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はてなキーワード: 伊藤計劃とは

2021-02-19

伊藤計劃ハーモニー」を語っているのは誰?

久しぶりに、伊藤計劃ハーモニー」読んだんだけど、少し気がついたことがあるので、

間違っているかもしれないけど、書いてみる。

ネタバレあるから、未読の人は注意ね。

長くなっちゃったので、3行でまとめると、こんなかんじ



ハーモニー」のETMLが文法的おかしいのは、生府の検閲から逃れるため。

ソースを見る」の状態未来人類が読んでいる状況を「ハーモニー」は表している。

それで、実は「ハーモニー」はミァハがトァンをかばうために書いた物語だった。


ETMLが、文法的に間違っている理由

色んな所で言われてるけど、この小説ファイル形式であるETMLは、文法的おかしい。

例えば、箇条書きでタグで両方から囲まなきゃいけない(HTMLなら<li>~</li>)のに、<i:~>と、タグの中に箇条書きの要素を書いたり、

皮肉っぽくQ&Aをしているところでも、<q:~><a:~>と書いていたりする。

それはもう、至る所で間違えている。

伊藤計劃XMLとかHTML文法に詳しくないってことはないと思う。たぶん、わざと間違えた。

じゃあなぜ間違えたのか?

もし、こういう文法間違いがあると、どうなるか。

もしHTMLなら、表示ソフト(ブラウザ、たとえばGoogle Chrome)であいまい解釈してくれたりするけど、

本来なら「文法おかしいので表示できません」とか、真っ白いページになるべき。

から、ETMLの文法おかしい「ハーモニー」も、ETML用表示ソフトでは何も表示されないことになる。

そうなったら、普通の人は見るのを止めるよね。でも、何人かに一人は、Google Chrome機能にあるような「ソースを見る」に似た行動をとる。

そうなると、タグがあって読みにくいけど、きちんと文章が表示されることになる。

その何人かに一人に読んでもらいたいために、文法として間違えたETMLで「ハーモニー」を書いた。

そういう、何人かに一人が読んでいる状況を表すために、伊藤計劃はETMLのタグ付きで「ハーモニー」を書いたんだと思う。

何のために、「ハーモニー」のETMLを間違えたのか?

そりゃあ、もちろん、ハーモニクス後の世界で、なぜハーモニクスが起こったのかを記録として残すため、だと思う。

もし、ETMLが正しい「ハーモニー」を書いたら、生府の検閲に引っかかって、消されるかもしれない。

から、ETML表示ソフトウェアに入力しても、何も表示されないようにした。

何人かに一人に気づいてもらえばそれでいいと思って、書いたんだろう。

誰が書いたのか?

でね、「ハーモニー」で文法的おかしい部分を読んでいたら、冒頭部分にこんな文章があるのに気づいた。

いまから語るのは、

 <declaration:calculation>

  <pls:敗残者の物語

  <pls:脱走者の物語

  <eql:つまりわたし

 </declaration>

ETMLのタグ意味はわからいから推測だけど、「declaration:calculation」で数式を宣言してると思う。

で、「pls」は加算記号+で、「eql」は等号記号=だと思う。

となると、「ハーモニー」を語っているのは、「わたし=敗残者+脱走者」ってことになる。

この定義に合うのは、「ハーモニー」では誰か?

真っ先に出てくるのはトァンだよな。本人がそう気取ってるし。

社会に馴染めなくて、負けるように、逃げるように辺境戦地に行って、

煙草やら飲酒やらをした。

でもさ、社会的にはトァンは官僚で、しかも本人が言っているように、高級官僚でありエリートだよな。

社会的には敗残者でも脱走者でもない。

じゃあ他に誰がいる?

一人いる。<次世代ヒト行動特性記述ワーキンググループ>の争いから敗れ、

チェチェンに逃亡した者が。

そう、ミァハ。

この物語は、ミァハが書いている。

なんで彼女が書けるの?

死んだはずのミァハが書いている。

すごく謎に思える。

でも、こう考えたらどうだろう?

ミァハは、トァンをかばいたくて、トァンを主人公物語を書いた。

実は、チェチェン意識が芽生えたのがトァンで、ヌァザの実の娘がミァハだとしたら。

トァンが、長老たちにハーモニクスをさせたいがために、全世界同時自殺を実行したとしたら。

その事実を後世に残さないために、トァンをかばうために、

ミァハが自分経験したことを、トァンが主人公になるように、

最大限つじつまが合うように「ハーモニー」を書いたとしたら。

じゃあ、書こうと思った動機は何?

そう思って読むと、つじつまが合わないところがある。

ハーモニー」は、全部で5日間の物語だよね。トァンがセラピーを受けるまでの猶予期間である5日間の物語

そのうち、日本で2日、バクダッド飛行機移動込みで2日、チェチェン飛行機もろもろ移動込みで1日。これで5日間。

なのにさ、バクダッドからチェチェンに出発する前に日本に立ち寄ってミァハの名刺を取りに戻った、と書かれてる。

バクダッド日本を往復するだけでもう1日かかるよね。これでは5日間を越えてセラピーを受けることになっちゃう。

時間的に間に合わない。

となると、トァンは5日間の内に実家に行ったことになる。トァンが誰かの家に行ったのは、ミァハの実家だけだよね。

日本バクダッドホテル名刺があるわけないし、飛行機の中にもあるわけないよね。

まり、ミァハの実家によった時に、トァンは名刺を手に入れたんだよ。

ミァハの実家なのに、トァンは名刺を手に入れることができた。何故か?

「ミァハの実家が、トァンの実家でもあった」とすると、説明がつく。

まり、ミァハとトァンは義理姉妹だった。

なぜミァハは13年前に錠剤を作れたか

ミァハとトァンが義理姉妹だと考えると、整合性が取れることが多い。

例えば、ミァハが13年前になぜ栄養を取らないようにする錠剤を作れたか、について。

錠剤を作るための技術に近かったのは、むしろトァンじゃん。何しろ父ヌァザがWatchMeを作ったんだし。

その気になれば知識はいくらでも入ったはず。でも錠剤を作ったのは、普通の家庭で養女になっていたミァハ。

いくらなんでもおかしい。

ミァハがヌァザの養女になっていたら、納得できる。いくらでも知識を得られるし、錠剤も作れる。

もう一つ、なぜ本というデッドメディア普通の家庭のミァハが持っていたかについて。

普通の家庭では存在も知らないはず。でも、ヌァザの養女であれば、冴紀ケイタでもわかるように、

本を持っていても不思議ではないし、それだけのお小遣いを持っていても不思議ではない。

そもそも名刺知識もヌァザから得られる。ヌァザがそういう人々とも交流があっただろうし。

そして、ミァハとトァンが義理姉妹なら、最初の段階で「もしかしたら必要になるかも」と考えて、

嫌だった実家に帰り、名刺を持ってくることもできる。

あと一つだけ、なぜトァンではなく、キアンを自殺させたのかについても説明がつく。

どちらを殺すか選択するとき義理とはいえ姉妹であったトァンではなく、キアンを選択した。

もちろん、後から呼び出すことや、行動力の差で選んだという可能性はあるけど、

一番の理由になるでしょ。

なぜ、姉妹であることを隠したのか?

最後に、なんで姉妹であることを隠して、別人であるかのように書かれたのかについて。


ハーモニー」で起こった殺人事件って、大きく分けて3件。


これだけの殺人事件の内、もしミァハとトァンが義理姉妹で、かつトァンをかばうために

ミァハが書いているのだとしたら、まずは全世界同時自殺自分のせいにする。

問題は、残り2件。義理姉妹のままだと、ミァハが自分父親殺害するのは

書いていて受け入れられたとしても、トァンが義理とはいえ姉妹殺害することになる。

トァンにとって、あまり聞こえは良くない。

そのため、義理姉妹であるということを隠すことにした。

そうすると、トァンは、自分目的を達成するために全世界同時自殺を実行し、

それに紛れて、こともあろうにかつての友人を自殺させ、

かつ相手父親殺害してもよいという指示を出すような、

頭が幼稚で非人道的なミァハを殺害する、ということにできる。

ミァハは、自分をそこまで貶めてまで、トァンをかばった。

なんでミァハは「ハーモニー」を書けたの?

DummyMeを入れているから。WatchMeからハーモニクス命令を実行したように見せかけることができる。

その上で、ETMLのシステムができたときに、「ハーモニー」を書いたんじゃないかな。

なんで、冒頭に手掛かりを残したの?

自分の思いを達成するためとはいえ、偽の歴史を後世に残すことになるので、

良心葛藤し、せめてもの償いに、わかる人にわかるように手がかりを残したんだと思う。

オールタイムベスト百合SFっていわれるけど、確かに愛だよね。

2021-02-16

伊藤計劃ハーモニー」の大嘘

これの続きね。

https://anond.hatelabo.jp/20210216210426

ついでだから、同じ人が書いた、伊藤計劃ハーモニー」の大嘘について

https://twitter.com/MamoruSatuma/status/1361266783059996673

伊藤計劃って、「ぼくの作品は、全て冒頭に結末が現れているんですよ」って言ってたらしいね

https://hanfpen.hatenablog.com/entry/2019/03/23/000000

そう思うと、1つの意見として面白いなと思った。

もう一度読み直してみよっかな。

伊藤計劃ハーモニー」のETMLってさ、

伊藤計劃ハーモニー」のETMLってさ、文法的おかしいじゃん?

こういう指摘もあるくらいだし。

https://anond.hatelabo.jp/20151024094324

俺も直してほしいって思ってたんだけど、こういう風に考える人もいるんだね。

https://twitter.com/MamoruSatuma/status/1360939049435897860

しかになぁ。表示がおかしかったり、読めないWebページって、ほとんどの人が立ち去るけど、

気になる人はHTMLソース確認するし、昔はHTMLソースしか読めないAAとかあったもんなぁ。

それと、ちょっとだけ劇場版、好きになった。

2020-11-06

anond:20201104013753

まさか鬼滅の刃から伊藤計劃(※ハーモニー)に飛ぶとは思わなかった。

僕たちは彼が計劃した世界に生きる。

2020-09-27

anond:20200927152807

日本SFとして知られてる作家伊藤計劃星新一しか読んだことないんだけど次は誰の作品読んだらいい?

例えば伊藤計劃の後を書いた円城塔作品の中ならどれだろう

海外作品も有名な猫小説夏への扉くらいしか読んでない気がする

そもそもSF作品って本屋の例の棚周りだけを指してるのか?

あ、ドラえもんは大好きです

2020-08-19

anond:20200817152011

漱石は好みではないが、志賀直哉伊藤計劃には救われてる。

漱石も含めて、文学価値がそういうものだという説明には同意

2020-07-19

無職が30歳を期にタバコ一年間吸ってみた感想

良かったこ

  • 適度な息抜きができるようになった

1時間勉強したらタバコを1本吸うといった具合に、集中モードリラックスの切り替えがスムーズになった気がする。

タバコを始める前は銘柄区別がつかなかった。先輩に〇〇買ってきてとか言われても、何ミリとかハードケースorソフトケースとかロングorショートとか、下手するとキャスターとかマイルドセブン(現ウィンストンメビウス)とか存在しない銘柄を指示されることがあって、そんなもん分かるか!と思っていた。それが自分が吸うようになり、人の銘柄を観察するようになったらたちまち違いがわかるようになった。また、銘柄によって味や香り、(大袈裟に言えば)哲学の違いがわかるようになり、自分の好みも把握できた。

4ヶ月間だけバイトをしていたのだが、上司や得意先の人間喫煙所で仲良くなれた。好みの銘柄とその遍歴を探るだけで、その人の趣向や、生き方(※セックスまでも!)など少なくないことが把握できる。人の銘柄を覚えていて何かの際にプレゼントすると、それだけで契約が取れたりする。非喫煙者にとっては、そんなバカな話があってたまるかという感じだろうが、喫煙所ならではのコミュニケーションは確かに存在する。

※この一連のツイートは秀逸。アメスピ吸ってる男は絶対ねちっこいクンニすると思う。

タバコを吸いたくなるシチュエーションは確かに存在する。食後、運転中、勉強時、会議の後、やや重ためのアウトプット前後飲み会の終盤、普段しづらいことを話す時など。それらに共通するのは、脳内あるいは身体的なリソースと食われる前後気合を入れる時、あるいは任務を終えてリラックスしたい時、タバコは静かに寄り添ってくれる。

  • 間食が減った

お菓子特にチョコレート消費量が減った。もともと甘党デスクワークをしている時には欠かさず甘味を摘んでいたが、代わりにそれがタバコになった。砂糖タバコ身体に対する悪影響はどっちもどっちという気がする。ちょっと苦しいタバコ擁護だけど。

  • タバコが美味しいと思うようになった

焚き火囲んでビール飲んで夜風を浴びながら吸うタバコは最高。今ではタバコなしのバーベキューなんて考えられない!

良くなかったこ

  • 浪費

一年10万円くらいはタバコ代に費やしている。嗜好品だと思えばそんなに悪い使い方ではない気はする。一日300円とすれば、自分にとってはおやつの代わり。仮にその10万円で両親に旅行プレゼントするなりもっと有効な使い方あるだろうと言われればそれまでだけど、タバコより遥かに無意味な浪費をしている気がするので(ネトゲとかギャンブルとか)、そっちの方が節約優先順位は高め。

  • 頭痛が増えた(ような気がする)

もともと偏頭痛もちだったのが、朝起きて、頭痛を感じる頻度は以前より多く、わずかに痛みが強くなったきがしないでもない。起床後の空きっ腹が一番キマるのだが、強いの吸ったらその日は一日頭痛が酷かった。痛みをまぎらわせようとタバコを吸い、それがさらなら頭痛を引き起こす悪循環にハマることがあるので、体調が悪い時にはなるべく吸わないようにしている。

  • 味覚がほんの少し変化した(かもしれない)

少し鈍くなった…かな?喫煙後は繊細な味が感じ取れなくなる。和食や薄味の料理の前には吸わない。というか食前に吸うと空腹感が紛れるので飯が美味くない。吸うのは食後にしている。食後のデザートコーヒータバコになった。以前よりも甘いものを受けつけなくなった気がする。辛い料理の食後メンソール気持ちいい。

  • 歯が汚れる

これが最も良くなかったことだと思う。明らかに歯が汚くなった。歯が黄色いし、前歯の裏側がヤニで汚え。親や恋人には絶対に見せられない。歯医者行くなりオーラケア対策できるのなら、個人的タバコによるネガティブな点はほとんど解消できるといっていい。あるいは加熱式タバコなどタールのないものなら良いのかもしれない。ちなみに家の中では吸わないので壁紙黄色くなるとかはわからん

  • 鼻毛が伸びる(気がする)

以前より鼻毛の伸びが早くなった気がする。しょっちゅう抜いてる。こまめに鼻毛を切るようにすれば良いと思う。

  • 寝つきが悪い

夜に吸いすぎると寝つきが悪くなり、睡眠の質も低下する気がする。あと翌朝の頭痛が強くなる(気がする)。

運転中にタバコを吸うのが好きなのだが、明らかに車内が臭い。あと人に会う時に自分がどの程度タバコ臭い全然わからん。もともと万年鼻炎持ちだが、以前より明らかにタバコ匂いを知覚する神経が麻痺してる。

  • 異性の友人に「30になってタバコ吸うとかダセエからやめろ。」と言われる

その時は売り言葉に買い言葉でやめると言ったが、一年経っても結局やめてない。先日会ってまた同じこと言われてしまった。うん、確かにダセエと思う。何も言えないわ。

軽い依存傾向がある。体調が優れなかったので先日思い立って1日禁煙してみたが、特にイライラすることもなく穏やかに一日を過ごすことができた。健康体でないとタバコはまずい。

今のところ明らかな身体障害は知覚できない。山に登る趣味があるのだが、特段以前より息が上がるようになったという感じもない。肺がん脳血管障害リスクなど将来的にはわからん

以下余談

もともとガチガチ嫌煙家歩きタバコ野郎とすれ違う時はもれなく死ねと思っていたし、こんなに臭いものを吸う奴はガチで頭おかしいと思っていた。小学生のころ教師に、図書館資料を集めてタバコをやめるよう進言したらしい(母に聞くまですっかり忘れていた)。嫌な小学生だ。

それが二十歳を過ぎるころ、たまたま喫煙者の多いコミュニティに属し、その後職場にも喫煙者が多かった。自分は吸わないくせに、毎回デカビタ買ってもらって、先輩らと喫煙所で駄弁っているのが好きだった。いつしかタバコ嫌いは解消し、好感すら覚えるようになっていた。勧められてタバコを咥えたこともあったが、その時は体が受けつけず、しばらくは喫煙者と飲んでいる時に、ごくたまにもらいタバコをする所謂パーティーモーカーというやつを長らく続けていた。

きっかけは30歳の夏にとある離島ひとり旅をした際、自転車で島を一周してビール飲んでタバコ吸ったらうまいかなと思い立ち、初めて自分お金で一箱買ってみた。バニラみたいな香りのする、ウィンストンの1ミリだった。オオミズナギドリが営巣しているようなとんでもない絶壁で、水平線を見ながら缶ビール片手に吸ったタバコちょっと笑ってしまうくらいに美味かった。それ以来、景色の良い場所を訪れるたびにちょくちょく吸っていたら、いつの間にか日常的にタバコを吸うようになっていた。

学生の頃に、モテない同性を集めて三浦半島旅行した。そのときは良い景色出会うたびにタバコをふかす友人たちを心底軽蔑していたが、今では彼女らの気持ちはよくわかる。あの時は悪態ついてごめんよ。

タバコ瞑想に似ている。あるいはマインドフルネス。潜水(フリーダイビングスピアフィッシング)とも。脳内の毛細血管がきゅーっとなって、一瞬体温が下がって、それからうっすら意識が体を離れ浮遊する感覚が訪れる。気持ちいい。ダウナー音楽でも聴きながら半目で酩酊するのが至福。

10年以上前になるだろうか、『タバコは穏やかな自殺』というコピーをどこかで見た。無論啓発のためのコピーだったと思うが、今みると、素敵な言葉だと思う。死にたいけど死ねない。自傷行為は、自意識希薄な時に、自分の体が自分のものであるという認識を確かにしてくれるものだと思う。

先日「ハーモニー伊藤計劃)」という近未来SF小説ネットフリックスアニメ版が観られる!)を読んだ。要約すると、めっちゃ強い新型コロナウィルスみたいなのが世界中で猛威を奮った結果、国家国民の人体を『リソース』として扱い徹底的に管理する決定を下した。体に埋め込まれデバイス健康状態を常に把握し、自動で投薬がなされる。不健康であることが犯罪となった世界で、主人公たちは、飲酒自殺未遂といったテロ行為を繰り返すという話だ。

自己管理のできない者が、あたか犯罪者のように晒し上げられ、下手すると直接攻撃を受けるようになってしまった昨今において、「ハーモニー」の世界は決してフィクションだと切り捨てることはできない。ミアハの「このからだも、このおっぱいも、このおしりも、この子宮も、わたしのもの。そうじゃない?」という台詞は、いっそう印象を濃くしている。日増しに喫煙者の肩身が狭くなっている本国において、あえていま、タバコを吸う理由づけをするならば、そんな世界に対するささやか抵抗だと言えなくもない。

先日、近所のホラ吹きオジサンにそんな話をしたら、「なぜコロンブスアメリカ大陸からタバコを持ち帰ったのか。君はその意味を考えたことがあるのか?」と言われ、なに言ってんだこのジジイと思った。曰く、それは産業革命貨幣経済が浸透したこと反作用なのだと。人が個人として選択的に生きることを強制され、生活の実感が貨幣によって奪われることで『生きている実感』が希薄になったがゆえに、タバコ必要とされたのではなかったかと。それは戦時中に薬物が乱用されたのと同じ理屈だとも。なるほど、一理あるなと思った。

ネイティブアメリカンが霊的なもの交信するために必要だったものが、本来とは全く違った用途に用いられ、スポイルされ、経済活動の一部に組み込まれていった。その意味では、今日における瞑想マインドフルネスも同じ道を辿っていると捉えることもできる。

なにかと生きづらい世の中で、現代人には瞑想運動野菜睡眠と、少しのタバコ必要なのかもしれない。(どうみても生きづらそうな某氏には、ぜひともタバコを吸っていただきたい。某氏タバコを吸わせて感想を聞いた!的な記事が書けたらたいそうバズるだろうに!)

  • 今後について

一年経って、いまの私はタバコに少からぬ好感を抱いている。ネガティブな側面ばかりが強調され、積極的タバコを吸う理由が語られていないことに対して少し残念な思いがある(コーヒー日本酒に比べてタバコの不遇っぷりはどうだ!)。タバコには効能もあるのだし、もっとインテリタバコを吸って、おおいに語って欲しいと思う。ほんの数十年前まではたくさん語られていたではないか畑正憲とか伊集院静とか。健さんだって美味そうにふかしていたじゃない。もちろん嫌煙者と環境には十分配慮した上でね。だって素敵な景色見ながらタバコ吸えないなんて、そんな息苦しいことありますか。屋外で、誰にも迷惑のかからない時くらい大っぴらに吸わせて欲しい。

むかし池袋で好きになった人がいて、当時私はタバコを吸っていなかったのだけど、彼の指先がセクシーで(長髪で大きい瞳と長い睫毛が好きだった。確かキャスターの1ミリロングじゃなかったか)、軽く日本酒を飲んで要町の彼の家までの帰り道、深夜の公園で一緒にもらいタバコ一服した。その時の思い出は、昨日のことのように思い出すことができる。タバコを吸う人はセクシーだと思う。タバコを吸わない綺麗な人より吸っている綺麗な人の方が断然好きだ。

その時、彼がタバコ携帯用灰皿に捨てていて、えらいねと言ったら、自分気持ちよくタバコを吸うためにマナーには気を使っているよ。それは自分権利を守るためなんだよ。だからマナーの悪い喫煙者は最低なんだ、と教えてくれた。その言葉を忘れずに、これからも、この愛すべきちょっぴり退廃的な香りのする嗜好品を楽しみたいと思う。

2020-07-06

anond:20200705144028

イラストの話は「伊藤計劃の本はもともとイラスト付きだったのにニワカはそれを知らなかった」というだけだぞ。

ハヤカワがラノベ作家ヘッドハンティングして主力にしているのはイラストの話ではない。

それに「アニメ漫画共生している小説」をラノベと呼んでいるわけだしな。

2020-07-03

[]2020年7月2日木曜日増田

時間記事文字数文字数平均文字数中央値
008211103135.451
016411431178.654.5
02424709112.142.5
03485353111.543.5
042411661485.985
05264923189.377.5
0632219368.542.5
07436136142.732
0883544665.634
0992909798.944
10818440104.242
1184714285.045
121221190797.632.5
131761479884.141
141261053683.643
151351110382.247
161471028370.039
171971341268.137
1817721440121.152
19116894577.145.5
207811018141.338.5
2113920126144.841
221281263098.743
2315519807127.842
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2020-07-02

anond:20200701175011

そもそも伊藤計劃SFって、瀬戸内寂聴仏教みたいなもの

こんなものの売り方してる人への批判が表面化しないことこそがディストピア

anond:20200702102628

伊藤計劃っていうと二次創作二郎食わされるレズの片割れが心底嫌そうな作者の顔をして愛液のついた手でカプレーゼ食ってるイメージしかない

日本SF業界はとっくにラノベ抜きには成り立たなくなってる

というより「ラノベ共生してる」とかのほうが聞こえがいいか

伊藤計劃は明らかにオタク文脈上の人間で、作品内容もライトノベル親和性が高いんだが、

なぜかニワカSF読みには「新しくて硬派でかっこいい俺たちのSF」と神格化されてるんだよな。

まあハヤカワが「伊藤計劃以降」とかなんとか言ったりして煽ったせいだけど。

虐殺器官』も『ハーモニー』も最初イラスト付きで出されていたもの

文庫化にあたって白黒の無地の表紙になったんだけど、

ニワカはその文庫しか知らないから、

映画化合わせでアニメイラストが特大帯に配されたとき

「硬派なイトーケーカク作品イラストなんか使うな!」と批判して

周囲の失笑を買っていたりしたわけで。

そもそもが「SF VS オタク」じゃなくて「ニワカ VS オタク」という構図なんだよ。

いや、そもそもの話をするなら、

山本弘なり小川一水なり野尻抱介なり冲方丁なり野崎まどなり宮澤伊織なり、

ハヤカワは昔からラノベ作家を買い漁っている出版社なのであって、

それをいまさら発見のように「オタク向けになってる!」と騒ぎ出す時点で、

認識更新できていない老害か、もとから知識のないニワカかしかありえないでしょ。

騒いでる奴らに聞いてみろよ、

最後書店SFコーナーに行ったのはいつですか?」って。

anond:20200701175011

そもそも伊藤計劃以後」も「百合SF」も売り方でちょっと燃えたりしたんだから

ハヤカワは伴名練という作家に過剰な文脈を背負わせすぎなきらいもあり、それはあまりよろしくないと感じるが、『日本SF臨界点』は伴名練の作品批評ひとつとして見なすべきではないか

まあそういうところが燃えたんでしょと思った。

結局絵の部分は枝葉で、「伊藤計劃以後マーケティング」への反発と似たようなところがある

アンソロ編纂暴力性を孕んだ行為」、まあ正しいけどそれを納得させるには伴名練はまだ役者不足だった、にしかならないでしょ

2020-07-01

SF小説の表紙はなぜキャラ絵ばかりなのか問題について

論争の概要

 ・あるSF編集者自分担当したアンソロジー本(『日本SF臨界点』と『2010年代SF傑作選』)の表紙を掲載し、そのツイートが広くバズった。

 ・それを見てある読者が twitter で以下のような発言を行い、反響を呼んだ。


「なんでSF小説とかアンソロの表紙って漫画アニメ絵女の子ばっかなの?恥ずかしくて持ち歩けないんだけど。自らターゲット狭めてマーケット小さくしてる気がする。(中略)誰も彼も「売れるから」で思考停止している気がしてならない。」


それに対して当該編集者がfusseterで以下のような反論を行った。

・「女の子」に関して

 ・イラストレーターには『性別指定しない抽象的なキャラクター像』で発注したもので、『女の子』ではない,

 ・キャラクターであることそのものに対する違和感にしても、少なくとも現場ではそういうものにしようという意向ではなかった。


・「恥ずかしい」に関して。

 ・特に若年層ではキャラ絵が「恥ずかしい」と思う感性はあまりないはず。

 ・キャラ絵が想像力を狭めるということはなく、むしろ想像力喚起するもの


・表紙に対する意見について

 ・表紙を描くイラストレーターたちにも評判を気にして傷つくなどの感情はあるんだから、そういう人に届く危険認識したうえでSNSを使え。

 ・意見自体勝手にどうぞ


・「アニメ絵女の子ばかり」ということに関して

 ・事実として違う(SFマガジンの書評欄に見られる書籍の表紙を引き合いにだして)。


・今回の表紙の意図について

 ・なるべく広い読者層へリーチしてほしかった。


論点の整理と意見

二者間で応答された論点は以下のように要約される。

 1.なぜSF小説・アンソロの表紙はキャラ絵の女の子ばかりなのか

 2.キャラ絵表紙に対する「恥ずかしい」という個人的感情

 3.マーケティングとして、読者層を狭めてはいいか


1.は事実認識としては適当ではない。ただ、主観的不正確な感覚でも、その感覚が広範に共有されていればシーンに対する認識としては強度を持つ。

たとえば、読者の記憶に残りやすい「目立つ」コンテンツの表紙にアニメ絵率が高かった(ように思える)場合、多くのユーザーは「表紙にアニメ絵ばかり」という認識を持ち、関係するアクターやシーンの振る舞いもその認識に沿って動いていく可能性がある。


ハヤカワは伊藤計劃の『ハーモニー』『虐殺器官』の文庫化の際に、伊藤計劃作品アニメ映画キャラデザを務めたredjuiceを起用した。ちなみに表紙に、ではない。本をすっぽり覆うタイプのオビにイラストを反映させたのだ。実質的には「アニメ絵の表紙になった」とみなされても仕方がないし、事実そのように勘違いしている人も散見される。


シライユウコイラストレーションに対するファンダム記憶伊藤計劃百合SFと密接に結びついており、2010年代の「気分」を確実に決定づけていた。

シライユウコが表紙を描くこと」は他のイラストレーターキャラ絵寄りであれそうでないであれ)が担当するより確実にある種の指向性を帯びやすい。

どういう指向性か、と問われるとなかなか言語化しにくいが、このイラストレーター伊藤計劃の『ハーモニー』の単行本版の表紙を担当したこと、伴名練のデビューである少女禁区』の表紙を担当したことライトノベル作家短編が多く採られた『ゼロ年代SF傑作選』の表紙も担当し『2010年代SF傑作選』がその「再登板」でもあること、百合SFブームを決定づけた『SFマガジン』の百合SF特集号の表紙も担当していたこと、等々から鑑みて、「百合SF」に代表される近年のSF代表するイラストレーターとみなされうる、といったところだろうか。

もちろん、シライユウコ上記以外にも多くのすばらしい仕事を残している。ヤングの『時をとめた少女』など『2010年代SF傑作選』よりも「少女性」が強い絵も描く一方で、円城塔の『エピローグ』(単行本版)やヴァーリイの『逆行の夏』などのようなさほど「少女性」が目立たない絵もある。

しかし、世間でのイメージを決めるのは結局バズった仕事だ。

そうしたイラストレーターが表紙を担当することで、某評論家のいうように様々な出自トーンを持つ収録作のイメージを一つのカタにはめることになるのは否めない。それはイラストレーターの罪ではない。


日本SF臨界点』に関して言えば、伴名練が編纂するということで『なめらかな世界と、その敵』での「キャラ絵の人物がアップになっている表紙」が文脈的意識されているのだろう。

『なめらかな世界と、その敵』の収録作はジュブナイル的な色彩を帯びた作品が多く、表紙の選択はかぎりなくマッチしていたと思う。だがその文脈を発表年代も書き手バラバラアンソロに持ち込むのは(表紙を決めるのは編集者なので作家ではなく編集部として)作品群を「私物化」、あるいは領土化する行為として糾弾されてもしかたがない。


とはいえアンソロジー編集するのはひとつ創作活動でもある。DJのようなものだ。どんな作品を選ぶか、どんな順番で収録するか、といったことが作品個々の印象や読み味を大きく左右し、「一冊」のイメージを決める。その点で、表紙を「私物化」するのも表現の一部であるかもしれない。増田個人意識としてはアンソロの表紙もまた(アンソロ自体のコンセプトにもよるが)「私物化」されるべきと考える。

ハヤカワは伴名練という作家に過剰な文脈を背負わせすぎなきらいもあり、それはあまりよろしくないと感じるが、『日本SF臨界点』は伴名練の作品批評ひとつとして見なすべきではないか

アンソロ編纂するということはそのくらい暴力性を孕んだ行為なのだ。「埋もれた作品を発掘する」などといった無邪気な善性だけで成り立っているものではない。作品について一切指向性を持たせたくないのなら、表紙をつけず、amazon あたりで短編単位ひとつずつ売るしかない。


2.に関しては編集者の反応があまり噛み合っていない。「恥ずかしい」と感じることはどこまでも個人的感情なので、「若者には違和感がない」と反論してもあまり意味がない。発端となったツイートで「恥ずかしい」に続く文がマーケティングの話なので、マーケティングの話をされていると思ってもしょうがないというか、増田普通に読んでればそう取ると思うが。

また、編集者立場としてはイラストレーターを守りたい気持ちで「いや、恥ずかしくないんですよ」と反論したくなるのもわかる。表紙についての議論をすることに対してやや脅迫的ともとれる言辞をしているのも、そうした仲間を守りたい意識のあらわれだろう。その判断編集者として間違ってはいない。


ともあれ、その人が「恥ずかしい」と感じたならば「恥ずかしい」のは仕方がない。また、読者や作家にもそうした感覚共感する人々が一定存在するようなので、そうした心情を斟酌しないのはいかがなものかと思う。最低でも文面の上ではそうした消費者感情に向き合うふりくらいはしておくべきではなかったか

Twitterではよく「表紙が恥ずかしくて買えないとかガキか」という意見が目にされたが、そういうマウントの取り方もよくないと思う。


3.については(元の発言者は重要視していないとしているが)完璧に食い違っている。片方は「キャラ絵にすることでターゲットを狭める」と主張し、もう片方は「キャラ絵にすることでターゲットを広げる」と主張している。百合SFブームを仕掛け成功させたことや、この論争がそもそも2010年代傑作選』と『日本SF臨界点』が"バズった"結果生じたものであることを踏まえると、(編集者もまたマーケティングプロではないにしろ編集者側に理があるように思える。

SFというものキャラクター文化親和的なのだから、そっち方面から開拓の読者を拾った方がよいと判断するのは筋が通っている。「キャラ絵で買わない新規消費者」より「キャラ絵がついてることで買ってくれる新規消費者」ほうを多く見積もっているのだ。興味を持ってくれる読者層を有効開拓してこなかった業界の怠慢を一挙に巻き返そうとしている節はあるにしろ


ある一定の方向へ突出しすぎている表紙を出すことでそれ以外の読者を切り捨ててしま可能性はある。たとえば、ライトノベルの表紙絵はキャラ絵を好む読者以外へのリーチをハナから諦めている。キャラ絵を用いてる点では『臨界点』と変わらないが、よりパラメータがいわゆるオタク寄りに調整されている。最近スニーカー文庫ハルヒ角川文庫から再発されるにあたり、有名ないとうのいぢの表紙から実写を用いたいかにも一般向けの表紙へ切り替わったことがあった。これは「キャラ絵を切り捨てる層」への訴求を試みた例だろう。

ハルヒのメインターゲットであった層を掘り尽くしたので、本来ターゲットにしていなかった層も掘る余裕が出てきたのだ。メガヒット作ならではの展開といえるだろう。


キャラ絵を用いた表紙と、写真を用いた表紙。

間口を広く取れるのは後者だ。特定の層により訴えるのは前者だ。

どちらを取るかは出版社戦略次第だ。ハヤカワが大手より体力の低い中小出版社であることも考慮にいれるべきかもしれない。


だが、特定の層に訴えるマーケティングときにその層に含まれていないと感じた消費者への疎外感を生じさせる。そのことには出版社自覚的であるべきだろう


より個人的感想

個人的感想をいえば、シライユウコ絵が「マンガアニメ的絵」だという意識はあまりなかった。林静一から中村祐介に至るイラストレーター系譜(もちろん彼らにくらべたらややまんが的ではある)に連なるような存在として認知していた。

臨界点』のイラストもそこまでキャラ絵として意識していなかった。「恥ずかしい」と感じられるキャラ絵とは、それこそライトノベルの表紙絵くらいのレベルだと思っていたのだ。

たとえば、『臨界点』がライトノベル的な表紙であったら、増田も「切り捨てられた」と感じたことだろう(それはそれとして本を買いはする)。

こんなことを萌え絵に対して不感症になっている典型的日本人の謗りを受けそうであるし、実際そういう面も否めないのだろう。増田はよくTwitterで論争になる公共の場所で広告に使われる萌え絵について「恥ずかしいだろ」と(その是非とは別のレイヤーで)思ってしまう人だ。本当に「恥ずかしさ」の基準はひとそれぞれだなと思う。

今回話題になった表紙が即女性に対するオブジェティフィケーションにつながるとは思わない。

一方で、キャラ絵を用いたSF小説の表紙が女性という表象にまったく何も背負わせていないとも思わない。本人たちが意図するしないにかかわらず、文脈的には「百合SFムーブメントを作り上げた編集者」が、「伊藤計劃百合SFSFマガジンの百合特集号の表紙を描き、百合イメージが強いイラストレーター」や「百合SFムーブメントの一翼を担った新進作家」と作ったものなのだ。人はそこに「少女」を見る。その「少女」は私たちの築き上げてきた「少女」のイメージを背負っている。そこに無自覚はいられない。

私たちはどのレベルの「恥ずかしさ」で合意するのか。SFという貧しく狭い領域マーケティングコンプライアンスをどう天秤にかけていくのか。

今はまだ問いの出ない問題だ。作家しろ編集者しろ読者にしろ、一個人ではどうにもならない問題でもある。

だが、他人の感じる「恥ずかしさ」を「時代遅れ」と切り捨てることなく、あるいは読者同士で向き合うことで、ある方向へ流れていけるかもしれない。そこから先は、未来の話だ。作家たちの語るべき領域だ。


余談。あるミステリ作家が「消費者意見に対して真剣に向き合わず、味方を囲い込んでる」と例の編集者にキレてブロックしたことについて。むしろ、fusseterの文面ではTwitterでの論争の不毛さに触れているように、犬笛にならないように注意を払っているように感じた。よくやるように擁護ツイートRT連発みたいな行為にも走っていないし。

個々のフォロワーたちが発言したり群れたりするのは止められないだろうし、それを「味方を囲い込んでる」ように見えたとすれば、多分に先入観が強い。

意見に向き合え」というのはその通りだと思う。本人がおそらく可能な限り真摯に向き合っているつもりなのはfusseterで重ねられるエクスキューズからも読み取れるが、だとしても人はどこかで何かから目を逸らしてしまものだ。当事者になればなるほど防衛機制は強まる。ただ例の編集者自分に対して意見を言ってくる人を尽く敵と見做して戦争しかけるタイプには見えないし、あの作家の言うことなら無碍にはしないはずなので、ブロックする前に意見交換を行なって互いの認知を均したほうが幾分有益であったはずだ。

この問題については意見を出してる作家業界関係者でさえ恐る恐るというか、批判しろ擁護しろ通り一辺倒のことしか言っていない印象がある。

その穏当さが党派的な対立を強めていはしないか業界トピックとして捉えるなら、公の場で作家同士でもっと突っ込んだ話し合いを行うべきではないのか。

2020-05-31

アメリカ暴動伊藤計劃だねえ

元々無関係の暴れたい人が他州からやってくるって、これN日後の沖縄かもしれないね

2020-04-08

小島秀夫伊藤計劃

伊藤計劃が「ハーモニー」で生府による医療監視社会を描き、小島秀夫が「デス・ストランディング」で分断され孤立した人類を描く。そして時は過ぎコロナ禍の現在がある。伊藤計劃生前、二人が友人だったのは有名な話だ。このタイムラインドラマを感じずにはいられない。

2020-04-05

anond:20200405224610

伊藤計劃harmonyにでてくる御冷ミァハはそんな苦しむ人類を見かねて

手を下してくれたんやなっておもいます。(小並感

2020-01-21

伊藤計劃ハーモニー世界に近づきつつあると思わないか

24時間コンビニ従業員健康に悪いからやめろ

ストロング系は合法クスリのようなものからやめろ

公共の場所でタバコ吸うな、喫煙所殲滅しろ

他人健康のことを考えろ

社会リソースとして自分を考えろ

お前らが不満ばっか言ってるからデストピアになりつつあると思わないか

それともこれがお前らにとってのユートピアなの?

2020-01-10

久しぶりにハーモニーを読んだ。

伊藤計劃が今生きていたらどんなブログを書いて、どんな本を書いたのだろうかと考えてしまう。

あとレイハラカミにも生きていてほしかった。

2019-12-27

独断偏見で選ぶ2010年代クソアニメ10

ベスト10を選んだ以上ワースト10も選びたくなった。何度も言いますが選出基準独断偏見です。

屍鬼』(2010年

何百年も前の古典独自解釈アレンジしまくるのは全く問題ないし、『銀河英雄伝説』もある意味そういう「みんなが知ってて好きに翻案しまくる時代劇」枠になってきてるから大胆な改変が許容される感はあるかもしれないけど、精緻に組み上げられた現代の名作である屍鬼』でそれをやるのはダメでしょギルティでしょ。とにかく元になった漫画原作改変でひどすぎるものからそれを継承したアニメ版もひどい出来になっているという一例。これは俺が読んだ『屍鬼』ではない。本当にクソ。

図書館戦争 革命のつばさ』(2012年

テン年代最悪のアニメ映画と言っても過言ではない。クソ of クソを煮詰めたような作品製作陣は頼むから原作ちゃんと読んでくれ。どうしてあの緊張感溢れるシーンが全部脱力ドタバタコメディになってるんだよ。おかしいだろ……。ハラキリもんですわこれは。まずもって原作では知的な感じだった当麻蔵人をおバカキャラとして描く必然性が1ミリもわからないし、そのせいで毎度毎度イライラするし高速のサービスエリア優雅お茶飲んでんじゃねえよ女装して総領事館に向かうという見た目おかしくて地味だけど緊張感あふれる良い遣り取りを頭お花畑ドタバタシーンに変えた挙げ句ドヤ顔で出てくる英国人。滅べばいいのでは? ほんと劇場で見た直後はあまりのショックで放心状態だったわ。返せよ……っ! 俺たちの愛した『図書館革命』を返せ……っ!

「観ない権利」? 楽しみにして観に行ってこのクソ映画を見せられたんですよ! TVアニメでも色々微妙な箇所はあったけどまさかここまで盛大にやらかすとは思っていなかったので……。TVアニメ版の段階から激しく叩いていた人たちの先見の明にはただただ頭が下がります。次から製作陣の心が折れるくらい強く叩いていこうな。

魔法戦争』(2014年

……んだよ、意味が分かんねえ。1話をあそこで切っておいて2話をそう繋げる発想はなかった。他にももう本当に色々とすごすぎる。何なんだこれ。

ハーモニー』(2015年

些細な省略、些細な改変はもう仕方がないと割り切ったとしても、クライマックス、トァンのミァハへの思いを改変したのだけはマジでありえない。屍者の帝国2015年)もかなり改変がひどかったし、伊藤計劃が死んだからって好き勝手しやがってふざけんなクソが、という感想しかない。

艦隊これくしょん-艦これ-』(2015年

下げに下げた期待値の遥か下を駆け抜けていった奇跡作品。好きなキャラ日常パートでキャッキャウフフしているだけで嬉しい、そんなふうに思っていた時期が僕にもありました……。日常パートキャラdisをしてくるなんて思わないじゃん? カレー回が絶賛されてるのマジ腹立つ。あの回は足柄さん好きにとっては悪夢しかないでしょ。金剛型の扱いもひどいし、他にも大井っちとかが好きなんですけど見事に……見事に……

まあ頑張ってよかった探しをするなら、あれだけ猛威を振るっていた足柄さん行き遅れネタマジで観測範囲から一掃されましたね。いやほんと、アニメ化以前はpixivをめぐっていると必ずといっていいほど足柄さん行き遅れネタに突き当たり、自分としては解釈違いだけどまあ同人から好きに描けばいいよな~アハハ~って流していたのだけれど、アニメ放映以降ぱったりそのネタが流れてこなくなった。みんなあのアニメ化後にそのネタをやらないだけの良心はあったんやな……というか行き遅れネタを描くような層さえもドン引きさせる公式アニメって……

DYNAMIC CHORD』(2017年

けもフレ2に怒れるんだね。原作レイプを気にしない連中だと思ってた。だったらなんでその気持ちを少し……ほんの少しだけでいいからお前らが楽しんで見ていたクソアニメ原作ファンたちに、何で分けてやれなかったんだ!!!

ポプテピピック』(2018年

まあ、様式美ということでここに入れておきます

りゅうおうのおしごと!』(2018年

短い尺に原作5巻までを詰め込もうとした結果として原作を改変したわけではなく単に省略するという手法を用いておりそれでどうなったかといえば原作胸熱シーンや人物の丁寧な描写をゴソッと削ぎ落としそのくせキャラいじりネタだけはしっかり残してあるというどうしようもない出来になっていた。見始める前の期待感からジェットコースターのように評価が落ちていったあの残念感は忘れがたい。作画声優も良かったんだから2クールにしておけば……。ともかく、山刀伐さんと鹿路庭さんが好きな人間にとってはちょっと許容値を超えた省略だった。

はねバド!』(2018年

本当に許せない。原作無視の展開が多すぎて途中で耐えられなくなり視聴をやめたぐらいにひどい。何よりひどいと思ったのがアニメ版で理子ちゃん先輩の最初個人戦での対戦相手が石澤さんになっていたことで、原作では勝ち進んでいた理子ちゃん先輩を一回戦敗退にする意味がわからなさすぎたし、石澤さんの方も神奈川トップクラス選手なのに一回戦で格下の選手に見破られるくらいにはバックハンドが苦手という謎設定になっており、お前ら原作改変するならする整合性を考えろよと機械的に石澤さんと理子ちゃん先輩の原作での一回戦の相手の設定を混ぜちゃったんでちゅねー。馬鹿なの? 死ぬの?

というか割と転校直後にフレ女のみんなと打ち解けて愛され末っ子ポジションに収まっていたコニークリステンセンを北小町との練習試合までチームメイトとギスギスさせて多賀城ヒナちゃんに冷たい扱いをさせていたのはマジありえない……。志波姫さんの声優完璧だけど完全にフレ女がひどすぎてもうダメ。耐えられない。その後和解たからいいじゃんとかそういう問題じゃないんで……コニーが数ヶ月間あの塩対応をしてきたクソ女になってることが許せないんで……フレ女のみんなが何ヶ月もコニーとギスギスしてたことが我慢ならないんで……フレ女を舞台にしたノベライズが最高オブ最高だっただけにアニメ版フレ女のクソっぷりが際立つ……とりあえずお前らノベライズは読め。原作を読んで感じた「志波姫唯華が好き」という気持ちが「志波姫唯華好き好き大好き超愛してる。」に変わることは請け合う。はぁ、唯華先輩尊い……

『エガオノダイカ』(2019年

なまじ作画映像クオリティがいいだけに叶わぬ希望を捨てられず最後まで観続けてしまったという点で残酷なクソアニメだった。姫様の都合の悪い命令には唯々諾々と従いながらもっともな命令には逆らう無能家臣、次々と安っぽく死んでいくキャラクターたちに当然哀惜の涙など流せるはずもなく、まったく理屈の通っていない姫様の台詞に説得されるステラにはご都合主義すら凌駕する何かを感じずにはいられなかった。そしてさんざん無意味な流血を描いておいてオチが「これは、遠い遠い星に生まれた、ある二人の女の子お話」だったのはさすがに人が死んでんねんでと全力でツッコまざるを得ず、うん、ほんと、見た時間を返してくれ……

2019-10-16

武蔵小杉を叩く自由を認めろ

気に入らなかったら叩く、のなにがいけないんだよ

その俺の意見を気に入らないか反論するのも自由だよ

でも叩くこと自体否定すんなよ

伊藤計劃ハーモニー世界に行きたいんかお前ら

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