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2016-08-15

インテリの俺が全力でシン・ゴジラ批評するゾ

シン・ゴジラを観た。

エンタメとしては面白い

だが同時に庵野および日本映画限界を示すドキュメンタリーのような映画でもあった。

この映画は、

復興ありき、

再建ありき、

日本にはまだ力がある、

立ち直れる、

そういう答えがもう先にある。

出来レースっぽい。

結論はこれ。もっと詳しく読みたい場合は先に進んで欲しい。

日本万歳の大合唱で負の側面を覆い隠す

これは映画に限らず様々な場面で3.11震災後なんども繰り返されていることだ。

力があるって主張をかたくなに、ほとんど反駁不可能イデオロギーのように保持しているのは、

しろ思考停止の弱体化にしか見えない。

俺は出来る!って盲信しているやつは、強いんじゃなくて自分の弱さを直視できないだけだ。

もっとも、3.11以降繰り返されてるそうした自己欺瞞的な合唱に飲み込まれることは、まぁ仕方ない。

この作品を取り巻く精神的な状況からして、ほとんど不可抗力であるし、それだけで作品のすべてを否定するつもりはない。

しかし、せっかくゴジラほどの大怪物召喚しておいて結果やっぱり俺らスゲーの大合唱かよ、と思わざるをえない。

俺らスゲーの出来レースゴジラ以外の他のテーマでやってくれ、と言いたくなる。

ゴジラというキャラもっともっと掘り下げるべきテーマを蓄えた宝庫なのであって、ゴジラをそんな自己欺瞞物語なかに埋もれさせて浪費してはいけないのだ。

新たな危機に直面すればこそそれに見合った国の体制を改めるよう反省を強いられ、

新たにテーマを掘り下げればこそそれに見合った映画手法発明するよう強いられる。

しかしそうした危機テーマである当のゴジラが、ほとんど空虚存在であるがゆえに(たしかわずかだが神として語られ、放射能の脅威を連想させていても、しかしそれが物語構造のものに関わることはない)、

日本万歳のその国の概念のもの反省を迫る映画にはなっていないし、その手法に関して言えば新たな手法発明どころかエヴァンゲリオンとさして変わらない。

(たとえばキャラクターについて言えば、感情を押し殺したようにして淡々と語る綾波市川実日子に、外国語を混ぜたご機嫌なアスカ石原さとみに、真意のわからぬまま無理難題を突きつけてくるゲンドウは〈あの国アメリカに、それぞれ入れ替わっただけである。)

シン・ゴジラエヴァンゲリオン庵野確立した様々な設定を忠実に引き写している。そこには反省発明も見つけられない。

もちろん何の変化もないわけではないが、

そうした変化が結局は日本の閉鎖的で差別的視野に同一化する点、

自分に力があると信じたいがために他国と異性に対する偏見を利用する屈折した日本男性視点に同一化する点は、

この映画保守的ものにしている部分である

石原さとみによって日本を弱小国として見る可能性が排除される

たとえばエヴァンゲリオンにはなくてシン・ゴジラには見られる新しい部分は、政治の前景化であるとともに、(それがつねに〈日本の〉政治である限りで)他国政府との交渉だろう。

ここに石原さとみが登場するわけだが、彼女キャラクターは、自信を回復したがる日本男性の閉鎖的で差別的欲望奉仕している点で、やはりこの映画保守的ものにしている。

石原さとみのチャラけた演技は真剣に事案に対処している他のキャラクターに比べかなり浮いて見えるが、

しかしあれは日本男性の閉鎖的で差別的欲望からすると必然的な役柄になっているといえる。

演技がわざとらしいために良い演技とは言い難い、と思う観客もいるだろうが、しかしそういう演技も含めて必然的キャラのあり方だと思う。

日本米国の間に女性が入るというのは、日本からみて心理的必然性をもっている。

日本米国関係はいわばスネ夫ジャイアンであって、ジャイアンマッチョなところがあまりに出すぎると(たとえばジャイアンの力のみで事件解決したり、その力がスネ夫である日本に向かったりすると)、日本を守る日本人男性たちのプライドや虚栄心が傷ついてしまう。

そこで米国代表としてか弱い女性を置くことで、日本人男性日本人男性の力で国を守ったという体裁が保たれる。

かつ、あの日本語と英語を織り交ぜたヘンテコな日本語は、彼女をか弱い存在だけでなく変な奴として提示する。国際的観点からでなく、あくま日本人の側から見られた変人だ。

ここでは常識人変人の対は、内部(日本人)と外部(外国人)という対と本質的に繋がっている。変人変人であるのは、その者が外部から来た外国人であるからだ。

「〜アルヨー」とか「〜デース」とかい言葉遣いキャラが、日本人の側から見られた変な奴の象徴であるのと同じで、

彼女の奇妙な日本語は、他の日本人男性と観客とに米国でなく日本から観点を持たせ、その外部から来た変人として石原さとみを見させる。

視聴者たちが米国目線から日本を弱小国として見る可能性が排除される。

このようなわけで、この映画日本男性精神性の問題をそのうちに含んでおり、その点ははっきりと批判されるべきであるが、

しかしその限界をはっきりと映画のなかで示しているという点においては、そうした限界の記録として、ドキュメントとして、歴史的価値が大いにあると思われる。

その点では逆にこの映画評価されるべきだろう。

これほどありありと、日本的および日本男性想像力限界を示した作品はなかなか見つからないのではないか

風立ちぬ』にも認められるドキュメンタリー価値

この点ではジブリの『風立ちぬ』も同じだろう。

あの映画は、機械オタクの男が設計室に引きこもってひたすら戦闘機流線型フォルムにうっとりしているだけで、その戦闘機がどれだけ戦争悲劇を生んだか、とか、そうした男の機械オタクたちが生んだ戦争技術によって死んでいった女性への視点が欠如しているだとか、政治的またジェンダー的な観点からさまざまに批判を呼んだが、

しかしそうした戦中日本精神限界性をはっきりと示していたという点においては、ドキュメントとして大いに価値をもっている。

今回のゴジラもまた、同じような価値をもっているといえる。

こうして、批判されるべき部分は評価されるべき部分ともなる。

したがっておそらく、この映画において賭けられているのは、シリアスコミカル関係性ということになろう。これはどういうことか。

正しい反応とは、それを積極的に笑うというもの

さしあたりこれまでの論述で明らかになったことは、この映画限界証言するドキュメントとしては優秀であるが、それはいわば限界にはっきりと居座っているからであって、丁寧になぞっているからであって、限界を越えようとしているからではない、ということであった。

まりエヴァンゲリオン踏襲し、ナショナルものジェンダー領域において日本男性の閉鎖的で差別的欲望奉仕するこの保守的映画は、

限界を自ら反復し、演じている、ということであった。

日本男性政治家米国女性シリアスセリフを交わす場面で、自身の力への欲望は満たされるだろう。

しかしまた、あることを反復し演じることは、つまりそれを真似することであり、その虚構性を示すことである

そう考えれば、シリアスものコミカルものに転じる。

そしてそれに応じて、批判されるべき部分は、評価されるべき部分ともなるのである

したがって、このように問うことができるだろう。

限界を反復することは、限界に居座ることであると同時に、限界茶化すことでもあるのではないか。つまり限界批判することでもあるのではないか

たとえばエヴァンゲリオンの設定を踏襲することは、新たな手法発明努力放棄することであると同時に、反復しているその設定を茶化し、批判することでもあるのではないか

そうであれば、シン・ゴジラへの正しい反応とは、それを積極的に笑うというものではないだろうか。

まりシン・ゴジラが何かを反復している限りでシン・ゴジラを笑い、またその反復によってシン・ゴジラが茶化しているものを笑う、と。

誰か、あの映画を見て笑ったものはいるだろうか。

あの映画は、諸手を挙げて受け入れられているように見える。

私はその反応をこそもっと批判したい。

2016-08-08

謝罪賠償も、差別の解消も無駄である

いったいあの国は何度謝罪と賠償を求めれば気が済むのか。

そう考えたこともあるが、おそらく彼らは、本当のところは謝罪してほしいわけでも、

また適切な賠償をしてもらいたいわけでもない。

国内世論向けに、「日本自国の下手に出る」というシチュエーション必要なだけなのだろう。

から、何度謝ろうと、何度金を払おうと、ハナから引き下がるつもりなどないのだ。

こう考えてみると、女に優しくしても無駄理由がよくわかる。

彼女らは、過去現在自分の置かれた状況がいかにひどいものか、それこそ毎日のように訴えている。

しかし、本当のところは、その扱いに対する代償がほしいから訴えているだけであって、

実はひどい扱いの方をやめられても困るのではないか

そうとしか思えなくなってきた。

からイケメンのやることならだいたい許容するし、金さえあれば、あるうちは我慢する。

男や社会が正しくあることな最初から求めてなんかおらず、対価が足りない時だけ、ああも騒ぎ立てるのだ。

家父長制が今こうも非難されるのも、家父長制が悪いというよりも、

単に彼女らを黙らせておくだけのコストが払えなくなっただけではないのか。

から、女に優しくしたってしょうがないのである。してもらってもしょうがないのだから

それより顔かお金でもって、適切な対価を払わねばならないのだ。

2016-08-04

シン・ゴジラ」 大絶賛の謎(ネタバレ)

23歳になってようやく、10歳頃から慢性的疾患であるところの厨二病が治りかけてきたと思っている。

 

中二病にも、邪気眼系、暗黒微笑系、尾崎系等色々種類はあるが、ここでは、

 「俺みたいな中3でグロ見てる腐れ野郎、他に、いますかっていねーか、はは

 今日クラスの会話

 あの流行りの曲かっこいい とか あの服ほしい とか

 ま、それが普通ですわな

 かたや俺は電子砂漠死体を見て、呟くんすわ

 it’a true wolrd.狂ってる?それ、誉め言葉ね。

 好きな音楽 eminem

 尊敬する人間 アドルフ・ヒトラー(虐殺行為はNO)」

的類いのものと捉えてくれていい。

 

2016年6月の終わり頃、Twitterトレンドに乗じて、「上半期に観た映画ベスト」なるものを自分も投稿したのだが、1位は、「ズートピア」とした。「ディズニーを敢えて1位として褒める、一周回って「アリ」」みたいなひねくれた気持ちでなく、これは純粋に、1位だと思ったからだ。

なので、先日公開された「シン・ゴジラ」も、事前の絶賛感想、また、「庵野…俺の負けだ…」という島本和彦氏のアツいツイートなどを見て、本当に愉しみにしていた。わざわざIMAXの席を取り、また一刻も早く観たいので平日の夜に、そして、若き日の庵野氏が登場する「アオイホノオ」も復習せねば、と息巻いていたくらいである。

という具合に、完全に、自分も、後でツイッターに、「シン・ゴジラ素晴らしかった!!」と書くつもり満々で(観てもないうちから…)、わくわくしていた。

が。

観終わったあと、驚いた。全然からないのだ。

どこもかしこも大絶賛の理由である。先程の中二病云々の前置きを入れたのは、これは決して、「流行りに反発する俺カッケー」的精神で言っているのではないという但し書きである

特に不思議なのは、日頃、人権意識の高かったり、リベラル寄りの人も、「日本の戦い方というのを見せて貰った!!」みたいな論調で褒めていることだ。

いいのかそういう着地で?

多数の有名人たちが登場する中で主役として据えられているのは、内閣官房副長官である矢口」(ハセヒロ)という人物である

会議会議で誰もビシっと決断出来ない割にはその会議は最初から想定内」の結論ありきな形式的ものにすぎないという悪しき日本の慣習に侵された人物が多数を占める中、この矢口という人物だけは、最初から、巨大生物存在(後にゴジラと名付けられる)の可能性を指摘し、会議と、国民の反感や国際社会から非難を怖れた日和見政府が迅速な対応が取れなかったことを悔やみ、

派閥争いとか出世から外れた異端者たちを集めたチームや、石原さとみ演じる米国大統領特使(「意識の高いルー大柴」とか書かれていて笑った)と交渉、根回しすることで、何とか、米国などの言いなりの帰結としての「最終解決法」――「原爆投下」――日本にとっては三度目の――を阻止した上で、ゴジラ被害を食い止めるための解決策へと動く。

これは重大そうで重大でないネタバレだが、私が、ごく少ない素晴しい点だと喜んだのは、中盤あたりで、総理大臣(とその他閣僚数名)が躊躇なくあっけなく死ぬところだ。やな奴だと思っていた総理大臣が、突如矢口に、「君のことは、本当に買っているんだ…」みたいなことを言い始めたり(※補足:これはあくま死亡フラグの例えで、別に私も劇中で嫌な奴だったとは全然思っていません)、「俺、この戦いが終わったら娘の結婚式に…」みたいな死亡フラグメロドラマもクソもない。あれ、死んだ?程度のタイミングで死ぬ。

「新しいリーダーがすぐに見つかるのがこの国の良いところだな」という劇中の自虐じみたないしは皮肉めいた台詞にあるように、この全然劇的でない死亡劇は、映画の一つのテーマともリンクしていて、国のトップである総理大臣でさえこの国にとっては唯一無二でないところは、しかある意味では強みになり得るという着地だ。

 

超越的なカリスマ性や能力を持った人物のみの力で成り立っていたり、「その人だけにしか出来ない事」を抱えた人物が各々バラバラにいる組織は、リーダーや、「その人」がいなくなった途端崩壊してしまう。だから、組織や集団の恒久的な存続の為には、「その人だけにしか出来ない事」「その人でなければならないこと」といった唯一無二性を特定の人物に集中させない仕組み作りが重要なのであり、総理大臣が死んでも替わりがいるというのは、逆に言えば、そうした仕組みが機能しているからこそとも言える。

 

ゆえに本映画や主人公たる矢口は、徹底して「独占」を否定する。まず通常であればフィクションにとってかなり重要と思われる<キャラクター>の独占の否定。総勢300何人だかのキャストということで、ナントカ大臣とかかんとか色々次々に出てくるが、実質的には3つか4つくらいしかキャラクター存在していない。誰が文部大臣で誰が防衛大臣でというのはこの映画にとってはどうでもいいことで、口調等微妙にキャラ付けされてはいものの、「大臣」という一つの役割と行動原理と台詞が、10何人に与えられているに過ぎない。(多分普通の映画だったら2、3人にセリフをまとめるはずである) 

「はみ出し者の集まり」とされる、ゴジラの正体究明班だってそうで、「学者っぽいないしはオタクっぽい探究心でゴジラについて調べる人たち」という一つの役割を4人くらいで分担しているだけである。(多分これも通常であれば一人にまとめられる)

これは、多数の人物たちが台詞を次々に言うことでテンポ感を出すという演出上の意味もあるだろうけれど、「チームで一つの役割」を持つべしという価値観の現れでもあろう。

更に、情報や知識の独占の否定矢口は、本来ならば国の重要機密として扱われるであろう、ゴジラ細胞データサンプルなどの情報を様々な機関や国にばらまくことで、問題の早期解決を導く。三人寄れば文殊の知恵、これは自分ないしは自分たちだけが知っていると独占機密化することで情報価値を上げるよりも、広く共有することでなるたけ沢山の協力を集めた方が得策である、という姿勢だ。

<超越的>存在であるゴジラ対峙した時、この国を救うのは、同じく超越的な存在や飛び道具ではない。目標を同じくする協力集団であり集合的知識であり、つまり<集合>こそが<超越>を「超える」

でもこれって前半あれだけ揶揄していた、「日本には決定を下せる人がいない」っていうのと紙一重であるから前半部の否定統合性が取れていないし、

むろんこういうのは、思想的な好き嫌い価値観の問題で、私は所謂ネット上ではブサヨと呼ばれる方の考えに近いから、ともすれば個の否定に繋がるような着地点に、なんだかなーと思ってしまうわけだけれど、問題なのは、というより、問題だと思うのは、「シン・ゴジラ」は、単なる、「集合バンザイ」を主張しているわけではなく、ともすればっていうかともしなくても命に関わる「有事」に遭遇した際について描いているという点である

 

矢口は、一刻も早いゴジラの正体究明に必死になっているチームメンバー達が、カップラーメンのみで食事を済ませ滅多に家に帰らず連日泊まり込み、また帰ったとしても翌朝早く来る様子を見て、満足げに、

「この国もまだまだ捨てたもんじゃないな」

とか微笑み(正直、これだけで元・社畜の自分からしてみれば、けっっっっ、って感じなんだけど)

ラストシーン近く、ゴジラを倒す最終的な作戦の前に、自衛隊その他に向けた、

 「今回のヤシオリ作戦遂行に際し、

 放射線流の直撃や、急性被爆の危険性があります

 ここにいる者の生命の保証はできません。

 だがどうか実行してほしい!

 わが国の最大の力は、この現場にあり、

 自衛隊はこの国を守る力が与えられている最後の砦です

 日本未来を、君たちに託します。」

っつー半ば特攻精神的とも取れる演説。(でほんとに作戦決行中戦車みたいなのが幾つかバカスカやられているような)

そして、国連(だっけか)で決定された、「ゴジラには核落とせ」という判断を、何とか食い止めるための水面下交渉について、アメリカ人(のたぶん偉い人)が発する台詞、

まさか日本がこんな狡猾な外交手段を取れるとは、危機は日本でさえ成長させるのかもな」(詳細は違うと思うがこんな感じ)

映画の素晴らしさは「共感」にあるわけではない。だからこれが、「完全なフィクション」であれば、私もうるさく言わない。

ファンタジーであれば――たとえば、『進撃の巨人』での出撃前の演説、「心臓を捧げよ!」は確かにアツいシーンである

しかし、「シン・ゴジラ」の場合は、完全に、フィクション世界観にあるフィクションの人物の行動原理として切り離すことはできない。明らかに、現在の日本を物語に取り込みそして、あるべき日本の姿を提示しているものからである

繰り返すが、断っておくと、これはあくま個人的価値観の問題である

しかし私としては、リベラル寄りの人までも、結構絶賛しているのがよく分からんのだ。

もちろん、放っといたらもっと大勢の人が死ぬっていうのは分かるけど、それでいいじゃないか。それでいいというのは大勢の人が死ねばいいということではなく、多くの命が失われるのを防ぐための方法を、という行動原理で十分じゃないか

それが、いや、登場人物が内閣とか政治家とかだから仕方ないかもしれないが、国のためとか国民のとかこの国はとかやたらと、まあーーーーうっるさい、しつこいのだ。

 

国のために個や生活を犠牲にして働くのが美徳で命を落とす覚悟が礼賛されるべきもので、何より、「有事」「危機」こそが、国を成長させる、みたいな価値観

いいのかそれが「これぞ日本の戦い方」で飲み込んで

っていう些か判断や解釈の分かれる思想的な話の他にも、単純にひとつ作品として、映画やプロットの作りとして、鼻につくポイントは少なくないと思う。

これは多くの人が指摘するように、「シン・ゴジラ」の欠点ないしは一部の人にとっては美点の一つは、

「たぶん(本来怪獣映画を喜びそうな)小中学生が見ても分からない」

ことであろう。

 

次々に入れ替わり立ち替わり出てくる人物、やたらと専門用語政治用語を並べ、理解させる気あるのか?というくらい早口の会議、応酬、ゴジラを倒すというよりメインは政治劇

「会議が冗長でなくムダがない」「予告では、おっさん達がやたらと会議して退屈そうだと思ったがいざ観てみたら会議もっとってなった」という内容の感想をよく目にするが、

そうか?

前半部の会議会議会議は勿論、指示手続き実行までのリアリティを出すためとかこれだけのプロセスを踏むことの提示とか必要な部分もあるが、社会的風刺になっているシーンも幾つか存在している。主人公が指示を出すと、「それどこの部署に言ったの?」と返されるタテ割り行政とか、とりあえず識者を集める時間の無駄とか、直前までスーツだったのに記者会見を前にして、総理「防護服を持ってきて」というあざといわざとらしさとか、面白いものもあるけれど、風刺したいなら、別に、それだけで、つまり、そういう戯画化したシーンを見せれば十分ではないか

 

が、本作では、<その上で>、また、「この国では~」とかいちいち誰かが台詞で言うのだ。これもしつこい。

いや、分かったよ、わかるよ。だって、それさっき見たって。

「難しくて分からないだろうな」とは言うが、わざわざ台詞で補足してくれているところも結構あって、中途半端に親切なのである。その半端な親切さが観客の理解を助けるという方向ではなく、「この国ではあの国ではうるせえ!!」って感じに作用している。自分は、筒井康隆なんかが好きなので社会風刺物はむしろ好物な方なのだが、こういう見せ方はぜんぜん、スマートではないように思う。

更に、後半の最終作戦までの会議やり取り部分は、もっと無駄なような気がする。

物語として分解したときに、小難しい専門用語でなんか凄いものを観た気にさせるないしは(本当はよく分からないが分からないというとバカだと思われるので)褒めておこう!という方向に感想を誘導させる効果しか持っていない。

というのは、2時間映画の構造基本には、

「小・トラブル」と「大・トラブル

そして、「まやかしの勝利」、「から喪失

が組み込まれていることこそが、フィナーレのカタルシスを呼ぶ。

小・トラブルとは、物語の世界観を示したり、人物たちの関係性を深めるためにプロット上に用意される障害だが、「根本的に解決されねばならない」問題は別にある。物語として最後に乗り越えるための壁が大・トラブルであるまやかしの勝利、から喪失とは、今まで向き合ってきた、そして倒して喜んでいた障害が単なる「小・トラブル」で、大・トラブル別にあることに気付いてしまったり、大・トラブル解決したないしはできそうだと一旦は歓喜するものの実は全然間違っていたり、

シン・ゴジラ」の場合、自衛隊が次々に攻撃することが小・トラブル、そして米軍がやってきてダメージを与えられたように見えるのがまやかしの勝利のように見えるが、そうではない。っていうか見えるがって書いたが見えない。

だってあれ見て、誰も「米軍やってきたやったー勝てる」とは思わんだろう。

突き詰めると日本は最終的に日本が守らなきゃねって映画なんだしっていうのがなかったとしても、

根本的なプロット上の問題として、主人公矢口とそのチームが、比較的最初の方で、最終的解決方法ほとんど気が付いてしまっているのである

ゴジラの動力源が核融合であること、そのために生まれる熱を放熱するために冷却が必要なこと、おそらく血液の循環が冷却として作用しているので、血液を固めてしまえば、ゴジラ活動を停止するのでは……

っていうのが主人公サイドから割と早めに示されてしまって当初は矢口プランとか呼ばれている以上、

観客は、フィクション鑑賞のルールとして、

「これが正解なのだな」

と思う。思ってしまう。

から、どんなに自衛隊とか米軍とかミサイルとか出てこようが、それでやっつけられるわけはない。それだと主人公が出てきた意味がない。

これは我々に組み込まれてしまった、フィクション鑑賞時のルールである

故に、制作者は、その予定調和思い込みを覆さねばならない。むろん、米軍が出てきて解決しちゃいましたチャンチャンという方向でなく、だ。

小・トラブルまやかしの勝利⇒喪失⇒大・トラブル解決

というプロット構造に則って言えば、ゆえにこの、当初気付いた解決策は後半部で本来、「覆される」べきなのだ主人公ないしは主人公サイドは、「解決策」を握り、幾つかの妨害無理解そのほかに合いながらも、なんとか実行直前ないしは実行に漕ぎつける。やった!!というつかの間の悦びを得るが、そのうち、それが無意味不正解、根本的解決ではないことを悟り、絶望に陥る。

で、

からの。この、「で、」からが、ラストに向けた助走なのである

 

これが、例えば、当初は主人公たちは全然別の方法を思いついてしかし失敗、再度のなんとか成分がとか原子構造がとか動力源がとか分析のアイディアの出し合いにより、「血液固めればいいんじゃね」ということに気づく…とか、苦労してバトルして血液凝固剤注入したけど無駄でした⇒博士の残したデータの解析⇒凝固だけじゃ足りないのかもとか注入方法の工夫が足りないとか試行錯誤して最終決戦、

など少なくとも順番が入れ替わっていれば、

専門用語を並べ立てた応酬、会議会議、チーム内の協力…の配置が、物語に機能していると言えるし、純粋に映画としてのカタルシスと、内容を理解できる者にとっては、そうだったのか!と、謎解き的、知的カタルシスをも生む。

しかし最初に、後半の最終作戦までの部分は、もっと無駄、と書いたように、実際はそういう構造ではない。

主人公たちが序盤の方で気付いた最終解決策がほぼそのまま最終作戦なのだ博士の残したデータの分析で抑制剤がプラスされはするが大方まあ正解なのだ。そしてちょっとやられたりはするが成功しちゃうのだ。

だったら後半部の、なんとか成分がとか原子構造がとかなんとか博士の分析が云々という難しげなやり取り、本当はいらないじゃん。だって序盤に示された正解が正解ということを補強しているだけである

まりほとんど、「米国核爆弾落としちゃうかもヤバい!どうする!」という物語の都合上、(間に合わないかも!)という時間稼ぎに配置されているだけだが、そんなの、間に合うのは分かる。フィクション鑑賞時のルールとして。

ラストの作戦がショボい、という感想はちらほら見かけるが、本当は、作戦がショボいことがカタルシスを生んでいないのではない。ほぼ最初に示された正解通りのまま終わるから、あれ?となるんである。かつ、人物たちの早口の分析から判明していく真相に、なるほど、そういうことだったのか!という知的快楽も得られない。

以上の理由から、「難しいか子どもには面白くないかも~」と言っている人こそ、本当に理解しているのだろうか、煙に巻かれているだけじゃないの、という感じだが、

「小難しい」というだけで、煙に巻かれて何か凄いものを観た気になる一部の人間、ないしは、凄いものを観た、観客に媚びてない=芸術的作品価値が高い と「思いたがる」(言いたがる)(だってつまらないと言ったら理解できなかったと思われる、バカだと思われる)類いの鑑賞者にとっては、演出上の効果はあるのかもしれない。いや、あった。

けれど、

 

やれ家族の絆恋愛だお涙頂戴だ感動だの分かりやすい浅い作りにしなくても、クリエイターが作りたいもの大衆に媚びずに作っても、観客はちゃんと素晴らしいもの評価できることが~

みたいな、自分が一番「一般人」(こういう言い方をする映画マニア、てめえもただの一般人だろって感じだよなマジで)を馬鹿にしている上から目線物言いで、無邪気にキャッキャッと、ハリウッドに勝ったとか邦画も捨てたもんじゃないとか喜んでいる場合だろうか。いまだに。

分かりにくいことが、「深い」証拠である保証はない。

同時に、分かりやすいことは必ずしも、「浅い」ことを意味しない。

 

しろ、近年、「マッドマックス」とか、「ズートピア」のような、戯画化によって現在蔓延る社会問題の構造を鋭く炙った作品でありつつ、かつ、子どもでも純粋に楽しめるくらい映画として高いエンターテイメント性を持った作品海外から出て話題を呼んだ中で、

 

まだ、大衆に媚びてないか一般人は難しくてついてけないだろうけど~チラッチラッ みたいなことを言ってはしゃいでいる段階って、それこそ完全に「敗北」だと思いますけどね。

2016-07-11

昨日までで日本は終わった。

あの国はもうない。

さようなら立憲民主主義国家

ようこそ生き地獄へ。

ようこそ愚者の国へ。

2016-06-29

http://anond.hatelabo.jp/20160629010319

そろそろ路線変更しようとは思うんだけどね。

あの国恋愛中の人みたいに露骨炎上目当てなエントリだと

たとえ燃え上がっても退屈な感じでさぁ。。スランプだわ

釣りっぽいけど釣りじゃないし、燃えなさそうで意外に燃える

ってのが理想最近500いかなくなったし。

2016-06-21

マイクロソフト牛尾氏の思い描く姿が日本で出来たら

まず、喋りに難があるプログラマエンジニアIT業界の正常系コミュニティから全員退場させられる。

牛尾氏は今年になって何かに取りつかれたように「アジャイルが浸透してない日本ヤバイ」「DevOpsが導入されない日本ヤバイ」という旨のブログエントリや講演を繰り返しており、その姿は一時期の某武雄市長の姿を彷彿とさせる。

彼が繰り返し言ってることの一つとして、日本人は成果を上げるのに資料を作りすぎだ、というのがある。アメリカでは資料作成は最小限にしてあとは口頭で表現しているが、日本はそうじゃなく資料に頼るから生産性が低い、という論法。手を動かす工数は最小限、いや動かさなくても良い、とにかく目的だけ明確にして会議なりプレゼンなりに臨むべきという考えだ。

それ自体一見間違いではないと思う。最小の工数で最大の効果を得られればそれで良い。

でも、口でカバーすることが得意じゃない、いわゆる「口下手」人はアメリカではどう扱われるのだろうか?

答えは簡単アメリカではそのような人は「障碍者」扱いされるので、IT業界でまともな職にありつけなくなるだけだ。何しろあの国はいわゆる「口下手」な人はおしなべて吃音者扱いされ、かつ吃音症が障害認定される制度であるので、障碍者カテゴリにぶちこまれおしまいさらに言うとアメリカ障害者雇用の面では日本よりも劣っているのが実態で、ここ10年ほど障害者雇用人数は右肩下がり。毎年確実に雇用者数と雇用率が増えている日本とは正反対の動向だ。

仕事出会アメリカ人が皆口達者であるのは何故か考えたことはあるだろうか?コミュニケーションプレゼン教育を幼少期から叩き込まれ教育制度の影響もあるが、このように口下手な人を障碍者カテゴリに追いやる仕組みが備わっていることは見逃せない。

牛尾氏はそのようなアメリカ社会理想形として考えているようだ。つまり口下手な日本人プログラマエンジニア障碍者として、特例子会社テスターとしてせいぜい頑張るか、アマゾン倉庫で汗水たらしてください、と。本人はさすがにそこまでダイレクトに言わないが、理想としているのはそういう社会だろう。

2016-04-28

http://anond.hatelabo.jp/20160427185805

あの国は「成功した北朝鮮」だぞ、と

女性移民なんで現地男性との結婚禁止入国時に妊娠していないことを証明するために検査を受けなきゃいけない上に、妊娠発覚したら即国外退去

そんな国を賛美する人権感覚の持ち主には、日本という国は住みにくいだろうね

2016-03-24

http://anond.hatelabo.jp/20160324140624

どんな国でも子ども夫婦ふたりで育ててる。それが基本。

例外イギリスあの国バカから子どもを産んだ女には家と生活保護が与えられる。だからかったるい女子高生適当子どもを産んで親元を離れるって流れ。結局ギャングの町さ。

2015-12-23

男と女仕事上の能力差は無いの?

仕事を除くと、仕事上では男女の能力差は無いって聞くけど、あれ嘘だよね?

会社とか見て「男社会ガーー」とか言うフェミが居て、まあ一理は有るように聞こえるけど(二理は無い)

完全実力勝負自営業ですら女は少ない、男9に女1くらいの割合だ。

自営業からのし上がって、社長になるのは99%が男。

使う側の経営者は圧倒的に男が多い。

使われているバイトについては圧倒的に女が多い。

これ、どう考えても仕事では女が劣っている証拠じゃないの?

子供を産むから、全体の割合では仕事にかかわる女が少ないのはわかる。

でも、割合以上に女って仕事しないよね。トップに立つ人や自営でやっていける人については本当に絶望

女って仕事では男に劣っているんじゃないの?能力無いんじゃないの?

女性重役の割合を決めるとか言ってるけど、無能を押し上げるだけになるんじゃないの?


阻害要因が~の人。

会社なら色々有るかもしれんが、独身自営業やるなら男女が完全に平等だよね。

僕はとある分野の自営業者だけど、どうみても女が少なすぎる。

まぁ女の力が10有るのに7しか発揮されていないので、10出せるようにしようという話なのかもね。男は20だと思うが。


国によって経営者マネジメント層の女性比率はかなり違うわけだけれど、の人

女が過半数取ってる国だと、例えば中国が有るわけだが、あの国は妾に会社持たす文化からね。

後進国女性経営者マネジメント層が多いのだけど、基本的には男に持たせてもらっている人がかなり多い。

日本でもスナックネイルサロンCEOに妾が居るよね。女子高生社長かいうのも、後ろに大人が居る事がほとんど。余談だけど。

個人事業程度ならともかく、先進国で妾にデカ会社やらせると、リスクが凄いしバレた時に袋叩きにされるよね。

女性比率の差は文化的背景を差し引いて考えないといけないけど、その辺りのデータって無いよね。

どこかに良い論文とか有りますか?



統計学的分析するのも結構だけど、進化論的に考えてみるのも面白いよね。

少なくとも1万年上前の原始人の頃から近代まで、男は狩り(仕事)をして、女は育児家事をしている。

まぁ近代以前の仕事はほぼ力仕事から、男がやるしか無いわな。

もちろん例外は居たと思う。例えば男より狩りが上手い女が居たとする。吉田沙保里みたいなパワー系とか、弓がすげー上手いとか、動物の動きを直感的に理解できるとか。

そうすると狩りで活躍出来るかもしれんが、狩り中は子供を見れない。過酷原始時代では、親に見てもらえない子供は死にやすい。

奇跡的に夫が家事好きとか、面倒見てくれる親切な人でも居ない限りは、狩りの上手い女の子供は死にやすいわけだ。

そうやって数千年過ごせば狩りの上手い女の遺伝子は淘汰される。(数百年で十分消えるだろうが)

こんな感じで、その時代メインストリームに居ない遺伝子は、子孫を残せない確率が高い。

で、女のメインストリームは何だ?と考えた時、少なくとも1万年以上は家事育児なんだよ。

もちろん、近代仕事原始時代ほど単純では無い。

男が積み重ねていない能力必要とされる事も多々あるだろう。

が、ボードメンバーマネジメント層に必要能力は、基本的指導力と会計からな。この辺り、男が昔からやってた所だよね。

そう言えば女は家計を預かる事が多い訳だが、CFOには女が多い傾向が有るね。

容易に差別に繋がる上に、PC的にヤバい話になるので、学者研究しないだろうけど。

2015-12-11

ネット右翼の逆っているよね(ネット左翼とかじゃなく)

いわゆる、外国のいいところしかみない馬鹿っていうのかな

とくに欧州、そしてさらに言うなら北欧

http://togetter.com/li/911072

これ読んでて思ったんだけどさ

いや、あの国って素敵ねっていう分にはいいんだけどさ

自己完結しないでまわり巻き込みたがる連中っているじゃん

レベルでやるやつ

こういう連中って決まって比較するじゃん

日本SUGEEEEの逆バージョン

つじつまの合わないいろんなところが見えないうちに、きれいなところばっか見て日本比較しまくるんだよね

ああ、この人100年前だったら絶対アカくなってただろうなぁって思うよ

その制度はいいけど10年後20年後50年後はどうするの?っていう

100年前、裕福なソ連不況で沈んでたアメリカをみて当時のこの手の人が社会主義に傾倒していったんだろうね

民主党がそれだよね

発言根拠とか裏打ちがない

きれいなことしか言わない

汚いことをやる覚悟がない

自民党は糞だしどうしようもないけどいまだ俺が自民党投票してしまうのはこういうところなんだよね

にしてもあれだよね

昔のはてブだったら、外国きれいなところしか見ない馬鹿であふれてたのに

http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/911072

みてると意外と冷静な人増えたよね

なんかあったの?

2015-09-20

結局反米

戦争反対」のムーブメントが起きているわけだが(もう下火?出遅れてすいません)、なんだか重大な矛盾があるように見えるし指摘もされてる。アメリカにくっついちゃう戦争ちゃうよ(この70年でアメリカは何度か軍事同盟国を動員して戦争してる)、それはやだ、ってわけだけど、アメリカにくっつかないと中国戦争しかけられちゃうかもよ(この70年で中国自分より弱い国に何度か戦争しかけたり侵攻してる)、それいいの?ってとこがどうも無視されてる。

いや、無視してんじゃないと思う。そこ、本質じゃないと思うんだよね。

いろいろな考えを持ったいろいろな人が参加してる。それは当然だと思う。大きなムーブメントにおいてすべての人の意思統一されてる、なんてのはフィクションであり北朝鮮だ。いろいろな考えを持ってるのは当然。戦争ちゃうかもを最重要視してる人もいれば、違憲性を最重要視してる人もいるだろう(個人的には後者立場の人には共感する思いが強い)。

でも、そういう人たちを結びつける何かがないとムーブメントにはならない。それはなにか?このムーブメント本質とは?なんだか戦争反対平和主義っていうのは語感がいいからスローガン化してるように見えるが、冒頭に挙げたようにそれが本質であるように思えない。もちろん、単に騙されてる(あるいは暴走してる)人も多いだろうが、頭のいい人達もかなり動員されてるので、みんながみんなそうではない。

何が彼らを結びつけているのか?

結局、反米じゃね?

って思った。

証明手段はない。個人の感想。すまんね。しかし、過去日本ムーブメントを観察し、それで今のムーブメントについても同じ特徴をもつ蓋然性が高いだろう議論は可能だと思う。ちょっと言葉を変えると、尤度ベースで考えてみよう、みたいな感じのことだ。専門家からバカにされるだろけどね。だから増田に書いてるわけさ。

さて日本過去の大きなムーブメントを見てみる。

さてどうだろうか。戦争については、起こしたかったり起こしたくなかったりいろいろだ。護憲主義かどうかについては、冒頭の明治維新がすでに国体をひっくり返してる。しかしどれも明確に同じであるのは、反欧米姿勢じゃないですかね。過去の大きなムーブメントはどれも反欧米姿勢であって、それが過去の3つのムーブメントのどれにおいても起こっていることからベイズの定理によって反欧米姿勢があるために大きなムーブメントが起こったのだとする仮説の事後確率が高いのだと思えますね。問題点:観察したイベントが3つしかねぇ。超事前分布を置こう。めんどくさいからやんない。

他に日露戦争後の三国干渉への強い反発・日比谷焼き討ちだとか、湾岸戦争イラク戦争時のアメポチ批判とかは、強いか弱いかにかかわらずやはり反欧米姿勢に見える。太平洋戦争の本とかよむと、国際連盟脱退して帰国した時、松岡洋右は非常な非難覚悟したのに、大歓迎されて却ってとまどったとかいうのがあったが、それもこれかもだ。太平洋戦争時には他に、満州事変から日中戦争の時には日本国民はあきらかに戸惑っていたが、太平洋戦争戦時にはだれもが意気揚々として喜んだというのも読んだ。

さて、まともな議論のような皮を被った確証バイアスだらけのようにも思われる話はここまでで終わり。みんな批判的思考を持ちましょう。

あとは完全に個人の感想

逆に親欧米にはどういうのがあるかっていうと、

日英同盟とその後の日露戦争第一次世界大戦国際連盟

戦後高度経済成長

中曽根とき

小泉とき

ってとこでしょうか。

さて単純にどう思うかって話なのだ

私がどう思ったかは、もうわかっていただけたと思うけど、日本国民感情的に動かしてムーブメントを作りやすいのは反欧米姿勢だけど、日本国繁栄させてるのは常にアングロサクソンにくっついてる時じゃないのってことです。明治維新なんて説明するまでもなく、ムーブメント自体尊皇攘夷運動だったはずが、最終的に親欧米政権つくって西郷さんと大久保死んじゃったみたいな話なわけで。

さてこういう話をするとき明治維新ときから続く歴史の長いレッテル貼りがあって、それは今で言う「アメポチ」ってやつだ。言ってみれば、アメポチ初号機は井伊直弼であったともいえよう。戦時中には、鬼畜米英とか言ってる人を非難するような人は「非国民」とか言われていた。もちろん逆方面に対してはチョンとかなんとか言ってたわけで、究極的には自分最高って思ってるだけだろうけど。

で、アメポチ。アメポチ悪いの?ってこと。ていうか犬バカにしてね?まあそれはいい。

「情けない」とか帝国軍人みたいなこという人もあろう。でもさ。国家がアメポチであってそれが情けないなら、個人でアメリカいって勝負すればいいだけじゃないか。本当にアメポチにならなくて済むような有能な人は、当然アメリカで全くやっていけるし、あの国人種国籍にかかわらず、能力だけで天下を取れる、そういう国だ。ヨーロッパ人だってそうしてるよ。われわれ極東日本人が「あれはアメリカ人」と思ってる人たちの中の相当数に、元ヨーロッパ人が相当隠れてる。ドイツオーストリア系とか特にね。敗戦国ですし。日本もだよ。

それだけの能力がない人は?そうやって能力もないのにこの冷酷な世界の中で平和を望む・・・そんならアメポチになれってことなわけ。自分一人で世界の中でアメポチにならずに立ち回れる能力がないくせに、日本国家に守られてアメポチではない立場になりたい、でも日本国家は嫌いだ、とかそんな都合の良い話はあるめえよ。

この世の中はローマ帝国漢王朝時代からまったく変わっていないと僕は思うコーカソイド東アジアに2つの帝国が出現するところまで変わらない(たぶん、20世紀のある一時期には日本がそれになりうる可能性を考えられていたかもしれないが、今は誰もそう思ってないっちゃ、ライジングサン)。

戦争法案反対」論者の中には一定数、「すぐに中国世界最強になるから敵にするのはまずい」と思ってる人がいるかもしれない。こういう人とは酒は飲める。まあわたしはそんなの数十年先以降なんじゃねーのって思うけど(だって科学力が違うからね〜)。

2015-09-01

漫画アニメを見るとバカになる

高校時代初老国語教師が「漫画アニメ中学生以下の子供が見るものです。J-POPも同じです。高校生諸君は決して見てはいけません。漫画アニメJ-POPが盛んだから日本の文化は幼稚なのです。少し勉強すれば、漫画アニメJ-POPがいかに幼稚である理解できます。きちんとした文学美術音楽映画に触れましょう。」とことあるごとに口を酸っぱくして言っていた。その先生センター試験国語を1時間以内に終わらせ絶対に200点満点取ることを自慢にしている先生で、生徒からの信頼も厚かったから、それを鵜呑みにして漫画アニメJ-POP低俗と断定する友人もちらほらいた。

おれはと言えば、そんなわけねーだろクソ老害ジジイがと思ってアニメ漫画J-POPにどっぷり浸かって生活していたが、20代も後半にさしかかろうかという最近になってやっと、あの国教師が言っていたことが理解できるようになった。漫画に飽きて小説を読むようになった。アニメに飽きて映画を観るようになった。J-POPに飽きてクラシック聴くようになった。あらゆるジャンル芸術についてある程度の勉強をして分かったが、やはりどの芸術サブカルとは完成度が違うのだ。パッと鑑賞してすぐに感覚的な心地よさを手に入れることができるサブカルとは違って、今まで当然だと思っていた価値観、物の見方倫理観感覚の処理、すべてに揺さぶりをかけ、それらとじっくり向き合うことを通して最終的に言葉では言い表しがたい感動が生まれる。

から言わせてほしい。まだ若い諸君は、きみたちの青春の貴重な感受性を、漫画アニメJ-POPなんかで浪費しないでほしい。そんなものは取るに足らないのだ。世界にはきみたちには想像もできないような理不尽があるし、逆に、世界にはきみたちに想像もできないほど美しいものもある。自分の実人生出会えないものに出合う場を、漫画アニメJ-POPにするのではなく、小説映画クラシック音楽にしてほしい。きみたちの視界はぐんと広がることだろう。そしてなにより、やさしい人間になることができるはずだ。

2015-08-23

韓国人結構割合が、日本が再び攻め込んで来ると本気で心配してる

この件

はてなブックマーク - 憲法9条考える国際フォーラム、韓国で開催 :朝日新聞デジタル

「なんで韓国日本護憲フォーラムやんの?」的なコメント散見されるが、普通の日本人感覚として当然の疑問だと思う

が、それは日本国内に住む日本人特有感覚であり、韓国ではこれが全く違う

どういう事かというと、あの国人間の相当な割合北朝鮮よりも日本の侵攻をガチ心配している

少し前にキチg…もとい鳩山元首相が韓国旅行を満喫していたが

鳩山氏、“謝罪”の次は「日本の軍事大国化懸念」宣言を発表 韓国世論を鼓舞

韓国訪問中の鳩山由紀夫元首相は13日、日韓首相経験者らが参加した国際会議に出席、「平和憲法改定し、日本軍事大国になることは決して歓迎されない」などとする「2015東アジア平和宣言」を韓国の李洪九(イ・ホング)元首相とともに発表した。

軍事大国化」というキーワード

勿論これは現地の連中に吹き込まれただけなんだが、吹き込ませるだけの空気が現地にはあるって事でもあるわけ

向こうの世論調査なんかも見てみると分かる

第3回日韓共同世論調査結果

これの「2-1.相手国の「社会政治体制」の認識」が面白い

これに対して、韓国人は、現在日本を「軍国主義」と考える人が56.9%と、昨年の53.1%を上回り、最も多い。これに「資本主義」が38.9%(昨年35.2%)で続いている。また、日本を、「覇権主義」とみる韓国人は34.3%となり、昨年の26.8%を大幅に上回った。日本を「民主主義」の国と見る人は22.2%で昨年(24.9%)同様に2割程度である

日本人韓国人ともに相手国を「平和主義」とみる見方はそれぞれ6.6%、4.2%と1割にも満たない。

韓国人の過半数が日本軍国主義だとマジで考えてるんだよね

国家主義」「民族主義」も三分の一近くあり、「覇権主義」はこの一年で8%も跳ね上がった

最近韓国人日本に対する認識がこれで何となく理解出来るんじゃないかと思う

物理的にこれだけ近くて、韓国ジャーナリストその他色んな人達が行き来していて、日本ネットだって自由に見られるのに、何故こんな状態なのか、というと、これはもうあちら側の都合としか言いようがない

日本は悪い国であって欲しい、欧州ナチスドイツのように、再び軍事大国化して、アジア諸国荒らし回るような国であるはずだ、そうであって欲しいという願望が、現地のメディア知識人文化人にそう言わせていて、これに反する事を言うと、それはもう某五輪ロゴデザイナーの比じゃないレベルで叩かれる羽目になる

韓国人にとって「日本国憲法九条」というのは、日本再軍備化を阻止するための手段なわけだ

あの国竹島の執着するのも、竹島を取られたら次は本土に乗り込まれるという恐怖が根底にあるから国際法とかそういう理屈じゃあの国は絶対に引かない

この国の護憲派がよく使う「日本戦争出来る国にするな!」というスローガンも、こういう背景を知ると本当の意味が分かってくるんじゃないかな

2015-07-20

http://anond.hatelabo.jp/20150719200227

あの国国防予算いくらあると思ってるんだ?

60兆弱だぞ。「億」じゃない、「兆」だ。

じゃあ日本は?

5兆弱だ。しかも「史上最高額」で騒がれてこの額だ。

で、徴兵制がなんだって

2015-07-16

http://anond.hatelabo.jp/20150716103325

ペヤングソース焼きそば)」の名前日本には無い、お隣の国で使う名前みたいだ。なのであの会社幹部あの国関係者だろ。案の定事故起こしてかの民族はケシカラン、とか いった趣旨の内容が Twitter で流れていたっけ。

こういう輩は、地に足をつけて議論したり行動したりしている人たちに迷惑をかけていることに気づけよ。

2015-07-05

http://anond.hatelabo.jp/20150705140432

イメージ戦略の方な

欧州ではあの国過去あっちこっちから侵略されまくった歴史があるから迂闊に手を出すとキレてどんな反撃されるか分からん、みたいな扱い

冷戦時代に核開発目論んでた国だし、しかも侵入してきた敵国軍を追い返すために自国内で起爆させる前提だったらしいし

核シェルターの普及率が異常に高いのもその名残だし

2015-03-08

武勇伝自分で書くとただのバカになる。というかただの馬鹿

http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/792291

中国人韓国人嫌いなのよ。日本人に代わってくれない?」 - Togetterまとめ

というもの接客業中国人の同僚が客に邪険にされてそれにキレた、と言う話。

まあ、これ、言ってることがそのまま事実なら美談っちゃあ美談だとは思う。

しかし、これをこんな風にtwitterで流して武勇伝の様に広めようとする、これ、キモチワルイ。

貴様銀座百貨店行ってみろよ。英語中国語韓国語…いろんな言葉で案内出てるからスーパー国際的土地で「あの国の人は嫌い」とかマジで時代遅れ過ぎてウケる

だとしたらそんな人は時代遅れなんだから同僚をかばうだけして後は放っておけば良し。twitterで報告する必要なし。人の気分を害すだけ。

肌の色、言葉、生まれ場所、そんなの関係ない。私は日本に生まれて、日本しか住んだ事ないけどさ、そんな事を平気で言う奴らに驚いたし、呆れたし、恥ずかしいし、ダサいんすよ。いや、マジで

寒い寒い

マジでムカつくわー。

ホントですね。

2015-02-25

公平さの軽視によるリベラル派の自殺はどうにかならないものか?

人権犯罪者を守るためのものであり、善良な市民には何の役にもたたないものだ』

というイメージが広がった理由は、人権派リベラル派と思われる人たちが

不公平な扱いだという声を上げる者を馬鹿にしていたからだと思うんですよ。

 

ということを↓のニュースブコメ読んで思ったわけです。

国際人権団体日本批判 「国際基準から乖離」 - 47NEWS(よんななニュース

http://www.47news.jp/CN/201502/CN2015022501000905.html

 

id:Gakkuri-Kanabun_09

他国戦場の性問題無視し、日本慰安婦問題だけ攻撃してれば、日本人国際基準離れも進むさ。

自国記者問題提起条約で解決済なのに高齢で時間がないから裁判せず政治的決断補償した国って他にあるか?

 

というように公平な扱いをしてくれないから基準が疑われるんだろとブコメしたら↓のように集中砲火を浴びました。

 

id:fphantom

乖離してるし、それが問題だと認識できない人がああいうことをするし、

「だったら他国はどうなんだ」といえば免責されると思ってるしで、なかなか大変なことだと思う

 

id:agathon

アムネスティは 日 本 だ け を 批 判 し て い る わ け で は な い という

当たり前以前の当たり前の事実をどうしても受け入れられないバカには、どういう薬を付ければ治るのかな?

 

id:theatrical

海外はいいのかとか言う頭の悪い反論したつもりの発言はやめて欲しい。

 

id:tbsmcd

あの国無視して日本問題ばかり論うのは反日」←国民自国のあり方を問うているのであるから極めて正当だろ。

しろ外国問題に口を出せと主張しながら外国人日本に口を出すなという方がどうかしてるよ。

 

なんとかならんのか!

 

自分不公平な扱いを受けても構わないから理想の実現を求めるってのは立派な態度たと尊敬しますよ。

しかし、その理想を受入れるように他人に押して付けて、

不公平なのが嫌だという人を馬鹿にしてたら理想自体が嫌われるのは当たり前ではないですか。

しかも、世の中にはリベラル理想より公平性価値を見出す人もいるわけですし。

(なんかリベラルって反差別には敏感なのに公平性には無関心な方が多い気がします。)

 

とにかく、これ以上日本に「正義理想なんて嘘っぱちじゃないか!そんな物知るか!」って態度の

ネトウヨ的な言論が増えるのは嫌なんで、リベラル派の人はやり方を変えて頑張ってもらいたいです。

 

 

 

良かったブコメ

id:ata00000

http://www.amnesty.or.jp/news/2015/0225_5158.html

原文DL可。全424ページ中、日本の項目は1.5ページ。

ニュアンス的には「日本にある問題はこれ」で、「日本が酷いから指摘した」ではなさそう。

ちょっと記事表現が悪いよ

 

ありがたいことに勝手レポート作ってくれるんだから改善案として利用しない手はないですよね。

人権公平性が共に尊重される日が来ることを祈ります

2015-01-25

anond:20150125183137

安倍首相はほくそ笑んでる? イスラム国人質事件で「戦争のできる国」づくりが加速

http://lite-ra.com/2015/01/post-814.html

ということで、あの国とかあの国とかには、全力でISIS攻撃してもらいたい。

そうしないと、日本軍事国家なっちゃうよ。

2015-01-02

どうして餅で毎年死ぬの?

喉に引っかかるようなものをたべて、なんで毎年テンプレ痛りに死人がでるの?

そんなつまらない死に方するためにいままで生きていたのか?

俺にはできない芸当だわ。

人口増大してる高齢者問題解消のため、淘汰されるべき年代からあえて食べてくれてるのかな?

窒息するのわかってないから・・・なんという愚行なんだろう。

売る方はいいとして、消費するほうがどうかしてる。

昔と口の筋肉も咀嚼力も衰えてるし、加齢による唾液の現象だってあるし、そんなモグモグ動物みたいにして気持ち悪い。

ろくに葉も磨かないでお手入れもせずに抜けまくって入れ歯だらけの口腔内で何もかも現役時代と変わらず消費できると思い上がっているんだよね。

自然と口に入れれば「美味しい美味しい高級品だ(´~`●)モグモグ」って体に取り入れることができるといつまでも思ってるの?

あ、そうだよね。

ジジババを馬鹿にするネタになるのわかっててやってくれてるんだよね?

もう毎年毎年うっとうしい。

あの国の機会が爆発した飛行機が落ちただの聞くより鬱陶しい。

餅食えないくせに食うなよ

2014-12-16

生きれない人もいると言われてもピンとこない。

生きたくても生きれない人もいると言われても困る。

そんなんで自殺願望は消えない。

辛いのは自分自身なのに。

それよりも自分の欲を育てた方が自殺しなくてすむかもしれない。

美味い飯食いたいとか、

あの国へ行きたいとか

いい女とセックスしたいとか。

自分は欲をずっと抑えてたからもう何もないよ。

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