はてなキーワード: ロッキーとは
弟の話をしようか
すみません調子ノリました。させてください弟の話。もうほんとまじで頼むから。
増田、この前は聞いてくれてありがとう。存在してくれてほんまありがとう増田。圧倒的感謝だよ。増田以外に頼れるやつがいないんだよ俺みたいなのには。
これはあれ、EXILE TAKAHIROをねえちゃんと呼ぶ弟がいる俺のあれです。真偽をどうこういいたい気持ちはわかるし何て言われても構わないって言うか正直圧倒的多数がこれを嘘だと言えば俺のこの目の前の現実も嘘になるんじゃないかと思うので嘘説を支持して。お願い。俺の分まで嘘だと言って。
anone。
結論:我が家がとうとう破局をむかえました。みたいな、なんか今そんな感じの地獄にいる。
事の発端をどこに求めればいいのかはわからないが、まあ恐らくは弟がファンミに行けてしまった(2回くらいは行ってた、たぶん)ことが大きいのではないかと俺は思います。
1回目のファンミ参加の後、弟は2年は付き合ってた彼女と別れた。たぶんこの前のにも書いた気がするけど。
理由はもちろんあれです。
彼女のことももちろん好きだけど、彼女とお姉ちゃんを天秤にかけたとき、お姉ちゃんをとってしまうから、とかそんな感じの理由だったと思う。真面目かよ。後、なんかこれはちょっとプライベートな話だけどあれが機能不全になった、かもしれないとかで、そういうのも含めて別れた。と別れた後に聞かされた。いわゆる事後報告って奴。
そのときの俺の気持ちを想像してみてほしい。正直夢だと思ったよ。だってこっちは今まで結婚も視野にいれてる相手だって聞かされて会わされてきたわけで。弟が向こうに挨拶に行ったのかは知らないけど、うちには挨拶にって彼女を連れてきたりしてたわけで。なのに別れるってあいつ正気じゃないんじゃないかな。ぐらいは普通に思った。
しかも彼女さんと2、3回くらいしか会ったことはない俺からすると、めっちゃうまくいってる感じしてたし。
お互いのことなんか好きなんだなぁってオーラが出てて、俺は、リア充乙!とか思いながらやけにしょっぱい彼女の手土産のケーキ食べたりしてたんだよ。どこのケーキ屋のケーキか聞いときゃよかった。あのチョコケーキもう二度と食えないんだろうな。
でもまあ、当人である弟が別れたくて別れた以上、しかもかなりさっぱりした顔をしてたから俺としてはあんまり色々言えもせず、でそのときは終わって。終わっちゃいけなかったんだけど、終わって。
なんと弟は別れ話をするとき、別れよう。くらいしか言わなかった、らしい。
それで納得できるか、っていったら彼女さんは無理だった。まあ普通に考えると大学で2年以上付き合ってうまくいってて家族の紹介までされてた彼氏にある日いきなり別れようって、しかもなんの説明もなしに言われても納得できないよね人間だもの。俺も無理だと思う。彼女できたことないけど。
それで、彼女さんと仲がよかったらしいうちの母親は怒り狂って弟につめよって、なんとか復縁させようとした。うちは男兄弟だから母親的にはなんか彼女さんははやくも娘も同然、って気分だったらしい。理想の息子に理想の娘。最高の気分だったんだろうな。
それで一月くらい諦めず毎日だってネチネチネチネチしつこく言った母親にさすがの温厚で優しい弟もブチ切れた。
俺だったらそんなことされた日には仕事以外引きこもってでも逃げまわる。なのに、弟はいい奴だからゴミ捨てとか家事とか色々してたこともあって母親と顔を突き合わせること多かったし、1ヶ月は正直めっちゃ耐えたなって感じだ。
ブチ切れた弟は、なんか、もう、すごかったらしい。筆舌に尽くしがたいとはこの事だと思う。
うちの両親は体面大好き人間だから、高校は有名進学校!で大学も国公立!会社は一流大手!!みたいな、それいつの時代の人間だよみたいな価値観の人たちでまあ俺はものの見事に失敗したんだけど、弟はその期待に見事応えてきてて、だけど鬱憤はやっぱり溜まってたらしい。当たり前か。
就職したら家を出ること、結婚する気はもう一生ないから孫は諦めてほしいということ、だから彼女とよりを戻すつもりもないし、そのことで親子の縁を切ってくれても別に構わない俺には姉ちゃんがいるから。
だいたいこれぐらいを母親にぶちまけたという弟は、次の日には家からいなくなってた。荷物も、あいつほとんど持ち出してた。元から綺麗好きだったし荷物まとめてても正直誰も気づかないから、計画的反抗だったのかもしれない。
弟がどこに行ったのか俺は知らない。というかわからない。弟の交遊関係に詳しくない俺にはちょっと難しすぎます。
俺はちょうどそのとき仕事でデスマーチなうだったこともあってこの現場には居合わせられなかった。いたのは父親と母親と弟だけだ。だから俺は弟とまともにお話しできてない。顔も合わせられなかった。
それに、後から父親に聞いて事の次第をやっと知ったので正直今でも現実味があんまりない。LINEは、してたんだけど、俺経由で母親が連絡してきそうで嫌だから、と断りを入れられた上で今はブロックされてるから、連絡もろくに取れずにいる。たぶん元気にしてるんじゃないかとは思うんだけど、思うだけだ。
母親はなんとか弟と連絡を取ろうとしていて、だからまあ俺のLINEをブロックした弟はめっちゃ正しかったわけなんだけど、でも連絡がとれないからか八つ当たりがすごい。家にいるのは期待外れの俺だし。父親はそんな母親を放置することで弟のことからも目を反らしてるし。家にもあんまり帰ってこないし。俺はというと明日も仕事だし、明後日も仕事。
弟一人いなくなっただけでうちはぐちゃぐちゃになった。惨状がと参上って感じで目も当てらんない。
でもそれって当たり前のことなんだなって思う。弟は、すごかった。すごい奴だった。弟がいたから、今までうちは表面上は何の問題もないような顔してやってこれてた。だけどそれで、俺は弟にどれだけの負担をかけてたんだろう。
昔から兄的な呼び方で呼ばれたことがあんまりなくて、だからまあ正直言うと、だからお姉ちゃんって呼び方ででも弟に言ってもらえるTAKAHIROに嫉妬してあんなもの書いて、でも、弟が俺のこと兄として見てなくても普通のことなんだよなそれってって、ようやく思えるようになった。遅いか。遅すぎか。今思えば今まで弟のこと庇ったり助けてやったりできた覚えがないし、むしろいつも俺の方が助けてもらってきたし。
だから、EXILEを許さない、なんてあのときはああ言ったけど俺は俺が、自分のことが一番許せない。
むしろこれさあTAKAHIROさんには感謝しなきゃなんだよな。
俺は長男なのにこれまで何にもうまくやれなくて頭も悪くて親が言うように進学することも就職することもできなくて、なのに弟は親の期待っていう重たいものに俺の分までずっと耐えて応えてきてくれて、その辛さとか苦しさとかを癒してくれたのがきっとTAKAHIROさんだったんだろうな。だから俺は弟のお兄ちゃんになれなかったしTAKAHIROさんはあいつのお姉ちゃんになれる。羨ましいよ俺は。お姉ちゃんでもいいからなんか弟のためにしてやれる人間になりたかった。まあいっつも口だけ野郎だからこんなことになってるんですけど。
なので、なのでまあ俺がちゃんと弟が頼れたり甘えたりできるような人間だったら、弟はこんなにならなかったんじゃないか、とかなんとか思うわけなんですよ。今となってはもう思うだけですけど。それしかできないじゃん。後の祭じゃん、これもう全部。
これさあ俺どうしたらよかったんだろ。どうしたら正解だったんだろ。
増田はどう思う?
あとさ、来季のアニメなんかオススメある?来季じゃなくてもいいや。今季はポプテピ見てんだけど、できれば現実逃避に向いてる奴。母親のブチキレ無視できそうなの。
追伸
弟へ
もしかしたらお前が見てくれるんじゃないかとちょっとだけラッキーに期待して書くけど、
今までいいお兄ちゃんになれなくてごめん。まあ今度のことくらいは兄貴面させてくれ。親父と母さんのことはこっちでなんとかうまくやるから安心しろ。それからLINEはまだブロックしてた方がいいと思う。母さん俺のスマホここ最近ずっと狙ってるから。諦めてほしいよな。
でもまあそのうち、飯行こうな。就職祝いもできてないしさ。
後、ハイローの新しい映画とかあったらそのときはまた一緒見に行きたいなって思ってるよ、俺は。映画の感想話してるときのお前、めっちゃ楽しそうだったし。いい映画だったし。
それと、次お前に会うときのためにEXILEを少しは履修しておこうと思います。
俺は大丈夫。なんとかなる。
追記
街のレコード屋さんは
でも今年はその横にひっそりと
林田健司コーナーもあって
なんか盛り上がってるわ。
そう言えばさ、
十五夜ならぬ
十六月見でも凄いんじゃない?って思うの。
生卵10個ジョッキ一気飲み芸を青コーナーで披露するロッキーもビックリよね!
滋養が付きすぎるわ!
お店も玉子増し増しでトッピング料金で儲かると思うんだけどなぁ。
そんな野暮なことをそば屋の店主に聴いたら、
玉子が二つ以上入ると
なるほどなーって!
表には出ないって話よ。
当たり前のように玉子そば・うどんはあるぜ!って言うの。
まかないの意味でね。
でもその裏メニュー今度頼んでみようかしら?
大晦日おまえ張り切って年越し蕎麦食うのかよって見透かされちゃうから、
うふふ。
せっかくなので生玉子ウォーラーにしようと思ったけど、
今気付いたわ!
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
東浩紀の呼びかける選挙棄権って、いわばサボタージュ・ストライキの呼びかけだと思うんだよな。
与党もひどいし野党もひどいし、解散に至る流れと解散されてからのゴタゴタはマジでどうしようもない。
にもかかわらず選挙が行われたなら国民はそのひどすぎるゲームに参加しなきゃいけないとされてる。
なんでそんなひどいゲームへの参加を強制されなきゃいけないんだ?
っていうか俺たちがそのゲームにいやいやながら参加するから、ゲームが行われるんじゃないか?
だったら降りちまおう。参加者がいなくなればゲームは成り立たなくなるだろう。
たとえば企業がひどい経営をして、抗議も無視される時に、労働者がそれでも仕方なく働き続けるようじゃ企業はひどい経営をやめない。
しかしストライキをすれば仕事が立ちいかなくなるので、企業は言うことを聞かざるを得ない。ストに対し給料支払いを止めてくるかもしれないが、そこは根競べだ。肉を切らせて骨を断つのだ。
そういうストライキと同じことを政治でもやろう……ってのが東浩紀の意図に感じる。
だが、そう、問題なのは、この政治というゲームは国民が参加しなくなっても成り立ってしまうことだ。
一般企業の経営ならば労働者がサボタージュをすれば回らなくなるのに、国家の経営は国民がサボタージュをしても一向に問題なく回せてしまう。
むしろ国家経営者にとってはその方が都合がいいくらいだったりする。
ではどうしたらいいのだ。このひどい政治ゲームに、システムに、組み込まれ続けるしかないのか。そこから逃げ出したり、システムに有効な異を唱えることはできないのか。
恐らく、その通りだ。参加し続けるしかない。
このクソなゲームに従ったままで勝ち、それにより状況を変える力を得るしかない。
ロッキーや、カイジのように、八百長じみた卑怯な試合と分かっていながら参加し、全力を出し、相手を追い詰め、喝采を浴び――だがロッキーと違い、その上で勝たなければならない。
ロッキーは結局負けて、それでも人間的満足を得たのでしたみたいな感じだったが、それではだめだ。勝ったはずなのに結局儲けをもらえないカイジでもだめだ。
「勝つロッキー」になる必要がある。或いはドニー・イェンが演じたイップマンとか、ノーホーマー・ノーサヴァイヴ編のニンジャスレイヤー。
そんなの現実にできそうか?
さあ……。
いちおう、幾つか抵抗したい人のための案を考えてみた。全部で五つ。
まず、現在の選挙ゲームに参加することを甘んじて受け入れた上でのプランは二つ。
でも政治的既得権益がない人間が出馬して勝てるか? 落ちる上に選挙活動費用がかさんで生活ブッ壊れるのでは? 死では?
第二に、ヤバそうな候補者、政党に入れて受からせる。共産党とか日本のこころとか幸福実現党とか?
これはストライキに近い。骨を切らせて肉を断つ。ヤバい奴らが力を持てば任期中ヤバい政治をされて国民はボロボロになるが、それと引き換えに今の主要政治家に危機感を持たせることができる。はず。はずっていうか民主党政権はまさにそういう効果が生まれるはずだったんだけどなんかあんまそうなってないらしいのは何でなんですかね。
第三、一般的な意味でのストライキをそのまんまやる。ただし超大規模に。国民みんなで勤め先に行くのをやめる。
「国家の経営は国民が参加しなくても回る」とか書いたけどそれは政治的な意味で合って、経済的な意味でなら国民が参加しないと回らない。
GDPも株価も落ちまくって凄いことになり、政治家は焦るはず。みたいな。
第四、子供を作るのを止めるし、引きこもる。はてなで言うところのサイレントテロ。
でもこれは効果が出るのがじわじわ過ぎる上に国民にとっても致命的すぎて、肉を切らせて骨を断つっていうか両方ただ死ぬ。
はてブではしょっちゅう言われる「そこまで不満があるなら国外に行けよ」。
だが実際、これは日本の政治ゲームへの参加を本当に放棄する数少ない方法ではある。
まあでも、東浩紀的なスタンスを極力保ったままでやるなら、明らかにアレな政党への投票を呼び掛ける、とかがまだ少しは意味があるかなあ。
それも、ただどこかへの投票を呼びかけるんじゃ、全然意味がないしインパクトもない。
それじゃ選挙に前向きに参加する普通の政党支持者と同じように見えてしまって、この選挙自体への抗議であるという意図が人々に伝わらない。
だから呼びかけは、たとえばこうだ。
「これはいわゆる普通の政治活動ではない。私は○○党を全く支持しない。ここはデタラメな政党だ。自民なり希望なり立憲民主の方がまだマシだ。
だが、その上で○○党への投票を呼び掛ける。これは、最悪な経緯で行われる現在の政治と選挙への、ストライキとしての投票だ」
みたいなね。
あとマック赤坂とか外山恒一とかみたいなのに声かけて政党つくってこれをやるとか。
東浩紀さん、或いは誰でもいいけど政治にうんざりしてる人、次はそういう感じでどう?
「今回の選挙、くだらなすぎる」 投票棄権の賛同署名を集める東浩紀さんの真意とは?
http://www.huffingtonpost.jp/2017/10/09/hiroki-azuma_a_23237074/
これが「国難です」 "600億もかかる政治家の人間ドラマ"を見たかったのか?
https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/kita-kokunan?utm_term=.xaDBzvaRb#.gyOXBvM9r
別にせんとくんが登場したからというわけではなく、奈良のキャラは昔からだいたい鹿でだいたい鹿せんべいが好き。もちろん、雪丸(王寺町)、たけまるくん(生駒市)、蓮花ちゃん(葛城市)、よどりちゃん(大淀町)といった鹿キャラじゃないのもいるけれど、例えば大仏のキャラがやまとくん(わかくさ国体)、にこにこだいちゃん(奈良特産品)、みらいくん(JAならけん)くらいなのに対し、鹿は着ぐるみだけで40体ほど。
てんてけてんてけてけてん~
えー小話を一席設けたいですが
隣の家に囲いが出来たんだってさ、
へー!かっこいい!
隣の国の城に囲いが出来たんだってさ、
へー!それなんてランパート?
とかなんざ、昔の話でございまして、
今風に言うなら
ナウい!へー!かっこいい!
お後がよろしいようで!!!
てんてけてんてけてけてん~
私がムチムチ、じゃなくて無知すぎてよ。
賑やかにわちゃわちゃやってるのが聴いてて楽しいわ。
たまにいいわよ落語。
落語とかもライブで直に聴いたらもっと面白いのかもねー何つっ亭。
でさ、行こうと思って、
「行くには落語を一生懸命練習し続けなければならないよ、そしたら行けるかも知れないね」って
ちがーう!
私は高座に上がりたいんじゃないの!
寄席を見に行きたいのよ~!
ってそれしかも、
カモがネギしょって来ないでお馴染みの
カーネギーホールのくだりじゃないの!
何つっ亭~。
あ、そうそう、
例の沢口靖子さんが
楽しみね!
うふふ。
朝はなんか絶対玉子食べたい派なのよね。
あきらかに、オーバースペックよね私には。
ぷんぷん!
激おこぷんぷん有刺鉄線流血爆破デスマッチ大仁田ファイアー!!!
使い方あってるかしら?
まあいいわ。
いち早く身体を温めたいので、
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
お家の俎が反ってきちゃってるので、
たくあーん切るときも繋がってちゃんと切れないのよね。
ねえねえ、俎さん
そんなに反ってると、たたき割って焚き付けの薪にしちゃうわよ!
って言うと、薪にされるのが嫌なのか
元に戻ってまっすぐになるの。
たくあーんも、ちゃんときれいに切れるのよ!
お湯がなかなか出なかったり、
途中で止まっちゃったりするの。
私が給湯器さん、今までありがとうね、しくしく。とそう言って惜別の念を惜しんでいると、
捨てられるのが嫌なのか
そういう気配を察してなか
あら、あなた急に頑張りだしてももう手配しちゃったわよ!
悲しいけれどもうお別れなの。
機械って、たまにそういうこっちの気持を聞いてるかのような振る舞いするときあるわよね。
機嫌良くなったり損ねたり。
でも、アンルイスばりに、ああ無情よ。
とても滋養がつくわよ!!!
すいすいすいようび!
今日も頑張りましょう!
ジョン・ヴァーリイには〈ガイア〉三部作というのがあるが、『ティーターン』『ウィザード』に続く完結編 Demon だけが未邦訳となっている。
2004年に2chスレッドで匿名の有志がその概要を日本語でupしていた。すでに消失しているが、当時保存してあったものを最近発掘したので、そのテキストを基に修正・編集・再構成したものをここに置いておく。
残念なことに話の途中で終わっている。ということで原書で読んだ人は続きプリーズ。
なお〈ガイア〉三部作については、以下にある堺三保氏の解説を参照のこと。
《ガイア》三部作に見られるヴァーリイのテーマ性|堺 三保|note
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冒頭、ガイアで「伏魔殿」(ハリウッドみたいな映画都市……だと思う)の建設が始まる。ガイア名物の便利生物がセットを組み立て、ボレックスだのアリフレックスだのパナフレックスだののカメラ生物、フィルムを現像するディレクター生物とかが登場し、準備が整ったところにガイア本人登場。身長15メートルのマリリン・モンローの姿で現れる。
地球では第五次世界大戦が勃発する。コンピュータのプログラミングミスから始まったそれは、全世界を巻き込んでパイ投げみたいなしっちゃかめっちゃかの大戦争に発展する。主要都市は次々と蒸発し瓦礫の山となる。放射能は向こう800年くらいなくならない。
さて、戦争が始まって間もない頃、カナダにコナル・レイというマンガとホッケーとボディビルにしか興味の無いお馬鹿な男が居た。彼は元「リングマスター」乗員、ジーンの曾孫だった。それを知ったコナルはガイアに旅立つ。
ガイアでシロッコを見つけた彼は、いきなり「ジーンの仇うちに来た、あんたを殺す」とぶちかます。シロッコはティーターニスの協力を得て彼を縛り上げ、自分の隠れ家に連れて行く。
(あれ? ジーンって、『ウィザード』の時点で生きてなかったっけ? キャビーがジーンを拷問したとは言っていたけど、シロッコのせいで死んだんだっけ? と思ってたら)
コナルは「ガイアのウィザード」というマンガを持ってきていた。それは実に酷い代物で、シロッコの冒険を歪曲して猥雑な物語に仕上げたものだった。それによるとシロッコとギャビーとジーンは三角関係。しかもガイアからウィザードになるよう持ちかけられたのはジーンだったのに、シロッコがジーンを殺してその地位を奪い取ったということになっていた。コナルはそのマンガを丸々信じ込んでいたのだ。
シロッコは一旦コナルを殺そうと考えたが、コナルはシロッコに一生従属することを誓って死を免れる。
ガイアは壊滅状態の地球に救難船を送った。難民はガイアに押し寄せ居留地を作る。人間の居留地ベリンツォーナ、そこは人間の悪徳を寄せ集めたような無法の町になる。それこそガイアの望んだことだった。数年後。ロッキーというティーターニスがベリンツォーナを訪れる。ロッキーはコナルと落ち合い、ベリンツォーナにある「自由婦人」地区に向かう。
ちなみにコナルはシロッコに対する必からの忠誠を抱いている。コナルが命乞いをし時に、彼は一生シロッコの奴隷となると誓ったが、シロッコはそれはあまりに酷な誓約だと思い契約は3年間限定にしようとした。コナルは20年と主張し、結局5年間で決着した。しかしコナル自身はシロッコに一生仕えるつもりだった。
「自由婦人」地区では頭を剃ったシロッコが待っていた。シロッコの頭にはスパイ生物が埋め込まれおり、ロッキーはシロッコに脳手術を施すためにやっててきたのだ。なんとか手術は成功し、スパイ生物は取り除かれ、箱に閉じ込められた。そのころ「伏魔殿」で2本立てを見ていたガイアは突如として怒り狂った。
地球の戦争は終わろうとしていた。平和が訪れたとか休戦協定が結ばれたとかではなく、戦争を続けられる人間がもう残っていないからだ。地球自体が終わるうとしていた。軌道上のコロニーは地球を見捨てて様々な場所に移動していった。火星、金星、木星の軌道上、さらに外宇宙に向かうものもあった。
ガイアへの難民は増え続けた。難民がまず訪れるのはベリンツォーナの隣町ポータルだった。ベリンツォーナと同じく無法の町であり、流入する難民を身ぐるみ剥ごうとする悪党が待ち構えている。
コナルはその町に度々訪れ、ある活動を行っていた。言ってみれば「闇の始末人」みたいなもの(らしい)で、町のギャングだの強盗だのスリだの人攫いなどを闇から闇へ葬るというものだった(いささか乱暴に思えるが、ガイアの難民都市には警察も監獄も無い。量刑というのがありえないのだと説明されている)。或いは負傷した人を治療師のもとに運んだりもしていた。
さて、今日も今日とてコナルはポータルをうろついていたのだが、そこで新たな来訪者を見つけた。着の身着のままで、やってくる難民が多い中、彼らは裕福に見え沢山の荷物を携えていた。しかも女性2人組である。格好の餌食だ。女たちは瞬く聞にジャッカルの群れに固まれる。
ジャッカルの一人が包みを奪って逃げた。それが、女二人の連れていた赤ん坊だと気付いたコナルは誘拐犯を追う。暴徒に固まれた女二人を助けるのは無理だと判断し、せめて赤ん坊だけでも助けようと考えたのだ。
誘拐犯を捕らえて殺し、赤ん坊を取り戻したコナルが道を引き返し、元の場所に戻ると女たちはまだ殺されていなかった。それどころか襲撃者たちを迎え撃っていた。すさまじい勢いで死体の山を築いている。
赤ん坊を返そうにも近づくことすら出来ないと思ったコナルはセルパンというティーターニスに会い、出来事を説明する。セルパンは女たちを知っていると言う。「額に目の刺青があっただろう?」ティーターニスの加勢でコナルは騒ぎを鎮め、女二人に赤ん坊を渡す。
そのころシロッコはガイアを徒歩で旅していた。ポイペーの「コングマウンテン」でシロッコはコングが死んでいるのを見つける。死体をアイアンマスターが解体している現場で、はぐれポレックスからフィルムを奪う。どうやらそのフィルムにはコングがなぜ死体になったのか、その経過が記録されているようだ。
旅を続けるシロッコはティーテュースでギャビーの幽霊に会い、魔女団のロビンがガイアを訪れたことを知らされる。コナルが彼女をシロッコのもとに連れてくるという。
ガイアをほぼ半周して、シロッコが行き着いた先は「タキシードジャンクション」(この名前はジャズの有名な場所らしい)という、クリスが取り仕切るツリーハウスだった。
シロッコの到着から少し遅れて、「タキシードジャンクション」に人間とティーターニスの一行が到着する。ティーターニスのロッキ一、ヴ、アリーハ、セルパン、人間はコナル、ロビン、ノヴァ、赤ん坊のアダム。ノヴァとアダムはロビンの娘と息子(!)だ。ノヴァは母親に対して何やら欝屈した感情を抱いているようだ。
シロッコとクリスは一行を出迎える。ロビンはクリスの変貌に驚く。『ウィザード』以降、彼の外見はかなり変わっている。下半身は毛むくじゃらで、尻尾まで生えている。彼はティーターニスへの変身を望んだのだ。
ロビンはシロッコに今までの経過を語る。ロビンは『ウィザード』の後、ガイアを去り魔女団に戻った。故郷で彼女はスーパーヒーローとして祭り上げられる。
彼女は妊娠した。ガイアから戻って一年以上経っており、女ばかりの「魔女団J で妊娠するはずが無いにもかかわらず、である。そのとき生まれたのがノヴァで、奇跡はロビンを、魔女団の中でますます高い地位に押し上げた。しかしその18年後、また彼女は原因不明の妊娠を経験する。そして生まれたのはアダム、魔女団には存在してはならないはずの「男」だった。
そして成長したノヴァの外見的特徴は、明白に彼らがクリスの子供であると告げていた。もちろんこれはガイアの悪趣味な冗談だ。シロッコも同じことをされたことがあった(あのとき、もうそんなことしないって言っていたのにガイア……)。
ノヴァの欝屈はそのためだった。聖人であったはずの母親がおぞましい「男」を産み、故郷を追われたのだ。「魔女団」は外宇宙に旅立ち、ロビンたちはガイアに来た。
ロビンとシロッコが話していた頃、クリスは物置からプロジェクターを引っ張り出していた。シロッコがポイペーから持ち帰ったフィルムを見るためだ。
フィルムがプロジェクターにかけられ、一同はコングの末路を目撃する。身長15メートルの巨大な女がコングと格闘し、しかも瀕死のコングを強姦していた。巨大女は勿論ガイアだ。フィルムの最後で、ガイアは何かを産み出したようだ。
ガイアは自分が産んだ「ラクダ」に満足していた。「ラクダ」は死んでいたが、それを元に何か面白いものが作れそうだった。材料を漉過器に放り込み、本日の上映『アラビアのロレンス』を見ながらガイアは辛抱強く出来上がるのを待った。
ガイアに造反して、不老不死治療を受けられなくなったはずなのに、シロッコの見た目はロビンより若いくらいだ。なぜかというとその原因は「ジャンクション」の近くにある鉱泉の効果らしい。シロッコはロビンをその鉱泉に連れて行き、疲れた肉体を若返らせる。
鉱泉に連れて行ったのは若返りのためだけではない。シロッコはロビンに催眠術をかけた。ガイアの策略を探るためだ。ロビンの二人の子供に対し、ガイアは何をしたのか? ロビンの過去の記憶を探るとともに、シロッコは「何か」に尋問する。(何に尋問していたのか。「私のデーモン」と、シロッコは言う。おそらくガイアのスパイ生物だろうと推測される)
それによると、出生がガイアの手によるものであるのは確かだが、幸い、特に有害な処置は
されていないようだ。ひとまず安堵するシロッコ。
さてここで、ルーサーという名のゾンビが登場(ゲーリー・クーパーのキャラをモデルに作られたゾンビ? らしいのだが、ここらへんどうも、映画を元ネタにしていると思われる固有名詞が多くて、はっきり分からなかったです……)。墓地から死体を漁ってゾンビに変え、自分の部下にしている。
ルーサーはペリンの「自由婦人」地区を襲う。彼は神(もちろんガイア)の命を受け、ある子供たちを捜しているようだ。子供たちが「タキシードジャンクション」にいるという啓示を授かり、彼は一路「ジャンクション」を目指す。カーリに先を越されないことを願いながら。
シロッコはロビンをクリスに委ね、浜辺に一休みしに行った。そこでギャビーの幽霊に会い、幸せな夢を見る。目覚めた彼女は不穏な臭いを察知する。
ノヴァは悩んでいた。クリスとロピンが戻ってきて、母親が美しく若返っているのを見ても彼女の心は晴れない。台所でいくつかのハーブを手に入れると、部屋に篭って一生懸命に怪しげなものを作りはじめた。どうやらそれは恋の娼薬らしい。ノヴァはシロッコに恋をしてしまったのだ。作った薬をシロッコの部屋に仕込んだり、入念にメイクをしたり、やっぱり全部落としたりする。恋に悩むノヴァ。
This must be love; what else could hurt so much?
ロビンを鉱泉から連れ帰ったクリス。彼はロビンに対し、子供の父親としての権利を主張する。母親としての自分に疑問を感じるのかと尋ねるロビンに、彼は説明する。ティーターニスに変身しつつある彼は、人間としての絆を欲しがっているのだ。ロビンは彼の思いを理解し、申し出を受け入れる。二人はいい雰囲気。そこに突然誰かの悲鳴が届く。
そのころロッキーとヴァリーハは畑を耕していた。クリスのツリーハウスに滞在することに対する返礼だ。彼らは義理堅いのである。二人は労働で汗をかいた後、後部セックスで楽しく汗をかいたりする。
ロッキーはヴァリーハに恋をしていた。エオリアン・ソ口があまり好きではないロッキーは、ヴァリーハがエオリアン・ソロだということで、躊躇ったりもするが、恋は止められない。
ロッキーはヴァリーハに「シャープド・リディアントリオ」を提案する。(注1)ヴァリーハが提案を受け、セルパンに相談しようと話していたそのとき、当のセルパンが現れた。しかし、明るい家族計画を話す間もなく、3人は空気の中に何かを嘆ぎ取った。
「ゾンビだ! 」
異変を察知した彼らは「ジャンクション」に駆け戻る。
コナルはアダムの子守をしていた。ティーターニスの卵で遊ぶアダムはご機嫌だ。コナルはついついノヴァに思いを馳せてしまう。彼はノヴァに恋をしていた(コナル、お前もか……ここらの場面、登場人物は揃って頭の中がピンク色です)。
ノヴァは彼を憎んでいるように思えたが、最初の頃、コナルはあまり気にしていなかった。なぜならノヴァは周囲の全てを憎んでいるように見えたからだ。しかし次第にノヴァの中で自分は特別なのではないかと思い始める。特別に忌み嫌われているのではないかと。ガラガラヘビか、ロリペドか、梅毒持ち並に。しかしやっぱり恋は止められない。
埒も無く彼女とのキスを夢想していたそのとき、コナルはノヴァの恐ろしい悲鳴を聞く。ゾンビがノヴァを襲ってきた。ノヴァを守ろうと飛び込んできたコナルをぶちのめし、弾丸を撃ち込んでも襲ってくるゾンビ。手当たり次第に物を投げつけているうちに、何かが致命傷になり、ゾンビは倒れた。
ノヴァを襲ったゾンビは撃退できたが、コナルが目を放した隙に、別のゾンビがアダムを誘拐する。シロッコたちは誘拐ゾンビを追跡するが、そのとき天使が空から現れる。目と鼻の先でアダムは攫われ、天使は西の空に飛ぴ去った。
少し遅れてルーサーがジャンクションに到着する。ノヴァを襲い、アダムを誘拐したゾンビはルーサーではなくカーリの一隊だった。カーリは暴力と破壊の化身で、4本の腕を持っている。ルーサーと力一リは反目しあっているようだ。激しく罵りあう両名。ルーサーはカーリの奴隷を、カーリはルーサーの従者を殺す。
アダムが誘拐された。事態は一刻を争う。シロッコは即座に指揮をとった。まず、何がゾンビに致命傷を与えたのか? ノヴァは自分が最後に投げたのが、シロッコのために作った「恋の娼薬Jだったことを思い出す。
アダム救出とゾンビ対策のため、シロッコは矢継ぎ早に命令を下す。ヴァリーハはペリンツォーナに向かい、ティーターニスを召集する。ロッキーはジャンクションに残る。セルパンは陸路で西に向かう。人間は飛行機で天使を追う。それぞれ無線で連絡を取り合うこと。
行動に移ろうとしたそのとき、シロッコは、アダムが遊んでいたティーターニスの卵に気付く。それは透明に変化しかけていた。
人間5人は格納庫に向かい、2機の軽飛行機を発進させる。一つにはコナルとノヴァ、もう一つにシロッコ、クリス、ロビンが搭乗した。
西に向かう飛行機の中、シロッコは瓶の中から「デーモン」を取り出した。シロッコの頭の中に埋め込まれていたスパイ生物だ。2本の足を持った蛇みたいな生き物で、口があり喋ることができる。ご丁寧に性別まであり、一応オスだ。
「90年の間、こいつは私の頭の中を犯し続けていたの」
シロッコは彼をスニッチ(こそ泥?)と呼んでいる。スニッチはガイアの手先だが、重度のアル中なので、酒を餌に情報を得ることができるのだ。シロッコはスニッチが指し示した地点を目指す。
さて、もう一つの飛行機に乗っているコナルとノヴァだが、問題が起きた。シロッコから防弾スーツを着用するように言われたノヴァが、コナルの目の前で服を脱ぎだしたのだ。慌てるコナル。コナルはノヴァに惚れているし、そんなことをされると困ってしまうと言う。ノヴァはコナルの心情を理解できない。そもそもノヴァは「男」を人間とみなしたことがなかった。二人の聞に誇いが起こるが、コナルは懸命に説明し、ノヴァは理解しようと努める。
「傷付けるつもりじゃなかったのj
「それは分かってる」
「……私、また間違ったことを言ったのかしら』
こんな感じながら、それなりに相互理解した二人。かなりいい雰囲気。(注2)
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注1:「シャープド・リディアントリオ」とは、ロッキーが前父と後母を兼ね、ヴァリーハが前母、セルパンが後父となる組み合わせ。ロッキーとヴァリーハが前部セックスをしてヴァリーハが卵を産み、セルパンとロッキーが後部セックスをしてその卵をロッキーの子宮で育てる……ああ、ややこしい。
注2:というか、二人の会話が可愛いので、へっぽこですが訳してみました。
「君は僕に嫌悪感を感じるんだろう?」
「あなたを傷付けたくないわ」
「正直に言ってくれた方がいい」
「そうね、毛深すぎるし、顎はざらざらしていてキスをしたら痛そうだわ。腕や足は……おかしい。それって地球の女たちには魅力的なのかしら」
「どうだろう」
「あなたは私に魅力を感じるの?」
「魅力的どころか。失神しそうだ。君ほど美しい女性は見たことが無い」
http://anond.hatelabo.jp/20160207235315
ミステリー、軽妙、映像、そしてタラ以降なんかがキーワードかと思って選んでみました。長くなった!
まずはタラ以降の直系で『クライム&ダイヤモンド』で。ラインナップ見る限りとりあえずこれは外さない安牌かなぁ。
タランティーノ繋がりで言えば、居候エドガーライトの『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』。ポップなテンションと連続殺人のミステリーがいい具合に融合して弾けてる快作。たまにカットが細かすぎるけど映像も面白い。
あとは面白映像とか好きかも知れないので、ネヴェルダイン/テイラーの映画。ステイサムさんの『アドレナリン』なんかどうでしょう(インパクト重視なら二作目のハイボルテージからでいいかも)。アドレナリンを出し続けなければ死んでしまう主人公がアドレナリン出し続けるおはなし。ハイボルテージでは巨大化したり下らない! もし気に入れば『ゲーマー』も。
映像で言うと、多分見てると思うけどフィンチャーも。『ファイトクラブ』『ゴーンガール』『セブン』『ソーシャルネットワーク』、オチに怒るかも知れない『ゲーム』なんかも。
魚眼や琥珀色の映像が気に入ったら美術で組んだジャンピエールジュネ監督の『ロストチルドレン』『エイリアン4』『デリカッセン』なんかも観るといいかも。
個人的にはあまり好きじゃないんだけど、映像ならダニーボイルも外せないのかなぁ。岩に腕挟まれて長いこと苦しむ実話『127時間』、薬中映画『トレインスポッティング』など。トレスポは今観るなら主題歌のPVの方が収まりがいい気がする。
タラの推し監督で、パクチャヌクのサスペンス『オールドボーイ』『親切なクムジャさん』。
韓国映画は全般アツイので、コミカル復讐ミステリー?の『殺人の告白』、ブラックコメディ『最後まで行く』とか重厚な『殺人の追憶』、カットのセンスがいい『チェイサー』なんかもおすすめ。
『SAW』以降のジェームズワンの映画は、ヒマな深夜にレンタルするのに実にちょうど良くて外さない面白さでおすすめ。『デッドサイレンス』『狼の死刑宣告』『インシディアス』『死霊館』。
実は小品でこそいい手触りを見せた爆発野郎マイケルベイの『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』。実際あった馬鹿な犯罪をポップな映像でアッパーに描いてかなり面白い。ハデな爆発と死体損壊も見たくなったら『バッドボーイズ 2バッド』(ほとんど猟奇映画)。ジマー音楽炸裂の『ザ・ロック』も。
小品で言えば『ノッキンオンヘブンズドア』『キスキス、バンバン LA的殺人事件』『ディナーラッシュ』『ベティサイズモア』『オープンユアアイズ(バニラスカイ)』なんかが気にいるかなあ。
丁度よく面白いものをつくってくれる監督だと、最近はハウメコレットセラ。『フライトゲーム』『アンノウン』『エスター』。
少し前ならデヴィッドエリス『デッドコースター』『セルラー』『スネークフライト』。
『インセプション』が好きなら、夢と言えばこの人、テリーギリアム。『12モンキーズ』『未来世紀ブラジル』『フィッシャーキング』辺りからが観やすいかな。
デヴィッドリンチフォロワー?な『ドニーダーコ』も気怠くていいかも。『-less』も不気味でいい雰囲気。
あえてザッピング系?恋愛ものなら映像も面白い『エターナルサンシャイン』『(500日の)サマー』などもいかがか。
ズーイーデシャネルが可愛く思えて仕方なくなったら『イエスマン』を観て癒されよう。
語り口の面白い映画も好きそうなので、ここであえてシャマランの『サイン』。これもラストで怒るかも知れないけど、でもあとで絶対思い出し笑いができるからお得な映画です。ずっこけ『ヴィレッジ』、俺的激泣映画『アンブレイカブル』も勧める。
監督作ではないが『デビル』は普通によくまとまった作り。シャマランの映画は、深夜にテレビつけたらやってたってノリで観ると本当に面白すぎる。
同じくずっこけラストだけどすごく幸せになれるアランパーカー『バーディ』。最後だけ何回も見返してる。
映像でいえば夜の陰影とライトアップが美しいアレックスプロヤス監督のダークヒーロー『クロウ 飛翔伝説』、マトリックスの元ネタ『ダークシティ』も推したい。
ブコメにあったコーエン兄弟なら手のこんだバカ話の『ビッグリボウスキ』、めちゃかっこいいマフィア映画『ミラーズクロッシング』、軽さが楽しい『オーブラザー!』。他もいい映画ばっかりだけど、とりあえず変さが魅力の『ファーゴ』、乾いた緊張感の『ノーカントリー』、ねっとり嫌な『バートンフィンク』。『未来はいま』『ブラッドシンプル』も。
デパルマならまずは『ファムファタール』が合いそうかな?『スカーフェイス』『ファントムオブパラダイス』『キャリー』『ミッドナイトクロス』。
個人的にはファントム〜よりロッキー派なので傑作ロックミュージカル『ロッキーホラーショー』も!
あとはポールトーマスアンダーソンの安定期の映画も。『ブギーナイツ』『マグノリア』『パンチドランクラブ』『ゼアウィルビーブラッド』。
古典の名作サスペンス・ミステリーをもし観てないなら、ワイルダーの洒脱な『情婦』『サンセット大通り』『第十七捕虜収容所』、ヒッチコック『裏窓』『サイコ』『めまい』『北北西に進路を取れ』などは是非。
『穴』『十二人の怒れる男』『スティング』、個人的に『カプリコン1』『サブウェイパニック』なんかも気にいるんじゃないかなあと思う。
最後に、これは邦画だからルール違反だけど、洒脱な語り口でかなりタランティーノ以降のアメリカ映画っぽい、内田けんじ監督の『アフタースクール』『運命じゃない人』も勧めたい。
クリスマスが週末という曜日の並びから、「ひょっとしたら9連休になるんじゃないか」という期待をよそに、月曜もしっかり働いってやっと今日から冬休みになったのだが、別段帰省の予定もなかったので、ひとつ映画でも観ようと、「クリード チャンプを継ぐ男」を見てきたら、わりと良かったので見所を紹介しようと思う。
ネタバレ上等で書いてるわけではないが、それでもほんのりネタバレはしちゃうかもしれないので、観る気満々のひとは読まないほうが良いかもしれない。
巷の映画紹介で紹介されてる程度に物語のあらすじを紹介すると、かつてロッキーと死闘を繰り広げた伝説の王者、アポロ・クリードの隠し子、アドニスが、自らの情熱を注ぐ夢として、ボクシングの道を選び、トレーナーを頼むため、すでにボクシングの世界から遠ざかっていたロッキーの店の門をたたく。初めは拒むロッキーだが、やがてアドニスとともに頂点を目指すというおはなし。
さて、このアドニスだが、とにかく周囲からの愛されっぷりがハンパない。
隠し子ということもあり、出自こそ施設だが、その後引き取られた家庭で良い教育を受け、投資銀行の社員になり、会社からは高級車で「家族2人で住むには広すぎじゃないの?」というような家に帰ってくる。
良い家で育ち、良い教育を受けた2世のお坊ちゃんなのだが、じゃあいけ好かない奴なのかというと、これが思わず可愛がりたくなる様な素直な良い奴で、まず自分を施設から引き取ったアポロ夫人、メリーアンに愛され、すったもんだでボクシングの道を志してからも、ロッキーは実の息子の様に愛情を注ぐ。物語中盤では恋人も現れ、終いには色眼鏡で見ていた様なストリートキッズたちまで彼を応援する始末。
彼は彼で、学のないロッキーを案じて、息子のごとく的確で愛に溢れたアドバイスまでする。
彼を包む環境そのものが豊かな愛で包まれており、妙にほっこりした気持ちにさせられる。
一方、彼が挑むチャンピオン、リッキー・コンランは、リバプールの港湾労働者の息子で、あまり良い教育を受けた風でないので、対戦前に相手を口汚く罵ったりするし、トレーナーとの関係も「こいつあんまり愛されてねーなー・・・」という気の毒な感じで、見ていて切なくなってくる。
黒人の方のアドニスの方が、良い教育を受け豊かな愛もあふれる世界で育った良い奴で、白人のチャンプが、下流から腕一本でのし上がったのに粗野でトレーナーにもいまいち愛されてない、という感じで、白人が主人公になりがちなアメリカ映画にあって、バックグラウンドの逆転現象がおきている。
物語の視点も偉大な父の名前を巡る2代目の苦悩だったりして、「下層からののし上がり」ではなく「恵まれた奴にもそれなりに大変な事はある」という方向からのストーリーになっている。
この映画は、無名のライアン・クーグラーの情熱に、シルベスター・スタローンが応えて、ロッキーシリーズを託したという。
その若造の脚本にのって出てくるロッキーのジジイっぷりといったら。
スタローンも真面目にやっていて、そのヨボヨボぶりは物語が進むにつれどんどん加速していき、絵面がNHKドキュメンタリーかよという感じになってくる。
中盤では、人種を巡るちょっとしたやりとりがあるんだが、そのピリッとした空気でまた、スタローンがボケることボケること。
スタローンを見て感じる「凄い人だけど、この人ひょっとしたらバカなんじゃないかなぁ」というイメージを飄々とやってしまう。
よくぞまあスタローンもこれを「よしやろうぜ」って言ったなと思う。
見所3:ボクシングシーンの迫力
ロッキーシリーズでは、どうしてもボクシングのシーンがスローモーになり勝ちなきがするのだが、今回はピチピチの若手が主人公ということもあって、なかなかのスピード感。
敵役のチャンプを演じるアンソニー・べリューは実際に英国チャンピオンでもあるボクサーという事で、迫力あるボクシングシーンとなっている。
画的にも、派手に血が舞う感じで、痛さが伝わってくる。
気になる点を挙げるとすれば、主人公アドニスは魅力的だが、どうしても「ロッキーの愛弟子」感が強い事か。
スタローンとしては2もやるぜといったとか言わないとかで、そうなってくると、「ロッキーのとこの子アドニス」が、ロッキーのジジイ圧を乗り越えて、本当に物語全体を支配する魅力ある主人公として独り立ちできるかがポイントのように思う。
そんな感じで、ちょいちょい「おっ」と思う見所もあり、全体としても派手な盛り上がりにこそ欠けるもが、親子愛、師弟愛を感じつつ、しっかりスポ根ものの感動が伝わってくる良い映画だとおもう。
年末にやる事が決まっていない諸兄、スターウォーズの盛り上がりについていけない方などは、こちらもどうだろうかと思う次第であります。