はてなキーワード: クラスメートとは
3月で専門学校も卒業だが、まだ就職先が決まっていない。就活もしていない。なんでこんなことになってしまったのだろう。
自分が社会に馴染めないことは薄々勘づいていた。人が簡単に出来ることが出来なかった。いつからか出来ないことが恥ずかしくて挑戦することすら辞めた。じゃあどうすれば良かったのだろう。
本当は一回頑張って就活した。去年の夏頃に。自分より成績の悪い卒業も危ういようなクラスメートがその会社の内定を取った。俺は落ちた。なんのために勉強してたのかもよく分かんない。人間性が否定された気がした。それからは企業に電話しようと思っても実際には出来なかった。特に働きたくもないし。誰かのためになりたいとか思ったこともないし。クズなんだろうなと思った。でも本物のクズにはなりたくない。だから就活したい。
死にたいな、なんて考えたりしたけど所詮はクズ。そんな勇気もない。その上、生きてれば何かいいことがこの先あるんじゃないかとか思ってる。今まで1度もなかったのにな。ろくに友達もいないし死ぬ環境は整ってるのにね。
何が書きたかったのかな。よくわかんない。誰か俺を認めてくれたらいいのに。それだけで幸せになれるのに。それか拒絶してくれればいいのに。楽になれるのに。
なんだろうこれ
小学校の時の話。
自分のいた学校は田舎にあり、1学年1クラス制で進級するたびに
クラスメートは毎度同じ顔触れであった。
5、6年の時、35歳前後の男性教師が担任となった。23年前なので、
今は60手前といったところだろうか。
卒業して間もない頃、同じクラスだったある女子(勿論、当時未成年である)に
当本人は嫌っていたにもかかわらずにだ。
であった女子を新たなターゲットとし、同様のストーカー行為を繰り広げた。
教師と教え子との恋はよくある話かもしれない。
ただ、自分の教え子と年齢が変わらない未成年の女子に好意を抱き、
然るべき行動に移すことは教師としてあるまじき行為だと自分は思う。
匿名ラジオは、オモコロライターでお馴染みのARuFa(目線の人)とダ・ヴィンチ・恐山(仮面の人)がトークするラジオ。
これがすごく面白かったので魅力を紹介したい。
個人的には数多の面白記事で有名なARuFa目当てで聞き始めたのだが、実は、オモコロ記事だけでは計り知れなかったダ・ヴィンチ・恐山の天然の魅力やトーク能力もすごいラジオだった。
もっとクールで冷めたタイプかと思っていたら、ノリノリで話を盛り上げてくれる温和な変人だった。
匿名ラジオは芸人のラジオのようなガツガツ感とは違い、なんとも言えないユルさがいかにもwebラジオで、まったりと聴いていられる心地よさがある。
このユルさを許容できるかどうかで、結構好き嫌いは分かれるかもしれない。
ARuFaの話し方は、意外にリア充系というかテンションが高めの勢い重視系で、意味がわからない面白ネタをノリだけでボンボンぶつけてくる。
普段の記事スタイルから話を丁寧に組み立てて進めるタイプなのかと思ったら、ものすごく適当なことを放言していくスタイルだった。
頭がブッ飛んでいるのは各方面の証言からも本当のようで、急に突飛なことを言いだして恐山が引きながら突っ込みを入れるのがお馴染みのパターン。
ARuFa単体でも面白いのは間違いないのだが、ラジオ番組としては適切なパートナーがいないと成立しないタイプかも。
恐山は、知識が広く言葉選びのセンスが抜群で、与えられたお題の中で面白い展開を探っていくタイプ。
小説家でもあるため想像力も豊かで、視聴者がついて行ける範囲で話を膨らませていくのが非常に上手い。
ラジオ的なことを言えば滑舌にほんの少し難はあるが、ARuFaの破天荒な暴走を的確にいなしたり、コンビとして物凄くうまくラジオをまわしている。
恐山独特の才能が良くわかるのが、
#34「この世で一番かっこいいアルファベットを決めよう!」の回。
比較的地味な回だが、アルファベットだけでこんなに笑える話を展開できるのかとビックリする、ザ・文化系と呼ぶにふさわしい傑作だと思う。
持ち込み企画なので冷静に理論武装してくるのかと思えば、「第五位、J。一角で書ける割に、かっこよさがすごい」「Uは正直恋人としては、無い」などユルめながら変幻自在のコメントをしてくる。
文字にすると伝わりづらいのだが、音声で聞くとそのおっとりした口調もあいまって思わず笑ってしまう下らなさ。
こんなしょうもない話に同じ温度で付き合い、ランキング結果に本気で一喜一憂してはしゃでるARuFaも流石。
といっても、基本はアニオタ思考のラジオなので、オタク文化に親しみがない人にはいまいち良さがわからないかも知れない。
逆にいうと、アニメ系に親しんだ人なら抱腹絶倒できるトークスタイルである。
#101「世間知らずのお嬢様になりきれば、つまらない夏も楽しくなる!」」の回では、お嬢様視点を実演する恐山が、独特のたどたどしい口調でチョコバナナを「ショコラ・バナーヌ・・?」と呼んでみたり、さらっと「花火が見えないのであの公園を買収いたします」「ベトコンの再来ですわ!」というセンテンスを挟む「お嬢様ネタ」がオタクのツボで面白い。
また、#109「それは決して叶わぬ夢、お姉ちゃんが欲しい!!」の回では、
ARuFaの出した「ガサツな姉」「甘々な姉」などの欲しいお姉ちゃんのパターンの他に、恐山が速攻で「ギャルねえ。」という回答を出していて、その的確すぎる言葉選びには感動すら覚える。
二人の掛け合いのテンポ感は是非実際にラジオを聞いていただきたい。
#29「理想的な将来のビジョンをさらけ出そう」で披露した、「将来は探偵事務所を開き、猫を探していた女子中学生と意気投合して彼女を助手として雇い、二人で解決した事件の顛末を小説にまとめて暮らしたい」というボンヤリ妄想も、オタク濃度が高すぎて天才かと思った。
匿名ラジオは、あるあるネタやシチュエーションネタを語るパターンが多いので、恐山が女役を演じる機会もやたらあるのだが、これが妙にしっくりくるのも個人的にツボ。
#65「子どもの質問にすぐさま適当に答えよう!」の謎の女児「すぎやまみお小学三年生」は、恐山のふにゃふにゃした喋り方がぴったりハマっていて、最強の当たり役だと思う。
この子に対して急に「泣いてみて。」と言い放つARuFaも頭がおかしくて好き。
二人のトークはどれを聞いても笑えるのだが、ラジオの初期ではまだお互いに探り合っていて当意即妙の掛け合いにはなっていないので、はじめは#20以降を聞いた方がいいと思う。
月ノ美兎(!)などのゲストを呼ぶ回もたまにあるが、二人だけでグダグダと話をしているときの方が特有の安心感があって面白いので、最初に聞くのはあまりオススメしない。
(※この回では恐山がまったく発言せず、女性ゲストが出るから緊張したんだね~とコメント欄でからかわれていたのだが、あれは口内炎のせいで喋れなかったんですよ!と大声でブチ切れる次週のトークが面白い。怒った恐山は貴重である)
個人的に初見の人にすすめるなら、アニメあるある話を展開する、#32「ラストバトルでOPテーマが流れる演出は最高」が聞きやすいかと思う。
アニメ好きの人だったら誰もが「あるある!」と共感しつつ、二人の空気感に親近感を覚えるはず。
オタク話なので趣味が合う人には親しみやすく、かといってトガり過ぎてもいなくて、入り口としては結構いい回だと思う。
#39「もし自分が主人公になったら、きちんと物語を回せるのか?」も、話してる内容はまさに痛いオタクの会話なのだが、動画の演出が異様なほど凝っていて痛さが芸に昇華されている回。コンテンツを作れるオタクの底力を堪能できる。
萌えアニメに特化した回なら、
#93「アパートの管理人になったら、どの部屋にどんな萌えキャラが住んでほしい?」がツボを突いている。
ARuFaの妄想の完成度が研ぎ澄まされていて、自分で考えた幼馴染の名前が「ひなた あおい」、酒飲みのお姉さんが二階に住んでいて、ロリの双子が部屋に押しかけてくるなどのダメな暴走っぷりに、オタクならば「俺もこの会話に参加して~!」と悶絶するはずだ。
#13「一度は言いたいセリフ『とにかく服を着てくれ~!』」
#89「さえないオタクが眼力だけで不良をビビらせろ!『殺す眼』のコーナー!」
などがある。
さらに、二人のトークの関係性がわかってきたところで聞くと最高に気持ち悪くて面白いのが、
#127「モテモテになるために『俺様キャラ』になってみよう!」なので、これは後の楽しみに取っておくことをオススメしたい。
#75「ちびまる子のクラスメートとサバイバルした時の必勝法とは?」
#86「マリオが主催する立食パーティに誘われたらどうすればいいの?」
#44「エナジードリンク、どれも同じ味じゃない?」
#35「決定!野原しんのすけ達と飲み会をする時に最適な席順」などは、それぞれの作品を知っているほど「こんな語り方もありなのか!」と興奮する面白さだと思う。
「マックグリドルのソーセージエッグがショタキャラっぽい」という話から、ARuFaが「レースのきん○ま袋」を想像して一人で勝手に爆笑してる#103「マクドナルドのハンバーガーで友達になるならどれ!?」も、マクドナルドに行ったら思い出し笑いしてしまう傑作。
二人の愛すべきダメさがよくわかる、
#108「行かない旅行の予定だけを立てるとすごい楽しいね!」は、放課後に友達のグダグダ話を聞いている雰囲気で楽しい。
いい歳した大人2人が「理想の友達」について延々と話し合う様がシュールな、#63「全人類から好かれる『最強の友達』を作り上げよう!」も傑作。
妄想で作り上げた恐山の友人に、ARuFaまでもが徐々に惹かれていく流れが楽しいしよく考えると異常だしで、とても素晴らしい。
妄想の友達と4人で遊びに行くオチの部分で、恐山が見せるリアクションの巧みさにも笑った。
仲の良い友人が楽しんでいる空気が満載、ついでに二人の演技力も満載の、#52「祝一周年!忘れもしない、あの日起きた大事件を振り返ろう!」も、webラジオという舞台で二人が真剣にふざけ合っていてとても面白い。
マンスーンがゲストで登場する、#118「モテるために自分の『ヤバい部分』を他人から指摘してもらおう!」が聞きやすいかもしれない。
ARuFaがモテない理由を知人にアンケートし、その調査結果を元にARuFaをイジる内容。勝手にこんなことをすると恐山が「ARuFaにビンタでビン殺される」可能性があるため、年長者のマンスーンが参戦。オタク属性が強いためか、二人のトークスタイルにも一番馴染んでいるゲストで、この回もいい味を出している。
#77「ごめん!ARuFaがお腹壊しちゃった!」も、お腹を壊したARuFaと恐山がトイレ越しに4、5分会話するだけのラジオで、いかにも昔のオモコロっぽいテイストかも。
「なんなんですか本当に!もう帰りますよ」「いや帰んないで帰んないで、近くにいてくれ」「気持ちわる」等のやり取りが聞ける。
ARuFaの作曲能力の異常な高さが後半で判明する、#88「確信はないけど『恐らく自分が得意なこと』に挑戦してみよう!」もオススメ。
「ちょうどアイス」という本来存在しない「けいおん!」の曲を即興で作って披露するのだが、まず普通にクオリティが高すぎるのが逆に面白い。繰り返し聞いてもやっぱり良い曲だし、アカペラなのに曲のアレンジすら想像できるレベルで、その作曲センスに驚かされること間違いなし。
お題として出された「エロエロバナー広告」が爽やかな少女漫画原作のアニメ主題歌っぽくなっているのは腹を抱えて笑った。
(いまさらだが、「ちょうどアイス」を豊崎愛生がカバーしていた)
他にも、回によってはループものアニメの演出を活かした動画なんかもあったりして、ARuFaの器用さや芸達者ぶりがよくわかる。
ARuFaの母親が弟の○○○をARuFaのランドセルに入れた話をヘラヘラと話してるのも気が狂いすぎててやばい。
これがタダで聞けるのは本当にすごいことだと思う。
(面倒くさくてARuFaが設定していないため)広告も入らないので途中で邪魔される事はなく、1本あたり10分~30分程度で楽しみやすいので、是非聞いていただきたい。
ここのところ、東大とか京大を受験して合格した人々の投稿が続いているけど、それが何年前の話なのかはおいといて、細かく模試の成績とかを覚えていることに感心する。私は大学を出て就職してから25年以上も経っているので、あまり細かいことは覚えていなくても仕方ないと思っているけど、勉強が出来る人、努力家の人というのはそのへんからして違うのかも知れない。
私はそこそこ進学校で有名な公立高校に通っていたわりには、受験勉強にあまり熱意がなく、浪人覚悟で東大一本とか早稲田一本とかやってるクラスメートを横目に何とかMARCHのとある学部に滑り込み、自分より成績のいい友人に「合格おめでとう」と言わせた記憶だけが残っている。確か彼女は私が入った大学の中で一番偏差値の高いところを滑り止め(!)にしており、第一希望の国立大学に落ちたという理由で一年浪人した後、東大に合格した。
そういう人たちを見ていてすごいなと思うのは、とにかく努力家であること。そして努力を続ける根性があること。私はあまり受験勉強に熱心でなかったので、私大文系にすれば数学と理科を受験しなくていいからと理系の勉強をほとんどスルーし、保険のために第一希望と同レベルの大学や学部を何校も受けるようなことはせず、確実に受かりそうな大学しか受験しなかった。今思えば早慶ぐらい受験しておけば良かったかも知れないけど、うっかり合格してしまって大学生活で勉強について行くのに苦労したり希望の専攻に行けなかったりするとイヤなので受験料をムダにするようなことはしなかった。
だいたいよほどのエリートコースを目指さない限りMARCHぐらいの大学を出ていれば困らないと思っていたし、実際バブル崩壊直前に就職活動をした我々はそこそこ名の通った企業に入社する連中が多かった。飛び抜けて成績優秀な先輩や後輩はキャリア組官僚になったり司法試験に受かったりしたが、さすがにそれは一握りのエリート限定でまぁそれが妥当な結果だろうと思える状況だった。
で、無事就職するところまで行ったはいいが、自分の欠点として反省しているのは「(勉強でも仕事でも)ほどほどに足切りされない程度にやればいい」「完璧を目指して自滅するのはバカ」という認識がしみついてしまったこと。だいたい職場で優秀だと見なされる人間は、「結果を出すためにベストを尽くす」ことを旨とし、仕事のために自分の時間を犠牲にすることを厭わなかった。でも、優秀だと思われると激務ポストでいいようにこき使われ、嵐のような残業に耐えるわりにはさほど見返りがないので、全然そういう人々を羨ましいと思えなかった。
さらに私のやる気を失わせたのは、2~3年ごとに人事異動があり、異動のたびに前の職場で覚えた仕事がムダになることだった。結構専門的な仕事であってもきちんと研修が行われることは少なく、一所懸命勉強しても異動すればそれがパーになると思うと、自分は必要最低限の仕事だけこなして極力定時で帰れる職場こそ最高だとしか思えなくなった。当然そんなヤツが上司にいい評価をもらえるはずはなかったけど、まっとうに出勤して最小限の仕事をしている限り、上司も私の給料を減らすようなことはできないのだった。逆に優秀だと評価されている人間でも、多少給料に色が付く程度で、むしろ収入の差は自分の時間を犠牲にすることによって得られる残業手当によるところが多かった。
一番つぶしが効くのは、新人の女の子がよくやらされる「庶務担」というやつで、旅費や残業手当の計算をし、年末調整の時期が来れば書類を皆に配って書き方や必要書類の指導をする仕事だった。一緒に福利厚生や社会保険関係の手続きもする。あとは経理系の仕事で、予算の執行状況を見ながら消耗品を買ったり業者に支払いをしたりする仕事だ。私は今、勤続25年を超えてそんな仕事をしている。我ながら給料ドロボーな気がしなくもないが、どうしても仕事を生活費を得るための手段としか思えないのでどうにもならない。仕事自体にモチベーションを見いだせる人、「ベストを尽くそう」と頑張れる人がちょっとだけ羨ましい。
自分でも何が言いたいのか分からなくなってしまったけど、「仕事でも勉強でもモチベーションを持って努力し続けられる人は偉い」「家庭の事情などが許す限り、勉強(スポーツなどでも可)はやれるところまで努力した方がいい」というのがまぁ結論なのかな。ただ、仕事に関しては「優秀な人に仕事は集中する」「頑張り屋だと思われるとどんどん重荷を背負わされる」というのが鉄則なので、自分の会社で過労自殺とかが出るようなところに勤務している人は無理しすぎない方がいいと思う。長文なのに大した結論じゃなくてごめんなさい。
俺がいた大学は、一年生のときに週に幾度となく英語の授業があった。今みたいにSNSで事前に友達を作れるような時代じゃなかったので、入学してからの友達作りは大抵英語のクラスメートが中心になっていた。出身地や好きなアイドルなどの共通点を持ったグループが徐々にクラス内で出来上がっていくなかで、その子はずっとひとりぼっちだった。中国地方出身の、笑うとえくぼができるおとなしい女の子。女子高生のノリで騒いでいた周りの女子とは違って、どこかミステリアス雰囲気を醸し出す子だった。男子校出身だった俺はその独特な雰囲気に魅了され彼女とメアドを交換しようと試みたが、根っからの臆病な性格が邪魔をしたため男子のコミュニティの中から眺めているだけだった。
一ヶ月が過ぎたある日、昼飯を食べていたときに悪友が俺に話しかけてきた。コミュ力が高かった友人は最初の一週間で全ての女の子と一通り話をしてみたらしい。ふーん、と俺は適当に相槌を打ったが、友人は「やべえよな、必修の語学で再履修のぼっちだぜ?俺らはあんな奴みたいにはなりたくねえよな」とケラケラ笑いながら話を続けた。俺は少しだけむっとしたが、すぐに次の話題に切り替わったので咎めることもしなかった。
それから数日がたち、あの子は次第に授業に来なくなった。友達グループがほぼ固定化してきた時期だった。授業に来たとしても、教室の隅の方でひとりぼっち。授業に集中している様子もなく、ずっと本を読んでいた。今考えると、話しかける絶好のチャンスであったことは間違いない。しかし、俺は男子の友達グループの居心地の良さに負け、ついに声をかけることができなかった。それから3週間がたち、ついにあの子が授業に来ることはもう二度となかった。ほどなくして退学したという噂が飛び交った。
いつかのテレビの街頭インタビューで、年配の方が「挑戦しなかった後悔は年を取ってから押し寄せてくる。あのとき失敗してもいいからもっと挑戦するべきだった」と話していたことを思い出す。もしあのとき勇気を振り絞って声をかけていたら、何か状況は変わっていたかもしれない。交際関係に持ち込むことは無理でも、あの子にとって気軽に話せる友達になれたかもしれない。
他につけくわえるなら、海外のアニメオタクとの結節点を挙げる。
インターネット上で爆発的にハルヒのミームが増大したので海外アニオタと日本のアニオタの流行が徐々に重なり始めたと記憶している。
それまでは日本の海賊版を輸入したり、ローカライズ版を購入していたためにだいぶ遅れていた海外のオタクがこの時期を境に急速に日本のムーブメントと時を同じくし始める。
https://www.youtube.com/watch?v=5Xx4tszZ-DE&gl=JP&hl=ja
フィリピンの刑務所でハルヒダンスを踊っている動画の投稿日は2007/11/15日だ。
俺は初期からYoutubeで活躍してる人になぜかたまにアニメオタクとかが混じってる理由はこれが原因だと思ってる(PewDiePieとか)
あとどうでもいい自分語りだが、小学生の時からオタクを自覚していた俺は当時は世間的にはオタクは少数派だとなんとなく感じていた。
宮崎勤世代ほど逼迫されていたとは思わないがあまり友人感で話題にすることはなかった。
ただハルヒを及びニコニコを核としてあの辺りからクラスメート間で徐々にアニメの話題をし始める同級生が露骨に増え始めた(もちろん俺の観測範囲内の話だ)
大学は情報系の大学に行ったので入学後はオタク話が半ば当たり前になっていて俺は周囲と同期できなくて逆に困惑していた(ゼミに入った後はオタク仲間が増えて楽しかったが)
そして真にオタクが同年代間で浸透したのだと確信するに至ったのは中学校の同窓会だ。
タイムスリップをしたり平行世界を行き来する輩が、そんなのでよく今までやってこれたな。
「あの世界線は夏時間っていうのが導入されているんだ。夏の特定の時間帯、意図的に時刻をズラしているんだよ」
「……何でそんなことを?」
「夏って太陽が照っている時間が長いだろう。だからそれに合わせて時刻設定を柔軟に変更して、仕事とかの効率化を図るんだよ」
「……何でそんなことを?」
説明をしても全く同じ返しをしてくるあたり、ガイドはかなり困惑している。
まあ俺の生きる時代でも、「そういうことをやっていた国もあった」と授業で習う程度だからな。
後世に伝わっていないのも仕方ないか。
元の世界に戻る際、ガイドは『別世界の時間』をそのまま反映させてしまっていた。
普通ならそれでも問題なかったのだが、その『別世界の時間』は『夏時間(サマータイム)』だったんだ。
夏時間のない俺たちの世界と繋いだ際にズレが生じ、時間軸が分裂しかけたってわけだ。
「タイマーを見たとき、体感よりも時間の進みが違うなあとは思っていたけど、違和感の正体はそれだったのかあ」
「寝起きの悪い人間が早く起きるために目覚まし時計をズラして設定するが、ウッカリそのことを忘れて急いで学校に来てしまったみたいな感じだな」
「その例えは分かりにくいけど、これでやっと原因は分かったよ。すぐにその時差を反映させて再設定するね」
ガイドはそう言うと、本当にすぐ設定を反映させた。
辺りに漂う、言い知れない違和感がなくなっていくのが分かる。
多種多様なドッペルも一つに集まっていく。
元に戻ったドッペルは、未だ足元がおぼつかない。
吊り橋の上で揺られすぎた後の弟みたいだ。
「……なんか変な感じ」
「分裂しかけていた世界を繋げたからね。分かれかけた世界で起きた記憶と混濁しているんだろう。まあ、直に馴染むさ」
有り得たかもしれない可能性ってものを、もっと楽しめるものだと思っていたが。
俺自身は別世界でも代わり映えせず、細かな世界の差異は不和しか引き起こさず。
これならテーマパークで遊んでいたほうが幾分かマシだったな。
「そういえば……なあ、ドッペル。お前は別世界でも、趣向こそ違えど変装はしているんだな」
マニッシュっぽくもあり、フェミニンっぽくもある、中々シャレた着こなしだった。
「変装バリエーションを増やすために、あの世界での格好も参考にしてみたらどうだ?」
予想外の答えが返ってくる。
俺の知っているドッペルの服装からして、明らかに傾向が違うんだが。
「ということは、俺と会うときはいつも変装しているってことか」
「だって……なんか恥ずかしいし」
ドッペルは人見知りが激しい性格で、それを抑えるために変装をしている。
そうすることで違う自分を装ったような気分になり、何とか他人とも接することが出来るからだとか。
そのことは知っていたが、俺が今まで見てきた姿は全て変装だったっていうのは驚きだった。
最近はかなり打ち解けてきたと思っていたんだが、どうやら気のせいだったらしい。
別世界の俺なら、もう少し上手くやれているのだろうか。
あれだけ長々とやった割に、この世界では2時間ほどしか経っていないらしい。
「今年ってサマータイム導入されたんだよな?」
「いや、一応確認してみたが、されてないっぽいぞ」
「ええ? サマータイムあったと思うんだけどなあ」
多くの人たちが、あるはずのないサマータイムを「あった」と認識していたんだ。
その他にも電気ネズミの尻尾のデザイン、お菓子のロゴにあるハイフンの皆無。
微細な記憶違いを起こす人が多くいた。
どうやら世界の再結合による弊害は、俺たち以外にも起こっていたらしい。
確か、こういう現象には名前が付いていた気がするが……思い出せないな。
……久々にSF小説でも読んでみるか。
2,3年前かな。日雇いバイトでホテル清掃をしたことがある。パートのおばちゃんに一通り教わってからやるんだけど、あまりの衛生観念のなさにびっくりした。
コップを洗うスポンジで洗面台と浴槽も洗うし、そのスポンジも、便器を洗うスポンジと隣り合わせで掃除かごに入っていた。
洗った浴槽や洗面台、コップを拭き上げるのは、使用済みのシーツだったし。
バスタオルを置く向きを間違えてると怒られたけど、そんなもんより衛生的な部屋をお客さんは求めてるんじゃないの……とうんざりして、そのバイトはそれ一回きりだった。
小学三年生の頃にクラスメートのまさるくんが描いてた『とびだせまさはるくん』っていうマンガがめちゃくちゃ面白かったんだけどまさるくん亡き今これを語れるのは僕しかいない
……と言い切ってしまうと嘘になる。
だけど現状を顧みて無いものねだりをしたり、管を巻くほどじゃない。
それでも、たまに今の自分とは違う“可能性”について想像することは誰にだってあるはずだ。
野球が好きでもないのにメジャーリーガーの自分を想像したり、テレビや雑誌のインタビューでロクロを回したりしているのを思い浮かべる。
無益だが、苺の先端だけ食べるように甘美だ。
だが、実際の俺たちはそもそも苺を食べられない。
食べられたとしても、そこまで甘くない部分も食べきって、食べないヘタの部分の処理も要求される。
……といった例えをクラスメートにしたことがあるが、評判は非常に悪かった。
いい例えだと思うんだけどなあ。
まあ、つまり……今回したい話ってのは、この苺の先端をチラつかされたことから始まる。
今から数ヶ月ほど前のことだ。
その日はガイドって名乗る奴が、性懲りもなく俺の家に乗り込んできた。
「やっぱり任務を円滑に行うためには、キミに協力してもらうのがいいんだよ」
こいつは自分が遥か未来から、任務のためにやって来たとのたまっている変人だ。
現地の協力者として俺が適任らしく、以前からこうやって勧誘を迫ってくる。
何の根拠があって、こいつがそんなことを言っているのかは知らない。
あと任務とやらの具体的な内容も知らない。
興味もないが。
「いや、そんなこと俺は知ったこっちゃないんだが」
当然、俺はそれをハッキリと断り続けている。
「何度も言っているが、俺はお前を根本的に信頼してねえんだよ」
「そう言うと思ったよ。だから今回はボクを信じてもらうよう、未来のアイテムを持って来たんだ」
「『今回は』って、いつもそうだろ」
「いや、全然違うよ。今までのは遠まわし気味だったかなあとは思っていたんだよね。だから今回は上層部に相談して、飛びっきりのをやるから」
こんな感じで、こいつは俺から信頼を勝ち取るために未来の科学力に頼る。
俺が信じていないのは、こいつが本当に未来からきたのだとか、そういうことじゃないんだが。
それが伝わる相手なら、今もこんな押し問答をやっているわけもない。
で、仕方がないので俺は毎回こいつの紹介するアイテムを表面上レビューしている。
そして最終的に、信頼に値しないことを納得してもらった上で、丁重にお帰りいただくということを繰り返しているわけ。
未来がなんだのという話の規模に対して、やっていることは押し売りと客の戦いのようであり、時代錯誤も甚だしい。
今回もそうなる筈だったし、そのつもりだった。
いま最も人気のあるアニメといえば『ヴァリアブルオリジナル』、通称『ヴァリオリ』だろう。
異世界で生まれ変わった主人公が仲間たちと共に冒険をしつつ暴虐共をぶちのめす、完全オリジナル王道ファンタジーだ。
俺個人は別にファンではないが、それでも知っているのはそれだけヴァリオリが人気だということでもある。
今回は、そんなヴァリオリの人気にまつわる話をしよう。
『ヴァリオリ』が第4シーズンのクライマックスを迎えようとしていた頃だ。
とうとう四天王の一人であるスコロペンドリドを打ち倒したことで、ファンの盛り上がりは最高潮だった。
次のシーズンまで間があるため、その熱を保ちたかったのだろう。
俺にとっても、投票中のファンたちの奮闘ぶりは記憶にも新しい。
身近な観測範囲内でも、弟やバイト仲間、クラスメートなどのファンたちの眼光は鋭かったからな。
まあ、そいつらから聞かされるのはもっぱらロクでもないものだったが。
「いや、ああいうのってファンがやるべきもんだろ。何で俺がそんなことしないといけないんだ」
「一理あるけど、実際のところファンたちの“度合い”なんて誰にも決められないだろ。広い意味では兄貴だってファンとすらいえるし、そうじゃなかったとしても兄貴には投票する権利があるんだ。だったら、やるだけやっても誰も責められない」
そう言われて頑なに断れるほどの理由もないため、仕方なくテキトーに投票した。
そのことを何気なくバイト仲間のオサカに話したら、やたらと詰め寄られた。
「マスダ、そういうのって正直やめてほしい。作品のことを大して好きでもない人間が安易に投票することを容認すれば、そいつらが寄り集まってネタ投票とかする悪ノリにも繋がりやすいわけだから」
まあ、当然といえば当然だ。
だから臨み方も違ってくる。
結果が発表された後もロクでもなかった。
「ランキングの結果だけどさあ、そもそも投票方法がイマイチなんだよなあ。ネット投票しかなくて、しかも1人1キャラ、1エピソードまでってのはなあ」
「そうしないと集計が大変だろう。それに組織票とかが発生するだろうし」
「そんなの対策としては意味ないって、いくらでもズルなんて出来るんだから。もっとシステムレベルで最適化しつつ、フェアなやり方をすべきだよ」
まあ、大した理屈じゃない。
こいつの場合、ランキングの結果に納得できなかったから、過程にケチをつけることで自分の中で帳尻を合わせているだけだ。
もし自分が納得できるような結果だったら、多少の粗があっても同じような主張はしなかっただろうからな。
「他のやり方ってどういうのだ? ことわっておくが、現実問題で十分可能な方法にしてくれよ」
「……もう、その断りを入れたら僕が答えられないの分かって言ってるだろ」
そんな感じで、俺にとっては大した出来事じゃあない。
だが後に、この裏で凄まじい激闘があったことを俺は知ることになる。
自分の将来の話を学校の先生にすると別に相手の事が苦手という訳でもないのに、何故か苦しくなってきて泣いてしまうんですよね
急に泣き出してもキモいし、先生も話聞いてるだけなのにこっちが泣き始めたらびっくりするだろうし、出来るだけ涙声でもがんばって一言二言程度で会話するようにはするんですけど、自分の悩みとかを簡潔に纏められないし苦しくて頭回らないし結局グダグダ喋って泣き出しちゃうんです。
なんか世界がめちゃくちゃ速く動いてるように感じて、先生は「うん、うん」ってこっちの話を聞いてくれているだけだから、ずっと私のターンで「どうしよう!早く言わなきゃ!待たせてる!」とは思うんですけどなかなかうまく喋れない。苦痛だったな。
大学受験のとき「おい泣くなよ、お前は努力もしてるし大丈夫だよ。」と担任に言われて、「いや、別にあの学校を受験することに対して不安がある訳じゃないし、訳わかんないけど泣いてるだけなんです。」とずっと思ってた、
なんとなく「受験期でナーバスになってる」って思われるのも嫌だったんですよね
本当に理由はないんです、ただ先生と将来の話をしていると泣いてしまう。高校受験の時もそうだった。
泣き出してしまうのが嫌で、真面目な面談の場以外だったら先生に受験の話振られても適当に冗談で返したり、他の子の話にすり替えたりしてかわしてたから、きっと「こいつは何も考えてないんだろうな」って勘違いされてたかもしれない
それも嫌だけど、醜態晒すよりはマシなので何も考えてないバカを貫いていた。
悩んでることも相談したいことも色々あったんですけどね
私の家はクラスメートのみんなの家よりお金が無かったみたいで、県外の大学とか私大とかは受験させてもらえなかったんですよ、行きたい大学は県外の私大だったんですけど
クラスのみんなの有名私大合否うんぬんの話を聞くのが苦痛だった。それにいちいち反応する友達(「あの子、推薦でMARCH合格だって!私も頑張ろう」など言ってた)も嫌だった、お前は好きな学校受験させてもらえていいねとしか思えなかった
自分で言うのもあれだけど、私はクラス内での成績は結構良い方だったから、自分よりバカなクラスメートが有名私大に受かったっていう話にめちゃくちゃコンプレックスを刺激された。
バカの癖に、私の方が勉強できるのに、履歴書に乗る来歴で負けるのが悔しかった
っていう話を友達にしてみたら、まあお金のことはしょうがないよね。とか 私の家もお金ないよ!とか言われた
後者は本当にタチが悪い。
お金ないなら一緒に私のところ受験してみようよ!というと、「いや、行きたい学部ないし」とか言って
いやいやこっちだって本当に行きたいと思ってる学部ないし、関連した分野を学べそうだから妥協してるだけないのに、結局選ぶ自由があるんだなお前は、だったら共感なんかしてほしくないわ
お金ないと言ってきた友達も私より頭悪かったけど、私の大学より偏差値高い有名私大に行って、下宿して、普通に大学生してるし遊んでるし、さらには最近になってようやくバイトを始めたようで、なんかなーと思いました未だにコンプレックス
親の金で塾まで通わせてもらってた癖に、学校では居眠り君とか本気で無理だったな、
お金ないと先生に泣きながら相談してみれば、色んなとこからお金借りればいいよと言われ、
奨学金も借りて、さらに借金なんてあまりに非現実的では?って感じでした。「奨学金破産」なんて言葉もあるくらいなのに、本気で言ってたのかな?
家だと勉強に集中できなかったから授業がなくても学校に通ってたんですけど
私の高校はほとんどの人が私大に進学してたので、特別な理由もなければわざわざ自由登校日に学校には来ないんですよ、
一人ぼっちの教室で、休憩がてらクラスメートのインスタみて、受験おわった!今日はディズニー!平日だから空いてる!とかみて、私もお金があって私大のみの受験だったら今頃遊んでたのかなシクシクメソメソ
別に今の学校が嫌という訳じゃないんだけど、この人の話を聞けて良かったと思える講義もあるし、家庭環境がちょっと似ている友達もできて、初めて嫌味なくこんな話もできたのは良かったと思っている
世の中で言ういわゆる毒親とかそういうのではない。むしろ一人っ子の娘とだけあってとても大事に育ててもらった自覚もある。しかし依然として成人を超えても親が苦手だった。親と言っても主に母親である。母親としては尊敬しているが、一人の女とみると絶対に仲良くはしたくない人種であることも挙げられる。しかし母親としての彼女に対するこの気持はなぜなのかについて最近考えてみたところ私は母について「理解する」ことはできても「共感する」ことはできないからだと思った。逆に言えば母にとって私のことも理解をしてくれても共感はしてくれないだろうという根本の気持ちがあるからなのかもしれない。だからこそ母に対してなにか「相談をしよう」であるとか「自分の近況についての話」であるとかをしようとは全く思えない。だから今では母に口出しをされるのが何よりも嫌でなにも話さない子になってしまった。
こうなったわけには一つの理由があると私は思う。それは小学校でいじめられていたことである。いじめといってもよくあるトイレの個室の上から水を掛けられたりであるとか、ノートを勝手に捨てられたりだとかそういう目立ったことはされたことはない。(一度小学二年のときに体育から戻ったら洋服が教室の奥のダンボール箱の中に隠されていたことはあったが)主に目立っていたのは悪口だった。馬鹿らしくも集団のグループを大事にし、イレギュラーという異分子を許さない雰囲気が私の学年にはあった。私は幼稚園を私立で卒業し、そのなかでも私自身地が強いので合わない子と口論になったりもしたが、その子はその子他の子は他の子でのびのびと楽しい幼稚園生活をしていた。
小学校に上がって一応国公立を受験したものの、自分自身よくわかっておらずテストを真面目に受けなかったものだから普通に落ちて、地元の市立に入学した。そしたらどうだろうか女子と男子のカースト制度、その上野蛮、小学校に上る前はそれなりに漢字や勉強に興味のあるいい子であったはずなのに、小学校に入ったときに自分の名前をすべて漢字で書いたらある日男子3人に机を囲まれてこう言われたのだ「習ってない漢字を書くのはルール違反だぞ」と。今でも「は?」と思うし、当時も「何いってんだこいつ」と思っていた。けれど現実というのは自分ひとりだけじゃどうしようもなく、そのころの私はいわゆる私立出身の気弱なお嬢さんだったわけなので、そういったことを言われたり、私の学年は男子の言葉が絶対で男子の評価で女子からの評価も決まっていたので当然私は冷遇されてるのに耐えられなくてその権威に屈したのである。
その上何よりも嫌で嫌で仕方なかったのは小学1年と2年のときの小学校の担任である。もうこの担任が本当に嫌だった。そんな子供っぽいクラスメートの女子の意見をそのまま鵜呑みにして私のことを変に特別扱いし、一緒にして馬鹿にしてくるような担任だったのである。ついでにいえば1年のときにクラスの男子が教室で殴り合いになったときも止めずに観覧していたような担任である。そんな担任とクラスメートのと一緒に過ごす小学校生活になんの楽しみもなく私はひたすら自我を抑圧され、耐えるしかなかった。
結局6年まで耐え抜いたものの、私自身の性格は順応できるように自分でも歪んだ自信もあり、なおかつ口も悪くなった。今では治った方ではあるが当時は本当にそんな野蛮のなかで生きていたので口より手がでるような子供に育ってしまった。自分でも今思って悲しくて仕方がない。
その間私は何度も親に「学校に行きたくない」「休みたい」という主旨の主張をしたが、一度たりともその苦しさをわかってもらうことなんぞなく、理解してくれようともしなかった。そんな親であったので小学校の私は直接親に「いじめられているから行きたくない」などとはとても言えなかった。バイト先の主婦さんの子供が小学校に馴染めず今不登校してるという話を聞く度に「羨ましい」という気持ちしか湧いてこない。私もできることなら不登校になりたかった。あんな場所に今でも一ミリたりともいたくない。
20年以上生きてきた中でも人生のどん底は今でもあの小学校時代だった。そんなトラウマである小学校時代なにも救いの手を述べてくれなかった親に対して「理解する」「理解してもらう」ことなどできないと今でも心の奥底で思ってしまっているから、親に心を開くことができないのだと思うし、これからもこの溝を埋めることは決してないのだろう。
「経営ごっこ」のルールを詳細に説明する意義はないので、ざっくりと語ろう。
断っておくが、あくまで話の雰囲気を最低限は理解できるようにするための説明だ。
まあ人狼並にユルい割には、なぜかゲームとしては盛り上がらなかったので、あまり真面目に読まなくていいと思う。
で、勝負内容は金を一番持っている奴が勝ち。
ただし経営をするためには労働者が必要で、その労働者は消費物をコストにしなければ労働できない。
要は金を稼ぐために働いて、働くためには食わないといけなくて、その食うものを作るために経営をして……ってサイクルを回すわけだな。
そのサイクルの中で上手いこと立ち回り、資金を増やしていけってことなのだろう。
あらかじめ、いくつかのポイントが加算されれている。
金ポイントは、金も消費物もないという詰み防止のために毎ターン少しだけ加算されるらしい。
まずは1ターン目、みんな勝手が分からず、しばらくの間はまごついている。
なにせ「経営」、「労働」、「売買」の3つの行動は同じターン内に両立できない。
なので慎重に動かなければ……と皆は考えていたのかもしれない。
俺もすぐには動かず、様子見をしながら周りに合わせる姿勢をとっていた。
まあ、このゲームに対してやる気が起きなかったというのもあるが。
どうせ、この状況で取るべき行動はほぼ決まっているから、俺が口火を切る必要はない。
まずは誰かが経営しないと金を増やせない状況なのだから、当然そうなるだろう。
そして経営しないで金を増やす場合は労働しかないので、何人かはカジマのもとへ集まっていく。
だが、俺はその中にいない。
「あれ? マスダはこないの?」
「もう少し様子見だ」
出来る限りサボりたいからってのが大きいが、一応それなりの理由はある。
経営者は労働者に金を支払う必要があるが、そうなると消費物も相応の値段にしないと儲けが出ない。
その消費物が労働者は必要なわけだが、当然それを買って、働いて……ということをやっていたらあまり稼げない。
俺は経営をやる気がないので、この時点では何もしないほうがマシってわけ。
とはいえ、ターン毎に必ず何らかの行動はしないといけないので、ずっとこのままってわけにもいかないが。
「よし、こっちは違う経営をやろう!」
このままだと経営をやっている奴が圧倒的に有利。
残りの労働志望の奴らも、そっちに集まっていく。
これ以上、経営をしようって奴は出てこなさそうだな。
じゃあ、俺もそろそろ動くか。
……何か“秘策のありそうな奴”みたいな振る舞いになってしまっているが、別にそんなのはないぞ。
俺の通っている学校は、特に公民のカリキュラムに力を入れている、らしい。
その公民とやらは更に学部とか科目が分かれていて、選択制となっている。
だけど、そもそも「公民」というものを漠然としか在学生は理解していないので、この選択に大して意味はない。
俺はというと意識が低いので、入っているのは……えーと……うんちゃら部の、メディアかんちゃら文化のなんちゃら項……
ドキュメント番組や映画を観たり、漫画や小説を読んだりして、それのテキトーな感想を書けばいいだけ。
だが、半端に真面目な奴や、要領が悪い奴は苦戦するらしい。
そいつらに何度かコツを尋ねられたが、俺が言えることはいつも一つ。
正解のない事柄で正解するには、自分の正解を押し付けることだ。
もちろん「正解でしょ?」という顔をしながらな。
まあ、そんなわけでユルい選択科目なんだが、あくまで“基本的に楽”なんだ。
たまに面倒くさいことをやらされることがある。
しかも面倒くさいだけじゃないってのが、尚更ゲンナリするというか……。
ちょっと愚痴っぽくなるかもしれないが、今回はその時の話をしよう。
「みんな、おはよう!」
そんな室内の冷え込みを中和するかのように、担任は暑苦しい挨拶を響き渡らせた。
「で、今日の授業だが、別のことをやりたいと思う」
続けて飛び出た不穏当な言葉に、室内が冷え込むのを感じた。
その冷え込みのせいなのか、クラスメートのカジマが震えながら担任に尋ねた。
「せ、先生。“別のこと”ってのは何スか?」
まだ概要すらロクに分からない状態だったが、俺たちはこの時点で嫌な気配を感じ取っていた。
田舎の闇を見た。
暗くてオタクっぽかったのでめちゃくちゃにイジメられていた。実家ごと引っ越して高校は隣県のとこに行ったらしいので以後の消息は不明。
ていうか期待していた。
「自殺してねえかなあ」とか「友達できてたらむかつくなあ。イジメられてこと教えなきゃ」とかそんなことばっか言ってた。
大人になっても、昔から知ってる同年代と職場やプライベートでつるんでいくようなこの地域では過去が過去にならない。
だから、みんなの心のなかにはいつもイジメられてた「あいつ」がいつまでもいた。
中学卒業から10年間くらい経って、就職したり結婚したりしても、みんなは相変わらず「あいつ」の引越し先や現在の生活を探ろうと躍起になって情報交換してた。
俺も情報なんかあったら知らせるよう言われてた。
つい最近、「あいつ」の動向が突然わかった。速攻で知れ渡った。
絶対にわからないようにボカすけど、クリエイターとしてその業界の有望な若手になってた。多分、金持ち。
当然、みんなは呆然とする。
みんな、せいぜい役場の職員とか教師とかで、他は中古車屋とか零細建設会社とかパチンコ屋とかに勤めてた。
間違いなくそこらへんのショボいオッサン、オバハンとして一生を終えるのは見えてる。
ていうかブチ切れてた。
もう集まれば、遠くの世界へ行った「あいつ」の話題で持ちきりだった。許せないってキレまくってた。
「俺もう我慢できねえから週刊誌に告発するわ」っていうのはそんなときに出た言葉。
なにを告発するんだ?と訊いたら
「俺たちにイジメられてたこと。キモいこと」と真顔で返された。
もう全員ダメだと思った。
ドブみたいな人生を「仲間サイコー!地元サイコー!」って喚き散らして年取るだけだとわかった。
これでもう地元が大嫌いになったわ。
なんか真面目に告発を目的としたグループみたいなの最近作り始めたらしい。
嫌だなあ。
自分の子供をこんな奴らがいる地域で育てたくねえよ。しかも、なにかと家族ぐるみで絡む機会多いし悪夢だわ。
こいつらウジ虫以下だわ。