はてなキーワード: 医療保護入院とは
丁寧な返信ありがとうございます。問題意識をもって働いている人がいるのを知って少し救われる思いです。
お気づきかもしれませんが自分が入院していたのは10年以上前の事で、その後状況は少しは変わってきているみたいですね。詳しくはわかりませんが長期入院では儲かりにくくなっていると書いている人が複数いるので少しづつかわりつつあるのでしょうか?
(しかし、32.9万人から28.9万人というのはたいして減ってないですね。自分がいた病棟は高齢の数十年選手がたくさんいたので死亡により自然減したのではないかとも勘ぐってしまいます。)
どのような状態だったのかは分かりませんが、医師からはどのような説明があったのでしょうか。
ちなみに自分が入院させられたのは、医療保護入院でした。(いわゆる保護者による強制入院)
帰省中に親と揉めて物に当たったのですが、110番されてそのまま入院という流れです。別に日常的に暴れていたわけでもないし、直接危害を与えたわけでもなく、その一回キリです。警察は最初から6人来て、別に警察相手に大立ち回りをするわけでもなく無抵抗のまま担がれて行きました。
親と揉めて物に当たった経験なんて珍しくもなんともないと思うのですが。
まわりの数十年選手と話して医療保護入院では親と揉めた状態での退院はほぼ不可能で終身刑になるという事を認識してからは、怨嗟を封じ込めて「自分はおかしかったけど、治療でよくなったよ。今は反省しているよ。」という自分を演じ続け、看護師やヘルパーの仕事を手伝ったり(洗濯物の仕分けや掃除など)、模範囚としてポイントを稼ぐ事に努め、ようやく脱出できたというのが退院の経緯になります。
あくまで自分が入院していた病院での当時の経験を元に話していますが、自分の居た場所では社会復帰などとは無縁の生涯隔離型施設でしたね。
一例として10年選手のNさんというなかなか頭がキレる人がいたのですが(この人も医療保護入院)、厳重な警備の隙をついて脱走し、着の身着のまま逃げに逃げて関西から関東まで行ってバイトをしながら自立していたそうです。
しかし、病院の連絡を受けた警察に最終的に見つかって病院まで引きずり戻されたそうです。
あれ?障碍者が自立してるのにまた閉じ込めるの??自立支援って一体何??と疑問に思わざるを得ませんでした。
ここが一番疑問に思ったところなのですが、退院後の環境が整ってるかどうかとか本人の病状と関係なくないですか?刑務所だったら出所後の環境など関係なく刑期が終わったら釈放されるでしょ?
自分が「いっそ罪を犯して刑務所に入ればマシだった」と感じるのはそこなんですよ。本人の状態に関係なく刑期の定めの無い不定期刑が、医者・家族の胸先三寸で無限に執行され続けるという。この恐怖は体感してみないと分からないかも知れません。
(しかも入院が長期に渡ると保護者の方が先に死亡しているケースが多く、受け入れ先消滅という終身刑が確定している人が多数いました。)
環境が整ってないまま出したら本人がどうなるかわからない?確かにどうなるかわかりませんよ。アメリカのIT企業の第一線で働く奴もいるかもしれないし、野垂れ死にする人もいるかもしれません。けど、どうせ死ぬなら外で挑戦してから死にたい人が大半じゃないですかね?
ところでここまで精神科病院の過酷な凄惨な部分ばかり書いていますが、実際の病棟ではそこに人々が生活しているわけで、笑いもあれば涙もありでした。ほとんど毎日、誰かが笑ったり笑わせたり笑わせてもらったりしていた覚えがあります。
過酷な戦場でも兵士の友情やユーモアが必ずそこにあったように、人間がいるところにはドラマがあるのです。
究極の環境における、おかしな人総出演によるおかしな日常劇が繰り広げられているんですから面白くないわけないでしょう。
ひどい看護師もいたけど、看護師と一緒に大笑いしたこともあります。
40歳で、働きながら精神看護学を学ぶために進学したりしていました。
研究テーマは、この話とは直接関係ないものでした。しかし、精神科看護の先端をいく人たちは多くの問題意識をもって、日々働いていますので、よく話題に挙がります。
元増田が精神科病院での入院された経緯はわからないけど、元増田が納得いくような病棟での生活やインフォームドコンセントが行われなかったのだろうと感じます。
そのことについては、日本の精神科医療の限界もあります。医療に携わるものの一人として、申し訳なく思います。
元増田自身の「精神障害をもつ方へのスティグマ」がより強まるような体験になってしまったのではないかと感じています。
さて、ご存知かと思いますが、日本の精神科病床は諸外国に比べると多く、その分、ベッド数は徐々に減っています。
むしろ、入院日数も以前に比べると短縮されてきている状態にあります。
具体的には、精神病床の入院患者数は過去15年間で減少傾向(約32.9万人→28.9万人【△約4万人】)
入院形態別の在院患者数の推移では、任意入院、措置入院は減少する一方、医療保護入院は増加しています。
ただし、医療保護入院についてもH26年度は前年度比4,756人減少していました。
(このあたりは精神保健福祉法の改正の影響もあるかと思いますが、それについては触れません)
また、過去10年間で精神病床の平均在院日数は、52.5日短縮しています。しかし、国際的には日本の平均在院日数は非常に長いのも確かです。
もうひとつの大きなポイントとしては、近年の新規入院患者の入院期間は短縮傾向にあり、約9割が1年以内に退院しています。
つまり、精神科病院では、超長期入院と救急入院→短期で退院の二極化が進んでいるのです。
超長期入院の患者は、何十年も病院で生活することを余儀なくされ、帰るところがなく、いわゆる施設症という状態にあり、退院を希望されない方もいらっしゃいます。
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000462293.pdf
(少し話題はズレますが、認知症の方を、本人の同意に基づかない形で精神科病院に入院させるケースが増えているという実感はあります。)
人に危害を加えたり犯罪を犯すタイプの「触法精神障碍者」は精神病患者全体からみると非常に少ないというデータもあるらしいが、一般の「健康な」人達からすると、「精神障碍者はみんな怖い、避けるべき。」と考えるだろう。「こんな奴らはとっとと精神病院にぶち込んでしまえ」そう思っているに違いない。
医療観察法に関連してのことでしょうか。
"この法律は、心神喪失等の状態で重大な他害行為(他人に害を及ぼす行為をいう。以下同じ。)を行った者に対し、その適切な処遇を決定するための手続等を定めることにより、継続的かつ適切な医療並びにその確保のために必要な観察及び指導を行うことによって、その病状の改善及びこれに伴う同様の行為の再発の防止を図り、もってその社会復帰を促進することを目的とする。
この法律による処遇に携わる者は、前項に規定する目的を踏まえ、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者が円滑に社会復帰をすることができるように努めなければならない。"
https://www.ncnp.go.jp/nimh/shihou/law_MTSA.html
医療観察法にのった対象者は「社会復帰」を目指して、「決められた期間」で多職種くチームでかなり手厚く関わっています。そのため、入院期間が統計上は短くみえるのだと思います。
自傷他害のおそれがなく、治療の適応がない場合には、退院後の環境が整っていれば、退院していただきます。もちろん、集団での生活に適応できない方もいらっしゃいますが、自傷他害のおそれがある場合には、それは難しいです。
ちなみに自分は精神病院にぶち込まれて、両手両足をベッドに縛り付けられてオムツまではかされていたわけであるが、別に法を犯したり人様に危害を与えたわけではない。
どのような状態だったのかは分かりませんが、医師からはどのような説明があったのでしょうか。
措置入院だったのでしょうか、医療保護入院だったのでしょうか。
精神科病院に強制入院をさせることは人権を侵害する行為ですので、精神保健福祉法に則っての対応だと思います。通常は口頭と書面での説明があると思います。
行政への連絡先も記載があったかと思います。処遇に納得がいかないのであれば、処遇の改善のための請求を行うことも可能です。
入院中周りを見回しても、それほど攻撃的でも無く話も通じる状態なのに何年、何十年も入院させられている人がワンサカいた。
こういう扱いやすい「オイシイ患者」を一生閉じ込めて入院費を稼ぐのが手口なのだ。
統合失調症は薬が上手くハマってバシッと治る人もいるが、そうでない人は長期入院させてもあまり改善が見られない場合が多い。ただいたずらに拘禁し続けている事で利益を上げているのである。
詳しくは述べませんが、いまや、超長期入院の方は精神科病院にとっては利益のあがらない患者です。
余談ではありますが、精神科病院が多く建ち、精神科疾患を持つ患者さんを収容することのきっかけのひとつになったのが、オリンピックの開催だったと言われることがあります。
「いっそ犯罪でも犯して捕まっていればよかった。そうしたら裁判で自分の主張を展開する機会もあったし、トイレに蓋があって自分で流せる独房(もしくは雑居房)に入れたし、手足を拘束される事も無かったのに。」一体いつになれば出してもらえるのかわからない状況で、「自分はおかしくない!」と怒れば「症状が悪化している」と見られるのだ。環境も最悪で人権どころの騒ぎではない。
そのような体験になってしまったことは本当に申し訳なく思います。一人の看護師も、拘束や隔離中に心ある対応ができなかったことをお詫びしたい。
日本の精神医療は人権蹂躙による金儲けが行われている上に犯罪抑止装置としても機能していないのだ。本当にヤバイ人をどうするか。これは難しい問題だが、少なくとも今の日本の精神科入院医療は変わらなくてはいけない。普通の人、大勢の普通の患者どちらも救っていないのだから。
日本の精神科医療をどうにかしないといけないことについては同じ気持ちです。
その一方で、精神科病院は「犯罪抑止装置」ではありません。治療機関です。
孤立を強め、隔離を強化することでは解決しないことも多くあります。
ちなみに自分はこの元増田である。(閉鎖病棟からマイクロソフト本社に行った人)
https://anond.hatelabo.jp/20190329052316
凄惨な京アニ放火事件が起こった。統合失調症患者が犯人との報道のせいで、精神病のイメージはダダ下がりである。(まあイメージが良かった事は一度もないのだが・・)
人に危害を加えたり犯罪を犯すタイプの「触法精神障碍者」は精神病患者全体からみると非常に少ないというデータもあるらしいが、一般の「健康な」人達からすると、「精神障碍者はみんな怖い、避けるべき。」と考えるだろう。「こんな奴らはとっとと精神病院にぶち込んでしまえ」そう思っているに違いない。
ところであまり知られていないことだが、「触法精神障碍者」の平均入院期間は普通の精神病患者より短いらしい。うるさかったりトラブルを起こしたりする患者は病院もめんどくさいから早く退院させてしまっているのだろう。
ちなみに自分は精神病院にぶち込まれて、両手両足をベッドに縛り付けられてオムツまではかされていたわけであるが、別に法を犯したり人様に危害を与えたわけではない。
入院中周りを見回しても、それほど攻撃的でも無く話も通じる状態なのに何年、何十年も入院させられている人がワンサカいた。
こういう扱いやすい「オイシイ患者」を一生閉じ込めて入院費を稼ぐのが手口なのだ。
統合失調症は薬が上手くハマってバシッと治る人もいるが、そうでない人は長期入院させてもあまり改善が見られない場合が多い。ただいたずらに拘禁し続けている事で利益を上げているのである。
「いっそ犯罪でも犯して捕まっていればよかった。そうしたら裁判で自分の主張を展開する機会もあったし、トイレに蓋があって自分で流せる独房(もしくは雑居房)に入れたし、手足を拘束される事も無かったのに。」
一体いつになれば出してもらえるのかわからない状況で、「自分はおかしくない!」と怒れば「症状が悪化している」と見られるのだ。環境も最悪で人権どころの騒ぎではない。
日本の精神医療は人権蹂躙による金儲けが行われている上に犯罪抑止装置としても機能していないのだ。
本当にヤバイ人をどうするか。
これは難しい問題だが、少なくとも今の日本の精神科入院医療は変わらなくてはいけない。普通の人、大勢の普通の患者どちらも救っていないのだから。
あまり盛り上がらない予感。多くの人にとってこれは身近な問題じゃないだろうし。当事者(=俺)の思いは強いんだが。
正にこれが言いたかったことです。代弁ありがとうございます。
警察官6人で担いで精神科病院に入院させる状態の人の「自分はおかしくない!」は症状改善とはならないよね。社会的入院は問題だが、その社会が受け入れできないのに、精神科だけ責めても問題は解決しない。
アナタは警官6人に連行され、パンツを脱がされオムツを履かされてベッドに縛り付けられても怒らない自信がおありなのですか?私には無理でした。あと、あなたの様な人が社会を構成しているから社会が受け入れできないんだなーというのがわかるお手本のような回答になってますね。
(ちょっと元コメントが見当たらくなってしまったのだが、こんな事が書いてあったはず。)
入院時は無理くり拘束された上に鎮静剤を打たれたのでちゃんと説明されませんでした。意識を戻したときにはベッドに縛り付けられており、病室の壁に貼り付けられた紙の文字が読めるほど視力はよくなかったです。(てかワンデーのコンタクトをしたままだったので干からびてました。)
ようやく拘束が解かれて読めるようになっても隔離室には電話もなく外部との接触手段はありませんでした。雑居房に移ったあとはピンク電話がありましたが、看護師に頼んでようやく十円玉が数枚渡されるだけというありさまでした。長蛇の列の電話の中で少ない十円玉と通話時間で自分の置かれた状況を外部の人間に説明するのは不可能でした。
実質、運用によって外部への訴えはすべてシャットアウトされているという状況でしたよ。
これを全くのデタラメだなんて言いたい人は「社会的入院」で検索すること。精神科のどす黒い歴史を知りたいなら立命館大生存学研究所の http://www.arsvi.com/d/m.htm を参照。未だにこの調子か…
あと、このブコメも感謝。社会的入院は国際的にも問題になっている。
否定したい人達の気持ちはわかるが、デマはやめろとか変な事言う前にまずググれ。勝手に人を嘘つき呼ばわりしないで欲しい。
受け入れる側の家族が退院に反対なら、ほぼ半永久的に入院させられる仕組みになっているのは問題だな。だが、病識がなく薬も飲もうとしない統合失調症患者には、措置入院と矯正治療しか有効な手段はないだろう。
まさにそれ。障碍者の最大の敵はその家族だって誰かが言ってたっけ。ただ、後半部分については同意はできない。措置入院や矯正治療も効果が出なかったりする場合が多いんだよね。
入院の利益に関してはDPC制度知らない人の発言は全て無意味なので信用しないように。/「認知症の人をベッドに縛ってた老人ホーム」転倒して骨折や硬膜外・硬膜下血腫になったら賠償させがちな司法に言ってくれ。
恥ずかしながらDPC制度しりませんでしたが、調べたところ自分の入院していた精神科病院は導入していないようですね。というより、ほとんどの精神科病院が導入してないようですが?
後半部分の老人ホームの話については直接話がつながってるわけではないですが、長期拘束による死亡事故を出してる病院もあるんですけどそのへんどうなんですかね??
NEW!
anond:20190727232154 に返信がてらに色々追記しました。
怖いのが、被害妄想からの反撃(暴言・暴力)に出てしまうこと。
例えば、いつも行ってるコンビニの店員の態度があからさまに自分を馬鹿にしたような態度だった(
と姉自身は感じた)→ レジカウンターを思いっきり蹴飛ばす、みたいな。
他にも、隣に住んでいる男が自分の寝るタイミングに合わせてわざと音を立てる(と姉は感じた)→壁を思いっきり蹴飛ばす、「てめえ、うるせえんだよ、殺すぞ!」と叫ぶ。
もう片方の隣に住んでいる中国人が笑い声を立てる→自分を馬鹿にしている!(と姉は感じた)→蹴り、壁殴り、暴言、隣の部屋の玄関前まで行ってドアを蹴り続ける
完全に統失ですありがとうございました。警察が来ても、まあキ◯ガイなので病院への受診を勧められるだけ。措置入院と医療保護入院歴は何回だったかな。急性期はm-ECTやりました。
統失の被害妄想からの反撃行動って下手したら人命に関わるからね、うちの姉もよく包丁持ち出して物騒なこと言ってますわ。いつかやらかすんじゃないかと気が気でない。
その元増田の書いた情報だけで他科のお医者さまが「入院!家族に協力をもらって医療保護入院!精神保健指定医!」などと“ 経験に基づいて ” 仰ってるので反論しているまでですが。
・自殺念慮により自殺するため具体的な行動を行うことが「自殺企図」
漠然と「死んでしまいたい」「消えてしまいたい」と思うのは、希死念慮といって自殺念慮の前の段階です。
なので、
には当てはまりません
についてですが、彼氏は一人暮らしですので親との関係が悪くなければ実家に帰るか、親御さんに来てもらうという手段が考えられます。
(3)病状の急速な進行が想定される場合
これについては元増田に書かれた状況だけでは分かりませんよね。
精神病性の特徴が見られたり、昏迷状態に陥ってるとかならまだしも、抑うつ状態であることしか分かりませんので、今後病状が急速に進行するかどうかは分からないはずです。
なぜあなたはこれに当てはまると思ったのか知りたいくらいですね。
そしてガイドライン15〜16ページ
自殺リスクの評価に際して、最も注意すべき点が、 自殺企図が切迫しているか否か(Holma et al, 2010) の判断である。自殺念慮が強く、自殺企図の切迫しているような場合は、家族に十分注意して見守ることを伝えた上で、入院治療を考慮する必要がある。自殺の計画を具体的に考えている場合は、特に切迫性が高いと考えられるので、非自発的入院も含めて本人の保護に重点を置いた対応をとるべきである。
元増田の記事の内容からは「自殺の計画を具体的に考えている」ようには読み取れません。
よってあなたの言うように、彼氏は非自発的入院(医療保護入院)相当である、という根拠は薄いと思いますが、いかがでしょうか。
任意入院であれば精神保健指定医である必要はありませんし、なんでそんなに精神保健指定医にこだわるのか、私には分かりかねます(必要であれば任意入院から医療保護入院に切り替えることもできますし)。
少なくともガイドラインと元増田の記事を参考にする限りでは、入院が必要であるとも、家族間の信頼関係にヒビが入る可能性が高い非自発的入院を最初から考慮にいれるほど切迫した状況だとも思えません。
私は他科の医師の経験に基づいた意見よりは、最新のガイドラインのほうがよほど信頼できると考えております。
【追記読みました】
ですが病識がないこと、またはうつ病であることの否認、医療機関受診に消極的であることはかなり典型的なうつ病の症状です。
多くのうつ病患者が適切な医療を受けていない (Kessler et al, 2007)という知見の背景には、うつ病に伴う否定的認知によって、「自分の状態を改善させる上で、医療は役に立たない」という発想が生じがちで、それが医療受診に対する消極さにつながっていると考えられる。「医療機関受診に消極的なうつ病患者」 であるが故に、「治療者-患者関係の形成」がうつ病診療において、とりわけ重要といえる(American Psychiatric Association, 2000, 2010)。
だからこそ、うつ病ではそのような考えに陥りやすいんですよ、という心理教育(疾病教育)が重要になってくるんです。
病識がない、病気を否認しているというだけでは入院適応にはなりません。
ガイドライン21ページに書いてあることも元増田の記事に書かれてるまんまですよね。
例えば「仕事へのやる気が失せ、注意も集中できず、業務がはかどらない状態では、『みんなに迷惑をかけている』と自分を責めてしまうことも、無理のないことだと思います」といった「承認」である。関係が構築できた上で、「やる気が失せること」、「注意の集中ができないこと」「自責感」もうつ病の症状であることを説明 し、「何が症状か」を伝え、患者がうつ病を客観化してとらえることを促すことも重要である。
抑うつ相では「病気ではなく怠けである」「性格であるから治らない」「どうせ薬なんか効かない」、「こんな状況(例:身体の病気を持っているから、職場の問題があるから)では医療は助けにならない」といった、 否定的認知に傾きがちである(Hirano et al, 2002)。 うつ病の診断が確定した後は、この否定的認知がある ことを念頭に置きながら、治療へ導入する必要がある。
自殺リスクがあるってだけのうつ病患者を全員入院させてたらいくら病床数があっても足りねーよ
彼氏からしたら「は?なんで?」って感じで家族に対して不信感が芽生えるだけだよ
ほんと他科の医者は黙ってろよ
親に連絡がまず最初。精神科的に危険な状態と精神保健指定医に判断されれば、本人の意思がなくとも、家族の同意で入院させることはできる。(精神保健福祉法、医療保護入院)
外来については、強制的な受診は、家族・警察以外にはさせられない。
警察官職務執行法3条による、精神障がい者の保護によって、警察が連れていくことは可能。
家族は特に法的な根拠はないが、危害を加える目的が明白でない限りは、親族相盗になると思われ、病院受診が本人の不利益になることはないので、極端な話、取り押さえて担ぎ込んでも恐らくは大丈夫。
入院にしろ、外来にしろ、この家族の中には婚約者は入らない。よって、受診させたければ家族に連絡。
元増田はむしろ、そこまでする状態かどうかで迷っていると思われる。彼氏への進め方として、食欲不振や不眠など、うつによくある症状がないかきいて、それの改善を目的に、受診を進めるのがセオリーかも。
現状は変わらないが、ゆっくり休むこともよい考えをするためには重要。落ち込んでいるときは、良いアイデアは浮かばない。
健闘を祈る。
追記
「うつ病かどうか」判定するためには、精神科に受診するしかないので、入院・外来とどういう枠組みで治療するかはおいておいて、彼氏の家族とは状況を共有しておいたほうが良い。
精神科医療への批判は甘んじて受けなければならない。診断にあたって生物学的マーカーを持たないために、診断の妥当性を真に検証することができず、治療への反応性という診断的治療に関してもプラセボ効果が大きいために、確証を得ることができない。このようなあいまいさは、治療がうまくいかなかった場合に容易に不信を招くだろう。
うつ病については治療によく反応する人としない人がいて、常に100%の良い結果を残せるわけではもちろんない。ただしこのことは、病態が明らかにされ診断と治療が確立されているほかの身体的な疾病に関しても、同様であろうと考える。
現実的に、メンタルヘルスにかかわる問題が起こったときに、家族以外で真剣にかかわってたよれる機関は、精神科医療以外に選択肢がないことが多い。
手の届かない状況で、大切な人が苦しい思いをしているかもしれないという状況は、とても苦しい心情と察する。もし、精神科など医療機関を受診することになったとしたら、信頼できる精神科であることを祈る。
なんだよ、隔離病棟って。閉鎖病棟と隔離室(保護室)がお前の頭の中で合体したのかよ。
隔離ってことは開放処遇が基本の任意入院ではなく医療保護入院させたいんだろ?
そのくらいは書けよ。描写が薄っぺらすぎてペラペラもいいところやないか。
単に奇異な言動があったというだけでは、幼い年齢であればありうることで、発狂という言葉から連想される幻覚妄想興奮状態とは程遠いではないか。
この連作については何も知らんが、この「娘が発狂した」を書いた書き手は、精神疾患や精神科医療についてまったくの無知で、創作するにあたって調べるということをしない人間だ、ということは分かる。
なんかもう最高に頭悪そうな書き手だし、それでも訳知り顔のブクマカたちがこぞってブクマしてホッテントリ入りしちゃうのとか、ため息しかでねぇよ。
措置入院を減らすべき、というのはもう何十年も言われていて、治療者側からは、治療のための要求として、地域治療への移行を求めてきたのに対し、おっしゃるとおり、行政側は医療費削減の文脈で、医療保護入院等への移行を進めてきたので、措置入院が約10分の1になっても、その分以上に医療保護入院が増えているので結局措置入院を減らす、という数値目標のために治療的性格を無視した措置入院、そこからの拙速な退院となっているのでしょうと思います。
イタリアだけでなく、基本的に精神保健支出入院医療から地域治療へと変更していく方向はオーストラリアやカナダでも勧められているようです。オーストラリアのMental Health Strategyによって、地域治療への支出と入院治療への支出がほぼ均衡するようになって、利用者満足度が大きく向上したというような報告がでているようですね。(National mental Health report 2013)
アメリカは州によって大きく異なるようですが、少なくともカリフォルニアやフィラデルフィア、ニューヨークなどの主要な州では、措置入院のような入院(involuntary treatment)を2週間とか1ヶ月とか継続するには、医師が裁判所に出向いて、人権抑制の必要性を説明せねばならないというような制度が整備されているようです。しかしそれでも、必ずしも患者、家族のQOLが低下しているということもないようですし、実際に人口あたりの精神病床数はドイツやイギリスよりも相当低くなっているようです。。
措置入院件数の違いは精神保健指定医の偏在ももちろんそうでしょうし、彼らのポリシーによっても大きくかわるだろうということはそのとおりだと思いますが、他の先進国と同様に、精神治療に関わるケアワーカー等への投資を進めていくべきなんだろうと思います。もちろんリソースの拡大も必要でしょうし、病院(1兆円)から地域ケア(500億円)へと移行していくべきだと思います。オーストラリアでは、配分を変えたことで、ケアワーカーの数は2倍以上になったようですし、イギリスでも医師よりも患者、家族のケアワーカーがより多く増加しているようです。海外の先進国にできて、日本にできないということはないように思うんですが。
故に、本人意思や本人の代理人による権利擁護が担保された状態での選択性にしたら制度に実効性がなくなるし、実効性のない制度は意味をなさないでしょう。
これはもうすでに対策が進んでいて、退院したくても地域に受け皿がなく退院できないような長期入院の高齢患者なんかを除けば、新しく入院した患者はだいたい3ヶ月未満で退院させられます。まだ治ってなくても。
でた!イタリア!
この手の人って本当にイタリア大好きだよね。私はイタリアの実態について詳しくないので踏み込んだ意見は言えないのですが、イタリアについては「いい話しか聞こえてこない」のと、その素晴らしいイタリアに追従する国が出てこないことに懸念を抱いています。アメリカとかならやりそうだけどね。主に医療費削減のために。
そうですね、措置入院は公費負担ですし、国としてはできる限り措置入院制度よりも医療保護入院制度を活用してほしいところでしょうね。
ちなみに年間措置入院件数の都道府県格差は精神保健指定医の偏在とも大いに関係してると思いますが、いかがでしょうか。
参考人質疑の中でも、障害者権利を専門とする弁護士が、強制的な医療によって、患者が治療拒否状態になり、治療効果がでない、というようなこともおっしゃっておりました。また通院を義務化したことによって、自殺者も顕著に増えたとおっしゃっておりました。
強制的な移送や治療がトラウマになり、その後のスムーズな治療につながらなくなるケースは多々あるようですので、強制的な治療介入が必要になる前に早期に手を打てればいいんですけど、それが出来たら苦労しませんよね。ちなみに通院義務化で自殺者が顕著に増えたというのは何かソースがあるのでしょうか?
リソースを増やそうよというのは大正論だと思うんですけど、今後の情勢的にはどう考えても厳しいですよね。精神科の入院治療で最も手厚い人員が確保されてるのが精神科救急病棟(スーパー救急病棟)ですけど、あれ入院費10割で月額100万円近くかかるんですよ。
措置入院するようなタイプの精神障害者を、隔離ではなく地域で生活させるために増税しますっていって国民の支持が得られるとはちょっと思えませんけど、まあ希望を持つのは自由ですからね。
統合失調系かもね。患者自身が自分の病気を認めないから統合失調の治療を受けさせるのは一苦労じゃなく100苦労するよ。
精神病院に相談とあったけれど、保健所や精神保健福祉センターに相談した?
地域にある相談機関|相談する・支えあう|治療や生活へのサポート|メンタルヘルス|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/consult_2.html
自分は医療保護入院についてよく知らないので、保健所で聞いておくといいよ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%BB%E7%99%82%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E5%85%A5%E9%99%A2
ちょっとはみ出た、つづき
入院が決まった直後に、入院時に必要なものを買い込みレンタカーで母の元に向かった。
徘徊が多く、連絡手段も無い為、朝、荷物だらけの新居に迎えに行っても空振りになってしまう可能性があったからだ。
破たんした呪いの言葉を一晩聞き続ける程度だったら何とかなるだろうと踏んで寝袋を持って家を出た。
アパートにいた母を、最後の晩餐さならが母を食事に連れ出し、禊を済ませるが如く、深夜営業の温泉に連れて行った。
これまで母の病気が進行してから、弟を含め3人で食事をすることは何度かあったが、
私が成人してから母と二人で食事をしたり、温泉に行ったりしたのは初めての事だったと思う。
しかし、あのアパートで母と二人きりで一晩を過ごすのはやはり心理的に無理だった。
そこで、仕事で徹夜を強いられる彼女がいる自宅に、彼女に無理を言って連れて行く事にした。
自宅に母を招いたのも初めてだし、彼女に合わせるのも初めての事だった。
彼女も親に対してトラウマを抱えており、軽くパニックにさせてしまったのは本当に申し訳ないと思っている。
しかし、この母親に対して、親孝行らしい親孝行を始めてしたのかもしれない。
母は何度も夜中に起きて二人の息子が襲われる、警察に助けを呼ばないと、言った事を不安になってしゃべっていた、
うとうとすることもあるが、眠りかけた際は幻聴として聞こえる言葉をそのまま声に出してしゃべっていた様だ。
母にとってみれば、もう25年間、四六時中不安な時を過ごしているのだ。
翌日、車で病院に向かう途中、母は、私が子どもの頃、家族でドライブに行って以来車に乗れて楽しいと語った。
家族の同意があれば、本人の意思に関わらず強制的な入院が可能な制度だ。
その際、思わず、ここまでとても長かったです。と医師に話した。医師も私の苦労を察してくれたようだ。
診断時、私から事情を話す際に、精神科へ行っても結果的に治療が受けられない件を話したくだりで、
やっぱりそうか、といったニュアンスだろうか、ため息を漏らしていた。
法律上定まった手順であろう医師が保護入院の説明をを本人に読み上げる際も、
聞きはするが当人になにが起こるのか 理解していない様子だった。
閉鎖病棟に送る際、持ち込み禁止となる物が母の身に付けたものからいくつも出てきた。
不安からか何枚も重ね着した一張羅のポケットや、鍵だらけのウエストポーチからは、
刃物であるハサミや安全ピン、 南京錠などの金属、ワイヤー錠等のひも状のものが、
わんさと出てきた。しかし、 体を傷つける可能性のあるこれらのものは閉鎖病棟内には一切持ち込めないそうだ。
手続きを済ませ、病院に母を預け、弟や彼女に報告をし、帰路に向かう際は、
涙も出なかったし、ざまあみろ、といった感情にもならなかった。
これでひと段落ついたんだな。という感慨はあったが、正直、いまだに母への気持ちは整理がつかないし、
私が多分死ぬまでこのもやもやした気持ちに整理はつかないのかもしれない。
ともかく、これで弟にかかる負担も減るし、母の不安もいずれは多少なりとも解消されるかもしれない。
本人がいつか病識を持つようになって、まともに話せる日がくれば、また母に対して憎しみの感情が沸くかもしれないし。
そんな日は来ないかもしれないが、ともかくこれで一区切りついた事になる。
繰り返しになるが、「こんな長い期間なんで放っておいたんだ」「お前の責任でもあるだろう」という
声もあるだろうが、自分の気持ちを整理する意味でもこれまでの経緯を書いた。
自分を棚に上げてなにか説教じみた一言を添えて終わりたい気持ちを抑えてこれでこの長文は終わります。
ここまで読んでくれた人がいたらありがとう。
追記:少しだけ文章校正をしました。多くの読んでくれた方、改めてありがとうございます。
乱筆乱文、誤字脱字、事実誤認、諸々失礼。
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追記
とても参考になる知見も多くいただきました。
これで終わりではないので、是非、今後に生かしたいと思います。
この話は私の人生のある側面の、ある時間だけをバッサリ切り取ったもので、
別の面では幸せであり、大半の時間は、苦労はありますが、それなりに恵まれた生活を送っています。
悲劇性や誘因性の強い文章になりましたが、自分自身を奮い立たせるために自己演出した部分も多分に含まれていますし、
それなりに珍しい経験をしたので「保育園落ちた日本死ね」位の話題にならないかなー、と。
ただ事実と異なる事柄は書いていないつもりですが、母の性格を受け継いだせいか、感情基準での記憶をする傾向があり
事実の認識に多少の誤りがあるやもしれない事を明記しておきます。
特に地元の総合病院の精神科医師が話してくれた、治療の可能性や、相談内容、他の施設の紹介といった、
具体的な情報のくだりは、今思うと当時の余裕のない状況で色々思い違いをしていたり、
その時点で必要な情報だけを記憶に留めようとした傾向があるので、もしかしたらきちんとした説明を受けていたのかもしれません。
心理面での負担や苦労をねぎらってくださるコメントも多くいただきましたが、
母の事で本当に辛いと感じていたのは母の病気が発症するよりも前の方がはるかに多く、
病気が進行してからは、母の事であまり辛いと感じたことはなく、やっかい毎が面倒だ。
調べ物が面倒だ、なかなかうまい方法が見つからないで面倒だ、事務処理が面倒だ、
と、いったような仕事での面倒毎に近い感覚だったかもしれません。
もやっとした問題に対して、検索するには言葉もあいまいで、答えも方法論も様々過ぎるし制度もたくさんあるしで、
的確な道順や回答を出せる所にいつまでも辿り着けず、情報迷子になった側面は多分にあります。
普段はGoogleさんをそれなりに使いこなし問題解決の為のITリテラシーはそれなりに自信がありますが、
実は 『ケースワーカー』さんという言葉の存在はかなり最近になってから人づてに知りました。
それまでは地元の総合病院に電話した際や行った等、もしかしたらそれに気づかず『受付の人』という認識で相談をしたこともあったかもしれません。
本文には書きませんでしたが、昨年末あたりから、精神科のある病院への電話問い合わせの窓口や、福祉センターの精神保健福祉担当で、
『ケースワーカーさんと相談したい』とわざわざ言ってから色々相談する様になって、
ここには書かなかった世帯分離の手続き等に対しての答えにも、光が見え始め徐々に事態が好転してきた次第です。
『ケースワーカー』さんはここ数年認知され始めたマジックワードで『当番弁護士を呼んでください』
という言葉を知っているか否か、みたいなものかもしれませんね。
もし、私と似たような境遇でどうしてよいかわからない場合は、役所や病院等へ電話をかけ、
まず『ケースワーカーさんと私の〇〇の問題について相談したい』と言うのが良いのかもしれません。
地元の総合病院の精神科の待合室で、母と初めての診断を待つ際の事。
待合室の傍に、精神科病棟への通路があり、おそらく統合失調症の方が、看護師に連れ添われ、
意味不明な話しをしながら歩いて行くのを見て言った母の一言が最高でした。
『かわいそうにねー、頭がおかしいのねー』
先日、独居状態の高齢者である統合失調症の母をついに入院させた。
ここ1年程で近隣とのトラブルが増え、ここ数カ月は週に一度のペースで警察からトラブル報告の電話が来て謝罪に行く日々だった。
そこで「医療保護入院」という形で、本人の了解なしに家族の同意により強制的な入院を行った。
「こんな長い期間なんで放っておいたんだ」「お前の責任でもあるだろう」という声もあるだろうが、
母は兼ねてより気性の激しい性格で、自分の行動が間違っていると思う事がなく、謝罪したことを見たことがない。
興奮すると激しく怒鳴り散らし、強い言葉で他人を攻撃する人であった。
日常的に暴力を振る事はあまりなかったが、私は10歳になるまではかなり厳しく躾をされ、
一時間以上正座状態で延々怒鳴りつけられ、時に激しく叩かれて育った記憶がある。
母は父方が信仰している宗教を激しく嫌っていた。
父が私と弟を連れ、父方の実家や親戚宅に遊びに行く際に、母がついて行くことは殆ど無く、
「もし宗教の勧誘があっても絶対に断れ!」「あれは怖い宗教だ!」と念押しをされていた。
たまに母も父方の実家に来たことがあるが、その際は私も母の影響で、事件が起こることを恐れずっと緊張していた。
夏休みの子どもだけの楽しい父方の親戚宅の滞在は、いつも怖い出来事が起こるのではないかという思いとセットだったが、
母が懸念するような出来事は一度も起きた事が無かった。
そのうち父の浮気を母が疑う様になり、夫婦喧嘩が絶えなくなり、別居となったのが私が10歳の頃
別居寸前の激しい言い争いの末、兄弟二人に「お前らは父と母、どっちに付いて行くのか」と問われた際、
「両親が分かれて暮らすことが嫌だ」と泣きながら主張した事を覚えている。
しかしその頃、私は母の影響を強く受け、父を慕いつつも、母の想像上の悪人である父を恐れていた事もあり、
母方の祖母宅傍に、母と二人で移り住む事となった。そして弟は父に付き、これまでの家に残る事になる。
専業主婦だった母は別居後、販売員の仕事を始め親子二人の生活が数年続いた。
そして事あるごとに父の悪口とありもしない怖さを母から聞かされて育った。
余談だが、私は小学1年生から激しいいじめを受けており、別居で引っ越した後もいじめは続き、当時はかなりつらい人生だった。
ある日、私の学校の開校記念日と、母の休日が重なった日に、思いつきで弟に会いに行こうか?
という話になり、離婚調停の最中に、小学校の校門から出てきた弟をそのまま家に連れてきてしまった事がある。
再開を喜んだ夜になって慌てて父が家にやってきたが、母は玄関の鍵を開ける事なく、父を激しく責め
自分の非は一切認めずそのまま追い返してしまった。結局、その日から狭い借家に母と弟で3人で住むことになり後に離婚が決定する。
中学生の頃、私に激しい反抗期が起こる。これまで母の言いなりであった状態から、徐々に物事を相対的に見れる様に
なってきてから、今までの反動もあり様々な出来事から私は母を強く嫌う様になった。そしてこの感情はいまだに消えることが無い。
対照的に母は会えない期間のあった弟へ強く愛情を注ぐようになる。
私の事には無関心ながらも「高校を出たら最低限の勉強だけして就職して早く家に金を入れる様にしろ。」と言われていた。
しかし弟はスポーツに才能を見出し、なんとか母が体育系の大学に行かせていた。私は母を恨み、弟を羨んでいた。
母が徐々におかしくなっていったのはこの頃だったろうか。
仕事上での人間関係のトラブルの話は祖母としょっちゅうしていたが、相変わらず対立する相手を悪くいう事がほとんどだった。
その内、「誰かと話をしている際に、嫌な同僚が盗み聞きをして事情を知っているのでは?」と言い出し、
次第に「盗聴しているんじゃないか?」と言い始めた。そして話の中で彼女の敵になる人間が徐々に増えて行った。
しかし私は「元々の激しい性格と強い猜疑心が招いたいつもの奴だろう」位にうんざりする程度で聞いており、
しばらくは家族や親族の誰もが病気の可能性であることを疑う事はなかった。
就職してしばらくは生活費を払っていたが、とにかくそんな母と一緒に生活をしたくなかったので、
近所に一人暮らしをする事になった。母は「今の仕事がどうなるかわからないから一人暮らしはしないでくれ」と言っていたが
自分の性格が招いた結果だと思い、無視して家を出た。そして私は実家に生活費を払う事をしなくなった。
近所ではあるが、母と弟と会う事や話すことを極力避けた生活が続く。
母は仕事を辞めパートをするようになった、この頃から私は近所に住んでいた弟や祖母や親戚とも疎遠になる。
しばらくしてカートを引いて歩く母と会う事たまにがあったが、嫌っていたこともあり
あまり会話をすることもなかった。
しかし、あれは確実に症状が進行し言動がおかしくなり、徘徊をする様になった異常な母だった。
私が母の異常性を指摘すると激高して怒り、頑なに否定した。また、私自身も子供の頃からの嫌いな母と向き合う事になり、
落ち着いて説得することができず感情的にしか対応できなかった。
その様な事実に気付きながら、私は再就職先が通勤で遠かった事もあり、実家の傍を離れる事となる。
弟や親戚が母をなんとかしてくれる。自分はあの家族とは関わりたく無い、という思いがあった。
おそらくこの頃の弟の絶望感は想像をするに余りある。体の故障で体育大学を中退した彼は、徐々に壊れて行く母と二人暮らしを続け、
兄や父には頼れない、母の兄弟である親戚の中でも、母は鬼の子の様な扱いだった為か、親戚にも相談できなかったのだろうと思う。
そして次第に彼も家に帰る事を避ける様になったという。 昼夜の境無しに恨み事と自分が狙われている妄想を、
弟が寝ていようがお構いなしに呪詛の様に話し続けるのに耐えられなかったのだろう。
彼は一時はカルト宗教に通った事もあったそうだ。
その頃私は都内の仕事が好調で彼女もできたが、人間関係の立ち回りで失敗し、今思えば鬱の症状を発症し、結果解雇される事になる。
その後も自営業や再就職をするが、運が悪いのか、決定的に欠けた何かがあるのか。最初は順調に勤めても何故か数年すると
上手く行かない状態が何度も続き今に至っている。
幼少期から自己肯定感は低い方だったが、今では自己肯定できる理由がさらに少ない人間になってしまい、死を考える日も増える様になった。
しかしこんな私を慕ってくれるパートナーをこれ以上悲しませたく無いというのが、生きる理由になりつつある。
この頃は母の症状もかなり進行しており、必要のないものを買い込み家が物で溢れ、荒れ放題であった。
何年かすると賃貸住宅を出ないといけない状況が何度か続く、弟に頼まれ引っ越しの手伝いをしたこともあった。
普段弟は殆ど家に寄り付かず、母は近所では有名人であった様だ。
しかし何故か日常生活を一人で行うことには支障がなく、買い物や家事などは全て一人でこなせる状態で、
支給された年金と弟の援助で生活を続けていた。風変りな半独居老人でしかなかった。
徘徊を行い細かなトラブルはあったではあろうが、周囲に大きな迷惑をかけることはなかったらしい。
ただし、自分が襲われ被害に遭う妄想は常にある為、頻繁な110番通報や派出所に入り浸り被害妄想を延々しゃべり続ける事は
しょっちゅうだった様だ。たぶん地域の警察官の中でもやっかいな有名人であったと思う。
その点では心あたりのある警察官の方には大変申し訳なく思ってる。
仕事とはいえ私たち同様、制度の穴で苦労を強いられる人々であることに変わりはない。
バラバラの家族に転機が訪れたのは、今から数年前に弟に彼女が出来た事がきっかけだった。
母の住む家に通える距離にある、彼女の家で生活を始め、近く家庭を持つ事を報告してくれた。
彼女は大きな困難を乗り越え成功を収めた家で育ち、弟にはもったいない程の素敵な相手だった。
そして彼の子どもが授かった事をきっかけに、母を何とかしなければ、という兄弟での協力体制が築かれる事になった。
これより以前に、弟が役所や医師に相談したこともあったそうだが、散々たらい回しにされ出てきた結論は、
本人に自分が病気だという意識(病識)が無いと、精神科への通院もできないし治療もできないとの事だった。
そして母の症状は強い猜疑心が伴う為「薬に毒が混入している」「過去に薬で体をおかしくされている」
という妄想を持っており、通院・投薬が難しい状態だった。
入院させるにも費用が高額な為、ワーキングプア状態では結局どうにもならなく何もできない、という結論に達していたようだ。
私も色々調べたが、実際、統合失調症がある程度進行した状態で、病識は無いが日常生活は可能、しかし治療を拒む状態だと、
いわゆるグレーソーンとなり、周囲の人間にお金が無いとどうにもならない状態だった。
そしてこの結論はここ数年、兄弟二人で対処した際にも全く同じ結論にしかならなかった。
いくつかの精神科を兄弟で相談に回ったが、どこもまず本人を連れてこないと話にならない、という結論だった。
また、症状が出てから経過年数が長く比較的症状が重い為、どこも受診を嫌がる兆候があった。
そこで「健康診断に行こう」と言いつつ近くの総合病院に連れて行き、そこにあった精神科も同時に始めての受診をさせた。
はらはらしながらの受診だったが、精神科医に統合失調症と病名を告げられても理解が出来ていない様子だった。
母無しで医師に相談した際、入院相談等もしたが、否定的な答えしか戻って来ず、投薬しても発症から長期経過している為、
回復はほとんど見込めない旨。どこも満床でベットが空くまで場合によって半年以上待つことになる旨。
入院には大変お金がかかる。月30万位は行く、生活が苦しいと難しいよねという旨を伝えられ。まるで軽くあしらわれているかの様だった。
今ならわかるが、この医師からはケースワーカーの存在を紹介されることもなく、国立や県立病院の可能性を教えてもらう事もなかった。
自分の事を棚に上げてあえて言うが、面倒事を何とか避けようとしかしなった、この医師の仕事に対する姿勢を私はいまだに腹立たしく思っている。
それでもこちらから持ち掛けた話で、弟が与える健康ドリンクに密かに混ぜて飲ませるという事で薬を出してもらった。
薬は数週間飲ませ続ける事が出来た、その期間は明らかに普段と変わった状態になり、何らかの良い作用が出ている様だった。
僅かに希望が見えたが、次第に蓋が空いた状態で渡される健康ドリンクを疑い出した。
飲むと頭がぼーっとしてだるくなると言い、健康ドリンクを飲む事を拒否し始めた、
毎日離れた母の家まで通う弟の負担もあり、 投薬はそこで終了となった。
同時に[精神障害者保健福祉手帳]の取得を検討したが、結論としては現状で必要が無いものであった。
取得しても得られるメリットは通院をすることで受けられる医療費が対象であること。
医療費負担が3割→1割だが、既に母は年金生活者で、医療費1割負担の対象者であること。
今後母がトラブルを起こした際、持っておいた方が無いよりもマシでしょう。
また、通院と同時に市役所への相談で介護申請を行い、定期的に家に来てくれるヘルパーさんと信頼関係を築き、
ゆくゆくは薬を飲ませてもらう事も計画したがこれも実現できなかった。
まず、加齢により体の不調があることも理由に介護申請を行ったが、統合失調症等の精神疾患は介護認定の判定要素に
大きく加味されることが無く、介護度2となった。
ヘルパーさんが定期的に母の自宅に訪れて買い物の連れ添いや、身の回りの世話等をしてくれることになった。
母も最初は喜んでいたが、次第にヘルパーさんが物を盗んでゆくと言い出し、やはり疑う様になった。
そしてヘルパーさんを避ける為か、ヘルパーさんの訪問予定時間に外出することが増えた。
そうなると、介護サービスを受けた事にならなくなる。介護事務所も国にに介護をした事実の申請が出来なくなる為、
実費の人件費が発生するようになる。その費用がは当然私が持つ事になる。(1時間約3000円程度だったろうか?)
そしてヘルパーを家に寄こさないでくれ、と強く言い出し、これも結局お手上げとなった。
結局この時も出てきた結論は、もうちょっと病気が進行しないとどうにもならないね。ということだった。
そして、去年あたりになってから、私の元に警察から頻繁に電話がかかるようになる。
過去にも真面目な新人と思われる警官から、母の妄言を真に受け私の元に安否確認の電話がかかることがあったが、
今回はついに近所の方とトラブルを起こし始めた。アパート近隣の住民に迷惑をかけ遂に警察沙汰となった。
どうも明らかな幻聴が聞こえる様になり、彼女の人生で登場した嫌な奴をののしったり、
幻聴で助けを求める困った人を助けようとしたり、私たち子供の危機を救おうとしたりした結果、大きなトラブルに発展している様だった。
以前より持たせて携帯電話も、しょっちゅう警察に通報したり、私たちに電話をし、
一方的にしゃべり続けたりする大事な必須アイテムだったが、いつしか持ち歩かなくなり、荷物だらけの部屋に紛れてしまった。
近隣のトラブルはついにアパートの不動産屋に伝わり、大家が嫌がり、アパートの契約更新を一方的に拒否され、退去を迫られた。
ヤクザの様な不動産屋に電話口で恫喝され、あなたが面倒を見ないと駄目だろ、引っ越すにしても老人一人を
入れてくれる所なんてどこにもないよ。とまったくもって他人の家庭事情に土足で踏み入る様な事を言われる。
要は親を引き取って面倒を観るなり施設に入れるなりしろ、という訳である。それが出来ればこんな苦労はしていない。
親を引き取って一緒に生活することになったら、私の気が狂うか、母を殺めてしまいかねない。と思ってる。
さらに警察や近隣住民からの電話が続く様になる。その都度、謝罪の電話や訪問に向かう事が短い期間に連続するようになった。
これまで半世紀近く、おそらく二番目に被害を受けた人間が、その加害者のしでかした事の為に謝罪に回るという罰ゲームである。
しかし、このトラブルの増加あたりから、状況は徐々に好転を見せ始める。
トラブル頻発の経緯からか、独居老人を見て回ってくれる地域の高齢者支援センターの方がたまに母の様子を見てくれていたそうなのだ。
この頃になると母の症状もだいぶ進み、自分の事を自分ですることが出来なくなりつつあり、言動が破たんしている頻度や時間も
長くなってきた。支援センターの方は、そんな母を外部に連れ出し入浴をさせてくれたり、
家の手伝いや話相手になってくれることがあったそうだ。
長く孤独だった母に対し、支援センターの方が母との信頼関係を築いてくれた。
母が病気になってから知り合った人間の名前を覚えて良い人物として会話に登場することになった。
そこに私も同行し、その流れで精神科のクリニック紹介してもらい、再度精神科の受診させることもできた。
しかし、入院施設もなく、通院投薬が前提のクリニックで紹介された入院施設のある病院は、
かつて散々嫌な思いをした地元の総合病院だった。ウェブサイトで調べた所、当時の担当医師は既にいなかったが、
入院をさせても高額になり、治療をするにも、これまでと同じ結論にたどり着くのは明らかだった。
でも、これ以上トラブルを抱えた状態ではどうにもならない、そこでセンター長さんは老人ホームへのショートステイを提案してくれた。
何度かショートステイを行って次第に慣れてもらい将来的にはそこで生活を、というニュアンスだったと思う。
まず2泊3日で滞在させることになった。滞在時には私も同行し、旅行にでも来たと思って楽しんでくれと言って置いていった。
けっこう喜んでいた様子だったが、結局、最後は自ら老人ホームを抜け出そうとしたそうだ。
怖い何かがいてここにはいられないとの事。母は予定滞在期間より少し早く、自宅に送り戻された。
老人ホームの事も調べた。経済的には何とかなる様になっているが、それにはアパートを引き払い、完全にホームで暮らすことが前提になる。
しかしホームでは看護サービスは受けられるものの、やはり薬を強制的に飲ませる事は出来ないそうだ。
また、本人の意思を尊重することが前提なので、無理矢理家に帰ろうとする母を拘束することはできない。
また周囲とトラブルを起こした際はやはり退去を求められる可能性がある為、現状での長期滞在は難しいという結論だった。
ここで進退窮まった。引っ越しは迫られる、トラブルは頻発する、治療には金がかかる。同居は実質不可能。
しかし殺人の容疑者比率で最も多いのは家族や近親者という事を知って、実現不可能であることを認識した。
こうなったら、母と絶縁状態の親戚を頼りにするしかない。という事になり、自らの恥を含め事情を話し、
その際、医療関連の仕事をかつてしていた母の弟にあたる叔父から、
県立の精神病院の存在を教えてもらう。あそこなら比較的安くすむかもしれない。ということだった。
アパートの引っ越し先を何とか見つけ、ゴミ屋敷の引っ越しを済ませ、恫喝をされた不動産にアパートの引き渡しを済ませた。
殴りたかったし文句の一つも言いたかったが、こちらは加害者なので、なにも言える状況ではなかった。
翌日、筋肉痛で疲労困憊の状態で県立の精神病院に電話をかけた。
事情を話し、入院費について尋ねると、これまで問い合わせた病院のどこよりも費用が安く入院できるとのことだった。
状況で費用も変わるが、約8万程度だという。さらにこれまで受診した病院と連絡を取ってもらい、事情を把握してもらった。
そして遅くとも2週間位で入院ができるとの事だった。
電話した日の夕方、再び病院から電話があり、明日の入院がキャンセルになった関係で、
母を連れてくれば、明日そのまま入院できる。と連絡があったのが、つい一昨日の事だ。
正直、すこし拍子抜けをした、これまでの苦労は何だったのかと。
最初に誰かが県立の精神病院の存在や制度や費用についてしっかり教えてくれれば、自分自身できちんと全て調べていれば、
こんな苦労はしなかった。私自身、最初は問題から逃げようとしていたし、問題に向き合ってからも苦労の方向性が
間違っている事に気付けなかった、しかし、役所、介護、福祉、医療、警察、の現場であった人も親類も、
これまで誰もそのアドバイスをくれなかった。いや、耳を傾けようとしなかった部分も多分にあるだろう。
正直、母の病気は隠したい恥という部分もあり、これまで親しい関係の人にしか、打ち明けた事が無かったが、
自分の不甲斐なさと共に、制度の穴に対しても恨み言の一つは言いたいと思ってこれを書いている。
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あと少しだけ以下に続きます。
一人暮らしをしている私の兄弟が今まさに大家さんと不動産管理会社から退去勧告を出されている。
退去勧告と言っても
という強制力のない「お願い」だが、おそらくもうそこの賃貸に住み続けることは不可能だろうから、実質的には退去勧告だ。
私の兄弟はもう何年も前から、幻聴と被害妄想により隣人に対して罵声や暴言を浴びせかけたり(バカヤロウ!死ね!殺すぞ!)、穴を開けるほどの勢いで壁を殴ったり蹴ったり、自宅の玄関ドアを蹴り続けたりと大暴れしており、何度となく警察沙汰にもなったし、一度は措置入院までしたのに、なぜか契約更新は滞りなくできていた。
だが、今回の大暴れでは夜中に隣人の家のドアを蹴り続けるという、今までにない直接的な攻撃行動に至り、ついに今回の退去勧告とあいなった。
なお本人はその直後に医療保護入院しており、帰る家がないため現在も入院中だ(生活保護を受給しているため入院費用はかからない)。
アメリカで黒人女性らが白人の知的障碍者を監禁拘束し数日間に渡って暴行と拷問を繰り返したらしい
日本のツイッターとやらでもツイッターレディースとかいう右翼女性(所謂鬼女?)の人達が障碍者男性へのヘイトスピーチを繰り返してるらしい
自分より弱い社会的最弱者を狙うのは古今東西変わらないけど 特に日本はハンセン病隔離の歴史もあり 原爆症や水俣病の認定もやる気ないし
今でも国連の拷問禁止委員会から非難されてる措置入院や医療保護入院などという人権侵害を続けているし 障碍者を作業所で時給100円で働かせ
相模原のサリン事件を超える大量殺戮もすぐ報道が少なくなったし