・自殺念慮により自殺するため具体的な行動を行うことが「自殺企図」
漠然と「死んでしまいたい」「消えてしまいたい」と思うのは、希死念慮といって自殺念慮の前の段階です。
なので、
には当てはまりません
についてですが、彼氏は一人暮らしですので親との関係が悪くなければ実家に帰るか、親御さんに来てもらうという手段が考えられます。
(3)病状の急速な進行が想定される場合
これについては元増田に書かれた状況だけでは分かりませんよね。
精神病性の特徴が見られたり、昏迷状態に陥ってるとかならまだしも、抑うつ状態であることしか分かりませんので、今後病状が急速に進行するかどうかは分からないはずです。
なぜあなたはこれに当てはまると思ったのか知りたいくらいですね。
そしてガイドライン15〜16ページ
自殺リスクの評価に際して、最も注意すべき点が、 自殺企図が切迫しているか否か(Holma et al, 2010) の判断である。自殺念慮が強く、自殺企図の切迫しているような場合は、家族に十分注意して見守ることを伝えた上で、入院治療を考慮する必要がある。自殺の計画を具体的に考えている場合は、特に切迫性が高いと考えられるので、非自発的入院も含めて本人の保護に重点を置いた対応をとるべきである。
元増田の記事の内容からは「自殺の計画を具体的に考えている」ようには読み取れません。
よってあなたの言うように、彼氏は非自発的入院(医療保護入院)相当である、という根拠は薄いと思いますが、いかがでしょうか。
任意入院であれば精神保健指定医である必要はありませんし、なんでそんなに精神保健指定医にこだわるのか、私には分かりかねます(必要であれば任意入院から医療保護入院に切り替えることもできますし)。
少なくともガイドラインと元増田の記事を参考にする限りでは、入院が必要であるとも、家族間の信頼関係にヒビが入る可能性が高い非自発的入院を最初から考慮にいれるほど切迫した状況だとも思えません。
私は他科の医師の経験に基づいた意見よりは、最新のガイドラインのほうがよほど信頼できると考えております。
【追記読みました】
ですが病識がないこと、またはうつ病であることの否認、医療機関受診に消極的であることはかなり典型的なうつ病の症状です。
多くのうつ病患者が適切な医療を受けていない (Kessler et al, 2007)という知見の背景には、うつ病に伴う否定的認知によって、「自分の状態を改善させる上で、医療は役に立たない」という発想が生じがちで、それが医療受診に対する消極さにつながっていると考えられる。「医療機関受診に消極的なうつ病患者」 であるが故に、「治療者-患者関係の形成」がうつ病診療において、とりわけ重要といえる(American Psychiatric Association, 2000, 2010)。
だからこそ、うつ病ではそのような考えに陥りやすいんですよ、という心理教育(疾病教育)が重要になってくるんです。
病識がない、病気を否認しているというだけでは入院適応にはなりません。
ガイドライン21ページに書いてあることも元増田の記事に書かれてるまんまですよね。
例えば「仕事へのやる気が失せ、注意も集中できず、業務がはかどらない状態では、『みんなに迷惑をかけている』と自分を責めてしまうことも、無理のないことだと思います」といった「承認」である。関係が構築できた上で、「やる気が失せること」、「注意の集中ができないこと」「自責感」もうつ病の症状であることを説明 し、「何が症状か」を伝え、患者がうつ病を客観化してとらえることを促すことも重要である。
抑うつ相では「病気ではなく怠けである」「性格であるから治らない」「どうせ薬なんか効かない」、「こんな状況(例:身体の病気を持っているから、職場の問題があるから)では医療は助けにならない」といった、 否定的認知に傾きがちである(Hirano et al, 2002)。 うつ病の診断が確定した後は、この否定的認知がある ことを念頭に置きながら、治療へ導入する必要がある。
一応乗るけど、これってあなたが書いた釣りでしょ? 実際の医療では診察すれば、元増田の書いた以上の情報が出てくる。 判断は、その後。 元増田の情報だけでなぜ判断するの? そ...
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