はてなキーワード: スター・トレックとは
スタートレック(現在の正式名はスター・トレック)は50年の歴史があるうえに、1話完結のエピソードが多い。シリーズの入門ガイドの意味もこめてやってみた。
はてな界隈でスタートレック全話追っかけてる人は少ないだろうし、シリアスなファンははてななんて見てないだろうから、自分の価値基準で好き勝手書かせてもらう。
すごく偏ってると思う人もいるだろう。私もそう思う。海外のこの手のランキングでは常連のエピソードも入ってない。思うところがあれば、ぜひ書いてほしい。
なお、全938話は2024年9月末時点での話で、10月から『ローワー・デッキ』の新シーズンが始まったので話数はまた増えている。
スタートレックがSFドラマとして最も輝きを放つのは、銀河に存在する人間以外の存在を通じて、人間とは何かを描くときだ。それはあらゆるSF作品の共通の魅力でもあるが。
本作は人間に造られたアンドロイド、データが、自らの子孫を造ろうとする物語。AIの子供との「ファーストコンタクト」を通じて、子供を持つということが、個人にとって、種にとってどういうことなのかが描かれる。
本作には、派手なアクションシーンもSFXもない。しかし、その物語は喜びとユーモア、発見に満ち溢れ、重い悲劇として幕を閉じる。それは家族を描くキャラクター劇であり、SFであり、力強い人間ドラマだ。
スタートレック立ち上げ最初の年に、スタートレックらしさというものを決定づけた重要な一篇。怪生物の住む惑星に不時着したクルーが脱出するために取る行動を描く。
スタートレックの原型は西部劇(幌馬車劇)と言われるが、これはまさにインディアンに囲まれた幌馬車の設定を宇宙にしたもの。
しかしポイントは、主役がミスタースポックであるという点。感情がなく論理で動くヴァルカン人(と地球人のダブル)である彼は、助かるために論理に従うか、あるいは……。
本作は異星人の視点で人間の感情と理性の葛藤を描き、このモチーフは以降繰り返されることとなる。また作品にシャトルのセットを導入し、物語の舞台を増やした一作でもある。
宇宙大作戦の打ち切り後、少々品質を落としたアニメで継続となった本シリーズだが、名作はいくつかあった。しかし本エピソードはちょっと違う視点で選出している。
これ、実はラリィ・ニーヴンというSF小説家が書いた『ノウン・スペース』というSF小説群のにある短編の一つを、そのまんま映像化しているのだ。出てくる異星人も借りてきたもの。
ニーヴンを知る人も少なくなっただろうが、アシモフやハインラインの後の世代で、ハードな科学設定とエンタメとしての面白さを融合した作品を書き、SF界の潮流を作った人と言える。
本作は、スタートレックの世界観が他作品をまるごと呑み込んでも成立しうる、緩く、包容力のあるものだと示した。ローワーデッキのハチャメチャコメディスタイルが可能になったのも、ある意味この作品のおかげ。
宇宙大作戦にはTV史上初めて白人と黒人とのキスシーンを描いた『キロナイドの魔力』という記念碑的作品があるが、人種問題を深く描いた作品というと、こちらを推したい。
黒人の天才科学者が自らの知能と感情を転写し開発した自動航行AI。それに船を委ね、演習に参加したエンタープライズだが、AIは次第に狂いだす。
本作のAIは自らの判断に絶対の自信を持ち、誤りを認めようとしない。博士もAIを擁護し、次第に我を失っていく……と言うプロット。
AIの恐怖を描いた先進性はともかく、本作が人種問題の作品であることは、日本に生きる我々には少々理解が難しい。
この物語が暗喩するのは、飛び抜けた能力で社会から評価を受け、地位を得たマイノリティの苦しみだ。常に完璧を求められ、ひとつの失敗で社会から振り落とされてしまう、隠れた差別を描いている。
この複雑な問題を1968年のTVドラマに持ち込んだことこそ、評価されるべきだと思う。
「タイムループもの」といえば誰もが1作ぐらい頭に浮かぶだろう。映画『恋はデ・ジャ・ヴ』など様々な傑作がある。
しかし、それらの作品の多くは、「なぜ」タイムループが起きるのかを説明しない。なぜか寝て起きるとループしてたり、なぜか恋が成就するとループを抜けたり……。
スタトレ世界でタイムループを描いた本作が優れているのは、その「なぜ」が明確に定義されており、それを解決することが物語の目的になっている点だ。
突如として起こる反物質爆発で時空ループが生成されると、キャラ達は過去に戻される(都合よく前のループの記憶を保持したりしない)。
そこから毎回、艦のクルーたちは僅かな違和感から少しずつ状況を理解し、「なぜ」かを探り、回避するための答えに近づいていく。
ご都合主義的な「ふしぎな現象」はなく、戦うべき悪役もいない。ハードSF的な状況で、知力に頼ってロジカルに物語を進めていく。しかしこれが最高に面白いのだ!
舞台は艦のセットのみ、登場人物もレギュラーのみというミニマルな作品だが、スタートレックのSF性、センス・オブ・ワンダーを代表する1作だと思う。
スタートレックのフランチャイズ化は、TNGによるリバイバルを経て実質このDS9から始まった。いままでと違ったスタトレを作ろうという意欲に富んでおり、非常に作家性の強いシリーズだ。
未知の世界を訪れる宇宙船でなく、未知の存在が訪れる宇宙ステーションを舞台とし、全7シーズンの後半では巨大な宇宙戦争を連作として描いた。最近の『ディスカバリー』などのシリーズも、本シリーズがなければ成立しなかった。
その総決算と言うべきこのシリーズ最終話は、単体で観るとなると評価が難しいが、173話の積み重ねの末の1話としてみると、ずっしりとしたものが心に残る。
DS9はシリーズで初めて黒人俳優を主役とし、戦争犯罪や植民地主義のもたらす被害をストレートに描き、舞台となる異星の宗教と重ね合わせることで人間の信仰心をも題材にした。
更には、「これは一人の狂った黒人の観た夢なのではないか……」というメタレベルの視点すら取り入れ、多様な視点と重層的な葛藤、その先にある善とは何かを描こうとした。
シリーズに長く付き合うことでもたらさせる重い感動を体験してほしい。
ヴォイジャーはハードSF的な物語よりも、キャラクターの成長やモラルに焦点を当てた傑作が多いが、敢えてSF的なセンス・オブ・ワンダーに満ちた本作を推す。
ネタバレしてしまうが、これは「恐竜人類」の物語であり、「ガリレオ・ガリレイ」の物語だ。
遥か昔に宇宙に出て進化したある種の恐竜と、銀河の反対で出会ってしまった宇宙船ヴォイジャー。それを、なんと恐竜人類側の視点で描く。
故郷の星に、自分たちとは異なる知的種族がいたという事実を知った科学者の知的興奮と、その発見を社会から拒絶され、迫害される恐怖。
SFの根幹である科学そのものを主題にし、人間と科学の関係性に向き合った、ひとつの到達点。深い感動をもたらしてくれる傑作だと思う。
『スタートレック:エンタープライズ』以降停止したTVシリーズを、配信に適した連続劇フォーマットで復活させ、『ピカード』などのシリーズの端緒になった『ディスカバリー』の最終話。
連続劇で見せるスタトレにはまだ課題が多く、特にディスカバリーのシーズン4,5、ピカードのシーズン2などは間延びして物語の行先がわかりづらいという批判があった。
しかし、それらの連続劇も、最終話に来ると、そこまで迷走していたテーマが急にシャンと鮮明になり、ああ、なるほどこういうことだったのか、という感動をもたらす。
特に本エピソードはディスカバリーのグランドフィナーレとなるだけあって、描かれるものも壮大だ。銀河の知的生命の発祥の謎を求めて行われるトレック(旅)である。
しかしその結末、謎は解明されることはない。その代わりに提示されるのは、「真実を求めるトレック」とは何なのか、という命題だ。
スター・ウォーズやマーヴェル作品、ガンダムのような複数作品がひとつの歴史を形作るシリーズの楽しみは、クロスオーバー、そして「設定の穴が埋まる瞬間」だろう。
子供向けのCGIアニメシリーズとして作られた最新作であるプロディジーは、この設定の穴埋めを、他のどんな作品よりも見事にやって見せた。
新スタートレック、ヴォイジャー、ディスカバリー、ピカードなどの実写作品の設定を少しずつ掬い上げ、時に大胆にプロットに取り込んで、独立して楽しめる作品になっている。
その頂点がこのエピソードだ。シリーズを通じてのマクガフィンであったヴォイジャーのキャラクター、チャコテイの姿が見えた時は、その絵だけで感涙してしまった。
実にオタク的な楽しみだが、フランチャイズ作品に長く付き合ってきたものだけが味わえる、究極の悦楽がここにある。
プロディジーの日本語版は、2024年10月時点では製作されていない。英語版だけならNetflixで子アカウントを作り、基本言語を「English」」に設定することで観られる。
はっきり言ってシナリオの全体的な完成度は高いとは言えない。その質についても、表現手法についても注文の付く作品である。しかしどうしても外すことができない一篇がこれ。
1960年代、宇宙大作戦で人種や性別による差別のない理想世界を描いたスタートレックは、1990年代になりその理想のほころびを正直に描くように変化した。
本作で暗喩されるのは、性的マイノリティの直面する差別であり、同時に女性の権利でもある。
物語では、両性具有の種族の星に生まれた「女性」が、女性であると言うだけで罪とされ、矯正を施されようとする。
それは90年代に入るまで見過ごされてきた同性愛者への差別と、「治療」という名の暴力の告発である。
矯正の場へと連れていかれる彼女が最後に、法廷の場で叫ぶ。「私は女だ!」と。
自らの性を自らの物として誇れない、自由に語ることもできない、あらゆる属性の、抑圧された人々の叫びが、そこに込められている。
新スタートレックの日本語吹き替えは名優揃いで品質が高いが、これだけは英語版で観てほしい。その叫びは、魂の演技だ。
今回入れていないランキング定番としては、タイムトラベルの古典的傑作『危険な過去への旅』(TOS)や、エミー賞にノミネートされた世界でもっとも儚いロケットの打ち上げシーンが見られる傑作『超時空惑星カターン』(TNG)がある。
SFらしさが感じられるエピソード中心なので、人気の高いボーグのような強大な敵との対決とか、クルー同士のファミリー劇的な人情エピソードはあまり入らなくなってしまった。
また、『エンタープライズ』(ENT)、『ローワーデッキ』(LD)、『ストレンジ・ニュー・ワールド』(SNW)の作品も入らなかったが、もちろん傑作、快作はいくつもある。
ENTはバルカン人の設定を完成させた『バルカンの夜明け』3部作、LDはアニメならではの手法で連邦、バルカン、クリンゴンの若者たちの生活を描き交錯させた『wej Duj』、SNWは過去作の設定を活かしつつ現実の21世紀の社会情勢を24世紀の世界へと繋いで見せた第1話『ストレンジ・ニュー・ワールド』や、アースラ・ル・グインの小説『オメラスから歩み去る人々』のオマージュである『苦しみの届かなぬ高さまで』を推す。
Amazon Prime Videoのおすすめが定期的に話題になるが、見ようと思ったらプライム対象外になってた…ってことが割とある。ならAmazonオリジナルなら消えないのでは?と思いオリジナル作品からいくつか感想など書いてみた。そんなに見てないので大したリストにならなかった。アマプラ入ってる人は大抵見てるだろう。今から入るって人にはちょっと参考になる…か?
どれ見たか思い出すためにWikipediaの「Amazonが配信するオリジナル番組のリスト」を見てわかったが、Amazonオリジナルと表記されていても「買い取り」作品の場合は配信が終了することかある。現に評判の良かった「Mr.ロボット」はアマゾンでの配信は終了してしまっている。「リーガルバディーズ フランクリン&バッシュ」も一度配信終了リストに載った(現在配信中)。
アメドラ見てる人ならどこかで見たことがある、色んなドラマに(主に)悪役ゲストで出てるタイタス・ウェリバーが主演の刑事もの。顔つきからダーティコップものかな?と思わせて割と真っ当な刑事っぷり。人気が出てS7まで製作され、現在スピンオフの「ボッシュ: 受け継がれるもの」S1配信中。
個人的にはS1はいまいちだがS2からはめちゃくちゃ面白かった。脇のデカ箱+ビア樽コンビが最高。
ちなみにスピンオフは「買い取り」作品なのでいつか見られなくなるかもしれない。
syfyチャンネルでS3まで製作され打ち切られたがベゾスが大ファンだったためにAmazonで拾われたハードSFドラマ。
S1序盤は地味だがどんどん盛り上がっていく。S4からはまた地味になるが。宇宙船や戦闘の描写がいいんですよ。ちゃんと宇宙船に穴が空くし。
サイコサスペンス…サイコスリラーかな?S1はジュリア・ロバーツ主演、S2で完結。一回30分なので見やすい。S1では過去のアメリカの復員兵の復帰支援施設での出来事と、そこで働いていたケースワーカーのハイディの現在が交互に描かれる。とにかくS1の不穏な空気感が良い。演出が素晴らしい。Wikipediaにはズバッとネタバレが書かれているのでネタバレ嫌い組は見てはいけません。
話題になったので知っている人も多いであろう、ブラックな笑いのヒーロー物。かなりグロ。エロもある。話は面白い。ホームランダーが取り繕っていたものがどんどん剥がれていく。
ニューヨークのオーケストラにいたオーボエ奏者による回顧録を原案とし、南米から来た天才指揮者ロドリゴ(デュダメルがモデル)と新人オーボエ奏者ヘイリーをメインにオーケストラをめぐる人間模様や楽団の現実問題等を描く。
自分の中のイマジナリーモーツァルトに話しかけてるロドリゴ、楽団に入りたいヘイリー、ヘイリーのルームメイトのリジー、予算確保に走り回る総裁グロリア、ちょいちょい口を出したがる名誉指揮者トーマスなど脇の人々もみんなチャーミングで良い。S3のシベリウス5番のシーンが美しい。
S4は日本が舞台になるが、変なロボと変なクラオタが出てくる。あんなチンピラみたいなクラオタおらんやろ…面白いからいいが。
画集からインスパイアされたというSFドラマだけど、装置や研究の謎は特に明かされたりしないのでSFっぽい雰囲気のドラマ、って感じ。北欧の田舎の薄暗い空気と佇むなぞのロボ、って絵はたっぷり味わえる。そういうの好きな人におすすめ。
最近公開されたクリス・プラット主演のお父さん復讐もの。クリス・プラット、今回はシリアス演技。アクションは金かかってて見ごたえはある。
これ書いてる今現在3話まで見た。配役の人種がどーたらこーたらと色々物議醸してて、検索してもストーリーの感想までなかなかたどり着かん。個人的には人種は気にならないけど、ヌメノールでのガラドリエルが若者ムーブ過ぎてちょっと気になる。ガラドリエルでも若い頃はあんなもんなんだろうか。
新聞の読者投稿欄の恋愛物語を一話完結でドラマ化。S1はいい感じにオチもある物語が多くてほっこりします。
死後に脳内の記憶をバーチャル空間にアップロードして金がある限り永遠に生きられる世界のコメディ。金が無い人はアップロードしても容量の問題で一日に数分しか活動できなかったりという世知辛さ。主人公がアップロードされた経緯に不審な点があり…とサスペンス展開に。
イーガンで似たような設定あったなと思い出す。
オカルト事件を解决していくコメディ。面白かったけどS1で終わってしまった。
ハルマゲドンを阻止しようとする天使と悪魔、人間のオカルトコメディ。悪魔たちは悪魔の子を人間の子とすり替えるが、うっかり間違ってすっかりいい子に育ってしまうのであった。地獄の番犬もかわいいわんこに。
その他、マーベラス・ミセス・メイゼル、スニーキー・ピート、子供向けだとまほうのレシピ、ゴーティマー・ギボンが評判いいみたいです。そのうち見る。
元英軍兵士で今はホテルのナイト・マネジャーであるパインがかつて殺された恋人の復讐をすべく、武器商人ローパーの組織に潜入。ドキドキスパイもの。
トム・ヒドルストンとエリザベス・デビッキが美しい。ちなみにタイトルはナイトマネジャーだけどマネジャーやってるの序盤だけだった。
スター・トレックの続編ドラマ。親友データを失い、失意のうちに実家のぶどう畑でワインを作っていたピカードのもとに一人の女性が助けを求めて現れる。
スター・トレック全然見てないんだけど、冒頭の掴みが好みすぎて見てしまった。面白かった。
本国アメリカではパラマウントの配信サービスにて配信中なので、最終シーズンはアマゾンでの配信がないかもしれない。悲しい。
二人の破天荒弁護士のドタバタコメディ。よくありがちな深刻な展開がなく気楽に見られる。嫌味な同僚や弁護士の父親との確執もあるにはあるが、全員アホなので全然深刻にはならない。「シリコンバレー」のディネシュ役の人が広場恐怖症の弁護士役で出てくるが、ほぼディネシュ。
あとグッドオーメンズと原作者一緒ということでアメリカン・ゴッズはS1だけ見た。かなり暗かった。
ハンズオブゴッドは1話でやめてしまった。つまらんとか面白いとか言えるほど見てないが、単に1話目の殺人シーンとかが辛くて。
アカデミー賞授賞式でのアジア人差別ジョークが波紋…アン・リー監督らが抗議
https://www.cinematoday.jp/news/N0081261
正式に抗議しても改めなかったんだね…
「現地時間2月28日に開催された第88回アカデミー賞授賞式でアジア人に対する「趣味の悪い、侮辱的な」ジョークがあったとして、映画『ブロークバック・マウンテン』と『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』で2度のアカデミー賞監督賞に輝いたアン・リー監督や「スター・トレック」シリーズのジョージ・タケイら25名のアジア系アカデミー会員たちが、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーに抗議の手紙を送った。The Hollywood Reporter などが報じた。
【写真】問題となっている場面…アリ・Gにふんしたサシャ・バロン・コーエン
問題となっているのは、司会のクリス・ロックがアカデミー会員の投票を集計する会計士としてアジア人の子供たちを紹介するという、“アジア人は数学が得意”というステレオタイプを強調した寸劇と、プレゼンターを務めた『アリ・G』のサシャ・バロン・コーエンが「なぜ彼らのためのオスカーがないんだ。とても勤勉で、ちっちゃな性器のついた黄色い人たちに」(その後、「わかるでしょ? ミニオンズのことさ」と続けている)というジョークだ。」
ネトフリ『スター・トレック ディスカバリー』は2シーズンに渡りゲイキャラの恋愛と感情が楽しめる。また恋愛以外でちゃんと活躍し、クセのある性格を楽しませてくれるのもいい。
求めてるのが単に男性の同性愛でなく、同性愛の「感情」にあるなら、同じスタートレックシリーズでも多少古いがネトフリ『新スタートレック』シーズン5のエピソード「両性具有ジェナイ人」を強く推す。1話完結で感情の迸りが味わえる。このシリーズは普段吹き替え版を薦めるが、このエピに限っては字幕がお勧め。吹替の日本人声優はこの時代まだ事の難しさを肌感覚で理解できていないのか演技に迷いがあるが、オリジナルの米国人の役者は良くわかっており、最後の叫びには鬼気迫るものがある。
ついったで、イギリス文学者のsaebou氏がしていたこんなツイートを見かけた。
↓この手の人たちが「リアル」と「ネット」をどう区別してるかは知りませんが(ウェブ上の差別や罵言はリアルじゃない、人を傷つけないと思ってるのかな?)、印刷物なら腐女子に対する差別発言は普通に刊行されてますよ。以前、唐沢俊一の例をこちらで書きました。
「この手の人たち」で指されてるのは、リアルで女オタクをバカにしたり差別したりする男など見たことがないという表現規制反対派の発言ですがそれは今回は関係なくて、この唐沢俊一の話で思い出した。
このリンク先でsaebou氏が言及している本を、唐沢がトンデモ本扱いで紹介したのは「トンデモ本の世界 S」の中でなんだけど、「S」で紹介される前に、「と学会年鑑 BLUE」でちょっとやおいについて触れていたくだりがあった。
唐沢が「と学会」例会でアメリカのフリンジ・カルチャーについての本を紹介している場面なんだけど、そのなかでやおい趣味についての紹介がひととおりされた後で、
まあ、洋の東西でやってることは同じで、で、執筆者の写真もありますが、まあ、こういう体型で(会場―「ああ~」)、これも洋の東西を問わないという、そういう感じでありました。(p24)
うん、唐沢も、それにどよめく会場メンバーもクソだね。ここで体型について言及する意味、全くないよね。
昨今オタク差別に憤って見せている(元も含め)と学会関係者、このときどんな顔で聞いてたのか尋ねてみたいところである。
まさか、一緒にどよめいて笑ったりはしていないと思いたいけれど。
あと同ページには「(スター・トレックの)カーク船長の大股びらきヌードとか、ミスター・スポックの背面ヌードとか」を紹介しながら「会場爆笑」しているシーンがあるんだけど、んで同じページにはそのヌードの一部が転載紹介されてるんだけど、どこが爆笑なのかいまいちわからなかった。俺は男なんでこれがセクシーなのかは分からないのだが、ふつうに裸イラストにしか見えないんだけど。
年 | 名前 | ジャンル | 逆襲に成功したか |
---|---|---|---|
1913 | ファントマの逆襲 | 映画 | |
1931 | Gメンの逆襲 | 映画 | |
1936 | ターザンの逆襲 | 映画 | |
1939 | 曠野の逆襲 | 映画 | |
1940 | 地獄ヘの逆襲 | 映画 | |
1947 | 娘の逆襲 | 映画 | |
1951 | 曠野の逆襲 | 映画 | |
海賊ブラッドの逆襲 | 映画 | ||
にっぽんGメン 不敵なる逆襲 | 映画 | ||
1952 | 地獄への逆襲 | 映画 | |
1953 | 逆襲!鞍馬天狗 | 映画 | |
若君逆襲す | 映画 | ||
1954 | 水戸黄門漫遊記 闘犬崎の逆襲 | 映画 | |
半魚人の逆襲 | 映画 | ||
猛獣軍、死の逆襲 | 映画 | ||
1955 | ゴジラの逆襲 | 映画 | |
逆襲大蛇丸 | 映画 | ||
リスの大逆襲 | アニメ | ||
1956 | 坊ちゃんの逆襲 | 映画 | |
マンモスの逆襲 | 映画 | ||
逆襲獄門砦 | 映画 | ||
1957 | 赤い河の逆襲 | 映画 | |
フランケンシュタインの逆襲(1957) | 映画 | ||
1958 | 天狗四天王の逆襲 | 映画 | |
変幻胡蝶の雨/月の輪族の逆襲 | 映画 | ||
巨人獣 プルトニウム人間の逆襲 | 映画 | ||
人間人形の逆襲 | 映画 | ||
1959 | 月光仮面 幽霊党の逆襲 | 映画 | |
ヘラクレスの逆襲 | 映画 | ||
逆襲の河 | ドラマ | ||
蝿男の逆襲 | 映画 | ||
1960 | 十七才の逆襲 俺は昨日の俺じゃない | 映画 | |
十七才の逆襲 向う見ずの三日間 | 映画 | ||
十七才の逆襲 暴力をぶっ潰せ | |||
ヘラクレス/モンゴル帝国の逆襲 | 映画 | ||
怪獣マリンコング(マリンコングの大逆襲) | ドラマ | ||
1961 | 蛮族の逆襲 | 映画 | |
逆襲天の橋立 | 映画 | ||
逆襲の街 | 映画 | ||
女王蜂の逆襲 | 映画 | ||
1962 | カルタゴの大逆襲 | 映画 | |
1964 | 逆襲!大平原 | 映画 | |
1965 | タイタンの逆襲 | 映画 | |
猛獣群、死の逆襲 | 映画 | ||
フランケンシュタインの逆襲 (1965年の映画) | 映画 | ||
バイキングの逆襲 | 映画 | ||
1966 | 獅子王の逆襲 | 映画 | |
剣豪パルダヤンの逆襲 | 映画 | ||
大魔神逆襲 | 映画 | ||
ゾンパイア/吸血ゾンビの逆襲 | 映画 | ||
1967 | キングコングの逆襲 | 映画 | |
ロビン・フッドの逆襲 | 映画 | ||
1968 | ターザンの大逆襲 | 映画 | |
1969 | 逆襲死の谷 | 映画 | |
1971 | 女番長ブルース 牝蜂の逆襲 | 映画 | |
1974 | 逆襲!殺人拳 | 映画 | |
ドラゴンの逆襲 | 映画 | ||
1975 | メカゴジラの逆襲 | 映画 | |
1976 | シャークジョーズ・人喰い鮫の逆襲 | 映画 | |
1978 | 北京原人の逆襲 | 映画 | |
サンダー2/怒りの逆襲 | 映画 | ||
少林寺への道 十八銅人の逆襲 | 映画 | ||
1980 | スター・ウォーズ 帝国の逆襲 | 映画 | |
アメリカン・カンフーの逆襲 | 映画 | ||
ターザンの逆襲(子供ばんど) | 曲 | ||
1981 | 魔界からの逆襲 | 映画 | |
1982 | 怒りの湖底怪獣・ネッシーの大逆襲 | 映画 | |
カスターの逆襲 | ゲーム | ||
1983 | スター・トレック2 カーンの逆襲 | 映画 | |
1984 | くりいむレモン 超次元伝説ラルII~ラモー・ルーの逆襲~」 | アニメ | |
V2/ビジターの逆襲 | ドラマ | ||
1985 | キン肉マン 逆襲!宇宙かくれ超人 | アニメ | |
八岐之大蛇の逆襲 | 映画 | ||
デス・ゲーム/ジェシカの逆襲 | 映画 | ||
怒りのサンダー/逆襲のバーニング・ファイア | 映画 | ||
イーガー皇帝の逆襲 イー・アル・カンフー2 | ゲーム | ||
赤シャツの逆襲 | ラジオドラマ | ||
1986 | マシンロボ クロノスの大逆襲 | アニメ | |
アンドロイド・バスターズ/残虐メカ帝国の逆襲 | 映画 | ||
学園パ二ック ゾンビの逆襲 | 映画 | ||
村上朝日堂の逆襲 | エッセイ集 | ||
聖飢魔II 悪魔の逆襲 | ゲーム | ||
定刻の逆襲 | 中島みゆきのオールナイトニッポンのコーナー | ||
1987 | 死霊の餌 南軍ゾンビの逆襲 | 映画 | |
ブルース・ウィリスの逆襲 | 映画 | ||
ウルトラマン 怪獣帝国の逆襲 | ゲーム | ||
ウィザードリィ4 ワードナの逆襲 | ゲーム | ||
1988 | 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア | アニメ | × |
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン | 小説 | ||
フライトナイト2 バンパイアの逆襲 | 映画 | ||
スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲 | 映画 | ||
キョンシーの大逆襲 | 映画 | ||
ゴブリン/プチ魔術の逆襲 | 映画 | ||
スーパー魂斗羅 エイリアンの逆襲 | ゲーム | ||
1989 | 機動戦士SDガンダムの逆襲 | アニメ | |
ゾイド2 ゼネバスの逆襲 | ゲーム | ||
ハロウィン5 ブギーマン逆襲 | 映画 | ||
BIG MOUTHの逆襲(DREAMS COME TRUE) | 曲 | ||
新アンタッチャブル/カポネの逆襲 | テレビ映画 | ||
1990 | それいけ!アンパンマン ばいきんまんの逆襲 | アニメ | |
ウルトラマンG ゴーデスの逆襲 | 映画 | ||
ストリート・ソルジャー/炎の逆襲 | 映画 | ||
墓場までの逆襲(安藤秀樹) | 曲 | ||
ドラえもん ギガゾンビの逆襲 | ゲーム | ||
機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス | 漫画 | ||
1991 | 悪魔のいけにえ3 レザーフェイスの逆襲 | 映画 | |
キラー・クロコダイル 怒りの逆襲 | 映画 | ||
真説エロティック・ゴースト・ストーリー/覇王ウーチュンの逆襲 | 映画 | ||
みのもんたの逆襲(とんねるず) | 曲 | ||
はっぴぃ・ぱらだいすの逆襲 | 曲 | ||
続・ダンジョンマスター カオスの逆襲 | ゲーム | ||
妖花マンドラゴラの逆襲 | ドラマ | ||
1992 | バナナリアンの逆襲(GO-BANG’S) | 曲 | |
ブライ2 闇皇帝の逆襲 | ゲーム | × | |
イヴの逆襲 | 番組 | ||
1993 | 若きモンスターの逆襲(渡辺美里) | 曲 | |
1994 | アラジン ジャファーの逆襲 | アニメ | |
MOTHER2 ギーグの逆襲 | ゲーム | ||
クレヨンしんちゃん2 大魔王の逆襲 | ゲーム | ||
スペース・カウボーイの逆襲 (The Return of the Space Cowboy)(ジャミロクワイ) | 曲 | ||
王様はロバ~はったり帝国の逆襲~ | 漫画 | ||
1995 | サイバーネット ハッカーの逆襲 | 映画 | |
トレマーズ2グラボイズの逆襲 | 映画 | ||
実写版 淫獣学園 色魔界の逆襲 | オリジナルビデオ | ||
キミは逆襲する!(光GENJI) | 曲 | ||
1996 | 魔法少女プリティサミー ~電脳帝国の逆襲~ | アニメ | |
ザ・ビースト/巨大イカの逆襲 | 映画 | ||
ビビアン・スーのパイレーツの逆襲 | 映画 | ||
メタナイトの逆襲(星のカービィ スーパーデラックス) | ゲーム | × | |
1997 | バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲 | 映画 | × |
クラッシュ・バンディクー2 コルテックスの逆襲! | ゲーム | ||
1998 | 劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲 | アニメ | × |
1999 | がんばれゴエモン~天狗党の逆襲~ | ゲーム | |
絢爛たる逆襲の救世主(MIO) | 曲 | ||
2000 | 平成バンパイアの逆襲 浅野りん作品集 | 漫画 | |
ジャンクフードの逆襲(TOKIO) | 曲 | ||
2001 | デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲 | アニメ | × |
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 | アニメ | × | |
ワニ女の逆襲 | 映画 | ||
ザ・グラディエーターII ローマ帝国への逆襲 | 映画 | ||
ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲 | 映画 | ||
トラブル・キッズ マックス・キーブルの大逆襲 | 映画 | ||
ナイン・フォーティーン ~BOXER 6 の逆襲~(SCUDELIA ELECTRO) | 曲 | ||
第一章「極道脅迫!体育部員たちの逆襲」 | AV | ○ | |
2002 | ソウルサバイバーの逆襲(ニューエスト・モデル) | 曲 | |
2003 | アメリカン・スクール/童貞男の逆襲! | 映画 | |
ペンギンの逆襲(ジェット機) | 曲 | ||
ゲゲゲの鬼太郎 逆襲!妖魔大血戦 | ゲーム | ||
2004 | 十兵衛ちゃん2 -シベリア柳生の逆襲- | アニメ | |
アドヴェンチャー・オブ・シンドバッド 魔女の逆襲 | 映画 | ||
嵐 ARASHI 風魔一族の逆襲 | 映画 | ||
ロックの逆襲 -スーパースターの条件-(雅-miyavi-) | 曲 | ||
ティム・バートン ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ブギーの逆襲 | ゲーム | ||
2005 | アークエとガッチンポー THE MOVIE チェルシーの逆襲 | 映画 | |
KAZUMAAMUZAK アムザック 最後の逆襲 | 映画 | ||
スパイダー・ボーイ ゴキブリンの逆襲 | 映画 | ||
宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲 | ゲーム | ||
新・ボクらの太陽 逆襲のサバタ | ゲーム | ||
2006 | 親指(大)Xの逆襲! | 映画 | |
7つの泉を奪還せよ!!~フィフスエレメントの逆襲~(DARK ELEMENTS) | 曲 | ||
逆襲!パッパラ隊 | 漫画 | ||
2007 | ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲 | 映画 | |
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どーも、互助会増田です
以下読む価値なし
10月 『SCOOP!』では心の写真に収めました。『高慢と偏見とゾンビ』は審議中です。『GANTZ:O』ではMX4Dで見たもののパンツCGは拝めず。『少女』ではおっさんのパンツは見えたパンティーも見えたは見えたがそれじゃない。『スター・トレック BEYOND』は見えなかったと思うんだけどブコメ的には見えそうな雰囲気なので続報を求む。『インフェルノ』はウイルスよりもパンツをよこせ。
スターウォーズやスタートレックでメートル法が使われているのは「ヤード・ポンド法を採用するアメリカ人にとっては耳慣れないメートル法がSFっぽく感じるからだ」とするエピソードが広まっている。
これは、いまだにメートル法を採用しようとしないアメリカ人のズレた感覚への揶揄として、しばしば働いているようだ。
しかし、たとえば上記のフォーラムを見てみると、そこで挙げられている考察の多くは、「未来社会ではメートル法が一般に用いられているであろう」という純粋な予測である。
国家が統合され宇宙にまで進出した人類が、アメリカにしか残っていないヤード・ポンド法を使っているほうがおかしい、という論理的な考証である。
Wikipediaの「合衆国のメートル法化」の項目にも以下のような記述がある。
https://en.wikipedia.org/wiki/Metrication_in_the_United_States
The continuing use of U.S. customary units has caused writers to speculate in fiction set in the future about the adoption of the metric system. Many authors have assumed that the United States and the human race in general will use metric units; however, others have assumed the continued use of U.S. customary units or have neglected to take metrication into account. Writers sometimes use customary units simply because American readers and watchers will understand the measurements; other times, they are simply used by accident. The 1966 show Star Trek, for instance, initially used U.S. customary units despite multiple Earth national origins and a setting in the 23rd century. Later, starting with "The Changeling", metric measures were used, albeit inconsistently. Later sequels of the show, such as Star Trek: The Next Generation, and Star Trek: Enterprise (set in the 22nd century), used the metric system exclusively.
文化的影響
アメリカ合衆国の慣用単位の継続的な使用は、未来を舞台にしたフィクション作品において、メートル法の採用についての考察を作家たちに促してきました。多くの作家は、アメリカ合衆国および人類全体がメートル法を使用するだろうと予想していますが、他の作家はアメリカの慣用単位の継続使用を想定したり、メートル法への移行を考慮に入れなかったりしています。作家たちは、アメリカの読者や視聴者が測定単位を理解できるように慣用単位を使うことがありますが、時には単に意図せずに使っていることもあります。たとえば、1966年のテレビ番組『スター・トレック』は、23世紀を舞台にし、地球上のさまざまな国籍の人々が登場するにもかかわらず、当初はアメリカの慣用単位を使用していました。しかし、後に「変わり者」("The Changeling")というエピソードから、メートル法が使用されるようになりましたが、一貫性には欠けていました。その後の続編である『新スタートレック』("Star Trek: The Next Generation")や『スタートレック: エンタープライズ』("Star Trek: Enterprise"、22世紀を舞台とした作品)では、メートル法が完全に採用されています。
アメリカ人がメートル法に「SFっぽさ」を感じているとしても、それは「人類が共通言語を話している」などの設定と似たような「SFっぽさ」であって、「耳慣れない」という理由ではおそらくないだろう。
うるさいフェミは放っとけばいいんだが、こういうrepresentationの問題ってのは確かにあるんだよ。
ひとつひとつのゲームや番組が悪いんじゃないんだ。全てのゲームで男女半々にしろとか、一律に女に家事させたらアウトとか、そういうのは極端で無意味な意見。それに、男女の役割が固定されていたある時代・地域を題材にしてるなら、そうでない描写はむしろ嘘になる。
問題なのは、「なんとなく」「あまり考えずに」「これまでそうだったから」役割が振られたり性別が固定されたりすること。その結果としてそういった常識がより強固になっちゃうこと。これはどっちかっていうと作り手の感覚の問題で、「どっちでも良い」時に不要な常識に引きずられないように作る方が配慮しないとならない。理由があって男女固定だったり役割固定だったりするのはまったくokなんだよ。非難されたとしたら、それは「男女比が偏っている」ことそのものじゃなくて、「作り手がそのことに無自覚である(ように見える)」ことだから。
representationの力については、このウーピー・ゴールドバーグのインタビューが象徴的。このケースは性別と人種の両方だけど。
[W]hen I was nine years old Star Trek came on," Goldberg says. "I looked at it and I went screaming through the house, 'Come here, mum, everybody, come quick, come quick, there's a black lady on television and she ain't no maid!' I knew right then and there I could be anything I wanted to be."
「旧スター・トレックが放映された時、私は9歳だった」ゴールドバーグは語った。「それを観るなり、家中を駆け回って叫んだの。『ママ、みんな、来て、観て、早く早く。テレビに黒人の女の人が出てるんだけど、メイドじゃないの!』その時、私は自分がなりたいと思えるものには何だってなれると知ったのよ。」
黒人女性の多くがメイドをしていたのは事実だし、そういう時代を描く時にメイドとして黒人女性を登場させるのは構わない。けれども全てのコンテンツが、その必然性のないものまで、そういうステロタイプな表現をしていたら、そういう社会で育った子供は「そういうものだ」と思って育っちゃうわけ。それでもいい、とする意見もあるだろうけれど、作り手にちょっとした自覚があれば何とかなる問題なら、直した方がいいんじゃない? っていうのがこの手の(まっとうな)主張の背景なわけ。
絶賛劇場公開中の楽園追放を観てきたので感じたことを列記したい。
ネタバレを含むので注意。
映画館の環境で観るべき作品なので、BDレンタルを待ってる人は迷わず足を運ぶべきだ。
DVDで見ようと思ってる人は機会損失となることを予言する。今すぐ考え直せ。
「楽園追放-Expelled from Paradise-」
からだにぴったりと纏わり付くスーツ(というかタイツ)は、およそ進歩的な人類を服装で表現する時にありがちな手法だ。観始めたとき、スタッフがスター・トレックの呪縛から逃れていないのではと思った。おそらくそれはあくまで地球残市民との対比をわかりやすく表現することと、特定の市場を意識した結果だろう。緑色の装飾品の意味はアンテナ?それとも光合成するとか?これは最後まで分からなかった。
16歳といえば日本では法的に婚姻できる歳。アンジェラは「他の捜査官を出し抜きたかった」といって物理的な身体の生成時間を早め、16歳の少女の身体を持ち地球に降り立つ。降り立つ時は子宮をメタファーとした卑猥なディティールで表現された。ディーヴァでは人類が考えうる精神的探求を経験したアンジェラだが、地球で生身の人類と出会い、「大人」になるためには、最低限16歳となり、生まれる必要があったのだ。映画の最後のシーンでは、地球で、フロンティアセッターを旅立たせることに意味を見出し、身体的な異性と接触する。ディンゴに抱かれた時アンジェラが顔を赤らめたのには意味がある。
日々進歩するテクノロジーニュースに賑わう私たちの世界にとって、理解しやすい範囲で、そして400年後には思想的に陳腐化していることを心配したくなるテクノロジーが使われている。しかしこの映画にとってはテクノロジーそれ自体は主題ではなく、グレッグイーガンのようについていけないぐらいの言語環境を構築する必要もない。この映画が語りたい言葉は、観客側の現実世界の、テクノロジーに溢れた社会での人間性を表現することにあるのだから。
映画の冒頭部分でアンジェラがディーヴァで公安捜査を行っているとき、突如ハッキングしてきたフロンティアセッターの犯行からアクセス元(!)を割り出し、回線(!)の中で捕まえようとアンジェラが文字通り電気信号となり、何故か金平糖のようになったフロンティアセッターと光速のアクションシーンを巻き起こす。映画館の音響環境で見たときは疑いようもなくゲームの「REZ」だと思ったし、エレクトロミュージックは最高にシビれた。
私はロボットが出てくるアニメを観るたびに「何故その形状なのか」に意識がいきがちとなってしまう。今回も、何故人型で銃型の武器やわざわざ剣や盾を使って戦わないとならないのか、または運転席でバイクに跨らないとならないのか、最後まで理解できなかった。宇宙スケールでの戦闘を表現するために「ロボット」という記号を使わないこと以外に方法がないのだろう。
地球に残された人類は、400年も経っているというのにナノハザードから時間が経過していないかのような荒廃した世界に住んでいる。廃墟都市のイージーなイメージであるアジアンな看板と雑多な路地そして個人商店。ディンゴはゆきずりの傭兵であり、西部劇のようなアンジェラとの出会いはディンゴのキャラクターをよく表していた。
劇中では骨、つまり身体で感じる音楽というものについて、電脳世界にのみ生きてきたアンジェラが首を傾げる。これは物語のテーマを象徴するデータと身体性の対比についての比喩である。
なぜ400年もの間、リソースについて有限ではあるが最高権限を持つディーヴァ首脳陣がおよそ意味を見い出せるとも思えない自治を続けているのか。同じバージョンのシムシティを数百年繰り返して飽きない自信は私にはない。進歩を繰り返した結果がジョージ・オーウェル的なディストピア?まぁ所詮は故郷を捨てて自分達の世界に引きこもろうとする人間達だったのだから仕方ないとも言える。
押井守のスカイ・クロラよろしく、キャラ立ちした少女たちが金太郎飴のように、アンジェラと同じく露出の高いスーツでバイクに跨り戦闘が行われる。この戦闘ではアンジェラはフロンティアセッターの演算能力を使い、ディーヴァ側の捜査員達より一歩秀でた戦闘能力を発揮する。お互いの戦闘方法に進歩した戦術といえるものが見い出しずらいが、そもそも進歩した人間が未だ殺し合いで解決しようと考えるのは400年後にとって果たして合理的であるのか。余談だがバイクとロボットが男性の象徴であるとするのは考えすぎだろうか。
ディーヴァとの戦闘が終わり、ディンゴによって人間と承認されたフロンティアセッターが宇宙へと旅立つ。と、この見送ろうというシーンで初めてアンジェラのブーツの固い足音が私の耳に障った。まるでこれから地球に足をつけて暮らそうと言っているかのような耳障りな音。このシーンの後、靴を脱ぐシーンがあるかと思ったが、それは野暮というものだろう。
以上、観た勢いで思ったことを綴ってみた。
都合がつけば来週にも、もう1度は劇場で観たいと思っている。
■『iPhone』は日本人に受け入れられるか?:「複雑過ぎる」日本の携帯電話 | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/news/200806/2008061023.html
実際、日本の携帯電話は、度を越したと言えるほど機能が詰め込まれた機器の典型例となっている。機能が複雑過ぎて使いこなせないことも珍しくない。
ボタンの組み合わせをいろいろ試し、新しい機能を探すことは「長い通勤時間の暇つぶしにはぴったりだ」とAoki氏は言う。「ただ、決して優雅な暇つぶしとはいえない」
しかし、『スター・トレック』のカーク船長を感心させるような携帯電話がどれだけ出回っていても、ほとんどの機能は使いづらいか、全く使われていない。
実際のP905iには致命的な欠陥があるという。モーションセンサーは非常に遅く、それを使う目新しさはすぐに不満へと変わる。どこでもテレビが見られるというのも、発想としては最高だが、地下鉄では電波が届かないし、地上でも数秒ごとに音声が途切れる。
「テレビの音が途切れ途切れに聞こえるほど苛立つことはない」と林氏は言う。
W44Sについてはおおよその機能しか知らないという。「時々、複雑なメニューから驚くような機能を見つけることがある」とAoki氏は話す。
NTTドコモ――同社はかつて国際的な互換性のない3Gネットワークを構築し、その結果、日本の携帯電話を事実上世界で立ち遅れた存在にした――
「日本の外へ持ち出せば、ただの金属のかたまりだ」。