はてなキーワード: コードレスとは
サラリーマンになってからずっと1円単位で正確に家計簿をつけている。
当初数年は月に支出できる額は16万円程度だったが、
徐々に昇給した結果、19年度は年間支出予算を252万円に設定することができた。
基本的に月間支出18万円想定だが、特別枠で36万円(月3万円×12のイメージ)の自由な支出を認める枠を設けている。
3/8現在、約234万円の支出。今年度予算として残り18万円残っている。
このままいくと、推測としては3月末日時点で12万円ほど余る計算だ。
なにか良い使い道はないだろうか。
ちなみに年間予算上の「特別枠」は昔から設けていて、過去にその枠組みで買ったものは下記の通り。
・タブレット -41394
→もう壊れた。後にKindle FireHD8が超格安で買うことができたので今はそっちを使っている。
・体重計 -18000
・スマホ -30880
→もう壊れた。
・ロードバイク -194400
→その当時好きだった女の子がロードバイク好きで、話を合わせるために買った。
そのおかげもあったのか、その子とはその後付き合うことになったが、もう別れた。
・冷蔵庫 -34722
・洗濯機 -32430
・貯湯式温水洗浄便座 -12480
・加湿空気清浄機 -14600
・スマホ -25540
→前に買ったやつが壊れたので。もちろん格安SIM使いである。
・ゲーミングノートパソコン -113834
→家計簿はExcelでつけているが、支出や収入のレコードが1万行を超えたあたりで
それまで使っていたノートPC(Corei3 4GB)ではフリーズするようになった。
Corei7 16GBのメモリだけあって家計簿編集はサクサクさを取り戻した。
補足1:趣味嗜好について
趣味はほとんどない。お酒を飲むことと漫画を読むくらいだろうか。
業界的に拘束時間が長めなため、平均退社はだいたい22時前後。
仕事に体力を奪われており、基本的に仕事以外のことにやる気が起きない。
このままじゃ駄目だとはわかっているのだが・・・。
補足2:予算超えたらどうなるか
サラリーマンなりたてのころは「手取り-支出」=ほぼゼロだったが、最近転職して手取りに余裕が出てきた。
余裕は出てきたが、支出をいきなり増やすのは生来の貧乏性的に怖いので
(生活レベルは一旦上昇すると、もう元に戻れないと言う人は多いし)
手取りから支出を引いて残った部分は、つみたてNISAとiDeCoで満額投資信託を購入し、
更に余った場合は特定口座でも多少購入している。基本的な考え方は先週バズった下記と近い。
https://scrapbox.io/shao/%E8%B3%87%E7%94%A3%E9%81%8B%E7%94%A8
補足3:月間予算の内訳について
家賃 -79,300
水道光熱 -7,400
食事 -35,000
書籍 -8,000
酒 -16,000
雑費 -10,000
医療 -3,000
生活 -4,000
服 -8,000
通信 -6,300
移動 -3,000
特殊 -30,000
大体600万円程度。(ここ2週間で一気に50万円ほど目減りした・・・)
このときのおまえらは「楽天と間違えてませんか?」とバカにした態度だった。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20171118121145
それが今ごろになって騒ぎ出している。
最早信じられないことだけど、ほんの2年前ぐらいまでは、Amazonは見やすくて信頼性が高いECサイトとして信仰を集めて居たんだよな。今となっては、マケプレ詐欺に中華レビュー荒らしに検索の劣化とスポンサープロダクト汚染と来て、更には注文履歴お漏らしが重なり、最早大手では一番クソだと思うけど— かなやたなは (@sousanusi) September 26, 2019
Amazonでダイソンのコードレス掃除機を検索すると、最初に出てくるのは謎メーカーの偽物である。
激安の偽物は日本人にしては妙な名前のアカウントが大絶賛。本物の方はと言えば、なぜか名前が中国漢字になっちゃってるアカウントが星一つで購買欲を削ぐコメントを連投してる。
これが今のAmazonだ! pic.twitter.com/sd7izXybo1— FF外から失礼されるアムロさん (@amuro_xem) October 23, 2019
自分も最近のAmazonが嫌になるのは、この中華商品による汚染なんだよなー。欲しいものを見つけるまでに余計なものが出過ぎる。中華商品はサクラレビューの問題もあるけど、安いから実際に買ってレビューを書く人も多いみたいで高評価になりやすいhttps://t.co/EId2PQrtox— 加野瀬未友 (@kanose) October 25, 2019
3日or5日分の献立とレシピ、必要な食材が届くサービス。大人2人分だけど量が多いので大人2人+子ども2人(未就学児)までなら平気だった。
3日分が4022円(税込)、5日分が6437円で、1食で1300円くらい。
今期はあんまり見てないので、棚上げにしてた以下のアニメを見てる。
そんな環境の中10年ついてきてくれた掃除機君がゴリュンゴリュンという怪音を立てて死んだ。
正直掃除機に4、5万円も払いたくなく、1万円位で中古の買えればいいやタイプの人種なのだが、先日ふと立ち寄ったヨドバシカメラでコードレス掃除機の軽さと便利さを体験してしまい衝撃を受けた。
これ下さいと店員さんに声をかけようとしたら視界に何か凄いかわいらしい物が視界に飛び込んできた。
掃除機売り場になぜかわいらしい物が?と首をかしげながらフクロウのような眼差しを向けると、そこにはミーレたんと萌え的な要素を与えたくなるようなかわいらしい掃除機がいた。
え?これ掃除機なん?
という言葉が思わず出たかは分からないが、私の戸惑いに気付いた店員さんはあれかわいいですよねと声をかけてくれた。
しかしミーレたん重い。おまえなんでそんな重いの?あとコードレスじゃないんかい!
でもかわいい。
デスクトップはWindows自作PCで最新の高性能CPUとGPU、大容量高速なストレージとワークメモリを搭載。WSLのUbuntuによってPOSIX環境を構築。
デスクトップの周辺機器は英語配列ゲーミング系、もしくは静電容量方式の英語配列キーボード。好みによってはトラックボール、作業用にゲーミング左手キーボード、フットスイッチ。ディスプレイは4Kで複数枚。音声の入出力はオーディオインターフェイス経由。
ラップトップはMac。使用するアプリは可能な限りクロスプラットフォームとして提供されているものを使用。処理性能の低さはeGPUで補完。
テキストエディタはVim、WebブラウザはChrome、オフィススイートはGoogle Documents、チャットはSlackとDiscord。
ルータは高速なゲーミング系、もしくはGoogle Wi-Fiをメッシュ運用、YAMAHAも良いけど手軽さには敵わない。
スマートフォンはiPhone Xを裸運用。動画撮影時にZHIYUNのジンバルを使用。気分で超広角やNDフィルタ系のスマホレンズを使う。
タブレットはiPad Pro、Smart Keyboard装備、手書き系はApple Pencil。
スマートデバイスの周辺機器はAnker。オーディオ関連はAirPodsかBeats。
iTunesはゴミ。そのためAndroidを頻繁に検討してしまう。ただやっぱりAndroidはイヤ。
スマートウォッチは他に選択肢が無くてApple Watch。PebbleがFitbitに買収され絶望している。
電子決済は交通系かApplePay、ApplePayの中身はiD。
電子書籍はAmazon Kindle、音楽はSpotifyとApple Music、動画はYoutubeとNetflix、通販はAmazon、食材はネットスーパー、服はZOZOTOWNおまかせ定期便。
SNSはTwitter、ログイン頻度が非常に落ちてるがFacebook、次の楽園としてMastodonに注目。視覚デザインアイディアのプールとしてPinterestは優秀。
ブログは静的サイトジェネレータを使って構築。プラットフォームはGithub PagesやAWS。WordPressは古い。
VLOGを嗜み、普段使いの動画カメラはiPhone XやGoPro、SONY RX100。本気を出すときデジイチとZHIYUNのジンバルを持ち出す。
空撮ドローンはDJIの中型ドローンかRyzeTech Tello。
スマートスピーカーはGoogle HomeとGoogle Home Mini、HomePodは現状で選択肢に入らずHomePod買うならGoogle HomeMaxを買う。
Amazon Echo派も居る。Amazon Echo Spotを実家に置こうか検討してる。
ホームIoTとして連携しやすいのでテレビはSONYの4Kテレビ、電灯はPhilips Hue、赤外線制御はNature Remo。掃除機はDysonやiRobot Roomba、マキタのコードレスクリーナー。
調理関係は電子調理で電子レンジオーブントースターやホットクック、ヌードルメーカー、Vitamixなどで省力時短調理をする。食器洗いは食洗機。
洗濯は洗濯からの乾燥コースで基本畳まない。シャツのアイロンがけはアイロンいら〜ずとハンドスチーマー。
Raspberry PiでホームIoTサーバを構築し、既製品では提供されていないサービスを自作しIFTTTやSlackとも連携、リモートコントロール。ChatBotもついでにラズパイで。OSはUbuntu Server。
TVでの動画視聴はAppleTVかChromecastやテレビ内蔵AndroidTV。Amazon FireTV派も居る。これまでのメディア資産はDLNA経由で視聴。
ゲームハードはSIE PlayStation4とNintendo Switch。XBox系はWindowsでプレイしたら良いと思ってる。
スタンドアローンVRゴーグルのOculus GOで動画見たりVRChatもする。
棚はディアウォールやラブリコでDIY。一家に一台マキタのバッテリー式インパクトレンチ。
文房具はツバメノートに本革カバーか高橋手帳に本革カバー、ボールペンにJETSTREAM PRIMEかサラサグランド、万年筆はコクーンやバランスやサファリ、ハサミはフィットカットカーブツイッギー。
バッグやバックパックはカメラ向け、ブランドはPeekDesignやSUPER CONSUMER。
軽い運動にはロードバイクを使用し、そんなにガチガチなカスタムはしない。車は所有していないかスポーティなデザインのものかハイブリッド。
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追記(2018/07/04/13:14)
クリエイティブ関係でフォトレタッチは安定のPhotoshopでOSS派の人はGIMP、動画編集はAdobe PremiereでDavinci Resolveが伸びてきている。DTMはGarageBandで、当然DTM趣味の人は本格的なLogicやCubaseを使ってる。
絵描きが周囲に1人しか居ないので聞いてきた。参考にならないかも知れないが「Photoshop、Illustrator、Clip Studio Paintがメイン。最近Paintstorm Studioが面白い」と言ってる。
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ネットの情報と某大手IT企業勤めの俺の周囲の様子から平均としてまとめてみた。
思い出しながら書いたのでアッチコッチにジャンルが飛んで申し訳ない。
15年ぐらい、だましだまし使ってたドライヤーを買い替えたのが1カ月前
おとといは、だましだまし使っていたコードレスのハンドブレンダーが、どうにもパワー不足で物足りなくなったので
割としっかり目のミキサー・ブレンダーを買ったら、スムージーがやばいぐらい美味しくなった。家電、ほんとQOLが一気に上がるな。
あとは、掃除機。
10年程度使っていたのが壊れてから、もう7年経つのだが、ひょっとして化学繊維モップがあればいらないくね?って思ってそのまま買ってないのだが、部屋の隅のほこりを拭くよりは吸い取った方が楽だよなーとか思いつつ、やっぱりあんまり要らないなーとか最近の掃除機は高いなーと思いながら、まだ買っていない。
その前に冷蔵庫買い換えたいから、冷蔵庫が先かな。いやそろそろスマホがやばいからスマホの方が先か。冷蔵庫とスマホが本体価格あんまり変わらないとか、世の中ほんと面白いことになってる。
ヒーヒー言いながら回収してきたんだけど、人類には早すぎやしませんかね……?
器用に使いこなせていない私という人間に非があるのか、それとも構造的欠陥があるのかな。まあ両方だよね。
イヤホンの電源入れて子機を認識してくれるまでの僅かな時間が煩わしいし、コードレスと聴くと形式としては「いいじゃん!!人類の叡智!!コードレス最高!!」ってなるのに、実際に使ってみると存外に幻滅する。
形状にもよると思うけど、片耳ずつ分裂しているタイプのものを使っているので、
耳に合っていないせいもあってか、たまーに走ってる時とか落とした勢いで蹴飛ばして「ンガーッ!!!」ってやり場のない怒りに支配される。
遠隔で監視制御できるなら、そのうちの一部の情報でも見える化するだけでユーザ体感は向上しそうだね。よい案だと思う。というかプライベート用含め無線LAN全般でそれ見える化してほしい!
ただ、キャリアがお金取って提供する通信サービスで「いま機器の調子悪いです」じゃねーよって感じするな。接続数過多で通信速度低下しています、とかなら納得できるね。
あと今さら思い出したけど、飲食店って電子レンジだとかコードレス電話だとかもめっちゃ使うから、その電磁波ががっつり電波干渉になることもあるよ。そういうときはBluetoothも途切れるからわかるよ。これは2.4GHz帯という免許不要の電波帯を使ってるからだよ。無線LANは2.4GHz帯と5GHz帯というのがあって、後者の方が新しい規格で、電子レンジの干渉がないよ。新しいPCは大体前者後者両対応してるけどスペックみた方がいいかも。公衆無線LAN親機側は対応してるかはわからない!5GHz帯は一部チャネルが屋外使用禁止されてるからなんとなく公衆無線LAN向きではない気もする。
せっかくなので、通信メディアの個人史を書いてみたい。自分のブログでやっても良いのだが、わざわざ誘導するのも申し訳ないので増田で書くことにする。あと、前半部分は「通信メディア」の話ではない。
ぼくが初めてパソコンに触れたのは小学校4年生のころだった。当時、既に型落ちだったNECのPC-6001を買ってもらったのだ。当時はまだ「パソコン」か「マイコン」かで名称が統一されていなかった時代でもある。記録媒体はカセットテープ。ゲームをするためにはまず、何十分もかけてロードをしなくてはならない。あとちょっとでロード完了というところでエラーが出たりすると泣きそうになった。
市販のゲームは高価だったので、ぼくは当時の多くのパソコン少年と同じく、雑誌の載っていたプログラムをよく入力していた。姉の使っていた譜面台にパソコン雑誌を乗せ、そこに掲載されたプログラムを延々と入力していく。もちろんミスが多発する。エラーが出ると雑誌とにらめっこをしながら、どこが間違えているのかを必死で探す。デバッグがすべて完了するころにはゲーム自体に飽きているということもよくあった。
当時はまだ、パソコンのメーカーがそれぞれの独自の規格でPCを開発していた時代だった。しかも、同じメーカーのパソコンであっても機種が違えば互換性がないことが多かった。だから、NECのパソコンのソフトがシャープのパソコンで動かないのは言うまでもなく、PC-6001はPC-8001よりも新機種であったにもかかわらず、後者のプログラムは前者では動かない。パソコン雑誌で他の機種用の面白そうなゲームプログラムを見ては悔しい思いをよくしていた。移植をする技術はぼくにはなかった。
その後、中学校に上がると、ぼくのパソコンはPC-8801mkII FRになった。名機と言われたPC-8801mkII SRの後継機だ。記録媒体は5インチのフロッピーディスクになり、一瞬でセーブやロードができるようになった。ただし、中学生にとってフロッピーディスクは高価な代物で、500円で10枚入りという安売りのものを愛用していた。ちなみに、安いディスクだとドライブに入ただけでシャカシャカシャカシャカ…という音がする。仲間のあいだでは「シャカシャカディスク」と呼ばれていた。
せっかくの新マシンではあったが、やはり用途はゲームだった。雑誌に掲載されるプログラムも徐々に高度になり、マシン語を使ったものも多かった。01 C3 AA 90…みたいな文字列を果てしなく入力していく作業はかなりの苦行で、エラーが起きると手に負えなくなることも多く、挫折ばかりしていた。
なお、当時はすでにパソコン通信が始まっており、PC-VANやアスキーネットなどの大手もすでにサービスを開始していた。当初は音響カプラという装置を使っていたのではないかと思うが、詳しくはわからない。ぼくにとってパソコン通信は遠い世界の話で、雑誌でたまに見る程度のものだった。
中学3年生になり、高校受験を控えたぼくは、何を思ったかパソコンで受験勉強をしようと思いついた。受験RPGなるものをN88-BASICで作ろうとしたのだ。街を歩いているとモンスターに遭遇する。そのモンスターが出してくる問題に正解すれば、プレイヤーは経験値を稼げる。最終目標は名門ナダール高校への合格という、ゲームと勉強の両立を目指したものだった。結果はまあ、書く必要もないだろう。世の中にそんな都合のいい話はないのである。
高校に入学すると、ぼくの関心はパソコンから遠ざかっていった。部活が忙しくなったほか、当時のバンドブームにのってギターなどを始めてしまったからだ。無論、このあたりはぼくの黒歴史になっている。
ちなみに、ぼくとほぼ同年代の英国人ライター、スティーブン・プールには『トリガー・ハッピー』(2001年)というテレビゲームの歴史を扱った著作がある。この本を読んでいると、高校時代にゲームから離れてバンドをやるところまでまったく同じだった。ここには国境を越えた何かがもしかするとあったのかもしれない。
しかし、大学受験を前にして、ぼくは再びパソコンに向かい始める。3年前に挫折した一大プロジェクトである受験RPGの製作にふたたび乗り出したのだ。アホだ。予備校の夏期講習を受けながら、頭のなかで構想がどんどん膨らんでいった。
技術は全く進歩していなかったが、根気だけはついていた。ゲームの目標を大学合格に切り替え、パソコンのメモリの少なさに苦労しながら様々なアイテムやイベントまで用意した。しかし、言うまでもなく受験には全く何の役にも立たなかった。大学受験が始まる数日前、ほんの気晴らしのつもりで始めたドラクエ3を受験日程がすべて終了するまでにクリアしてしまったのが悪かったのか、1年目のぼくは受験に失敗し、浪人生活に突入したのである。
1年間の辛い浪人生活を経て、ぼくは東京の私立大学になんとか滑りこむことに成功した。入学式当日、知り合いの誰もいないキャンパスを一人で歩いていると、同じく新入生とおぼしき一団が歩いていた。彼らの一人が「あいつのポケベルの番号、いくつだっけ?」と言うのを耳にしてぼくは衝撃を受ける。東京の学生はポケベルを持っている!ぼくにとってポケベルというのはサラリーマンのためのツールであって、普通の学生が持つようなものではないと思い込んでいたからだ。
入学式の時点でグループができているということは、彼らはおそらく付属校か東京の進学校の出身者のグループだったのではないかと想像する。この時点ですでに情報メディアの利用をめぐってかなりの格差が生まれていたのかもしれない。
いずれにせよ、その後のぼくの生活にやはりポケベルは無縁だった。女子高生のあいだでポケベルが流行っているというのも別世界の話題だった。女子高生の妹がいる友人によると、メッセージが来るとすぐに返信しないと仲間はずれにされかねないということだったので、それはそれで大変そうだと思ったのを記憶している。
その一方で、大学に入学してから、ぼくは固定電話と大変に仲が良くなった。一人暮らしを始めたこともあって、友人とよく長電話をするようになったからだ。コードレスではなかったので、硬い床に寝転がりながら何時間も話をした。「いやー、今日はよく話したよね。ところで、いったい何を話していたんだろうね」などと会話を振り返り始めることで会話がまた長くなるという、まったく生産性のないことをよくしていた。ただ、こうした長電話はぼくに限った話ではなく、わりと一般的に行われていたのではないかと思う。一人暮らしの寂しさを紛らわせるうえで固定電話は重要なツールだったのではなかろうか。
あるとき、風呂にお湯を張っていると、たまたま当時好きだった女の子から電話がかかってきたことがあった。話しているうちに浴槽が一杯になった。コードレスではないので電話をしたままではお湯を止めにいくことができない。だが「お湯を止めてくる」と言えば、電話を切られてしまうかもしれない。そのため、浴槽からお湯が溢れるのをただ眺めながら会話を懸命に続けていたことを思い出す。
ぼくが「インターネット」という言葉を初めて聞いたのは国際政治の授業だった。大学2年生のころだったから1994年のはずだ。日本でもインターネットの商業利用は1992年にすでに始まっていたが、パソコンに関心を失っていたぼくには全く無縁の話だった。大学のパソコン室でタッチタイピングは修得したものの、授業で履修したC言語はあっさり挫折した。数学が果てしなく苦手だったぼくは、理解できない数式をパソコンに解かせるという作業について行けなかったのだ。
大学2年生の終わりごろ、ゼミの選考があった。メディア系のゼミを志望したせいか、志望者には新しいもの好きが多かった。面接の待機場所では多くの志望者が携帯電話を持ち、お互いの番号を交換していた。衝撃的な光景だった。彼らは無意味に相手を電話にかける遊びなどをしていたので、単に見せびらかしたかっただけかもしれない。
しかし、ぼくが携帯電話、というよりPHSを購入したのは大学4年生も終わりに差し掛かったころだった。1996年から1997年にかけて携帯電話・PHSの普及率は25%から46%に跳ねがっているが、こうした指標では若者が先行しがちなことを考えると平均的か、やや遅いぐらいではなかったかと思う。
当時は街のいたるところでPHSの安売りをしていた。今川焼を売っている店でさえ扱っていたぐらいだ。PHSを1年ほど使い、その後はドコモの携帯電話に切り替えた。通話が途切れやすいという難点はあったものの、PHSのほうが音質は良かったのではないかと思う。
他方で、大学3年生になると、ぼくは再びパソコンに関心を持つようになった。1995年、ウィンドウズ95が発売された年である。「インターネット」という言葉が急激に人口に膾炙していった。大学のパソコン室で友人に電子メールを送るようにもなった。当時はメールが来るだけで嬉しかったものだ。ブラウザはまだモザイクを使っていた人が多かったのではないかと思う。しかし、当時のぼくはまだブラウザという概念を理解していなかった。周囲のひとが「モザイク」という言葉を口にするたび、それはエッチな何かなのかとあらぬ妄想に浸っていたのだった。
ともあれ、エプソン製のノートパソコンを購入し、自宅からインターネットに接続するようにもなった。大学の授業でホームページを作ったという友人に刺激を受け、自分でも卒業の直前ぐらいに朝日ネットでホームページを立ち上げた。いまでもそのアドレスにはぼくのホームページが置いてあるので、もうかれこれ20年近くになる。先日、インターネット・アーカイブで自分のページを探してみたところ、16年ぐらい前まで遡ることができた。若気の至りというのは本当に恐ろしいものである。
もっとも、ぼくの目線からすると、当時のインターネットはそれほど面白いものではなかった。今ほどに情報が充実していたわけでもなく、それを探すためのスキルもなかった。ぼくにとってインターネットよりも面白かったのがパソコン通信だった。当時、すでにパソコン通信の時代は終わりつつあったはずだが、それでも見知らぬ人たちとやりとりをするのが面白くて仕方がなかった。もちろん喧嘩も多く、罵り合いをなんとか仲裁したいと思いつつ、結局はうまくいかないということばかりだった。
ぼくが参加していたのは朝日ネットのフォーラムだが、恐ろしいことにいまでもログインすれば当時のログを見ることができる。「ネット上からはとうに消え去ってしまったはずの今なき父親の情報が、パソコン通信のログに残っていることを主人公が発見する」というフィクションを考えていたのだが、興味のあるひとは使ってみてください。
その後、パソコン通信は急速に退潮し、インターネットの時代が本格的にやってきた。ネット上で怪しい情報が飛び交うサイトがあるということを最初に教えてくれたのは知人だった。言うまでもなく「2ちゃんねる」である。それ以前にも「あやしいわーるど」や「あめぞう」といった掲示板はあったはずだが、それらはぼくの全く知らない領域の話だった。
…と、ここまで書いて力尽きた。ここから先は特筆すべきこともあまりないので、唐突ではあるが、このあたりで終わろうと思う。ずいぶんと長くなったが、最後まで読んでくれたひとは果たしているのだろうか…。