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2024-10-08

ユーフォ3期見たけど

オーディション結果に対する不満の部分で

自分努力不足を棚に上げて(以下略)」

そりゃお前は楽器自前だし、個人レッスン受けてるし、自宅でも練習できるからいいけどさあ・・・

真由も楽器もってるからそういう環境なのかね。

真由と久美子のサシのオーディション麗奈がわかってて引導渡すのもなかなかですよね

2024-07-19

anond:20240717203254

真由とか麗奈の胸の大きさを描写するのに、作者が紋切り型表現に逃げただけだと思う

ほんとに実際にコンプレックスあったら胸のデカ麗奈とおそろいの水着とか着ないか整合性が取れない

2024-07-08

anond:20240708174941

前年とれなかった全国金を取るのを目標にして3期、久美子の3年が始まったのに

久美子がオーディションに勝って全国のソリを取るところにカタルシスを持ってきたら

全国金取れましたっていうのがおまけになってしまうんよね

2クールあれば地区大会後の尺がもっと取れたんだろうけど、1クールでは全部が早回しすぎた

久美子と真由の本心の見えない心の交錯にあまりに傾倒しすぎたせいで、

真由は上手い!麗奈とも息を合わせられる!久美子敗北!からの逆転!ついに北宇治ひとつにまとまった!そして念願の全国金でハッピーエンド

みたいなイージーな展開にできなくなってしまい、最後最後までくみまゆを引っ張ることになってしまったのがユーフォ3期

2024-07-03

2024年4月アニメ感想

銀髪メイドガールズバンド渋滞していた244月期、意外と粒揃いだった。

Unnamed Memory、アストロノオトはまだ未消化。

HIGHSPEED Étoile

フル3DCGレースものレースシーンの見せ方がいまいちからなのか主人公成長の描き方が下手なのか盛り上がらないまま終わってしまった。

素材は良いのに調理が残念パターン3Dぽさを感じさせないキャラクタモデリングは良いだけに勿体ない。

Lv2からチートだった元勇者候補まったり異世界ライフ

令和のくぎゅう枠。令和にくぎゅうとか正気かと思ったがくぎゅうは大正義だった。胸がキュンキュンお耳ピコピコ

他の同棲キャラハーレム要員かと思いきや、ルームシェア相手みたいな扱い。

THE NEW GATE

安定の男性ボーカルOP+低予算=残念枠。FateSAOの影響を受けすぎていて大丈夫かと心配してしまう。二期は無い…よな。

アイドルマスター シャイニーカラーズ

ソシャゲアニメ枠。

リリース当時に「最近ソシャゲ難しい…」と思った程度のエアプなので初見お断りファン向けに見える。3DCGモデリングは悪くないが、全員違う顔なのに何故か同じ顔に見える不思議

ほぼ全員を同等に扱おうとしたせいなのか、山も谷もない無限平原のようなストーリー展開は毒にも薬にもならない苦行。作品を通して描きたかったものは結局何だったのか。Pも登場するが何か良いこと言ってる風でやってることはただの後方腕組み彼氏に見える。

最終話ライブシーンが一番力を入れていた(?)ようだが実写ライブカメラワーク意識したのか、アニメライブ特有の派手に動かすような演出が無い分、映像としていまいち面白味が…。もうちょっとやりようがあるでしょうと。ただでさえ歌モノが被ったこタイミングでこれはなかなか辛い。

一番人気っぽく見える無理心中強要地雷キャラ(?)がどうして出てこないのか不思議だったけど二期で出るっぽいのでそっちに期待します。

ガールズバンドクライ

このバンドいつも喧嘩してんなな今期のダークホース枠。

3DCGアニメとしてはよく言えば味がある、悪く言えば古臭い感じは当初こそヤバそうに見えたものの、中指立ててけの勢いで押し流してしまったのでやはり謎の勢いがある作品はめちゃくちゃ強い。何年か後に二期とかあると嬉しい。

この素晴らしい世界に祝福を!3

シーズンを重ねても変わらない安定の面白さ。カズマさん何気に気が回るし優しいよね。

ささやくように恋を唄う

揺れる百合戦争な感じで面白いのだけど制作スケジュール破綻してしまった。原作買います

じいさんばあさん若返る

ほのぼの枠。東北ネイティブじゃないのでどの程度正しい発音なのかよくわからんが、何かが違う気がする。

異世界転生ものだと「精神年齢身体年齢に馴染む」というありそうな気がする理屈精神身体に合わせて若返る傾向があるが、本作は精神年齢そのまま身体だけ若返るというあたり面白くなるのかも、と思ったのだけど普通にほのぼのギャグ枠だった。

デート・ア・ライブ

デートしてデレさせるという温いコメディの皮を被って容赦ないドシリアスをぶっ込んでくる温度差に風邪を引きそうになるシリーズも気付いたら5期。

いい最終回だった

ブルーアーカイブ The Animation

期待のソシャゲアニメ枠。

ゲームアスナ(バニーガール)が出るまでガチャをぶん回したところで満足した程度のエアプなので期待したのだけど、世界観も設定も何一つ語らない、主人公アニメに於ける立ち位置も定め切れていない、一昔前のソシャゲアニメのような内容で正直微妙薄い本で見かけるキャラもいない…ユウカは一瞬だけ出たけどあれは一体何だったのか。

異口同音に皆、エデン条約編が面白いと言ってるので今回はエロゲ共通ルートフラグを立てなかった時のノーマルエンドみたいなものなのだろうと理解した。

次(?)に期待します。

ゆるキャン△ SEASON3

キャンプという日常鑑賞アニメ枠。としか言いようがない…。

リンカイ!

おっさん趣味JKやらせシリーズ枠、女子競輪編。

競輪の魅力を伝えるとかじゃなくノリと勢いで競輪選手なったけど勝負世界って大変だよねという話。

ギャンブルに対する悪いイメージ自然漂白したあたり、ウマ娘コンテンツとしてめっちゃ上手いんだなあと変な感心してしまった。

ワンルーム、日当たり普通天使つき。

見てる内に癖になってくる枠。こういうのでいいんだよこういうので。本当に。

花野井くんと恋の病

すまんがその石を…しまってくれんか…ワシには強すぎる…。2人とも極端にピュアピュアで泣いちゃったよ。

怪異乙女神隠

怪異もの枠。綺麗に終わった…のか?乙ちゃん再登場しないの?

怪獣8号

この頃は面白かったんだということを思い出した。まさかあの9号とのバトルがこんなに長引くとは誰が思っただろうか。

鬼滅の刃稽古

続きは劇場3部作な辺りに大人の都合を感じる。このために頑張って上手く膨らませたのだろうなと。

しかし振り返ってみると1クールもかけるような話だったのだろうか。

響け!ユーフォニアム3

この部活いつもギスギスしてんななスポ根枠3期。

このシリーズの演技、声に乗せる感情機微を他作品に比べ意図的に強くしてるように感じる。なので余計に思ってしまうのか、人間的で良い性格をしてる久美子の演技はやはり素晴らしいの一言

話題になったアニオリ展開は原作未読勢的には何の文句も付けようもなく納得するしかない展開だったように思うが、原作勢的に色々思うところが出るのも理解はする。とはいえあの麗奈が決めたのならきっとあれが最善だったのだろう(となってしまうので麗奈を使ったのは上手いと思う反面、狡いとも思う)。

死神坊ちゃんと黒メイド(第3期)

内容的にハードだったりドシリアスだったりする時もあったのに何故か最後ちょっと良い話みたいなラブコメで巻き取ってしまうのが謎に凄いシリーズ3期。

いい最終回だった。泣いてまうやろ。

終末トレインどこへいく?

SF青春ロードムービーファンタジー。なんだこれ???なんだけど決して悪くない作品だった。でもなんだこれ???

西武池袋線沿線住民はこれでよかったのか…?

出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした

何故これを最後まで見てしまったんだ枠。

蒼井翔太には大変申し訳ないが、やれやれ主人公性格の悪さを声質がより強調してしまっていてヘイトが多く溜まってしまうのでかなり上級者向け。蒼井翔太にはもっと格好良いキャラやって欲しいです。

神は遊戯に飢えている。

時々出てくる頭脳ゲーム枠。流し見る分には好きだったけど、ノゲノラの壁は厚く高いことを教えてくれる。

声優ラジオウラモテ

おっさん趣味(?)をJKやらせシリーズ枠、女性声優編。

お仕事ものエンタメと生々しさのラインを何処に引いてバランスを取るかが面白さのポイントだと思うが、本作はファンタジーなエンタメ寄り。新人女性声優周りで醜聞とかの生々しいネタをやろうとするとリアル洒落にならなさすぎるから仕方ないね。夢も希望も無い芸能界の汚い話は推しの子がやってくれるし、こういうのも良いのでは。

声優ラジオ要素はほぼオマケなのでタイトル詐欺気味。最終回の収録演出は好き。なんやかんやでちょいちょい泣いたよ。

戦隊大失格

原作1話だけ連載開始時に読んだ記憶。その後ほぼ話題を聞くことも無かったので微妙なのかなと思ったけど、主人公がブレブレしてて結局お前どうすんだよなあたり面白いと思う。

1たす2たすサンバルカン

転生したらスライムだった件 第3期

シーズンまでの記憶が薄らいでるけど、安心して見られるというのは良いね

転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます

意外と面白くなった枠。期待薄だったけど見続けてると面白くなっていくの、大変よいと思います

転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

チート無双というよりは地味に仲間を集めていく系。面白くない訳ではないが…(好みの問題)。

変人サラダボウル

なんだこれ???枠。変人図鑑を見せられているような…。なんだこれ???

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

フェルン(違う)が可愛い枠。こういうのでいいんだよこういうので。

魔王学院の不適合者II~史上最強魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~(2ndクール)

またもや制作スケジュール破綻してしまった。全力でギャグをやる魔王様ほんと好き。クぅイック♪クぅイック♪

魔法科高校の劣等生 第3シーズン

安定のお兄さま枠。作画も間の抜けたBGMシリーズで一貫してて大変よい。シュールギャグをやるお兄さまほんと好き。

無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~(第2クール)

無職転生人生。まとめて視聴したせいか何度か泣いてしまった。ルディは十分すぎる程に経験を積んで成長したし、前世のツケももう払ったんじゃないだろうか。

ルディにはもう幸せになって欲しい。師匠かわいすぎて死ぬかと思った

夜のクラゲは泳げない

今風な話をやりつつ青春な感じもしつつ綺麗に纏められちゃったなあ枠。ちょっとハードな展開しても良い感じに終わるストレスを残さな配慮が良い。

夜桜さんちの大作戦

これが噂のSPY×FAMILYですか(違う)。2クールっぽい。

龍族 -The Blazing Dawn-

大陸アニメ枠。作中で登場する言語文字表記)は中文そのままでその時だけ字幕表示タイプ作画エフェクト日本のそれと大差ない、どころか下手な低予算作品より遥かに美しい。

しかし会話テンポや妙に多いギャグシーンが1020年前の日本アニメのようで、ちぐはぐ感が物凄い。

お話は全くわからんというか説明されても多分理解できないぐらい難解な気がする。

狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF

アニメ化、どうやら新エピソードとかじゃなく最初から作り直しっぽい。所々記憶残滓がある。

ロレンスさん、初っ端から死にそうな目に遭いすぎじゃないですかね…。

月が導く異世界道中 第二幕

異世界水戸黄門。新キャラ出て面白くなりそうな、いまいち盛り上がらないような、何とも微妙インターミッションって感じ。


来期の期待は2.5次元推しの子、恋は双子で割り切れない、しかのこ、負けイン、小市民、相変わらず多いな!

2024-06-28

anond:20240628031854

明らかに友達票が入っていたか

麗奈が真っ先に1に入れて

投票空気を換えて

大差で勝つって方がテーマに沿っていたとは思う

ユーフォニアム3の最終回を予想しよう

全国大会麗奈ソロで致命的なミスの結果金賞を逃す

麗奈は闇堕ちして自殺未遂をするが久美子がヨシヨシして共依存

一方その頃滝先生デリヘルJKコスさせてご満悦

anond:20240625131353

から

出来レースなんだって

アニメの描き方で真由がしつこく食い下がって、それをはねてオーディションって時点でもう真由の勝確なの


原作では真由は結構軽い扱いなんだよ

部を揺さぶ優等生の登場というギミックに過ぎないの

からまぁ、原作では久美子が勝つし、消化不良って感じる人も居る

それはそう

そこ(真由に関するバタバタ)はメインじゃないんだもの


で、アニメ化するにあたって

久美真由を推しだした

もうこの時点で、久美子は負けるしかないんだよ

久美真由をきちんと描いて、真由の過去とそれに伴う辞退を否定して

そうして久美子が勝つなんて、そんなシナリオの方がクソだよ

で、そうしてしまった以上、全国大会でも勝つ結果以外ないんだ

だってさ、考えてもみようよ

さんざ部をひっかきまわして、ある種久美子自身の我儘で真由を表舞台に引きずり出して

その結果、銀でしたなんてそんなシナリオ、許されるわけないだろ?

真由がソリに選ばれたから銀でしたって描くとしたら、逆にリアルですげぇなぁとは思うけどさ

あの作風でそれはないでしょ

そこはファンタジー展開にするでしょ


なんでシナリオがあの描き方になったんだと思う?

麗奈と久美子を泣かせたかたからよ

神作画だって話題になったが、あそこのシーンで予算の三分の一使っていても驚かないよ

(それだけのクオリティだったって意味じゃなく、あそここそが描くべきポイントだったって意味

音楽への覚悟麗奈が久美子を落として二人で泣く

なんていいシーンなんだぁ

絶頂する

みたいな奴ヨ

あの回こそが最終回なんだよ

後は惰性・蛇足


でもあれさ、真由は居心地悪いよね

部の有力者は久美子を選んでいて

自分自身すら部の状態を考えたら久美子が選ばれるべきだと思っていて

音楽に関しては最有力者の麗奈から選ばれるが、選んだことを自身は喜んでなくて

なんなのこれ?って感じ

プレッシャー半端ないよね

別に一年だって言うなら良いよ

でも違うんだぜ

あの回について、感想が泣き顔に集中してるの吐き気がする

anond:20240627145024

同数にならなかったら2票差以上にしかならんので麗奈関係なく決まってたという。演出としてはやりすぎと思ったわね。

2024-06-27

響け!ユーフォニアム 3期12話の原作改変に対する原作ファン達の反応

原作およびアニメ最新話のネタバレ含みます。次回のアニメで描かされそうな部分はたぶん触れてないはず)

思ったより長くなったので簡単なまとめ

・一部原作ファン界隈の反応をずっと追いながら、ユーフォ3期を見てきた

・彼らは12話よりむしろ、それ以前の話の細かな変化に対する不満を募らせていた

・ところが12話の最大規模改編(勝敗の変更)については大好評で、この一手で一気に評価が逆転する現象が起きていた



前置き

ユーフォ3期最新話の改編回りがまあまあ話題になっていたので、Twitterの一部原作ファン界隈の反応を観察し続けてきた自分の見てきた光景について、ちょっと書いてみたいなと思った。

ここで書く原作ファン界隈(以下、「原作組」表記)は、原作・作者に対する熱心なファンで、思い入れの強さが「原作>>>アニメ」ってスタンスに見える人たち。

原作既読ファンの中でも濃度や比重はそれぞれだと思うので、あくまで一部界隈に限った反応ということでよろしく

ちなみに、なんでそんな界隈の反応を観察していたかというと、

自分個人としてもアニメユーフォの2年生編(劇場版「誓いのフィナーレ」 )が原作の良さを台無ししまくった残念作品だったことで、アニメ版を見る目が以前よりも少ししらけてしまって、比較共感出来そうな層の感想摂取たかたからという経緯から

自分も、おそらく原作組もほとんどが、アニメユーフォ1期の大傑作ぶりに魅了されたのがきっかけで作品ファンになったはずだし、

自分としては今でも、1年生編の範囲に関してはアニメの方が原作より好きなくらいなのだけど、

そんな素晴らしいアニメ1期2期を作ってくれたスタッフなだけに、2年生編の劇場版ホントがっかりしたのよね・・・。

「誓いのフィナーレ」に関する個人的な不満(本題じゃないので、読み飛ばして良いところ)

まず、1~3年生編の中で、2年編が一番群像劇感強くてTVアニメ向けっぽいのに、劇場版の短い尺に押し込めたせいで構成が歪になり、大事なシーンもカットされまくったこと全体がとにかく残念だった。

それに、尺が短い中でやらなきゃいけないという前提を汲んでもなお、省略されたことや改変されたことが許容できないシーンが数点あった。

特に一番大きいのが、秀一と久美子の交際停止タイミング関西大会前に変えて、理由もなんかふわっとした感じにしちゃったこと。

原作だと、タイミングラスト関西大会敗北後。気丈に振る舞っていた優子前部長が影で涙していたことを知り、しかもその優子・夏紀から直々に次期部長を託された久美子が、部活に全てを賭ける決意の証として別れを切り出す。秀一もそれを受け入れ、”恋人”じゃなく”部長”の久美子を支える決意をする・・・というめちゃくちゃドラマチックで大好きなシーンだったので、映画改悪されたこのシーン見たとき呆然とした。

そもそも原作のこのシーンから取って「誓いのフィナーレ」ってタイトルにしたもんだと思ってたからね。

他にも、原作の2年生編は続く3年編への布石をいっぱい打っている作品で、

●久美子が下級生の指導係としてお悩み相談に奮闘→翌年部長として慕われまくり、それがかえって真由を疎外してしま根拠

集団退部の苦い経験から、部の融和を何より重んじてきた優子前部長が、その反動で部の空気が緩んだことを敗因と分析→翌年、高坂ドラムメジャーの元でスパルタ改革する理由作りに

●優子や夏紀達が身を削って最後の1年部に尽くしてきた姿を描く→それを部長として受け継いだ久美子の重みが増す

・・・等々、3年編を盛り上げたり説得力を出したりするための「つなぎの一作」として非常に優れた作品だったのに、そういう要素がアニメ2年編では省略されまくり、そのせいでアニメ3年編にもそうした文脈が引き継がれなかったのがとにかく残念だった。

そんなこんなで2年編で一気に原作アニメ評価が逆転してしまい、待望のアニメ3年編開始にも以前ほどの熱量の湧いてこず、少し冷めた目線を共有するスタンスくらいの方が心地よいかなと思った次第。

一方で、2年編と違って、3年編に関しては個人的に原作に対しても不満・消化不良に感じた点が多かったりして。実は、「そのままアニメ化するより、なんか良い具合にアレンジしてくれないかな・・・」という本音を持ち合わせてたのも面もあったりした。

ユーフォ3期 11話までの原作組の反応

原作で全編に散らばらせていた月永求のエピソードを、1話ギュッ圧縮した改変は比較的好評で、

後は、アニメで謎に求×奏の絡みが盛られまくったことなんかは面白がられていたが、

それ以外は全体的に、「ここ原作の方が良かった」みたいにチクチク言われてることの方が多かった印象。

特に、不評が一気に顕著になっていたのが、直近の10話・11話の描写

一番多かった批判としては、アニメ麗奈原作に比べてブレすぎ、ナヨナヨしすぎ、久美子に依存しすぎに見える、というものだったと思う。

かに原作麗奈は良くも悪くももっと自分を貫き通し続けて、久美子への態度もドライだったと記憶している(あんなに繰り返し「久美子とソリを吹きたい」と言うのはアニメだけ。なんなら原作麗奈は真由とも仲良くしていたりする)

他は、以下のような不満点が挙がっていたかと。

・秀一の原作での見せ場が何点かカットされている

説明不足や改変で滝先生や奏辺りが原作より頭悪そうに見える

黒江真由の不気味さ、異物感が原作より薄い

原作であった「部活コンクール音楽とは」みたいな多様な観点が薄れて、「努力して全国大会で勝つ!」みたいな単純なスポ根ものに見えちゃう

石原監督)と花田脚本家)は全然原作理解できてない


特にアニメ原作より久美子×麗奈のイチャつき重視、久美子×秀一の要素は薄め・・・というのは以前からの流れだけど、

直近ではプラスして、麗奈キャラ自体原作より変わっちゃった感があったのも相まって、1011話辺りの久美子×麗奈描写はかなり冷めた目で見られていたように感じた。

ただ、自分もその感想に全て同調していたかというとそうではなく、

なにせ根っから判官贔屓体質なので、こうも「原作の方が良かった」という小言を見ていると、「いやここはアニメの方が良くないか」という点を探しがちになっていた。

例えば、10話で久美子が部をまとめるために演説する内容、タイミング原作から変更されていたが、「北宇治の仲間に話しかけるシーン」としては、自分アニメの方が良いなと思った。

原作では名無しの3年生達も、皆名前と顔を描き続けてきたアニメからこそ、「北宇治のみんなと最高の演奏をしたい! みんななら出来る!」というアニメ演説シーンは、全然陳腐とか思わず素直にぐっときた。黒沢ともよさんの演技が最高なのは言わずもがな、それを聞いてる皆の表情で泣けるんだ。この子達にも皆、部活に全力投球してきた3年間があったんだよなあと思いをはせてしま

一番批判されていた麗奈描写も、確かに原作の方が孤高な感じでカッコいいなと思う一方で、原作麗奈スパルタ指導や滝先生への批判を精力的に取り締まる描写はやり過ぎに感じた部分もあったので、アニメの描き方もこれはこれでアリかな・・・くらいの印象だった。

そんなこんなで、多少残念な点もありつつ、2年編と違ってそんなにアニメ版が悪いとも思えなかったので、原作組に対して、「そんなに悪く言わんでも・・・」「ここからアニメ版がめちゃくちゃ凄い描写をして、ギャフンと言わせてくれないかな」みたいな反骨心をどこか抱きながら、12話の放送を迎えることになった。

12話で起きた大逆転劇

確か11話の放送が割とすぐ後くらいに、12話のあらすじと一枚絵が掲載されて、

どうやら、12話では久美子と真由がソリをかけて公開オーディションするアニオリ展開になりそうだ・・ということが分かった。

その瞬間からもう、「これはヤバいんじゃないか」という、悪い意味でザワザワした空気が漂っていた。

原作を読んでいる人からしたら、最後オーディションで久美子がソリを奪い返すという結末を当然前提に入れている。

そのうえで、部員投票の対決という舞台を使って、「皆に肩入れされる側の」久美子が勝つ・・・という展開をどうすれば納得いく形で描けるのか、非常に想像するのが難しい。

11話までの描写アニメスタッフに不信感を抱いていた層からは「これ、『1期(麗奈vs香織先輩)のオマージュやったらエモいっしょ』くらいの感覚でやってないか? 」みたいに言われてたり。正直自分も、この展開に関しては不安の方がだいぶ大きかった。

そして迎えた、12放送当日。

からリアルタイムツイートを見てみると、オーディションが始まるまでは相変わらず不満の声が多かった。

「まーた麗奈が『最後絶対久美子とソリ吹きたい』とか言ってるよ。原作と別人じゃん」とか、

「真由にとってつけたような悲しい過去付与すんなよ。原作と別人じゃん」とか。

しかしそこから

久美子が敗北するというオリジナル展開、しかも決定的な一票を投じるのが麗奈・・・という大規模改編展開に突入した瞬間、空気が一変していた。

「うおおおおお!」 「まじかあああ!」 「やりやがった!」

みたいな、ポジティブよりの興奮した反応が一気にあふれ出していたのだ。

そして放送終了直後には、

「今回は素晴らしかった」 「こういうのでいいんだよ」 「今までの改変も腑に落ちた」 「石原花田見直した。すいませんでした」

みたいな手のひらクルクル感想投稿されていて、ある意味こっちの流れもカタルシスがあった。

ではなぜ、この展開が彼ら原作から絶賛されたかというと、

単に1期のオーディション大吉山の名シーンをなぞる演出が良かったとかそういう表面的なところだけじゃなく、この方が物語説得力がある、作品に筋が通った・・・と思わせてくれる作りなっていたからだと思う。

象徴的なのが、これまで批判されていた、「麗奈が久美子にベタベタしすぎ」 「やたらと繰り返す、久美子とソリ吹きたい発言」という要素が、「それでも、『演奏の上手さが絶対』という信念や、2年前オーディションの時の久美子との誓いを貫いて、真由とのソリを選ぶ」という、原作とは違う形で麗奈の気高さを描く展開の前振りとして機能していたこと。

これがやりたかったのなら、なるほど今までの改変描写理解出来る・・・と見直されたわけだ。

というか実は、11話の放送直後くらいから、

「ここから巻き返すには、もうアニオリ展開で真由に勝たせるしかないのでは」

「これで真由に勝たせたら手のひら返すわ」

みたいな、この改変展開になったら良いんじゃないかって予言していた人もちらほらいたのだ。

まさか本当にそこまで攻めた手を打ってくるとは思ってなかっただろうけど)

原作至上主義みたいな人からもそういう発想が出てくるあたり、少なくともアニメ版は最初からこの結末を正解とする前提で、そこに向かっていろんな描写を積み上げてきていたのだと思う。原作と目指すゴールが違うから、その過程違和感が生じることにもなるよねと。

そもそも原作アニメ両方通っている人は周知のことだけど、

アニメユーフォ最初の1期が原作にないオリジナル要素盛りまくりで、

麗奈と香織が部員投票オーディションで対決するくだりも、その際に久美子と「裏切ったら殺していい」と誓い合うくだりも、久美子が上手くなりたいと叫びながら橋を疾走するくだりも、全部原作には全くないシーン。

これらのシーンがあるかないかによって、初期の時点からもう原作アニメの久美子・麗奈パーソナリティは分かれてきているのではないかと。

アニメスタッフ別に原作理解出来てないわけじゃなくて、スタートの時点から違う解釈のものを描き続けてきて、それを貫き通したんだというのが自分の印象。

アニメ版では原作よりも、中3麗奈の「悔しくて死にそう」発言が久美子の原点であると度々主張していたり、

「上手くなりたい」 「特別になりたい」という価値観を強調し続けてきた。

からこそ今回の大一番で、久美子と麗奈に徹底した上手さ至上主義を貫き通し、

最後に改めて久美子の「死ぬほど悔しい」発言で決着させたことで、

アニメ版ならこの結末が正解だ」 「アニメ版でのテーマをやり通した」と納得させて、

これまで不満を表明していた原作ファンからも、「自分はそれでも原作の方が好きだけど、アニメ解釈もこれはこれで一つの形としてアリだ」みたいな声を引き出すまでに一気に挽回できた・・・のだと思う。

あとは、単純に今、「原作改変」に向けられる目が史上かつて無いほどシビアであり、

しかアニメユーフォといえば「くみれい」 「演奏シーン」が代名詞になってる節があるのに、

最後最後で、「久美子と麗奈全国大会でソリを吹く」という、無難にやれば3期最大の見せ場になっただろうシーンを、あえて外す。

その決断力、勇気に感服したという人もいたと思う。

もちろん、同じ原作既読者の中でも、

原作通り久美子に勝って欲しかった、普通に久美子麗奈の全国ソリを見せて欲しかったって意見の人もいるだろうし、その価値観否定されるべきでは無いと思う。

ただ、少なくともアニメ版の改変はちゃん意図のある、信念に基づく行為だったと思うし、

原作ファンの中にもそれを理解している、評価している人は少なからずいるよ・・・という話でした。

個人的にも、12話の展開は凄く好みだったし、納得したし、感動した。

ユーフォの1期2期は自分の生涯No.1アニメ作品になるほど心揺さぶられた作品だったので、これ作った人たちはやっぱり凄かったんだって、改めて3期でも感じられて良かったです。

あーほんと、2年生編だけもう1回アニメリーズで作り直してくれ無いかなー。

からリセットは無理でも、せめて夏紀先輩主役のスピンオフ小説と混ぜて、なかよし視点で2年編を描き直す・・・みたいな感じとかでなんとかなりませんかね。

2024-06-25

アニメ響け! ユーフォニアムシリーズ感想(ネタバレあり)

正しさで殴りつけてくる麗奈めっちゃムカついてたので、(滝にフラれるとかして)コイツ1回ボコボコに心折られねーかなと思ってたら、自らの手で久美子をソリ落ちさせて死ぬほど凹むという、まさにそんな展開が飛んできたので麗奈を赦す気になれたの良かった(結論)。

 

色んな意味話題になったシリーズ第3期12話で久美子と滝は以下の会話をかわす。

久「先生にとって“理想の人”ってどういう人ですか」

滝「そうですね。正しい人でしょうか。本当の意味での正しさは、皆に平等ですから

滝「黄前さんは、どんな大人になりたいですか」

久「私は…。私も、そんな人になりたいです」

以下、アニメ響け! ユーフォニアムシリーズ感想を、物語提示した“正しさ”に沿って述べる。

 

正しさの暴力

正しさを他人押し付けとき、そこには暴力性が宿る。久美子と麗奈はむしろそれを行使してきた側で、実力が上だからという理由で3年生の中世古香織をソリから追い落としたことや、家庭の事情全国大会前に引退しようとしていた田中あすかを強引に引っ張り出したことは、まさにその典型だ。その時、久美子たちはまだ1年生で、責任を負わない立場から好き勝手やって良かったし、正しさで相手ねじ伏せることは快感を伴うので、作劇上それらはむしろ肯定的に扱われていた。ゆえに正しさの中に潜む暴力性はこれまで適切に隠蔽されていたのだが、3期になってブーメランとして返ってきたことで、その問題点が一気に噴出した。そして久美子と麗奈では反応が違った。

久美子は下級生を指導する過程で黄前相談所という二つ名を得るほど面倒見が良く、そして部長になったこともあって精神的に成熟し、融和的なスタンスを取るようになった。一方の麗奈はなんら変わることなく正しさの信奉者であった。ふたりとも「北宇治は実力至上主義」というイズムを共有していたし、強豪校から転校生である黒江真由が「(ソリを奪うことになるからオーディション辞退しようか?」と何度も何度も何度も本当にしつこく何度言ってきても久美子は「上手い人が吹くべき」というスタンスを一度も崩さなかった。

ただ、全国大会金賞を目指すべくオーディション大会ごとにしたことで緊張がずっと続いたことや、大幅に変わった編成への疑問、そして精神的支柱である久美子が本当にソリから陥落するに至って部の混乱はピークに達する。これに関しては仲の良い者の間でも意見が別れており、たとえば強豪校出身川島緑輝が「実力は同じなのだし、それだったら部が落ち着く方が」と久美子を支持する一方で、高校から吹奏楽を始めた加藤葉月は「それだとオーディションが成り立たない」という意見だった。葉月は本当に素人からスタートしており、3年生になってようやく大会メンバーに選ばれた。しかしだからオーディション肯定しているわけではなく、落ちていたとしてもおそらく同じことを言っただろう。彼女言葉は真っ直ぐで、積み重ねてきた努力に支えられていることは明白だった。一方の緑輝も、強豪校でやってきた経験から、おそらくは部の空気合奏に与える影響を理解しており、だから部がまとまることを重視していたのだと思われる。つまりどちらも「正しい」。しかしそうやって意見が分かれ、「正しさ」が衝突しあう只中で、久美子と麗奈袂を分かつ

久美子は、部の混乱を収めるには顧問の滝が編成の変更やオーディション結果に対する意図説明することでみんなが納得することだとしてその道を模索するが、しか麗奈は「そこに疑問を抱くと全てが崩れる。指導者の方針に従うのは大前提」と否定さらにはソリ落ちした直後の久美子に「自分努力不足を棚に上げて思い通りにならないってそんな言い訳文句が大半」という正論を浴びせ、「部長失格」の烙印を押す。

このシーンに対する感想を言わせてもらえれば、「安全地帯から正論ぶってんじゃねえよ麗奈ァアッッッ!」である。心底ムカついたね。

高坂麗奈サラブレッドトランペッターである。父がプロの奏者で、家に防音スタジオを作れる程度には裕福で、幼い頃から音楽指導も受けてきた。彼女学生離れした実力者で、当然のように大会メンバーはおろかソリストに選ばれる。環境けが彼女をそうしたとはもちろん言わない。それに見合うだけの努力をしてきたのだろう。だから彼女が「自分努力不足を棚に上げて指導者に楯突くなんて!」と言うのは“正しい”。目標全国大会金賞に設定したのは部員たちだし、それに向けて合奏を作り上げるという意味で滝の指導力に疑う余地はないのだから、従うのは当然。麗奈が言うことは常に“正しい”。そして久美子も視聴者も、その麗奈の“正しさ”に一度は与したはずである。“正しさ”でもって中世古香織を追い落とし、田中あすか大会に引きずり出し、劇的に描かれたそれらのシーンに感動してきたのだから。そこに潜む暴力性に気づこうともせず。だからいざその暴力性が自らに向けられたとき慌てふためくのは滑稽な話であるしか感情は偽れない。“正しさ”で殴りつけてくる麗奈はやっぱりムカつくのだ。そのムカつくという感情ベースにあることは認めつつ、その上で言いたい。正しさは万能薬じゃない、と。

麗奈の正しさは(構造的に)滝の影響を強く受けている。北宇治吹奏楽顧問の滝昇は若手ながら実力のある音楽指導者で、部員たちに「全国を目指す」か「楽しく過ごす部にする」かを選ばせた人物である。生徒の自主性を重んじると言えば聞こえはいいが、自分たちで選んだからには妥協を許さないという暴力性がそこにはある。確かに滝の指導力は本物で、北宇治はメキメキと実力をつけ、就任1年目にして全国大会進出するほどの成長を見せた。しかし実力が上がれば目標が上がる。目標が上がれば部員たちにより負荷が掛かる。そうして発生したのが関西大会直前に発生した部の混乱であり、滝にはそれを鎮める力もその気もなかった。それは合宿中のやり取りに現れている。

橋「上級生は耳にタコかもしれないけど、音を――」

滝「楽しむ、と書いて音楽、ですね」

橋「本当に分かってる?」

滝「(虚を突かれたような顔をした後)分かっていますよ」

場面としては関西大会直前の合宿で、部のピリピリした空気を感じ取った橋本(滝の音大時代からの友人で、北宇治の外部指導者)がジョークで和ませた後、軽く訓示しようとした時のことである橋本に言わせれば、音を楽しむことが音楽だと本当に分かっていれば、こんな空気放置しておくはずがない、といったところだろう。滝の、合奏を作り上げるという意味での実力は確かなのだろうが、その指導力が及ぶのは正しさが通用するところまでであり、それで解決できない問題にぶち当たったときは無力である。そして滝自身解決する気がない。ただの外部指導者に過ぎない橋本が一瞬にして感じ取った「ピリピリした空気」を滝はただの一度も解消しようとしなかったのだから。滝には解決する能力がなく、その気もない。滝に無理なのだからミニ滝にすぎない麗奈にはもっと無理である

そんな部のピリピリした空気を解消したのは久美子だった。思っていることを素直に打ち明け、解決したのだった。

「1年生も3年生も同じ土俵で競ってひとつ目標に向かえる宇治が好き」 「その北宇治で全国金を取りたい。でも届かなかった」 「何かを変える必要があって、だから大会ごとのオーディション形式にした」 「間違っていたとは思わないけど、でも戸惑わせたことも事実すみませんでした」と部長として謝ったあと、「納得できない人もいると思う。でも私は北宇治で全国金を取りたい」そう訴えた。「1年間みんなを見ていて思いました。こんなに練習してるのに上手くならないはずない。こんなに真剣に向き合ってるのに響かないはずない。北宇治なら出来る。私たちなら出来るはず」と。

この久美子の真剣な訴えが部員たちの心に響き、部は急速にひとつにまとまった。

さて、久美子は部長失格だっただろうか。その答えは言うまでもなく明らかで、失格なのは正しさを押し付けることしかできない顧問ドラムメジャーであろう。

このあと、久美子と麗奈は仲直りをするのだが、ハッキリ言って納得できるものでは到底なかった。久美子はあっさりと赦していたが、一視聴者としては、「ああ、麗奈を赦すことは絶対にできないな」と思った。物語としては、このあと黒江からソリを奪還し、全国大会金賞を取って大団円を迎えるだろうが、それはそれとして高坂麗奈というキャラクタを心底嫌いになったことだけは動かせないだろう、という結論に至り、そしてそうなるはずであった。

のだが、物語は急展開を迎える。

 

正々堂々と胸を張る、ということ

ここから原作改変としてすでに話題になっている、ユーフォニアムのソリ奏者を決める公開オーディションについて、私が受けた衝撃を述べる。ちなみに原作未読である

まず黒江真由というキャラについて。

久美子にとって憧れである田中あすかを思わせる銀のユーフォニアムを携えた強豪校から転校生で、実力は高い。つまり久美子を脅かすポジションを与えられたキャラなのだろう、ということはすぐに分かった。実際その通りの役回りで、「(私のせいで大会に出られなくなる人がでるからオーディション辞退しようか?」 「(ソリを奪うことになるからオーディション辞退しようか?」と本当にしつこいぐらい繰り返し久美子に訊ねるうっとうしいキャラでもあった。それはさておき実力は本物で、いち早く警戒感を露わにした麗奈は、当初「久美子の方が上手い」と言っていたのに、途中から「久美子の方が好き」とトーンダウン。さらにソリの練習に久美子を付き合わせて「私は全国も久美子と吹くつもりでいるから」と激励している。しか関西大会でソリの座から久美子は陥落する。その際、麗奈は「やっぱり…」という表情を見せるため、滝の求める音を出せるという点で、黒江は明らかに上だったと思われる。

ただこの段階でのソリ落ちは明らかにそういう流れであったし、物語的には全国大会でソリ奪還して金賞の方が盛り上がるため衝撃は全くなかった。物語がそのラインに乗ったことで、そうなることはもはや確定的に明らかだとさえ思った。

次にユーフォニアムソリオーディションについて。

関西大会は滝の一存で決まったが、全国大会は甲乙つけがたいとの判断で、部員投票による公開オーディションをすることが決まった。2年前、当時1年生だった麗奈と3年の中世古が競い合ったアレのリフレインであるしかし当時と違ったのは、奏者を幔幕で隠し、音だけで判断してもらうということ。奏者は視聴者にも隠されており、これには第四の壁みを感じた。つまり視聴者であるあなたたちも、音だけで判断してくださいね、という制作者たちの声が聞こえたのである

からじっくりと、真剣に聴いた。

音楽素養は0で、細かいことなんて何も分からないが、確かにつの音は違った。

1番目の奏者は音が小さく、2番目の奏者は大きく聞こえた。自分部員なら2番目に投票しようと思った。

投票シーンに移り、2番目の奏者には緑輝、塚本、奏の手が上がる。やはり2番目が久美子だったんだと確信した。同時に勝利確信した。しかし同票であるという。

滝「奇数のはずですが…」

麗「私が、まだです」

滝「そうでしたか。決まりましたか

ここで2年前のトランペットソリオーディションの回想が入る。「裏切らない?」 「もしも裏切ったら、殺していい」のやつである。そして――

麗「……1番です」

??????????????

???????????????????????????

え、ちょ、待って。2番が久美子やろ、1番????????????

滝「分かりました。では1番の方は、前へ」

黒江の脚が前に出て、麗奈の顔がくしゃりと歪む。久美子が目を伏せる。

マジかよなんだこれふざけんなよ。

客席からざわめきが広がり、部員たちの困惑した表情が映される。

また正しさの暴力かよ! 誰が得するんだよ、この展開!

困惑と怒りの感情でないまぜになったが、まっさきに動いた久美子の言葉に背筋が伸びた。

久「これが! 今の北宇治ベストメンバーです! ここにいる全員で決めた、言い逃れのできない最強メンバーです! これで全国へ行きましょう。そして、一致団結して! 必ず金を! 全国大会金賞を、取りましょう!」

3年間やってきたことがある意味で潰えた直後にこれを言える久美子は本当に立派だと思ったが、脱力した。訳が分からないと思った。

呆然としたまま画面を見続ける。

場面は進んで行き、久美子が麗奈を探している。しかし先に帰ったという。大吉山で待ってるというラインの画面が映され、登りきった先にいた麗奈背中で泣いていた。

それを見た瞬間、(上から申し訳ないが)「赦せる」と思った。麗奈は分かってて久美子に引導を渡したんだと理解し、麗奈に対する怒りが氷解した。

正しさは暴力性を孕む。しかしその正しさが自らに向かうときのみフェアネスになる。日本語に直すなら公正さだが、ここは敢えて“正々堂々”という言葉を使いたい。

麗奈黒江を選んだんじゃない。久美子より音楽を取ったんでもない。久美子との約束を果たしたのだ。

2年前。中世古香織をソリから追い落としたとき、そうけしかけたのは久美子だった。麗奈は「裏切らない?」と聞き、「もしも裏切ったら、殺していい」と久美子は答えた。ここで彼女が言いたかったのは、「自分音楽に正直であれ」ということだったろう。そういうセリフがあるわけじゃない。しかし含意は明らかなように思われる。迷いを振り切った麗奈は実力を発揮し、ソリの座につく。

麗奈はその時の同じように、正々堂々と、胸を張った。

たとえそれが自らの心臓に刃を突き立てるほど辛いことであっても。

久美子は音大に行かない。公式大会でソリを吹くチャンスは最後だろう。海外音大留学する麗奈からすれば、肩を並べて吹ける最後のチャンスでもある。

でもそれを分かった上で、どちらが久美子でどちらが黒江か分かった上で、久美子を切って捨て、そのかわりに約束を、果たしたのだ。

久美子は言った。「私は、それが何よりうれしい。それを誇らしいと思う自分に胸を張りたい」

もし仮に、麗奈が久美子との約束ではなく、久美子を選んでいたら。麗奈はもちろんのこと、久美子も胸を張れなかったはずだ。最後全国大会で一緒にソリを吹けたかもしれない。高校時代のいい思い出として残せたかもしれない。しかしあのときかわした約束裏切り、その時の自分たちを殺すことになる。だから“正しさ”に傷つくことが分かっていても、麗奈は己を曲げなかったし、久美子はそんな麗奈を誇りに思うと胸を張ったのだ。

原作改変で賛否両論の展開であるが、私にとってはアニメ響け! ユーフォニアム』が描いてきた物語の結末として、これ以上のものはないし、これ以外のものもないように思われる。私は私の感想が正しいとは思っていない。久美子と麗奈がソリを務める全国大会が見たかったし、今もまだ見たい。久美子がソリを吹けないなんて嘘だろう、とまだ思っている。だから原作改変に怒っている人たちを否定する気には一切なれない。それもまたひとつのあり方だと思う。でもだからこそ、正々堂々と胸を張る道を選んだ久美子と麗奈を、いち視聴者として誇りに思う。

 

余談。滝は「どちらも充分ソリが務まると考えています」と言って部員投票に委ねたが、ある意味で嘘だろうと思う。というのは久美子と黒江の音に明確な違いがあったからだ。どちらが上か下は分からない。でも違いがあった。久美子の音は大きく、黒江は小さかった。麗奈が選んだ今なら分かる。久美子のユーフォニアムは主張が強かった、ということなのだろう。あくまユーフォニアムは影だ。スポットライトがあたるべきはトランペットであって、黒江ユーフォニアムは影に徹することでペットを際立たせる演奏だった(黒江楽譜には「支える!」という書き込みが何度も現れる)。合奏で求められるのは、つまり滝が求める音を出せたのは黒江だった。

ではなぜ滝はソリオーディションを開いたのか。責任を投げたとは思わない。頑張ってきた久美子にチャンスを上げたとも思わない。本人が述べているように、久美子が部員からの信頼篤き部長であるがゆえに、部がまとまるにはそれが最善と考えたのだろう。

「私は、今の北宇治を高められるところまで高めたと、自負しています」。つまり本当に、久美子と黒江で大きな差はないのだ。どちらで臨んでも、金に届きうる。そのために必要なのはしろ部のまとまり。そういうことなんだろうと思う。

 

余談その2。12話の放送直後、シナリオライター原作改変を主導したのは自分だと告白していた。

https://x.com/oitan125/status/1804807383018795391

賛否両論になるのは間違いなかったから、その責任を一手に引き受ける、とそういうことだろう。アニメの中で、麗奈がやったのと同じ立ち回りである。これが正しい結末だと、原作を改変してまでそれを押し付けた。しかし同時にそれに納得のいかない視聴者からボコボコにされることを引き受けた。正々堂々と、胸を張ったのだ。いち視聴者として、制作スタッフ決断とそれを支持した原作者を誇りに思いたい。

 

余談その3。いろいろ台無しになるけど、それでも久美子がソリを吹く劇場版、待ってます

anond:20240624145905

ユーフォは、アニメ一期最初の滝による変な二択強制とその後の「お前らが自分コンクールに向けて努力すると決めたんだからな」と言わんばかりのパワハラがまず引っかかり、当時出ていた四冊(長編三、短編集一)を読んで、一期の最後の方で見なくなった。短編集で、葵へあすかが笑いながら言った言葉(「あんたが辞めてもコンクールには影響ないから止めなかった」みたいなやつ)が決定打だったかな。美少女とか音楽とかはガワに過ぎず、部活舞台にした権力闘争とか権謀術数とかの話という認識

今回の騒ぎで少し感想サイトとかを見た。

>今回の真由の勝利とかありえん。

しろアニメは一期の落とし前ちゃんとつけたんだといい意味で驚いたよ。三年生の最後の晴れ舞台コンクールで勝ち上がるためと実力を盾に奪い取った面々が、自分たちが三年になった時にコンクールで勝つためには実力を無視できず不本意最後を強いられる。秦の商鞅の末路みたいで皮肉が効いてるじゃないか小説読んだ時の俺は二年後に麗奈よりすごい新入生がやってきたらどうすんだろうね程度の妄想しかしてなかったけど、一年時に支持者だった久美子が三年では当事者になってそこに麗奈が苦渋の思いでとどめを刺すというのはさらに凝っている。

anond:20240624155310

アニメ久美子は自分が勝つ出来レース否定して、その結果の落選。「北宇治実力主義」ってドグマに殉ずる結果になったのはすごい面白いし、これ、真由、久美子、麗奈、他の部員も誰かが日和るとたどり着かない結末なんだよ。

1票差で麗奈の1票でソリが決まったということで、これは「北宇治実力主義」ではなくて「麗奈実力主義」と言うことになると思った。他の部員たちの判断は「互角」なんだから

追記でどっちが部長かわかってたと書いてるけど、それだと互角も嘘で「実力主義の北宇治」を否定することになるけどいいの?

ソリが吹けなかったことでバッドエンドみたいに言われてるけど、音大いかない久美子にとって、より誇るべき成果、目指すべきハッピーエンドって「麗奈とソリを吹いて思い出づくりをする」ではなく「北宇治メンバーを率いて全国大会で金賞を取る」だってことなんでしょ

からそう自分を納得させたと言うことなら分かるんだけど、最初からそれを目指していたというのは違うのでは。

だってそれならオーディションやらなくてよかったよね。それとも自分がソリを吹いた方が金賞を取れるという確信描写あった?

とりあえず誰も真由が選ばれたのを歓迎してない雰囲気でこれで金を取りましょうは茶番すぎた。

2024-06-24

anond:20240624073353

しかに見終えた直後は茫然としたけど、時間が経って冷静になると、これはこれで"if"の世界(久美子と真由の実力は拮抗していて、どちらが選ばれてもおかしくない)と思えばこの展開を受け入れられるようになった。

とはいえ、有終の美を麗奈と一緒に飾る久美子を見たかったという思いは正直なところ全部は消えない。

から俺はブルーレイの最終巻で特典映像として原作通りの展開がおまけとしてついてくるんじゃないかと読んでる。てか願ってる。

響け!ユーフォニアムアニメ3期12話における改変についてを読んで

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/suikyoh.net/entry-4430.html


これに端的に表れているけれど

まぁ出来レースだよね

久美子と真由を比較した場合、真由の方が優れているって設定されている

アカシックレコードに記されている

から、「麗奈が真由を選ぶ事」が特別になるわけ

久美子が「全力の末で負ける事」が特別になるわけ

真由は言ってしまえば利用されてるんだよ

動物語という脚本

原作でも真由の立ち位置は変わらない

久美子と対立するための舞台装置

でも原作では、本当に舞台装置なのだ

言ってる事が伝わるかどうかわからん

あれは久美子を揺さぶるための舞台装置ってわかるんだ

それがアニメでは掘り下げられている

掘り下げられているのに、舞台装置役割を課した

個人的には吐き気を催す邪悪だと思った

真由は和を尊ぶ

真由は辞退したい

それを表舞台に引きずり出して

久美子と麗奈を泣かしてみせて

視聴者神回神作画だと言わせて見せる

本当に悍ましいなと思った


個人の感想です

anond:20240624111334

原作、最終オーディションで久美子が選ばれる理由全然なくて意味がわからないと思ってたから、アニメのほうがまだ納得感はあるな

純粋楽器を吹く力量は拮抗してて、真由のほうは合奏特化型(滝の解釈理解し全体のバランスを見て主張しすぎない演奏を目指す) 久美子の側は個人技量特化型(とにかく上手く吹く 麗奈と並び立てるような良い演奏を目指す)でしょ

ソリパートを単体で聞いたときに上手い・良い演奏しているのは久美子だとしても、指揮者として選びたいのは楽曲全体のバランスを崩さない真由で、関西で真由選んだのもそれが理由だし、わかってる部員はそれわかってる描写もある。

とはいえ、真由を選んだら全国大会を前に部の雰囲気空中分解するのは目に見えてたし、一方で久美子を選んでも選定基準のブレをどう言い訳するのかということになる。

原作で、久美子が関西大会での負けを覆せるような描写はなかった。その上で滝が久美子を選んだのは相当日和った判断に見えるし、その判断基準のブレは滝の経験値不足による迷いに起因していたということに回収されてた。

それで全国金取れたというのはそっちのほうがご都合主義って感じもする。部員の団結力が・・・とか?そしたら真由は噛ませ犬でしかないよね。かなりモヤモヤが残る話だったんだよ。

一方、アニメ世界の滝は、公開オーディションということにしたら人望ある部長投票する圧が自然に働いて久美子になると考えた。それなら全国勝つにしても負けるにしても納得感はあるよねと。

アニメ久美子は自分が勝つ出来レース否定して、その結果の落選。「北宇治実力主義」ってドグマに殉ずる結果になったのはすごい面白いし、これ、真由、久美子、麗奈、他の部員も誰かが日和るとたどり着かない結末なんだよ。

ソリが吹けなかったことでバッドエンドみたいに言われてるけど、音大いかない久美子にとって、より誇るべき成果、目指すべきハッピーエンドって「麗奈とソリを吹いて思い出づくりをする」ではなく「北宇治メンバーを率いて全国大会で金賞を取る」だってことなんでしょ

1期の一番最初に楽しく思い出づくりをするか全国で金取るかって選択をした、そこから完全に一貫してる。

原作者が書かなかった、書けなかった結末だと思うし、この結果に至ることを納得させるセリフ部員それぞれに言わせてるのは群像劇としてすごく良かったと思ったよ

追記

覆面オーディションどっちがどっちの音かわかってる部員が少数派みたいに言われてるけど、あれ全員わかってると思うよ

あのレベルの吹部でソロ・ソリパートがあるような楽器だったら、毎日毎日練習して音出してるんだし音色とか演奏のクセとか聞けばわかる

あくまで忌憚なく投票やすくするために覆面にしてるだけであって、その上でどっちを選ぶかってのはメンバーの考え方が出るなあとは思った

「力量が同じぐらいだったら最後だしずっと頑張ってきた久美子に吹かせてあげたい」って思ってる人と、「関西大会のソリがすごく良かったから全国もこれでいきたい」って思ってる人とで割れてる。

anond:20240624145426

真由が辞退をせずにオーディションに参加するのもドラマだし

最終で久美子と残るのもドラマだし

結果に麗奈と涙するのもドラマ

辞退撤回はともかく

他はご都合だよねって話じゃね?

anond:20240624130649

ユーフォドラマは今回で終わりで

最終回走馬灯のように流されても驚かない

3期は久美子と真由の物語

危うい真由の変化なんかも描いてるわけだけども

裏には久美子と麗奈物語もあって

それを作品テーマとも言える「全力」というキーワードで繋いだ話

真由が選ばれる事で3人の「全力」が本当になる

真由が辞退をせずにオーディションに参加するのもドラマだし

最終で久美子と残るのもドラマだし

結果に麗奈と涙するのもドラマ

真由を出しておいて久美子が選ばれていたら、それはそれで「全力」が白々しくなったろう

あれをための演出とか言うのは読解力なさすぎ

anond:20240624130649

泣き顔のカット見て思った

あれがやりたくてやったんだろって

久美子と麗奈が涙流すと共に自分まで涙腺が緩みました…

自分も奏ちゃん麗奈と同じ気持ちで一緒にやってほしかったです

ってな感じでお客様も感動してくれてるしね


たださ

幾ら部長自身提案とはいえ、だよ

辞退したいと言える人間を巻き込んだオーディションの結果

当人以外の部員が泣いててさ

居辛いったらありゃしないよね

すげぇプレッシャーだよ

成功して当然

失敗なんて許されないよ

まぁ、アニメからそうは描かないんだろうけれどさ

2024-06-23

響けユーフォニアム、大胆な原作改変をしたな

主人公の久美子、吹奏楽部部長担当楽器ユーフォニアム

転校生の真由、ユーフォニアム

どちらも上手いが、真由の方が若干上っぽい気もするという状態

コンテストユーフォニアムソリチュードをどちらがするか覆面演奏部員たちに投票させることに

原作では久美子が勝利したが、アニメでは真由が勝利するという展開に改変

久美子の恋人である麗奈は、覆面演奏でもどちらが久美子の演奏かわかっていた

でもその上で、真由の方が巧みである判断し真由に投票

恋人を裏切ってしまったわけで、麗奈号泣

二人は互いに泣きながら激しくセックス

2023-08-04

(ネタバレ)「特別響け!ユーフォニアムアンサンブルコンテスト~」を見てきたメモ

2023-05-25

響けユーフォニアムが良い感じにギスギスしてて良かった

今度新しい劇場版が来るらしくてプライムビデオに響けユーフォニアム関連が全部見放題になってたかアニメ版劇場版を見た

吹奏楽部モノという看護婦モノか美術モノの次ぐらいにはほぼギスギスするタイプだし、当時放送してた時にそういう話を聞いてたから知ってた事だが本編はやっぱりギスギスしてた

そもそもこのアニメ吹奏楽部自体人間関係トラブル部員が大量に退部してるやらかしブラック企業状態で、そこにテコ入れ目的で新任の微笑み陰湿顧問VC:櫻井)が来るとかい

事情知ってたら誰が入部したがるのかと思うような場所

主人公の久美子が色んな人の神経逆撫でしたり人間関係トラブル傍観したりしてるのが良かった

主人公百合相手である麗奈かいう「音楽に勝ち負けは無いとか言うけどそれは勝った奴だけが言う資格があって負けた奴はクズ」的な事を言う

ネットで見かける世間知らずな痛い自己責任論者みたいなキャラが作中で結局全然勝てないのも可哀想面白い

主人公恋愛模様と気を使う人間関係楽器上手くなりたいのになれないの苦悩ループで、何見せられてんだこれって思う部分もあったけど京アニから絵は綺麗だし最後まで楽しんで見れたので満足

2023-03-04

メモ

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