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はてなキーワード: オールタイムベストとは

2024-11-02

anond:20241101093443

テレビドラマベストは単年ぐらいならともかく期間が長くなるとそれぞれの人が自分が見た中でしか選べないので難しい。

これまで見た中で一番網羅性がありそうなのはTVガイド誌が(一社)日本放送作家協会協会員に一人10本ずつ選ぶアンケート2019/122020/1に実施、約700名の会員のうち、回答のあった約150名の選んだものの、本数を集計したオールタイムベスト

このメンバーだったら、主要なものをだいたい見た上で選んでいるでしょう。

平成以降の11作を抜き出すと(最後の三作が同票)

9.あまちゃん

12.警部補古畑任三郎

17.王様のレストラン

18.ドクターX外科医大門未知子

19.いだてん

20.東京ラブストーリー

20.高校教師(真田広之版)

24.白い巨塔(唐沢寿明版)

24.JIN-仁-

24.最後から二番目の恋

24.半沢直樹

最初数字は全体順位(1〜8位は昭和作)。

https://www.amazon.co.jp/テレビドラマオールタイムベスト100-TOKYO-NEWS-BOOKS-TVガイドアーカイブチーム/dp/4065214920

2024-10-21

週刊少年サンデー史上、最も重要マンガ10

週刊少年ジャンプ史上最も重要マンガ20選  https://anond.hatelabo.jp/20241012181121

週刊ビッグコミックスピリッツ史上最も重要マンガ5選 https://anond.hatelabo.jp/20241014232424

週刊ヤングマガジン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241016182953

月刊アフタヌーン史上、最重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241017235116

月刊コロコロコミック史上、最も重要漫画10選 https://anond.hatelabo.jp/20241018225514

モーニングから10作品選ぶとしたら

https://anond.hatelabo.jp/20241016210231

漫画アクション史上、最も重要漫画10

https://anond.hatelabo.jp/20241020163403

モーニングだけブコメ少ないぞ!まあタイトル統一されてないのが悪いが……。

さあサンデーだ。1959年創刊、65年の歴史からたった10作選ぶなんて無茶だ。しかし無茶をやる。批判歓迎!

1.おそ松くん(赤塚不二夫)1962-1967

 •現代ギャグ漫画はここから始まったといっても過言ではない。60年代前半、サンデー日本一雑誌だった。その時の三本柱が『伊賀の影丸』『おそ松くん』『オバケのQ太郎』。牧歌的ユーモアから狂騒的なギャグへ。赤塚不二夫世界を変えた。なお'67年で一旦終った後もまた続くのだが説明がややこしいので省略。

2.オバケのQ太郎(藤子不二雄)1964-1966

 •今読むとQちゃんのおおらかさとのどかさに癒される。FとAそして石森章太郎合作サンデー以外にも学年誌に連載された。この連載形式は『ドラえもん』につながる。藤子不二雄特に藤子・F・不二雄週刊少年サンデーの創成期の功労者であり学年誌守護神でありコロコロコミック創造主である小学館にとってこれより重要漫画家は他にいない。

3.漂流教室(楳図かずお)1972-1974

 •サンデー楳図かずおは『おろち』も『まことちゃん』も名作だがこのノンストップサスペンスを選んだ。読んでいると続きが気になって気になって仕方がない。特に主人公母親狂気紙一重の行動力には圧倒された。最近フランスでも翻訳され評判になっているようだ。

4.男組(雁屋哲池上遼一)1974-1979

 •70年代の暗いサンデー代表格。マンガの中の学園が魔境になったのはこのあたりからだろうか?雁屋哲の何考えてんだかわからないデタラメな展開と池上遼一の美しい絵がぶつかって異様な迫力を見せる。

5.うる星やつら(高橋留美子)1978-1987

 •説明不要説明不要だということが偉大さのなによりの証だ。アニメOPは「Dancing Star推し

6.タッチ(あだち充)1981-1986

 •野球マンガの達成として評価するなら『H2』だろう。今の目で見ると最高傑作は『クロスゲーム』かもしれない。しかあだち充の一作を選ぶとなるとやはり本作だ。ありま猛あだち勉物語』を読むと、達也和也はあだち兄弟投影しているのかもしれないと思えてくる。「達也はそんな男じゃない」

7うしおととら(藤田和日郎)1990-1996

 •少年漫画とはなにか。それは『うしおととら』のことである

8名探偵コナン(青山剛昌)1994-

 •国民的、いや世界メガヒット作。本作が凄いのは、志の低い二番煎じ本家を追い抜いてしまたことだ。マガジンの『金田一少年の事件簿』を他誌も後追いするが死屍累々、本作とマイナー誌の『Q.E.D.-証明終了-』が生き残った。モブから出世した高木刑事佐藤刑事パロディキャラが大化けした安室透と赤井秀一、今年になってやっと恋人同士になった平次と和葉などキャラクターの成長が人気の秘訣。そういえば『Q.E.D.』の燈馬君と水原さんも今年になって……。

9.MAJOR(満田拓也)1994-2010

 •お世辞にも完成度の高い作品とは言えない。いきあたりばったりでツッコミどころが多い。だがコナンと本作が無かったらサンデーはとっくに休刊していたかもしれない。長い暗黒期を支えてくれた大恩人。続編『MAJOR2』は2015年から連載中。

10.葬送のフリーレン(山田鐘人、アベツカサ)2020-

 •生まれたと同時に古典になる作品というものがある。第一話を読んだ時の感動を忘れられない。あれだけでも充分名作だった。しかし本作は更に高みへと昇ってゆく。今日本で一番面白いマンガサンデーの長い夜は明けたのだと信じよう。

さてこの10作でいいのだろうか?実はよくない。なぜなら私が最も好きなサンデー作品は『機動警察パトレイバー』だからだ。本当は『MAJOR』を外したい。しかし『パトレイバー』がなくても今のサンデーはあるだろうが『MAJOR』がなかったら今のサンデーはなかったかもしれないのだ。サンデーにとって重要なのはパトレイバー』より『MAJOR』だ。

やはりいくらなんでも10作は少なすぎる。もし20選だったら次の10作も入ってくる。

11.伊賀の影丸(横山光輝)1961-1966

 •山田風太郎と白土三平の影響があからさまだが日本一立役者

12.がんばれ元気(小山ゆう)1976-1981

 •『あしたのジョー』とは正反対の設定にすることで梶原一騎破滅美学を振り切った。この姿勢は実にサンデーらしい。

13.六三四の剣(村上もとか)1981-1985

 •剣道マンガ金字塔。この緻密な絵で週刊連載とは、と改めて驚く。

14.ふたり鷹(新谷かおる)1981-1985

 •新谷かおるの魅力をどう伝えればいいのだろう。忘れられつつあるのではないか無力感に襲われる。

15.機動警察パトレイバー(ゆうきまさみ)1988-1994

 •一推し。あのなんともいえない空気感ギャグからシリアスへの呼吸、理性的議論先進的なジェンダー描写、全てが好きだ。

16.帯をギュッとね!(河合克敏)1989-1995

 •「サンデーらしさ」なら本作が一番ではないだろうか。

17.今日から俺は!!(西森博之)1990-1997

 •同じヤンキーギャグでもサンデーでは本作になりマガジンでは『カメレオン』になる。これが雑誌空気の違い。

18.GS美神極楽大作戦!!(椎名高志)1991-1999

 •二推しGS試験編〜香港編がギャグアクションバランスがよく一番面白かった。

19.かってに改蔵(久米田康治)1998-2004

 •久米田節が確立したのは本作。

20.ハヤテのごとく!(畑健二郎)2004-2017

 •綾崎ハーマイオニー永遠に不滅です。

さらにもし30選だった場合……

21.スポーツマン金太郎(寺田ヒロオ)1959-1963

 •創刊号から連載。清く正しく美しい。

22.どろろ(手塚治虫)1967-1968

 •手塚作品で一番好きかもしれない。

23.銭ゲバ(ジョージ秋山)1970-1971

 •あのラスト人間讃歌のように思える。

24.サバイバル(さいとう・たかを)1976-1980

 •さいとう作品は本作と『雲盗り暫平』が好き。

25.TO-Y(上條淳士)1985-1987

 •80年代しか成立しなかった物語だと思うとなんだか切ない。

26.ガンバ!Fly high(森末慎二、菊田洋之)1994-2000

 •体操テーマにしてアニメ化まで果たしたのは本当にすごい。

27.め組の大吾(曽田正人)1995-1999

 •サンデーに多い「お仕事もの」の代表格。

28.金色ガッシュ!!(雷句誠)2001-2008

 •編集者所業を考えるとこの枠で名前を出すだけで失礼なのかもしれないが、傑作。

29.結界師(田辺イエロウ)2003-2011

 •イエロウの根暗空気に惹かれる。

30.銀の匙 Silver Spoon(荒川弘)2011-2019

 •駒場は今?幸せでいてほしい。

最後に。もし50選になっても入らないだろうが、浅山わかび『ラストカルテ-法獣医学当麻健匠の記憶-』を紹介したい。静かな感動が押し寄せてくるマンガだ。この大傑作が大ヒットせずアニメ化もせず連載終了したのは正直悔しい。いつかアニメになるよう願っている。

(ブコメを読んで追記)

・確かに皆川亮二は入れるべきだった。『ARMS』を入れて『結界師』を外すか……。

島本和彦は入らない。本人のキャラクターと『アオイホノオ』の影響は大きいが『炎の転校生自体は小粒な佳作で、こうしたオールタイムベストに入れる性格作品ではない。

2024-08-27

定食オールタイムベスト7

ルール:都会で1000円程度の質および量とする。ただし、どうしてもという場合は★印を付ければ1,500円まで可とする。

(月)鯖の塩焼き定食

(火)豚キムチ定食

(水)★焼肉定食

(木)ネバネバ丼定食

(金)ミックスフライ定食

(土)チャーハン餃子定食

(日)天ざるうどん定食

2024-07-03

結局のところ映画館スマホを見るなということ

とてもいい映画映画館で観た。決して派手ではないが、心が揺さぶられた。泣くような映画とは思っていなかったのに、思わず涙ぐんでしまった。それは自分だけではないようで、他の席からもぐずぐずと鼻を啜る音があちこちで聞こえた。

エンドロールが止まり、THE ENDの文字スクリーンに浮かび上がった。劇場内はぼんやりと明かりが灯り、いい映画だった!オールタイムベストかも!と立ち上がろうとした矢先のことだった。

あなた達のせいで最悪な映画でした!もう二度と映画館に来るな!」

と3、40代くらいの男性の怒鳴り声が上がった。自分を含め、腰を上げかけていた観客たちの動きがぴたりと止まった。

「何言ってんだお前!」

と年配の男性の声がすぐさま上がった。先ほどの男性の近くの席のようだった。

スマホいじってたやつが何言ってんだ!」

最初に怒鳴り声を上げた男性は再びそう怒鳴り、劇場を一番に去っていった。

いやさっきまでの、いい映画だったなあ!の気持ちを返してくれ。

まず、上映中にスマホを弄っていたらしいジジイ集団普通にあり得ない。電源の切り方学んでからスマホ持て。劇場マナー理解してから映画館に来い。逆ギレするな。

あと、怒鳴り声を上げた男。腹が立った気持ちは分かる。ただお前の怒りを、負の感情劇場内にいた全員にぶつけるな。いい映画だったなあの気持ち返せよ。まじで映画すごいよかったんだよ。ちゃんと観れなかったのは気の毒だと思う。だからってぶつけるな。撒き散らすな。被害者を増やすな。

お前は怒鳴って、周囲に怒りをアピールできて多少すっきりしたかもしれないが、その巻き散らかされた怒りを受け取るべきなのはスマホジジイだけだろ。でかい声で怒鳴れば関係ない客全員が受け取る羽目になるって分かれよ。

自分は一番後方の真ん中に近い席で鑑賞していたが、上映中にスマホの光は特に確認できなかったように思う。

しかし、エンドロールで同列の観客がスマホを見た時の光はすぐに分かった。お前はスマホ見るならもう本編は終わったんだし劇場出ろ。

自分確認できなかったからといって、男の怒りが虚言だとは思えない。劇場を出たあとSNS確認したところ、同じ劇場で、男とジジイの近くの席にいたらしい人物ジジイたちがスマホを見ていたことを投稿していた。同じ劇場にいた人物だと分かったのは、見た映画が同じだったことと怒鳴った男のことも書いていたからだ。

実際に、ジジイ達に迷惑を被っていないか自分は怒鳴り男に対して怒っているのかもしれない。ジジイ達のスマホの光を浴びて迷惑に思っていたら、怒鳴り男に対してよく言ってくれた!と思うだろうか。いや、思うわけない。

人の怒鳴り声というのは、自分に向けられたものでなくてもストレスになるものだ。怒っていることを直接伝えたいのならば、相手にだけ伝わるように怒るべきだろう。その声を周囲に響き渡らせる必要があるだろうか。

この場合の怒鳴り男の正解は何だったのだろう。劇場スタッフに伝えることが正解なのだろう。しかし、伝えたところで何になるのだろうとも思う。伝えたところで、劇場スタッフ謝罪を受けたりしても彼の気は晴れないだろう。だってスタッフは何も悪くない。仮にサービス券か何かを受け取ったとしても、自分だったら気は晴れない。

迷惑をかけられた対象に直接怒りをぶつけたい気持ちは分かる。何か罰を受けてほしいというのも分かる。分かるが、絶対に今回の選択劇場内に響き渡る声で怒鳴ることは正解じゃない。被害が広がってるんだよ。

とにかくまじで、映画館で上映中にスマホを見るな。光らせるな。これだけは確かだ。

2024-06-12

少女小説、もしくは「女性向けラノベ」とラノベ関係

言いたいこと:少女小説ラノベに含めても無視してもボコボコに叩かれる」という難しい状況がある。

女性けが省かれるラノベ150選

いま、ライトノベルオールタイムベストを選出する作業が進められている。

ラノベ社会に認められるためには、売り上げだけが唯一の評価である現状では差し障りがある。文化としての成熟には体系化と批評存在必須であり、その一歩としてたいへん意義のある活動と言えるだろう。

その暫定的な成果であるラノベ150選が先日公開された。

あくまで叩き台であり、作品数的にもより拡張した形を目指していくようだが、現時点でも各年代に目の行き届いた、ラノベ歴史の流れを俯瞰できる内容となっている。

ただ、この手の企画はどのような基準で選んだとしても、あれがないこれがないという不満はどこかから出てしまものだ。ラノベ150選も例外ではない。

その中で今回特に目についたのが、「女性向け作品がない」という声だ。

これに対する企画者の返答は、女性向け作品については単独ガイドブック等が先行して存在しているから、というものだった。

合理的判断だと思うのだが、これでも納得していない人は多い。少女向けをないがにしろにするのか?と憤慨し、容赦なくボッコボコである

増田は、ライトノベル少女小説(もしくは「女性向けライトノベル」)の歴史のものについてはともかく、ライトノベル少女小説との関係性についてはちょっとした知識がある。

今のままでは企画者氏があまり不憫なので、これについて簡単解説しておこうと思う。

「ソノラマ・コバルト系」から始まったライトノベル

用語としての「ライトノベル」が誕生したのは、1990年

ニフティサーブSFファンタジーフォーラム内で増えてきたある種の若者向け小説話題を別会議室独立させるにあたって、管理人神北恵太氏が命名したものである……

といった事実は、ラノベ史ではすでに常識と言っていい情報だ。

もちろん名前はそうでも、ジャンルとしてのラノベ自体が90年に突然生まれたわけではない。起源をいつとするかは諸説あるものの、ラノベ作品はそれ以前から存在していた(存在命名の順であってその逆ではない)

そのようなラノベ小説群は「ライトノベル」が定着する以前には、個人コミュニティごとにさまざまな呼ばれ方をしていた。そのうちの一つに、ジャンル代表的レーベルから取った「ソノラマ・コバルト系」というものもあった。

言うまでもなく、コバルト文庫少女小説代名詞というべきレーベルである。つまり命名の時点では「ライトノベル」は少女小説(の少なくとも一部)を当然に含むような形で規定されていたということだ。

(ここでの「少女小説」とは当時のコバルト文庫ティーンズハート文庫などのことであり、たとえば吉屋信子や創刊直後のコバルトシリーズなどは当然ながら想定していない)

以後、他メディア化の機会などの関係男性向け作品の方が存在感はあったものの、ライトノベル(的なもの)は女性向けを含めたひと塊のカテゴリとして扱われていく。

2000年代に入り、語としての「ライトノベル」が一般に定着して以降も、この認識はそれほど変わっていなかったはずだ。

少女小説ライトノベルではない

この状況に大きな変化をもたらす出来事が、2010年代前半に起こった。

まずは2013年とある文学研究者ツイッターでこのような発言をしている。

少女小説ラノベそれぞれのジャンルについての価値判断を含んでいるとまでは言わないが、これが少女小説の側に立った発言であることはまず間違いないだろう。

少女小説ライトノベルではない。

それまでの一般的なラノベ定義史観を覆す、非常に大胆な主張である

ただ、一部のラノベ読者が過敏に反応はしたものの、この時点ではアカデミシャンとはいえあくまでいち個人の主張に過ぎなかった。

それが正式な形で世に出たのは、2014年のことになる。著書としての刊行である

この本で研究者氏は丹念に事実を積み重ねた論証により、まさに「少女小説歴史的にライトノベルではない」ことを証明してしまったのだ。

詳細は省くが、

少女小説戦前から少女文化独自伝統を直接的に受け継ぐ文学ジャンルライトノベル戦後マンガ文化等の影響から新たに生まれた新興の娯楽であり、その出自からして全く異なる別物である

ということだ。

この、市井オタクではとうてい太刀打ちできない完璧な形の少女小説ラノベ論の出現により、少女小説ラノベ派の多くは白旗を上げて沈黙することとなる。逆に、少女小説ラノベの枠内で扱われることに不満を感じていた少女小説業界関係者・読者は、我が意を得たりと快哉を叫んだ。

日本文学研究者による恐らく初めての本格的なラノベ論ということもあり、この本はもともとラノベ少女小説に興味のあった人間にとどまらず、幅広い層の人々に読まれていった。今やラノベ関連の研究ではほぼ必ず参照される一冊となっており、アマチュアでもラノベ定義歴史を語るなら必読と言っていいだろう。

これによりパラダイムが決定的に転換し、少女小説ラノベに含めるような人間は、もはやそれだけで時代遅れな「分かってないやつ」の烙印を押されるまでになったのだ。

フェミニズム的な意識の高まりにより、女性文化少女小説)の功績を男性側(ラノベ)が都合よく収奪してきた、という構図に気まずさを強く覚えるようになったのも、この傾向を後押しした)

この空気の変化は以前/以後と呼んでいいほどに劇的なものであり、刊行から10年経った2024年現在にいたっても、更新される気配は特にない。

少女小説ラノベでなくても

お分かりだろうか。

まり少女小説は「ライトノベル」ではない、というのは、もともと少女小説サイドが言い出した主張なのだ

現在では、ラノベ定義歴史との関連で(特に男性の論者が)少女小説に触れる際には細心の注意が要求されるし、実質的にはほぼタブーに近い。

企画者氏がラノベ150選から女性向けを除外したのも、世間のその暗黙の風潮におとなしく従ったという側面がやはりあるのではないだろうか。

加えて企画者氏の場合は、かつて不用意にレジェンド少女小説作家を「ライトノベル作家」と呼んで、少女小説から激しい批判に晒された当事者でもある。そのため今度は、なおさら慎重に配慮したつもりだったのだろう。本人としては。

結論として今回の件は、気遣いがすれ違ってしまった悲しい事例ということになる。

少女小説読者といっても一枚岩ではないし、自分はそんな配慮ぜんぜん嬉しくない。多数派がどれだけ否定していても自分少女小説ラノベに含めるべきだと言い続けるぞ。という人もいるだろう。その気持ちもよく分かる。

分かるが、少女小説ラノベに含めても無視しても必ずどちらかからボコボコに叩かれることになる、板挟みの苦しい立場のことも少し考えてみてはもらえないだろうか。

オールタイムベスト企画者氏は現在文化としてのラノベ保全のため「ライトノベル図書館」の設立計画を進めており、クールジャパン予算を獲得すべく自民党国会議員に働きかけている。ラノベオールタイムベストはその陳情材料にもなる予定らしい。

こうした活動文化的な意義を踏まえた上で、できれば多少の意見の相違は呑み込み、振り上げた拳をどうかそっと下ろしてはくれまいか……

という、無関係第三者増田からのお願いでした。

レスゾーン

長え! 一番言いたいことを最初に置いとけよ。

追加しときました。

核心部分が何で匿名やねん

はてな規約関係っすね

ラノベルーツの1つは少女小説である」と「少女小説ラノベである」は意味全然違うと思うが(後者を主張してる人いる?)

ラノベオールタイムベスト”に、ある少女小説を推すとした場合、(少女小説全体やレーベル全体ではなく)少なくともその作品は「ラノベ」で(も)あることが自動的に前提となるのでは。

逆に言うと、ラノベではないがラノベオールタイムベストに入れろ、は通らない。

逆になんでそんなに熱心に漫画しろラノベしろ女性向けのもの排除したがるのがわからんモチベが怖い。

排除ではなく、少女小説の側がラノベに括られることを拒否した運動があった、という話です。

クール・ジャパンから公金を引っ張るために少女レーベル未分化期を無視するのは仕方ないキリッ されて、納得は出来ないですけど………

リストから少女向けを除外した理由(と思われるもの)と、批判トーンをなるべく抑えてほしい理由は、別々に書いたつもりです。

wikipediaより「1990年初めにパソコン通信ニフティサーブの「SFファンタジーフォーラム」において〜「ソノラマ・コバルト」などのレーベルから出版物に「ライトノベル」と名付けたことが始まりコバルト入ってるやん

はい

その話を本文に書いています

その、とある文学研究者って誰だよ。名前を出してくれないと分からないよ。2013年の事なら記憶にありそうなものだが思い当たる人がいない。

ツイートの件はともかく、著書の話を見ても心当たりがないなら、たぶんそもそも知らないんじゃないかな……

そんな知らん研究者お気持ちなんか知らんがな その研究者とやらが何言おうが150選選んだのはその企画者だろう

その「知らん研究者お気持ち」が定説化して力を持ってしまっているという現実があるのです。

 「女の扱いがわからいから透明にしておきました!」

たとえとして適切か分かりませんが。

ナンパ不快に感じるA子さんと、女をナンパしない男は無礼だと信じるB子さんがいるとします。二人のナンパに対する意識は、事前に外から判断できないものします。

この場合男性が取るべき行動は、ナンパをするではなく、ナンパをしないになるのではないでしょうか。

後者消極的不作為に過ぎませんが、ナンパ行為はA子さんにとって積極的な「加害」となるからです。

2024-05-09

万葉集も新古今も過大評価流行語大賞オールタイムベストみたいなもんじゃ

「なにかそういうデータがあるんですか?」

「ぺこーらに告白しようと思ってる」

「5000兆円欲しい」

これらの流行語万葉集和歌になんの違いもない。

背景のストーリーを把握し、イメージを共有し、その上で表現としてしっくり来たことが評価され、バズり、シェイクスピア語録みたいになる。

そういう類の文化だ。

はっきり言って気持ち悪い。


アニメドラマの名台詞ランキングとか、漫画の名シーン投票とか、そういうのも大差がない。

別にそれ自体はいいが、それを過大評価してるのが気持ち悪い。

FLASH黄金時代過大評価してネットが活かした文化最先端だったのだと憤るインターネット老人welcom to undergroundを見せられているようで共感性羞恥すぎる。


よく分からんけどなんか長年評価されているし若造は知らなそうだからこれ褒めてたら人生ベテラン感出るやんみたいはすけべ心の見え隠れがエグいということだよ。

キモいんだよな。

古典過大評価することで自分が偉くなったかのように勘違いするガキっぽい態度の大人


子供ガンダム手塚治虫過大評価してインスタント文化人を気取るノリを大人にされるとキツすぎるわけよ。

2023-07-08

おすすめしないが俺はめちゃめちゃ好きなSF

おすすめSFを知りたかったら、こういうリストから選んで読めばよいよね。どれを読んでも損はないよ。

ローカス賞 オールタイム・ベスト賞

SFファン度調査 SF本の雑誌オールタイムベスト100版

 

こういうリストにはあまり入ってこないけど自分の中では特別思い入れのあるSF作品について書くよ。

そうは言っても有名な作品ばかりなので、「隠れた名作」は期待しないでほしい。SFをよく読む人ならとっくに読んでる作品ばかりと思うよ。

 

ソングマスターオースン・スコット・カード

心揺さぶる歌、とか、音楽世界を変える、とかよく言うけど、この作品に出てくる少年はそんな比喩的意味じゃなくてガチ歌声で人を操れてしま特殊能力者。この作者は『エンダーのゲーム』が押しも押されぬ大人作品だけど、音楽を長くやっている自分の中ではこっちのほうがずっと上だった。てか、カード少年いじめるの好きだよな。なお、古本しか手に入らない。

『幻詩狩り』川又千秋

ソングマスター』が歌なら、この作品は〈詩〉が主役。その詩は、読むと異常な感覚に襲われて、発狂して死んだり意識が別次元に飛ばされたりする。読むドラッグ、というかもっとヤバい超自然的なしろもの発狂するのは作中人物たちなんだけど、それを読んでるこっちの脳みそもかなり揺さぶられる。

日本SF大賞も獲ってるし上のリストにも入ってるので一般的尺度でもおすすめなんだけど、あまり話題にならないし自分の中ではかなり特別なので書いた。最近復刊したけど、これもずいぶん長い間古本しか手に入らなかったんだよ。

渇きの海』アーサー・C・クラーク

月面で流砂に呑み込まれ遊覧船を救出する話。アポロが月に人を送る前に書かれた話なので今となっては色々変なところもあるけど、制約条件の中で知恵と創意工夫を総動員して生き延びる、っていうストーリーは興奮する。『火星の人』とか映画アポロ13』とかも同じよね。プロジェクトXっていう感じでハラハラキドキする。遊覧船の客の中に「余計な時に余計なことする困ったやつ」がいないのもいい。万が一映画化したら、そういうキャラを足されちゃうだろうな。

さよならダイサウルス』ロバート・J・ソウヤー

恐竜絶滅の謎を探りにタイムマシンで太古の地球に赴いた研究者たちが「えっ、そうだったの?マジ?」ってなる話。これはやられたなあ。

しかしソウヤーってあんま人気なくね? 自分コニー・ウィリスかに近いにおいをソウヤーにも感じていて、どんなにおいかと言うと、「誰でも読めるSF」っていう感じ。

プロパーSF特にハードSF界隈って、科学SFというジャンル自体精通してないとわかりにくいものが多くて、それこそがSFファンを喜ばせる要素になってるし、同時に門外漢を遠ざける要素にもなってると思う。その点ソウヤーはちゃんと「門外漢視線」を意識した(それでいてストーリーはきちんとSFしている)作品になってて、スラスラ読めて楽しい。逆にそれが気難しいSFオタク趣味には合わないのかもしれないね。『ゴールデンフリース』とか『ターミナルエクスペリメント』とかも面白いよ。

20億の針』ハル・クレメント

地球人&そいつ寄生したアメーバ状の宇宙人コンビを組んで、地球に逃げ込んだ宇宙凶悪犯を追う話。早い話が寄生獣+バディもの

ハル・クレメントは『重力への挑戦』がどっしりしたSFで人気なんだけど、こっちはわりと痛快エンタメ寄生獣のミギーはなんかふてぶてしい高飛車なヤツだったけど、こっちの寄生宇宙人はやけに腰が低くていいヤツ。

つぶやき

人気投票ランキングに並ぶ作品をあらかた読んでしまってから読書いちばん楽しいフェーズと思う。「たくさん読んで、自分だけのお気に入りを探す」っていう。

もろちんハズレを引くこともあるのでタイパは悪いけど、当たった時の喜びも大きい。

ランキング常連作品は誰が読んでも面白くて当たり前だけど、「いつも惜しいところで選外」な作品の中にも当然ながらお宝がごろごろしているよ。

みんなも「僕の/私の一冊」があったら紹介してね。

 

https://anond.hatelabo.jp/20230709215312

チャールズ・シェフィールドの諸作品

シェフィールドいいよね…

マッカンドルー〉シリーズはマジ大好きでここに入れようかどうしようか最後まで迷った。

ただ『星ぼしに架ける橋』が未読なのを引け目に感じてて、外してしまった…

2023-07-06

夏への扉ドラえもんだと思え

ドラえもんは猫型ロボットだけど猫を期待するとそうでもないし

プロット杜撰すぎる回はそれなりに多いし

ダメ男のび太しずかちゃん射止めるなんてロマンスご都合主義すぎるでしょ

でもドラえもん漫画オールタイムベストランクインしても何の異論もないし

つーか自称ハード漫画ファンが「ドラえもんは愚作!」とか言ってたら袋叩きにあうと思う

ドラえもんなんか読むな!ミノタウロスの皿を読め!」って言ってるのと同じことを自覚して欲しい

https://anond.hatelabo.jp/20230706151026

anond:20230706190038

本でも音楽でも、オールタイムベスト的なものって「当時の価値歴史的価値」を重視するか「現在的な価値」を重視するかによって見方は変わるから過去の名作への評価が辛い人もいて良いと思う。

ビートルズは当時かなりのライブバンドだったかもしれないけど、今の耳で聴くもっとうまいバンドは山ほどいるな、みたいなやつ。

夏への扉』は海外でも高評価です

過去ローカス誌のオールタイム企画


36位(1975年版)

29位 (1987年版)

43位(1998年版)


そして2012年20世紀SF小説オールタイムベストで61位と昔から今にいたるまでランクインし続けてることから評価は高くない」は間違い

ただハインライン異星の客月は無慈悲な夜の女王宇宙の戦士が強すぎてこれらと比べるとナンバーワンではないというだけ

好みは人それぞれだけど間違ってることをでかい声でいうのはやめようぜ

anond:20230706151026

お前らそんなに「夏への扉」が好きか。

anond:20230706104954

だったらシマックの「中継ステーション」も読んでくれ!

オールタイムベストには頻繁に入ってくる作品なので、SFファンなら読んでる人は少なくないと思うけど)

 

夏への扉」の人気って、いわゆるSFらしさだけでなく、こう、普通小説としての面白さがウケてると思うんだよね。

ミステリィ的で、ちょっとスリリングで、でも最後に胸が熱くなるっていう。

だったらさー、それ専門みたいな作家がおるんよ!

クリフォード・D・シマックっていうんよ!

夏への扉」が気に入る人なら「中継ステーション」も絶対気に入るから

読んでみて!

 

「中継ステーション」ってタイトルでだいぶ損してると思う。

中継ステーションってそんな宇宙ステーションみたいなやつとちゃうで?

田舎町のはずれの小さな一軒家やで?

2023-04-27

GWになんのゲームを遊ぶのか自分会議

ライフイズストレンジシリーズ

タイミングよく5月2日に1のリマスタがSwitchで出る。

なんかよく知らないけど百合タイムリープらしい。

ただ海外言語翻訳したゲーム苦手だし、3D空間を歩き回るの好きじゃないからあまり乗り気ではない。

ケムコADV

amphibianさんのデスゲームものは全部遊んでるけど、

ささぐ、アーキタイプ魔女(とついでにケムコじゃないけどカガミハラジャスティス)はまだなので遊びたい。

特にアーキタイプは年間ベストに選んでる人も割と見かけたし、熱いお話らしいから遊びたい。

プレイ時間も相当かかるらしいので丁度いいかも。

魔女の方は、同じ作者のカガミハラジャスティスも気になる。

amphibianさんがお辞めになられてからADVチームは存続してるの嬉しいな。

ダンロン

いや遊んでるんだけど、レインコード前に復習しようかなって。

(あれいや、僕V3途中で積んだ気がするぞ)

セールで安いし。

しまりすさんチーム

白衣性愛依存症の途中で詰んでやめたので、恋愛症候群を復習してから愛情依存症夢現と一気に遊ぼうかなあ。

恋愛症候群上司に詰められるシーン重いからあまり気が進まない気持ちもある。

5ANOS1

僕のオールタイムベストに選ぶ候補の一つなので割とはっきり覚えてるんだけど、まあ何回遊んでも面白いから

2、3、4、6、7とシリーズ全部移植して欲しいし応援兼ねて買おうかな。(いや7は移植できなくない?)

エクスペリエンス心霊ホラーADVシリーズ

1がめっちゃ面白かったので、2と3もやりたい。

ただガチで怖いか勇気がいる。

7ファタモルガーナ

陰鬱としてそうで遊べてない。

っていうかVitaパッケージ版買ってた気がしたけど、本体探すのたるいしまた買うか。

8ghostpia シーズンワン

めちゃくちゃ評判が良い。

ただ、続き物なので作者がキャンプカーに目覚めたら続編が遊べない懸念があるな。(いやクロス探偵の人以外にキャンプカーに目覚めてゲーム開発やめる人いないから)

白昼夢青写真

美少女ゲーム界隈だとオールタイムベストと評している人をよく見るので遊んでみたい。

10FATAL TWELVE

最近デスゲームもの遊んでジャンルへの熱が高いんだよね。

ちょっと百合っぽい雰囲気があるのも楽しそう。

2023-03-22

anond:20230322132711

日本野球におけるオールタイムベストナインを選ぶとしたらあなたは誰を選びますか?

日本野球におけるオールタイムベストナインを選ぶとしたら、私は以下のようなメンバーを考えました。

投手大谷翔平西武エンゼルス捕手野村克也西武南海一塁手王貞治巨人二塁手山田哲人ヤクルト三塁手落合博満日本ハム・中日遊撃手松井稼頭央西武メッツ外野手イチローオリックスマリナーズ)、松井秀喜巨人ヤンキース)、山本浩二広島

このメンバーは、各ポジションで最も優れた成績や実績を残した選手を選んだものです。また、投手としてだけでなく、野手としても活躍した大谷翔平は、二刀流として特別存在だと思います

もちろん、他にも素晴らしい選手はたくさんいますし、個人的な好みや時代背景も影響するかもしれません。あなたはどのようなオールタイムベストナインを選びますか?

2023-03-05

[]3月5日

ご飯

朝:チーズクラッカーコーンスープ。昼:ラーメン。夜:サブウェイ

調子

むきゅーはややー。お仕事は、おやすみ

探偵・癸生川凌介事件譚 対交錯事件

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第六弾。

今作はミステリADV王道中の王道ADVやるならこれをやってこそ、満を辞してのマルチサイトだ! マルチサイトとは、小説と異なり、読む順序をある程度ユーザ自由度に任せることができるゲームならではの手法

簡単に言えば異なる主人公シナリオ自由な順番で、それも交互に行き来しながら読むシステムだ。

EVE、街、428、Ever17、ルートダブル、AI2、etc… 僕がオールタイムベストに上げたくなる大好きな名作が数多くあるものの、Remember11タイムトラベラーズのように名作に挑もうとしたが消化不良で上手く扱えなかった作品も幾つか思い付く。

扱いは難しいがハマれば絶大な魅力を持つことになるジャンルだ。

そんなわけで、今回の対交錯事件では、いつメンの二人、助手ながら名探偵顔負けの実力者の白鷺洲伊綱と、プレイヤー投影先となる一人称キャラで察しの悪さが際立つ生王正生いつメン二人の視点を行き来しながら事件に挑む。

伊綱ルートでは準レギュラーキャラ音成コンビを組んで被害者共通点が見当たらない連続殺人事件調査、生王ルートでは行方不明になった大手広告代理店社員捜査を始める。

じょじょに二つの事件が交差し始め、ついに衝撃の真実が明らかになる、という流れ。

低価格ゲームながら、かなり本格的な構造で、先に上げた幾つもの名作と、やりたいことが劣っているとは思わなかった。

この構図自体に何らかの仕掛けがありそうな雰囲気作りも、遊んでいてワクワクした。

マルチサイトといえばコレだよねー、と呑気に思うのもよくないが、交互に視点を行き来するお話しで片方が頑なに交流を拒み出したり電話しか会話しなかったりすると、あらあらまあまあだ。

原作携帯電話アプリなこともあり容量的な制約と戦いながら高度なことをやっており、テキストが魅力の大半を占めるADVからこそ、今この時代(2023年)に遊んでも全く見落とりしない名作の圧を感じた。

とはいえマルチサイト構造を利用した文章記述の仕方による驚きを感じさせる、という一点突破作品で、それが驚いたかどうかと言われると若干悩ましい。

度々この感想で書いているがネタバラしの前に先んじたか/先んじれなかったか、で作品評価する気はなく、ネタバラしで驚かなかったからと言って面白くなかったと言うつもりはない。

(逆に驚いたからと言って評価する気もない)

それはミステリあくま物語ミステリの謎は物語を際立たせるための仕掛けであり、クイズ大会問題や、所謂ナゾトキゲーム」や「脱出ゲーム」の謎とは大きく異なっているためだ。

バランスの難しいところで、本作は少し僕の好みよりもそちらに寄っていたかなと思った。

勿論、物語として情緒を書かせても一線級なのは先の4作目でわかっているので、限られた文量の中で最大限やれることをやった結果なのは伝わってくる。

ただまあ、幾つかの著名なミステリ作品でも、サプライズに振り切って、驚かせたら俺の勝ち、驚かなかったら俺の負け、みたいな態度のもいるっちゃいるような気もするようなしないようなただのサービストークのような何というかなので、難しい問題ではある。

低価格短編ADVとして面白いこと、そうとは思えない高度なことをやっているのは間違いなく事実面白かった。

ミステリにおける物語トリックバランスという、それこそ大山誠一郎米澤穂信一流中の一流でも、読者である僕とのバランス感が違いシックリこないこともある、とても難しい部分での満点ではなかったものの、そもそもこの点を感想に書こうと思うこと自体が、ミステリやってるねえ、感のある素晴らしい出来だった。

これで6作品プレイしてきたが、現時点では一番面白かった。

しかしながら、このシリーズ10作目がヤバいとの前評判から遊び出したこと、今作でもそこへ繋がるキーワードがあり、そちらへのハードルは爆上がりしているのも確かだ。

癸生川凌介シリーズ面白いぜ!

探偵・癸生川凌介事件譚 音成刑事捜査メモ

携帯電話配信されていたアプリニンテンドースイッチに復刻したADVで、シリーズ化されているものの第七弾。

シリーズ準レギュラーキャラ音成刑事過去編を描く番外編。

今作はかなり箸休め的な内容でボリューム歴代で一番小さく、謎やお話もすごく薄め。

一応過去作のキャラがチラッと登場したりのファンサービスはあるものの、そっと添えてるだけ。

面白くないことはないが流石に文量が短すぎた。

音成刑事チワワと一緒に捜査をする牧歌的雰囲気を楽しめればそれで良いのかもしれないが、生憎僕は小動物が怖いので、物語でもあまり素直に可愛いと思えなかったのも合わない点だ。

これで7作目までプレイしてきて、次はコンシュマー移植でかなり大規模な作品になっているらしい8作目、4作目で示唆されていたあの人の前任者にまつわる9作目、そしてこのシリーズを遊び始めたキッカケでありなにやらすごい展開が待っていると噂の10作目と、ここからはもう遊び回は無いので、緊張感を持ちながら遊んでいきたい。

(パラノマサイトまでに全話遊ぶのは厳しそうだ)

2023-01-20

絵本ラインナップって代り映えしないのだなあ

自分子どもの頃に読んでた絵本がまだ現役じゃないか

かに初めてみる絵本も沢山あるようだが、オールタイムベストランキングは不動って感じ

子どもが生まれてそろそろ5ヶ月だから何冊か見繕いたいのだが

やはりここは『はらぺこあおむし』か?

悩むな……

こういうとき自分が幼い頃に読んだ絵本を選びがち

2022-12-30

[] RRRスゲー良かった。エンタメ系ではマッドマックス以来の映画館で見た良かった感。同じく人生のマイベスト映画だな

元増田(anond:20221228210050)の "実写版ゴールデンカムイ" には苦笑いしつつも、元増田熱量ガチだなと思ったのと、

元増田の『欧米等に染まりきらない、自国意思を持っている映画を作っていることに改めて尊敬をした。』と、

この増田↓(RRRは、南インドテルグ語映画なのでこの増田が正解)を見て観に行ったけど、

世界史に詳しいつもりで居る人でもインドのことさほど分かってないと気づく

映画ファンでもこれがボリウッド映画ではないということを知らない(某映画専門雑誌ミス)。あまりにも無知

でもだからこそ「言葉がわからなくてもある程度のあらすじは理解出来る」っていう作風が効いてた。

そもそもインド内で言語が違うから偉人も違うし、それでも手を取り合おうというメッセージがある。つまり世界にも出ていきやすいのだなと。

いや傑作っすよ。人生オールタイムベスト級。

anond:20221229101631

 

いやー最高に面白かったな!!!!!!同じく人生のマイベスト映画の1つに入ったわ

 

先進国で撮ったらたぶん100億でも無理なくらい豪華だし、ズンドコズンドコ踊り出すし・歌い出すし、

動物CG微妙(と言ってもライオンキングレベルと較べての話)だったが、

それ以外の人間アクションVFX(炎、煙、爆破)・カメラワークのすべてが非の打ち所がなく完璧でド派手だった

メタルギアスネークみたいに最初は sneaking(隠密行動)してるけど最終的には全部木端微塵に爆破するよ!!!!!

 

小難しいこと考えない(神話インド歴史偉人エピソード思想バックグラウンド無し)でも楽しめるのに、

知識か興味があればそっち方面から考察が出来る、本来エンタメ作品って全般的にそうあって欲しいもんですな

2022-12-29

anond:20221228210050

偉人偉人をかけ合わせたファンタジー伝記だという解説エンドロール偉人たちがギャグじゃないと分かる。

そして「ガンジー」がいないのも

世界史に詳しいつもりで居る人でもインドのことさほど分かってないと気づく

映画ファンでもこれがボリウッド映画ではないということを知らない(某映画専門雑誌ミス)。あまりにも無知

でもだからこそ「言葉がわからなくてもある程度のあらすじは理解出来る」っていう作風が効いてた。

そもそもインド内で言語が違うから偉人も違うし、それでも手を取り合おうというメッセージがある。つまり世界にも出ていきやすいのだなと。

いや傑作っすよ。人生オールタイムベスト級。

2022-09-19

[]9月18日

ご飯

朝:朝マクド。昼:カレーメシ。夜:考え中。

調子

むきゅーはややー。お仕事はお休み

○ 春ゆきレトロチカ

僕のオールタイムベストゲームトリック×ロジック」を手掛けた伊東幸一郎氏が手掛けた実写ADVときいて発売前からテンション上がっていたのだが、個人的な都合で中々遊べずようやくクリアした。

そんなわけで、感想行くぜ!

公式ネタバレ禁止を強く提言されているので、ネタバラ行為はしないが、僕の感情は書くので、ミステリ知識がそれなりにある人なら推察できると思うので、読まないでください。

・ある章が浮きすぎてる

いきなりマイナスから書いて申し訳ないのだが、章仕立てのゲームになっていて、とある章だけがゲームすぎた。

一般論的にこのジャンルと、ミステリADVは近似のジャンルとして扱われているのかもしれないけど、個人的には大違いなのでキツかった。

テキストアドベンチャーを遊びたくて「ニンテンドーeショップで『アドベンチャー』を検索してゼルダの伝説が出るときの気分」をなぜか僕が思うテキストアドベンチャーを買ってるのに味合わされるような不快感で、この章が嫌すぎて全体の評価マイナス目線で見てしまっている。

そういうジャンルの違いがあれどゲームとして面白かったのならまだ評価できるのかもだけど、単純にゲームとしてもしょうもなくて、ガッカリ

(このジャンル遊びたくないから遊んでないので、ジャンルとして平均点なのか否かはわかんないけど)

謎を解くって言葉だけなら近似なんだけど、これは解かれるための謎であって、そもそもどうして謎がこさえられたのか? から謎解きを始めるミステリとは対極にあるジャンルなんだよなあ。

ゲームという構造自体トリックがあるやつ

こういう書き方をしたら何を言いたいのか伝わるだろうし、そうだと知って読んだらすぐ気付くからネタバレ禁止と言われてもだなあ。

勿論ネタを読めた/読めなかったで評価するつもりは全く無く、単純にこの構造が作中事件の謎解きにはあまり影響していないのがいまいちだった。

事件とは別に中の人物に隠された事実がありそれの開示が面白いのなら、ミステリじゃないジャンルでも良い気がしてしまい、しっくりこなかった。

今作ならある事柄を誤認させてた訳だから、その誤認が犯人特定ロジックに使われてもよかったんじゃないかなあ。

早々に犯人候補の重大な要素が示されるせいで、そこに関するトリックが無いと単純に登場人物の数目が足りなくなることもあって、コレで気づかれないと思っていたというインタビューは無理があるんじゃないなあと思わされた。

物語は好き

人間にとって普遍的テーマを描いていて、かつ僕がそれを好きなので、そこは十分楽しめた。

ただ、ミステリはそういった物語と謎が絡み合ってるからこそミステリなのであって、そこの乖離が気になった。

そうならそうでいっそのこと、本筋とは関係のない短編集のような構成にするとか、登場人物の繋がりもための短編連作構造にするとか、今の長編一本を章仕立てに分割というのは、無理を感じた。

・バッドエンドが見にくいゲームシステム

この手のゲームお約束で間違えた選択肢をした時のはちゃめちゃコメディ部分があるのだけど、いちいち最初に戻される上にそこからの再会がモッサリしているせいで、イライラしてしまい、途中からは間違い選択肢は踏まないように遊んだ

かなりのテキスト、かなりの動画を見逃していると思うが、流石にこれは耐えきれなかった。

スタッフがコレをインタビューで自慢してたぐらいなので見たかったが、もっと気軽に見れるようゲームシステムを工夫して欲しかった。いや、工夫っていうか、間違えたところにすぐ戻れるようにして欲しいだけなんだけど。

そもそも、明らかに嘘の選択肢を「あえて」選んでるんだから、そこに推理を間違えた罰として最初に戻るのなら、そりゃ「あえて」選ばないようにするでしょ。

そもそも「あえて」じゃなくて本気で間違えてるからちゃんと一から考え直して欲しいと思ってるんかなあ。

それならまあなんだけど、せっかく沢山作ったんだから、そこを楽しく読ませる工夫があるとよかったと思った。

UI意味不明

手掛かりパネルをヘックスに配置するんだけど、妙に凝った斜めからアングル、妙に凝った画面配置になってて、シンプル方眼紙でいいよ、方眼紙でってなった。

・仮説が長い

どう考えても捨て選択肢を長々とやったり、対偶関係にある選択肢を全部やったりと、ここを眺める時間が楽しくなかった。

そもそも仮説は仮説のタイトルだけで良くて、中身の描写はお任せでよかったんじゃないかなあ。

ほとんど余所見タイムになってた。

・総じて

物語ゲーム構造にあるトリックはきちんち噛み合っていて、人間としての普遍的テーマを描くために有効に使われていて楽しかった。

特にある登場人物の万感の思いがこもった泣きの演技は、自分自然と一緒にないていた。

スタッフロール後の美しいある自然と人の映像も、この作品全体を通しての〆に相応しい悲しい映像で、兎に角しんみりした辛いお話だった。

けれど、残りの、その他の事件の謎やゲームとしてのシステムなどが全く噛み合っておらず、映画小説でも良かったんじゃないかな? 無理にゲームしなくても…… と思ってしまった。

面白かったんだよ!

いや、マジで、なんかずっとマイナス面ばっかり書いてるけど、面白かったんだって

ただ、あまりにも、本当にあまりにも、あの章だけが楽しくなさすぎて、それをズルズル引きずってしまいこんな文章になってるんだって

あそこだけ記憶消してたらそれこそ「オールタイムベスト更新された」ぐらいの感想書いててもおかしくないだって

上で書いてるミステリ的な部分、全部あの章のせいでそういう構造をマジマジと考えたから思いついただけであって、遊んでる時は素直に面白かったんだって

マジでマジで、あの章だけがダメだった。

2022-07-04

猿渡哲也って何がすごかったんだ?

このあいだ「最も偉大な漫画家100人」という記事増田に書き込まれていて

そのブコメで「猿先生を入れろ」と盛り上がっていたのだが

ぶっちゃけ先生ってそんなすごくなくない?

手塚治虫藤子不二雄横山光輝はいまでも読まれてるけど

先生は「猿先生を絶賛するマネモブしかたことない。

ミュージシャンズ・ミュージシャン」的というか、

音楽マニアオールタイムベストに聴いたこともない曲が並ぶのに似ている。

モンキーファクトリーのフォロワー現代漫画界においてメインストリームを張っているというわけでもない。

あくまで「マイナージャンル元祖」でしかないと思うんだがな。

(もちろんそれはそれで重要ではあるんだが「100人から漏れるのは残当って感じがする)

つげ義春って何がすごかったんだ?

このあいだ「最も偉大な漫画家100人」という記事増田に書き込まれていて

そのブコメで「つげ義春を入れろ」と盛り上がっていたのだが

ぶっちゃけつげ義春ってそんなすごくなくない?

手塚治虫藤子不二雄横山光輝はいまでも読まれてるけど

つげ義春は「つげ義春を絶賛する漫画マニアしかたことない。

ミュージシャンズミュージシャン」的というか、

音楽マニアオールタイムベストに聴いたこともない曲が並ぶのに似ている。

つげ義春フォロワー現代漫画界においてメインストリームを張っているというわけでもない。

あくまで「マイナージャンル元祖」でしかないと思うんだがな。

(もちろんそれはそれで重要ではあるんだが「100人から漏れるのは残当って感じがする)

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