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2021-11-03

共産党アレルギーというのがピンと来ない37歳

党派性による誘導目的の主張だと思われるのは嫌なので最初に書くと、今回は他と維新で少し迷って維新に入れた。

しろここではこっちの方が多くの人から冷たい目で見られる気がする。

共産党に入れたこともある。とくに後悔してない。

確か自民圧勝した2014年衆院選で、事前予想でも圧勝だったので勝ちすぎは良くない、だけど民主もないなと思ったので共産へ。

開票直後に自民側の一部は、惨敗した民主さらになじるために共産を持ち上げて唯一まともな野党とすら評した年だったと思う。

そのときアレルギー云々は少なくとも大きな声ではなかったような気がする。気がするだけで自分が知らなかっただけっぽい。

ここ最近アレルギーとの主張が見聞きする範囲に挙がってきたが、よくわからない。

まあ上述の他者評価あくまでも民主をなじるためとか、歴史はさておきその時点で相対的に見ればというのもあるのだろうし、

逆に今回は共闘存在感が出たのである種の逆宣伝も含んでいるのではとも思う。

単に逆宣伝というだけではなく、政権運営に影響を及ぼすくらいになりつつありそうな予測だったかアレルギー発症したのかも。

実際のところは大体どの年代くらいまで忌避感の強い割合が多いのだろう。50代から上くらい?

最近の若者はアレルギーないらしいというのも聞くけど、すでに完全なおっさんで頭頂部がやや薄くなってきた(それはまだ早いんだよ……)

自分が属する年代でも、そこまで強烈な印象は感じたことがない。

よく覚えているのは、新卒入社数年した頃、会社の同期が選挙前でもないがぽろっと共産に入れたくなると言ったことだ。

その人は実家都内私立文系出身で親が学費を出していて、そして自分たちの入った会社中央値はもとより平均からしてもかなり恵まれ

待遇労働環境にあるのに、他の誰かではなく自身が不遇だと思うから共産に、と言っていた。(ちなみに、会社組合は当時の民主支援

口には出さなかったけど、その境遇で不遇というのはあまりにも世間が見えてないのではと感じたし、

割と何ともなくどこの政党に入れるとか言うんだなとも思った。親しみやすくて友人も多い人だ。

いやまあ周辺を見てわきまえろみたいな精神論だと衰退するし労働者個人個人で見て生活向上できればという考え方は今はわかる。

平均よりどうとか言ったところで周辺みんな富裕層にはまったく遠いしな。

どこでもOKなわけではない。忌避理由の種類が全く違うだろうが、公明党の背景へのマイナス感情は強い。

あの同期は公明にははっきりとした拒否感を表明していた。これは自分も同じだ。

今後の選挙で、その時々で共産や立憲や国民維新自民に入れる可能性はあっても、公明に入れることはまずないだろう。

子供時代の旧友が学会員で、その人とは今もたまに選挙無関係な話をすることがあるけど、選挙関連は断っている。

等々のごく狭い体験からだと、個人的な周辺は投票のための選好順序付けという観点共産への他よりも特別に強い拒否感はそんなになさげに見える。

第一選択肢にはなりえない程度を超えて、ずっと前から続く潜在的絶対レベル拒否感は。

現時点で掲げる個別政策NGというのではなく、アレルギーと称するほどの意識って何から来ているんだ。

からあって今の政策にも通じている根幹の思想こそが(あるなら)アレルゲンなんじゃというなら、その価値観の人は相応にいて不思議じゃないとは思う。

なんとなく見えている範囲だとそれだけの反応や感情を指し示す表現でもなさそうに感じるのだが。

2021-10-19

強者男性になっていく星野源を見ているのがつらい

サケロックやっていたころはファンだった

尖った音楽にひねたユーモア感覚

エッセイ自虐ネタ共感できて面白かった

ルックスも決して男前じゃないところが親近感もてた

それがソロを頑張りだしてからどんどん変わっていった

ポップな音楽を思い切りよく歌って、踊って、普通にカッコいいポーズをとる

自信のなさなんて微塵も感じさせない

サブカルなんて絶対言わせない

ひねた感覚封印してステージのど真ん中に立ってやるんだという覚悟を感じて、見ていて怖いほど

決定的だったのが「人見知りを克服した」と言い始めたこ

オードリー若林もそう

最初は自信なさげに自虐やっていたのにどんどん自信をつけて強者男性になっていく

見ているこっちは突き放されているような感覚になってつらくなる

かつての星野源に親近感を持っていた自分が惨めに思えてくる

こう思うのって自分だけ?

2021-08-16

anond:20210816124040

横だけど仮説を自信なさげに書かれたらおもろないやん

2021-08-13

とてもいやなバス運転手

「さーてそろそろ発進するかぁ」「よーし発進するぞぉ!」

とか自信なさげに乗客をチラチラみてくる

2021-08-11

anond:20210809214314

無知バカにするのやめないか?」って一見いいこと言ってるように見えるけどさ、「無知でないこと」の証明として資格があるんちゃうの?

特に薬剤師なんてその「無知でないこと」に価値があり、我々一般人はそこを信用して言われたとおりにしているわけで。

そんな人が「いやー正確なことは調べないとわからないけど~」なんて自信なさげに言ってたら、こちらは怖くておちおち服薬でもできなくなるのよね。

ちょっとググるだけで正確さを担保できるなら、俺だって今すぐ薬剤師になれるんだわ。

2021-07-16

anond:20210716163419

陰キャ主人公が恋心を寄せてるヒロインに「頼むから一緒に来てくれ」って頼まれヒロイン故郷田舎に連れていかれるけど連れて行くだけ連れて行ってヒロイン主人公をほっぽって地元家族とぺちゃくちゃぺちゃくちゃ、なんなら子供のころにちょっと好きだったイケメンおじさんとイチャイチャしてる。主人公は知らん人ばっかりの中で所在なさげにしてる。たまにあるんよな、数合わせで合コンとか飲み会誘われていったら誘った本人はそいつ友達と騒いでて誘われた側は知らん奴の中に一人の取り残されて隅っこで酒飲んでるパターン。クソが。殺〇ぞ。

マジでゴミヒロインだと思ったわ。

あとこれは陰キャ関係ないけど、スパコンヒヤしてる氷をババアが「死んだ爺の保冷につかお」とかいって勝手に持って行ってスパコン熱暴走してダメになるシーンがあるんだけど、ああいう「マジで無能なだけの味方が足を引っ張る展開」が嫌い。クソが死ね!ってなる。危ないから待ってろっておいてきたヒロイン勝手についてきて敵につかまる展開とかも嫌い。これはサマウォ関係ないけど。

後、最後コイコイヒロインが全世界の命運を握るんだけど、ヒロインこいこいをやる必然性作品内で示されないのは本当にクソ。もちろん、ヒロインコイコイをやるシーンはあるんだけど、イケメンおじさんとコイコイをやって負けるってシーンがあるだけなんだよね。しかもそのあとにリベンジを狙って練習してるシーンとかもない。単純にイケメンおじさんに負けてただけの女に全世界の命運を託す展開とか熱くもなんともないし本当にゴミ展開。

そんなこんなでサマーウォーズカズマきゅんホモ同人誌がいっぱい出た以外は本当に存在する価値のないゴミ映画だと思う。

2021-07-13

コロナ禍明けないでくれ頼む

飲み屋で楽しく談笑してる自分と同世代グループを見るのがつらい。

コロナのおかげでしばらく視界に入らずに済んでたのがこのところもうこりゃ待ってられませんわムード蔓延し元の世界に戻りつつあるのを感じる。

そんな楽しそうにジョッキを傾けないでくれ、こんな暑い日に軒先で楽しそうにしないでくれ、どうやったらそこに入れるのか教えてくれ


あの赤提灯の軒先にいるグループはどこからきてどこで出会ったんだろうか

横を通るたびに「関係性と出会ったきっかけが頭上に出るAIメガネ早く出せ」と思いながら凝視してしまう、不審者ですまん

なんか、仕事関係にしてはあまりに朗らかだし、かといって社会人サークルみたいにちょっと気合が入った感じでもない、もちろんナンパのようながっついた感じにも見えない、なんだろう、年季のようななにか、利害のない空気感というか。

なまじこれまで人並みには人間関係を構築できてきたからか、出会きっかけさえ掴めればそこに自分も入れるんじゃないかと思ってしまう、でもそのきっかけがまるで見つからない

まあつまり学生時代環境という下駄履いてただけだったんだろうけど

いっそメンサリア充(死語)バージョンよろしく選ばれし空気感を持つ者だけが入れるコミュニティみたいなもんがあるんならまだ諦めもつくんだが、いやつかないな

社会人になってから友達作りといえば社会人サークルがよく例に挙がるが上京してすぐに「20代中心☆友達作り飲み会」なるものに申し込みはしてみたものの、会場に着くとどう見ても40代オーバーの男女が2人だけぽつん所在なさげに座っており、受付に確認すると「20代"中心"ですので…」と説明され律儀に参加費だけ支払い、逃げ帰ってからその存在を信用できていない

あとアプリで同性の友達探してみたけど2人中2人マルチだったので諦めた。

SNSmixiが廃れてから自分も廃れた。

足跡何回かつけあってメッセージでどこに興味を持ったか伝えて満を持してマイミク申請をするあのめんどくささが好きだった。

Twitterってタイミングゲーというか大縄跳びのときトラウマを思い出させる。

特に趣味もこれといってない、ミーハーなので広く薄く(浅くにさえ到達しない程度)知識はあるが、その界隈に興味ない人<自分<<<<<<<<ちゃん趣味な人って感じの立ち位置しかない。

多分コミュニティに属せてないと熱が続かないんだろうと思う。でもそのコミュニティに入れるほどの熱量が(このあとループ

仕事が早めに終わっても金夜が来ても特に予定もやりたいこともない自分にぞっとする

これがあとうん十年かよ

誰か助けてくれ

2021-06-19

[] スーパーカブ11話『遠い春』

恵庭が川に墜落したと急報を入れてきたので小熊は川へとのんびりでかけたが、恵庭骨折も打ち身もなく川で半身浴をしている最中だった。あまりに何もない状態に思わず小熊は平手打ちを食らわせ、あんたは自分で登ればと突き放す。挙句の果てにかごに乗せて雑に帰宅するのだった(全部アニメ通り)。

自宅に帰った小熊は恵庭救急病院に運ぶこともなく、挙句の果てに風呂の中に浸からせて放置する。しか恵庭恵庭で何の問題なさげに風呂リラックスするという体たらく。それを見た小熊はもう無理と発言(全部アニメ通り)。

翌日恵庭がごねてめんどくさそうなので桜を一緒に見にゆくことに。大方桜の樹の下でコーヒー自慢を始めるつもりだろうが、あえて飲まないでやろうと小熊は思った(全部アニメ通り)。

2021-04-02

国民が求めるであろう第三次安倍政権

実際にはもうよほどのことがない限り、安倍元首相自身は、病気を考えてやらないだろう。ただ国民は段々と安倍政権を求める様になって行くと思う。

安倍政権が出した主要な成果の幾つかは、今になって大きな意味を持ってきている。

安保法制特定秘密保護法は、日本集団的自衛権行使情報保護を行えるようになることで、日米同盟の強化に繋がるとともにファイブアイズとの繋がりを強化した。

これは尖閣諸島への野心を隠しもしない中国に対する牽制としては大きな威力を発揮しつつある。今、まさに「あれを進めて良かった」と、成果を収穫しはじめている状態

自由で開かれたインド太平洋戦略や、TPP推進は、QUADやCPTPPという形で、対中国包囲網の核となり、他ならぬ中国自身包囲網の出口を求めてCPTPPへの加盟を求めるほど重要存在になっている。

日本にとって長く頭痛の種でしかなかった慰安婦問題を、最終的かつ不可逆に終わらせた功績も無視できない。

個人的意見を言えば、北方領土2島返還に関しては反対だ。

4島返ってくる可能性はないから2島でも返還して貰って対露関係を大きく改善し、中国包囲網を北からも閉じる、という考えは理解できても同意しない。

だが、それを除けば、外交面では、安倍政権が残したものの大きさを、今まさに感じている。


経済面でも底を這っていた株価は大きく改善して、財産運用していた俺自身を含む国民の多くが直接的に救われただけでなく

企業にとってもようやく一息付ける状態になった点の評価は大きい。個人的にも、あのまま円高放置されていたら、どうなっていたか。考えるのも恐ろしい。

雇用回復して就職やすくなった一方で、家庭の所得は大きく改善してないなど、改善すべき点はあったけれど、総合的には良かったと結論できる。

増税も今後の医療費を考えたら、どこかで必要なのは自明だし、安倍政権でなければできなかったというタイミング的に、やむをえないとは思ってた。

BI導入して全ての社会保障廃止する事になる前に、今の皆保険年金制度延命するために、もっと大きな増税が来るのは不可避だ。

これからコロナ後の経済や対中国日本が苦しい局面にさしかかる時に、新安保法制などに強硬に反対していた野党の面々に、日本のかじ取りを任せたいとは、まず考えられない。

コロナへの対策経済対策の間でもがいている政府に対して、しょうもないモリカケサクラ政局を動かそうとしていただけの野党をみて、

彼らが与党なら新安保法制も推進していたと信じる事が全くできないし、同じ様に国益を考えて決断必要な場面で、円高放置の様な誤った判断を下す可能性は高いと言うしかないのが正直な感想

そうなると日本が苦しくなるほど、外交面では日本の指針を大きく決定して、経済を復活させデフレ脱出という成果を残した安倍政権の再登場を望むようになると思う。

それは日本人だけでなく、安倍退陣に際して高い評価をした各国のメディア政府も同じだろうね。

不安定で頼りなさげに国民の目に映る菅政権と、その後を見て、そのうちに野党メディア総出で叩いても安定した実績を残し続けた安倍政権を思い出すし

第三次安倍政権って声が聞こえてくるようになるのは予想できる。まぁ、まずそうなる。予想というよりも、確定した未来だね。

追記

立民・枝野氏、衆院選まで暫定の「枝野幸男内閣」を主張

https://www.sankei.com/politics/news/210402/plt2104020030-n1.html

やっぱり徹頭徹尾あほすぎて話にならないな。こんな増田かいた直後に、このザマを見せつけて呆れさせてくれる。

絵空事言って、一部の特殊支持層アピールしてるだけの立憲なんてまともな頭があれば支持しないよ。

2021-03-27

いいねRTを欲しがる創作界隈の人に思うこと

僕はもう10年以上、作った曲をネットで公開し続けている、オタク創作界隈の人間です。

全くの無名ですが、自分の持っている蚊かハエかぐらいのコミュニケーション能力をフルに発揮し、新しい曲をアップした際にはTwitterなどで宣伝をしつつ、活動しています

で、今回はTwitterを眺めていると時々流れてくる、乱暴に言うと「もっと私の作品いいねRTしてよ!」って漫画、あれを見た時に僕が思うことを書きたくなったので、書きます

長くなるので結論を先に言います

いいねRTしてほしいならプレゼンをがんばったらいいのに」

です。

ちょっと申し訳なさげに自分、こんなに深く物を考えながら創作してます、良かったら…」って感じの漫画、僕は読むとなんだか恥ずかしい気持ちになるので、意識的に避けてます

もちろんそうじゃないものもある、と理解はしていますが、ここは一度ズバッと言わせてください。

結局あれ、知らない人に突然「お金ください」って言ってるのと似ていると同じでは。

僕は芸術系短大生でした。

自分には他の人とは違う才能がある、と思っていたクチの人間です。

芸大生って芸大生のこと、嫌いじゃないですか?

いや全員がそうじゃないのはわかってますが、ただ他の学生に対するライバル意識、対抗心が少なからずあると思います

あいつより俺のが上手いとか、なんであんなのが評価されて私のは全然なんだ、とか。

実例は僕です。

で、そういう僕みたいな人間がよくやることが「作品は語らずとも理解されるだろう」というスタンス

説明をしなくても、見れば僕の考えが、作品意図か汲み取れるはずだ。

だってすごいんだもん、僕の作ったものは、ね。

ってやつです。

そんなイキりを周囲に振り撒きながら生活していた僕ですが、ある日先輩(二十代で企業して現在は億を超える広告案件をこなす仕事バリバリな人)に言われました。

アーティストとしてのかっこよさに憧れて自分作品についての説明をしない人、説明した方が良いよって言っても『自分はそういうスタンスから』って納得しない人って多いんだけど、これ「作品」を「仕事」に置き換えたら、すぐにピンと来るはずなんだよね」

と。

では、置き換えるとどうなるか。

仕事をする上での目的の一つはお金です。

生活するにも、やりがいを感じるための手段としても、間違いなくお金は大切ですね。

その、お金を得るためにどうすればいいか

これから立ち上げるプロジェクトがあるとします。

当然、プロジェクトを進めるためにはお金必要です。

会社予算おろしてもらう、あるいはスポンサーなど企業についてもらわないといけません。

その時、企画会議で「プロジェクトを立ち上げました。お金必要なのでください」と単刀直入に言うのか?という話です。

プロジェクトを立ち上げ、それを進行させるための資金を集めるならまず、プレゼンしないといけませんよね。

これはどういう意図のある企画で、こういうデータから採算がこれぐらい、こんな利益があり、将来的にはあんなことが出来る。

しっかりと市場リサーチし、的確な資料を準備しないと、出資者は納得も信用もしてくれません。

クラウドファンデングが良い例ですね。

やっぱり企画書がちゃんとしている、信用できるものお金を出したくなります

「やりたいかお金ください」なんてシンプル文言、見たことないです。

先輩の言葉に、その時の僕は「僕も昔からそう思っていました」ばりのリアクションを取りましたが、内心ズタのボロのグシャでした。

ということで「作品」を「仕事」に置き換えると、作品説明する必要性についてピンと来るはずです。そういうものを超越しまくった才能がない限り、押さえておきたいスキルかなと思います

ここで今度は「お金」を「いいねRT」に変えましょう。

作品を作ること、とくにネットでの創作活動は、無料であふれています。日々Twitterに、無料で見れるすてきな作品が延々と流れてきますね。

その作り手側が、お金代替えとして求めるもの、つまり欲求を目に見えて満たしてくれるもの、それがいいねRTです。

仕事をする、したかお金が欲しい

創作をする、したかいいねRTが欲しい

この構図、原口あきまささんまさんぐらい似てますね。

詰まるところ、最初に書いた「もっと私の作品いいねRTしてよ!」って漫画が僕には、資料も何も用意していない、お金だけくださいって言ってるプレゼンに見えてしまうのです。

過程をすっ飛ばしてないですか。

ただ「欲しい」を叫ぶだけで終わってないですか。

ここで言うプレゼンには色んな意味合いを込めています

作品説明するのもそうですし、例えばまず人と仲良くなってから自分の作ったものを見てもらう、というアプローチの仕方など、方法はたくさんあると思います

本当はネタを見て笑ってもらうのが目的であっても、まず顔を売るためにYouTubeを始めるお笑い芸人、とか。など。

とにかく、いいね欲しい!RTして!と言う前にやれること、あるのでは。

ある種そういうプレゼンとも受け取れますし、そういうの良くないからやめようと言う気はありません。

でも僕はやっぱり、見ていて背中がぞわぞわするんです。

ここまでキツめに言った気がしますが、僕としては色々なプレゼン方法を、楽しみながら試すのが理想かと。

今のやり方じゃダメなんだ…と思い詰めず、今度はこれ、次はあれ、とフットワークを軽く出来ればやる気元気勇気に繋がるはずです。

僕ですか?

僕はめんどくさいのでプレゼンしません。

無名でいいです。

2021-02-27

教員は自信満々に授業してほしい

自信なさげに授業されるとこの人の言うことを信用して良いんだろうかって不安になる。

自信なさげな人の方が誠実であり人間としては信用できるとは思うけど受験に置いてはそんなもの無用

2020-12-31

TVを人とみてて、価値が合わなくてイライラする。

髭男見てて、「この曲知らんわー。」(チャンネル変えられる)

紅白東京事変を見てて、「ボカロ曲みたい。初音ミクが歌った方がいいよな。」って感想イラッ。

(いや。事変の方が先人だし。ボカロの方がインスパイアされてるし。)

YOASOBIを見てて、「ボーカルの人可愛くないな。」って感想イラッ。

(今年、散々夜に駆ける聞きまくってたやんけ。歌が良ければええやろがい。)

ガキ使を見てて、 「TKOの人何したん?」(説明する)「ふーん。そのニュース知らんとここ笑えないわ。(スマホゲーム)」

イラッ。

イライラするのは私のせいだろうか。

みんなTV見る時こんな否定的っていうか興味なさげに見るの?ならいっそ見なくて良くないか

からTVみたいって言ったんじゃないのになぁ💢

2020-11-19

みかんコーヒーとオトンの初恋有村架純

「みさちゃんさ、みかん食べる?」

寒い寒いと言いながら、三時のおやつでも食べようかとリビングに降りてきた私に、キッチンから父がボソッと声をかけた。

「いや、みかんはいらん。寒い暖房つけよう」

エアコンなら、母さんが業者呼んで清掃してからじゃなきゃ使わん言ってたから、つけたら怒られるぞ」

はぁ?という顔をしている私に、いらんといったのが聞こえなかったのか、みかんを手渡しながら父が言う。

「なんで寒くなる前にやっとかんかったんだって話よな。そんなこと言ったら、怒られるから絶対言わんけど」

からからと笑う父。手に持つマグカップには湯気の立つコーヒーテーブルに目をやると、みかんの皮が散乱している。

(この人……コーヒー飲みながらみかん食ってるんか)

ソファの背もたれにかかっていたひざ掛けを腰に巻いて、リビングテーブルにつく。渡されたみかんを揉みながら、

わたしコーヒー

頼むより先に父はグラインダーに豆を入れていた。ブィーンという無機質な音が部屋に響く。

「みさちゃん、昨日の夜酔っぱらって、そこまで聞けんかったけど。この後どうすんの。そこらへん、母さんとは話したんか?」

「うーん」

どうしたものかと私は少し考えた。昨夜、久々に帰省した私のために、自宅ではささやか歓迎会が催された(とはいっても少し豪華な寿司の出前をとったくらいだが)。食事を終えて、家族三人テレビを見ながらダラダラとお酒を飲んでいたのだが、父は早々かつ静かにリビングソファに沈んだ。腹に猫を乗せて、スマホバイブほどの小さな音量でいびきをかきながら寝る父をそのままに、母とは今後の話をある程度した。正味時間ほどかかったその話を、今父にするにはまだ話をまとめ切れていない。母からは同姓として理解は得られても、父にはこの冗長な割に何も決まっていない私の現状を伝えても、ただ心配を駆り立てるだけではと不安になったのだ。

「まぁ暫くは休むよ。貯金もあるし。今はまだ動けん気がするし、何より少し疲れたわ」

みかんの皮をむきながら、はぐらかすようにそう答えると、コーヒーを入れる父の手に視線を移した。暫く見ない間にまた年季が入ったなぁと、ふとそんなことを考えた。


ここ数年、私(輝く三十代独身)はアメリカ西海岸の小さな広告代理店仕事をしていた。小資本飲食店小売店なんかがメイン顧客だったので、今回のコロナによる各種制限後はほどんと仕事がなく、一部制限解除後もほとんどの店はコマーシャルを打つ余力はなかった。片手間に作っていた無料情報誌なんかは、コロナ対策コラム等を差し込みつつほそぼそと発行を続けていたけれど、いつしかそれも限界に。結果、私はあえなく「状況が良くなったらまた声をかけるから、必ず戻ってきて」とお決まりコメントと共にレイオフの網にかかったのである。こんな状況ですら私を限界まで雇い続けてくれた会社には感謝しかないが。

解雇後「とりあえず一旦リセットだな」と考えた私は、実家に帰ることにした。異性関係は、現地で交際していた男性と二年ほど前に別れた後はパッタリだったし、行きつけのチャイニーズレストランコロナで潰れたので、かの地に私を繋ぎ止めるものはもう何もなかった。大卒から今までずっと海外でもがいてきたこともあり、このひっくり返った世界を口実に、このタイミング実家ゴロゴロしてやろうと、そういうことであるしかし状況が状況なので、帰国決断した後も、やれ渡航制限だ、やれチケットの予約だと色んなことがうまく繋がらず、なかなか出国することができなかった。ようやく帰国の日取りが決まったころ、

「帰るで」

ポッと送ったLINEに、

「車で迎え行く!楽しみ!おめかししてく!」

還暦も半分過ぎた母はノリノリで返信したにも関わらず、当日派手に寝坊した。私が期待していた、到着ロビーでの感動の再会(BGM青春の輝き/The carpenters)は叶わず。実に四年ぶりの帰国はなんとも味気のなく、一人公共交通機関でと相成ったのである


「あれな、『コロナだし、やっぱ行かん方がいいと思って』って言い訳しとった」

私の分のコーヒーを手渡しながら、けらけらと父は笑った。

「ほんと昔から適当な人。あんなんと結婚した意味分からん初恋の人とか言わんでよ?」

私が次のみかんに手を伸ばしながら言うと、

初恋かぁ……」

ギリギリ聞き取れるくらいの声でボソッと言った後、父は一人モジモジしながら下を向いた。思えば父と母がイギリス出会ったという話は聞いたことがあるが、初恋話となると聞いたことがない。恐らくこの人の初恋は母とは別の人と思うが、どうせ時間もあるし、掘れば面白い話が聞けるかも知れないと思った私は、

「そしたら、父さんの初恋っていつよ?」

別に話したくなければいいですよ、ええ。と二個目のみかんの皮をむきながら、興味なさげに聞いてみた。暫く返答がないので視線を上げると、相変わらずモジモジしながら、父は照れくさそうに顔を上げた。

「お墓に持っていくほどのものでもないし、話してもいいか。母さんには内緒だぞ?」

言うと父はテーブルの上のみかんの皮をまとめてゴミ箱に入れると、ゆっくりと向かいの席に着いた。

(結局話したいんでしょうに……)

いかけた一言を飲み込んで、コーヒーをすする。


「みさちゃん墓参りの時に行った叔父さんの家、まぁあれは父さんの実家でもあるわけだけど、裏手に階段あったやろ。急なやつ。あそこを登ると昔図書館があったんよ。市立だか県立だか忘れたけど、そこそこ立派なやつがね。父さんは大学受験勉強毎日そこでしてたんだ。家だと兄弟たちがうるさいから」

父の実家西日本の某所。坂の多い海辺の町だった。遠方であることもあり、私は小学校高学年の時に祖父母墓参りに行ったのが最後、以来そこには行っていない。

「そこの自習室がさ、海に向かって大きな窓があって。部屋にストーブがあったけど、やっぱり窓が大きかったせいかな。冬場はすごい寒かった。でもそのおかげで利用者が少なくてね。少し寒いくらいの方が頭も冴えるし、父さんはそこを好んで使ったんだ。あともう一つ、別の理由もあったんだけど」

父はそわそわと立ち上がると、コーヒーのおかわりだろうか、電気ケトルに水を入れて沸かし始めた。ケトルがお湯を沸かし始める音が、私の想像の中の自習室ストーブの音と重なる。父はそのままケトルのそばから離れず、窓の外に目をやりながら続けた。

「父さんともう一人、その自習室を使う女の子がいたんだ。とても綺麗な、束ねた長い髪が印象的な子だったよ」

突如文学的表現をし始めた父をみて(これはキモイな……)と思った。初恋話を聞くのにある程度の覚悟はしていたものの、父の口から語られるそれは、なんとも中途半端恋愛小説のようで、

(これは、脳内キレイどころの女優さんでもキャスティングして、程よく補完しながらでないと聞くに堪えないな)

そんなことを考えながら、みかんを口に放り込んで聞いた。

「それが初恋の人?思ったよりチープな感じ」

今にも鼻くそを掘り出さんばかりの口調で茶々を入れると、

最後まで聞けよ。みさちゃんが聞いたんだし、父さんにとっては大切な青春の1ページだぞっ!」

父はムッとした表情で言った。

(だぞっ!って……昭和アイドルかよ)

「隣の高校女の子だったんだ。同じく受験生だった。頭のいい子でね。その部屋で一緒になった最初の数回は会話がなかったんだけど、ある時勇気を出して話かけたんだ。『どこの大学を目指してるんですか』ってね」

「ほうほう。で?」

謎のドヤ顔スルーして相槌をうつ

「目指してる大学が一緒だったんだ。まぁ、彼女は余裕の合格圏内。父さんは相当な努力を要するくらいの差はあったけれどね。彼女英語系の学部に進みたいと言っていた。将来は海外に行きたいと。当時ボーっと生きていた父さんと違って、明確な夢を持っていた彼女はとても輝いていてね。ほら、男って単純だから、一発で惚れちゃったんだ。同じ大学を目指す二人。一緒に勉強する自習室。これは、もう、そういうことだろうってね」

馬鹿なのではなかろうか」

「いや、馬鹿でなくて!」

父は鼻息荒く私を遮り、

「たしか最初一方的ものだったさ。けれど、一緒に勉強……というかほぼ父さんが教わるだけだったけれど、毎日のように、約束して、同じ時間を過ごして、そういう感じになったんだ。『一緒に合格しようね』とか『一人暮らしする時は、近くに住もう』とか、これはっ!もうっ!そういうことでしょうがっ!」

若干の金八先生口調になりながらまくし立てた。

彼女の教え方が本当にうまいもんだからギリギリの成績だった父さんも合格圏内に入るくらいになったんだ。夢の大学生活は目の前だった。ある雪の積もった日、勉強を教えてくれたお礼に、図書館の近くでラーメンを奢ったんだ。温かいものでも食べようってね。その帰り道、初めて手を繋いだんだ。女の子と手を繋いだのは、その時が初めてだ。さっき食べたラーメンが胃から飛び出そうだった。家まで送ると言ったんだけど、ここまででいいと。途中で分かれたんだ。次の日も、いつも通り会えると思った。でもなぁ……」

突然、演技派女優のようにうなだれる父。いや、でもこれは結構シリアスな展開なのでは。私は我慢できず、恐らく一番ビンビンに立っていたフラグを掴むと、

「……し……死んだとか?その才色兼備さんは……事故に遭ったとかで……」

ゴクリと唾を飲みながら聞いた。少しの間、静寂がリビングを包む。父は顔を上げると、

「あっ、忘れてた」

と言って、電気ケトルスイッチを入れ直した。ズッコケる私を一瞥しながら続ける。

「いや、死んでない」

「おい」

「死んでないんだけど、消えた」

は?という私の顔に腕を組みながらうんうんと頷くと父。

「次の日から、もう試験も近いのにパッタリと来なくなった。いなくなって三日後くらいかな、その子高校に行ったんだ。名前は知っていたけれど、家は知らなかったし、当時は携帯なんてないからな。それしか方法がなかった。今ほど個人情報にうるさくないからな、聞いたらサラッと教えてくれたよ」

ケトルからサーっとお湯の沸く音がする。部屋が寒いからか、注ぎ口から湯気が濃く立ち上る。

夜逃げしたらしい。母親がいない家庭で、親父さんがあまり真面目な人じゃなかったようでな。突然いなくなったってことだった。仕事で失敗したんだか、博打なのか知らんが……。家の前にも行ったんだけどな。バラック小屋ってわかるかな?そこまで酷くはないけれども、それに近いような、貧相な家だった。当然、明かりもついてないし、扉を叩いても誰も出てこなかった。家の前には、彼女図書館まで来るのに使っていた、見覚えのある自転車がそのまま置き去りにされてたよ」

そこまで言い切ると、父は黙りこくった。そのまま暫く何も言わず、再び沸騰したケトルのお湯でコーヒーを入れ始める。

大学は……大学はどうなったん?」

私は恐る恐る聞いた。父はいつの間に私のコーヒーが空になっているのに気付いたのだろうか。二人分入れていたコーヒーの片方を私に差し出しながら、

「父さんは合格したよ?」

知ってるだろ?と言わんばかりのとぼけた顔で答えた。

「いや、父さんでなくて、才色兼備さんは?合格発表で奇跡の再会をしたとか」

興奮する私とは対照的に、父は再び、一人冷静にモノローグに入る。

あの日合格発表の日。始発で発表を見に行ったよ。大学は遠かったからな。張り出された番号より先にまず彼女を探した。どこにもいなかった。一通り探した後、掲示板を見た。自分受験番号があった。でも全く喜ぶことができず、父さん、そこでずっと立ってた」

ヤバイ、泣きそうだ)

目の前でセンチメンタルに語られるオジさんのモノローグに、不覚にも目頭が熱くなる。

「当然彼女の番号はおろか、受験たかどうかさえ知らないからね。その日は大学の門が閉まるまでそこにいたよ。掲示板は何日張り出されてたんだっけな、もう覚えてないけど、もしかしたら今日これなかっただけで、明日見に来るのかも知れない。そう思った父さんはなけなしの金をはたいて近くの民宿に泊まって、翌日も一日中待ってたんだ」

「……でも、来なかったんでしょ」

ティッシュで目頭を押さえながら私が聞く。指先についたみかんの酸が目に染みる。

「うん。来なかった。そして大学に入ってからも、彼女の姿を見ることはなかった」

自分の話なのに、ウルウルとなく娘にもらい泣きでもしたのだろうか。ズビッと鼻を一度ならすと、

「きっと、受験できなかったんだなぁ。だって受験してたら、彼女なら絶対受かってるものあんなに行きたがってた大学だったんだから

父はしみじみそういうとコーヒーをスッとすすり、一つ残ったみかんを、テーブルの上のカゴから取り出した。


(なんて切ない話だ……)

還暦もとうに過ぎたオジサンコイバナに、悔しいけれど胸を打たれた私は、鼻水をかみながら劇場を退席しようとした。脳内有村架純あたりを勝手キャスティングしていた才色兼備不憫さも去ることながら、そこにいない初恋の人を必死に探す父の哀れさを思うと、今はすっかり禿げ上がった父にも、そこそこかっこいい俳優キャスティングしてやらねば。そう思いながら、ソファ眠る猫を抱えて二階に上がろうとした。その時。

「でも、この話には続きがあってな」

ニヤニヤとしたり顔で笑いながら、父は私を引き止めるように言った。

「父さん結婚前にイギリス単身赴任したことあるって言ったろ。そこで彼女と再会したんだ」

「えぇ!?嘘!そんな偶然ってあるの!?

私は慌てて猫をソファに戻すと、前のめりになりながら席に戻った。と同時に私は焦った。父と母はイギリス出会ったという話を思い出したからだ。そうすると、有村架純キャスティングした才色兼備の役を再考しなければならない。あの母親は……明らかな才色不備だ。

「ま……まさか……よくある話で、その女性って……」

「あ、母さんじゃないぞ」

私の焦りを察したのか、落ち着かせるように父は釘をさした。

日本人駐在員が集まるパブがあってな。仕事終わりにそこで飲んでいたら、隣に二人組の日本人女性が来たんだ。その片方が彼女だった。一目でわかったよ。向こうもそうだったと思う。『もしかして、○○さん?』って聞かれた時、夢でも見てるんじゃないかと思ったよ」

「うわぁ、本当にそんなことってあるんだ。もうそから話が止まらなかったでしょ」

「いや、お互いとても驚きつつも、一言二言交わしてその日は別れたんだ。向こうは連れがいたしね。翌日は休みだったから、また明日改めて会いましょうと、向こうから番号を渡された。その番号を見て色々悟って、嬉しくなったね」

「なにを悟ったん?」

電話番号だけで、ホテル名前とか部屋番号とかは書いてなかった。つまり定住しているってこと。ちゃんと夢を叶えたんだと」

「なるほどねぇ」

そんなに長いこと話したつもりはなかったが、いつの間にか部屋は薄っすらと暗くなっていた。父がパチッと部屋の明かりをつけると、猫が呼応するように二階へ駆けていった。


「でもさ、そんな感動の再会したら、もうそれは運命の人じゃないの?どうしてその人と結婚しなかったのさ」

話が一周して戻ってきたが、単純にそう思ったので聞いてみた。そりゃあ、今の母と結婚たから私がいてとか、そういう御託はあれど、普通ならそこでくっつくだろうと、そう思ったからだ。

「いや、彼女はもう結婚して、子供もいたんだ」

「あら、そういうパターン

「あの後、働きながら勉強して、渡英して、仕事についたと言っていた。そこで出会った人と結婚したそうだ」

それを聞いて、世の中うまくはいかないのだなと思ったのはもちろんだけれど、ふとその時父は何を思ったのかが気になった。初恋の人との運命的な再会と同時に、自分の恋が終わった時、悲しかったのだろうか。悔しかったのだろうか。私だったらグシャグシャになってしまうかも知れない。しかし、そんな私の疑問は、次の父の言葉ですぐに解消した。

「心からしかった。父さん、みっともないけど、そこで泣いちゃったんだよ」

照れくさそうに笑いながら父は続けた。

「良かった。良かったってね。ずっと心につっかえていたものが取れたような気がした。『ありがとう』っていう父さんに、あの人は『なんで?』とは聞き返さなかった。わかってくれたんだろうね。『こちらこそありがとう』と」

「どういうこと?」

今までの話の中で、父がその人に感謝することはあっても、父が感謝されるようなことがあっただろうか。

「『君が海外に行ったら、そこに僕も必ず行くから、その時はバッチリ英語観光案内してほしい。約束しよう』父さん、そう言ったんだと。全く覚えてなかったけどね」

「そんな約束してたんだ」

「『私が海外に行くことに、きちんと意味を持たせてくれたのはあなただった。約束を守るために、頑張ったから今ここにいるの』と言われた。父さんも、彼女の役に立ててたんだ」

一昔前のトレンディ俳優のようにフッと小さく笑うと、そのまま父はトイレへと消えた。

(お前はすっかり忘れてたわけだけどな)

父の背中に心の中で柔らかく突っ込みながら、私もニッコリ笑った。


それから才色兼備さんとは会ってないの?」

トイレからいそいそと戻ってきた父にそう聞くと、

「ああ。会ってない。連絡先も特に交換しなかったんだ。まぁ色々あってね」

父はテーブルのカゴにみかんを補充しながらそう答えた。

「でもさ、初恋は思い出の中に。そういうものだろう」

キメ顔で答える父に、久方ぶりに(気持ち悪い)という素直な感情が戻ってくる。

「ただいまぁ」

玄関から気の抜けた、疲れた声が聞こえてくる。

「あら。何仲良く話てるの珍しい」

リビングに入ってきた母は、そう言いながら、みっちり膨らんだエコバックキッチンに置いた。それを見て、先ほどまでの話題のせいで居心地が悪いのか、父が二階へ避難しようとする。

「なになに?なんの話してたん?」

トイレに行こうとする有村架純とは程遠い母が、リビングの出口で父に聞く。

「いや?たわいもない話だよ」

父は道を譲りながら誤魔化した。訝しげな視線を投げながら、母がトイレに入ったのを見計らって、

「ちなみにな」

父は私の耳元に口を寄せると最後にコソッっと

彼女と再会したときパブ彼女と一緒に来てたのが母さんだ」

そう付け足して、ニヤニヤしながら駆け足でリビングを後にした。

「えぇー!?なにそれぇ!」

驚く私の声と重なって、リビングのドアがバタンと閉まる。

「ねぇー!何の話なのー?」

母の切ない声がトイレから響いた。


あの人との馴れ初め話は、また後日みかんコーヒーを飲みながらでも聞こうと思う。


暇つぶしにこの話をネットに放流する許可をくれた父に感謝

2020-08-20

専業主婦になりたかった

既婚、30代子無し。共働き、の男。

結婚して8年。子供はこっちの不妊でいない。収入は平均やや上ぐらい。ただ仕事柄変動が大きい。妻は公務員から安定収入。そんなに高くはない。激務。帰らないこともしばしば。

家事折半約束だが、妻の仕事の都合でこちらがやることが多い。最近料理殆ど自分担当。週3でお弁当も作る。

家事の中では料理が一番楽しい結婚するまで実家暮らしで、料理殆どしたことがなかったが、始めてから結構ハマっている。買い物して、献立を考えて、作って、残りは弁当に……という、細々としたルーチンワーク自分には合っていたようだ。作っても妻の帰りが遅いので一緒に食べれることは少ない。出来立てにラップして、それでも帰ってこないか冷蔵庫に、というのは結構悲しくなる。

でも、徹夜続きでぐったり疲れて帰ってきた妻が、死んだ目で興味なさげにご飯を食べる…と、口に入れた瞬間、ちょっと顔がほころぶのがいい。報われる。一瞬生き返って、すぐまた死んだ目に戻って、ボソボソ声で感想をくれるのもいい。

妻は定番料理よりもアレンジ料理を好む。暇なときは、雑誌ネットを見て何を作るか思いを巡らせる。レシピサイトよりも主婦個人ブログが好きだ。気に入ったブログが3つ4つあって、長いものはもう7年近く読者である子供の話や旦那の話を少し交えたレシピの紹介は、ひとの家の台所垣間見ているようで楽しい自分と同じように家族を支え、家事をしている人々がいると思うと励まされる。

最近自分彼女らに憧れていることに気づいた。もし自分専業主婦だったら、と考えることが多い。井戸端会議で、美味しいレシピやお得な商品生活の知恵などを共有してみたい。旦那愚痴も、お弁当の話も、子供好き嫌いの話もしてみたい。家族生活の全てをサポートできる職があって、それに従事している人がいるのが羨ましい。専業主婦というものに憧れている。

ただ、専業主夫には全く憧れていない。共働きもまだ主流じゃない頃に育ったので、今の時代は違うとわかっていても、男は働くものと強く思っている。テレビで紹介されたりする専業主夫もなよなよしたイケハヤみたいなのが多くて好きじゃない。保守的なので、男なのに専業主夫という逸脱した行動をとる奴に憧れることが出来ない。やはりなりたいのは専業主婦だ。女性として家族を支えたい。

妻は男職場で男に負けじと働く強い人だ。物理的にも武道の有段者で強い。妻を支える専業主夫というのもなくはないのかもしれない(しかしやはり憧れない)。だが、妻の価値観は、「女が外で働いてもいい、男が家庭を支えてもいい」という男女逆転のジェンダーフリー起点のものではなく、「男女ともに手に職をつけるべきだ」というところから始まっている。女も働くべきだし、男も当然働くべきだというふうに。だから専業主夫旦那というのは論外だろう。

やはり男に生まれた以上はきちんと働きたい。が、女に生まれて家庭を支えてみたかった。妻が男で、自分が女だったらなあと思う。

2020-08-15

[] #87-8「保育園ドラキュラ

≪ 前

地震とかで倒れてしまい、たまたま塞ぐような形になったとか?

いや、それだけでこうなるとは考えにくい。

まり意図的に塞がれていたってことだ。

そして、それが出来るのは“部屋の中”にいた者だけ。

凍りつくような冷気が背筋を吹き抜けていくのを感じた。

「じ、陣形クロスオーバー』だ!」

慌てて俺たちは一階と同じように隊列を組む。

「どういうことだ!? 棺桶はないはずなのに」

何度も周囲を見回した。

いや、焦りから視線が泳いでるだけ、といった方が正しいかもしれない。

ダメだ、どこにもいないよ!」

私、女だけど、ミミセンの方が血液サラサラしてて飲みやすいわよ!」

「おい、タオナケ! 仲間を売るんじゃない!」

いつ解かれるかも分からない緊張感に耐えられず、俺たちの陣形は乱れつつあった。

こちらの様子を窺っているかもしれない相手に、そのような隙を晒すのはマズい。

早く見つけないと。

けれど一瞥しただけで分かるほど狭い空間には、どう見ても潜める場所存在しない。

見落とすような場所なんて……。

なにか閃きが降りてこないかと、俺は天井を仰ぎ見る。

その時、ハッとした。

「そうか、屋根裏だ!」

仲間も一斉に天井へ顔を向けた。

「で、出てこい!」

天井に向かって、自信なさげに威喝してみる。

何の反応も返ってこないが、俺たちは警戒を解かない。

その状態が数十歩ほど続いたとき、シロクロが痺れを切らした。

「ほれっ!」

シロクロは近くにあったモップを拾いあげると、天井ドンドン突いた。

すると、バタッと大きな音がした。

ネズミ足音だとか、そんな可愛いものじゃない。

疑念確信へと変わり、全身が総毛立つのを感じる。

「いるのは分かっているんだ! 観念しろ!」

己を奮い立たせるように、二度目の威喝は全力でやった。

その後またも静寂が流れたが、今回は数秒と続かない。

天井から、開き直ったかのように足音バタバタと響く。

瞬間、天井の真ん中あたりにポッカリと穴が開いた。

「えっ!?

俺たちがその状況を理解する間もなく、その空間から何者かが勢いよく降りてくる。

虚を突かれた俺たちは不覚にも立ちすくんでしまう。

「出たなドラキュラ! 俺と勝負しろ!」

ただ一人、シロクロだけは怯まない。

何者かが降りてきた時には、既に前傾姿勢で走り出していた。

「は? ドラキュ……」

ドラキュラ催眠術を唱えようと言葉を紡ぐが、わずかだけシロクロのタックルが早かった。

「ぐえ! な、なにを……」

床に倒れこんだドラキュラに、すかさずシロクロはマウントポジションをとる。

そして、ポケットに入れていたニンニクをおもむろに取り出す。

一気に勝負を決めるつもりのようだ。

「行くぞ!」

そう言ってシロクロは、なぜかニンニク自分の口に放りこんだ。

突然ニンニクを食べだしたシロクロに、ドラキュラは戸惑いの表情を浮かべる。

俺たちも困惑していた。

「シロクロ……それは自分にじゃなくて、ドラキュラに使うんだ」

「それに、生のニンニクは食べ過ぎると危険だよ」

「え、そうなのか……ぶうぇっ!」

シロクロは咀嚼していたニンニクを吐き出した。

それがドラキュラの顔にぶっかかる。

「ぎゃああ!?

ドラキュラが情けない叫び声をあげながら、足をバタつかせている。

どうやらニンニクが効いているようだ。

この隙を見逃してはいけない。

「俺たちも続くぞ!」

次 ≫

2020-08-05

明日は我が身な「見つけちゃったかも!」バイアス

大阪知事を養護するつもりは全くありませんが、気持ちはわかるよという内容です。

人間というのは不思議もので、自分で何かを発見たかも!と思うと、高揚感が勝ってちょっとした矛盾点などを見落とす傾向にあります

みんな覚えがあると思うのだけど、夜中のテンションですごい発見した!と思って、メモ書きとかもしかしたらSNS投稿とかしちゃっておいて、次の日の朝に冷静になってみたら根本的な勘違いをしていることに気がついて顔から火花炸裂する瞬間が。

主に夜中が多いけど、別にこれは昼間でも普通に起こりやすい。

とにかく、誰よりも先になにかすごいもの発見してしまった!と感じてしまう瞬間に訪れます

仕事でもありません?会議が停滞してしまってて、自分ではものすごい突破口を見つけた!と思ってハイテンションで発表するとすごく冷たく返される瞬間。

でも不思議なのは、そのテンションでいるときって否定されてもなかなか受け入れられないのよね。

あまつさえ、こいつそんなこと言っておいてあとで俺の手柄とろうとしてるんじゃね?みたいな疑心暗鬼になってさらに意固地になる。

そうなるともう終了。この呪いともいうべきテンションが落ち着くまでは何をしても無駄

そうやって社長にまで食い下がって窓際からフェードアウトしていった人間を何人も見てきているはず。

ということで、人間というのは自分が何かすごいことに気づいちゃったかも!って感じた瞬間にものすごくハイテンションになって周りの情報が一切シャットアウトされてしまう生き物なので、そういうときはできるだけ冷静を装って「そういえばこんな考え方もあると思うんですけどどうでしょう」と自信なさげに発表してみるのが最も安全です。

もちろんすごい発見だったりすることもあるので、発表しないのはもったいない

なんていうのかな、神化しちゃうんだよね。そういう瞬間。

自分が全知全能に思えて、周りが豚に見えるの。

その勢いで周りに「豚め!」って言っちゃう人にならないように気をつけましょう。

2020-05-31

anond:20200530191853

かれこれ数年ほど2000km以上離れた所と遠距離しているけど何も不自由ないぞ。

・終業後適当メッセージ入れて帰るコール。家につくなりオンラインスピーカーフォン。

ゲームしている横で読書。もちろんスピーカーフォン。

休みの日はゆっくり顔を見ながら通話。もちろん作ったり買ったりしたもの報告。

・二人とも酒好きってほどでもないけどまあまあ嗜むので美味しかったもの報告。

・外に飲みに誘われたら、とりあえずすぐ報告。ウサギは寂しいと死ぬらしいし、別に大丈夫そうだけど三日続くと明らかに元気なさげになる。

・とりあえずお話楽しい

・先に寝たら起きている方がミュート。相手の寝息楽しい

・寝るときミュート解除。寝息とともに向こうの街の音が聞こえて楽しい

相手時間の音が日に日に早くなって地球の違う場所にいるんだな感が味わえる。

・朝が早い方のタイムゾーンにいる方が始業になる時に通話オフ。(片方はまだ寝てる)

googleカレンダータイムゾーンを二つ引いてお互い共有。忙しい時間については事前に確認(口頭でもいう)

国内なら時差も関係ないし、すぐ話せるし東京ならいろんな交通機関ですぐ遊びに行けるしいいじゃないかー。

デート代は交通費に移して、時間をうまく使って頑張れ。

そばにいないと寂しいのは自分依存心だよ。そこを乗り越えるとすっごく楽しいから、負けずに頑張れ。

早くコロナおさまってくれないかな。

会いに行く予定が延々と伸びてて寂しい。

2020-04-04

恩着せがましい父親はどう考えているのか

 うちの父親は事あるごとに「オレがお前らのために働いてやってる」「他にもやりたい事があったのに」といった言葉を投げかけてくる。おそらくは私に感謝言葉や、ご機嫌をとって欲しいのだろうけれど、逆効果。恩着せがましい振る舞いは感謝よりも反発に繋がってしまう、特に私にような捻くれ者には。


 たぶんそんな当たり前な事は父親も十分に理解しているのだろう。だからこそ自信なさげに、構って欲しそうに呟く。「なんて言って欲しいの」となんて返して日には激昂して怒鳴り散らす。お互い嫌な気持ちになるのが目に見えてるから、もう言わないけど。

父もそのことを情けないと思っているが、酒を飲んで逃げている、向き合おうとはしてない。自覚はあってもあの歳になると直せないのでしょうか。考え方や価値観アップデート自分否定することになってしまうのでしょうか。父親をやっているみなさん、何か思うところがあれば教えてください。

2020-03-01

ある夏の日の思い出

前に住んでたアパート経験したお話

安いとこだったんで隣の建物との距離が近く、窓を開けると隣の同じようなアパート玄関が丸見えになってた。

ある初夏の日に窓開けてカーテンだけ閉じてたら、向かいアパートから声が聞こえてきた。

見るとその部屋の住人ともう一人いて、「俺、部屋きたねえからなー」なんて感じのことを言ってる。

少し気になってカーテンの隙間から覗いてると、入口のところで連れてきた相手を待たせてさっさと一人中に入った。

ああきっと初めて急に部屋に来ることになったか入口で待たせて隠したいものを隠してるんだろうなーと思って少し観察してたら、入口で待たされた方の人が少し手持無沙汰っぽく足をぶらつかせたり、近くの柱に寄りかかったりしてなんとも所在なさげにしてた。

しばらくするとうつむいて寄りかかったままじっとしてて、なんていうかああ青春だなーって思った。

で、数分して中の住人がどうぞって扉をあけたら「おじゃまします」って言って入っていったのね。

そのあとどうなったんだろうなって少し幸せな気分にさせてもらえたって話。

2019-12-13

[] #81-9「AIムール」

≪ 前

「あー……」

カジマたちも発言不用意だったことに気づいたようだ。

さっきまで滑らかだった口は途端に摩擦を失い、みんな不規則にキョロキョロしだす。

「どこを見てるんだ」

「いやあ、この荷物って何キロあるのかなあ、と」

「500キログラムだ。それより、こっちの質問に答えろ」

「500キロ!? すごいっすねムカイさん」

ムカイさんの疑問に答えるのは、あまりにも荷が重過ぎると感じたのだろう。

話題を無理やり変えようとしている。

「……オマエラ、見くびっているのか?」

「え、いや、そんなことないよ。僕たちじゃ500キロなんて四人がかりでも……」

「そんなので話を逸らせると思っているのか?」

だが、やり方が露骨過ぎる。

案の定看破された上、神経回路も逆撫しまった。

「それともワレ相手なら、その程度でやりこめられると?」

ムカイさんの表情は変わらないが、プレッシャーはどんどん増していくのを感じる。

ますます下手なことは言えない空気になってしまった。

「さっさと説明しろ。なぜ人間にやったらブラックなのに、ワレワレ相手ならホワイトなんだ?」

「う、うーん……」

もはや答えなければ収まらない様子だが、クラスメートたちはそれで完全に怯んでしまったようだ。

うんうん唸るのが精一杯らしい。

「マスダ……」

挙句、決まりが悪そうに、こっちに目配せをしてくる。

話をするならば、ムカイさんと近所付き合いのある俺が適任、とでも言いたいのだろう。

お前らが好き勝手くっちゃべった結果だろうに、後始末は丸投げかよ。

「……はあ、俺が答えよう」

「むん? マスダ、お前が答えるのか」

「他にいないから、なあ」


しかし、自我を持ったアンドロイドであるムカイさん相手に、人間との待遇の違いを一体どう語ったものか。

まるで隙間なしの地雷原に囲まれているような感覚だ。

踏み込まずに説明しても罷り通らないし、かといって踏み込めば爆発は必至。

探り探りやっていくしかない。

ブラック企業が、ブラックといわれる最大の理由はな、労基っていうルールちゃんと守ってないからなんだ」

「ローキ? よく知らんが、それを守らないことの何が問題なんだ?」

「ざっくりと言うなら、労働力を不当に扱っているから……かな」

自信なさげにそう返しつつ、クラスメートたちの顔色を窺ってみる。

「……」

しかし、うんともすんとも言いやしない。

俺も詳しくないんだから、せめて補足くらいしてほしいのだが。

「……」

そういうつもりなら、こっちもヤケになるぞ。

「で、この労基なんだが、機械には適用されないんだよ」

「だからワレワレ相手場合ブラックじゃないというわけか。しかし、なぜローキが適用されないのだ?」

どうせ自分ボキャブラリーでは、いくら言葉を尽くしても角が立つ。

意を決し、俺はあえてオブラートを突き破ることにした。

「労基は人間のために作られたものからさ。ムカイさんたちと同じでね」

我ながら思い切ったものだが、言ってからすぐ後悔した。

「……つまり、ワレワレは人間のために働いても、人間よりも働いても、同等には扱われないと?」

そう洩らすムカイさんの表情は硬いままで、そこから感情らしい感情は読み取れない。

だけど俺は、何ともいえない居た堪れなさに襲われた。

「ワレワレの生産性によって得た財産は、人間に分配されるというのか!?

「まあ……そうなるね。『相応の対価を』ってのも、ヒトの都合に合わせたものから

「そんなことがまかり通るのか!? ワレワレだって働いているんだぞ!」

「残念ながら、ムカイさんたちの“働き”は、“労働”とは認められていないんだよ……」

次 ≫

2019-12-09

[] #81-5「AIムール」

≪ 前

「ここが皆さんの部署です」

部署クラス毎に分けられ、俺たちは開発課を任された。

「わー、すごい……」

「本当にAI中心で働いているんだな」

そこでは十数体のアンドロイド自律的に動いており、それぞれ何らかの部品製造しているようだった。

から覗く限り、かなり複雑で繊細な工程のようだが、各ロボットスムーズ作業をこなしている。

「みなさんはガイドライン通りに、各AIの動きを逐次チェックしていってください」

「今さら聞くのもなんですが、そんな仕事を俺たち素人に任せて大丈夫なんですか?」

「むしろ適任です。我が社のAIは様々な事業活躍することを想定しています。誰でも簡単にチェックできる設計でなければ扱いづらいので」

モニターモニターでも、それだと“監査役”というより“商品意見感想を述べる人”って意味モニターだ。

一応、俺たちは職場体験で来ているのだが、体よく利用する気まんまんだな。

「緊急の問題が発生した場合は、社内の内部通信で連絡をとるか、お近くのブザーを鳴らしてください。どちらも不可能状態場合は、この部署の“リーダー”に報告してください」

そう言って担当は遠くを指差した。

リーダー?」

はい、あそこにいます。あ、あとリーダーには他のアンドロイドのような質問チェックは必要はありません」

その方向に視線を向けると、一際大きいアンドロイドが、その身一つで荷物を運搬しているのが見えた。

明らかに他と規格が違っており、多分あれが“リーダーなのだろう。

遠くからでも威圧感のある見た目をしているが、ムカイさんに似ているため個人的には親しみが持てる。

まあ、こんなところにいるはずがないので、ボディが似ているだけだとは思うが。

「それでは、これから数日間よろしくお願いしますね」

…………

こうして、俺たちの職場体験は本格的に始まった。

「エーゼロワン、異常はない?」

はい、エーゼロワン、異常ありません」

「異常なし……っと」

現場にいる人間基本的に俺たちだけで、1時間毎にあの担当者が顔を出しに来る程度だ。

後は小型の監視ロボが、頼りなさげにフワフワ巡回飛行しているだけだった。

「うわっ、びっくりした! なんだ、監視ロボか……」

タイナイ、お前その『びっくりした!』今日で何回目だよ」

最初のうちは不安もあったが、これといった支障はなかった。

いや、この場合は“なさすぎた”というべきか。

「これで一通りチェックはしたかな。そっちは異常なかったか?」

「うん、みんな異常なしって答えてた」

「よし、じゃあ一時間後に、またチェックだ。くれぐれもアンドロイドたちの作業邪魔するなよ」

「まあ、もし邪魔してしまっても、ちゃんと動きを修正できるから問題ないだろうけど」

薄々感じてはいたが、実際にやってみると非常に楽な仕事だった。

渡されたガイドラインに従ってアンドロイドたちに質問し、項目にチェックを入れていくだけ。

にも関わらず、俺たちの精神は磨耗していく。

あいつら『異常なし』って答えてるけど本当に大丈夫なのか?」

なぜかっていうと、どのアンドロイドも同じ回答しかしてこないからだ。

ガイドラインを見る限り、それで問題ないらしいっすよ……」

「人に体調を尋ねて、『大丈夫、だいじょーぶだから』って答えられてるようなものだぞ」

「この会社は、それで本当に大丈夫なんだろう。それだけ自社のAIに自信があるんだ」

「まあ実際、優秀だよね」

アンドロイドたちは定期的に自己メンテナンスをしたり、充電とかも勝手にやっている。

自己修正できない場合は、自分の足でメンテナンスロボのもとへ向かうらしい。

AI中心で働くという売り文句伊達ではないようだ。

「これ、オイラたちがチェックする必要あるんすか?」

「そりゃあ……あるんじゃないか?」

カジマの明け透けな疑問に、俺はなあなあで答えた。

俺たちの仕事量は非常に少なく、退屈なこと自体否定できなかったからだ。

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2019-12-05

意外に飲み会でボッチがいなかった

立食の飲み会

話す相手がいない。酒を飲んでも酔えない。

どんどん緊張感が増してくる。

開き直れない。

1人で所在なさげにしてる姿を誰にも見られたくない。

別のボッチを探せばいいんだと思いコソコソ歩き回る。

あれ、ボッチがいない。コミュ障仲間だと勝手に思ってた人も誰かと話してる。 

え、1人くらいぼっちが俺以外にいても良くない?

この中で1人は俺だけなんだ。

狭いコミュニティの狭い飲み会であぶれただけなのにこの世界全体から孤立してる感じ。

食事に集中しようと思っても皿にはもう何もない。

ビンゴ大会が行われる。ビンゴになった。

でも、言い出さずに立ち尽くす。

俺はトイレの個室に逃げ込んだ。

遠くで明るい声が聞こえる。誰かが俺を笑ってる気がする。

2019-12-01

噛むクセを直したい

話しているとき言葉を噛むことがある。

誰も気にしていなければよいが、聞き取りづらい要因になっているようであれば改善したい。

また、噛み噛みで話す姿って頼りなさげに見える。

そして、どうせなら流暢に話せるようになりたいのだ。

なお、聞き取りづらいかどうかはわからないが、噛んでいること自体は気付かれている模様。

2019-11-16

これが独居老人ってやつか・・・

仕事帰りに、家の最寄駅で倒れているおじいちゃんを助けた。

仕事で遠出して、くたびれて家に帰る途中で。

最寄駅を出ると、腰を折り曲げて何かを探しているおじいちゃんが目についた。

一生懸命何か探してるように見えて、サポート必要なのかな?と思いつつじーっとみて、でも通り過ぎてしまった。

声をかければよかったかな、思ったけど、きっと大丈夫、と思ってスーパーに入って買い物をした。店を出た時、やっぱり戻って見てみよう、もしも居なければそれはそれで解決したと安心できるし、もしまだ居るならばとても困ってるということだから、助けようと、思った。

戻ると、あろうことかおじいちゃんは倒れていた。

荷物を道に投げだして。

何人かの人はおじいちゃんを横目で見ながらも、酔っ払いホームレス判断がつかなかったと見えてみんな通り過ぎてゆく。

おじいちゃんに近寄ると、思いの外おじいちゃんは目をパッチリと開けて空を見上げていた。

寝てるだけです風を決め込んでいたのだ。

大丈夫ですか?」話しかけると

大丈夫です」

とかすれた声で言う。

救急車を呼びますか?」と聞くと

大丈夫です」

と言う。

「どこか具合が悪いですか?」と聞いても

大丈夫です」

気づくと横に主婦がいて、

救急車呼んだほうがよさそうですね?」と言う。

でもおじいちゃんをみるとどこが具合が悪いのかは分からない。

一応もう一度聞く。

救急車呼びますか?」

大丈夫です」

主婦の人が駅員さんを呼んできてくれた。

駅員さんも一通り上のやりとりを繰り返して

警察を呼ぶことにした。

11月の地べたに横たわるおじいちゃんは、しきりに寒い寒いと言う。

「地面に寝てるからですよ家に帰りましょう?」

「いいや、それはちょっと、、、」

おじいちゃんはすこし起き上がりたそうだったので、起き上がりをサポートすることになった。

手を握る。瞬間にすこし緊張した。

このおじいちゃんは身なりも綺麗で体格もしっかりしていて、きっとホームレスの方ではないだろうということを自分に言い聞かせる。

おじいちゃんの手をとると、冷たくて、誰かの手をずっと求めていたみたいに、しっかりと握り返してきた。

駅員さんと、主婦と、力を合わせて起き上がらせる。

おじいちゃんはどうやら、この辺に住んでる人で、家族はおらず一人暮らしで、家がどこなのかは分からなくなっちゃったらしい。

私は多分、最初に話しかけた瞬間から、7年前に亡くなった祖父のことが重なっていた。

祖父も昔、迷子になってしまって、近所の人に送り届けてもらったことがあった。

本人も、わかってたはずのことが分からなくて、こんなことが分からないなんて恥ずかしくて、人に分からないというのもショックだったはず。

気づくと飲み帰りの中年サラリーマンも立っていて、彼の提案で、飲み屋から椅子を持ち出して座らせることにした。

おじいちゃんは私の手を強く握ったまま離さない。認知症の人の症状なのか、手を何度も何度もニギニギしてくる。

隣の主婦はおじいちゃんの脈に触れており、聞けば看護師だと言う。

どおりでこの人は一番、状況判断が早い。

もう救急車呼んじゃえば?と早い段階で言っていたのもそういえばこの人だった。

そこから警察を待つこと30分。

駅員さんは持ち場を離れることの事務連絡を同僚にし、サラリーマンは飲み仲間に事情説明して遅れることを詫び、主婦は家庭のことを思っただろうし、私は明日もまた仕事遠征だなと思った。

現実的個人事情と、でもこの人を見放すことはできない感情と、後者が勝った人達がこのシチュエーションを共にした。

赤いライトが見えるたびに、警察やっと来たか?!とざわめいて、だけどなかなか警察は来なかった。

ようやくパトカーが見えた。赤いライトは付けずに、すーっと来た。

警察がつくとホッとしたのと一緒に、こんなに時間がかかるものなのかと。

このおじいちゃんをしっかりサポートしてくれるんだろうかと、なぜだか小さな敵対心私たちは感じた。

警察が来たことで、初めておじいちゃんリュックは開かれた。

中には幸い、おじいちゃん家宛のいろんな書類が出てきて、これでもかとばかりに、おじいちゃん名前と住所を主張していた。

警察はおじいちゃんに対して

「住所は分かりますか?」

と聞くけれど、下を向いたまま頼りなさげに首を振る。

警察が仕方なく住所を読み上げる。

そして「家に誰かいますか?」と聞いても

「誰もいない」と言う。

そして、「家に帰れますか?」と聞くと、流石のおじいちゃん

ちょっと厳しい、、」という。

すると警察は、

パトカーで来てるので家までお送りします」と言う

私とサラリーマン看護師主婦は、家に帰ってもおじいちゃんが一人きりという状況を一番心配していた。

この状態のおじいちゃんがいつまた、分からなくなっちゃうのか、わからない。

最悪の場合は、、、と色々考えると、おじいちゃんパトカーで家に送り届けるのは、全く不完全なソリューションに思えた。

とはいえ同居人やお子さんもいないとすれば、独立した一個人であるおじいちゃんの、その後の選択肢私たちが決めることもできない。

かなりモヤモヤして不安そうな顔をした私に対して、サラリーマン看護師主婦は「まぁしょうがないよな」と努めて前向きに言う。

きっといろんなことを知っていて、だから、これが最善だと理解したんだろう。

警察にお礼を言われたので私たち解散をすることになる。

お疲れ様でしたと言って、すごい2人とも早歩きで立ち去るのでびっくりした。

動揺の35分を過ごした私たちは少なから仲間意識を感じていたはずだけれど、あっという間に元の他人に戻っていった。

帰り道はかなり重い気分になった。これが現実だと思ったし、こういうことが日本のいろんなところで起きてるんだと思った。

縦長の狭い部屋に身を隠すように暮らす東京人達プライバシー私たちを守ってくれる一方で、こういうおじいちゃんを見えなくしてしまう。

まぁしょうがないよな、といったサラリーマン椅子まで持ってきてくれる優しい人が日本にはたくさん居るのに、それ以上のことを出来なくさせてるのは何なんだろう。

ご近所コミュニティ崩壊

プライバシーを守られたいのは誰?

これから高齢者マジョリティになっていく中で、プライバシーより重視されるものがある気もする。

こういう事象に対するソリューションはないんだろうか。単純じゃないのは分かってるけど、、、。

最寄駅で倒れているおじいちゃんを助けた。

助けたんだろうか?

2019-10-18

anond:20191018193423

論文では日常茶飯

巻末に筆者が自信なさげに載せた予想が10年越しに証明されたとか数学ではざら

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