでもあったんだそういうこと。頭良くてお嬢って前提だと、本を読みまくっててかわいげがあんまなくてちょいと一般常識が怪しいところがあるってくらいだとプチ変人扱いでスルーされるみたいなのあるじゃん。それに甘んじちゃったんだよな。他に就職先のアテもなかったし。

思えばこれがいけなかったんだよな。

そんで私の後に2人、同じ大学卒の女性が1〜2年おきくらいに入ってきている。

その3人をまとめて「シスターズ」「三姉妹」と呼んでイジるような空気が、最近つのまにか醸造されていた。

これがもう、なんか、思ったよりダメだった。

私はリアルに三人姉妹の長女なので、同大卒の後輩とはいえ在学中に接点なかったレベル他人とまとめられて三姉妹の長女と呼ばれることの違和感が半端無い。脳が一瞬バグる。「あれこのひとなんで仕事中に私のプライベート言及して軽口叩いてるの??」みたいにどうしてもなる。

あと私の仕事ははっきり言って大学まったく関係ない。学部レベルだし、習ったこマジで1ミリも使ってない。

なのになんか学歴がへんなアイデンティティみたいになってる。いつのまにか。

わたし仕事場で、わたし仕事っぷりよりも、卒大が筆頭にきて幅きかせてる。いつのまにか。

これがなんかもう、なんかもう、ダメ。糸が切れた感覚がある。

だけど、これもうダメだよね。職場風土だもん。抗えない。抗い方がわからない。みんな親しみの表現としてやってんだもん。特におじさん幹部級に完全に馴染んでるのこのいじり方が。無理やろこれ。今から反抗無理ゲーやろ。ただでさえコミュ障気味なのに。

あー、しくった。気持ち悪い。もう仕事の何もかもが気持ち悪くてたまらない。

つらい。なんかこう、消しゴム食わされてるような気持ち悪さがずっと想起されててしんどい消しゴム食ったことないのに。カロリーメイトがなんか消しゴムっぽい味しそうで食えない。他に食いもんないのに。

仕事がつらい。

追記:

トラバありがとうございます

悪意や妬み嫉み的なイジりではないしそれよりはずっとマシなのは重々承知しています

ただ、「シスターズ」の下二人は同部署にいますが、彼女らと私とはフロアも違うような別部署であること、私のとこは完全に私の一人親方状態であり後輩指導的な接点は誰ともないことなどを考えると、私が彼女らと和気あいあいしてるのを観賞して癒されてる人はいないと思います彼女ら2人が和気あいあいして癒されてる人はいるかもしれない。

あと忘年会普通に会費取られます。飲めないけど飲み放題で5千円。飲めないのに…というのはあるけど金取ってくれるのはむしろなんかホッとします。オゴリシスターフルセットで誘われたときはキツかった。二十代の後輩と並んで三十超えてシラフで場の華扱い(小規模なお誘いで他に女子なし)はコミュ障気味で化粧も下手なわたくしには荷が重かったです。

あとはアレだ。シスターズくらいならともかく、この後輩たちに言及するときに皆さんナチュラルに「妹たち」言うてくるのが一番ダメなんだと気づいた。

えっ私の妹はひとりは結婚して他県で暮らしてるしもうひとりはいろいろあって実家家事手伝いしつつ療養中ですが???

ってなってしまう。むり。

2018-10-24

田中琴葉種田梨沙の間違いだろ?

いまミリシタで行われているイベントラストアクトレス」上位報酬が琴葉だった。

ま た お 前 か 。

はっきり言ってここ一年ミリシタの琴葉ゴリ押しが酷すぎる。

2月ミリシタ実装して4月イベント上位、7月ミリシタ1周年イベでは本来センターだった未来ちゃん差し置いてミリシタの顔になった。そして今回、上位報酬限定SSR2周目だ。

ミリシタから入った私にはなんでこいつが新キャラのつむつむや歌織先生、その他ミリオンのキャラ差し置いてミリシタの顔としてごり押しされてるのか、なぜこんなに特別扱いされるのか全くもって意味がわからない。

ぶっちゃけ彼女イメージなんて

声優活動休止してた。

委員長

・ここで野球をしてはいけません!(←これもそもそもの子が書いたものなのか謎なのに勝手にそういう事になってた)

ぐらいしかない。

はっきり言ってオタク勝手に「俺の嫁」と宣ってそうな印象しかなく、無個性もいいところだ。

声優がそんなに偉いのか?声優なのか?結局のところ

声優が高々一年体調不良活動休止していたことの何がそんなに偉いのか?

何がそんなに悲劇なのか?

キャラになんの関係があるのか?

大体ミリシタに実装されてなくて存在すらしてなかったくせにグリーからのPの間で存在が囁かれてる幻キャラだったくせにTBでいきなり名前が出てきてそれだけでも大困惑だったのにいざ投票が始まればあっという間に劇場サスペンスの新ヒロインの座に割り込んであっという間に持って行ってしまった。

しかも当時急遽立ち上げた掲示板では「琴葉相手では仕方ない、諦めよう。」なんてほざく腰抜けが大半を占めていた。

それまでの会議で「新ヒロインで行こう」という人が大半を占めていたのに、だ。

それでいてもっと担当が多いであろう百合子が控えている探偵役に特攻する方向で固まった。

しかも明らかに狙いやす場所にあった超ビーチバレーの右腕クイーンは「対抗馬から舐められていると思われる」「そうなったらつむつむpの印象は最悪になる」などという意味不明な理由却下された。

そんなくだらないプライド固執するならなぜ新ヒロイン役で琴葉担当pと正面衝突する勇気がなかったのか謎で仕方ない。

結果的探偵役を取れたものの、TBを通じてつむつむpと百合子pの間にはいまだに確執が残っている。

そして、なんやかんやかっていよいよ劇場サスペンス実装された。

ビーチバレープリンセス曲、三姉妹カフェエンジェル曲とくれば当然残る劇場サスペンスフェアリー曲になる。

真壁は以前上位だったし、つむつむが2周目か?いや、桃子上位か?と思ってた。順当にいけば普通そうだ。

ミリシタはぶっちゃけ出番の格差はあるけどレギュレーションは忠実に守ってきた。

それで全員にSSRを行き渡らせることができた、それは今回も変わらないと思ってた。

だが蓋を開ければまさか田中琴葉である

本当に意味がわからない。

結局のところ田中琴葉がすごいんじゃなくて声優種田梨沙ミリシタの運営に可愛がられていて特別扱いされて悲劇ヒロインに仕立て上げられているとしか思えない。

大体ミリシタやってるやつなんて声優しか興味ないやつばっかだからな。

ミリシタで知り合った人でアイドルについて語っている人なんてほとんど見かけない。大体口を開けば二言目には声優名前言動だ。

いや、別に声優がどうとか興味ないんだけど

俺はアイドル候補生白石紬が好きなのであって南早希がどうのこうのなんてまじ興味ないんだけど

紬が唐揚げ好きなんて設定どこにある?ないんだけど?声優二次元キャラをごっちゃにしてるやつ多すぎ。

結局のところ結論としてはそんな感じだ。

田中琴葉声優種田梨沙からこんなに愛され?特別扱いされ、ミリシタの顔にまでなった。

これが名前もない実績もないどこぞの新人声優だったら、とっくのとうに琴葉の存在は忘れられ、ミリシタから切り捨てられ、グリー限定キャラとして終わったはずだ。こんな手厚い保護を受ける事もなかった。

ヒロイン役は平和に紬が勝ち取って終わってた。

大体ミリシタ始まる前のライブの時には琴葉の3Dモデルもうあったんでしょ?知らんけど

だったらなんで実装しなかったんだろうね、声なくてもいいじゃん。琴葉になんの関係もない。

結局アイマスって声優アイドルごっこするための場所としてしか見られてないんだろうね。

だって公式の扱いがそうなんだもん、そりゃファンもそう見るよね。

担当声優の不在=そのキャラの不在=声優ステージに立たせるためにそのキャラクターを用意している」

アイマス運営にとってのアイドル達ってそういう存在なんだろうね。

最近デレステで声付きキャラSSR二周目がきたって叩かれてたけど、ミリシタは最初から声優ありきなんだね

マジやってらんないわ。

2018-10-09

anond:20181009145323

洗い物がたまってると口出しをする妻がいない自由生活

血の繋がらない娘のいい遊び相手になってくれる美人三姉妹

独身男性ファンタジーだとは散々言われてはきたけどね

2018-08-11

今日シンカリオン見たんです。シンカリオン

そしたらなんかTLの感想がめちゃくちゃいっぱいで読めないんです。

で、よく見たらなんかトレンドワード上がってて、エヴァンゲリオン登場、とか書いてあるんです。

もうね、アホかと。馬鹿かと。

お前らな、エヴァ如きで普段見てないシンカリオンを見てんじゃねーよ、ボケが。

エヴァだよ、エヴァ

なんか親子連れとかもいるし。一家4人でアニメか。おめでてーな。

よーしパパにんにくラーメンチャーシュー抜き頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。

お前らな、エウレカセブンBDやるからTLから消えろと。

エヴァってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。

実況しているスレ住人といつ議論が始まってもおかしくない、

刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。健全ロボットアニメが見たい奴らは、すっこんでろ。

で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、あんバカァ?とか言ってるんです。

そこでまたぶち切れですよ。

あのな、綾波アスカのどっちがヒロインか論争なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。

得意げな顔して何が、ありがとう、だ。

お前は本当に感謝したいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい

お前、ありがとうって言わせたいだけちゃうんかと。

エヴァ通の俺から言わせてもらえば今、エヴァファンの間での最新流行はやっぱり、

最低だ、俺って……だね。

入院中のアスカで抜く。これが通の頼み方。

白濁ってのは抜きが多めに入ってる。そん代わり健全さが少なめ。これ。

で、それに入院中のアスカ監視カメラ付き)。これ最強。

しかしこれを頼むと次からネルフ職員マークされるという危険も伴う、諸刃の剣

素人にはお薦め出来ない。

まあお前らド素人は、洞木三姉妹薄い本でも買ってなさいってこった。

2018-07-14

デレマスコミカライズ

デレパで募集してたのを考えてみた。

パクって応募してもいいよ。

よい犬、わるい犬、ふつうの犬、押井守

・メイン登場人物

水木聖來、渋谷凛太田優、宮崎駿

・メイン登場犬

わんこ、ハナコ、アッキー押井守

・あらすじ

犬を飼っているアイドルが、自身ペットの色々な面を披露する四コマ漫画

よい犬、わるい犬、ふつうの犬の部分は一本ごとに担当するアイドルが変わるが、

毎回落ちの押井守の部分は宮崎駿担当し、起承転結の結がワンパターンになりがちなのが難点。


これまでと違うお話

・メイン登場人物

相原『雪』乃、島村卯『月』、涼宮星『花』、宮村優子に似た女優山賀博之

・あらすじ

雪乃卯月、星花が三姉妹役の学園モノで、末っ子の星花が女の子ストーカーにつきまとわれているのでは? と不安になるお話を三人が演じる。

しかし、途中からその役を演じている三人が、監督に演技指導を受ける場面になっていく。

監督から「お前らはこれを見て勉強しろ!」と渡されたのは『新・変態よい子通信』というアダルトビデオであった。

そして、時は過ぎ西暦2018年監督風邪をひいてしまい、昔いじめ山賀博之のことを思い出し、ガイナックス和解するのであった。

U149の再生数が届かなくてもデビューできるくだり、デビューCDが1500枚売れなくても解散しなくてよかったときラジオビックバンで学んだやつだ!

・メイン登場人物

佐々木千枝

・あらすじ

ポアロマンスリーライブに出演した佐々木千枝は、伊福部崇スカートめくられるなどのセクハラを受ける。

「恋はしたことあるの、いややだとんでもない、本当に本当なの、嘘かもです、てんてん」の部分、今聞いてもとてもいいので、アイマスカバーしてほしい。

関係ないけど、あの辺繋がりで、るーりぃーも入れてさ!

ざ・ライバル

・メイン登場人物

原田美世、島村卯月

・あらすじ

原田美世がサイド6で車を運転するところから始まる。

いろいろあって、原田美世と島村卯月の間に愛が芽生えることになるはずだったが、原田美世は車の運転が上手だったため、芽生えずに終わる。

なお、2ページしかないが、単行本では4ページになるので安心して芳崎せいむ、無粋が浜じゃないよ!

地球少女島﨑信長

・メイン登場人物

水野翠、硲道夫、島﨑信長

・あらすじ

水野翠がマクドナルドハンバーガーを食べて具合が悪くなり、環境ホルモンの影響で女性になった島﨑信長のへその緒を飲み干し、硲道夫の部屋で難解な数学講義を受ける。

何が何やらだが、恐るべきことに殆ど原作そのままなので、正直毎回アルジュナネタにするのは、ネタにしてる方の狂気度合いの方が低いような気がしてならない。

とりみきあたりが、当時の彼を振り返ってほしい。

私のすてきなピアニスト

・メイン登場人物

双海真美双海亜美松山久美子、文芸部前川みく、依田芳乃(高田憂希)、西園寺琴歌

・あらすじ

大人アイドル双海真美は、普通中学生双海亜美の返信した姿であった。

そんな中、ピアニスト志望の松山久美子と真美が出会うところから話が始まり

物語亜美が「サヨナラ真美の久美子さん」」とひとりごちるところで終わる。

というラブストーリーと、文芸部前川みくと付き合っているが彼女の依田芳乃(高田憂希)と、西園寺琴歌の声が似ていることから……

あれちょっとまって!

私のすてきなピアニストって脚本家伊藤くんじゃなくね? ごめん! なんか混合してたわ! これ成り立ってないわボツ!!!

えーっと、エンディング曲ギターを売れる前の松本沙理奈さんが弾いてるんだよ。

晴天の詩女 ーオートマチックフラワーズー

・メイン登場人物

望月聖、速水奏

・あらすじ

星団歴2780年ハス統一戦争のため蘇生したカイエン制御するボルサ・バスコ。

しかし、ハスハの地を統一するという人と人の争いに剣聖を担ぎ出す必要性とは何だったのだろうか。

純血の騎士よりもさらに濃い騎士の血を持つカイエンの力を借りなければならないほどの争いとは。

死んだはずのハリコンがまだ生きているという事実大国フィルモアの元にも生まれる純血の騎士慧茄、未だ存命のハイアラキ、後にカイエンフロートテンプルデモンが襲来した際に何かを感じていたこと、一体ハス統一戦争とは何と何の戦争だったのだろうか?

そして、2810年に天照はミラージュ騎士団を結成することになるなど、星団歴2000年台後半にはまだ謎が多い。

そんなこととは無関係に、永野護望月聖の、川村万梨阿速水奏コスプレをしてセックスをする漫画である

なお、幾原邦彦道明寺歌鈴コスプレして乱入する続刊も出るぞ!

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-

作家

木多康昭

・あらすじ

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(るろうにけんしん めいじけんかくろまんたん)は、和月伸宏による日本漫画作品。1994年平成6年から1999年平成11年)にかけて集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載。アニメ化実写映画化などと様々な形でメディアミックスも行われている。略称は「るろ剣」。2017年平成29年9月からは続編であるるろうに剣心 -明治剣客浪漫譚北海道編-』が『ジャンプスクエア10月号より連載中[1][注釈 1]。

2018-06-19

anond:20180619081521

FSSラキシスクローソーアトロポス三姉妹モデルになった

「きれいは汚い」の3人(シェイクスピアマクベスに出てくる)は婆さんだった

が、大抵あれは女神ではなく魔女って書かれてるな

2018-03-03

三姉妹

三島ゆかり

三島あかり

三島かおり

いやいや、これふつうにいるよな

で、あだ名は「ふりかけ」とかなんだろ?

2017-10-11

好きな絵を観るのが苦痛

私はイラスト制作や、美術館鑑賞が趣味である”はず"である

だが、その趣味が近年は苦痛である

他にやるべきことがあるのに趣味を楽しむべき時期でないとか、他鑑賞客のマナー辟易しているとかそういうものもあるが、むしろ内面的な問題の方が大きい。

絵は好きなのだが、観ていると遣る瀬なくなってきた。

私が絵画鑑賞をするきっかけは、両親の影響が強い。

私の中学時代美術部(とは名ばかりの、漫画ゲームの絵を描いていた部活だった)に所属し、毎日好きなゲームキャラクターイラストを描く、よくいるありふれた子だった。けしてうまくはないけど情熱はあったと思う。

高校受験時の進路として、美術の基礎をたくさんやれるところに行きたいとぼんやり考えていたが、親の猛反対を喰らった。

いわく、「おまえの絵にはセンスがない。基礎もなっていない。」という指摘である

基礎を学びたいからそういう学校に行きたいのだが、と伝えてみても「本当に絵を描きたいやつならば、そこらへんにあるものを題材にして描けばいいのにおまえは描かない。笑わせないでほしい。」といったことを言われた。

(確かに描くものなんぞそこらへんに溢れているし、その気になればそのへんのカゴでも満足いくまで描けばよかったとは思う。おまけに、我が家には石膏像もあるし環境としては揃っていた方ではあったかもしれない。)

家族さらに続けて「おまえは絵がわかっていない。もう少し他の画家の絵を見て、どんなもの評価されるかを勉強したらどうだ。」といったことを言ってきた。

かに漫画絵やゲーム絵ばかり見ていてもよくない。その指摘は一理あると思い、それ以来何かあるたびに美術資料を眺めたり美術館写真展示会に通うきっかけになっていった。

大学こそは美大に行きたいとは思った。しかしまたしても家族に「ああいうところは、もう既に基礎ができあがっている人間が鍛えられるところ。おまえが行くべき世界ではない。」と言われた。

他にも2~3ほど進路選択で揉めてしまい、とうとう情熱よりも面倒くささが勝って、紆余曲折があり今現在美術とは違う進路を選んだ。

(今でこそわかるが、当時我が家経済的に相当逼迫しており、お金がかかるかつ親の知識価値観からすれば将来性が不安定でありがちの美術系には猛反対したかったのだと思う。)

話は少し変わるが、私には母方に年下の三姉妹の従姉妹がいる。

その三姉妹は全員、美術系を専門にやる高校に進んだ。

加えて書くとその高校は、私の母と三姉妹の母(すなわち私から見ると叔母にあたる人なのだが)の、母校にもあたる。

三姉妹が通っていたときは母と叔母はその話でよく盛り上がっていて、従姉妹の誰々が陶芸でなんちゃらをやっているようだ、従姉妹の誰々が文化祭でこんなすごいものを創った、従姉妹の誰々が賞を獲ったらしい、などとよく聞かされた。

しかしその度に 「私も行きたかった世界なのだが。」という気持ちがどうしてもこみ上げてきてしまっていた。

三姉妹のそれぞれが高校卒業後に美術とは関係ない職業に就くことになっていると聞いたとき三姉妹には申し訳ないが「やはり美術では食えない程度の実力で、美大に進む金も度量もないのだな。」と思った。われながら性格が歪んでいるとは思う。

そうして、とりあえず美術館にいく趣味だけは残った。

おそらく私自身の絵画芸術における審美眼は、ある程度は肥えているとは思う。明らかにサブカルファッションのために行くのではなく、きちんとした芸術鑑賞であるあくまで、絵を描かない人間として、だ。

ただ、食うために絵を描くわけでも絵を観るわけでもないのに、シビアな物の見方ができているのがキツイである

アマチュアが描く絵を見て「頭蓋骨が陥没している」「手足のバランスおかしい」「内臓はどこに入っているのだ」「下手ですみませんと思うのならそもそも上げるな」「昔の絵を批判しておきながら、視点誘導もなっていない絵を平気で自画自賛するな、見苦しい」という疑問や批判が、頭の中から離れない。

もちろんお世辞で「わあ、可愛らしい絵ですね!」とコメントすることはできても、別にからその人の技量に関して賞賛しているわけではない。

その人がその絵を描くことに関する時間技能を捧げることができたことは幸福であり、それを賞賛しているに過ぎないのだ。

しかし仮に、私が美術の道に進んでいたとしても中途半端に終わっていた可能性もある。自分の絵のセンスの無さに絶望して、とりあえず美術教師にでもなっていたのではなかろうか。

(これは私の気質問題であり、断じて美術教師の職に就いている人を指して批判したいわけではない)

どうしようもない過去に想いを馳せ、ぼんやりとした暗い気持ちを抱えたままで美術イラスト鑑賞をすることが、ときにたまらなく辛くなる。中途半端に持ってしまった、虚しいプライド画力を抱えたのも相当厳しい。

なぜ自分は絵を観ているんだろう?たまに絵を描いてしまうのはなぜだろうか?

どうやれば、純粋に絵の世界を楽しめるのだろうか。なにかいっそ別の趣味を見つけた方がいいのだろうか。他にもこういう人がいないか、ついつい考えてしまう。

2017-09-27

FGO二次創作ガイドラインについて思う事

あくまでも私の理解なので、参考程度に

あたりまえの事ばっか

ツラツラ書かれていた事を振り返ると、ウンコをした後はお尻を拭きましょうねというレベルの当り前っぷりだった。そりゃそうか。

ゲーム中の画像データ(立絵とかイベントCGとか)をそのままデッドコピーで貼り付けて「ボクの新刊です!」とばかりに頒布するような、そんなのは絶対ダメよと咎めている内容だった。

そりゃそうだ。それがどうしてダメなのかが分からない人は恐らくいないだろうし、そんな意識創作活動に関わって欲しくない。

その他、文章音楽についても同様にデッドコピーをしてはダメですよという内容だ。

ロゴ商標権意匠権も関わってくるので、これまた当然のこと。

ウンコをするなら大便器でやりましょう!お尻を拭きましょう!流しましょう!というレベルのことだ。

同人誌ゲームについて

上記を守るならOKだよ!という声明

漫画小説も書き放題だし、ゲームだって好きに作って良い。

元々が同人サークルだった企業公式コンテンツに元同人作家を登用する企業なだけに優しいなあ…

艦隊これくしょんガイドラインゲームは全部ダメですというお達しが出たのが記憶に新しいだけに、ゲームについても言及してくれるのは、とても嬉しかった。

ということで、誰かジャンヌ三姉妹恋愛をするギャルゲー作ってください。お願いします!

立体物について

その上で少し気になったのは、グッズと立体物についての個別言及があった件。

まずは立体物だ。

立体物は基本は認めません。ただし、ワンフェスのような個別版権申請ができるイベントのみ、例外OKです……という。

ガレキ系・フィギア系の二次創作界隈のしきたりをそのまま持ってきたルールだったので、これまた妥当な内容だったと思う。

どうして立体だけ?という疑問については、グーグルで「立体 当日版権」あたりで検索すると出てくるので割愛

あと、twitterでざわざわしていたのが「ラバーストラップアクリルスタンドはどうなの?」という件についてだが……。

これは分類としてグッズじゃないのかなーというのが私の考えだった。

オフィシャルが出しているアクリルスタンド等と競合する!といっても、絵が全然違うなら競合もクソもないんじゃなかろうか。

言っちゃ悪いが、素人落書き印刷されたプラ板ゴム塊だし。

ただ、ラバストラップ等については別の角度から問題が発生する可能性はある。

つままれ代表されるような、既存の人気製品モチーフとして作ったグッズを「つままれFGOです!」のような形式名前まで借りて頒布した場合は、流石に商標侵害になりそうな気がするので……。

立体物云々の危険性というよりは、商標権侵害に関する危険性だねこれ。

オマージュ元の名前を上手に隠すのも大事ですね。

グッズについて

立体物に続いて個別言及があったグッズ系のガイドライン

グッズについては「商業目的での制作頒布ダメ」と、若干ボカした表現言及をしている。

捉え方によっては「1円でも利益が出たらダメ」という書き方にも思えるが、流石にそれは無いだろう。どうやって検査するんだ。

グッズを作ったサークルに収支報告をさせて精査するワケにもいかないし(そんな作業に人を回す余裕は無いだろう)、コミケの度に御用改の如く抜き打ち売り上げチェックをするわけにもいかない。

制作個数が3ケタ個を超えたらどうなのかだとか、企業に依頼して作って貰ったら駄目なのかとか、売上が5万円を超えるのはどうなんだとか。

あれこれtwitterが騒がしかったが当然誰も答えを知らないのだ。

ちなみに、ニトロプラスガイドラインはこの辺をしっかり数字で出している。

個数200個以下、売上10万円以下だ。もっとも、これは数あるガイドラインの中でもかなり厳しいとされる数字なのだが。

閑話休題

この件についてはボカした書き方をしているけれども、私個人としては「法人化起業禁止」「商業流通ラインに乗るのは禁止」という意味だと捉えた。

法人化すると銀行融資が受けやすくなるので、同人では不可能な規模での流通経路の確保や開発体制の増強が見込める。

そうなると、同人活動とは比べ物にならないくらいの大規模販売可能となる。やろうと思えばイオンだって売れてしまうのだ。

はいえ、FGOキャラ二次創作イラストが描かれたTシャツ製造販売する会社(本件FGO開発とは一切無関係契約締結もマージン支払も無し)があったとして……である

その会社株式の発行や銀行融資資金を確保して何万着もの商品を量産し、問屋に卸し、そんな商品Amazonや近所のイオンでいつでも買えるようになったら……流石にマズいだろう。

流石にそれは公式が許しませんよということなのではなかろうか。

逆にいうなら、そうではない限りはOKなんじゃないか、というのが私の考えだ。

即売会同人誌委託書店、そして個人通販くらいの限られた販路限定しつつ、法人ではない個人趣味として頒布をする限りはセーフ…だと思うのだ。

最近コミケカードゲームグッズや指輪等のアクセサリースマホケースや食器といったグッズを置くサークルも増えてきたけれども、

それらがAmazonで堂々と売られていない限りはセーフじゃないかなあ。

ただし、絵描きに無断でイラストをパクって作ったグッズは論外でダメだ。

あとはニゼグッズ(pixivで後悔されているサンプル画像を元に作った粗悪なコピー品。抱き枕とかに多い)も当然ダメだ。

ガイドライン関係なくイラスト著作権使用許諾の問題としてダメだろう。

回す方のノッブのツイート

そんなガイドラインが出てから少し後に島崎信長氏が「ルールを守るなら二次創作OKだよってことじゃん!すっごく優しい!ファン活動を認めている!ルールを守って皆で創作しよう!(意訳」というツイートを行った。

このツイート、かなりのファインプレイだったと思う。

ガイドライン曲解して「型月は一切合財の二次創作禁止した!終わりだ!ジャンルが死んだ!」なんていう誤解を分かりやす否定したのだから

サンキューノッブ。ナイスノッブ。

最後

そんな感じで、FGOと型月の二次創作ガイドラインを見て思った事をツラツラと書いたのである

あんまり委縮せず、堂々と(けれども前提として権利元のお目こぼし恩恵がある事を忘れずに)創作活動しようぜ!

蛇足だけど

この記事あくまでも筆者である私の思った事であり、ガイドライン制定側の意図を正確に100%粒度で汲みれているか不明なので……。

あくまでも一つの意見、一つの見方としてください。誤解があったらごめんなさい。

2017-04-21

http://anond.hatelabo.jp/20170421205659

キャッツアイ三姉妹末っ子を好きになった先輩刑事

作中ではロリコン扱いでめちゃくちゃドン引きされてたけど

末っ子と言っても女子高生だし、もう成長期も終わってすらっとした体型のボーイッシュボクっ娘から

今見るとどこがロリコン?って感じなんだよな

先輩もたぶん30歳くらいだろうし

今は中学生好きって言ってもロリコンって言うには微妙

2017-03-28

http://anond.hatelabo.jp/20170328133327

零くんだけは人生の苦悩との戦いを免除されてるからな。三姉妹といちゃいちゃしてればOK。

この点は稲中以降の古谷実作品ヒミズシガテラ)に似ている。

2017-02-18

吟じます

三姉妹と同居して~ェ~ェ~ェ~ェ~

全員と肉体関係を持ったら~ァ~ァ~ァ~ァ~

最終的にツンデレ次女が本命みたいになる~~~

あると思います

2016-07-21

http://anond.hatelabo.jp/20160721154003

知っとるがな

お手伝いさん、部下、部下の嫁、潰れた会社社長婦人とか片っ端から食って妊娠させたおっさんやろ

嫁親に泣きついて自分時計結婚指輪を質にいれて成り上がる為の莫大な資金をつくってくれた嫁はこいつから性病うつって歩行困難になったから捨てられて

次の嫁は自分が罠にはめて倒産&自殺に追い込んだ友人の娘で友人の嫁はお手伝いさんにして他の三姉妹は16やそこらで愛人にして孕ませてるとか官能小説ゲスを絵にかいたような人生を歩んでキモい

男ってこういう男に憧れたり好きになったりするよなー

2016-06-13

元増田のための最近2010年代)の3Dアニメ映画がわかる11

http://anond.hatelabo.jp/20160613091056


つってまあ、そんだけ見てりゃピクサーディズニーの新作追ってりゃいいと思うけれど。

とはいっても2010年代アメリカアニメスタジオ群雄割拠。これにストップモーションアニメ勢や日本やフランスの伝統的な2Dアニメ勢が絡んできて大乱闘スマッシュブラザーズだし、中国や韓国の新興スタジオも力を伸ばしつつあるわ。

もしかしたら、今が世界的にみて一番アニメが豊潤な時期なのかももしれない。


そんな混沌としたアニメ勢力図を一スタジオ一作品で把握できる、ステキリスト元増田にプ・レ・ゼ・ン・トよ♥



1. ドリームワークス:『ヒックとドラゴン』(クリスサンダースディーン・デュボア監督、2010年

 『リロ・アンド・スティッチ』の監督(とスティッチの声)を務めながら、ドリームワークスに移籍したクリスサンダース。名監督、会心の復活作よ。

 人間不信ドラゴンドラゴン使いの一族のおちこぼれ少年が育む純粋無垢な友情の物語に涙しないものはいないわ。

 監督が変わった『2』もDVD/ブルーレイリリース済み。評価は分かれてるけど、1を楽しめたら是非観てもらいたいわね。


 ドリームワークスディズニー/ピクサーの昔からのライバルよ。

 創業者の一人であるカッツェンバーグ氏は元ディズニーの幹部。低迷していたディズニーに『トイ・ストーリー』以前のピクサーと手を結ばせた功労者だったけれど、ディズニーお家騒動に巻き込まれて会社から追い出されちゃったの。

 それだけにディズニーピクサーに対する恨みは深くて、自分が退社する直前に挙がっていたピクサーの『バグズ・ライフ』の企画をパクって『アンツ』を作ってほぼ同時公開し、ラセターをブチ切れさせた逸話もあるわ。

 ディズニーとの最大の違いはその量産ペース。たまにハズレもあるけれども、成功した作品はめざとくシリーズ化して貪欲に稼ぐわ。

 『シュレック』、『カンフー・パンダ』、『マダガスカル』がそうね。元増田は『マダガスカル』がお肌に合わなかったみたいだけど、『シュレック』は『カンフー・パンダ』並に観といて損はないわ。『マダガスカル』は作品ごとに評価の波が激しいけれど、この二作のシリーズは一貫して高評価を受けていて安心して観られるわよ。

 単発作品では、『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』たちなんか玄人好みの作品ね。



2. ワーナー・ブラザーズ:『LEGOムービー』(クリストファーミラーフィルロード監督、2014年

 『シュガー・ラッシュ』以降の現代的なウェルメイド作劇に感動した元増田なら、『LEGOムービー』は外せないわ。

 チャーミングなテクスチャの質感、とぼけたオフビートキャラクター、意外に王道な感動ストーリー、アッと言わせる伏線やオマージュネタの数々……

 クオリティだけでいえば近年の3Dアニメのなかでもトップクラスと言ってもいいわ。たかがLEGO、とあなどるなかれ。あなたの涙腺をしぼりとる大傑作よ。


 WBは元々バックスバニーなどで知られるアニメ業界の最大手。テレビでは「カートゥーン・ネットワーク」を系列に抱えてるわね。けれども映画ではディズニーに遅れをとってきたわ。

 散発的に『アイアン・ジャイアント』や『ルーニートゥーンズ:バック・イン・ザ・タイム』といった良作を自前で生み出してきたけれども、基本はポケモンや他社製作のアニメの配給が中心。ようやく自社制作で気合入れだしたのはそれこそ2014年の『LEGOムービー』からよ。

 これからは豊富なキャラクターコンテンツを利用して『原始家族フリントストーン』や『宇宙家族ジェットソン』、『スクゥービードゥー』といった作品を映画化するみたい。


 ちなみにワーナー傘下にはヴィレッジロードショー・ピクチャーズっていうオーストラリアの映画製作会社があるんだけれど、

 そこで『マッドマックス』のジョージ・ミラーふわふわペンギンヒップホップダンスマッドマックスミュージカル映画ハッピーフィート』、

 『ウォッチメン』や『300』ザック・スナイダーふわふわフクロウガチ殺し合い300映画『ガフールの伝説』と、

 ヤバい映画の監督に見た目かわいい内容ハーコーな動物3Dアニメやらせててどれも最高よ!



3. ソニー・ピクチャーズ:『モンスターホテル』(ゲンディ・タルタコフスキー監督、2012年

 それまでディズニーの独占市場だったアニメ映画界に風穴を開けた90年代ピクサー2000年代のドリワの活躍を見て大手映画会社はこう考えたわ。

 「3Dアニメは儲かる!」。

 ソニー・ピクチャーズアニメーションはそうやって便乗的に2006年ごろから作品を継続的に発表しつづけてきて、それなりに稼いではいるけれど、他と比べてあまり元気がないわね。特に日本だとほとんど知られてないんじゃないかしら? アニメ映画界で重要なプレイヤーとは言いがたいわね。


 ここは『レゴムービー』の監督のデビューであるくもりときどきミートボール』を挙げときたいところだけれど、『レゴムービー』を観たなら薦めなくても観るでしょう?

 あえて『モンスターホテル』を推しとくわ。

 監督のタルタコフスキータルコフスキーパクリみたいな名前だけど、アニメ業界ではレジェンド級のアニメーターよ。『デクスターズ・ラボ』や『サムライ・ジャック』を作った男、いえばすごさが伝わるかしら。

 『モンスターホテル』は雇われ仕事で、お世辞にも脚本は最高の出来とは言えないけれど、彼が担当したキャラデザや動きはとても艶やか。特に主人公ドラキュラ娘のキュートさといったら! 3Dアニメが実は2Dアニメと地続きだということがよくわかるわ。



 

4. イルミネーションエンターテインメントユニバーサル):『怪盗グルーの月泥棒』(ピエール・コフィン&クリスルノー監督、2010年

 『怪盗グルー』シリーズの大ヒットで一躍アニメ業界を席巻したのがイルミネーションスタジオね。

 大手のユニバーサル後ろ盾にいるだけあって、よく広告なんかでも観るんじゃないかしら。「バナナバナナ」と喋る、サスペンダーを来た黄色い丸っこい謎生物のキャラ、あれがイルミネーションが誇る人気マスコットミニオン」よ。そのミニオンたちのデビュー作がこの『怪盗グルーの月泥棒』。

 偏狭な中年大泥棒がいきなり現れた三姉妹の世話に追われててんやわんやになる、といった筋は『モンスターズ・インク』を思わせるけれど、堅実なアニメーション表現とドギツいスラップスティックさでピクサーとの差別化が成功しているわ。

 特にスピンオフであるミニオンズ』はイルミネーションスタジオの「ヤバさ」が最もよく出ている作品なので、『怪盗グルーの月泥棒』『怪盗グルーのミニオン危機一髪』を観た上で是非ごらんになってほしいわね。


 しかし、イルミネーションの本領が発揮されるのは今年からだと言ってもいいわ。

 2016年に発表されるオリジナルタイトル二作品――『ペット』と『Sing』(邦題未定)。このふたつを注視していきたいわね。


5. ブルースカイスタジオ20世紀FOX):『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』(スティーブマルティーノ監督2015年

 20世紀FOXは自前のスタジオもあるんだけど、まあせいぜい作ってるのはシンプソンズ映画くらいだし、3D作品は基本ブルースカイ作品と言っていいわね。

 2000年代の仁義なきアニメ戦争の最初期に反応したスタジオひとつで『アイス・エイジ』は観た人も多いんじゃないかしら? あまり印象に残る作品はないし、批評家筋の評価は芳しいとは言いづらいけれど、ソニーなんかと比べると安定して高収益を叩き出してきたブランドね。


 そういうわけであまり過大な期待を持たずに『スヌーピー』も観に行ったんだけれど、これが思わぬ収穫だったわ。

 原作の感じそのまま活かそうとした2Dと3Dの中間めいた微妙な表現は賛否両論あるだろうけれど、88分でチャーリー・ブラウン恋物語うまく落とし込んだ良作よ。

 『スタンド・バイ・ミー ドラえもん』がやろうとして大失敗したことをうまくやるとこうなる、という感じで、見比べてみると作劇の勉強になるわよ。



6. ウォルト・ディズニーアニメーションスタジオ:『塔の上のラプンツェル』(バイロンハワード監督、2010年

 ディズニー映画は2008年の『ボルト』以前と以後で大分変わってくるわ。簡単にいえば、元増田が昔観たであろうオールドグッドな2Dディズニー映画が以前、元増田が大好きだっていうウェルメイドな作劇の3D作品が以降。このラインを意識すると効率良くディズニー映画を愉しめるわ。

 もっと元増田は08年以降のディズニー3Dアニメ映画をだいたいチェック済のようね。


 でも『ラプンツェル』を見逃しているのはいただけないわね!

 90年以降生まれの女子にとってはマイルストーンといってもいい、新しいディズニープリンセス物語の決定版よ!!

 女子にモテたければ是非観るべきだし、女子になりたければ絶対観るべき、現代女子力のパワーソース(力の淵源)よ!



7. ピクサー・アニメーションスタジオ:『インサイド・ヘッド』(ピートドクター監督、2015年

 シュガー・ラッシュ以降のピクサーを観た元増田なら当然鑑賞済みかしら?

 現代アメリカアニメを支配するピクサーの作劇の極致ともいえるのがこの『インサイド・ヘッド』よ。

 物語自体の面白さもさることながら、「私たちはいつ、どのように成長していくのか」についてここまで丁寧に描いたフィクションは稀有だと思うわ。



8. オン・アニメーションスタディオズ(メソッドアニメーション):『リトル・プリンス 星の王子さま』(マークオズボーン監督、2015年

 フランスは日本とおなじく2Dアニメーション映画が主流だけど、日本にも白組があるように、フランスなかにも3Dに情熱をそそぐスタジオがあるわ。

 それが、オン・アニメーションスタディオズ。

 まだまだ知られるとはいえないスタジオだけど、『カンフー・パンダ』のマークオズボーンが監督した『リトル・プリンス』で一躍名を上げたわね。

 アメリカの大手がかかわっているスタジオでは見られないようなヨーロッパ的な叙情が特徴よ。

 今後はこういう小スタジオの3D作品もバンバン出てくるんじゃないかしら?


 


9. ライカ:『コララインとボタンの魔女』(ヘンリー・セリック監督、2009年

 ここからはちょっと趣向を変えて同じ立体アニメでもストップモーションアニメを紹介するわ。

 元増田は『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』という映画をご存知かしら? 

 ああいう人形を使ったアニメストップモーション(コマ撮り)アニメと呼ばれてファンも多いわ。一番有名なのはウォレスとグルミット』かしらね

 『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』はティム・バートンの監督作だと勘違いしている人も多いけれど、実は監督を担当したのはこのヘンリー・セリック

 彼が自分のスタジオであるライカ」を立ち上げての第一作目が、この『コララインとボタンの魔女』なのよ。

 ストップモーション特有の質感を保ちつつも3DCGと見まごうばかりのなめらかなアニメーションは、気が遠くなるような数の人形パーツによって実現したもの。

 セリック独特のゴシックな美意識が溢れる画面は観ているだけでため息が出るわ。

 この『コララインとボタンの魔女』の成功によって、ライカイギリスアードマン・アニメーションズと並ぶストップモーションスタジオとして一躍地位を確立したわけ。

 ライカはこれまで三作しか発表しておらず、日本に入っているのは『コラライン』含めて二作だけだけれど、二作目の『パラノーマン』もすばらしい出来なので是非見てね。



10. アードマン・アニメーションズ:『映画 ひつじのショーン 〜バック・トゥ・ザ・ホーム〜』(マークバードン&リチャード・スターザック監督、2015年

 で、ストップモーションアニメの老舗であり、ストップモーションといえばアードマンと言われるほど有名なアードマン・アニメーションズ

 配給会社はそのときどきによって変わるけれど、一貫して温かみのあるゆるさと精緻な細部へのこだわりをふせもった上質なストップモーションアニメを世界に供給しつづけているわ。

 もちろん、去年発表された『ひつじのショーン』も最高だったわね。

 『ウォレスとグルミット』とおなじく、テレビシリーズの劇場映画化だけれど、TV版をみてなくとも十全に楽しめるわ。むしろ、テレビシリーズの入り口としてちょうどいいくらい。

 アードマンの作品はそのルックを一目見れば即座にわかるので、公開されたらとりあえずチェックしときたいわね。



11. スターバーンズインダスリーズ:『アノマリサ』(チャーリー・カウフマンデュークジョンソン監督、2015年

 スターバーンズインダスリーズテレビドラマで活躍するダン・ハーモンが立ち上げたストップモーションアニメ会社

 その第一作目に『マルコヴィッチの穴』などで知られる個性派脚本家チャーリー・カウフマンを監督に迎えて作ったのが、この『アノマリサ』。

 アードマンにしろライカにしろ「子どもも大人も愉しめる」映画が信条のストップモーションだけれど、この『アノマリサ』は完全にオトナ向けよ。

 カウフマン特有の奥行きある哲学的ストーリーもそうだけれども、一番子どもに見せちゃいけないのはセックスシーン。

 なんと精巧に作られた人形同士(男女ともにくたびれた中年)がヤッてる姿をえんえん見せつけられるの! クンニから挿入、絶頂、事後まで全部よ!

 ちょっと変わったアニメ映画を観たい、と思ったら今すぐこれを借りにレンタル屋に向かうべきね。 

2016-05-20

[]

思いわずらうことなく愉しく生きよを読んだ。女って怖い、結婚って地国だ、って思わせる一方で、生きていくことの困難さについて前向きに語っている小説だなって思った。

作家には独特の文体というか呼吸法みたいなのがあって、個人的江國香織小説はそれが顕著だと思う。漢字の開き方とか句読点位置文章構造とか好き嫌いがはっきり出そうなタイプ

句読点位置は好きな方の作家なんだけど、今作は主に序盤から中盤にかけて文章構造で首をひねる箇所があった。同じ台詞を二度三度、会話外の文章で繰り返したり、心理描写を深化させていく雰囲気を醸し出しながらも唐突に周囲の様子に視点が向かったりしてたのが気になった。もちろん二つとも狙っている効果想像できなくはないのだけれど、流れるように読むことは難しくなるデメリットがあると思う。

内容に関して。一癖も二癖もある姉妹が描かれていて、辟易したり多少なりとも共感したりしながら読み進むことができた。個人的に三女がまだましかなって思う。依存気質じゃないビッチなんだけど、思考回路が一番理解やすかった。次女はすっごい出来る女なんだけど、こと恋愛関係においては糞としか言いようが無い。熊木さんが本当に気の毒。この二人はどちらも手痛い失恋経験するわけだけど、どこか清々しいラストになるのが面白いなって思った。長女は一番根はまともなのかもしれないけど、全体的に怖かった。モラハラ家庭って何もかも歪めてしまうのねって感じ。どっちもどっちなんて言葉じゃ片付けられないんだろうけど、結果的夫婦双方でがっちり噛み合ってしまったモラルハラスメントって外部から精神構造を覗き見ると異常としか思えない状況なんだと思った。次女じゃないけど、心の底から長女と結婚相手理屈反吐が出そうになったもの。この作品に描かれているモラハラが全てではないんだろうけどさ。

三姉妹はそれぞれ生き方に信念のようなものを持っているんだけど、それがために生きることが難しくなっているってのが一つのキーワードとして設けられているような気がした。信念を持っていないために過酷な状況下に陥ってしまった人物として雪枝さんが描かれていたようにも読めたんだけど、信念持っていような持っていまいが、簡単はいかないのが人生なんだって感じさせてくれる。何かしらの生きる指針を外部に求めるか内部に求めるかって話になるんだろうけど、どんなコンパスがどの方角を指していても、海原は荒れることもあるし穏やかなこともあるんだって。だからこそ、『思いわずらうことなく愉しく生きよ』なのかなって思うんだけど、そうするがために振り回される人も周囲にはいるわけで、なかなか上手くいかないもんだなあって読後感を持った。

作中では何とか順調に階段を登っている三女のカップルだけど、姉二人の失敗が表しているようにこれから先どんな未来が待っているか不明なんだよね。そればかりか、ちょっと用意が周到すぎるような描写もあって不穏な影もちらちらしてる。それでも生きていくのだし、長女の先が見えない結婚生活も、次女の相手に甘えきった恋愛も、いろいろ変化しながら続いていくのだと思う。大変だけど、愉しく生きることができたらいいなあって、それが理想だよなあって思った。

最後の方の章立てが急展開してた気がするのが気になった。女心が描かれた、生き方小説でした。

2016-02-25

野糞三姉妹

野糞三姉妹は痔の人を放っておけない

一人目が肛門を切り

二人目がころばす

三人目がその隙に肛門にハバネロを塗ってあげる

痔の人は気をつけよう

2015-06-05

長女という(略

責任を負わされる立場なのは男女変わらないと思う

うちは女三姉妹自分が長女

まれから親にしろ親戚にしろ長女だ家だと言われてきたし

自分もその役柄を当たり前のように思ってきた

けど、それも若いうちで

すぐ下の妹が先に結婚し、子供を産み

一番下の妹は実家近くで結婚した、子供もできた

もう家を守るというのなら私はいらんのだ、未婚でたらたら働いて社会からはぐれた私など

それは自分存在意義を揺るがす事実だったと同時に

もうどこへ行っても好き勝手に生きて死んでも誰も構わないんだという気楽さでもあったりした

もう奴隷にもなれないけど、案外これはこれでいいんじゃないかって思ってる

強がり半分に

2014-06-26

http://anond.hatelabo.jp/20140626175218

俺、三姉妹のいとこがいるんだけど

最初の一人の時は、両親(俺の伯父さんと伯母さんね)は、そりゃあ色々考えて名付けをしたそうな

二人目のときはそこまで考えないで、まあ適当に響きとかでつけた

で、三人目の時は長女のお姉さんに「好きな名前つけていーよ」ってしたんだとか

三人とも統一感あって普通にいい名前だよ

まあつまりどうやってつけても、いい名前はい名前だって事よ

2014-06-10

海街diary実写映画キャスト予想

監督是枝裕和原作吉田秋生2015年初夏全国公開。

http://umimachi.gaga.ne.jp/

姉妹

香田幸(長女) 真木よう子そして父になる」出演
香田佳乃(次女) 鈴木杏映画吉祥天女」叶小夜子役
香田千佳(三女)   
浅野すず(異母妹・四女) 内田伽羅「奇跡」出演

親族

浅野陽子(すずの義母) YOU是枝作品常連
三姉妹の生母) 森下愛子 
大船の大叔母三姉妹の祖母の妹) 樹木希林是枝作品常連
北川十和子(すずの叔母) 内田也哉子樹木希林の娘で内田伽羅の母
      
浅野(四姉妹の父親)        井浦新是枝作品常連

湘南オクトパス選手

多田裕也エース金子隼也天才テレビくんサッカー少年
尾崎風太同級生 
緒方将志関西弁前田旺志郎まえだまえだ弟)「奇跡」出演
坂下美帆ゴールキーパー 

姉たちの関係者

椎名和也(シカ先生阿部寛是枝作品常連
井上泰之オクトパス監督理学療法士オダギリジョー是枝作品常連
藤井朋章大学生?) 柳楽優弥「誰も知らない」主演
浜田三蔵アフロ店長 
坂下  佳乃上司・美帆の兄) 堺雅人銀行員といえば
尾崎光良風太の兄。酒屋の三代目) 寺島進是枝作品常連

町の人達とか

福田仙一(山猫亭マスターリリー・フランキーそして父になる」出演
二ノ宮幸子海猫食堂店主) 風吹ジュン是枝作品常連
       
肉のナカムラ店主 佐々木則夫なでしこ監督
肉のナカムラ娘 澤穂希伝説なでしこ選手 
観光客 ニコール・キッドマンオファー

2012-05-20

こういう時どうすればいいんだろう。

冠婚葬祭って色々と一族の問題が一気に表面化するよねー。

ちょっとフェイク入れて書くけど、うちの伯母さんがそろそろ歳で余命数ヶ月ってとこなんだわー。

そのことで姉妹である母のところにいとこ(伯母の子供)から連絡が来たんだけれど、その時にもう一人の伯母さん(三姉妹の長女)には連絡するなって言うんだよ。

母の三姉妹自体はすごく仲が良くて、今でも会食したり旅行したりしてるんだけど。

 

なんかそっちのハブにされた伯母さん、どうも共産主義活動家結婚してたらしくてさ。

それのおかげでいとこの家(公務員)、あまり出世できんかったらしいのね。

本当かどうかは知らないけど少なくともいとこはそう考えてる。

 

それでも仲の良い妹の病気を伏せておいて死に目にも会わせないのはどうよ、って思ったから母には「自分責任取るから伯母さんに伝えた方がいい」って説得したんだけど、その後の展開考えると、正直なところ頭が痛い。

母は「そうね、私が悪者になるわ」っていうけどさー、それって別に悪いことじゃないよねえ。

 

いとこが言うとおりその親族のせいで不遇だったって言うんなら、確かにそれは理不尽だし疎ましく思ったりもするんだろうけどさ。

自分責任なんてありゃしないのに生活に関わったんだとしたらそりゃ確かに重大なことだと思うし。

でもハブられた伯母さんが悪いわけでもないじゃん。

ハブられた伯母さんの息子一家だって普通人達だったしさ。

けど疎外されたって気付いたらいい気しないじゃん。

 

からいとこの今回の行いははっきり言って気持ちのいいものじゃないけどあんまり責めるのも酷だよなと思うんだよね。

ハブられた伯母さんのダンナはもう20年も前に亡くなってる。

多分ハブられた伯母さんも折を見てお見舞いにいくとは思うんだけれど、何もないことを願うばかりだよ。

2011-11-24

http://anond.hatelabo.jp/20111124040926

ツィギーだっけミニスカ流行った戦後の時期って。

あの頃はまだ服っていったら自分の家で作るもので、外で買うのはあつらえた物ってよそいきなんだよね。

そもそもお正月は新しい服でというように滅多に服なんて新しくもつものでもなかった。

から今よりもっと胴長短足な日本人体型のはずなのにサイズがキチンとあった服を着ているから似合って見える。

女性向け雑誌付録っていうと今は付録商法ってバカにされているけど、

元をたどるとファッション記事にモデル(イラストのこともある)と同じ服のパターンを付けたことが始まり

パターンから購入した人は自分サイズに合わせて少しづつ寸法を調整してつくるからピシッと決まる。

コシノ三姉妹歴史を見ると分かる。

今でも個人営業のお直しもする手芸店の店主は服を作る時代を買う時代の過渡期を過ごしたおばさん(おばあさん)が多い。

今は皆が既製服を買える時代にはなったけど、

平均値で作った服を着てかっこよく見えるかと言ったらそうじゃないってねじれがある。

2010-09-23

家のこと

 私は、三姉妹の長女だ。遠く離れて一人暮らしをしていたが、3か月ほど前に実家に戻ってきた。妹は、一人は最近結婚した。もう一人は、東京で、社会人として働いている。この家には、祖母、父、母、私の3人で住んでいる。

 結論として思うことは、家族なんていらないということだ。なんで、こんなどうしようもない家族という縛りにとらわれないとならないのか。みんながみんな、自分の都合で勝手に動いているのに、責任押し付けあって、何にも解決しないで、ただことを騒ぎ立てて、誰かを責め立てて、そういう生き方をしているこの家をやっと離れられたのに。やっと離れたのに。母は、愚痴と悪口と、食べろ食べろと料理をして、食べないと愚痴って。祖母のことも、私が小さいころからものすごく嫌っているし、介護なんてできるわけないし。なんでも父に告げ口のように報告して。忙しいと言って、家の掃除もちゃんとしないし。台所も汚いし、ゴミもそのまま捨てるから臭いし、何の責任もとれないし。父は、口だけで、結局解決してくれないし。祖母の介護もできないし、ひっぱたくし、ヒアリングもしないし。ただただ威張って、何にもしないし。帰ってこい帰ってこいとか言うから帰ってきたけど、これもあなたの都合でしょうし。祖母は、昔から、母と仲が悪い。親戚が来れば、噂話や悪口ばっかり言ってた。中学生だった私の反抗期にも真に受けて怒ってしまうという、この人もまた自分の都合しか考えられない人だ。80才も過ぎて、介護が必要な人だ。

 ここで問題が生じる。私だけなら、自由にどうでもよく生きられるんだけど、そうしたいんだけど。なんにもいらないから、静かに、悪口とか言わないで、毎日を送れるところで生活したいんだけど。介護という問題が生じている。私気付かなかっただけだけど、この問題は、以前から生じていたんだ。この家には、まともに介護する人がいない。親のやることは、しばしば老人虐待のようにも感じるし。それを日常で見ているのも嫌だ。より親を軽蔑する。祖母も性格がいやらしい人で、向き合うとイライラしてくるし。でも、排泄物の臭いや、虫や、洗濯、食事の世話をしなくてはならないのだ。死んでほしい。老人ホームへ入ってほしい。親は、長男でなんかわからないけど、年をとるごとに変にプライドとか世間体とかを気にしている感じで、そういうこともちゃんと検討しているのかわからない。結局、しわ寄せは、母に行くし、でも、母はやんないし、愚痴ってやってあげてるのに嫌とか言うんじゃもう知らないとか言って投げるし。だから、私を呼んだのか?私も知らないよ、こんな人。こんな家。つぶれてしまえよ、こんな家。

2010-09-13

薄暗い小部屋から見た光

 知り合いの知り合いの知り合いの(中略)の話であってあくまで僕の職場の話ではないのだが、とある職場に非常に有能な50歳くらいの女性社員がいたとしよう。いたとしたんだよ。その女性社員は、人とのコミュニケーションスキルが非常に高く、物事の理解も早く、またここぞというときに絶対に折れないだけの強さを持つ。しかし雰囲気としては女性的で、いってみれば職場のお母さん的存在といっていい。というより昔扇子持ってお立ち台で踊ってた雰囲気がやたら濃厚にするんだけど、あれ隠せてない。まあ知り合いの知り合いの遠い知り合いの職場の話だが。

 そんな彼女の娘さんが、学生アルバイトのいない時期だけ臨時で職場に入ってくることになった。「あの人」の娘さんということで、職場の面々は興味津々で待った。女性社員いわく「鍛えてあるつもりなんだけどね。おっとりしてるところもあるから、がんがんこき使ってやってよ」とのことだ。娘さんは大学生。ふだんは遠い場所で寮暮らしをしている。

 そして当日。確かに口数がそんな多いほうではないけれど、娘さんはよく働いた。これが臨時の戦力だなんてもったいないくらいだ。

 しかし娘さんの真価があらわれたのは、別のときだった。その職場に、外人さんが来た。英語しか話せない人のようだ。なにか質問しようとしているのだが、だれも言葉を理解できない。そこに通りがかった娘さんは、その状況に気づくと、なにごともなかったかのようにネイティブ顔負けの発音で応対しはじめた。職場パニックだ。「たいへんだ! 英語だ!」「日本語じゃない言葉しゃべってる!」「なんかrが来てる!」落ち着け日本人ども。「時給500円アップ!!!」俺も落ち着け。まあ知り合いの知り合いの親戚の幼なじみの話だが。

 騒ぎが終わって、職場主任の人が娘さんに尋ねた。

英語うまいねー。習ってるの?」

「はい。子供のころからずっと英会話教室に通ってます」

「あ、そういえば妹さん二人いたよね。妹さんたちも?」

「ええ、みんな」

 すげえ。英語三姉妹だ(まだ落ち着いてない)。長女がおっとりだった場合末っ子わがままだったりするのか。最近あんまり三姉妹設定の作品を見ない気がする。

 姉妹3人揃って英語ぺらぺら。そういえば下の娘さんは、なんかこう、この地域ではまず行く人のいない進学校に入ったと聞く。

 別の機会を探して主任は聞いてみた。

職場だけでお母さん見てると、家でのあの人って想像がつかないんだけど、どんな感じ?」

「いつでもあんな感じですよ。あ、でも怒ると怖いかな」

「なんとなくわかる気がする……。どんなお説教すんの? 俺はいつもしっかりしなさいよ!って叱られてるんだけど」

「お母さん……店でもやってるんですか……」

「やってるやってる」

「負けるの嫌いなんですよね。負けるな、逃げるな、って。それはよく言ってます」

 ああ。

 そのとき、主任のなかでなにかがカチリ符号したらしい。

 娘さんの隙がない化粧。おっとりはしていても、わからない仕事があると食らいついてくる負けず嫌いの感じ。物怖じしない雰囲気。姉妹すべてに短期とはいえ留学経験があること。英語日常会話レベルでまったく問題なく話せること。そしてこの教育方針。「教育はねえ、お金かかるから」という母の言葉

 勝てる人間を作ろうとしているのだと思った。娘さんの母親は、おそらく50年の人生のなかで、ずっと勝ち続けるべく努力をしてきた人で、その戦いのなかで「効率のよい」戦いかたを知ったのだろう。

 実は、個性的で強い自我を持つ母親のもとで育った娘ならば、もうちょっと抑圧された雰囲気なんじゃないかな、と事前に主任は思っていたらしい。しかし抑圧されて人のいうことに従うようでは「勝てる」人間にはならない。そこまで含めて女性社員は娘たちを育てたのだろう。独立していけるように。社会のなかで生きていけるように。

 まったく、正しい。非の打ちどころが見当たらない。

 しかし主任は思ったらしい。それでいいんだろうか。

 主任の人は非常に育ちが悪く、人格もなんか変なふうに歪んでいて、歪んだ状態からどうやったら生き残れるかを考えてきたような人で、その結果としての現在には特に不満がない。しかしどこかでは恨みのようなものを持っている。その恨みが、主任の視点を歪めるのだ。まっすぐに育ってきて、負けたら戦ってでも勝ちに行き、努力を続け、明るい場所で笑っているような存在に対して。

 なにが幸福かなんて、まったくもってどうしようもないほど主観的なもので、巨万の富のなかで懊悩に苦しんでいる人もいれば、明日をもわからぬ境遇のまんなかで爆笑しているような人だってきっといる。娘さんは、おそらく初期条件において恵まれているだろうが、そのことが彼女未来永遠に保証するものでもない。現在はそれなりに幸福である主任が、彼女に対して複雑な感情を持つ理由などまったくないはずだ。

 その主任とこのあいだ酒を飲んだ。

「わかっちゃいるんだけどね。初期条件の違いってのはでけえなあ、ってな」

「まあ、そうかもね」

「まともな学歴なんか持ってなくても、まちがいなく仕事できるヤツってのはいるわけよ。だけど、どこかに限界がある。その限界ってのは、数字に暗かったりとか、それこそ英語しゃべれねえとか、立ち居振る舞いとかさ、まあいろいろなんだけども、親がどれだけしっかりしてるかによって、子供限界が決まるってのは、あるんだろうなあ……ってな……」

「例外だってあるだろ。たくさん」

「そりゃあるさ。だが、例外が全体を保証するわけでもあるまいよ。スタート地点が違うってのは、でけえんだよ」

「おまえ、それグチか?」

「ああ……そうだ。グチだグチ。わかってんだけど……ままならねえなあ、こういうのは」

 主任がそうした感情を表に出すような人間でないことは、大急ぎでつけくわえておく。

 幸福とはなんであるか、という問いに対して一律の答えが出せないことと同じように、このエピソードに結論はない。知り合いの知り合いの妹の幼なじみのお兄ちゃんの話だ。僕の話ではない。

 もっとも、たぶん僕の話でもあるのだろう。

 

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