はてなキーワード: 美術館とは
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 66 | 8736 | 132.4 | 43.5 |
01 | 43 | 9940 | 231.2 | 46 |
02 | 61 | 9439 | 154.7 | 57 |
03 | 39 | 9692 | 248.5 | 56 |
04 | 22 | 1459 | 66.3 | 58 |
05 | 23 | 1779 | 77.3 | 72 |
06 | 25 | 3221 | 128.8 | 46 |
07 | 58 | 6016 | 103.7 | 45.5 |
08 | 51 | 4192 | 82.2 | 51 |
09 | 75 | 7009 | 93.5 | 41 |
10 | 72 | 8390 | 116.5 | 57 |
11 | 111 | 7633 | 68.8 | 31 |
12 | 145 | 15720 | 108.4 | 49 |
13 | 164 | 15104 | 92.1 | 46 |
14 | 110 | 11052 | 100.5 | 52.5 |
15 | 101 | 15695 | 155.4 | 28 |
16 | 151 | 9166 | 60.7 | 34 |
17 | 180 | 13525 | 75.1 | 41 |
18 | 123 | 11943 | 97.1 | 41 |
19 | 175 | 16999 | 97.1 | 34 |
20 | 198 | 16348 | 82.6 | 37 |
21 | 142 | 11321 | 79.7 | 43 |
22 | 156 | 12523 | 80.3 | 32 |
23 | 108 | 9165 | 84.9 | 40 |
1日 | 2399 | 236067 | 98.4 | 41 |
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5937590(1990)
https://anond.hatelabo.jp/20190110103127
喋るのダメ!だけじゃなくて、
展示室では「壁沿いに行列作って順番に絵を見るもの」だと思ってる人がいて困る。
(定員数のある体験系の展示や、モナリザみたいに1作品に大人数が集中している場合は順番の意識も必要だけれども)
監視員の人が「列を作らないでください。鑑賞の順番はございません。お好きな作品からご覧ください。」って声かけしてても、なぜか順番に見ようとするのね。
監視員の人も大々的に絶えず言ってるじゃないから全員に伝わってないのかもしれないが。
展示室の入り口すぐ〜3つめぐらいまでの絵が混んでて、あとはガラガラ...とかが多い。並んでるだけで目の前の絵見てなかったりとか。
庭園美術館とか横浜美術館の、メジャーどころ(印象派とか)の展示にそういう人が多い印象。
(関係ないが、ビュッフェとかでもぐるっと並ぶ人いるけど、あれ無駄じゃない?全員が全種類を取って食べるわけじゃないのに...)
以前、展示室入ってすぐに空いている奥のものを見に行ったところ、年配の方から「抜かさないでちゃんと並んで!非常識!!」って言われた。
「私は美大卒ですが今までそんなルールは聞いたことがありません。監視員さんに確認されましたか?」って言ったら「!!(プイッ)」だったけど。
※一応書いておくけど、展示全体を逆走したりしたわけじゃなくて、いちエリアである展示"室"の話ね。
わけわかんないルール押し付けてくる人には「美大卒ですが」ってつけるとだいたい黙らせられる。
そんな風に肩書きを使うのは悲しいけど(美大卒なのは事実)、年配の方に対して「私はあなたよりも多くの展示を経験しています」と暗に伝えるためには致し方ないのかなとも思う。くだらねえ予防線ですまぬ。(にわかは来るな!美術好きしか展示を見るな!と思っているわけではないことを強くお伝えしたい)
ちなみに一番人が少なくてみんな自由に作品を見てる、かつ他人の動きが気にならないのは東京都現代美術館。あまりに人が少なくて、しかも美術関係者しかいなくてびびるけど、素敵な美術館なのでおすすめしたい。ツブレナイデーーーー(追記:今リニューアル中だけど3月に再OPENするよ!)
いつ行っても空いてるし、あの作品をもう一度見たいぞ!ってスタスタ逆走している人がいたりとか。(空いてるので全く邪魔になりません)
わいわい話しながら歩いてきた二人組がこちらの存在に気付いてスッと黙ったりトーンを落とすこともあるけど、それって別に「美術館ではしゃべっちゃだめ」って思ってるわけじゃなくて「作品に集中している誰かを邪魔しないため」に過ぎない。
あ、地中美術館とかだと、タレル部屋のベンチでだらだらおしゃべりしているだけの観光客とかがいて、それは流石に不快...作品鑑賞しないならカフェ行ってくれ!って思う。(監視員さんが注意してた。GJ!)
あと、「変な解説つけてる奴ww」って言ってる人がも多いけど、私はあれ逆に好き。
作者の経歴とか作品の年代間違っちゃってるのはまあ資料見てるわけじゃないからしゃーないよねって思うのと、作者の意図と受け手の感じ方の"齟齬"がアートの面白い部分だと思ってるから、その人の解釈なんだな〜程度に思って聞き流してる。
作者はエロティックな表現をしているつもりでも、見る側にとってはプラトニックに感じられたり、その逆とか。
私はこう思ったけど、あなたはこうなんだ!みたいな会話が楽しい。映画もそうだけど、見終わった後の感想戦が一番好きかもしんない。
いろんな解釈が生まれるてくるからこそ作品鑑賞って楽しいよね!逆に"ただひとつの解釈の正解"があったら、ここまでアートは存続しなかったと思う。
別にそこまで絵画に対する知識とか教養深いわけじゃないけど美術鑑賞好きでよく美術館に行く
結構日本人に人気ある画家だったからか美術展はとても混んでいた。
その日は建物の外まで並んでいた。
で、中にやっと入れていつもどおり
友人と「この絵のここの質感の描き方がいいね」とか「構図がいいね」とか
まあ一般人の絵を見て思ったなんてことない感想を話してたんだ。そしたら、前に立ってたオバサンが急に振り返って
「美術館でしゃべっちゃいけません!!」
って言ってきたんだ。
本当に美術館ではしゃべっちゃいけないのか?
うーん、もしかしたら美術館は図書館・映画館と同じくくりの公共施設で、
ひとりひとりが絵に集中するためにしゃべっちゃいけない、と考える人もいるかもしれない。
もちろん、美術館でも大騒ぎはいけないと思うし、下品な話、「このあと昼ごはん何にする?」みたいな話をしていたら邪魔だと思う。
でも、我々は普通に絵の感想を話していただけなんだ。声の音量もそこまで大きくなかったと思う。
騒いだり、変な話をしているわけじゃなかった
それに、図書館や映画館(特に映画館)は施設側から私語を禁止しているけど、
美術館で「私語するな」って言ったり書いたりしてるところ、見たこと無い。
そのとき一緒に来てた友人も大学の授業で「美術はやんや言いながら見るものだ」と教わったらしい。
自分の視点のほかに他人の視点があって、それを共有して広がる鑑賞の世界やなんやもあるんじゃないの?
やはりもう一度問いたい。
本当に美術館ではしゃべっちゃいけないのか?
休学……は難しいかもなぁ、東京に住んでても東京生まれだと「地方出身上京学生より世間を知らない」ってのもあるし、「俺は東京に出てきたんだぞ」という謎の根拠なき自信も得られない。
ただアドバンテージもある。失敗しても実家があるという、小中高と培ってきた友人関係を繋ぎ直そうとすればいくらでもやれる。
これは精神的に小さくないアドバンテージだよ。「もう後がない、これが出来なきゃ死ぬしかない」みたいな不安感が少なくて済むし、コネだって作りやすい!
正直東京で手に入らないものってないし、交通の便もいい、歯石も美術館も博物館も科学館もどこよりある。だから目的が定まらないと焦ってしまって有効活用できない。
ところで生粋の東京23区(しかも江戸っ子)育ちの人を何人も見て育っているけど、みんな明るいわァ!強かだわ。人のあしらいは間違いなく上手いし。
で、最近ニュースで見たんだけど人間って18歳でようやく「将来何になろう」とか人生設計を脳が始めるんだと。で24歳くらいに「よーしこうなるぞー!」って遅いわ!大学決定も卒業後の進路も決まった後だわ!って感じだけどなるんだってさ(生物学的にようやっと子供を安全骨身を削らずに産める年齢って言うのと関係あるのかもしれない。無いかもしれない)
余談だけどうちのどこの漫画の主人公だよ!っめくらい都や国の大会で何やっても成績残してた親戚、3年留年して第1希望を諦め有名な大学に入ったけど今全然関係ないパートしてるし自由で楽しそうよ。ちょっと妬ましいわw多分君の先輩だ
Aの好きな音楽の情報がツイッターで流れてたらそれは決して忘れないし、
年末に久しぶりに見たテレビにそのアーティストが出ていた時は耳を傾けていました。
大塚美術館で歌ってて去年の夏を思い出しました。あそこ行ったんですよね、2回。
いや、そのアーティストは「もともと気になってたけど聞く理由が増えた」って感じかもしれない。
そんな感じで、Aが原動力となって、自分の好きなものを探すことが多くなりました。
さらに、自分の過去の嗜好をAによって少しずつかじられて、刺激されて、掘り起こされている気がします。
あくまで自分の手の届く範囲で、私とAの共通項を探っているだけで。
Aは漫画が好きらしいけど、私はマンガ読まないし、「まだ」食指も動いていません。
次会うときはもう少し文化的な話ができるといいな、とずっと思っています。
踏み込まないと。
こういった自分の動きは今まで「無意識のうちに」行われていました。
いえ、上のような気付きがあった時からは、すべて「意識的に」行われることになってしまいました。
(でも少なくとも、Aの見えない範囲でやる分には「無意識」と観測されるはずです。)
ツイッターのアイコンを変えたかったのですが、年末年始にどうやらAのアイコンが先に変わってしまったみたいです。
いま私も変えると不審がられるかもなあと、実家で暇をしていた時にせっせとデザインソフトいじってた時間を惜しんでいます。
年明けていくつかツイートをしましたが、まだAからのいいねはつきません。ちょっと心配です。
ほかの人のいいねの多いツイートをみたらAの新しいアイコンがのぞいてました。
悔しいなあ。
「だれかのために強くなりたい気持ち」って人間を動かすけれど、見返りがないと疲れます。
自分の精神リソースがその気持ちでいっぱいになるほど、空回りしてる気分になって、無力感が強くなります。
はやく次の日程を取り付けないと。
やってられなくなって焦る気持ちと、まだコミュニケーション量が十分じゃない現状とのギャップが本当につらいのです。
私は春までに、できる限りを尽くしたい。
今年の夏はきっと遊べないけど、9月になったら2人で知らない場所に行く。それが叶うのなら今はとりあえず幸せといえます。
来月のこともわからないのに半年後なんて知る由もないけど、できるだけ明るい未来を夢見て、
・まともな技術が使われているため、鑑定者にみせれば作者の時代と師匠がだいたい見当がつく
・技術はそこそこだが個人?の思い入れがある、金持ちや権力者がポリシーに合わせて健全だからと推奨する教科書な絵
のどれかだろう。
先の例にかかなかったが、ヒットラーは画学生だった時代がある。下手だった。権力者になったあとは、エロい絵は全部回収させて外国へ売り飛ばそうとし、自分に似た健全でつまらない絵を美術館にかけさせた。
☆はじめに
・滅茶長いです。数えたら4000字ありました。3000字のレポートの課題は一向に進まなかったのに、皮肉なものですね。
・フツーに、私達のことを知ってる人が見たらああアイツ等のことか、と分かるんじゃないかと思います。気づいても、出来れば、自分の心に留めておいてくれれば幸いです。とはいえ、あの人はきっとこれを見ても怒ったりしないだろうけれど。
__________
あの人は違ったけれど、私にとっては初めての恋人だった。1年2ヶ月の記念日に喧嘩して、1年2ヶ月と2日目に直接顔を合わせて、話し合って、2人で決めたことだった。心残りはなかった。
…はずなのに、気付いたら、私はゆうちょ銀行でありったけのお金をおろしていた。そしてその足で駅へと走り切符を買って新幹線へと飛び乗った。行き先は実家の最寄駅。正直何も考えてなかった。ただただ本能の赴くままに、私は帰省してしまっていたのだ。
新幹線の中で父に「急にごめん、今から帰ってもいい?」とラインしたら、すぐ既読が付いて、それから10分後くらいに「分かりました。駅まで迎えに行きます」と返事が来た。母親にも同じようなラインをすると、「おにぎりと味噌汁ならあるよ」と返ってきた。
新幹線に乗っている間、私はずっと車内の電光掲示板を眺めていた。色んなニュースが流れていたけれど、ひとつも内容が思い出せない。ただひたすらに、駅名がひとつずつ西にずれていって、目当ての駅がくるのを待った。
2時間半くらい過ぎた頃、新幹線はやっと駅についた。父から駅前の牛丼屋の横に居るとの連絡が来て走ってそこまで行ったのに父がいない。ついたよと送るともうすぐ着くと返事が来た。"居る"の意味知らないのかな、父。
3分くらい待っていたら父の車が見えた。父は何も聞いてこなかった。ただ嬉しそうに、明日は上司と競馬に行く予定だったけど無くなりそうだということを教えてくれた。私からは最近車校で路上教習に突入したこととか、最近急に寒くなったこととかを話した。
駅からは45分くらいで実家についた。チャイムを鳴らすと母がドアを開けてくれた。お風呂沸いてるよと言われ半ば強制的に風呂場に連行された。ひとり暮らしの家は狭いユニットバスで、いつもシャワーで済ませていたから足を伸ばして浴槽に浸かるのは久々だった。足先から体が温まっていくのを感じた。
30分くらいで風呂から上がり、居間に行くとおにぎりと味噌汁とからあげと餃子とゆで卵が用意されていた。昆布のおにぎりを半分と味噌汁を少し飲んだらお腹がいっぱいになってしまったから、残りは朝食べることにした。父は知多をロックで呑んでいて、「知多?珍しいね」と言うと「中身は違うけどね」と言われた。本当の中身は過去にツイッターで不味すぎると炎上した伝説を持つトップ●リュのウイスキーだった。
そんなこんなしていると夜中の1時を回ったから、父におやすみを告げて2階の寝室に上がった。キングサイズのベッドに横になった。5分くらいすると、母が部屋に入ってきた。ベッドに座って私に一言、「頑張ったね」と言った。
その瞬間、私の両目から噴水のように涙が溢れた。元旦のデパート開店直後みたいに、ものすごい勢いで色んな感情がとめどなく流れて来た。辛い。寂しい。苦しい。悔しい。なんでこうなっちゃったの。もう前みたいに遊べないの。もう好きだよって抱き締めてもらえないの。もうどの街に住もうか?なんて戯言を言い合えないの。もう、2人で添い遂げ合う人生は遅れないの。
母は、ひたすら「頑張ったね、もう充分やれることはやったもんね、辛かったね」と私の背中を撫でてくれた。そのあとに、「でも、色んな楽しいこととか初めての経験とか素敵なモノも沢山貰えたんだから、嫌な思い出にしちゃ駄目だよ。」と言った。
19歳の秋だった。
私とあの人は、同じサークルでひと夏を過ごした。かなり厳しいメニューをこなす日々で、春には名前も顔も知らなかった私達が夏が終わる頃には家族よりよく会う存在になっていた。
夏が終わるとサークルの活動も一段落し、私達は顔を合わせることが減っていった。そんな時、あの人からディナーに誘われた。
他の同期も来る筈だったのに、何かと来れなくなり、2人になってしまった(これがあの人の策略だったのか、本当に偶々だったのかは結局分からずじまいだった)。2人でやっすい店に入って、色んなことを話した。好きな音楽、好きな作家、高校生の頃の話、過去の恋愛話。私が中高ヒエラルキー最下位大学デビュー女のため恋愛経験0の喪女であり、その当時自分にアプローチしてくる人がいたのだがどう交わせばいいか分からないと相談したら、フフッと笑って「ぶっ飛ばしたいなあ、そいつ」と言われた。一瞬ん?と思ったけれど、「ホントそうだよね~」などと軽く流した。
正直、全く意識していなかったのだ、恋愛対象として。ひと夏を共に過ごしたかけがえのない大切な同期、という認識だった。だったのに、やっすい店から出たあと、そんな私達の思い出の練習場で、告白された。午前2時くらいのことだった。
その時も、急に涙が溢れて止まらなかった。信じられなくて、嬉しくて、少し申し訳なくて、何より私が本当は心の奥でずっと惹かれていたことに気付かされてしまって。
あの人はそんな私の手をずっと握っていてくれた。「でも私、多分中学生みたいな恋愛しかできないよ?」と震えながら言うと、「ロミジュリのジュリエットだって中学生なんだよ。」と笑って更に強く握りしめてくれた。その温もりがとても気持ち良くて、私達は手を繋いだまま眠った。
朝の6時頃に目が覚めると、夢じゃないんだと隣から聞こえる寝息に心臓がバクバクした。そうしているうちにあの人が起きて、不意に抱き寄せられて、キスをした。それが私にとっての、ファーストキスだった。
その日から私達は、所謂"恋人同士"になった。数え切れないほどデートをして、旅行も行って、一緒に大学の授業を受けて、お互いの家にも行き来した。
デートは、本当に色んなところに行って色んなことをした。映画を見たり公園でピクニックしたり気になる飲食店を片っ端から当たったりショッピングモールで服やコスメを吟味したり美術館で考える人の真似をしたりディズニーに行ったり(私にとっての初ディズニーだった)、割と付き合いたての頃古本屋に行ったらエロ本だらけで少し気まずくなったこともあった。
ラブホにだって、行った。勿論私にとっては初めてだったけれど、何気ない会話の中であの人は初めてじゃなかったことが判明してしまってそれはもう死ぬ程泣いたな。
デート以上に、私達は沢山沢山体を重ねた。週に1、2回くらい私の家に来てくれて、近くのコンビニまで手を繋いでお酒を買いに行った。気取ったジャズなんかをかけながらお酒飲んで、ほろ酔いでセックスするのが本当に大好きで幸せだった。
いつも一緒だったな、と思う。毎日のように好きとか愛してるとか言い合って、自撮りを送って褒め合ったり、記念日には詩を送り合ったりして、サイコーに幸せな日々だった。
…だったけど、会うごとに、知るごとに、着実に違和感が大きくなっていったのも事実だ。
最初は、私が話しているのにスマホを見ているとか、そんな程度だった。
けれど、それは次第に、私の話になった途端全くつまらなさそうになる(電話だったら寝られる)、私の誕生日を忘れる、逆に誕生日を祝ったら明日忙しいからと電話を切られる、ご飯を食べる約束をしていたのにやっぱり家で食べるとドタキャンされる、自分が忙しくなるとライン一つくれず放置される、そして私が貴方のこういう言動が嫌だからどうにかならない?と話しても自分はこうしたいからと全く歩み寄ろうとしない、というふうにどんどん根本的なところに及ぶようになっていった。決定的に考え方や価値観が違うことに気付くのにはそれ程時間はかからなかった。
けれど、気付いたときにはもう遅かった。私は、完全にあの人に依存してしまっていた。傷ついても、傷つけても、別れることが出来なかった。本当に毎日が辛くて、耐えられなくて、覚悟を決めて別れようと言っても、本当に別れたいの?と子犬のような目をして聞くあの人から離れることはどうしても出来なかった。
だから、最後の数カ月間はお互い深い話を避けるようになってしまっていた。悩みごとや将来の話はお互い他の友人に話すようになり、2人で話すのはこのツイートがどうとかおっぱいがどうとか、本当に俗っぽい上辺だけの話題だけだった。
1年2ヶ月の記念日にした喧嘩は、それ自体はそんなに重要なトピックではなかった。ただ、限界だったのだ、もう。お互いに、これまで少しずつ感じて来ていた"違和感"ゲージが、この喧嘩で満杯になってしまったのだ。
1年2ヶ月と1日の日、多分これは別れるな、と思った。頭では理解していたのだ。けれど、心が、それを受容しなかった。初めて付き合った人と結婚したい、要は一生一緒にいたいという典型的な少女漫画脳と、あの人とならそれが出来る!という付き合いたての頃の自分の幻想、そして何よりもまだ体験したことのない、失恋がもたらす精神的苦痛というものへの恐怖が決断の邪魔をした。
だから、1年2ヶ月と2日目に、決めきれずゴニョゴニョしていた私にあの人が「もう頑張らなくていいよ」と言った瞬間、スッと楽になる感覚がしたのだ。それからは驚くほどスムーズに、そしてお互い納得できる形で、私達は別れ話を終えた。最後の挨拶は「じゃあ、またね」だった。
何も後悔は無かった。あれほど恐れていた失恋の苦痛も感じなかった。むしろ、あの人と今までより素敵な関係性になれるのではないかという希望すら見えていた。
のに、私は、気付いたら、実家を目指して駅へと走っていたのだ。
多分、母は全部分かっていたのだと思う。父だって察していたのかもしれない。私が、初恋の人と結婚したかったことも、本気で恋人に一生を添い遂げようとしていたこと、そのために沢山沢山頑張ったこと、でもそれは結局報われなかったこと、依存や執着もあったけれど、私があの人を本気で好きだったこと。私が、本当は沢山沢山泣きたがっていること。
そう。好きだった。本気で好きなつもりだったんだよ、ずっと。ずっと一緒にいれると思ってた。だから、頑張った。初めてで、何も分からなかったけど、頑張れば一緒にいれると思ってたのに。あの人も、あの人と作り上げてきた時間も思い出も失わずに済むと思ったのに。
私はただひたすらに、思いっきり泣きまくった。そしてそのまま眠りに落ちた。母はずっと、私の横にいてくれた。
次の日、目が覚めたら昼の12時を回っていた。居間に下りると父が録画した吉本新喜劇を見ていた。母はお茶を沸かしていた。私は昨日残したおにぎりと新しいおにぎりと味噌汁とからあげとゆで卵を食べた。餃子は冷蔵庫から出し忘れていた。
その後、母と近所を散歩した。いつもより空気が冷たくて空が澄んでいた。公園について、木製の古いベンチに腰掛けた。「辛い経験や悲しい経験は全て未来の自分が幸せになるための布石だ」という言葉を思い出した。空を眺めがら、あのユニットバスの、小さなアパートに帰ろう、と思った。
※ちなみに。
これ以上の続きは書いていないです。どうしてああいうことするのかなぁ。理解に苦しみます
https://anond.hatelabo.jp/20181130212224
返してないけどコメント全部読みました。色々ありがとうございます。「今からでも勉強しろよ」って意見が多くて本当にその通りだけども、少し言い訳を書かせてください。
私は多分、生まれた時から環境が整っていたことがすごく羨ましいんです。
例えば、「社員のAさんの家は両親大卒で小さい時はアメリカに住んでて、お母さんの趣味は絵画だったから、子供の頃から美術館に連れて行かれてて〜」って話を聞くと、もうその時点でAさん自身も大卒で、英語や教養(?)が身につくことが決定しているような気がして。どうして私はそういう家に産まれなかったのかなって思ってしまいます。
(もちろんそういう家に産まれてもダメだったかもしれないけど、少なくともうちの家庭じゃ娘を大学に行かそうなんて思ってもなかっただろうし、実際塾とかも行ってない。)
だから私はどうしても、大学に行くのが当たり前だった家庭で育った背景に憧れてしまうし、大学とか、教養とか、色んなことを当たり前に思う感性が欲しいというか。絵に書いた餅だけど、その餅の絵があたり一面に貼ってあるから、食べられないってわかっていても手を伸ばしたくなる感覚なんです。
「今からでも努力しよう」は、本当にその通りなんだと思います。でも、20代半ばからの努力じゃなかなか追いつけないから、子供の時から塾に行かせて、良い学校に入れるんじゃないんですか?会社の人も子供に色々習わせてます。間違ってたらすみません。
ただやらないよりやった方がいいのは見えているから、少しずつ勉強をしようと思って、さっき本屋に行きました。恥ずかしいけど、中学生用の英語のドリルみたいなやつとか。
それを開いて思ったんですが、私って勉強、どちらかと言うとダサいものって価値観で育ってきたんだなって。
教室の中ではガリ勉よりヤンキー寄りの子の方がカッコいい感じがした。まともに勉強したことがなかったから、思ったよりずっと何もわからない。こういう時にまだ、「Aさんたちは勉強ダサいなんて思ったことないんだろうな」と格差をひしひし感じます。
私の育った価値観では、勉強はだるくてつまんなくて、ちょっと悪いのがイケてて、女は可愛ければ何がなくても逆転できた。
だから私の価値観の中では、可愛ければ育ちが良くなくっても大企業の男の人と結婚して、ピョンと上のステージに行けるんじゃないかと思ってた。
もちろん絶世の美女ならありえるだろうけど、ちょっと可愛いとかそういうのじゃ、全く太刀打ちできない世界。キャバクラでちょっと年収高い客は捕まえられても、本当の意味で選ばれるのは、同じ花壇で育った花なんだなって。
私の最後の希望だった、「それなりに若くて可愛い」が使えなかったのがつらい。今までの人生ではそれなりにモテてきたから、何とかなると思っちゃってた。それに、今後年をとったら美容にお金をかけられる女とそうじゃない組で差がついていくのもあーーーってなる。見た目なんか意味ないってわかったのに、それでもこれ以上色んなことに差がついていくのかって思うとクラクラする。
あと最後に、「勉強すりゃいいじゃん?」ってコメントがたくさんついて、ここも上の世界なんだなって思いました。ここの人たちは「努力すれば解決する」って素直に信じられる力?があって、それは実際努力で色んなことを解決してきたんだろうなって。ちなみにはてなは、「保育園落ちた日本死ね」が話題に上がった時に後でぐぐって知ったよ。
すみませんあと1つ!
男あさりに会社来てんのか、みたいなコメントがあったので書いときますが、正直私はそういう期待があったのも事実です(特に今の会社だと)。すみません。
でも周りの派遣の人は全然真面目で、「この会社だと変な誘いなくて楽!」って言ってる人もいます。私みたいのが少数です。同じ派遣の人に不愉快にさせて申し訳ないです。大企業の人に相手にされないって思い込んでる「私の」話です。
相手は一番写真写りの悪い片山さつきを体重2.5倍にして薄汚くした感じの中年で、髪はボサボサ、薬のせいなのか肌も目に見えてガサガサだが、喋り方は若い(というか幼い)感じの女性だった。
笑うと前歯が無かった。
控えめに言っても異様な雰囲気を醸し出して、これは流石に無いだろと思ったのだけど
デートに行ったら友人が5000円(無職にとっては大金である)くれる。さらに地元開催のグルメ・イベントのチケット二枚進呈するという友人の後押しもあってデートへ行ってきた
俺は無職なので金が無い、おめかしする事もできないので適当なオタクくさい格好、しかもパンツの膝のところがビリビリに破けてるというおおよそデートとは思えない格好だったが
相手も45歳という年齢には合わない白のワンピースにカーディガン(童貞なので女性の服の名前は正確には分からない)に変色したキティちゃんのワンポイントがついたピンクのポシェットという格好だった
正直キツイと思ったが
それでも相手は精一杯おしゃれしてきてくれたのは理解ったので申し訳ない気持ちになった
美術館についてはそれほど語ることもない
ただデートといえば美術館か水族館かな、という漠然とした理由で行っただけに過ぎない
ただなんか油絵があって、白黒の水墨画?というのがあって、後は学のない自分にはガラクタにしか見えない何かがあった
終始無言でなんとなく金を払って絵のある空間を歩いて
それで終わりだった
こっちはチケットもらってたので実質タダ飯が食えた
それだけでとても充実した気分だった
前からなんとなく気にはなっていて、先日、浅草ロック座に行ってみたのである。
場所は浅草演芸ホールからちょっと行ったあたり。「浅草ブロードウエイ」なる名前がついていて、幅は広いが車は入らないようになっている。向かいはリッチモンドホテルの下層に「まるごとにっぽん」とかいう明らかにインバウンド狙いの商業施設がはいっていたり、案外こぎれいな場所だ。道路もふくめて近年だいぶ整備されたんだろうという雰囲気。
ビルには大きく「ROCKZA」書いてあるがこれまたこぎれい。入り口にはファンから出演者に贈られたらしい花が飾ってあったり、出演者の顔写真が飾ってあったりするが、そんなにいかがわしい雰囲気はなく、階段を上ったところで昔ながらの映画館の窓口みたいなところでチケットを買うとすぐモギリのおっさんがいて「もうすぐ最終回はじまりますよ」と言われる。
公演は毎日午後1時から同じ演目を4回やっていて、料金は5000円(シニア、女性、学生、カップル割あり)、入れ替えなし。ただし、20:10以降に入場して4公演目だけみれば3500円。とりあえずこの割引時間帯にいったのである。
客層は推定45歳以上の小市民風なおっさんがメイン。競艇場ほど「怪しそうな人」は見当たらず、妙な酔っ払いとかもいない。普段はそれなりに真面目に仕事してそうな人も多い感じ。
サブカル好きっぽい女子二人組みとか、そこそこ若いあんちゃんとかもいないわけではない。
劇場内は、やや縦長の長方形で、ざっと120~130人くらいが座れる感じか。客席の両脇と最後部には寄りかかって立ち見するのにちょうどよさそうな手すりも完備している。
ほぼ満席だが、幸い空席をみつけて着席した。
舞台は真ん中から客席中央あたりまで花道が延びていて、花道の突端は丸い舞台になっている。
あそこで女性があんなポーズやこんなポーズをとるのだな、と思っているうちに開演。
場内に朗々と、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の主題歌(The hills are alive with sound of music~ ってやつ)が朗々と流れて、一応、ジュリー・アンドリュース演じるマリアを意識したんだろうな、という衣装(ただし、安っぽい)を着たお姉さんがバレエのようにくるくる回ったりしながら踊ってる。
曲が終わったので、いよいよ次は脱ぐのかと思ったら、子供役と思しきお姉さんも7人でてきて、「ドレミの歌」が始まった。
古い映画なので知らない人も多いと思うが、「ドレミの歌」というのは、厳格な軍人の家であるトラップ家に家庭教師にきたマリアが子供達に音楽をおしえる、というテイの歌なのである。ちゃんと振り付けも、子供達にドレミを教えるっぽいミュージカルっぽい感じになっている。一応、映画のオマージュ的なことなのだろう。
で、ドレミの歌が終わると、子供役のお姉さんの一人がネグリジェみたいなカッコに着替えていて、マリアに手を引かれて、花道突端の円形の舞台までつれてこられた。
BGMは、これも「サウンド・オブ・ミュージック」の曲なのかどうかは良くわからないが、なんか英語で「さあ、今夜もゆっくりお休み」みたいなことを子守唄風のメロディーで歌っている。
そうこうするうちに、マリアは子供を寝かしつけて舞台から引っ込んでしまった。
そして、この女の子が目覚めるテイで起き上がると、一枚一枚服を脱いでいくのである。
正直、ここまでの流れにいささか関心してしまった。いや、なんか、「ちゃんとつくってる」じゃん。
正直、踊りのレベルがどうとか、そういうことは素人なので良くわからん。
土屋太鳳がときおり「アタシ大学でダンスやってたんです」ってことでやってみせるモダンダンスよりはレベルが低そうに感じた。
脱ぎ始めたときのBGMは、なんか「ええ歌風のJ‐Popのバラード」みたいなのだった。詳しくないので、曲名わからないけど。
怪しげなトランペットやサックスの扇情的なメロディで「ちょっとだけよ、アンタも好きねえ」という雰囲気ではない。踊りもなんというか「エロじゃなくてアートです」という感じ。もちろんストリップだから、あんな格好したりこんな格好したり、足を大きく開いたりもするわけだが。
あと、以前タモリ倶楽部でやっていた、職人芸的なリボンも、本当にやっていた。
これは、ボランティアのファンが、絶妙なタイミングでリボンを投げる職人芸である。
本当に絶妙なタイミングで、観客やお姉さん方の邪魔にならない方向にリボンを投げ、するすると手元に巻き込む様は、ベテラン漁師の一本釣り漁をみているようですらある。
そんなわけで関心しきりのうちに一演目が終わると、会場内にド演歌が流れ始めて、歌舞伎の「道行」みたいな、和装の二人連れが出てきた。男性役は男装した女性。一応、なんか逃げるように駆け落ちした二人、みたいな設定、らしい。
なんだか、振り付けに「ロボットダンス」みたいな動きがはいって独特な・・・と思って気がついたのだが、そうか、これ、人形浄瑠璃のパロディなのか!?
・・・と、そんなこんなで、どの演目も結構「ちゃんと」つくっていた。
各演目とも前半はなにかしらのモチーフを基にしたダンスミュージカル風な踊りをやって、後半は脱ぐ、という展開。
「銀河鉄道の夜」のパロディの演目では、インカムつけたお姉さんが「そのよる、ボクはカンパネルラと」とか朗読はじめちゃうし、きゃりーぱみゅぱみゅの音楽にあわせて、おもちゃの兵隊が踊る、みたいなのがあったり。
尾崎の「アイラブユー」に合わせて、何だが不幸な恋愛をしてっぽい二人がじゃれあったり抱き合ったりしてる、という演出もあり。
脱ぐときのBGMはなぜかJ‐Popが多い。ゆず版の「見上げてごらん、夜の星を」とかミスチルとか、意外なほどに合ってたりする。これはJASRACと契約してるんだろうなあ。
休憩中に、幕をスクリーンにして「本日の演目紹介」が投影されていて、最初の演目はちゃんと「サウンドオブミュージック」だった。先ほど「アイラブユー」にあわせてやってたのは「ロミオとジュリエット」だったらしい。なるほど。
本日最後の演目は「チャップリンの独裁者」らしい。何をやるんだろうか・・・と思っていたら、これまたなんか真面目だった。
ステージにはミリタリーっぽい服をきたお姉さんが立った・・・と思ったら、どこからともなく演説が聞こえてきた。
これ、あれや、「独裁者」の最後で主人公が全世界に向かってやる演説。高校のときに英語の教科書に載ってた。自由の尊さを訴えた名文やで。
やがて、演説にかぶさるようにピアノが流れてきて、お姉さんが踊っている。
はじめは何かに束縛されてるような踊り方だったのが、どんどん激しくなっているのは、多分、スピーチのテーマにあわせて、支配からの自由を表現している・・・というのは、こっちの勝手な解釈だが、でも有名な振り付け師でも出てきて「そうなんですよ」といわれれば納得してしまいそうな気がする。
最後、自由への戦いに立ち上がったかのようにこぶしを突き上げたポーズで一旦とまり、そこから曲が変わって脱ぎだすわけだが、これもあれか、支配からの自由の行き着いた先は、「洋服」という束縛からも完全に自由になるということなのか。(深読みしすぎ)
なんというか、みなさん、「売れない劇団の看板女優」みたいな雰囲気。体のラインはさすがに、それなりに美しい。ただメイクばっちりで色とりどりの照明もきついので、正直年齢とかは良くわからん。
あと、これはどこまで書いて良いのかよくわからないのだが、服は全部脱ぐ。で、それなりに高々と足を上げたり、のけぞったり、いろんなポーズをとる。
ちょうどかぶりつきに結構若いお兄ちゃんがいたのが、まさにかぶりつくように見ていた。
ま、ああいうシチュエーションであんなふうに見るのって、なかなかないからなあ。
あれが現在の日本の刑法上、どういう扱いになるのかはよくわからないが、平然とやっているところをみると、「わいせつ」とは扱われてはいないのだろう。
その昔のストリップ劇場は、観客が舞台にあがって女性とあんなこんなことができちゃう「ナマ板ショー」やら、個室で二人きりになってあんなサービスを受けられる設備やらがあったり、そりゃもういろいろある風俗だったらしいが、今の浅草にそんな雰囲気はなく、観客もいたって真面目に鑑賞しているのであった。
ま、各演目の前半はとくに興味ない風な客も多そうだが。
にしてもあのネタは誰が考えているのだろう? 作家とか演出家とかいるのかな?
なんか「昔、寺山修二や唐十郎に憧れてたじいさん」とかが裏でいろいろ携わっていたりするのかもしれない。全般的にネタが古いし。
というわけで、3500円が高いとは思わなかったが、まあ、どうしてももう一度みたいというほどでもないかな。
まあ、興味の沸いた人は話の種に一度くらいみておいても損はしないと思う。
にしてもあれだ。演目とか興味深かったので思わず、軽くメモをとってしまって、だからこそこんな増田もかけているわけだが、ハタからみたら「超熱心なストリップファン」に見えてしまったかもしれないと思うと、ちと恥ずかしい。
ま、どうせ知らない人ばかりだし二度とあうこともない(多分)だろうから、いいんだけどさ。
5日目
ほんとにひと玉でよかと?
「リラックスできる」と「グッスリ眠れる」の間にはまだ少し超えなければいけない壁がある様で、4泊目の夜の睡眠は途切れ途切れだった。
携行している睡眠導入剤を使えばよく眠れるのだろうが、あまり連用はしたくない。
7時頃には完全に目が覚めてしまったので、洗濯をすることにした。
旅行では日を重ねるごとに使用済みの下着や2回袖を通す服などが増えてくるし、なんとなく薄汚れてくる気がするので、気軽に洗濯ができるのは本当に有難い。
うっかり肌着も全て洗濯機に突っ込んでしまったが、素肌にシャツでも問題ないだろう、本来シャツとはそう着るように作られているものだ。
一先ず最寄り駅前のモスバーガーで朝食をとった後、宿に戻って身支度を整える。
朝のワイドショーによると、今日の福岡は時よりにわか雨が降るらしい。
折り畳み傘を持って宿を出た。
宿から天神の駅を経由し、博多まで歩くことにすると、行きすがら美術館を発見した。
常設展は200円なので入ってみることにした。
タイの芸術家、キエン・イムスィリ作「音楽のリズム」など、普段触れることの少ない東・東南アジアの近現代美術は興味深い。
広島も瀬戸内の海洋交通の要衝ではあったのだが、福岡の場合は港が東シナ海に面しており、南に降れば上海・台湾・フィリピン、西を見れば壱岐対馬を挟んで韓国が目と鼻の先。
そういえば博多の街では他の国の人より有意に多くの韓国人をよく見る。
美術館を出て博多の駅に着き、太宰府までの経路をチェックする。
行きすがら途中下車して、名物の博多うどんで腹ごしらえをする事にした。
竹下の駅を下車してやや歩くと、博多うどんの名店と紹介される「春月庵」が見えてきた。
河川敷脇の道路沿いに建つ店舗は外から見るとポツンとしているが、中に入ると30席ほどありそうな店内は満席に近い状態、みな賑やかにうどんを啜っていた。
と、「うどんのお代わりは自由です。ひと玉でよろしいですか?」と店員さんが念を押してくる。
いや、おむすびも食うんで、ひと玉で充分ですよ。
やがてそのおむすびに続いて、顔どころか頭蓋骨が丸ごと隠れそうな大椀に浮かんだ浮かんだうどんがやって来た。
食べてみた博多うどんは、麺の食感に特徴があり、程よいコシと柔らかな食感。強いコシと弾力が信条の讃岐うどんとは別モノだ。
ゴボ天も肉厚に切られているのに柔らかい。
優しい美味しさで、讃岐うどんばかり溢れる東京にもこのうどんがあれば良いのにと思える味だった。
と、啜っていると、さっきとは別の店員さんが勘定伝票をめくって
「ご注文揃いました?うどんはひと玉で大丈夫ですか?」と再び念を押してくる。
でも聞いてくる理由はすぐ分かった。
耳を疑うような注文内容が何度も聞こえてくるのだ。
そう言えば広島ではスリムな人が多かったが、博多の街ではふくよかな人やがっしりした人をよく見みた。
福岡の人は本当によく食う。
こんだけ食えば、そりゃ大きくもなる筈だよ。