はてなキーワード: 変装とは
しかし十分な休暇になったとされている。
ひたすら宿題に振り回される日々を過ごした。
自由研究のテーマは二転三転し、最終的に辿りついた『夏休みを有意義に過ごすには』は貴重な資料として重宝されている。
だが誇張して書かれていたり事実関係が疑わしい箇所も多く、参考資料として疑問視する者もいる。
様々な資料にて利己的な振る舞いが記されており、巷では資本主義の象徴として挙げられることが多い。
そうして夏休みに稼いだ資金は、現代に換算してなんと約5兆アノニにものぼる。
物欲がなく、趣味は携帯端末でゲームをするくらいだったため、埋蔵金になっているのではと噂されている。
旅行もせず、遠出もしない、これといったイベントもない毎日を過ごす。
しかし自由研究で描かれた自分たちの姿は、誰よりも輝いているように見えたという。
全てが終わったときに息抜きにかける時間も気力も残っておらず、残りの期間は意地で休んだという。
新しい副業が見つかるまで、学校でのバイトで何とか食いつないだとされる。
ただ彼に関する資料は皆無に近く、存在が具体的に明記されているのはマスダの自伝のみ。
このため話の種で都合よく登場させた、架空の人物なのではないかとする説が支配的である。
その後、お土産の砂糖菓子を仲間に振舞ったとされるが、どのような食べ物だったかは判明していない。
マスダの書いた半私書で「これ要冷蔵じゃないのか?」という記述があるのみである。
この夏に始めた、自宅で簡単にできるセラピーによってリフレッシュ。
しばらくは耳栓なしの穏やかな日々を過ごす。
しかし後年の捻くれた言動は、この時の副作用ではないかとする向きもある。
菓子目的でラジオ体操を続けていく中で、その動きは神の粋に洗練されていった。
むかしむかし足柄山の山奥に、金太郎という男の子がいました。金太郎は小さな頃から力持ちで、子供ながらに薪割りの手伝いをこなすほどでした。ある日、森の動物たちが栗拾いに行かないかと金太郎を誘いました。金太郎は快諾し、栗拾いに出発しましたが、道中、岸にかかっていたはずの橋がなくなっていました。しかしそこで諦めないのが金太郎、得意の斧で木を切り倒し、即席の橋を作って渡りました。そして無事に栗の木のところまで辿り着くと、そこには拾いきれないほどの栗が落ちていました。金太郎と動物たちは栗を拾い始めますが、突然巨大な影があらわれました。熊です。この栗の木は熊の縄張りだったのです。熊は金太郎に相撲での勝負を持ちかけました。いくら力自慢の金太郎でも熊相手には非常に苦戦しましたが、動物たちの声援もあり、なんとか勝利を収めました。
むかしむかし越後国に、のちに酒呑童子と呼ばれる事になる少年がいました。その少年はとても成長が早く、4歳の頃には大人顔負けの知能と体力を持っていて、その常人離れした才覚から周りから「鬼っ子」と呼ばれていました。そのうえ容姿は人並外れた美少年で、女性から恋文を貰うことは日常茶飯事でした。彼は10歳の時に祖父に勧められ、仏門修行のために比叡山の稚児になりました。恵まれた能力と恵まれた環境により将来が約束されたかと思われた酒呑童子でしたが、数年が経ったある日、彼の身体に異変が起きました。流行り病の天然痘です。部屋に篭って三日三晩寝込み、熱が引きようやく立ち上がれるようになった時には、彼の容姿はすっかり変貌していました。顔から手そして足の先まで真っ赤に晴れ上がり、痘痕の痕だらけで、元の美貌からは似ても似つかない姿となってしまいました。彼はそれ以来、鬼のお面を被って顔を隠す様になりましたが、ほどなくして寺にもいれなくなり、彼は故郷に帰るよう言い渡されました。
故郷に帰った酒呑童子でしたが、その無気味な風貌から忌み嫌われ、やがて故郷からも追い出されてしまいました。それから酒呑童子は土地を転々とし、大江山へと辿り着きました。酒呑童子はその道中で同じ病を抱える荒木童子と出逢い、人里離れた場所で静かな生活を始めました。しかし静かな暮らしもそう長くは続きません。同じように差別を受けた者たちが噂を聞きつけ、酒呑童子のもとを頼りに来たのです。酒呑童子は彼ら彼女らを快く受け入れ、やがて大江山は同じ病を抱える者たちの大きな村となりました。特に京の都では新しい患者が次々と現れ、酒呑童子の村はどんどん大きくなっていきました。
金太郎が青年に成長した頃、京の都では街の女子供がある日突然姿を消すという事件が多発していました。それも1人や2人ではなく、もう何十人も姿を消していました。そこで一条天皇は陰陽師の安倍晴明にこの現象の調査を命じました。安倍晴明は占いで、行方不明になった女子供はいま大江山にいると突き止めます。大江山は、酒呑童子という恐ろしい鬼が住む山です。『酒呑童子』という名は、いつも酒に酔ったように全身が真っ赤な事から名付けられた名前です。酒呑童子に限らず大江山の鬼達は真っ赤な風貌をしており、全身が血だらけでした。それは人を喰った時の返り血だとも言われていました。そんな恐ろしい鬼達を退治すべく、一条天皇は家来である源頼光に討伐を命じました。頼光は四天王と呼ばれる屈強な武士を集め、鬼討伐に向け最強の布陣を敷きます。四天王のメンバーは渡辺綱、坂田公時、卜部季武、碓井貞光の四人で、この坂田公時(さかたのきんとき)こそが青年に成長した金太郎なのです。
頼光と四天王は鬼討伐の為に大江山へと向かいました。しかし相手は凶悪な鬼です。とても正面から立ち向かったのではかないません。そこで修行僧の変装をして、大江山へ向かう事にしました。怪しまれないように慎重に足を進め、ついに山の麓に辿り着くと、そこには川で洗濯をしている老婆がいました。少しでも情報を得るために老婆に話を聞いてみると、驚いた事にこの老婆は自分は花園の中納言の娘だと言うのです。花園の中納言の娘は確かに行方不明になってはいましたが、年齢は17、8のはずで、老婆の言ってることはデタラメとしか思えません。これはおかしいと老婆をよくみてみると、ついにその正体が分かりました。老婆は真っ赤な鬼の姿をしており、洗っている着物もどれも血にまみれていたのです。頼光は背筋が凍る思いをしながら、冷静にかねてより考えていた作戦を実行しました。「我々は修行をして全国をまわっている僧侶です。どうかこの辺りにある宿を教えて頂けないでしょうか」鬼の老婆は快く受け入れ、大江山にある村へと案内しました。こうして頼光達は大江山への侵入に成功したのです。そして頼光は村の主である酒呑童子に挨拶に行きました。酒呑童子は頼光たちを手厚く迎え入れ、村の鬼達を集めて宴を開きました。そこで頼光はお礼にと『神変奇特酒』というお酒を酒呑童子や他の鬼達に振る舞い、酒呑童子も気を良くして、普段は滅多に語らない自分の出生についても語り出しました。楽しい宴は夜中まで続き、辺りが鎮まりかえると、酒呑童子は体がまったく動かない事に気がつきました。頼光の持ってきた神変奇特酒には毒が入っていたのです。頼光は動けなくなった酒呑童子の首を切り落としましたが、騙し討ちをされた酒呑童子の怨みは強く、首が切り落とされた後も頼光達を罵り続けました。頼光は他の鬼達を始末し、鬼退治の証拠にと酒呑童子の首を持ち帰り山をおりました。酒呑童子は首だけになってもずっと罵り続けましたが、京の都に入る直前に地蔵尊に「不浄なものを京に持ち込むな」と咎められ、頼光は持ち帰ることを断念しました。地蔵尊の言葉を聞いた酒呑童子の首は動かなくなり、首はその場に埋められました。その場所はのちに首塚大明神という神社になり、首から上の病気を治すとされています。
儲かる理由は他にもある。
近くにはスポーツセンターがあり、夏休みには学生などの団体がそこを利用しているため客入りが良い。
特にコンビニなどの小売店や、他にアイスを売っているライバルがいないのも大きい。
しかも今回は“手伝ってくれる奴”もいるので、個人的にも楽な仕事だ。
「ご、ごごめん。おまたせ」
電話をしていたドッペルが戻ってきた。
いつも何か変装していて、どれが通常の格好なのか分からない子だ。
今は俺の弟を真似している
「随分と慌てていたが、緊急か?」
「う、ううん。マスダに遊びに行かないかって誘われただけ……」
「えーと……弟からか」
弟の格好をしたドッペルから、弟から誘いがあったという話をされる。
無駄にややこしくて、なんだか引っ掛けクイズを出されている気分になった。
「別にそっちを優先してくれてよかったんだぞ」
それのインタビューも兼ねて、俺達の仕事を手伝ってくれているわけだ。
「ええ子やんか。タダで働いてくれるなんて」
カン先輩が、ニヤニヤしながら俺に耳打ちしてくる。
人件費を抑えられるのがよほど嬉しいらしい。
「リアクションずれとんなあ、マスダよ」
カン先輩の考える正しいリアクションってやつを知らないんだから、そんなこと言われても困る。
「あの自由研究、十中八九あの子がその場で思いついたことやで。つまり目的は別にあるっちゅうこっちゃ」
そりゃあ見返りくらい、誰だって期待するだろう。
そんなことは、わざわざ言うまでもない。
「まあ、せめて売れ残ったアイスくらいはあげたらいいんじゃないですか」
「他人事かいな。どっちかっていうと、マスダがペイするべきやぞ」
なぜそうなる。
「カン先輩の仕事を手伝っているんだから、俺が払うのは違うでしょ」
「いやいや、あの子はワイの仕事を手伝うために来たんやなくて、“お前の手伝い”で来とるんやで」
さすがに守銭奴が過ぎる。
「マジか、お前……それボケで言っとるんか?」
「いや、別にアイスはあげてもええよ。でも、それとは別にお前も何かせえっつーてんの」
「絶対、分かってへんやろ……まあ、そっちの問題やし勝手にせい」
カン先輩の中で、あっという間に俺たちだけの問題になってしまった。
本気で言っていなかったとしても末恐ろしい。
「ふ、二人とも、これ見てよ」
俺達の会話が一区切り終えたところで、タイミングを見計らったかのようにドッペルが話しかけてきた。
「そのフェミニンな格好は……誰の真似だ? タオナケに似てなくもないが」
「マスダよお、まずは似合ってるかどうか言ったらんかい。それに、この格好はどっちかっていうとガーリーやで」
「そ、そそそっちじゃなくて、こっち見て」
「さっき西口にある、く、車で買ったんだ」
それって、つまり……
ガイドブックでは伝えきれない町の魅力を、住人との交流を経てお伝えして参ります。
今回の町はここ『アノニ町』。
アノニ町の新たな魅力を見つけることはできるのでしょうか。
一緒に覗いてみましょう。
――あ あの子だ
石の水切りを独特なフォームでやっていたのが印象深く ディレクターも強く記憶に残っている
この日は同級生たちと遊んでいた様子
――こんにちは 久しぶりだね
少年:え、だ、誰?
少年:し 知らない……
大男:人さらいめ そこまでだ!
――痛いイタイいたい!
謎の男性:神妙にお縄につけ! 法の裁きを受けよ!
???:待て待て、シロクロ! 判断が早すぎ……ん オッサンどっかで……
――あれ……双子?
少年に何とか場を収めてもらい 話を聞くことに
ディレクターが話しかけていたのはドッペルくん(?)というらしい
――本当に似てるねえ
マスダくん:こいつ変装の達人だからな 特に俺のモノマネは仲間でも間違うことが多い
――へえ それだけ似せられるのは やっぱりマスダくんには憧れてるとか
ドッペルくん:え えーと……
マスダくん:いやー むしろ憧れてるのは俺というより
ドッペルくん:わー! プライバシーポリシー!
なんだか複雑な事情がありそう
彼らも個性的で気になるが 今回はあくまで町の魅力を知るのが目的
今回はプライベートの観光ということにして 番組のことは伏せつつ 隠れた名所を尋ねる
マスダくん:いるよな こういういい加減な問いかけをして 引き出そうとしてくるタイプ
耳当てをつけた少年:(質問が)漠然としすぎてます 僕たちにそんなこと聞いて何を期待してるんですか
一癖ある受け答えをしてきた少年はミミセンくん
――えーと……
少女:私 教えてもいいけど 何の権威もない子供の評価をアテにするより ガイドブックでも読んだ方が参考になると思うわよ
そんな子供たちから予想外のカウンターをくらい たじたじのディレクター
たまらずシロクロと呼ばれている 保護者らしき男性に助けを求める
――すいません 上手いこと説明してくれませんか?
マスダくん:シロクロに聞いても無駄だぞ 俺達の中で一番アタマ悪いんだから
保護者ではなく 歳の離れた彼らの仲間だったらしい
少し前にTwitterで「昔女風呂に入ろうとしてた女装者をボコボコにしたけど今は差別と言われるらしい」とかそういう感じのツイートを見た。
それだけじゃシチュエーションが分からないし制止したら激しく抵抗したり攻撃してきたとかかもしれないし何とも言えないけど、不審なので声かけて制止したとかではなく「ボコボコにした」とツイートできるのって一体何なんだろう。と思った。外観で判断して?ボコボコにした?
現状の大抵の男女別システム自体、入れない、入りにくい人がいたり、特に公衆浴場は身体的な状態や性別の証明を求められるひどい理不尽を避けられないシステムだと思ってるけど、声をかけるでもスタッフ呼ぶでもなくいきなり見た目で暴力を振るう正当性って果たしてあるのか?
女装は見た目面白いエンターテイメントとして消費するか、芸や演出でなければ「変態」犯罪者という極端さ。異性装、特に女装について犯罪との関連付けが不当に強すぎるんじゃないか。
女装の人が男女別の場所に入るのは性犯罪目的に「違いない」という偏見が恐ろしく根強くあるのでは?性犯罪目的に違いない、何をするかわからないような奴だ、そう思ってるからこそ、躊躇なく、暴力での制止が正当化されると思ってるのでは?
警備員や作業員のような格好とか、疑われるリスクが低い現実的な変装はいくらでもあるはずだし、悪用できることなんていくらでもあるのに、そこまで女装が犯罪と結び付けられるのはなんでだろうか。というか女装に「見えた」というだけでそこまで躊躇なくなるのはなんなのだろう。
もちろん、女風呂に女装で入ってもよい…とは思わないけど、多様な人間がいることを思えば、男女別システムは不当だ。ただ現状色々難しいだろうなとは思う。必要があるとか変えがたいことである一方、特定の属性にとっては不当だなんてことはよくあることだ。 むしろそれが普通なのが現状だ。
まあこれは風呂の話で、同じ男女別だからといってもその施設や場所の特性、目的によってやるべきことはみんな違うはずなので、ひとつひとつ対応を考えるしかない。そんな簡単に解決策があったら苦労しない。でもあらゆる人間が容姿で差別されるべきでないと考えるなら、現状のシステムを強化するのは逆行だ。
とかそういうことを、そのツイートを思い返しながら長らくもやもやして、押し殺しているうちに、女装と判断した相手を暴力的に取り押さえて、その動画や写真をネットにupするとかいうことが起きていた。たとえ不審な行動があったのだとしても(あったのか?)(盗撮に使える道具なら、性別問わず多くの人が日常的に持ってるぞ?)、ほとんど抵抗してない相手を暴力的に取り押さえて、さらに顔を晒す正当性って何だ?最悪だ。
子どもと一緒に見るようになった幼児用アニメや番組が思っていたよりもずっと面白くて完全にハマってしまった。
まず「おさるのジョージ」。子ザルが色々やって周囲の大人が大騒ぎする話なんだけど、子ザルの保護者の黄色い帽子のおじさんが本当に優しくって懐広くってもう大好き。彼のジョージに対する態度は見習いたい。
「花かっぱ」。頭から花が生える河童の話、っていうとよくわかんないと思うんだけど、軸になるストーリーとして彼の頭に生えるある花を狙っている勢力があって、その勢力のドタバタがとにかく面白い。というかがりぞーとあげるちゃんなんだけど、がりぞーの変装のクオリティが低すぎて「なんでみんな気付かないんだよ!!!!」って子どもと大笑いしてる。
「シャキーン!」。これ、多分昔で言う進め電波少年みたいな立ち位置だと思うんだけど、番組の中の小コーナーのクオリティが超高くてやたら面白い。番組内番組みたいのもあって毎回見逃せない。
「お母さんといっしょ」。これは王道だと思うんだけど、大人としてはむしろうたのお兄さんお姉さんとか体操のお兄さんお姉さんの人間関係の方が気になって、この人たち職場恋愛とかしたら大変なんだろうなーと思いながら見てる。
他にも、ひつじのショーンとかおじゃる丸とかみいつけた!とか、今やってるのもあれば終わっちゃったのも色々あるけど、とにかく幼児用番組面白い。というかEテレが面白い。超楽しい。
俺たちはミミセンの助言をもとに、『新・イジメ対策プログラム』について調べることにした。
「うげえ、すごい量だな」
タオナケの母がPTA関係者だったこともあり、資料はすぐに手に入った。
想像するだけで吐きそうだ。
「分担して読んでいこう」
そうして資料を読んでいくと改めて分かったけど、プログラムの内容は予想以上にお粗末だった。
イジメのケース、イジメに繋がりそうなことを箇条書きでびっしり。
とにかく、「ここまで徹底すればイジメはなくなるだろう」と片っ端から対策する感じだ。
だけど、それこそがこのプログラムの欠陥でもあった。
「徹底している」と言えば聞こえはいいけど、これでは排水口に蓋をしているのと大して変わらない。
それに加え、合間合間に野暮ったい説教が挟まっていて、こちらの理性を奪っていく内容なのもキツかった。
こんなのをマジになって読んでいたら、そりゃあ先生たちの頭もおかしくなるだろう。
「よし、分かったぞ!」
ミミセンはその隙を見逃さず、一つの解にたどり着いた。
「このプログラム、どうやら僕たちの学校で作られている。使われているのもこの学校だけだ」
「つまり……?」
その日の夜更け、俺たちは学校に忍び込んだ。
「警備員だけど、いま3階に向かったわ。2階には当分こない」
「ルビイ先生は? 確か宿直やらされてただろ」
「疲れてんだな……まあ、動きやすくなるし好都合だ」
「よし、開けてくれ。ドッペル」
仲間の一人であるドッペルは隠密行動に優れる。
特に変装は骨身に染みていて、俺たちですら元の姿がどんなのかは自信がない。
そんなドッペルなら、関係者を装って鍵を拝借することも可能なのさ。
「ど、どうぞ」
こうして俺たちはパソコン室、その奥にある部屋に入った。
そこに設置された、大人だけが使えるメインコンピューターが目的だ。
「よし、ミミセン。パスワードを頼む」
「任せて。『P』、『A』、『S』、『S』、『W』、『O』、『R』、『D』……よし、開いたよ」
これでプログラムは俺たちの手の平だ。
「さあて、どうしてやろうか」
なんて如何にもなセリフを口走ってみたが、既にやることは決めている。
結局のところ、イジメそのものを失くすことが、この『新・イジメ対策プログラム』を壊すベストな方法なんだ。
だから、このプログラムを逆に利用して、そのことを大人たちに分からせてやろう。
俺たちは『新・イジメ対策プログラム』の内容を“ちょっとだけ修正”した。
それから程なくして、この学校からイジメはなくなり、。プログラムは“見直し”という事実上の廃止が決定されたんだ。
これにより肩の荷が下りたルビイ先生は以前の調子を取り戻した。
今回の件に関わっていた大人たちまで、まるで憑き物が落ちたように元に戻ったらしい。
「ルビイ先生、今回の件は本当にすみませんでした。あのプログラムが取り下げられて、自分たちも我に返りましたよ」
「仕方ありません。心身共に疲弊しやすい職業です。魔がさしてしまうこともあるでしょう」
「うむ、そうですな。“我々プログラムの被害者”は今回のことを糧にしていきましょう」
「……まあ、今回は“そういうこと”でもいいでしょう」
「……というわけで、俺たちの学校からイジメはなくなったってわけさ」
俺は自慢げに、兄貴にその話をした。
「ふーん……そりゃすごい。ノーベル平和賞として、はちみつきんかんのど飴を進呈しよう」
だけど反応はイマイチ薄くて、褒めてはいるけど気持ちはまるで入ってない。
俺の話を信じていないのか、あんまり興味がないのか、学校の課題で忙しいからなのか。
「欲しがりだな……じゃあ、一つだけ聞こうか」
リアクションに納得のいかない俺に、兄貴は渋々といった感じで質問をした。
「お前たちが“どのような修正をしたのか”……そこを説明していないぞ」
「聞いて驚くなよ? ズバリ……プログラムから『イジメって言葉を消した』のさ!」
「……は?」
兄貴ですら予想外だったらしく、呆気にとられている。
「みんな『イジメ』って言葉があるから過剰反応して、物事を冷静に見れなくなる。つまり『イジメ』って言葉を使わなければいいんだよ。だからプログラムからその言葉を全部消して、他の適当な言葉で補った」
「……なあ、それってイジメを別の言葉に置き換えただけで、イジメそのものは無くなってないんじゃないか」
「兄貴、何言ってんだよ。イジメって言葉を無くせば、イジメだと思わなくなるってことだから、イジメもなくなるんだよ」
そう力説したけど、兄貴はずっと冷めた態度だった。
「はいはい、分かった分かった。弟の成長を実感できて、兄の俺も鼻が高いよ。のど飴全部やるから黙ってろ」
どうやらこの方法が世界に浸透するのは、もうしばらく先になりそうだ。
少しネタバレあるかもしれない
百鬼丸が体を取り戻すほどに人間に近くなり、そして弱くなり、そして厄災が増えること
そこで何を感じ、何を考えるか
そして完結していないという点
あとはどろろの声優がなんと13歳、一番喋ってるキャラが13歳!
すげぇなあ
妹がみゃー姉大好きっていうので面白さが増してると思う
ひなた → みゃー姉 → 花ちゃん
乃愛 → 乃愛
ちょっとうまるも入ってる
あとエロい
若干他の作品と違う点は、やっぱり2人共(一応)天才設定という点か
学年1位と2位がお可愛いやり取りしてるあたりのギャップがいいよね
あと作者の趣味か、妙に横文字使ってきたりナレーション芸やってくるのが味を出してる
(原作読んじゃったせいで上手く語りきれないな)
原作あるので間違ってるかもしれないが
あとはゲームでありがちな王道ストーリーの影に隠れてる部分の話にスポットをあてるのではないかな
あとやっぱ旅っぽいので背景にどれだけ萌えられるか次第?
そういうところがSF・ファンタジーっぽいんだよね(世界観を楽しむ系)
メタ的には監督の前作と比較することで作家性が見えてきて、答え合わせができる感じ
これも原作があるので間違ってるかもしれないが
普通に「五つ子」「家庭教師=ゴールが勉強」ってのがかなり面白さのウェイトを占めそう
(実際みくがもう変装してたしね、あと5人合わせて100点とか)
ただ、1人で見てても気づかないネタが多そうなのでニコ動推奨な気がしてる
壁の外が今どうなってるのか考えるのも面白い
3話見てから書く
他は語れる自信がない
前回
原作、アニメ一期全部見た自分の、PVでた現時点での二期のアニメオリジナル要素予想(アニメ一期最終回ネタバレ含む)
※二期終わった後に自分で答え合わせするようです。
・まずタイトルの「賭ケグルイ××」の××って何?(仮題だと思ってた…)
アニオリキャラの×喰さんの×かなぁと思うけど、もう一つの×はどこ?→最終回まで引っ張ると予想
・最終回はどうなる?
一期の最終回は扉の塔をやらずにアニオリで〆たので、今度こそ扉の塔で!しかも清華の相手は夢子ではなく×喰さんだ!→ファンブックでぶっちぎりで人気だった扉の塔を使わないとは思えないし、原作で選挙終わるまで行ってないし、PVの原作では清華が説明してたとこが×喰さんになってて、清華の悔しそうな表情とハイライトなしの目(原作では扉の塔以降ハイライトある)から選挙はほどほどに×喰さんと扉の塔で最終回して〆と妄想→×喰さんが負けて××さんになるとか…
・蟲喰さんのオッドアイ
蟲喰さんのカラーって原作で出てたっけ?多分見た目がカワイイから、最初の噛ませ以外でも出てくれる!出て!
・尾喰さん二人はどうなる
・選挙はどうなる
一期の最終回が二期フラグ立てて終わったので、選挙途中で切り上げて三期に続く!とかかなぁ…原作の選挙自分めっちゃ盛り上がってるから、アニメで次の生徒会長決めるまでいかないでほしいという願望
・×喰さんは何者?
「男装の麗人」+「正式名不明」+「朴璐美さん」とか好きです!サービスパック!絶対中立の選挙管理委員には多分行けないし、かといって次期当主争いにも参加しなそうな雰囲気だから予想がつかない。×喰と正式名不明なのはどっかの喰とつながりがあるからかもだけど、アニオリでそこまでやるのか?隠すなら桃喰が蛇喰かだと思うけど…夢子のお姉さんが変装して来てるとか考えたけど、原作者が出したキャラだからといって原作をかき回すようなキャラ出るかなぁ…そして多分会長が顔芸しないから顔芸補充要員!朴さんのゲス声期待してます
とりあえずめっちゃ楽しみ!賭け狂いましょう!
タイムスリップをしたり平行世界を行き来する輩が、そんなのでよく今までやってこれたな。
「あの世界線は夏時間っていうのが導入されているんだ。夏の特定の時間帯、意図的に時刻をズラしているんだよ」
「……何でそんなことを?」
「夏って太陽が照っている時間が長いだろう。だからそれに合わせて時刻設定を柔軟に変更して、仕事とかの効率化を図るんだよ」
「……何でそんなことを?」
説明をしても全く同じ返しをしてくるあたり、ガイドはかなり困惑している。
まあ俺の生きる時代でも、「そういうことをやっていた国もあった」と授業で習う程度だからな。
後世に伝わっていないのも仕方ないか。
元の世界に戻る際、ガイドは『別世界の時間』をそのまま反映させてしまっていた。
普通ならそれでも問題なかったのだが、その『別世界の時間』は『夏時間(サマータイム)』だったんだ。
夏時間のない俺たちの世界と繋いだ際にズレが生じ、時間軸が分裂しかけたってわけだ。
「タイマーを見たとき、体感よりも時間の進みが違うなあとは思っていたけど、違和感の正体はそれだったのかあ」
「寝起きの悪い人間が早く起きるために目覚まし時計をズラして設定するが、ウッカリそのことを忘れて急いで学校に来てしまったみたいな感じだな」
「その例えは分かりにくいけど、これでやっと原因は分かったよ。すぐにその時差を反映させて再設定するね」
ガイドはそう言うと、本当にすぐ設定を反映させた。
辺りに漂う、言い知れない違和感がなくなっていくのが分かる。
多種多様なドッペルも一つに集まっていく。
元に戻ったドッペルは、未だ足元がおぼつかない。
吊り橋の上で揺られすぎた後の弟みたいだ。
「……なんか変な感じ」
「分裂しかけていた世界を繋げたからね。分かれかけた世界で起きた記憶と混濁しているんだろう。まあ、直に馴染むさ」
有り得たかもしれない可能性ってものを、もっと楽しめるものだと思っていたが。
俺自身は別世界でも代わり映えせず、細かな世界の差異は不和しか引き起こさず。
これならテーマパークで遊んでいたほうが幾分かマシだったな。
「そういえば……なあ、ドッペル。お前は別世界でも、趣向こそ違えど変装はしているんだな」
マニッシュっぽくもあり、フェミニンっぽくもある、中々シャレた着こなしだった。
「変装バリエーションを増やすために、あの世界での格好も参考にしてみたらどうだ?」
予想外の答えが返ってくる。
俺の知っているドッペルの服装からして、明らかに傾向が違うんだが。
「ということは、俺と会うときはいつも変装しているってことか」
「だって……なんか恥ずかしいし」
ドッペルは人見知りが激しい性格で、それを抑えるために変装をしている。
そうすることで違う自分を装ったような気分になり、何とか他人とも接することが出来るからだとか。
そのことは知っていたが、俺が今まで見てきた姿は全て変装だったっていうのは驚きだった。
最近はかなり打ち解けてきたと思っていたんだが、どうやら気のせいだったらしい。
別世界の俺なら、もう少し上手くやれているのだろうか。
あれだけ長々とやった割に、この世界では2時間ほどしか経っていないらしい。
「今年ってサマータイム導入されたんだよな?」
「いや、一応確認してみたが、されてないっぽいぞ」
「ええ? サマータイムあったと思うんだけどなあ」
多くの人たちが、あるはずのないサマータイムを「あった」と認識していたんだ。
その他にも電気ネズミの尻尾のデザイン、お菓子のロゴにあるハイフンの皆無。
微細な記憶違いを起こす人が多くいた。
どうやら世界の再結合による弊害は、俺たち以外にも起こっていたらしい。
確か、こういう現象には名前が付いていた気がするが……思い出せないな。
……久々にSF小説でも読んでみるか。
ニセ弟は沈黙を貫いている。
いつだ。
いつ入れ替わった。
「なあガイド、別次元にトんだ場合にこんな感じの現象が起きることはあるのか」
「断言はできないけど……もしそんなことが起きたら大きな次元の揺らぎが発生するから、その時点で気づくよ」
となると、別次元による影響じゃあない。
思い返してみれば、弟は待ち合わせ場所に合流したときから様子がおかしかった。
あの時、既に入れ替わっていると考えるなら……。
俺は予想を確信へと変えるため、ニセ弟の目を覗き込む。
すると慌てて目線を逸らし、モジモジと縮こまっている。
その仕草を見てやっと分かった。
ドッペルは弟の友人で、いつも何らかの変装をしている子だ。
特に弟の真似をするのが上手く、友人でも見分けるのが難しいほどである。
さすがに身内の俺なら分かるんだが……寝起きの脳みそじゃあ、ちょっとキツい。
「無理を言って、変わってもらったんだ……き、きき、気を使ってくれたんだろうね。」
弟も楽しみにしていただろうに、友達相手とはいえよく譲ったな。
その時、ドッペルを支えている片腕に大きく体重がかかった。
俺は反射的に、両腕で抱え込むようにしてドッペルを支える。
今にも倒れそうなほど弱っているようだったが、本当に倒れこんでしまった。
「おい、どうしたんだ」
「恐らく、別次元に長く居すぎたんだね」
次元に本来存在しないものは、エネルギーを大量に消費することで存在を維持できるらしい。
ドッペルはそのせいで疲れてしまったんだろう。
だが、そうなると一つ疑問が出来る。
「なぜ俺やお前は平気なんだ」
「ボクはこのスーツで調整しているからね。キミの場合は適性があるからだよ」
「適性?」
「次元が変われば因果も変わり、必然的に性質も変わるけど、その影響を受けにくい存在がいる。それを“普遍的存在”とボクたちは呼んでいる。あらゆる次元で、ほぼ性質が変わらない存在さ」
「そういうレベルの話じゃないよ。極端な話、人間の存在しない次元でもキミは普遍的なんだ。例えば豆粒サイズの石ころを別次元に置いてきてしまったとしても、その石ころが与える影響はたかが知れているだろ?」
ガイドの言っている理屈はよく分からないが、俺はどの次元でも石ころみたいな存在ってことらしい。
俺は自己評価が高いわけではないが、その表現はさすがに癪だな。
「……ともかく、元の次元に帰ったほうがいいってことだな」
「そうだね。キミの血縁者である弟くんなら、もっと耐えられたはずなんだけど……そうじゃないなら厳しいね。あまり長居させると存在を保てなくなるかも」
こいつ、サラっと恐ろしいことを言いやがった。
「今すぐ元の次元に帰るぞ」
「いま座標を合わせるから待ってて……」
「そういうのは、あらかじめ記録しておけよ」
「記録を残しておくと、次元警察がそれを探知するんだよ。次元跳躍を乱用していないかって常に目を光らせているからね。取り締まりにでもあったら、それこそ厄介だ」
もっとワクワクするもんだと思ったが、これならテーマパークでも行ってたほうがマシだったな。
「あれ……時間が……」
とにかく早く帰ろうという気持ちばかりが先行していたんだ。
「ほら、急げよ」
「焦らないでよ」
「焦るに決まってんだろ」
別次元というものが俺たちのいる世界とは違うっていうことの、本当の意味。
それをちゃんと考えていれば、“あの可能性”にはもっと早く気づけていただろうに。
「着ぐるみって何?」
■〜3歳
って言う。この年であれば「そういうのがあるんだよ」見たい雰囲気出して納得させればなんとかなる
■5歳〜7歳
ドナルドやグーフィーも休憩したいことがある。そのときに着ぐるみっていう
ミッキーやスティッチは悪のキャラ2よく勝っているので恨みを買われることが多い。
メリット:夢を半分守れる。
着ぐるみの存在は明らかにしつつも本物はいるという説明によりそれなりの納得感を持たせられる。
将来、勘のいい子供が真実にたどり着いてもすでに着ぐるみの存在は知っているので傷は浅くて済む◎
■筆者の経歴
https://www.ebookjapan.jp/ebj/free/campaign/tezuka/
おいおい2日目の今日(11/3)きづいたよ。誰か早く言ってくれたら良かったのに!
ってわけで色々読んだ。
人が獣人になってしまう奇病「モンモウ病」。青年医師の小山内桐人はそれを風土病と考え、同僚の占部とともに研究を進めていた。一方、日本医師会会長への選出を目指す竜ヶ浦教授は伝染病と考え、対立する小山内の排除を目論んでいた。竜ヶ浦の指示によりモンモウ病患者の出身地に赴任することになった小山内はその奇病の餌食となってしまい……。
獣人という差別から逃れられない存在になった主人公を通し、中身ではなく外見ですべて判断される虚しさ、あるいは判断する愚かさを力強く訴える。医者として確かな腕を振るっても、ただ犬の顔というだけで結果が信頼されないのはまー辛い。
ヒロインは3人いるが、行動にいちいち生々しさがある麗花ちゃんがお気に入り。拾った赤ちゃんに対するスタンスには彼女の生き様を感じた。
悪役に対してはわりと因果応報。モンモウ病を受け入れる層に囲まれるシーンもあって小気味よさは感じるが、その分、ヌルい結末だなーという感じ。
見た目だけでなく、生肉をガツガツ食わずにいられないことによって人間の尊厳を奪われてしまうのがモンモウ病の特徴であり作品の中でも重きをなしていたと思うのだが、中盤以降そういうのがなくなってしまったのもヌルさに拍車をかける。
第二次世界大戦におけるナチスドイツの興亡を背景に、「ヒットラーにユダヤ人の血が流れているという(ナチスにとっての)大スキャンダル」を巡って世界が、そしてふたりのアドルフ少年の稀有な友情が翻弄される様を描く。
めっちゃ面白かったー。物語の展開のさせかたがチビるほど上手い。もうひとりの主人公である峠草平の弟がドイツで殺された理由はなんなのか、何を草平にたくそうとしていたのか、なぜ草平はなぞの組織や特高から襲われ続けるのかーといった感じで話がグイグイ進む。ヒットラーの秘密を軸に、いろんな人物が入り乱れ、運命が捻じ曲げられていく。
特に、アドルフ・カミルをユダヤ人と見下すことなくむしろ尊敬を持って接していたアドルフ・カウフマンが、ドイツ本国の学校に入ったあとナチズムに染まっていく描写が圧巻。無垢な魂も環境が容易に堕落させえることを、手塚先生は容赦のない筆致でえぐり出していく。
そして訪れるふたりのアドルフの友情の結末とタイトル回収。どこを切り取っても隙なし。文句なしの傑作。
ちなエリザちゃん初登場時の顔面偏差値の高さすごい。あれは一目惚れするわ。手塚先生が描く美少女は2018年でも十分通用すると思う(そしてその子が老婆になった姿もしっかり描くところが手塚先生エゲツない)。
復員後、GHQの秘密工作員として働く天外仁朗。久しぶりに戻った実家では、父親が兄嫁と不義の娘・奇子(あやこ)をもうけるなど、人間関係が汚れきっていた。仁朗はGHQから命令で、殺しの後始末を手伝うが、返り血を浴びたシャツの始末を奇子に目撃される。一族から犯罪者が出ることを恐れた天外家は奇子を地下牢に幽閉するが……。
タイトルの割に、戦後直後の地主一家の腐りっぷりが話の中心。肉欲に金欲、そして一族の体面最優先な感じがキツい。一見まともに見える人物も後々おかしくなったりするのでそういった家の宿痾を巧みに描いているとは言える。
タイトルになっている奇子も、幼少時は純粋で可愛らしいと言えるが、幽閉され常識やモラルがないまま長じてしまった後は性的に成長した外見と非常識な内面のギャップがかなりキツいキャラになってる。外見も童顔なのに高身長&グラマラスでグロテスク、という感じがこう……(たぶんわざと)。
というわけでヒロインにゐば(仁朗の母)で決定。夫が息子の嫁に手を出すのを止められなかったとはいえ、作品の良心ともいえる存在(息子の嫁は純粋な被害者)で、話が進むにつれだいたいおかしくなっていく面々に対し最後までまともかつたまに元気な姿を見せてくれる一服の清涼剤であった。かーちゃんかわいいよかーちゃん。
幾人もの男と関係を持つふしだらな母に虐待されて育った近石昭吾。彼は愛し合う生き物を見ると衝動的に殺してしまう性格に成長した。ある時、警察に現場を見られ、彼は精神病院に送致される。催眠治療の過程で女神像に「女性を愛するが、結ばれる前に女性か自分が死ぬ」という悲劇を体験し続けろと宣告されるが……。
重たいテーマを扱った手塚作品は緻密かつ重厚な世界観になりがちで、話を把握するのが大変。だけど、これは主人公のトラウマも設定も最初にぜんぶ開示されるため非常にわかりやすい。かつ、それらの体験を重ねていくと大きな物語が浮かび上がる仕組みにもなっていて、かんたんなわりに厚みもあって楽しめた。
ある女性を愛するけど毎回悲劇的な結末を迎えるという構造に関しては『ゼノギアス』を思い出した。フェイとエリィに幸せな結末が訪れたように、いつかこのふたりにも……と期待してやまない。
漁師の息子・矢崎和也はトリトン族の赤ん坊「トリトン」を拾う。直後に津波が漁村を襲い、和也の父は死亡。トリトンを忌み子と見た祖母に捨てるよう言われるが、和也は母を説得し、トリトンを含めた3人で東京へ。長じたトリトンは、己が人間でなくトリトン族であり、一族の大半はポセイドン族に殺されたことを知る。トリトンはポセイドン大王を倒すために海へと出るが……。
今まで読んだことはなかったけど、いわゆる衝撃のラストについては知っていた。けどそういう展開にならずアレーと思ってwikipedia見るとそれは富野が監督をしたアニメ版のオリジナル展開だったという……。
衝撃のラストに比べれば、漫画版はひどく平凡な出来って感じかなー(それでも冒険活劇としては読めるけど)。テーマとして憎い敵であっても許すの大事ってのがあると思うんだけど、けっきょくそうならないしね。
あと今の感覚で言うのはアレだけど、今まで子ども扱いしていたピピ子が美少女に成長したとたん「洋子ちゃんよりずーっときれいだよ」とか平気で言ってしまうトリトンは普通にない。
おしゃまな天使チンクのいたずらで男の子と女の子の心を持って生まれた王女サファイア。出生のとき王子と誤って発表されたことにより、一日の半分を王子、もう半分を王女として育てられることに。サファイアを排除して息子に王位を継がせたいジェラルミン大公や、サファイアの女の子の心を奪おうとする魔女の魔の手が迫る。
戦闘美少女、男装令嬢、女装少年(「亜麻色の髪の乙女」に変装するため)など今現在おおきな勢力を誇る萌え要素の先駆けであり、実際それらの要素に期待して読んだけどとても楽しめた。
お話的にはピンチピンチの連続で、けっこうハラハラドキドキ。ただ、ヒーロー役であるフランツ王子に中身がないせいで、こいつと結ばれるためにサファイアは頑張ってるのかと思うとかなりしらけるものが……。
キャラとしては魔女の娘であるヘケートが魅力的。奔放な性格ながら自分というものを持ち、それに反することなら母ですら出し抜いてみせるところが小気味いい。フランツに好意を抱きながらもそれを黙ったまま迎えるラストは心が動いた。ヘケート→フランツの逆でサファイアに好意を抱く海賊のブラッドというキャラがいるけどこいつも同様の魅力がある。
脇キャラはいいのに主役ふたりの中身がしょぼいのは本当になんなのか……。
あと魔女はいい悪役だったけど、後釜のビーナスは微妙すぎる。魔女とポジションがまったくいっしょだった上にキャラの厚みがゼロ。
いいところと悪いところが極端という印象。
ちななかよし版のあと少女クラブ版をちらっと読んでみたけど、コマ割りのレベルが低すぎてさすがに読めなかった。漫画の神様も昔はこうだったのかと思うと妙に安心する。
※続き
コスプレイヤーだけど、実は写真が苦手。それもなんかややこしくって、
一緒に撮ってください、ってお誘いいただいたらすごく嬉しいし、それをお相手側のSNSに投稿されるのも別になんとも思わない。でも、自撮り、他撮り問わず、自分の顔面が写ってる写真を自分のSNSにアップするのがすごく躊躇われる。というかたぶん好きじゃない。自分の顔面が根本的に好きじゃない。加工でどうこうなるレベルじゃない気がする。
だから撮影者さんがいるような併せにあまり参加しなくなってしまった。
だからと言って、人さまのコスプレには大して何も思わないし、なんならどの人も楽しんでて素敵だなー、と微笑ましく眺めてる。なんだろう、自分自身に求めてる基準が高すぎるのかな…。ナルシストかよ…。身の丈を知ろう…。
加えて、もともと一人が好きで団体行動はあんまりしないし、連絡もあんまり取らないタイプだから、こんなんでも大丈夫なのかと不安になる。たぶん、同人イベント参加して、シラフでお買い物するのが気恥ずかしいからコスという名の変装をする、って実は心の何処かでそういう考え方があるからかもしれない。もちろん、大好きな作品の、大好きなキャラのコスプレをすること自体すっごく楽しいし、クオリティを上げられた時や、色んな方とお話しできたりするのも嬉しい。
でもやっぱり一人で参加するのがしっくりきてて、大半の人が誰かと一緒に行動してるのを見て戸惑いもする。買い物が最優先で知り合いの方とばったり会ったらご挨拶するぐらいで、積極的に探したりしない自分が悪いことしてる気分になる…。嫌いだから会わないとか、そんなんじゃないんだけど、いつか誤解されるような気がする…。
ツイッターはほんとに独り言言うだけで、大して反応は求めてない、っていう使い方を自分がしているから、多分他の人にも同じであって欲しいって思ってるのかな…タグに反応してください系の交流は苦手。今のところどれも無視してる状態。これも、その人に興味がないとかじゃないんだけど…一人に反応したら、他の人のものにも反応しないとダメな気がして、それって疲れるなあ、って。だから一律、反応しないことにしてるんだけど、これで良いのだろうか…。良いなあって思ったものに関してはガンガン♡とリツイートしまくってるんだけど…。
うん、ここまで書いてて、多分私はコスプレにおいて無理をする交流ってのを望んでいないんだなあと感じた。でも、
めちゃめちゃステキなレイヤーさんが、ガンガンスタジオでのお写真あげて、イベントで色んな人と交流してツーショあげてるの見て、ああ、これがザ・コスプレイヤーというものだよなあ、と感じるにつけ、写真嫌いで交流もあんまりしない私は一体なんでコスプレしてるんだ????って気分になる。
コスプレなんて所詮趣味で、誰に強要されるものでもないから自分が楽しんでたらそれが正解なんだろうけど、なんでこんなにもやもやするんだろう。理想と現実が違うからなのかな…。