はてなキーワード: バイエルンとは
A1:レスターがプレミアリーグ優勝しました。UEFACL決勝はレアル対アトレティコのマドリッド・ダービーでした。
Q2:なんで2015-16なの?
A2:ぶっちゃけ、ゼニトがトップ20に入っていたからです(デロイトのランキングはトップ20しか具体的な内訳が載ってない)。
A3:正式名称はFCゼニト・サンクトペテルブルク。名前の通りサンクトペテルブルクを本拠とするロシアリーグのクラブです。ロシアの天然ガス会社ガスプロムがスポンサーをしており、ロシアリーグの割には経営に余裕があるクラブです。
Q4:それってフィナンシャル・フェアプレー(FFP)的にどうなの?
A4:スポンサー料、スタジアムのネーミングライツ料などは『親会社が不当に高値で買っている』と言いたくても『じゃあ正当な値段っていくらよ?』と言われると反論しづらい部分があり、そこが抜け道になっています。マンチェスター・シティやパリ・サンジェルマンも似たような手法を使っています。
A5:ダゾーンと契約する前の年です。あと、ガンバ大阪は新スタジアムを使うようになった最初のシーズンです。
注意書きは前回(https://anond.hatelabo.jp/20190527234645)を参照してください。欧州は2015-16シーズン、Jリーグは2016年です。1ユーロ=120円で計算しています。
全体順位 | クラブ名 | 総収入 | 入場料 | 放映権 | 商業 | 平均観客 | 客単価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | マンチェスターU | 689.0 | 137.5 | 187.7 | 363.8 | 75327 | 96.07 |
2 | バルセロナ | 620.2 | 121.4 | 202.7 | 296.1 | 79724 | 80.14 |
3 | Rマドリッド | 620.1 | 129.0 | 227.7 | 263.4 | 71280 | 95.25 |
4 | バイエルン | 592.0 | 101.8 | 147.6 | 342.6 | 75017 | 79.83 |
5 | マンチェスターC | 524.9 | 70.2 | 215.8 | 238.9 | 54017 | 68.40 |
6 | パリSG | 520.9 | 92.5 | 123.1 | 305.3 | 46160 | 105.47 |
11 | ユヴェントス | 347.1 | 43.7 | 195.7 | 107.7 | 39106 | 58.81 |
12 | ドルトムント | 283.9 | 61.1 | 82.6 | 140.2 | 80760 | 44.50 |
14 | Aマドリッド | 228.6 | 36.0 | 139.4 | 53.2 | 43087 | 43.97 |
17 | ゼニト | 198.5 | 10.3 | 42.4 | 145.8 | 16813 | 40.84 |
18 | ウエストハム | 192.3 | 36.0 | 115.9 | 40.4 | 34873 | 54.33 |
19 | インテル | 179.2 | 25.7 | 98.6 | 54.9 | 45538 | 29.70 |
20 | レスター | 172.1 | 15.4 | 126.6 | 30.1 | 32024 | 25.31 |
- | - | - | - | - | - | - | - |
- | 浦和レッズ | 55.1 | 19.8 | 2.7 | 32.6 | 38208 | 28.08 |
- | ガンバ大阪 | 42.9 | 11.6 | 2.4 | 28.9 | 25342 | 26.23 |
もうこの頃にはプレミアリーグは放映権料バブルだったわけですが、レスター(優勝)とウエストハム(リーグ7位)を比較すると『プレミアリーグ自体』の放映権料は比較的平等に分配されていることが分かります。(上位勢のプラスアルファはチャンピオンズリーグ分)
(ちなみにこの年のウエストハムは前年のフェアプレー枠でUEFAヨーロッパリーグ予備予選1回戦から出場し、予備予選3回戦で敗退しているが、その分の放映権料は大したことは無いと思われる)
対照的なのがマドリッドの2チームで、Rマドリー(CL優勝、リーガ2位)とAマドリー(CL準優勝、リーガ3位)は放映権料に大差がつけられています。
どうもリーガ・エスパニョーラは放映権料が均等配分ではなくレアル・マドリーとバルセロナの2強に多くそれ以外に少ない配分になっているそうです。
本題に入ると、全体17位のゼニトは商業収入(親会社からのスポンサー料)が収入の多くを占めています。放映権料はそこそこ多いですがこれもチャンピオンズリーグ(ゼニトはベスト16敗退)分を考えると、ロシア・プレミアリーグの放映権料は多くは無さそうです。
この辺が、欧州中堅リーグ所属クラブのリアルな入場料&放映権料かと思います。
表には書きませんが、ゼニトよりさらに前だと2013-14の経営ランキングトップ20にトルコリーグのガラタサライがランクインしていて、入場料と放映権料が5000万ユーロ弱、商業収入が7000万ユーロ弱でした。
そう考えると、Jリーグの位置づけも見えてきます。放映権料以外は、J1の上位クラブが欧州中堅リーグの上位クラブやプレミアリーグの下位クラブ程度に相当すると考えられます。
この年に関して言うなら、客単価も含めた集客力だけ見るなら、レスターとインテルと浦和レッズが同程度という数字が出ています。
2015-16シーズンにレスターは優勝し、当然ながら翌シーズンにチャンピオンズリーグに出場しました。その2016-17シーズンの収入比較が以下になります。
全体順位 | クラブ名 | 総収入 | 入場料 | 放映権 | 商業 | 平均観客 | 客単価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | マンチェスターU | 676.3 | 125.2 | 225.9 | 325.2 | 75305 | 87.5 |
2 | Rマドリッド | 674.6 | 136.4 | 236.8 | 301.4 | 69426 | 103.4 |
3 | バルセロナ | 648.3 | 137.2 | 214.9 | 296.2 | 78678 | 91.8 |
4 | バイエルン | 587.8 | 97.7 | 146.7 | 343.4 | 75024 | 76.6 |
14 | レスター | 271.1 | 19.2 | 222.0 | 29.9 | 31920 | 31.7 |
バイエルン・ミュンヘンを軽く凌駕し、FCバルセロナすら僅差で越える放映権料がレスターに入ったことになります。結果、レスターの収入は82%が放映権料という結果になりました。
海外のデロイトというコンサルティング会社がFootball money Leagueというのをやっているので、海外の主要クラブの経営情報はここで見られる。
2017-18シーズンの収入ランキングから主なクラブをピックアップして表にしてみる。
入場料、放映権料、商業の数字の単位は百万ユーロ、客単価の単位はユーロである。
(客単価は、単純に総入場料収入を『平均観客数*17または19』で割ったものであり、実際には国内カップ戦や欧州カップ戦もあるためもっと下がるはずではある。ただし目安にはなるので載せておく)
全体順位 | クラブ名 | 総収入 | 入場料 | 放映権 | 商業 | 平均観客 | 客単価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Rマドリッド | 750.9 | 143.4 | 251.3 | 356.2 | 66337 | 113.77 |
2 | バルセロナ | 690.4 | 144.8 | 223.0 | 322.6 | 70872 | 107.53 |
3 | マンチェスターU | 666.0 | 119.5 | 230.4 | 316.1 | 75102 | 83.75 |
4 | バイエルン | 629.2 | 103.8 | 176.7 | 348.7 | 75354 | 81.03 |
6 | パリ・SG | 541.7 | 100.6 | 127.8 | 313.3 | 46929 | 112.82 |
11 | ユヴェントス | 394.9 | 51.2 | 200.4 | 143.3 | 36510 | 73.81 |
12 | ドルトムント | 317.2 | 57.1 | 122.3 | 137.8 | 79864 | 42.06 |
14 | インテル | 280.2 | 35.3 | 97.7 | 147.8 | 56064 | 33.14 |
17 | エヴァートン | 212.9 | 18.9 | 160.0 | 34.0 | 39043 | 25.48 |
20 | ウエストハム | 197.9 | 27.7 | 133.8 | 36.4 | 56896 | 25.62 |
つまり、プレミアリーグ中位(2016-17シーズンは11位、17-18シーズンは13位)のクラブであるウエストハムの放映権料収入はフランスリーグ・アン優勝のパリ・サンジェルマンよりも多いわけである。このおかげでウエストハムはここ数年、FMLではトップ20の常連となっている。
一方でウエストハムの収入の68%は放映権料という依存構造が見え、『プレミアリーグの放映権料バブル』などと言われるわけである。
一方で、Jリーグのクラブの経営情報はJリーグ公式サイトから見られる(現時点では3月決算のクラブは載っていないが)。こちらも2018年度結果から主なクラブをピックアップしてみる。平均観客数も簡単に見つけられる。
ちなみにJリーグの放映権料はリーグが一括で管理し、それを順位に応じて配分する仕組みなので上記リンクにおける『Jリーグ配分金』という項目が事実上の放映権料である。(ACLやクラブワールドカップの放映権料がどうなるのかは知らない)
また、同じく上記リンクの『スポンサー収入』『アカデミー関連収入』『物販収入』『その他収入』を全て商業収入として計算している。
総収入、入場料、配分金、商業収入の単位は百万円、客単価の単位は1円である。
クラブ名 | 総収入 | 入場料 | 配分金 | 商業 | 平均観客 | 客単価 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和レッズ | 7549 | 1923 | 389 | 5237 | 35502 | 3186 |
ガンバ大阪 | 5159 | 1152 | 391 | 3616 | 23485 | 2885 |
川崎F | 6074 | 975 | 1416 | 3005 | 23318 | 2470 |
クラブ名 | 総収入 | 入場料 | 配分金 | 商業 | 平均観客 | 客単価 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和レッズ | 59.0 | 15.0 | 3.0 | 40.9 | 35502 | 24.89 |
ガンバ大阪 | 40.3 | 9.0 | 3.1 | 28.3 | 23485 | 22.54 |
川崎F | 42.2 | 7.6 | 11.1 | 23.5 | 23318 | 19.30 |
つまり、浦和レッズの入場料収入・商業収入・客単価はエヴァートンやウエストハムと同程度かやや劣る程度にはある。
だが、放映権料はウエストハムの1/44であり、Jリーグで優勝しても放映権料はウエストハムの1/12程度にしかならない、ということになる。
ダス! イスト! デア! トロプフェン! デス! アルラウネ!
アイネ! クライネ! ナハト! フランケンシュタイン!
イッヒ! リーベ! ナツィオナル! ソシアリスティッシェあわわわわわ! この辺で。
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“幻想芸術集団 Les Miroirs(レ・ミロワール)” という豪快な源氏名を名乗っているが、つまりは都内の小劇団だ。
んーむ、どういうことなんだろ、また芝居を観に来てしまった。
これまでの人生で演劇なんて片手の指にあまるくらいしか行ったことないのに。
ひょんなことから、とある小劇団の芝居に行ったのが先月。
劇場でダバっと大量のフライヤー(チラシ)を渡されるので、眺めているうちに妙に気になって今回はこの劇団の演目『アルラウネの滴り -改訂版-』を観に行ってきた。
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観劇後の印象がなかなか良くて、それで妙に語りたくなったので記録の意味でレビューを残しておくことにする。
当方、舞台観劇はズブの素人なので、マニアから見たら噴飯モノの印象がバンバン飛び出すことと思われるが、そこはヌルく見逃してほしい。
あと、上演も終わっていることだし、ネタバレ上等で書くので、そこは4649!
それでは、行ってみよー!
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■全体として
先入観が無かったといえばウソになるわけで。
幻想芸術集団という大迎なプレフィックス。
おフランス語の劇団名でミロワール(鏡たち)というのは、つまりキャスト達のことだろう。
豪奢な近世ヨーロッパ風衣装。
中央には男装の麗人。
「これはきっと、『ベルばら』風にお嬢様たちがキラッキラにやりたいことだけをやりたおした豪華絢爛、欧州絵巻だろうな」と。
それで、「どれ、どれだけ背中とオシリが痒くなるか、いっちょ見てやろう」くらいの気持ちで足を運んだのだが。
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これが。
開始10分で背筋を伸ばして、
脳を総動員して、
つまりは本気でストーリーを追いかけることになった。
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近世ドイツを舞台にしたバリバリに骨太なサスペンス/スリラーになってる。
そりゃそうだよな。
単なるキラキラ少女漫画ワールドだけで、旗揚げから10年以上も劇団が存続できるワケないもんな。
幻想的な要素は “アルラウネ(マンドラゴラ)の美女を集めた娼館” というキー・ガジェット一点のみ。
あとは細部まできっちりと整合したダークなクライムストーリーで。
(このへん、『スリーピー・ホロウ』(ティム・バートン)に通じるものがあるな。
あれも超現実はデュラハン(首無し騎士)の一点だけで、あとはストレートな推理モノだった)
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そして、今さらながら。
自分がなんで演劇を面白いと感じるか、分かった。
右から左から、見ても見ても、どこまで見ても情報量が尽きることがない。
これはフレームで切り取られた映画にはない楽しみであって。
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この舞台にしても。
ブリンケン伯爵が実に俗物らしくロゼマリー嬢を相手に大笑しているときに、うしろでフローラが嫌悪感をまる出しにしていたり。
カスパルが客前で気取った口上を並べているときに、後ろでオリヴィアとペトラがクスクス笑っていたり。
ふとカスパルが来歴をほのめかすときに、バックでアルマがアラベスクをキメていたり。
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どこに視線を固定しても、漏れる情報がある。
これが脳にすごい負担がかかる。
決して不快ではない負担が。
これが自分的な芝居の楽しみだと、劇場を出るときに気がついた。
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作劇について、もうちょっと書くと。
衣装がキラッキラなのは舞台が娼家だからであって、ここを誤解していた。
実際の登場人物はというと、全員が第三身分。
それも、ドラマにしやすい貧民でもなければブルジョアでもなく、中間層の知識人というのがニクい。
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そしてデカダンス。
スパイス程度の頽廃なんてもんじゃない。超頽廃。超デカダンス。
なにせ純愛がまったく出てこない。
娼館。
仮面夫婦。
父を求めて得られなかった少年は長じて若いツバメ(愛人)となる。
例外はアルマとカスパルの気持ちが通じるところ、それにヘタレ青年が主人公に想いを寄せるところだが、どちらも一方通行に近い。
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さらに設定考証がすげぇ。
神聖ローマ帝国時代のバイエルンの片隅にある架空の歓楽街、というか売春窟を中心に時代と風俗をガチガチに作り込んである。
おそらく、俺の気が付かないところもガチガチだろう。
唯一、気になったのは
「あれ、ドイツ語圏ならネーデルランドじゃなくてニーダーランドじゃね?」
ってところくらいで、これも観客のアタマへの入りやすさを選択した結果だろう。
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うん。正直に言うと、作り込みすぎじゃね? っていうところもあった。
具体的に言うと、ダイアログが文語中心で、若干だけど苦しい。
当方、語彙力にはそこそこ自信があるオッサンだが、それでも、
「じい(侍医)」とか、
「せんていこう(選帝侯)」とか、
会話をトレースして理解するのにアタマを総動員する必要があった。
かと言ってなぁ。
そこを「侍医」→「お付きの医者」とか、「選帝侯」→「偉大なる領主さま」とか言いかえるとテイストがどんどんボヤけるしなぁ。
時代のフレーバーとして、いたしかたなしか。
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ほかにも上に書いた「若いツバメ」とか、娼館ではロウソクがタイムチャージに使われていたりとか。
ともかく文学的で含みのある表現を多用していて、ターゲット年齢が高いか、あるいはマニアックな層か、ともあれコレくらいのレベルが普通なのかな?
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あと、要求水準の高い批判をすると。
“階級社会の不条理に対する怒り” というのを冒頭に打ち出した割には、通底するというほど通底していない。
21世紀の今から見て付け足した感じ。
フレーム全体の仇役としてエーヴェルス先生を立てて、カール殿下の誅殺を5分のエピローグとしてサラっと流したので余計にそんな感じがする。
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もう1つ細かいことを言うと、カスパルとエーヴェルス先生がクライマックスに対峙するまでハチあわせしないのは、苦しくないか?
それを言うのはヤボというものか。
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ま、ともかく。
全体として、チケット代以上に大いに楽しみ、没入し、満足した。
見て損はなかった。
ほかの演目については保証しかねるけど、再演のときには是非とも足を運んでみてください。(繰り返すけど、俺は関係者じゃないよ)
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以下は、キャストと演出について
※普段は「役者は顔じゃない」というのがポリシーなんだけど、ここまでビジュアルにこだわった劇団と演目に対しては、しゃーない、キャストのビジュアルについても言及させてもらいます。あしからずぅ。
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■男優3人
劇団と演目を全体として俯瞰すれば。
耽美で退廃的なテイスト。
きらびやかな衣装と意匠。
おそらく女性中心の運営で女性中心の企画立案で女性中心のキャスティングをしている集団だと推察するけど。
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自分にウソはつけない。正直に言う。
観劇後の印象は男優三人組が大部分かっさらって行った。
全員が客演。
おそらく、3人が3人とも、キャスティング担当者が選びに選んで一本釣りで連れてきたのだろう、と、思う。
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エーヴェルス先生の狂気、
フランツの怯懦と勇気、
ブリンケン伯爵の俗物さ。
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多分それは、つまりこういうことだろう。
女性陣、主人公2トップをふくめ、大部分のキャラクターは何らかの葛藤や二面性を抱えていて、心理に微妙な綾があるのに対して、男性陣3人は完全にバイプレイヤーとしてストーリーの進行装置以上のキャラクターが割り振られていない。
あとはそれを渾身のパワーで演じれば良いだけで、結果としてものすごい強烈でシンプルな印象をこっちに叩きつけてくることになる。
これが観劇初心者の俺みたいな人種にはビンビン来るのよ。
ある意味、三者三様にヨゴレで良い役をもらってるとも言えるわけで。
こればっかりは、しょうがない。
こういう観客もいるということで、ひとつ。
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■高山タツヤ(エーヴェルス先生)
いやしかし、悪役ってオイシイよな。
自分的には今回の演目でこの人がNo.1。
最初はシャーロック・ホームズ的な近代合理精神の尖兵として事件に切り込んでいくのかと思いきや。
途中からどんどんマッドサイエンティストの素顔が出てきて、終盤すべての黒幕という正体が明らかになって、最後はムスカ大佐みたいに天誅がくだる。
宣伝スチルでは “生に倦み疲れた貴族” みたいな立ち位置かなーと思っていたら、もっとパワフルだった。
理性的で狂人、策謀家で紳士、もうテンコ盛り。
唯一の難としては、演技とキャラクター作りが設定より若干、若く感じた。
そのせいでカスパルとの対比が弱い。
しかし、それにしても、実験体のときにカスパル13歳、エーヴェルス24歳。
最後に対峙した時点でカスパル31歳、エーヴェルス42歳か。
これまた描写の難しい年齢差を持ってきたな、とは思う。
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■谷英樹(フランツ)
普段は剣戟主体のアクション俳優さんらしい。もったいない(と言ったら失礼か)。
ねぇねぇ、性格俳優やりましょーよ。
できますって絶対。実際できてたし。
高い鼻筋、シュッとした輪郭ともあいまって、ヨーロッパのダメダメ青年を完全に演じきっていた。
迷い、失敗し、バカにされ、それでもフローラへの思い一徹。
というか、この劇中、唯一の未熟者役で、これは配役としてよいポジション。
.
■杉山洋介(ブリンケン伯爵)
たぶん、この人はただの色ボケ爺ぃじゃないよ。
宮廷の権謀術数、
複雑な典礼プロトコルの知悉、
家門の切り盛り。
そういったシンドイ大事や雑事を乗り越えて、やっとこさトレッフェン通りで馴染みの嬢を片手に思いっきりハジけているところに腹上死。
涙を禁じえません。
そういう想像が働くところが、杉山氏のキャラクター作りのなせる技かと。
いや、たんなる家門だよりのアーパー伯爵っていう設定かもしれないけどさ。
ともかく、そんな感じがした。
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ストーリーも半ばを過ぎたところで、ハタと気がついた。
「カスパル、フローラが客から評価をもぎとってくるフォワードだとしたら、オリヴィア、ペトラ役のこの2人が失点を防ぐディフェンダーなのね」
アルラウネだけじゃない、葬儀の席のゴシップ婦人、伯爵家の侍女と、早着替えをしながら、縦横無尽に八面六臂。
よほどの高能力者じゃないと、こうはいかない。
逆に言えば。
ストーリーのスケールに比してジャスト10人という少数精鋭のセッションで。
もしもこの2人が「私たちモブよ、モブよ、モブなのよ~」と手を抜いたり段取りが悪かったりしたら?
それこそ目も当てられないほど悲惨なことになるのは想像できる。
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この芝居を観た人がいたら聞きたいのだが。
ストーリー展開のつなぎが悪かったところがあったか?
会話のリズムと展開がギクシャクしたところがあったか?
状況の説明が足りないと感じたところがあったか?
少なくとも、俺にとっては無かった。
これ全部、彼女たちの仕事であって。
.
こうも言える。
「観客を40人と仮定して、80個の目玉とその批評眼の猛攻を、2時間近くの上演中、ゼロ失点でしのぎきった」と。
しかも、それだけじゃない。
「それじゃ、ここはカスパルを見ていよう」と視線を切ったままにしておくと、いつの間にか “弱気なオリヴィア” と “地味に辛辣なペトラ” がシャドーストライカーとしてヌッっと認知の前景に割り込んでくるから油断がならない。
専属キャストがスポットを浴びて歌い踊る後ろで、 “舞台成立請負人” として劇団を渡り歩くって、ックーッ! シビれるっすねぇ(想像のしすぎか)。
特にオリヴィア役の武川さんはホームチーム無しのフリーランサー。
次にどこで会えるかもわからないという、この西部劇カウボーイ感。
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■マリコ(伯爵夫人クロリス)
夫に先立たれ、あとは家門を守る化石となりつつある中、若いツバメとともにふと訪れた春。
でも心の底では彼が自分を利用しているだけと気がついていて、寂しさがつのる人生の晩秋。
っていうメロドラマ的挿入話を、たった1人でゴリゴリ成立させてしまった。
オフショットを見たら、周囲に負けず劣らずの美人さんなのに、哀切よろめき婦人にサクッと変身するあたり、地味にスゴいよ、この人。
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■中村ナツ子(ロゼマリー)
加東大介(『用心棒』)といい、中村梅雀(『八代将軍吉宗』)といい、馬鹿キャラってオイシイよな。
と、思いつつ、可愛い子チャンで馬鹿キャラってのは失敗例が山ほどあるワケで。
美人馬鹿キャラ、厳密に言うと “短慮と衝動、それに浅知恵で状況を悪化させるキャラ” っていうのは、全世界のホラー/パニック映画ファンが怒りまくってることからも分かるとおり劇薬であって、書くのも演るのも本当に難しくて大変で。
(フィクションで最近の成功例だと、『デスノート』の弥海砂とか。自分の中では『ウォーターシップダウンのうさぎたち』のネルシルタとか)
その中でも彼女ロゼマリーの配役と演技は大成功と言っていい。
シナリオ、人物造形、演技の巧みさ、3つが合体して、ストーリーを停滞どころかグイグイ展開させる存在として実に効いている。
アルラウネたちが、それぞれどこか華美な中にもダークさを感じさせる装いの中、ひとり明るい髪色でキャるるンッとしたバービー人形のような出で立ちも良い。
彼女を舞台で見るのは実はこれが初めてではなくて、かなりの美形なことは知っていたけど、作りようによっては、なんというか、 “こういう美人” にもなるのか、と今さら驚く。
(彼女の第一印象については、
https://anond.hatelabo.jp/20170925212923
の中村ナツ子の項を参照のこと)
というあたりで。
最後に。
あー、業務連絡、業務連絡。中村さん、編集者やってみる気はありませんか? 原稿ライティングができてAdobe製品が使える最強のマルチ編集者になれますよ。その気になったら、いつでも当方に声をかけてください。
.
■麻生ウラ(アルマ)
うー、うーうーうー。モゴモゴ、わかった、言う。
えー、強烈な声優声なのは、演出上の要請か、それともそれ以外の発声メソッドを持っていないのか。前者だと信じたい。
さて。
最古参のアルラウネ、そしてカスパルの右腕として気持ちを交わし、動き、嘆き、そして踊る。
ちょうどキャプテン・ハーロックにおけるミーメみたいな立ち位置。
キレイどころ揃いのキャストの中でもアタマ1つ抜けているビジュアルとダンスを買われての登板か。
(「ビジュアル充実で演技とダンスが良いなら文句ねーだろ」という方は、この項の2行目を参照のこと)
休眠状態の彼女のポーズを見て、開場のときに舞台においてあったオブジェの意味がやっとわかった。
それにしても。
とんでもなく整ったマスク。
スレンダーで柔軟な身体は恐ろしく妖艶に動く。
世を忍ぶ仮の姿はバンドヴォーカル兼ヨガ・インストラクターとのこと。
ドュフフフフ、オジサンに勤務先教えてくれないかなぁ。
(この6行、後でカット)
.
■乃々雅ゆう(フローラ)
アイライナー(と、おそらくカラコン)を差し引いても深い情熱的な眼、意志の強そうな頬からおとがいのライン。
なんというか、豪華欧州絵巻を演るために生まれてきたような。
実際、ブルボン王朝の末席にいて、ベラスケスが肖像を描いてそうだ。
その意味では、この劇団の申し子みたいな雰囲気。
立ち上げからのメンバーかと思った。
そのくらいピッタリの所属先を見つけたと言えるんじゃなかろうか。
宣材写真を見たときはもっと毒のある雰囲気で、「ふむ、このヒトが超々々毒婦をやったら面白そうだ」と思って劇場に行ったんだけど。
なんというか、キャラクターもご本人も想像より瑞々しい感じの人だった。
“運命と戦うヒロイン” という、もう本人の雰囲気そのままの役回りを手堅く好演。
娼館の女主人のときはもっと毒々しくても良かった気がする。
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■朝霞ルイ(カスパル)
どんなに声のトーンを落としても客席まで声が届いていたのは彼女だけだった。
ベテランの風格。
打ち棄てられた実験体児がどこでどうやって成長すれば、こんな艶やかでピカレスクなトリックスターに育つのか、そこを見てみたかった気もするが、そこを書いたらタダでさえ2時間ちかくある上演時間がさらに伸びるので、いたしかたなし。
この俳優さん、眉頭にいい感じに険が出ていて、男装の麗人からリアル美丈夫への過渡期にある感じがする。
男役としては、これからが一番いい時期なんじゃなかろうか。
カスパルがどんな人物かというと。
ん。
待てよ……整理すると!
.
1)娼館の影のNo.1として女主人をウラからあやつり、朗々と艶やかな口上を述べるトリックスターで、
2)火災その他のカタストロフから巧みにサバイバルし、言葉巧みに未亡人の情夫におさまる冷徹ピカレスクで、
3)非人道的な実験の結果として対アルラウネ耐性を有する厨二病キャラで、
4)それでいて不幸な幼少期から、どこかはりつめた脆さを感じさせ、
(それは例えて言うならば、ラインハルト・V・ローエングラム的な)
5)そして、こころ疲れた時には情を交わす女アルマが影に寄り添い。
.
なんてこったい! 男装女子の演りたいこと、全部入りじゃねーか!
どうなってるんだ朝霞さん! アナタの配役が一番オイシイよ!
観劇前はフローラとカスパルが互いのカウンターパートをつとめるセッティングかと思ったら、終わってみれば伯爵から先生からアルラウネ達からフローラから、もうもう全員が彼との関係性を軸に話が展開するという、まさにザ・主人公・オブ・ザ・主人公!
しかし考えてみれば、そのぶん舞台上でも舞台裏でも負荷は並大抵では無かったはずで、本当にご苦労さまでした。
良かったっす。
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■a-m.Lully
あの役がオイシイ、この役がオイシイ、と書いていて気が付いたが、
全者全様にオイシイ役ばかり。
調べたら当然のごとく、当て書き脚本だった。
この辺が座付き作家、というか作家が率いる劇団の最っ高のアドバンテージだよなぁ。
と、同時に。
「このストーリー、映像化してもイケるんじゃね?
というか、ヨーロッパあたりに売り込んでもいいんじゃね?」
と思ったのだが。
脚本、キャスト、演出のケミストリー(化学反応)による名演と脚本単体のポテンシャルの見分けがつくほど、俺は観劇に強いわけではないので、この印象は保留しておく。
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■大道具・セット
背景と大道具がすごい。なんてったって “何もない” んだから。
物理的に必要な長椅子が脇においてあるだけ。
これ、大英断だと思う。
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メインの舞台となるのは近世ヨーロッパの娼館で。
自分がイメージできるのは『ジェヴォーダンの獣』(クリストフ・ガンズ)くらいだけど、あれを雰囲気だけでも匂わせるには1千万円あっても足りない。
その後の場面展開を考えたら、そこはバッサリ切り落として、そのかわり衣装と装飾品にガッツリとリソース(金と時間と手間)をかける。
少なくとも自分はそう思った。
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で、板の上には何もない代わりに、ステージ背面全体を三分割して並んだ3つのセル(部屋)。
ライティング次第で中のキャストを浮かび上がらせて、複数のストーリーラインを同時に進行できる空間なんだけど、これが実に効いてる。
回想、視点の移動、娼館の部屋それぞれ。もう大活躍。
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白眉はエーヴェルス先生が娼館に潜入するシーン。
ライティングを目まぐるしく切り替えて、それこそ『ミッション・インポッシブル』か『オーシャンズ11』かっていう高速カットバックを実現している。
(いや実際、照明さんは胃に穴が空いたんじゃなかろうか?)
実を言うとアタマのスミでは「それをやりたいなら映画でやったら?」と思わないでも無かったけど、映像作品と舞台の良いとこ取りをした意図は買うし、実際、効果的だった。
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と、同時に。
こうも思った。
「ああ、そういうことか。エイゼンシュテイン以降の変革は舞台にも及んで、自分はいま変革後の作品を見てるのね」と。
MTV以降、ライブコンサートに巨大モニターが導入されて各種フレーミングが可能になったように、舞台も律儀に単一フレーム(場の一致)なんて守ってる場合じゃないよね。
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■最後に、気がついたこと、気になったことをまとめて
・会場の音響が悪すぎ!
卓かアンプが、どこかでバチバチに歪んでる。
せっかく古典派の交響曲でストイックなまでにかためた選曲が台無し。
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・キャパ、狭すぎ!
ねえねえ、次はもっと大きい小屋でやりましょーよ。
大丈夫。大丈夫だって。
連日満員でエクストラシート用意するくらいなんだから。
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・ハッキリとした開演ベルが欲しかったところ。
カスパルがおもむろに登場してアルラウネのオブジェを撤去して暗転ってのは、演出としてどうかと思った
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・プログラムの誤植。
コーヒー愛飲の習慣のところ、 “嫌遠” は “嫌厭” の間違い。
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・余談だけど、今回の上演『改訂版』の前の上演回をみんな『祈念』と呼んでいる。
理由を調べようと思ったけど、まーいーか。
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・キャスティングの軽重に関係なく、みんな多かれ少なかれセリフが飛んだり、噛んだりしていた。
最終日の最終回、疲労のピーク。
ステージハイっていったって、限度があるわね。
その中でもディフェンダー2人(武川、小川)は、自分が見る限り
挙動とセリフに一切のミスがなかったことを記録しておく。
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……んー、こんな感じか。
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ともかく、まとめとして言うならば。
幻想芸術集団レ・ミロワールの『アルラウネの滴り -改訂版-』良かったっす。
9/25-9/29、夏季休暇を取得し、憧れの国ドイツへ旅行してきました。
前夜。
トランジットのため成田から北京国際空港へ。海外で初めて口にした食べ物はピザハットのピザ。政治的事情から各SNSにはアクセスできず、乗り継ぎまで人生の貴重な8時間を出国せず空港内で過ごしました。
中国国際航空を利用しました。何故か機内モードでも電子端末は一切電源を消すよう命じられたため、退屈な機内でした。本を読んでは眠くなるため機内ではほぼ寝てました。また機内食はお粗末なもので、一緒に出されるパンやフルーツの方がずっと美味しく感じました。
9/25
フランクフルト国際空港着💢やはりメルケル氏が当選していました。
新秋のドイツは気温10~15度と寒いので、空港から降りてきた薄着の漢民族は凍えていたようです。
ドイツ鉄道が発行している「ジャーマンレイルパス」を事前に購入していたので、ヴァリデーションを済ませフランクフルトからベルリンへ移動。しかしながら自由席も指定席もほぼ満席状態で、後から乗った私は車内で立ち往生してしまうことに。ベルリンまでの移動時間はおよそ4時間半。全日一等席に乗れる権利を有していたのに惨めな旅だと思っていたら検札に来ていた乗務員が空いている自由席を見つけてくれ、さらに隣に座っていたウルリッヒ・ミューエ似のおっさんもスーツケースを上の棚に入れるのを手伝ってくれました。この時感謝の気持ちを述べた言葉がドイツに来て初めて使用したドイツ語でした。
ベルリン。
インターシティホテルベルリンにチェック。このホテルは2日間滞在していた。一人で予約しているのに何故か掛け布団が二つあったのが気に障りましたが快適に過ごせました。いかんせん成田搭乗から今まで風呂に入る機会が無かったので、ガラス張りのシャワー室でシャワーを浴びる。
行ったところ。
ブランデンブルク門。言うまでもなく、ベルリンの壁を象徴する建造物。これを見るためにドイツに来たと言っても過言ではないくらい見たかったもの。なお、この日から8日後に東西再統一27周年を迎えました。東西融合を祝して、記念に橋を架けました。興味深かったのが、門周辺はイギリスやフランス等各国の大使館がひしめき合っていて、門の直ぐわきにアメリカ大使館では警備員が厳めしく立っていたました。そして、『舞姫』で豊太郎が闊歩したウンター・デン・リンデン通り沿いを100m程歩くと今度はロシア大使館が見えてくるのですが、アメリカ大使館の2倍の敷地で厳重な警備と邸宅さながらの荘厳さがありました。当時ソ連が東ベルリンを統治する上で、東側諸国のリーダーたる威信を発揮しようとしていたかがうかがえますね。
次。DDR Museumという旧東ドイツの博物館。じっくりねっとり展示品を舐め回すように見ながら1時間半くらい経ったところで閉館のアナウンスが。まだ全部見終わってないんですが。
アレクサンダー広場のベルリンテレビ塔、に行く前に広場周辺でカリーヴルストを夕食。正直ケチャップは苦手なのですが、これはケチャップと合いますねぇ!!!!これだけでお腹一杯になってしまいました。
テレビ塔。夜景を期待してわざわざ22時に入場したのですが、ちょっと想像と違っていましたね。
2日目。朝から特急に乗ってチェコに行こうとしたのですが寝過ごしました。ただ、片道の移動時間がこれまた5時間も掛かるので仮に朝一の列車に乗っても、宿泊の都合上、日帰りで帰るとなるとろくに滞在できず一日を列車で過ごしかねないスケジュールでもあったので、正直フイにして後悔はしませんでした。
テレビを点けたらチャンピオンズリーグでバイエルンとアンデルレヒトの試合が中継されていました。2-0でバイエルンが快勝していて流石FCバイエルンでした。
昼。電車に乗ってシュタージ博物館へ。これも東ドイツ関係。『善き人のためのソナタ』にも出てきた建物。写真のネクタイは、よく見ると小さな穴が開いていて、この穴を通してカメラで反体制派の行動を盗撮していたというのですから恐ろしい。
夕方。オーバーバウム橋からシュプレー川沿いの「イースト・サイド・ギャラリー」を見学。これも東ドイツ時代の遺産。写真の男性二人(ブレジネフとホーネッカー)が交わしているアツいキスは決して男色を表しているのではなく、共産圏における挨拶の一つだという…。その後はポツダムに移動しサンスーシ宮殿を見学するつもりでいましたが、気付いたら閉園時間が近付いていたため断念。片道1時間の電車を引き返すことに。
夜。ポツダムプラッツのレストランで夕食。ベルリンのピルスナーを堪能。ドイツのビールは飲めるけど、日本のビールは何であんな苦くて不味いんでしょうか。クネーデルズッペ。ブイヨンベースに牛レバーの肉団子というシンプルなスープ料理なのですが、これが非常に美味しかったです。スープ料理で初めて感激しました。最後にベルリン名物、アイスバイン。塩漬けの豚肉を茹でたもので美味しかったのですが、ボリュームに屈し食べきれずギブアップ。すいませんでした。
帰路。連邦議事堂。丁度議会選挙の直後だったのか館内見学の予約が取れず外から見学。
ホテル内。ビールを飲みながらテレビでドルトムントとレアルマドリードの試合を観戦。やはりピルスナーは飲みやすい!それでいて1.03ユーロ(約137円)という驚きの安さ。なお試合は3-1でレアルがドルトムントをボコボコにしてました。
3日目。6時にチェックアウトを済ませ、西方シュトゥットゥガルトへ。メルセデス・ベンツ・ミュージアムを見学しに。ルイス・ハミルトンは好きじゃないですが、メルセデス・ベンツは好きです。前からSLS AMGやAMG GTのロングノーズのボディが気に入らなかったのですが、300SL等歴代の車種を見ていくにつれてこのノーズが力強さが感じられるようになり好きになりました。あと、AMG GTって写真で見るより意外と車体が小さかったです。
博物館を後にし、ケルンへ移動。2時間程移動してケルンのホテル、マテルヌスハウスにチェックイン。受付は愛想が良く好感を持てましたが、部屋がツインダブルベットで虚しさがこみ上げてきました。加えて、もともとコンベンションホールをホテルにした作りなのか、浴室の作りが人工的でこれまたムードダウン。
ケルン大聖堂。二つのアーチがそびえるゴシック様式のローマ・カトリック教会。ブランデンブルク門と並んで見たかったものその2。駅からライン川を渡った先が撮影ポイントで、道行く外国人のスリの恐怖に怯えながら100枚くらい写真を撮っていました。
夕食。『地球の歩き方』にも掲載されている有名店なレストラン。ここではケルシュという地ビールを堪能。フルーティーな味わいで飲みやすいけど、水だと揶揄されてもいいくらい苦味が薄く刺激が弱い。でもボクは好き。
4日目。最終日。朝食はフルーツポンチばかり食べてました。ゆっくりしてからチェックアウトを済まし、フランクフルトへ。
フランクフルト証券取引所。入口前に雄牛と熊の銅像。ブルベア。DAXは8月以降ずっとブルってやがる!館内ツアーガイドがドイツ語で何を言ってるかさっぱり判らなかったです。取引所を後にし、しばらくフランクフルトの金融街を闊歩してからフランクフルト国際空港へ。ドイツ旅行はこれにて終わり。
魔の5日目。トランジットの北京行の便がまさかの遅延で予定の日本行の便に乗れず。後にトランジットのカウンターに行って出発便を振り替えればよいとわかったのですが、何せ初めての事態でかなりアプセット。何とか便を振り替えてもらいましたが、中国人の話す英語が判らず聞き取るのにかなり苦労しました。
19時頃羽田空港着。成田じゃなくてよかったです。ここでクイズ。東京に着いて一番最初に食べたものは?そうですね、ラーメンですね。
初めて一人で行く海外旅行でしたが、正直旅行というより社会科見学に近いものでした。博物館で2時間も3時間も過ごすのでもし人と一緒に来ていたらうんざりするでしょうし、この点は一人でよかったです。完全に自分の時間が流れていました。
しかしながら、やはりトラブルがある時はやはり一人で対処しないといけないですし、当然コミュニケーションは外国語なので言葉がわからないと辛いものがありますね。幸い身振り手振り肉体言語でも伝わるのでこの点は何とかなることはありますが。意外にも滞在期間中一切日本語を喋らなかったのが精神的に辛かったです。
だいたい次代の奴が自己正当化のために悪く書いただけで、実際はそこまで馬鹿じゃないという話もあるので、話半分に読みましょう。
?-前771 | 姫宮涅 | 西周の第12代の王・幽王。無口無表情系の美女・褒姒の機嫌をとるために、用もないのに何度も緊急の烽火をあげ、集まってくる諸侯の軍を見ては、褒姒と一緒に笑っていた。ついに反乱が起きた時、幽王はあわてて烽火をあげたが、もはや集まる軍はなかった。これにより西周は滅んで東周が興り、そして春秋時代へと突入していく。 |
259-307 | 司馬衷 | 西晋の第2代皇帝・恵帝。先帝の御前で家臣が「あいつには玉座がもったいない」と言い放ったほどの暗愚だった。飢饉のときに「米が無いなら肉粥を食べればよいではないか」と言い放ち、かの有名な台詞を1500年くらい先取りした。その無能さ故に、代わって政治の主導権を握ろうとする皇族たちが争い「八王の乱」が起きたが、その無能さ故に殺されることはなく、48歳のときに食あたりで死んだ。 |
335-357 | 苻生 | 前秦の第2代皇帝・厲王。生まれつき隻眼だったために祖父から忌み嫌われ、たびたび鞭打たれるなど、虐待まがいに育てられた。武勇に優れていたが、残虐で酒を好んだ。宴のときには酒を飲まない者を殺したため、諸官は懸命に泥酔せねばならなかった。また隻眼のコンプレックスから「少」「無」「残」「偏」などの文字を使うだけで誅殺した。従弟たちが起こしたクーデターにより23歳で殺害された。死ぬ間際にも泥酔していたという。 |
463-477 | 劉昱 | 劉宋の第7代皇帝・後廃帝。「天性好殺」と評されたシリアルキラー。従者に凶器を持たせて街を練り歩き、気に入らない者を自ら殺して回った。贈り物が好みでなかったというだけで皇太后を毒殺しようとしたが「喪に服しているあいだは街へ出られませんよ」と諌められて諦めた。一日に誰も殺さないと不機嫌になったという。有力な将軍のクーデターにより14歳の若さで殺害された。 |
502-549 | 蕭衍 | 南梁の初代皇帝・武帝。当初は名君の誉れ高かったが、次第に仏教に傾倒していき、莫大な寄付金で国庫を傾けた。なまじ優秀だったために諫言を聞かず、勝手に出家してはそのたびに寺院から連れ戻された。周囲の反対を押し切って、隣国を追われた武将を受け入れたところ、即座に反逆され、凄惨な籠城戦の末に捕縛、幽閉された。息子たちの誰も救援に来ない中で、惨めなうちに病死した。 |
1122-1161 | 完顔亮 | 金の皇帝。「天下の美女を妻に得たい」と嘯き、親族、家臣の妻、母娘、幼女、あらゆる美人を後宮に入れ、宮殿のいたるところで乱交した。幼い姪を強姦して殺し、従弟の妻を奪おうとして死に追いやった。南宋に対して大規模な遠征を行ったところ本国で別の皇帝が擁立され、それでも遠征を続けようとして部下に殺された。死後、皇帝どころか王とすら見做されず、「海陵庶人」と記録された。 |
1563-1620 | 朱翊鈞 | 明の第14代皇帝・万暦帝。幼い頃から聡明で知られ「朕は5歳で字が読めた」とよく自慢していた。宰相・張居正の手腕により、統治の初期は成功を収めたが、その後は外征・内乱が相次ぎ、自身も酒色に溺れて堕落した。明で最も在位期間の長い皇帝だが、30年にわたって後宮に引きこもり、上奏があっても何の返答もしなかったため、国政は機能不全に陥った。ただし徴税だけは熱心だったという。 |
161-192 | コンモドゥス | 第17代ローマ皇帝。暗殺未遂や側近の裏切りなどから政治への興味を失い、剣闘にのめりこんでいった。「ヘラクレスの化身」を自称して狼の毛皮をまとい、実際に剣闘士としてコロッセウムで戦った。その武勇は素晴らしいものだったが、「皇帝が奴隷の真似事を」とローマ市民を嘆かせた。あるとき重臣たちの粛清を図ったが、逆に毒薬を飲まされ、朦朧としたところを襲われて殺された。31歳だった。 |
203-222 | ヘリオガバルス | 第23代ローマ皇帝。ローマの最高神を故郷シリアの土着神に挿げ替えてその神官となり、処女を守るべきローマの巫女と結婚して神の子を産もうとした。その後は離婚と結婚を繰り返し、最後には女装をして男性奴隷の「妻」として振る舞った。さらに宮殿の中に売春宿を作り、自ら男妾となって通りがかる男性を誘い込んだ。マゾヒストの気もあったという。近衛兵の反乱により18歳の若さで殺され、死体は切り刻まれて川に捨てられた。 |
937-964 | ヨハネス12世 | ローマ教皇。カール大帝の子孫という家柄であり、わずか18歳で教皇となった。無謀にも教皇領の拡大に乗り出して大敗を喫し、それを助けた東フランク王国のオットー1世にローマ皇帝の冠を与えた。これにより神聖ローマ帝国が誕生したが、教皇の権威は低下することとなった。不道徳な人間で、ラテラノ宮殿を売春宿のようにしており、最期は人妻と寝ていたところをその夫に見つかって殺されたという。27歳だった。 |
1012-1056 | ベネディクトゥス9世 | ローマ教皇。父親の後押しにより20歳にもならないうちに教皇となる。賄賂などはもちろん、殺人もいとわず、姦淫にふけり、同性愛も行っていた。従妹と結婚するために教皇位を金で売りとばしたが、すぐに後悔して復位を主張し、混乱を招いた。結果として三度も教皇に就位することになり、最後には新たな教皇により破門されてしまった。四度目の復位を画策していたときに43歳で亡くなったと言われる。 |
1199–1216 | ジョン | イングランド王。幼い頃から父・ヘンリー2世に可愛がられていたが、父と争っていた兄・リチャードが優勢になると寝返り、ヘンリー2世は失望のあまりに亡くなった。さらにリチャードが亡くなって王に即位すると、フランス王フィリップ2世と敵対して惨敗、フランスにあった広大なイングランド領を全て喪失し、その体たらくにイングランド諸侯の不満が爆発したため、やむなくマグナカルタを認めて王権の制限を受け入れた。 |
1835-1909 | レオポルド2世 | ベルギー国王。アフリカのコンゴを私領とし、私財のほとんどを投じて近代化を推進したが、やがて「天然ゴムの採取ノルマに達しなければ手首を切り落とす」といった残虐な労働を強いるようになった。さすがの欧州諸国もドン引きして強烈なバッシングを浴びせ、最終的にコンゴの統治はベルギー政府に移管された。国民からの信頼は地に堕ち、晩年は王妃や娘にまで白い目で見られたという。 |
1845-1886 | ルートヴィヒ2世 | バイエルン王。「狂王」とも「白鳥王」とも呼ばれる。政治への興味は薄く、戦争に負けたばかりで多額の賠償金を抱えていたにもかかわらず、借金までして自身のメルヘン趣味に耽溺し、中世風の美麗な城を各地に残した。夜中にソリ遊びを始めるなど、奇行に走る王を家臣たちは危ぶみ、精神病だという理由で退位させた。その翌日、40歳で謎めいた死を遂げた。 |
ギャン泣きである。AFCの決勝トーナメント進出が嬉しいからではない。いや、そりゃーめでたい。めでたいけど、何はなくとも今日は香川のゴールに感動したのである。見てますかクロップ、シンジはやりました。
私がサッカーに興味を持ったのは2010年南アWCからで、今の主力選手たちがいわゆるルーキーたちのころだった。内田さんは顔だけアイドル枠でSONYのCMもあいまって「見せてくれ内田()」とか言われて笑われてたし、ちょうど長友が活躍し始めて「なんだアイツ!?」って言われ始めた頃だったし、っていうかそもそも川口とかいたし。川口って私が小学生でJリーグ発祥したころから代表にいた気がするけどあいつは何者なんだ。そんでもってその頃、香川さんはまだ代表ではなかった。
ただ、この2010年は香川さんが輝き出した年でもあった。ドルトムントへの移籍がこの年だったんだもの。
2010-2012は、ドルトムントにとっても香川さんにとっても黄金期。でも私、この当時は香川さんに興味なかった。いやドルトムントは応援してたんだけど、香川さん個人にはあんまり興味がなかったのだ。そもそもドルトムントを応援してたのだって、一緒にサッカー見る友達がシャルカーだから「じゃあ私はドルトムントにしよう~」みたいなノリだったし。その後大好きになったけど。
そんな流れもあって、まあ香川真司というプレイヤーにはあんまし興味を持っていなかった。ハマって二年目ぐらいまでは、まずサッカーの流れを把握することで精一杯だったし。最初はサッカーって何人でやるのかも知らないままワールドカップ見てたレベルだったからね。
ようやくなんとなくサッカーの流れを理解して、選手ひとりひとりに想いを馳せるレベルになったころには香川さんはドルトムントの人ではなくなっていた。そう、2013年マンチェスター・ユナイテッドへの移籍である。香川真司個人へのスポンサーになりたかったのに、大人の事情でKAGOMEさんがマンチェスター・ユナイテッドのスポンサーを務めることになってしまった悲しい事件が起こった年でもある。まあKAGOMEもマンUもイメージカラーが赤だからいいだろ。
好きなチーム・ドルトムントでえらく活躍してくれてたはずの香川さんは、マンUに行ってえらく泥沼にはまっていった。バイエルンキラーと呼ばれたあの天才はどこへやら、なんかよくわからん使い方をされてよくわからんダメ出しをされてよくわからんまま公園でひたすらクロスの練習をする毎日である。来る日も来る日もクロスクロスクロス。「シンジは他のことがうまいんだからクロスはしょうがないよぉ」とか言ってくれてたクロップとはさよならしてしまったので、ひたすらモイーズの言うこと聞いてクロスの特訓である。おいおい話が違う、俺を中心にしたチームを作るから来てくれってジイさんが言ってたから渡英したんだぜ?と裁判起こしてもいいだろってぐらい冷遇される。かつてかわいがった選手があんまりにもあんまりな扱いを受けてるからって、別リーグのクロップがわざわざ「シンジは本当は出来る子だもん><」とか涙ながらにコメント出したレベルである。
超のつくビッグクラブでボロッボロにされる香川さんは、まあ当然代表でもいいパフォーマンスはできない。もうあれイップスだろやめてやれよ、ていうかあからさまにadidasの都合で背番号10を背負わせるのやめてやれ、その番号は本田に背負わせてやれ!明らかに本田のほうが10番の仕事をしている!確実に香川のプレッシャーになってるもん10番! というファンの心もむなしく、香川さんはもう自分探しの旅に出たほうがいいだろって状態のままマンUと日本代表10番を往復。見ているこっちの胃が痛くなる一年半だった。ブラジルワールドカップについてはもう触れてはいけない黒歴史だ。
さて驚きの2014年、ボロボロになって先も見えない自分も見えないサッカーボールも見えない状態の香川さんは古巣・ドルトムントに帰ることになる。ドルトムントはもう大喜びである。号外新聞とか出しちゃう。王の帰還だの放蕩息子の帰宅だの、ロードオブザリングなんだか単なるdisなんだかわからん歓迎ぶりで、香川さんもささくれどころかゴビ砂漠ぐらい荒れ果てた心をちょっと癒しつつ帰独。
ただ、あったかいおうちに帰ってきたからそのままいいプレーに繋がるぜ~なんて甘い話があるわけもなく。「ええ~シンジ帰ってくるならもうシンジを中心にしたチーム作るよ!俺は赤い悪魔とは違うよ!」という浮かれポンチなコメントを実現させたユルゲン・クロップを持ってしても香川さんの「自分ってなんだっけ病」は治らないままだった。っていうか環境もよくなかった。自分たちのサッカー教の教祖である本田さんとその筆頭信者・長友さんが近すぎた。物理的に。マイブラザーとか呼んでる場合ではない。今の香川さんに必要なのは小笠原病(鹿島)である。
自分が何者かもわからないまま自分のサッカーを探しているせいで香川さんはボロボロ、ついでに香川さんのせいではないけどドルトムントもボロボロ、日本代表だってボロボロ、どこを見てもボロボロ。王の帰還とか持て囃してくれたドイツの新聞は「コイツいるとチームの空気が悪くなるわ」とかdisってくる。空気読まないことに定評のある内田篤人から「救ってやりたい奴がいる」とか言われちゃう。槙野からはもんじゃ焼きの約束すっぽかされて待ちぼうけ喰らわされちゃう。
そんなぼろぼろな香川さんが、ちょっと気分転換でもしといでよ~とばかりに送り出されたAFC。狙い的には、下位相手に無双して自信を取り戻してもらおうという目論見があった人も多いんじゃなかろうか。
ところが幕を開けてみると、なんでか香川さんは初戦で2アシストとかしちゃってる。結果的には3得点に絡んじゃったりしてる。続くイラク戦でも、めっちゃ頑張ってるのはすっごい伝わってくるけどアシストが多いのである。エースアシストかってぐらいアシストしてる。
違うんや…アシストは大事だ、大事だけど私はお前にゴールを決めて欲しいんや…!と祈り続けて9日め、ついにその日はやってきた。そう、ゴールだ。後半に入ってきた武藤から繋がって、香川真司AFC初ゴール。アギーレジャパンでの初得点。川島はゴール捨ててまで疾走してきて香川を祝う。お前はゴールを守れ。
下位相手に1ゴール決めただけだろ、って意見もあるだろう。つーかもっと決めろよって思われてると思う。ゴールは決めたけど内容あんまよくなかったね、って意見だってたくさんある。
でも、はからずもマンチェスター・ユナイテッド移籍という泥沼時期から香川真司を見守り続ける形になってしまった私にとって、このゴールは本当に本当に眩しいものだったのだ。「よかった、よかったネェ…!!!」という一言以外に言葉が出ないわけですよ。
ゴールした瞬間に私の脳裏をよぎったのは、内田さんの「救ってやりたい奴がいる」っていう一言だったし、「シンジは何も損なわれてない」と香川さんを信じ続けてるクロップの言葉だった。すっ飛んできた清武の姿でもう涙腺は崩壊。えらいこっちゃ。試合が終わったわけでもないのに大号泣。
次にあたるUAEとは中二日の調整になるので大変だと思うけど、今日の感覚を忘れないうちにまたゴールを決めてほしいわけです。日本代表を応援してるのはもちろん、自分がこんなに香川真司を応援しているだなんて夢にも思わなかった。びっくりしたわ。彼のサッカー人生で一番輝かしかった時代と、一番どん底だった時代を両方見てしまったので思い入れがとんでもないことになっている。どうか彼が自分探しの旅を終えて、サッカーを楽しめる道へ帰ってきてくれますように。
元海外組
・玉乃淳 アトレティコ・マドリードY→(トップが降格、EU外枠ルールの関係で帰国)→ヴェルディユース→ヴェルディ、徳島、
横浜FC、徳島、草津→引退→カナダで語学の勉強、帰国時に「Foot!」出演など
・高野一也 エスパニョールY→(ホームシックで帰国)→清水Y、大学進学後バルサキャンプの通訳・指導。『サッカーキング』、『ワールドサッカーキング』など
・篠田悠輔 エスパニョールY→(腰を痛め帰国)→清水Y、富士常葉大学
・松永祥平 シャルケ04Ⅱ(ドイツ4部)→浦和・水戸・甲府の入団テスト不合格→愛媛入団、半年で解雇→ペルシブ・バンドン→グレシック・ユナイテッド(インドネシア)
・沓澤曙 プリマスY(イングランドFL1部)→流通経済大 [読み:くつざわ あきら]
・宮川類 アトレティコ・マドリード・カデーテ(U14-15)→同地域の他クラブ(16歳~19歳のチーム)→日本に帰国、流経柏高に編入
・金城クリストファー達樹 (JFAアカデミー福島→)フォルトゥナ・デュッセルドルフU-19→福岡
海外未遂組
・田中裕人 リーズ・ユナイテッドJYのオファー蹴る→ガンバY、関西大→磐田
・比嘉厚平 バルセロナのオファー蹴る→U-19カタール国際で中国人に破壊される→柏U-15,18,トップ昇格→秋田→山形
現海外組
・富田平 (JFAアカデミー福島→)シャルケU-17→シャルケU-19→オーバーハウゼンU19→清水練習参加→オッフェンバッハⅡ(ドイツ5部)
・古山瑛翔 (JFAアカデミー福島→)ボルドー(ユースでプレーもプロ契約できず)→トゥールーズ、ディジョンとも契約できず→ディジョンBチーム
・湊幸輝 ブレシア(ユース)(将来的な獲得を視野に、15歳がメドか?)→不明
・内田将志 サラマンカ(スペイン2部)、ペニャロールB(ウルグアイ)、ラージョ・マハダオンダ(スペイン4部グループ7)等所属の噂→その後、消息不明
・古川頌久 ブレシアB(ユース)→川崎ユース→ナシオナル・モンテビデオB(ウルグアイ)
・久保建英 バルセロナ・アレビンC→アレビンA
・タルハニ在哉 エスパニョール・アレビンB
・中井卓也 レアル・マドリード・アレビンB
・野中望 (JFAアカデミー福島→)ボナーSC(ドイツ5部)→SCブリュール(ドイツ5部)→ベルギッシュ・グラートバッハ(ドイツ4部)→?
・佐藤令治 (JFAアカデミー福島→)モレリアU-20(メキシコ)→トップデビュー
・亀倉龍輝 ポルト(U19?)→ポルティモネンセ(ポルトガル2部) ※代理人テオ・コンスタンティンの息子
特に有望なの
ブラジルがドイツに7-1で負けたが、ある解説者やサッカーを余り見ない人たちはネイマールがいなかったから負けたという。
ただ、負けた一番の要因はそこではないだろう。
仮にネイマールが怪我していなく、試合に出場していたとしても得点は3点取ったかもしれないが7失点していた可能性は高い。
逆にネイマールが欠場し、怪我したことで戦術家ではないがモチベーション管理が上手いスコラーリ監督(ブラジルの監督)は試合に出場する選手たちを鼓舞していたことだろう。
では、何が一番の要因だったかというとチアゴ・シウバの欠場が一番大きい。
チアゴ・シウバはスピードもあり対人も強く、リーダーシップもある世界最高のDFだ。
代わりに出場したダンチもバイエルンで魅力的な活躍をしたが、それはビルドアップが評価され、ペップに使われていたからで、実際はDF面には問題があり、スピード不足が否めない。
ダビドルイスはOFが大好きで攻撃のために前に行ってしまう傾向があるため、ダビドルイスとダンチの2枚のCBは組み合わせ的には悪いのだ。
▼目次
■ギリシャ戦 なぜ相手の苦手分野で勝負するのではなく、なぜ相手の得意分野で勝負したのか。なぜ自分たちの得意分野で勝負しなかったのか
■日本のサッカーの現時点での限界 状況に応じたプレーを選手もチームも選択できること、それが日本に一番足りないこと
■コートジボワール戦の敗因
コンディション、雨、ラインの低さの3つに集約できる。以下は詳細。
・コンディション整えられず(単純に疲れていた)
・前線の選手からプレスを仕掛け、ディフェンスラインを上げるサッカーをする。雑誌のインタビューなりテレビのドキュメンタリーなり読むとそう決めていたはずだし、メンバー構成もそれを志向していた。しかし、ザック迷う。その結果「相手の様子によってプレスを仕掛けるか否か考えろ」と指示する。ザックの迷いが選手に伝わる。
・それでどういう結果になったかというと、誰がプレスにいったらチーム全体でプレスをするぞと決まっておらず、CBのラインは低いまま、ボランチも低いまま、岡崎は下がりすぎ、香川も守備ぐちゃぐちゃ、大迫はプレスをせずパスコースも消さず、本田は一人でプレスなど仕掛けたがそもそも前線のプレスはボランチなど後方のプレスが伴わないと意味が無い。上手くいったのはベルギー戦だったりオランダ戦だったり。
・ザックの指示が曖昧なのは駄目だったし、そんな指示に惑わされるチーム全員が駄目だし、プレスの仕方やラインの低さなどをDFラインやボランチが試合中に指示できないのが問題。もっと言えば個々人が判断しなければならない。あと、ハーフタイムに修正が入ると思ったがザックは何も指示をせず問題は後半も続く。
・そのラインの低さから様々な個人の問題がでた。山口はヤヤ・トゥーレを気にしすぎるし、CBの前のエリアのバイタルエリアと呼ばれる場所を空かす。遠藤はそもそも守備をしないし、仲間の空けたスペースを埋めることもせず。香川も守備能力の低さを露呈。岡崎は守備を頑張るが、シュート0で斜めに動いて相手のCBのラインを下げることもしないで、シュツットガルトにいたときの悪い時の岡崎。本田も点を取っただけで本来本田に求められるキープなどが全く出来ずパスも精度を欠いた。個人の問題はキリがないのでここで止めるが、良い選手を上げるとCBの二人はそこそこ、それ以外は内田が良いだけだった。世界の各メディアでも内田だけが評価が高かったのも納得。悪い場面がなかった。それをいつもやれよ内田。
・そもそもコートジボワールはボランチをCBの間におろして、本田と大迫のプレスを三枚で防ぐことを行なってきた。そういう戦術だ。バルサやレアルやリバプールやエヴァートンやバイエルンなど最近は見られる。そして、コンフェデのブラジル戦とメキシコ戦。この二試合でやられてプレスを回避されたのにも関わらずザックは無策だった。長友はこういう戦術を取ってくる相手を初めて見たと言う始末。コートジボワールは日本対策を打ってきたのに対して、日本は「日本のサッカーをやれば勝てる」と相手へのリスペクトがなかったのではないか。
ちぐはぐ、この一言に尽きる。なぜ相手の苦手分野で勝負するのではなく、なぜ相手の得意分野で勝負したのか。なぜ自分たちの得意分野で勝負しなかったのか
・前半に点を取れなかったことが大きい。相手が一人退場したことで相手のが覚悟が決まり、守備が堅くなるのはよくあることである。しかし、ベルギー戦やオランダ戦のような状態であれば間違いなく点はとれていた。
・長友はなぜかギリシャのDFの頭にクロスを上げ続けた。そういったクロスが得意で、日常的にインテルでもそういうクロスばかり上げているが、日本選手が身長が低くギリシャの選手が高い状況で同じような可能性の低いクロスを上げ続けたことはチャンスを棒に振りつづけていたことに等しい
・四年間ほぼやらなかったことを本番で試すことは理解に苦しむ、吉田を上げてのパワープレイ、岡崎の左MF、など
・最後の五分やそこらのパワープレイのために豊田なりハーフナーなりをメンバーに入れるのはどうかと思うので、選考に関しては文句はない。しかし、パワープレイを行なうのに大迫を下げた理由が分からないし、吉田を上げてのパワープレイを本番まで一度もやって来なかったことに憤りを覚える
・コンフェデのブラジル戦で岡崎のトップは全く機能していなかった。そして、それ以降岡崎トップというのは試していなかったように思う。それなのになぜか本番で使うという愚策。
・香川と遠藤を後半に入れたのは、狭いスペースを崩していくものだと思っていた。それはギリシャが不得意とするものである。それなのに、なぜかクロスの一辺倒。なぜオランダ戦やベルギー戦やイタリア戦で狭いスペースをパスで崩すことを続けてきたのに、クロスを上げることになったのか理解に苦しむ。相手の苦手分野で勝負するのではなく、なぜ得意分野で勝負したのか。SKYでコスタクルタというザッケローニに学んだ選手も意味が分からないと発言。
・クロスを上げ続けたのは恐らく戦術というよりも、思考停止。ザックも選手も。ザックは斉藤を入れるわけでもないし、中で崩せと指示をするわけでもない。長友は何も考えず自分の得意な形でのクロスを上げるだけ。内田のようにDFとMFの間にクロスを上げればよかったのに。
・相手が一人少ないのだからCBが上がって数的有利の状況を作るべきだった。吉田も今野もずいぶん時間がたってからじゃないと上がらなかった
・相手が嫌がる日本の俊敏性で相手を切り込むことをしないで、相手が楽になるクロスという戦術をとり続けていては勝てる訳がない。
・相手が一枚少ないのに縦に急いで相手が固まったまま攻撃しても一枚多いアドバンテージは利用できない。
・縦パスを入れてから早くサイドに展開すればDFラインとGKの間にスペースがあるのに、展開が遅いからスペースを消されて、長友がクロスして、跳ね返される
・この試合も良かったのは内田だけ。世界の各メディアでも内田だけが評価が高くなるだろう。悪い場面がなかった。それをいつもやれよ内田。
長友が可能性の低いクロスを上げ続けたり、吉田や今野が前にドリブルして数的有利を作れなかったり、途中からペナルティーエリアに三人ぐらい入っていく動きがなくなったり、二列目の選手が斜めに切り込む動きがなくなったり、個人で考えてサッカーをしていない。監督の采配にも問題はあったが、自分たちで考えてチームで解決できないことは絶望的である。ザッケローニが交替遅い、思い切りが悪い、流れを変える采配ができない、というのは分かりきっていたこと
一瞬一瞬で変化する状況の中自分たちが一番活きるパターンのために何が必要なのか、そして今ピッチでなにが起きていて、何が原因で何が重要かを理解して、どの問題を解決すればいいのか。自分たちで判断して考えてプレーしていないから、リズムに変化がないし、駆け引きがない。海外組が増えて、ビッグクラブにも所属する選手がでてきても、サッカーを理解してのサッカーがうまくなっていない。サッカーを理解していない。
状況に応じたプレーを選手もチームも選択できること、それが日本に一番足りない。コロンビアがグループ内でそれがトップであり、メキシコやブラジルなども非常に高い。技術戦術フィジカルメンタル全てにおいてレベルが高い。日本は全てにおいてレベルが低い。コートジボワールは日本の嫌なことを理解していたし、どこを狙うのか潰すのかを理解していた。日本はしていなかった。
育成世代も自分たちのサッカーをする、のんきなことを言っているらしいが、指導者の戦術的な知識の無さを「理想の追求」という言葉で誤魔化しているだけだ。相手の嫌がるポジショニング、嫌がる動き方など育成世代から教えていかなければならない。FWのプレスのラインを超える為のポジショニングやコントロールなど。小学校年代でやるべきことだ。
それを教えれることの出来る指導者が必要だ。「自分たちのサッカー」ではなく、臨機応変に対応できるサッカーを学ばなければいけない。
書く場所が無いのでここに書く。
なお、ここに書く内容は海外サッカーのファンには常識と言って良い内容だが、サッカーファンじゃなければ知らない事も多いようなので。
過去の経緯とか見たらエア移籍とか言いたくなるのは分かるし狼少年状態になってるのも分かる。
だが、今冬は(移籍先がミランであるかはともかくとして)移籍すること自体は間違いなくできる。なぜならば、CSKAモスクワとの契約が切れるからだ。
欧州サッカーは契約社会だ(もっとも、給料の未払いは珍しくないが、最終的には支払われる)。そして、サッカーのプロリーグは世界中にあるので、野球(アメリカと日本と韓国で制度が違うが、国をまたいで移籍するときのルールをプロ組織同士で決めておいて何とかなる)などとは違い、「どこの国でも通用し、分かりやすい」ルールが求められる。
1.契約期間を満了したら、選手は旧所属クラブに気兼ねすることなく好きなクラブに移籍できる。移籍金(クラブ間のお金のやりとり)も基本的には発生しない。
1-附則.なお、契約満了の6ヶ月前から、選手は所属クラブを気にせず他クラブと交渉できる。
2.他クラブと契約期間中の選手を獲得する場合は、原則として移籍金(というかむしろ契約解除料)が発生する。
2-附則.2で書いた『他クラブからの選手の獲得』ができるのは、リーグが定める移籍期間のみである。(欧州はだいたい、『シーズン終了から8月最後か9月最初の月曜日まで』と『1月一杯』)
これだけだ。1.を見ると著しく選手に有利、クラブに不利なルールのように思えるが、かつて実際にEU裁判所で裁判になって認められたルールなので仕方がない(気になる人は「ボスマン判決」でぐぐって下さい)。ともかく、契約が切れた選手はどこにでも移籍できる。本田も例外ではないので、1月にCSKAモスクワと契約が切れたら本田を欲しがるどこのクラブにも移籍できる。1月という中途半端な時期に契約が切れるのはロシアプレミアリーグのシーズン移行(2,3年前に春開幕を夏開幕に変更した)の影響だと思うが詳細は知らない。
逆にこれまでは、ラツィオにせよ、ACミランにせよ、他のクラブ(どこまで具体的に動いていたのかは不明だが)にせよ、本田とCSKAモスクワとの契約期間中である以上は、本田と合意するだけでなくCSKAモスクワがyesと言わない限り本田を獲得できなかった。それだけの話だ。極端な話、10億ユーロ用意してもCSKAがノーと言ったらそれまで。「この金額ならCSKAもyesと言うだろう」という読みを間違えたに過ぎない。
せっかく本田という良い例があるので、移籍に関する実態をもう少し解説しよう。
俗に『育てて売るクラブ』と言われるクラブがいくつもある。そのような『選手の移籍金は重要な収入源』なクラブではない、『まず国内リーグやチャンピオンズリーグで勝つことが優先』なクラブであっても、選手を売るときの移籍金を気にしないでいられるクラブなど両手の指の数ほどしかない。
つまり、極一部のクラブを例外として他のクラブにとっては、『契約を満了して移籍金なしで移籍されると損』となる。そういう大多数のクラブにとって『シーズン終わったら契約切れる選手』は言うまでもないが、『契約が残り1年以内の選手』も大きな地雷だ。
「来年になれば移籍金発生しませんよ? それよりは今売った方がトータルでお得でしょ?」と、買い手から値切りにあう(CSKAにミランが使った手がこれ)。そしてたいてい、確実に移籍金を取れる機会は限られているのでそこで売る事が多い。
クラブは対策として、早めに契約を延長すればいい……と言いたいところだが、これで選手が売れないと大変なことになる。どこのサッカークラブも最大の支出は人件費であり、そして人件費のメインは他クラブに払う移籍金ではなく、選手本人に払う給料だ。契約を延長しておいて選手が大けがをしたり不振に陥ったりしたら痛手だ。延長するかはクラブと選手が合意することなので、若くて脂ののった選手に『今までと同じ安い金額で』では断られる。
なので『契約延長オプション』というのがよく使われる。「2年契約だけど、クラブが希望したら年俸○○ユーロで3年目も契約することとする」というものだ。これを使えば低リスクで長期間選手を確保することができる。
だが最近では選手も対策するようになり、「契約解除料があらかじめ設定されている」契約を結ぶ場合も多い。この場合、決められた契約解除料を支払えば他クラブはその選手を獲得できる。ドルトムントで香川の同僚だったマリオ・ゲッツェがバイエルンに移籍する時にはこれが使われた。クラブは「契約で決められたことである以上文句は言えない」とコメントし、文句を言いたそうにしていた(笑)
これ以外には、南米のクラブが有望な若手選手と長期契約を結ぶ時に使う「移籍金が発生する形で移籍する場合、移籍金の何%かを選手に支払う」という契約の形態もある。欧州ではあまり聞かない。
そうでなくとも。ファルカオが6000万ユーロだベイルが1億ユーロだという金額を聞いていると感覚が麻痺してくるが、そういう高額移籍は滅多にない。大多数の選手はそのような高額移籍とは桁が違う金額だったり、移籍金ゼロだったりで移籍している。それを考えれば、2年前にラツィオが本田に1400万ユーロの値をつけたというのは中心的なリーグでのプレー経験が無い選手にとっては最大級の評価だ。
そのような場合、「もうこんな1000万ユーロ超えるような値段がつくこと無いんとちゃいます? なら今のうちにこの値段で売った方がそちらもお得やろ。ほら、早よせんと移籍期間閉まってまうで~」という値下げ交渉になることも多い。マドリーのベイル獲得がもつれたのもそうだし、ラツィオがCSKAに使ったのもこの手だ。
なぜラツィオやミランは失敗したか? それはCSKAがクラブの規模の割には資金に恵まれているからだ。単にオーナーが石油関係で金持ちだというサッカーに関係のない理由だ。ラツィオが1400万ユーロを一括払いで出していたら本田はラツィオに移籍できたのだろう。今夏は何が原因だったのか、よく分からないがオーナーがここまで書いた事情を分かっていて、「数百万ユーロで売るよりは、我がクラブがチャンピオンズリーグのベスト16に進むのを見たい」という夢を取ったように見える。
そういう意味で買ってくれないじゃないのか?
楽器屋がダメになってピアノ売りつける変なピアノ講師が増えたらしいよ。
尊敬してたのに、舶来の高いピアノ売りつけようとするから変だなって思ったら
相当な販売報奨金がかかっているのが判明したとか。
オルガン教室とかさ、結局は楽器を売りたいだけの教室多いからな。
それに電子ピアノより、正直、キーボードの方が効果対費用いいよね。
ここにのってるような10マン以下の買うんだったら、
http://kakaku.com/gakki/digital-piano/
http://kakaku.com/gakki/synthesizer/
バイエルンでも食ってたほうがいいや。
俺の書いたことに一人
「「ベートーフェンが正しい」× オランダ語由来だからヴァン・ベートーヴェンが正しい(ただしヴァンは家称には含まない)。ドイツ語固有名詞の発音では Duden Ausspracheworterbuch が権威(ドイツ人にとっても)」
って指摘してる人がいるんだけどさ、俺がこのベートー“ベ”ン表記問題を知ったのって、石井宏 著「クラシック音楽意外史」東京書籍刊なんだよな。
著者の石井氏もこのことを疑問に思って周囲に聞いて廻ったら、「オランダ語由来だから濁音でかまわない」って言われて安心していたら、いざオランダに行ってみたら清音だったんでびっくりしたって書いていたんだよ。ビンセント・ヴァン・ゴッホのことも指摘していた。
俺がこの本を読んだのが大学生の時で、語学に堪能な奴に聞いてみたらやはり「オランダ由来だから…」と言いかけて喋るのを辞め、あわてて撤回していた。
(それとも、アレか?ベートーベンはナポレオンと同時代、ナポレオンはオランダ経由で新井白石たちに知られていた、新井白石は徳川綱吉の子家宣のブレーン、この綱吉・家宣の時代のオランダ語はvは濁音だったのか?)
あと大学卒業してから商用で渡独する人に聞いてみてもらったら、ドイツ語ってもの地方によって様々なんだってな。プロイセン、バイエルン、ザクセンなどなどで、「実は俺ん所の言葉がドイツ語の模範になるべきなんだ」と思っているようで、絶対的な正しさを決めるのは困難らしいんだってさ。
でさぁ、俺の言いたい一番の問題は「本当のところ、何が正しいんだ?」じゃぁ無いんだよ。
一般的な日本人は、こういった外国語に疑問を持っても、気軽にネイティブに聞ける環境には無いってのが一番の問題だと思うんだよ。
指摘してくれた人、生粋のドイツ人に確認して書いたのか、ドイツ語を学んだ日本人から聞いて書いたのか、そこが重要だと思うんだよ。